DS-3000 series Combustion Analysis Software 〈 DS-3000シリーズ 燃焼解析システム 新機能説明資料 〉 ■■Contents 1 新機能説明(ハードウェア編) 2 新機能説明(ソフトウェア編) 3 新機能説明(改良機能) 4 新機能説明(変更と削除機能) 5 新機能とハードウェア対応一覧表 • 本書の内容は将来予告無く変更する場合があります。 • 本書の一部または全部を無断で転載または改変することは禁止されています。 • 本書の内容の作成には万全を期しておりますが、万一不明な点や誤り、その他お気づきの点がございま したら当社までご連絡ください。 • 運用の結果につきましては、前項に関わらず責任を負いかねますので、ご了承ください。 • 記載されている図版や画面イメージの中には、説明用に加工されている物もあります。そのため、実際 の画面とは異なる場合があります。ご注意ください。 • Windows® は米国 Microsoft®Corporation の米国およびその他の国における登録商標です。またそ の他記載されている会社名、製品名は各社の商標もしくは登録商標です。 1 DS-3000 Series Combustion Analysis Software - 新機能説明 - ご使用の前に ■■プロテクトキーの装着 DS-3000 シリーズ燃焼解析システムソフトウェアを正しく起動および動作するためには、ご使用のパーソ ナルコンピュータにプロテクトキードライバーをインストールした後、USB ポートにプロテクトキーを装 着します。DS-3000 シリーズ燃焼解析システムソフトウェアを起動する前に、次の図のようにプロテクト キーをパーソナルコンピュータの USB ポートに装着してください。 プロテクトキー USB ポート ■■ライセンスおよびグレードの確認 購入した各種ライセンスおよびグレード(Grade)は、次のいずれかの手順で確認することができます。 スタートメニューから[Onosokki DS-3000]→[Common]の順にポイントし、展開するメニューか ら KeyViewer をクリックすると表示される〈ライセンス情報〉ダイアログボックス上で、購入した各種ラ イセンスがライセンスキーに正しく登録されていることをご確認ください。 また、その他(H)メニューから[バージョン情報(A) ]コマンドをクリックすると表示される〈バージョ ン情報〉ダイアログボックス上で、購入した各種ライセンスおよびグレード(Grade)が正しく登録されて いることをご確認ください。 • ライセンスまたはグレード(Grade)が正しく表示されない場合、購入したライセンスが正しくライセ ンスキーに登録されていない可能性があります。直ちにご使用を止め、お買い求めの当社代理店または お近くの当社営業所までお問い合わせください。 2 目次 ご使用の前に.................................................................................................................................. 2 1. 2. 3. 新機能説明(ハードウェア編) .......................................................................................... 5 1.1 DS-3000 シリーズ燃焼解析システム.......................................................................................5 1.2 ハードウェアの新機能詳細説明...................................................................................................6 新機能説明(ソフトウェア編) ........................................................................................10 2.1 DS-0360 エンコーダレス計測機能........................................................................................10 2.2 DS-0337 燃焼騒音解析機能...................................................................................................13 2.3 DS-0328T 過渡燃焼解析機能.................................................................................................14 2.4 DS-0363 演算カスタマイズ機能............................................................................................15 2.5 DS-0383 CAN 計測機能........................................................................................................16 2.6 頻度解析機能...............................................................................................................................17 2.7 モータリング計測結果のファイル保存機能.............................................................................18 2.8 ドッキングウィンドウ...............................................................................................................19 2.9 クランク位置検出機能...............................................................................................................23 新機能説明(改良機能) ....................................................................................................25 3.1 ファイル操作の改良...................................................................................................................25 3.2 トレンドウィンドウ時間軸表示................................................................................................27 3.3 絶対角度テキストファイル(ABS ファイル)の時間基準出力............................................28 3.4 燃焼質量割合設定.......................................................................................................................29 3.5 モニタ中のパルスエラーダイアログ表示設定.........................................................................31 3.6 自動保存計測機能の改良............................................................................................................32 3.7 連続演算機能の改良...................................................................................................................33 3.8 計測データ表示機能の改良........................................................................................................34 3.9 演算波形表示機能の改良............................................................................................................36 3 DS-3000 Series Combustion Analysis Software - 新機能説明 - 4. 5. 4 新機能説明(変更と削除機能) ........................................................................................38 4.1 格納する場所を変更した機能....................................................................................................38 4.2 削除した機能...............................................................................................................................39 新機能とハードウェア対応一覧表...................................................................................40 5.1 各種機能とハードウェア対応一覧表........................................................................................40 5.2 オプション機能とハードウェア対応一覧表.............................................................................42 新機能説明(ハードウェア編) 1. 新機能説明(ハードウェア編) 1.1 DS-3000 シリーズ燃焼解析システム / 参照項目番号 ・DS-3180 燃焼解析メインユニット (ONO-LINK3 インタフェース) ・DS-3280 燃焼解析メインユニット (USB3.0 インタフェース) ・DS-0382 16CH 燃焼用 D/A ユニット ・DS-0381 16CH 燃焼用低速 A/D ユニット ・DS-0380 4CH 燃焼用高速 A/D ユニット ・DS-0378 燃焼用パルス入力ユニット 5 DS-3000 Series Combustion Analysis Software - 新機能説明 - 新機能説明(ハードウェア編) 1.2 ハードウェアの新機能詳細説明 ■■1:メモリの増量 DS-3000 シリーズ(ここでは DS-0380 4CH 燃焼解析用 A/D ユニットの例)計測ユニットでは、搭載 するメモリの容量を倍増しています。 その結果、従来の DS-2000 シリーズ計測ユニットに比べ、倍のサイクル数を計測することが可能になり ました。 次は、4CH での計測時の場合で比較した一覧表です。 角度分解能 DS-2000 シリーズ 計測サイクル数 DS-3000 シリーズ 計測サイクル数 0.05 1,000 2,000 0.1 2,000 4,000 0.25 5,000 10,000 0.5 10,000 20,000 1.0 20,000 20,000 • 実際の数値は、演算処理内容や使用 CH 数などにより大きく変化します。ご注意ください。 ■■2:解析処理速度の向上 DS-3000 シリーズ計測ユニットでは、DS-2000 シリーズ計測ユニットに比べて処理速度の向上が図られ ています。 その結果、高負荷・高回転領域でもリアルタイムな演算を可能にしました。 次は、4CH での計測時の場合で比較した一覧表です。 なお、表中の「上限回転速度」とは、DS-2000 または DS-3000 計測ユニットにおいて、リアルタイム 演算処理が可能な回転速度の上限を意味しています。 角度分解能 DS-2000 シリーズ 上限回転速度 DS-3000 シリーズ 上限回転速度 0.05 3,500 r/min 5,900 r/min 0.1 6,450 r/min 11,600 r/min 0.25 14,100 r/min 25,000 r/min 0.5 20,450 r/min 25,000 r/min 1.0 25,000 r/min 25,000 r/min • 実際の数値は、演算処理内容や使用 CH 数などにより大きく変化します。 また、ご使用のパーソナルコンピュータのスペックやパフォーマンスによっても影響されます。ご注意 ください。 ■■3:ONO-LINK 2/3 および USB3.0 インタフェース DS-3180 または DS-3280 の各燃焼解析メインユニットは、USB2.0/3.0 ポートを装備したパーソナ ルコンピュータであれば、従来からのインタフェース(PCI や PCI Express、ExpressCard、CardBus) の有無のかかわらず接続することができます。 6 新機能説明(ハードウェア編) DS-3280 燃焼解析メインユニットには、USB2.0/3.0 ポートを装備したパーソナルコンピュータと直接 USB ケーブル 1 本のみで接続するインターフェース(USB3.0 インタフェース)が装備されています。 DS-3180 燃焼解析メインユニットには、DS-0399 ONO-LINK 3(USB)を接続する ONO-LINK3 イ ンターフェースが装備されています。DS-0399 ONO-LINK 3(USB)により、DS-3000 計測ユニット を USB2.0 ポートを装備したパーソナルコンピュータに接続できます。 また、DS-2000 シリーズ計測ユニットも、DS-0299 ONO-LINK 2(USB)により、USB2.0 ポート を装備したパーソナルコンピュータに接続できます。 DS-3000 シリーズ計測ユニット(DS-3280) パーソナルコンピュータ USB ケーブル DS-3000 シリーズ計測ユニット(DS-3180) パーソナルコンピュータ DS-0399 ONO-LINK3(USB) ONO-LINK3 ケーブル USB ケーブル DS-2000 シリーズ計測ユニット パーソナルコンピュータ DS-0299 ONO-LINK2(USB) ONO-LINK2 ケーブル USB ケーブル • DS-0299 ONO-LINK 2(USB)および DS-0399 ONO-LINK 3(USB)は、USB 規格に準じて設 計しおります。ただし、市販されているすべてのパーソナルコンピュータとの接続を保証するものでは ありません。ご注意ください。 • パーソナルコンピュータに取り付けた DS-0299 ONO-LINK 2(USB)および DS-0399 ONOLINK 3(USB)は、ドライバソフトウェアをインストールすることにより正常に動作します。ドライ バソフトウェアのインストールの詳細は、製品に付属のインストールマニュアルを参照ください。 • DS-0299 ONO-LINK 2(USB)および DS-0399 ONO-LINK 3(USB)は、必ず指定の USB ケー ブルで直接接続してください。USB ハブなどを使用した接続は保証しておりません。 • パーソナルコンピュータをスリープ状態や休止状態にする場合は、 必ず DS-0299 ONO-LINK 2 (USB) および DS-0399 ONO-LINK 3(USB)の USB ケーブルを取り外してください。 • DS-0299 ONO-LINK 2(USB)および DS-0399 ONO-LINK 3(USB)による通信の実行中は、 絶対にパーソナルコンピュータをスリープ状態や休止状態にしたり、USB ケーブルの抜き挿しをしな いでください。通信中のデータを破損する恐れがあります。 7 DS-3000 Series Combustion Analysis Software - 新機能説明 - 新機能説明(ハードウェア編) ■■4:DS-0378 燃焼用パルス入力ユニットのアイソレーション DS-0378 燃焼用パルス入力ユニット(下図参照)は、1P/R 信号入力端子および角度パルス信号入力端子 とステータス信号出力端子、外部ステータス信号入力端子の各端子間を絶縁しています(1P/R 信号入力端 子と角度パルス信号入力端子はコモン共通) 。 その結果、入出力端子の信号が受けるノイズの影響が軽減されています。 ・1P/R 信号入力端子 ・角度パルス信号入力端子 ・ステータス信号出力端子 ・外部スタート信号入力端子 ■■5:ステータス信号出力 DS-0378 燃焼用パルス入力ユニットのステータス信号出力端子(上図参照)から出力する TTL 信号により、 DS-0328 燃焼解析ソフトウェアの Busy ステータスまたは DS-3000 計測ユニットのサイクル更新ステー タスを、それぞれ出力することができます。 例えば、サイクル更新ステータスは、他の計測機器でのサイクル同期に利用することができます。 ⨋⨋Busy ステータス出力設定時の出力信号仕様 DS-0328 燃焼解析ソフトウェアの Busy 状態を監視し、処理中に Hi(5V)出力します。 Hi(5V) Lo(0V) DS-3000 電源 ON 8 演算モニタ 開始 演算モニタ 停止 計測 開始 計測 停止 演算 開始 演算 終了 DS-3000 電源 OFF 新機能説明(ハードウェア編) ⨋⨋サイクル更新ステータス設定時の出力信号仕様 DS-0328 燃焼解析ソフトウェアによる標準計測時には、サイクルが更新されるタイミングで Duty50% の TTL 信号を出力します。 また、オプションの DS-0360 エンコーダレス計測機能によるエンコーダレス計測を実行した場合には、 1P/R を開始位置とした一定時間幅(1ms)での TTL 信号を出力します。 この出力信号を他の計測機器に入力することにより、当社製燃焼解析装置のサイクルが更新されるタイミン グを確認することができます。 さらに、他の計測機器において、サイクルを同期させた解析が可能になります。 1P/R トリガ アジャスト 行程区切り 気筒 1 1 サイクル目 2 サイクル目 Hi(5V) ・標準計測時 Lo(0V) 9 DS-3000 Series Combustion Analysis Software - 新機能説明 - 新機能説明(ソフトウェア編) 2. 新機能説明(ソフトウェア編) DS-0360 2.1 DS-0360 エンコーダレス計測機能 • エンコーダレス計測機能は、オプションの DS-0360 エンコーダレス計測機能がインストールされてい る場合にのみ有効な機能です。 DS-0360 エンコーダレス計測機能は、エンコーダを付けるスペースが無いときや、または取り付け治具を 作る手間と時間が無い場合などに、精度を求めることなく燃焼解析を実行したい要望を実現するための機能 です。 DS-0360 エンコーダレス計測は、ギアなどを用いた少数パルスや、エンジンの点火時期等を制御するため に組み込まれているクランク角センサの信号(ECU 用クランク角度信号)による計測を可能にします。 ⨋⨋エンコーダレス計測時の制限事項 DS-0360 エンコーダレス計測機能では使用不可な機能があります。必ず事前にご確認ください。 ソフトウェア DS-0328 燃焼解析ソフトウェア 使用不可機能 • 2 箇所以上の欠け歯設定では始動計測不可 • 計測角度分解能は 1.0°/0.5° のみ DS-0349 クランク角度パルス周期計測機能 • パルス周期計測は使用不可 DS-0361 トルク変動解析機能 • アナログ出力にてエンジントルク選択不可 (ただし、DS-3000 シリーズ計測ユニットの接続時のみ) ■■エンコーダレス計測の原理 DS-0360 エンコーダレス計測機能では、リアルタイム時間角度変換により少数パルス(8 ~ 360P/R) の角度信号であっても、また加速減速のような過渡的な運転条件下でも、安定した計測を実施することがで きます。これによりエンコーダなしでも精度よく計測することが可能となります。 また、DS-0360 エンコーダレス計測は、DS-0228 定常燃焼解析ソフトウェアのオプション DS-0260 簡易逓倍計測に比べて、よりエンコーダを使用した標準計測に近い(精度の良い)計測が可能です。 さらに、始動計測も実行可能になります。 標準計測 DS-0260 簡易逓倍計測 DS-0360 エンコーダレス計測 エンジン回転速度 10 新機能説明(ソフトウェア編) ■■複数欠け歯信号の計測 Grade 2 欠け歯なしはもちろん、1 箇所欠けから 3 箇所欠けまで、複数欠け歯信号であっても計測することが可能で す。 DS-0328 燃焼解析ソフトウェアが Grade2 の場合は、各欠け歯箇所設定に対し、任意に実歯または欠歯 を設定することができます。その結果、多様なパターンでの計測が可能になります(下記〈エンコーダレス 計測設定〉ダイアログボックス参照) 。 また、DS-0328 燃焼解析ソフトウェアが Grade1 の場合は、次の 6 パターンから選択できます。 〈パターン 1:欠け歯なし〉 〈パターン 2:欠け歯部 1 箇所〉 〈パターン 3:欠け歯部 2 箇所〉 0 /180 〈パターン 4:欠け歯部 2 箇所〉 -30 /30 〈パターン5:欠け歯部 3 箇所〉 0 /120 /240 〈パターン 6:欠け歯部 3 箇所〉 0 /30 /180 なお、DS-2000 シリーズ計測ユニットに接続した場合は、欠け歯部2箇所または3箇所による計測はでき ません。ご注意ください。 11 DS-3000 Series Combustion Analysis Software - 新機能説明 - 新機能説明(ソフトウェア編) ■■遅れ補正機能 ECU 用クランク角度信号などの信号では、電磁ピックアップによりセンシングしているため、回転速度が 上がるにつれ波形振幅が大きくなり、サンプリング位置がずれていくことがあります。 遅れ補正機能は、その遅れ量を補正するために回転速度範囲を設定し、その範囲に対して 1 次関数補間での 遅れ量補正を考慮することにより、遅れによる影響をなくすことができます。 DS-0328 燃焼解析ソフトウェアでは、ANGLE 信号に入力した信号に対し、遅れ補正の条件を設定するこ とができます。 1000 r/mim 3000 r/min 5000 r/min ※サンプリング位置がずれることにより、 筒内圧力波形もずれる サンプリング位置がずれる 補正量 遅れ補正処理 ※遅れ補正処理によりサンプリング位置ずれ による影響をなくす 12 新機能説明(ソフトウェア編) 2.2 DS-0337 燃焼騒音解析機能 DS-0337 • 燃焼騒音解析機能は、オプションの DS-0337 燃焼騒音解析機能がインストールされている場合にのみ 有効な機能です。 DS-0337 燃焼騒音解析機能とは、計測が完了したエンジンの筒内圧力データから平均筒内圧スペクトラム (CPL:シリンダ内プレッシャーレベル)を算出し、事前に設定した構造減衰量(SAL)からエンジンの燃 焼騒音レベル(CNL)を推定する、リアルタイムの燃焼騒音解析機能です。 ■■リアルタイム燃焼騒音解析実行用システム リアルタイム燃焼騒音解析には、オプションの DS-0337 燃焼騒音解析機能がインストールされており、 かつ DS-0364 4CH 入力ユニットが増設されている必要があります。さらに、間欠演算の実行には DS0380 4CH 燃焼用高速 A/D ユニットも必要です。 エンジン DS-0380 筒内圧力信号分岐 DS-0364 DS-0380 4CH 燃焼用高速 A/D ユニット DS-0364 4CH 入力ユニット 間欠演算 リアルタイム演算 ハードウェア DS-0380 4CH 高速 A/D ユニット DS-0364 4CH 入力ユニット サンプリング 角度基準 時間基準 13 DS-3000 Series Combustion Analysis Software - 新機能説明 - 新機能説明(ソフトウェア編) 2.3 DS-0328T 過渡燃焼解析機能 DS-0328T • 過渡計測は、オプションの DS-0328T 過渡燃焼解析機能がインストールされている場合にのみ有効な 機能です。 • ここで記載されている表中の数値は、4CH で計測した場合の値です。ただし、演算処理内容や計測す るチャンネル数により数値は大きく異なります。ご注意ください。 ■■DS-0328T 過渡燃焼解析の概要 DS-0328T 過渡燃焼解析機能とは、定常計測を対象に設計された DS-0328 燃焼解析ソフトウェアに対し、 過渡計測に対応するために大容量データや過渡データの処理、あるいは表現方法についての機能を新たに追 加したオプション機能です。 ■■DS-0328T 過渡燃焼解析機能の新機能 DS-0328T 過渡燃焼解析機能は、DS-0228 定常燃焼解析ソフトウェアのオプションとして設定されてい た DS-0228T 過渡燃焼解析機能に比べ、より多サイクルの計測が可能になりました。 詳細は、次の表を参照ください。 計測角度分解能 14 計測可能最大サイクル数 収録時間(1800 r/min 平均) DS-0228T DS-0328T DS-0228T DS-0328T 0.05 4,400 30,000 293 s(4.89 min) 2000 s(33.34 min) 0.1 8,900 60,000 593 s(9.89 min) 4000 s(66.67 min) 0.25 22,400 100,000 1493 s(24.89 min) 6666 s(111.11 min) 0.5 44,700 100,000 2980 s(49.67 min) 6666 s(111.11 min) 1.0 80,000 100,000 5333 s(88.88 min) 6666 s(111.11 min) 新機能説明(ソフトウェア編) 2.4 DS-0363 演算カスタマイズ機能 DS-0363 • 演算カスタマイズ機能は、オプションの DS-0363 演算カスタマイズ機能がインストールされている場 合にのみ有効な機能です。 ■■DS-0363 演算カスタマイズ機能の概要 任意に演算式を作成することができます。 燃焼解析装置で標準対応している各種演算関数と数値とを四則演算により組み合わせ、任意の演算関数を作 成します。 作成した任意の演算関数の結果は、分析結果個別表示ウィンドウおよびトレンドウィンドウ上に表示したり、 アナログ出力設定より出力が可能です。 ■■DS-0363 演算カスタマイズ条件の設定 分析(A)メニューから[演算カスタマイズ 追加 / 削除(U) ]コマンドをクリックすると、任意の演算式 を登録する〈演算カスタマイズ 追加 / 削除〉ダイアログボックスが表示されます。 さらに、〈演算カスタマイズ 追加 / 削除〉ダイアログボックス上の[追加]または[設定]ボタンをクリッ クすると、詳細な演算条件の設定用〈演算カスタマイズ設定〉ダイアログボックスが表示されます。 15 DS-3000 Series Combustion Analysis Software - 新機能説明 - 新機能説明(ソフトウェア編) 2.5 DS-0383 CAN 計測機能 DS-0383 • [CAN 設定]コマンドは、オプションの DS-0383 CAN 計測機能がインストールされている場合に有 効となります。 • DS-0383 CAN 計測機能には、オプションの CAN ハードウェア(VN1610 CAN インターフェース Vector 社製)が必要です。また、オプションの CAN ハードウェアは、ドライバをインストールする必 要もあります。ドライバのインストール方法や機器の取扱い説明についての詳細は、VN1610 CAN イ ンターフェース(Vector 社製)に付属のインストール CD(Vector Driver Disk)を参照ください。 • DS-0383 CAN 計測機能を使用して、ECU に接続した状態での公道走行はできません。 ■■DS-0383 CAN 計測機能の概要 オプションの CAN ハードウェア(VN1610 CAN インターフェース Vector 社製)を追加することにより、 CAN データを取り込むことが可能になります。 取り込んだ CAN データは、各サイクルごとの計測結果として表示したり、または計測データとして保存す ることができます。 さらに、〈CAN 設定[追加 / 削除]〉ダイアログボックス上で通信条件を設定することにより、最大 32CH 分の CAN データをモニタリングしたり計測することが可能になります。 ■■CAN データ取込み用システム構成例 次は、DS-3000 シリーズ燃焼解析システムへ、 オプションの CAN ハードウェア(VN1610 CAN インター フェース Vector 社製)を組み込んだシステム構成例です。 エンジン CH1 CH1(A) 制御盤 (FAMSシステム等) CANcable 2Y CH2 CH2(B) USB DS-3000シリーズ 燃焼解析システム 16 VN1610 CAN インターフェイス パーソナルコンピュータ DS-0328+DS-0383 新機能説明(ソフトウェア編) 2.6 頻度解析機能 Grade 2 • 頻度処理機能は、ご使用の DS-0328 燃焼解析ソフトウェアが Grade2 に対応している場合にのみ有 効な機能です。 ■■頻度処理機能の概要 任意に設定した演算関数に対し、頻度処理を実行します。 統計サイクル数分の演算結果に対して頻度処理を実行することにより、各サイクルの演算結果がどのような 分布にあるのかを確認することができます。 各サイクルの分布は、ヒストグラム表示による確認の他に、統計サイクル数間での最大値または最大値位置 (頻度最大値 / 最大値位置)を各種ウィンドウ上で表示し確認することもできます。 さらに、アナログ信号として出力することも可能です。 ■■頻度処理条件の設定 分析(A)メニューから[頻度処理 追加 / 削除(I) ]コマンドをクリックすると、任意の頻度処理条件を登 録する〈頻度処理 追加 / 削除〉ダイアログボックスが表示されます。 さらに、〈頻度処理 追加 / 削除〉ダイアログボックス上の[追加]または[設定]ボタンをクリックすると、 詳細な頻度処理条件の設定用〈頻度処理設定〉ダイアログボックスが表示されます。 17 DS-3000 Series Combustion Analysis Software - 新機能説明 - 新機能説明(ソフトウェア編) 2.7 モータリング計測結果のファイル保存機能 ■■モータリング計測結果のファイル保存機能の概要 TDC 補正前の計測結果としてデータを保存することにより、モータリングを実施した時の状態を、計測結 果データ(.CBDR)としてファイルに保存することが可能になりました。 ■■モータリング計測結果のファイルへの保存手順 モータリング計測結果をファイルに保存するには、計測(M)メニューから[モータリング(T) ]コマンド をクリックすると表示される〈モータリング設定〉ダイアログボックス上で、設定項目[結果保存]を ON に切り替えます。 18 新機能説明(ソフトウェア編) 2.8 ドッキングウィンドウ ■■ドッキングウィンドウの概要 DS-0328 燃焼解析ソフトウエアを起動すると表示される、メインウィンドウ上に配置されている簡易操作 計測ウィンドウ / データ情報表示ウィンドウ / メッセージログウィンドウの各ウィンドウは、 ドッキングウィ ンドウです。 ドッキングウィンドウには、ドッキング機能 / フローティング機能 / タブ化機能の、3 つの機能が装備され ています。 ・タイトルバー ・自動的に隠すボタン ・閉じるボタン ・ポップアップメニュー ・簡易操作計測ウィンドウ ・データ情報表示ウィンドウ ・メッセージログウィンドウ 19 DS-3000 Series Combustion Analysis Software - 新機能説明 - 新機能説明(ソフトウェア編) ■■ドッキング機能の操作手順 ウィンドウのタイトルバーをマウスでドラッグすると表示されるドッキングアローにより、配置場所を自由 に移動することができます。 次は、データ情報表示ウィンドウを右端から左端にドッキングする操作例です。 1 ウィンドウのタイトルバーをドラッグしながら移動するとフローティングウィンドウ化し、ドッキング 2 ドッキング先を示した矢印にカーソルをポイントすると、移動先にドッキングエリアを示す矩形が新た 3 ドッキング先を示した矢印にカーソルをポイントした後マウスのドラッグをリリースすると、移動エリ アロー(矢印)が表示されます。 に表示されます。 アを示す矩形にウィンドウが移動します。 ・ドッキングアロー ・データ情報表示ウィンドウ ・ドッキングエリア 20 新機能説明(ソフトウェア編) ■■フローティング機能の操作手順 ドッキングウィンドウは、フローティングウィンドウ化することにより、燃焼解析メインウィンドウの外へ でも自由に移動および配置することが可能になります。 次は、データ情報表示ウィンドウをフローティングウィンドウ化する操作例です。 1 ウィンドウのタイトルバーをドラッグしながら移動すると、フローティングウィンドウ化します。 2 フローティングウィンドウは、タイトルバーをドラッグすることで自由に移動することができます。 3 フローティングウィンドウは、ウィンドウのタイトルバーをドラッグすると表示されるドッキングア また、ウィンドウの大きさも自由にリサイズすることができます。 ロー(矢印)により、自由な位置に再度ドッキングすることができます。 ・データ情報表示ウィンドウ 21 DS-3000 Series Combustion Analysis Software - 新機能説明 - 新機能説明(ソフトウェア編) ■■タブ化機能の操作手順 ドッキングウィンドウはタブ化することができます。不必要な時にはタブとして格納することにより、燃焼 解析用のウィンドウ表示エリアを拡大することが可能になります。 ウィンドウのタブ化は、自動的に隠すボタンのクリックにより ON( )または OFF( )に切り替えます。 ON( )に切り替えるとウィンドウがタブに切り替わります。タブ化すると、ウィンドウタイトは橙色に 表示されます。 次は、すべてのドッキングウィンドウをタブ化した例です。 ・タブ ・自動的に隠すボタン タブ化したウィンドウは、カーソル操作により展開および格納できます。 次のように、カーソルをタブ上にポイントするとウィンドウが展開し、カーソルをタブ上から離すと再度タ ブに格納されます。 22 新機能説明(ソフトウェア編) 2.9 クランク位置検出機能 ■■クランク位置検出機能の概要 クランク位置検出機能とは、エンジンが始動および停止する時のクランク角度位置を確認する機能です。 クランク位置検出機能は、ハードウェア設定(E)メニューから[任意物理量の登録(P) ]コマンドをク リックすると表示される〈任意物理量信号選択〉ダイアログボックス上の、 [▼]をクリックし〈任意物理 量信号選択〉ダイアログボックスを表示します。その後、 〈任意物理量信号選択〉ダイアログボックス上の 設定項目の種類を、[環境諸元]から[始動 / 停止]に切り替えると表示される一覧リストから、 [逆転検知 ANGLE]を選択すると使用可能に切り替わります。 また、高速 A/D 信号として ANGLE 信号と位相の異なる信号を入力することにより、クランク始動位置 / クランク停止位置 / クランク逆回転範囲の、各情報を得ることが可能になります。 クランク角度の計測結果は、次のようにクランク位置として波形表示したり、テキストファイル(.CSV) として出力することが可能です。 ■■逆回転検出の概要 クランク位置を検出するには、計測のサンプリングクロック生成に使用しているクランク角度パルスと、位 相が異なる信号(位相違い信号)、高速 A/D 信号を、それぞれ入力する必要があります。 DS-0328 燃焼解析ソフトウェアでは、位相違い信号をソフトウェアの内部処理により正規化し、正回転時 との比較から逆回転の有無を検知します。 23 DS-3000 Series Combustion Analysis Software - 新機能説明 - 新機能説明(ソフトウェア編) 逆回転検出機能は、 〈オプション設定〉ダイアログボックス上の[最小分解能設定]で、 標準計測を[ダイレクト] に切り替えた場合にのみ使用することが可能です。 [ダイレクト]に切り替えると、入力された位相違い信 号は、正回転時には次の図のようにサンプリングされます。 次の図のように、正回転時と逆回転時とでは位相違い信号が異なるため、逆回転の有無を検知することがで きます。 逆回転検出機能では、計測開始後に最初に成立した 1 行程を正回転の基準とし、逆回転を検出しています。 サンプリングクロック 1 位相遅れ信号 0 正規化 1 0 逆回転が起こった場合、位相遅れ信号は次の図ようにサンプリングされ、前述の正回転時と異なります。 サンプリングクロック クランク軸が逆回転 1 0 正規化 1 0 24 新機能説明(改良機能) 3. 新機能説明(改良機能) 3.1 ファイル操作の改良 • 複数の計測データファイル(.CBDR/.CBD/.TCBD)を同時に開くことはできません。開くことが可能 な計測データファイルは 1 ファイルのみです。ご注意ください。 • 未保存の計測または演算処理データがあるファイルがすでに開いている場合には、現在開いているファ イルの保存を確認するメッセージダイアログボックスが表示されます。 ■■計測データファイルの直接展開 DS-0328 燃焼解析ソフトウェアでは、次のいずれかの計測データファイルのアイコン( )をマウスで ダブルクックすることにより、ダブルクリックした計測ファイルを展開した状態で、DS-0328 燃焼解析ソ フトウェアを起動することができます。 ファイル名 DS-0328 燃焼解析用計測データファイル DS-0228 定常燃焼解析用計測データファイル DS-0228T 過渡燃焼解析用計測データファイル 略称 拡張子 CBDR .CBDR CBD .CBD TCBD .TCBD 25 DS-3000 Series Combustion Analysis Software - 新機能説明 - 新機能説明(改良機能) ■■ドラッグ & ドロップによる計測データファイルの展開 計測データファイルのアイコン( )を、燃焼解析メインウィンドウの燃焼解析用各種ウィンドウ表示エ リア上にドラッグ & ドロップすることにより、計測データファイルを直接展開することができます。 燃焼解析用各種ウィンドウ表示エリア上に計測データファイルのアイコン( )をドラッグ & ドロップす ると、コンディション情報の読込み条件を設定する〈開く〉ダイアログボックスが新たに表示されます。 〈開く〉ダイアログボックス上で、コンディション情報の読み込み条件を設定し[開く(O) ]ボタンをクリッ クすると、ドラッグ & ドロップした計測データファイルが展開します。 26 新機能説明(改良機能) 3.2 トレンドウィンドウ時間軸表示 ■■トレンドウィンドウ時間軸表示の概要 従来、トレンドウィンドウでの時間軸表示機能は、オプションの DS-0328T 過渡燃焼解析機能の専用機能 でした。 今回、新たにオプションの DS-0328T 過渡燃焼解析機能を追加することなく、トレンドウィンドウでの時 間軸表示機能を標準化しました。 その結果、標準の機能で各サイクルの演算結果を、時間軸表示で確認することが可能になりました。 ■■トレンドウィンドウ時間軸表示条件の設定 表示(V)メニューから[トレンドウィンドウ 追加 / 削除(I) ]コマンドをクリックすると、 任意のトレンドウィ ンドウ条件を登録する〈トレンドウィンドウ 追加 / 削除〉ダイアログボックスが表示されます。 さらに、 〈トレンドウィンドウ 追加 / 削除〉ダイアログボックス上の[追加]または[設定]ボタンをクリッ クすると、詳細なトレンドウィンドウ条件の設定用〈トレンドウィンドウ設定〉ダイアログボックスが表示 されます。 〈トレンドウィンドウ設定〉ダイアログボックス上でトレンドウィンドウ時間軸表示条件を設定します。 27 DS-3000 Series Combustion Analysis Software - 新機能説明 - 新機能説明(改良機能) 3.3 絶対角度テキストファイル(ABS ファイル)の時間基準出力 ■■絶対角度テキストファイル(ABS ファイル)の時間基準出力の概要 従来、角度基準でしか出力できなかった ABS ファイルを、時間基準での出力を可能にしました。 時間基準での出力時には、出力ステップを 0.1 ms/1 ms/2 ms/5 ms の中から選択できます。 各時刻での筒内圧力や任意物理量は、角度データから補間して出力しています。 なお、パルス周期計測データが存在する場合はパルス周期から経過時間を求め、それ以外は各サイクルの瞬 時エンジン回転速度データから経過時間を算出します。 ■■絶対角度テキストファイル(ABS ファイル)の時間基準出力条件の設定 分析(A)メニューから[テキストファイル出力(X) ]コマンドをクリックすると、 〈テキストファイル出力〉 ダイアログボックスが表示されます。 〈テキストファイル出力〉ダイアログボックス上の[abs:絶対角度]を ON に切り替えた後[設定]ボタ ンをクリックすると、詳細な絶対角度テキストファイル(ABS ファイル)の時間基準出力条件の設定用〈絶 対角度テキストファイル出力〉ダイアログボックスが表示されます。 〈絶対角度テキストファイル出力〉ダイアログボックス上で、絶対角度テキストファイル(ABS ファイル) の時間基準出力条件を設定します。 28 新機能説明(改良機能) 3.4 燃焼質量割合設定 ■■燃焼質量割合設定の概要 燃焼質量割合の演算時に、従来は燃焼質量割合開始点および終了点パラメータにより燃焼開始点と終了点と を求め、燃焼質量割合を求めていました。 今回は、新たに任意の角度位置にて燃焼開始点および終了点を求めることができるようになりました。 これにより、熱発生率に寄らず、指定した角度位置を燃焼開始点および終了点に設定することができ、より 自由に燃焼質量割合位置を演算することを可能にしました。 また、燃焼質量割合開始点から、終了点の範囲内にある熱発生率 dQ のマイナス値を熱発生量の積算に含め るように切り替えることもできるようになりました。 ■■燃焼質量割合条件の設定 諸元(S)メニューから[環境諸元(S) ]コマンドをクリックすると、 〈環境設定〉ダイアログボックスが 表示されます。 〈環境設定〉ダイアログボックス上の[設定] (燃焼質量割合設定)ボタンをクリックすると、詳細な燃焼質 量割合設定条件用〈燃焼質量割合設定〉ダイアログボックスが表示されます。 〈燃焼質量割合設定〉ダイアログボックス上で、燃焼質量割合条件を設定します。 ■■開始および終了点の決定パラメータを選択した場合(従来処理と同様) 燃焼質量割合開始位置Ⓐは、熱発生率最大値 dQMax から左へ検索し、熱発生率 dQ が燃焼質量割合開始決 定パラメータのポイント数が連続して 0 以下の値となった時の、最も 0 に近い正の値のクランク角度にな ります。この点の前のポイントが燃焼質量割合 0% となります。 燃焼質量割合終了位置Ⓑは、熱発生率最大値 dQMax から右へ検索し、熱発生率 dQ が燃焼質量割合終了点 決定パラメータのポイント数が連続して 0 以下の値となった時の、最後の正の値のクランク角度になります。 この点が燃焼質量割合 100% のポイントとなります。 29 DS-3000 Series Combustion Analysis Software - 新機能説明 - 新機能説明(改良機能) :熱発生率 :燃焼質量割合 Ⓐ ● Ⓑ ■■開始および終了点の角度パラメータを選択した場合 燃焼質量割合開始位置Ⓒおよび燃焼質量割合終了位置Ⓓは、 〈燃焼質量割合設定〉ダイアログボックス上で 設定された開始点角度[°ATDC]および終了点角度[°ATDC]となります。 開始および終了点決定パラメータを選択すると、対象となる波形からポイントを求めます。その一方、開始 および終了点角度を選択した場合は、波形に関係なくすべての波形において設定された一意の値を使用しま す。 次の図は、〈燃焼質量割合設定〉ダイアログボックス上の設定項目[Q の計算に dQ のマイナス値を含める] を ON に切り替えた例です。この場合、熱発生率 dQ がマイナスの値になったときも熱発生量の積算に含め ます。 :熱発生率 :燃焼質量割合 Ⓒ 30 ● Ⓓ 新機能説明(改良機能) 3.5 モニタ中のパルスエラーダイアログ表示設定 ■■モニタ中のパルスエラーダイアログ表示設定の概要 モニタ中に発生するパルスエラーダイアログの、表示条件を設定します。 表示条件を変更することにより、例えば HEV などの始動や停止を繰り返す場合、始動または停止時に発生 するパルスエラーを拾わないようにしたり、一定時間経過後にパルスエラーダイアログの表示を消すことが 可能になります。 ■■モニタ中のパルスエラーダイアログ表示条件の設定 その他(H)メニューから[オプション(O) ]コマンドをクリックすると、 〈オプション設定〉ダイアログボッ クスが表示されます。 〈オプション設定〉ダイアログボックス上の[表示設定]タブ(燃焼質量割合設定)ボタンをクリックすると、 表示の設定条件用の画面に切り替わります。 表示の設定条件用の画面に切り替わった〈オプション設定〉ダイアログボックス上の設定項目[モニタ中パ ルスエラーダイアログ表示]で、モニタ中のパルスエラーダイアログ表示条件を設定します。 ・モニタ中パルスエラーダイアログ表示条件設定 31 DS-3000 Series Combustion Analysis Software - 新機能説明 - 新機能説明(改良機能) 3.6 自動保存計測機能の改良 自動保存計測機能とは、計測完了後に自動的に計測データファイルおよび各種テキストファイルを保存する 機能です。 DS-0328 燃焼解析ソフトウェアでは、自動保存計測機能により保存されるファイル(* CBDR)名に連 続番号や計測時間、平均エンジン回転速度を付与することが可能になりました。 ■■自動保存時のファイル名条件設定用ダイアログボックス 自動保存時のファイル名条件を設定する〈自動保存計測設定〉ダイアログボックスは、計測(M)メニュー から[計測(M)]コマンドをクリックするか、または燃焼解析用ツールバーの[計測]をクリックすると 表示される〈計測〉ダイアログボックス上で、 [自動保存]を ON に切り替えた後に[設定]ボタンをクリッ クすると表示されます。 ・自動保存時のファイル名条件設定 ONO_0000_12h34m56s789-12h35m12s345_02500rpm.CBDR ・平均エンジン回転速度 ・計測時間 ・連続番号 / ステップ ・ファイル名 32 新機能説明(改良機能) 3.7 連続演算機能の改良 DS-0328 燃焼解析ソフトウェアでは、連続演算実行時の演算処理の高速化を実現しました。 演算処理の高速化を実現したことにより、DS-0228 定常燃焼解析ソフトウェアに比べ、より効率良く多数 ファイルの演算処理や出力が可能になりました。 さらに、別フォルダに格納した連続演算処理用計測データファイル(.CBDR/.CBD)を複数登録すること が可能なため、効率に良い連続演算処理を実現しています。 ■■連続演算処理条件の設定と実行用ダイアログボックス 連続演算の処理および条件の設定は、ファイル(F)メニューから[連続演算]コマンドをクリックすると 表示される、次の〈連続演算設定〉ダイアログボックス上から実行します。 〈連続演算設定〉ダイアログボックス上の[自動保存ファイル出力設定]ボタンをクリックすると表示され る〈自動保存ファイル出力設定〉ダイアログボックス上では、オプションを含めると最大で 12 種類の、保 存出力するファイルを選択することができます。 33 DS-3000 Series Combustion Analysis Software - 新機能説明 - 新機能説明(改良機能) 3.8 計測データ表示機能の改良 ■■波形表示方法の種類と詳細 計測データ表示ウィンドウ上の波形表示方法が、連続 / 重ね描き / 平均 / 始動 / 停止の 5 種類に増えました。 その結果、計測データ表示ウィンドウ上にエンジン始動または停止時の筒内圧力波形を表示し、確認するこ とが可能になりました。 また、クランク位置検知機能と組み合わせることにより、クランク位置情報や逆回転の有無も確認すること ができます。 次は、各波形の表示方法(連続 / 重ね描き / 平均 / 始動 / 停止)で描画したデータの表示例です。 〈連続〉 〈始動〉 〈重ね描き〉 〈停止〉 〈平均〉 34 新機能説明(改良機能) 波形表示方法 連続 重ね描き 平均 始動 詳細 各サイクルごとの計測結果を横並びに表示します。 • 連続波形表示を選択した場合には、 [表示開始サイクル]および[表示サイクル数]の 各条件を設定します。 各サイクルの計測結果を重ねて表示します。 • 重ね描き波形表示を選択した場合には、 [表示開始サイクル]および[表示サイクル数] の各条件を設定します。 分析(A)メニューから[演算設定(C) ]コマンドをクリックすると表示される〈演算 処理設定〉ダイアログボックス上で、任意に設定した範囲の平均演算波形を表示します。 • 平均波形表示を選択した場合には、 [表示開始サイクル]および[表示サイクル数]の 各条件は設定しません。 始動計測を実行した場合に、始動半端工程を絶対角度で表示します。 • 始動波形表示を選択した場合には、 [表示サイクル数]のみ条件を設定します。 始動計測を実行した場合に、終了半端工程を絶対角度で表示します。 停止 • 停止波形表示を選択した場合には、 [表示サイクル数]のみ条件を設定します。 • DS-3000 シリーズ計測ユニットを接続して実行した始動計測データに対してのみ、選 択することが可能です。 ■■計測データ表示条件の設定用ダイアログボックス 表示(V)メニューから[計測データ表示(M) ]コマンドをクリックすると表示される〈計測データ表示〉 ダイアログボックス上で、計測データ表示ウィンドウ上の波形表示方法を切り替えます。 ・波形の表示条件設定 35 DS-3000 Series Combustion Analysis Software - 新機能説明 - 新機能説明(改良機能) 3.9 演算波形表示機能の改良 燃焼演算時に使用されるガス重量およびガス定数、さらにエンジントルクデータ(オプションの DS-0361 トルク変動解析機能インストール時)の各波形を、新たに表示することが可能になりました。 ■■ガス重量およびガス定数の波形表示 表示(V)メニューから[演算データ表示(D) ]または[演算モニタ(C) ]コマンドをクリックすると表示 される演算波形の表示条件用ダイアログボックス上で、 [ガス重量]および[ガス定数]を ON に切り替えると、 燃焼演算時に使用されるガス重量およびガス定数の各波形データが表示されます。 次は、〈演算波形表示〉ダイアログボックス上で、ガス重量およびガス定数の各波形データ表示を ON に切 り替えた例です。 ・ガス重量波形表示画面 ・ガス定数波形表示画面 36 新機能説明(改良機能) ■■エンジントルクデータの波形表示 DS-0361 • 気筒平均エンジントルクトレンドウィンドウは、オプションの DS-0361 トルク変動解析機能がインス トールされている場合にのみ有効な機能です。 オプションの DS-0361 トルク変動解析機能がインストールされている場合は、エンジントルクデータの 波形を表示することができます。 表示(V)メニューから[演算データ表示(D) ]または[演算モニタ(C) ]コマンドをクリックすると表示 される演算波形の表示条件用ダイアログボックス上で、 [エンジントルク関連]のエンジントルクを ON に 切り替えるとエンジントルクデータ波形が表示されます。 次は、〈演算波形表示〉ダイアログボックス上で、 [エンジントルク関連]のエンジントルクを ON に切り替 えた例です。 ・エンジントルク波形表示画面 37 DS-3000 Series Combustion Analysis Software - 新機能説明 - 新機能説明(変更と削除機能) 4. 新機能説明(変更と削除機能) 4.1 格納する場所を変更した機能 DS-0228 定常燃焼解析ソフトウェアで次のメニューに格納されていたコマンドが、DS-0328 燃焼解析ソ フトウェアでは、ダイアログボックスまたは DS-0228 定常燃焼解析ソフトウェアとは異なるコマンド名 称で異なるメニューに格納されています。 機能名 38 DS0-228 格納場所 DS-0328 格納場所 行程容積テキストファイルを開く ファイル(F)メニュー: [行程容積テキストファイルを開く] 〈エンジン諸元設定〉ダイアログボックス コマンド 過渡データファイル保存 ファイル(F)メニュー: ファイル(F)メニュー [過渡データファイル保存]コマンド [名前を付けて保存(A) ]コマンド 簡易操作計測 ファイル(F)メニュー: [簡易操作計測]コマンド ポリトロープ法設定 ハードウェア(E)設定メニュー: 〈データ変換〉ダイアログボックス [ポリトロープ法設定(L) ]コマンド 簡易噴射圧力計測設定 ハードウェア(E)設定メニュー: [簡易噴射圧力計測設定]コマンド 〈エンジン諸元〉ダイアログボックス トリガアジャストの微調整 計測(M)メニュー: [トリガアジャストの微調整(A) ] コマンド 〈モータリング設定〉ダイアログボックス 環境諸元テキストファイル読込み 分析(A)メニュー: [環境諸元テキストファイル読込]コ 〈環境諸元〉ダイアログボックス マンド クランク角度パルス周期計測設定 分析(A)メニュー: [クランク角度パルス周期計測設定] 〈計測条件設定〉ダイアログボックス コマンド 補正式選択 分析(A)メニュー: [補正式(H)]コマンド 表示(V)メニュー: [ツールバーとドッキングウィンドウ(T)] コマンド: [簡易操作計測]サブコマンド 〈演算処理設定〉ダイアログボックス 新機能説明(変更と削除機能) 4.2 削除した機能 DS-0328 燃焼解析ソフトウェアでは、DS-0228 定常燃焼解析ソフトウェアに装備されていた次の機能が 削除されています。 ■■グラフ印刷機能の削除 DS-0228 定常燃焼解析ソフトウェアに装備されていた、燃焼演算結果をプリントアウトするグラフ印刷機 能が削除されています。 DS-0328 燃焼解析ソフトウェアでは、次のいずれかの方法で燃焼演算結果をプリントアウトしてください。 □□ テキストファイルとして出力した後にプリントアウト 分析(A)メニューの[演算波形ウィンドウデータテキストファイル出力]コマンドにより、燃焼演算 結果を CSV ファイルに保存した後、Microsoft®Excel など他社アプリケーション上からプリントア ウトを実行します。 □□ イメージファイルとして出力した後にプリントアウト 分析(A)メニューの[演算波形ウィンドウイメージファイル出力]コマンドにより、燃焼演算結果の 波形データをイメージファイルとして保存した後、Microsoft®Word など他社アプリケーション上か らプリントアウトを実行します。 □□ O-Chart からプリントアウト 別売の当社製多機能グラフ作成ツール O-Chart(バージョン 3.5 以降の Basic/Standard/ Professional のいずれか)を追加インストールすることにより、O-Chart 出力機能が有効に切り替わ ります。 O-Chart 出力機能を起動することにより、O-Chart 上から燃焼演算結果のプリントアウトを実行しま す。 ■■ユーザー定義式設定機能の削除 DS-0228 定常燃焼解析ソフトウェアに装備されていた、燃焼解析用演算処理式を C 言語を使ってユーザー が独自に作成した演算式に変更する、ユーザー定義式設定機能が削除されています。 ■■低速 A/D 入力データに対する時間補正機能の削除 DS-0328T DS-0328 燃焼解析ソフトウェアのオプション DS-0328T 過渡燃焼解析機能では、角度基準による計測に 仕様が変更されています。 そのため、DS-0228 定常燃焼解析ソフトウェアのオプション DS-0228T 過渡燃焼解析機能に装備されて いた、低速 A/D に入力する流量などのデータに対して時間補正処理する機能が削除されました。 39 DS-3000 Series Combustion Analysis Software - 新機能説明 - 新機能とハードウェア対応一覧表 5. 新機能とハードウェア対応一覧表 DS-3000 シリーズ燃焼解析ソフトウェアの機能の中には、接続されているハードウェアにより使用できな い機能があります。 次に記載した対応表を参考に、ご使用のハードウェアのバージョンと使用不可の機能をご確認ください。 • DS-3000 シリーズまたは DS-2000 シリーズの各計測ユニットは、ハードウェアのバージョンアップ が有償にて可能です。 ハードウェアバージョンアップの詳細は、お買い求めの当社代理店またはお近くの当社営業所までご相 談ください。 • DS-3000 シリーズ燃焼解析ソフトウェアの機能は、ハードウェアが対応している以外に、ソフトウェ アのバージョンと Grade のバージョンも対応している場合にのみ動作可能です。ご注意ください。 ソフトウェアおよび Grade のバージョンアップの詳細は、お買い求めの当社代理店またはお近くの当社 営業所までご相談ください。 5.1 各種機能とハードウェア対応一覧表 次は、各メニューごとの機能と、ハードウェアの対応一覧表です。 ■■ハードウェア設定(E)メニューにおける機能とハードウェア対応一覧 DS-0328 機能 DS-3000 (DS-0380) DS-2000 B バージョン DS-2000 A バージョン (DS-0280B) (DS-0280A) ○ DS-2000 (DS-0280) × DS-0328 ソフトウェア Grade ver 1.1 1 ver 1.1 1 バージョン 1P/2R 計測機能 ○ ○ アナログ出力サイクル 更新ステータス ○ ○ ○ リアルタイム燃焼騒音 機能 ○ ※2 × × × ver 1.1 1 ○ × × × ver 1.1 1 エンコーダレス計測複 数欠け歯計測機能 ○ ※1 × × × ver 1.3 1 エンコーダレス計測遅 れ補正機能 ○ × × × ver 1.3 1 停止位置検知機能 ○ × × × ver 1.3 1 エンコーダレス計測複 数欠け歯任意設定 ○ × × × ver 2.1 2 ディジタル出力機能 ※1 (非対応) × (非対応) ※ 1: ハードウェアのアップグレードが必要です。 ※ 2: DS0337 燃焼騒音解析機能がインストールされており、かつ DS0364 4CH 入力ユニットが増設されている場合 に使用可能です。 40 新機能とハードウェア対応一覧表 ■■計測(M)メニューにおける機能とハードウェア対応一覧 DS-0328 機能 DS-3000 (DS-0380) 半端行程を含むエンジ ン始動試験機能 ○ 始動試験燃焼解析モー ド設定時の自動保存計 測機能 ○ エンコーダレス始動計 測 ○ DS-2000 DS-2000 B バージョン A バージョン ○ ○ ○ ○ (DS-0280B) (DS-0280A) ※1 ※1 ○ ○ ※3 ※3 DS-2000 DS-0328 ソフトウェア Grade × ver 1.1 1 × ver 1.1 1 × ver 2.1 1 (DS-0280) バージョン ※ 1: ハードウェアのアップグレードが必要です。 ※ 3: DS-2000 シリーズ計測ユニットが接続されている場合は、DS-3000 シリーズ計測ユニットが接続されている場 合に比べ精度が低下します。 ■■表示(V)メニューにおける機能とハードウェア対応一覧 DS-0328 機能 リアルタイム演算機能 拡張 DS-3000 (DS-0380) ○ DS-2000 B バージョン DS-2000 A バージョン (DS-0280B) (DS-0280A) ○ ○ ※4 DS-2000 (DS-0280) × (非対応) DS-0328 ソフトウェア Grade ver 1.1 1 バージョン ※ 4: 新規追加項目を使用すると、上限回転速度が下がります。ご注意ください。 ■■分析(A)メニューにおける機能とハードウェア対応一覧 DS-0328 機能 DS-3000 (DS-0380) DS-2000 B バージョン DS-2000 A バージョン (DS-0280B) (DS-0280A) リアルタイム演算 移 動平均フィルタ処理 ○ ○ 頻度処理機能 ○ ○ ○ DS-2000 (DS-0280) × ※4 (非対応) ○ ○ DS-0328 ソフトウェア Grade ver 1.1 1 ver 2.1 2 バージョン ※ 4: 新規追加項目を使用すると、上限回転速度が下がります。ご注意ください。 41 DS-3000 Series Combustion Analysis Software - 新機能説明 - 新機能とハードウェア対応一覧表 ■■その他(H)メニューにおける機能とハードウェア対応一覧 DS-0328 機能 最小角度分解能可変機 能 DS-3000 (DS-0380) ○ DS-2000 B バージョン DS-2000 A バージョン (DS-0280B) (DS-0280A) ○ ○ DS-2000 (DS-0280) × (非対応) DS-0328 ソフトウェア Grade ver 1.1 1 バージョン 5.2 オプション機能とハードウェア対応一覧表 次は、オプション機能とハードウェアの対応一覧表です。 オプション機能 DS-3000 (DS-0380) DS-2000 DS-2000 B バージョン A バージョン (DS-0280B) (DS-0280A) DS-2000 (DS-0280) DS-0328 ソフトウェア Grade バージョン DS-0328T 過渡燃焼 解析機能 ○ ○ ○ ○ ver 1.1 1 DS-0329 ノッキング 解析機能 ○ ○ ○ ○ ver 1.1 1 DS-0349 クランク角 度パルス周期計機能 ○ × × × ver 1.1 1 DS-0360 エンコーダ レス計測機能 ○ × ver 1.1 1 DS-0361 トルク変動 解析機能 ○ ○ ※3 ※3 ○ ○ ○ × ver 1.3 1 DS-0363 演算カスタ マイズ機能 ○ ○ ○ ○ ver 2.1 1 DS-0383 CAN 計測 機能 ※ 5 ○ × × × ver 2.1 1 ※ 3: DS-2000 シリーズ計測ユニットが接続されている場合は、DS-3000 シリーズ計測ユニットが接続されている場 合に比べ精度が低下します。 ※ 5: 本機能を使用するためには、ハードウェアオプション(VN1610 CAN インターフェース)が必要です。 42 IM13013101 (2.0)13Y
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