電機・電子4団体 欧州化学品規制 WG への文書

平成 26 年 6 月 18 日
会員会社各位
一般社団法人日本溶融亜鉛鍍金協会
電機・電子4団体
欧州化学品規制 WG への文書
平素は協会活動にご理解、ご協力を頂き感謝申し上げます。
さて、今般、電機・電子 4 団体欧州化学品規制 WG より、欧州への製品輸出にあたり、亜
鉛めっきの知識を関係者に周知する目的から、当協会に対して「亜鉛めっき仕様の際のお
願い」作成の依頼がありました。
同団体では、有害物質の電気・電子機器への使用を制限する欧州法に対応するため、めっ
きについては皮膜のみでの評価を行うことにした。亜鉛めっきについての知識のない関係
者に対して、亜鉛めっきの種類、使用地金の種類を知らせ、認識を新たにしたいとのこと
です。
当協会としては、同団体との円滑な関係を維持する観点から、別紙文書にて回答いたしま
したので、会員各位には周知されますようお願いいたします。
(注1)電気・電子 4 団体
電子情報技術産業協会(JEITA)情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)ビジネス機械・
情報システム産業協会(JBMIA)日本電機工業会 (いずれも一般社団法人)で構成され
る。
(注2)欧州化学品規制 WG
電機・電子 4 団体の製品化学物質専門委員会に附置されており、RoHS 指令の動向把握、
意見提出、REACH 規制動向把握、意見提出、欧州諸国の化学品規制への対応、国内・海
外電機・電子業界団体及び異業種団体との意見交換、意見共有、連携を行う。
なお、本件に関するお問い合わせは下記担当までお願いいたします。
一般社団法人日本溶融亜鉛鍍金協会
企画部長 柴山 裕
電話 03-5545-1875
FAX 03-5545-1876
E-mail : shibayama@aen-mekki.or.jp
26 亜鉛第 18 号
平成 26 年 6 月 16 日
電機・電子 4 団体
欧州化学品規制 WG 殿
一般社団法人日本溶融亜鉛鍍金協会
亜鉛めっきをご使用の際のお願い
亜鉛めっきには、亜鉛と鋼に電流を流してめっきする電気亜鉛めっきと、溶融した亜鉛の中
に鋼材を浸漬させてめっきする溶融亜鉛めっきがあります。溶融亜鉛めっきのうち、鋼板
(JIS G 3302 で規定される)以外の、「どぶ漬めっき」と呼ばれるめっき(JIS H 8641 で
規定される)に使用される亜鉛地金は、蒸留亜鉛地金 1 種又はこれと同等以上の品質と規
定されています。溶融亜鉛めっきの場合は、地金の種類によってめっき皮膜中の化学成分も
異なりますので、これに該当するめっき鋼材をご使用の際は、地金の種類をご確認ください。
(ご参考)
1.溶融亜鉛めっきについて
どぶ漬溶融亜鉛めっきは、加工した鋼材を溶融した亜鉛浴中に浸漬して、亜鉛と鋼材表面の
間にできた合金層により亜鉛と鋼が強固に結合するため、屋外の腐食環境下でも優れた防錆
力を発揮します。めっき対象物としては、溶融亜鉛浴に浸漬できればどんな形状の物でもめ
っきができ、適用範囲は広範囲におよびます。例としては橋梁、ビルの屋上設備、道路関係、
鉄道架線金物、立体駐車場等の大物部材から、ボルト・ナットまで、さらにガス管、水道管
にも使用されています。めっきの仕様は JIS H 8641 で規定されています。
2.めっきに使用される亜鉛地金
JIS H 2107 で規定される亜鉛地金の化学成分を下表に示します。蒸留亜鉛地金 1 種を使用
した場合のめっき皮膜中の成分は、ほぼ地金の成分に近くなります。
種類
Zn
Pb
Fe
Cd
Sn
最純亜鉛地金
99.995 以上
0.003 以下
0.002 以下
0.002 以下
0.001 以下
特殊亜鉛地金
99.99
以上
0.007 以下
0.005 以下
0.004 以下
―
普通亜鉛地金
99.97
以上
0.02 以下
0.01 以下
0.005 以下
―
蒸留亜鉛地金特種
99.6
以上
0.3 以下
0.02 以下
0.1
以下
―
蒸留亜鉛地金 1 種
98.5
以上
1.3 以下
0.025 以下
0.4
以下
―
蒸留亜鉛地金 2 種
98.0
以上
1.8 以下
0.1
0.5
以下
―
以下