公益財団法人 国際金融情報センター 2014 年 1 月 14 日 中国部 アジア第 1・2・3 部 (中国、台湾、インドネシア、タイ、フィリピン、ベトナム、マレーシア、 中東部・アフリカ部 中央アジア部 トルコ) Tel: 03-4330-1100(代) research@jcif.or.jp アジア・中東の政治・経済・金融レポート <為替> *騰落率(%)は IMF 方式で計算『(前々週末または年初終値/前週末終値-1)×100』 1.東アジア地域及びオーストラリア USD‐CNY(中国人民元) USD‐HKD(香港ドル) USD‐KRW(韓国ウォン) USD‐TWD(台湾ドル) AUD‐USD(オーストラリアドル) 2014/1/10 6.0516 7.7543 1,061.73 30.010 0.8996 2014/1/3 *週間騰落率 *年初来騰落率 6.0517 0.00% -0.02% 7.7541 0.00% -0.01% 1,055.50 -0.59% -0.55% 29.973 -0.12% -0.60% 0.8946 0.56% 1.24% 2014/1/10 1.2642 33.03 3.2517 11,835 44.590 21,077 2014/1/3 1.2672 33.01 3.2850 12,120 44.648 21,090 週間騰落率 年初来騰落率 0.24% -0.09% -0.05% -0.96% 1.02% 0.73% 2.41% 2.83% 0.13% -0.47% 0.06% 0.23% 2014/1/10 61.505 105.5000 10.6438 2.1656 6.9588 24,653 2014/1/3 62.285 105.2817 10.7221 2.1779 6.9583 24,653 週間騰落率 年初来騰落率 1.27% 0.64% -0.21% 0.14% 0.74% -1.31% 0.57% -0.80% -0.01% -0.05% 0.00% 0.00% 2014/1/10 2,013.30 22,846.25 1,938.54 8,529.35 5,316.27 2014/1/3 2,083.14 22,817.28 1,946.14 8,546.54 5,351.79 週間騰落率 年初来騰落率 -3.35% -4.85% 0.13% -1.97% -0.39% -3.62% -0.20% -0.95% -0.66% -0.69% 2014/1/10 3,143.87 1,255.45 1,826.61 4,254.97 5,842.88 518.94 2014/1/3 3,131.47 1,224.62 1,834.74 4,257.66 5,947.93 505.37 週間騰落率 年初来騰落率 0.40% -0.74% 2.52% -3.33% -0.44% -2.16% -0.06% -0.45% -1.77% -0.80% 2.69% 2.84% 2014/1/10 20,758.49 26,488.32 45,548.15 67,912.11 697.46 87,792.7 2014/1/3 20,851.33 26,046.71 46,206.09 65,967.14 679.16 88,926.7 週間騰落率 年初来騰落率 -0.45% -1.81% 1.70% 3.43% -1.42% -1.53% 2.95% 0.16% 2.69% 3.27% -1.28% -0.59% USD‐SGD(シンガポールドル) USD‐THB(タイバーツ) USD‐MYR(マレーシアリンギ) USD‐IDR(インドネシアルピア) USD‐PHP(フィリピンペソ) USD‐VND(ベトナムドン) 3.南アジア・中東・アフリカ地域 SA M USD‐INR(インドルピー) USD‐PKR(パキスタンルピー) USD‐ZAR(南アフリカランド) USD‐TRY(トルコリラ) USD‐EGP(エジプトポンド) USD‐IRR(イランリアル) PL E 2.ASEAN諸国 (出所)Bloomberg <株価> 1.東アジア地域及びオーストラリア 中国 上海総合指数 香港 ハンセン指数 韓国総合株価指数 台湾 加権指数 オーストラリア ASX全普通株指数 2.ASEAN諸国 シンガポール ST指数 タイ SET指数 マレーシア クアラルンプール総合指数 インドネシア ジャカルタ総合指数 フィリピン総合指数 ベトナム VN指数 3.南アジア・中東・アフリカ地域 インド ムンバイSENSEX30種 パキスタン カラチ KSE100指数 南アフリカ FTSE/JSE アフリカ全株指数 トルコ イスタンブールナショナル100種 エジプト ヘルメス指数 イラン TEDPIX指数 (出所)Bloomberg 但し、イラン TEDPIX 指数はテヘラン証券取引所。 ©公益財団法人国際金融情報センター 1 2014 年 1 月 14 日 <中国> 2013 年 6 月末の地方政府の債務状況 13 年 12 月 30 日の審計局(日本の会計検査院にあたる)の発表によると、13 年 6 月末の全国地 方政府の債務残高は、10 年末比+66.9%の 17 兆 8,909 億元へと拡大した。この結果、中央政 府・地方政府の債務残高の合計は 30 兆 2,750 億元、12 年の名目 GDP 比 58.3%となった。 資金調達先別に地方政府債務残高をみると、 銀行借入は 10 兆 1,187 億元 (10 年末比+19.5%) と、20%増の伸びにとどまっているのに対し、債券発行は 1 兆 8,457 億元(同+143.9%)と、 2.5 倍の大幅な伸びとなった。 債務者別にみると、地方政府融資プラットフォームは 6 兆 9,704 億元(10 年末比+40.2%)、 地方政府部門は 4 兆 598 億元(同+62.5%)となっており、この 2 つで全国地方政府債務残高 の約 6 割を占めた。 (詳細は 1 月 10 日付トピックスレポート「2013 年 6 月末の地方政府の債務状況―10 年末比 +66.9%の 17 兆 8,909 億元へ拡大―」を参照) (担当:中国部 任) PL E <台湾> 13 年の輸出は前年比+0.7%、輸入は-0.1% 台湾財政部が 14 年 1 月 7 日に発表した貿易統計によれば、13 年の輸出額は 3,032 億米ドル (前年比+0.7%)、 輸入額は 2,701 億米ドル(同-0.1%) で貿易黒字は 331 億米ドルであった。 政府は輸出が伸び悩んだ理由について、①世界経済の回復が緩慢であったこと、②国際競争が 激化したこと、③大陸中国においてサプライチェーンの現地化が進んだことを挙げた。 12年 SA M [図表 1]貿易収支 11年 輸 出 (増加率、%) 輸 入 (増加率、%) 貿易収支 12年 13年 308.3 301.2 303.2 (12.3) (-2.3) (0.7) 281.4 270.5 270.1 (12.0) (-3.9) (-0.1) 26.8 30.7 33.1 1Q 70.9 (-3.9) 65.1 (-5.9) 5.8 2Q 76.0 (-5.4) 70.4 (-5.9) 5.7 3Q 76.8 (-2.2) 68.3 (-3.4) 8.5 4Q 77.5 (2.4) 66.7 (-0.1) 10.8 1Q 72.6 (2.4) 68.0 (4.4) 4.6 2Q 77.8 (2.4) 67.9 (-3.5) 9.9 (単位:十億米ドル) 13年 3Q 4Q 10月 11月 12月 76.2 76.6 26.1 24.9 25.6 (-0.8) (-1.1) (-1.5) (0.0) (-1.9) 66.0 68.2 22.6 21.4 24.2 (-3.3) (2.2) (-2.9) (-0.5) (10.1) 10.1 8.4 3.5 3.5 1.4 (出所)CEIC、台湾財政部 [図表 2]輸出、輸入増減率 輸 出 大陸中国 香港 ASEAN主要6ヵ国 米国 欧州 日本 輸 入 大陸中国・香港* 日本 ASEAN主要6ヵ国 欧州 米国 構成比** 11年 12年 13年 (100.0) (26.9) (12.8) (18.8) (10.7) (9.1) (6.2) (100.0) (16.4) (16.0) (12.0) (11.1) (9.4) 1 2 .3 9.1 6.0 22.7 15.6 6.2 1.2 1 2 .0 20.5 0.5 13.4 13.8 1.5 - 2 .3 -3.9 -5.4 9.8 -9.3 -7.8 4.2 - 3 .9 -3.8 -8.9 -3.9 -4.5 -8.4 0 .7 1.2 2.4 2.2 -1.5 -3.8 -0.3 - 0 .1 1.6 -9.2 3.4 6.1 6.8 (単位:%) 12年 1Q - 3 .9 -9.8 -9.5 7.7 -7.1 -6.9 -5.0 - 5 .9 -5.8 -16.4 0.5 -9.7 -17.2 2Q - 5 .4 -7.4 -9.3 4.8 -14.2 -7.5 0.8 - 5 .9 -6.9 -7.5 -7.2 -7.7 -9.2 3Q - 2 .2 -2.7 -5.9 18.3 -9.4 -14.1 10.3 - 3 .4 -7.9 -5.6 -0.4 0.5 -0.8 4Q 2 .4 5.1 3.3 8.9 -5.8 -2.7 10.4 - 0 .1 6.7 -5.5 -8.3 -0.4 -5.1 1Q 2 .4 4.3 5.2 6.2 -3.4 -9.1 11.2 4 .4 6.0 -3.1 -1.6 10.0 20.3 2Q 2 .4 2.4 4.6 7.9 0.1 -8.5 0.3 - 3 .5 -3.1 -10.1 3.4 -3.7 3.5 3Q - 0 .8 -2.3 -2.5 -0.3 -2.1 4.8 -3.7 - 3 .3 -0.0 -15.9 -1.7 7.6 -7.9 13年 4Q - 1 .1 0.4 2.8 -4.5 -0.8 -1.5 -7.0 2 .2 3.9 -7.4 14.7 11.2 12.8 10月 - 1 .5 -5.5 -3.7 0.2 -0.2 6.7 -3.1 - 2 .9 2.9 -20.8 2.3 7.8 18.7 11月 0 .0 5.5 8.6 -9.3 -0.7 -1.6 -7.6 - 0 .5 2.0 -2.5 26.7 4.0 13.3 12月 - 1 .9 1.5 3.9 -4.3 -1.5 -9.2 -10.2 1 0 .1 6.7 3.2 18.2 20.8 6.8 (注)*:香港からの輸入額が小さいため、大陸中国と合算している。**:構成比は13年。 (出所)CEIC、台湾財政部 また、足許 13 年 12 月の貿易状況をみると輸出(前年同月比)は-1.9%と低調であった。1 月 30 日から始まる春節にむけ大陸中国や香港への輸出がプラスとなった一方で、その他の主要 輸出先においては軒並みマイナスとなった。輸入(同)は+10.1%と大きく増加した。これは 半導体メーカーが生産能力を拡張していることから資本設備の輸入が+24.7%と大きく伸びた ことによる。 貿易統計の発表に際し、財政部の葉統計処長は 14 年第 1 四半期の輸出(前年同期比)が+ ©公益財団法人国際金融情報センター 2 2014 年 1 月 14 日 0.26%にとどまり、輸出の低迷が続くとの見通しを示した。一方で、13 年 12 月 12 日には、最 大手ファウンドリ(半導体の受託製造)の TSMC が 20 ナノメートルプロセス*製品の量産を 14 年 1 月に開始すると発表しており、こうした電子部品が輸出を下支えすると中央通訊社(台湾 の国営通信社)などは報じている。 (注)*:半導体回路の配線の幅を表す。数字が小さくなればなるほど微細で複雑な回路となる。現在、スマートフォンな どの携帯端末には 32 ナノや 28 ナノプロセス製品が主流であるが、最新の製品には 20 ナノプロセス製品が使わ れ始めている。 (担当:アジア第 1 部 中山) <インドネシア> 14 年 7 月の大統領選挙はジョコ・ウィドド氏が優勢 09 年 10 月に国民の圧倒的支持を受けて再選を果たしたユドヨノ大統領は 14 年 10 月に 2 期 目の任期を終える。これを受けて、14 年 4 月 9 日に総選挙、7 月に大統領選挙が予定されてい る。インドネシアの憲法では「大統領の任期は 5 年、再選は 1 度に限り許される」と定められ ているため、14 年の選挙では、大統領の交代が伴うことから、その動向について国内外からの 注目が高まっている。足許では、ユドヨノ大統領の所属する民主党の支持率が、相次ぐ汚職報 PL E 道を受けて下落しており、国内では「クリーン」で「庶民寄り」な政治家の登場が期待されて いる。13 年 12 月 1 日に国際戦略研究所( CSIS )によって発表されたインドネシアの大統領 選挙に関する世論調査(13 年 11 月実施)によると、ジャカルタ特別州知事であるジョコ・ウ ィドド(ジョコウィ)氏が圧倒的な支持を受けている。もっとも、現時点ではジョコウィ氏が 大統領候補として出馬をするか明らかになっておらず、今後の動向を注視する必要があろう。 (詳細は 13 年 12 月 26 日付トピックスレポート「14 年 7 月の大統領選挙はジョコ・ウィドド ~ジョコ・ウィドド氏の動向に注目が集まる~」参照) SA M 氏が優勢 (担当:アジア第 2 部 黒川) <タイ> 13 年 12 月の CPI 上昇率(前年同月比)は+1.7%と前月の+1.9%を下回る 14 年 1 月 2 日、タイ商務省は、消 費者物価指数(以下、CPI)を発表し た。これによると、13 年 12 月の CPI 上昇率(前年同月比、以下同)は+ 1.7%と前月の+1.9%を下回った。 生鮮食品およびエネルギーを除いた コアインフレ率は+0.9%と前月の +0.8%をやや上回った。 内訳をみると、野菜が-4.7%と前 月の+14.2%からマイナスに転じた。 一 方 、 果 物 は + 5.3 % 、 燃 料 は + 10.7%とそれぞれ前月の+2.3%、 + (注)タイ中央銀行は目標インフレ率にコアインフレ率を用い、 目標圏を+0.5%~+3.0%としている。 (出所)タイ商務省、CEIC 8.4%を上回った。 13 年通年でみると、CPI 上昇率(前年比、以下同)は+2.2%と 12 年の+3.0%を下回った。 また、13 年のコアインフレ率は+1.0%(12 年は+2.1%)とタイ中央銀行の目標インフレ圏で ある+0.5%~+3.0%に収まった。 14 年 1 月 2 日、タイの英字新聞 Bangkok Post*は、タイ商務省の事務次官が同日に 14 年の ©公益財団法人国際金融情報センター 3 2014 年 1 月 14 日 CPI 上昇率見通しを+2.0%~+2.8%としたと報じた。 * Bangkok Post, “2014 inflation projected at 2% to 2.8%”, 2 January 2014, [http://www.bangkokpost.com/business/news/387641/2014-inflation-projected-at-2-to-2-8] (担当:アジア第 2 部 前橋) <フィリピン>13 年 12 月の CPI 上昇率は+4.1%、台風ヨランダによる影響で食品価格が高騰 国家統計局(NSO)が 1 月 7 日に発表した 12 月の消費者物価指数(CPI)上昇率(前年同月比、 以下同)*1 は+4.1%と前月(+3.3%)を大幅に上回った。これは、11 月にビサヤ地域を直撃 した台風ヨランダによる影響で食品価格が高騰したほか、電力料金および石油製品価格が上昇 したことが背景にある。なお、特定の食品およびエネルギー関連製品を除いたコアインフレ率 も+3.2%と前月(+2.8%)を上回った。 食品・ノンアルコール飲料(11 月+3.9%→12 月+4.8%)の内訳をみると、米(同+8.1% →+9.2%)、野菜(同+5.4%→+9.8%)および果物(同+3.9%→+4.3%)が一段と上昇し た。台風ヨランダによって被災したビサヤ地域で米、野菜、果物が軒並み 10%超の上昇率とな PL E ったことが主因である。12 月の電力料金(同+2.6%→+5.6%)については、マランパヤ天然 ガス田(パラワン島北西沖)が保守作業により停止していることを背景に引き上げられた。ま た、国家経済開発庁(NEDA)のバリサカン長官は、石油製品価格の上昇について「中東産ドバ イ原油のスポット価格が上昇(前年同月比+1.4%)したことが背景にあった」とした*2。 13 年通年の CPI 上昇率の平均は+3.0%と中央銀行が設定している 13 年通年の目標圏(+ 3.0%~+5.0%)の下限に収まった。フィリピン中央銀行は 12 月のインフレについて、1 月 7 「現在の金融政 日発表の声明文において*3「管理可能な環境である」との見方を示したうえで、 SA M 策スタンスは適切である」とした。中央銀 行は 14 年のインフレ見通しについて、13 年 12 月 12 日の金融政策決定会合において +4.0%(13 年 10 月 24 日の金融政策決定 会合)から+4.5%へ引き上げた。一方、目 標レンジについては+3.0%~+5.0%に据 え置いた。1 月 8 日のビジネスワールドに *4 よると 、中央銀行のテタンコ総裁は「自 [図表] CPI(前年同月比)上昇率とインフレ許容域 (前年同月比%) 8.0 インフレ許容域(注1) 7.0 インフレターゲット CPI コアCPI 6.0 5.0 4.0 3.0 2.0 1.0 0.0 09/01 然災害に伴う国内供給の逼迫を背景とした 10/01 11/01 12/01 13/01 (年/月) (注1)10年は+3.5%~+5.5%、11~14年は+3.0%~+5.0% (出所)フィリピン中央銀行、 CEIC インフレは持続しない」との見方を示して いる。 *1 National Statistics Office, “Summary Inflation Report Consumer Price Index (2006=100):December 2013”, January 7, 2014 [http://www.census.gov.ph/content/summary-inflation-report-consumer-price-index-2006100-december-2013] *2 NEDA News, “Typhoon Yolanda propels inflation to 2-year high in Dec. ‘13”, January 6, 2014 [http://www.neda.gov.ph/?p=2136] *3 BSP Media Release, “2013 average inflation is within Government target”, January 7, 2014 [http://www.bsp.gov.ph/publications/media.asp?id=3342] *4 Business World, “Inflation accelerates to two-year high”, January 8, 2014 [http://www.bworldonline.com/content.php?section=TopStory&title=Inflation-accelerates-to-two-year-high&id= 81679] (担当:アジア第 2 部 ©公益財団法人国際金融情報センター 4 後藤) 2014 年 1 月 14 日 <ベトナム> 13 年の対内直接投資認可額は 216 億ドル ベトナム外国投資庁が 13 年 12 月 26 日に発表した 13 年 1 月 1 日~12 月 15 日の対内直接投資認可額は 216 億ドルと前年比 32.3%増となった。 国別にみると、第 1 位 日本(58 億ドル) 、第 2 位 シンガポール(44 億ドル)、第 3 位 韓国(43 億ドル) となっている。日本については、ギソン製油関連プ ロジェクトへの出資(出光興産および三井化学の直 接負担額 16 億ドル)が 30%程度を占めている。シ ンガポールについては、サムスン電子のシンガポー ル現地法人によるタイグエン工場新設(20 億ドル) を背景に大幅に増加した。韓国については、LG 電子 国別対内直接投資金額 11年 認可額* 147.0 日本 24.4 シンガポール 22.1 韓国 14.7 中国 7.5 ロシア NA 香港 30.9 台湾 5.7 実行額** 110.0 (単位:億ドル) 12年 13年 163.5 216.3 55.9 57.5 19.4 43.8 12.9 42.9 3.7 23.0 NA 10.2 7.3 7.0 26.6 6.0 104.6 115.0 (注)*新規投資および追加投資の合計。上位国を 記載した為各国の合計が認可額に一致しない。 **国別、業種別などの詳細は未公表。 (出所)ベトナム外国投資庁、CEIC、各種報道 によるハイフォン工場新設(15 億ドル)やサムスン電子によるバクニン工場拡張(10 億ドル) などを背景に大幅増となった。 なお、13 年の対内直接投資実行額は 115 億ドルと前年比 9.9%増となった。 石本) PL E (担当:アジア第 2 部 <ベトナム> 13 年の実質 GDP 成長率は前年比+5.4% ベトナム統計総局が 13 年 12 月 23 日に発表した 13 年第 4 四半期の実質 GDP 成長率は、前年 同期比+6.0%と前期(同+5.5%)を上回った。13 年通年の実質 GDP 成長率は前年比+5.4% と、当初目標(同+5.5%、12 年 10 月 22 日発表)を下回った。政府・中銀は、14 年に成長率 目標+5.8%の達成を目指しているが、引き続きインフレ抑制などのマクロ経済の安定をより重 SA M 視する姿勢をみせている。 (詳細は 13 年 12 月 30 日付トピックスレポート「13 年の実質 GDP 成 長率は前年比+5.4% -政府・中銀は引き続きインフレ抑制などのマクロ経済安定を目指す -」を参照) (担当:アジア第 2 部 石本) <マレーシア> 11 月の PPI 上昇率(前年同月比)は+2.1% マレーシア統計局は、12 月 31 日、11 月の生産者物価指数(PPI)を発表した*。これによる と、11 月の PPI 上昇率(前年同月比)は+2.1%と、前月(同+0.3%)を上回った。輸入品価 ©公益財団法人国際金融情報センター 5 2014 年 1 月 14 日 格(同-0.5%)は 13 年 1 月以降のマイナスが継続した一方、国産品価格(同+3.3%)が上昇 し全体を押し上げた。 国産品価格を産業別にみると、構成比の大きい製造業(同+0.7%)、鉱業(同+14.7%)、農 業(同+9.5%)ともにプラスとなった。 * Department of Statistics Malaysia, “Producer Price Index Malaysia, November 2013 (Updated: 31/12/2013)” (担当:アジア第 2 部 湯山) <トルコ> 13 年 12 月の CPI 上昇率(前年同月比)は+7.4%に加速 14 年 1 月 3 日にトルコ統計機構が発表した 13 年 12 月の消費者物価指数(CPI)上昇率(前 年同月比) は+7.4%と、前月 (+7.3%)、13 年 12 月のインフレーション・ターゲット(+5.0%)、 中銀の見通し(+6.8%)*1 をいずれも上回った。この主因は、原油価格の上昇を背景として、 エネルギー(+5.2%)が前月(+2.7%)を大幅に上回ったことである。CPI 構成比の 24.1% を占める食品・飲料(+9.7%)は、前月(+9.8%)をわずかに下回った。サービス(+8.0%) は前月と同じ伸びであった。 PL E また、13 年 12 月 18 日の米連邦公開市場委員会(FOMC)による量的緩和の縮小決定や、また、 閣僚の息子等に嫌疑がかけられている贈収賄事件*2 を発端としたトルコ内政の混乱を背景に、 12 月下旬にリラが急落した(14 年 1 月 8 日:2.1857 リラ/ドル)ことから、今後は自動車など 耐久消費財を中心に CPI 上昇率の加速が見込まれる。 なお、14 年 12 月の中銀の見通しは+5.3%、インフレーション・ターゲットは+5.0%であ る*1。 4 5 6 7 8 6.1 6.5 8.3 8.9 8.2 5.7 6.2 8.5 9.2 8.2 6.8 7.1 12.9 12.7 10.2 16.2 16.1 16.1 16.0 16.0 3.6 3.7 3.3 4.2 4.6 4.9 6.2 8.8 11.3 9.2 7.3 7.5 7.9 8.0 8.2 SA M [図表1]消費者物価指数上昇率の推移(前年同月比) 12/11 12 13/1 2 3 CPI上昇率 6.4 6.2 7.3 7.0 7.3 財 6.1 5.8 7.4 7.0 7.3 食品・飲料 4.3 3.9 6.8 5.6 8.1 酒・タバコ 1.0 1.0 15.4 16.3 16.3 コア財(注) 4.5 4.5 4.3 4.5 4.3 エネルギー 14.5 13.8 11.9 11.8 9.2 サービス 7.0 7.1 7.1 7.2 7.3 (注)食品、エネルギー、酒、タバコ、金を除く財。 (出所)トルコ統計機構、トルコ中央銀行 (ドル/バレル) [図表2]ブレント原油価格の推移 120 115 ブレント原油価格 (リラ/ドル) 9 7.9 7.7 8.7 15.7 5.7 8.0 8.2 [図表3]為替相場の推移 (リラ/ユーロ) 2.30 1.80 2.40 110 2.00 105 2.10 2.50 2.20 2.60 2.70 リラ/ドルレート(左軸) 2.80 リラ/ユーロレート(右軸) 2.90 2.30 (注)最も早く到来する限月の先物価格。 (出所)Bloomberg (単位:%) 11 12 7.3 7.4 7.1 7.2 9.8 9.7 13.6 10.5 6.5 6.2 2.7 5.2 8.0 8.0 1.70 1.90 100 10 7.7 7.7 11.1 14.3 7.1 2.1 7.9 3.00 (出所)Bloomberg *1 13 年 10 月 31 日、中銀がインフレーション・レポートにて公表。 *2 13 年 12 月 17 日、ギュレル内相・チャーラヤン経済相・バイラクタル環境都市相の息子等が贈収賄疑惑で逮捕された(3 閣僚は 12 月 25 日に辞任)。警察・検察当局では、イスラム教指導者・ギュレン師の支持層が勢力を拡大しており、本逮 捕に伴い、与党・公正発展党(AKP)とギュレン師の支持層が対立を深めている。ギュレン師の支持層は AKP の票田の 1 つ であった。しかし、トルコ政府が、ギュレン師による運動の資金源といわれる大学予備校を閉鎖する意向を表明したこ ©公益財団法人国際金融情報センター 6 2014 年 1 月 14 日 と等により、双方の軋轢が深まった。 (担当:中東部 梶原) 以上 ■お願い■ 本レポートに関するご質問やご意見は、以下へお寄せください。ご連絡先のメールアドレス等へお答えします。 research@jcif.or.jp ©公益財団法人国際金融情報センター SA M PL E このレポートは、公益財団法人国際金融情報センターが信頼できると思われる情報ソースから入手した情報・データをもとに作 成したものですが、公益財団法人国際金融情報センターは、本レポートに記載された情報の正確性・安全性を保証するもので はなく、万が一、本レポートに記載された情報に基づいて会員の皆さまに何らかの不利益をもたらすようなことがあっても一切の 責任を負いません。本レポートは情報提供のみを目的として作成されたものであり、投資その他何らかの行動を勧誘するもので はありません。なお、当方の都合にて本レポートの全部または一部を予告なしに変更することがありますので、あらかじめご了承く ださい。また、本レポートは著作物であり、著作権法により保護されております。本レポートの全部または一部を無断で複写・複製 することを禁じます。 ©公益財団法人国際金融情報センター 7
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