「7年目の気づき」

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Sodate 240号
〒947-0031 小千谷市土川1丁目5番53号
小千谷市
青少年育成センター
第240 号
Tel 0258-82-6750 Fax 0258-82-6750
相談専用電話 82-6771
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「7年目の気づき」
片貝学童クラブ
なかよしキッズ
主任指導員 日岡
孝子
私が学童保育に関わるようになって、今年で7年目を迎えました。指導員
を始めたばかりの頃は訳もわからず、ただ漠然と子どもの相手を務めたり、
安全面に気を配ったり、保護者の方に子どもの様子を伝えたりしていまし
た。また、子どもの言動に一喜一憂し、時に褒めたり叱ったり、泣いたり
笑ったりしながら過ごす毎日でした。そして、保護者の方とコミュニケー
ションをとりながら、子どもの成長を見守ってきました。
学童保育の指導員は、特別な資格や免許を必要としません。私自身も、教員免許などは
持っていません。指導員3年目の年に、20時間程度の講義を受け、『児童厚生2級指導
員』という民間の資格を取得しましたが『学童保育』という小学生を対象とする専門知識
を十分に心得ているという自信はありません。そのため、自己研鑚の意味で、さまざまな
研修会や講演会に参加するようにしています。
小学生相手の仕事なので、子育てや家庭教育関係の講演会にも出かけていますが、そこ
でひっかかる言葉を時々耳にします。
『来てほしい人が来なくて、来る必要のない人が来てくれる・・・』
以前から言われている言葉で、今まで私もさほど気にかけることがなく聞き流していま
したが、来て欲しい人話を聞く必要のある人・・・っていったいどんな人?問題行動
を起こす児童の保護者?0歳児の母親?それともヤンママ?少し違う気がします。確かに
子育て中の親にとって、研修会は非常に有意義だと思います。でも、子育て真っ只中の親
は、子どもの食事を準備し、お風呂に入れ、習い事の送迎をし、寝かしつけ・・・。兄弟
がいるなら、さらに忙しい思いをしています。子育てに不安を抱えつつ、時間的にも精神
的にも余裕がない保護者の方が大勢いるように思います。
だからこそ、そんな子育て世代をサポートする立場の私たちが、研修を受けるべきでは
ないでしょうか。忙しくて学校行事にも町内行事にも欠席しがちな保護者の方でも、学童
クラブの迎えには来ます。その時少しでも何か伝えられたら・・・。学童指導員は、メッ
センジャーとしての役割もあるのではないでしょうか。7年目にして気づいた重要な役割
です。
まだ力不足で、保護者の方にアドバイスできるレベルには達していませんが、このこと
を常に意識しながら行動を起こし、一歩でも前進していきたいと思っています。
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平成25年度
子ども・若者育成支援のための地域連携推進事業
~関東甲信越静ブロック大会~
青少年育成センター青少年相談員 佐藤 恵子
9月13日(金)浦和コミュニティセンターを会場に、約160名が参加して開催されました。駿
河台大学心理学部 川邊 譲教授による、午前の講演「少年非行を巡る諸問題」と午後の専門研修会
「面接指導の基本」の一部を抜粋して紹介します。
講演会『少年非行を巡る諸問題』
○少年非行の現状
7 割が、現役の中・高生で、15 歳がピークです。家庭も両親が揃い、経済的にも悪くない「普通」の庭
が多い。少年非行の大部分が、思春期一過型であり、自己変容する力を持っています。ちょっとつまずいた
失敗体験を、意味のあるものに教え導くのが大人社会の目指すべきところです。
○万引きから見る非行少年
少年非行の 6 割以上が窃盗で、窃盗の 5 割以上が万引きです。身近で、最初にやる犯罪という意味でもゲ
ートウェイ犯罪(重大な犯罪の入り口)と言われています。動機は、友だちの誘いを断りきれない、ゲーム
感覚、いくじなしと言われたくない、などです。一回捕まればやめる少年も多いが、一部常習化し非行集団
への加入の契機となる場合があります。しかも、万引きしたタバコから、大麻・覚せい剤などへとステップ
しやすく、万引きは決して軽視できません。
○非行少年の理解と対応の基本
非行少年とは、どんな少年でしょうか。少年法には、非行少年とは書いていません。少年法では、非行の
ある少年と書いてあります。生まれながら悪い子はいない、四六時中悪い子はいない、好き好んで悪い子と
言われようとする子はいないのです。非行少年のレッテルをはり、決め付けることはやめるべきです。真剣
に向き合い、少年が元々持っている力を信じましょう。そして、今後の人生に使う意欲をもたせるためには、
気持ちの拠り所が大切になります。状況、気持ちに基づく、心のある指導をすることが大切になります。
よい「自分」、悪いことをしない「自分」を
大事にしたい気持ちの拠り所を作る。
〈拠り所〉
■家庭・親・仲間との関係 ■今までやってきたことの努力
■健全な自己像・自己イメージ ■自尊心・プライド
■将来の夢・目標
『面接指導の基本』専門研修会
まず、
『白い紙に四角(□)を一つと、その四角(□)の上にマル(○)を三つ描きましょう』という
体験学習をしました。それぞれ自由に描いた形や配置は、誰一人、同じ作品になりません。このように、
自分と人は考えが違うことを理解して、先入観をもたずに相手と向き合います。その二人を、もう一人の
自分が見ているような、客観的に把握する力が大事になります。教えたものや押しつけられたものには価
値はなく、自分で考え気づいたことにこそ価値があります。あせらないで相手のペースに合わせましょう。
面接の基本は、
“受容”
(相手の言葉・感情をありのままに受け入れること)と
“傾聴”
(相手の立場・価値観に立ち聞くこと)です。
『聴』
耳
+
目
+
心
注意深く、体全体で聴くことが大切です。
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「小千谷小学校教育フォーラムに参加して」
小千谷小学校前PTA会長 遠藤 壮太
去る10月26日に小千谷小学校で行われた教育フォーラム
「身の回りの人の役に立つことを進んでする子に育てるには」に
シンポジストとして参加いたしました。シンポジスト4名とPT
A会員約200名弱にて行われ、初めにシンポジストからの話や
提言を発信し、そののちおよそ10名1組ごとにグループを作っ
て個々に意見を出し合い、情報を交換し、グループでまとめた事
を発表するスタイルでした。
まずは、学校側からの取り組みについてのお話があり、続いてP
TA副会長より、家庭内での取り組みや実例をあげての提案等があり、私はシンポジストとして3番目
に意見を述べさせていただきました。
私たちは、人の役に立つ=ボランティアと思いがちです。ですから、ボランティアというものをとて
も貴重な行為というイメージで受け止めてしまい、活動に参加することにためらいがちになります。
身近な人に役に立つことといえば、まずは後片付け、ゴミ拾い、家庭内では、ありとあらゆること
が該当します。しかし、その行為を継続的にやってくれるかどうかは、その時の対応に左右されます。
子どもたちの行為を継続させるには、褒めたり感謝の気持ちを言葉にして伝えたりすることから生まれ
てくるのではないでしょうか。行為が人に喜ばれ、その事を言葉で褒められることによって、「次」の
ボランティアにつながるはずなのです。さらにこれらの経験を積み重ねることにより、言動の良し悪し
がわかり、立ちふるまいにも現れ、生かされてくると考えます。
人の役に立つことは、善行を行うだけではありません。人に迷惑をかけないことも大切なことではあ
りますし、周囲に不快感を与えない、相手の気持ちを感じ取って受けとめることも含まれると思いま
す。親として、大人として、子どもたちへ身をもって教えていかなければと思います。
市のPTA連合では、ここ数年来「大人の背中」の確立をスローガン
として活動しております。「子供は大人を映す鏡」であることを重視し
て、まずは、大人が身をもって子どもの手本になるべく自らの言葉や
行動を見つめなおすことが、重要なのだど考えております。まずは、
子供たちに、あれこれ言う前に「大人たちが己の資質の向上ありき」な
のです。
ある少年がバスに乗り座っていた時に老女がいたので、その少年は、
初めて勇気を出して「どうぞ、おかけください。」と声をかけたそうです。しかし、その老女は強い口
調で「結構です。」と言い返してきたそうです。勇気を出して初めて行動に出た少年はショックだった
そうです。その時、「ありがとう、でも私は大丈夫ですので、ぜひ他の方に声をかけてやってくださ
い。」とでも返事をしていたら、少年は行動に自信と喜びを持てたでしょう。
ボランティアはそれをする側の行動推進や教育だけが必要なのではなく、ボランティアを受ける側
の感謝の気持ちがあって成り立つと思います。まずは、われわれ大人が、模範になるよう努めましょ
うと提案をさせていただきました。
まとめに長年ボランティアコーディネイターをされている宮川先生より、総括的なお話を頂戴し、
グループ討論に移りました。私も加わらせていただいた中、PTAの皆様より多くの活発なご意見を聞
かせていただきました。「うちにおいてはこのようなことを心がけている」「今日からこんな取り組み
をしたい」など、お互いに提案したり新しい事に気づけたりと、あっとゆう間に終了時間となり、グル
ープ発表を行って終了となりました。
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☆~「愛の一声」活動~☆
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9 月・10 月の主な活動
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◆西部地区
○旭橋の下の真っ暗な中で、16歳くらいの男の子が6人スマホをしていました。晴れた日の
たまり場の一つです。
○スーパーの休憩所に、女子高校生が二人試験勉強をしていました。休憩所は 20 時まで使用
時間と知らなかったようで、お礼を言われました。
◆東部地区
○数名の帰宅途中の子どもたちにすれ違いました。明るく「こんばんは」と声かけられ清清
しく思い、心がなごみました。
○駅の階段に、高校生が汽車待ちで座り込みしているが、非常に見苦しい。
◆南部地区
○南部ではなくイオン・ネットカフェ・つたや等を巡回しました。雨のせいか子どもは見かけま
せんでした。
◆北部地区
○片貝まつり直前なので、各町内の準備の場所も巡回しました。変わった様子はありませんでした。
○中学生の下校時間だったので、自転車マナー等を見ながら声かけしました。
◆高校
○イオンに高校生数名がいましたが、反射的に目をそらしたので残念に思います。日常の声かけ、
挨拶が肝心と痛感しました。
☆駅の階段で・・・
駅の階段に座り込む、女子高生二人に聞きました。
「こんばんは。補導委員だけど・・寒くない?」「全然寒くないです」「汽車待ち?」「そうです」「駅内
にきれいな待合室があるけど、そこに行かないの?あたたかいよ」
「だって、話をすると、うるさいだろ
うし、人に迷惑でしょう」「小さな声で話したら?」「それでも、何か気にするよ」そう言って、二人は
顔を見合わせ小さく笑いました。聞いて初めて分かった話です。気を遣っているのです。でも、だから
と言って、階段に座り込むのは見た目も悪いです。第一、女子学生の冷たくなった体が心配です。でき
るだけ、待合室へ行くように声かけたいと思います。
日暮がとても早くなりました。勤めを終えて我が家に向かう頃には日もとっぷりと暮れ、足取
りも知らず知らずのうちに速くなっているように感じます。この季節になると子どもの頃の一
つの光景が懐かしくよみがえります。明かりが灯った家々の先に我が家の明かりが見てきた時
の安堵感を。
11月は児童虐待防止推進月間です。家庭が、地域が子どもをほっこりと包み込み、明日へ
の希望と活力を満たす器でありますように。
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