ダウンロード - 右城猛の日々進化

今日の予定
平成26年度 土木技術職員基礎研修
1. 擁壁の設計法
a.
b.
c.
d.
擁壁等の構造物設計
基本事項
荷重
安定性の照査
応力度の照査
10時~12時
13時~14時
2. 設計演習 14時~15時30分
¾ 演習問題1 重力式擁壁の安定計算
¾ 演習問題2 大型ブロック積み擁壁の安定計算
¾ 演習問題3 直接基礎の支持力
平成26年9月19日
3. 擁壁のトラブル事例 15時30分~17時
高知県技術士会
代表幹事 右城 猛
T. USHIRO
DAIICHI-CONSULTANTS CO.,LTD
T. USHIRO
DAIICHI-CONSULTANTS CO.,LTD
1
道路土工-擁壁工指針 H24年度版の主な改定点
1. 性能規定型設計の枠組みを導入し,要求性能及び要求事
項を満足させる解析手法,設計方法,材料,構造等の基本
的な考え方を示した。
2. 片持ばり式擁壁の仮想背面に作用する土圧,切土部擁壁
に作用する土圧の算定方法を見直した。
3. もたれ式擁壁,ブロック積擁壁,U型擁壁の設計方法を見
直した。
4. 許容せん断応力度を見直した。
5. プレキャスト擁壁の鉄筋かぶりを規定した。
1.擁壁設計の基本事項
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2
T. USHIRO
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3
設計の基本方針
想定する作用
1. 使用目的との適合性,構造物の安全性,耐久性,設計品質
の確保,維持管理の容易さ,環境との調和,経済性を考慮
すること。
2. 想定する作用に対して要求性能を設定し,それを満足する
ことを照査すること。
3. 論理的な妥当性を有する方法や実験等による検証がなさ
れた手法,これまでの経験・実積から妥当と見なせる手法
等,適切な知見に基づいて行うこと。
想定する作用の基本
想定する作用の内容
自重,載荷重,土圧,水圧や浮力など
常に作用するもの
常時の作用
降雨の作用
擁壁の安定性は排水工の設計で考慮
レベル1地震動
供用期間中に発生確率が高い地震動
レベル2地震動
発生確率は低いが大きな強度を持つ地震動
地震動の作用
重要
公共工事のコスト縮減を図るため,新工法や新製品が提案されているが,安易に採用
してはならない。経済性や施工性だけでなく,類似条件での施工実積・災害事例等を
十分に調査し,総合的な観点から検討しなければならない。また,計算のみに依存す
るのではなく,従来から用いられてきた擁壁との相違や被災事例等も考慮して工学的
判断を行う必要がある。
作用
E=
1
mv 2
2
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重要度の区分
重要度1
重要度2
力
P:大
P:大
E=
1
mv 2
2
5
堅い
万一損傷すると交通機能に著
しい影響を与える場合,隣接
する施設に重大な影響を与え
る場合。
上記以外
区分の判断
擁壁が損傷した場合の道路の交通機能
への影響と隣接する施設等に及ぼす影
響の重要性を総合的に勘案して定めるこ
と。道路の交通機能への影響は,必ずし
も道路の規格よる区分を指すものではな
く,迂回路の有無や緊急輸送路であるか
否か等,万一損傷した場合に道路ネット
ワークとしての機能に与える影響の大き
さを考慮して判断すること。
柔い
変形:小
柔い壁
擁壁設計では区別しない
擁壁の重要度の区分
作用とは、
・構造物に働く力学的な力の原因となるもの
・構造物の変形の原因となるもの
・構造物の材料を劣化させる原因となるもの(環境因子)
荷重とは、
構造物に働く作用をモデル化し、断面力、変位等の算定のた
めに設計計算のインプット用に変換したもの。
荷重
タイプⅠ地震動:プレート境界型の大規模地震
タイプⅡ地震動:内陸直下型地震
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作用と荷重の違い
堅い壁
レベル2地震動
4
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凍上,塩害,酸性土壌中での部材の腐
食や劣化など
その他の作用
E=
1
mv 2
2
P:小
1
E = mv 2
2
P:小
変形:小
変形:大
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変形:大
変形
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7
擁壁の重要度
擁壁の要求性能の水準
重要度2
重要度1
区分
始
性能の限界状態
満足すべき性能
重要度2
C区間
B区間
緊急輸送道路である
yes
no
no
迂回路がある
擁壁が倒壊しても通行可
擁壁が損傷すると
道路の交通機能へ
の影響がある
4m以上
H+1m
4m以上
迂回路
健全性を損なわない
安全性,修復性,供用
性
性能2
損傷が限定的であり,擁壁としての機能の回復
が速やかに行い得る
安全性,修復性
性能3
損傷が擁壁として致命的とならない
安全性
yes
no
4m以上
yes
性能1
yes
擁壁が損傷する
と隣接する施設
に重大な影響を
与える
安全性:想定する作用等による変状によって人命を損なうことのないようにするための性能
no
H
修復性:想定する作用によって生じた損傷を修復できる性能
道路幅員が十分ある
重要度1
重要度2
供用性:想定する作用による変形や損傷に対して、擁壁により形成される道路が本来有すべき通行
機能、及び避難路や救助・救急・医療・消火活動・緊急物資の輸送路としての機能を維持
常時の作用
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擁壁の要求性能の例
荷重の作用
できる性能
8
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照査により満足すると見なせる性能
重要度1
重要度2
性能1
性能1
満足すると見なせる性能
擁壁高
照査内容
地震時の作用
常時の作用
降雨の作用
性能1
性能1
H≦8m
地震動
の作用
レベル1地震動
レベル2地震動
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性能1
性能2
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レベル1地震動
レベル2地震動
常時の作用で照査
性能1
性能2
性能3
常時の作用で照査
性能1
-
-
レベル1地震時のkhで照
査
-
性能1
性能3
レベル2地震動のkhで照
査
-
-
性能2
性能2
性能3
H>8m
10
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11
地震動の作用の照査
荷重の組合せと安全率,許容応力度の割り増し
安全性の照査
常時作用に対する照査
重要度2
重要度
荷重の種類
重要度1
荷重の組合せ
H>8m
地震動の作用
レベル1地震動の作用
に対する照査
B
6
B
もたれ式擁壁 d ≥
2
Fs ≥ 1.5
支持安全率
許容応力度の
割り増し係数
B
3
B
もたれ式擁壁 d ≥
3
Fs ≥ 3.0
1.0
自立式擁壁 e ≤
H≦8m
地震動の作用に対する
照査は不要
滑動安全率
自立式擁壁 e ≤
①自重+載荷重+土圧
常時の作用
②自重+土圧
擁壁高
転倒(偏心量)
レベル2地震動の作用
に対する照査
③自重+地震の影響(慣性力+地震時土圧)
Fs ≥ 1.2
Fs ≥ 2.0
1.5
1.25
④自重+土圧+風荷重
異常時の作用
明記なし
地震時に準拠?
⑤自重+土圧+衝突荷重
1.5
①設計水平震度がkh=0.18程度以上になると地震時で決まる。
②レベル1地震動で擁壁断面が決まることはほとんどない。
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13
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自重
躯体のみ
躯体+かかと版上の土
仮想背面
2.荷重
躯体のみ
(a) 重力式擁壁
(b) もたれ式擁壁
(c) 逆T型擁壁
設計計算に用いる単位体積重量
コンクリート
23 kN/m3
鉄筋
77 kN/m3
鉄筋コンクリート
24.5 kN/m3
盛
土
礫質土 20kN/m3
砂質土 19kN/m3
粘性土 18kN/m3
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15
地震時の慣性力と設計水平震度
地震加速度と水平震度の関係
EW(gal)
新潟県中越地震における小千谷市の東西方向加速度波形
力=質量×加速度
慣性力
1500
W
α
H = mα = α = W = k hW
g
g
重心
H=khW
1000
加速度(Gal)
水平震度
経験的な値を使用
重力加速度
g =9.8m/s2= 980cm/s2= 980ガル
自重
W=mg
amax=1,315Gal
500
設計加速度 137Gal(kH=0.14)
0
10
20
-500
-1000
逆算震度
Ⅱ種地盤
0.2≦TG<0.6
Ⅰ種地盤
TG<0.2
Ⅲ種地盤
0.6≦TG
レベル1地震動
0.12
0.15
0.18
レベル2地震動
0.16
0.20
0.24
無被害事例
被害事例
0.24
0.30
0.25
0.20
0.15
0.10
0.18
0.16
0.12
0.05
0.00
16
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T. USHIRO
kh
)
地盤種別
(地盤の特性値)
(
地域別補正係数
A地域 1.0
B地域 0.85
C地域 0.7
T. USHIRO
衝突荷重
0
60
0.5m
1.2
擁壁工指針
レベル1地震動
レベル1地震動
1.0 H
0.8
0.6
0.4
0.2
ρ=1.9t/m3
φ=30゜
H=5m,μ=0.8
δ=0
H=5m,μ=0.6
H=10m,μ=0.8
H=10m,μ=0.6
0.0
0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6
50 100150 200 250300 350
設計水平震度 kh
推定最大加速度asmax(gal)
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17
自動車の衝突によるガードレールの変形
1.0m
擁壁延長 9@2.00=18m
車両の前輪荷重25kN
W
P
h
接触延長 L=11m
レールの最大変位180mm
基礎の最大変位1.3mm
45 ゚
有効幅 b=λ+z
S 計算断面
θ2
θ1
V1
M=20.15t
V1=35.6km/h=9.9m/s
θ1=16.1゜
支柱1本の最大支持力
(静的降伏荷重)
P
W
PA
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50
主働土圧係数 KA
0.35
擁壁の質量
設計水平震度の標準値 k0
T=25kN
(前輪)
40
-1500
k h = C z × k0
M
時
間
(s)
地震時の水平方向加速度
設計水平震度
z
30
衝突荷重 P(kN)
防護柵の種別
和光コンクリート工業による実車衝突実験
擁壁天端からの
砂詰め固定
モルタル固定
作用高さh(m)
SS,SA,SB
55
60
0.76
SC
50
60
0.6
A
50
60
0.6
B,C
30
40
0.6
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V2
V2=29.2km/h=8.1m/s
θ2=6.1゜
18
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19
自動車衝突荷重とは防護柵支柱の降伏荷重
δ
衝突荷重による破壊形態
断面方向の破壊
最大荷重
公開試験Pmax=56.84kN
P
縦方向の破壊
P
曲げ破壊
予備試験Pmax=59,12kN
70
モルタル固定
60
載荷重P(kN)
A種ガードレール
曲げ補強鉄筋
50
M=
40
30
P
押し抜きせん断
破壊
公開試験(kN)
予備試験(kN)
20
P⋅L
8
せん断補強鉄筋
10
0
0
10
20
30
40
50
60
70
80
載荷点の水平変位(mm)
せん断面
モルタル固定して載荷試験
防護柵
P=50kN
P=?
h=0.6m
0.25m
P=
T. USHIRO
の種別
h=0.6m
最大支持力(kN)
砂詰め固定
モルタル固定
C種
30
40
B種
30
40
50
60
A種
50 × 0.6
= 120kN
0
.
25
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P
せん断面
20
載荷重の載荷方法
21
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土のせん断強度定数
土の分類
(a) ケース1
q=10
(b) ケース2
kN/m2
粗粒分
細粒分
q=10
kN/m2
粘土
砂
シルト
細砂
仮想背面
仮想背面
載荷方法
粒径
0.005
0.075
礫
中砂
0.25
粗砂
0.85
細礫
2.0
石
中礫
4.75
粗礫
19
粗石
75
巨石
300 (mm)
礫 (少 な い )
礫 (多 い )
50% 以 上
石分
礫
50% 未 満
50% 以 上
砂
砂 (多 い )
砂 (少 な い )
擁壁工指針
右 城
T. USHIRO
支持の照査
50% 以 上
転倒の照査
滑動の照査
50% 未 満
礫質土
支持の照査
転倒の照査
滑動の照査
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シ ル ト,粘 土
γ=20kN/m3
φ=35゜、c=0kN/m2
22
T. USHIRO
50% 未 満
シ ル ト,粘 土
シ ル ト,粘 土
砂質土
γ=19kN/m3
φ=30゜、c=0kN/m2
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粘性土
γ=18kN/m3
φ=25゜、c=0kN/m2
23
壁の変位と土圧
設計に用い土圧
(a)安定性の照査
移動
P
PP
主働土圧
移動
静止
移動
主働土圧
PA
PA
P0
P
移動
P
仮想背面
P
重力式擁壁
PA
(b)部材の安全性の照査
受働土圧PP
変形
主働土圧PA
静止土圧P0
前方移動
逆T型擁壁
主働土圧
変形
静止土圧
Po
PA
変形
静止土圧
Po
後方移動
0
擁壁の変位量
T. USHIRO
逆T型擁壁
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U型擁壁
DAIICHI-CONSULTANTS CO.,LTD
T. USHIRO
試行くさび法
試行くさび法による地震時土圧
①Pが最大となるωを試行錯誤的に探索する
②地表面が折れ曲がっていても計算可能
③汎用性がありコンピュータの計算に適する
H0
力の多角形 P
A
W
PA =
T. USHIRO
R
試行すべり面
PA
ω
φ
R
P
PA
H
ω−φ
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β
PEA
すべり土塊
90-(ω-φ
-δ-α)
α
すべり面
δ
PEA
Pの最大が正解
sin (ω − φ )
W
cos(ω − φ − δ − α )
b
kH・W
W
α
d
c
α+δ
δ
25
ω
φ
W
R
ω+θ-φ
R
a
θ
kH・W
W
(a) すべり面と土塊に作用する力
ω
(b) 力の多角形
ω
26
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27
クーロン式(ミューラーブレスロー式)
道路土工指針と道路橋示方書の違い
page61
地表面は一様勾配
試行錯誤的な計算は不要
「擁壁工指針は試行くさび法」、「道路橋示方書はクーロン式」というのは間違い。
試行くさび法はクーロンの楔理論の数値解析法。クーロン式は楔理論の解析解。
クーロン公式を誘導したのは、ミュウラ・ブレスロー。
道路土工-擁壁工指針
技術基準類
KA =
W
α
⎧⎪
cos α cos(α + δ )⎨1 +
⎩⎪
P
φ
ω
β
sin(φ + δ ) sin(φ − β ) ⎫⎪
⎬
cos(α + δ ) cos(α − β ) ⎪
⎭
2
PA
盛土形状
α
h
土圧分布
昭和52年版
29
昭和62年版,平成11年版
平成24年版
a
β
すべり面
W
a
δ=β
R
PA
δ=β
φ
ω
R
PA
β
W
W
δ=β
φ
ω
仮想背面
ω
W
仮想背面
R
φ
a/2
β
β
δ
PA
すべり面
仮想背面
仮想背面
仮想背面
T. USHIRO
台 形
a/2
φ
未知量 PA,R
条件式 ΣV=0,ΣH=0
静定問題
三角形
嵩上げ盛土
W
ω
δ= φ
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β
PA
1
2
δ= φ
道路土工-擁壁工指針の考え方の変遷
ランキン土圧理論が適用可
δ=β
δ=β
h
3
クーロン式
2
3
T. USHIRO
地表面が一様勾配
>
試行くさび法
クーロン式
壁面摩擦角
片持ばり式擁壁の仮想背面に作用する土圧
δ
h
3
試行くさび法
28
PA
α
δ
h
3
土圧計算法
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PA
α
δ
R
T. USHIRO
q
q
cos2 (φ − α )
2
H
δ
q
1
PA = γ ⋅ H 2 ⋅ K A
2
β
道路橋示方書下部構造編
R
PA
φ
ω
R
未知量 PA,R,δ
条件式 ΣV=0,ΣH=0
1次の不静定問題
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30
T. USHIRO
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31
主働すべり面の実験 (愛媛大学)
床面からの高さ(cm)
会社の横の空き地で実験
くさび重量
土圧
ブリキ箱
ベニヤ板
ブロック
まさ土
100
床面からの高さ(cm)
すべり面の実験 28歳
実験
計算
80
60
40
20
0
0
20
40
60
100
80
60
40
20
0
0
80 100
壁面からの距離(cm)
松板
ゴルフボール
床面からの高さ(cm)
ガラス板
水平土圧が作用するため前方へ移動
移動
まさ土
新しい土圧理論「改良試行
くさび法」に発展
20
40
60
80 100
壁面からの距離(cm)
100
80
60
40
20
0
0
20
40
60
80 100
壁面からの距離(cm)
32
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T. USHIRO
改良試行くさび法
33
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T. USHIRO
片持ばり式擁壁と重力式擁壁の違い
c
ステップ1
c
ステップ2
試行くさび法
改良試行くさび法
d
R2
ω2−φ
ω1−φ
W
R2
ω1
R1
R2
土塊abcに作用する力はW、R1、R2の3個
未知量はすべり面の反力R1、R2の2個
力のつり合い条件式(ΣV=0,ΣH=0)から
未知量は求められる。
sin(ω2 − φ )
R1 =
W
sin(ω1 + ω2 − 2φ )
T. USHIRO
φ
PA
a
sin(ω1 − φ )
R2 =
W
sin(ω1 + ω2 − 2φ )
R1
δ
φ
ω2
PA
δ
確定すべり面
W1
R1
φ
W1
ω1
ω1−φ
PA
R1
a
600
土塊adcに作用する力はW1、R1、PAの3個
未知量は仮想背面の内力PAと作用角δの2個
力のつり合い条件式(ΣV=0,ΣH=0)から
未知量は求められる。
δ = tan −1
W1 − R1 cos(ω1 − φ )
R1 sin(ω1 − φ )
sin(ω1 − φ )
PA =
R1
cos δ
DAIICHI-CONSULTANTS CO.,LTD
α
δ
試行すべり面
α+δ
試行すべり面
δ
PA
ω1
ω2
ω2
正解
ω1
正解
595
116
590
115
585
580
114
113
112
111
575
51 52 53 54 55 56 57 58 59
34
PA
試行すべり面
PA
α+δ
PAH=PAcos(α+δ)
W
PAH=PAcosδ
仮想背面
b
ω1 (゜)
110
54 55 56
69
57 58 59
60 61 62
63 64 68
ω1 (゜)
土圧合力ではなく、土圧合力の水平成分の最大値を探索することに注意
DAIICHI-CONSULTANTS CO.,LTD
T.
USHIRO
75
74
73
72
71
70
ω2 (゜)
35
35
改良試行くさび法ではδを仮定する必要がない
試行くさび法(δを適当に仮定)
β
3.安定性の照査
β
PA
δ=β
δ=−β
PA
δ=?
ω
ω
ω
?
PA
仮想背面
δ=β
仮想背面
仮想背面
仮想背面
PA
−β
土工指針
?
?
改良試行くさび法(δは理論的に求まる)
W2
ω1
W1
ω2
W2
ω2
ω1
ω1
仮想背面は鉛直でなくてもよい
盛土傾斜角βは考えなくてよい
36
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転倒に対する安定の照査
荷重合力位置dと転倒安全率の関係
常 時
地震時
V
Qv
q2
e≤
B
B
6
Qh
q1
h
H
e≤
Qv
B
0.25
P
d=B/k
B
3
W
W
h/3
P
P
B
qt
H
q1
q2
B
0.1
ブロック積み擁壁
1:0.5
0.05
0
2
4
6
8
擁壁高h(m)
Qv
H
Qh
d>
B
2
q1
DAIICHI-CONSULTANTS CO.,LTD
Qv
B
(a)記号の説明
q2
0 .5 +
0.5 +
B/h=0.30
4
B/h=0.25
3
B/h=0.20
2
B
h
B⎛ 2⎞
⎜1 − ⎟
h⎝ k⎠
B/h=0.15
B/h=0.10
1
10
d
d
Qh
T. USHIRO
0.15
ブロック積擁壁 B/hは0.11~0.19
大型ブロック積みB/hは0.14~0.37
V
V
もたれ式
0.2
0
Qt
Fm =
5
大型ブロック
積み擁壁
1:0.5
0.3
転倒安全率Fm
q1
1:n
B/h
H
Qh
0.35
e
e
B/h=0.35
6
0.4
V
自立式
37
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T. USHIRO
異常時d>B/3
T. USHIRO
常時d>B/2
ω2
W1
仮想背面
W1
W2
ω1
ω2
仮想背面
仮想背面
W1
W2
(b) 擁壁高と壁幅比の関係(n=0.5)
0
0
1
k=B/d
2
3
常時安全率
ブロック積み擁壁 Fm=1.22~1.37
大型ブロック積み Fm =1.28~1.74
(c )転倒の安全率(n=0.5)
B
B
≤d ≤
3
2
38
T. USHIRO
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39
滑動の安全率
ブロック積み擁壁の滑動に対する安全率
q=10kN/m2
盛土を砂質土にすると滑動の安全率が1を下回る
盛土を礫質土にすると滑動の安全率が1.5を下回る
PP =
H0
1 2
φ⎞
⎛
γh tan 2 ⎜ 45 + ⎟
2
2⎠
⎝
滑動安全率
0.5Pp
1.5
1.5
1
Qu
H/V=0.5
2
0
5
10
15
底面傾斜角 θ(゚)
(a)基礎底面の傾斜
T. USHIRO
8
0.5
3
4
5
6
7
8
擁壁高H(m)
極限支持力
Qu
許容
沈下量
沈下量
0
B
7
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極限支持力
H/V=1.0
θ
6
擁壁高H(m)
tanφB=0.7
tanφB=0.6
1
H
5
礫質土
γ=20kN/m3
φ=35゜
・支持力は地盤の形状によって支配される。
・軟弱な地盤では,安全率が確保されていても沈下
量が大きくトラブルになることがある。
3
Fs
4
1
支持力に関する留意点
V cos θ + H sin θ
tan φ B
H cos θ − V sin θ
V
3
T. USHIRO
底面を傾斜させたときの滑動安全率
Fs =
砂質土
γ=19kN/m3
φ=30゜
qd=600kN/m2
μ=0.6
W
2
40
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W + PA sin(δ − α )
μ
PA cos(δ − α )
2
0.5
T. USHIRO
Fs =
δ
滑動安全率
H u = Vo μ + 0.5 PP
仮想地盤面
h
滑動安全率
底面が平坦の場合の滑動抵抗力
V0
1m以上
PA
H
Fs = u ≤ 1.5(異常時1.2)
Ho
原地盤面または計画地盤面
α
H
安全率
緩い地盤
軟弱な地盤
締まった地盤
堅い地盤
(b) 傾斜角と滑動の安全率
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42
T. USHIRO
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43
支持に対する安定性の照査
自立式擁壁の鉛直地盤反力度の算定
始
合力が中央1/3の内 e ≤
擁壁の形状寸法
大規模擁壁
擁壁の高さ
yes
岩盤上の擁壁
yes
V0
no
no
静力学公式
経験的方法
地盤調査
標準貫入試験
一軸圧縮試験
三軸圧縮試験
平板載荷試験
no
yes
no
no
q1 , q 2 ≤ q a0
斜面上の基礎
no
V0
q
≤ d
Be
n
1
(q1 + q2 )B = Vo
2
ΣMat c=0より
q1 , q 2 ≤ q a0
yes
44
V0 q u
≤
B' n
2e
q1 ≤ qa
q
qa = u
n
qa0
T. USHIRO
ΣMat a=0より
1
1
q1 x × x = Vo × d
2
3
x = 3d
q1 =
2Vo
3d
45
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q d (kN/m )
亀裂の少ない均一な硬岩
岩 盤 亀裂の多い硬岩
軟岩・土丹
密なもの
礫 層
密でないもの
砂 質 密なもの
地 盤 中位なもの
粘性土 非常に堅いもの
地 盤 堅いもの
テルツァギー・ペックの経験式(砂質地盤)
せん断破壊から決まる許容鉛直支持力度
δa=0.025m(1インチ),B=2m とおくと
許容沈下量から決まる許容鉛直支持力度
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2
1,000
600
300
600
300
300
200
200
100
目安とする値
一軸圧縮強度
N値
q u (kN/m2)
10,000以上
10,000以上
1,000以上
240~400
100~200
30~50
20~30
15~30
10~15
「道路橋下部構造設計指針・直接基礎の設計篇(昭和43年)」,「道路橋示方書・同解説Ⅳ下部構造編」に掲載
「荷重の傾斜角の正接(水平力/鉛直力)が0.1以下の場合で,かつ構造物の重要度が高くないと考えられる場合」
に適用。平成6年版からは削除
q2
Vo
≤ qa
B'
B ⎛ 6e ⎞
⎜1 − ⎟
B⎠
6⎝
1
q1 × x = Vo
2
許容鉛直支持力度
e
q1 ≤ qao
q2 =
基礎地盤の種類
せん断破壊から決まる許容鉛直支持力度
静力学支持力式より算定する。
平坦地盤 道路橋示方書式Ⅳ下部構造編・同解説
斜面地盤 設計要領第二集(NEXCO総研)
許容沈下量から決まる許容鉛直支持力度
道路土工-擁壁工指針
Vo
ΣV=0より
沈下の照査
q1 ≤ qa
上記以外の擁壁,岩盤上の擁壁
B’
B ⎛ 6e ⎞
⎜1 + ⎟
B⎠
6⎝
沈下量から決まる許容鉛直支持力度
せん断破壊の照査
B
1
(q1 − q2 )B × B = Vo × e
2
6
q1 =
T. USHIRO
支持の安定に対する照査
C
x
ΣV=0より
no
b
q1
B
地盤の種類,N値などから経験的方
法でqa0算出
重要度が高い擁壁大規模(>8m)な擁壁軟弱地盤上の擁壁
斜面上の擁壁特殊な施工条件の擁壁
c
q2
q1
no
終わり
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a
b
c
yes
T. USHIRO
L
C
d e
a
yes
沈下が問題になる
no
V0
e
yes
V0
q
≤ d
Be
n
yes
yes
d
tan θ
c,φ
斜面上の基礎の
極限支持力度qd
平坦地盤上の基礎の
極限支持力度qd
地盤の種類,N値などから
経験的方法でqa0算出
L
C
no
平坦地盤
斜面上の基礎
地盤調査が困難
合力が中央13の外 e > 6
H>8m
H≦8m
平坦地盤上の基礎
B
B
6
46
T. USHIRO
⎛ B + 0. 3 ⎞
qa = 1,000δ a (1.36 N − 3)⎜
⎟
⎝ 2B ⎠
q a = 11.2 N − 25 ≈ 10 N
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2
47
支持層と見なせるN値の目安
支持層と見なせるN値
地盤の極限支持力 テルツァギー式
B=3m
N=5H
qd
400
上載荷重 q=γ2Df
最大地盤反力度 q1(kN/m2)
q= 10kN/m2
300
a
b
π φ
+
4 2
L型擁壁
H0=0~H
π
−φ
2
r0
200
θ
π φ
−
4 2
1
2
3
6
r = r0e
最大地盤反力度 q1=50H
7
qd = c ⋅ N c + q ⋅ N q +
8
許容支持力度 qa≒10N
48
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T. USHIRO
有効載荷幅Be
Qu
QH
b
(Ⅰ)
ω
π/2−φ
π/4−φ/2
qd=776.05kN/m2
(Ⅲ)
ω=95.36゜
支持力係数 Nc を求めるグラフ ( q=0,γ=0)
1
qd = ακcN c Sc + κqN q S q + γ 1βBe N γ Sγ
2
c,φをどのように決めるかが問題
e
π/4−φ/2
地盤定数
(γ1、φ、c)
(Ⅱ)
c
49
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Df
π/2+φ
α
c = 20kN/m 2
ωを変化させてquの最小値を探索
上載荷重 q=γ2Df
a
γ 1 = 19 kN/m 3
φ = 30゜
360
H
=
= 0.3
V 1,200
φ = 35゜
ω (deg)
θ
支持地盤
1
γ 1 ⋅ B ⋅ Nγ
2
tan θ =
60
63.3
66.5
69.8
73
76.3
79.6
82.8
86.1
89.3
92.6
95.9
99.1
102
106
qd(kN/m2)
基礎幅 B
D f = 1.5m
対数ら線形
平坦地盤の極限鉛直支持力度
1800
1600
1400
1200
1000
800
600
400
200
0
e
(
)
N γ ≈ (N q − 1)tan (1.4φ )
擁壁高H=3mの場合 支持層のN値は 5×3=15以上必要
T. USHIRO
2
γ 2 = 19 kN/m 3
⎛π φ ⎞
N q = tan 2 ⎜ + ⎟eπ tan φ
⎝ 4 2⎠
N c = N q − 1 cot φ
q1=qaとおくと N=5H
φ
根入れ地盤
q1
4
5
擁壁高H(m)
−
π
+φ
2
c
θ tan φ
0
T. USHIRO
4
d
逆T型擁壁
重力式擁壁
qd
π
H
100
Df
tanθ=tanφ
d
c = 0, q = 0
2
qa =
qd 1
= γ 1 N γ ( B − 2e) 3
3 6
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支持力係数Nγを求めるグラフ(c=0,q=0)
50
支持力係数 Nqを求めるグラフ (c=0,γ=0)
T. USHIRO
道路橋示方書Ⅳ下部構造編・同解説
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51
46
44
42
40
38
36
34
32
30
28
26
24
22
20
ブロック積擁壁の安定の照査
N値=30
ブロック間の結合や製
品寸法による分類
φ = 4.8 ln N1 + 21
上載圧
港湾施設の技術上の基準(砂地盤)
σ'v=50kN/m2
σ'v=100kN/m2
σ'v=200kN/m2
σ'v=300kN/m2
道路橋示方書式
内部摩擦角φ(゜)
N値とφと許容支持力度qaの関係
170 N
N1 =
σ v '+70
σ 'v = γ t1hw + γ 't 2 ( x − hw )
hw
γt1
x
γ’t2
0
N1 =
10
170 N
= 1.4 N
50 + 70
20
30
40
Nγ
φの推定
φ(゜)
盛土(砂質土)
30
4.7
19
旧・道示式
32
7.0
28
道示式
37
15
60
港湾式
45
65
260
50
標準貫入試験のN値
経験式
φ = 4.8 ln(1.4 N ) + 21
N=20なら φ ≈ 4.8 × ln(1.4 × 20) + 21 = 37゜
qa(kN/m2)
表C もたれ式擁壁に準じた構造の大型ブロック積擁壁の最小控長
~5.0
最小控長 b (m) 0.15H 以上
52
裏込め材
qV1
qV 2 =
B
1.2Vo
B
盛土
背面勾
配
切土
裏込めコンクリート厚(cm)
~1.5
1:0.4
1:0.5
1:0.3
1:0.3
1:0.4
1:0.5
5
10
15
20
PA
控長
T. USHIRO
1:03
1:0.4
1:0.5
50cm以上
-
~3.0
~5.0
75cm以上
~4.0
~5.0
~7.0
100cm以上
~5.0
~7.0
~8.0
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主働土圧
QH
自重
d
W
底面反力 RV,RH,d
壁面反力 RN,RS,s
力のつり合い式は3個
∑V=0, ∑H=0, ∑M=0
yA
表B 通常のブロック積擁壁に準じた構造の大型ブロック積擁壁の直高
背面勾配
Qt
Qs
xW
1.5~3.0 3.0~5.0 5.0~7.0
1:0.3
未知量は6個
s
y
Vo
d
53
もたれ式擁壁は、背後の盛土にもたれかかって安定を保つ。
壁面土圧は主働土圧より大きくなる。
1:n
表A 通常のブロック積擁壁
直高(m)
1:0.5
~8.0
0.1H 以上
もたれ式擁壁の地盤反力
裏込コンクリート厚(cm)
直高
1:0.4
~7.0
0.12H 以上
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ブロック積擁壁擁壁鉛直地盤反力度
間知ブロック
控え35cm
1:03
背面勾配
直 高 H (m)
2
× 1.42 3
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通常のブロック積(石
原則として胴込めコンクリートを設
通 常 の ブ 積)擁壁
ける練積みで,水平方向の目地が直 表Aを用いた「経験に基づく
ロック積
線とならない谷積み等で積み上げる 設計法」による
擁壁
積みブロックの控長を 形式
35cm の ま ま 大 型 化 し
たブロック積擁壁
300
2
1
1
qa = γ 1 N γ Be 3 = × 19 × N γ
6
6
= 4Nγ
設計方法
通常のブロック積(石 控長の大きい大型積みブロックで, 表Bを用いる。
ブロック間の結合にかみ合わせ構造
積)擁壁に準じた構造 や突起等を用いたり,胴込めコンク 直高が5m以上は支持に対する
安定の照査を行う。
大 型 ブ の大型ブロック積擁壁
リートで練積みにした形式
ロック積
擁壁
控長の大きい大型積みブロックで,
表Cを用いて,もたれ式擁壁
もたれ式擁壁に準じた 鉄 筋 コ ン ク リ ー ト や 中 詰 め コ ン ク
に準じて擁壁の安定性及び部
大型ブロック積擁壁 リート等を用いてブロック間の結合
材の安全性を照査する。
を強固にした形式
擁壁の極限支持力と安全率(N値30)
φ = 15 + 15 N
構造特性
x
未知量-条件式=6 - 3 = 3
3次の不靜定問題
QV
54
T. USHIRO
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55
地盤係数法(変位法)による地盤反力の算定
地盤係数法による地盤反力の計算結果
底面と壁面の圧縮域を離散型バネで支持
0.50
qt=7.8kN/m2
qt
qt=10.8kN/m2
Rt
l2
5.00
PA=32.39kN
l
kv
(a)変位モード
d
QV
B
(b)解析モデル
qV2
B
qV1
H0
W=57.50kN
l1
W=57.50kN
(c)地盤反力
56
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T. USHIRO
PA=10.32kN
W=57.50kN
q2=116kN/m2
QH
ks
PA=23.45kN
q1=98kN/m2
M0
q2=81kN/m2
l1
q1=159kN/m2
V0
q2=95kN/m2
l2
q1=82kN/m2
kt
T. USHIRO
簡便法による鉛直地盤反力度の算定
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57
設計水平震度と壁幅
qt
Qt
qV 1 =
l2=ηl
1:n
qt =
H
η = l2 / l
l
Qt =
l1
M0
QH
H0
qV1
dV=ξB
qV2
QV
B
T. USHIRO
2Qt
η ⋅l
QV = V 0 − Qt sin θ , Q H = H 0 + Qt cos θ
V0
θ
2QV (2 − 3ξ )
2QV (3ξ − 1)
, qV 2 =
B
B
自重のみ
η = l2 / l
1.00
ξ = dV / B
0.58
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M 0 − ξ ⋅ B ⋅ V0
⎛ η⎞
B sin θ (1 − ξ ) + l ⎜1 − ⎟
3⎠
⎝
土圧や地震時慣性力を考慮
1:0.3
0.50
1:0.4
0.60
1:0.5
0. 70
0.56
58
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59
盛土の締固度とc,φ
設計水平震度と粘着力
常時土圧で設計したもたれ式擁壁
b=0.9m
必要粘着力 c (kN/m2)
摩擦係数 μ=0.6
滑動安全率 Fs=1.2
10
8
1:0.5
6
H=8m
4
200
礫質土
γ=20kN/m3
φ=35゜
60
不飽和土
飽和土
180
不飽和土
飽和土
160
粘着力 c (kN/m2)
14
12
礫質土ρdmax=1.968g/cm3
礫質土ρdmax=1.968g/cm3
70
せん断抵抗角 φ (゜)
常時土圧で設計したもたれ式擁壁の
滑動安全率1.2を確保するのに必要な粘着力
50
40
30
140
120
100
80
60
40
20
20
2
0
75
0
80
85
90
95
100
75
105
80
85
締固め度 Dc (%)
0
0.05
0.10
0.15
0.20
0.25
90
95
100
105
締固め度 Dc (%)
(a) 締固め度とせん断抵抗角の関係
(b) 締固め度と粘着力の関係
設計水平震度 kh
データは「川崎廣貴,長澤正明:高盛土の沈下挙動と地盤の性能評価技術,基礎工、2009.7」による
T. USHIRO
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60
61
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重力式擁壁(無筋コンクリート)の応力度
衝突荷重P
前輪荷重
25kN
3.応力度の照査
hP=0.6m
コンクリート縁応力度 (N/mm2)
−σ c
-2.0
-1.0
0
1.0
定着長
|σc2|>σta
N
S
M
σc2
σc1
2.0
+σ c
0.5
σc2
z
1.0
σc1
1.5
|σc2|<σta
2.0
σta
2.5
h
3.0
σc =
σ ca =
σ ta =
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62
σ ck = 18 N/mm 2
N M
N
6M
±
=
±
≤ σa
A Z h ⋅ L h2 L
衝突荷重 P=30kN
σ ck
擁壁天端幅 h=0.5m
4
σ ck
80
=
18
= 4.5N/mm 2
4
=
18
= 0.225N/mm 2
80
T. USHIRO
σc =
z
M = P ⋅ hP = 30 × 0.6 = 18kN ⋅ m
0
6 × 18 × 106 ⎪⎧ + 0.43N/mm 2 < 4.5 × 1.5 = 6.75N/mm 2OK
±
=⎨
500 × 1000 5002 × 1000 ⎪⎩− 0.43N/mm 2 > 0.225 × 1.5 = 0.34 N/mm 2 NG
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63
逆T型擁壁の底版の照査断面とせん断スパン
許容せん断応力度の基本値
照査断面位置
h2/2
h2
せん断力に
対する照査断面
h1/2
せん断スパンの取り方
鉛直荷重の合力
a2
H11年度版
0.5
曲げモーメントに
対する照査断面
h1
許容せん断応力度 τa1(N/mm2)
配筋の基本
0.4
τ a1 =
σ ck
100
+ 0.15
H24年度版
0.3
τ a1 = 0.083σ ck 0.32
0.2
0.1
コンクリートのみで
せん断力を負担する場合
0
20
25
30
35
40
σck (N/mm2)
d1
d2
a1
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鉛直荷重の合力
64
せん断スパン比による補正係数
軸方向圧縮力の影響による補正係数
軸方向引張鉄筋比pt(%)による補正係数
有効高 d(mm)による補正係数
重要なポイント
プレキャストコンクリート
現場打ち
コンクリート
C min = α ⋅ K ⋅ c0
現場製造
工場製品
30≦σck<35N/mm2 σck≧35N/mm2 30≦σck<35N/mm2 σck≧35N/mm2
たて壁
40
40
32
32
25
底 版
70
70
56
56
45
ボックスカルバートは25mm
土木構造物設計マニュアル案(H11年)
70mm以上
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
擁壁の重要度
要求性能
ブロック積擁壁の常時性能,地震時性能
支持力計算に用いるc,φは妥当か
嵩上げ盛土がある逆T型擁壁,L型擁壁の土圧の算定法
許容せん断応力度
鉄筋のかぶり
110mm
底版厚
40以上
100mm
100
壁厚
T. USHIRO
)
DAIICHI-CONSULTANTS CO.,LTD
T. USHIRO
鉄筋のかぶり
(
τ a1 = Ce ⋅ C pt ⋅ C N ⋅ C dc 0.083σ ck 0.32
110mm
70mm以上
DAIICHI-CONSULTANTS CO.,LTD
T. USHIRO
DAIICHI-CONSULTANTS CO.,LTD