ガゼッタ第81号から第85号のまとめ(17)

メールマガジン「ガゼッタ」 まとめ(17)
第 81 号~第 85 号 (2014 年 11 月 15 日~12 月 25 日配信)
配信した「ガゼッタ」No.81-85 のまとめです。書式と一部表記を変更して図版を取り込み、pdf にしました。
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◆ガゼッタ第
ガゼッタ第 81 号◆
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
ガゼッタ第 81 号をお届けします。
本号は、
「祝! 日本ロッシーニ協会 HP リニューアル!」
「
、2015 年 ROF の演目変更とスケジュール正式発表!」
、
「新譜 CD:パッパーノ指揮のロッシーニ序曲集」
、
「ちょっと変わったチェロ四重奏の演奏会」
、
「外国語と外国人
名のカタカナ表記の話(9-10)
」をお届けします。
12 月 23 日の例会案内はこちら→ http://societarossiniana.jp/meeting.html
なお、例会案内文に誤りがありましたので、訂正します(
《ランスへの旅》
「2000 年邦人初演の映像」はありま
せんので、
「2002 年再演の映像」に修正しました)
。
▼祝!日本ロッシーニ協会 HP リニューアル!▼
リニューアル!▼
11 月 11 日と予告しました日本ロッシーニ協会ホームページのリニューアル、1 日早い 10 日の夜にオープンし
ました。以前の HP よりも明るく、見やすく、内容目次も一目で見渡せるようになり、筆者も大変満足していま
す。すべて HP 管理人さんの努力の賜物でありまして、この場を借りて御礼申し上げます。筆者も思わずフェイ
スブックで「いいね!」してしまいました。
リニューアル記念に、ロッシーニ年譜(簡略版と詳細版)、ロッシーニ自筆書簡の解説付き複製を 5 点作成し、掲
載しました。ロッシーニの手紙の鮮明なカラー複製を見る機会は少ないと思いますので、ぜひご覧ください。
新装ホームページはこちら→ http://societarossiniana.jp/
ロッシーニ年譜はこちら→ http://societarossiniana.jp/chron.html
ロッシーニ自筆書簡はこちら→ http://societarossiniana.jp/rossiniletters.html
なお、リニューアル HP に広告を載せました。トップページの右下に幾つかバナーがあります。そのバナーか
ら入って商品を購入したり、ホテルの予約・支払いを完了すると、ささやかな広告収入が協会に入ります。これ
は HP の運営費に充てるためのもので、協会の活動への貢献にもなります。とりわけ海外ホテルの予約はポイン
トが高いので、ご協力のほど宜しくお願い致します。
▼来年 ROF の演目変更とスケジュール正式発表!▼
の演目変更とスケジュール正式発表!▼
すでに協会フェイスブック等を通じてご存じの方も多いと思いますが、
メルマガの前号を配信した 11 月 5 日に、
2015 年 ROF(ロッシーニ・オペラ・フェスティヴァル)の演目とスケジュールが正式発表されました。演目は 8 月の
最初の告知から二転三転し、次のように変わりました(会期は 8 月 10~22 日)。
◎《泥棒かささぎ》
(2007 年ミキエレット演出):8 月 10、13、16、19 日 アドリアティック・アレーナ
ダミアーノ・ミキエレット演出、ドナート・レンツェッティ指揮、ボローニャ市立劇場管弦楽団&合唱団
◎《新聞》
(新演出):8 月 11、14、17、20 日 ロッシーニ劇場
マルコ・カルニティ演出、エンリクエ・マッツォーラ指揮、ボローニャ市立劇場管弦楽団&合唱団
◎《幸せな間違い》
(1994 年ヴィック演出):8 月 12、15、18、21 日 ロッシーニ劇場
グレアム・ヴィック演出、デニス・ヴラセンコ指揮、ロッシーニ交響楽団
◎若者公演《ランスへの旅》
:8 月 14、17 日 ロッシーニ劇場
演奏者未定
◎《グローリア・ミサ曲》
:8 月 15、18 日 ロッシーニ劇場
演奏者未定
◎ロッシーニ&ペルゴレージ《スタバト・マーテル》
:8 月 22 日 ロッシーニ劇場
演奏者未定
う~ん、新演出が二つから一つに減ったのは痛いですね。
《幸せな間違い》ヴィック演出は 20 年前に観ました
が、個人的にはイマイチでした。でもペーザロは特別なので、サプライズを期待しましょう!
ROF サイトの予告プログラム(Programma preliminare)はこちら ↓
http://www.rossinioperafestival.it/intra/upload/news/file/2015preliminare.pdf
1
2014 年 ROF の総括も 11 月 10 日、同サイトに掲載されました(Presentato il consuntivo 2014)。↓
http://www.rossinioperafestival.it/?lang=ita&IDC=494&ID=619
▼新譜 CD:パッパーノ指揮のロッシーニ序曲集
CD:パッパーノ指揮のロッシーニ序曲集▼
:パッパーノ指揮のロッシーニ序曲集▼
ここ数年精力的にロッシーニ作品を演奏・録音している指揮者アントーニオ・パッパーノの新譜です。
◎Rossini: Overtures ロッシーニ:序曲集
ロッシーニ:序曲集
(《絹のはしご》《ブルスキーノ氏》《セビーリャの理髪師》《ラ・チェネレントラ》《セミラーミデ》《コリントスの包囲》
《ギヨーム・テル》の序曲、《アンダンテと変奏付きの主題》)
アントーニオ・パッパーノ指揮サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団ほか
〈録音:2008年2月~2014年3月〉Warner Classics 25646243440(海外盤。国内盤は別
途発売)
先月発売され新録音と思って購入したら、全 8 曲のうち 4 曲は 2008~12 年のライヴ録
音。しかも《アンダンテと変奏付きの主題》はフルート、クラリネット、ファゴット、ホ
ルンの四重奏曲です。そんなごった煮に筆者は呆れましたが、演奏そのものは以前紹介し
た Naxos の序曲全集よりも格段に良いのでお薦めです。
▼ちょっと変わったチェロ四重奏の演奏会(11
ちょっと変わったチェロ四重奏の演奏会(11 月 18 日、和光大学ポプリホール鶴川▼
日、和光大学ポプリホール鶴川▼
事務局宛にご案内いただいた演奏会です。
◎矢田啓介チェロコンサートファイル VI~
VI~Cello
Quartets 2 チェロ四重奏の響き
2014 年 11 月 18 日(火) 19:00 会場:和光大
学ポプリホール鶴川
ロッシーニ作曲《涙(Une Larme)
》があり、原
曲のチェロとピアノをチェロ四重奏に編曲して演
奏するそうです。他の曲目は、シベリウス《主題と
変奏》と、ポッパー《二つのチェロのための組曲
op.16》
(チェロ四重奏版)
。
詳細は、和光大学ポプリホール鶴川のサイトとチ
ラシをご覧ください。
http://www.m-shimin-hall.jp/tsurukawa/products/detail.php?product_id=1936
▼外国語と外国人名のカタカナ表記の話(9
外国語と外国人名のカタカナ表記の話(9)▼
(9)続:オペラの題名における地名の仮名表記について
「オペラの題名における地名や都市名は、当該都市や地名をその国の言語の発音に沿って仮名表記すれば良い」
と前回書きましたが、なかなか本来の読みで定着しない作品もあります。ドニゼッティの代表作「Lucia di
Lammermoor」もその一つで、一般に使われる「ランメルモール」は英語の地名の単なるイタリア語読みにすぎ
ず、
「Lammermoor」は古スコットランド語のゲール語における「Lomair Mòr」の英語化と理解できます。それ
ゆえゲール語の読みと関係なく「ラマムア」または「ラマムーア」と仮名書きされ、ウォルター・スコットの原
作小説「The Bride of Lammermoor」も「ラマムアの花嫁」や「ラマムーアの花嫁」の訳題で紹介されました。
拙著『イタリア・オペラ史』では当然のこととして「ラマムーアのルチーア」としましたが、日本の上演は「ラ
ンメルモール」のまま推移するか、「ルチア」のみが邦題とされます(…なぜか「ルチーア」とはしてもらえません)。
でも、原題「Lucia di Lammermoor」を掲げながら邦題を「ルチア」とするのは無理がある、と誰もが思うので
はないでしょうか。ちなみにイタリア・オペラで地名に英語をそのまま使った作品に、同じドニゼッティの
「Elisabetta al castello di Kenilworth」があり、こちらはすんなり「ケニルワース城のエリザベッタ」で通って
います。
現地読みすると判らなくなるケースに、
《ギヨーム・テル》の特殊なイタリア語版「Rodolfo di Sterlinga」
(ステ
ルリンガのロドルフォ)》があります(1840 年ローマ初演)。ここでの「ステルリンガ」はスコットランドの地名「ス
ターリング(英語で Stirling)
」ですが、この地名そのものが有名でないので、
《スターリングのロドルフォ》とす
ると何が何だか判りません。それもあって筆者は注釈付きで《ステルリンガのロドルフォ》としており、スコッ
トの原作小説が知られる「ラマムア」や「ラマムーア」と解釈を変えているのです。
そもそもスコットランドの地名は、現地の古語ではなく英語化された形で流布しているので、
「当該都市や地名
をその国の言語の発音に沿って仮名表記すれば良い」との原則から外れます。ですから原則を盾にとるのではな
2
く、必要に応じて現地名称を付記するなどして柔軟な対応をするしかありません。これはオペラの題名における
人名表記も同じ。次号では、この問題を考えてみましょう。
(2014 年 11 月 15 日 水谷彰良)
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◆ガゼッタ第
ガゼッタ第 82 号◆
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ガゼッタ第 82 号をお届けします。
本号は、
「4 月 18 日、第 53 回大阪国際フェスティバル 2015 でゼッダ指揮《ランスへの旅》を上演!」
、
「日本
ロッシーニ協会 HP の効用」
、
「日本で発売された SP 盤ロッシーニ目録 作成協力のお願い」、
「セノオ楽譜 セヴィ
ラの理髪師、ウヰリアム・テルその他の資料を探しています!」をお届けします。
数日後にメルマガ臨時号を配信しますので、「外国語と外国人名のカタカナ表記の話(10)」はそちらに掲載させ
ていただきます。
12 月 23 日の例会案内はこちら→ http://societarossiniana.jp/meeting.html
▼4 月 18 日、第 53 回大阪国際フェスティバル 2015 でゼッダ指揮《ランスへの旅》を上演!▼
でゼッダ指揮《ランスへの旅》を上演!▼
以前から知っていたのに箝口令の敷かれていた公演、それがこのゼッダ指揮《ランスへの旅》です。今年 ROF
の若者公演でフォルヴィル伯爵夫人を歌ったイサベル・ロドリゲス・ガルシアなど 4 人の外国人歌手を含むキャ
ストとあれば、期待も高まります。
実はその数か月後にゼッダ指揮の東京公演も予定され、それに伴うゼッダ講演会も開催されますが、まだ情報
解禁でないので明かせません……その一端は、数日後に配信するメルマガ臨時号で公表させていただきます。
◎《ランスへの旅》第 53 回大阪国際フェスティバル 2015
期日:2015 年 4 月 18 日(土) 15:00 開演
会場:フェスティバルホール(大阪)
演出:松本重孝 指揮:アルベルト・ゼッダ ザ・カレッジ・オペラハウス管弦楽団
出演:イサベル・ロドリゲス・ガルシア(フォルヴィル伯爵夫人)
、ターチャ・ジブラッゼ(メリベーア侯爵夫
人)、アントン・ロシツキー(リーベンスコフ伯爵)
、クラウディオ・レヴァンティーノ(シドニー卿)、
老田裕子(コリンナ)
、石橋栄実(コルテーゼ夫人)ほか
チケット一般発売は 11 月 30 日からです。
詳細は大阪国際フェスティバル公式ブログ → http://blog.osakafes.jp/
チラシはこちら → http://blog.osakafes.jp/archives/25 をご覧ください。
▼日本ロッシーニ協会 HP の効用▼
の効用▼
2 年前に HP リニューアルを行って以後、海外の音楽団体や研究者の目に留まるようになり、さまざまな問い合
わせを協会宛にいただくようになりました。数か月前にはロッシーニに先立つイタリア・オペラ作曲家ヴィンチ
ェンツォ・プチッタの研究者からメールが来ましたが、つい先日はパリ・オペラ座《セビーリャの理髪師》に出
演中のパオロ・ボルドーニャから「リサイタルで歌いたい珍しいロッシーニ歌曲の楽譜を探しているので協力し
てくれないか」とメールが来てビックリ。さっそく彼の探している歌曲の自筆楽譜ファクシミリや印刷譜をスキ
ャンして提供し、大いに感謝されました……資料をネットで探していて、協会 HP を見つけたようです。
これもネット時代の効用ですが、きちんとした協会サイトがあるから信用されるのでしょう。HP の仕様の限界
でメニューに見出しの欧語を添えられず、掲載文も日本語だけで題名の欧語化をしていませんが、文章の題名に
関しては今後付加する方向で対処したいと考えています。
日本ロッシーニ協会も国際的なロッシーニ復興運動の一助として、関係者を通じてロッシーニ財団やドイツ・ロ
ッシーニ協会に情報を提供しています。そうした貢献や協力は専門研究者でなくても可能で、オペラ・ファンが
個人的に寄与できるテーマと仕事も少なからずあります。ここではその一つ、
「日本で発売された SP 盤ロッシー
ニ目録」の作成を提案しておきます(次項参照)。
▼日本で発売された SP 盤ロッシーニ目録 作成協力のお願い▼
作成協力のお願い▼
HP 掲載「日本におけるロッシーニ受容の歴史── 明治元年から昭和 43 年まで(1868~1968 年)」を執筆する際
に、日本で発売されたロッシーニ作品の SP 盤に関心を持ちましたが、目録を作成するのは手に余ると考え、ふれ
ずにおきました。でも、これも誰かがやらないといけない仕事の一つで、やる気のある人なら誰でも成果をあげ
られます。下限を終戦(1945 年 8 月)とすれば、LP 盤が存在しないからです。ですから昭和 20 年までの国内レ
コード会社の販売目録を調べ、ロッシーニの SP 盤ディスコグラフィを作成するのは特に困難とは言えません。国
3
内のレコード会社の販売目録は、東京文化会館資料室、国立国会図書館、民音音楽博物館その他に所蔵され、あ
らかじめネット検索でどこに何の目録があるかを調べることもできます。
やろうと思えば誰でもできる、でもそれをする人がいないと永遠に存在しない……それがこうした地道な作業
(=基礎研究)です。目録ですから SP 盤の現物を蒐集する必要はなく、すでにある資料から情報を抽出し、目録
化する作業がすべてです。その目録は作成した方のお名前で『ロッシニアーナ』と協会 HP に掲載させていただ
きますが、どなたか「やります!」と作成をかって出てくれる方がおられましたら、会員・非会員を問わずご一
報ください。
他にも日本のロッシーニ復興に貢献できるテーマがあります。これについては折々にメルマガでふれますが、
読者からの提案も大歓迎です。実現可能なテーマは、2018 年のロッシーニ没後 250 周年を完成目標に実現したい
と思います。
▼セノオ楽譜 セヴィラの理髪師、ウヰリアム・テルその他の資料を探しています!▼
セヴィラの理髪師、ウヰリアム・テルその他の資料を探しています!▼
午前零時を過ぎれば今日も昨日。昨日の出来事は覚えていても、何年か後にその日の出来事を正確に思い出す
のは不可能です。これは上演や演奏も同じで、時が経って正確な情報を得るのは意外に難しいものです。第三者
の記述は当てにならず、資料の現物に遡って確認しないといけないからです。筆者はそのための資料を蒐集して
いますが、まだ入手できないアイテムに大正期の次の 4 点があります。
◎愛音会出版部 歌劇 セヴイラの理髪師 歌詞……大正 6 年
◎セノオ楽譜のピース 81 番 歌劇 セヴィラの理髪師 ロッシーニ作曲 妹尾幸陽譯詞……大正 6 年初版のみ探
しています
◎セノオ楽譜のピース 302 番 歌劇「ウヰリアムテル」舞ひ歌 ロッシーニ作曲 柴田柴庵譯詞……大正 13 年初
版または後版
◎トセン楽譜のピース ウヰリアムテル……大正 13 年またはその前後
お持ちの方、もしくは図書館での所蔵や古書店での販売をご存知の方は、協会までご一報ください。
なお、明治から昭和 20 年までのロッシーニ上演プログラムなどをお持ちの方で、
「売却しても良い」という方も
お申し出ください(すでに所持しているものは購入しませんが……)。
また、お探しのロッシーニの楽譜、文献、ディスクがございましたら、遠慮なくお尋ねください。提供可能な
さまざまなアイテムがあり、情報のみの提供も致します。
(2014 年 11 月 25 日 水谷彰良)
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◆ガゼッタ第
ガゼッタ第 82 号臨時号◆
臨時号
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ガゼッタ臨時号(第 82 号 bis)をお届けします。
この臨時号では、
「1 月 17 日、アルベルト・ゼッダ講演会開催!」
、
「12 月 14 日、かっぱ橋歌劇団第 2 回公演
《ランスへの旅》!」
、
「外国語と外国人名のカタカナ表記の話(10)
」
、末尾に HP 管理人さんによる「シャンゼ
リゼ劇場の報告と来年 1 月の海外注目公演情報」をお届けします。
協会 HP の「ロッシーニ自筆書簡」に、ロッシーニの書簡 3 通とオランプ・ペリシエの書簡 1 通を掲載し、メ
ルマガのまとめのページに「ガゼッタ第 76 号から第 80 号のまとめ(16)
」を掲載しました。
「ロッシーニ自筆書簡」はこちら→ http://societarossiniana.jp/rossiniletters.html
「メルマガのまとめ」はこちら→ http://societarossiniana.jp/lagazzetta.html
12 月 23 日の例会案内はこちら→ http://societarossiniana.jp/meeting.html
▼1 月 17 日、アルベルト・ゼッダ講演会開催!▼
日、アルベルト・ゼッダ講演会開催!▼
2015 年 1 月 17 日(土)、イタリア文化会館アニェッリホールにてアルベルト・ゼッダ講演会を開催します。
タイトル:オペラの巨匠アルベルト・ゼッダ、ロッシーニと《ランスへの旅》を語る
日時:2015 年 1 月 17 日(土)14:00~16:00 (開場 13:30~)
会場:イタリア文化会館アニェッリホール(東京都千代田区九段南 2-1-30 )
主催:日本オペラ振興会(藤原歌劇団)
、朝日新聞文化財団、日本ロッシーニ協会、イタリア文化会館
講師=アルベルト・ゼッダ(指揮者/ペーザロ・ロッシーニ・オペラ・フェスティバル芸術監督)
聞き手・進行=水谷彰良(日本ロッシーニ協会会長)
通訳=井内美香
入場料:無料。定員 350 人。
申込方法:以下各主催者のいずれかへメールで申し込み。2015 年 1 月 10 日締め切り。
4
申込メールの件名に「1 月 17 日ゼッダ講演会」と記載し、申込者の氏名・メールアドレス・電話番号・参加人
数を必ず明記してください。
■イタリア文化会館 eventi.iictokyo@esteri.it
■日本オペラ振興会(藤原歌劇団) ticket@jof.or.jp
■日本ロッシーニ協会 event.rossini@societarossiniana.jp
▼12 月 14 日、かっぱ橋歌劇団第 2 回公演《ランスへの旅》!▼
回公演《ランスへの旅》!▼
昨年、東京の台東区に「かっぱ橋歌劇団」が誕生し、
《こうもり》日本語上演で旗揚げしました。その第 2 回公
演《ランスへの旅》が 12 月 14 日(日)
、台東区生涯学習センター、ミレニアムホールで行われます。レチタティ
ーヴォ・セッコは落語家の立川らく里さんが愉快に繋ぐそうですから、落ち着いて…オチついて…見られますね。
◎かっぱ橋歌劇団第 2 回公演 歌劇《
歌劇《ランスへの旅》
ランスへの旅》原語上演
2014 年 12 月 14 日(日)
場所:台東区生涯学習センター ミレニアムホール
時間:昼 13:00 開演(12:30 開場)/夜 17:00 開演(16:30 開場) 料金:全席自由 2,500 円
指揮:箕輪健太、落語・ナレーション:立川らく里
主催:かっぱ橋歌劇団
詳細と配役、チケットのご注文は次の二つのサイトをご覧ください。
東京国際芸術協会のサイト→ http://www.tiaa-jp.com/concert/
指揮者・箕輪健太さんのブログ→ http://ameblo.jp/minoken0213/
▼外国語と外国人名のカタカナ表記の話(10
外国語と外国人名のカタカナ表記の話(10)
10)▼
(10)オペラの題名の人名表記(1)ナブッコからナブコドノゾルへの変更
オペラの題名の人名表記の話を、ヴェルディ「ナブッコ(Nabucco)
」から始めましょう。
実は、このオペラの正式題名は「Nabucco」ではなく「Nabucodonosor」、登場人物の名前も「Nabucodonosor」
です。ところが劇中でこの名前が一度も発音されず、
「Nabucco」とだけ呼ばれるので、いつの間にか題名と役名
が「Nabucco」として流布してしまいました。でも、初版台本も初版楽譜も「Nabucodonosor」で出版され、リ
コルディ社のピアノ伴奏譜も 19 世紀にはその題名だったので、理論的には、
「ナブッコ」という題名と役名のヴ
ェルディ作品はありません。
にもかかわらず「Nabucco」が正式題名と誤解されたのは、この通称が早くから使われ、また 20 世紀にリコル
ディ社がその題名と役名で楽譜を出版し直したことが原因です。わが家にある 1963 年パレンティ編のリコルディ
版も「Nabucco」で、どこにも「Nabucodonosor」の文字がありません。その後 1987 年にシカゴ大学の批判校訂
版(ヴェルディ全集)が成立し、翌 1988 年「Nabucodonosor」の題名で出版され、リコルディ社も批判校訂版ピ
アノ伴奏譜にこれを採用しました。
日本ではヴェルディ生誕 200 周年の 2013 年にも「ナブッコ」の題名で上演されましたが、いずれ「ナブコド
ノゾル」のようになるでしょう。ちなみに「Nabucodonosor」は日本の音楽書や解説書で「ナブコドノゾール」
と表記されましたが、イタリア語のアクセントを音引きに反映させると「ナブコドーノゾル」になります。それ
もあってか、日本ヴェルディ協会は 2008 年制定のヴェルディ・オペラ邦題で「
《ナブッコ》で良い。正式には《ナ
ブコドノゾール》である」
(『VERDIANA』第 22 号、102 頁)としながら、2013 年の改訂で「ナブコドーノゾル」
に変更しました(『VERDIANA』第 32 号、136 頁)
。
では「ナブコドノゾール」は間違った表記だったのでしょうか。実はイタリアでは「zo」にアクセントを置く
発音もされるので、どちらもありなんです。そもそも紀元前の新バビロニア王ネブカドネザル(2 世)がギリシア
語の表記を経てラテン語で「Nabuchodonosor」となり、それがイタリア語化されて「Nabucodonosor」になった
のです。とはいえ劇中で一度も発音されぬ題名&古代人名で、イタリア人名ではないことから、筆者はラテン語
的にアクセントを置かない「ナブコドノゾル」を著書『イタリア・オペラ史』
(2006 年)に採用しました。
でも同業者にはそうした発想をする人が絶無で、自分たちが昨日まで使ってきた「ナブコドノゾール」を、
「人
名は、外国人であっても、原則として、イタリア語の読み方にする」
(同前 136 頁)との原則をもって「ナブコド
ーノゾル」に変更しました。ヴェルディ作品に限った話としても、どのような根拠で人名をすべてイタリア語の
読み方にする必要があるのか私に理解できませんが、その原則をもって「ルイーザ・ミラー」も「ルイーザ・ミ
ッレル」にされています。次回はその適否を考えてみましょう。
(2014 年 11 月 28 日 水谷彰良)
★HP 管理人より★
管理人より★
▼シャンゼリゼ劇場《セミラーミデ》の報告と来年 1 月の海外注目公演情報
月の海外注目公演情報▼
公演情報▼
HP 管理人は連休を利用して、パリのシャンゼリゼ劇場で《セミラーミデ》を鑑賞してきました。パリでは 11
月 23 日一回限りの演奏会形式の公演でしたが、すでにリヨン歌劇場で同じく演奏会形式の公演が 18 日と 20 日に
行われ、そのパリ公演でした。
5
指揮のエヴェリーノ・ピドにはかなりのブーイングがでましたが、歌手陣はすべてブラボー、とりわけイドレ
ーノのジョン・オズボーンには割れんばかりの拍手でした。一曲カットがあり、会場から「一曲どうした?」の
大声がかかりましたが、会場は大いに湧きました。セミラーミデのモシュクは、初役らしく、リヨン公演を鑑賞
した友人たちによるとかなり緊張していたようで、パリでも終始譜面から目が離せないといった状態でしたが、
コロラトゥーラや役作りはすばらしかったです。個人的には、ドノーゼのアルサーチェをかなり気に入りました。
2005 年のグラインドボーンのDVDでチェネレントラを歌っていましたが、あれから 9 年、かなりの進歩ではな
いでしょうか。こちらはほぼ譜面に頼ることなくアルサーチェになりきっていました。ペルトゥージのアッスー
ルはお手の物で、要をしめていました。配役はこちら↓
http://www.theatrechampselysees.fr/opera/opera-en-concert-oratorio/semiramide
これに先立ち、ロッシーニではありませんが、22 日にヴェネツィアのフェニーチェ劇場で《シモン・ボッカネ
グラ》の初日を鑑賞しました。公演はともかく、すでに皆さんも日本のニュースでご覧になったかと思いますが、
ヴェネツィアの島内でキャスター付きの荷物を禁止するという案がイタリアでもニュースになっていました。そ
して、ボッカネグラの公演中、一幕目の舞台転換時に、突然、天井桟敷から大量の緑色のビラがばらまかれまし
た。明らかに初日の観客やプレス関係を狙ったものでしょう。DIAMO UN FUTURO A VENEZIA(ヴェネツィア
に未来を) という題に、BASTA albergi in questa Citta!(この街にホテルはもうたくさん!) などと書かれて、
http://gruppo25aprile.org という発起人のサイトが明記されていました。環境保全か観光収入か、賛否両論のよ
うですが、ホテル代が安く快適なメストレのホテルに泊まってオペラを観に行くのもいいですよ。
◎来年 1 月の海外注目公演情報
1 月 20 日~2 月 3 日、アムステルダムのネーデルラント・オペラでミキエレット演出、歌手陣
も豪華な《ランスへの旅》が上演されます。
詳細はこちら→ http://operaballet.nl/nl/opera/2014-2015/voorstelling/il-viaggio-reims
1 月 31 日にはパリのシャンゼリゼ劇場で《ギヨーム・テル》演奏会形式があります(ジェルメッティ指揮)
。
詳細はこちら→ http://www.theatrechampselysees.fr/opera/opera-en-concert-oratorio/guillaume-tell
(END)
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◆ガゼッタ第
ガゼッタ第 83 号◆
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
ガゼッタ第 83 号をお届けします。
本号は、
「緊急告知。1 月 9 日、新年ロッシーニ・コンサート開催!」
、
「12 月のクラシカ・ジャパン他のロッシ
ーニ・オペラ」
、
「外国語と外国人名のカタカナ表記の話(11)
」をお届けします。
なお、協会ホームページに「ロッシーニ・コレクション」コーナーを設けます。管理人さん所有の絵皿 20 種、
筆者所有のグロテスクな顔の作り物、文具や腕時計など、いろんなロッシーニ・グッズをご覧ください。詳しく
は末尾の管理人さんのご案内にて。
12 月 23 日の例会案内はこちら→ http://societarossiniana.jp/meeting.html
1 月 17 日、アルベルト・ゼッダ講演会の案内と申し込み方法はこちら↓
https://www.facebook.com/JapanRossini
▼緊急告知。1
緊急告知。1 月 9 日、新年ロッシーニ・コンサート開催!▼
日、新年ロッシーニ・コンサート開催!▼
1 か月前の告知で恐縮ですが、チラシができたばかりの 1 月 9 日、新年ロッシーニ・コンサートのお知らせで
す。
◎未来からくる演奏家を聴く会、第 217 回:「過去から来る作曲家ロッシーニを聴く会」
期日:2015 年 1 月 9 日(金)18 時 45 分開演
会場:南麻布セントレホール(東京メトロ日比谷線「広尾駅」1 番出口より徒歩 6 分) http://www.centre-hall.com/
入場料:一般 3,500 円、未来からくる演奏家を聴く会会員 2,500 円、学生 2,000 円
出演:菅原真貴子(ソプラノ)、富岡明子(メッゾソプラノ)、曽我雄一(テノール)、若林勉(バス)、金井紀子(ピ
アノ)、 水谷彰良(解説)
曲目(予定)
:
・《アルジェのイタリア女》~アリア「美しい人に恋い焦がれ」
、二重唱「もしも女房を娶るなら」
・《セビーリャの理髪師》~カヴァティーナ「今の歌声は」
・《ラ・チェネレントラ》~二重唱「なんという静けさ」
・《湖の女》~ロンド「なんという喜び」
・《マオメット 2 世》~アリア「心配しないでください」
6
・
《セミラーミデ》~二重唱「神々を思わせる美しい姿」
、カヴァティーナ「麗しい光が」
、二重唱「命が惜しい
なら」
、二重唱「よろしい、手を下しなさい」
・《ランスへの旅》~アリア「ああ、なぜ彼女と知り合ってしまったのだ」
会場は収容人数最大 100 名のため希望者に「入場整理券」をお渡しし、代金は当日会場受付にてお支払いいた
だきます。日本ロッシーニ協会の主催ではありませんので会員割引はなく、一般 3,500 円、学生 2,000 円です。
協会事務局の手間を省くため、入場整理券は 12
月 23 日の例会にて希望者にお渡しします。
例会にいらっしゃれない会員は、12 月 20 日締
め切りにて下記アドレスへの申込メールの件名に
「1 月 9 日コンサート」と記載し、申込者の氏名・
メールアドレス・電話番号・参加人数を必ず明記
してください。
■日本ロッシーニ協会
event.rossini@societarossiniana.jp
当協会会員でない方は、主催者「未来から来る
演奏家を聴く会」事務局への電話またはファクス
にてお申し込みください。
TEL&FAX 04-2964-6090
▼12 月のクラシカ・ジャパン他のロッシーニ・オペラ放送▼
月のクラシカ・ジャパン他のロッシーニ・オペラ放送▼
先月 25 日配信のメルマガに告知し忘れた 12 月の放送予定です。本日 5 日から大晦日までのそれは、クラシカ・
ジャパンが次の二つです(どちらも再放送)。
◎《ブルスキーノ氏》2012 年 ROF(12 月 9~13、15 日放送)
◎《ギヨーム・テル》2013 年 ROF(12 月 26 日放送)
クラシカ・ジャパンの放送詳細はこちら→
http://www.classica-jp.com/program/genre.php?list_year_month=201412&genre_id=2
WOWOW は 12 月 8 日に 2010 年メトロポリタン歌劇場《アルミーダ》の再放送があります。
WOWOW の放送詳細はこちら→
http://www.wowow.co.jp/pg_info/detail/101564/index.php#content?target=scene020&m=01
▼外国語と外国人名のカタカナ表記の話(11
外国語と外国人名のカタカナ表記の話(11)
11)▼
(11)オペラの題名の人名表記(2)ルイーザ・ミラーが何故ルイーザ・ミッレルに?
前回、オペラの題名で主役なのに劇中で一度も発音されないので「ナブコドノゾル」が「ナブッコ」になり、
日本で「ナブッコ」⇒「ナブコドノゾール」⇒「ナブコドーノゾル」の変遷をたどった話をしました。似たよう
なケースに、ヴェルディの「Luisa Miller」があります。これも題名に掲げられた主役なのに、劇中で「Miller」
が一度も発音されません。
日本では主に「ルイーザ・ミラー」でしたが、
「人名は、外国人であっても、原則として、イタリア語の読み方
にする」との原則で「ルイーザ・ミッレル」を採用した人たちもいます。でも、ここでの Miller はドイツ系の人
名に基づく名前で、台本作家はシラー原作「たくらみと恋」の人物 Miller をそのまま採用し、その娘 Luise(ル
イーゼ)を Luisa(ルイーザ)に変えただけです。ですから、現代のイタリア人が「ミッレル」と発音するとして
も、国際的な文学、劇、オペラの観点では従来どおり「ミラー」とすべきだと私は思うのですが…
しかも、イタリア・オペラの「人名は、外国人であっても、原則として、イタリア語の読み方にする」との原
則なら、
「妻ケイトを連れたピンカートンが蝶々さんの家で鈴木に会った」ではなく、「妻カーテを連れたピンケ
ルトンがチョ=チョ=サンの家でスズーキに会った」と書かねばなりません。それが登場人物のイタリア語読みな
のです。でも、アメリカ人と日本人しか登場しないオペラの役名を、劇中で発音されない Kate も含めてなぜイタ
リア語で読まないといけないのでしょう…?
世界文学が題材のオペラなら、原作や劇の背景に沿って柔軟な選択をしないとおかしなことがどんどん出てき
ます。
「西部の娘」の主役もイタリア語読みすれば、Minnie はミニーではなくミンニエ、Johnson はジョンソン
ではなくヨンソン、Rance はランスではなくランチェです。イタリア人でない Miller をミッレルとする人は、
「西
部の娘」の役名を、ミンニエ、ヨンソン、ランチェと書くのでしょうね…日本の韓国焼肉屋さんみたいに(笑)。
今から 10 年くらい前、日本の複数の音楽大学の声楽科が学生に「Madama Butterfly」を「マダマ・ブッテル
フリ」と歌わせているのを知り、仰天しました。CD を聴けば外国人の歌手は皆「バッテルフラーイ」とか「バッ
ターフライ」と発音しているのに、日本の音大だけがイタリア語読みで「ブッテルフリ」と教えていたのです!
…まさか今もそうだったりして…
(2014 年 12 月 5 日 水谷彰良)
7
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
◆ガゼッタ第
ガゼッタ第 84 号◆
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
ガゼッタ第 84 号をお届けします。
本号は、
「来年は国内のロッシーニの催しが盛り沢山!」
、
「今年のクリスマスもロッシーニ風だらけ!」をお届
けします。多忙につき、
「外国語と外国人名のカタカナ表記の話」は休載させていただきます。
12 月 23 日の例会案内はこちら→ http://societarossiniana.jp/meeting.html
1 月 9 日のロッシーニ演奏会、1 月 17 日のアルベルト・ゼッダ講演会の詳細は、次の本文からご覧ください。
▼来年は国内のロッシーニの催しが盛り沢山!▼
来年は国内のロッシーニの催しが盛り沢山!▼
今年も残り僅かになりました。ロッシーニの催しは 12 月 23 日の例会が最後ですが、来年は年明けからロッシ
ーニ関連のイヴェントや公演が続きます。ここでは 1~4 月のそれを、ざっと記しておきましょう。
◎1 月 9 日(金)
「過去から来る作曲家ロッシーニを聴く会」
(南麻布セントレホール)
メルマガ前号(第 83 号)でお知らせした演奏会です。入場整理券は、12 月 23 日の例会で希望者に配布します。
詳細はチラシをご覧ください。↓
(チラシ表)http://societarossiniana.jp/2015.1.9.concert.pdf
(チラシ裏)http://societarossiniana.jp/2015.1.9.concertB.pdf
◎1 月 17 日(土)
「アルベルト・ゼッダ講演会」
(イタリア文化会館アニェッリホール)
これまで何度かメルマガで告知した催しです。案内と申し込み方法はこちら↓
https://www.facebook.com/JapanRossini
◎2 月 8 日(日)
「日本ロッシーニ協会例会」
(北沢タウンホール)
2015 年最初の例会です。講師:水谷彰良。演題は 12 月 23 日の例会後に発
表します。
◎2 月 20 日(金)
、21 日(土)
、22 日(日)
「新国立劇場オペラ研修所公演《婚
約手形》
《なりゆき泥棒》」
(新国立劇場中劇場)
新国立劇場オペラ研修所による《婚約手形》と《なりゆき泥棒》の上演です。
詳細は未発表でしたが、会員 T さんからチラシ・データをいただいて概要が
わかりました。
◎3 月 8 日(日)
「日本ロッシーニ協会例会」
(北沢タウンホール)
2015 年の例会第 2 弾。講師:広瀬大介。ロッシーニを含むイタリア・オペ
ラと R.シュトラウスの関係を軸とする講演を予定。正式な演題と内容は後
日発表します。
◎3 月 29 日(日)
「日本ロッシーニ協会演奏会“ROSSINI パリの煌きとエスプリの中で”
」
(JT ホール[虎の門]
)
昨年の《マオメット 2 世》抜粋に続く、日本ロッシーニ協会主催の演奏会です。今回はパリをテーマに、
《ラン
スへの旅》
《オリー伯爵》
《ギヨーム・テル》の楽曲とカンタータ《ジョヴァンナ・ダルコ》ほかを演奏します。
歌手は ROF の若者公演《ランスへの旅》に出演してゼッダ先生の薫陶を受けた山口佳子(S)
、富岡明子(Ms)
、
中井亮一(T)の 3 人。もうすぐチラシが出来ますので、詳細とチケット申し込みは追ってお知らせいたします。
なお同日、麻生市民館大ホールにて麻生合唱団によるロッシーニ《荘厳ミサ曲》の演奏会も行われます。
◎4 月 18 日(土)
「ゼッダ指揮《ランスへの旅》公演(第 53 回大阪国際フェスティバル)
すでに告知済みの大阪国際フェスティバルにおけるゼッダ指揮《ランスへの旅》公演です。
詳細は大阪国際フェスティバル公式ブログ → http://blog.osakafes.jp/
チラシはこちら → http://blog.osakafes.jp/archives/25
新たに音楽稽古の模様が公式ブログにアップされました→ http://blog.osakafes.jp/archives/96
◎4 月 26 日(日)
「日本ロッシーニ協会例会」
(北沢タウンホール)
2015 年の例会第 3 弾。講師:高橋和恵。ドニゼッティの《アンナ・ボレーナ》とその批判校訂版を中心にした
講演を予定。正式な演題と内容は後日発表します。
以上、4 月末までに月平均 2 回のペースで合計九つの催しが行われます。詳細は順次メルマガでお知らせします
ので、とりあえずスケジュールだけ空けておいてください。
8
▼今年のクリスマスもロッシーニ風だらけ!▼
今年のクリスマスもロッシーニ風だらけ!▼
クリスマスが近づくと、ロッシーニ・ファンは浮き足立ちます。それというのも、高級ホテルやレストランの
クリスマス・メニューに「ロッシーニ風」が続々と登場するからです。贅沢&美食の象徴が「ロッシーニ風」
。去
年も 12 月 15 日配信のメルマガに書きましたが、
マンネリと言われても書かずにはいられません。
「クリスマス ロ
ッシーニ風 レストラン」の検索で目に留まったものを勝手にセレクトしますと……
ソニービル 7F のリストランテ「サバティーニ・ディ・フィレンツェ Sabatini di Firenze」のクリスマススペシ
ャルディナー/特別ディナーS…18,519 円(税抜、サービス料別。12 月 22~25 日。メインは和牛フィレ肉とフ
ォアグラのロッシーニ風、2 種のトリュフソース)
。
http://www.sonybuilding.jp/restaurant/sabatini/index.html?id=topics_141128
サンシャイン 60 の 59F
「オーシャン カシータ イタリアン シーフード グリル OCEAN Casita Italian Seafood
Grill」のクリスマスオーシャンディナーコース…16,200 円(サービス料別。12 月 23~25 日。メインは牛フィレ
肉とフォアグラのロッシーニ風)
。
http://www.sunshinecity.co.jp/campaign/cp/xmas/dinner.html
ホテルニューオータニの「ステーキハウス RIB ROOM
[リブルーム]
」
では、
12 月 19 日~25 日のコースが 16,000
円(サービス料別。メインは褐毛和種“あか牛”ロッシーニ風ステーキ)
。
http://www.newotani.co.jp/tokyo/xmas/dining/04_rib.html
以上は高級店だから、
ワイン飲むと 1 人 2 万円越は必至だな…とため息をついた方のために、
間を飛ばして 5,000
円以下で供されるロッシーニ風を含むコースやビュッフェを紹介しておきましょう。
渋谷東武ホテル 1F のレストラン「ヴェルデュール」のクリスマスディナーブッフェ(3,500 円+税。12 月 20
~25 日。メインの牛ロースロースト・ロッシーニ風は 1 皿限定)
http://ww2.tobuhotel.co.jp/shibuya/xmasddinner/
衝撃的なのが、四谷のスペイン料理「ラ・ボケリア」の期間限定「フォアグラ・厳選牛・トリフのロッシーニ
風&特製いくらサーモンパエリアの贅沢ランチ」です。な、なんと消費税・サービス料込で 3,000 円! しかも
ドリンク1杯付(12 月 30 日まで)
。思わず「シェシェシェのシェー!」と叫んでしまいました。
http://restaurant.ikyu.com/rsMain/rsPlanInfo.asp?rstId=101791&planNo=10211510
デニーズも毎年冬に「ロッシーニ風」をメニューに載せますが、今年は価格が跳ね上がり、写真を見てもいま
一つ食指が動きません。というわけで、今年のメルマガに不採用とさせていただきます。
他にもたくさん、日本全国でクリスマスにロッシーニ風が目白押しです。それもあってか 2001 年に絶版になっ
た拙著『ロッシーニと料理』新版の古書値も跳ね上がり、16,000 円を超えています。一流シェフはみな読んでい
るそうなので、著者としてはそろそろ増補改訂版を作らないといかんかな、と思い始めました。初版と新版の版
権はすでに切れていますので、どなたか良い出版社をご紹介いただければ幸いです。
追伸:
現在『ロッシニアーナ』第 35 号の編集を進めています。まだ完全に原稿が揃わず、発行は 1 月になりますが、
貴重な論考を複数寄稿いただいたおかげでさらに充実した研究紀要となりますので、ご期待ください。なお、日
本ロッシーニ協会は会員の会費と協力で運営されています。メルマガの読者でまだ会員になられていない方は、
是非ご入会いただき、日本のロッシーニ復興にお力添えいただけますようお願い申し上げます。
(2014 年 12 月 15 日 水谷彰良)
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
◆ガゼッタ第
ガゼッタ第 85 号◆
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
ガゼッタ第 85 号をお届けします。
メリー・クリスマス(Merry Christmas)!
本号は、
「2 月例会の期日変更と懇親会の実施!」
、
「2015 年 ROF の出演者、正式発表!」
、
「1 月のロッシーニ・
オペラ放送」をお届けします。
去る 12 月 23 日に実施した例会「クラウディオ・アッバード追悼&復活蘇演 30 周年記念、1984 年 ROF《ラン
スへの旅》
」に、約 50 名のご来場をいただきました。この場を借りて御礼申し上げます。
なお、1 月 17 日のゼッダ講演会、協会宛てに申し込んで返信を受信していない人がいらっしゃいましたら、お
手数ですが「ゼッダ講演会・再申し込み」の件名にて、メールを次のアドレスに再送信してください。
info@societarossiniana.jp
1 月 17 日(土)
「アルベルト・ゼッダ講演会」
(イタリア文化会館アニェッリホール)のご案内と申し込み方法
はこちら→ https://www.facebook.com/JapanRossini
9
▼2 月例会の期日変更と懇親会の実施!▼
月例会の期日変更と懇親会の実施!▼
メルマガ前号(第 84 号)に 2015 年最初の例会を 2 月 8 日と告知しましたが、東京オペラ・プロデュースのヴォ
ルフ=フェッラーリ《シンデレラ》の公演日と重なったためキャンセルし、2 月 11 日(水・祝)に変更させていた
だきます。内容は次のとおりで、例会後に下北沢のイタリアンもしくは洋食レストランにて、新年会を兼ねた懇
親会も実施します。
例会と懇親会の正式案内は会員に往復はがきで行い、懇親会への出欠をお尋ねします。
◎日本ロッシーニ協会例会(2015 年・第 1 回)
期日:2015 年 2 月 11 日(水・祝) 午後1時 30 分開始、午後 4 時 45 分終了予定
場所:北沢タウンホール 3F ミーティングルーム(定員 72 名。下北沢駅より徒歩4分)
会員ならびにそのご家族は無料。その他の方は当日 1,000 円を頂戴します。
註:2015 年から、会員のご家族以外の方は有料となりますのでご了承ください。
地図は http://kitazawatownhall.jp/map.html
講師:水谷彰良
題目:「ロッシーニ研究の最前線」
(講演)と《グローリア・ミサ》
(2015 年 ROF 演目)
内容:2015 年最初の例会を二部構成で行います。第一部の講演「ロッシーニ研究の最前線」では、過去 10 年
間に新発見されたロッシーニの自筆楽譜や他作曲家からの借用の事実など、最新研究で明らかになった
事項を映像や音源を交えて紹介します。第二部は、2015 年 ROF 演目の《グローリア・ミサ》を解説し、
全曲を視聴します。
▼2015 年 ROF の出演者、正式発表!▼
の出演者、正式発表!▼
2015 年 ROF(ロッシーニ・オペラ・フェスティヴァル)の出演者が正式発表されました(会期:8 月 10~22 日)。
《泥棒かささぎ》にニーノ・マチャイゼ、
《新聞》
(新演出)にニコラ・アライモやマキシム・ミロノフが出演、
《グ
ローリア・ミサ》をフアン・ディエゴ・フローレスが歌うなど、なかなかのメンバーを揃えています。3 回のベル
カント・コンサートも成長著しいオルガ・ペレチャツコ、今年の《セビーリャの理髪師》で脚光を浴びたキアー
ラ・アマル&フロリアン・サンペイとあって、どれも魅力的です。
」でした
先月の演目発表では、最終日(22 日)の演奏会が「ロッシーニ&ペルゴレージ《スタバト・マーテル》
が、ペルゴレージが無くなり、
「ロッシーニ《スタバト・マーテル》と《ギヨーム・テル》のバレエ音楽」に変更
されていますので、演目と出演者の詳細はこちらをご覧ください。
なお、筆者が講師として同行す
る郵船トラベルのオペラ・ツアー
を 7 月と 8 月に予定しています。
7 月はチューリヒ、ミラーノ、ト
リーノの 3 都市を訪れてスカラ座
のフローレス出演《オテッロ》そ
の他を鑑賞、8 月はペーザロ ROF
&ザルツブルク音楽祭にて、前記
公演とバルトリ主演のオペラを
鑑賞します。詳細は後日発表させ
ていただきます。
10
▼1 月のロッシーニ・オペラ放送▼
月のロッシーニ・オペラ放送▼
2015 年 1 月の放送予定です。ロッシーニ作品はクラシカ・ジャパンの二つだけで、どちらもポネル演出、アッ
バード指揮ミラノ・スカラ座の映画版。これもアッバード追悼の一環でしょうか…
◎《セビリアの理髪師》1971-72 年制作の映画版(ポネル演出、ベルガンサ主演)
(1 月 13~19、25 日放送)
◎《チェネレントラ》1981 年制作の映画版(ポネル演出、フォン・シュターデ主演)(1 月 17、19~25 日放送)
クラシカ・ジャパンの放送詳細はこちら→
http://www.classica-jp.com/program/genre.php?list_year_month=201501&genre_id=2
今年のメルマガもこれで終わりです。日本ロッシーニ協会紀要『ロッシニアーナ』第 35 号(2014 年度版)は、
1 月末の発行を予定していますので乞うご期待。
では、メリー・クリスマス&良いお年を!
来年も日本ロッシーニ協会を宜しくお願い致します!
(2014 年 12 月 25 日 水谷彰良)
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