1月1日号を掲載しました。

JA全厚連情報
(毎月 1日
発行)
№1027 2015 年 1 月 1 日
目
次
□
年頭所感 ...........................................................
全国厚生農業協同組合連合会 経営管理委員会会長 加倉井
厚生労働大臣 塩崎 恭久
厚生労働省健康局長 新村 和哉
厚生労働省医政局長 二川 一男
厚生労働省老健局長 三浦 公嗣
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病院の災害時の医療継続について研修 .................................
第 27 回厚生連病院長セミナー・全国厚生連病院長会第 20 回通常総会
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□
健診事業に関する法・倫理にかかる講演等を実施 .......................
健康管理厚生連常勤役員・参事会議
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□
JA全厚連平成 27 年度事業計画(素案)について協議 ..................
本会経営管理委員会を開催
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□
個人情報漏洩への取り組みについて情報共有 ...........................
コンプライアンス・リスクマネジメントセミナーを開催
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□
各厚生連の対応事例について情報交換 .................................
地域医療介護総合確保基金等にかかる情報交換会を開催
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通信員だより
~在宅医療の今、そしてこれから~
「第 55 回農村における健康を考える集い」 男鹿市で開催
(一般財団法人秋田県農村医学会)
平鹿総合病院保育所 開所式(平鹿総合病院)
エボラ出血熱疑い患者の受け入れ訓練(JAとりで総合医療センター)
救急・リハビリ医療機器の寄贈を受ける(相模原協同病院)
第2回幹部看護職育成研修会 開催(JA長野厚生連)
地域に鳴る音 佐久総合病院GDK吹奏楽団第9回定期演奏会(佐久総合病院)
地域ケア科創設 20 周年 「これからの地域ケアを語るシンポジウム」(佐久総合病院)
「地域創成の核となる病院をめざして」 ~センター機能の充実による医療の質の向上~
北信総合病院 病院祭 開催(北信総合病院)
被災した地域住民の健康を守るため 「こころのケアチーム」を発足 長野県神城断層地震
被災地へ週1回出向く(安曇総合病院)
脳卒中対策と減塩食習慣のすすめ JA長野県保健福祉推進大会開催(JA長野厚生連)
病院職員 18 人が接遇・サービスの技能競技に臨む 第4回 病院窓口対応力技能大会開催
(JA長野厚生連)
糖尿病の啓発を 佐久総合病院 第 23 回糖尿病大学(佐久総合病院)
地元被災地に義援金を贈る 長野県神城断層地震(安曇総合病院)
迅速に患者さん搬送をするために JA長野厚生連長野松代総合病院
長野県内初めてのドクターヘリ要請者登録(長野松代総合病院)
渡航感染症予防セミナー開催(JA静岡厚生連静岡厚生病院)
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お知らせ
◇会議日程
全国厚生農業協同組合連合会
〒100-6827 東京都千代田区大手町 1-3-1 JAビル
TEL(03)3212-8000 FAX(03)3212-8008
E-Mail: shien@ja-zenkouren.or.jp
(経営支援グループ)
http://www.ja-zenkouren.or.jp
JA全厚連
編集責任者 瀧 幹男
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№1027 2015 年 1 月 1 日
年頭所感
2015
年 頭 所 感
全国厚生農業協同組合連合会
経営管理委員会会長 加倉井
新年にあたり、日頃からJAの厚生事業にご理解と
ご協力を賜っております皆様方に、衷心より厚く御
礼を申しあげます。また、東日本大震災の被災地で
は復興への取り組みが進んできたとはいえ、いまだ
道半ばであり、復興に尽力されている皆様に心から
敬意を表しますとともに、一日も早い復興をお祈りする次第であります。
さて、JA厚生事業を取り巻く環境は、全国的な医師・看護師不足や、2025
年度の医療提供体制の再構築に向けた、医療・介護サービスの改革による高齢
者介護需要増加への対応、さらには昨年4月からの消費税率8%への引き上げ
にともなう病院経営の影響等、依然として厳しい環境下におかれております。
さらに、昨年6月に閣議決定された規制改革実施計画で、厚生連病院は社会
医療法人への転換が可能となるよう検討する、とされました。厚生連としては、
これまで公的医療機関として果たしてきた役割と責任を踏まえ、これからもJ
Aの厚生事業として実施していくべきものと考えております。
このような環境下にありまして、JA厚生連は全国 34 の厚生連において 110
の病院、61 の診療所を拠点に地域医療を担い、年間 2,790 万人の方々に医療サ
ービスを提供するとともに、300 万人の方々に健康診断を実施しております。こ
れからも、JAグループの一員として、組合員・地域住民の皆様が健康で豊か
な生活を送ることができるよう、保健・医療・高齢者福祉ニーズと人的資源に
見合った施設・サービスを提供していくことが重要であると考えております。
平成 27 年度は、第7次3ヵ年計画の最終年度となりますが、3ヵ年計画を着
実に実行するため、より積極的な事業展開を図ることとしております。具体的
には、①医療計画や介護保険事業計画などを踏まえた保健・医療・高齢者福祉
サービス提供体制の構築促進、②医師・看護師の安定的確保、③厚生連の経営
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健全化、④JA厚生事業実施条件の整備を基本として、事業活動を展開するこ
ととしております。
厚生事業を取り巻く環境は困難な課題も多く抱えていますが、農村地域の無
医地区の解消と低廉な医療供給を目的とした、厚生事業の根幹は揺らぐもので
はありません。規制改革の議論が表面化する等社会情勢が大きく変化している
今日、必要な改革は自ら行い、変化に適応した地域医療・福祉のあり方を構築
する必要があります。
都市部と農村部地域の医療格差が拡大する中で、農村部に多く立地している
JA厚生連の病院や診療所は、都市部に比べ不利な条件ではありますが、地域
医療を守るため、地域の開業医や病院等との連携をとり、組合員をはじめ地域
住民の期待に応えるため、安心・安全なサービスを提供して、地域の医療・福
祉に貢献してまいります。皆様方のより一層のご理解とご協力を賜りますよう
お願い申しあげ、新年のご挨拶とさせて頂きます。
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年頭所感
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年 頭 所 感
厚生労働大臣
塩崎
恭久
平成27年の新春を迎え、心よりお慶び申し上げます。本年も何とぞよろしくお
願い申し上げます。
厚生労働大臣に就任してから約4ヶ月が経過しました。その間、国民の皆様の
安全・安心の確保に万全を期すべく努力して参りましたが、引き続き、私自身が
先頭に立って、様々な課題に全力で立ち向かう決意を新たにしています。
第一に、東日本大震災からの復興を加速させなければなりません。
東日本大震災の発生からもうすぐ4年が経とうとする今もなお、多くの方々が
避難生活を送っておられます。昨年、私も被災地を訪問し、被災された方々から
お話を伺いました。現場第一主義に立ち、将来を見据えて復興に取り組む思いを
新たにいたしました。私自身も復興大臣であるとの強い意識で、対策を進めてい
きます。
具体的には、避難生活の長期化に対応するとともに、地域の復興を進めるため、
被災者の健康確保や心のケア、医療・介護の体制整備、雇用対策等に取り組んで
いきます。
また、東京電力福島第一原子力発電所事故への対応も重要な課題であり、発電
所での作業や除染作業などに従事する方々の放射線障害防止や食品中の放射性
物質の安全対策に努めていきます。
第二に、昨年、消費税率の10パーセントへの引上げについて、安倍総理より、
予定されていた今年10月からの引上げを18ヶ月延長する旨の表明がありました。
安倍総理のご判断を重く受け止めつつ、今後とも、国民の安心を支える社会保障
制度を所管する立場として、世界に誇る我が国の社会保障制度を次の世代にしっ
かりと引き渡していくため、国民のご理解を得ながら改革を進めていきます。
医療・介護については、住み慣れた地域で継続的に生活できるよう、質の高く
効率的な医療提供体制や地域包括ケアシステムの構築が必要です。このため、昨
年6月に成立した医療介護総合確保推進法に基づき、地域医療構想の策定によっ
て医療機能分化や連携を図るとともに、各都道府県に設けた地域医療介護総合確
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保基金を人材不足対策等への支援に活用していきます。また、在宅医療・介護の
連携の推進等によって地域支援事業を充実するなど、地域の実情に応じた医療・
介護提供体制の確立に引き続き取り組んでいきます。さらに、平成27年度の介護
報酬改定に取り組むとともに、認知症の方が安心して暮らせる社会の構築に向け
て、関係省庁とも連携しながら認知症施策を加速するための戦略を策定し、施策
を推進していきます。
医療保険制度については、国民皆保険を今後とも堅持するとともに、広く国民
の納得・信頼・安心を実現できる制度を構築することが重要です。国民健康保険
を始めとする医療保険制度の財政基盤の安定化、医療費の適正化、国民の負担に
関する公平の確保等を推進し、将来を見据えた改革に向けてしっかりと取り組ん
でいきます。
子ども・子育て支援の充実についてはきわめて重要な施策であるため、幼年期
の学校教育・保育、地域の子ども・子育て支援の総合的な推進を図る子ども・子
育て支援新制度を、本年4月から施行します。引き続き、円滑な施行に向けた準
備を進めるとともに、「待機児童解消加速化プラン」に基づき、平成29年度末ま
での待機児童の解消を目指して取組を進めます。また、いわゆる「小一の壁」の
打破に向け、「放課後子ども総合プラン」に基づき計画的な整備を進め、放課後
児童クラブによる受皿の拡大に取り組んでいきます。
年金については、国民の老後の安定した生活を支えるセーフティネットであり、
将来にわたって制度を持続可能で安心できるものとすることが重要です。
このため昨年から、社会保障制度改革プログラム法に規定された公的年金制度
の検討課題等については、社会保障審議会年金部会において、また、企業年金制
度の普及・拡大の方策等については、社会保障審議会企業年金部会において、そ
れぞれ検討を行っています。本年早々に議論を取りまとめ、必要な取組を進めま
す。年金積立金の運用については、運用の見直しとガバナンスの強化は車の両輪
であり、改訂日本再興戦略等を踏まえ専ら被保険者の利益のための取組を進めま
す。さらに、年金記録問題を踏まえ、年金事業を更に国民に信頼されるものとす
るよう年金記録の訂正手続の円滑な実施や、国民年金納付率の向上、厚生年金の
適用促進等に取り組んでいきます。
第三に、持続的な経済成長のためには、女性や高齢者が働きやすく、意欲と能
力のある若者が将来に希望が持てる環境を作るとともに、投資の促進や人材力の
強化等を通じた労働生産性の向上を図ることが重要です。このため、改訂日本再
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興戦略に基づき、働き方改革や失業なき労働移動の実現、女性・若者、高齢者等
の活躍推進等に取り組んでいきます。
働き方改革については、昨年9月に、私を本部長とする「長時間労働削減推進
本部」を厚生労働省内に設置し、長時間にわたる過重な労働が疑われる事業場に
対する重点監督の実施等、省を挙げて長時間労働の削減に取り組んできました。
その上で、時間ではなく成果で評価される新たな労働時間制度の創設など労働時
間法制の見直しや、年次有給休暇の取得促進策の検討など、働き方改革の実現に
取り組んでいきます。また、パートタイム労働者の均等・均衡待遇をより一層確
保するための取組を行います。
失業なき労働移動の実現については、労働市場全体としてのマッチング機能の
強化を図るほか、産業ニーズ等を踏まえた職業訓練の推進、主体的なキャリア形
成支援、新たな職業能力評価制度の構築等、職業能力開発施策を積極的に推進し
ていきます。
女性の活躍促進については、急速な少子高齢化の進展や国民ニーズの多様化な
どの社会経済情勢の変化に応じていくため、「女性の力」が十分に発揮される環
境を整備し、活躍の場を充実させることが重要です。このため、各企業における
女性の活躍推進に係る取組の着実な推進を図るための仕組みなどを盛り込んだ
法律案の再提出・成立に向けて全力で取り組んでいくとともに、仕事と家庭を両
立できる職場環境の整備・充実に向けた取組を進めていきます。
若者等の活躍促進については、若者の円滑な就職支援、企業における若者の活
躍促進に向けた取組の支援等、若者の雇用対策の充実に向けた法的整備を含む検
討、「正社員実現加速プロジェクト」により非正規雇用労働者の正社員化を推進
します。
また、外国人技能実習制度については、国際貢献を目的とする趣旨を徹底する
ため、関係省庁と連携して、新たな法律に基づく制度管理運用機関の設置等によ
る管理監督体制の抜本的強化や対象職種の拡大等の拡充を図ってまいります。
このほか、医療・福祉、建設業等の人材不足分野における「魅力ある職場づく
り」等を通じた人材確保対策を進めます。
労働者派遣制度については、昨年の臨時国会で改正法案が廃案となりましたが、
派遣労働者の一層の雇用の安定と保護等を図るため、制度の見直しの必要性につ
いてさらなる理解を求めていきます。
第四に、地方創生については、昨年末にまち・ひと・しごと創生本部でとりま
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とめられた長期ビジョン・総合戦略に基づき、今後、政府において本格的な取組
みが始まります。厚生労働省においても、昨年10月に、私を本部長とする、「ま
ち・ひと・しごと創生政策検討推進本部」を設置し、この問題について省を挙げ
て対応することとしておりますが、引き続き、国民が安心して働き、希望通り結
婚や出産・子育てができ、将来に夢や希望を持てる、魅力あふれる地方の創生に
向け、各府省と連携し、総合的な対策に取り組んでいきます。
第五に、国民の皆様の安全と安心の確保に向けた取組についても、迅速に進め
ていかなければならないことが多々あります。
国民の生命や健康を守るため、感染症対策については、昨年公布された改正感
染症法の円滑な施行に取り組むとともに、エボラ出血熱や新たなインフルエンザ
などへの当面の対応として、行政機関や医療機関における対応を強化すること、
国民の皆様への正確な情報を提供し協力をいただくなど、警戒を怠ることなく万
全を期していきます。
難病や小児慢性特定疾病については、本年1月から、公平かつ安定的な医療費
助成の制度の確立等を柱とした難病法等が施行されました。本年夏には国の基本
方針を定めることとしており、今後とも、難病等の克服を目指し、相談支援体制
の確保など総合的な対策を進めていきます。また、予防接種基本計画に基づく予
防接種施策の推進、がん検診の受診率向上やがん登録推進法の円滑な施行に向け
た取組をはじめとするがん対策、肝炎、生活習慣病等様々な疾病を抱える方々へ
の支援策や予防策、原爆被爆者の方々への支援を引き続き進めていきます。
心身に重大な悪影響を及ぼし、幼い子供などが犠牲者となる悲惨な事故を引き
起こす危険ドラッグについては、厚生労働省は、指定薬物の迅速指定、検査命令・
販売停止命令の発動や、販売サイトの削除要請などを強力に推進してきました。
その結果、販売店舗の8割を廃業又は閉鎖に、国内販売サイトの約4分の3を閉
鎖又は販売停止に追い込みました。昨年11月に成立した改正医薬品医療機器等法
に基づき、危険ドラッグの撲滅に向けて取締り等を徹底していきます。
医薬品・医療機器等については、昨年施行された医薬品医療機器等法に基づく
取組を進めるとともに、安全対策や審査の迅速化、薬事戦略相談の拡充等により、
世界に先駆けた革新的医薬品・医療機器の創出や再生医療の実用化を図っていき
ます。
児童虐待については、子どもの命が奪われる痛ましい事件が後を絶たないなど、
依然として深刻な状況が続いています。こうした現状を踏まえ、政府としては、
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「児童虐待防止対策に関する副大臣等会議」を開催し、関係府省庁が連携して検
討を進めております。厚生労働省でも、昨年9月に「児童虐待防止対策のあり方
に関する専門委員会」を設置し、妊娠期からの切れ目ない支援のあり方など、課
題について実効ある児童虐待防止対策の構築に向けて検討し、11月にはこれまで
の議論のとりまとめを行ったところです。専門委員会では、引き続き、自立に向
けた支援等について議論することとしています。
また、児童養護施設等には、虐待などにより保護者の適切な養育を受けられな
いことが原因で入所する子どもが増加しています。そうした子ども達に対して家
庭的な養育環境の下できめ細かなケアを提供していくため、里親やファミリーホ
ーム、児童養護施設の小規模化・地域分散化等の社会的養護の充実をさらに取り
組んでいきます。
社会福祉法人については、福祉ニーズの多様化、複雑化に対応していく中で、
その果たす役割がますます重要となっており、高い公益性や非営利性に見合った
ガバナンスの強化、透明性の確保、財務規律の確立等、制度の見直しに取り組み
ます。
福祉人材確保対策については、喫緊の課題である介護人材の確保に向けて、多
様な人材の参入促進、資質の向上及び労働環境の改善について、あらゆる施策を
総動員し、総合的な確保方策を講じていきます。
生活保護・生活困窮者施策については、昨年施行された改正生活保護法の規定
に基づき、不正・不適正受給対策の強化や医療扶助の適正化を図るほか、受給者
の自立に向けた就労支援の強化を進めるとともに、生活困窮者に対して包括的な
相談支援や就労支援等を行う生活困窮者自立支援制度の本年4月からの円滑な
施行に取り組みます。
あわせて、子どもの将来がその生まれ育った環境によって左右されることのな
いよう、また、貧困が世代を超えて連鎖することがないよう、子どもの貧困対策
を総合的に進めていくことが重要です。
援護行政については、戦後70周年を迎える節目の年に当たり、戦没者の遺骨収
集帰還事業の一層の推進を図るとともに、慰霊事業、戦傷病者、戦没者遺族に対
する支援に着実に取り組んでいきます。また、中国残留邦人等に対する支援策を
きめ細かく実施します。
障害のある方への支援については、障害福祉サービス等の報酬改定に取り組む
とともに、障害の有無に関わらず活躍できる環境整備を推進し、障害者総合支援
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法施行後3年の見直しに向けた検討を進めていきます。また、改正障害者雇用促
進法の円滑な施行に取り組むなど、障害者の就労支援の充実を進めて行きます。
その他にも、生活衛生関係営業の振興や老朽化した水道施設の計画的更新や耐
震化、運営基盤強化のための広域化等を推進していきます。
以上、厚生労働行政には多くの課題が山積しています。国民の皆様には、一層
の御理解と御協力をお願い申し上げ、年頭にあたっての私の挨拶と致します。
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年 頭 所 感
厚生労働省健康局長
新村
和哉
新年を迎えるに当たり、謹んでご挨拶を申し上げます。
皆様方には日頃から健康行政に対して格段のご理解とご協力を賜り、厚く御
礼申し上げます。
健康行政は、健康づくり、疾病予防や疾病管理により、疾病に起因する国民
や社会への負荷を軽減するとともに、健康確保の基盤としての良好な生活環境
を確保するものです。昨年夏に着任してから、このような幅広い行政を担うこ
とに、日々、大きな責任と使命を感じております。
はじめに、東日本大震災の発生から3月で丸4年を迎えますが、被災地の復
興に向けて課題が残されております。水道や保健衛生施設の復旧の支援、被災
した生活衛生関係営業者の営業再開の促進などの支援に引き続き全力で取り組
みます。また、昨年は、広島県における大雨や、御嶽山の噴火、長野県北部に
おける地震など、多くの自然災害が発生しました。
災害により亡くなられた方々
のご冥福を心よりお祈りいたします。今後も、災害が発生した際には、住民の
皆様の健康の保持や水道施設の復旧などに迅速に対応していきます。
昨年は、デング熱の約 70 年ぶりの国内発生、西アフリカにおけるエボラ出血
熱のまん延など、新たな感染症への対応が大きな課題でありました。また、鳥
インフルエンザ(H7N9)及び中東呼吸器症候群(MERS)についても、海外
ではまだ収束しておらず、引き続き注視が必要となっています。このため、昨
年、より効果的な感染症対策を講じるため、その発生状況を確実に把握し、病
原体の種類・特性や感染経路など感染症に関する情報を迅速かつ的確に収集す
ることができるよう、感染症法の改正を行いました。今後、同法の円滑な施行
に取り組んでいきます。また、エボラ出血熱などへの当面の感染症への対応に
ついては、行政や医療機関における対応力を強化するとともに、感染症に関す
る正しい理解を国民に普及させるなど、対策に万全を期していきます。
この1月1日から、難病の患者に対する医療等に関する法律が施行されまし
た。今後、この新法に基づき、難病の克服及び患者の地域社会での共生を図る
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ため、医療費助成や治療方法の開発に向けた調査研究の推進等の総合的な対策
に取り組みます。
また、昨年秋の臨時国会で、ハンセン病問題の解決の促進に関する法律の一
部を改正する法律が成立しました。改正法は、本年 10 月に施行され、ハンセン
病療養所退所者の御遺族の生活を支援するため特定配偶者等支援金の支給が開
始される予定です。円滑な施行のために種々の準備を進めていきます。また、
エイズに関する普及啓発や検査、相談体制の充実などに取り組みます。
健康寿命の延伸は、政府の大きな目標の一つであり、例えば、日本再興戦略
では、健康寿命を1歳延伸させることを具体的な目標として掲げております。
このため、がん対策、生活習慣病予防をはじめとした健康増進施策を更に強力
に推進していきます。
具体的には、まず、がん対策については、本年、中間評価を予定している「が
ん対策推進基本計画」に基づき、「がんによる死亡者の減少」、「全てのがん
患者とその家族の苦痛の軽減と療養生活の質の維持向上」、「がんになっても
安心して暮らせる社会の構築」を目指し、放射線療法、化学療法、手術療法の
更なる充実とこれらを専門的に行う医療従事者の育成、がんと診断された時か
らの緩和ケアの推進、がん登録の推進、働く世代や小児へのがん対策の充実等
に、総合的かつ計画的に取り組んでいきます。また、がん登録については、来
年1月のがん登録推進法の施行に向け、関係者及び関係機関等と連携し、登録
作業が円滑に実施されるよう、準備を進めていきます。
生活習慣病対策については、昨年7月に、厚生科学審議会地域保健健康増進
栄養部会の下に「健康日本 21(第二次)推進専門委員会」を設置しました。健康
寿命の延伸や健康格差の縮小を始めとした「健康日本 21(第二次)」の目標項目
の進捗を確認するとともに、有識者からご意見をいただきながら、食生活の改
善やたばこ対策などを着実に行うことで、最終的には平成 34 年度までに「健康
日本 21(第二次)」の目標が達成できるよう取組を推進していきます。
また、栄養対策については、「日本人の食事摂取基準」や健康な食事の普及
啓発を進めるとともに、管理栄養士や調理師などの資質向上に向けた取組を推
進していきます。
予防接種施策については、昨年 10 月に、高齢者の肺炎球菌ワクチンと水痘ワ
クチンの定期接種が開始されました。予防接種基本計画で示された中長期的な
ビジョンに基づいて、厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会において、B
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型肝炎ワクチン等について定期接種の拡充等の検討を進めるなど、総合的かつ
計画的な推進を図っていきます。
最後に、地域保健を支える人材の育成については、
保健師活動指針において、
各自治体における保健師の人材育成を体系的に実施すべきことを示していると
ころですが、昨年から開催している「保健師に係る研修のあり方等に関する検
討会」の議論等を踏まえて、引き続き、保健師の人材育成・資質向上に向けた
取組を推進していきます。
このような取組に加え、個別施策も着実な前進を図っていきます。
原爆被爆者対策については、原爆症の認定について引き続き迅速な審査に努
めるなど、原爆被爆者の方々への支援を進めていきます。
肝炎対策については、肝炎対策基本法に基づき、肝炎研究の推進や検査体制
の整備、肝炎治療に対する医療費助成、正しい知識の普及啓発などを総合的に
推進していきます。また、B型肝炎訴訟については、特定B型肝炎ウイルス感
染症者給付金等の支援に関する特別措置法に基づき、和解手続が適正かつ迅速
に進むよう、引き続き取り組んでいきます。
臓器移植対策については、平成 22 年に施行された改正臓器移植法に基づき、
引き続き適正な臓器移植の実施が図られるように、普及啓発や臓器提供に対応
する医療機関の体制整備、あっせん体制の充実に努めます。造血幹細胞移植対
策については、昨年1月に全面施行された「移植に用いる造血幹細胞の適切な
提供の推進に関する法律」に基づく施策の推進に取り組んでいきます。
生活衛生関係営業については、エネルギーコストの上昇にも対応しつつ、補
助金、税制、融資や組合の活性化などの総合的な対策を講じ、営業者の振興と
衛生の向上を図ります。
水道については、水道事業のアセットマネジメントを通じて老朽化した水道
施設の計画的更新や耐震化、運営基盤強化のための広域化等を進め、信頼され
続ける水道を目指していきます。
国民一人ひとりが健康で質の高い生活を送り、それぞれの能力を発揮できる
地域社会の実現に向け、これらの課題のすべてに真摯に取り組むことをお誓い
申し上げ、私の新年の挨拶とさせていただきます。
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厚生労働省医政局長
二川
一男
謹んで新年の御挨拶を申し上げます。
平成27年の年頭に当たり、日頃から医療行政に多大なる御支援と御協力をいた
だいている皆様に改めて御礼を申し上げるとともに、所信の一端を述べさせてい
ただきます。
本年で団塊の世代が75歳以上となる2025年まで10年となります。急速に増大す
る医療需要を見据え、地域の実情に応じた医療を確保していくためには、医療機
能の分化・連携を進め、質が高く効率的な医療提供体制と地域包括ケアシステム
の構築が喫緊の課題です。昨年成立した医療介護総合確保推進法等に基づき、各
般にわたる施策の展開を図ってまいります。
第一は、質が高く効率的な医療提供体制の構築です。
今後の我が国の医療を「地域完結型」の方向に変えていくためには、病床の機
能分化を進め、急性期から長期にわたり療養が必要な患者まで、それぞれの患者
に適した医療を提供するとともに、受け皿となるリハビリ機能や、在宅医療・在
宅介護を充実させることが必要です。
昨年10月に病床機能報告制度が施行され、医療機関からそれぞれの病床が担う
医療機能(高度急性期、急性期、回復期、慢性期)等を報告していただきました。
こうした報告を基に、平成27年度から都道府県は、地域の医療提供体制のあるべ
き姿である地域医療構想を策定することになります。地域の実情に応じた取組が
進むよう、厚生労働省としても鋭意、支援等を行ってまいります。
こうした地域の実情に応じた医療提供体制を構築するためには、医療人材の確
保も重要であります。特定の地域・診療科での勤務を条件とした「地域枠」を活
用した医学部入学定員の増加に加え、特に人材不足が指摘される看護職員確保対
策として、看護師等免許保持者の届出制度の創設をはじめ、ナースセンターの強
化などの取組を行うこととしています。また、昨年12月に看護職員需給見通しに
関する検討会を立ち上げたところであり、平成28年以降の看護職員需給見通しの
策定や、総合的な看護職員確保対策等の検討を進めてまいります。また、昨年12
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月に医道審議会において特定行為及び特定行為研修の基準等についてとりまと
めをいただいたところであり、引き続き、本年10月の円滑な施行に向けて努めて
まいります。
こうした病床機能の機能分化・連携や医療人材の確保・養成に係る事業を行う
ための財源として、地域医療介護総合確保基金を昨年設けました。今後とも地域
の実情に応じた活用をしていただくことを期待しております。
医療提供主体である医療法人制度に関連しては、日本再興戦略に基づき非営利
新型法人の創設について、医療法人の事業展開等に関する検討会において検討を
進めております。
第二に、医療機器・医薬品産業、再生医療などに対する諸般の取組についても、
本年の重要な課題として取り組みます。
我が国の成長産業として期待される医薬品・医療機器産業については、研究開
発が更に進むよう、研究開発税制や医療法上の臨床研究中核病院の承認などによ
り、基礎研究から保険適用に至るまでの切れ目のない支援を引き続き行ってまい
ります。
また、医療用医薬品等の流通改善に引き続き取り組むとともに、「後発医薬品
のさらなる使用促進のためのロードマップ」に基づき、啓発活動など使用促進の
ための一層の取組を推進してまいります。
新たな治療法としてなど、大いに期待が高まる再生医療の実用化については、
昨年11月に施行された「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」に基づき、
安全で迅速かつ円滑に多くの製品をより早く提供できる体制の確立を目指しま
す。
第三に、医療や臨床研究に係る安全性確保への取組も進めてまいります。
平成27年10月から医療事故の再発防止を行う医療事故調査制度が施行されま
す。その円滑な施行に向けて、医療事故調査制度の施行に係る検討会を設置して
議論を進めているところであり、できるだけ早期に関連する省令・告示・ガイド
ラインの策定をしてまいります。
臨床研究に係る不適切な事案への対応については、「臨床研究に関する倫理指
針」について、研究の信頼回復に向けた見直しを行い、昨年12月に公布いたしま
した。また、同じく12月には、臨床研究に係る制度の在り方に関する検討会から、
一定の範囲の研究については法規制が必要であるとの報告書が取りまとめられ
ました。我が国の臨床研究の信頼回復のため、本検討会の報告書も踏まえた対応
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JA全厚連情報
№1027 2015 年 1 月 1 日
を今後進めてまいります。
第四に、医療・保健分野における国際貢献と、5年後の東京オリンピック・パ
ラリンピックも見据えた外国人患者受入れ環境整備も進めてまいります。
医療の国際展開については、医療・保健分野における覚書を10カ国と署名して
おり、今後も署名国を拡大しつつ、医療制度に関する経験の共有、人材育成等の
支援、相手国の実情に適した医療機器・医薬品等の輸出などを更に進めてまいり
ます。
また、国内で外国人患者が安心して医療サービスを受けられるよう、医療通訳
等が配置されたモデル拠点整備や外国人受入れ医療機関認定制度を支援してま
いります。
こうした取組に加え、生涯を通じた歯科保健医療の展開など様々な重要な課題
がございます。これらの医療行政を進めるに当たりましては、医療に携わる様々
な関係者の方々のご協力が不可欠です。本年も、医療行政に一層の御理解、御支
援をいただきますようお願い申し上げるとともに、皆様にとって本年が実り多き
一年となることを心から祈念して、新年の挨拶といたします。
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№1027 2015 年 1 月 1 日
年頭所感
2015
年 頭 所 感
厚生労働省老健局長
三浦
公嗣
新春を迎えるにあたり、心よりお慶びを申し上げます。また、平素より高齢者
保健福祉の推進に格別のご理解とご協力をいただいておりますことに、厚く御礼
申し上げます。
さて、介護保険制度につきましては、2000年に制度が施行されて以来、今年で
16年目を迎えます。この間、在宅サービスを中心に利用者が大きく増加するなど、
介護保険制度は、関係者の方々のご努力に支えられて、国民生活に欠くことので
きないものとなっております。
現在我が国は、出生率の低下や平均寿命の伸びによる人口構成の変化により、
これまでに例のない高齢社会を迎えています。いわゆる「団塊の世代」の方々が
75歳以上になる2025年には、75歳以上の人口が2,000万人を超えると推計され、
これに伴って認知症高齢者への対応をはじめとする介護ニーズはますます増大
することが見込まれます。
また、特に都市部を中心として今後急速に高齢化が進展する中で、単身や夫婦
のみの高齢者世帯等の急増など、地域社会や家族関係が大きく変容するため、介
護、生活支援等のサービスの必要性は更に高まると考えています。
こうした状況の中で、高齢者が介護が必要になっても住み慣れた地域で安心し
て暮らし続けることができるよう医療・介護・介護予防・住まい・生活支援サー
ビスが包括的に確保される地域包括ケアシステムの構築をさらに推進すること
としております。昨年の6月には、「地域における医療及び介護の総合的な確保
を推進するための関係法律の整備等に関する法律」が成立しました。この法律に
基づき、地域包括ケアシステムの構築と介護保険制度の持続可能性の確保を車の
両輪として進めていきます。
また、本年4月に行われる介護報酬改定に向けて、「中重度の要介護者や認知
症高齢者への対応の更なる強化」、「介護人材確保対策の推進」、「サービス評
価の適正化と効率的なサービス提供体制の構築」の3つを基本的な視点としつつ、
社会保障審議会介護給付費分科会において御議論いただいているところであり、
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JA全厚連情報
№1027 2015 年 1 月 1 日
地域包括ケアシステムの構築に向けた取組をより一層推進できるよう、対応して
まいります。
また、増加する認知症高齢者への対応も重要な課題となっています。「認知症
になっても本人の意志が尊重され、できる限り住み慣れた地域のよい環境で暮ら
し続けることができる社会の構築」を念頭におきながら、認知症施策を地域支援
事業に位置づけ、施策の推進を行っていきます。具体的には、認知症初期集中支
援チームや認知症地域支援推進員の設置を進め、認知症の初期から家族の支援を
推進していきます。
さらに、昨年11月には、認知症に関する取組を世界各国と共有するべく、認知
症サミットの後継イベントを東京で開催しました。世界各国から政府関係者、専
門家、認知症の方ご本人やその家族等が参加し、認知症の予防とケアの理論や実
践の更なる発展につながる活発な議論を行いました。また、この開会式での挨拶
の中で、安倍総理から塩崎厚生労働大臣に、認知症施策を加速するための新たな
戦略を策定するよう指示がありました。認知症の方が安心して暮らせる社会の構
築に向けた、関係省庁とも連携した新たな戦略を策定し、施策を推進していきま
す。
こうした取組を通じ、将来にわたって持続可能な介護保険制度を構築し、高齢
者が住み慣れた地域で自立して生活できる社会を実現するべく、引き続き尽力し
ていきたいと考えています。
本年も引き続き、関係者の皆様のご理解とご協力をお願いするとともに、皆様
方のこの一年のご多幸とご健勝を心よりお祈り申し上げまして、私の新年のご挨
拶とさせていただきます。
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№1027 2015 年 1 月 1 日
病院の災害時の医療継続について研修
第 27 回厚生連病院長セミナー・全国厚生連病院長会第 20 回通常総会
本会は 11 月 29 日、東京・御茶ノ水の「東京ガーデンパレス」において第 27
回厚生連病院長セミナーを開催し、18 厚生連から 74 名の病院長等が参加した。
当日は、講演「病院のBCP(事業継続計画)災害時の医療継続のために~B
CPからBCMへ~」(佐々木勝・都立広尾病院長)が行われた。
佐々木氏は講演で、病院におけるBCPの概念は病院毎の診療能力・医療資
源に見合った診療を行う計画であり、医師の応援が来ないことや不測の事態が
起きることも想定したものである、と述べた。
また、BCPにもとづいて、いかにBCM(事業継続管理)という運営に誘導
していくかが大切であり、それには資源や時間がない状況下での意思決定環境
について理解したうえで、想定外の事例に対応できるようにするための訓練・
教育等が必要であることを説明した。
佐々木氏の講演後に全国厚生連病院長会(会長:濱田正行・鈴鹿中央総合病
院長)第 20 回通常総会と「地域包括ケア」に関する自由討論として基調講演(南
眞司・南砺市民病院前院長)、アンケート調査報告(前原和平・白河厚生総合病
院長)
、および話題提供(住元一夫・吉田総合病院長、濱田正行・鈴鹿中央総合
病院長)が行われた。
総会では、第1号議案・平成 25 年度事業報告・収支計算書・剰余金処分案、
第2号議案・平成 26 年度事業計画・収支予算書、第3号議案・役員改選―につ
いて上程され、各議案は原案どおり承認された。
また、会長選出も行われ、前原和平・白河厚生総合病院長が会長に推薦され、
承認された。
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№1027 2015 年 1 月 1 日
健診事業に関する法・倫理にかかる講演等を実施
健康管理厚生連常勤役員・参事会議
本会は 12 月2日、東京・大手町のJAビル「全厚連会議室」において、健康
管理厚生連常勤役員・参事会議を開催し、10 厚生連から 11 名が出席した。
会議は、本会の瀧幹男・常務理事の挨拶の後、「健診事業で知らなければな
らない法・倫理」をテーマに、蒔田覚氏・仁邦法律事務所が講演を行った。
講演の中で、蒔田氏は、医師・看護師・臨床検査技師等の法律上における業
務関係(イメージ)や個人情報保護法等を説明し、業務関係では「医行為を行
えるのは医師のみであり、健診機関において医師免許確認(原本確認)は重要
である。なお、無資格者を使用した健診機関は民事責任および社会的責任が課
せられることもあり、医師免許偽造等に注意しなければならない」と述べた。
講演終了後、「(公財)JKAおよび(一財)日本宝くじ協会の補助金・助
成金による検診車の整備事業」について本会から報告を行った。
引き続き、「各厚生連における平成 26 年度の取り組み経過および平成 27 年
度以降の取り組み」などについて、各厚生連から報告が行われ、新規に取り組
む健診活動・受診者確保策等・JA組織との連携について情報交換が行われた。
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JA全厚連情報
№1027 2015 年 1 月 1 日
JA全厚連平成 27 年度事業計画(素案)について協議
本会経営管理委員会を開催
本会は 12 月4日、東京・大手町のJAビル「全厚連会議室」において経営管
理委員会を開催し、JA全厚連平成 27 年度事業計画(素案)について協議を行
った。
代表理事理事長が情勢報告を行い、厚生連の経営状況や農協改革への取組み、
消費税損税解消対策等について述べた。
議事では、はじめに監事より平成 26 年度上半期監事監査結果について監査報
告を行い、引き続き協議事項に移った。協議事項では、JA全厚連平成 27 年度
事業計画(素案)について、本会の第7次3カ年計画を基本に、①地域で選ば
れる病院・施設づくりとサービスの高度化、②厚生連の経営健全化、③JA厚
生事業実施条件の整備、④役職員の教育研修の充実、⑤業務実施体制の強化を
基本に積極的な事業展開を図るとともに、農協改革への対応については優先的
に取り組んでいくことを提案し、了承された。
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JA全厚連情報
№1027 2015 年 1 月 1 日
個人情報漏洩への取り組みについて情報共有
コンプライアンス・リスクマネジメントセミナーを開催
本会は 12 月 11 日、東京・御茶ノ水の「東京ガーデンパレス」においてコン
プライアンス・リスクマネジメントセミナーを開催し、18 厚生連から 22 名が
参加した。本セミナーは昨年度まではコンプライアンスセミナーとリスクマネ
ジメントセミナーを分けて実施していたが、参加者の利便性等を考慮し、本年
度から統合し開催している。
セミナーでは冒頭、本会の小川秀幸・経営支援部長が挨拶を行った後、講演、
事例報告、意見交換が行われた。
講演では「報告・連絡のためのコミュニケーションツール“SBAR”
」をテ
ーマに、東京海上日動メディカルサービス株式会社より講演が行われた。
こ の 中 で 、 相 手 に 報 告 ・ 連 絡 す る 際 に は 「 S ( Situation : 状 況 )、 B
(Background:背景)、A(Assessment:判断)
、R(Recommendation:提案)
を順番に簡潔に伝えることが情報伝達には重要である」と説明した。また、常
に「S・B・A・R」の順番で伝えることで送り手と受け手で共有の枠組みが
構築され、情報伝達が円滑になると述べた。
事例報告では、小川敬氏・JA秋田厚生連総務人事部次長から「秋田県厚生
連におけるリスクマネジメント(医療事故紛争・クレーム・トラブル対応)の
現状」、西森将弘氏・JA愛媛厚生連管理部企画管理課長から「コンプライアン
スに関する愛媛県厚生連の取り組み」の2題が行われた。
小川氏からはJA秋田厚生連におけるリスク管理体制および厚生連本部の役
割、西森氏からはJA愛媛厚生連のコンプライアンス体制および情報セキュリ
ティマネジメントシステム(ISMS)の取り組みが紹介された。
意見交換では、各厚生連から個人情報漏洩に対する取り組み等について報告
があり、有意義な情報交換が行われた。
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JA全厚連情報
№1027 2015 年 1 月 1 日
各厚生連の対応事例について情報交換
地域医療介護総合確保基金等にかかる情報交換会を開催
本会は 12 月 17 日、東京・大手町の KDDI 大手町ビル「ホール 16B」において
地域医療介護総合確保基金等にかかる情報交換会を開催し、14 厚生連から 20
名が参加した。
この情報交換会は、地域医療介護総合確保基金獲得に向けた具体的な事例分
析を通し、制度のさらなる理解と実務者が直面する課題の解決を支援すること
を目的とし、当日は本会の瀧幹男・常務理事が挨拶を行った後、講演、事例報
告、意見交換が行われた。
講演では、「地域医療介護総合確保基金等について」をテーマに、厚生労働
省の小野勝・医政局地域医療計画課課長補佐より講演が行われた。
この中で、小野課長補佐は来年度のスケジュールについて、今年度よりも前
倒しで進め、夏頃を目途に交付することを考えているため、厚労省から都道府
県への作業依頼等は 12 月中に行う予定であると述べた。
また、国の施策として、平成 27 年度は病床の機能分化・連携のために必要な
事業を優先的に進めていきたいとも述べた。
質疑応答では、参加者より来年度の事業規模や方向性、実務上の問題点等に
ついての質問が行われた。
事例報告では、JA長野厚生連の池内英徳・企画管理部病院管理課長が「地
域医療介護総合確保基金確保に向けた取り組みについて」をテーマにJA長野
厚生連の取り組み事例を報告した。報告の中でポイントとして、「日頃からの
県担当者との繋がり」や「病院所在地の市町村との連携」、「事業所の創造性・
企画力と本所機能」等を挙げた。
意見交換では、各厚生連の状況や今後の対応策等について、参加者間で有意
義な情報交換が行われた。
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JA全厚連情報
№1027 2015 年 1 月 1 日
~在宅医療の今、そしてこれから~
「第 55 回農村における健康を考える集い」
男鹿市で開催
(一般財団法人秋田県農村医学会)
「第 55 回農村における健康を考える集い」が 11 月3日、男鹿市民文化会館小
ホールにて開催されました。この大会は、秋田県種苗交換会協賛行事としてJA
秋田中央会、JA秋田厚生連(佐藤秋弘・代表理事理事長)
、秋田県農村医学会(会
長:平山克・平鹿総合病院長)等の主催で、昭和 35 年から毎年開催されています。
開会式では、大会会長である中鉢明彦・湖東厚生病院長の開会のことばとJA
秋田厚生連の木村一男・経営管理委員会会長のあいさつにつづき、来賓の渡部幸
男・男鹿市長、神田仁男・鹿潟上南秋医師会会長より祝辞をいただきました。
第1部「基調講演」では、
「地域包括ケアに
おける地域医療―在宅医療の役割と意義―」
と題して秋田大学大学院医学系研究科保健学
専攻の中村順子教授が、住まい・医療・介護・
予防・生活支援が一体的に提供される地域包
括ケアシステムについてわかりやすく解説し
ました。
第2部「在宅医療あれこれ」では、橋本歯科医院院長の橋本徹氏が在宅歯科医
療の現況について、医療法人正和会小玉医院在宅医療連携拠点事業所管理者の菅
原則次氏は在宅医療における多職種連携の必要性について、湖東厚生病院からは
内科医長の井上武氏、訪問看護ステーション管理者の土橋優子氏、リハビリテー
ション主任の佐々木輝美氏がそれぞれの専門分野の立場から提言を行いました。
第3部の「全体討議」は参加者からの質問に講演者と提言者が答える形で進め
られ、参加者は地域における在宅医療の現状と今後の方向性について理解を深め
ました。
当日は早朝からの暴風雨という悪天候にもかかわらず、医療関係者、一般住民
など約 270 名の参加者が来場し、盛会のうちに終えることができました。
(落合恵子通信員)
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№1027 2015 年 1 月 1 日
平鹿総合病院保育所 開所式
(平鹿総合病院)
JA秋田厚生連・平鹿総合病
院(平山克病院長)は、11 月4
日、敷地内に建築された保育所
にて、
関係者 40 人が出席して開
所式と神事が執り行われました。
神事後に平山病院長は「保育
所は、若い世代の就労環境に大
きく寄与する。子育てによる看
護師の離職防止効果、また、病
児・病後児保育も行うことで、子育て中の女性医師からも魅力ある職場として
横手に目と足を向けてもらえればと期待している」と祝辞を述べました。
保育所を利用できるのは当院に勤務する職員の子供で、0歳児から未就学児
までで、11 月の基本保育利用の児童数は年度途中ということもあり、まだ0歳
児1名、
3歳児1名ですが、来年度に向けて利用の申込は徐々に増えています。
保育所建物は当院南側の敷地内に建築された木造平屋、
ホール、
保育室3室、
病後児室、調理室を設けた延床面積約 215 平方メートルとなっております。
児童の定員は 50 名、保育所職員は現在、保育士4名、保育士補助2名、栄養
士1名の7名体制で、利用者が居ない日を除き 24 時間対応します。
毎月季節の行事や誕生日会が計画されております。また、保護者・ご家族(お
じいちゃん、おばあちゃん)も参加しての発表会や親子レクリエーションなど
の開催も予定されております。
「いっぱい遊んで、すくすく育て」の保育目標の基に児童の安心安全はもち
ろん、保護者が保育所を見て癒され、笑顔であふれる職場環境づくりを心がけ
ていきます。
(落合恵子通信員)
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JA全厚連情報
№1027 2015 年 1 月 1 日
エボラ出血熱疑い患者の受け入れ訓練
(JAとりで総合医療センター)
茨城県は 12 月6日、県内でエボラ出血熱の疑いのある患者が発生した場合に
備え、感染症指定医療機関への患者の移送、医療機関での受け入れなどの合同
訓練を実施しました。JA茨城県厚生連・JAとりで総合医療センター(新谷
周三病院長)、土浦保健所、衛生研究所などが参加し万全の対応を確認しました。
「1類感染症」に分類されるエボラ出血熱の感染患者を対応できる第1種感
染症指定医療機関は国内に 45 施設あり、県内では唯一、JAとりで総合医療セ
ンターが含まれます。
訓練は出張でリベリアに 20 日間滞在した同保健所管内の男性(30)が、帰国
5日後に発熱したと想定し実施されました。防護服を着用した訓練スタッフが
患者を同保健所からJAとりで総合医療センター感染症病棟に搬送しました。
直ちに防護服を着用した病院スタッフが患者を1類感染症病室のベッドへ移し、
医師が採血、衛生研究所職員に検体を渡しました。その後、搬送担当の保健所
職員が防護服を脱ぐ手順を確認しました。
JAとりで総合医療センターの太田正康感染管理室長は「定期的に防護服の
着脱手順は確認しているが、他機関との連携など、大掛かりな訓練は単独では
できない。良い経験になった」と振り返りました。
患者をアイソレータにて感染症病棟に搬送する訓練
1類感染症病室にて採血する医師ら
(内田大輔通信員)
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JA全厚連情報
№1027 2015 年 1 月 1 日
救急・リハビリ医療機器の寄贈を受ける
(相模原協同病院)
JA神奈川県厚生連・相模原協同病院(高野靖悟病院長)は、全国共済農業
協同組合連合会より、救急・リハビリ医療にかかる助成を受け、心臓超音波診
断装置を導入し、12 月3日同院にて、その寄贈式が行われました。
式では、全国共済農業協同組合連合
会神奈川県本部の髙桑光雄・運営委員
会会長から寄贈の挨拶を頂いた後、本
会の長嶋喜満・経営管理委員会副会長
へ目録が贈呈され、生理検査室前にて
テープカットが行われました。同院の
高野病院長から受贈お礼の挨拶の後、
井関治和副院長から機器の説明がされ、式は滞りなく終了しました。
同院は、寄贈された機器を急性心筋梗塞や弁膜症、心不全などの循環器疾患
の早期診断に活用し、JA組合員・地域住民への救急・リハビリ医療の充実は
もちろん、地域貢献に努めていきます。
(浅川美有希通信員)
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JA全厚連情報
№1027 2015 年 1 月 1 日
第2回幹部看護職育成研修会 開催
(JA長野厚生連)
JA長野厚生連(内堀茂・代表理事理事長)は 10 月 15 日、16 日の2日間に
かけて、第2回幹部看護職育成研修会を佐久市臼田の農村保健研修センターで
開催しました。
この研修会は、集団のなかで互いの学びを大切にし、学習したことを職場に
生かすことを目的として、本会看護職員の師長・主任クラスを対象に年3回開
催しています。
今回は、コミュニケーション能力の向上方法について、各病院の課題や現在
取り組んでいる内容を情報共有し、意見交換をしました。
た
だ てつ すけ
講師は、㈱ヒューマンスキル開発センター会長の多田徹佑先生を迎え、
「チー
ム医療における幹部看護職員の役割」をテーマに講演がありました。
初日は、交流分析(Transactional Analysis)といった受講者自身の人柄(パー
ソナリティー)を見つめなおすための分析を行いました。そのあと、相手の言葉
づかいや態度を見て、他者の人柄を分析しコミュニケーションに生かすための
トレーニングを行いました。参加者からは「楽しく人柄について学べた」
、
「自
分と他人を知ることの大切さを学んだ」という意見があり、普段気にしていな
い相手の人柄を見ることができ、楽しんでいました。しかしその反面、
「実践す
るのは難しい」、「スタッフとの関わりのなかでスキルアップしたい」との意見
もあり、何度も実践を重ねる必要があることがうかがえました。
2日目は実際の病院であった
ケーススタディを通して、
「役職
ごとの立場や役割についてどう
行動すべきか」をテーマにディ
スカッションを行いました。参
加者からは「役割が明確化する
ことができた」、「役割について
病棟でも伝達していきたい」な
どの意見があり、それぞれの立
場や役割だけでなく、時と場合
グループごとに分かれ、ほかの病院職員と情報共有します
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JA全厚連情報
№1027 2015 年 1 月 1 日
に沿った行動をとることの重要性を学びました。
午後は、新人教育や院内の業務改善などについて、職場で取り組んでいる課
題をレポート形式でまとめ、グループごとに中間報告、
意見交換を行いました。
この研修会を通して、ほかの参加者の取組みや意見を聞くことで、自らの課
題達成とまとめに向けた良い刺激を得る機会となりました。
(湯本昌弘通信員)
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JA全厚連情報
№1027 2015 年 1 月 1 日
地域に鳴る音
佐久総合病院GDK吹奏楽団第9回定期演奏会
(佐久総合病院)
JA長野厚生連・佐久総合病院(伊澤敏統括院長)の音楽部「GDK吹奏楽
団」は 10 月 17 日、佐久市コスモホールで定期演奏会を行いました。演奏会は
当院コーラス部と交互に隔年で開催しており、吹奏楽団の定期演奏会としては
今年で9回目を迎えました。
GDK吹奏楽団は昭和 39 年に発足。当時地元で酒のつまみとして親しまれて
いた「G・じばち」、「D・どじょう」、「K・きのこ」の頭文字をとって楽団の
名前が付けられました。それ以来、毎年5月に地元臼田の小満祭と併催される
病院祭をはじめとする病院内の演奏や、施設への訪問演奏など、地域での演奏
をおもに行い、御代田町で音楽の指導や演奏活動を行っている森川袈裟和さん
の指揮・指導のもと(医療専門資格を有する職員中心に)団員数 47 人で活動し
ています。
今年は当院創立 70 周年と佐久市中込地区に新築した「佐久医療センター(渡
辺仁院長)
」開院という大きな節目を迎えられたことへの感謝の気持ちを込めた
演奏会となりました。
収容数 800 人のホールが子ども
やお年寄り、家族連れで賑わい、
オープニングでは森川さん作曲の
ファンファーレが鳴り響きました。
全体を3部構成として、第1部は
クラシックや吹奏楽オリジナル曲
を演奏しました。第2部では演奏
者が楽団のポロシャツを身にまと
ユニークな生演奏で来場者を楽しませていました
い、アニメ曲を演奏しました。寸
劇で笑いを取ったり、客席のあいだに入って来場者と一緒に手拍子を取ったり
するなど、会場全体と一緒に作るステージを披露しました。第3部は、ビート
ルズや銀河鉄道 999 など、大人も懐かしい曲で構成し、長めのソロ演奏も取り
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JA全厚連情報
№1027 2015 年 1 月 1 日
入れたステージとなりました。
来場者からは「元気が出た」、
「毎回楽しみにしているよ」などの声が聞かれ、
地域住民も楽しんでいただけた演奏会となりました。
(湯本昌弘通信員)
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JA全厚連情報
№1027 2015 年 1 月 1 日
地域ケア科創設 20 周年
「これからの地域ケアを語るシンポジウム」
(佐久総合病院)
JA長野厚生連・佐久総合病院(伊澤敏統括院長)地域ケア科が 10 月1日に
創設 20 周年を迎えました。それを記念して今年の 12 月6日には 20 周年記念祭
が行なわれますが、それに先立ち、10 月4日に「これからの地域ケアを語るシ
ンポジウム」と題したプレイベントが行なわれました。職員や佐久地域の医療
介護事業所職員、一般の方など 130 人が参加しました。イベントは2つのセッ
ションに分けて行なわれ多職種の代表職員がそれぞれ地域ケアについての思い
を語りました。
セッション1では北澤彰浩診療部長が
「終末期医療」、小松裕和医長が「プライ
マリ・ヘルス・ケア」
、荻原菜緒医長が「緩
和ケア」
、朔哲洋副院長が「再構築と地域
ケア活動」といったテーマについて考え
を述べました。発表は、優れたプレゼン
テーションが評価されている故・スティ
ーブ・ジョブズ氏のやり方を模して、演
者はみなジーンズというラフな格好に身
北澤彰浩診療部長によるプレゼンテーション
「終末期を集大成期・完成期に」
をつつみ、身振り手振りなどの動作を加えて発表することで観客に内容を強く
アピールし、視覚的にも楽しめるような演出を狙いました。
セッション2では看護師、介護福祉士、管理部などの多職種と会場の参加者
が、ステージ上に設けられた卓袱台(ちゃぶだい)の周りを囲み、今後の地域
ケア科がめざす方向について思いを語り合いました。
これからの課題について、
「医療介護の限界や家庭状況により、在宅医療をあきらめざるを得なかった患
者さんもいる。これまではくみ取りきれなかった患者さんやご家族のニーズを
今後は拾っていく取り組みが必要ではないか」という意見が出されました。
イベントの最後には交流会が開かれ、参加者の意見交換の場となり、有意義
なシンポジウムとなりました。
(湯本昌弘通信員)
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JA全厚連情報
№1027 2015 年 1 月 1 日
「地域創成の核となる病院をめざして」
~センター機能の充実による医療の質の向上~
北信総合病院 病院祭 開催
(北信総合病院)
JA長野厚生連・北信総合病院(洞和彦病院長)は 11 月 15 日、地元中野市
の『えびす講』にあわせて病院祭を開催し、初冬の寒さが身に染みる気候のな
か延べ 1,758 人と多くの方が来場し大いににぎわいを見せました。テーマは
「
『地域創成の核となる病院をめざして』~センター機能の充実による医療の質
向上~」でした。
第1期再構築事業として昨年竣工しました新病棟には「呼吸器」
、
「消化器」
、
「循環器」、「小児周産期」、「脳卒中」
、
「腎・透析」の6つのセンターが設置さ
れ、各センターを充実させるために最新の医療を提供し、
「安心して暮らせる地
域をめざしたい」といった願いが込められています。
各センターを代表し、
「慢性閉塞性肺疾患(COPD)の診断と治療」と題し
て、新病棟8階に設置された呼吸器センターの千秋智重センター長による講演
がありました。日頃、聞きなれない病気ですが、気管支が狭くなったり、肺胞
が壊れてしまうなど「タバコによる肺習慣症」と言われ、40 歳以上の 8.6%が
罹っており、糖尿病の 11%に比べてもかなり身近な病気です。症状は、息切れ、
咳・痰がひどくなってくるといった自覚症状が出て、心疾患の併発や感染症の
重症化で死亡率も増加傾向にあります。少しでも気になる症状が出た場合は、
呼吸チェックシートや肺チェッカーといった機器で診断ができるので、早めに
医療機関を受診することが大切です。発症の一番の原因は喫煙であり、禁煙外
来を受診するなどタバコをやめることが一番の治療と強調し、治療法による呼
吸機能改善は見込めないが、歩くなどの運動、呼吸リハビリテーションなどで
機能低下を抑えることができます。また、食事も大切であり、炭酸や芋、かぼ
ちゃといった食物はガスが発生するため摂らないよう注意が必要であるなど、
珍しい病気でないCOPDの理解、早めの受診と治療が大切と訴えました。
特別講演では、当院は、地域がん診療連携拠点病院の認定をめざしており、
がん公開講座として、地元中高医師会油井内科医院の油井薫院長を講師に迎え、
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JA全厚連情報
№1027 2015 年 1 月 1 日
「
『原発事故で癌になるのか?』~『放
射脳』に汚染されないために~」と題
し、原子力発電の仕組みや放射能の正
しい知識について講演しました。
核分裂(原発)は反応しやすいウラ
ン(原子)を少しずつ持続して核分裂
させ持続的にエネルギーを放出し、核
爆発(原爆)は、すべて反応しやすい
原子力発電の仕組みについて説明する
油井内科医院・油井院長
ウランにより一気に全エネルギーを放
出させるため、原発事故が起きても原爆のような状況は起きないことや、放射
線量の半減期についても触れ、半減期が短いほど体に影響する大量の放射線を
放出しながら減少し、半減期が長いほど微量の放射線を放出し減少するため、
危険はないと話し、原発の理解と正しい知識に基づき対応し『放射脳』に汚染
されないことが大切であると話しました。
また、病院の電源は原発に頼っている状況で電気が不足して診療ができない
状況も、うまれてしまう。原発を稼働させながら新たなエネルギーの導入を進
めるべきと訴え、油井先生のわかりやすい講演に多くの人がペンを手にしてい
ました。
観覧・紹介コーナーでは、腎・透析センター、消化器センターなどの紹介や
検査コーナーでは血糖検査、骨密度・血管年齢、体脂肪測定などを実施し大勢
の方が自分の健康状態をチェックしていました。
また、催し物会場では、当院産婦人科倉石美紗子先生が篠ノ井総合病院(木
村薫病院長)で研修医として勤務していた時に結成した軽音バンド「 the
medical staff」による生演奏があり、久しぶりの再結成でしたが倉石先生の
歌声で会場を音楽の世界にひき込みました。
そのほか、中野市立日野小学校2・4年生によるオペレッタ「年少女探検隊」、
「スーパーモンキーゴクー」の上演や、文化部吹奏楽団演奏など多くの企画が
開催され、終始多くの来場者でにぎわいました。
(湯本昌弘通信員)
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№1027 2015 年 1 月 1 日
被災した地域住民の健康を守るため
「こころのケアチーム」を発足
長野県神城断層地震 被災地へ週1回出向く
(安曇総合病院)
JA長野厚生連・安曇総合病院(西澤理統括院長)は、11 月 22 日に発生し
た長野県神城断層地震で被災した白馬村・小谷村の住民への心のケアに乗り出
し、精神疾患を担当する医師や職員らで「こころのケアチーム」を発足しまし
た。避難所など現地へ出向き、被災者から悩みなどの話を聞いて不安感を取り
除くといった診療をしました。
同病院は地震被害が発生した地区を含む大北地域の基幹病院であり、今回の
ケア活動は、精神疾患を担う「心の医療センター安曇」の村田志保センター長
が 2011 年に東日本大震災の支援活動に参加した経験や、
地元の住民の健康を守
るという思いから長野県に支援を申し出て始まりました。
医師・看護師・臨床心理士、精神保健福祉士、事務職員でつくる「こころの
ケアチーム」を 11 月 27 日に発足して、さっそく白馬村・小谷村の現地に出向
いて被災者の話を聞くなどして支援介入を実施しました。また、小谷村保健師
からの要請を受けて、深刻な症状を抱える被災者2人に対しては医師が診察し
ました。
避難所では、面接型による日常会話を中心に行い、
「睡眠」・「体調」・「食欲」
の状態を確認しました。被災者2人から「眠れない」といった相談があり、医
師が不眠の原因について診察をしました。また、現在困っている症状や被災後
の生活状況、家族の支援などの話も聞いて心のケアに努めました。
(湯本昌弘通信員)
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脳卒中対策と減塩食習慣のすすめ
JA長野県保健福祉推進大会開催
(JA長野厚生連)
JA長野厚生連(内堀茂・代表理事理事長)
、
JA長野県保健福祉推進委員会、
JA長野県厚生部会は 11 月 28 日、安曇野市のスイス村「サンモリッツ」でJ
A長野県保健福祉推進大会を開催し、県下JA役職員、行政関係者など約 195
人が参加しました。
長野県の平均寿命は全国1位である一方、脳血管疾患による患者数は依然多
く、死亡率も全国の上位にあります。この大会は、高齢化社会が進み、誰もが
介護と関わる時代のなかで、あらためて認知症や身体の障害と関係の深い脳卒
中について学習し、その予防に向けた働きかけや減塩メニューを通じて、食塩
摂取量の取組みを推進することを目的としています。
はじめに、
「脳卒中対策について
~5Kの秘けつ~」と題し、同厚生連の篠
ほ か ま まさのぶ
ノ井総合病院(木村薫病院長)の外間政信副院長が講演をしました。
「5K」とは、
「危険状態の早期発見」
、
「危険因子を減らす」
、
「危機対応を迅
速に」
、
「基礎体力をつける」、「気分転換を図る」ことを意味し、脳卒中対策の
重要な項目であると説明しました。
外間副院長は、
「脳卒中は突然症状があらわれる。最も多いのは片麻痺。その
ほか、言葉が出ない、名前が言えない、理解ができない、意味不明な発言とい
った言語障害、頭痛、意識障害といった症状があれば、迅速に 119 番または専
門的病院へ行くことが重要である」と述べました。
また、たばこを吸う人は、たばこを吸わない人に比べ、2.9 倍のクモ膜下出
血のリスクがあり、禁煙をすると、1年でリスクが 50%低減し、5年でベース
ラインになること、また、運動をしていない人は、運動をしている人に比べ、
2.7 倍の脳卒中のリスクがあることなどを説明しました。
最後に、
「眼の前の小事に惑わされず、五感を大切にし、人生を楽しみましょ
う」と述べ、講演会の幕を閉じました。
続いて、
「家族の笑顔はおいしい減塩食から」と題し、同厚生連の下伊那厚生
うめむら な お み
病院(社浦康三病院長)管理栄養士の梅村尚美氏が講演をしました。
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№1027 2015 年 1 月 1 日
長野県民の2人に1人は高血圧であり、9割の人が食塩の取りすぎであるこ
とを説明しました。
梅村氏は、
「加工食品を減らし、なるべく旬の新鮮な素材を選ぶこと、味を強
く感じられるように素材の表面に味付けをすること」といった減塩のポイント
を分かりやすく説明しました。最後に、ひと工夫をすることにより減塩できる
「減塩メニュー」の紹介をしました。
この大会を通じて、参加者は、
「運動不足解消に向けて行動したい」
、
「減塩の
ポイントがよくわかった。レシピも活用したい」といった感想があり、自分の
健康について再度見直す良いきっかけとなりました。
また、この大会を後援しているJA長野中央会は、
「第1回JA長野県健康寿
命 100 歳弁当コンテスト」の表彰式を行いました。
このコンテストは、食事分野のあらたな取組みとして、5色の栄養バランス
がとれ、地場農産物を活用したお弁当を作成するために開催しています。
県下JAから 15 作品の応募があり、最優秀賞として、JA塩尻市・女性部わ
いわいクラブ・竹下静江氏が受賞しました。
受賞した作品は、JA長野県大会、家の光文化活動研究集会の各大会の昼食
時のお弁当として提供する予定となっています。
脳卒中について講演した篠ノ井総合病院外間副院長
(湯本昌弘通信員)
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№1027 2015 年 1 月 1 日
病院職員 18 人が接遇・サービスの技能競技に臨む
第4回 病院窓口対応力技能大会開催
(JA長野厚生連)
JA長野厚生連(内堀茂・代表理事理事長)は 11 月 21 日、JA長野県ビル
で第4回病院窓口対応力技能大会を開催しました。
接遇・マナーといったサービスの充実が医療機関に求められるなか、事務職
員の専門知識やコミュニケーション能力を養うため、研修会を8月から5回に
わたり行いました。今年は、県下厚生連病院から医事課職員を中心とした管理
部職員 18 人が参加し、身だしなみ・患者さんとの話し方といった接遇対応、医
療制度といった専門知識を研修会で学びました。参加者は、今までの研修会の
総仕上げとして技能大会に臨み、望ましい窓口対応の確認をしました。
本会の渡邉康幸参事(本大会の特別審査員)は開会式で、
「本会の理念の行動
目標には『親切で良質な保健・医療・福祉サービスの提供につとめます』とあ
る。サービスとは、相手に満足を与えるといった『おもてなし』が重要である。
今まで開催してきた研修会の内容を各病院の一人でも多くの職員に伝えて、こ
れからの病院窓口の業務に生かしていただきたい」と挨拶を述べました。
実技競技は、会場にビデオカメラを設置し、模擬患者に扮する試験官への対
応を別室で、審査員である各病院の事務長、医事課長、研修会講師の石田里江
氏などがモニターで見ながら審査をしました。
参加者には「月はじめに再診の患者さんが来院した場合」
、
「県外の患者さん
が乳児医療証を持って来院した場合」の2問を試験官からその場で伝えられ、
緊張した面持ちで真剣に対応をしていました。
学科競技は、試験時間 45 分で行われました。この競技は、参考書の持ち込み
が可能であるため、参加者の参考書には、多くの付せんが貼られており、この
大会のために必死で勉強をしてきたことが伺えました。
む か い よう た
全競技が終了し、閉会式では競技結果が発表され、最優秀賞・向井陽太さん
ふじもとさちな
や ざ わ
(佐久総合病院)、優秀賞・藤本幸那さん(長野松代総合病院)
、優良賞・矢沢
あ や こ
みねむら きょうこ
綾子さん(富士見高原医療福祉センター)
、審査員特別賞・峰村香子さん(篠ノ
井総合病院)が受賞しました。
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JA全厚連情報
№1027 2015 年 1 月 1 日
最優秀賞を受賞した向井さんは、
「今までやってきたこと、これからやるべき
ことを見直す良い機会となった。これからは、患者さんに認めてもらえるよう
な病院窓口の対応をしたい。また、今回学んだことを多くの病院職員に伝えた
い」とこれからの意気込みを述べました。
研修会の講師を務めた石田先生は、
「本来は『これからも頑張ってください』
という言葉を贈るべきかもしれないが、すでに十分頑張っている。私からは『大
丈夫だよ』という言葉を贈りたい。皆さんは患者さんの気持ちに寄り添った心
のこもった接遇ができる」と話しました。
最後に、参加者全員に努力賞が贈られ、これから一人ひとりが病院へ戻り、
患者さんのために良質な接遇・サービスを実践していきます。
本大会の受賞者(左から峰村さん(審査員特別賞)、向井さん(最優秀賞)、藤本さん(優秀賞)、矢沢さん(優良賞))
(湯本昌弘通信員)
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糖尿病の啓発を
佐久総合病院 第 23 回糖尿病大学
(佐久総合病院)
11 月 10 日~16 日は第 50 回全国糖尿病週間であり、今年のテーマは「社会で
サポートする糖尿病」でした。全国各地で一般向けの講演会や健康相談が行わ
れました。
JA長野厚生連・佐久総合病院(伊澤敏統括院長)は 11 月 15 日、当院の糖
尿病委員会が中心となり、佐久医療センター(渡辺仁院長)で「第 23 回糖尿病
大学」を開催し、患者さんや医療関係者を含め、約 100 人が参加しました。
糖尿病大学は、糖尿病の教育、啓
発を目的に糖尿病患者さんとそのご
家族、糖尿病に興味のある方を対象
に平成4年から年1回開催していま
す。今年は、当院代謝・内分泌内科
おおはし まさあき
部長大橋正明医師による「糖尿病と
腎臓~透析にならないために必要な
こと~」の講演、当院の理学療法士
院内ライトアップの様子
い と う まさおみ
伊藤正臣氏による『信濃の国』の音
楽に合わせた運動も行いました。
また、11 月 14 日の「世界糖尿病
デー」に合わせ、11 月 7 日より当院
本院の玄関前にある噴水をブルーに
ライトアップしたり、ふれあいギャ
ラリーに世界中でブルーにライトア
ップされた写真を展示しました。
『信濃の国』に合わせて運動をしている様子
「世界糖尿病デー」とは、2006 年に国連で制定され、全世界で"Unite for
Diabetes"(糖尿病との闘いのため団結せよ)というキャッチフレーズとブルー
サークル(青い輪)をシンボルマークにして、全世界で糖尿病抑制に向けたキャ
ンペーンを推進しています。
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№1027 2015 年 1 月 1 日
今後も当院糖尿病委員会は、増え続ける糖尿病患者さんを少しでも減らせる
よう、そして心理的負担の多いといわれる糖尿病患者さんの支えになれるよう
な活動をしていきたいと考えています。
(湯本昌弘通信員)
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№1027 2015 年 1 月 1 日
地元被災地に義援金を贈る
長野県神城断層地震
(安曇総合病院)
JA長野厚生連・安曇総合病院(西澤理統括院長)は 12 月 10 日、長野県神
城断層地震で被災した地元大北地域の早期復興を願い義援金を贈りました。
しもかわ まさたけ
まつもと ひ さ し
西澤統括院長らは白馬村・小谷村を訪れ、下川正剛白馬村長、松本久志小谷
村長に義援金をそれぞれ 120 万円(当院 100 万円・当院労働組合 20 万円)手渡
しました。
西澤統括院長は、「今回の災害に対して、職員の総意により、義援金を贈る」
と述べました。現在当院では、被災者の心のケアといった支援活動を行ってい
て、今後も総力を挙げて支援をしていく方針を示しました。
義援金を受け取った両村長からは、病院がこれまで行ってきた支援活動をね
ぎらうとともに、この義援金に関しては、復興事業に役立てていくと感謝の意
を示しました。
白馬村での贈呈式(左:下川白馬村長、右:西澤統括院長)
小谷村での贈呈式(右から、松本小谷村長、
西澤統括院長、当院労働組合・清水孝則執行委員長)
(湯本昌弘通信員)
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№1027 2015 年 1 月 1 日
迅速に患者さん搬送をするために
JA長野厚生連長野松代総合病院
長野県内初めてのドクターヘリ要請者登録
(長野松代総合病院)
JA長野厚生連・長野松代総合病院(秋月章統括院長)は、12 月1日付で長
野県内第 1 号となる「信州ドクターヘリ要請者」認定を受けました。
「信州ドクターヘリ要請者」とは、緊急転院を要する場合など、消防機関を
介さずにドクターヘリの出動を要請できる医療機関などのことです。ドクター
ヘリの出動要請は、これまで消防機関などに限られていましたが、東日本大震
災の際、消防の要請がないまま全国からドクターヘリが派遣されたことを契機
に、昨年 11 月、航空法施行規則が改正され、一定の条件の下で離着陸場所など
の制限が緩和されました。
これに伴い、今年6月の「信州ドクターヘリ運航調整委員会」において、一
定の要件を満たした医療機関が事前に同委員会へ要請者登録を行うことにより、
出動要請を可能とすることが決定されました。主な用件は、
「消防機関の協力が
なくても患者を搬送できるヘリポートがある」
、
「ヘリポートの運用に係る職員
が消防機関などの研修を受ける」と定められています。
今年7月、同委員会から事前登録の呼び掛けがあり、当院はいち早く対応し
ました。関係職員(陸上無線有資格者8人ほか、地域医療連携に携わる事務職
員の計 13 名)が、長野市消防局による研修を受け、ドクターヘリの受入れ方法
などを学びました。これにより、要請者登録の要件がすべて整い、同月 22 日に
同委員会へ要請者登録を申請しました。
当院は平成 17 年度、7階建ての本館屋上にヘリポートを設置し、これまでに
延べ 134 件(うち病院間搬送は 11 件)の受け入れ実績があります。今回の要請
者認定を受けて、当院は「今後さらに迅速なドクターヘリによる病院間搬送、
大規模災害など有事の際の患者さんを自助により運用可能にしていきたい」と
しています。
最近、長野県内でも御嶽山噴火や 11 月 22 日に発生した「長野県神城断層地
震」など、自然災害が頻発しています。当院は既に免震構造を採用し、その免
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震施設の屋上にヘリポートが併設されていることから、直下型地震で道路、架
橋などが寸断された場合でも人的・物的搬送手段が確保でき、医療の継続が可
能となっています。
(湯本昌弘通信員)
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№1027 2015 年 1 月 1 日
渡航感染症予防セミナー開催
(JA静岡厚生連静岡厚生病院)
JA静岡厚生連静岡厚生病院(玉内登志雄病院長)で、11 月 28 日、企業や
各種団体の人事担当者を対象に渡航感染症予防セミナーを開催し、35 社から 42
名が参加しました。
同病院では平成 25 年 12 月に海外渡航者の感染症予防のためワクチン専門外
来を立ち上げ、これまで多くの方に受診いただいております。しかし、海外で
の感染症や予防についての知識は未だ一般的ではないため、情報提供、啓蒙活
動が必要ということで今回のセミナーが開かれました。
セミナーでは渡航ワクチン外来の田中敏博診療部長による「渡航ワクチン外
来の開設から1年を振り返って」と題した講演と、厚生労働省名古屋検疫所静
岡空港の看護師、小牧聖子氏による
「検疫所の業務と黄熱病ワクチンについて」
、
元日本特殊陶業㈱人事部の安部史興氏による「企業活動のグローバル化と海外
感染症のリスク・現場体験と対策」と題した講演が行われました。
今後、
ますます海外渡航者や、企業の海外進出が増えていくことが予想され、
関心の高まる講演内容に参加者は熱心に聞き入っていました。
講演をする田中敏博医師
(中西彩乃通信員)
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JA全厚連情報
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□会議日程
平成27年
1月14日(水) 事業企画委員会 13時から(東京・大手町・JAビル27階「全厚連会議室」)
1月16日(金) 理事会 13時から(東京・大手町・JAビル27階「全厚連会議室」)
1月20日(火) 健康管理厚生連情報連絡会 13時から(東京・大手町・サンケイプラザ3階「301号室」)
1月22日(木) 厚生連常勤役員・参事会議 13時から(東京・日暮里・ホテルラングウッド2階「鳳凰」)
2月 6日(金) 厚生連会長会議 11時から(東京・大手町・KKRホテル東京10階「瑞宝の間」)
2月18日(水) 理事会 15時30分から(東京・大手町・JAビル27階「全厚連会議室」)
2月20日(金) 経営管理委員会 13時から(東京・大手町・JAビル27階「全厚連会議室」)
3月 5日(木) 臨時総会 11時から(東京・大手町・KKRホテル東京10階「瑞宝の間」)
3月18日(水) 理事会 15時30分から(東京・大手町・JAビル27階「全厚連会議室」)
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