市町村職員研修「実践!地域自治組織による地域再生」開催要領

市町村職員研修「実践!地域自治組織による地域再生」開催要領
島根県中山間地域研究センター
1. 開催目的
この研修は、過疎化がもたらす影響が深刻さを増す中、地域再生(地域の新しい仕組みづくり)に取り組む
市町村職員が、所属する自治体の達成すべき課題、抱える問題点を確認しながら、県内外の先進事例(地域住
民との協働による自治づくり、住民自立型の地域運営組織の立ち上げ等)について、他の自治体職員と共に調
査し、交流し、具体的に分析、議論、所属自治体との比較検討を通じて各自治体の地域づくりに活用、実践す
ることを支援するために開催します。
全5回の研修を通じて、地域運営組織づくりや自治体と住民の協働のためのノウハウを学び、参加者の課題
解決、所属自治体の仕組みの改善・向上に向けたヒントを見出していくことにより、地域づくりの第一線で、
課題解決のためのスキル習得を支援していきます。
2.内容
(1)所属自治体の地域の課題を把握していただくため、申し込み時にレポートの提出が必要です。
3回の事例調査では、合同での聞き取り、視察先との交流、グループワークを通じて課題解決を探ります。
(2)少人数による研修により、
大いに議論して研修参加者とアドバイザーのサポートを得てグループワークを通じ
て課題解決の方向性を見出していきます。
(3)全5回の研修として、課題の整理~先進事例調査~論議~課題解決を実践します。先進事例調査の講座では、
調査先に宿泊し、夜間の論議も含め、徹底した討論を通じて実践の方向性を見出していきます。
参加者の課題解決に向け、各回相互に関連があるため、可能な限り、全ての回に参加してください。
(4)最終回には、研修成果を発表します。
(5)研修終了後は、参加者相互の情報交換や中山間地域研究センターからの助言等、参加者の継続的なつながりを
サポートし、島根県内の市町村職員の連携と結束の強化を支援していきます。
3.日程
(1)第1回 「所属自治体の課題の整理」
(参加者の課題の整理)
【日 時】 7月29日(火)13:00~16:00
【場 所】 島根県大田集合庁舎(大田市大田町)
【参加料】 受講料2,000円
【助言者】 島根県中山間地域研究センター 研究統括監 藤山 浩
【内 容】 所属自治体の抱える課題について、レポートを踏まえ、参加者が発表します。
グループ編成してワークショップを開催し、課題を整理、研修で学ぶ論点を整理します。
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(2)第2回「新しい自治の形」を学ぶ
【日 時】 9月9日(火)13:00~17:00、18:00~20:00 9月10日(水)9:00~12:00 ※1泊2日
【調査先】 雲南市(地域円卓会議、地域運営組織)
【場 所】 多根交流センター(雲南市掛合町多根 418-1) ※現地集合
【宿泊先】 入間交流センター ※現地解散
【参加料】 8,000円 <内訳>受講料 2,000 円、宿泊 1 泊 2 食 5,000 円、視察料 1,000 円
【講 師】 雲南市地域振興課 板持 周治(いたもち しゅうじ)氏、ほか
【助言者】 島根県中山間地域研究センター 研究統括監 藤山 浩
【調査先の概要】
<視点>:円卓会議形成における市町村の役割、波及効果、地域運営組織の到達点と課題
雲南市は、地域崩壊の危機を住みよい地域づくりに転換するため、広域的な地縁モデルとして地域自主組織・
小規模多機能自治組織による地域づくりを進めています。平成25年度からは、地域円卓会議方式を採用し、
地域と直接的に横断的に分野別で協議するようになっています。円卓会議方式の効用や地域運営組織づくり
の具体的事例を通して、参加自治体の取り組みとの違いを比較しながら、課題を整理し地域自治組織づくり
を通じた地方分権のあり方を深めていきます。
(3)第3回「住民主体の地域運営組織」を学ぶ
【日 時】 10月7日(火)13:00~17:00、18:00~20:00 10月8日(水)9:00~12:00 ※1泊2日
【調査先】 口羽をてごぉする会
<視点>住民自治と市町村との関係性
【場 所】 口羽地区振興協議会事務所(邑南町下口羽 480-1) ※現地集合
【宿泊先】 羽須美交流センター ※現地解散
【参加料】 9,940円 <内訳>受講料 2,000 円、宿泊1泊 2 食 5,940 円、視察料 2,000 円
【講 師】 口羽をてごぉする会
事務局長 小田博之(おだ ひろゆき)氏、嶋渡 克顕(しまど かつ
あき)氏
【助言者】 島根県中山間地域研究センター 主席研究員 有田昭一郎
【調査先の概要】
中山間地域における従来の集落(自治会)の規模では、地域運営が困難になってきており、従来のあり方に
代わる住民主体による住民自治組織の構築や組織運営が課題になってきています。
「口羽をてごぉする会」の具体的事例を通して、克服するための取組を学び、所属自治体と事例との違いを
比較しながら、地域での課題解決の方法と方向性を見出していきます。
(4)第4回「住民出資の会社、集落活動センター等の運営、廃校校舎の活用」を学ぶ
【日 時】 10月27日(月)~28日(火)※時間は、別途お知らせします。
【調査先】①高知県四万十市 株式会社大宮産業、大宮集落活動センター「みやの里」
②高知県高岡郡津野町 「森の巣箱」の運営
【概 要】① 「住民出資の会社、集落活動センター等の運営」を学ぶ
農協の合併により、地域からガソリンスタンドが撤退し、その受け皿として住民出資の会社
株式会社大宮産業を立ち上げ、持続的に運営しています。
平成25年5月には、地域運営組織「大宮集落活動センターみやの里」を立ち上げ、総合的な
地域運営を目指しています。
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<視点>住民出資会社の運営に関する市町村の役割、地域運営組織の運営と市町村との関係性
について、県外の事例の先駆性、有効性等について立ち上げから関与してきたリーダーの説明
を受け住民出資の会社づくりのしくみ、地域運営組織のノウハウの認識を深めます。
【概 要】② 小学校の統廃合によって廃校となった校舎を宿泊・交流施設、ミニコンビニ、居酒屋、地域
コミュニティの場として活用しています。
取り組みに至るリーダーの役割、経緯、成果・効果、今後の課題について学んでいきます。
【講 師】①株式会社大宮産業 代表取締役 竹葉 傳(たけば つたえ)氏
②森の巣箱 施設長 大崎 登(おおさき のぼる)氏
【助言者】島根県中山間地域研究センター 中山間地域支援スタッフ 伊藤 豊隆
【参加料】13,000円 ※交通費(バス代)は、別途お知らせします。
<内訳>受講料 2,000 円、視察料 1,500 円、視察昼食 1,000 円、宿泊費 8,500 円
(5)第5回「研修のまとめ」
【日 時】平成27年2月4日(水)13:00~18:20
※日時、場所は変更になる可能性があります。
【場 所】島根県中央地域職業訓練センター(大田市大田イ 309-2)
【参加料】2,000円
【助言者】島根県中山間地域研究センター 研究統括監 藤山 浩
【概 要】学んできた成果を発表し、参加者の実践に向け、課題解決の確認・整理をします。
未解決の課題についても、参加者間の論議及びアドバイザーの助言を受け、課題の達成に向け、
支援し、継続的に情報共有・連携していきます。
4.事前レポート作成について
参加者自身が、所属する自治体の状況を今一度点検し、問題点をレポートに整理した上で参加すること
により、研修での具体的な分析・議論を高めていきます。
また、島根県中山間地域研究センターが参加者が抱える課題について、レポート内容を踏まえ、必要に
応じて助言を行ないます。
研修を進めるに当たり必要ですので、可能な範囲で、事前に調べて参加してください。
(1)レポート作成方法
エントリーシート添付レポートにより、項目を選択して調査し、所属自治体、または、担当業務の課題に
について、記入してください。
(2)レポート項目
人口関係
※市町村全体でも、一部の地区・集落に着目しても、どちらでもよいです。
・合併時(10年前)と比べて所属する自治体の現在の人口数は、どのように変化したか。
・合併時(10年前)と比べて現在の出生者数は、どのように減少したか。
・合併時(10年前)と比べて現在の高齢化率等は、どのように変化したか。
・合併時(10年前)と比べて現在の保育園数、小学校数、中学校数、園児数、児童数、生徒数は、ど
のように変化したか。
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(注)
「合併」の表記について
※平成の市町村合併をした自治体は、合併直後の年度と現在とを比較して、記入してください。
※合併してない自治体の場合は、
「合併時」の表現は「10年前」と読み替えて、記入してください。
財政関係
・合併時(10年前)と比べて住民税の額は、どのくらい減少したか。
・合併時(10年前)と比べて地方交付税の額は、どのくらい増減したか。
地域の実情
・合併時(10年前)と比べて、人口に占める65歳以上の割合が50%を超える集落数は、どう変化
したか。
・合併時(10年前)と比べて、現在の地域運営が困難になっている状況があるかどうか。
・合併時(10年前)と比べて、現在の地域の自治組織の運営が困難になっている状況があるかどうか。
・合併時(10年前)合併している自治体では、合併前と合併後では大きく後退したと思われる点を3
点あげて整理する。
・所属する自治体では上記の問題解決のため様々な政策を講じて取り組んでいると考えられるが、
問題解決に至っていないと思われる要因として考えられるものは何か。3つ挙げて説明する。
・どのようにすれば問題解決に繋がるのか、現に実践している事例若しくは思いつくアイデアを記入。
5.募集定員
20名
6.申込方法
【様式】 エントリーシート(レポート添付)による申し込み
様式は、島根県中山間地域研究センターのホームページからダウンロードできます。
http://www.pref.shimane.lg.jp/chusankan/
【締切】7月15日(火)までにメール、または、郵送により提出ください。
【参加料の支払方法】
○研修当日、
現金により集金しますが、
請求書による支払いを希望する場合は、
事前に請求書宛名、
請求先住所を記入ください。
○請求書払い・現金払いに分かれる場合も対応いたしますので、その旨お知らせください。
【申込み・問い合わせ先】
島根県中山間地域研究センター 中山間地域支援スタッフ
電話 0854-76-3858、3812 fax 0854-76-3758
Email: chusankan-kensyu@pref.shimane.lg.jp
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伊藤、野口、西谷