6 3. ホルムアルデヒド除去装置 MediECO-FA MediECO

3. ホルムアルデヒド除去装置 MediECO-FA <特許第 5385101 号、国際公開 WO2013/057791 A1>
MediECO-FA は薬液供給ユニットとホルムアルデヒド除去ユニットから構成される湿式の除去装置
です。食品添加物を用いた安全な薬液をホルムアルデヒド除去ユニット内のワッシャーメディア(通過
空気と薬液の接触効率を高めるポリエチレンテレフタレート製のフィルター)に滴下します。ホル
ムアルデヒドを含んだ空気がワッシャーメディアを通過する際、薬液とホルムアルデヒドの吸着反応に
より、ホルムアルデヒドを除去します。
0.1ppm
0.01ppm 以下
ワッシャーメディア
ホルムアルデヒド除去
薬液供給ユニット
ユニット
図-4 MediECO-FA の構成
最大の特長はホルムアルデヒドの除去性能です。入口側ホルムアルデヒド濃度 0.1ppm 時におい
て、90%以上の除去率を薬液槽の容量次第で 370~1,100 時間(作業量が 8 時間/日、22 日/月
の場合、約 2~6 ヶ月間)維持できます。従来の除去技術に対し、高い除去率を長期間維持できるの
で、メンテンナンスに係るコストを抑えつつ、安全な作業環境を実現でき、これまで困難であった循環
除去方式(詳細は 4 章を参照)の空調システムも構築できます。
100
初期
6 ヶ⽉後
90%以上 90%以上
90
表-1 従来の除去技術とのコスト比較
初期
90%
イニシャル
ランニング
コスト
コスト
MediECO-FA
100
100
添着活性炭
180
630
⽔吸収
170
160
80
約 70%⼀定
除去率(%)
70
1 ヵ⽉後
50%
60
約 50%⼀定
50
40
30
20
約 10%⼀定
10
0
MediECO-FA
添着活性炭
水吸収
触媒分解
光触媒
※弊社技術を 100 とした場合のコスト比較
※既存技術の性能を弊社技術と同等レベルと想定
従来の除去技術
図-5 従来の除去技術との除去性能の比較
※入口濃度約 0.1ppm 時の除去率
※データは弊社の実験結果もしくは文献値
6
MediECO-FA は処理風量に応じた 3 タイプ(3,000m3/h 型、6,000m3/h 型、12,000m3/h 型)があ
ります。除去性能と省エネルギー性を評価いただき、導入実績は 6 台です(2014 年 7 月現在)。導入
した施設において 90%以上の除去率を達成しています。
表-2 MediECO-FA の導入実績
処理⾵量[m3/h]
3,000
3,000
12,000
12,000
3,000
納⼊先
都内⼤学病院
岐⾩県内総合病院
新潟県内総合病院
都内総合病院
岐⾩県内総合病院
都内⼤学病院:排気処理⽤(屋外仕様)
台数
1
1
1
2
1
⽤途
排気処理
排気処理
室内循環
室内循環
排気処理
新潟県内総合病院:室内循環⽤
処理⾵量 3,000m3/h
処理⾵量 12,000m3/h
ホルムアルデヒド除去ユニット
3,712×1,762×2,209mmH
薬液供給ユニット
ホルムアルデヒド除去ユニット
1,662×1,162×1,454mmH
1,524×1,162×1,254mmH
岐⾩県内総合病院:排気処理⽤(屋外仕様)
処理⾵量 3,000m3/h
薬液供給ユニット
2,000×1,000×2,081mmH
ホルムアルデヒド除去ユニット、
薬液供給ユニット⼀体型
1,700×1,200×2,300mmH
図-6 導入した MediECO-FA の仕様
7
4. 2 つの技術を用いた空調システム例
当社は総合環境エンジニアリング企業として培った経験を活かし、製品の販売だけでなく、省エネ
ルギー性の向上などの付加価値のある空調システムを提供します。また当社が 20 年以上にわたって
研究開発してきた CFD(Computational Fluid Dynamics:数値流体シミュレーション)解析を活用
することにより、ホルムアルデヒド濃度だけでなく、気流感などの快適性にも配慮した空調システムを
計画できます。
(1)循環除去方式
MediECO-FA を室内循環として用いる循環除去方式は、換気の一部を MediECO-FA を通過さ
せることにより外気量・排気量を削減でき、換気のすべての外気量・排気量で行う全外気方式と比較
した場合、外気処理負荷を 40%以上削減できます。循環除去方式は建物構造上の問題で外気量・
排気量を増強できない場合、また省エネルギー性を重視する場合に有効な空調システムです。
MediECO-FA を室内循環として⽤います。
発⽣源まわりの⾼濃度空気は局所排気装置等で
速やかに排出し、発⽣源以外に存在する低濃度空
気を MediECO-FA で清浄化し、室内に戻します。
MediECO-FA
外調機
外気
外気導⼊量を 10〜15 回換気にできるので、全外
気⽅式(外気導⼊量:約 40 回換気)に対し、外
気処理負荷を 40%以上削減できます。
排気
建物構造の問題で外気量を増強できない場合、
省エネ性を重視する場合に有効なシステムです。
清浄空気
U flow system
図-7 空調システム①:循環除去方式
(2)全外気方式+排気処理
MediECO-FA は排気処理としても活用できます。屋外に汚染した空気を排出しないため、環境負
荷低減を重視する場合、ホルムアルデヒドの排気口近くに居室がある場合に有効な空調システムで
す。なお、U flow system は空調システムに関係なく、利用することができます。
MediECO-FA を排気処理として⽤います。
外調機
外気
環境負荷低減を重視する場合、また排気による周辺
空気の汚染が問題となる場合に有効なシステムで
す。
清浄空気
U flow system
図-8 空調システム②:全外気方式+排気処理
MediECO-FA
8
(3)U flow system の CFD 解析結果
0.01ppm
0.2m/s
図-9 ホルムアルデヒド濃度分布
図-10 風速分布
5.有識者コメント
日本大学教授池田 耕一先生(元厚生労働省 国立保健医療科学院建築衛生部部長)から本技術
について以下コメントをいただきました。
「建築基準法の改正で一般居住環境のホルムアルデヒド問題が解決されつつあるが、病院、医薬
品研究所の病理検査室、解剖室などの作業環境では発生源の特殊性もあって、未だに管理濃度の
数倍、場所によっては十倍を超えるような環境も存在する。今回の新技術は、発散抑制技術が斬新
な気流方式として汚染物質を効率よく排出でき、また除去装置が安全な薬液を使用して今まで不可
能だった持続的な高い除去率を実現した。これらの技術が作業環境を確実に改善して、かつ省エネ
も図った画期的なシステムである。」
*池田耕一先生は厚生労働省ご在任中、ホルムアルデヒドなどの室内濃度指針値の制定にあたって
「シックハウス(室内空気汚染)問題に関する検討会」の主要メンバーとして関わられました。ホルムア
ルデヒドの汚染実態、健康影響、対策法研究の第一人者として常に最新の情報を発信し助言されて
おり、現在も同厚労省検討会委員を務められています。
6.販売設定価格
工事費を含めた価格は構造やスペースにより金額が変動するため、設定が困難ではありますが、
U flow system と処理風量 12,000m3/h の MediECO-FA を、床面積 120 ㎡,切出し台 4 台程度の
病理検査室に導入したケースをモデルとした場合、切出し台、流し台、ホルマリン槽及び保管庫を含
めたイニシャルコスト、並びにランニングコスト共に従来製品と較べ同等以下となると試算しています。
7.今後の展開、営業目標など
主要販売先は、ホルマリン検体を扱う施設のある総合病院、大学及び研究施設を予定してお
り、年間の需要は新築・改修で、およそ 200 億円と試算しております。
当社としては、システム提案を中心に、お客様の要望に合った空調・換気設備の計画、設計、
9
積算から施工までを一括で行います。特に外気量、排気量の大幅な増加が困難なケースが考え
られる既存施設の改修案件を中心に営業活動を行うことで実績を積み上げていく予定です。ま
た、展示会への出展や新聞・雑誌広告を通じて広く広報活動を行い、ランニングコストの優位
性をアピールすることで新築案件へのシステム提案を行っていき、最終的には市場全体のシェ
ア 50%を目標として営業活動を行います。
8. 本製品への問い合わせ窓口
担当: 首都圏事業部 営業部
TEL 03-4330-0590(ダイヤルイン)
小林 俊幸、遠藤 孝浩
E-mail MediECO@shinryo.com
【 新菱冷熱工業株式会社 会社概要 】
1.資
本
金
35 億円
2.本 社 所 在 地
東京都新宿区四谷2丁目4番地
3.代
取締役社長 加賀美 猛
表
者
4.従 業 員 数
1,948 人
参考…連結対象会社を含めた当企業集団の従業員数 4,866 名
5.営 業 種 目
空気調和・給排水衛生・クリーンルーム・地域冷暖房・
コージェネレーション・自動制御・情報管理システム・
電気・防災・原子力・環境衛生 各設備工事
6.主な
連結対象会社
新菱工業株式会社、秋田ビル株式会社、関東冷機株式会社、
菱栄工業株式会社、新菱テクニカルサービス株式会社、
株式会社グローバルスタッフ、株式会社城口研究所、
大栄電気株式会社、株式会社美光写苑
Shinryo(Hong Kong)LTD.、台湾新菱股份有限公司
Shinryo(Philippines)CO.,INC.、Thai Shinryo,LTD.
Shinryo(Malaysia) SDN. BHD.、Shinryo Singapore PTE,LTD.
PT.Shinryo Indonesia.、Shinryo Vietnam Corporation
7.業績概況(連結)
2013 年 9 月期
(連結会計年度)
受 注 高
2,347 億円
完成工事高
2,030 億円
経常利益
68 億円
以上
● お問い合わせは、経営企画部 冨田
本社:東京都新宿区四谷二丁目4番地 TEL.03(3357)2151、携帯 080-6719-1595 まで
10
積算から施工までを一括で行います。特に外気量、排気量の大幅な増加が困難なケースが考え
られる既存施設の改修案件を中心に営業活動を行うことで実績を積み上げていく予定です。ま
た、展示会への出展や新聞・雑誌広告を通じて広く広報活動を行い、ランニングコストの優位
性をアピールすることで新築案件へのシステム提案を行っていき、最終的には市場全体のシェ
ア 50%を目標として営業活動を行います。
8. 本製品への問い合わせ窓口
担当: 首都圏事業部 営業部
TEL 03-4330-0590(ダイヤルイン)
小林 俊幸、遠藤 孝浩
E-mail MediECO@shinryo.com
【 新菱冷熱工業株式会社 会社概要 】
1.資
本
金
35 億円
2.本 社 所 在 地
東京都新宿区四谷2丁目4番地
3.代
取締役社長 加賀美 猛
表
者
4.従 業 員 数
1,948 人
参考…連結対象会社を含めた当企業集団の従業員数 4,866 名
5.営 業 種 目
空気調和・給排水衛生・クリーンルーム・地域冷暖房・
コージェネレーション・自動制御・情報管理システム・
電気・防災・原子力・環境衛生 各設備工事
6.主な
連結対象会社
新菱工業株式会社、秋田ビル株式会社、関東冷機株式会社、
菱栄工業株式会社、新菱テクニカルサービス株式会社、
株式会社グローバルスタッフ、株式会社城口研究所、
大栄電気株式会社、株式会社美光写苑
Shinryo(Hong Kong)LTD.、台湾新菱股份有限公司
Shinryo(Philippines)CO.,INC.、Thai Shinryo,LTD.
Shinryo(Malaysia) SDN. BHD.、Shinryo Singapore PTE,LTD.
PT.Shinryo Indonesia.、Shinryo Vietnam Corporation
7.業績概況(連結)
2013 年 9 月期
(連結会計年度)
受 注 高
2,347 億円
完成工事高
2,030 億円
経常利益
68 億円
以上
● お問い合わせは、経営企画部 冨田
本社:東京都新宿区四谷二丁目4番地 TEL.03(3357)2151、携帯 080-6719-1595 まで
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