マニュアル & カタログ ノーベルダイレクト 3.0 ノーベルダイレクト 3.0 マニュアル & カタログ ノーベルバイオケア社およびすべての製品は、環境マネジメントシステム ISO 14001の認証を取得しています。 本書に記載されている術式を⾏う場合は、必ずノーベルバイオケアが提供するコンポーネントと インスツルメントを使⽤してください。 ノーベルバイオケアは、このマニュアルに記載された⼿法および術式に必要な変更を加える 権利を留保します。 国や地域によっては、すべての製品を取り扱っていない場合があります。販売されている製品の 種類や在庫の有無については、お近くのノーベルバイオケア社までお問い合わせください。 承認済 ISO 13485:2003 製品は予告なく変更されることがあります。版権等のすべての権利はノーベルバイオケア社が有しています。 電⼦的、物理的形態、複写等のいかなる形態においても事前にノーベルバイオケア社の書⾯による承諾を得ない限り 本書の⼀部あるいは全部の転載、複写、複製、データベースへの取り込みは固くお断りいたします。 ノーベルダイレクト 3.0 マニュアル & カタログ ⽬次 ⽬次 はじめに ノーベルダイレクト 3.0 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 4 クイックスタート インプラント埋⼊: 柔らかい⾻質での形成 . . . . . . 5 インプラント埋⼊: 緻密な⾻質での形成 . . . . . . . . . 6 治療計画 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 7 製品 & 必要なインスツルメント . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 10 その他製品 & インスツルメント . . . . . . . . . . . . . . . . . . 11 製品参照ガイド 軟らかい⾻質 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 12 緻密な⾻質 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 12 術式−ステップ・バイ・ステップ ⻭⾁剥離によるインプラント埋⼊ . . . . . . . . . . . . . . . . . 13 フラップレスのインプラント埋⼊ . . . . . . . . . . . . . . . . . 18 最終補綴修復 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 19 付録 ドリリング・ユニットとトルクレンチ . . . . . . . . . . 20 洗浄と滅菌に関する推奨事項 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 21 製品カタログ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 22 3 はじめに ノーベルダイレクト 3.0 マニュアル & カタログ はじめに ノーベルダイレクト 3.0 ノーベルダイレクト 3.0 インプラントは、インプラントと アバットメントを⼀体化した1ピース型インプラントです。 このインプラントのデザインは1回法による埋⼊の概念を 基にしており、さまざまな利点があります。 • 適⽤: ノーベルダイレクト 3.0 は、市場で初めてFDA の認 可を受けた直径 3.0 mm インプラントです。下顎中切⻭ のほか側切⻭や上顎側切⻭において、優れた審美性を実 現する補綴修復が可能になりました • 使いやすさ: ノーベルダイレクト 3.0 インプラントは、 インプラントとアバットメントが⼀体化した1ピース型 インプラントです。1回法の術式でセメント固定による 補綴修復を⾏うよう設計されています。 • ⻭⾁への優しさ: ⼿術は1回法で⾏われるため、 軟組織への侵襲性は低く、インプラント/アバットメン トに適応することができます。 • 審美性: アバットメント部分は辺縁⻭⾁に適合するよう に形成できます。 • タイユナイト表⾯: 治癒期間中の⾻形成が速く、インプ ラントに接する⾻量も多いため、タイユナイト表⾯のイ ンプラントは、機械研磨表⾯のインプラントより⾻結合 がより迅速かつ強固になり、優れたインプラントの初期 固定を維持します。 4 ノーベルダイレクト 3.0 マニュアル & カタログ クイックスタート クイックスタート インプラントの埋⼊ 軟らかい⾻質での形成 インプラント・ポジショニング ⻭⾁パンチ ドリルガイド/ツイスト ドリル ∅ 1.5 mm ガイド/⻭⾁パンチ インプラントの埋⼊ ⻭⾁剥離 外科⽤トルクレンチ 治癒後の最終的な補綴修復 ソフトボーン・ドリル 3.0 ヒーリング・キャップ 3.0 必要な製品: • ノーベルダイレクト3.0外科⽤キット • 外科⽤トルクレンチ • ノーベルダイレクト3.0インプラント • ノーベルバイオケア・チタン・バー・ キット • ヒーリング・キャップ3.0 5 クイックスタート ノーベルダイレクト 3.0 マニュアル & カタログ クイックスタート インプラントの埋⼊ 緻密な⾻質での形成 インプラント・ポジショニング ⻭⾁パンチ ドリルガイド/ツイスト ドリル ∅ 1.5 mm ガイド/⻭⾁パンチ デンスボーン・ドリル3.0 インプラントの埋⼊ ⻭⾁剥離 ソフトボーン・ドリル 3.0 外科⽤トルクレンチ 治癒後の最終的な補綴修復 ヒーリング・キャップ 3.0 必要な製品: • ノーベルダイレクト3.0外科⽤キット • 外科⽤トルクレンチ • ノーベルダイレクト3.0インプラント • ノーベルバイオケア・チタン・バー・ キット • ヒーリング・キャップ3.0 6 ノーベルダイレクト 3.0 マニュアル & カタログ 治療計画 治療計画 適⽤ 2ピース型インプラントは、アバットメントと連結する必 要があるため、スクリュー連結部(インプラント内部の 空洞)を設ける必要性から、強度を保つために直径のサ イズに制限があります。1ピース型インプラントではこの 制限が解消され、直径の極めて⼩さいインプラント、ノ ーベルダイレクト 3.0 のご提供が可能になりました。 このインプラントは、遅延負荷プロトコールをともなう 下顎中切⻭、側切⻭、上顎側切⻭などのスペースが限ら れた部位に適⽤します。 このインプラントを埋⼊する場合は、治癒期間中、ヒー リング・キャップまたは咬合負荷のかからないプロビジ ョナル・クラウンを⽤いて修復する必要があります。 適⽤基準 ノーベルダイレクト 3.0 は、次の基準を満たす患者に使⽤ することをお勧めします。 • 隣接⻭の⻭⾁/⻭周/⻭根尖周囲の状態が良好 • 咬合関係が良好かつ安定 • インプラント埋⼊予定部位や隣接⻭の領域に異常/炎症 がない • ⼗分な⾻の量と密度がある。 • カンチレバーによる修復に使⽤しない • 補綴物の⾓度要件が 10° 以下 • インプラントの⾼い初期固定性 • 負荷の制御 治療の計画段階では潜在的な負荷要素を特定し、軽減す る必要があります。このような要素には、側⽅運動時の 咬頭⼲渉、不安定な咬合状態、重度のブラキシズムまた はその他のパラファンクションなどがあります。 7 治療計画 ノーベルダイレクト 3.0 マニュアル & カタログ 治療前の注意事項 • ⻭⾁パンチを使⽤する場合は、⻭槽頂の⻭⾁に⼗分な 幅がある必要があります。さらに頬側の⻭⾁にも、前庭 部の深さが⼗分になるだけの厚みと幅が必要です。 • ⼗分な⻭⾁が存在しなかったり、前庭部の深さが不⼗ 分であったり、または⼩帯強直症が⾒られるような場 合、ノーベルダイレクト 3.0インプラントを埋⼊する最 低3ヵ⽉前に遊離⻭⾁移植を⾏う必要があります。 3.0 mm NOBELDIRECT™ 3.0 • ⻭槽堤の⾻吸収が進⾏している場合、⾻の増成が必要 になることがあります。 actual size 13 mm 15 mm 0 mm 10 mm 20 mm 130% X 線診断 13 mm 15 mm 0 mm 10 mm ノーベルダイレクト 3.0 には、実際のサイズのほか 130% および 170% に拡⼤した X 線⽤テンプレートが⽤ 意されており、これは X線診断の際に正しいサイズのイン プラントを選択するためのガイドとして使⽤できます。 20 mm 170% 13 mm 15 mm 0 mm 10 mm 20 mm これらのテンプレートは⽬安に過ぎません。より正確な 測定が要求される場合は、断層写真やコンピュータ断層 撮影法(CT)スキャン等を使⽤してください。⻭槽⾻の質 や量を判断したり解剖学的指標を特定するため、その他 の X 線画像診断が必要になる場合があります。 8 *Caution: The drill preparation extends up to 1 mm longer than the implant. Triangle at base of implant represents this added length. Drill Implant 33121 Rev. 00 (04/05). © Nobel Biocare 2005. All Rights Reserved. www.nobelbiocare.com Caution: Do not copy! Inaccuracies may occur. Distributed in North- and South America by Nobel Biocare USA, LLC, Yorba Linda, CA, USA. Nobel Biocare AB. Box 5190, SE-402 26. Göteborg, Sweden ノーベルダイレクト 3.0 X線⽤テンプレート ノーベルダイレクト 3.0 マニュアル & カタログ 治療計画 ⻭⾁剥離によるインプラント埋⼊ ⻭⾁剥離の術式は、⼗分な⾻の存在が確認できない場合、 解剖学的指標を⽬で直接確認する必要がある場合、頬側 の⻭⾁表⾯に結合組織を増成する必要がある場合などに お勧めします。 抜⻭直後のインプラント埋⼊ 抜⻭部位の治癒能⼒は優れているため、初期固定が達成 される限り、インプラント治療は抜⻭部位に⼗分適合し ます。上記の条件に加え、軟組織や感染した組織を⼗分 に注意して除去する必要があります。⻭周炎が抜⻭の原 因である部位では、多くの場合、インプラント治療の前 に治癒させる必要があります。 抜⻭時にインプラント埋⼊を⾏う場合は、次の⼿順をお 勧めします。 • 頬側⾻を傷つけないように丁寧に抜⻭します。 • 抜⻭窩から軟組織⽚を注意深く取り除きます。 • インプラント先端が抜⻭窩より深くなるように、 インプラントの⻑さを選択します。 • ドリルとドリルガイドを使⽤して、⻭根や抜⻭窩の⾓ 度によらず、形成窩を最適に調整します。 • 固定を確保するため、⻭間部の⾻壁を最適に利⽤ します。 • 抜⻭直後にインプラント埋⼊を⾏う場合、 インプラントと⾻壁の間のギャップはできるだけ⼩さく してください。 • インプラント周辺の軟組織は完全に閉じること が不可⽋です。 フラップレスのインプラント埋⼊ フラップレスの術式は、⼗分な⾻と付着⻭⾁が存在し、 前庭部にも⼗分な深さがある症例に適⽤します。 注意: ⾻量のほか⾎管、神経、陥没部などの重要な解剖 学的指標は、X線画像診断、プロービング、触診などとい う従来通りの診断ツールで確認する必要があります。 9 製品 & 必要なインスツルメント ノーベルダイレクト 3.0 マニュアル & カタログ 製品 & 必要なインスツルメント ノーベルダイレクト3.0外科⽤キット このキットには、ノーベルダイレクト3.0 mm インプラン トの埋⼊に必要なインスツルメントおよびドリルが含ま れています。 ツイストドリル 1.5 × 10–16 mm ツイストドリル1.5は外科⽤ステンレス・スチール製でパイ ロット・ホールを形成します。このドリルは複数回使⽤ でき、切削能⼒が低下した時点で新しいものと交換しま す。 ノーベルダイレクト 3.0ドリル ドリルは外科⽤ステンレススチール製で、アモルファス・ ダイアモンド・コーティング処理が施されているので、 ⿊い⾊を呈しています。 ドリルは、20∼30回程度使⽤した後、または切削効率が 低下したときに交換してください。 注意: ドリルは埋⼊されるインプラントより約 1 mm ⻑くなっています。解剖学的制限領域をドリリングする ときにはこの追加の⻑さを考慮してください。 インプラント・ドライバー1ピース3.0 インプラント・ドライバーはコントラアングル・ハンド ピースに連結するか、外科⽤アダプターとともに外科⽤ トルクレンチに連結します。ドライバーの先端はインプ ラントのアバットメント部の平らな部分に適合します。 インプラント・ドライバーの接続により、インプラント の保持、およびインプラント埋⼊に必要なトルクの伝達 を⾏うことができます。ドライバーをコントラアングル・ ハンドピースに接続し、インプラントをピックアップし、 インプラントを埋⼊部位まで運びます。埋⼊時には、ド ライバーがインプラントの直線上にあることを確認して ください。埋⼊後は、ドライバーを軽く上に動かして外 し、インプラントから離します。 外科⽤トルクレンチ 外科⽤トルクレンチはインプラントの埋⼊や締め付けの 最終調整に使⽤できます。 10 ノーベルダイレクト3.0 フラップレス外科⽤キット ノーベルダイレクト 3.0 マニュアル & カタログ 製品 & 必要なインスツルメント ∅ ノーベルダイレクト3.0インプラント インプラントのカラー部分全体がタイユナイト表⾯で覆 われているため、インプラントの埋⼊を柔軟に⾏うこと ができます。 ∅ 3.0 × 13 mm ∅ 3.0 × 15 mm タイユナイト表⾯ 制御された酸化チタン層のミクロ表⾯性状と多孔質性と の独特なコンビネーションにより、最適なオッセオイン テグレーション獲得のための環境が整えられます。 制御された酸化チタン層のミクロ表⾯性状と多 孔質性との独特なコンビネーションにより、⾻ が直接表⾯上およびその内部に増成されます。 (提供: スイス、Dr.Peter Schupbach) その他製品 & インスツルメント ヒーリング・キャップ 3.0 インプラントのアバットメント部分に⼀時的にセメント 固定するプロビジョナル・クラウンの作製に使⽤できま す。 注意:治癒期間中、プロビジョナル・クラウンは咬合位か ら外しておいてください。 ドリル・エクステンション・シャフト ドリル・エクステンション・シャフト (#29164) を使⽤ すれば、ドリルの⻑さを延⻑できます。ドリル・エクス テンション・シャフトを使⽤する場合は、ドリルの全⻑ を確実に冷却するためにハンドピースからだけでなく外 部注⽔にマニュアルの注⽔を補うことが重要です。ドリ ル・エクステンション・シャフトは、ドリルとのみ⼀緒 に使⽤してください。 11 製品参照ガイド ノーベルダイレクト 3.0 マニュアル & カタログ 製品参照ガイド 軟らかい⾻質 ノーベルダイレクト 3.0 ⻑さ 13 mm のインプラント ノーベルダイレクト 3.0 ⽤の推奨インスツルメント: – ツイストドリル ∅ 1.5 mm (ドリルガイド 3.0 併⽤) – ノーベルダイレクト・ソフトボーン・ドリル 3.0 ノーベルダイレクト3.0インプラント ∅ 1.5 ソフトボーン・ ドリル 13 mm 製品参照ガイド 緻密な⾻質 ノーベルダイレクト 3.0 ⻑さ 13 mm のインプラント ノーベルダイレクト 3.0 ⽤の推奨インスツルメント: – ツイストドリル ∅ 1.5 mm (ドリルガイド 3.0 併⽤) – ノーベルダイレクト・ソフトボーン・ドリル 3.0 – ノーベルダイレクト・デンスボーン・ドリル 3.0 ノーベルダイレクト 3.0 インプラント ∅ 1.5 ソフトボーン・ デンスボーン・ ドリル 注意: 製品参照ガイドは、インスツルメント間での⻑さ関係を参照するものです。 具体的な埋⼊位置は個々の症例によって異なります。 12 ドリル 13 mm ノーベルダイレクト 3.0 マニュアル & カタログ 術式−ステップ・バイ・ステップ 術式−ステップ・バイ・ステップ ⻭⾁剥離によるインプラント埋⼊ 軟組織および⻭槽⾻の量によって、外科術式はフラップレスまたは⻭⾁剥離のいずれかを選択できます。 ⻭⾁剥離は⻭⾁の下の⻭槽⾻を観察したり、審美性のため結合組織移植⽚を埋⼊してエマージェン ス・プロファイルを拡張する必要がある場合に⾏います。 次の説明は、ノーベルダイレクト ∅ 3.0 × 13 mm のインプラントを⻭⾁剥離の術式で埋⼊する際の ドリリング⼿順を⺬したものです。 1 インプラントのポジショニング • モーターのドリル速度を⾼速 2000 rpm に設定します。ドリルガイド 3.0 を使⽤して正 しい位置を確認しながら、ツイストドリル ∅ 1.5 mm で⻭⾁組織を⻭槽頂まで直接ドリリ ングします。 • ドリルの⽬盛 16 mm のラインがドリルガイド の上部にくるまでドリリングします。 (⻑さ13および 15 mm のインプラント対象) 注意: ∅ 1.5 mm ドリルを正しくポジショニングす ることは、インプラントを適切な⾓度で埋⼊するた めに不可⽋です。 16 15 13 10 ⾼速 2000 rpm 特別な注意事項: 頬側の⻭槽頂では、特に下顎切⻭の領域で⾻吸収が多く発⽣します。ノーベルダイレクト・インプラ ントは、カラー部分がタイユナイトで覆われていることから、審美性および機能性ともに柔軟性に優 れたインプラント埋⼊を⾏うことができます。インプラントの埋⼊⽅向は前⻭部の切端部を通ること が理想的です。⾻の解剖学的構造によっては、この理想的な⽅向への埋⼊は制限されることがありま す。実際のインプラントの⾓度は、アバットメントを適切に形成できるよう、この理想的な⾓度から 10° 以内とする必要があります。 13 術式−ステップ・バイ・ステップ ノーベルダイレクト 3.0 マニュアル & カタログ 2 ⻭⾁パンチ • ドリルガイドを取り外し、⻭⾁パンチガイド 3.0 をパイロット・ホールに挿⼊します。 • ⻭⾁パンチ 3.0 をコントラアングルに接続して、 ⻭⾁パンチガイドの上に当てます。⾼速 (800 rpm) に設定して 軟組織を⻭槽堤の⾻頂部まで切開します。 注意: ⻭槽頂の幅が狭い場合、⻭⾁パンチを使⽤す ると⻭⾁組織を損なう可能性がありますので避けてく ださい。代わりに、⼿順1( ∅ 1.5 mm のパイロット・ ホールをドリリング)の後に、⻭⾁を剥離します。 ⾼速 800 rpm 3 ⻭⾁剥離 頬側と⾆側の⻭⾁の量が等しくなるよう、⻭槽頂の中 央を切開します。 4a 軟らかい⾻質での形成 インプラントの埋⼊位置と⾓度を決めた後、ノーベルダイ レクト・ソフトボーン・ドリル3.0を使って形成を⾏いま す。⽬的の深さと適切な⻑さまでドリリングし、インプラ ントの埋⼊部位を最終的な直径まで拡⼤します。抜⻭部位 へ埋⼊する場合は、深さに⻭⾁組織の厚みを加えます。⻭ ⾁の厚みはプローブで測定できます。隣在⻭がアングル ヘッドに⼲渉して、ドリルを適切な深さまで挿⼊できな い場合は、ドリル・エクステンション・シャフトを使⽤ します。 ⾼速 800 rpm 14 ノーベルダイレクト 3.0 マニュアル & カタログ 術式−ステップ・バイ・ステップ 4b 緻密な⾻質での形成 緻密⾻の場合は、引き続き、ノーベルダイレクト・デ ンスボーン・ドリル 3.0 を使って⽬的の深さまでドリ リングします。 ⾼速 800 rpm フラップとドリルの間に慎重にリトラクターを挿⼊して、 ⻭⾁を損傷しないように保護します。 5 インプラントのピックアップ 外側のプラスチック・ケースから、内側のチタン製ス リーブ(滅菌済み)を取り出します。 インプラント・ドライバー 1 ピース 3.0 をハンドピー スに連結させます。ドライバーの平らな部分と、イン プラントのアバットメント部分の平らな表⾯を合わせま す。インプラントをピックアップして、埋⼊部位まで運 びます。 15 術式−ステップ・バイ・ステップ ノーベルダイレクト 3.0 マニュアル & カタログ 6 インプラントの埋⼊ • 低速 (25 rpm) で35∼45 Ncm の適切なトルクを使⽤ して、⾻形成部にインプラントを埋⼊します。トル クは 45 Ncm を超えないようにしてください。 アバットメント部分の平らな⾯は頬側に合わせます。 • 埋⼊後は、インプラント・ドライバーを軽く上に動 かして、インプラントから外します。 低速 最⾼ 45 Ncm 7 外科⽤トルクレンチ • インプラントの最終締め付けと締め付け具合の調整 をマニュアルで⾏う際には、外科⽤トルクレンチと インプラント・ドライバー1ピース3.0を使⽤します。 トルクは外科⽤トルクレンチの⽬盛 45 Ncm を超過しないようにしてください。 注意: ⻭冠部の⻭槽⾻が⼗分に存在しない場合、 インプラントのスレッドが特に頬側で露出することが あります。初期固定 (35∼45 Ncm) が達成されたら、 フラップを元に戻して頬側のスレッドを覆うことがで きます。 16 ノーベルダイレクト 3.0 マニュアル & カタログ ステップ・バイ・ステップ 8 縫合 縫合⽷を使⽤して⻭⾁を閉じます。⻭⾁はタイユナイ ト表⾯の⻭冠部の⾼さにくるようにします。 9a アバットメント部分の修正 プロビジョナル・クラウンに適合する⻑さ、形状、お よびマージンを確保するため、インプラントのアバッ トメント部分の修正が必要になる場合があります。 ⼿術当⽇に修正を⾏う場合は、術部の軟組織を保護す る必要があります。 • ラバーダムを下顎前⻭部サイズのラバーダム・クラ ンプで装着してください。 • ノーベルバイオケア・チタン・バー・キットにセッ トされているバーを使⽤し、⾼速で⼗分に注⽔しな がら形成します。 • チェアサイドで調整したアクリル製のプロビジョナ ル・クラウンをインプラントに装着します。セメント によって傷⼝を汚染しないように注意してください。 術後にX線撮影を⾏うと、⻭⾁の切開部分に残された セメントがないか確認できます。 注意: 軟組織の周囲 360° の⻭⾁溝の 0.5 mm 上に、⼀ 時的なマージンを確保してください。治癒期間中、プ ロビジョナル・クラウンおよびインプラントは咬合位 から外しておいてください。 または 9b ヒーリング・キャップ 3.0 プロビジョナル・クラウンが不要な場合は、ヒーリング・ キャップを仮着⽤セメントでインプラントに装着しま す。セメントによって傷⼝を汚染しないように注意し てください。必要に応じて、咬合接触を避けるためヒ ーリング・キャップの輪郭を調整します。 注意: 治癒期間中、ヒーリング・キャップおよびイ ンプラントは咬合位から外しておいてください。 17 術式−ステップ・バイ・ステップ ノーベルダイレクト 3.0 マニュアル & カタログ フラップレスのインプラント埋⼊ ⼗分な付着⻭⾁組織と⾻が存在する場合は、フラップレ ス術式を採⽤できます。 1. ツイストドリル ∅ 1.5 mm をドリルガイド 3.0 とともに使⽤して、インプラントの正しい埋⼊位置 と⾓度を確認します。 2. ⻭⾁剥離のプロトコールと同じ⻭⾁パンチガイドと ⻭⾁パンチによる⼿順を実⾏します。 3. ⻭⾁の厚みをプローブで測定します。ノーベル ダイレクト・ソフトボーン・ドリル 3.0 と ノーベルダイレクト・デンスボーン・ドリル 3.0 を使って、⾻質に応じて適切な深さ (⻭⾁の厚みを含む) までドリリングします。 18 ノーベルダイレクト 3.0 マニュアル & カタログ 術式−ステップ・バイ・ステップ 最終補綴修復 1 最終形成 最終形成および最終補綴修復は、⼗分な⾻と軟組織の治癒を待っ てから⾏います。まず、組織を保護するためインプラント周囲の ⻭⾁溝に⻭⾁圧排コードを挿⼊します。 • プロビジョナルまたはヒーリング・キャップを取り外します。 • ⻭⾁圧排コードを挿⼊します。 • 天然⻭の場合と同様に最終形成を⾏います。 注意: この時点では、形成のためにラバーダムで軟組織を保護 する必要はありません。 2 印象採得 • 従来のクラウン&ブリッジの⼿法で印象採得を⾏います。 • 印象を技⼯所へ送り、プロセラまたは従来通りのクラウン を作製します。 • プロビジョナルまたはヒーリング・キャップを再度装着 します。 注意: 複数の隣接した 3.0 mm インプラントは、 連結固定する必要があります。 3 最終補綴物装着 • プロビジョナルを除去します。 • 最終補綴物をセメント固定します。 19 付録 ノーベルダイレクト 3.0 マニュアル & カタログ 付録 ドリリング・ユニット & トルクレンチ オッセオセット 200 オッセオセット 200 は外科および補綴に対応したシ ステムです。独⾃のトルクリリース機能が付与されてい るため、安全で簡便な操作を可能にします。 オッセオセット 200 外科⽤トルクレンチ インプラントの最終締め付けや埋⼊位置の調節に使⽤し ます。 1. インプラント・ドライバー1ピースを接続します。 2. 最⼤の締め付けトルクは 45 Ncm で、スケール上に ラインで⺬されています。 3. インプラントを除去するには、レンチの⽮印の向きを 反時計⽅向に回します。 20 ノーベルダイレクト 3.0 マニュアル & カタログ 付録 洗浄と滅菌に関する推奨事項 インスツルメントと再使⽤可能なドリル インスツルメント類は、⼝腔内に使⽤する前に、⻭科医 院/病院で通常⾏われている⼿順に従って洗浄・滅菌してく ださい。 洗浄と滅菌の基本⼿順 1. インスツルメントとドリルは器具洗浄器で洗浄します。 代替法: マニュアルで洗浄し超⾳波洗浄器にかけます。 2. インスツルメントを乾燥させた後、滅菌バックに ⼊れてください。 3. オートクレーブでインスツルメントを滅菌します。 (オートクレーブ製造元の注意に従ってください) 注意: 磨耗したり破損したドリルは廃棄し、 新しい鋭いドリルに取り替えてください。 コントラアングルの洗浄 コントラアングルは、⼿術後直ちに丁寧に洗浄する必要 があります。最初に器具洗浄器または流⽔下で洗浄しま す。ヘッドをシャンクから取り外し、ヘッドとシャンク にそれぞれ丁寧に注油してください。代わりに、コント ラアングル専⽤の⾃動洗浄/注油装置にかける⽅法もあり ます。洗浄/注油後分解された状態のコントラアングルを、 ⼆重滅菌バックかトレーに⼊れ、オートクレーブで滅菌し ます。 補綴物 ⻭科技⼯所から送られてくる形成されたアバットメント や補綴物は、⻭科医院/病院の標準的な⼿順に従って洗浄 ・滅菌してください。 トルクレンチ 分解した部品を⼗分に洗浄し、オートクレーブまたはそ の他の⽅法で滅菌・乾燥してください。135°C で最低5分 間オートクレーブ処理を⾏うか、またはオートクレーブ 製造元の説明書に記載されている推奨に従って、インスツ ルメントを滅菌します。 21 5 min 付録 ノーベルダイレクト 3.0 マニュアル & カタログ 製品カタログ 製品番号/製品名 インプラント (承認番号:21600BZY00116000) 31465 ノーベルダイレクト 3.0 × 13 mm 31466 ノーベルダイレクト 3.0 × 15 mm ヒーリング・キャップ 3.0 ヒーリングキャップ (承認番号:21600BZY00116000) 31417 ヒーリング・キャップ 3.0 ノーベルダイレクト 3.0 × 13 mm ノーベルダイレクト 3.0 × 15 mm キット (届出番号:13B1X00052000017, 13B1X00052000031) 32792 ノーベルダイレクト3.0フラップレス外科⽤キット キットには、以下の製品が含まれます。 32793 ノーベルダイレクト3.0フラップレス外科⽤ キットボックス 28910 ⻭⾁パンチ3.0 29144 ⻭⾁パンチガイド3.0 29145 ドリルガイド3.0 30941 インプラント・ドライバー1ピース3.0 28965 ツイスト・ドリル1.5 × 10–16 mm 32168 ノーベルダイレクト・ソフトボーン・ドリル 3.0 3 × 13 mm 32169 ノーベルダイレクト・ソフトボーン・ドリル 3.0 3 × 15 mm 32170 ノーベルダイレクト・デンスボーン・ドリル 3.0 3 × 13 mm 32171 ノーベルダイレクト・デンスボーン・ドリル 3.0 3 × 15 mm 33121 ノーベルダイレクト3.0 X線診断⽤テンプレート ⻭⾁パンチ 3.0 ⻭⾁パンチガイド 3.0 ドリルガイド 3.0 インプラント・ドライバー1ピース3.0 単品でのご購⼊も可能です。 トルクレンチ (届出番号:13B1X00052000011) 28839 外科⽤トルクレンチ バー・キット (届出番号:13B1X00052000032) 28945 ノーベルバイオケア・チタン・バー・キット 製品イラストの縮尺は異なります。 22 外科⽤トルクレンチ ノーベルダイレクト 3.0 マニュアル & カタログ 23 COLOMBIA Nobel Biocare Colombia Phone: +11 571 640 0608 JAPAN Nobel Biocare Japan Phone: +81 3 6717 6191 RUSSIA Nobel Biocare Russia Phone: +8 800 200 9339 AUSTRALIA Nobel Biocare Australia Phone: +61 2 9412 11 44 DENMARK Nobel Biocare Danmark Phone: +45 39 40 48 46 LITHUANIA Nobel Biocare Phone: +370 5 268 3448 SOUTH AFRICA Nobel Biocare South Africa Phone: +27 11 802 0112 AUSTRIA Nobel Biocare Österreich Phone: +43 1892 8990 FINLAND Nobel Biocare Suomi Phone: +358 9 343 69 70 MEXICO Nobel Biocare Mexico Phone: +52 55 524 974 60 SPAIN Nobel Biocare Ibérica Phone: +34 93 508 88 00 BELGIUM Nobel Biocare Benelux Phone: +32 2 467 41 70 FRANCE Nobel Biocare France Phone: +33 1 53 33 89 10 NETHERLANDS Nobel Biocare Benelux Phone: +31 30 635 49 49 SWEDEN Nobel Biocare Phone: +46 31 335 49 00 BRAZIL Nobel Biocare Brasil Phone: +55 11 5102 7000 GERMANY Nobel Biocare Deutschland Phone: +49 221 500 850 NEW ZEALAND Nobel Biocare New Zealand Phone: +64 800 441 657 SWITZERLAND Nobel Biocare Phone: +41 43 211 53 20 CANADA Nobel Biocare Canada Phone: +1 905 762 3500 Toll free: +1 800 263 4017 HONG KONG Nobel Biocare Asia Phone: +852 2 845 12 66 NORWAY Nobel Biocare Norge Phone: +47 23 24 98 30 UNITED KINGDOM Nobel Biocare UK Phone: +44 1895 430 650 INDIA Nobel Biocare India Phone: +91 22 5551 9999 POLAND Nobel Biocare Polska Phone: +48 22 874 59 44 ITALY Nobel Biocare Italiana Phone: +39 039 683 61 PORTUGAL Nobel Biocare Portugal Phone: +351 22 374 73 50/55 USA Nobel Biocare USA Phone: +1 714 282 4800 Toll free: +1 800 993 8100 Cust. support: +1 800 322 5001 CHILE Nobel Biocare Chile Phone: +56 2 201 9282 CHINA Nobel Biocare Shanghai Phone: +21 52 06 66 55 患者向け⻭科医院検索サイトは、www.nobelsmile.co.jpをご覧ください。 ノーベルバイオケア社は環境を考 慮しており、すべての製品は環境 マネジメントシステムISO 14001 の認証を取得しています。 www.nobelbiocare.com 9649 JPN Lot “0801” Printed in Japan © Nobel Biocare Services AG, 2007. この⽂書で使⽤されているNobel Biocare、ノーベルバイオケア社のロゴ、その他すべての商標は別途明記がある場合および⽂脈上明⽩な場合を除き、ノーベルバイオケアグループの商標です。 ARGENTINA Nobel Biocare Argentina Phone: +54 11 4825 9696
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