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NPO法人口から食べる幸せを守る会(KTSM)
実技認定制度について
2014.12.25
NPO法人口から食べる幸せを守る会
理事長 小山珠美
目的
高齢化率の加速に追随し要介護高齢者の摂食嚥下障害者も増加している。そのような社会背景の
中で、経口摂取を維持したいと願っても、誤嚥性肺炎のリスクを懸念するあまり、非経口栄養のみ
で管理されやすい実情がある。そのため、当NPO法人口から食べる幸せを守る会(KTSM)で
は、2013 年度活動のひとつとして、口から食べ続けたいと願う当事者や家族への実践的サポート
ができる実務者の育成を図ってきた。
2013 年 7 月~2014 年 5 月までに実技セミナーを計 5 回行い、受講生は延べ人数 162 名、アドバ
イザーは 28 名であった。受講生のアンケートでは、98.7%がスキルアップにつながった、96%が
実践で活用できると高い満足度であった。また、91%がこのようなセミナーを自ら企画したいとの
意見があった。高齢化の加速によって複合的な重度嚥下障害者が増加している中で、安全でクオリ
ティーの高い経口摂取を継続できる実践スキルを持った人材教育の必要性が示唆された。一方、ア
ドバイザーとして参加した人からは再度参加したいとの回答が 92%で、自らの技術や指導力の向上
が図れ、実務にも活かすことができるとの理由が明記されていた。
以上のことから当NPO法人にて実技認定資格制度を行うことで、各地域での実技セミナー開催
が可能となり、経口摂取継続に必要なケア技術や指導力の向上が図れると考えられた。加えて、多
職種がアドバイザーとなることで、各職種からの専門的な知識・技術を共有でき、口から食べ続け
たいと願う当事者や家族へ実践的サポートができる人材の拡充になる。今後も要介護高齢者のQO
Lを維持・向上していくために、安全・安楽・自立性を意図したより効率的なアプローチができる
実務者の輩出は急務である。
当NPO法人で KTSM 実技認定制度を確立することにより、摂食嚥下障害者の経口摂取継続に
必要なケア技術や、マネジメント力を有した人材が増え、各地域で実技セミナー開催や啓発活動が
可能とり、重度摂食嚥下障害を有していても口から食べたい願いが叶う高齢社会の実現に繋がる。
Ⅰ.KTSM 実技認定者移行措置について
1.移行措置者の申請要件
①KTSM会員
②2014 年 5 月 31 日までにKTSM活動の実技セミナーにてアドバイザーを経験している人
③東名厚木病院で研修を受けた、もしくは自施設で直接小山理事長より実務指導を受
けた
④執筆、学会・研修会発表、研修会講師などの履歴(2 つ以上)
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⑤以下の資格を有すること
日本看護協会摂食・嚥下障害看護認定看護師、日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士、日
本静脈経腸栄養学会認定NST専門療法士、日本言語聴覚士会嚥下専門言語聴覚士など(今後 2
年以内に上記のいずれかの取得を予定している者)
⑦ 上記条件を満たしており、KTSM 実技認定を希望する者
2.申請手順
①「口から食べる幸せを守る会」事務局に、KTSM 実技認定移行措置希望を連絡する。
「口から食べる幸せを守る会」メールアドレス:npoktsm@gmail.com
②事務局から送られてきた申請書に必要事項を記入
申請書類一式、ホームページ上での氏名・所属の公表受諾書を KTSM 事務局に提出する。
3.認定に必要な書類(様式①・②・③・④)
(1)KTSM 実技認定移行措置申請書
①KTSM会員番号
②アドバイザーで参加した実技セミナー名
③東名厚木病院などの 研修日
④執筆、学会・研修会発表、研修会講師などの履歴(2 つ以上)
⑤所有資格名
日本看護協会摂食・嚥下障害看護認定看護師、日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士、
日本静脈経腸栄養学会認定NST専門療法士、日本言語聴覚士会嚥下専門言語聴覚士など
(2)ホームページ上に掲載する氏名・所属の公表受諾書
4.認定審査料
移行措置者認定審査料は 5000 円とする(審査前に振込にて支払う)
。
5.認定手順
申請書類一式および認定審査料の振り込みを確認した後、実技認定担当者が審査を行い、合否の判
定をする。
6.認定後の活動と特典
①KTSM 実技セミナーアドバイザーとして参加
②実務指導時には、「KTSM 実技認定者」の名称を使用可能
(使用した場合は、KTSM 事務局に報告を行う)
③研修会の企画・実施
*口から食べる幸せを守る会「KTSM」は、しており、2014 年 8 月に商標登録完了
7.認定資格有効期間と継続申請について
資格を有した年月から起算して 3 年間とする。
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但し、年に一回は実技セミナーなどの企画・開催を共同で行い、その報告書を KTSM に提出する
こと。NPO主催の実技セミナーでアドバイザーを行うこと。実技認定者合宿に可能な限り参加す
ること。
次期継続の場合は期限内に更新手続きをとること。
その他検討中
Ⅱ.KTSM新規実技認定者について
1.申請要件
①KTSM会員
②実技セミナーを2回以上受講または、アドバイザーとして実技セミナーに参加経験
がある
③以下の資格を有することが望ましい
日本看護協会摂食・嚥下障害看護認定看護師、日本摂食嚥下リハビリテーション学
会認定士、日本静脈経腸栄養学会認定NST専門療法士、日本言語聴覚士会嚥下専
門言語聴覚士など(今後 2 年以内に上記のいずれかの取得を予定している者)
④上記条件を満たしており、KTSM 実技認定を希望する者
2.申請手順
① 口から食べる幸せを守る会」ホームページから、KTSM 実技認定審査受験申し込み
を行う。
②参加可能な実技スキルアップ評価を実施する審査会場での審査を申し込む。
③申込み期日は審査日(実技セミナー)の1ヶ月前を原則とする。
④事務局にて申込み書類を確認後、認定審査料の支払いについて連絡があるため、振り込みにて支
払う。
3.審査書類内容(様式①・②・③・④)
① KTSM 実技認定申請書(様式①)ホームメーラーにて申し込む
KTSM会員番号
②実技セミナー参加日(セミナー名)またはアドバイザーで参加した実技セミナー名
② 有資格名
日本看護協会摂食・嚥下障害看護認定看護師、日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士、日
本静脈経腸栄養学会認定NST専門療法士、日本言語聴覚士会嚥下専門言語聴覚士など(今後の
資格取得予定でもよいが 3 年以内に取得を予定している者)
④口から食べるためのアプローチのプロセスとその結果報告3例(様式②)
⑤KTSM 実技セミナーで得た理論・知識・技術に関するものを参考に、企画した勉強会や研修の実
施する。その際の計画書、配布資料、終了概要報告書(研修会に使用した資料、まとめたものな
ど)
(様式③)
⑥ホームページ上に氏名・所属の公表受諾(様式④)
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4.認定手順
① 口から食べるためのアプローチのプロセスとその結果報告3例提出する(担当者が評価し、不
足があれば再提出)
。
② KTSM 実技セミナーで得た考え方・知識・技術に関する勉強会や研修を行う。
研修会計画書、終了概要報告書(研修会に使用した資料、まとめたものなど)を提出する。
③ 実技認定審査として実技試験を受ける。
試験内容は、重度摂食嚥下障害者の口腔ケア、ポジショニング、ベッドサイドスクリーニング評
価、食事介助方法、セルフケアへの援助技術などを網羅した一連の実技を 50 項目で評価する。
100 点満点として 80 点以上を合格とする。評価者は実技認定者が複数で行い総合評価する。
④ 上記実技試験で合格し、必要書類などがすべて整った時点で、NPOより認定証を発行する。
⑤ 認定証の発行日をもって認定資格を有した開始日とする。
※実技試験による審査場所は、実技セミナー開催会場にてセミナー終了後に実施する。
5.実技認定審査料;10,000 円とする。
(審査前に振込にて支払う)
6.再試験;実技試験で不合格となった場合、希望者は再試験を受験することができる。
再試験受験料は 5,000 円とする。
(審査前に振込にて支払う)
7.認定後の活動と特典
①KTSM 実技セミナーアドバイザーとして参加
②実務指導時には、「KTSM 実技認定者」の名称を使用可能
(使用した場合は、KTSM 事務局に報告を行う)
③研修会の企画・実施
*口から食べる幸せを守る会「KTSM」は、商標登録しており、2014 年 8 月に登録完了
7.認定資格有効期間、継続申請、有効資格について
①資格を有した年月から起算して 3 年間とする。
②但し、年に一回は実技セミナーなどの企画・開催を共同で行い、その報告書を KTSM に提出す
ること。NPO主催の実技セミナーでアドバイザーを行うこと。
③次期継続の場合は期限内に更新手続きをとること。
④基礎的な知識を有する KTSM 実技認定者の輩出が必要なため、日本看護協会摂食・嚥下障害看
護認定看護師、日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士、日本言語聴覚士会嚥下専門言語聴覚
士などの資格取得を、有効期間内に取得すること。
その他検討中
Ⅲ.実技認定担当者(2014 年度)
NPO理事:竹市美加、一瀬浩隆、小山珠美
NPO会員協力者:金志純、川端直子、甲斐明美、黄金井裕、近藤奈美
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Ⅳ.開始時期
本認定制度の開始は 2014 年 9 月 1 日からとする。
Ⅴ.付記(知的財産の保護)
NPO法人口から食べる幸せを守る会で作成した受講要領、テキスト、指導要綱(要領)
、ビデオ、
写真、その他の出版物を含め、ほぼ全てに著作権が設定されていることを認識すること。当法人、原
著出版社の文書による許可・承諾なしに研修会や出版物に無断で使用することは、固く禁じられてい
る行為である。これを逸脱した者は、認定の取り消し、および訴訟に発展しかねないことを理解して
おく。
Ⅵ.本制度の見直し
① 本制度は 2014 年 9 月 1 日より開始した。
② 2014 年 12 月 25 日に一部見直しを行い変更した。
・様式①をフォームメーラーでの申し込みに変更した。
・実技再試験の手続きを追加した。
・有効資格として、日本看護協会摂食・嚥下障害看護認定看護師、日本摂食嚥下リハビリテーシ
ョン学会認定士、日本言語聴覚士会嚥下専門言語聴覚士のみとして、NST専門療法士を外した
(摂食嚥下リハにおける知識量が少ないため)。
・KTSM実技認定資格取得後、有効期間中に上記有効資格を取得することを付加した。
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