ハイフンとスラッシュの使い分けについて

J. Mass Spectrom. Soc. Jpn.
LC-MS or LC/MS
Vol. 62, No. 5, 2014
COMMENTARY
ハイフンとスラッシュの使い分けについて
Abbreviations of Combined Methods and Combined Instruments
吉野健一 1, 2
Ken-ichi Yoshino1, 2
1
神戸大学自然科学系先端融合研究環バイオシグナル研究センター Biosignal Research Center, Organization
of Advanced Science and Technology, Kobe University, Kobe, JAPAN
2
日本質量分析学会用語委員長 Chair, Nomenclature Committee of the Mass Spectrometry Society of Japan
IUPAC(International Union of Pure and Applied Chemistry)recommends that a hyphen, or, alternatively, a slash, should
be used to indicate a combination of two analytical techniques such as liquid chromatography separation combined with mass
spectrometry detection, in the last definitions of terms relating to mass spectrometry. Thus, such combined methods can be
written as liquid chromatography-mass spectrometry or alternatively liquid chromatography/mass spectrometry. The corresponding abbreviations are LC-MS or LC/MS.
DOI: 10.5702/massspec.14-60
(Received June 23, 2014; Accepted July 3, 2014)
語集第 3 版に記述した定義から修正が加えられた用語のう
1. は じ め に
ち,略語略称中のハイフンとスラッシュの使い分けについ
国 際 純 正・ 応 用 化 学 連 合(International Union of Pure
and Applied Chemistry: IUPAC)質量分析関連用語標準定
義策定プロジェクト(2003-056-2-500)の発足を受け,日本
質量分析学会(Mass Spectrometry Society of Japan: MSSJ)
においても用語委員会による質量分析関連用語標準定義の
改訂作業が開始された.MSSJ の作業チームは IUPAC のプ
ロジェクトチームが作成した草案に準拠しながら作業を進
め,IUPAC プロジェクトチーム内の議論を反映させなが
ら改訂編纂作業を進めてきた.しかしながら IUPAC の査
読プロセスが遅延していたため,査読終了後の最終版発行
を待たず 「マススペクトロメトリー関連用語集(第 3 版)」
(以下 MSSJ 用語集第 3 版)1)を 2009 年 6 月に発行した.
4 年後の 2013 年 6 月,数年にわたった査読プロセスを経
た最終版 Definitions of terms relating to mass spectrometry
(IUPAC recommendations 2013)2)がようやく公開された.
質量分析技術の進歩拡大とともに新出用語が次々に登場し
たことから,最終版には用語(見出し語)そのものの増加
も認められた 3).また 60 名以上のレビュアーのコンセン
サスを得る過程で,議論が紛糾した一部の用語については
草案に修正が加えられた.
本稿では IUPAC recommendations 2013 において MSSJ 用
Correspondence to: Ken-ichi Yoshino, Biosignal Research Center,
Organization of Advanced Science and Technology, Kobe University, 1 ‒ 1 Rokkodai-cho, Nada-ku, Kobe 657 ‒ 8501, JAPAN,
e-mail: kyoshino@kobe-u.ac.jp
吉野健一,神戸大学自然科学系先端融合研究環バイオシグナ
ル研究センター,〒657‒8501 神戸市灘区六甲台町 1‒1
て解説する.修正された他の用語については次号以降に順
次紹介,解説する.
2. ハイフンとスラッシュの使い分け
∼IUPAC recommendations 2013 は両論併記∼
MSSJ 用語集第 3 版 p. 13 の利用の手引きには,「略語略称
の中でのハイフン(-)とスラッシュ(/)の使い分けにつ
いて,装置の結合を意味する場合にはハイフン,技法の組
み合わせを意味する場合にはスラッシュを用いることが非
公式のルールとして提案されています」 と記述された.こ
れは,たとえば分析装置である液体クロマトグラフ(liquid
chromatograph: LC)と質量分析計(mass spectrometer: MS)
を組み合わせた装置の複合体 「液体クロマトグラフ質量分
析計」 の場合は“liquid chromatograph-mass spectrometer
(LC-MS)”とハイフンを用いて結び,分析法である液体ク
ロマトグラフィー(liquid chromatography: LC)と質量分
析(mass spectrometry: MS)を組み合わせた 「液体クロマ
トグラフィー質量分析」 は“liquid chromatography/mass
spectrometry(LC/MS)”とスラッシュを用いて結び表記す
るルールを提案するものであった.
“LC-MS”と“LC/MS”の 2 種類の略語表記が混在し,
ハイフンとスラッシュの使い分けに関して日頃から疑問を
抱いている質量分析関係者は少なくなく,用語委員に対す
る問い合わせも多かった.MSSJ 用語集第 3 版を発行するに
あたり,当時提案されていた上記のルール 4),5)を採用し,
見出し語の英語表記やその略語表記はこのルールに準じ
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吉野健一
行った.
IUPAC recommendations 2013 では,その前文において,
分析法の組み合わせを表記する際にはハイフンとスラッ
シュのいずれも使用することができると記され,見出し語
や略語の表記はハイフン表記とスラッシュ表記が併記され
た.また,見出し語“gas chromatography-mass spectrometry: gas chromatography/mass spectrometry” の 定 義 文 の
Note 1 において,装置の複合体を表記する際にもハイフン
とスラッシュのいずれも使用できると記された.プロジェ
クトメンバーとレビュアー間の長い議論の結果,最終勧告
案ではハイフンとスラッシュの明確な使い分けのルールを
提案することは避け,従来の混在した状態を追認するかた
ちとなった.
ハイフンとスラッシュの使い分けに関しては,いずれの
方法も科学的な根拠があるわけではなく,一つのルールと
して規定すべき案件なので,ルールを定めないという今回
の IUPAC recommendations 2013 の提案は科学的には何ら
問題はない.ハイフンとスラッシュのいずれも使用できる
という方法が取られたことから,これに伴い生じる問題点
と,混乱を避けるために必要な注意点を以下に解説する *.
mass spectrometer”の略語としても“liquid chromatography/
mass spectrometry”の略語としても“LC/MS”を使用する
ことを認めるものではない.“LC-MS”や“LC/MS”に限
らず,同一の文書内で同じ略語を複数の用語に対して使用
することは,読み手の混乱を招くことから,これを避けな
ければならないことは IUPAC recommendations 2013 であ
えて言及する必要のない科学的な文献を記述するルールの
一つである.
略語の使用に関しては,一般的な略語であっても原則と
しては初出時に定義を行うことが望ましい.IUPAC recommendations 2013 が提案するルールでは,読み手はハイ
フンとスラッシュの違いで装置か分析法かの判断ができな
いので,書き手はこれらの略語を使用する場合,初出時に
必ず定義を行うべきである.その際,“LC-MS”を分析法
の略語として定義した場合は,装置の略語は“LC/MS”
を使用すべきであり,“LC/MS”を分析法の略語として定
義した場合は,装置の略語は“LC-MS”を用いる必要が
ある.
4. 装置と分析法を瞬時に区別できる表記法
ハイフンとスラッシュの違いで装置と分析法を区別しな
3. LC-MS と LC/MS は多義な略語
いルールでは,用語としては“LC-MS”と“LC/MS”の
一部の専門家がハイフンとスラッシュの使い分けを提案
略語が多義になった状態である.「液体クロマトグラフィー
した最大の理由は,“LC-MS”や“LC/MS”という略語が
質量分析(liquid chromatography/mass spectrometry)」 や
定義なしに用いられた場合,その略語が装置である液体ク
「液体クロマトグラフ質量分析計(liquid chromatograph-
ロ マ ト グ ラ フ 質 量 分 析 計(liquid chromatograph-mass
spectrometer)を表しているのか,分析法である液体クロ
マ ト グ ラ フ ィ ー 質 量 分 析(liquid chromatography/mass
spectrometry)を表しているのか,区別ができないという
問題を解消させるためである.
IUPAC recommendations 2013 において,装置の略語に
おいても分析法の略語においても“LC-MS”,“LC/MS”の
いずれも選択できるルールが提案された.しかしながら,
この提案は,たとえば分析法である液体クロマトグラフィー
質量分析(liquid chromatography mass spectrometry)の略
語を定義する際,
“LC-MS”もしくは“LC/MS”のいずれ
かを選んでも可というルールであって,同一の文書内で
“liquid chromatograph-mass spectrometer”の略語としても
“liquid chromatography-mass spectrometry”の略語として
も“LC-MS”を使用することや,“liquid chromatograph/
mass spectrometer)」 は少々長い用語なので文字数の制限
を受ける場合には初出時の定義ができない場合がある.そ
の場合,どのように使い分けられるのかは書き手の判断
(好み)にゆだねられ,読み手は文書ごとに書き手の判断
(好み)を見きわめる必要がある.また初出時に定義され
たとしても,その後文中に略語が出現した際に読み手が瞬
時に定義を思い出し,装置か分析法かを判断することは難
しい.したがって下記のように略語“LC-MS”や“LC/MS”
に別の単語を加えることによって,意味を限定させ,読み
手が瞬時に誤解なく書き手の意図を理解できる配慮が有効
ではないかと思われる.
分析法を表す場合
「解析」 「分析」 「測定」 「analysis」 「measurement」 な
どを続ける
LC/MS 解析,LC-MS 解析,
LC-MS 分析,LC/MS 分析
LC-MS 測定,LC/MS 測定
LC-MS analysis, LC/MS analysis
LC-MS measurement, LC/MS measurement
装置を表す場合
「装置」 「instrumentation」 「instrument」 「platform」 な
どを続ける
LC-MS 装置,LC/MS 装置
LC-MS instrumentation, LC/MS instrumentation
LC-MS instrument, LC/MS instrument
LC-MS platform, LC/MS platform
* IUPAC recommendations 2013 に は 見 出 し 語 と し て“liquid
chromatography-mass spectrometry(LC-MS): liquid chromatography/mass spectrometry(LC/MS)”
[液 体 ク ロ マ ト グ ラ
フィー質量分析]に加え,“gas chromatography-mass spectrometry(GC-MS): gas chromatography/mass spectrometry
(GC/MS)”[ガスクロマトグラフィー質量分析],
“supercritical fluid chromatography-mass spectrometry(SFC-MS): supercritical fluid chromatography/mass spectrometry(SFC/
MS)”[超臨界流体クロマトグラフィー質量分析],“thin layer chromatography-mass spectrometry(TLC-MS): thin layer
chromatography/mass spectrometry(TLC/MS)”[薄層クロマ
トグラフィー質量分析]の 3 語が収録されているが,本稿で
は“LC-MS”,“LC/MS”を例に挙げて説明する .
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LC-MS or LC/MS
筆者は以前“MS”は原則として 「質量分析(mass spec-
trometry)」 の略語であることから 「LC/MS 分析」 の表記
は 「液体クロマトグラフィー質量分析+分析」 を意味する
ことになり,重言ではないかとコメントした 6),7).厳密に
言えば重言的な表現ではあるが,IUPAC recommendations
2013 においてハイフンとスラッシュの明確な使い分けが
勧められなかったことから,重言を避けることよりも読み
手が正確に理解できることを優先させるべきだと考える.
「LC/MS システム(LC/MS system)」 という表記を時折
見かける.「システム」 という言葉は方法の複合体の概念
をもつことがあるが,装置の複合体として使用されること
もある.この点で 「システム」 は 「LC/MS」 と類似して
おり,「LC/MS システム(LC/MS system)」 は多義に多義
が重なっている表記である.「システム」 には高度に複合
しているというニュアンスが込められているように思われ
る.方法を高度に組み合わせたニュアンスを強調したい場
合には,たとえば 「LC/MS 解析システム」 と,装置を高度
に組み合わせたニュアンスを強調したい場合は 「LC/MS
機器システム」 と表記すれば,分析法の複合体であるか装
置の複合体であるかが明確になると思われる.
5. MS/MS or MS-MS
“MS/MS”の前に略語“LC”を付けた“LC-MS/MS”と
“LC/MS/MS”も,ハイフンでつなげる表記とスラッシュ
でつなげる表記が混在している.一般的に“MS/MS”は
分析法である“mass spectrometry/mass spectrometry”の
略語として用いられており,この点から“LC-MS/MS”と
“LC/MS/MS”は,それぞれ,分析法である“liquid chro-
matography-mass spectrometry/mass spectrometry”と“liquid
chromatography/mass spectrometry/mass spectrometry” の
略語であると解釈すべきである.
しかし“LC-MS/MS”と“LC/MS/MS”が分析装置“liquid
chromatograph-tandem mass spectrometer”の意味で用いら
れることも多い.日本語の 「タンデム質量分析」 に相当す
る 英 語 に は“tandem mass spectrometry”と“mass spectrometry/mass spectrometry(MS/MS)”があり,いずれも
IUPAC recommendations 2013 の見出し語として収録され,
同義語として扱われている.また“mass spectrometry/mass
spectrometry(MS/MS)
”と見出し語に表記され,略語“MS/
MS”の定義がされている.したがって IUPAC recommendations 2013 の見解としては,
“tandem mass spectrometry”
=
=
“MS/MS”で,すべ
“mass spectrometry/mass spectrometry”
て同義である.一方,分析装置を指す用語“tandem mass
spectrometer” は 分 析 法 で あ る“mass spectrometry/mass
spectrometry” と 同 義 で は な く, 同 様 に“tandem mass
spectrometer”と“MS/MS”は同義ではない.したがって,
分析装置“tandem mass spectrometer”を表す略語として
“MS/MS”を使用することは IUPAC recommendations 2013
の用語体系に立てば望ましいことではない.
一 方 で, ま れ に 「タ ン デ ム 質 量 分 析 計(tandem mass
spectrometer)」 の同義語として“mass spectrometer/mass
spectrometer”が用いられることがある.“MS/MS”はこ
の用語の略語だと考えることもできる.ごくまれにスラッ
シュではなくハイフンを用いて“mass spectrometer-mass
spectrometer”と表記され,“MS-MS”の略語が使用される
ケースもある.IUPAC recommendations 2013 には“mass
spectrometer/mass spectrometer(mass spectrometer-mass
spectrometer)”という見出し語は収録されていない.定義
された用語を異なる定義で用いることには問題があるが,
IUPAC recommendations 2013 で収録されていない用語を
使用することに問題があるわけではない.したがって用語
として“mass spectrometer/mass spectrometer(mass spectrometer-mass spectrometer)”を使用すること自体に問題
は な い. た だ し“MS/MS” を 装 置“mass spectrometer/
mass spectrometer”の略語としても用いることは略語の多
義性を防止する観点から望ましいことではない.“MS”が
分析法である“mass spectrometry”の略語としても,装置
である“mass spectrometer”の略語としても用いられるこ
とから,“MS/MS”も同様の感覚で扱われていると思われ
る.
(または“MS-MS”
)を使用して装置であるタン
“MS/MS”
デム質量分析計を表す場合に配慮すべき点は,“LC-MS”
や“LC/MS”と全く同じである.同一の文書の中で,あ
る場合はタンデム質量分析の意味で,ある場合はタンデム
質量分析計の意味で“MS/MS”を多義的に使用すること
は避けること,加えてできる限り初出時に 「タンデム質量
分析計(MS/MS 装置)」 等と定義し,分析装置であること
を明確にする配慮が必要である.
同じ配慮は多段階質量分析を表す記号“MSn”を装置に
対して使用する際にも必要である.「多段階質量分析計
(MSn 装置)」 と定義し,多段階質量分析計と多段階質量分
析とを明確に区別して記述すべきである.“LC-MS/MS”,
“LC/MS/MS”,“GC-MS/MS”,“GC/MS/MS”等でも同様の
配慮が必要である.
6. お わ り に
本稿で解説してきたハイフンとスラッシュの問題につい
て IUPAC recommendations 2013 では最終的に使い分けを
行わない方法を勧告したが,近々改定される日本工業規格
(Japanese Industrial Standards: JIS)「高速液体クロマトグ
ラフィー質量分析通則」(JIS K 0136)では装置はハイフン,
分析法はスラッシュを使用することが明記される予定であ
る.本通則の英文名も“General rules for high performance
liquid chromatography/mass spectrometry”と分析法を表す
スラッシュが用いられている.IUPAC recommendations
2013 ではいずれの方法も認めるということなので,JIS 通則
での規定は IUPAC の勧告を逸脱するものではない.日本
国内向けの文書ではこの通則に準拠することが望ましい.
長さの単位マイル(mile)は科学的な単位ではないこと
から,今なお国際的にも陸(1760 yd=1609.344 m)と海空
(1852 m)とのダブルスタンダードで使い分けられてお
り,国際的なマイル以外にもローカルなマイルが数多く使
― 63 ―
吉野健一
用されている.実験の再現性や国際的な情報伝達の正確性
文 献
が求められる科学においては同じ単位名に複数の定義が存
在することは望ましいことではない.1983 年 7 月 23 日,
単位系の混用などが原因でエアカナダ 143 便(ボーイング
767 型機)が高度 12,300 m の上空で燃料切れを起こした.
単位同様,学術用語を使用する際も読み手が解釈に困るよ
うな多義な用語の使用法は避けるべきである.ハイフンと
スラッシュの使い分けの問題の根幹は,分析法と装置とが
明確に認識され表記されていないことにある.質量分析と
いう同じ研究分野内で,
“MS”,“ LC”,“MS/MS”など,同
じ略語が,分析法にも装置にも使用されている状態で混在
していることは決して好ましいことではない.ハイフンを
使うか,スラッシュを使うかという問題自体は本質的な問
題ではない.書き手は,分析法と装置とを常に明確に識別
し,それが読み手に正確に伝わるように心がけて用語,略
語を用いる配慮が必要である.
1) 日本質量分析学会用語委員会(内藤康秀,瀧浪欣彦,竹内
孝江,豊田岐聡,益田勝吉,吉野健一),“マススペクトロ
メトリー関係用語集”,内藤康秀,吉野健一編,国際文献
印刷社,東京(2009).
2) K. K. Murray, R. K. Boyd, M. N. Eberlin, G. J. Langley, L. Li,
and Y. Naito,“Definitions of Terms Relating to Mass Spectrometry(IUPAC Recommendations 2013)
,”Pure Appl. Chem.,
85, 1515 (2013), URL: 〈http://dx.doi.org/10.1351/PACREC-06-04-06〉または〈http://www.mssj.jp/8507x1515.pdf〉.
3) 内藤康秀,“第 62 回質量分析総合討論会講演要旨集”,p.
194, 日本質量分析学会(2014).
4) O. D. Sparkman,“Mass Spectrometry Desk Reference, 2nd
Edition,”Global View Publishing, Pittsburgh(2006).
5) 内藤康秀,J. Mass Spectrom. Soc. Jpn., 55, 149(2007).
6) 吉野健一,J. Mass Spectrom. Soc. Jpn., 57, 379(2009).
7) 吉野健一,J. Mass Spectrom. Soc. Jpn., 58, 29(2010).
Keywords: LC-MS, LC/MS, GC-MS, GC/MS, MS/MS
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