2011年度(前期)大学院開講科目シラバス案内(PDF)

EUIJ
H23.05.13
Kansai
【注意】
EU 科目の開講状況やシラバスの内容は変更になる場合があります。
各大学で履修手続きは異なりますので、注意して下さい。
Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
(a) Core Module/共通科目群...........................................1
(b) Economics Module/経済科目群.....................................10
(c) Law and Politics Module/法律・政治科目群........................24
(d) Culture and Society Module/文化・社会科目.......................51
(a) Core Module/共通科目群
EU 科目名:European Economy
開講大学での科目名:ヨーロッパ経済論(EU とユーロの経済学)
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院経済学研究科
久保
2 単位
前期
広正
授業のテーマと目標
1999 年に導入されて以降、一見、順調に発展しつつあるとみられていた EU 通貨統合であるが、2008 年夏以来、
ユーロの為替レートは大きく減価するようになった。ユーロあるいは、その背景にある EU 経済に対する信認が
大きく揺らいでいるともいえる動きである。本講義においては、まず、欧州委員会から刊行されているユーロ
危機に関する分析を検証する。その後、在ロンドンの著名エコノミストであり、かつ EU 通貨統合に関して批判
を続けているブレンダン・ブラウン(2010)”Euro Crash”を吟味することにより、EU 及びユーロの将来につ
いて考察することを目的とする。なお、時に応じて Financial Times などを通じ、その時点でいかなる議論が
行われているかを紹介する。(EUIJ 科目)
授業の概要と計画
Ⅰ.European Commission(2009), Economic Crises in Europe: Causes, Consequences and Responses
1.Anatomy of the Crisis
2.Economic Consequences of the Crisis
3.Policy Responses
Ⅱ.Brendan Brown(2010), Euro Crash, Palgrave
1.Euro Indictment
2.Origins of the Euro-Bubble
3.The Bursting of the Euro
4.What remedies?
成績評価方法と基準
受講生による輪読により講義を進める。それぞれのプレゼンテーションにおいて、内容が十分に理解している
かどうかを基準に評価する。
履修上の注意(関連科目情報等を含む)
英文テキストを使用するが、講義は日本語で行われる。なお、EU インスティテュート関西の修了証取得を目指
す学生は、ぜひ受講してもらいたい。本講義を理解するためには、他の EUIJ 科目も併せ受講してもらいたい。
オフィスアワー・連絡先
随時受け付けるが、事前にメールでアポイントを取得してもらいたい。
学生へのメッセージ
必要とみられる場合、テキスト内容の背景について補足説明を行うことにより、理解しやすい講義とするよう
に心がける。
教科書
ヨーロッパ経済は激変のさなかにある。出来るだけ至近時点の情報を提供することにより、ヨーロッパ経済に
ついて興味を抱くように心がけたい。
参考書・参考資料等
現代ヨーロッパ経済 / 田中・長部・久保・岩田 : 有斐閣 ,2006 ,ISBN:4-641-12286-5
1
Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
欧州統合論 / 久保広正 : 勁草書房 ,2003 ,ISBN:4-326-50215-0
授業における使用言語
日本語
キーワード
ユーロ EMU 安定成長協定 欧州中央銀行
EU 科目名:History of European Integration / 開講大学での科目名:欧州統合史
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院経済学研究科
奥西
2 単位
前期
孝至
授業のテーマと目標
現代進行している EU の形成に至る中世末期からのヨーロッパにおける長期的な経済統合を、多角的に分析する
ことでその特質を明らかにする。
授業の概要と計画
以下のテーマでの講義を行う。
ヨーロッパ統合の普遍性と独自性、地域統合を考える上での理論的前提、経済発展に対する機能分析と進化論
的アプローチ、中世ヨーロッパの商業と市場、中世末期以降の流通の広域化と地域分業化の進展、重層的流通
ネットワークの形成と変化の不均等、ヨーロッパの中心としての低地地方、近代ヨーロッパにおける地域分業、
工業化の進展とヨーロッパの経済統合、パックスブリタニカの時代
グローバル化の進展とヨーロッパ、世
界大戦とヨーロッパ統合、東西冷戦とヨーロッパ統合、ヨーロッパ統合から見た EU
成績評価方法と基準
期末テスト(100%)の評価による。
履修上の注意(関連科目情報等を含む)
EUIJ 関連科目である。
オフィスアワー・連絡先
特にオフィスアワーは設定しないが、必要な場合は質問に答える時間を相談のうえもうける
学生へのメッセージ
歴史的事象の細部にとらわれるのではなく、それが以下に大きな流れに結びつき、経済学的な法則性を持って
相互に関係しながら存在しているのかを明らかにします。
参考書・参考資料等
西洋経済史 / 奥西孝至他 : 有斐閣 ,2010 年 ,ISBN:978-4-641-12404-2
授業における使用言語
日本語
キーワード
多様性 市場経済化 ネットワーク 中心性 地域分業
EU 科目名:European Legal History / 開講大学での科目名:西洋法史/西洋法制史特殊講義
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院法学研究科
三成
2 単位
1 学期
賢次
授業の目的
ヨーロッパ法史に関する邦語の基本文献を講読し、ヨーロッパ法文化の歴史的基底について研究する。
履修条件・受講条件
特になし
講義内容
ヨーロッパ法史に関する邦語の基本文献を講読する。毎回、報告者が指定された文献等を報告し、それを踏ま
え参加者が自由に議論することで、ヨーロッパ法文化の歴史的基底について認識を深める。
教科書
参加者の希望などを考慮し、開講時に指示する。
成績評価方法
報告内容と授業時の発言などを考慮する。
2
Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
EU 科目名:European Political History
開講大学での科目名:ヨーロッパ政治史/ヨーロッパ政治史特殊講義
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院法学研究科
小野
2 単位
1 学期
清美
授業の目的
授業の目的 19世紀から20世紀のドイツ政治史(それをとおしてヨーロッパ政治史)の基本的な画期、政治史
を見る観点、政治史研究のアクチュアリティなどを学び、政治史研究のための基礎的な力をつけることを目的
とする。その際、ドイツのナショナリズムの特質と近現代ヨーロッパ政治史を貫く大きな問題である「ドイツ
問題」が中心的なテーマとなる。あわせてドイツ語文献を読む力も養う。
履修条件・受講条件
ドイツ語が読めること
講義内容
19世紀の三月革命、国民国家の問題、ナチズム、第二次大戦以前と以後の連続と断絶、後東西ドイツや再統
一への基本的な見方などを主な柱とする。ドイツ語文献をテキストとし、日本語の参考文献を組み合わせる方
法で進める。
教科書
・Hans Ulrich Wehler, Umbruch und Kontinuität,München 2000
・Werner Conze, Staats- und Nationalitätsumbruch und Neubeginn, in:ders/M.R.Repsius(Hg.),
Sozialgeschichte der Bundesrepublik Deutschland, 1985
参考文献
・若尾祐司・井上茂子『近代ドイツの歴史』ミネルヴァ書房 2005 年
・ミヒャエル・ヤイスマン『国民とその敵』山川出版社 2007 年
・オットー・ダン『ドイツ国民とナショナリズム』名古屋大学出版会 1999 年
・板橋拓己『中欧の模索――ドイツ・ナショナリズムの一系譜――』創文社 2010 年
・ハラルド・クラインシュミット『ドイツのナショナリズム――統一のイデオロギー的基礎――』彩流社 2001
年
・W・D・グルーナー『ヨーロッパのなかのドイツ』ミネルヴァ書房 2008 年
・H・A・ヴィンクラー『自由と統一への長い道』昭和堂 2008 年
成績評価方法
ゼミへの出席、発表、討論への参加など平常点に基づく
EU 科目名:Public Economics / 開講大学での科目名:公共経済学
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院国際公共政策研究科
赤井
2 単位
1 学期
伸郎
授業の目的
政府が存在しない市場経済では、市場の失敗と呼ばれる問題が生じる。それらの問題をさまざまな手段を用い
て解決し、より豊かな社会を導くことが公共部門の役割である。この講義では、公共部門の市場経済への介入
のあり方(公共サービス提供方法、課税方法など)を、ミクロ経済学の理論を用いて検討する。
履修条件・受講条件
マクロおよびミクロ経済学の基礎知識。
講義内容
(1) 市場の失敗とは?(外部制、規模の経済など)
(2) 失敗を補正する公共部門の役割(価格調整、規制、公共財供給、所得再分配)
(3) 公共部門の役割:外部性の内部化
(4) 公共部門の役割;公共財供給
(5) 公共部門の役割;資金調達:課税の理論
教科書
特に指定しない。HP からダウンロードできるレジメを用意し、そのレジメにしたがって、講義する。HP にアク
セスできる環境を持っていることが望ましい。
参考文献
適宜,指定する。
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Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
成績評価方法
試験による。
コメント
講義では数学を用いた理論を中心に説明するので、ある程度の数学知識及びミクロ経済学の知識を必要とする。
また、経済学の理論に取り組もうとする意識のある学生を歓迎する。苦手であってもそれを克服しようとする
意志を尊重したい。
EU 科目名:Taking Leadership Seriously
開講大学での科目名:プロジェクト演習
リーダーシップを考える
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院国際公共政策研究科
野村
2 単位
1 学期
美明
授業の目的
この講義は、リーダーシップは企業や政府など組織のトップのためにあるものではないという認識に基づき、
公共のためにリーダーシップを発揮したいと考えるすべての学生のために学習の機会を提供することを目的と
する。ポイントは次の通り。
1.リーダーシップの目的は、困難な問題に対応できるように人びとに価値観や
行動の変化(学習)を求めることである。
2.市民運動のボランティアや大災害のときの部署や役職を越えた役所の対応など、
法的な権限がない人々のリーダーシップを重視する。
3.リーダーシップは継続的学習によって身につく Art である。
履修条件・受講条件
遅くとも第 2 回講義までに、この授業を受講する理由を記載してメールで提出すること。
A4 用紙1枚以内。ファイルのヘッダーに提出日 氏名 学番 メールアドレスを標記すること。
メールは<nomurakn[at]@osipp.osaka-u.ac.jp>宛、必ず標題に「2011 リーダーシップを考える(受講者氏名)」
を記載すること。
講義内容
授業では、教科書および資料の自学自習を受講者による実体験と振り返りを通じてリーダーシップ理論の習得
をはかる。
※この科目はグローバルリーダーシップ・プログラムの 1 科目である。
関連科目として、「リーダーシップデザイン」、「ネゴシエーション」、「実践グローバルリーダーシップ」
および「アジアにおける事業戦略とリーダーシップ」の受講をすすめる。
グローバルリーダーシップ・プログラム
http://www.osipp.osaka-u.ac.jp/leader/index.html
教科書
以下の他は、講義中に指示する。入手できない場合には、国際公共政策棟5階の研究支援室に貸出用コピーを
備え置くので、各自コピーすること。マーティ・リンスキー,ロナルド・A・ハイフェッツ/竹中平蔵訳『最前線
のリーダーシップ』
(ファーストプレス 2007 年);Ronald A.Heifetz "Leadership on the Line"(Harvard Business
School
Press, 2002)
参考文献
以下の他は、講義中に指示する。
シャロン・ダロッツ・パークス/中瀬英樹訳『リーダーシップは教えられる』(ランダムハウス講談社200
7年);Sharon Daloz Parks, Leadership CanBe Taught (Harvard Business School Press, 2005).
成績評価方法
授業への態度(予習および遅刻欠席)
(30%)、授業中の質疑応答と実技(40%)
、授業の課題および最終レ
ポート(30%)の合計による。ただし、正当な理由なく欠席をした場合には、一切の成績評価をしない。
コメント
リーダーシップは与えられるものではなく、獲得するものである。
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Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
EU 科目名:Designing Leadership
開講大学での科目名:プロジェクト演習
リーダーシップデザイン
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院国際公共政策研究科
木川田
2 単位
1 学期
一榮
授業の目的
リーダーシップは科学ではなく、むしろ「アート」であるといわれ始めている。また、リーダーシップは、日
本語訳では「指導力」といわれるように、「力(パワー)」とも密接に関係した概念であると考えられる。アー
トとしてのリーダーシップについての社会科学的な分析は可能であり、アートでありパワーである限り、それ
らを高めていくこともまた可能であるといえる。
そこで、本講義では、受講者のみなさんの将来に向けてのキャリア・デザインの一環として、いかに自分自身の
リーダーシップの「アート」を磨き、「指導力」を高めるか、という観点から、今日の世界におけるリーダー
シップの現状課題やあり方について観察・分析し、自らのリーダーシップ・スタイルをデザインする手法を身
につけることをねらいとする。
グローバル化やネットワーク化が進む今日、受講者のみなさんは、近い将来、国際的な市民社会で活躍される
ことが期待されている。産業分野のみならず、とりわけ政治外交・公共・研究分野での日本人のリーダーシッ
プの強化が望まれている。学生である現時点から、さまざまな国際舞台で活躍する魅力あるリーダーシップと
は、どのようなものであるのかの実態を知り、自らのリーダーシップ像を考えていくことは、自らのキャリア
を具体的にデザインしていくうえで、有意義な経験となる。
国際環境の中での日欧米の最先端の具体的事例を通じて、リーダーシップの実践事例を学ぶことにより、みな
さんの将来のリーダーとしての人間的資質を磨き、基本的能力を身につけていくことをめざす。
[到達目標]各自のリーダーシップ・スタイルを視覚的にデザインする(Design Board の完成)。自己形成プログ
ラムをデザインする(Self-discipline Program の完成と実践)。
履修条件・受講条件
1.受講希望者は、第1回講義までに、差しさわりのない範囲で①自分の将来計画・目標、②履歴職歴の情報
を含む自己紹介と③この授業に期待する内容を、木川田研究室 kikawada[at]cep.osaka-u.ac.jp 宛てにメー
ルで提出すること(A4 用紙1-2枚程度)。
2.第1回の授業は4月12日(火)。
講義内容
上記目的・目標達成のため、以下の構成でワークショップ型講義を進めて、チームの仲間と共に考え学び合い、
「国際性」「教養」「デザイン力」を実践的に身につける授業とする。
1. 「世界と日本、そして市民としての私」をテーマに、取り巻く環境の課題認識と世界と自己との関係性の
構築を考える。(自己認識)
2. 「対話と協創」をテーマに、コラボレーション技術とソーシャル・ネットワーク形成の習得を考える。(自
己形成)
3. 「市民社会変革型リーダーの使命と役割」をテーマに、市民社会でのリーダーとしての志(Aspiration)・
信念(Belief)・コミットメント(Commitment)の形成と実践を考える。(自己発現)
4. 具体的な方法としては、チーム編成(7~8 名)をして、コラボレーションの技法を身につけながら、チーム
で共に考え学び合うワークショップ方式ですすめる。その高質な経験を通じて、各自の将来のリーダーシッ
プ・スタイルをより明らかにしていく。
以上の内容で講義を進める予定であるが、最新の事例紹介などにより、変更することもありえる。
教科書
毎回、レジュメ、必要に応じて、プリント・資料を配布する。
参考文献
リーダーシップの自己形成に必要とされる文献・資料を都度、授業中に紹介する。
[推薦図書]『リーダー・パワー』ジョセフ・S・ナイ、日本経済新聞出版社。2008 年(原題”The Powers to Lead”,
Joseph S. Nye Jr.)。
『リーダーへの旅路』ビル・ジョージ+ピーター・シムズ、生産性出版、2007 年(“True North”,
Bill George with Peter Sims)。(原書の読書を推薦する)
成績評価方法
① 受講態度・参加度、②チーム貢献度(学友評価:Peer Review)、③習得度(自己評価と教員評価)④発表・レポ
ート(2回)の品質などにより総合評価をする。とくに、チームワーク・コラボレーションする力、自らデザイ
ンする力の習得レベルを重視する。ペーパー試験はしない。
コメント
所属学部などを問わず、世界をよりよい方向に導きたいと考え、そのために自らのリーダーシップ能力を高め
5
Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
たいという、自己鍛錬の意欲のある受講生を歓迎する。
※この講義は高度副プログラム(グローバルリーダーシップ・プログラム)の開講科目です。
EU 科目名:Introduction to International Public Policy
開講大学での科目名:特殊講義
国際公共政策入門
大学・研究科
担当教員
大阪大学大学院国際公共政策研究科
村上
正直
他
単位数
開講区分
2 単位
1 学期
授業の目的
この講義の目的は、現代の国際社会が直面している、いくつかの重要な公共政策課題を入門的に取り上げ、今
後の学習への関心を高め、専門分野へと進む動機付けを行うことにある。その例として、人間の安全保障、国
際人権保護、ジェンダー、人間開発、家族行動、NPO、国連、日米関係、開発と環境、人の移動、国際資本フロ
ー、などが考察される。
履修条件・受講条件
上記の「授業の目的」に示した諸課題に関し、その最先端の研究を行っている教員がオムニバス形式で授業を
担当する。詳細な講義内容は、初回の授業時に示す。
講義内容
高阪章編『国際公共政策学入門』大阪大学出版会、2008 年。
成績評価方法
クラス参加およびレポートによる。
EU 科目名:International Law
/ 開講大学での科目名:国際法
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院国際公共政策研究科
内記
2 単位
1 学期
香子
授業の目的
国際公共政策学のための国際法の入門のコースである。授業内容は、国際法の知識を身につけることだけを目
的とするものではなく、国際法に関する事件がなぜ起こったのか、その背景と経緯について理解し、政策的に
どのような問題があったのかについて考察することも目的としている。コースには条約や国内法の規律を理解
した上で、それを政策的に議論することを目的に、数回のディスカッション・セッションも含んでいる。した
がって、事案を中心に、国際法の各分野を網羅的に理解するための授業構成となっている。
履修条件・受講条件
学部で国際法を履修していない学生を主たる対象とするため、学部での履修者には受講の必要はないと考えま
すが、各自の事情を考慮しますので授業担当教員に相談してください。
講義内容
第1回 イントロダクション
第2回 国家とは何か、国家(政府)承認、国家(政府)承継
第3回 条約
第4回 国際慣習法
第5回 主権免除
第6回 国際法と国内法の関係
第7回
〔ディスカッションセッション1〕外国人の退去強制事件
第8回 外交関係法
第9回 国際裁判機関
第10回 〔ディスカッションセッション2〕規範の衝突と調整:ピノチェト事件
第11回 国際刑事裁判所
第12回 〔ディスカッションセッション3〕国際法は法か?国際法の遵守
第13回 力の行使と国際法
第14回 レビューセッション
第15回 期末試験(in class)
教科書
教科書として「国際法(有斐閣アルマ) 中谷 和弘、河野 真理子、山本 良、 植木 俊哉 (単行本 - 2006/3)」
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Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
を使用する。国際条約集を各自購入のこと。各回に教科書と事案に沿った「質問リスト」を宿題として配布す
る。
成績評価方法
平常点 20 点(授業、ディスカッションへの参加)
期末試験 80 点
EU 科目名:Public Policy Workshop
開講大学での科目名:プロジェクト演習
公共政策ワークショップ
大学・研究科
担当教員
大阪大学大学院国際公共政策研究科
大槻
恒裕・瀧井
克也
赤井
伸郎・小原
美紀
石橋
郁雄
単位数
開講区分
2 単位
1 学期
2 学期
授業の目的
(1)「大阪大学経済学研究会」に出席し、最新の研究に触れる。自分の研究テーマのみならず、異分野の研
究についても知識を得ることで、議論・批判できる力を習得する。(2)自分の論文を発表したり、人の論文
発表を聞くことで、発表技術を学ぶ。
履修条件・受講条件
博士前期課程2年生のみ登録できる。
講義内容
原則として木曜日5限に開催する。授業期間中に月1~3回、合計15回程度授業を行う。日程は「大阪大学
経済学研究会」のホームページを必ず確認すること。年度第1回目の「大阪大学経済学研究会」が初回の授業
となる。
教科書
なし
参考文献
なし
成績評価方法
以下の基準により評価する。
大阪大学経済学研究会への出席回数(15 回程度、無断欠席は認めない。開催回数が 15 回を超える場合は、15
回の出席で十分とする。)出席回数が 8 回以下の場合は不合格、9~10 回は C、11~12 回は B、13~14 回は A、
15 回以上は S とする。
コメント
博士後期課程に進学する場合や研究者を目指す場合には受講を強く勧めます。今後必ず必要となる「他の研究
を理解する能力」「議論、批判する能力」「自分自身の研究を報告する能力」が身につきます。研究者を志望し
ない場合でもこのような能力を養いたい方には受講をお勧めします。
EU 科目名:Public Policy I
/ 開講大学での科目名:公共政策Ⅰ
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院国際公共政策研究科
星野
2 単位
1 学期
俊也
授業の目的
主に政治学的アプローチから公共政策を学ぶ際に必要不可欠となる政治過程論の基礎知識を身につける。
関係主体と法と政治とがどのようにダイナミックな結びつきによって公共政策がどのように立案・形成・実施
されていくのか、受講者各自が具体的なケースを選んで、ケーススタディをする。その際に当該政策の改善の
ためには、どこに手を入れるべきか、政策オプションも検討する。
履修条件・受講条件 ・日本語 による講義が理解できること
・日本語または英語の教科書を理解できること
*担当教員の海外出張のため、第 1 回の授業は 4 月 22 日(木)になります。
講義内容
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Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
第一部 政治・政策過程の理論と実際:政治学と公共政策論/政策過程/議会と官僚制/利益団体と政党/政
策ネットワークと国際化/理論と実践
第二部 政治・政策過程の分析実践:ケーススタディの設計/ケーススタディの実施/ケーススタディの分析
/過程追跡法
第二部では、各自に個別のケーススタディによる政策過程分析をしてもらい、授業中の発表と、それに基づく
期末レポートを作成してもらう。
教科書
追って紹介する。必要に応じ、授業中、レジュメや資料を配布する。
参考文献
伊藤光利・田中愛治・真渕勝『政治過程論』有斐閣、2000 年。
成績評価方法
出席、授業への貢献、ケーススタディの発表+レポートを総合的に評価する。
EU 科目名:International Human Rights Law
/ 開講大学での科目名:国際人権法
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院国際公共政策研究科
村上
2 単位
1 学期
正直
授業の目的
人権の保障は、国内法(主として憲法の人権保障規定)を通じてなされるのが原則である。しかし、第2次大
戦後の国際社会では、人権を国際的に保障するための様々な活動が展開されており、それが一国の法と実行に
影響を及ぼすこともある。そして、このような国際社会の活動の中から、いわゆる「国際人権法」と称される
一群の法規範が出現している。この講義は、「国際人権法」の基礎的な知識と考え方を習得することを目的と
するものである。
履修条件・受講条件
国際法及び憲法(人権)の基本的知識を有するか、又は講義と並行してこれを学習する意欲のある者。
講義内容
取り扱う人権条約には、国際人権規約、人種差別撤廃条約、女子差別撤廃条約、児童の権利条約及び拷問等禁
止条約が含む。そのそれぞれの内容を検討した後、それらの条約が日本にとってもつ意味(履行監視機関によ
る条約解釈と日本への勧告、条約の批准・加入による日本の法制度の変容、裁判所における人権条約の適用な
ど)を考える。
教科書
教科書は用いず、レジュメを配付する。
参考文献
授業の際に紹介する。
成績評価方法
試験又はレポートによる。
EU 科目名:Workshop on International Security
開講大学での科目名:プロジェクト演習
国際安全保障ワークショップ
大学・研究科
担当教員
大阪大学大学院国際公共政策研究科
星野
俊也・真山
松浦
晃一郎
全
単位数
開講区分
2 単位
1 学期
2 学期
授業の目的
公共政策の重要な柱の一つである安全保障政策について、国際的・実際的な視点を持ち、学問と政策実行の両
面から検討する。当事者意識をもって安全保障政策の立案・形成・実施を学ぶため、通常の講義に加え、政策
当局者によるブリーフ、防衛施設の実地訪問、政策立案シミュレーション(ロール・プレー)ゲームなどの演
習を組み合わせて、理解と考察を深めること。
履修条件・受講条件
安全保障政策への関心について興味のある方
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Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
開講日の授業にできるだけ多く参加できる者を優先し、定員は 20 名程度とする。
なお、授業の公共性にかんがみ、一部のセッションを公開のイベントとすることを了承されたい。
講義内容
防衛省、自衛隊(大阪地方協力本部)、防衛大学校の協力を得て実施する「国際安全保障ワークショップ 2011」
のプログラム(政策ブリーフ、実地訪問、合宿形式での政策立案シミュレーション(ロール・プレー)ゲーム
を組み合わせた内容とする)を軸に進める。本ワークショップの一部には防衛大学校総合安全保障研究科の学
生(幹部自衛官)も参加し、ともに学び合う機会となっている。
本年度のプログラム(予定)は以下の通り。調整中の日程については、追って連絡する。
第1回(5 月 19 日)航空自衛隊施設の訪問(予定)
→ 東北関東大震災などへの事態への自衛隊の対応の関係で日程再調整の可能性あり。
第2回(6 月 13 日)特別講義及び討議(松浦晃一郎客員教授、前 UNESCO 事務局長)(於、OSIPP 棟)
→ 国連政策エキスパート・キャリア形成論及び国際行政論との合同授業とします。
第3回目以降は調整中。7 月後半のウィークデーに合宿形式で安全保障政策立案シミュレーション(ロール・プ
レー、於、伊丹駐屯地)を実施する予定。
2学期にもう一度、松浦客員教授による特別講義を予定(日程は調整中)。
*移動・宿泊等にかかる費用のほとんどは原則として防衛省側にて対応されます。一部、実費負担となる場合
もありますが個人負担は極力抑えたいと思っています。詳細は追ってご連絡します。
教科書
テーマに関係する資料・文献は追って紹介ないし配布する。
参考文献
必要に応じ、追って紹介する。
成績評価方法
本プログラムの内容は毎年異なるため、単位取得を目的としない OSIPP 関係者の参加も歓迎している。
単位取得を希望する者は、原則として全日程に参加するとともに、期末にはプログラム全体を通じて
学んだこと、考えたことを取りまとめたレポートを提出してもらう。
コメント
質問があれば、星野(hoshino[at]osipp.osaka-u.ac.jp)まで。
本ワークショップの企画運営は、OSIPP 国際安全保障政策研究センターが行っています。
本授業は、グローバルコラボレーション・センターの高度副プログラム科目にもなっていますので、他研究科
からの受講生も予想されます。
EU 科目名:Introduction to Legal Studies for International Public Policy Students
開講大学での科目名:国際公共政策のための法律学
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院国際公共政策研究科
大久保
2 単位
2 学期
邦彦
授業の目的
法学の未履修者に、法の世界では何がどのように問題となっているのか、法的思考にはどのような特殊性があ
るのか、を知ってもらうことを目的とする。
履修条件・受講条件
特に設けないが、この講義はあくまでも法学未履修者を対象とするものであり、既履修者にとっては、内容が
やさしすぎるであろう。
講義内容
授業の方法は、講義が中心で、討論を適宜織り交ぜる。
講義では、民法・刑法・憲法の諸問題を検討する。
具体的には、次のようなテーマを扱う。
●NHK と受信契約を締結しなければならないのか。
●成人同士の売買春は、禁止されるべきか。
●自殺は違法か。
●輸血をしなければ死んでしまうエホバの証人の患者に輸血をすることは許されるか。
●老人の扶養は誰が担うべきか。家族か会社か国家か。
9
Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
教科書
教科書は指定しないが、講義には、『ポケット六法』(有斐閣)、『セレクト六法』(岩波書店)など小型の
ものでよいので、六法を携帯すること。
参考文献
適宜指示する。
成績評価方法
平常点による。評価にあたっては、出席状況、討論への参加、発言の内容などを総合的に勘案する。レポート
や試験は課さない。
(b) Economics Module/経済科目群
EU 科目名:International Finance / 開講大学での科目名:International Finance
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院経済学研究科
クラフチック,マリウシュ・K
2 単位
前期
授業のテーマと目標 / Course Objective
In this class we will learn about the basics of international financial market, how it works, what is
the rationale behind its mechanism, how the system has evolved in recent years and what challenges are
awaiting ahead (e.g. resulting from the recent economic crisis). The second objective of the class is
to introduce the topic in English. Basically, the class will be held in English, however the
conversational skills in that language are not necessary at the beginning of the class (questions may
be asked in Japanese too) and may be acquired gradually as the class proceeds. 基本的に授業は英語で
行う予定ですが、質問やディスカッションなど日本語でも可能である。
授業の概要と計画 / Course Content
1. The foreign exchange market
- the international money and international settlement
2. National income and the balance of payments
- the balance of payments accounting, deficit and surplus of balance of payments
- elasticity, absorption, and IS-LM approaches to the balance payments
- does the balance of payments deficit matter? The case of the United States.
3. Exchange rate determination
- purchasing power parity and modern models of exchange rate determination
4. Open-economy macroeconomic policies under fixed and floating exchange rates
5. The international monetary system
- from the gold standard to the Betton Woods
- the experience with floating exchange rates and monetary integration in Europe
- what have we learned from the past; the case for and against monetary integration in Asia
6. Businesses and individuals in the modern financial markets
- Eurocurrencies and Eurobonds
- foreign exchange risk and currency derivatives
7. Lessons of the financial crises; do we learn from the past?
成績評価方法と基準 / Grading Policy
授業に参加(ディスカッション)および期末レポートによって評価が行う。
履修上の注意(関連科目情報等を含む)
国際経済、マクロ経済、国際金融が望ましい。
オフィスアワー・連絡先
龍谷大学のメールアドレスご利用してください。
学生へのメッセージ / Message to students
Possunt quia posse videntur (Virgil, Aeneis 5:231)(ラテン語で they can because they think they can)
今年度の工夫
「母国語ではなくても、英語で授業の積極的に参加ができる」という学生の認識をたかめる
教科書 / Textbooks
特に予定はない。
10
Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
参考書・参考資料等 / Reference
Paul Krugman, Maurice Obstfeld. International Economics, (newest edition)
Keith Pilbeam. International Finance (newest edition)
その他、雑誌の記事など随時紹介する。
授業における使用言語
基本的に英語(補充的に日本語の説明が可能)
キーワード
国際経済、国際金融、為替レート、国際通貨、通貨統合
EU 科目名:Finance
/ 開講大学での科目名:ファイナンス
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院経済学研究科
岩壷 健太郎
2 単位
後期
授業のテーマと目標
証券投資理論に焦点を当てた講義を行います。欧米のMBA(経営大学院)の講義で使用されているテキスト
を利用して、証券投資に関する基本的な理論と実証を解説します。(EUIJ 科目)
授業の概要と計画
1.イントロダクション、証券取引の方法
2.ポートフォリオ理論、分散投資のメリット
3.資本市場における均衡、CAPM、APT
4.効率性仮説と株価の予測可能性
5.アノマリーと行動ファイナンス
6.C-CAPM
7.確定利付証券、金利の期間構造
8.オプション、先物、金融派生商品
成績評価方法と基準
1.期末試験(70%)、宿題(30%)で評価します。
2.5回ほど宿題を出します(おおよそ隔週)。
履修上の注意(関連科目情報等を含む)
1)ファイナンスを理解するためには、経済数学、ミクロ経済学、マクロ経済学、計量経済学の知識が必要です。
特に経済数学とミクロ経済学を十分に理解している学生を対象とします。
2)欠席すると分からなくなるので、ほぼ毎回出席できる人のみ受講してください。
オフィスアワー・連絡先
木曜日 2 限(10:40-12:10)研究室(第 2 学舎 4F401)事前に質問内容をメールしてください(iwatsubo*econ.kob
e-u.ac.jp (*→@))。
学生へのメッセージ
1)授業での配布資料は教員のHPに公開します。
2)受講生の理解度に合わせて授業の進め方を調整しますので、質問や注文を歓迎します。
3)教科書だけでは理解しにくいときは、別の参考書を読んでください。同じものでも別の角度から見ると分か
りやすくなることが多いです。
今年度の工夫
理論の理解に不可欠な数式が難しいときはプリントを配布します。
教科書
証券投資 上 / ツヴィ・ボディ/アレックス・ケイン/アラン・マークス/堀内昭義 : 東洋経済新報社 ,2003
年,ISBN:978-4492731680
参考書・参考資料等
ファイナンス論 -入門から応用まで / 大村 敬一 : 有斐閣 ,2010 年 ,ISBN:978-4641183834
新証券投資論1 / 小林孝雄・芹田敏夫 : 日本経済新聞出版社 ,2009 年 ,ISBN:978-4532133726
授業における使用言語
日本語
キーワード
証券投資 株式 債券 オプション CAPM APT
11
Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
EU 科目名:Economic Policies in the EU
開講大学での科目名:経済学特殊問題Ⅲ(EU の経済政策)
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
関西学院大学大学院経済学研究科
J.F.Rawlinson
2 単位
春学期
授業の目的
ヨーロッパの経済・政治的統合は、1952 年に「石炭・鉄鋼共同体」を出発点として、1957 年に EEC(欧州経済
共同体)の成立を経て、1990 年代以降、「マーストリヒト条約」の締結語、EU(欧州連合)として発展・深化
を遂げています。また 2004 年と 2007 年に、東欧諸国を中心とする 12 ヶ国が加わり、27 ヶ国体制へと拡大し、
2011 年現在 17 ヶ国が単一通貨ユーロを利用するようになりました。2009 年 12 月 1 日に発効したリスボン条約
により、EU はもっと深く統合し、外交、司法と政治協力を深化させ、組織の運営の効率性とあらゆる共同政策
の分野での行為能力を高めることだけではなく、EU 自体の「大統領」と「外務大臣」の誕生により本格的なグ
ローバル・プレーヤーとなる見込みです。
本講義は、EU の共通政策を紹介し、現在のヨーロッパ経済の状況と今後の課題を考察します。教員は EU 委員
会の部局で 公務員として長年働いて来た者です。
授業内容および授業方法
【授業内容】
ヨーロッパの統合と深化-EU の歴史、契約、機関と運営方式
1.入門:EU の基本
2.EU 経済の統合
3.EU の組織、機関、契約、運営と経済分野
EU の共通経済政策
4.競争政策
5.EU 域内市場の統合政策
6.EU の産業政策
7.EU の研究開発と技術政策
8.EU 地域開発政策
9.EU 共通通商政策
10.EU の環境とエネルギー政策
EU の地域経済1
11.ドイツ
12.フランス
13.イギリス
統合の現状と見とうし
14.まとめ
【授業方法】
パワーポイント・プレゼンテーション、グループ・ワーク、学生さんと討論
テキスト
辰巳浅嗣「EU-欧州統合の現在」2009 年、ISBN978-4-422-30038-2
清水嘉治、石井伸一 「新 EU 論-欧州社会経済の発展と展望」2008 年、ISBN978-4-7948-0768-7
藤井良広「EU の知識」2010 年、ISBN978-4-532-11224-0
田中友義「EU 経済論-統合.深化.拡大」2009 年、 ISBN978-4-502-66640-7
成績評価方法および基準
期末レポート
キーワード
EU 経済、EU の政策
EU 科目名:Contemporary European Economy and Policies
開講大学での科目名:経済学特殊問題Ⅳ(現代の EU 経済と政策)
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
関西学院大学大学院経済学研究科
J.F.Rawlinson
2 単位
秋学期
授業の目的
ヨーロッパの経済・政治的統合は、1952年に「石炭・鉄鋼共同体」を出発点として、1957年に EEC(欧
州経済共同体)の成立を経て、1990 年代以降、「マーストリヒト条約」の締結語、EU(欧州連合)として発展・
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Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
深化を遂げています。また2004年と2007年に、東欧諸国を中心とする12ヶ国が加わり、27ヶ国体
制へと拡大し、2011年現在17 ヶ国が単一通貨ユーロを利用するようになりました。2009年12月1日
に発効したリスボン条約により、EUはもっと深く統合し、外交、司法と政治協力を深化させ、組織の運営の
効率性とあらゆる共同政策の分野での行為能力を高めることだけではなく、EU自体の「大統領」と「外務大
臣」の誕生により本格的なグローバル・プレーヤーとなる見込みです。
本講義は、EU の共通政策を紹介し、現在のヨーロッパ経済の状況と今後の課題を考察します。教員は EU 委員
会の部局で 公務員として長年働いて来た者です。
授業内容および授業方法
【授業内容】
ヨーロッパの統合と深化-EU の歴史、契約、機関と運営方式
EU の通貨制度
15.経済・通貨同盟、ヨーロッパ通貨制度
16.ユーロの導入
17.世界金融危機とその原因(2008年)
18.経済・財政統合深化
EU の地域経済と社会政策
19.EU の社会・雇用政策
20.EU の経済の構造的な不均衡、労働市場と失業問題
21.北欧諸国の社会政策
22.EU の競争状態:リスボン戦略とその影響
EU の地位域経済2
23.EU の中東欧拡大に伴った経済構造変化
24.中東欧拡大以降の南欧の経済:スペイン、ポルツガル、ギリシャ
世界の中の EU
25.グローバル経済の中の EU
26.EU と日本の経済
27.世界経済危機の EU への影響と今後の課題
まとめ
28.まとめ
【授業方法】
パワーポイント・プレゼンテーション、グループ・ワーク、学生さんと討論
テキスト
辰巳浅嗣「EU-欧州統合の現在」2009 年、ISBN978-4-422-30038-2
清水嘉治、石井伸一 「新 EU 論-欧州社会経済の発展と展望」2008 年、ISBN978-4-7948-0768-7
藤井良広「EU の知識」2010 年、ISBN978-4-532-11224-0
田中友義「EU 経済論-統合.深化.拡大」2009 年、 ISBN978-4-502-66640-7
成績評価方法および基準
期末レポート
キーワード
EU 経済、EU の政策
EU 科目名:Modern Economic History
開講大学での科目名:現代経済史
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
関西学院大学大学院経済学研究科
藤井
2 単位
秋学期
和夫
授業の目的
第1次大戦から EU 成立に至るヨーロッパの現代経済史を講義する。ヨーロッパの多様性に留意しつつ現代ヨー
ロッパ経済社会の歴史的本質に迫ることがこの講義の目的である
授業内容および授業方法
1 はじめに
2 ヨーロッパにおける先進地域と後進地域
3 帝国主義と第1次世界大戦
4 戦間期のヨーロッパ経済
5 第2次世界大戦の帰結
6 ヨーロッパ戦後復興の多様性
13
Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
7 システム間競争の帰趨
講義と受講生との質疑応答を基本とするが、場合によっては一部で文献講読
テキスト
使用しない(参考文献を適宜指示する)
成績評価方法および基準
平常点および期末のレポートによって評価する
キーワード
経済史、ヨーロッパ経済、南北格差、東西対立
EU 科目名:Structure and Development of EU Automobile Industry A
開講大学での科目名:商学特別講義(EU 自動車産業の構造と発展 A-戦略的視点-)
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
関西学院大学大学院商学研究科
Holger Robert Bungsche
2 単位
春学期
授業の目的
EU にとって自動車産業は何より重要な産業である。自動車産業は全 EU の GDP に3%、全研究開発の投資に2
0%、そして EU 域外の貿易に5%を占めている。その上、自動車産業では 200万人が直接に、1000万人
が間接的に雇用されている。2009 年に EU 自動車市場は、販売台数ベースで1400万台で中国を越えて、世界
の第1位の市場規模を誇っていました。一方、この欧州自動車市場は、「グローバル・プレイヤー」たる世界
の有力自動車メーカーがしのぎを削る最も競争の激しい市場です。他方、日本自動車産業と同様にヨーロッパ
の OEM と部品メーカーは賃金コストの低い地方への製造拠点の移動、中国、インドなどの急速に拡大している
新市場、自動車の安全性を高めることと環境を守る社会的な要求、そして持続可能な経済を実現できる代替エ
ネルギーと新しいエンジン技術の研究開発などの巨大な挑戦に直面している。
本講義では、欧州自動車産業の構造と特徴、ヨーロッパの自動車グループと各ブランドの発展過程について、
競争戦略論の視点から考察します。
授業内容および授業方法
IV.EU の中東欧拡大とヨーロッパ自動車産業における競争激化:
1. 中東欧と自動車産業(1):伝統的産業の復活
2. 中東欧と自動車産業 (2):低コストの生産拠点から有力な地元の自動車産業へ?
3. ケース・スタディ(4):伝統的な自動車メーカーの回復‐シュコダ自動車
4. ケース・スタディ(5):中東欧への新しい市場戦略‐ダチア自動車
5. ヨーロッパにおける新しい労働分配と西欧のメーカー:フォルクスワーゲンの AUTO 5000 プロジェクトと
その影響
V.ヨーロッパ自動車産業のグローバル戦略:M&A、買収、アライアンスなど
6. ケース・スタディ(6):BMW とローバーの M&A の失敗
7. ケース・スタディ(7):ダイムラーのグローバル戦略
8. ケース・スタディ(8):ルノーと日産のアライアンス
9. ケース・スタディ(9):フォルクスワーゲンとシュコダ
10. ケース・スタディ(10):プジョー・シトロエン - 独立したメーカーとして生き残られるか?
11. ヨーロッパにおける古いと新しい外国のメーカー:アメリカ、中国とインドの自動車メーカーの戦略
VI.展望:ヨーロッパ自動車産業の将来
12. EU を超えて:世界のメガ・コンペティションとヨーロッパの自動車産業
13. 財務危機、経済危機、自動車危機:リーマンショックの後の自動車産業
14. 自動車産業と持続可能な発展:新技術と新モーターリセーションのパターン?
15. まとめと展望
パワー・ポイント・プレセンテーション
比較的なケース・スタディ
テキスト
1.ブングシェ・ホルガー:EU の拡大・深化とヨーロッパ自動車産業。In:海道ノブチカ(編著):EU 拡大で
変わる市場と企業、日本評論社、2008 年。
2.Furukawa, Sumiaki; Schmidt, Gert (ed.): The Changing Structure of Automotive Industry and the
Post-Lean Paradigm in Europe. Kyushu University Press, 2008.
3.EU Institute in Japan Kansai: New Developments in the European Automobile Industry. Workshop September
29th, 2007. EU Institute Japan, Kansai, 2008.
4.Freyssenet, Michel et al. Globalization or Regionalization of the European Car Industry? Palgrave.
2003
14
Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
5.田中素香(他)、現代ヨーロッパ経済、有斐閣、2006 年(新版)
6.前間孝則、トヨタ vs.ベンツ vs.ホンダ;世界自動車戦争の構図、講談社、2002 年
など
7.Laux, James, The European Auto Industry, Twayne 1992
成績評価方法および基準
期末レポート
キーワード
EU 経済、ヨーロッパ自動車産業、企業戦略、プロフィット戦略と生産システム、グローバル化と地域経済発展
EU 科目名:Structure and Development of EU Automobile Industry B
開講大学での科目名:商学特別講義(EU 自動車産業の構造と発展 B-戦略的視点-)
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
関西学院大学大学院商学研究科
Holger Robert Bungsche
2 単位
秋学期
授業の目的
EU にとって自動車産業は何より重要な産業である。自動車産業は全 EU の GDP に3%、全研究開発の投資に2
0%、そして EU 域外の貿易に5%を占めている。その上、自動車産業では 200万人が直接に、1000万人
が間接的に雇用されている。2009 年に EU 自動車市場は、販売台数ベースで1400万台で中国を越えて、世界
の第1位の市場規模を誇っていました。一方、この欧州自動車市場は、「グローバル・プレイヤー」たる世界
の有力自動車メーカーがしのぎを削る最も競争の激しい市場です。他方、日本自動車産業と同様にヨーロッパ
の OEM と部品メーカーは賃金コストの低い地方への製造拠点の移動、中国、インドなどの急速に拡大している
新市場、自動車の安全性を高めることと環境を守る社会的な要求、そして持続可能な経済を実現できる代替エ
ネルギーと新しいエンジン技術の研究開発などの巨大な挑戦に直面している。
本講義では、欧州自動車産業の構造と特徴、ヨーロッパの自動車グループと各ブランドの発展過程について、
競争戦略論の視点から考察します。
授業内容および授業方法
I.ヨーロッパ自動車産業の基本:
1. ヨーロッパにおける自動車産業
2. EU の深化と拡大に変わる経済と企業環境(1)
3. EU の深化と拡大に変わる経済と企業環境(2)
4. ヨーロッパ自動車産業の発展史(1)
5. ヨーロッパ自動車産業の発展史(2)
II.EU と自動車産業:
6. ヨーロッパにおける自動車市場と生産拠点産業の特徴
7. EUの自動車産業政策(1):EU の産業、競争と社会政策
8. EUの自動車産業政策(2):EU の環境、地方構造と研究開発政策
9. 21世紀のEUと自動車産業:CARS21のプログラム
III.ヨーロッパ自動車産業の国際化:
10. 環境危機と産業危機:
11. EUの自動車産業の90年代:商品と製造構造変更、新企業とモデル戦略、新市場への進出
12. ケース・スタディ(1):プレミアムメッカーへの長い道-アウディ
13. ケース・スタディ(2):フォルクスワーゲン - 国民自動車メーカーからグローバル・プレやーへ
の道
4. ケース・スタディ(3):フィアット - ナショナル・チャンピオンを超えるか?
15. ヨーロッパにおける日本の自動車メーカー
パワー・ポイント・プレセンテーション
比較的なケース・スタディ
テキスト
1. Bungsche、Holger:EU の拡大・深化とヨーロッパ自動車産業。In:海道ノブチカ(編著):EU 拡大で変わる
市場と企業、日本評論社、2008 年。
2. Furukawa, Sumiaki; Schmidt, Gert: The Changing Structure of Automotive Industry and the Post-Lean
Paradigm in Europe. Kyushu University Press, 2008.
3. EU Institute in Japan Kansai: New Developments in the European Automobile Industry. Workshop September
29th, 2007. EU Institute Japan, Kansai, 2008.
15
Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
4. Freyssenet, Michel et al. Globalization or Regionalization of the European Car Industry? Palgrave.
2003
5. Laux, James, The European Auto Industry, Twayne 1992
成績評価方法・基準
期末レポート
キーワード
EU 経済、ヨーロッパ自動車産業、企業戦略、プロフィット戦略と生産システム、グローバル化と地域経済発展
EU 科目名:Policies on Energy Resources
/ 開講大学での科目名:資源エネルギー政策
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
関西学院大学大学院総合政策研究科
中野
2 単位
秋学期
幸紀
授業の目的
超国家としての共通政策を展開する EU においても、共通の資源エネルギー政策は存在しない。これに対して、
環境政策は、国境という人為的な制度・仕組みに影響を受けにくい普遍的な価値を追求する政策領域である。
EU の推進してきた市場統合政策、環境政策などの共通政策の特徴を明らかにし、本来の国際資源エネルギー政
策成立の条件とそのグローバル経済への影響について論考する。
授業内容および授業方法
授業の前半では EU の単一市場政策及び環境政策などの共通政策の成立と発展の歴史について紹介し、授業の後
半においては、資源エネルギー政策効果の分析手法として重要な LCA、価格波及モデル分析、生産誘発モデル分
析などについて演習を含む講義を行う。
(1~3)資源エネルギーの経済
資源ナショナリズム対国際自由市場
短期取引市場対長期相対取引市場
電力・ガスなどの二次エネルギーサービス産業とネットワーク経済
(4~5)環境政策の経済
ピグー税対排出権取引
公共サービス財としての環境の価格設定
環境の維持・現状復帰のコスト負担
(6~7)EU 環境政策の概要
EU 環境政策の成立と発展(ECSC 条約からリスボン基本条約まで)
日米欧環境政策の比較
(8~9)EU エネルギー政策の模索
EU エネルギー共通政策の系譜(北海油田とシベリアガス田)
資源エネルギー・ナショナリズムへの対抗(EU エネルギー憲章の成立)
(10~11)産業連関分析手法概論
(12~13)産業連関表を使った資源エネルギー供給政策分析(価格波及モデル演習)
(13~14)産業連関表を使った経済波及モデル(省エネルギー政策の経済効果分析)演習
(15)国際資源エネルギー政策成立の条件に関する論考
テキスト
単元ごとにレジュメを配布して授業を進める。
成績評価方法・基準
出席及び最終レポートで評価する。
学生による授業評価の方法
授業中実施
キーワード
石油、天然ガス、鉱業法、レアアース、自由貿易、経済活動、EU、共通環境政策、貿易、政府、企業、産業連
関分析、価格波及、生産誘発
その他
EUIJ 関西登録科目である。
EU 科目名:Western (European) Economic and Social History I
16
Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
開講大学での科目名:西洋経済史Ⅰ
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院経済学研究科
山本
2 単位
1 学期
千映
授業の目的
産業革命期のイギリスを題材に、農業の発展や産業構造の変化、人口増加、交通機関の整備、労働移動、人的
資本の形成、世帯のあり方、資本市場、貿易、政府の役割といった経済の諸側面が、工業化とどのように関わ
っていたのかを学ぶ。イギリスの経験が、他国の工業化や現代の途上国にとって、どのようなインプリケーシ
ョンを持ちうるかについても考察する。
履修条件・受講条件
参加者は支持された文献を読み、積極的に討議に参加すること。
講義内容
はじめに 18,9 世紀のイギリス経済史に関する初歩的なテキスト(イギリスの後期中等教育用テキスト*を予定)
を使って基礎的な知識の確認をした後、基本的な文献を輪読する。文献については出席者と相談のうえ決定す
る。(*:イギリスでは 16-7 歳時から日本の大学 1,2 年次相当の専門教育が始まります)
教科書
授業開始時に決定する。
参考文献
BBC GCSE British Social and Economic History
(http://www.bbc.co.uk/schools/gcsebitesize/history/bseh/)
R. Floud and P. Johnson, Cambridge Economic History of Modern Britain, vol.1, Cambridge University Press,
Cambridge, 2004.
成績評価方法
出席および質問などの授業への貢献(30%)、報告(30%)、学期末のタームペーパー(40%)で評価する。
コメント
EU研究修了プログラム(EUIJ 関西)科目(歴史)
EU 科目名:Western (European) Economic and Social History II
開講大学での科目名:西洋経済史Ⅱ
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院経済学研究科
山本
2 単位
2 学期
千映
授業の目的
産業革命期のイギリスを題材に、農業の発展や産業構造の変化、人口増加、交通機関の整備、労働移動、人的
資本の形成、世帯のあり方、資本市場、貿易、政府の役割といった経済の諸側面が、工業化とどのように関わ
っていたのかを学ぶ。イギリスの経験が、他国の工業化や現代の途上国にとって、どのようなインプリケーシ
ョンを持ちうるかについても考察する。
履修条件・受講条件
参加者は支持された文献を読み、積極的に討議に参加すること。
講義内容
西洋経済史 I での輪読・議論を前提に、下記に掲げた参考文献などから各自報告する論文を決め、報告者によ
る内容報告と全員でのディスカッションを行う。
教科書
授業開始時に決定する。
参考文献
R. Floud and P. Johnson, Cambridge Economic History of Modern Britain, vol.1, Cambridge University Press,
Cambridge, 2004.
S. Broadberry and K. H. O'Rouke, Cambridge Economic History of Modern Europe, vol. 1, Cambridge University
Press, Cambridge, 2010.
成績評価方法
出席および質問などの授業への貢献(30%)、報告(30%)、学期末のタームペーパー(40%)で評価する。
コメント
EU研究修了プログラム(EUIJ 関西)科目(歴史)
17
Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
EU 科目名:Western (European) Business History I
/ 開講大学での科目名:西洋経営史Ⅰ
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院経済学研究科
鴋澤
2 単位
1 学期
歩
授業の目的
近現代におけるヨーロッパの諸産業・企業の展開について、基礎的な知識を得ること。日本経済についての研
究にあたっても、異なった特徴をもつと考えられる経済システムとその構成要素である諸企業の歴史的背景に
関する基本的な理解は、比較考察のうえで不可欠である。本授業は専門的な外国経済史・経営史研究の基盤だ
けではなく、日本と外国との比較史的研究の基盤ともなるべき知識を提供するよう努めたい。
履修条件・受講条件
とくになし
講義内容
経営史・経済史の学問分野としての成立史に関する導入的な講義を行なったのち、入門書的文献を輪読する。
文献については出席者と相談のうえ決定する。
参考文献
奥西・鴋澤・堀田・山本『西洋経済史』有斐閣、2010 年
経営史学会・編『外国経営史の基礎知識』有斐閣、2005.
成績評価方法
平常点による
コメント
外国史研究を志す場合、近現代ヨーロッパ経済についての知識が不可欠であるのは言うまでもない。日本経済
史・経営史の研究を志す場合も、何らかの形で外国史研究に早期に触れておくことの必要性はますます高まっ
ている。本学では複数の外国経済史関連の授業が開講されており、本授業はその一環である。日本経済史研究
の院生の積極的な参加も歓迎する。
EU 科目名:Western (European) Business History II
/ 開講大学での科目名:西洋経営史Ⅱ
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院経済学研究科
鴋澤
2 単位
2 学期
歩
授業の目的
近現代におけるヨーロッパの諸産業・企業の展開について、基礎的な知識を得ること。日本経済についての研
究にあたっても、異なった特徴をもつと考えられる経済システムとその構成要素である諸企業の歴史的背景に
関する基本的な理解は、比較考察のうえで不可欠である。本授業は専門的な外国経済史・経営史研究の基盤だ
けではなく、日本と外国との比較史的研究の基盤ともなるべき知識を提供するよう努めたい。
履修条件・受講条件
とくになし
講義内容
経営史・経済史の学問分野としての成立史に関する導入的な講義を行なったのち、入門書的文献を輪読する。
文献については出席者と相談のうえ決定する。
参考文献
経営史学会・編『外国経営史の基礎知識』有斐閣、2005.
成績評価方法
平常点による
コメント
外国史研究を志す場合、近現代ヨーロッパ経済についての知識が不可欠であるのは言うまでもない。日本経済
史・経営史の研究を志す場合も、何らかの形で外国史研究に早期に触れておくことの必要性はますます高まっ
ている。本学では複数の外国経済史関連の授業が開講されており、本授業はその一環である。日本経済史研究
の院生の積極的な参加も歓迎する。
EU 科目名:International Finance I / 開講大学での科目名:国際金融政策Ⅰ
大学・研究科
担当教員
18
単位数
開講区分
Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
大阪大学大学院経済学研究科
高木
信二
2 単位
1 学期
授業の目的
為替レートを中心とした国際金融における古典的論文と最近の主要テーマを紹介することによって、論文を書
くために必要な予備知識を与える。
履修条件・受講条件
大学院レベルのマクロ経済学、エコノメトリックスの基礎知識、学部レベルの国際金融の習得(本学出身者の
場合、学部「国際金融」の単位の取得)を前提とする。
講義内容
授業の概要
講義と論文の輪読。割り当てて発表してもらうこともある。
授業計画
1. 対外調整
2. 1物1価の法則
3. 購買力平価
4. 為替レートと物価
5. 市場の効率性
6. 金利平価
7. リスクプレミアム
8. マネタリーモデル
9. ポートフォリオバランスモデル
10. オーバーシューティング
11. 実証均衡為替レートモデル
12. 為替レートとファンダメンタルズ
13. 第1世代モデル
14. 第2世代モデル
15. 全体のまとめと補足説明
以上の順序で講義を進めるが、これはあくまでも予定であって、進歩状況に応じて変更することもあり得る。
教科書
授業中に指示する。
参考文献
授業中に指示する。
成績評価方法
授業参加と試験による。最初の授業に欠席した者、無断で2度以上欠席した者には単位を認定しない。
コメント
予備知識を確認するための試験をおこなうことがある。学部で国際金融を履修しなかった者は、高木信二著『入
門国際金融』第4版(2011年、日本評論社)をしっかり読んでおくこと。
EU 科目名:International Finance II
/ 開講大学での科目名:国際金融政策Ⅱ
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院経済学研究科
高木
2 単位
2 学期
信二
授業の目的
国際通貨制度および為替政策の諸問題を実証的なアプローチを中心として学ぶ。
履修条件・受講条件
担当教員による国際金融政策 1 の履修を前提とする。
講義内容
授業の概要
講義、論文の輪読、タームペーパーの発表。
授業計画
1. 概要
2. 通貨危機
3. 早期警報システム
4. 実証均衡為替レートモデル
19
Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
5.
6.
7.
8.
9.
10.
11.
12.
13.
14.
15.
最適通貨圏の理論と実証
為替政策
為替制度と実体経済
外国為替市場介入
地域統合の経済学
金融統合
国際的マクロ連関
資本自由化
為替資本管理
通貨統合
全体のまとめと補足説明
以上の順序で講義を進める。ただし、これはあくまでも予定であって、進歩状況に応じて変更することもあり
得る。
教科書
授業中に指示する。
参考文献
授業中に指示する。
成績評価方法
授業参加とタームペーパーによる。最初の授業に欠席した者、無断で2度以上欠席した者には単位を認定しな
い。
EU 科目名:Comparative Business History I
/ 開講大学での科目名:比較経営史Ⅰ
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院経済学研究科
阿部
2 単位
1 学期
武司
授業の目的
比較経営史に関する理解を深める上で有益な日本語文献を多読する。
履修条件・受講条件
なし。
講義内容
教科書を輪読する。
教科書
戸部良一・寺本義也ほか著『失敗の本質─日本軍の組織論的研究─』(中公文庫、800 円)および戸部良一・寺
本義也ほか著『戦略の本質─戦史に学ぶ逆転のリーダーシップ─』(日経ビジネス人文庫、945 円)。
参考文献
授業中に適宜指示する。
成績評価方法
平常点(出席、報告、討議への参加度)および期末に提出してもらうレポートによる。
EU 科目名:Comparative Business History II / 開講大学での科目名:比較経営史Ⅱ
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院経済学研究科
阿部
2 単位
2 学期
武司
授業の目的
比較経営史に関する理解を深める上で有益な日本語文献を多読する。
履修条件・受講条件
なし。
講義内容
下記の教科書を輪読する。
教科書
堀和生著『東アジア資本主義史論<1>形成・構造・展開』(ミネルヴァ書房、5775 円)、堀和生編『東アジア
資本主義史論<2>構造と特質』(ミネルヴァ書房、3675 円)。
20
Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
参考文献
授業中に適宜指示する。
成績評価方法
平常点(出席、報告、討議への参加度)による。
EU 科目名:Statistical Methods for Policy Analysis
開講大学での科目名:政策データ分析法
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院国際公共政策研究科
松繁
2 単位
1 学期
寿和
授業の目的
政策分析を行う際に必要となる基本的な統計の知識を身につける。
履修条件・受講条件
統計の初心者のための授業である。すでに統計や計量経済学の知識があるものは、他研究科の授業を含め、よ
り進んだ授業を取ること。
講義内容
1. 確率
2. 基本統計量
平均、モード、分散、標準偏差、変動係数、歪度、尖度、
メディアン、分位偏差、相関係数
3. いくつかの分布
2 項分布、正規分布、指数分布、ポワソン分布、χ二乗分布
4. 標本抽出
5. 検定1
帰無仮説と対立仮説
5. 検定 2
t分布、F 分布
平均値の差の検定、分散の検定、比率の検定、適合度の検定
独立性の検定、相関係数の検定
6. 最小二乗法
R2、t 値
7. 因子分析
教科書
授業で講義ノートを配布
参考文献
Introduction to the Practices of Statistics, D.S. Moore, G.P. McCabe and B.A.Craig, W.H.Freeman and
Company, New York
成績評価方法
試験とレポート
EU 科目名:International Economic Policy 1
開講大学での科目名:特殊講義
国際経済政策Ⅰ
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院国際公共政策研究科
野村
2 単位
1 学期
茂治
授業の目的
国際マクロ経済に関する諸問題を取り上げて、理論的・実証的な分析ができるような基礎を養成する。
履修条件・受講条件
毎回、出席をして出された課題をやる。
21
Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
講義内容
前期:
1.労働・資本の国際間移動(移民も含む)、2 グローバル経済、3 為替レートの決定、4.マネタリーアプローチ
と資産アプローチ、5.国際収支問題
教科書
Robert C. Feenstra and Alan M. Taylor
International economics, Worth Publishers,2008
参考文献
授業中に紹介する。
成績評価方法
試験とレポート。
EU 科目名:Structure of Government and Reform of Public Administrative and Finance System
開講大学での科目名:プロジェクト演習
政府組織と行財政改革
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院国際公共政策研究科
赤井
2 単位
1 学期
伸郎
授業の目的
政府組織と財政改革に関して、まず、価値のある分析テーマを見つけ出すため、さまざまな情報を収集するこ
とを目的とする。また、論文を書くことを前提に、その課題をどのような手法で分析することが望ましいのか
を議論する。
履修条件・受講条件
財政学、公共経済学の基礎知識を得ていることが望ましい。
講義内容
1:政府組織と財政改革の分野における課題を議論する。
2:見つけ出した課題にかかわる情報を徹底的に収集する。
3:論文を書くことを前提に、分析手法を議論する。
4:その課題の分析レポートを執筆する。
教科書
特になし。
参考文献
適宜紹介する。
成績評価方法
レポートで評価する。
EU 科目名:Applied Policy Analysis
開講大学での科目名:プロジェクト演習
政策実証分析
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院国際公共政策研究科
山内
2 単位
1 学期
直人
2 学期
授業の目的
れから実証分析による政策系論文を執筆しようとする大学院生に、テーマ選択、データ利用、アンケート調査
の実施、論文構成、発表などについて、実践的なサポートを行うことを目的とする。
履修条件・受講条件
経済学・政治学などディシプリンは問わないが、政策に関連するテーマをデータを使って実証的な手法で分析
したいと考えている受講者を歓迎する。ただし、統計学や計量経済学の手法そのものは講義しないので、不案
内な受講者は、統計学、計量経済学、政策データ分析法などのクラスを並行して受講することを勧める。
講義内容
受講者の希望を踏まえ、下記のようなトピックの中から適宜取捨選択して扱う。
・論文テーマの選び方、絞り方
22
Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
・仮説の設定とテストの方法
・実証データの利用法
・アンケート調査の設計と実査
・論文の構成
・先行研究の検索、文献リストの作り方
・引用の仕方と著作権
・タイトル、要旨、結論の書き方
・効果的な表やグラフの使用方法
・プレゼンテーションの方法
・学術誌への投稿と査読プロセス
・研究成果の出版
参考文献
山内直人編『政策研究ハンドブック 2004』大阪大学大学院国際公共政策研究科
小浜裕久・木村福成『経済論文の作法(増補版) 』日本評論社,1998 年.
酒井聡樹『これから論文を書く若者のために(大改訂増補版)』共立出版, 2006 年.
The Chicago Manual of Style - the Essential Guide for Writers, Editors, and Publishers, 14th Edition,
Univ. of Chicago Pr., 1993.
細野助博『政策統計』中央大学出版会,2005.
成績評価方法
単位取得のためには、出席とクラスへの積極的な参加のほか、数回の宿題提出が必要である。
コメント
原則学期中の第 3 土曜日に開講。ただし初回は 2011 年 4 月 29 日(金・祝)。
参照サイト:http://www2.osipp.osaka-u.ac.jp/~yamauchi/
EU 科目名:Civil Society Research
開講大学での科目名:プロジェクト演習
市民社会研究
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院国際公共政策研究科
山内
2 単位
1 学期
直人
2 学期
授業の目的
このプロジェクト演習では、NPO・NGO・CSR・フィランソロピーなど、広い意味で市民社会研究に関心を持つ受
講者を対象に、最近の研究動向について学び、この分野で論文を執筆しようとする大学院生に、論文作成のた
めのアイデアと研究技法を学ぶ機会を与える。
講義内容
市民社会をめぐる様々なトピックの中で、最近研究対象としても注目されている CSR(企業の社会的責任)やソ
ーシャル・キャピタル(社会関係資本)に重点を置き、その系譜、国際比較、理論分析、実証分析について、
ゲストスピーカーの講義や受講生自身の発表などを組み合わせて、クラスを運営する。CSR やソーシャル・キャ
ピタルに関する様々な研究プロジェクトとも連携し、研究交流を図る。
教科書
なし
参考文献
山内直人『NPO 入門(第 3 版)』日本経済新聞社, 近刊.
Helmut K. Anheier, Nonprofit Organizations, Routledge, 2005.
Walter W. Powell and Richard Steinberg, The Nonprofit Sector: A Research Handbook, 2nd edition, Yale
University Press, 2006.
成績評価方法
単位取得のためには、出席とクラスへの積極的な参加・貢献が必要である。
コメント
【重要】原則学期中の第2土曜日に、大阪大学東京オフィス(東京 JR 田町駅前キャンパスイノベーションセン
ター)にて開講。初回は 2011 年 5 月 7 日(土)の予定。東京での開講準備のため、受講希望者はできるだけ 4
月中に yamauchiken@osipp.osaka-u.ac.jp まで事前連絡してください。
参照サイト:http://www2.osipp.osaka-u.ac.jp/~yamauchi/
23
Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
EU 科目名:International Trade Policy and Empirical Analysis
開講大学での科目名:特殊講義(国際貿易政策)
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院国際公共政策研究科
利 博友(Hiro Lee)
2 単位
2 学期
授業の目的 / Course Objective
In this course, we will examine the effects of trade policies on economic welfare, sectoral adjustments
and the patterns of trade. The major topics covered include: multilateral trade liberalization under
the Doha Round, regional integration and free trade agreements, the relationship between foreign direct
investment (FDI) and economic growth, trade policy in developing countries, controversies in trade
policy, and trade and the environment.
履修条件・受講条件 / Requirement / Prerequisite
International Trade Theory
講義内容 / Course Content
1. Trade Policy in Developing Countries
2. Controversies in Trade Policy
3. Multilateral Trade Liberalization under the Doha Round
4. Regional Integration and Free Trade Agreements
5. Trade, Development and Poverty
6. Foreign Direct Investment (FDI) and Economic Growth
7. Trade and the Environment
教科書 / Textbooks
None
参考文献 / Reference
A reading list will be distributed at the first lecture.
成績評価方法 / Grading Policy
A term paper and class participation
コメント / Other Remarks
This course will be lectured in English.
(c) Law and Politics Module/法律・政治科目群
EU 科目名:European Legal History / 開講大学での科目名:西洋法史特殊講義
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院法学研究科
瀧澤
2 単位
前期
栄治
授業のテーマと目標
ローマ法史に関するドイツ語文献を読む。法史学研究の基礎を学び、また外国語文献を読む力を養うことが目
標である
授業の概要と計画
下記文献の第1章「ローマ法展開の出発点としての初期都市国家」、第2章「初期の時代の市民法」を読む。参
加者には一文ずつ読み、訳してもらう。
Kunkel/Schermaier, Roemische Rechtsgeschichte
成績評価方法と基準
成績は出席(60%)および報告(40%)により評価する。
履修上の注意(関連科目情報等を含む)
内容はローマ時代の初期、王政期と共和政期の法史であり、歴史に興味を持っていることが参加の前提である。
教科書
テキストはコピーしたものを配布する。
24
Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
参考書・参考資料等
特になし。
授業における使用言語
日本語
キーワード
ローマ法史
EU 科目名:European Diplomacy
/ 開講大学での科目名:国際関係論特殊講義
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院法学研究科
栗栖
2 単位
前期
薫子
授業のテーマと目標
国際関係論において定性的研究をめざす学生が、よりよいリサーチ・デザインの作成方法、データの利用法を
考え、各自の論文作成の土台を得ることを目的とする。前半では、初心者むけに、論文の形式、章の構成の仕
方、資料収集方法の例を示した後に、よりよい研究論文とは何かを考察する。
研究設問の立て方、変数の設定、事例の選び方などを理解したうえで、それぞれ修士論文や博士論文のための
リサーチ・デザイン案を作成できるようになることが目標である。
授業の概要と計画
第 1 回 概要紹介
第 2 回 イントロダクション:講義、実技(課題)
章の構成、引用方法(脚注、参考文献)の書き方
『論文執筆マニュアル』(非公刊、配布)
第 3 回 文献調査方法、聞き取り調査方法
『インタビュー調査方法』(非公刊、配布)。
第 4 回 聞き取り調査方法―実技
御厨『オーラル・ヒストリー入門』第 2、3 章。
第 5 回 定性的研究方法とはなにか―これから何を読むのか
ミッドフォード「定性的研究方法への道案内」、吉川・野口編『国際関係理論』2006 年(講義)。
Van Evera, Guide to Methods for Students of Political Science, Ch.1.
第6回 リサーチ・デザインの立て方―報告とディスカッション
Van Evera, Guide to Methods for Students of Political Science, Ch.2.
第 7 回 リサーチ・デザインの立て方―報告とディスカッション
KKV, Designing Social Inquiry 『社会科学のリサーチデザイン』Ch.1
第 8 回 リサーチ・デザインの立て方―報告とディスカッション
KKV, DSI, Ch.2
第 9 回 リサーチ・デザインの立て方―報告とディスカッション
KKV, DSI, Ch.3
第 10 回 リサーチ・デザインの立て方―報告とディスカッション
KKV, DSI, Ch.4.
第 11 回 理論とケーススタディ― 講義+報告とディスカッション
George and Bennett, Case Studies and Theory Development in the Social Sciences, Chs. 3、4、5第 12
回 理論とケーススタディ― 講義+ 報告とディスカッション
GB, Chs.6、7、8
第 13 回 理論とケーススタディ― 講義+報告とディスカッション
GB, Chs.9、10、11
第 14 回 リサーチ・デザインの構築― 各自の論文構想あるいは論文批評の報告
第 15 回 リサーチ・デザインの構築― 各自の論文構想あるいは論文批評の報告
成績評価方法と基準
毎回の講義における発言(20)、アサインメントの提出(10)、担当文献の報告(20)、各自のリサーチ・
デザイン/ 論文批評報告(50)を総合して評価する。
履修上の注意(関連科目情報等を含む)
他の方法論に関する講義もあわせて受講することが望ましい。
25
Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
オフィスアワー・連絡先
連絡先:第二研究室 414
Email:kurusu*dragon.kobe-u.ac.jp(*を@にかえてください)
オフィスアワー:月曜(E メイルにて事前連絡ください、他の曜日も可能)
学生へのメッセージ
授業中のディスカッション、課題の提出など積極的な参加が要求される。
今年度の工夫
本授業の内容は、一つ一つのステップを踏んで理解していくことが必要なので、毎回の講義内容の基礎的理解
について確認できるように努める。
教科書
Gary King, Robert Keohane and Sidney Verba eds., Designing Social Inquiry, Princeton University Press,
1994(『社会科学のリサーチ・デザイン-定性的研究における科学的推論』勁草書房、2004 年)各自入手してくだ
さい;Stephen van Evera, Guide to Methods for Students of Political Science, Cornell University Press,
1997(野口・渡辺訳『政治学のリサーチメソッド』勁草書房、2009 年:各自入手してください)
;A.George and
A. Bennett, Case Studies and Theory Development in the Social Sciences, MIT Press, 2004。
参考書・参考資料等
吉川直人・野口和彦編『国際関係理論』勁草書房、2006 年;Chicago Manual of Style (15th edition);Diana
Hacker, Pocket Style Manual (fourth ed);H.Brady and D. Collier eds., Rethinking Social Inquiry: Diverse
Tools, Shared Standards, Rowman and Littlefield, 2004; R.K.イン『ケーススタディの方法』千倉書房、
1996 (Robert Yin, Case Study Research: Design and Methods, Sage, 2003) ;御厨貴『オーラル・ヒスト
リー入門』岩波書店、2007 年;岩田一政・小寺彰・山影進・山本吉宣編『国際関係研究入門』
(増補)東京大学
出版会、2003 年。
授業における使用言語
基本的に日本語(必要に応じて英語も使用)
キーワード
方法論、社会科学、国際政治、定性的研究、調査法
EU 科目名:European Competition Law
/ 開講大学での科目名:実定法特殊講義(経済法)
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院法学研究科
泉水
2 単位
後期
文雄
授業のテーマと目標
経済法(独占禁止法、競争法とその関連分野)に係る最新の事件・問題を取り上げて研究するほか,受講者の
研究テーマに関連する報告を基に相互の討論を行う。その際,米国と EU(EC)との比較という視点を重視する。
授業の概要と計画
テーマに即して必要な文献・資料を適宜配布し,または調査をしてもらう。参加者に報告してもらい,参加者
で議論なども行う。
成績評価方法と基準
報告および議論への貢献などの平常点によって評価する。
オフィスアワー・連絡先
未定
教科書
テーマに即して必要な文献・資料を適宜配布する。
参考書・参考資料等
テーマに即して必要な文献・資料を適宜配布する。
授業における使用言語
日本語
EU 科目名:European Social Law I
開講大学での科目名:労働・社会保障法政策論特殊講義
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院法学研究科
関根
2 単位
後期
授業のテーマと目標
26
由紀
Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
社会保障法・労働法(労災保険法等)の重要(および最新)判例、および重要文献を取りあげ、社会保障に関
する理解を高め、その問題について検討を行う。
・当科目は EUIJ/Certificate プログラムの登録科目です。
授業の概要と計画
参加者は分担して判例を報告し、議論する。報告内容をレポートとして提出する。
成績評価方法と基準
平常点による。
履修上の注意(関連科目情報等を含む)
報告者以外の参加者にも積極的に議論に参加してもらうため、判例・文献を熟読し、準備をしてくること。
オフィスアワー・連絡先
別途調整する。
教科書
教科書は指定しない。
参考書・参考資料等
参考書として以下を薦める。
トピック社会保障法 / 小西啓文・田中秀一郎・原田啓一郎・増田幸弘 : 信山社 ,2010 ,ISBN:
授業における使用言語
日本語
キーワード
社会保障法 労働法 政策論 判例研究
EU 科目名:European Private International Law
開講大学での科目名:国際民事法特殊講義
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院法学研究科
齋藤
2 単位
後期
彰
授業のテーマと目標
国際的な私法の統一・調和や各国の民事司法制度間の国際協力体制確立を目指す最近の動向について、ヨーロ
ッパの状況を中心として受講者が研究を進め、研究報告をおこなう。そしてそれをもとに参加者が徹底した議
論を行うことで、相互に知見を交換し、理解を高め、研究の一層の進展を促すことを目的とする。本講義は EUIJ
における教育の一環として提供される。
授業の概要と計画
1)国際契約法分野における私法の統一
2)国際民事訴訟法分野における法の統一及び調和
3)国際家族法分野における司法制度間協力
4)国際担保法分野における国際的な法制度の構築
5)国際的な知的財産法制の調和及び協調
6)国際的な判決や仲裁判断の自由移動を目指す動向
その他。
成績評価方法と基準
講義における研究報告(60%)
講義への出席と議論への取り組み(40%)
履修上の注意(関連科目情報等を含む)
私法分野の問題を多く扱うことになるが、それ以外の分野においても法制度の国際的な協調を目指す動きは活
発になってきている。従って、公法分野や社会法分野でそうした動向に関心を持っている受講生も歓迎する。
オフィスアワー・連絡先
受講者と相談の上、設定する。
学生へのメッセージ
研究者としての能力を伸ばすことを目的とした講義である。各自の、積極的な問題提起と、活発な相互の意見
交換や情報の交換が強く望まれる。
教科書
資料を配付する。
参考書・参考資料等
齋藤編『国際取引紛争における当事者自治の進展』
(法律文化社・2005); 絹巻=齋籐編『国際契約ルールの誕
生』(同文舘・2006)
27
Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
授業における使用言語
日本語
EU 科目名:Readings in European Law
/ 開講大学での科目名:フランス法文献研究
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院法学研究科
興津
2 単位
後期
征雄
授業のテーマと目標
ヨーロッパ法(EU 法またはヨーロッパ人権条約)についてフランス語で書かれた文献を講読し,
(1)新たな国家結合体・政治的共同体の構築において法の果たす役割を知ること,
(2)フランス語それ自体の読解力の涵養を図ること,
を目的とする。
授業の概要と計画
受講人数にもよるが,事前に担当者を決めるのではなく,その場でランダムに指名して少しずつ音読・訳読し
てもらう方式を予定している。そして,それを受けて全員で議論する。
成績評価方法と基準
平常点。受講人数が多い場合には学期末にレポートを課すこともありうる。
履修上の注意(関連科目情報等を含む)
フランス語については,第二または第三外国語等で履修済みであることが望ましい。初めての者は,夏休み中
に初級文法を独習しておくこと。
オフィスアワー・連絡先
教員の研究室を来訪する際は,あらかじめアポイントメントを得ること。メールアドレスは以下を参照。
学生へのメッセージ
少人数科目では当然のことであるが,毎回全員の予習および出席が義務であり,議論への積極的な参加も求め
られる。
また,本学は EUIJ 関西を擁し,この授業以外にも多彩な EU 関係の授業が提供されているので,興味のある者
は積極的に受講することを勧める。
今年度の工夫
フランス語の精確な読解を旨とすることはもちろんであるが,今年度は,ある程度の分量を読むことも目指し
たい。どのレベルの文献をどの程度のペースで読むかは,開講時に受講者のフランス語力を聴取したうえで決
定する。
教科書
EU 法またはヨーロッパ人権条約に関するフランス語文献。詳細は開講時に指示する。
なお,初学者は電子辞書ではなく紙の辞書を使用することがきわめて望ましい。
参考書・参考資料等
ヨーロッパ統合についてのイメージをつかむには,下記の 2 冊の岩波新書が入門書として好適である。
フランス語の法律用語を調べるためには,一般の仏和辞典のほか,下記の辞典が有益である。
欧州連合:統治と論理のゆくえ / 庄司克宏 : 岩波書店(岩波新書) ,2007 年 ,ISBN:978-4-00-431099-0
大欧州の時代:ブリュッセルからの報告 / 脇阪紀行 : 岩波書店(岩波新書) ,2006 年 ,ISBN:4-00-430997-2
フランス法辞典 / 山口俊夫 : 東京大学出版会 ,2002 年 ,ISBN:978-4-13-031172-4
授業における使用言語
主として日本語によるが,フランス語の使用を妨げない。
キーワード
フランス語 EU 法 ヨーロッパ人権条約
EU 科目名:EU and Developing Countries / 開講大学での科目名:国際関係論特殊講義
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院法学研究科
増島
2 単位
後期
建
授業のテーマと目標
国際援助政策をテーマとし、「開発援助と地域主義」を本年は取り上げる。近年世界各地で地域主義が発展し
ているが、開発援助もその中で地域主義の促進を目的として掲げるようになってきた。米国によるマーシャル・
プランも、欧州における地域主義の促進を目的としていたのであり、EU、国際機関(特にアジア開発銀行など
の地域開発銀行)、二国間ドナーも地域主義に取り組んでいる。そこで、重要でありながら、今まであまり取
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Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
り上げられてこなかった開発援助と地域の関わりについて、世界の途上地域側及びドナー側の両方から分析を
行行いたい。
授業の概要と計画
初回に教員より問題の提示が行われるが、基本的には参加学生主体のグループ・個別研究を中心に行う。(1)
各地域における地域主義のサーベイ(英文資料を当方より配布する)、(2)EU・ヨーロッパ諸国を中心にし
たドナーの政策、順で報告をしてもらう予定。
成績評価方法と基準
出席・参加率(報告・発言)による。
履修上の注意(関連科目情報等を含む)
EUIJ科目
オフィスアワー・連絡先
特に設けないが、随時質問に応じる。
教科書
初回に配布するので、履修希望者は必ず出席すること。
授業における使用言語
日本語
EU 科目名:European Political Theories / 開講大学での科目名:政治学特殊講義
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院法学研究科
飯田
2 単位
後期
文雄
授業のテーマと目標
本講義の目的は、受講者が、現代政治哲学・政治理論・法哲学の基本的・応用的文献を精読・多読すること
により、政治学・憲法・法哲学・国際関係論・法社会学等の領域での修論・博論作成に必要な理論的基礎を習
得することにある。
本講義の到達目標の第一は、これら各領域での最新の研究成果を自律的に摂取するために十分な、和文・英
文テキストの精読・多読力を養成することにある。
本講義の到達目標の第二は、こうした各領域での先行研究を的確に整理し、それとの批判的対話の中で自己
の論文やレポートを形成するために十分な、文章作成力・分析力を養成することにある。
授業の概要と計画
具体的テキストの詳細は初回授業の際に参加者の希望を勘案して決定するが、過去にはロールズやドゥオー
キンらの現代リベラリズムや多文化主義に関する著作、熟議民主主義論に関する著作等を輪読した。今年は正
義論・平等論に力点を置き、ロールズ・ドゥオーキン、センらの著作を中心に読むというのが一つのアイディ
アだが、具体テキストの選定は集まった人と相談して決めたい。
なお政治理論に関して予備知識のない人は、川崎・杉田編『現代政治理論』
(有斐閣・2005)も参照のこ
と。
成績評価方法と基準
平常点が中心となる予定。
履修上の注意(関連科目情報等を含む)
初回授業で教材等を決めるので必ず出席のこと。
オフィスアワー・連絡先
より個別的な面談にはアポを取る形で対応します。
学生へのメッセージ
最初は多くの人が初歩からのスタートかも知れませんが、一学期で色々と文献が読めるようになるよう頑張っ
て下さい。
今年度の工夫
英文読解力の養成
教科書
参考書・参考資料等
授業における使用言語
日本語
キーワード
政治理論、政治哲学、リベラリズム、公共性、ロールズ、ドゥオーキン、サンデル、セン
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Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
EU 科目名:Transnational Social Movements in International Relations
開講大学での科目名:グローバル政治論 I
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院国際協力研究科
西谷
2 単位
前期
真規子
授業のテーマと目標
本講義では、人権、人道、環境、開発援助などの分野における国際規範の設定・維持・発展過程におけるトラ
ンスナショナル社会運動の役割を、国際政治学と社会運動論の観点から検討する。 トランスナショナル社会運
動が、どのような手段とメカニズムで、どのような対象に政治的影響を及ぼすのかについて、理論的な基礎知
識を身に着けることを目的とする。社会運動に関心がない学生でも、レジーム論、二層ゲーム、認識共同体な
ど、国際関係理論の基本的なアプローチの幾つかについても学ぶことができる。また、論文の読み方と、アカ
デミックな議論の仕方を身に着けるためのトレーニングも、本講義の中核目的である。【EUIJ科目】
授業の概要と計画
第一部 グローバル・ガヴァナンス
国際レジーム論、グローバル・ガヴァナンス論、コンストラクティヴィズム、アドボカシー・ネットワーク、
認識共同体、二層ゲーム・アプローチ等のレビューを通して、国際政治における制度、理念、規範、正統性の
基本的視座を概観する。
第二部 トランスナショナル運動の論点
政治的機会構造(国内、国際)
、運動の組織構造(アドボカシー・ネットワーク、認識共同体、分散型グロー
バル抗議運動)、資源および戦略(権威、言説、メディア)の視角から、トランスナショナル運動の政治的影響
のメカニズムについて基本的な知識を得る。
なお、授業はセミナー形式で行い、文献講読とディスカッションを中心に、必要に応じて適宜レクチャーを
加えながら行う。毎回、担当者が文献の内容要約と論点のプレゼンテーションを行ったうえで、全員が指定文
献に基づいたディスカッション・ペーパーを提出し、ディスカッションに参加する必要がある。学期末にはグ
ループ・プレゼンテーションが要求される。
成績評価方法と基準
プレゼンテーション、ディスカッション・ペーパー、学期末グループ・プレゼンテーションに平常点を勘案し
て評価する。原則として欠席は認めない。
履修上の注意(関連科目情報等を含む)
国際関係論(国際政治学)および政治学の基礎知識を前提として授業を進めるので、あらかじめ国際関係論と
政治学の教科書等を自習しておくこと。社会学の基礎も習得しておくのが望ましい。英和・英英・日本語辞書は
常に持参すること。政治学事典、社会学事典の持ち込みも望ましい。
オフィスアワー・連絡先
研究相談等を希望する場合は、必ず事前にアポをとること。nisitani アットマーク kobe-u.ac.jp
学生へのメッセージ
大学院では主体性が重んじられます。言われたことを受け身でやったり、考えずに質問をしたりするのではな
く、疑問点は自ら調べ、考え、試行錯誤して解決策を見つける努力をしましょう。
今年度の工夫
詳細なシラバスは最初の授業で配布する。
教科書
テキストには国際政治学および社会運動論の英文論文を用いる。 参加者のレベルに応じて文献の分量を調整す
る可能性もある。また、授業の進行や学生の達成度に合わせて適宜文献を変更することもある。学生からの要
望があれば、適宜課題文献を追加することもできる。教科書は使用しない。
参考書・参考資料等
・Thomas Risse-Kappen ed., Bringing Transnational Relations Back In : Non-State Actors, Domestic
Structures and International Institutions, Cambridge University Press, 1995.
・Thomas Risse, Stephen C. Ropp, Kathryn Sikkink ed., The Power of Human Rights: International Norms
and Domestic Change, Cambridge University Press, 1999.
・Peter B. Evans, Harold K. Jacobson, Robert D. Putnam eds., Double-Edged Diplomacy: International
Bargaining and Domestic Politics, University of California Press, 1993.
・Peter M. Haas ed., Knowledge, Power, and International Policy Coordination, University of South Carolina
Press, 1997.
・Andreas Hasenclever, Peter Mayer, and Volker Rittberger, Theories of International Regimes, Cambridge
University Press, 1997.
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Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
・Doug McAdam, John D. McCarthy, and Mayer N. Zald ed.,Comparative Perspectives on Social Movements :
Political Opportunities, Mobilizing Structures, and Cultural Framings, Cambridge University Press,
1996.
・Doug McAdam, Sidney Tarrow, Dynamics of Contention, Cambridge University Press, 2001.
・Margaret E. Keck, Kathryn Sikkink, Activists Beyond Borders: Advocacy Networks in International
Politics, Cornell University Press, 1998.
・John Boli, George M. Thomas, Constructing World Culture: International Nongovernmental Organizations
Since 1875, Stanford University Press, 1999.
・Michael Barnett, Martha Finnemore, Rules For The World: International Organizations In Global Politics,
Cornell University Press, 2004.
・Donatella della Porta and Sidney Tarrow, eds., Transnational Protest and Global Activism, Roman and
Littlefield, 2005.
・Joe Bandy and Jackie Smith, eds.,Coalitions Across Borders: Transnational Protest and the Neoliberal
Order, Ro wman and Littlefield, 2004.
・Donatella della Porta, Hanspeter Kriesi and Dieter Rucht, Social Movements in a Globalizing World,
St.Martin’s Press, 1999.
授業における使用言語
日本語
キーワード
トランスナショナル関係、社会運動、国際関係、理論
EU 科目名:International Human Rights Law
/ 開講大学での科目名:国際人権法
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院国際協力研究科
長岡
2 単位
前期
寛介
授業のテーマと目標
本授業の担当教員は,外務省国際法局において,国際人権法その他の実務に携わっている現役の行政官(外交
官)である。本授業では,国際人権法の現状や課題を概観しつつ、個別具体的な事例を通じて国際人権法が現
実にどのように機能しているかにつき考察する。同時に、日本政府による国際人権法の履行状況やその課題等
についての考察も行うことで、国際人権法における法律と実務の接点に関する理解を深める。
授業の概要と計画
本授業は,4 月から 7 月の間の土曜日に計7回開講する予定(詳細は掲示する)。授業は講義,議論,受講者に
よる報告等により行われる。また、授業の後半には、受講者同士による討論も行う予定。必要な資料は,授業
で配布する。特にテキストは指定しないが,授業で扱う事例に関連する国際人権法の基本的内容は,下記の教
科書等において事前に確認しておくこと。また,毎回の授業には条約集を持参すること。
第1回
1.イントロダクション、国際人権法の特色
2.国際的な人権保護の歩み
第2回
1.一般的な国際人権条約(1)自由権規約
2.一般的な国際人権条約(2)社会権規約
第3回
1.特定の国際人権条約(1)女子差別禁止条約、人種差別撤廃条約、拷問禁止条約
2.特定の国際人権条約(2)子供の権利条約、障害者権利条約、強制失踪条約
第4回
1.難民
2.軍事紛争と人権
3.日本の戦後処理と人権
第5回
1.国連の活動
2.国家報告制度(1)
第6回
1.国家報告制度(2)
2.個人通報制度(1)
第7回
1.個人通報制度(2)
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Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
2.国際人権条約の国内実施
成績評価方法と基準
授業への出席,報告の内容,議論への参加等を総合的に判断して,合計 100 点満点で行う。
履修上の注意(関連科目情報等を含む)
学部時代に国際法関係科目を履修していなかった者は,前期開講の「国際協力法」を同時履修することを勧め
る。土曜日不定期開講であるので,掲示をよく確認すること。
オフィスアワー・連絡先
TA を通じて教員と連絡をとれるようにする。詳細は,初回授業にて連絡する。
学生へのメッセージ
国際人権法も「法」である以上、様々な主権国家やそこに生きる人間の行動に影響を与えている。本授業では、
具体的な事例を通じて、国際人権法にどのように運用されているかを理解してもらいたい。また、事例は日本
に関わることが中心となるが、日本政府を始めとする関係者の立場や対応を批判的に検証することで、国際的
な人権保障を拡充するにはどうすべきかについて一緒に考えていきたい。
教科書
芹田健太郎・薬師寺公夫・坂元茂樹著 「ブリッジブック国際人権法」(信山社、2008年)
参考書・参考資料等
条約集。以下のいずれでもよい。奥脇直也編集代表『国際条約集』(有斐閣)、松井芳郎編集代表『ベーシック
条約集』(東信堂)、広部和也,杉原高嶺編集代表『解説条約集』(三省堂)。その他については講義にて提示す
る。
授業における使用言語
日本語
キーワード
国際法 国際人権法 外交実務
EU 科目名:International Economic Law
/ 開講大学での科目名:国際経済法
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院国際協力研究科
小林
2 単位
集中
友彦
授業のテーマと目標
貿易・投資・金融活動にかかわる国際経済法のうち、世界貿易機関(WTO)及び地域貿易協定(FTA、EPA、TPP
等)に基づく貿易分野の法的規律を中心に取り上げ、それがどのように機能しているか分析する。まず、具体
的な紛争事例を参照しつつ、WTO の制度的特徴と規律内容とを概観する。併せて、グローバル化の進展に伴って
生じる現代的な課題に対して、ラウンド交渉等を通じてどのように対応しようとしているか検討する。このよ
うな作業を通じて、今なお発展途上にあり動態的に進化し続ける WTO 法の全体像を把握することが本講義のテ
ーマである。
本講義の到達目標は、(1)物及びサービスの貿易が多種多様な産業分野・日常生活に影響を及ぼしている
ことを理解し、(2)貿易から生じる問題・紛争に対して WTO 法及びそれに基づく国内法を用いて処理するた
めの基本的な判断枠組みを修得し、(3)その際に途上国の発展・人権の保障・環境の保護のための規律との
間の調整(の難しさ)についてバランスよく配慮できるようになることである。【EUIJ 科目】
授業の概要と計画
I. 概要
1-12 回は、講師の解説と受講者の分担発表によって WTO の基本原則及び特別規則を順に概観する。分担発表と
は、具体的な規律分野・紛争案件について、受講者が調査した内容を報告(5 分程度)してもらい、その後全員
で討論することを意味する。WTO 協定の文言を具体的事案にあてはめて検討することを通して、規範の機能に対
する理解を深めることが期待される。分担箇所は受講者の希望をふまえて事前に決定し、十分な準備期間を設
ける。
13-15 回は、現在進行中のドーハ・ラウンド(ドーハ開発アジェンダ)交渉を題材とした模擬交渉を行う。各
受講者が主要な交渉参加国のいずれかを代表するという設定の下で、それぞれの国の見地から将来の WTO 協定
のあり方について討議することによって、個別の規律事項についての分析を深めつつ、現代的問題について知
見を広め、かつ、WTO が機能する動態的な力学を実感することが期待される。
なお、受講者数等の事情により差し障りがある場合には、模擬交渉ではなく 2011 年 2 月に行われた WTO 貿易
政策検討制度の対日審査(日本の各種制度が WTO 協定整合的であるかに関するピアレビュー)の内容を検討す
る。この場合、各分野について受講者が分担して報告することを通じて、今日の日本の貿易関連法制がどのよ
うな特徴を有しており、WTO 協定との関係でどのような課題を抱えているかについて理解を深めることが期待さ
れる。
II. 授業計画
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Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
(総論)
1. 国際経済法の射程: 貿易・投資・金融の相互連関
2. WTO の構造(制度的沿革と紛争処理手続)
3. 基本原則(1): 自由化
4. 基本原則(2): 無差別
5. 原則の例外(1): 一般例外・安全保障例外・地域貿易協定
6. 原則の例外(2): 貿易救済措置・SPS/TBT 措置
(各論)
7. 原産地規則: 物の「国籍」はどのように決められる?
8. サービス貿易・知的財産権に関する規律: どこまで WTO が規律を拡大するのか?
9. 地域貿易協定の機能: TPP に加入すると日本経済はどうなる?
10. 投資協定の機能: 外資による日本の企業や土地の買収は規制すべきか?
11. ドーハ・ラウンド交渉の機能: 自由化で日本の農業は崩壊するのか?
12. 総括: WTO には何ができて何ができないのか?
(応用)
13. 模擬交渉(1)
14. 模擬交渉(2)
15. 模擬交渉(3)
成績評価方法と基準
WTO の特性および規律の全体像をバランスよく把握し、具体的事案に対して法規範を適切にあてはめることがで
きるか否かが、成績評価の基準となる。具体的には、報告の分担(40%)、討論での貢献(30%)、模擬交渉での
貢献(20%)、小テストの成績(10%)の各要素から判断する。なお、自発的にレポートを提出したり講義中に研
究発表したりすること等も、加点事由として認める。出席点はない。
履修上の注意(関連科目情報等を含む)
国際法又は国際経済法について学部レベルの素養を有することが望ましいものの、履修要件とはしない。出席
点はないため、欠席する際に理由を述べる必要はない。
むろん、WTO は、(1)主として私人による国境を超える経済活動を国家が不必要に規制しないよう定める国際
的ルールであり、国際法と国内法とが特に密接に交錯する点、(2)精緻な解釈の蓄積も見られる点、(3)貿易に
関連する他の分野の規律(環境法や人権法)との関係が問題となる点で、国際法の分野でも興味深い研究対象
の一つである。それゆえ、国際法に関心のある学生の履修を歓迎する。
また、WTO は、(1)1947 年の関税及び貿易に関する一般協定(GATT)を基盤としつつ、別個の国際制度として
発展してきた経緯を有する点、(2)紛争処理制度が他の分野と比べて特に活発に利用されている点、(3)ラウン
ド交渉を通して継続的に進化していく点で、興味深い国際制度である。それゆえ、国際機構やグローバルガバ
ナンスに関心のある学生の履修を歓迎する。
さらに、WTO は sustainable development をその目的の一つとしており、(1)貿易自由化がどのような形で発
展途上国の利益になるか、(2)発展途上国への特別な配慮がどのような形で認められるか、(3)貿易を円滑化す
るために必要な具体的施策は何か等が、重要な論点となっている。それゆえ、開発や国際協力に関心のある学
生の履修を歓迎する。
オフィスアワー・連絡先
開講中は 12 時 10 分~13 時 20 分。開講前の連絡は、KOBAYASHI@OTARU-UC.AC.JP まで。
学生へのメッセージ
今年も、国際協力研究科ならではの学際的かつ実践的な視点からの参加を期待しています。
教科書
特に指定しない。下記「参考書・参考資料等」欄に掲載するもの以外でも、「国際経済法」、「WTO 入門」、「W
TO 法」、「WTO ハンドブック」、「WTO ガイドブック」等を標題に含む、2003 年以降に出版された概説書を適宜
入手されたい。講義資料は、概ね開講 1 か月前までに TA を通じて配布する。
参考書・参考資料等
『ケースブック WTO 法』 / 松下満雄、清水章雄、中川淳司(編集) : 有斐閣 ,2009 ,ISBN:9784641046436
『2011 年版不公正貿易報告書』 / 経済産業省通商政策局(編集) : 日経印刷 ,2011 ,ISBN:未定
国際経済法(新版) / 小室程夫 : 東信堂 ,2007 ,ISBN:9784887137554
授業における使用言語
日本語
EU 科目名:Special Lecture on International Cooperation Law
開講大学での科目名:Special Lecture on International Cooperation Law
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Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院国際協力研究科
Tore HENRIKSEN
2 単位
集中
授業のテーマと目標 / Course Objective
Law of the sea. The main objective of the course is to provide a general introduction to the Law of
the Sea. This includes the rules and principles of international public law that cover the maritime
areas【EUIJ subject】
授業の概要と計画 / Course Content
The course covers a wide scope of themes.The first aims at providing a general overview of the different
maritime zones (internal waters, territorial sea, archipelagic waters, contiguous zone, exclusive
economic zone (EEZ), continental shelf, high seas and the "Area".) The principles and procedures for
the delimitation of overlapping maritime zones and the establishment of the outer limits of the
continental shelf constitute the second element.
The focus of the third element will be on the substantive regime for each of these maritime zones, in
particular on the rights and obligations of coastal states and other states and the role of competent
international organizations therein. The course intends to devote more in-depth attention to specific
case studies, for instance shipping and fishing. In addition to these elements, attention will be paid
to the role of international dispute settlement in the law of the sea, in particular the mechanism laid
down in the United Nations Convention on the Law of the Sea (LOS Convention).
成績評価方法と基準 / Grading Policy
Students will be evaluated on the basis of a combination of attendance, class participation, and the
term paper.
履修上の注意(関連科目情報等を含む) / Other Remarks
Students should have aqcuired some basic knowledge about international law before before attending the
course. The course will be taught as a combination of lectures and seminar-style discussion
オフィスアワー・連絡先 / Office Hours
Right after each class is a good time to catch me.
参考書・参考資料等 / Reference
The International Law of the Sea / Donald Rothwell and Tim Stephens : Hart Publishing, Oxford, 2010,
ISBN:ISNB978841132570
The Legal Order of the Oceans / A.V. Lowe and S.A.G. Talmon (eds) : Oxford: Hart Publishing, 2008,
ISBN:ISBN1841138231
The Law of the Sea and Northeast Asia. A Challenge for Cooperation / Park Hee Kwon : Kluwer Law
International, 2000, ISBN:ISBN9041114076
授業における使用言語 / Language
English
EU 科目名:International Environmental Law
開講大学での科目名:International Environmental Law
大学・研究科
担当教員
単位数
神戸大学大学院国際協力研究科
柴田 明穂(Akiho Shibata) 2 単位
開講区分
前期
授業のテーマと目標 / Course Objective
The students taking this course will be able to understand the basic structure of international
environmental law, by analyzing relevant academic articles, international instruments and
jurisprudence. Through the professor's diplomatic experience in international encvironmental
treaty-making processes, the students will also be able to see the dynamic nature of international
environmental law. [EUIJ Subject]
授業の概要と計画 / Course Content
By analysing the following 12 themes (subject to change), the students will be able to grasp both the
foundation and the dynamics of international environmental law.
THEME 1: How is international environmental law made and applied? Actual Experience of the Professor.
THEME2: General Introduction to the International Environmental Law.
THEME 3: Panoramic View of International Environmental Law.
THEME 4: Historical Development of International Environmental Law.
34
Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
THEME 5: No Harm Principle (Trail Smelter Case)
THEME 6: No Harm Principle (Stockholm Principle 21)
THEME 7: Sources of International Environmental Law: Treaties.
THEME 8: Sources of International Environmental Law: Custom.
THEME 9: Multilateral Environmental Agreements (MEAs): Basics
THEME 10: Multilateral Environmental Agreements (MEAs): Dynamics.
THEME 11: Non-Compliance Procedures under MEAs: Case Study.
THEME 12: Basic Concept of International Environmental Law: Precaution.
成績評価方法と基準 / Grading Policy
The students will be evaluated on the basis of a combination of class participation, presentations,
and occasional mini-reports. There will be no end-of-the-class examination.
履修上の注意(関連科目情報等を含む) / Other Remarks
The students are expected to come to class prepared, by reading "must read" materials. The studnets
are expected to actively participate in the discussion. This class is conducted in seminar style.
オフィスアワー・連絡先 / Office Hours
Anytime by appointment. The studnets are expected by make appointment by e-mail at least 2 days before
the expected consultation.
学生へのメッセージ / Message to Students
As a legal consultant for Japan's Ministry of Foreign Affairs, the professor have been involved in
diplomatic negotiations of many environmental treaties, including the Cartagena Protocol on Biosafety,
Antarctic Environmental Protocol, Basel Convention on Hazardous Wastes, and CITES on Endangered Species.
It is hoped that the students will also see the "reality" behind the ideal of "global environmental
protection".
教科書 / Textbooks
The Art and Craft of International Environmental Law / Daniel Bodansky : Harvard University Press, 2010,
ISBN:9780674035430
参考書・参考資料等 / Reference
All references, including international instruments and cases, will be distributed in the class by the
professor.
Oxford Handbook of International Environmental Law, paper back edition / Bodansky, Brunnee and Hey :
Oxford University Press, 2008, ISBN:9780199552153
Documents in International Environmental Law, second edition / Sands and Galizzi : Cambridge University
Press, 2004, ISBN:0521540305
授業における使用言語 / Language
English
キーワード / Keywords
Intenrational Environmental Law
EU 科目名:Diplomacy in International Law
/ 開講大学での科目名:国際法外交実務論
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院国際協力研究科
毛利
2 単位
後期
忠敦
授業のテーマと目標
日本外交が直面してきた国際法上の課題について学び、法理論と政策の関係について考察することにより、現
実の外交における国際法の役割について理解を深めることを目的とする。【EUIJ 科目】
授業の概要と計画
授業は講義、議論、受講者による報告等により行う。
1.安全保障(国連安保理決議、9/11 テロへの対応、対イラク武力行使)
2.領土(北方領土、竹島、尖閣)
3.排他的経済水域・大陸棚(日中・日韓交渉、国際判例、大陸棚の延長)
4.戦後処理(サンフランシスコ平和条約、日韓間・日中間の処理)
5.国際経済(WTO ラウンド交渉、WTO 紛争処理、FTA・EPA)
成績評価方法と基準
授業への出席、報告の内容、議論への参加等を総合的に判断して、合計 100 点満点で行う。
履修上の注意(関連科目情報等を含む)
前期開講の国際協力法を履修しておくこと、もしくは後期開講の International Cooperation Law を同時履修
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Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
することが望ましい。
オフィスアワー・連絡先
火曜 15 時-17 時
学生へのメッセージ
国際法は、実践的な道具であると同時に、価値や理念を体現した規範でもある。また、国際法上の問題は、実
は私たちの日常生活にも大きく影響する。現実の外交の中での国際法の役割について学ぶことを通じて、理念
と現実のバランス、今後の国際社会のあり方について考えを深めていただきたい。
教科書
授業時に提示する。
授業における使用言語
日本語
EU 科目名:Multilateral Treaty Negotiation / 開講大学での科目名:多国間条約交渉論
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院国際協力研究科
柴田
2 単位
後期
明穂
授業のテーマと目標
法は極めて実践的な道具である。受講者は、「国際法が現場でいかに使われているか」、そして「国際法を現
場でいかにして使うか」という問題意識をもって授業に参加し、多国間条約をめぐる国際交渉を具体的に分析
し、自らそれを実践することを通じて、国際法の理解を深め、国際法的技術を身につけることができる。本授
業は、日本語コースに位置づけられるが、多国間条約交渉が通常英語で行われることに鑑み、受講者は、日英
両言語を駆使して授業に参加し、英語によるプレゼン能力(presentation)、起草力(drafting)、そして国際法
実践力(practical use of international legal techniques)を身につける。【EUIJ 科目】
授業の概要と計画
この授業では、教員が実際に参画した多国間条約交渉を例にとり、前半では、その交渉経緯や関連する国際法
上の論点、交渉上のテクニックなどにつき講義形式で学び、後半では、当該交渉を再現し、学生が主要交渉国
の代表となって、模擬交渉を行う。条約交渉が、いかに交渉を担当する個人の力量に依存するかが理解できる
と思う。授業で取り上げる交渉事例は、受講者の数や関心などを基に、授業開始後に決定する。2011 年 10 月に
は、有害廃棄物の越境移動を規制するバーゼル条約第 10 回締約国会議がコロンビア・カルタヘナで開催され、
いわゆる Ban Amendment をめぐる国際法的交渉が行われる予定である。海外実習と連動させて、この事例を取
り上げることも検討している。
成績評価方法と基準
授業時の質疑応答ならびに議論への参加とその貢献度、実習(模擬交渉)への取り組み方などを総合的に判断
して、合計100点満点で行う
履修上の注意(関連科目情報等を含む)
2011 年度前期「International Environmental Law」を履修していることを強く勧めるが、履修要件とはしない。
授業は日英両言語で行うが、条約交渉の実践はほとんどが英語となる。
オフィスアワー・連絡先
授業終了時に質問を受け付ける。その以外の場合は事前に電子メールにてアポイントをとること。
学生へのメッセージ
交渉の準備や授業時間外に行われる「非公式交渉」など、しんどいこともあると思うが、法的議論を駆使して
相手を説得し、多数派を形成して交渉ゲームに勝利していくプロセスは、なかなかスリルがあって面白いと思
う。是非、体験していただきたい。
今年度の工夫
まだ計画段階であるが、前期の International Environmental Law、10 月に予定するコロンビア・カルタヘナ
への海外実習と連動されて、この多国間条約交渉論を組み立てて行ければと思っている。
教科書
テキストは指定しない。必読文献・資料等は授業時に配布する。
参考書・参考資料等
特になし。
授業における使用言語
日本語と英語(模擬交渉はほとんどが英語)
キーワード
国際法 条約 交渉
36
Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
EU 科目名:International Cooperation Law
開講大学での科目名:International Cooperation Law
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院国際協力研究科
林
2 単位
後期
美香(Mika Hayashi)
授業のテーマと目標 / Course Objective
The course is structured for (1) a quick acquisition of the basic knowledge of international law; (2)
acquisition of practical briefing skills. [EUIJ subject]
For the second objective, participants will be asked to brief others on a specific topic, using their
own briefing memos. “Briefing memos” are frequently used in administrative and diplomatic practice.
The purpose of this exercise is (1) to practice concise, oral presentations to a relatively small number
of people; (2) to obtain a grip on techniques of writing such memos.
授業の概要と計画 / Course Content
Part I
1 Introduction
2 Customary International Law
3 International Law and Municipal Law (with a focus on treaties)
4 [Discussions and presentations]
5 State, Government
6 Jurisdiction
7 [Discussions and presentations]
8 Dispute Settlement
9 Role of International Organizations
10 [Discussions and presentations]
Part II
11 Use of Force
12 Law of Armed Conflict
13 [Discussions and presentations]
14 International Criminal Law
15 [Discussions and presentations]
Part I is designed to provide the basic knowledge of public international law. Part II deals with some
specific topics. There may be changes in accordance with the interests/number of the participants.
成績評価方法と基準 / Grading Policy
The evaluation will be carried out on the basis of (1) attendance and active participation to class
discussions (50%) and (2) briefing (the oral presentation + the briefing memo you produce) (50%).
履修上の注意(関連科目情報等を含む) / Other Remarks
Reading suggestions on specific topics are made a week before the class in which they are discussed.
Selected chapters from the books indicated in the reference below will be distributed.
オフィスアワー・連絡先 / Office Hours
You are welcome to approach me after the class for any number of questions. If you ever need a more
formal appointment, please write to nmika[at]kobe-u[dot]ac[dot]jp
学生へのメッセージ / Message to students
Students whose major is not international law are very much welcome as well.
教科書 / Textbooks
[Selected chapters from these books will be distributed during the course.]
Vaughan Lowe, International Law (Oxford U.P., 2007).
Malcolm Evans ed., International Law (3rd ed., Oxford U.P., 2010).
参考書・参考資料等 / Reference
Ian Brownlie ed., Basic Documents in International Law (6th ed., Oxford U.P., 2009), or any treaty
collection of a reasonable size, is useful. Another option is to download the major treaty texts in
advance and come to the class with your PC.
授業における使用言語 / Language
English
キーワード / Keywords
public international law
37
Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
EU 科目名:International Criminal Law / 開講大学での科目名:International Criminal Law
大学・研究科
担当教員
単位数
神戸大学大学院国際協力研究科
古谷 修一(Shuichi Furuya) 2 単位
開講区分
後期
授業のテーマと目標 / Course Objective
The United Nations set out the International Criminal Tribunal for the former Yugoslavia (ICTY) in 1993,
and the International Criminal Tribunal for Rwanda (ICTR) in 1994. Afterward, it continued to establish
so-called hybrid criminal courts in Sierra Leon, East Timor, Kosovo and Cambodia. This movement
eventually led us to the establishment of the International Criminal Court (ICC) in 1997. Interestingly,
the rise of international criminal justice has also stimulated the development of“international
criminal law” as a special field of international law. The aim of this class is to consider key issues
in international criminal law, and to understand how international criminal tribunals and courts have
worked. We then discuss how and on what conditions they can contribute to national reconciliation and
peace-building in the countries where atrocities took place. Main focus in this class, therefore, will
be on the practices of the ICTY, ICTR and ICC, but possible trials before national courts
will also be discussed.[EUIJ subject]
授業の概要と計画 / Course Content
This class will be held on Friday afternoon and Saturday morning, 3 times between February and March.
The specific dates will be announced later.
Session 1
(1) Notion and general features of international criminal law
(2) Prosecution and punishment by national courts: Legal grounds of jurisdiction
(3) Prosecution and punishment by national courts: Immunities
(4) Historical overview of international criminal justice
(5) International crimes: Genocide
Session 2
(6) International crimes: Crimes against humanity
(7) International crimes: War crimes
(8) Principle of individual criminal responsibility
(9) Superior responsibility
(10) Circumstances excluding criminal responsibility
Session 3
(11) Distribution of cases between international and national courts: ICTY/ICTR
(12) Distribution of cases between international and national courts: ICC
(13) State cooperation
(14) How is ICC actually working: Prosecutorial strategy
(15) Does international criminal justice contribute to national reconciliation?
The above are tentative and are subject to change.
成績評価方法と基準 / Grading Policy
Students will be evaluated on the basis of an active participation to the discussion.
履修上の注意(関連科目情報等を含む) / Other Remarks
This lecture will be conducted by using a Socratic method, in which the repeat of question and answer
would be expected to bring students to their better understanding of the issues in question. Therefore,
students are requested to read documents and examples in advance, and consider their answers to the
questions enumerated at the end of each document and example. Relevant documents will be handed out
in advance of each session.
オフィスアワー・連絡先 / Office Hours
Students, who would like to have further information before deciding to take this class or have any
question on the issues discussed in the class, can contact this lecturer by sending a mail to the following
address.
Email: sfuruya[at]waseda[dot]jp
参考書・参考資料等 / Reference
International Criminal Law, 2nd edition / Antonio Cassese, : Oxford UP, 2008, ISBN:199203105
An Introduction to the International Criminal Court, 4th edition, / William A. Schabas, : Cambridge
UP, 2011, ISBN:521151953
38
Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
授業における使用言語 / Language
English
EU 科目名:Constitutional Law 2 / 開講大学での科目名:憲法 2/憲法特殊講義 2
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院法学研究科
髙井
2 単位
1 学期
裕之
授業の目的
アメリカの憲法判例を精読することにより、アメリカ判例の読み方を修得し、アメリカ憲法の特質を把握する
ことを目指す。同時に、これに関連するわが国(およびヨーロッパ)の問題とも比較対照し、比較憲法の方法
についても考える。
履修条件・受講条件
英語の文献を主要なテキストとするので、英語読解力が必要である。
講義内容
アメリカ憲法の「ケースブック」(判例の抜粋集)を読む。具体的な講読個所(テーマ)は受講者と相談して
決める。
教科書
受講者と相談して決める。
参考文献
授業において適宜紹介する。
成績評価方法
出席状況、報告内容、討論への参加度およびレポートによる。
オフィスアワー
未定。オフィスアワーの時間以外でも、電子メールによる予約で、受講者からの相談にはできるかぎり対応し
たい。
コメント
この科目は国際公共政策研究科との共同開講であり、法律学の研究者の養成のためのセミナーである。初学者、
特に修士1年生には、基本的なトレーニングとして英語文献の逐語訳をしてもらうつもりである。この方法で
は進度も遅く退屈な面もあるが、研究のための基本的な能力を養成するためにやむを得ない過程であることを
理解されたい。上級生については、その英語読解力や問題関心に応じて、逐語訳や要約をしてもらう予定であ
る。
EU 科目名:Private International Law
/
開講大学での科目名:国際私法/国際私法特殊講義
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院法学研究科
長田 真里
2 単位
2 学期
授業の目的
ヨーロッパにおける国際私法関連の新しい規則について、理解を深める。
履修条件・受講条件
国際私法の基礎知識があること(少なくとも学部で国際私法の授業を聴講したことがあること)。受講される
場合には、配付資料の準備や分担等を決める必要があるので、第 1 回の講義までに「必ず」担当者までメール
で連絡をすること。
講義内容
英語で書かれた EU 国際私法関連の本を担当を決めて読み進めます。
教科書
Dickinson, "The Rome II Regulation", Oxford, 2008, を考えていますが、新しい本が出版されれば、そちら
を使います。第 1 回の講義で説明します。
成績評価方法
授業の予習、授業時の応答などを総合的に判断します。場合によっては、レポートを課すこともあります。
EU 科目名:Conflict Studies / 開講大学での科目名:特殊講義 紛争研究概論
大学・研究科
担当教員
39
単位数
開講区分
Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
大阪大学大学院国際公共政策研究科
松野
明久
2 単位
1 学期
授業の目的
紛争分析、紛争解決、紛争後平和構築といった紛争の各局面に関する研究の全体像を概略的に理解することを
目的とする。紛争の研究はひとつの体系的分野というよりも、政治学、歴史学、社会学、人類学、地域研究な
ど複数のアプローチが学際的に行われている分野である。また、国際社会のさまざまなアクター(国際機関・
政府・市民社会等)が紛争の解決・予防に取り組んでいることも学ぶ。
履修条件・受講条件
特になし。
講義内容
講義を中心としつつ、発表をしてもらう。授業の構成は:
1.紛争分析ー原因と類型
2.紛争の現実ー事例研究
3.紛争解決ー和平の達成
4.平和構築ー治安回復から民主主義構築へ
教科書
とくになし。必要な資料は授業で配布する。
参考文献
理論、紛争史、平和構築について以下のものを推薦する。
オリバー・ラムズボサム他『現代世界の紛争解決学』明石書店、2010 年。
武内進一『現代アフリカの紛争と国家』明石書店、2009 年。
佐原徹哉『ボスニア内戦』有志舎、2008 年。
松野明久『東ティモール独立史』早稲田大学出版部、2002 年。
篠田英朗『平和構築と法の支配』創文社、2003 年。
大芝亮・藤原帰一・山田哲也編『平和政策』有斐閣、2006 年。
稲田十一編『開発と平和ー脆弱国家支援論』有斐閣、2009 年。
成績評価方法
レポート(60%)と発表(40%)で評価する。
EU 科目名:German Law / 開講大学での科目名:演習 ドイツ法
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院国際公共政策研究科
大久保
2 単位
1 学期
邦彦
授業の目的
研究者として、ドイツ語文献を利用できるようになることを目的とする。
履修条件・受講条件
ドイツ語を読めること、又は、勉強する気があること。
(受講者にドイツ語力によるが、主に初学者が受講することを想定している)
講義内容
教科書欄に記載のドイツ語文献を講読する。
各回の担当者は、講義の 1 週間前までに、担当部分の全訳(直訳)の提出しなければならない。
講読に際しては、内容に関する議論よりも、ドイツ語を正確に読むことに重点を置く。
教科書
Claus-Wilhelm Canaris, Grundrechte und Privatrecht(基本権と私法)
参考文献
適宜指示する。
成績評価方法
平常点による。
評価にあたっては、出席状況、翻訳内容、発言内容などを総合的に勘案する。
レポートや試験は課さない。
EU 科目名:International Relations / 開講大学での科目名:国際関係論
大学・研究科
担当教員
40
単位数
開講区分
Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
大阪大学大学院国際公共政策研究科
星野
俊也
2 単位
1 学期
授業の目的
国際公共政策の研究と実践の基礎として、国際関係論がどのように現代世界の状況を理解し説明しようとして
いるのか、基本となるイシューや概念や視点を提示する。なお、英語でも国際関係を論じることができるよう
に、キーワードの英語表現も習得する。
履修条件・受講条件
講義では国際関係論全般を広く概観することになるため、専門的に国際関係を学ぼうとする者は、さらに自主
的に研究を進めること。
なお、最新・最前線の国際関係の動向への理解を深めるため、読売新聞社の協力によって開講される「国際報
道英語論」(1 学期、月5)と「総合安全保障論」(2 学期、木3・4)や朝日新聞提供の「マスコミと公共政
策」(1 学期、水2)なども合わせて受講することが望ましい。読売新聞社や朝日新聞社が提供するこれらの科
目は、毎年、内容を最新のものにアップデートして開講するため、単位取得を目的に履修する年以外の年も聴
講することを歓迎する。(履修年以外に聴講する場合は、レポートなどの課題を免除する。)
*担当教員の公務出張の関係で、初回の授業は 4 月 21 日(水)になります。
講義内容
以下のトピックなどを中心に講義し、国際関係への理解を深める。
○主権国家と国際社会
○国際関係の分析枠組みと主要な理論体系(現実主義、リベラル制度主義、社会構成主義など)
○外交政策の決定過程
○新たな脅威と国際安全保障の諸課題
○軍備管理・軍縮・不拡散
○情報・インテリジェンス
○グローバリゼーションと国際経済・開発の諸問題
○国際法・国際機構(国連の役割)
○グローバル・イシューズと市民社会・NGO
教科書
村田晃嗣他編『国際政治学をつかむ』有斐閣、2009 年
必要に応じ、授業中にレジュメや資料を配布する。
参考文献
大芝亮他編『平和政策』有斐閣、2006 年
大芝亮編『国際政治学入門』ミネルヴァ書房、2008 年
成績評価方法
授業中の課題や期末レポートをもとに総合的に評価する。
EU 科目名:International Public Administration
開講大学での科目名:特殊講義(国際行政論)
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院国際公共政策研究科
蓮生
2 単位
1 学期
郁代・松浦 晃
授業の目的
・国連は、現代では紛争やテロへの対応から、貧困や環境問題まで、国際社会のあらゆる挑戦に、法的、政治
的、経済的、社会的に対応することを迫られている。本年度の授業では、オバマ米政権の単独行動主義への
決別と多国間主義への復帰の下、国連が今再生の時を迎えつつある中、開発や規範形成分野などにおいてど
のような新しい役割を果たすことができるのかに焦点をあてて考察してゆきたい。
・分析の手法は、国際機構論、国際行政論をベースにしつつ、適宜国際組織法、国際関係論も取り入れている。
授業の最終的な目的は、受講者自身が国際的な時事問題に対して、国連の果たすべき役割について自らの視
座に基づき議論を展開できるようになるちからを養うことである。
・国連の活動の現場に関する理解を助けるために、ビデオなどの視聴覚教材を用いたり、新聞・雑誌などの時
事問題に関する資料も配布する。
・本講義では、国際公務員(国連教育文化科学専門機関ユネスコのパリ本部)出身たる講師の視点も織り交ぜ
ながら、国際社会において国連が果たすべき役割と機能について考える。
41
Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
履修条件・受講条件
・学部共通科目「国際政治の世界 ―国連の役割と可能性」を受講していることが望ましいが、必須条件ではな
い。
・本講義「国際行政論」は、国際行政の構造や理論的側面の習得を主眼としており、国際機関へ応募するため
の履歴書の書き方やインターン応募方法などの実践的なテクニックを教示するのが目的の「国際行政ワーク
ショップ」の授業とは趣旨をまったく異にする。授業選択の際、「国際行政ワークショップ」の授業と間違
えないようにしてほしい。
講義内容
・本授業では、Ⅰ:国際機構の歴史的成り立ちや国際行政発祥の由来、Ⅱ:国際機構の組織構造や構成要素、
Ⅲ:国際機構の対外関係、Ⅳ:国際機構の活動分野などを考察することにより、国際機構論全般に関する基
礎的理解を深めてもらうことを目的とする。
・授業で取り上げる予定のイシュー
第Ⅰ部
総論:①イントロダクション
:②国際社会の組織化の流れ
第Ⅱ部 国際機構の内部組織:①国際機構の設立と終了
:②国際機構の組織構造
:③国際機構の意思決定
:④国際機構の財政的基盤
:⑤国際公務員制度
第Ⅲ部 国際機構の対外関係:①国際機構の加盟国の地位
:②国際機構の対外関係
:③国際機構と個人、NGO、企業
第Ⅳ部 国際機構の活動分野:①ポスト冷戦の国連平和活動の抱える問題
②軍縮
③人権・難民
④開発援助 など。
教科書
・教科書:横田洋三編著『新国際機構論 上・下』国際書院、2006 年
参考文献
・主要参考文献:臼井久和・馬橋憲男編『新しい国連-冷戦から 21 世紀へ-』有信堂、2004 年
・時事的なトピックに関する資料については、適宜配布する予定。
成績評価方法
平常点による。内訳:出席(小テスト)が 30%、期末試験が 70%。
・出席の確認のため、小テストを複数回授業の合間に抜き打ちで行う。出題内容は当日の授業内容を問うもの
で、事前準備不要で持ち込み可。グループ作業で答案を作成する場合もありうる。
・期末試験は、事前に出題内容を授業中に告知するので、要出席。期末試験は、小テストと異なり持込み不可。
・小テストや期末試験に欠席した場合で、かつ正当な理由がある場合は、証明書とともに教官にすみやかに提
出すること。
コメント
・本講義は国際行政の構造や理論的側面の習得を主眼としており、国際機関へ応募するための履歴書の書き方
やインターン応募方法などの実践的なテクニックを教示するのが目的ではない。授業選択の際、この点を間
違えないようにしてほしい。
・アポに関しては、都合が重ならないかぎり随時対応可能(ただし、来訪の前日までに電子メールにて事前に
時間を含め面談の予約をとること。)
・連絡方法:電子メール hasuo[@]osipp.osaka-u.ac.jp([@]→@に変えて送信すること)。
・注意事項:電子メールには差出人の氏名、学年と用件を記入すること。電子メールで対応するのは、面談の
予約に関してのみ。個々の相談の具体的内容その他には応じないことに留意してほしい。
EU 科目名:The Art of Diplomacy / 開講大学での科目名:外交論
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院国際公共政策研究科
中嶋
2 単位
1 学期
啓雄
授業の目的
・国連は、現代では紛争やテロへの対応から、貧困や環境問題まで、国際社会のあらゆる挑戦に、法的、政治
的、経済的、社会的に対応することを迫られている。本年度の授業では、オバマ米政権の単独行動主義への
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Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
決別と多国間主義への復帰の下、国連が今再生の時を迎えつつある中、開発や規範形成分野などにおいてど
のような新しい役割を果たすことができるのかに焦点をあてて考察してゆきたい。
・分析の手法は、国際機構論、国際行政論をベースにしつつ、適宜国際組織法、国際関係論も取り入れている。
授業の最終的な目的は、受講者自身が国際的な時事問題に対して、国連の果たすべき役割について自らの視
座に基づき議論を展開できるようになるちからを養うことである。
・国連の活動の現場に関する理解を助けるために、ビデオなどの視聴覚教材を用いたり、新聞・雑誌などの時
事問題に関する資料も配布する。
・本講義では、国際公務員(国連教育文化科学専門機関ユネスコのパリ本部)出身たる講師の視点も織り交ぜ
ながら、国際社会において国連が果たすべき役割と機能について考える。
履修条件・受講条件
・学部共通科目「国際政治の世界 ―国連の役割と可能性」を受講していることが望ましいが、必須条件ではな
い。
・本講義「国際行政論」は、国際行政の構造や理論的側面の習得を主眼としており、国際機関へ応募するため
の履歴書の書き方やインターン応募方法などの実践的なテクニックを教示するのが目的の「国際行政ワーク
ショップ」の授業とは趣旨をまったく異にする。授業選択の際、「国際行政ワークショップ」の授業と間違
えないようにしてほしい。
講義内容
・本授業では、Ⅰ:国際機構の歴史的成り立ちや国際行政発祥の由来、Ⅱ:国際機構の組織構造や構成要素、
Ⅲ:国際機構の対外関係、Ⅳ:国際機構の活動分野などを考察することにより、国際機構論全般に関する基礎
的理解を深めてもらうことを目的とする。
・授業で取り上げる予定のイシュー
第Ⅰ部
総論:①イントロダクション
:②国際社会の組織化の流れ
第Ⅱ部 国際機構の内部組織:①国際機構の設立と終了
:②国際機構の組織構造
:③国際機構の意思決定
:④国際機構の財政的基盤
:⑤国際公務員制度
第Ⅲ部 国際機構の対外関係:①国際機構の加盟国の地位
:②国際機構の対外関係
:③国際機構と個人、NGO、企業
第Ⅳ部 国際機構の活動分野:①ポスト冷戦の国連平和活動の抱える問題
②軍縮
③人権・難民
④開発援助 など。
教科書
・教科書:横田洋三編著『新国際機構論 上・下』国際書院、2006 年
参考文献
・主要参考文献:臼井久和・馬橋憲男編『新しい国連-冷戦から 21 世紀へ-』有信堂、2004 年
・時事的なトピックに関する資料については、適宜配布する予定。
成績評価方法
平常点による。内訳:出席(小テスト)が 30%、期末試験が 70%。
・出席の確認のため、小テストを複数回授業の合間に抜き打ちで行う。出題内容は当日の授業内容を問うもの
で、事前準備不要で持ち込み可。グループ作業で答案を作成する場合もありうる。
・期末試験は、事前に出題内容を授業中に告知するので、要出席。期末試験は、小テストと異なり持込み不可。
・小テストや期末試験に欠席した場合で、かつ正当な理由がある場合は、証明書とともに教官にすみやかに提
出すること。
コメント
・本講義は国際行政の構造や理論的側面の習得を主眼としており、国際機関へ応募するための履歴書の書き方
やインターン応募方法などの実践的なテクニックを教示するのが目的ではない。授業選択の際、この点を間
違えないようにしてほしい。
・アポに関しては、都合が重ならないかぎり随時対応可能(ただし、来訪の前日までに電子メールにて事前に
時間を含め面談の予約をとること。)
・連絡方法:電子メール hasuo[@]osipp.osaka-u.ac.jp([@]→@に変えて送信すること)。
・注意事項:電子メールには差出人の氏名、学年と用件を記入すること。電子メールで対応するのは、面談の
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Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
予約に関してのみ。個々の相談の具体的内容その他には応じないことに留意してほしい。
EU 科目名:Comparative Contemporary Private Law
/ 開講大学での科目名:比較現代私法論
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院国際公共政策研究科
床谷
2 単位
1 学期
文雄
授業の目的
今年度は、子どもの「出自を知る権利」に関する比較法的研究(Comparative Law Study on Children's Right
to know their genetic Origins)を行う。外国語文献の読解力・翻訳力を強化するとともに、比較法的論文作
成の技法を学ぶ。
履修条件・受講条件
子どもの権利、子どもの法的保護に対する強い関心と考える意欲を備えていること。法律学の基礎知識を有し、
外国語(英語・ドイツ語)による法律の勉強に関心があること。
講義内容
英文による、子どもの「出自を知る権利」に関する専門書(2009 年にオランダのユトレヒト大学に提出された
博士論文を基にしたもの)の講読・討論。本書で比較法研究の対象とされているのは、オランダ、ドイツ、フ
ランス、ポルトガルである(ドイツ語などの法律用語も出てくるが単語レベル)。
下記テキストの後半、ChapterVI. The identification of the birthmother, ChapterVII. The identification
of the father, ChapterVIII. Procedural issues in parentage proceedings を読む。
教科書
Richard J. Blauwhoff, Foundational facts, relative truths. A comparative law study on children's right
to know their genetic origins, Intersentia, 2009.
本書の筆者(オランダ人)は国際公法・人権論に始まり、比較法・私法研究に従事し、本書刊行時は、ハーグ
控訴裁判所の家族法部門に勤務する実務家である。
参考文献
適宜、紹介する。
成績評価方法
平常点(出席・報告・討論)およびレポート(担当部分の全訳および内容に対する批評)の総合評価による。
コメント
本書の前半は以下の章から構成されている。ChapterI. Unknown origins and the biological truth, ChapterII.
The international protection of children's right to know one's origins, ChapterIII. Regional protection
of children's right to know their genetic origins, ChapterIV. The protection of the right to know one's
origins in national constitutional law, ChapterV. A search for guiding principles
EU 科目名:Arms Control and Disarmament II
開講大学での科目名:演習(軍事管理・軍縮論 II)
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院国際公共政策研究科
竹内 俊隆
2 単位
1 学期
授業の目的
アメリカの軍事政策(特に核兵器やミサイル防衛)を中心としながら、世界の秩序形成をどう考えるかを取り上
げた教科書を読み・議論することで、当該問題に対する理解を深める。
履修条件・受講条件
特にない。
講義内容
教科書の輪読を受講生とともにする。教科書は現状分析が多いが、できるだけ背景にある理論や考えを問う形
の精読型にしたい。受講者が興味を持つ部分を担当し、その発表に基づき質疑応答や議論をする。
教科書
梅本哲也『アメリカの世界戦略と国際秩序』ミネルヴァ書房、2010 年
(2010 年度国際安全保障学会賞受賞)
参考文献
特になし。関連する書物は山ほどある。
成績評価方法
44
Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
発表および授業における発言:60%
書評レポート:10%
期末レポート:30%
コメント
授業における発言が必須である。
EU 科目名:Peace Studies
/ 開講大学での科目名:演習(平和研究)
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院国際公共政策研究科
木戸
2 単位
1 学期
衛一
授業の目的
「強欲と暴力の帝国」米国の凋落が歴然とし、この国が主導してきたグローバリゼーションについても、その
諸矛盾が噴出している。本授業では、そうした潮流に抗し、「もうひとつの世界」の構築をめざすオルターグ
ローバリゼーション運動について、その思想と政策を追究する。
講義内容
当面は下記文献の関連論文を輪読する。その後、環境・労働・平和などさまざまな政策分野におけるオルター
グローバリゼーション運動について考察する。
教科書
木戸衛一・長野八久(編)『平和の探求』(解放出版社、2008 年)
スーザン・ジョージ『オルター・グローバリゼーション宣言』(作品社、2004 年)
エマニュエル・トッド『自由貿易は、民主主義を滅ぼす』(藤原書店、2010 年)
参考文献
J-C・リュアノ=ボルバラン&S・アルマン『グローバリゼーションの基礎知識』(作品社、2004 年)
ジャイ・センほか(編)『帝国への挑戦 世界社会フォーラム』(作品社、2005 年)
デヴィッド・ハーヴェイ『新自由主義』(作品社、2007 年)
成績評価方法
授業への意欲的参加とレポートの提出。
EU 科目名:Regional Integration
開講大学での科目名:特殊講義(地域統合)
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院国際公共政策研究科
利
3 単位
2 学期
博友
授業の目的
グローバルリーダーシップのコース。
グローバルコミュニティを創造するには、国籍が違い感性や文化的・宗教的背景・価値観の異なる複数の人間
の立体的コラボレーションが不可欠である。
そのためグローバルなリーダーにはドメスティックなリーダーにプラスアルファした資質・能力が必要である。
グローバルな社会に生きる私達が、どのようにしたらグローバルに通用するリーダーシップを会得できるかを
五感を通じて明らかにする。
履修条件・受講条件
特になし
講義内容
この講義では、経済だけではなく、NPO、企業経営、国際機関、外交、行政、地域社会、学会、芸術文化等のエ
キスパートや若手リーダーやトップ経験者を講師に招き、それぞれの組織・分野におけるリーダーシップのあ
り方やマネジメントについて実践的に対話、演習形式で授業をおこなう。
共に学ぶ、社会と学ぶをキーワードに、質疑応答と対話を重視して進める。
45
Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
締め括りにそれぞれの学生が考えるグローバルリーダーシップについて討論する。
これらを通じグローバルな課題を総合的に考察し、演習を重ねて課題解決のためのグローバルリーダーシップ
へ第一歩を踏み出す。
この授業は人材創造大学校との連携授業である。
参考 URL:http://www.pasona.co.jp/shinsotsushien/f-career/
http://www.pasonagroup.co.jp/news/company/2010/p10081101.html
※この講義はこの講義は高度副プログラムの開講科目である。
※開講時間は、18:30 開始とし、講義時間は 18:30-20:40 となる。
【講義日程(予定)】
※講義時間は 18:30~20:40
(対話の時間を十分とるために毎回 120 分授業とし、15 回分の講義を 12 回で行う)
第 1 回 H23.10.5(水) 18:30~20:40
第 2 回 H23.10.12(水) 18:30~20:40
第 3 回 H23.10.19(水) 18:30~20:40
第 4 回 H23.10.26(水) 18:30~20:40
第 5 回 H23.11.2(水) 18:30~20:40
第 6 回・第 7 回 H23.11.5(土)予定 まちかね祭 公開講義
第 8 回 H23.11.9(水) 18:30~20:40
第 9 回 H23.11.16(水) 18:30~20:40
第 10 回 H23.11.30(水) 18:30~20:40
第 11 回 H23.12.14(水) 18:30~20:40
第 12 回 H22.12.21(水) 18:30~20:40
教科書
随時提示
参考文献
随時提示
成績評価方法
出席率 12 分の 8 以上
コメント
主体的に参加し積極的に発言する学生を望む。
EU 科目名:Practise of Global Leadership
開講大学での科目名:プロジェクト演習(実践グローバル・リーダーシップ)
大学・研究科
担当教員
大阪大学大学院国際公共政策研究科
多胡
圭一・南部
靖之
単位数
開講区分
2 単位
2 学期
授業の目的
グローバルリーダーシップのコース。
グローバルコミュニティを創造するには、国籍が違い感性や文化的・宗教的背景・価値観の異なる複数の人間
の立体的コラボレーションが不可欠である。
そのためグローバルなリーダーにはドメスティックなリーダーにプラスアルファした資質・能力が必要である。
グローバルな社会に生きる私達が、どのようにしたらグローバルに通用するリーダーシップを会得できるかを
五感を通じて明らかにする。
履修条件・受講条件
特になし
講義内容
この講義では、経済だけではなく、NPO、企業経営、国際機関、外交、行政、地域社会、学会、芸術文化等のエ
キスパートや若手リーダーやトップ経験者を講師に招き、それぞれの組織・分野におけるリーダーシップのあ
り方やマネジメントについて実践的に対話、演習形式で授業をおこなう。
共に学ぶ、社会と学ぶをキーワードに、質疑応答と対話を重視して進める。
締め括りにそれぞれの学生が考えるグローバルリーダーシップについて討論する。
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Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
これらを通じグローバルな課題を総合的に考察し、演習を重ねて課題解決のためのグローバルリーダーシップ
へ第一歩を踏み出す。
この授業は人材創造大学校との連携授業である。
参考 URL:http://www.pasona.co.jp/shinsotsushien/f-career/
http://www.pasonagroup.co.jp/news/company/2010/p10081101.html
※この講義はこの講義は高度副プログラムの開講科目である。
※開講時間は、18:30 開始とし、講義時間は 18:30-20:40 となる。
【講義日程(予定)】
※講義時間は 18:30~20:40
(対話の時間を十分とるために毎回 120 分授業とし、15 回分の講義を 12 回で行う)
第 1 回 H23.10.5(水) 18:30~20:40
第 2 回 H23.10.12(水) 18:30~20:40
第 3 回 H23.10.19(水) 18:30~20:40
第 4 回 H23.10.26(水) 18:30~20:40
第 5 回 H23.11.2(水) 18:30~20:40
第 6 回・第 7 回 H23.11.5(土)予定 まちかね祭 公開講義
第 8 回 H23.11.9(水) 18:30~20:40
第 9 回 H23.11.16(水) 18:30~20:40
第 10 回 H23.11.30(水) 18:30~20:40
第 11 回 H23.12.14(水) 18:30~20:40
第 12 回 H22.12.21(水) 18:30~20:40
教科書
随時提示
参考文献
随時提示
成績評価方法
出席率 12 分の 8 以上
コメント
主体的に参加し積極的に発言する学生を望む。
EU 科目名:European System of the Protection of Human Rights
開講大学での科目名:演習(ヨーロッパ人権保障体制)
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院国際公共政策研究科
村上
2 単位
2 学期
正直
授業の目的
欧州人権条約の履行監視機関である欧州人権裁判所の判例を検討する。欧州人権裁判所は、早くから活動を開
始し、国連が中心となって作成した人権条約の実施にも大きな影響を与えてきた。この授業では、欧州人権裁
判所の判例の内容とその是非、他の条約履行監視機関の実行との比較などを中心として検討を進める。具体的
にとりあげる判例については、受講者の希望を考慮に入れ、後日決定する。
履修条件・受講条件
国際人権法の基本的知識が必要である。また、英文の文献と判例を読む努力をいとわない者を望む。なお、受
講者の学習の程度と希望を考慮に入れて全体の授業計画を決定するため、9月末までに村上宛てメールにおい
て、1:受講を希望する理由、2:報告を希望する事項(例えば、表現の自由。第3希望まで)、及び3:その他、
授業で取り扱われることを希望する事項を通知すること。期限内にこのメールを送付しない者には受講を認め
ないこともあるので、注意すること。
講義内容
初回の授業において授業の全体計画を示す。
教科書
適宜資料を配付する。なお、欧州人権裁判所の判例は、その大部分がインターネットを通じて入手可能である
ため、授業で取り扱う判例については、各自で入手されたい。サイトのアドレス、入手すべき判例などの必要
47
Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
事項は、授業開始前に受講者希望者に送付する
参考文献
適宜配布又は指摘する。
成績評価方法
平常点及び講義後に提出することが求められるレポートによる。
EU 科目名:International Finance II
/ 開講大学での科目名:国際金融Ⅱ
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院国際公共政策研究科
野村
2 単位
2 学期
美明
授業の目的
国際金融に関する具体的なケースを用いて、国際取引法の実際を学ぶ。
履修条件・受講条件
英文契約書とその注釈を読むことができる英語力またはそれに代わる勉学意欲を有すること。
講義内容
2010 年は、シンジケートローン取引をケースに用いて、大規模な国際取引契約の交渉から締結までの実際を学
んだ。実際の契約書を読むだけではなく、契約の相手方に提示されるタームシート(条件提示書)から学ぶこ
とによって、契約目的達成のための戦略や、ある契約条項がなぜそのように書かれているのか、その背景にあ
る双方当事者の利害は何かなど、実務上重要な考え方を学んだ。2011 年度の講義では、国際金融のうち、受講
者の希望を聞いて取り組むテーマを決定したい。
期間集中講義形式を予定している
・事前オリエンテーション(予定)
12 月 15 日(木)6 限 18:00-19:30
12 月 16 日(金)6 限 18:00-19:30
12 月 19 日(月)6 限 18:00-19:30
・集中講義(予定)
12 月 26 日(月)2 限~5 限 10:30-17:50
12 月 27 日(火)2 限~5 限 10:30-17:50
12 月 28 日(水)2 限~5 限 10:30-17:50
教科書
松岡博編『レクチャー国際取引法』(法律文化社、2011 年予定) 第 8 章
Tony Rhodes, Syndicated Lending Practice and Documentation (5 ed., 2009)
Chapters 3-5.
参考文献
松岡博編『現代国際取引法講義』(法律文化社、1996 年)第 4 章「国際金融」
事前資料をオリエンテーションで配布する。
成績評価方法
授業の準備の程度および授業への貢献度(発言内容)による。
コメント
事前の連絡があれば、いつでも歓迎する
EU 科目名:Comparison of Political Systems / 開講大学での科目名:比較政治システム論
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院国際公共政策研究科
木戸
2 単位
2 学期
授業の目的
48
衛一
Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
米国の凋落に伴い、世界政治における欧州の役割が改めて注目されている。本授業では、欧州連合が 27 加盟国
にまで拡大し、リスボン条約を発効させ、新自由主義と軍事化の問題を抱える状況に鑑みながら、本来 social
Europe と呼ばれていた欧州における社会民主主義のありようについて知見を深める。
講義内容
当初下記文献を輪読したうえで、欧州各国の社会民主主義政党の状況について検討する。
教科書
トニー・ジャット『荒廃する世界のなかで-これからの「社会民主主義」を語ろう』(みすず書房、2010 年)
参考文献
『EU スタディーズ』1・3(勁草書房、2007 年)
木戸衛一編著『「対テロ戦争」と現代世界』(御茶の水書房、2006 年)
成績評価方法
授業への意欲的参加とレポートの提出。
EU 科目名:Children's Rights and Child Protection in the 21st Century
開講大学での科目名:演習(子どもと法)
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院国際公共政策研究科
床谷
2 単位
2 学期
文雄
授業の目的
今年度は、子どもの権利として重要性が高まっている、いわゆる子どもの「出自を知る権利」に関する比較法
的研究(Comparative Law Study on Children's Right to know their genetic Origins)を行う。前期開講の
「比較現代私法論」に引き続き、外国語文献の読解力・翻訳力を強化するとともに、比較法的論文作成の技法
を学ぶ。
履修条件・受講条件
子どもの権利、子どもの法的保護に対する強い関心と考える意欲を備えていること。法律学の基礎知識を有し、
外国語(英語・ドイツ語)による法律の勉強に関心があること。
講義内容
英文による、子どもの「出自を知る権利」に関する専門書(2009 年にオランダのユトレヒト大学に提出された
博士論文を基にしたもの)の講読・討論。本書で比較法研究の対象とされているのは、オランダ、ドイツ、フ
ランス、ポルトガルである(ドイツ語などの法律用語も出てくるが単語レベル)。
下記テキストの ChapterIX. The identification of the birthparents in adoption, ChapterX. The right to
information in the contexts of artificial reproductive technologies and surrogate motherhood, ChapterXI.
Concluding remarks を読む。
教科書
Richard J. Blauwhoff, Foundational facts, relative truths. A comparative law study on children's right
to know their genetic origins, Intersentia, 2009.
本書の筆者(オランダ人)は国際公法・人権論に始まり、比較法・私法研究に従事し、本書刊行時は、ハーグ
控訴裁判所の家族法部門に勤務する実務家である。
参考文献
適宜、紹介する。
成績評価方法
平常点(出席・報告・討論)およびレポート(担当部分の全訳および内容に対する批評)の総合評価による。
コメント
本書の I 章~V 章は以下の章から構成されている。VI 章~VIII 章は 1 学期「比較現代私法論」を参照。ChapterI.
Unknown origins and the biological truth, ChapterII. The international protection of children's right
to know one's origins, ChapterIII. Regional protection of children's right to know their genetic origins,
ChapterIV. The protection of the right to know one's origins in national constitutional law, ChapterV.
A search for guiding principles
EU 科目名:Peacebuilding
/ 開講大学での科目名:特殊講義(平和構築論)
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院国際公共政策研究科
松野
2 単位
2 学期
49
明久
Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
授業の目的
平和構築に関係する特定のテーマについて英語の論文を読み、発表、討論を行なう。今年度は「エスニシティ・
宗教と紛争」をテーマとする。
履修条件・受講条件
1学期の紛争研究概論を履修しているか、その他の紛争研究、平和構築に関係した授業を履修していることが
望ましい。
講義内容
教員によるオリエンテーション、若干の導入の次には、授業用に作成した論文集(リーダー)をベースに、毎
回、学生の発表及び討論を行う。学生はリーダーの中にある論文を選び、発表する。
教科書
「エスニシティ・宗教と紛争」に関する論文をリーダーとしてまとめて配布する。論文はほとんどが英語とな
る。
参考文献
授業中に指示する。
成績評価方法
発表(80%)と平常点(20%)で評価する。
EU 科目名:Comprehensive Security / 開講大学での科目名:演習(総合安全保障)
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院国際公共政策研究科
星野
2 単位
2 学期
俊也
授業の目的
国際関係、政治、経済にわたり、日本の総合安全保障システムのあり方がいま問われている。実際、日本では
本格的な政権交代が行われた一方、内政・外交面でのさまざまな課題に直面し、さらに未曾有の大規模災害へ
の対応も迫られる状況に立ち至っている。こうした目まぐるしい動きのなか、我々はいかなる選択をすべきな
のだろうか。
本授業は、読売新聞社で政治・外交・安全保障を中心に豊富な取材と研究実績をもつ幹部とともに、日本を取
り巻く安全保障環境を総合的な見地から分析し、憲法問題から個別の政策選択のあるべき姿等についてまで、
じっくりと考えていく。
履修条件・受講条件
国内政治、国際関係、安全保障の分野への関心、議論への積極的な参加。
ニュースや新聞を通じて時々刻々と動く国内外の情勢をしっかりとフォローする姿勢を期待したい。
講義内容
読売新聞社の編集委員、論説委員、主任研究員らハイレベルのスタッフによるオムニバス形式の講義とする。
事前に参考文献を指示し、それをもとに各スピーカーがそれぞれのテーマについての問題提起をし、あるべき
政策について受講生と討論していく。
・序論 政策提言の意味
・日本国憲法と総合安全保障
・「安全保障基本法」の動き
・日本の国際貢献
・大規模災害への対応と危機管理
・経済危機克服 デフレ克服、経済再生
・東アジアの安全保障 中国の新体制と日本
・朝鮮半島情勢と日本
・総合安全保障の経済的側面(エネルギー、環境、食糧の安全保障、各国の自由貿易協定戦略、等)
・総括と意見発表
教科書
講義の際に用いる資料は事前に配布する予定。
参考文献
追って紹介する。なお、配布された資料はしっかりと読んでおくこと。それに基づいて講義及びディスカッシ
ョンを行う。
成績評価方法
授業への積極的な参加、議論への貢献、レポート等を踏まえ、総合的に評価する。
コメント
50
Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
最新の国内政治状況や国際情勢を反映するため、講義の内容を変更することもあります。
本授業は、読売新聞社からの寛大なる寄附によって実施されています。ここに記して感謝します。
EU 科目名:Multicultural Coexistence / 開講大学での科目名:演習(多文化共生論)
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院国際公共政策研究科
河村 倫哉
2 単位
2 学期
授業の目的
現在、紛争地域での国家建設の問題や、移民をめぐるあつれきなど、世界各地で民族やエスニシティをめぐる
争いが生じている。当事者たちは自分たちの文化に基づいてさまざまな主張を行っているが、当然のことなが
ら、認められるものもあれば、認められないものもある。それぞれの民族集団が納得して従うことのできる秩
講義内容
どういう文化的要求ならば認められるか、どういう政治システムがのぞましいか、などの問題については、リ
ベラリズムに立つのか、コミュニタリアニズムに立つのかでは大きく違ってくるし、またそれぞれの立場の内
部でも異なってくる。主要な学説を取り上げた上で、その思想背景や規範原理との関連性に留意しつつ、有効
性と限界を考察していく。
参考文献
チャールズ・テイラー他『マルチ・カルチュラリズム』
ウィル・キムリッカ『多文化時代の市民権』
その他、英文の文献は適宜授業内で指示する。
成績評価方法
出席回数、授業中の発言、およびレポートによって判断する。
(d) Culture and Society Module/文化・社会科目
EU 科目名:Religion and Culture in Britain
開講大学での科目名:イギリス宗教文化論特殊講義
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院国際文化学研究科
野谷
2 単位
前期
啓二
授業のテーマと目標
イギリスのキリスト教の歴史を広い意味での文化コンテキストと関連させて講義する。イギリス文化形成にキ
リスト教がどのようにかかわったか理解する。[EUIJ 科目]
成績評価方法と基準
出席 50%、レポート 50%の総合評価。
オフィスアワー・連絡先
研究室:E204
Email: notani[at]kobe-u.ac.jp
授業における使用言語
日本語
EU 科目名:Culture and Society in the Slavic World
開講大学での科目名:スラヴ社会文化論特殊講義
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院国際文化学研究科
石川 達夫
2 単位
後期
授業のテーマと目標
チェコ文化史において非常に重要な役割を果たしたチェコ民族再生運動をテーマとして、歴史的事情から没落
51
Graduate Certificate プログラム
2011 年シラバス
したチェコ語・チェコ文化がチェコ民族再生運動によっていかにして復興されたか、またその過程でチェコ語・
チェコ文化をめぐっていかなる議論がなされたのかを、現代における世界の多様性の擁護という問題、ヨーロ
ッパと EU における多様性尊重の動きなどと絡めて理解することが目標です。〔EUIJ 科目〕
授業の概要と計画
チェコ民族再生運動に関する日本語の文献に沿って話を進めていき、それについての質問や意見を出してもら
います。
成績評価方法と基準
予習をきちんとしているかどうか、質問や意見をどれだけ出せるかで評価します。
オフィスアワー・連絡先
連絡先メール:ti[at]@kobe-u.ac.jp
研究室:国際文化学部E219
オフィスアワー:火 12:40-13:10(事前にメールで連絡してください)
教科書
授業中に配布します。
授業における使用言語
日本語
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