研 究 紀 要 第 11 号 より深い感動を味わう体験活動 プログラムの開発(2年次) ~小学校低中学年期の子どもを対象にした 「元気きっずこの指とまれ」の実践~ 平成26年12月 鹿児島県立青少年研修センター 目 次 ○ 発行にあたって ○ H26 年度プロジェクト調査研究の概要 Ⅰ 研究の背景及び研究主題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 1 研究の背景・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 2 研究主題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2 (1) 「より深い感動を味わう体験活動」とは ・・・・・・・・・・・・・・2 (2) 「体験活動プログラムの開発」にあたって ・・・・・・・・・・・・・2 Ⅱ 研究内容・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3 1 事業の趣旨・目標の明確化と活動内容の設定・・・・・・・・・・・・・3 2 支援・指導方法の工夫・改善・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4 3 評価方法の工夫・改善・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4 Ⅲ 研究の実際・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5 1 「元気きっずこの指とまれパート1」の実際・・・・・・・・・・・・・5 (1) 実践の基本的な立場・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5 (2) 検証の視点・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5 (3) 活動の実際・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6 (4) 成果と課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10 2 「元気きっずこの指とまれパート2」の実際・・・・・・・・・・・・・11 (1) 実践の基本的な立場・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11 (2) 検証の視点・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11 (3) 活動の実際・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13 (4) 成果と課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17 3 「元気きっずこの指とまれパート3」の実際・・・・・・・・・・・・・18 (1) 実践の基本的な立場・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18 (2) 検証の視点・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19 (3) 活動の実際・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19 (4) 成果と課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・29 Ⅳ 研究の成果と課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・30 ※資料編1「元気きっずこの指とまれパート1・2・3」実施要項及び「〃パート3」 実施細案等 ※資料編2 幼児・小学校低中学年の児童を対象にした活動プログラム 【野外活動及び自然観察】 【文化創作活動】 【レクリエーション活動等】 ○ 研究同人 発 行 に あ た っ て 所 長 坂 口 純 弘 この度「より深い感動を味わう体験活動プログラムの開発(2年次)」を研究主 題にして,研究紀要第11号を発行する運びとなりました。今年度は,小学校低中 学年期の子どもを対象にした「元気きっずこの指とまれ」の自主企画事業を計3回 実施しましたが,その実践報告となります。 現在,幼稚園や保育園では,当センターのような青少年社会教育施設を利用して お泊まり保育を実施しているところがあります。また,ほとんどの小学校では小学 5年生を対象に,中学校では中学1年生を対象に集団宿泊学習を実施しています。 本年度の研究で行う「元気きっずこの指とまれ」は,幼児と小学5年生との間の これまで宿泊体験活動があまり行われていない,いわば未開拓の学年期(小学校低 中学年期)の子どもを対象にして研究を行いました。事業を企画し,募集してみる と40人の定員に対して4,5倍の応募があり,対象の子どもやその保護者のニー ズがたいへん高いことが分かりました。本事業は,この期の子どもたちに,当セン ターのフィールドを活用して,異年齢集団で自然体験活動や宿泊体験活動を実施し, 子どもたちに「自主性・協調性・社会性」を培うことを目的にしています。 研究を始めるにあたり,小学校低中学年期の子どもが集団での宿泊体験活動を行 う際に,どのようなねらいを設定し,どのような体験活動プログラムを組んでいけ ばよいのか,指導する際にどのような点に留意しなければならないのか,子どもた ちの変容をいつ・どのような方法を用いてとらえればよいのかなどを明らかにした いと考えました。この期の子どもを対象にした集団宿泊体験活動プログラムの在り 方を明らかにすることは,幼児から小学校低中高学年,さらには中学校までの集団 宿泊体験活動プログラムを体系化し,その系統性を明らかにすることができると考 え,それぞれの事業の成果と課題を明らかにしてきました。各回での成果と課題を 踏まえ,工夫・改善を積み重ねながら,パート1では,本事業の趣旨・目標の設定 とその中で行う活動プログラムとの整合性ということを研究の視点として検証しま した。パート2では,各活動プログラムにおける私たち指導者側の具体的な支援・ 指導方法の有効性や妥当性を中心に,パート3では,多面的な視点からの事業評価 の具体的な方法や指導者が実際の活動場面において子どもたちの活動状況を確かに 見取りながら適切な指導を行う形成的評価を具体化し,その有効性や妥当性を検証 しました。 研究主題にある「より深い感動を味わう体験活動」とは何か,また,それを具現 化するための仕掛けや活動プログラムとはどのようなものかを研究し,実践してみ ましたが,試行錯誤の部分もあり,改善の余地もあろうかと思います。成果につい ては更に継続して確実なものとし,また課題については次年度改善に向けて取り組 んでいきたいと思っております。 本研究が関係の皆様方にとりまして少しでも参考になれば幸甚です。また不十分 な点や御教示いただけるところがございましたら御指導,御鞭撻をよろしくお願い 申し上げます。 H26年度プロジェクト調査研究の概要 【時代や社会の要請】 ・いじめ問題,体罰問題,不登校の増加,ニートの増加,少子高齢化,人間関係 の希薄化,都市化,電子メディアの普及,地域とのつながりの希薄化,青少年 の「体験格差」,グローバル化,コミュニケーション能力の育成 等 【教育の動向】 ・中央教育審議会「新しい時代に求められる青少年教育の在り方について」の 答申(H20.4.18) ・鹿児島県教育振興基本計画及び施策(H21.2,H26.2) ・県社会教育委員の会審議のまとめ(H24. 3) ・中央教育審議会「今後の青少年の体験活動の推進について」の答申 (H25.1.21) 【前年度研究の成果と課題】 ・研究紀要(第 10 号)から 1 研究の目的・内容 本研究は,児童生徒がより深い 感動を味わう体験活動プログラム の開発についての基本的な考え方 を明らかにするとともに,目標設 定,活動プログラムの内容設定の 考え方,それらをよりよく学び, 体験するための最適な支援・指導 方法,評価方法を具体化すること を目的としている。 2 研究の方法・手順 より深い感動を味わう体験活動とは 奉仕体験 【研究主題】 より深い感動を味わう体験活動プログラムの開発(2年次) ∼小学校低中学年期の子どもを対象にした「元気きっずこの指とまれ」の実践∼ 人との交流体験 直接体験 社会体験 文化芸術体験 生活体験 自然体験 【研究期間】 平成25・26年度 【研究の範疇】2年間は主催事業の範疇で研究を行う。 H26年度は,子ども育成事業「元気きっずこの指とまれパート1・2・3」 で小学校低中学年期の子どもを対象にした体験活動プログラム開発の研究を行う。 ○「元気きっずこの指とまれパート1・2・3」の実践 ※資料:幼児,小学校低中学年の発達段階を考慮して開発した活動プログラム事例 「野外活動」:幼児オリンピック,森の動物探しゲーム 「文化創作活動」:木の実・木の枝ストラップ,木の葉のスケッチ 「レクリエーション活動等」:レクリエーション1,灯のつどい 【研究組織】 ・研究推進委員会(穗園研修課長,谷口,滿田,川田) ・理 論 班(谷口,滿田,川田) ・実践検証班(石岡,坂元,吉村,深水,木下,中村,門松) ※事業分担 パート1(川田,木下,中村,門松) パート2(滿田,吉村,深水) パート3(谷口,石岡,坂元) ※主な業務 事業企画→実施細案作成→実施→アンケートの分析→紀要原稿作成, 校正等 【研究スケジュール】 4月:4/ 6 H25 研究の概要説明及び成果・課題,研究方向の検討 4/24 研究構想の説明及び協議, 「元気きっずこの指とまれパート1・2・3」 事業構想案の検討 5月:5/27「パート1」実践案の検討 6月:6/18「パート1」打合せ→※6/21・22「パート1」実践 7月:7/20「パート1」実践結果の報告,「パート2」実践案の検討 8月:※8/16・17「パート2」実践→ 8/22 実践結果の報告 9月:※9/ 6・ 7「パート3」実践→ 9/21 実践結果の報告→原稿作成 10月:10/23 研究のまとめ検討,紀要原稿の検討→修正 11月:11/27 原稿提出→1次校正 12月:12/19 最終原稿提出→2次校正→印刷・丁合・製本→発送準備,発送作業 1月: 1/23 今年度研究の総括及び来年度の研究の方向性 2月: 2/21 〃 3月: 3/11 〃 発達段階を考慮して 活動の意図・ねらいを 明確にして より質の高い体験活動を 数多くの体験活動を 最良の指導方法を用いて より深い感動を味わう より深い感動を味わう体験活動プログラムの開発 の視点 ①事業の趣旨・目標の明確化と活動内容の設定 ② 支 援 ・ 指 導 方 法 の 工 夫 ・ 改 善 小学校低中学年期の 子どもを対象にした 「元気きっずこの指とまれ」 の体験活動プログラムは? ③ 評 価 方 法 の 工 夫 ・ 改 善 (1)実践事業の趣旨・目標の明確化 ・事業趣旨,目標の分析 ( 2) 各活動領域の内容分析及び新規 活動プログラムの立案 (3)支援・指導方法の工夫・改善 ・有効な手立ての工夫 ・説明用プレゼン資料等の整備 (4)評価方法の工夫・改善 ・IKR アンケート(事前,事後) ・保護者用アンケート ・子ども用アンケート 等 ※指導に生かす評価活動の具体化 ・活動状況の見取りと手立て等 【H26年度 研究の成果】 ○子ども育成事業における体験活動プログラ ム開発の基本的な考え方の構築 (1)より深い感動を味わう体験活動プログラム の開発と事業の趣旨・目標との関係 (2)小学校低中学年期における体験活動プログ ラムの内容設定の基本的な考え方 ・どのような活動プログラムがよいのか。 ・どのような組合せ・配列がよいのか。 (3)小学校低中学年期における体験活動プログ ラムの支援・指導方法の工夫・改善 (4)小学校低中学年期における体験活動プログ ラムにおける評価方法の工夫 ・IKRアンケート(事前,事後) ・保護者アンケート(子どもの変容) ・子ども用アンケートの改善 ※指導に生かすための評価活動の具体化 ・形成的評価 ○小学校低中学年期の子どもを対象にした体 験活動プログラムの開発過程を掲載 ・「 元気きっずこの指とまれ」の体験活動プ ログラムを3回の実践をとおして工夫・ 改善していくプロセスを研究紀要に掲載 パート1:趣旨及び体験活動プログラム パート2:支援・指導方法の工夫・改善 パート3:評価方法の工夫・改善 ○その他 ・幼児,小学校低中学年向けの活動プログ ラムの紹介(職員指導マニュアルから) 【H26年度研修課の取組】 ◆研究関係 1 研究紀要(第11号)の発行 ・「元気きっずこの指とまれ」の実践 ・小学校低中学年用の活動プログラムの 紹介 2 H27年度新規事業の企画立案 ※H27年度研究を見据えた主催事業の企 画立案(活動内容,実施時期等) ◆活動プログラムの加除・修正等 ◎職員指導マニュアルの加除・修正 ・新規,削除プログラムの差替作業 ・指導資料,参考資料等の整備 ◎利用の手引きの修正 ・活動プログラムの修正 Ⅰ 研究の背景及び研究主題 1 研究の背景 時代や社会の要請 私たちを取り巻く社会は,電子 ▲電子メディアの普及,グローバル化 ▲家庭・地域の教育力の低下 メディアの普及,グローバル化な ▲人間関係や地域のつながりの希薄化 どの社会の急速な変化により,様 ▲青少年の「体験格差」の拡大 々な情報を容易に手に入れられる ▲コミュニケーション能力の育成 ▲いじめ問題,体罰問題,不登校の増加 便利な社会になった反面,人間関 係の希薄化により,人と人とのコ ミュニケーション能力の低下を生 今後,さらに青少年社会教育施設としての使命・ み出している。また,人,社会, 役割を果たすべきである。その期待は大きい。 自然などとの直接体験の不足など によって,いわゆる「体験格差」 教育の動向(審議会答申及び行政の施策等) 【H20.1月 中央教育審議会答申より】 がますます大きくなってきている 。 ○小学校・・・・・1週間程度の自然体験 ○中学校・・・・・社会体験活動 学校現場に目を向けると,いじめ ○高等学校・・・奉仕活動の必要性を提言 問題,体罰問題,不登校の増加な 【H21.2月 H26.2月 県教育基本計画より】 ○規範意識を養い,豊かな心と健やかな体を育む教育の推進(体験 活動の充実) ど解決しなければならないさまざ ○社会で自立する力を育む教育の推進を提言 まな課題が山積している。 【H24.3月 県社会教育委員の会議「審議のまとめ」より】 青少年社会教育施設のあり方(研修内容)について 中央教育審議会答申(平成20 ○「立地環境の特性を生かした感動を味わえるプログラム」,「郷土教育 プログラム」,「現代的課題に対するプログラム」の開発を提言 年1月 ),県教育基本計画(平成 【H25.1月 中央教育審議会答申より】 今後の青少年の体験活動の推進について 21年2月,平成26年2月 ), ○今なぜ青少年の体験活動か,定義・意義・効果,取組等を提言 県社会教育委員の会議「審議のま とめ 」(平成24年3月 ),中央教 育審議会答申(平成25年1月)などの中で,右図のような内容が示されている。 これらの答申等では,変化の激しい社会の中で主体的に対応し ,「確かな学力」「豊 かな人間性 」「健康・体力」を兼ね備えたいわゆる「生きる力」を身に付けた子ども を育成するとともに ,「社会を生き抜く力」を育成することが望まれている。このよ うな中で,青少年社会教育施設はその使命・役割をしっかりと果たしていく必要があ る。 私たちは,昨年度から「より深い感動を味わう体験活動プログラムの開発」という 研究テーマを設定して ,「体験マスター!青少研『青の少年団 』」(全7回)及び「な せばなる!歴史探検白銀坂」の2つの主催事業を通して,今後,当センターが担うべ き新たな体験活動プログラムの開発について明らかにした。一方,昨年度の研究の課 題としては,次のとおりである。 ● 昨年度は,小学4年生から中学生までの児童生徒を対象にした自主企画事業での 体験活動プログラムの開発を行ったが,さらに下の学年(小学校低中学年)の児童 の発達段階を考慮して,系統性を踏まえた体験活動プログラムの開発についても明 らかにする必要がある。 ● 児童の発達段階に応じた事業の目標の分析,活動内容の設定,活動形態,場の設 定,効果的な教材・教具の活用法などについてさらに明らかにする必要がある。 ● * IKR アンケートによる評価以外にも,保護者による子どもの変容についての アンケートや指導者側からの評価等を組み合わせた形で多面的に事業評価を行う必 要がある。また,事業評価だけでなく,子どもの活動状況をより的確に見取りなが ら適切な指導を行える形成的評価についても研究を深めていく必要がある。 *心理的社会的能力,道徳的能力,身体的能力の3つの能力で「生きる力」を測定するためのアンケート調査 1 そこで,本年度は,子ども育成事業の中から小学1年生から4年生を対象にした 「元気きっずこの指とまれ」の自主企画事業を研究対象にして,研究を進めていく こととし,パート1では,事業の趣旨・目標と活動プログラム設定の妥当性を,パ ート2では支援・指導方法の工夫・改善を,パート3では評価方法の工夫・改善を 中心に実践を深めていこうと考えた。そこで,研究主題及びサブテーマを以下のよ うに設定した。 2 研究主題 より深い感動を味わう体験活動プログラムの開発(2年次) ∼小学校低中学年期の子どもを対象にした「元気きっずこの指とまれ」の実践∼ (1) 「より深い感動を味わう体験活動」とは 私たちは,体験活動の定 より深い感動を味わう体験活動とは 義を平成19年の中央教育 人との交流体験 奉仕体験 審議会答申における「体験 直接体験 文化芸術体験 社会体験 活動を通じて何らかの学習 が行われることを目的とし 生活体験 自然体験 て,体験する者に対して意 活動の意図・ねらいを 図的・計画的に提供される 明確にして 発達段階を考慮して 体験」であると捉えている。 より質の高い体験活動を 数多くの体験活動を より深い感動を味わえる 最良の指導方法を用いて ようにするためには,右図 のとおり,様々な体験活動 より深い感動を味わう を参加者の発達段階を考慮 しながら数多く直接体験させることが重要である。 また,体験活動そのものの質的側面を考慮しながら,よりよいものを提供する必 要がある。そのためには,一つ一つの自主企画事業の趣旨・目標を明確にし,それ に応じた最適な活動内容を設定するとともに,それぞれの活動プログラムが,有機 的なつながり(関連性や発展性,順序性,必然性など)をもたせながら,複合的・ 総合的に設定しなければならないと考える。さらに,指導者は,設定した活動プロ グラムの意図・ねらいを踏まえながら最良の支援・指導を行うことにより,感動を より確かなものにできると考える。 (2) 「体験活動プログラムの開発」にあたって 本年度は,子ども育成事業の「元気きっずこの指とまれパート1・2・3」に ついて実践検証を行ったが,本事業は,野外活動及び自然観察,文化創作活動,レ クリエーション等の活動領域の中のいくつかの活動プログラムを組み合わせて構成 している。 本研究での「体験活動プログラムの開発」とは,事業を構成している一つ一つの 活動プログラムを新たに開発するとともに,新しく作った活動プログラムの関連性 (目標と活動内容の一貫性,活動順及び配列,時間的な配分等)を明らかにするこ とである。事業構想案に基づいた実践を通して,新たに開発した活動プログラムの 一つ一つのねらい及び内容設定の妥当性を検証するとともに,事業全体を構成する 活動プログラムの構成の仕方についての妥当性を検証したいと考える。また,新た に開発した活動プログラムに係る具体的な支援・指導の方法,評価方法の有効性に ついても併せて検証していきたいと考える。 2 Ⅱ 研究内容 私たちは,本研究主題を明らかにするために,下図のように3つの視点で研究を進め ていこうと考えた。 より深い感動を味わう体験活動プログラムの開発 視点①は,事業の趣旨及び目標に応じ の視点 ①事業の趣旨・目標の明確化と活動内容の設定 た適切な活動内容を設定するために,事業 ② の趣旨・目標を吟味・検討し,明確にする 支 ③ 援 評 とともに,事業の趣旨・目標をよりよく達 指・ 価 小学校低中学年期の 方 子どもを対象にした 法 成するのにふさわしい活動内容の新たな体 導 方 の 「元気きっずこの指とまれ」 法 工 験活動プログラムを構想し,実践を通して の の体験活動プログラムは? 夫 工 ・ その妥当性や有効性を検証する。 夫 改 ・ 善 視点②は,設定した活動内容をより効果 改 善 的に体験させるための支援・指導方法の工 夫・改善を行う。一つ一つの活動プログラ ムに応じた指導者側の手立てを具体化し,その有効性や妥当性を検証する。 視点③は,子どもの実態等を確かに見取るための診断的評価や事業全体及び各活動プ ログラムの内容設定及び支援・指導方法の妥当性や有効性を確かに見取るための総括的 評価,子どもの活動状況を確かに見取りながら適切な指導に活かす形成的評価の工夫・ 改善を図るようにする。各視点について詳しく述べていきたい。 1 視点① 事業の趣旨・目標の明確化と活動内容の設定 事業の趣旨・目標の明確化と活動内容の設定にあたっては,次のような考え方で明 らかにした。 事業の趣旨・目標から活動内容設定まで 子どもたちがより深い感動を確かに味わ 「元気きっずこの指とまれ」の趣旨・目標 小学1年生から4年生を対象に,青少年研修センターのフィールドを活用して,自然体験活動や宿泊体 えるようにするために,指導する側が,こ 験活動を異年齢集団で実施し,自主性・協調性・社会性を培う。 の体験活動プログラムを通して子どもたち 協調性や社会性を身に付ける 自主性や責任感を養う小学校低 レクリエーションプログラムの開 中学年を対象にした野外炊事の 新メニューの開発 に何を学び取らせるのか,趣旨・目標を明 発 確にし,活動内容との整合性を考慮し,吟 【H26活動内容】 レクリエーション 野外炊事 生活の時間 味・検討することが大切である。 右図は ,「元気きっずこの指とまれ」の 自主性や社会性 自然素材を生か 自然に親しみ,自 を身に付け,自 してつくるクラフト 然のすばらしさを 分のことは自分 事業の趣旨・目標からどのような活動プロ 味わうクラフト活動 でする生活の時 活動 の開発 間の開発 グラムを選択・配列したかを示した図であ る。本事業は,小学1年生から4年生までの児童を対象にしており,この期の子ども たちの興味・関心,技能,発達課題などを踏まえながら,本事業の目標である「自主 性 」,「協調性 」,「社会性」をよりよく培うための各活動プログラムの構想を示して 「元気きっずこの指とまれ」の事業構想までの流れ図 いる。 小学1年生から4年生を対象に,青少年研修センターのフィールドを活用 ①趣旨・目標 最終的な活動内容を確定させるまでに, して,自然体験活動や宿泊体験活動を異年齢集団で実施し,自主性・協 調性・社会性を培う。 右図のように前年度に実施した「元気きっ 【野外活動及び 【文化創作活動】 【レクリエーション等】 ②活動領域 自然観察】 ずこの指とまれ」の成果と課題を踏まえな がら,事業の趣旨・目標との整合性を考慮 ③活動プログラム して活動領域・活動プログラムの選定,活 ④プロ順・配列等 動プログラムの順序・配列,各活動プログ ラムの見直し・差替等を行った。 具体的には,小学校低中学年期の子ども の発達段階を考慮した仲間づくりを重視す 【野外活動及び自然観察】 ・森の動物探し ・仲良しアスレチック ・星の観察 【文化創作活動】 ・木の枝人形 ・木の葉のスケッチ ・木の実,木の葉のお面 【レクリエーション等】 ・仲間づくりのレクリエーション 【H25実施計画】 ・きめ細やかな指導を行うため には班付き職員が必要 ・時間的な配分はよい。 ・自然素材を生かし,材料採集 と組み合わせた形でのクラフト 活動 ・季節の素材を活用した活動 内容で実施 【レクリエーション等】 ・仲間づくりのレクリ エーション 【文化創作活動】 ・木の枝人形 ・木の葉のスケッチ ・木の実,木の葉のお面 【野外活動】 ・森の動物探し ・仲良しアスレチック ・小1年~4年生を対 象にした野外炊事に ついて明らかにする。 ・学年の発達段階に 応じた役割分担,メ ニュー及び条件設定 等 【自然観察】 ・星の観察 ・無理に活動プログラムを入れ ず,身の回りのことは自分で しっかりできる基本的な生活習 慣を確立させるための「生活の 時間」を設定し,寝床の準備, 入浴,着替え等の活動を行うよ うにする。 ・参加者の実態調査(基本的な生活習慣等)を事前に調査して本番に臨む。(活動プロに係る基本的な生活習慣アンケート作成) ・自分の身の回りのことは自分でできるようにすることがこの期の子どもたちにとっては重要なため,夕べのつどいを省き,着替え,寝具準備,食 事,入浴等を時間的なゆとりを持たせた形で実施する。 3 るレクリエーションにおけるゲームの設定,小学校低中学年の児童にも可能な野外炊 事のメニュー開発,自分のことは自分でするなどの基本的な生活習慣をしっかりと身 に付けるために新たに設定した「生活の時間 」,季節に応じた自然素材を活かして作 るクラフト活動の設定などについて吟味・検討を行い,事業構想を行った。 2 視点② 支援・指導方法の工夫・改善 支援・指導方法の工夫・改善の観点とし ては,これまでの研究の成果を活かし,① 活動過程,②活動内容,③活動形態,④活 子どもの興味・関心,発達特性, 内容領域とのかかわりを踏まえて 動の場,⑤参考作品,⑥提示資料等の6項 目の中から,検証の主なポイントとして担 ①活動過程 ②活動内容 当者が事前に構想したものを全体で協議し, ③活動形態 ④活動の場 実践を通してその妥当性や有効性を子ども ⑤参考作品 ⑥提示資料等 の姿から検証して成果と課題にまとめてい *実践を通して検証 くようにした。例えば,活動内容を設定す る際は,設定しようとする活動内容が,そ の活動のねらいに適合したものであるか, 児童生徒の発達段階に合った活動内容であるか,前後の活動のつながりが子どもの意 識の流れを途切れさせないようなスムーズな流れになっているかなどに配慮するよう にした。活動形態については,意図的に共通課題ごとにグループを作って活動に取り 組ませたり,異なる課題ごとにグループを作り活動を深めさせたりするなど,活動の ねらいがよりよく達成できるようにした。 支援・指導方法の工夫・改善 3 視点③ 評価方法の工夫・改善 評価方法の工夫・改善については,左図の ☆診断的評価 ように,何を評価するのか,いつ,どのよう 事業の計画立案 【子ども】 ・IKRアンケート(事前) な方法を用いて評価活動を行うのかを具体化 【保護者】 募 集 ・基本的な生活習慣アンケート(事前) するようにした。 参加者決定 ☆形成的評価 【指導者】 評価場面としては ,「生きる力」について ・子どもの活動状況の見取りと個に応じた指導 活動前の子どもの実態をとらえるための診断 ☆子どもによる自己評価,相互評価 実 際 【子ども】 ・「ふりかえり」の場面における自己評価,相互評価 的評価(* IKR 事前調査)や子どもの基本 ☆総括的評価 的な生活習慣について保護者に対して行うア 【子ども】 評価・反省 ・IKRアンケート(事後) ンケート(事前)をはじめ,実際の活動場面 ・活動プログラムごとの事業アンケート(事後) 【保護者】 ・基本的な生活習慣アンケート(1週間後) で指導者が,子どもの状況を的確に捉えなが 【指導者】 改 善 策 ・支援,指導方法等の有効性を見取る記録(事中後) ら,次の指導に生かす形成的評価,子どもに よる自己評価,相互評価の設定,活動終了後に行う子どもたちの変容を捉えるための 総括的評価について研究を深めていくようにした。 評価対象についても事業全体の評価と一つ一つの活動プログラムの評価について, IKR アンケートによる事前,事後の変容や当センターで作成した子どもに対する各活 動プログラムについてのアンケート調査,保護者に対して子どもの基本的な生活習慣 の変容を捉えるための基本的な生活習慣アンケート(事前・ 1 週間後 ),手立ての妥 当性・有効性を捉えるためのセンター職員による事業記録等を組み合わせながらデー タを収集し,その結果を分析して検証を行うようにした。 評価方法の工夫・改善 4 Ⅲ 研究の実際 1 「元気きっずこの指とまれパート1」の実際 (1) 実践の基本的立場 「元気 きっず この指 とまれ 」は小 学1年 生から 4年生 までの 子ども を対象 に, 青少年研修センターの フィールドを活用して,自然体験や宿泊体験活動 を異 年齢集団で実施し,自 主性・協調性・社会性を培うことを趣旨・目標と している。 第1回目の「元気きっずこの指とまれパート1」では,本事業の趣旨・ね らい を明確化し,協調性や 社会性を身に付けるレクリエーションプログラム の開発【レクリエーション(友だちになろう )】,自主性や責任感を養う小学 校低中学年を対象にした野外炊事の新メニューの開発【野外炊事(野外で夕 食をつくろう )】,自主性や社会性を身に付け,自分のことは自分でする生活 の時間の開発【基本的生活習慣(生活の時間 )】,自然に親しみ自然のすばら しさを味わうクラフト活動の開発【文化創作活動(自然素材を使って作品を 作ろう )】し,4つの活動内容の妥当性・有効性を中心に検証していきたいと 考える。 (2) 検証の視点 小学 1年生 から4 年生ま での子 どもの 発達段階を踏 まえ,レクリエーショ ンや 野外炊事,生活の時間 ,自然素材を使った作品づくり等の活動プログラ ムを次のような配列でプログラムとして設定した。 「元気きっずこの指とまれ」の実践構想 趣 9:30 受付 旨 小学1年生から4年生を対象に,青少年研修センターのフィールドを活用 して,自然体験活動や宿泊体験活動を異年齢集団で実施し,自主性・協調 性・社会性を培う。 10:00 10:30 出会いの 友だちになろう つどい (レクリエーション) 12:00 13:30 19:00 21:00 昼食 野外で夕食をつくろう 生活の時間 就寝 ・入浴 (弁当持参) ・炊き込みご飯 ・野菜炒め ・ウインナー ・コンソメスープ 6:00 起床 7:00 9:30 11:30 ・就寝準備 ・一日の反省 ※パート1では,事業の趣旨及び活動内容の妥当性 を中心に実践・検証を行う。 朝のつど 自然の素材を 別れの い つどい 使って作品を 朝食 解散 つくろう 寝具片付 け・清掃 (クラフト活動) ※パート2では,各活動プログラムにおける支援・指 導方法の妥当性を中心に実践・検証を行う。 ※パート3では,各活動プログラムにおける児童の 変容及び保護者へのアンケート等,評価方法の妥当 性を中心に実践・検証を行う。 各活動のプログラムの詳細については,以下の通りである。 ア【レクリエーション】友だちになろう 小学1年生から4年生までの初めて出会う子どもたちが,1泊2日の宿泊 体験を行う最初の活動プログラムとして,どのようなレクリエーションをど のような内容構成で行えば,本事業の趣旨・目的である「自主性・協調性・ 社会性」を深めることができるかという視点で具体化した。今回,特に小学 校低中学年期の発達段階に応じたレクリエーションの内容構成について検証 する。 5 イ【野外炊事】野外で夕食をつくろう 小学校低中学年期の子どもが行う野外炊事については ,「切る,ちぎる」など の簡 易な調理動作, 調理技能,調理 時間,調理方法等を考慮した食事メニューの 設定 ,小学校低中学 年の子どもでも 容易に使いこなせる調理器具,調理道具の活 用法 について明らか にする。また, 小学校低中学年の児童が,自分の役割を理解 し容 易に活動できる 役割分担,活動 の場の設定,活動を補助するための提示資料 等について実践を通して検証する。 ウ【基本的な生活習慣】生活の時間 子どもたちが ,「自主性」や「基本的な生活習慣」をしっかりと身に付けるた めに設定した生活の時間では,ゆとりある時間設定の中で身の回りのことを自分 で最後までできるようにすること,仕事内容のスケジュールに従って時間を見な がら行動すること,異年齢集団の中での上級生・下級生が相互に学び合えるグル ープ編成などを具体化して検証していく。 エ【文化創作活動】自然素材を使って作品をつくろう 子どもたちの興味関心,技能に応じた活動プログラムでは,季節の変化を味わ いながら当センターの森を散策して材料集めを行い,自分で集めた木の葉・木の 実等の自然素材を活用して作るクラフト活動について,具体化し検証する。 (3) 活動の実際 ア 時間 レクリエーション(友だちになろう) 活 動 形 態 10:30 ①1対1で ②多人数で │ ③自由なグループで ④決まったグループで 12:00 活 動 内 容 ・「 協調性・社会性」を深める。 反応拍手,普通のジャンケン,ジャンケン列車 ・「 社会性」を深める。 よろしくジャンケン ・「 協調性・社会性」を深める。 2人組:たことたい 10人組:キャッチ ・「 自主性・協調性・社会性」を深める。 ラインナップ(生活班,誕生月,食事班) 以心伝心,ムカデ競争,関所やぶり(食事班) 初めて出会う子どもがほとんどであるため,2 日間の活動を左右する重要な活動プログラムであ る。協調性や社会性を身に付けるレクリエーション では,できるだけ多くの参加者が緊張感をほぐし, たくさんの友達ができるように心がけた。1対1か ら多人数へのゲームでは,反応拍手やよろしくジャ ンケン,ジャンケン列車,たことたい,キャッチ等 のゲームを行い,少しずつ緊張感がほぐれ,笑い声 <キャッチに取り組む参加者> も徐々に大きくなった。また,生活班・食事班を核 にしたゲームでは ,今後の班活動に生かせるようラインナップ( 整列ゲーム) を取り入れることで,時間はかかったが回数を重ねるごとにスムーズに整列 6 できるようになった 。以心伝心やムカデ競争では ,アンケート結果から , 「話 し合いで仲良くなった 。」「たくさんの友達ができたし,チームワークがよく なった 。」という感想があるように,チームで作戦を立てる中で,チーム内 のコミュニケーションがより深まった。 参加者の8割が「友達がたくさんできた 」「まあま あできた」と答えていたが,2割の参加者が「あま りできなかった 」(7人 )「できなかった 」(1人)と 答えていた。 1人の子どもが単独行動することがあり,その子 どもへの対応や支援,一人でも多くの名前を覚えら れるような手立て,友達とさらに楽しく交流できる <ジャンケン 列車に取り組む参加者> ように小 学校低中学年期の特 性を踏まえ,音楽を取 り入れる等,お互いに知り合えるゲームを今後考えていく必要がある。 イ 野外炊事(野外で夕食をつくろう) (ア) メニューについて メニュー 活 動 調理器具 1 炊き込みご飯 「 火おこし 」「 研ぐ 」「 たく 」「 まぜる 」 簡易かまど,羽釜 2 野菜・ウインナー炒め 「切る 」「ちぎる 」「炒める」 カセットコンロ,フライパン 3 コンソメスープ 「切る 」「ちぎる 」「煮る」 カセットコンロ,鍋 (イ) 役割分担について 時間 係 13:30 ○野菜切り係 学年配当 活動内容 4年 (2人) ・食材受取・米洗い・切る( 低・中学年用包丁使用 ) 1年 (1人) ・ウインナー,野菜炒め,コンソメスープの準備 指導者 (3人) ○ウインナーと野菜炒め,コンソメスープづくり ・排水溝の掃除,残飯,紙,ビニールの処理 ○さら係 │ 4年 3年 2年 指導者 (1人) ・調理器具の受取,食器の洗浄・消毒,食事テー ( 1 人 ) ブルの設置と消毒 (2人) ○おにぎりづくり (2人) ・調理器具や食器の洗浄と返却,テーブルの消毒 と片付け ○火係 19:00 4年 3年 2年 指導者 (1人) ・薪とり,火おこし ( 1 人 ) ○炊き込みご飯づくり,おにぎりづくり (1人) ・かまどの掃除と灰すて (2人) 7 (ウ) 作り方について (エ) 活動の場について 炊飯棟1・ 2を利用 炊 飯 棟1 1班さら係 2班さら係 木下・坂元 3班さら係 4班さら係 水道 水道 水道 水道 吉村・石岡 水道 水道 水道 炊 飯 棟2 ① 1班ガスコンロ ② 2班ガスコンロ ③ ④3班ガスコンロ ⑤4班ガスコンロ ①2班野菜切り係 ② 2班野菜切り係 ③ ④3班野菜切り係 ⑤ 3班野菜切り係 ⑥1班野菜切り係 ⑦1班野菜切り係 ⑧ ⑨4班野菜切り係 ⑩4班野菜切り係 ⑥ 1班火係(ご飯) ⑦ 2班火係(ご飯) かまどの見本 ⑨3班火係(ご飯) 4班火係(ご飯) (オ) 掲示資料(タイムスケジュール)について 自主性や責任感を育むための野外炊事では,参 加者の発達段階を踏まえ,低中学年でも可能な メニューとして炊き込みご飯や野菜炒め,ウィ ンナー,コンソメスープをつくるようにした。 調理器具は安全面から低学年用包丁やカセット コンロ,軽量フライパンを使用した。 役割分担として,野菜切り係の4年生は包丁 で野菜を切り,1年生は手で野菜をちぎる,米 をとぐといった作業を行い,各係とも学年の発 達段階に応じて,中学年をリーダーとして作業 を進めていった。また,作り方の拡大説明図の 掲示や活動の場と係ごとの担当職員の配置を行 った。タイムスケジュールも掲示することでス ムーズに野外炊事を行うことができた。低・中 学年の野外炊事であったため,全体的に時間にゆとりをもたせて活動するこ とができた。 参加者からは「火を使って炊き込みご飯ができた。火をおこすことができ た 。」「玉ねぎや野菜を切るのが難しかったけど,できてよかった 。」という 感想があった。参加者の9割以上が準備から後始末まで「よくできた 」「で きた」と答えていた。4年生が1年生に気配りや声かけをしながら,面倒を よく見ることができた反面 ,「おいしくない!」とわざといやな発言をした 参加者がいたため,活動中に他の係の子どもたちが一生懸命活動している様 子を相互に見合う場や賞賛する場を設定する必要があった。 野外炊事における各係のおおよそのタイムスケジュール 時間 野 菜 切 り 係 (3 人 ) 職員 中村・坂元・吉村・(石岡) 13:30 13:45 夕食終了後 さ ら 係 (4 人 ) 木下・石岡 火 係 (3 人 ) 川田・門松 備考 全体説明(中村) 係ごとの説明 14:00 14:15 14:30 14:45 15:00 15:15 15:30 15:45 16:00 16:15 食材等受取 食材コンテナ① カセットコンロ② ① 米洗い ※ 必要な用具を洗う ② 野菜洗い・切り・ちぎり ソーセージ切り ※一斉指導で行う。 ③ スープつくり ③ ウインナー炒め ④ 野菜炒め(※2回) カセットコンロ (各班2台) ※一斉指導で行う 食器等受取 青コンテナ②羽釜① バット① ※食器受取後 薪とり ①木下 ①門松 ②川田 ③吉村 ③坂元 ④中村 ④石岡 (後全) ※火おこし ①羽釜とバット・青コンテナを 野菜切り係りに渡す ② 皿洗い ③ テーブル準備 配膳準備 ※おにぎりつくり 米炊き できあがったものの運び ※はがまを水につける。 ①木下 ②川田 ③坂元 ④石岡 夕食準備 16:30 16:45 夕食 17:00 17:15 17:30 17:45 18:00 18:15 18:30 18:45 19:00 役割 ①②木下 ③④石岡 全体 川田 羽釜 フライパン・なべ洗い 食器洗い かまどの片付け ①木下 ②川田 ③吉村 ④石岡 ふりかえり・全体指導等 4年②,1年①,職員③ 4年①,3年①,2年②,職員② 4年①,3年①,1年①,職員② 片付け 石岡 *調理・準備等が安全に行われるように,3ヵ所にわけて作業を行うようにする。 *職員も3ヵ所に分け,調理・準備等の指導を行うとともに,安全指導に心がける。 *安全面や4年生が主体的に取り組めるよう,1年生と4年生は同じペアにして活動させるようにする。 *使う道具類は,必要な物だけを前もってセッテングしておく。(いつもの所定の場所) <個別に説明を聞く参加者> <ご飯炊きに取り組む参加者> 8 <野菜炒めをつくる参加者> ウ 生活の時間(基本的な生活習慣) (ア) 生活係の学年配当について ・班長 4年 ・整理係 3年 ・お風呂係 2年 (イ) 生活表について (食事台拭き,風呂確認等) ・保健・シーツ係 (4年 4年・1年 ラジオ体操含む) (ウ) 生活係の仕事について せ い かつ がかり し ご と 生活 係 の仕事 はん ちょう 【班 長 】 4年 は ん ○ あ ん ぜ ん き た の ちから あ か つ ど う 班 の み ん な を ま と め ,安 全 に 気 を つ け ,楽 し く , 力 を 合 わ せ て 活 動 き できるように気をつけよう。 はんちょう か い ぎ ○ しゅっせき ひつ よう は んいん つた 班 長 会 議 に 出 席 し, 必 要 な こ とを 班員 に 伝 え よう。 は ん い ん よ う す み こ ま そ う だ ん せ ん せ い 班 員 の 様 子 を よ く 見 て ,困 っ て い た ら 相 談 に の っ て あ げ た り ,先 生 ○ し に知らせよう。 ○ い ち れ つ な ら た し 一列に並ばせ,みんながいるか確かめよう。 自 主性 や社 会性 を 育み ,こ の期 の 子ど もた ちに 必要 であ る基本 的生活 習慣を 身に付 けさせ るため に生 活の 時間を 設定し た。生 活の時 間では ,生活 班の 4つ の係を 学年で 固定し ,名称 も分か りやす く変 更し たため ,子ど もたち は自分 の係を 責任を もっ て活 動する ことが できた 。また ,実物 の毛布 やシーツを使って説明時間を確保したことで ,「 毛 布たたみができるようになった 」「寝る準備を一人ではできなかったけど,班 長が手伝ってくれたのでうれしかった」等,友達と協力しながら活動すること ができた。さらに,各部屋に生活表を掲示し,班長を中心に生活表で確認して 行動するようにした。課題として男子を中心に整理整頓があまりできていなか ったため,声かけの他に発達段階に応じて具体物を使って分かりやすく提示す るなど指導を考えていく必要がある 。「自分のことは自分でできるようになり ましたか」という質問に対し,参加者の9割以上が「よくできた 」「できた」 と答えていた。 がかり 【せ い り 係 】 3 年 へ ○ ○ ○ や あとか た たし 部 屋 の 後 片 づ けが し っか りで き てい るか 確 かめ よう 。 かつ どう ば し ょ あと かた たし 活 動 場 所 の後 片 づ け がし っか り でき てい る か確 かめ よう 。 しょくどう だい 食 堂 の 台 ふき をし よ う。 がかり 【お ふ ろ 係 】2 年 はし ひと ひと ち ゅうい ○ おふ ろで 走 る人 や, ふ ざけ る人 に 注意 をし よう。 ○ 全 員 が 入 り 終 わっ た後 ,お ふ ろば の片 付 けや 忘 れ 物 がな いか 調 べよ う。 ぜんい ん はい お あと か た づ わす もの しら かかり 【ほ け ん・ シー ツ 係 】 4年 ・1 年 ね まえ お はんいん け ん こ う じょうたい たし せ んせい し ○ 寝 る 前 や 起 き た と き , 班員 の 健康 状 態 を 確 か めて, 先生 に知 らせ よ う。 ○ 具 合 の 悪 い班 員 が い たら お世 話 をし よう 。 ○ ぐ あ い はんい ん へ せ や わ あさ あつ ぶくろ い シ ーツ を 部屋 にも っ てい こう 。 朝 は シー ツ を集 め, シー ツ 袋 に入 れよ う。 じ ぶ ん ※ わる かかり し ご と き じ ぶ ん 自 分 の 係 の 仕 事 だ け で な く ,気 づ い た こ と や 自 分 が で き る こ と を すす たす あ はん かつど う 進 ん でや り ,助 け合 っ て班 活 動が で き るよ うに し よう 。 <2年お風呂係による点検> <生活表で確認する子どもたち> エ <毛布を整理する参加者> 自然の素材を使って作品をつくろう(木の枝ストラップ) 文化創作活動は,自主性を伸ばすとともに自然のすばらしさを味わえるよ うにするために,季節の素材を活用し,材料収集と製作活動を組み合わせた 木の枝ストラップづくりの活動を設定した。 雨のため,材料収集は行わず,説明用プレゼンテーションや作り方の説明 や資料の掲示を行った。プレゼンテーションでは低中学年の子どもに分かり やすいように,写真はやや大きめに,説明は少ない文字数を取り入れながら 9 説明を行い,子どもたちは意欲的に木の枝ストラップづくりに取り組むこと ができた。 参加者からは「木の枝でこ んなものができるとは思わな か っ た 」「 身 の 回 り に あ る 木 を利用すればいろいろなもの が作れることを知った」とい う感想があった。参加者の9 割以上が「とてもよかった」 「よかった」と答えていた。 <木の枝ストラップに取り組む参加者> (4) 成果と課題 ア 成果 (ア) レクリエーションでは ,「指導者1対子ども全体 」「子ども同士1対1か ら多人数」への交流を深めるゲーム展開を設定することができた。特に生 活班・食事班を核とした整列を目指したラインナップは,以降の活動の整 列も班長を中心にしっかりとできるようになり効果的であった。 (イ) 野外炊事では,簡単な調理動作や調理方法で行える野外炊事のメニュー を設定し,その妥当性を検証することができた。ゆとりある時間の確保や 1年生と4年生による組み合わせ,また拡大掲示資料やタイムスケジュー ル表等を掲示することで,スムーズに活動することができた。 (ウ) 基本的生活習慣の確立に向けてのきっかけづくりとして生活の時間を設 定したことで ,「寝床準備,片付け 」「入浴の仕方 」「食事のマナー」等を どれくらいの時間設定で ,どのような順番で指導すればよいかを具現化し , 実践をとおして検証することができた。 (エ) クラフト活動では,説明用プレゼンテーションを活用することで,安全 面も含め視覚的に理解させることができた。 (オ) IKRアンケート(事前・事後)では ,「生きる力」の分野で 18.5 ポイ ントの上昇があり,保護者アンケート(追跡)でも ,「自分でできること は自分でするようになった 。」「お手伝いを率先するようになった 。」「年下 の子どもへの配慮ができるようになった 。」等の意見が多く寄せられた。 イ 課題 (ア) レクリエーションのアンケートでは「 友達が少しできた( 1 ,2人程度 )」 が7人 ,「 ほとんどできなかった 」が1人いたため ,音楽を取り入れたり , 体全体を使ったりするレクリエーション,自己紹介を交えたレクリエーシ ョン等 ,さらにお互いを知るためのゲーム内容を検討していく必要がある 。 (イ) 野外炊事では,30分程度の時間を短くしても可能であり,施設参観ま たは生活の時間等に生かしていくことが可能である。 (ウ) 生活の時間では,荷物の管理がまだまだうまくいかず,荷物の中の整理 の仕方についても次回から指導していく必要がある。 (エ) クラフト活動では,雨のため,実際に野外で自然素材の収集できなかっ たため,雨天時でも何らかの形で材料収集を行えるように工夫していく必 要がある。 10 2 「元気きっずこの指とまれパート2」の実際 (1) 実践の基本的な立場 パート2では,事業の趣旨・ねらいに応じた適切な支援や指導が行えるよ う,各活動プログラムについての支援・指導方法の工夫・改善を行うことを 中心に実践を深めることとした。 支援・指導方法の工夫・改善の観点としては,①活動過程,②活動内容, ③活動形態,④活動の場,⑤参考作品,⑥提示資料の6点である。 「元気きっずこの指とまれパート1」で実施した活動プログラムのレクリ エーション,野外炊事,生活の時間,クラフト活動を引き続き行い,より具 体的な支援や指導方法を工夫するようにした。 今回の実践では,パート1の実践の課題を基にレクリエーションの②活動 内容や③活動形態,⑥提示資料,野外炊事の②活動内容や③活動形態,⑥提 示資料,生活の時間の②活動内容や③活動形態,⑥提示資料,クラフト活動 の⑥提示資料を工夫改善し,その有効性や妥当性を検証していきたいと考え る。 ①活動過程は,活動の始めに職員が,活動の目的を明確にし,子どもたち と目的を確認した上で,活動に入り,最後にふりかえりができるようにした。 ②活動内容は,小学校低中学年の発達段階に応じたものになるように,内 容や活動順を再構成し実施するようにした。 ③活動形態は,始めのレクリエーションで生活班や食事班,部屋班などで 集まり,レクリエーションや自己紹介を繰り返すことで,さまざまな活動の 中での自分の役割を確認し,自分の役割や班の役割分担を理解しながら活動 できるようにした。 ④活動の場は,係ごとにまとまった場つくりや職員が子ども一人一人に指 導しやすい場を構成するようにした。 ⑤参考作品⑥提示資料等は,小学校低中学年が活動の流れが分かり,活動 意欲をもって取り組めるように,大型写真やプレゼンテーションで説明した り,具体物を提示したりするようにした。 (2) 検証の視点 ア 活動過程の工夫・改善 活動の始めには,職員が,活動の目的を明確にし,子どもたちと目的を確 認した上で,活動に入り,最後にふりかえりができるようにする。 活動プログラムのレクリエーション,野外炊事,クラフト活動のふりかえ りでは,挙手による活動の発表を行い,職員が記録を行うこととする。 イ 活動内容の工夫・改善 レクリエーションでは,小学校低中学年の発達段階に応じた活動内容にな るように,内容や展開を工夫し,活動の順番を再構成し,実施する。 レクリエーション活動は,コミュニケーション能力を育成する場として設 定している。パート1のレクリエーション活動内容からパート2では,より 小学校低中学年の発達段階を考慮し,身体表現遊びや音楽を使用した仲間づ くりゲームを実施する。その中で,多くの子と交流し,友達ができたという 11 実感を味わうことができるような内容の構成を行い,自然な形で生活班や食 事班のメンバーと親しくなり,子どもどうしがコミュニケーションをとれる ようにする。 生活の時間は,ゆとりある時間設定を行い,入浴,ふとん敷き(ベッドメ ーキング),歯磨きや荷物整理などの活動内容を小学校低中学年までの子ど もが自分で最後までできるようにする。そのために,パート1より野外炊事 の時間を30分短くし,生活の時間を30分長くしたり,活動順番を入れ替 えたりする。 ウ 活動形態の工夫・改善 レクリエーション活動では,子ども自身が自分の役割や班の役割分担を認 識することで,責任ある仕事につながるように,生活班や食事班,部屋班な どで集まるラインナップを繰り返し行っていく。 野外炊事では,野菜切り係(3人×4班),皿係(4人×4班),火係(3人 ×4班)の係ごとに担当職員を配置し,指導に当たることにする。 生活の時間では,生活班の班長を4年生,せいり係を3年生,おふろ係を 2年生,ほけん・シーツ係を4年生と1年生,仕事内容に応じた学年の配当 や1,4年生の組み合わせによる1年生の支援ができるようにする。 エ 活動の場の工夫・改善 野外炊事では,各班の同じ係ごとに集まり,活動できる場を設定する。野菜 切り係(3人×4班)に指導職員2人,皿係(4人×4班)に指導職員2人,火 係(3人×4班)に指導職員2人を配置し,指導や支援がしやすく,活動がス ムーズにできるようする。 オ 参考作品の工夫・改善 野外炊事での野菜切り係には,包丁やピーラー,皿係には,釜や洗剤,ス ポンジなどの道具を使って指導職員が具体的に説明したり,火係には,具体 物を使った薪組みで説明したりする。 生活の時間では,指導職員がふとんやシーツの敷き方,たたみ方を宿泊の 部屋で実物を使って全員に指導する。 クラフト活動は,自然素材を利用した小学校低中学年の興味関心,技能に 応じた「木の葉のスケッチ」を実施することとする。作成するに当たり,作 り方の説明,材料の種類や収集の仕方,作品例をプレゼンテーションで説明 することにより,イメージしながら必要な材料を収集し,製作ができるよう にする。また,より季節感を味わえるように,植物の葉を具体的に提示する。 カ 提示資料等の工夫・改善 オリエンテーションでは,「元気きっずこの指とまれ」の活動のプログラ ムのねらいや内容を把握し,見通しをもって意欲的に取組むことができるよ うに,プレゼンテーションで説明する。説明の中では,羽釜でごはんを炊い た経験やお皿洗いをした経験を問いながら,これからの活動に期待感をもっ て臨めるようにする。 生活の時間では,各部屋に生活スケジュール表を掲示し,宿泊棟で過ごす 時間や活動内容を確認できるようにする。 (3) ア 活動の実際 レクリエーション活動 以下の表のように 具体的な支援・指導方法を 示し,指導に当たった。 12 友だちになろう 時間 活動内容 10:30 ねらいの確認 | レクリエーシ ョン ふりかえり 12:00 担当者 深水・吉村・木下・坂元(記録) 具体的な支援・指導方法 ○前回からの継続点 ●今回の工夫改善点 ○前半:1対1から多人数へのゲーム展開 ○自己紹介など交流を深められるゲームの選択 ○後半 :生 活班 ・食 事 班を核 とし ,協 力や協 調性を 養 えるゲームの選択 ● 小学 校低 中学 年の 発達 段階 に応 じた 「アルプ ス一 万 尺」,「おちゃらかほい」(ペアによる手合わせ遊び)や 「メリーさんの羊」 (グループによる身体表現遊び)な ど ,音 楽を 使用 した 仲間 づく りゲ ーム の実施( ネー ム トス,ネームチェーンなど) ● 活動 のね らい (社 会性 や協 調性 を身 に付ける こと 。 多 くの 友だ ちを 作り ,親 しく なる こと )を導入 時に 確 認する場の設定 ●友だちを作れたと子どもが実感できる手立て <2人組での手合わせ遊び様子> <拡大資料で班を確かめる様子> 活動の始めには,職員が,活動の目的を明確にし,子どもたちと目的を確認し, 挙手による活動の発表を行い,活動状況を把握し,支援を深めることができた。 前半は,「じゃんけん列車」など6種目を行った。職員の観察では,1対1 のじゃんけんから多人数の「じゃんけん列車」へのゲーム展開で,アイスブ レイクができ,声を出すことで,リラックスする様子が見られたと記録され ていた。 後半は,自己紹介から2人組,生活班や食事班,部屋班ごとのラインナッ プなど13種目を行った。小学校低中学年の発達段階を考え,「アルプス一 万尺」など音楽を使用した仲間づくりゲームや2人組での手合わせ遊びやグ ループによる身体表現遊びなどを実施した。事業後のアンケートで76%が たくさんの友達(5人以上)できたと答えていることから,ゲームを通して コミュニケーションを図ることができたと考えられる。 終了後の感想から「緊張し,何もできなかったけど,友達になろうでじゃ んけんやアルプス一万尺をして友達になって楽しかった」とあったことから, 低中学年には2人組での手合わせ遊び等が有効であることがわかった。 13 イ 野外で夕食をつくろう 時間 活動内容 13:30 ねらいの確認 野外炊事 | 18:30 ふりかえり <野菜切り係指導の様子> 担当者 吉村・滿田・深水・木下・坂元(記録) 具体的な支援・指導方法 ○前回からの継続点 ●今回の工夫改善点 ○小学校低中学年の調理技能でも可能なメニュー設定 ○「切る,ちぎる」などの簡易な調理動作 ○「炒める,煮る」などの比較的に短い調理時間,簡 易な調理方法でできるメニュー設定 ○調理に係る技能に応じた学年の配当 ○小学校低中学年でも容易に使いこなせる調理器具, 調理道具(包丁,カセットコンロ,フライパン,なべ 等)の使用 ○各班の同じ係ごとに集まり,活動できる場の設定 ○各係の仕事,調理方法の手順を示した拡大掲示資料 の提示 ○薪の組み方の具体物の提示 ○各係の指導者割当表とタイムスケジュールの作成 ●各係の努力や苦労したことへの感謝の場,力を合わ せたからこそ作り上げたことを認識する手立て <皿係指導の様子> <火係指導の様子> まず,全体の場で調理方法の手順を写真等で説明し,子どもたちにねらい や流れを把握させ,役割分担を確認することで協力することを意識させた。 次に,野菜切り係(3人×4班)に指導職員2人,皿係(4人×4班)に指 導職員2人,火係(3人×4班)に指導職員2人を配置し,係ごとで活動や指 導ができる場を設定した。そのため,支援がしやすく,実際の活動をスムー ズに行うことができた。 係ごとの活動場所に分かれ,担当職員が 具体的な説明や指導をし,4年生が1年に 教えられる組合せにしたことで,指導が行 き届き,小学1年生から4年生が野外炊事 に意欲的に取り組むことができたと考えら れる。このことは,児童の感想「羽釜を洗 う時に汚れが全然とれなかったけど,きれ いにできた」「お皿洗いができるようにな った」などからも達成感を感じていること が分かる。 <4年生と1年生の仕事の様子> 14 ウ 生活の時間 時間 18:50 | 担当者 活動内容 滿田・吉村 具体的な支援・指導方法 ○前回からの継続点 ●今回の工夫改善点 生活の時間 ○仕事内容に応じた学年の配当 ・荷物整理 ○係の見直し,分かりやすい人称の工夫 ・入浴指導 ○1・4年生の組合せによる1年生への支援 ○入浴前の男女別指導の場の設定 19:20 ・入浴 ○生活スケジュール表の掲示 ○男女別のシーツの指導等による場の設定 ○ワークシートによるふりかえりの設定 | ・就寝指導 ・歯磨き 20:00 ・荷物まとめ ・一日の反省 | 消灯 就寝 ●仕事順の工夫 ①入浴 ②就寝準備 ③歯磨き ④荷物まとめ ⑤一日の反省 21:00 6:00 生活の時間 起床 ○生活スケジュール表の提示 | 7:00 洗面 ・荷物整理 ・朝のつどい ・静思 7:50 | 朝食 ○食堂での具体物を使った直接指導 8:30 | 9:30 ・歯磨き ・寝具片付け ・部屋掃除 ふりかえり ●仕事順の工夫 ①ふとんたたみ ②シーツ片付け ③部屋の清掃 各部屋に生活スケジュール表を掲示し,班長を中心に宿泊棟で過ごす時間 や活動内容を確認させた。生活の時間は,パート1よりゆとりある時間設定 を行い,活動順番を入れ替えたりした。入浴,ふとん敷き(ベッドメーキン グ),歯磨きや荷物整理などの活動内容に時間をかけたことで,約62%の 児童が自分のことは自分でできるようになったとアンケートに答えていた。 約半数の子どもが特に一人でできたこととして,シーツやふとんの敷き方, たたみ方を挙げていた。男女別のシーツの指導の場の設定が有効であったと 考えられる。小学校低中学年までの子どもには,より丁寧な指導と実践,見 届けをすることで自分でできたという実感をもたすことができる。生活班の 係は,内容に応じた学年の配当や1・4年生の組合せによるシーツ運びなど 協力している様子も見ることができた。 15 エ クラフト活動 担当者 吉村・滿田・深水・坂元 クラフト活動は,自然素材を利用した小学校低中学年の興味関心,技能 に応じた「木の葉のスケッチ」を実施した。作成するにあたり,作り方の 説明,材料の種類や収集の仕方,作品例をプレゼンテーションで説明した。 時間 9:30 活動内容 ねらいの確認 具体的な支援・指導方法 ○前回からの継続点 ●今回の工夫改善点 ○自然素材を使用した小学校低中学年の興味関心,技能 に応じたプログラムの実施 | ・作り方説明 ・材料集め ・製作 ○作り方の説明資料の提示 ○材料集めコース図の準備 ○参考作品の提示,グループ編成 ●より季節感を味わえる自然素材を使用したプログラ ムの実施 11:00 ふりかえり ・作品鑑賞 ●雨天時で材料集めはできなくても自然のすばらしさ を子どもが実感できる手立ての工夫 <プレゼンテーション> 自然散策をしながら木の葉などの材料を集め,形や大きさを考えながら製 作していた。プレゼンテーションの作品を見たことで,材料の組合せをイメ ージし,作品を全員完成することができた。 約60%の子どもが自然素材を使ったクラフト活動が「とてもよかった」 と答えていることから,小学校低中学年の興味関心を引き出し,技能的に適 当な内容であったと言える。感想には, 「森に木の葉をとりに行って,作品を 上手に作れて楽しかったです」 「森の中は,楽しいことがいっぱいあることに 気づいた」,「こんなことができるなんて」などがあり,製作に向けた材料集 めやラミネートで集めたものを仕上げる作品づくりもおもしろかったことが 分かった。 <「木の葉のスケッチ」の作品> 16 (4)成果と課題 ア 成果 (ア)活動過程 オリエンテーションや各活動プログラムにおいて,まず,ねらいの確認 をし,プレゼンテーションソフトを活用して活動の見通しをもたせること ができた。レクリエーション活動,野外炊事,シーツ敷きなどの生活体験, クラフト活動などを実際に体験し,活動のふりかえりを挙手等でその都度 行うことで,支援に活かすことができた。 (イ)活動形態 生活班,食事班,部屋班など各活動プログラムで活動班を編成し,年齢, 性別等を配慮した班編制で繰り返し活動させたり,最上学年の4年生と最 下学年の1年生がペアで野菜切りをしたりすることにより,1 年生も自分の 仕事を最後までやり遂げることができた。 (ウ)活動の場の設定 野外炊事では,各班の同じ係ごとに集まり,活動できる場を設定し,菜 切り係(3人×4班)に指導職員2人,皿係(4人×4班)に指導職員2人, 火係(3人×4班)に指導職員2人を配置したことで,指導や支援がしやす く,活動がスムーズにできた。 (エ)参考作品及び提示資料等 野外炊事では,包丁や羽釜,スポンジなどの道具や具体物を使った薪組 みで説明したりすることで活動を自主的にできた。 生活の時間では,ふとんやシーツの敷き方,たたみ方を宿泊の部屋で実 物を使って全員に指導し,各自実践したことで,自分のことは自分ででき たという認識が深まった。 クラフト活動は,自然素材を利用した「木の葉のスケッチ」を実施し, 作り方,材料の種類や収集の仕方,作品例をプレゼンテーションで説明し 森で必要な材料を収集し,製作することができた。 イ 課題 (ア)支援・指導方法の工夫・改善について レクリエーション活動では,前半に班編制に関係なく「じゃんけん列車」 などの1対1から多人数で交流を深める種目を数多く行ったが,後半の活 動時間が不足したためゲーム数を精選するとともに,後半の生活班や食事 班を中心とするゲームに時間配分ができるようにする必要がある。その際, 班構成や係の仕事を拡大資料で確認させるだけでなく,係ごとのプラカー ド等を準備し,より細かく自分の係を認識させる必要がある。 野外炊事では,皿係,野菜切り係,火係と3つの係があるため,活動する 炊飯棟を2つから3つに増やし,更にきめ細かい支援をする必要がある。 クラフト活動では,水分を含んだ葉の使用によりラミネートしにくいとこ ろがあったので,自然素材の葉の種類に注意させるため,具体物を出して説 明する必要がある。 17 3 「元気きっずこの指とまれパート3」の実際 (1) 実践の基本的な立場 パート3では,評価方法の工夫・改善を中心に実践・検証を行うこととし た。具体的には,前項(p4視点③評価方法の工夫・改善)で述べたように, ①診断的評価,②形成的評価,③子どもによる自己評価,相互評価,④総括 的評価の4点である。 評価方法の工夫・改善 ④総括的評価 ①診断的評価 対象 事 前 事 中 事 後 追 跡(1週間後) 子ども IKRアンケート IKRアンケート ③自己評価・相互評価 子どもによる 自己評価 相互評価 保護者 子どもの基本的な 生活習慣について のアンケート ②形成的評価 指導者 ※活動に対する子 ・活動目標の確認の場 どもの反応の想定と ・活動中の見取りと子ども 個に応じた手立ての の支援,指導 構想 ・振り返りの場 活動プログラムに関 するアンケート 子どもの基本的な生 活習慣及び事業の満 足度についてのアン ケート 複数の指導者から見た事業記録に 基づいたアンケートの分析と総括 「元気きっずこの指とまれパート1・2」で実施した①診断的評価(子ど もを対象にした IKR 事前アンケート,子どもの基本的な生活習慣についての 事前アンケート)及び④総括的評価(子どもを対象にした IKR 事後アンケー ト,活動プログラムに関するアンケート,子どもの基本的な生活習慣につい ての事後アンケート)を引き続き行うとともに,より多角的な立場から指導 の妥当性を見取るための事業記録を行うようにした。 今回の実践では,特に事中の②形成的評価,③子どもによる自己評価,相 互評価に重点をおき,実際場面での具現化を図り,その有効性や妥当性を検 証していくようにした。 ②形成的評価では,予想される子どものつまずきをもとに,具体的な支援 の手立てを事前に示し,役割分担を明確にした上で,全職員で支援に当たる こととした。 ③子どもによる自己評価,相互評価については,活動中に活動目標を確認 し,目標に照らしながら自分や友だちの取組を振り返らせるようにした。 18 (2) 検証の視点 ア 診断的評価の工夫・改善 参加決定通知とともに,事前アンケートとして以下の2点を記録し,事業 時に持参してもらうこととし,事業前の実態を見取る資料とする。 (ア) IKRアンケート(事前)【子ども用】 (イ) 基本的な生活習慣アンケート(事前)【保護者用】 イ 形成的評価の工夫・改善 活動の始まりには,活動の目的を子どもたちと確認することで目標の明確 化を図り,子どもたちが意欲的に活動に臨めるようにする。 活動中には,全職員で細やかに個々の活動状況を見取り,個に応じた適切 な指導が行えるようにする。そのために,事前に予想される子どものつまず きに対する支援の仕方を資料として配布し,全職員が積極的に子どもを見取 り,評価・指導する体制作りを行う。 活動中や活動後は,各職員が気付いた子どものつまずきや良い点を全職員 で情報共有することで,次の指導・評価に生かせるようにする。 ウ 子どもによる自己評価,相互評価の工夫・改善 活動中に子ども自身が個々に自己評価を行うことで,目標達成につながる ように,目的を意識させる声かけを積極的に行っていく。 活動の最後には,必ずふりかえりの時間をとり,グループ内でのシェアリ ングと全体での発表による相互評価を行うこととする。その中で,個々の見 方・考え方・感じ方がどのように変わったかをふりかえることができるよう な投げかけを行い,子どもの思考を広げるようにする。また,指導者として, 子どもの変容を評価し,次の活動に生かせるようにする。 エ 総括的評価の工夫・改善 事業終了後の事後アンケートとして,以下の4点を行い,事前アンケート からの変容を見取る資料とする。 (ア) IKRアンケート(事後)【子ども用】 (イ) 基本的な生活習慣アンケート(事後)【保護者用】 (ウ) 各活動プログラムについての子どもの感想【子ども用】 (エ) センター職員による事業記録【職員用】 (イ)については,事前アンケートと同じ項目にし,事業終了1週間後に記 入し,返送してもらい,数値での変容を見取るようにする。(ア)と(ウ)は, (エ) 事業終了後すぐに行い,ねらいが達成できているかを見取る資料とする。 は,職員の手立ての妥当性・有効性を捉えるための事業記録とする。 (3) 活動の実際 ア 形成的評価と子どもによる自己評価,相互評価の工夫・改善 以下の表のように形成的評価の観点と自己評価,相互評価の仕方を示し, 指導に当たった。 19 (ア) 友だちになろう 時間 10:30 ねらいの確認 形成的評価 ふりかえり 12:00 坂元・石岡・中村・門松 形成的評価とふりかえり ○前回からの継続点 ●今回の工夫改善点 活動内容 レクリエーション | 担当者 ○ 活動のねらいを導入時に確認する場の設定 ・多くの友達を作り,親しくなる。 (社会性・協調性) ○ 子どもたちが楽しみながら,自分の役割(所属 する班,係,具体的な仕事内容,部屋等)を認識 できるような内容設定を行う。 ●形成的評価 ・意欲的に活動していない子どもに対する手立て →T.T による支援体制 メイン:坂元 ,サブ:中村,門松,石岡 ※ 子どもに寄り添いながら活動に関われるよう にする。 ●自己評価,相互評価 ・班ごとの話し合い→全体での自分の取組(自己評 価 ), 友 だ ち の 良さ ( 相互 評 価 ) に つ いて の 感想 発 表(挙手)→教師による気付きに対する賞賛等 <班ごとのふりかえりの様子> <個別支援にあたる職員> 活動の始めには,目標をもって意欲的に活動に臨めるように,具体的な 目標をホワイトボードに示し,子どもたちと確認してからレクリエーショ ンに入った。また,途中でもその目標にふれることで,意識の継続を図る ことができた。 活動中は,メインの職員がレクリエーションの全体指導をし,サブの職員 が細やかに活動の様子を観察し,子どもの支援に当たる指導体制をとった。 活動のはじまりや途中に支援の必要な子どもの情報を共有し,特に細やかな 支援に当たることとし,レクリエーションに臨んだ。出会いのつどいから親 と離れきれず,集団に入っていけない子どもが2人いたので,その子どもへ の支援を中心に見取っていった。また,うまく友だちと関われない子どもや レクリエーションのやり方が分からず活動が停滞する子どもに寄り添いな がら声かけなどの支援を行った。その結果,最初に馴染めなかった2人の子 どもも含め,最後は全員が笑顔で活動を終えることができた。 20 活動後のふりかえりでは,まず班ごとの話合いを行った。話合いがスムー ズに進むように,各班の担当職員が声かけを行いながら進めた。レクリエー ションを通して,心がほぐれてきており,「じゃんけん列車が楽しかった」 「メリーさんの羊のダンスが楽しかった」など楽しかった内容を友達に伝え ていた。自分のことが精一杯で友達の良さに気付くまでには至らなかった子 どもがいたので,途中で気付かせるような声かけ(形成的評価)が必要であ ったと感じた。 (イ) 野外で夕食をつくろう 担当者 石岡・谷口・坂元・中村・門松 形成的評価とふりかえり 時間 活動内容 ○前回からの継続点 ●今回の工夫改善点 13:30 ねらいの確認 ○全体説明でのねらいの確認 ・自分の仕事に責任をもってやり遂げる。(自主性・ 社会性) ・協力することの大切さを体感する。(協調性) 形成的評価 ●形成的評価 ・意欲的に活動していない子どもに対する手立て →T.T による支援体制 メイン:石岡 ,サブ:谷口,坂元,中村,門松 →各班の同じ係ごとに集まり活動できる場の設定 | →各係の仕事,調理方法の手順を示した拡大掲示資料 の提示 →薪の組み方の具体物の提示 →各係の指導者割当表とタイムスケジュールの作成 ふりかえり ●自己評価,相互評価 ・班ごとの話し合い→全体での自分の取組(自己評価), 友だちの良さ(相互評価)についての感想発表(挙手) 18:30 →教師による気付きに対する賞賛等 <さら係の仕事を見学する火係の子ども> <手を挙げて積極的にふりかえりをする子ども> 活動の始めには,「野外炊事は何のためにやるのか」という問いかけによ り,目的を子どもたちに考えさせた。子どもからは「外でも作れるように」 「自然の中で生きていくため」などの声が上がった。そこで,目標の焦点化 を図るために,「自分の仕事に責任をもってやり遂げること」と「友達と協 力しておいしいご飯をつくること」をめあてにがんばることを子どもたちと 確認した。 21 活動中は,火係・野菜切り係・皿係の担当職員が子どもの様子を見取り, 形成的評価を行った。活動が停滞する子どもへは,何をすればよいかを提 示資料をもとに確認させた。自ら進んで活動できている子どもへは,賞賛 することで自信を与え,周りの子どももそれに気付き同様にがんばろうと する姿が見られた。その結果,各自が自分の仕事を理解し,役割をしっか り果たすことができた。また,パート2同様,各係の仕事の様子を互いに 見学する場を設定し,自分の仕事が役立っていることや他の友だちもがん ばってくれていることを感じ取ることができた。 活動後のふりかえりでは,前活動「友だちになろう」のふりかえりに比べ て,活発な話合いができるようになった。班内でリーダーが司会をしながら 一人一人が自分の意見を発表することができた。互いに協力して仕事をした ことで,お互いの取組を賞賛し合う声やみんなで作ったご飯はおいしかった という感想が上がり,協調性・社会性を培う一助となった。また,自己評価 では「○○ができるようになった。」「火のつけ方が分かった。」など,分 かったことやできるようになったことを実感し,自信や今後のやる気につな がったと考える。 (ウ) 時間 18:50 生活の時間 活動内容 夜の生活 ねらいの確認 | 19:20 | 20:00 | 21:00 形成的評価 ・歯磨き ・荷物整理 ・入浴指導 ・入浴 ・シーツの敷き 方指導 ・就寝準備 ・荷物まとめ ・班長会議 ふりかえり ・一日の反省 ・消灯 ・就寝 担当者 谷口・坂元 形成的評価とふりかえり ○前回からの継続点 ●今回の工夫改善点 ● 活動のねらいを導入時に確認する場の設定 ・自分のことは,自分でできるようになる。(自主性) ・生活係の仕事を協力しながら責任をもってやり遂げ る。(社会性・協調性) ●形成的評価 ・意欲的に活動していない子どもに対する手立て →T.T による支援体制 メイン:谷口 ,サブ:坂元 →仕事内容に応じた学年の配当 →係の見直し,分かりやすい名称の工夫 →1・4年生の組合せによる1年生への支援 →入浴前の男女別指導の場の設定 →生活スケジュール表の掲示 →男女別のシーツの指導等による場の設定 ○自己評価 →ワークシートによるふりかえりの設定 ・各自でワークシートに 1 日をふりかえる3段階評価 と日記の記録 22 6:00 朝の生活 形成的評価 | 7:50 | 8:30 | 9:30 ・起床 ・洗面 ・荷物整理 ・朝のつどい ・静思 ●形成的評価 ・意欲的に活動していない子どもに対する手立て →T.T による支援体制 メイン:谷口 ,サブ:坂元 →生活スケジュール表の掲示 →1・4年生の組合せによる1年生への支援 朝食 ○食堂での具体物を使った直接指導 ・歯磨き ・寝具片付け ・部屋掃除 ●仕事順の工夫 ①ふとんたたみ②シーツ片付け③部屋の清掃 ふりかえり ●自己評価,相互評価 ・班ごとの話し合い→全体での自分の取組(自己評 価),友だちの良さ(相互評価)についての感想発表 (挙手)→教師による気付きに対する賞賛 等 <女子の班長会の様子> <ワークシートで一日をふりかえる子どもたち> 活動の始めには, 就寝から起床までの毎日の生活時間の中で,「自分のこと は自分でできるようになる」ことをねらいとしていることを最初に子どもたち に理解させ,「生活スケジュール表」をもとに一つずつ,丁寧にやり遂げてい くように指導した。 活動中は,次に何をしなければいけないのか,各部屋に掲示してある生活ス ケジュール表を確認し,班長を中心に班で順序良くやるべきことをやり遂げる ように指導した。また,生活係の仕事も生活の時間の中で活動の場を設定し, 全員が自分の仕事をやり遂げることができた。できていなときはやり直し,よ くできているところは賞賛(形成的評価)しながら,ねらいが達成できるよう に支援した。 活動後のふりかえりでは,「 日頃は自分一人ではしない布団やシーツ敷き ができた」という感想が最も多く上げられた。その他,歯磨き・部屋の整理整 頓・風呂や洋服の準備等も親の支援や声かけなしに自分一人でできたことも上 げられ,自信につながったようであった。 23 (エ) 時間 木の葉のスケッチ 活動内容 9:30 ねらいの確認 形成的評価 ・作り方説明 ・材料集め ・製作 | ふりかえり ・作品鑑賞 11:00 担当者 坂元・谷口・石岡 形成的評価とふりかえり ○前回からの継続点 ●今回の工夫改善点 ● 活動のねらいを導入時に確認する場の設定 ・自然の素晴らしさに気付く。 ・作品を楽しく作り上げ,友達の作品の良さに気付く。 (自主性・協調性) ●形成的評価 ・意欲的に活動していない子どもに対する手立て →T.T による支援体制 メイン:坂元 ,サブ:谷口,石岡 →自然素材を使用した小学校低中学年の興味関心,技 能に応じたプログラムの実施 →作り方の説明資料の提示 →参考作品の提示,グループ編成 ●自己評価,相互評価 ・作品鑑賞→友だちの良さ(相互評価)→自分の取組 (自己評価)についての感想発表(挙手)→教師によ る気付きに対する賞賛等 <材料集めをする子どもたち> <できあがり作品を鑑賞する子どもたち> 活動の始めには,これまでのIKRの結果で「自然への関心」の評価が低 かったことから,自然への興味・関心を喚起するような導入に心がけた。木々 の落葉や葉の色づき,虫の声など秋の訪れを感じることを子どもたちから発 表させた。また,事前に収集しておいた木の葉を提示して,気が付いたこと を発表させ,材料集めに意欲的に取り組むことにつなげるようにした。 活動中は,材料集めや製作中に職員全員で子どもを見取り,個別の指導に 当たるようにした。材料集めでは,事前に計画していた場所に子どもを導き, 樹木の名前を確認したり,葉っぱの様子を観察したりしながら,材料集めを 行った。サクラ・柿・トウカエデ・イチョウなど色付き始めた葉を意欲的に 集める中で,秋の訪れを感じ,自然の素晴らしさや面白さに気付かせるよう な声かけを心がけた。製作中は,活動が停滞する子どもに作り方のヒントを 与えるなどのアドバイスをし,子どもの思いが形になるような支援に心がけ 24 た。その結果,全員がこだわりをもった素敵な作品を作り上げることができ た。 活動後は,できあがった作品を机に並べ,相互鑑賞を行った。友達の作品 の前に立ち止まり,「すごい」「おもしろい」とつぶやきながら,興味をも って鑑賞できた。鑑賞後の全体発表では,友達の良いところを互いに賞賛し 合い,褒められた子どもはうれしそうだった。また,自然素材を工夫次第で いろいろな作品にできることの面白さに気付いたという感想も上げられた。 イ 診断的評価と総括的評価の工夫・改善 (ア) IKRアンケート(事前・事後)【子ども用】 生きる力を見取る全28項目・6段階評価 <事前調査表> <事後調査表> (裏面に 11∼28 項目有) <IKR事前から事後の変容分析レポート> 名称 (教育効果の検証)分析方法:反復測定による一元配置分散分析(分析結果の詳細は詳細出力を参照) 元気きっずこの指とまれパート3 「生 きる 力」 の変 容( 得点 範囲 :2 8∼ 16 8点 ) 調査 対象事業 の概要 (得点) (実施期間) (参加者) (主な活動) 2014/09/06∼2014/09/07 160 1泊 2日 40名 友 だ ち に な ろ う (レ ク リ エ ー シ ョ ン ) , 野 外 で夕 食 を つ く ろ う ( 野 外 炊 事 ) , 生 活 の 時 間, 自 然 素 材 を 使 っ て つ く ろ う( 文 化 創 作 活 動 ) ( 事前 −事 後) ・事前から事後にかけて 21.7ポイント向上 ・その向上に有意差が見られた ( 事後 −追 跡) ・事後から追跡にかけて変化なし 141.3 140 119.6 120 100 調査時期 事前調査 事後調査 追跡調査 実施日 配布数 回収 数 1 1 1 9月6日 9月7日 10月7日 1 1 1 回収率 100.0% 100.0% 100.0% 有効回答数 有効回答率 40 4000.0% 80 事前調査 事後調査 図1.「生きる力」の平均値の推移 分析 結果 「心 理的 社会 的能 力」 の変 容( 得点 範囲 :1 4∼ 84 点) (分析対象数の内訳) 小学生 性別 4年生 5年生 男子 女子 無回答 計 - (人) 6年 生 中学生 2年 生 1年 生 - - 高校生 以上 3年生 - - - 無回答 80 40 40 (得点) ( 事前 −事 後) ・事前から事後にかけて 11.4ポイント向上 ・その向上に有意差が見られた ( 事後 −追 跡) ・事後から追跡にかけて変化なし 70.1 計 70 40 40 58.7 60 50 40 事前調査 事後調査 (生きる力・28項目の集計結果) 能力 調査項目 事前調査 M SD 事後調査 M SD 図2.「心理的社会的能力」の平均値の推移 変容 生きる力 心理的社会的能力 119.6 23.1 141.3 21.1 21 .7 58.7 11.6 70.1 11.5 11 .4 4.0 1.2 4.8 1.5 0.8 4.2 1.4 5.0 1.4 0.8 11.自分からすすんで何でもやる 4.1 1.2 5.0 1.3 0.9 積極性 25.前向きに、物事を考えられる 4.0 1.3 4.9 1.2 0.9 5.だれにでも話しかけることができる 4.3 1.5 5.3 1.1 1 明朗性 19.失敗しても、立ち直るのがはやい 4.4 1.4 4.9 1.4 0.5 7.多くの人に好かれている 4.4 1.3 4.0 1.6 -0.4 交友・協調 21.だれとでも仲よくできる 4.6 1.3 5.4 1.0 0.8 9.自分のことが大好きである 4.7 1.4 5.1 1.3 0.4 現実肯定 23.だれにでも、あいさつができる 4.6 1.3 5.2 1.3 0.6 3.先を見通して、自分で計画が立てられる 3.3 1.4 5.2 1.0 1.9 視野・判断 1 7. 自 分 で 問 題 点 や 課 題 を 見 つ け る こ と が で き る 3.7 1.2 4.9 1.4 1.2 8.人の話しをきちんと聞くことができる 4.3 1.4 5.2 1.1 0.9 適応行動 22.その場にふさわしい行動ができる 4.4 1.1 5.2 1.1 0.8 徳育的能力 34.8 7.6 40.5 6.9 5 . 7 14.自分かってな、わがままを言わない 4.1 1.4 4.9 1.4 0.8 自己規制 28.お金やモノのむだ使いをしない 4.4 1.3 5.3 1.3 0.9 4.0 1.4 4.7 1.5 0.7 自 然 へ の 関 6.花や風景などの美しいものに、感動できる 心 20.季節の変化を感じることができる 4.5 1.2 5.2 1.3 0.7 12.いやがらずに、よく働く 4.3 1.2 5.2 1.2 0.9 まじめ勤勉 26.自分に割り当てられた仕事は、しっかりとやる 4.8 1.3 5.7 0.8 0.9 2.人のために何かをしてあげるのが好きだ 4.6 1.2 5.1 1.0 0.5 思いやり 16.人の心の痛みがわかる 4.2 1.4 4.5 1.5 0.3 身体的能力 26.2 5.9 30.8 4.1 4 . 6 日 常 的 行 動 13.早寝早起きである 4.3 1.4 5.1 1.2 0.8 力 27.からだを動かしても、疲れにくい 4.7 1.4 5.1 1.1 0.4 4.暑さや寒さに、まけない 5.1 1.1 5.4 1.1 0.3 身体的耐性 18.とても痛いケガをしても、がまんできる 4.4 1.4 5.5 0.8 1.1 10.ナイフ・包丁などの刃物を、上手に使える 3.7 1.8 4.9 1.5 1.2 野外技能・生活 24.洗濯機がなくても、手で洗濯できる 4.0 1.7 4.9 1.6 0.9 *各 項 目 で 「 と て も あ て は ま る」 を 6点 、 「 まっ た く あ て は ま ら な い 」 を 1点 と し て そ れ ぞ れ 1点 刻 み 得 点 化 し 、 項 目ご と に 平 均 点 ( M)及 び 標 準 偏差 ( SD)を 算 出 非依存 1.いやなことは、いやとはっきり言える 15.小さな失敗をおそれない 「徳 育的 能力 」の 変容 (得 点範 囲: 8∼ 48 点) 50 45 40 35 30 25 20 (得点) ( 事前 −事 後) ・事前から事後にかけて 5.7ポイント向上 ・その向上に有意差が見られた ( 事後 −追 跡) ・事後から追跡にかけて変化なし 40.5 34.8 事前調査 事後調査 図3.「徳育的能力」の平均値の推移 「身 体的 能力 」の 変容 (得 点範 囲: 6∼ 36 点) 40 (得点) 35 30 ( 事前 −事 後) ・事前から事後にかけて 4.6ポイント向上 ・その向上に有意差が見られた ( 事後 −追 跡) ・事後から追跡にかけて変化なし 30.8 26.2 25 20 事前調査 事後調査 図4.「身体的能力」の平均値の推移 〈パート1,2,3のIK Rアンケート結果比較表〉 心理的・社会的能力 生きる力 事前 115.3 58 パート1 18.3 9.1 事後 133.6 67.1 パート2 パート3 25 事前 事後 事前 事後 124.1 132.9 119.6 141.3 8.8 21.7 61.6 66.4 58.7 70.1 4.8 11.4 徳育的能力 33.9 5.2 39.1 37.1 39 34.8 40.5 1.9 5.7 身体的能力 23.4 3.9 27.3 25.4 27.5 26.2 30.8 2.1 4.6 今回,「生きる力」は 21.7 ポイント向上(事前 119.6 から事後 141.3 へ上 昇,内訳:心理的社会的能力 11.4,道徳的能力 5.7,身体的能力 4.6)が見ら れた。元気きっずこの指とまれ1,2,3の結果と比較すると,「生きる力」 は,回を重ねるごとによりよい事業に工夫改善され,その成果が子どもの変 容に現れていることが分かる。このことは,各実践の結果を分析し,改善策 を明確にした取組を行った結果であると考える。(詳細については,28 項目 集計表を参照。) (イ) 基本的な生活習慣アンケート(事前・事後)【保護者用】 全12項目・3段階評価 <事前調査表> <事後調査表> 事前調査結果は,前回の「元気きっずこの指とまれパート1,2」での意 識調査とほぼ同じ内容になった。具体的には保護者は本事業で子どもに次の ことを望んでいることが分かった。 集団でのルール,マナーを身に付ける。時間を守って行動する。→社 ① 会性,規範意識の向上 ② 新しい友達をつくる,友達と協力するなどの社会性,協調性を身に付け てほしい。→社会性,協調性 ③ 自分に自信をもって積極的にチャレンジする子どもになってほしい。→ 自主性,主体性 ④ 身の回りの整理整頓を自分でできるようになってほしい。→自主性,基 本的な生活習慣の確立 26 このことから,保護者は,異年齢集団の中で様々な活動を通して経験を積 み,自分に自信を付けながら,少しでもできるようにさせたいと望んでいる。 事後調査の結果,本事業に子どもを参加させての保護者の満足度は,95. 6%であった。その中で「特に変容が見られない」と回答した保護者が7人 いたが,これらの保護者もよい経験をさせることができたという点で満足し ていた。 子どもの変容については,「兄弟,友だちと仲良く遊べるようになった」 「あいさつ,返事ができるようになった」など協調性や社会性に関わる点に おいて約3割の保護者が,「変容が見られた」と回答している。また,約2 割弱の保護者が,「自分の考えをはっきり言えるようになった」「自分のこ と(手洗い,用便,着替え等)は自分できるようになった」と回答している ことから,集団の中での積極性,自主性が身に付いてきたと感じている。こ のことから,本事業の趣旨・目的である「社会性,協調性,自主性」の育成 について,本事業が子どもたちに変容をもたらしたと考える。ただ,保護者 の中には「1 泊 2 日の短期間では,特に変容は見られない」と回答した保護者 もいたことから,事業の実施期間をさらに長くしたり,同じ子どもに対して 年間を通して継続的に体験させたりするなどの改善を図ることを今後,検討 する必要がある。 (ウ) 各活動プログラムについての子どもの感想【子ども用】 「友だちになろう」は,平均3.8 8と4つのプログラム活動の中でもも っとも高いポイントとなった。「じゃ んけん列車(しろくまのジェンカ)が 楽しかったです」と答えた子どもが1 8人と一番多く,次いで「友だちがた くさんできてうれしかった」 「知らない 人と友達になれた」などと友達ができ たことを上げた子どもが5人だった。 「野外で夕食をつくろう」は,平均 3.85と4つのプログラム活動の中 で,2番目に高いポイントとなった。 「○○ができるようになった」「○○ の仕方が分かった」と自分の仕事のこ とを答えている子どもが20人と半数 いた。中には,「いい経験になった」 「家でもしたい」と答えた子どももい た。 「生活の時間」は,平均3.63と4 つのプログラム活動の中では,1番低 いポイントとなっているが,3回の事業の中では最も高い。「布団やシーツ の準備ができるようになった」と答えた子どもが21人と一番多く,日頃は 親からしてもらっていることを自分でできたことに自信や達成感を味わって いる。その他,「時間を守れた」「整理ができるようになった」「お風呂や 27 洋服の準備ができた」と答えた子どももいた。 「木の葉のスケッチ」は,平均3.78と4つのプログラム活動の中では, 3番目に高いポイントとなっている。「自然の物だけで作品が作れることに 驚いた」と答えた子どもが5人と最も多かった。また,「木によって,葉っ ぱは大きさや色が違うことが分かった」と答えた子どももいた。クラフト活 動を通して,自然の素晴らしさや自然を生かした創作活動の楽しさを感じる ことができたことが伺えた。 (エ) センター職員による事業記録【職員用】 <記録用紙> (前半部) 今回の事業の視点,重点事項を示した表に,記録者が指導者の指示や発問 と子どもの反応を細かに記入することで,正確な事業記録をとることができ た。また,指導に直接かかわらない職員の目からも客観的な視点に立ち,具 体的な指導等の妥当性を検証することができた。 28 (4)成果と課題 ア 成果 (ア)診断的評価,総括的評価 IKRアンケート(子ども用),基本的な生活習慣アンケート(保護者 用)を事業前と事業後に同項目で調査することで,子どもの変容を見取る ことができた。また,保護者が事業に対してどのような期待をしているの かを知ることができ,今後の事業構成に役立てられる資料となった。 事業中のセンター職員による事業記録と事業後の各活動プログラムにつ いての子どもの感想をとることで,支援・指導方法の妥当性・有効性を捉 えることができた。このことにより,3回シリーズの事業が,回を重ねる ごとに工夫・改善が図られ,ねらいの達成につながった。 (イ)形成的評価 事前につまずきやすい子どもの姿を具体的に想定し,その子に対する対応策を 位置付けることで,各指導者の役割が明確化し,全員体制で個に応じた支援に 当たることができた。また,各指導者が感じた子どもの課題等の情報を全 員で共有することで,次の指導に生かすことができた。 (ウ) 子どもによる自己評価,相互評価 活動のはじめにねらいについて確認することで,活動の目的が焦点化さ れ,活動中・活動後の自己評価,相互評価に生かされた。活動後に班内の シェアリングの場をもつことで,互いの良さに気付かせることができた。 また,友達から賞賛されることで,自分の良さにも気付き,自信につなげ ることもできた。 イ 課題 (ア)診断的評価,総括的評価 「基本的な生活習慣アンケート(保護者用)」や「各活動プログラムに ついての子どもの感想(子ども用)」は,各活動プログラムの目標を明確 化した上で,より具体的な評価項目の内容や項目数に見直しを行う必要が ある。 (イ)形成的評価 個に応じた支援がより効果的にできるような対応策と体制作りを他事業 の中でも実践し,職員のスキルアップを図っていく必要がある。 (ウ)子どもによる自己評価,相互評価 事業のねらいを達成できるように,子どもたちのねらいに対する意識を 継続させることが不可欠である。そのために,評価の場を活動の最後だけ でなく,複数回位置付けるために,活動過程のどこで,どのように評価を させると効果的かを今後,検討していく必要がある。 29 Ⅳ 研究の成果と課題 下の表は ,「元気きっずこの指とまれパート1・2・3」について,参加児童及びその保 護者に対して行った各種アンケート調査結果を比較したものである。 IKR ア ンケ ート結果 IKR(生きる力)アンケート結果【調査対象:参加児童】 から パー ト1 ・2・3 〈IKRアンケート結果比較表〉 心理的・社会的能力 事前 パート1 パート2 パート3 58 事後 67.1 事前 61.6 事後 66.4 事前 58.7 事後 70.1 徳育的能力 9.1 33.9 4.8 37.1 11.4 34.8 39.1 39 40.5 身体的能力 5.2 23.4 1.9 25.4 5.7 26.2 27.3 27.5 30.8 生きる力(計) 3.9 115.3 2.1 124.1 4.6 119.6 133.6 132.9 141.3 の結 果を 比較 すると, 18.3 「生 きる 力」 のいずれ 8.8 の項 目も 事前 から事後 21.7 にか けて 向上 の有意差 が見 られ た。 回を重ね 活動プログラムアンケート結果【調査対象:参加児童】 るご とに 活動 内容及び 〈活動プログラムに対するアンケート結果比較表〉4段階評価 レクリエーション 野外炊事 生活の時間 クラフト活動 合計16p 支援 ・指 導方 法等が工 パート1 事後 3.4 3.65 3.55 3.88 14.5 パート2 事後 3.78 3.68 3.57 3.54 14.6 夫・ 改善 され ,その成 パート3 事後 3.88 3.85 3.63 3.78 15.1 果が 子ど もの 変容とし て現 れて いる ことが分 事業満足度及び基本的な生活習慣アンケート結果【調査対象:保護者】 〈事業に対する満足度結果比較表〉100%評価 事業後の満足度 パート1 パート2 パート3 94% 95% 96% 〈基本的な生活習慣に係るアンケート結果比較表〉12項目4段階評価 12項目合計48p 事業後に変容が見られた割合 パート1 パート2 パート3 37.3p 39.1p 36.1p 67% 77% 70% かる 。こ のこ とは,各 実践 の結 果を 分析し, 改善 策を 明確 にした取 組を 行っ た結 果である と考える。 児童の各活動プログラムに対する達成感 ,満足感を4段階で調査したが ,子どもたちは , 4つの活動プログラムすべてにおいて85%以上の達成感 ,満足感を味わうことができた 。 このことは,すべての活動プログラムがこの期の児童にとって適したものであり,支援・ 指導方法も概ね妥当なものであったと考える。 保護者の事業に対する満足度を見ると ,3つの事業とも94%以上の満足度を得ていた 。 また,子どもの基本的な生活習慣の変容を調査するアンケート結果では,保護者の約7割 が,本事業を通して,基本的な生活習慣のいくつかの項目において変容が見られたと回答 している。 事業後の子どもの変容については ,「兄弟,友だちと仲良く遊べるようになった」 「あいさつ,返事ができるようになった」など協調性や社会性に関わる点において,約3割の 保護者が ,「変容が見られた」と回答している。また,約2割弱の保護者が,「自分の考えをは っきり言えるようになった」「自分のこと(手洗い,用便,着替え等)は自分でできるよう になった」 と回答していることから,集団の中での積極性,自主性が身に付いてきたことが 伺える。このことから,本事業の趣旨・目標である「社会性,協調性,自主性」の育成につい て,本事業が子どもたちに影響を及ぼしたと考える。特に 「生活の時間」を始めとして,様 々な活動場面で指導者が行った支援・指導が,子どもたちの基本的な生活習慣の育成に影 響を及ぼしたと推察する。ただ,約3割の保護者が 「1泊2日の短期間では,特に変容は 見られない」と回答したことから,事業の実施期間をさらに延ばしたり,同じ子どもに対して 年間を通して継続的に体験させたりするなどの工夫・改善を図ることも今後,検討する必要が ある。 30 今年度の研究の成果と課題を視点ごとに以下のようにまとめた。 (1) 研究の成果 視点1:事業の趣旨・目標の明確化と活動内容の設定について 〈事業の趣旨・目標の明確化〉 ○ 「元気きっずこの指とまれ」の趣旨・目標である「小学1年生から4年生までの子どもを対象 に青少年研修センターのフィールドを活用して,自然体験活動や宿泊体験活動を異年齢集 団で実施し,自主性・協調性・社会性を培う」とは,具体的にどのようなことであり,この期の 子どもたちにとってどの程度達成できるようにすればよいかを分析し,目標を明確にすること ことができた。そうすることによって,本事業で培おうとする「自主性・協調性・社会性」と各活 動プログラムの結びつきを明らかにすることができ,各活動プログラムを行う必然性を明らか にすることができた。 〈活動内容の設定〉 ○ 活動内容の設定については,明確にした事業の趣旨・目標を基に,どのような活動領域 からどのような活動プログラムを選択し,構成すればよいか,それらをどのような順序・配列で 設定すれば,目標の達成にとって最も効果的・効率的かを明らかにすることができた。そのこ とにより,事業目標と活動内容の整合性を図ることができた。 また,一つ一つの活動プログラムの細かい内容設定についても,この期の子どもたちの興 味・関心,身体能力等の発達段階を考慮しながら設定し,実践を通して検証することができ た。 視点2:支援・指導方法の工夫・改善について ○ 「元気きっずこの指とまれ」の事業の中で新たに開発した各活動プログラムについての支 援・指導方法の工夫・改善としての成果は,以下のとおりである。 〈活動過程〉 「つかむ・見通す・体験する・振り返る・まとめる・つなぐ」という活動過程を設 定し,その中で各活動プログラムのねらいを子どもたちがしっかりと把握し,具体的 にどのように取り組めばよいか見通しをもたせるとともに,活動後にその取組につい て自己評価や相互評価を行いながら活動を振り返らせ,次の活動につなぐように活動 を展開することができた。 〈活動形態〉 グループの構成員が均等になるように年齢,性別等を配慮した班編制を行い,事業 を展開することができた。具体的には,最上学年の4年生と最下学年の1年生がペア での活動形態,各学年の発達段階に応じた役割分担を具体化することができた。 〈活動の場の設定〉 野外炊事活動において,同じ係の子どもたちが,同じ場所で,一人の指導者から指 導助言をもらいながら活動できるように場を設定したり,他係の子どもたちの取組状 況を相互に把握できるようにしたりするなど ,従来の野外炊事における場の設定とは , 異なる形で実践を行い,その妥当性を検証することができた。 〈参考作品及び提示資料等〉 子どもたちが,薪の組み方やシーツの敷き方,クラフト作品の作り方などをしっか りと理解し,取り組めるようにするために,具体物を提示しての説明を行ったり,プ 31 レゼンテーションソフトを活用して視覚的に説明したりすることができた。また,子 どもたちが見通しをもって自主的に行動できるように活動予定を示したスケジュール 表を拡大掲示し,スムーズな行動ができるようにすることができた。 視点3:評価方法の工夫・改善について 〈診断的評価,総括的評価〉 ○ 新たに開発した活動プログラムの有効性及び事業全体の妥当性をより多面的に検証する ことができるようにするために,子どもに対するIKR(生きる力)アンケート(事前,事後)や当 センターが作成した事業アンケートを行うとともに,保護者の視点から子どもの変容を見取る ための基本的な生活習慣に関する保護者アンケート,手立ての有効性や妥当性を指導者 以外の職員の視点から把握するための記録用紙を組合せながら,事業全体の評価及び各 活動プログラムの妥当性を検証することができた。 〈形成的評価及び子どもによる自己評価・相互評価〉 ○ 次の指導に活かす形成的評価の具体策として,実際の活動場面で指導者が子どもの活 動状況を的確に把握しながら,適切な指導助言が行えるように,実施細案の中に,つまずき やすい子どもの姿を具体的に想定し,その子に対する対応策を位置付けることができた。そ のことによって複数の指導者による指導体制で各指導者が役割を明確にして,的確な対応 を行うことができた。 ○ 子どもによる自己評価や相互評価についても,基本的な活動過程に対応させながら実施 細案に位置付けて実施することができた。各活動プログラムにおいて,活動のねらいを確認 させ,活動の見通しをもたせながら取り組ませるようにした。振り返りの場面でめあてに対す る自分の取組を振り返らせるとともに,自分以外の子どもがどんな工夫をしていたのか,友だ ちのがんばりを紹介する場を設定し,指導者がそれに対して賞賛や励ましを行いながら,活 動をまとめ,次の活動へとつないでいくようにすることができた。 (2) 研究の課題 視点1:事業の趣旨・目標の明確化と活動内容の設定について ● 当センターの自主企画事業には ,「元気きっずこの指とまれ」などの「子ども育成 事業」のほか,家族等を対象にした「家族・グループいきいき体験事業」やボランテ ィア,教職員,市町村職員を対象にした「指導者育成事業」など様々な方々を対象に した事業がある。 本研究で行った事業の趣旨・目標の分析から事業目標を明確にし,その目標に基づ いた適切な活動内容を設定するまでの事業企画・立案について ,「子ども育成事業」 以外の事業でもこの手法を用いて,吟味・検討する必要がある。 視点2:支援・指導方法の工夫・改善について ● 本研究で具現化し ,実施・検証した基本的な活動過程 ,活動内容の設定 ,活動形態 , 場の設定,効果的な提示資料等の工夫・改善を受入指導事業やその他の自主企画事業 にも反映させていく必要がある。 そのためには,当センターで行っているすべての活動プログラムを集約した「職員 指導マニュアル」に基づいた共通理解と共通実践を今後とも継続していくとともに, 参加者にとってより分かりやすい拡大掲示資料やプレゼンテーションソフトによる自 作の指導用資料などをさらに充実・整備していく必要がある。 32 視点3:評価方法の工夫・改善について ● 本研究で具現化した「診断的評価 」「総括的評価 」「形成的評価及び子どもによる 自己評価・相互評価」などの手法を今後,受入指導事業やその他の自主企画事業にも 反映させながら,評価研究をさらに深める必要がある。 (3) 2年間の研究を振り返って 平成25・26年度の2か年にわたり ,「より深い感動を味わう体験活動プログラムの 開発」という研究テーマを設定し研究を行ってきた。 その結果,小学1年生から中学生までの児童生徒を対象にした宿泊体験活動プログラム における系統性が明らかになってきたと考える。事業目標と活動内容の整合性,参加対象 者の発達段階,発達課題等を踏まえた活動プログラムの設定,支援・指導方法,評価方法 の具体化など,今後もさらに実践を重ねていきながら深めていきたいと考える。 この2年間で小学4年生以上の児童生徒に年間を通して7回シリーズで実施した「体験 マスター!青少研『青の少年団 』」,郷土・歴史という側面から体験活動プログラムの見 直しを図った「なせばなる!歴史探検白銀坂 」,小学1年生から4年生までを対象に宿泊 体験活動プログラムとして開発した「元気きっずこの指とまれ」など,本研究で明らかに なった成果や課題が関係の皆様方に少しでも参考になり,今後,他の青少年社会教育施設 や市町村教育委員会等とも連携を図りながらさらによりよい自主企画事業の展開ができれ ば幸いである。 33 【資料編1】 「元気きっずこの指とまれパート1・2・3」実施要項及び 「〃パート3」実施細案等 1 実施要項・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p1 2 実施細案・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p2∼6 3 参考資料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p7∼17 ・ 友だちになろう(レクリエーション) ・ 野外炊事における各係のタイムスケジュール ・ 炊飯棟2・3の係の活動配置図 ・ 「やさいきり係」の仕事 ・ 「さら係」の仕事 ・ 「火係」の仕事 ・ 「羽釜でご飯」を炊こう! ・ コンソメスープの作り方 ・ 野さいいための作り方 ・ 森のクラフト④木の葉のスケッチ 平成26年度 子ども育成事業 元気きっず この指とまれパート1・2・3 実施要項 1 趣 旨 2 3 主 期 催 日 4 5 6 7 会 場 対 象 募集人員 募集期間 8 経 費 9 日 程 9:30 青少年研修センターのフィールドを活用して,自然体験活動や宿泊体験活動 を異年齢集団で実施し,自主性・協調性・社会性を培う。 鹿児島県立青少年研修センター パート1 平成26年6月21日(土)∼22日(日) 1泊2日(雨天実施) パート2 平成26年8月16日(土)∼17日(日) 1泊2日(雨天実施) パート3 平成26年9月 6日(土)∼ 7日(日) 1泊2日(雨天実施) 鹿児島県立青少年研修センター 県内に居住する小学1年生から4年生までの児童 40人(申込み多数の場合は抽選) パート1 平成26年5月24日(土)∼6月6日(金) パート2 平成26年7月18日(金)∼8月1日(金) パート3 平成26年7月18日(金)∼8月1日(金) 一人 1,200 円 (食事代 850 円,保険代 100 円,シーツ代 110 円,活動材料代 140 円) 10:00 10:30 12:00 受付 出会いの 友だちになろう 昼食 (レクリエーション) (弁当持参) つどい 6:00 7:00 9:30 起床 朝のつどい 朝食 10 準備するもの 11 12 申込方法 申込み及び問合せ先 13 そ の 他 自然の素材を使って 作品をつくろう (クラフト活動) 13:30 19:00 野外で夕食をつく 生活の時間 ろう ・入浴 ・就寝準備 ・一日の反省 21:00 就寝 11:30 別れのつどい 解散 1日目の昼食,野外活動に適した服装(長袖,長ズボン,帽子),軍手,着 替え,洗面用具,懐中電灯,虫よけスプレー,雨具,水筒,筆記用具,保険証 の写し 電話,FAX,Eメール 〒891−1305 鹿児島市宮之浦町4226−1 鹿児島県立青少年研修センター 研修課 電 話 099−294−2111 FAX 099−294−2113 Eメール:ytcken@pref.kagoshima.lg.jp ・ 天候不良の場合は,一部内容を変更して実施します。 ・ 参加決定者には,事前・事後のアンケートを実施します。 ・ 住所・電話番号等については,県個人情報保護条例に基き当センター事 業に関することに限り使用するとともに,適正に管理します。 ・ 本事業の活動風景の写真等を広報紙等で使用することがありますので, 御了承の上,お申し込みください。 1 平成26年度 子ども育成事業 元気きっず この指とまれパート3 実施細案 1 期 日 平成26年9月6日(土)∼7日(日) 2 対 象 県内に居住する小学1年生から4年生までの児童 3 経 費 一人 1,200 円 (食事代 850 円(朝食 350 円,夕食 500 円) ,保険代 100 円,シーツ代 110 円, 活動材料代 140 円) 4 担 当 者 5 日 9:30 1泊2日 第1研修班(谷口,石岡,坂元) ,吉村,中村,門松 計6人 程 10:00 10:30 12:00 受付 出会いの 友だちになろう 昼食 (レクリエーション) (弁当持参) つどい 14:00 18:50 21:00 野外で夕食をつくろう 生活の時間 ・入浴 ・就寝準備 ・一日の反省 就寝 荷物移動 6:00 (雨天実施) 7:00 起床 朝のつどい 朝食 9:30 11:30 自然の素材を使って 作品をつくろう 別れのつどい 解散 (木の葉のスケッチ) 6 役割分担 (1) 前日までの準備 役 割 総 括 総 務 渉 外 アンケート 受付準備 保険関係 会場準備 看板浄書 資料作成 用具・材料 救護・看護 記録写真 食事申込み (2) 当日の役割 役 割 総 括 総 務 渉 外 受付・案内 ◎責任者 内 容 全体掌握 連絡・調整,指示 報道機関との対応 アンケート用紙作成・印刷 受付名簿作成,領収書作成,釣銭 参加者名簿に基づく被保険者確認 会場設営,用具,材料準備 看板の浄書(正門入口1,玄関1) 資料作成・印刷・製本 消耗品,材料等の購入調達 疾病・傷害等の救急体制計画,救護用具確認 デジタルカメラ準備 食数確認,食堂への連絡 担 当 ◎所長・次長兼総務課長 ◎研修課長・谷口 ◎谷口 ◎坂元・石岡 ◎坂元・石岡 ◎坂元 ◎坂元・谷口・石岡 ◎石岡・坂元 ◎坂元・石岡 ◎坂元 ◎石岡・坂元 ◎石岡・坂元 ◎坂元 ◎責任者 内 容 全体掌握 連絡・調整,指示 渉外,取材対応 参加者の確認,経費徴収等,名札・資料配布 2 担 当 ◎所長・次長兼総務課長 ◎研修課長・谷口 ◎谷口 ◎坂元・石岡 看板配置 写真記録 救急・看護 用具・材料準備 看板の設置と撤去 スナップ写真撮影 応急処置,関係者との連携 用具,材料の確認及び配布 出会いのつどい ◎石岡・坂元 ◎石岡・坂元 ◎石岡 ◎坂元・谷口・石岡 ◎谷口・坂元 ◎坂元・石岡・中村・門松 記録:吉村 (谷口)←相談後 ◎石岡・坂元・谷口・中村 門松・記録:吉村 ◎坂元・谷口・中村 ◎坂元・谷口・石岡 記録:吉村 ◎谷口・坂元 ◎坂元・谷口 ◎谷口・坂元 ◎坂元・谷口 ◎坂元・谷口 ◎谷口・坂元 ◎坂元 友だちになろう(レクリエーション) 研修指導 野外で食事をつくろう 生活の時間 木の葉のスケッチ(クラフト活動) 生活指導 7 別れのつどい 夕食指導 入浴指導 班活動(健康観察,一日の反省) 朝のつどい(健康観察含む) 朝食指導 振り返り プログラム展開細案 【9月6日(土)1日目】 時 間 活動名 担 9:30 | 受付 坂元・石岡 門松 出会いの つどい 10:30 進行:谷口 所長 研修課長 石岡・坂元 吉村・中村 門松 ○ 参加者確認(受付) ○ 参加料徴収 ○ 領収書発行 ○ 保険証コピー,アンケート回収 ○ 保護者用資料配布 ○ 待機場所の指示 活動場所 玄関 OR室前 1 2 3 4 ○ はじめの言葉(進行) 歓迎のあいさつ(所長) 職員紹介 おわりの言葉(進行) オリエンテーション ・日程説明,施設紹介等 大研修室 友だちに なろう 坂元・石岡 中村・門松 記録:吉村 谷口←相談終了後 【参加者】 ○ 仲間づくりゲーム ・ 1対1 ・ 自己紹介ゲーム ・ 2人組→4人組→ 講堂 *集団シャッフル ・ 音楽を取り入れたレク ・ ラインナップ(班編成) ※ 形成的評価 ※ 振り返り(自己評価・相互評価) ★詳細,別紙参照 健康相談 11:00 ∼11:30 谷口 【保護者】 ○ 健康相談 ※相談が必要な保護者のみ 10:30 | 12:00 活動内容 *参加者用の資料・名札は大研修 室の机上に置いておく。 10:00 10:00 | 当 3 打合せ室 準備・備考 ・長机1,椅子2 ・立て看,受付札 ・受付名簿 ・徴収金箱 ・釣り銭,領収書 ・配布資料,名札 ・保護者用返信封筒 (アンケート2種類) ・ポータブルデッキ ・マイク1 荷物→OR室 ・荷物をOR室に置 かせた後,大研修 室へ移動させる。 ・レクリエーション 用具 ・ポータブルデッキ ・レク用音楽CD 12:00 | 13:00 13:00 | 13:50 13:50 | 14:00 14:00 昼食 (弁当) 坂元・谷口 石岡・中村 荷物移動 シーツ配布 坂元・谷口 中村 移動 坂元・谷口 ○ ○ ○ ○ ○ 活動班ごとの食事 後始末 荷物移動,活動準備 宿舎へ荷物移動 シーツ係から各自にシー ツを配布 ○ 歯磨き(洗面所) ○ 18:40 18:40 18:50 18:50 ○ 安全面の指導(全体) ○ 夕食の作り方の説明(全体) ○ 係ごとの活動(3つの係) ○ 班ごとに食事(1∼4班) ○ 後始末 ※ 形成的評価 野外で夕食 門松(16:00 まで) ※ 振り返り(自己評価・相互評価) をつくろう <担当> 吉村(17:15 まで) さら係 →石岡・門松【2炊】 火係 →谷口・中村【3 炊上】 中村(キャンプ場 野菜切り係→坂元・(吉村)【3 炊下】 最終片付け・見届 * 全体指導後,3つの作業係に分か れて一斉指導を行う。 け) ★詳細,別紙参照 | 移動 坂元・谷口 生活の時 間 谷口・坂元 生活の時 間 入浴 谷口・坂元 中村 20:00 | 就寝準備 反省 坂元・谷口 中村 21:00 21:00 宿舎へ移動 生活スケジュール表の確認 (全体指導) ○ 歯磨き ○ 荷物整理(各自) ○ 入浴前の指導(男女別) ※ 形成的評価 ○ 入浴指導 大浴場女子(坂元) 中浴場男子(谷口) ○ 就寝準備の指導(男女別) ・スケジュール再確認 ・シーツの敷き方 (2階男子・・谷口) (3階女子・・坂元) ・ 荷物まとめ *着替えの準備 ○ 班長会議 (2階引率室1・谷口) (2階引率室3・坂元) (各部屋の巡視・中村) ○ 1 日の反省記入(各自) ※ 自己評価 ○ 19:20 19:20 | 20:00 ○ 消灯 就寝 宿舎 宿舎からキャンプ場へ 石岡・谷口 坂元・中村 門松 記録:吉村 | 晴 草原 ○ 雨 体育館 ○ 谷口・坂元 中村 ・手洗い,うがい指 導 ・歯磨き指導 ★石岡研修主事は, 野外炊事の準備に 入る。 ★門松は,食堂から 食材をキャンプ場 へ運ぶ。 ・麦茶 ・コップ 晴 炊飯棟 ○ 食事サイト 雨 炊飯棟 ○ ・水分補給を促す。 ・様子を見て途中休 息をとる。 第1キャン プ研修棟 *洗剤等の補充・キャンプ 場最終チェック(中村) A宿舎 ・班ごとに並んで移 動させる。 A宿舎 ・生活スケジュール 表 (全体指導用提示資料) ・各係の仕事を確認 大浴場 中浴場 A宿舎 A宿舎 ・水分補給 <班長会議> 20:40∼ ・気になること等 ・夜の過ごし方 (反省記入の仕方, 就寝・消灯時間厳守) ・朝のスケジュール確認 (生活スケジュール表) ※ 班長は部屋の全員に伝える。 A宿舎 * 食事の係や部屋の係は,4年生が主体的に取組むように,1年生と4年生を組み合わせるように する。 * 日程や連絡事項等は,就寝準備時や班長会議,朝のつどい等でその場その場で細かく指導するよ うにする。 4 【9月7日(日)2日目】 ・体調確認 ・緊急連絡先確認 時 間 活動名 担 当 6:00 起床 | 坂元・谷口 洗面 6:50 6:50 活動内容 ○ 人数確認・健康観察 ○ 洗面 ○ 着替え 活動場所 A宿舎 移動 坂元・谷口 ○ 宿舎からつどいの広場へ 朝 の つ どい 坂元・谷口 ○ 朝のつどい・静思 ○ 全体指導 ○ 移動,朝食準備 つどいの広場 朝食 坂元・谷口 ○ ○ 食堂 7:00 | 7:50 7:50 | 8:30 8:30 | 掃除 荷物整理 谷口・石岡 (坂元) 移動 谷口・石岡 9:20 9:20 9:30 9:30 宿舎活動班ごとの食事 後始末 ○ ○ ○ ○ ※ ※ ○ 歯磨き 布団たたみ シーツの片付け A宿舎 部屋の掃除 形成的評価 振り返り(自己評価・相互評価) 宿舎から大研修室へ (荷物移動) ○ 大研修室からOR室へ | 坂元・谷口 石岡 記録:吉村 | 振り返り 11:30 11:30 別 れ の つどい 坂元 進行:谷口 所長 次長兼総務課長 研修課長 石岡・坂元 ・班ごとに並んで移 動する。 ・旗係の確認・指導 <全体指導> 7:30∼ ・朝食 ・朝掃除 ・荷物移動 ・手洗い・うがい指 導 ・忘れ物の有無確認 ★坂元は,クラフト 活動の準備にあた る。 ・班ごとに並んで移 動させる。 野外 OR室 ○ アンケート記入 ○ 感想発表 ○ アンケート回収 1班担当 坂元 2班担当 谷口 3班担当 吉村 4班担当 石岡 OR室 ・アンケート用紙 (2種類) 1 2 3 大研修室 活動の説明 材料収集(木の葉・枝) 【野外】 ・ 班ごとに移動 ○ 製作 ※ ※ 11:00 11:00 ・健康観察カード ・木の葉 ・木の枝 ・木の実 ・ラミネーター ・はさみ ・スティックのり ・グルーガン ・ホットボンド ・色画用紙 ・マジック ・ラミネート紙 ・軍手 ○ ○ 木 の 葉 の ス ケ ッチ 準備・備考 形成的評価 振り返り(自己評価・相互評価) はじめの言葉(進行) 所長あいさつ おわりの言葉(進行) 吉村 解散 片づけ ・マイク 大研修室 5 ・保護者の誘導,案内は 石岡研修主事が担当 8 準備するもの (1) 参加者 1日目の昼食,野外活動に適した服装(長袖,長ズボン,帽子),軍手,着替え,洗面用具,虫よけスプ レー,雨具,水筒,筆記用具,保険証の写し,体育館シューズ ※ 事前に送付した保健調査票・参加承諾書,保護者及び児童用アンケート(受付時に提出) (2) センター 確認 項目 準備リスト 数量 担当 長机 2台 坂元・石岡 椅子 2脚 坂元・石岡 受付札 1台 坂元 受付名簿 1枚 坂元 参加者用名札 40枚 坂元・石岡 参加者資料,保護者資料 各40部 坂元 受 付 参加費領収証 40枚 坂元 徴収金箱 1個 石岡 釣り銭 3000 円分 石岡 看板(正門,玄関) 2枚 石岡・坂元 主催事業案内 40枚 石岡 マイク 1本 谷口・坂元 出会いのつど ポータブルスピーカー 1台 谷口・坂元 い ドラム 1台 谷口・坂元 友達になろう レクリエーション用具 必要数 坂元 (レクリエーション) (CDデッキ,レク用音楽CD) 夕 食 を つ く ろ 食数の確認(伊田食品) 40食 坂元・石岡 う 夕食づくり計画 生活スケジュール表(宿泊室貼り出し用) 各部屋数 坂元・谷口 生活の時間 一日の反省記録用紙準備 40枚 坂元 朝食 食数の確認(伊田食品) 40食 坂元 素材(木の葉・木の枝・木の実) 坂元・谷口 必要数 ※参加者の発想に基づく材料収集 石岡 ラミネーター 2台 坂元・石岡 40本 坂元・石岡 木 の 葉 の ス ケ はさみ スティックのり 40個 坂元・石岡 ッチ 10セット 坂元・石岡 グルーガン・ホットボンド・マジック 色画用紙 40枚 坂元・石岡 ラミネート紙 40枚 坂元・石岡 各40枚 坂元 振り返り アンケート用紙(参加者用)2種類 ポータブルスピーカー 1台 谷口・坂元 別れのつどい マイク 1本 谷口・坂元 9月5日(金) 9:00 ∼ 16:00 事前研修 坂元・谷口 ・ レクリエーション,夕食づくり 周辺環境整備 石岡 ・ 生活の時間 ・ 木の葉のスケッチ 確認 夕食・朝食 日 食事 1日目 夕食 2日目 朝食 メニュー ごはん(おにぎり) 野菜炒め ウインナー コンソメスープ ゼリー 食堂 6 依頼先 伊田食品 伊田食品 坂元 参考資料 友だちになろう(レクリエーション) 担当 1 坂元・石岡・中村・門松・(谷口)記録:吉村 活動のねらい ○ 自己紹介やゲームを行い,2日間生活をともにする仲間を知り,仲よく過ごすことがで きるようにする。 ○ ゲームの中でお互いを思いやる心や連帯感,協調性を育てるようにする。 ○ 食事・生活グループの仲間をお互いに知り,しっかりと整列ができるようにする。 ○ 活動を通じて,社会性や協調性を身につけさせる。 (多くの友人をつくり,親しくなる。) ○ 歌や音楽を利用して,身体を動かし,楽しみながら仲間づくりをさせる。 2 活動の留意点 ○ 安全面に十分気を付けさせる。 ○ 恥ずかしがらず自分から進んで活動できるようにさせる。 ○ 複数の職員で観察し,活動に参加できない児童に声かけを行う。 ○ 活動の最後に「振り返り」を行い,これからの活動に意欲をもたせる。 ○ 挙手により自己反省をさせ,仲間づくりがうまくいかなかった児童を確認し,適宜声か けを行い,他の職員との情報共有を図る。 3 コミュニケーションスキルの向上のために使われるプログラム例から (1) リーダー対全員で <よく見て!> ・ 反応拍手 ・ 後出しじゃんけん * 「じゃんけんポン・ポン」 リーダーに引き分ける→勝つ→負ける ・ 普通のじゃんけん ⇒ チャンピオン自己紹介 ・ あいこじゃんけん ⇒ チャンピオン自己紹介 <よく聞いて!> ・ だるまさん 「だるまさん 右手を挙げて だまさん 左手も挙げて 降ろして」 (2) 多数で <自己紹介をしあおう!> ・ よろしくじゃんけん⇒5人に勝ったらその場に座る じゃんけん→勝った方から自己紹介 「○○小学校 ○年 ○班の○○です。 ( 特技または好きなこと)は,○○です。よろしくお願いします。」 (3)自由なグループで ★ ソーレで拍手 <2人組> 自己紹介 ・ あっちむいてホイ! ・ おちゃらかほい 「せっせっせーの、よい、よい、よい。 おちゃらか、おちゃらか、おちゃらか、ほい!(ジャンケン)」 <5人組> 自己紹介 ・ キャッチ 7 ★ 体を動かしてみよう! ・ しろくまのジェンカ(音源CD)⇒ダンスをしながら進み,互いにじゃんけん * ・ ラインナップ(学年別)⇒1年∼4年 (班別) 貨物列車形式 全員で一列 ⇒1班∼4班(男子 班長→1年∼4年) (女子 班長→1年∼4年) (部屋別) (食事係別) (休憩) 10分間 *水分補給やトイレ 「休憩後は,班の男女別で整列して待ちましょう。」 (4) 班で ・ いのししが出たぞ ↓ ・ 班ごとに円を作る。 めえめえひつじ(音源CD) ⇒握手や手拍子をしながらたくさんの人と触れ合う。 メーリさんのひつじ・・・互いの右手で握手(そのまま手を離さない 。) めぇーめぇーひつじ・・・互いの左手で握手(そのまま手を離さない 。) メーリさんのひつじ・・・両手を握手したまま半周回る。 まっしろね 休み ・・・自分の手を2拍,相手の手を1拍。 ・・・ぴょんと跳んで後ろを向く。 (向かい合った人が次のパートナー) 4 ・ 輪くぐり(フラフープ→なわ) ・ ボーリング (ピン・ボール) ・ 輪入れ(椅子・ピン・投げ輪・軍手) ・ 関所破り(椅子) 準備するもの CDデッキ・音源CD・フラフープ(4 )・なわ(4)・ピン(4 )・ボール(4)椅子(4) 投げ輪(4)・軍手(4) 8 参考資料 時間 職員 野外炊事における各係のタイムスケジュール 野菜切り係(3人) 坂元・(吉村) 14:00 14:30 14:40 14:45 15:00 15:15 15:30 15:45 16:00 16:15 火係(3人) 谷口・中村 全体説明(石岡) 14:10 14:20 さら係(4人) 石岡・門松 係ごとの説明 食材等受取 ・ 羽釜,まな板(2枚)等の受取 ※バットに包丁2本・ピーラー・ さいばし 米洗い 野菜洗い・切り・ちぎり ソーセージ切り ※一斉指導で行う。 スープ作り ウインナー炒め 野菜炒め(※2回) カセットコンロ (各班2台) ※一斉指導で行う。 食器等受取 ・ ボール,ざる,鍋を洗って 野菜切り係に渡す。 ・ 食器かご(人数分の数確認) 薪とり 皿洗い ※火おこし テーブル準備 おにぎりつくりの準備 米炊き ・ ごはん茶碗・ラップ・ごま塩の ・ 炊き終わったらラップを敷い 受取 たトレーに移し,羽釜は水に つけておく。 おにぎりつくり(グループで羽釜を囲み,自分のおにぎりをつくる。) ★班ごとに活動を支援する。 ①坂元 ②谷口 ③中村 ④石岡 配膳準備 夕食準備 16:30 16:45 夕食 17:00 17:15 17:30 17:45 羽釜 フライパン・なべ洗い 食器洗い かまどの片付け 18:00 18:15 役割 ふりかえり・全体指導等 3~4年②,1年①,職員② 3~4年②,2年②,職員② 4年①,2~3年①,1年①,職員① *調理・準備等が安全に行われるように,3ヵ所にわけて作業を行う。 *職員も3ヵ所に分け,調理・準備等の指導を行うとともに,安全指導に心がける。 *安全面や4年生が主体的に取り組めるよう,1年生と4年生は同じペアにして活動させる。 *使う道具類は,必要な物だけを前もってセッティングしておく。(いつもの所定の場所) *洗剤・スポンジ等は,事前に各場所にセッティングしておく。 9 炊飯棟2・3の各係の活動配置図 参考資料 炊飯棟2 ① ② ③ ④ ⑤ ① 1班さら係 ② 1班さら係 ③ ④ 2班さら係 ⑤ 2班さら係 石岡・門松 ⑥ 3班さら係 ⑦ 3班さら係 ⑧ ⑨ 4班さら係 ⑩ 4班さら係 ⑥ ⑦ ⑧ ⑨ ⑩ 炊飯棟3 ⑪ 1班かまど ⑪ 1班かまど ⑫ 2班かまど ⑬ 3班かまど 谷口・中村 ⑮ 1班コンロ ⑭ 4班かまど ⑭ 4班かまど ★かまどの見本は,⑯(コンロ使用前)辺りに設定する。 ⑯ 2班コンロ ⑰ 3班コンロ ⑱ 4班コンロ ⑪ 1班野菜切り係 ⑫ 1班野菜切り係 ⑬ 2班野菜切り係 ⑭ 2班野菜切り係 坂元・(吉村) ⑮ 3班野菜切り係 ⑯ 3班野菜切り係 ⑰ 4班野菜切り係 ⑱ 4班野菜切り係 10 かかり し ご と 「やさいきり 係 」の仕事 しょくざい う 1 と しょくいん う と 食 材 受け取り( 職 員 から受け取る) (4年生) にんずう かくにん しょくざい う と ・ グループの人数を確認して食材コンテナを受け取る。 ・ いた ,ピーラー(2本) , まな板(2まい)とバットにほうちょう(2本) くみ い はこ さいばし(1組)を入れて運ぶ。 (1年生) う と ・ はがまを受け取る。 ちょうり 2 調理 あら き 洗う・切る ① (4年生) ・ しょくざい あら 食材をしっかり洗う。 ほうちょう や さ い き ・ ピーラーや包丁で野菜を切る。 (1年生) こめ ・ お米をとぐ。 き ゃ べ つ れ た す て ・ キャベツやレタスを手でちぎる。 ② いためる・にる(4年生・1年生) ・ ウインナーをいためる。 や ・ 野さいいためをつくる。 ・ コンソメスープをつくる。 あとかた づ 3 後片付け ぶんべつ かみ なま (紙・ビニールゴミ,生ゴミ) ・ ゴミは分別する。 はいすいこう と のぞ ・ 排水溝のゴミもすべて取り除く。 なま しょくどう う ら かいしゅう ば し ょ はこ ・ 生ゴミは食堂裏の回収場所へ運ぶ。 しょくざい しょくどう かえ ・ 食材コンテナを食堂に返す。 11 がかり し ご と 「さら 係 」の仕事 どうぐ 1 じゅんび 道具の準備 こ ん て な ばんごう かくにん ・ コンテナ番号を確認する。 つ か ど う ぐ はい ・ 使う 道具 がすべて入 っているか かくにん を確認する。 し ょ っ きこ ※食器庫から しょっき 食器は,カゴごと(さら,おわ ・ かく まい も ん各11枚)すべて持っていく。 にんずうぶんはこ ・ はしを人数分運ぶ。 し ょっ き こ ※食器庫から しょっき 2 ちょうり ど う ぐ せんじょう しょうどく 食器や調理道具の洗浄 と消毒 さき あら や さ い ぎ かかり わた ※ ボール,ざる・なべを先に洗い,野菜切り 係 に渡す。 しょっき ちょうり ど う ぐ あら ・ すべての食器・調理道具を洗い,アルコールスプレーをかける。 しょっきこまえ まい しょくじ はこ しょくじ つく ・ 食器庫前のコンパネ 2枚を食事サイトに運び,食事テーブルを作る。 あら お しょっき しょくじ も ・ 洗い終わった食器は食事テーブルへ持っていく。 あとかた づ 3 後片付け も ど う ぐ る い あら かず へんきゃく ・ 持ってきた道具類はすべて洗い,数をそろえて返却する。 12 ひ がかり し ご と 「火 係 」の仕事 どうぐ 1 じゅんび 道具の準備 し ょ っ き こ まえ □ ちゃっかざい ぎゅうにゅう ひ 食器庫前から:着火剤( 牛 乳 パック)・チャッカマン・火バサミ・うちわ まき ご や まき たけまき すいはんとうしゅうへん 薪小屋から:薪・竹薪 □ まき ぐ □ こえだ 炊飯棟 周 辺 から:小枝 てんか 2 薪組みと点火 も □ じゅん かさ ちゃっかざい こえだ たけまき ほそ まき まき 燃えやすいものから 順 に重ねる(着火剤→小枝・竹薪→細い薪)+薪 も 燃えやすいものから いちばんした ぎゅうにゅう ひ ・ 一番下の 牛 乳 パックに火をつける。 ・ 小枝 や竹 薪 に火 がついてから薪 を入 れ る。 こえだ まき たけ まき ひ ひ まき こえだ たけまき い ちゃっかざい ・ 薪に火がついたら,小枝・竹薪・着火剤 い は入れない。 ひ も ぐあい み まき ついか ・ 火の燃え具合を見ながら,薪を追加する。 ひ しまつ 3 火の始末 も まき しょくじ あいだ も つ □ 燃えかけの薪は,食事をしている 間 に燃やし尽くす。 □ 使っていない薪は,薪小屋に戻す。 □ 灰や炭はスコップやほうきで集め,消火を確認してから指定の場所に捨てる。 ※ 簡易かまどや火をおこした場所に水をかけない。 つか はい かんい まき すみ まき ご や もど あつ ひ ばしょ しょうか かくにん みず 13 してい ばしょ す は がま はん た 〔羽釜でご飯〕を炊こう! こめ 1 米をとぐ ○ みず は がま なか みず か さんかい あら 羽釜の中で,水を替えながら3回ほど洗う。 かげん 2 水の加減をする こめ うえ ゆび つ なかゆび だ い に かんせつ みず い ○ 米の上に指を付け,中指の第2関節まで水を入れる。 ○ 5分~10分,浸しておく。 ふん ぷん ひた ひょうめん ・ た 3 炊く ちい あな 表 面 に小さな穴がポツポツと あいている。 はん ・ こめ ひた はじ ご飯に「しん」がない。 ひ ○ 米を浸し始めたら,かまどの火をつける。 ○ ふっとう→湯気が出る→ふきこぼれ→湯気が止まる→確認 ゆ ひ げ で ゆ げ と かくにん む 4 火からおろして蒸らす ○ と ぐんて にじゅう は がま お ふたを取り,軍手を二重にして,羽釜をロストルに置く。 む ○ ふたをして,しばらく蒸らす。 やけどに 注意! あとかたづ 5 後片付け ぜんぶ お は がま みず い ○ ごはんを全部つぎ終わったら,すぐに羽釜いっぱいに水を入れておく。 は がま なか は がま そと と あら ○ 羽釜の中は,ごはんのぬめりやこげつきが取れるまでしっかり洗う。 ○ 羽釜の外は,指でさわってススがつかなくなるまでしっかり洗う。 ○ あら お ゆび しょくいん 洗い終わったら,センター 職 員 にチェックしてもらう。 14 【コンソメスープの作り方】 やさい た おお 1 野菜を食べやすい大きさに き 切ったりちぎったりする。 う ぃ ん な ー 2 ウィンナーは,わぎりにする。 なべ みず やさい う ぃ ん な ー 3 鍋に水と野菜とウィンナーを い こ ん 入れ,ふっとうしてきたらコン そ め ふん ぷん ソメを入れ,15分~20分に る。 しお こ し ょ う 4 塩コショウをかけてできあがり。 15 や つく かた 【野さいいための作り方】 や 1 たべ おお 野さいを食べやすい大きさに き 切ったりちぎったりする。 あぶら 2 油 をしく。 にく 3 肉をいためる。 ぴ ー ま ん 4 にんじん・たまねぎ・ピーマン さき を先にいためる。 き ゃ べ つ 5 キャベツともやしをいためる。 ひ 6 しお こ し ょ う 火がとおったら,塩コショウを かけてできあがり。 16 【森のクラフト】④木の葉のスケッチ じゅんび ざいりょう 準備する材 料 き み き えだ こ は しゅうしゅうぶくろ だ いざ ・木の実,木の枝,木の葉, 収 集 袋 ,サクラの台座,ラミネーター, し よう ど うぐ 使用する道具 めい いろ が よ う し ・はさみ,のり,グルーガン,ホットボンド(とう明),色画用紙,マジック,ラミネート紙, ぐ んて 軍手など せいさく はな あ ① どんなものを製作するか話し合う。 こ は き み き えだ など さいしゅう ②木の葉・木の実・木の枝等を採 集 する。 さいしゅう いろ が よ う し なら づ ③採 集 したものを色画用紙に並べ,のり付けする。 さくひん すいぶん あつで もの ちゅうい ④作品をラミネートする。(水分,厚手の物に注意する。) き えだ つ かんせい ⑤木の枝など付けて完成。 17 【資料編2】 幼児,小学校低中学年の児童を対象にした活動プログラム 【野外活動及び自然観察】 1 なかよしアスレチック・・・・・・・・・・・・・・・・・・p1∼2 2 幼児オリンピック・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p3∼5 3 森のどうぶつさがしゲーム・・・・・・・・・・・・・・・・p6∼8 【文化創作活動】 1 森のクラフト・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p9∼10 ① どんぐりごま ② 木の葉のしおり ③ どんぐり人形 【レクリエーション活動等】 1 灯のつどい(幼稚園・保育園向け)・・・・・・・・・・・p11∼13 2 レクリエーション1・・・・・・・・・・・・・・・・・・p14∼16 なかよしアスレチック 趣 旨 安全に気を付け,楽しく遊びながら,判断力,冒険心,積極性,協調性などを養う。 (1) 施設を使って進んで体を動かそうとする気持ちを養う。 〈関心・意欲・態度〉 (2) 主なねらい 協力して,工夫しながらみんなで楽しく活動することができるようにする。〈思 考・判断・表現〉 (3) 安全に気を付け,自分の能力に応じて活動できるようにする。 〈技能・安全〉 (4) 施設の使い方を理解させ,正しく使わせる。 〈知識・理解〉 対 象 者 幼児∼小学校低学年 200 人 (1) かえでの園に集合する。 (2) 活動の仕方について知り,各施設へ移動する。 (3) 活動中に感じたことや気付いたこと等を発表し,ふりかえりを行う。 活動の形式 所 要 時 間 ・ 活動範囲や安全指導を行う。 ・ 研修時間 1時間 ・ コースの概要 11種目 (1) 事前準備 ・ 環境整備(確認) 事前の準備 実施中の対応 事後の対応 ・ 輪入れ用の輪 ・ 地図(資料) ・ 安全指導の徹底 (2) 指導者(団体引率者)の役割 ・ 参加者の人数把握,健康観察,服装(長袖,長ズボン,帽子等)の確認 ・ 安全指導及び団体引率者の役割分担 ○ 研修生が準備するもの ・ 夏場は水分補給用の水筒やペットボトル 参加者の服装 ・ 野外活動にふさわしい服装(長袖,長ズボン,帽子等) 及び携行品 ・ ハンカチ,タオル,ゴム付き軍手等 【安全指導】 ・ 環境保全に留意する。 備 考 ・ 有害動植物(ハチ,マダニ,毒蛇,虫,ハゼの木等)から身を守る。 ・ 熱中症対策を徹底する。 1 しゅ もく はい ち ず 種 目 配 置 図 ゆらりゆらりと ちょうじょうめざして 1ふりこダンス 5さくらじまのぼり バランスをとって 3シーソー のぼっておりて みぎへ ひだりへ 6タイヤブラン 2ネットクライム ◇いっしょに3人でしない リズムにのって 4ケンケンパ みんなでのってみよう 7くものじゅうたん ◇5∼6にんでちからをあわせて がんばってのぼろう 8ウッドクライム ◇おりるときとばない 1ぽ1ぽゆっくりと ねらいをさだめて 9せまいはし 11わいれ わたれるかな 10クロスビーム 2 幼児オリンピック 趣 旨 主 な ね ら い 対 象 者 活 動 の 形 式 所 要 時 間 体を動かす遊びを通して,多様な動きを獲得するとともに,意欲的に周囲と関わる ことにより,社会性の発達や認知的な発達を促し,総合的な発達を促す。 (1) 友だちと一緒に,いろいろな運動に楽しく積極的に取り組もうとする意欲をも たせる。〈関心・意欲・態度〉 (2) 約束(ルール)を守り,運動の特性に応じて楽しく活動させる。 〈思考・判断・ 表現〉 (3) 安全に気を付け,約束(ルール)を守って,体を動かすことができるようにす る。〈技能・安全〉 (4) 安全に楽しく運動するには,約束(ルール)を守ることが大切であることに気 づかせる。 〈知識・理解〉 幼児(5∼6歳) 50∼60人 (1) ふれあい広場に集合する。 (2) 健康観察及び安全に気を付けることや約束(ルール)を守って楽しく運動する ことを指導する。 (3) 幼児オリンピック大会を開催する。 ※ 体ほぐしの運動をする。 ※ 競技種目(例)は別紙参照 ※ 途中で給水,トイレ休憩を取る。 (4) 健康観察及びふりかえりをする。 (5) みんなで片付けをする。 ・ 研修時間 2時間 (1) 事前準備 ・ 競技者用:ゼッケン(ビブス),等級旗,ドッジボール,オセロ,タグ, ダンボール,シーツ,ハンカチ,コーン,輪投げ,フラフープ その他 ・ グループ編成:1グループ8人∼10人(偶数で構成) 事 前 の 準 備 ※ 用具の準備後始末は,利用者団体(幼児含む)とセンター所員が行う。 (2) 指導者(団体引率者)の役割 実施中の対応 ・ 参加者の人数把握,健康観察,運動のできる服装の確認 ・ 競技の進行及び運営補助 事 後 の 対 応 ・ 活動中の激励や安全指導,必要に応じた誘導,競技への参加,ふりかえり (3) 団体との連携 ・ 活動は,団体引率者が中心となって指導を行う。 ・ センター所員は,団体の担当者と競技内容や実施方法等について,事前に 打合せを行っておく。 ○ 研修生が準備するもの ・ 夏場は水分補給用の水筒やペットボトル 参加者の服装 ・ 運動のできる服装(体操服やジャージ等),体育館シューズ 及び携 行 品 ・ 帽子,ハンカチ,タオル等 備 【安全指導】 ・ 熱中症対策を徹底する。(給水,休憩を含む) ・ 簡単な準備運動(体ほぐしの運動)を取り入れ,ウォームアップをしてから 考 競技を行う。 ・ 発達段階に応じて,運動の負荷を調整する。 3 ***** 種 目 例 ***** 〈走〉 ボール運び ・ 上半分を切り取ったペットボトルにボール(小ぶりのドッジボール)を乗せ て短距離走(リレー)をする。 ジグザグ走 ・ コーン(競技に参加しない班の子どもでも可)を1列に並べ,スタートライ ンからゴールに向かって,コーンの間をジグザグに走る。 玉つきリレー ・ ドリブルをしながら競走する。リレーでも短距離走でも可。 ハンカチループ ・ フラフープにハンカチ2枚を乗せる。 ・ フラフープを二人で持って走る。 ・ ハンカチが落ちたら,拾ってその場からやり直す。 ジャンケンラリー・ コースを設定する。 ・ ポイントのスタッフとジャンケンをし,勝てば次のポイントへ。負けたらス タートからやり直し。 関所破りの ・ 一定時間内に何人がゴールできるかを競う。ポイントに立つのは,団体引率 変形 者がよい。 〈跳〉 ケンケンパ ・ 班対抗でケンケンパの競争をする。障害物競走の要領でコースの途中にケン ケンパを置いてもよい。 室内運動会「ボーリング」 の変形 幅跳び ・ 川に見立てたロープを飛んで…。 〈投〉 ペットボトル倒し ・ 重りの砂を入れたペットボトル10本を横一列に並べる。 ・ グループ(10名)全員が1個ずつのテニスボールを持ち,決められた場所 から一斉に投げる。 ストラックアウトと ・ 倒れたボトルの数を得点とする。 輪投げの変形 ダンボール バスケット 輪投げ ・ 得点を書いたダンボール箱を位置をずらして並べておく。 ・ 設定されたラインからドッジボールを(ワンバウンドで)投げ入れる。ボー ルの入ったダンボールに書いてある数字が得点となる。 ・ 記録係が確保できれば,リレー形式で行うことも可能。 ・ チーム対抗のリレー形式で競う。 ・ 設定されたラインまで走って行き,輪投げをする。 (成否にかかわらず一 人1回) ・ 輪が入った場所の数字の合計が得点となる。 〈ゲーム〉 体内時計 ・ 10人で輪になって座る。 (同じ班でも,シャッフルしてもよい。) ・ 1秒ごとに隣の人にボールを渡す。最初の10秒間は,引率者の声(時計) に合わせて声に出してカウントしながらボールを渡す。 ・ 決められた時間(20秒∼100秒程度で可。)になったら笛を吹く。その 輪潜り,椅子 時,ボールを持っていた人がアウト! 取りゲーム, ※ 班の人数が多過ぎると,子どもが数えられない数字が出てくることもある 数え歌等の ミックス 4 ので注意する。 ※ 最後の一人になるまでゲームを進めることも可能。 ※ シャッフルした班を作って行えば,元の班の人が何人残っているかで競う こともできる。 ※ アコーディオンやCDを使った歌を利用してもよい。 オセロ ・ オセロカードを人数の2倍準備する。 ・ 限られた場所にカードを置く。(白黒同数) ・ 決められた時間内にできるだけ多くのカードを自分の班の色(白又は黒)に 変えた方の勝ち。 ※ 全カードを指示された色(白又は黒)に変え終わるまでの時間を競うゲー ムや障害物競走のように途中にカードを置いて指示された色に変えさせる などのバリエーションを工夫できる。 シーツで遊ぶ ・ 風を起こす。 ・ ボールを跳ね上げる。 ・ 二人組でシーツにボールを乗せてリレーをする。次のチームにボールを 渡す時には手を使わずにシーツ間でボール移動させる。 ・ シーツでボールを投げ,ダンボール箱に投げ入れる。箱に書かれた数字が 得点となる。ダンボールバスケットのシーツ版。 ・ 二人一組でシーツを持ち,反対側のラインに立つチームと向かい合う。シ ーツに乗せたドッジボールを互いにパスする。決められた時間内に何回パス できるか,または,決められた回数のパスを終了するまでにかかった時間を 計測する。 背面タッチ (タグマッチ) ・ ベルトの後ろ側にタグを付ける。 ・ 二人で向かい合い,左手をつなぐ。 ・ スタートの合図で,相手のタグを取る。ただし,手を離してはいけない。 ※ 範囲を決めて班対抗で鬼ごっこにも使える。 ※ 短距離走のスタート位置を1∼2mずらし,前の走者を追いかけてタグ を取るなどのバリエーションも可能。 川渡り ・ 鬼とその他に分かれる。 ・ 鬼は川に入り,その他のメンバーが反対側に渡るのを捕まえる。 ・ 決められた時間内に何人が反対側に渡れるか(何人を捕まえられるか)を 競う。 5 森のどうぶつさがしゲーム 趣 旨 自然の中に隠れている動物カードを楽しみながら探す活動を通し,自然の中を散歩し ながら,花・草・鳥・虫等に興味をもたせる。 (1) 隠れている動物カードを探しながら,自然の様子に興味をもたせる。 〈関心・意欲・ 態度〉 主なねらい (2) 協力して,工夫しながらみんなで楽しく活動できるようにする。 〈思考・判断・表 現〉 (3) 安全に注意し,活動ができるようにする。 〈技能・安全〉 (4) 自然散策しながら,花・草・鳥・虫等について気づかせる。 〈知識・理解〉 対 象 者 幼児以上 200人まで (1) 記念植樹園に集合する(活動は,さくらの園やかえでの園でも設定できる。)。 (2) 活動の仕方について知る。 (3) 「動物カード」を見つけたらチェックカードに○印をする。 (4) 活動中に感じたことや気づいたこと等を発表し,ゲームを通してふりかえりを行 う。 活動の形式 ・ 「動物カード」の中には,後ろのポケットにしおりが入っているカードがあり, 所 要 時 間 見つけたらしおりを一枚ずつ取ってもらう。これは,子どもたちへのプレゼントで あるので,枚数は参加者の人数分準備するのが望ましい。 ・ 研修時間 1時間∼2時間(研修生の実態に応じる。) ・ 動物の種類は13種類 (1) 事前準備 ・ 動物カード 事前の準備 (2) 指導者(団体引率者)の役割 ・ 参加者の人数把握,健康観察 実施中の対応 ・ 服装の確認 ・ 活動中の激励や安全指導,必要に応じた誘導,巡視 事後の対応 (絶対に一人で行動しないよう注意する。) ○ 研修生が準備するもの 参加者の服装 ・ 夏場は水分補給用の水筒やペットボトル 及び携行品 ・ 野外活動にふさわしい服装(長袖,長ズボン) ・ 帽子,ハンカチ,タオル,ゴム付き軍手等 【安全指導】 ・ 有害動植物(ハチ,マダニ,毒蛇,虫,ハゼの木等)に注意させる。 ・ 水分補給等の熱中症対策に留意させる。 【活動における留意点】 備 考 ・ カードを探す子どもの様子を見守るようにする。 ・ 活動範囲は,参加者の発達段階や人数等に合わせる。 ・ 「動物カード」は深い森や危険が予想される場所には設定しない。 ・ 自然の中を散歩しながら,花・草・鳥・虫等の自然の事物にも興味を持つように, 子どもたちに声をかける。 6 (指導者用) 森のどうぶつさがしゲーム ☆ このゲームは,林の中にかくされた「動物のカード」をさがしながら,自然の中を散 策するゲームです。 「動物カード」を見つけたら,下のチェックカードに○印をしてください。 「動物カード」の中には,後ろのポケットにしおりが入っているものがあります。見 つけたら,しおりを一枚ずつ取ってください 。これは ,子どもたちへのプレゼントです。 しおりは枚数に限りがありますので,なくなっていたらご容赦ください。 =指導者の方へ= ★ 主役は子どもです。カードを探す子どもの様子を,後ろから見守ってやりましょ う。 ★ 自然の中を散歩しながら,虫・花・草・鳥など自然の事物にも目がいくように, 子どもたちに声かけをしてやってください。 ★ 「動物カード」はわりあい開けた場所に設定してあります。深い森や道なき道に ふみこまないようにご注意ください。 集合時刻( さ る う さ へ : )集合場所( ) ら い お ひ つ じ び ね こ り す ぞ う う し ね ず み き つ き り ん い ぬ ぎ ね 7 ん (研修生用) もり 森のどうぶつさがしゲーム < ゲームのやりかた > はやし なか どうぶつ しぜん ○ このゲームは,林 の中にかくされた「動物のカード」をさがしながら,自然 なか さんさく の中を散策するゲームです。 どうぶつ み した しるし ○ 「動物カード」を見つけたら下のチェックカードに○ 印 をしてください。 どうぶつ なか うし はい ○ 「動物カード」の中には,後ろのポケットにしおりが入っているものがあ み いちまい と ります。見つけたら,しおりを一枚ずつ取ってください。これは,プレゼン も かえ トですのでお持ち帰りください。しおりは,なくなっていたらごめんなさい。 しゅうごう じ こ く 集 合 時刻( : ) しゅうごう ば し ょ 集 合 場所( ) さ る ら い お ん う さ ぎ ひ つ じ へ び ね こ り す ぞ う う し ね ず み き つ ね き り ん い ぬ 8 森のクラフト(全7種類) 趣 旨 主なねらい 対 象 者 経 費 活動の形式 所要時間 全1時間∼2時間 事前の準備 素朴で身近な自然素材から,玩具や様々な作品を作る活動を通して,道具を使って物を作り生 活をしてきた人間の営みにふれるとともに,自然の中にある素材に目を向けさせ,身近な物に対 する豊かな感性を育てる。また,仲間とともに作品を作り上げる喜びを味わう。 (1) 木の実や木の葉などを使って,手軽で便利な玩具やしおりづくりを通して,創作することの 楽しさやすばらしさを味わわせる。(関心・意欲・態度) (2) 木の実や木の葉などの材料の特性を考え,工夫して森のクラフトを作ることができるように する。(思考・表現) (3) グルーガンなどの正しい使い方を理解させ,グループで助け合い,安全に活動できるように する。(技能・安全) (4) 互いの作品のよさに気付かせる。(鑑賞) 幼 児 以 上 (①しおり 100人,②どんぐりごま・③どんぐり人形 200人, ④木の葉のスケッチ 100人) 小学1年生以上 (⑤木の実・木の枝ストラップ 50人程度) 小学3年生以上 (⑥ミニリース 50人程度) 小学5年生以上 (⑦昆虫クラフト30人程度) しおり50円,どんぐりごま10円,どんぐり人形50円, 木の葉のスケッチ50円,木の実・木の枝ストラップ60円, ミニリース50円,昆虫クラフト50円 所要時間 活 動 内 容 ※ 製作場所周辺の安全点検 ※ 事前打ち合わせ ・ ねらい ・ 製作の手順 ・ 安全管理 ・ 役割分担(所員と団体引率者) (1) 集合,健康観察 5分 (2) プログラムについて説明 10分 ・ 森のクラフトを作る意義 ・ 手順の説明 ・ 注意事項の説明 ・ 道具の配布 等 (3) 材料の採集 30分 60分 (4) 森のクラフトの製作 ・ どんぐりや木の葉など自然の素材を使って作る。 (5) 活動の振り返り 5分 10分 (6) 後片付け ・ 部屋の清掃をさせる。 所 員 ・ 製作の仕方の指導研修 ・ グループ編成(OR室なら6人一組) 3∼6人一組(用具に合わせて人数に応じた活動場所で行なう) 団体引率者 ・ 服装指導 ・ ゴミ袋の準備 団体研修係 センターで 準備するもの 参加者の服装 及び携行品 安全指導及び 留意事項 ・ 材料や用具の準備 ・ ホワイトペン,黒マジック,ホットボンド,きり,のこぎり, はさみ,つまようじ,カッターナイフ 等 ・ 活動に適した服装 安全性の確保を基本に材料の特性,道具の特性と使い方,他者との関わりの視点から指導す る。 (1) はさみ等を使う活動なので,安全面に十分配慮する。 (2) 活動中は,引率指導者と担当職員は十分な安全指導にあたり,体験を大切にして過剰な支 援にならないようにする。 (3) 使った道具の後片付けをしっかりさせる。 (4) 最後まで安全に楽しく,仲間と協力して作成する喜びを感じ取らせる。 9 【森のクラフト】 準備する材料 ・どんぐり・台木・小枝・まつぼっくり・木の葉など,施設内にある自然の素材 使用する道具 ・ホワイトペン・黒マジック・グルーガン・ホットボンド(透明)・小刀・きり・のこぎり ・つまようじ・カッターナイフ・はさみ・パウチ・リボン など どんぐりごま ① かさをとる。 ②頭にキリで穴をあける。 ③つまようじを差し込み,ボンドで固定する。 しおり ① 自分のお気に入りの葉を採集する ② 台紙に貼り付けパウチでとめる ③ 穴を開け,リボン等を通し結んで仕上げる どんぐり人形 ① どんぐりの形を考えて前と後ろを決める。 ② 目とおなかをホワイトペンで書く。 ③ ホワイトペンが乾いてから,黒マジックで目,鼻,口,ひげ,おなかの模様を書く。 ④ ミミやしっぽなどをホットボンドでつける。ミミやしっぽの材料は,木の実の皮を使い,形を整え 接着面をななめに切るとよい。 ⑤ どんぐりのそこにホットボンドをつけ,台木の上に乗せる。どんぐりの底を平にするとつけやすい。 ⑥ 小枝などを台木の上に立てる場合は,裏から釘を使い固定する。 ⑦ ボンドを十分乾燥させてできあがり。名前や製作年月日,作製場所を書いておくとよい。 10 灯のつどい 厳粛な雰囲気をつくって,思索と内省を促し,また,楽しい交歓を通して互いの連帯 趣 旨 感を高めるなど,静と動の区別をつけた中で,家族や仲間に感謝する心を持ち,今後の 生活をより充実したものにしようとする。 (1) 厳粛な雰囲気の中で思索と内省を行い,これまでの研修や自分の生活を見つめ 直し,より充実した生活にしようとする態度を養う。 (集団活動や生活への関心・意欲・態度) (2) 楽しい交歓を通して交流を図る中で,集団の一員として,仲間とのよりよい関 主なねらい わり方を考え,互いの連帯感を高めることができるようにする。 (集団や社会の一員としての思考・判断・実践) (3) 全員で厳粛な雰囲気を作ったり,楽しい交歓を通して交流を図ったりする中で, 家族や仲間の大切さに気付き,感謝の心を持つことができるようにする。 (集団活動や生活についての知識・理解・技能,安全) 対象者 活動場所 幼児以上 300人まで 体育館 所要時間 活動内容 事前説明 活動の形式 所要時間 60分 10分 ① 燭台を囲んで大きな輪を作る。 15分 ② 迎え火のつどい 20分 ③ 交歓のつどい 10分 ④ 送り火のつどい 5分 ⑤ 振り返り(感想発表)後始末 【役割分担】 営火長,親火,子火1∼4,進行係,ナレーション係,音楽係 事前の準備 実施中の対応 事後の対応 【事前の準備】 ねらい,出し物(スタンツ)の確認 【基本的な展開例】 ※ 交歓のつどいに多くの時間を要する場合や経験のある団体などの場合,2部 形式で実施するなど工夫する。 参加者の服装 携行品 運動のできる服装 ・ 形式や内容は,各団体の特性や研修の目的などによって異なるため,事前の打合 せが重要である。 備 考 ・ 当日までに「灯の係やレクリエーション係」など決めておく。 ・ 1部と3部では静粛に,2部では研修生全員が参加し,参加者の心が触れ合う機 会となるよう各団体で運営や進行を行うことが好ましい。 11 灯のつどい(幼稚園・保育園向け) <第1部:迎え火の式> 1 参加者入場(静,動,静の流れについて,事前に十分指導しておく) ・ 燭台を丸く囲む形で席に着く。係は階段下に待機し,親火にだけ火をつける。 2 開会の言葉(BGM ON) 「ただいまから,(幼稚園・保育園名・人員)による灯のつどいを行います。 」 3 「希望の火,入場」 ・ 親火,子火4,子火3,営火長,子火2,子火1の順に入場 4 「営火長は点火の宣言をお願いします。」 ・ 営火長は「点火」と宣言する。 ・ 親火は,燭台最上部の一本に点火する。 5 「親火は,灯に捧げる言葉をお願いします。」 ※親火の言葉 「私たち「 (幼稚園・保育園名) 」のお友だちは,この青少年研修センターでお泊まりをし,楽しい一 日を過ごしてきました。一緒に遊んだり,ご飯を食べたりしながら,お友だちともっともっと仲 良くなりました。今夜は,仲良く,楽しく,心に残るつどいにしたいと思います。そして,明日 からもお友だちと仲良く元気に過ごしてほしいと思います。 平成○○年○○月○○日 研修生代表○○○○ 6 「親火は,子火に呼びかけて分火してください。」 親火の呼びかけ 子火の誓いの言葉 「丈夫な体をつくるため 「わたしたちは, はやね はやおきをして,なんでも こび1 すき きらいなく たべます。 」 に」 (分火) 「たくさんのお友だちがで こび2 「わたしたちは,おともだちと なかよく あそびます。」 きるように」 (分火) 「素直な心をもつように」 「わたしたちは,おうちの ひとや せんせいの いう こび3 ことを よく まもります。」 (分火) 「自分のことは自分ででき 「わたしたちは, なんでも じぶんで できるように こび4 がんばります。 」 るように」 (分火) 7 「係の皆さんは,中央燭台へ点火してください。」 ・ 係は前に進んで上部のろうそくから点火し,終了したら一斉に定位置に戻る。 8 「営火長は迎え火の言葉をお願いします。 」 ※営火長の言葉 「今夜は, (幼稚園・保育園名)のお友だちみんなが一緒に集まり,灯のつどいを開くことができ ることを心からうれしく思います。このつどいで, 「(幼稚園・保育園名) 」のお友だちみんなが もっと仲良くなり,元気な(幼稚園・保育園名)の子どもになってくれることを願って,迎え 火の言葉とします。 」 9 「それでは,周りの皆さんにも灯をわけてあげたいと思います。周りの皆さんは,ろうそくを右手 に持って,静かにお立ちください。」 「係の皆さんは,周りの皆さんにも灯を分けてあげましょう。」 12 10 呼びかけのナレーションを入れる。 ※迎え火の呼びかけ 一本の小さな親火から,今,○○本の美しい光の輪ができました。美しい光の輪を作っている 小さな灯。 皆さんが手にしている灯は,青少年がやる気をおこして,自ら希望と勇気をもって生きること を願い「希望の火」と命名されています。この火は,青少年研修センターの開所以来,ずっと見 守ってくれている赤崩山(あかぐえやま)の山頂で,太陽を利用して採火され,当センターの職 員の方々により守られてきたものです。 手に持っている灯を目の高さまで上げ,じっと見つめてみましょう。そして,その灯の中に, お父さん・お母さんや友達の顔を思い浮かべてみましょう。優しく語りかけたり,ご飯を作って くれたりするお父さんやお母さん。病気のあなたを看病したり励ましたりしてくれるお母さんや お父さんも浮かんできませんか。お父さんやお母さんは,あなたが大きくなることをとても楽し みにしているのです。また,一緒に遊んでくれる友達の笑顔もたくさん思い出すことができるこ とでしょう。お母さんやお父さんのようにあなたを優しく照らしてくれるろうそくの灯の輝きを, 心の中に大事にしまっておいてください。 11 「それでは,灯を左手に持ち替えてください。そっと息を吹きかけて,消してください。」 12 「これで迎え火の式を終わります。みんな,その場に腰をおろしてください。」 <第2部 交歓のつどい> 13 「静かな中で第1部のセレモニーが終わりました。これからレクリエーションに入ります。歌や ゲームで大いに楽しみましょう。」 <第3部 送り火の式> ・ 係は燭台を囲むように定位置に着く。 14 「これから送り火の式を行います。」 15 「営火長は送り火の言葉をお願いします。 」 ※営火長の言葉 「静かな迎え火の式では,ろうそくの灯を見つめながら,仲良しのお友だちや優しいお父さん, お母さんのことを心の中で一生懸命思い出してみました。また,レクリエーションではお友だ ちと仲良く,楽しくゲームをして心の灯をいっそう明るいものにすることができました。(幼 稚園・保育園名)のお友だちみんなが,これからも元気で,仲良く,優しいお友だちになって くれることをお祈りして送り火の言葉といたします。」 16 「子火の皆さんは,一番上の一本のろうそくを残して,火を消してください。」 ・ 子火は下部の方から消す。 17 呼びかけのナレーションを入れる。 ※送り火の呼びかけ 「(幼稚園・保育園名) 」○○人のお友だちの心が一つになり,一本のろうそくの灯となって輝 いているようです。今この灯を見つめている皆さんは,(幼稚園・保育園名)で,楽しく・元気 よく遊んでいることでしょう。その中で,喧嘩したり,仲直りしたりしながら大きくなっている のです。 また,家庭ではお家のお手伝いをしていますか。近所の方にも元気よくあいさつをしています か。皆さんの周りの多くの方が皆さんの成長を楽しみにしているのです。皆さん一人一人が,こ の灯のように周りを暖かく明るく照らしながら,灯を燃やし続けてほしいと思います。 」 18 「それでは,親火は最後の一本を送り出してください。」 19 「これで灯のつどいのすべてを終わります。」 ・ 参加者は安全面に留意して退場する。 13 レクリエーション1 趣 旨 主なねらい ゲームを通して交流を図り,相互に信頼しあう人間関係を育て,連帯 感をつくりあげる。また,喜びや楽しさをグループ・集団で共感・共有 することを通して,心身をリフレッシュし,新しい自分を発見する。 (1) 喜びや楽しさを互いに共感・共有することで,ストレスの解消 や気分転換を図り,明るく楽しく生活していこうとする態度を養 (集団活動や生活への関心・意欲・態度) う。 (2) ゲームを通して互いに関わりあう中で,集団の中での自分をみ つめ,よりよい関わり方について考え,連帯感・協調性を高めな がら,活動に取り組むことができるようにする。 (集団や社会の一員としての思考・判断・実践) (3) 喜びや楽しさを互いに共感・共有することで,互いに信頼しあ う人間関係の大切さに気付き,安全に気を付けて活動できるよう にする。(集団活動や生活についての知識・理解・技能,安全) 対 象 者 活 動 場 所 小学1年生以上 200 人まで 体育館,講堂,ふれあい広場,草原 等 所要時間 活 動 内 容 ※会場周辺の安全点検 ※事前打合せ ・ ねらい 活動の形式 ・ 組合せ,グループ編成 所 要 時 間 5分 ① 活動場所に集合,健康観察,安全指導 15分 ② 雰囲気づくりレクリエーション 全120分 (手遊び指遊び 等,準備運動を兼ねる) 90分 ③ レクリエーション活動(資料参照) だるまさん,降参ジャンケン,タイ・タコ,皆でジャンプ,木 の中のリス,クイズ一人にしないで(レクリエーション指導例 集抜粋) 5 分 ④ 活 動 の 振 り 返 り (活 動 の 感 想 を 分 か ち 合 う ) 5分 ⑤ 後片付け ○ センター ・ 参加者の実態の掌握 事前の準備 ・ 活動の流れの確認 ・ 放送機器(必要に応じて:CD,ラジカセなど) ・ 用具 実施中の対応 ※ 用 具 の 準 備 ・ 後 始 末 は ,利 用 者 の 研 修 係 等 と セ ン タ ー 所 員 が 行 う 。 事 後 の 対 応 ○ 団体代表者 ・ 参加者の人数把握,健康観察の確認 ・ 安全指導 参加 者の服 装 活動しやすい服装,運動靴(体育館シューズ),タオル,水分補給用の水 及び 携 行 品 筒やペットボトル ・ 活動に関わる安全指導を十分に行う。 ・ 活動の前には準備運動をする。 備 考 ・ ・ ・ ・ 体育館の床は滑りやすいので,活動中は十分注意させる。 汗をかく場合もあるので,汗の始末にも留意させる。 全員参加の原則 約束を守る雰囲気を大切にさせる。 14 NO.1 レクリエーションⅠについて 主としてアイスブレイキングを目的として行うもの 1 準備運動・・・・・・・・・・・・まねっこ遊び 「先生のまねをしてください。」 (手を上げたり,ぶらぶらしたり等) 幸せなら手をたたこう 「幸せなら手をたたこう タンタン」 「幸せなら足ならそう ドンドン」 「幸せなら腰ふろう ピッピッ」 「幸せならおしりたたこう ポンポン」 「幸せなら笑いましょう ワッハッハッハ」 2 反応拍手・・・・・・・・・・・・リーダーの手が交差したら拍手をする。 3 だるまさん・・・・・・・・・・動作指示の前に「だるまさん」とついた時だけ言われた動作を行う。 4 後出しジャンケン・・・・「ジャンケンポン ポン」と指導者のあとに,遅れてジャンケンを 出す。 *リーダーに引き分ける,勝つ,負ける。 5 よろしくジャンケン ・・相手を選び握手をして「〇〇から来た□□です 。」と互いに自己紹 介し,ジャンケンをする。勝った人は,片方の手の指を1本出し, 負けた人はそのまま次の相手をさがす。3人勝ったらその場に座る。 他 じゃんけん列車 等 6 ソーレで拍手・・・・・・・ リーダーの「ソーレ!」のかけ声に合わせて拍手を1つずつ増やし ていく 。「そこまで(集まれ )」と言われたら拍手した人数を集め てその場に座る。 事業のねらいから・・・・・・・・集団(グループ)のシャッフルへ ○タイとタコ(2人)・・・・・・・ 2人組になってお互いの左手同士を合わせる。リーダー が言う「タイ・タコ」を聞き分けて左手の甲をたたく。 ○木の中のリス(3人)・・・・・・3人組。2人が木1人がリス。「オオカミが来たぞ」「木 こりが来たぞ」「嵐がきたぞ」で移動する。 ○ゴロピカ(4人)・・・・・・・・・・グループで輪を作り,左手でつつを作る。右隣の人の左 手のつつに自分の人さし指を入れる 。「ゴロゴロゴロ」の 「ピカッ」に反応して右手はぬき,左手は相手の指をつ かむ。 ○アップダウン(5人)・・・・・・リーダーの言葉かけに従い,1人ずつ手を重ねていく。 「ドカン」という声で手をたたく。 ○言ったら負けよ(7人)・・・・数を数えていき,最後に30を言った人が負け。3つま で続けて言うことができる。 15 NO.2 7 8 9 休憩をゲームに ・肩たたきからのゲーム「役割責任」「反射神経」 めえめえひつじ・・・・ 握手や手拍子をしながらたくさんの人と触れ合う。(音源CD) 「メーリさんのひつじ」・・・互いの右手で握手(そのまま手を離さない。) 「めぇーめぇーひつじ」・・・互いの左手で握手(そのまま手を離さない。) 「メーリさんのひつじ」・・・両手を握手したまま半周回る。 「まっしろね」 ・・・自分の手を2拍,相手の手を1拍。 休み ・・・ぴょんと跳んで後ろを向く。 (向かい合った人が次のパートナー) 集団ゲーム (1) まずは自己紹介ゲームから *「隣はどんな人」 *「フルーツバスケット」 *「指名選挙」 *「誰々の隣の誰々の隣の誰々です」など (2) 「誕生の季節,誕生月,誕生日集まり」・・・・声を出さずに,身振り手振りで知ら せる。集まったところは座る。 ↓↓↓ 集団でのチームワークゲームへの発展 * * * * * 歌合戦「四季の唄」対「春よこい」 ダンス(覚えられる振り付けで) ジャンケンボーリング 清正じゃんけん(やり,虎,清正のお母さん)の変化型 ごめんなさいリレー 16 研 究 同 人 <平成26年度> 所 < 長 総 務 総務係長 < 課 研 修 長 坂 口 課 > 中津野 純 弘 次長兼総務課長 東 村 智 子 浩 司 主 査 児 玉 雅 代 主 事 大 濵 耕 平 研修主事 石 岡 秀 久 研修主事 坂 元 由 香 研修主事 羽 嶋 敦 洋 研修主事 吉 村 広 恵 研修主事 深 水 淳 二 研修主事 木 下 栄 人 研修主事 中 村 宗 義 社 会教 育 指 導員 門 松 一 孝 課 > 穗 園 正 口 源太郎 幸 (第1研修班) 研修主任 谷 (第2研修班) 研修主任 滿 田 忠 (第3研修班) 研修主任 川 田 博 史 【参 考 文 献】 ・ 新規プログラムの実践事例 平成24年11月 鹿児島県立青少年研修センター ・ 研究紀要(第9号) 平成25年 3月 鹿児島県立青少年研修センター ・ 研究紀要(第10号) 平成26年 3月 鹿児島県立青少年研修センター
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