K50 第564号(昭和60年11月28日 第三種郵便物認可) 鳥 鳥取県医師会報 取 県 医 師 編 集 発 行 人 長 田 昭 第 564 号 平成14年6月15日 鳥取市戎町317 鳥取県医師会発行 発行人 長 田 昭 夫 報 Cyan50% 鳥鳥 取 取市 戎 県町 医三 一 師七 番 会地 会 第 5 6 4 号 Green 発 行 所 Mgenta50% 平成14年6月15日発行(毎月1回15日発行)鳥取県医師会報 平 成 十 四 年 六 月 十 五 日 発 行 0915-3489 平 成 14 年 6 月 15 日 Yellow Yellow Green Cyan50% Violet50% Mgenta50% ISSN Violet50% Y50 M50 C50 K100 Y100 M100 C100 T6-1001(医師会表紙) Red 定 価 一 部 五 百 円 ︵ 但 し 本 会 々 員 の Mgenta Mgenta Red 夫 購 読 料 は 会 費 に 含 ま れ て い ま す ︶ Violet Cyan 花 K50 陽 Y50 M50 C50 K100 紫 Y100 ︶ 鳥 取 県 医 師 会 M100 昭 和 六 十 年 十 一 月 二 十 八 日 C100 Cyan Violet ︵ 第 三 種 郵 便 物 認 可 TCP/鳥取県医師会/T6−1001/表紙/EXT6 0 0 1A(A3) 2 0 0 2年6月2 6日水曜日 Page1 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 目 次 巻頭言 医療介護提供体制整備の課題 野島丈夫 1 理事会 第1回常任理事会・第2回理事会 3 就任挨拶 7 中四国連合 報 平成1 4年度中国四国医師会連合総会 9 平成1 4年度中国四国ブロック医師会広報担当理事連絡協議会 2 6 告 保険医療機関指導計画打合せ会 2 9 鳥取医学雑誌編集委員会 3 0 鳥取県と鳥取県医師会との情報交換会 3 0 平成1 4年度第1回都道府県医師会長協議会報告 4 1 鳥取県医師会各種委員会委員名簿 4 6 日医よりの通知 4 9 病院めぐり 国立米子病院 宮田 誠 5 0 健対協 鳥取県医師会腫瘍調査部月報(5月分) 5 2 脳卒中登録対策専門委員会調査報告(5月分) 5 3 感染症だより 5 4 会員のひろば 5 6 随 筆 緋連雀 「初動負荷理論」の実践―ワールドウィング合宿体験記 短 歌 田中香寿子 6 0 武田直人 6 1 芦立 6 2 巌 お知らせ 6 3 医会だより 日産婦医会鳥取県支部理事会報告 6 6 地区医師会だより 東部医師会 井上雅勝 6 7 中部医師会 新田辰雄 6 8 西部医師会 山本 6 9 仁 会員消息 7 0 県医の動き 7 1 保険医療機関の登録指定、異動 7 1 表紙絵によせて 早川慶子 7 2 編集後記 中井一仁 7 2 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 巻 頭 言 医療介護提供体制整備の課題 ―真のかかりつけ医制度の構築を目指そう― 鳥取県医師会副会長 野 島 丈 夫 『今後の経済財政運営及び経済社会の構造改革 そのため在宅における医療介護提供体制の在り方 に関する基本方針』がH1 3. 6. 2 6 政府・経済財 を今後早急に検討する必要に迫られている状況が 政諮問会議から発表され、本年4月、−2. 7%と 報告された。鳥取県でも同様の傾向がうかがわれ いう診療報酬のマイナス改正が実施された。実質 る。 的には−2. 7%以上のマイナス改正となった施設 各県ではこれから地域保健医療計画と介護保険 が多く、4月1、2日の日医代議員会総会でも全 事業支援計画が改定されることになっているが、 国各地医師会の代議員より不満の声が噴出した。 一般病床と施設病床の整合性を図るためにもそれ 『分かりやすくて信頼される社会保障制度』と ぞれの計画を単独で検討するだけではなく、双方 を同一テーブルで検討することが必要である。 いう美名のもとに語られた小泉内閣の経済構造改 施設の不足分に対してはグループホームやケア 革の実体がわかり、会員にも強い反発があること ハウス、有料老人ホームetc.の整備も含めて対 を実感した。 処していくことも検討しなくてはならない情勢で 診療報酬の緊急是正を求めるためにも、来年の ある。 介護報酬の改正がマイナス改正にならないために 在宅における医療介護の提供体制を考えるとき、 も、我々は今一度本来あるべき社会保障制度につ 一般的には在宅主治医が訪問診療を中心に訪問看 いて討議し対処していく必要があると考える。 去る5月2 4日(土) 、2 5日(日) の両日、鳥取市で 護ステーション、ヘルパーステーション、デイ 中四国医師会連合総会が開催され、介護保険の分 サービス、訪問リハビリetc. を利用しながら在宅 科会では『今回の診療報酬改正から6ヶ月を超え 医療を推進していくことが求められる。 る長期入院患者の入院基本料の一部が特定療養費 クライエントに緊急事態が発生した場合、病院 化されることになり、退院が促進されることが予 群は在宅主治医から紹介を受け、急性期治療が終 想される。 』と多くの県より指摘された。 わり次第在宅主治医に逆紹介する。在宅主治医と 病院主治医との連携の強化が重要である。 また、施設入所を希望している在宅の待機者が 大変なことではあるがこのような流れを円滑に 各県とも2, 0 0 0〜5, 0 0 0人程度であることが報告さ するために、平素よりケアカンファレンスを開催 れた。 特に高知県、徳島県では地域保健医療計画、介 し、在宅主治医がケアマネージャーと協力してク 護保険事業支援計画に基づく基準病床数、施設病 ライエントをトータルサポート、居宅療養管理指 床数をはるかにオーバーしてしまっていること、 導出来るようにしていくことが必要と思われる。 1 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 あらゆる国の医療政策に対応できるツールになる 現在は全介護サービスの0. 9%程度しか利用さ ものと考える。 れていない訪問リハビリテーションについても、 国民の健康と幸せを守るためにも、より安定し クライエントのQOLを高めるためにもっと重視 た医療制度、医療保険制度を創設する努力を全医 していかなくてはならない。 師会がこれからも継続していかなくてはならない かかりつけ医機能を地域医療の中心に据えて、 と思うのである。 包括的医療介護システムの構築を図ることこそ今 後の地区医師会、県医師会の大きな役割であり、 半夏生 2 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 理 事 会 第 1 回 常 任 理 事 会 日 時 〈大石副会長〉 平成1 4年5月2日(木) 4月2 1日 午後4時2 0分〜午後6時3 0分 場 所 出席者 鳥取県医師会館 伯耆・しあわせの郷において開催さ れ、会長の祝辞を代読してきた。約7 0名の参加者 鳥取市戎町 長田会長、大石・野島両副会長、岡本・ で盛会であった。 富長・渡辺・天野各常任理事 6.支払基金幹事会の出席報告〈長田会長〉 神鳥・宮 !両理事 4月3 0日 支払基金において開催された。審査 報告事項 状況、再審査容認状況などについて協議、意見交 1.日医理事会の出席報告〈長田会長〉 換が行なわれた。 4月1 6日 7.その他 日本医師会館において開催された。 * 報告事項5件、承認事項6件、協議事項3件など 「児童虐待防止に係る専門医講習会」を県医師 行なわれた。詳細は日本医師会雑誌に掲載される。 2.公開健康講座の開催報告〈渡辺常任理事〉 4月1 8日 会へ委託実施する計画として説明があった。具 体的には3地区医師会毎の講習会開催の予定と 県医師会館において開催した。テー なっている。 マは『脳卒中とその予防』 、講師は国立療養所西 鳥取病院名誉院長 鳥取県では「痴呆疾患に係る専門医講習会」 協議事項 北川達也先生で盛会であった。 1.日医生涯教育講演会の認定申請の承認につい 3.JR高速化鳥取県民募金委員会及び幹事会の 出席報告〈小林事務局長〉 て 委員会総会が4月1 9日 ホテルニューオータニ 地区医師会などから申請の出ている講演会につ 鳥取、幹事会が5月1日、商工会議所においてそ いて協議の結果、いずれも適当として認定するこ れぞれ開催された。街頭募金活動結果、募金要請 ととした。 状況、募金企業の選定、各種団体への募金要請額 2.名義後援について などについて協議、意見交換が行なわれた。 「愛の献血助け合い運動」 、9月7日「山陰救急 医師会に対する募金要請額は未定である。 医学会」 、1 1月1 7日「ハッピーマタニティ教室― 4.JR高速化鳥取県民募金委員会の街頭活動報 米子会場―」について名義後援を了承することと 告〈長田会長〉 した。 4月2 7日 3.会員区分の変更に伴う所得割会費の取扱いに 米子駅前において街頭キャンペーン ついて として募金活動などが行なわれ参加した。 改正された会費賦課徴収規則が4月1日から適 セレモニーの後、チラシ、ティッシュ配布など が行なわれた。鳥取、倉吉でも同様に行なわれた。 用されているが、規則改正により会員区分が新た 5.鍼灸マッサージ師会通常総会の出席報告 にA1となった会員に対する平成1 4年度分の所得 3 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 割会費については、平成1 3年の診療報酬を基礎と 開催される。講師として日笠親績先生(ウェル して算出することとした。 フェア北園渡辺病院長)を推薦することとした。 4.会員区分の変更に伴う入会金の取扱いについ 8.介護実習普及センターにおける介護基礎講座 て 講師の推薦について 改正された会費賦課徴収規則が4月1日から適 講師の派遣依頼が来ており、昨年度と同様、 用されているが、規則改正により会員区分が新た 英 にA1となった会員に対する入会金の取扱いにつ 哲夫(野島病院)の3先生を推薦することとした。 いては、免除することとした。 9.増床計画について 5.緊急レセプト調査への協力について 裕人(渡辺病院) 、岸本昌宏(郡家町) 、熊谷 ウェルフェア北園渡辺病院から、療養型病床7 4 日本医師会では、本年4月の診療報酬マイナス 床、老人性痴呆疾患療養病床6 0床の増床計画につ 改定の影響を検証するため「緊急レセプト調査」 いて同意を求めてきている。東部医師会の同意を を実施するとして、その協力依頼があった。この 得ており、妥当と判断されることから県医師会と 調査は、平成1 3年と平成1 4年の4月、5月、6月 しても同意することとした。 診療分の診療報酬請求書(社保入院、社保入院外、 1 0.会員名簿の作成について 国保のいわゆる総括表)を3か月間、順次、日本 平成1 4年度会員名簿作成にあたり病院勤務医か 医師会保険医療課あてにFAXでお送りいただく ら、希望により自宅の住所・電話番号を掲載しな というものである。 いでほしいとの意見が出ている。病院によっては 協議の結果、調査に協力することとし、A1会 勤務医全員の掲載を希望しない病院もあり、名簿 員医療機関あてに関係書類を送付し、協力をお願 の体裁をなさないことや病診連携に影響すること いすることとした。 も懸念され、再度次回理事会で対応を協議するこ 6.自賠責保険に係る研修会について ととした。 1 1.各種委員会委員について 自賠責保険診療費算定基準(新基準)を採用し ている県を対象に、自賠責保険研修会が実施され 地区医師会から推薦のあった委員と県医師会役 ることになっており、平成1 4年度、鳥取県で開催 員を入れた各種委員会委員について確認を行なっ するよう日本医師会、日本損害保険協会から通知 た。次回理事会で最終決定する。 が来ている。内容は交通事故医療に関する学術的 1 2.その他 研修と自賠責保険関係法規に関する研修となって * 鳥取県病院協会総会が6月6日(木) 倉吉シ ティホテルにおいて開催される。会長代理とし いる。経費は日本損害保険協会が負担する。 て野島副会長が出席することとした。 開催の期日、場所、内容等の企画については三 * 者協議会、整形外科医会などと調整することとし 鳥取県学校保健会評議員2名の推薦依頼が来 た。 ている。協議の結果、現評議員の大石副会長、 7.安全衛生担当者業務研修に係る講師について 岡空常任理事を推薦することとした。 5月2 0日(月) 午後3時から鳥取労働局において 4 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 第 日 時 2 回 理 所 出席者 鳥取県医師会館 会 3.東部医師会創立3 0周年記念行事の出席報告 平成1 4年5月1 6日(木) 〈長田会長〉 午後3時1 5分〜午後4時5 0分 場 事 5月1 1日 鳥取市戎町 ホテルニューオータニ鳥取において 長田会長、大石・野島両副会長、岡空・ 開催され、記念式典で祝辞を述べた。ほかに特別 岡本・富長・渡辺・天野各常任理事 講演「超高齢・人口減少社会の到来:課題と対応」 神鳥・安部・宮 !・川原・山家・石田各 (国立社会保障・人口問題研究所長 阿藤 誠氏) 、 理事、岸田・吉中両監事 祝賀会が盛大に行なわれた。 米本東部会長、伊藤中部会長 4.日本医師会役員就任披露パーティの出席報告 報告事項 〈長田会長〉 1.健保指導計画打合せ会の出席報告 5月1 4日 井会長の挨拶に続き小泉総理、坂口厚生労働大臣 〈富長常任理事〉 5月2日 帝国ホテルにおいて開催された。坪 から祝辞が述べられた。閣僚、国会議員、都道府 県医師会館において開催された。平 成1 3年度指導結果、指導対象保険医療機関の選定、 県医師会長など約8 0 0名の参加者で誠に盛会で 平成1 4年度指導計画などについて打合せを行なっ あった。 た。平成1 4年度の指導は、新規集団指導9件、新 5.鳥取医学雑誌編集委員会の開催報告 〈山家理事〉 規個別指導1 0件、集団的個別指導2 0件(診療所1 8、 5月1 6日 病院2) 、個別指導1 1件(診療所1 0、病院1)が 県医師会館において開催した。投稿 行なわれる。 が減少していることへの対応、鳥取医学賞候補者 2.医療審議会の出席報告〈長田会長〉 の選定などについて協議、意見交換を行なった。 5月9日 6.公開健康講座の開催報告〈渡辺常任理事〉 県庁において開催された。議事とし 5月1 6日 て医療法人部会委員の指名、病院の開設・増床許 県医師会館において開催した。テー 可申請、医療事故の概要と対応、診療情報の開示 マは「タバコと増えている肺がん」 、講師は鳥取 上京に関する調査結果、報告として平成1 4年度主 大学医学部呼吸器内科教授 要事業、介護保険事業(支援)計画・老人保健福 であった。 祉計画見直しスケジュール(案)などがあった。 7.各地区医師会の現況報告 清水英治先生で盛会 【東部】米本会長 病院の開設・増床許可申請については、必要病 床数を上回る計画の申請が出ており、複数の試案 * 5月1 1日 創立3 0周年記念式典を行なった。 が示され議論が行なわれたが、審議会としての結 * 春の叙勲で勲五等双光旭日章を受章された森 論に至らなかった。最終的には知事が医療審議会 納先生(国府町)の祝賀会を6月8日(土)に や県議会などの意見を参考にして決定することに 開催する。 【中部】伊藤会長 なる。 * 新年度の各種委員会委員が決定し、検討を始 めた。 5 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 * 5月5日 6.会員名簿の作成について 日本海未来ウォーク、医学講演会 平成1 4年度会員名簿作成にあたり病院勤務医か を開催した。 * 5月1 6日 ら、希望により自宅の住所・電話番号を掲載しな 温泉医療学会が三朝町において開 いでほしいとの意見が出ている。病院によっては 催される。 勤務医全員の掲載を希望しない病院もあり、名簿 【西部】 (事務局) * 5月1 8日 * 春の叙勲で勲五等双光旭日章を受章された周 の体裁をなさないことや病診連携に影響すること 創立5 0周年記念式典を行なう。 も懸念される。 再度、関係病院へ、地区医師会経由で確認して 防俊成先生(前西部医師会長)の祝賀会を5月 3 1日(金) に開催する。 いただくこととした。 【大学】川原理事 7.各種委員会委員について * 地区医師会から推薦のあった委員と県医師会役 医師会総会を開催し、医師会入会資格を「医 員を入れた各種委員会委員について名簿のとおり 師免許を有する者」に変更したい。 協議事項 決定した。 1.日医生涯教育講演会の認定申請の承認につい 8.広報委員会の開催について て 6月4日(火) 午後3時1 5分から県医師会館にお いて会報編集委員会との合同により開催すること 地区医師会などから申請の出ている講演会につ いて協議の結果、いずれも適当として認定するこ とした。 ととした。 9.産業医部会の開催について 2.「鳥取医学賞」受賞者の選定について 6月2 0日(木) 午後4時から県医師会館において 開催することとした。 鳥取医学雑誌編集委員会において、鳥取医学雑 1 0.特定共同指導の立会いについて 誌に投稿のあった論文の中から2名に対し鳥取医 6月5・6日(水・木) 西部地区の病院1件を対 学賞を授与することとした。受賞の対象論文につ いて定例総会の席上、発表していただく。 象に実施される。長田会長、岡空・富長両常任理 3.定例総会における被表彰者について 事が分担して立会うこととした。 1 1.代議員会、総会等の日程について 各地区医師会から推薦のあった候補者等につい 6月2 2日(土) 鳥取県医師会館において開催する て鳥取県医師会長表彰を授与することとした。 4.OCN回線の光ファイバー化について 日程について調整し、代議員会は午後3時1 5分、 総会は午後3時3 0分からの開催とした。 ホームページへのアクセス数の増加、メールの 1 2.中国四国医師会連合総会の準備について 処理件数が増大していることから回線が混雑して 5月2 5・2 6日(土・日) 鳥取市において開催する。 いる。混雑解消、高速化のため光ファイバー化す ることとした。近く、敷設工事を行い、5月下旬 役員の分担、タイムスケジュールなどについて打 から運用を開始する。 合せを行なった。 5.平成1 4年度社会保険医療担当者指導員の推薦 1 3.当面の諸会議の予定について について 資料のとおり予定している。該当の先生へは別 途開催通知を送付するので、それに従っていただ 基金、国保の審査員を中心に指導員2 6名を推薦 くこととする。 することとした。 6 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 就任挨拶 鳥取県医師会理事就任にあたって 理事 山 家 武 の原理ではありませんが、各々の高度な専門性を この度、鳥取県医師会の理事として役員の末席 生かし、かつ多忙な日常診療以外にも地域医療へ に加えていただくことになりました。 貢献できることは多々あると思います。 これまで県医師会へは二三の部会、そして健康 対策協議会を通して参加していましたが、その部 諸般の事情によって、勤務医の医師会費が自己 門の一委員としてその分野のある部門のみを何と 負担となり、改めて医師会における勤務医の在り か務めていればよかったわけで、医師会の仕事を 方がクローズアップされています。折角自腹を しているという意識は薄いもののように思ってい 切って加入しているのですから、この際、逆に医 ました。 師会に眼を向けて積極的に参加してみませんか。 県医師会役員として1カ月半しか経過していま 勤務医会員の代表として皆様の意見を反映すべく せんが、いくつかの分野の担当が決まり、その責 「橋渡し」の役目を果たしたく思いますので、勤 任の重さを感じプレッシャーになっているところ 務医の皆様どんどんご意見をください。医師会と です。 の連帯・共生による豊かな地域社会づくりに、微 力ながら一生懸命努める所存ですので、会員皆様 病病連携、病診連携がとかく叫ばれている今日 の厳しい医療情勢の中にあっては、今こそ勤務医 の御叱責御指導を賜りますようお願い申し上げて、 の役割は重要であると思います。しかも勤務医が 就任のご挨拶と致します。 医師会会員の約半数を占めているのですから、数 鳥取県医師会理事就任にあたって 理事 石 田 浩 司 この度、鳥取県医師会理事の末席に就くことに 話で中部医師会の理事をもう1期と思いきや、県 なりましたが、私自身数ケ月前まで、全く予想し 医師会の理事という話で、我が耳を疑いました。 てなかったことです。 実は、伊藤中部医師会長に対して、「なるべく多 これまで中部医師会の監事2期4年・理事1期 くの会員が、1度は医師会の役員を経験するのが 2年つとめましたが、伊藤中部医師会長からの電 いいのではないか。 」という進言をして、中部医 7 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 少しずつ覚えていきたいと思います。 師会の役を休憩させていただこうかと考えていた さて、この文章を書き上げるのも四苦八苦して だけに、即答できない状態でした。しかしながら、 お断りするのは、進言しようとしていた事との整 おり、どうも文学的なことや学術的なことも不得 合性がないのではないかと思い、理事就任をお受 手で、頭を使わず体を使う体育会系の体質から抜 けすることとなりました。 け出せないでいるようです。不得手な分野は、少 まだ就任2ケ月程ですが、鳥取に通う機会も増 し大目に見ていただいて、比較的慣れている分野 え、いろいろな会に出席する機会も増えましたが、 から少しずつ仕事をこなしていけたらと思ってい まだまだ慣れないことが多く、まず、最初の1年 ます。 は、先輩役員の先生方に教えをいただきながら、 鳥取県医師会監事就任にあたって 監事 この度、県医師会監事を拝命いたしました。 吉 中 正 人 要となるということだと思っております。 私は、京都での勤務医生活を経て、平成元年に 医師会活動は、医療行政とのかかわり、住民の 帰郷しましたので、鳥取県医師会に入会させてい 皆様の健康に対する意識の喚起等、公衆衛生学と ただき1 4年が経過したことになります。開業にあ 相い通じるものが多くあるように感じます。 たり、恩師川井啓市教授は、日常臨床を公衆衛生 今回、県医師会のstaffに加えていただくにあた 的な目をもってやりなさいと、はなむけの言葉を り、公衆衛生の勉強が足りなかったことを幾分残 下さいました。その意味は、疾病には一次予防、 念に感じている次第です。 二次予防、三次予防がある。病気特に成人病と戦 至らないところが多くありますが、先輩諸先生 うには、一次予防の健康教育と二次予防の総合的 方のご指導ご鞭撻を賜り、今一度情熱を傾け鋭意 検診が必要であり、医師、co―medical 努力したいと思います。 staffと行 どうかよろしくお願いいたします。 政の協力が必要となる。不幸にして、三次予防の 対象となった病気の方は、cureとcareの両者が必 8 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 中四国連合 平成1 4年度 中国四国医師会連合総会開催 鳥取県医師会担当 !!!!!!!!!!!!!!!!! !!!!!!!!!!!!!!!!! !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 野常任理事、山家理事、吉中監事、 標記総会を鳥取県医師会担当により開催し た。 医療改革、医療報酬改定など議題は多く、 米本東部会長 分科会Ⅲ 各県からの提案をまとめ日医に提言すると共 に、各県の状況について意見を交換した。 助言者 日本医師会 出席者 長田会長、岡空・岡本常任理事、 中井・宮 日医より坪井会長以下青柳副会長、櫻井・ 菅谷常任理事も参加され、加藤尚武鳥取環境 大学学長、武見敬三参議院議員の特別講演も 行われた。 !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 期 日 平成1 4年5月2 5日(土) ・2 6日(日) 場 所 ホテルニューオータニ鳥取 櫻井秀也常任理事 !・石田理事、岸田監事、 伊藤中部会長 1 8:3 0〜2 0:0 0 懇親会 〈関連会議〉 1 4:0 0〜1 6:0 0 中国四国ブロック広報担当理 事連絡協議会(日医主催) 第2日 鳥取市今町 [日程] 第1日 社会保障・地域医療 5月2 6日(日) 8:5 0〜9:3 0 特別講演Ⅰ 「政策決定過程における日本 5月2 5日(土) 医師会のスタンス」 1 3:3 0〜1 5:0 0 常任委員会 出席者 日本医師会長 長田会長、大石・野島副会長、岡 坪 本常任理事 介護保険 孝 先生 1 0:1 0〜1 0:5 0 特別講演Ⅱ 青柳 「医療制度改革と自由」 助言者 日本医師会 出席者 長田会長、野島副会長、渡辺常任 参議院議員 理事、神鳥・安部・川原理事、栗 武 俊副会長 見 敬 三 先生 武 先生 1 0:5 0〜1 1:3 0 特別講演Ⅲ 原西部会長 分科会Ⅱ 栄 9:3 0〜1 0:1 0 総会(分科会報告、議事) 1 5:0 0〜1 7:3 0 分科会 分科会Ⅰ 井 医療保険 「現代医療と倫理」 助言者 日本医師会 菅谷 出席者 長田会長、大石副会長、富長・天 鳥取環境大学学長 忍常任理事 加 9 藤 尚 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 中国四国医師会連合常任委員会 日 時 平成1 4年5月2 5日(土) 1 3時3 0分〜1 4時 例年との特記事項は日本医師会創立特別事業の一 場 所 ホテルニューオータニ鳥取 つである親善野球大会が開催され、中四国と九州 2F の試合で宮崎県が勝ち、九州・中四国連合チーム 次 鳳凰の間 第 が全国大会で優勝した。また、行政との関係で岡 1.開 会 岡本常任理事 山県医のお骨折りで中四国保健医療担当部長会と 2.挨 拶 中国四国医師会連合委員長 の連絡協議会を開催した。医事紛研究会は1 1月に 長 田 昭 各県顧問弁護士も参加願い開催した。 夫 今回の各種研究会への協力に感謝する。さる5 会 計 報 告 は、収 入1 4, 3 7 8, 1 8 4円、支 出 月1 8日、山口県医師会元会長藤野巌先生の葬儀に 1 2, 2 9 2, 3 7 9円となり、繰越は2, 0 8 5, 8 0 5円となっ 連合を代表して出席し、併せて日医坪井会長の弔 た。前年より7 8万余の減となった。 特別要因は野球大会等の1 2 8万円である。 辞を代読してきた。 以上の事業報告及び収支決算を承認した。 藤井山口県医師会長、故藤野先生の葬儀に長田 (3) その他 会長はじめ各県からご出席を頂いたことに感謝す 日本医師会の各種委員会委員の推薦依頼につい る。 3.報 告 て 日本医師会からブロック選出委員の推薦依頼が (1) 中央情勢報告 あり、1 9の委員会について各県の希望調査を行い 形見重男日医理事・香川県医師会長 調整の結果、日医に推薦した。 この4月から長田会長とともに理事に就任、理 事会等に出席。今回の診療報酬改定は納得できる ものではない、中四国の意見を反映する。 理事懇談会では、今回改定の△2. 7%の根拠の 質問・意見があったが、科ごと振り分けに批判が 出た。全国の意見を反映して緊急レセプト調査が 取り上げられた。シュミレーションでなく実態調 査でないと迫力がないとのことであった。 医師・歯科医師国家試験について障害を持つ人 の規制緩和の件が報告されたが、内容は今後であ 4.協 る。 日医からの各種委員会指名委員の報告があった。 議 (1) 分科会・総会の運営について 鳥取県医師会 (2) 平成1 3年度中国四国医師会連合庶務・会 岡本常任理事 2 5日の各種研究会の運営の具体的内容について 計報告 高知県医師会 提案、2 6日の総会日程を変更した状況を説明し了 恒石常任理事 承された。 事業報告は連合総会及び各種研究会を5月2 6、 2 7日に開催、秋の研究会は9月2 2日に開催した。 1 0 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 なお、平成1 4年度は医学会会計から総会会計に (2) 平成1 4年度中国四国医師会連合各種研究 3 6 0万円(1人2 0 0円分)を寄付取扱いを行うこと 会の開催について も確認した。 介護保険、社会保険の研究会は秋の連合医学会 (4) 次期開催県について の9月1 4日に高松市で開催する。医事紛研究会は 1 1月に米子市での開催を提案した。これについて 連合規約に基づき、愛媛県医師会の次期開催を 愛媛県、山口県から賛否両論があり、鳥取県医、 決定した。これを承け、村上会長から承諾と日時 香川県医で調整することとした。 を1 5年5月2 4、2 5日とし、松山市で開催する旨の 表明挨拶があった。 (3) 総会及医学会の負担金について (5) 中国四国医師会連合事務局長会議の開催 昨年度からの継続審議となっていたが、総会の について 繰越額が年々減少傾向にあり、一方医学会の繰越 しは増加の一途であることから、4案を提起し、 例年開催しているので、本年も開催することを 総会1人当り2 0 0円増、医学会2 0 0円減案に1 5年度 提案し了承された。開催時期は7月とし、詳細は から改正することを承認した。 事務局で調整する。 分科会Ⅰ 「介護保険」 理事 神 鳥 高 世 1)更新認定の有効期間について 標記の会が青柳俊日本医師会副会長をアドバイ 2) 「痴呆患者に対する二次判定方法」の手引き ザーに、野島丈夫鳥取県医師会副会長の司会進行 の取り扱いについて で開催された。 3)介護保険審査会への審査請求の状況について 各県からの提出議題は1 4題で、その内容から以 下のように四つの項目に大別して討論が展開され 4)介護老人保健施設の他科受診について た。 5)在宅リハビリの推進 6)今回の医療費マイナス改定に伴い、来春より A.施設入所提供体制 1)各県における施設入所待機者の実態について の介護報酬改定でのダウンが危惧される介護保 2)在宅介護と施設介護のバランスについて 健施設では身体拘束ゼロや個室化への取り組み、 3)平成1 4年度の介護療養型医療施設の指定状況 について 4)厚生労働省が示した介護保健施設(介護療養 型医療施設など)の参酌標準の対応について 5)介護保険について 6)各県における介護保健施設、3施設(介護福 祉施設・介護老人保健施設・介護療養型医療施 設)の医療提供の面より見た実体の差異につい て B.介護保険における諸問題 1 1 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 ユニットケアの検討、第三者機能評価などケア ままの状況では介護保険財政を圧迫することが の質を問われるのは必須であるが各県での取り 懸念される。在宅介護へのシフトを促すために 組みについて は、1)家族の介護力がある。2)継続的にリ C.介護相談員、第3者評価事業 ハビリテーションが受けられる環境にある。 1)介護相談員は利用者とサービス提供者の橋渡 3)有事にはすぐに医師が駆けつけてくれる。 し役と位置付けられているが、市町村によって などの条件を充たす必要があり、これは主治医 はオンブズマン機能を求め、施設監査となって 制度との絡みで重要な問題点であるとされた。 いる所もあると聞いているが、各県の対応とそ 特に「在宅リハビリ」については、サービス利 の人選、さらに実態状況について。また広島県 用が少なくその推進のための方法として地区医 では第三者評価事業を社会福祉協議会に委託し、 師会でリハビリテーション支援センターを作る モデル事業から実施に入ろうとしているが各県 案や医師会立の訪問看護ステーションを複数作 の状況は如何か。 りO.TやP.Tを巡回させる方法などが提案された。 D.今後の県医師会レベルでの介護保険の対応 C.介護相談員、第3者評価事業 1)介護保険制度施行に際し、日本医師会、地区 日医の調査によると介護に関する苦情も事故 医師会ともども介護保険に取り組んできたが、 発生件数も全国的に見ても極めて少なく順調に 県医師会レベルでの介護保険へのかかわりは、 経過しており、今後は医療系のみでなく福祉系 あくまでも市町村など保険者の支援が中心であ の評価をして行く予定との報告があった。 る。広域連合内の地区医師会への伝達、要望の D.今後の県医会レベルでの介護保険の対応 集約など県医師会としての役割はあるが、主体 県の介護計画支援委員会への協力や居宅支援 的な事業は乏しく、地域医療の推進的な役割が 事業者やケアマネージャーの連絡協議会などを 多くなっていると考えられる。今後の介護保険 後方支援するなどの意見が出された。 の検討のあり方について各県の考えを伺いたい。 (印象に残った主たる論点) この他、今回の会議では1 3項目にわたる「日 A.施設入所提供体制 医への提言」が各県より提示されたがこのうち、 各県共に施設入居待機者が多いという実態が 高齢者医療制度について、青柳日医副会長は、 明らかとなったが、このうち介護療養型医療施 介護保険との整合性や統合についてさまざまな 設については、県の計画数を下回っているとい 課題があるが、財源的にも統合すべきだと述べ う現状が示された。これに対し、医療か介護か た。また、その給付についても1)予防給付2) の選択を決めかねている医療機関が多い中に 医療給付3)介護給付の三本立てを考えている あって、3施設入所者の平均介護度を調査した との話があったが医師や医師会の強力な介護保 データでは、介護療養型医療施設の平均介護度 険への関与が重要な条件であると強調された。 は4.5で他の介護老人福祉施設や介護老人保健 また、来年4月の介護報酬改定に向けて日本 施設に比して医療面でのニーズは高く、その存 看護協会、全国老人保健施設協会、介護療養型 在意義はきわめて高いとの指摘がなされた。 医療施設協議会など四団体で統一提案を出す予 B.介護保険における諸問題 定にしているが、これは次期診療報酬改定のモ デルケースになるのではないかとの見方も示さ 介護保険制度設立時の「在宅での自立」とい れた。 う目標に反して施設介護が増えているが、この 1 2 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 分科会Ⅱ 「医療保険」 常任理事 富 長 将 人 平成1 4年5月2 5日(土) 、ホテルニューオータ二 の解説がなされた。日医より政治的力のある団体 鳥取に於いて、鳥取県医師会担当で開催された。 が多くなっており、日医の力が通らない、という 助言者として日医の菅谷忍常任理事をお招きし、 ことのようであった。 各県提出の議題についてコメント頂いた。提出議 2.保険者機能の強化について 題1 7題と日医への提言1 5題が寄せられたが、多く 保険者によるレセプトの直接審査や保険者と医 は、現在進められようとしている医療制度改革に 療機関との直接契約が問題となっている折、山口 関するものと、今回改定された診療報酬点数等に 県に於いて、直接審査を推進する動きがみられた 関するものであった。ここでは、主な議題に対す が、県医師会と市医師会との適切な対応により、 る日医の見解を中心に報告したい。 これを阻止することが出来た、との報告がなされ 1.医療制度改革について た。他県でこのような事例がないか、との議題に 現在、医療制度改革は、医療関係者を締め出し、 対し、各県での具体的事例は見られない、とのこ 市場原理主義者、企業経営者を中心に進められよ とであったが、全国的にみると、他にも3件程 うとしており、誤った方向に向かう危険性がある。 あった、とのことであった。このような動きに対 日医がリードして改革を進めていくべきであると しては、早期に対応すること、各地区での医師会 思うが、各県の意見はどうか、との議題に対し、 相互の連帯意識が大切である、との主張がなされ、 各県の意見は、議題提出県とほぼ同様のもので また、直接契約の動きに対しては、各医療機関に あった。特に、最近報道された神戸市における 対し、安易に契約を結ばないよう、指導、啓発が なされることの必要性が強調された。 「医療特区」の問題がとり上げられ、医療への市 3.新診療報酬点数に対する再改定について 場原理導入に対する危惧の念が示された。 日医としては、市場原理、営利企業の参入は、 今回の診療報酬改定は、マイナス2. 7%という 絶対阻止しようとして対応しているが、「理屈で ことであったが、実際にはそれ以上のマイナスで 通るから阻止できる、という訳ではない」即ち「正 はないか、との意見に対し、全体に同じようなマ しい方がとり上げられる状況ではない」との日医 イナスにはならず、各科でその影響に差があるこ とが不満に繋がっている、との指摘がなされた。 再改定要求に向けて各県でどのように動いてい るか、との問に対し、各専門部会毎に所属学会を 通じての働きかけや、県選出の国会議員等への要 望書の提出、改定による影響に関するアンケート の予定、等が報告された。現在、日医で実態調査 中であり、影響が深刻であることが検証されて、 再改定要求へ向かうであろう。 特に、再診料等の月内逓減制や、長期入院にお ける特定療養費化の問題、手術料算定に当たって 1 3 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 の施設基準の問題、等が再改定の対象として取り いうのが発端であり、他の意義はない、とのこと 上げられるべき、との意見が多く、日医の見解も であった。また、返戻されないのは当分の間、と 同様であった。 なっているが、「当分の間」とは次の通達が出る 4.レセプトでの主病名、副病名の記載について までであり、通達が出る予定は今のところ無いの レセプトへの主病名、副病名記載の通達に対す で、半永久的と考えてよい、即ち、ずーとこのま る各県の対応は様々であったようであるが、多く ま従来どおり、とのことであった。 の県はこれに反対の立場であった。支払基金にお 5.その他 本連合総会開催の前日、県内西部の某会員より、 ける検討会の結論が、厚生労働省でもそのまま認 められ、「当分の間、主病名、副病名の記載がな その日に配布された日医からのQ&Aの記載に、 くても返戻されない」という通達が出されたばか 整形外科領域で納得のいかない回答が2点ある、 りであるが、問題は、この主病名、副病名記載の との指摘を受けた。本分科会に於いて、急遽、臨 通達が出された真の意義は何か、ということと、 時の提出議題として取り上げ、整形領域の出席者 当分の間、とは、いつまでなのか、そのうち復活 の意見を求めた。その結果、2点のうち1点は不 するのか、或いは廃止されるのか、の2点であっ 合理、との結論であったが、1週間後の本日、日 た。 医より地区医師会を通じて、この不合理なQ&A を取り消す旨の通達がFAXで届いた。 これらに対する日医の見解は、まず、前者につ 不合理な点を迅速にご指摘頂いた会員と、素早 いては、2 0 5円以下の薬の内容が明らかになれば 病名が必要になるが、これを必要としないように、 く対応して頂いた日医に感謝したい。 即ち、レセプト病名を書かなくてよいように、と 分科会Ⅲ 「社会保障・地域医療」 常任理事 岡 空 謙之輔 医常任理事のコメントから印象に残ったところを 第3分科会はコメンテータとして日本医師会の 要約して報告する。 櫻井常任理事を迎えて定刻に開始した。本分科会 [1]各県の議題と回答 の議題として「各県からの提出議題」が大分類A A:医療改革 !!!!!! からH、うち小分類1)―1 5) 、「日医への提言」 1)営利企業の医療参入について《島根県》 として1)―7)であった。 2)規制改革推進3カ年計画の問題点について 既に前もって各県に送付しておいた冊子に詳細 《山口県》 にわたる問題提起と回答が掲載されているので、 必要最小限の補足発言と討議に時間を使いたいと 1)2)とも各県の考え、取り組みに共通点が いうのが当番県の方針とし、岡本公男常任理事の 多い。医療抜本改革の名のもとに 司会により、類似テーマ毎に随時櫻井先生のコメ (1) 生命の尊厳より経済性を優先している。 ントを頂く形で進行した。また各県提出議題と日 医師の犠牲の上に乗って改革を進めようと 医への共通或いは類似のものは一括して討議した。 している。 以下テーマ毎に各県から出された話題と櫻井日 (2) 保険者機能の強化は患者の個人情報の拡 1 4 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 る卒後2年間の臨床研修義務化対策が紹介された。 散につながらないか。 研修医の身分、給与、保険、指導医の処遇改善が (3) 問題点を集約して、議会や住民にアピー 必要条件である。実施までに、日医、厚労省、大 ルする必要がある。 B:小児・予防接種 !!!!!!!!! 学で充分協議をしてもらわねばならない。 の現況ついて《香川県》 会として、新卒研修医個別に研修計画や手当て等 各県の病児(病後児)保育の普及状態の詳細が 契約を結びローテイション研修してもらうモデル 冊子に載っており、特に追加発言はなかった。以 事業を開始したところであり、人数を増やして試 前あったと記憶にある、広島の会員制の施設は現 行して行きたいということであった。 3)幼児健康支援一時預かり事業(病後児保育) 日医櫻井常任理事のコメントによれば日本医師 !!!!! D:産業医 在の補助制度にのっているとの報告を受けた。 8)日医認定産業医の事業所への選任率向上につ 4)乳幼児医療費支給事業及び母子家庭等医療費 いて《岡山県》 支給事業と日本体育・学校健康センターの災害 9)産業医選任義務事業所基準の法的見直しにつ 給付について《香川県》 いて《岡山県》 各県各様の取り扱い状況が報告にあり、追加発 日医認定産業医に事業所が当らない、一方では 言なし。 5)予防接種広域化への取組について《山口県》 産業医を置いていない事業所や値引きを要請する 6)広域化予防接種事業の取り組みについて《広 事業所もある。不景気の折り産業医配置が思うよ 島県》 うには進まないが、小規模事業所の産業医共同選 本県では予防接種新法発足のときから全県一区 任事業の採用例もないようである。 !!!!!!!!! E:病院前救護体制 相互乗り入れには至っていないものの県内ほぼ同 1 0)各県のメディカルコントロール体制への取り 一料金となっているが、予防接種は市町村長の管 理下にあり、人口規模の大きな町村を多数かかえ 組みについて《岡山県》 る県では広域統一化は困難のようだ。全国一区制 広島県から取り組みの詳細な説明があった。地 対協(鳥取県の健対協に当る?)内に「救急医療 が理想(櫻井日医常任理事) C:研修医 !!!!! 体制専門委員会」を設置、そのなかの「病院前救 岡山、広島両県から平成1 6年から予定されてい 分にイニシアティブをとる形での運用を想定して 7)研修医《徳島県》 護部会」で協議・検討を行っており、医師会が十 いるという。 !!!! F:検診 1 1)乳癌マンモ併用検診の普及について 《岡山県》 1 2)地域独自の検診についてお伺いいたします。 《高知県》 マンモグラフィーが乳癌検診モデル事業として 導入されている地域もあるが、マンモ以前の触診 技術、マンモに習熟した医師と技術者そろっては じめて効果が発揮出来るという。 1 5 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 かかる事態に対しあらゆる手段・方法を駆使し PSA腫瘍マーカー、ペプシンノーゲン法によ る胃ガン検診のモデル事業などを行っている地域 た振興策をすべきと考えるが、各県の賛同を得て、 も報告された。 日医にその実現方を切望したい。 G:生活習慣病 !!!!!!! これは人口の少ない地区の共通した悩みと感じ 1 3)生活習慣病の未然防止のための予防活動につ た。 2)社会保障の充実を図るに何故医師の犠牲を強 いて《広島県》 いるのか《香川県》 「健康日本2 1」の各県版の策定状況が披露され 改定に対する反論を書いただけのことであると たが、小児期からの生活習慣病、乳幼児期から学 童期の健康保持対策もくみこまれていたが、関連 いう。 として、「老人保健法」に対比される「小児保健 3)社会保障《山口県》 「社会保障政策のあり方」 (変えられつつある内 法」を制定し、乳幼児期から青年期を通して身体 容に対する日本医師会への提言) 的健康のみならずメンタルヘルス、薬害、スポー 今後のわが国の社会保障制度政策の方向性を示 ツなど全人的な健康を守る基盤とするよう日医へ すものとして、「医療制度改革の課題と視点」 (厚 お願いした。 !!!!!!!! H:情報システム 生労働省) 、「社会保障改革大綱」 (政府・与党社 1 4)ORCA《徳島県》 会保障改革協議会) 、「今後の経済財政運営及び経 1 5)電子カルテ《徳島県》 済社会の構造改革に関する基本方針」 (経済財政 諮問会議)が公表されたが、最も影響力の強いも ORCAはインストールが難しいこと、サポート のは「基本方針」であろう。 する業者に乏しいという苦情があった。県によっ てはインストールをサポートするCDを作成して (1) 社会保障制度改革は、新自由主義的改革 利用しているという。いまのところいずれの県も を排除し、公的社会保障費の総枠拡大を選 電子カルテの導入による情報共有のネットワーク 択すべきである。要するに財源をどこにも の実用化は進んでいない。 とめるかということである。 日医櫻井常任理事はコメントでORCAを単にレ (2) 社会保障制度改革の視点が高齢者層に偏 セコンとして価値だけとは思っていない。電子カ 重しすぎている印象を持つ。現役世代層へ ルテは医療情報の標準化のための有力なツールで の対策や児童福祉、障害者福祉等のいわゆ あるとともに患者の治療のための情報共有化にも る社会福祉の拡充にも力点をおくべきであ 役立つが、患者のプライバシーと守秘義務をどう る。 扱うかの問題をいかに処理するかが課題であり、 (3) 先送りされた「高齢者医療制度」は随分 秋になると思うが電子カルテの書き方講習会をし 古くから云われた問題だが創設に向けて早 ようと思っている。 急に取り組むべきである。その時の負担に [2]日本医師会への提言 対するスタンスはどうか。 1)へき地医療機関に希望の光を《島根県》 高齢者の自己負担が大きくなりすぎるの ではないかと危惧されるが日医の態度がし 人口の減少等から所得の大幅な減少により将来 りたい。 展望は全く暗く、一縷の光も見えず、医師の高齢 (4) 社会保障費の財源として、目的税化した 化、後継者不足、更に若い医師も進出しない等が 消費税に求めるべきである。年金制度も同 へき地医療の現実である。 1 6 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 時に考えるべきであるが、踏み込みがたら すべきことが多いが、すぐに実行に移せるもの ないのではないか。 と移せないものとある。たとえば1.医師会再 編にしても、行政単位と医師会活動は密接な関 (5) 終末医療のあり方について、日本医師会 係があるが、場所によって、一つの行政単位内 の考え方を明確にすべきである。 に多くの医師会があったり、逆に一つの医師会 櫻井常任理事コメントから: 1)島根県を訪れた時の印象から地形的なこと、 が多数の市町村を抱えている場合もあるのが現 人口的なこと等から非常な御苦労されている 状だが、市町村合併などで、状況が変ってくる のを感じた。へき地医療に対する課題も多岐 かもしれない。2.代議員会のあり方、代議員 にわたるので、今後とも協議して行きたい。 会の選出方法にしてもたとえば直接選挙と間接 2)ものと医術とのフィーがはっきり分離出来 選挙には互いに利点欠点合せ持ち、検討するに ていないで、うまく説明にはならなかったが しても、他の方法によって代議員会の活性化を 3)の提言は多くの課題があるが、提言として 計るほうが早道の場合もある。3.保険医の指 伺って今後日医協議に持って帰りたい。 定権限では医師会員でないと保険医はだめだな 4) 「小児保健法」の制定と予防給付の拡大につ どというと、独禁法に触れるし、問題ある会員 いて《広島県》 ときめつけても制裁を加える前に医師会にいて これはG生活習慣病―1 3)とまとめて一括協議 もつまらないと脱会すれば思うように管理でき した。 ない。4.情報開示問題については日医として 5)メディカルコントロール体制への取り組みに すすめて行かねばならない問題である。5.政 ついて《岡山県》 治活動については医師会活動と医政を分離して これはE:病院前救護体制―1 0)と一括協議し いる通りで、建て前論になるかも知れないが、 た。 根本は医師会の組織が強くなり、会員の帰属意 6)日医未来医師会ビジョン委員会答申について 識がたかまれば自然と解決していく問題である。 (質問) 《広島県》 6.広報活動については特にコメントはなかっ た。 1.医師会の組織単位の再編について、2.代 7)医療情報システムについて《愛媛県》 議員会のあり方について、3.保険医の指定権限 H:情報システムの項参照。 4.情報開示、5.政治活動、6.広報活動など について種々の場合、或いは実例をあげて考えが 最後に長田昭夫会長から櫻井日医常任理事に謝 述べられた。 辞があり、概ね予定通りに終了した。 櫻井常任理事コメント: 未来ビジョン委員会の答申といっても、協議 1 7 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 〔特別講演Ⅰ〕 政策決定過程における日本医師会のスタンス 講師 日本医師会会長 坪 井 栄 孝 先生 民党の先生方には強く申し上げているところです。 中四国医師会連合総会が大変盛会に行われてお 我々の政策を、医師会がこう言っているからと りますこと、まず心からお祝い申し上げます。 か、あるいは医師会がこういう圧力をかけるから、 先般の医療費のマイナス改定では、先生方に大 変大きな不満をお持たせいたしまして、大変申し だから国策に関して反対だというような意見を、 わけないと思っております。しかし、天下の情勢 自民党の上層部におられる方がかなり公然と発言 等からかんがみて、我々が何を一番守らなければ をされる。これに対しては我々医師会員一堂、団 いけないかということを思慮の末であるというこ 結して毅然とした態度で注意をし、さらにまた、 とも、ご配慮いただければ大変ありがたいと思い より積極的に医療というものを理解させるための ます。天下国家を考え、大きな立場から日本医師 指導をしていかなければいけないと私は考えてい 会が国策のメジャーとしてこれからも成長してい ます。そういう意味で、現在の日本の医療政策が くよう先生方のご支援をいただきながら、私も身 どういう過程で決定されているかといえば、先生 を粉にして働いていきたいと思っておりますので、 方は既にご存じのとおり、私自身、先生方に常に どうぞよろしくご支援をいただきたいと思います。 いろいろとお話をしていますように、医療政策は わが国における政策決定過程 こういう格好でつくられるべきだという提案を日 本医師会が行い、着々とその準備を進め、その方 本日、こちらに提出してあります演題は、「政 策決定過程における日本医師会のスタンス」とい 向にかなりの成果を上げてきたつもりでいました。 うことですが、我々は学術専門集団としてその本 ところが、今回、小泉内閣の発足とともに、旧 領をいかんなくこれから発揮していかなければい 大蔵官僚あるいは現在の財務省、さらに言えば内 けない。特にこのような複雑な、例えばヒューマ 閣府という官僚主導型の大きな勢力が台頭して、 ニズムの問題が表面化している現在では、我々こ そのバックグラウンドを受けながら小泉さんが政 そ難しい医学の国民への橋渡しとして、この問題 策を決めてしまう。しかも、それがトップダウン をしっかりと伝達する義務があるわけですから、 で閣議決定まで持っていってしまうというふうな 本来の我々の職務をおろそかにするわけにはいき 非常に異常な状態が出現したわけです。しかし、 ません。しかし、現在のような我々の医療政策が、 だからといって我々は引っ込み思案でいるわけに 我々の医療そのものが、政治的な、さらに突っ込 はいかない。それならば、そういう体制の中で、 んで言うなら日本においては政争の具に使われる 我々は専門職として、医療集団として国民のため ということに関しては、私はどんなことがあって に何を主張していかなければいけないか、どこに も我慢ができない。これは、政府・与党、特に自 くぎを刺さなければいけないかをいろいろと考え、 1 8 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 そして実行してきた経過等を今日の話の中に織り あり、自民党からの意見も加味されながら、それ 込んでお話をしていきたいと思います。 が時の内閣官房に送られて、閣議決定まで行くと いうのが従来の方法であったわけです。 ご存じのとおり、政策決定過程というのは、従 来厚生労働省が一つの立案の動機づけをもって立 これは当然財政主導型のものになりますから、 案されますが、その後ろには旧大蔵、現在の財務 それでは我々の政策というよりも、国民のニーズ 省が厳然と控えています。そして、それを官僚が を反映した政策が入ってこない。したがって、 そのまま政党(自民党と書いてありますが与党と 我々が独自の政策をダイレクトにここと戦わせて、 いう方が正しいかもしれません)に提出するとい そして、それを与党が判断するという構図をつく う構図が、彼らの最も望ましい方法というか、や るのが、国民のために最もいい政策決定であると りたい方法です。しかし、それではやはり日本医 いう主張をしました。 師会をはじめとするいろんなうるさいところがが 日本医師会の目指す政策決定過程 あがあ言うから、何とかここで、ガス抜きと言う これは日本医師会の案です。厚生労働省あるい と言葉が過ぎるかもしれませんが、審議会をつ は財務省が加味された案が、審議会でオーソライ くって、そこでオーソライズしたという形、あく ズされて出てくることに関しては、これはそれで までも形をとって与党に投げ込むわけです。 いいだろう。国に財政がある以上、財政的な論議 与党は、基本問題調査会等にそれを受けて、そ をしっかりとする。彼らは少なくともプロですか して各団体にその政策に関しての案をいろいろと ら、正論をもって審議されることに関しては正し 問い合わせる。ここにシンクタンクがあるわけで いと思う。しかし、一方的にここだけが政策決定 もありませんし、政策決定の能力があるわけでは 能力を持っている、あるいは決定されることに日 ありません。もちろん立法府ですから行政府を使 本の医療政策の決め方の悲劇がある。これも大切 うということで構わないのですが、何ら意見を ですが、しかし、もっと国民が望んでいるのは、 持っていない。紙一枚書けませんから、当然ここ 国民がどういう医療政策を必要としているか、ど から出てきた紙をもって、与党あるいは自民党の ういう政策、どういう法律をつくってもらったら 案であるということを公然と言っているわけです。 幸せなのかという意見をダイレクトに我々が集約 この中には日本医師会も委員として入っています する。我々には当然その義務があるわけで、毎日 が、少数意見ですから、報告書が出たとしても少 毎日患者さんと接しているわけですから、だれよ 数意見として取り扱われるか、あるいは反対意見 りも我々がよく知っているわけです。その政策を として取り扱われるということで流れるわけです。 つくり、そして政党審査という機構の中、同じ土 ここで我々が随分汗をかき、政策に関して一生 俵の中にこれを投げ込む。彼らは財政的にプロで 懸命進言をすることがあっても、彼ら自身はこの すし、我々は医療政策的にプロですから、その洗 案件を持っていませんから、結局はここに従わざ 練された政策を、本当は国民がどちらにするかを るを得ないわけで、多少修正はしますし、日本医 判断することが正しいのですが、国民がすべてそ 師会が反対しているからなどということは言えま の判断に参加することができませんから、国民の すが、しょせんはここに隷属したような集団です。 代表である政治家が持っている政党審査という機 要するに、これが一塊になって日本医師会と政策 構の中で判断する。パーシャルにいいところだけ 論議をしているというふうに考えると一番わかり とるということでも構わないと思います。そうい やすいわけです。曲がりなりにもそういうことが うことで法律を立案するための審査をし、それを 1 9 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 は財政主導型の、要するに医療の問題でいえば、 総理大臣が閣議決定をし立法化する。 もちろん議員立法という方法もありますが、そ 医療費が安ければ日本の医療の政策は成功だとい れはともかくとして、こういうトライアングルの うような格好となっている。もし総理が本当にそ 形をつくることが日本の医療政策決定の上では必 う思われてトップダウンで決めようとしているの 須条件だということを日本医師会は主張してきた であれば、それは問題であるし、間違っている。 わけです。しかし、だんだん場なれと言うとおか 総理大臣は総裁ですから、本来間違っているとい しいですが、審議会そのものの実態がばれてきま うことを与党がしっかりと意見を言って、そして した。厚生労働省が自分の気に入る人たちを選び、 それを改めさせるとか、あるいはよりいい案を提 それのガス抜きに日本医師会が入るわけですから、 出するとか、そういうことをするのは当然与党と 審議会に出席すること自体、日本医師会としては しての義務である。そのために我々は自民党と一 必ずしも好ましいことではないのだと主張してき 生懸命協調しているわけです。 ところが、先生方は恐らく信じられないだろう て、だんだんそれが崩れてきましたから、もう少 しいい方向に行くかなと私は思っていました。 と思いますが、幹事長、政調会長、総務会長と 小泉内閣における政策決定手法 いった幹部は別として、何々会の会長とか何々集 ところが、突然小泉内閣が誕生しました。これ 団の議長という人たちが直接この中に入り込んで は小泉内閣が誕生したからできたのではなくて、 いって、そして物を申してくるということは、私 小渕内閣のときから、官僚を使って政策を決める の見る限りでは皆無です。それどころか、ここか ということで、「今後の政策は政治が決める」と ら上意であるという印籠か何か持ったような格好 いううたい文句ができたのですが、現実にはとん で自民党の総務会になだれ込んで、総務会の決定 でもない、今まで見たこともないような官僚王国 を覆すような状況が起きている。これが政党政治、 になってしまったわけです。その官僚も、財務省 民主主義国家のあるべき姿なのか。どこかの開発 をわざわざ枠の中に入れてありますが、彼らの考 途上国のクーデター寸前の国家のやることではな え方をバックグラウンドに背負ってすべてが決め いかと思うくらい、強引なやり方をしている。し られていく。その中に、何をやっているのかわか かし、それは官僚がプロだと思ってプライドを らないような素人集団の集まりの諮問会議とか規 持ってやることですから、そういうこともあり得 制改革会議というものがあり、言うなれば独断的 るだろうと私は思います。それを受け切れていな にここで政策を決め、ある程度審議をしましたよ い我々が支援する政党そのものの腰の弱さという という形をとって、恐ろしいことに、そのまま か、腰の弱さというよりも統一のなさ、むちゃく トップダウンで閣議決定をするという構図が現在 ちゃです。ここの意思を投じていないわけですか です。 ら、それはやはり我々は看過するわけにはいかな 私たちは、この考え方がやれファッショだとか、 い。 厚生労働省も財務省のバックアップでつながっ やれ間違っているということだけで対応している つもりは全くありません。総理の考え方ですから、 てはいますが、これもやはり中に入り込んでダイ これはこれとして、一国の政策として、やり方と レクトに内閣府に物を言うとか、あるいは官邸筋 してはこういう方法もあるということだと私は思 に物を言うことはできない。官邸筋といえば官房 います。ただ、問題は、こういうことを使って 副長官になりますが、その上の官房長官あるいは オーソライズするという形をとりながら、実際に 総理に言うこともかなり差し控えている。それで 2 0 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 は、従来どおり厚生族と言われている自民党の先 であろうと思うので、それでは連絡をしてくださ 生方と話をしているかといえば、それもあまりよ いということで待ちます。実際には連絡が行って くしていない。要するに右往左往するというのが いない。行けないのです。そういう状況下で今回 私の見ている現状です。 の問題が起きたということは、先生方にとっては 小泉総理との直接交渉 大変腹立だしいことでしょうし、また、おまえは それでは、我々が持っている理想、国民のため 医師会長として何をやっているのだ、そんな弱 の医療を確立するための理想を、今の内閣のこの かったのかという話になるでしょう。まさに私と 機構の中でどうしたら意見を聞いてもらえるか、 しては皆さん方におわびをしなければいけないと どうしたら少しでも我々の考えている理想と思わ ころですが、このガードというかサークルの強さ、 れる医療が実現できるか。やる方法は1つしかな あるいはトップダウンの決め方のエネルギーは、 いわけです。こういう人たちを相手にしないで、 今まで日本医師会が経験したことのないものであ トップダウンが下る前に日本医師会がこの中に入 ることには間違いない。 り込む。入り込むというのは言葉が悪いですが、 ダイレクトにいろいろ交渉し、自民党の上層部 ダイレクトに総理に交渉する以外にないのです。 と交渉して、閣議決定されたものをひっくり返し もちろん総理が国の政策のすべてを熟知している たものもあります。火はまだすっかり消えていま というわけにはいきません。当然「わかりました」 せん。株式会社の問題等については出たり入った というご返事ではなくて、「幹部に話しておきま りしていますが、あれは閣議決定で決まったもの す」という話になります。その後で私が自民党の だから日本医師会は余計な口を出すなとか、伸び 幹事長あるいは政調会長とじかにお話をして、か 率管理に関しては閣議決定で決まったものだから、 ろうじて我々の政策が現在の内閣府を中心とした そんなことを言っても決まらない、改まらない、 中枢部と自民党の上層部に伝わるわけです。 改めるわけにはいかないと、こういうところにい 先生方は、あとの人たちは何をしているのかと る委員たちから恫喝された経緯もありますが、閣 いうことを頭の中で考えられるでしょう。私もそ 議決定されたもので、もし国が滅びるということ う思います。何をしているのか。例えば先生方の であれば、やはりご訂正願わなければいけないと 死命を決するような医療費のダウン、マイナス改 いうことで、今申し上げたものも含めて閣議決定 定の真相を小泉総理がどこまで知っていたかとい したものについても変更してもらったものもあり うことを、私は直後にお邪魔をして種々お話を聞 ます。 しかし、閣議決定をしたからといって、専門委 きました。もちろん基本的なことはよくご存じで したが、2. 7%マイナスという数値の交渉の中で、 員と称する先生たちがそれをまた出して、それが 私が基本問題調査会長との間でやりとりをし、そ つぶれて、また出してというようなことで、行っ の都度出てくる言葉はどういう言葉かといえば、 たり来たりしているのが現在の医療政策そのもの 「総理の命を受けて来ていますので、この問題に の流れというか現象です。この流れというかポー ついては総理にお伺いを立てないとご返事できま ズがいつまで続くのか。そんなことを言っては後 せん」と。例えば削減率をもっと低くしろと言っ ろ向きになりますが、小泉内閣あるいは小泉純一 ても、その都度、総理のところにお伺いを立てな 郎総理大臣が続く限り、恐らくこの形は変えない いとという返事です。 だろうと私は思っています。 それならば、この中で我々が、学術専門集団と こういう状況ですから、それもあり得べきこと 2 1 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 いうことを表看板にはしていますが、政策集団と です。したがって、財政論議だけで日本の医療を して我々の思想・理念を上に上げていって、それ よくしよう、要するに医療費を節減すれば日本の を実現させていくためには、どういう政策をとっ 医療がよくなるというものを打破しなければいけ ていけばいいのか、どういう医政活動をしていけ ないわけです。これを打破するために、我々がど ばいいのか。これは先生方は既に頭の中でお考え ういう理念を持ってそれを実行していくかが、こ になり、いろんなご思案があるだろうと思ってい れから日本医師会、あるいは先生方と一緒に我々 ます。1つの案でないにしろ、先生方がお考えに に課せられた大きな課題であろうと思っています なっているものがたくさんあると思います。極端 ので、そこの点を簡略しながら今日お話をしてお な例では、ストライキをやれというような意見も こうと思います。 あります。しかし、それは特段として、これから 経済財政諮問会議と総合規制改革会議 後、従来の医政活動の中で我々が経験したことの 財政諮問会議の中で医療に関する主な論点は4 ないようなことが起きてきます。だから自民党離 つです。総合規制改革会議の中での論点は5つで れをしようということではない。この間も私は申 す。各々共通するもの、あるいは独自のものがあ し上げましたが、我々が自民党を支持するという りますが、いずれにしろ、どれを見ても、今我々 考え方には変わりはない。だからしっかりしてく 日本医師会、あるいは会員の立場からして、どれ ださいという話をしているわけです。しかし、そ 一つとして快くこれに賛成するというものはあり れもいろいろ先生方のご意見もあるでしょう。今 ません。すべて反対です。ただ、広告規制の緩和 日の読売新聞にもそんなことがたくさん書いてあ に関しては、国民サイドに立ってかなり妥協しな りました。私はそんなことは一言も言っていませ ければいけないところがありますから、これにつ んが、おもしろおかしく書けば、ああいうことも いてはそうは言いませんが、そのほかの4つは、 書けるだろうと思っています。それはともかくと 日本の皆保険制度を崩壊するものの何物でもない して、今後の医政活動の中に多少方向づけを変え ということで、最後の最後まで(最後というのは なければいけないところがあるということを、ま 勝ち負けの最後ではなくて、勝利をおさめるまで ず冒頭で先生方にご理解をしていただきたいと思 ですが) 、それまでの間、決して譲らない。先生 います。 方と一緒に団結してやっていかなければいけない と思っています。 その上で、さりながら、我々の主張してきた医 これを一つ一つ解説していきますと時間があり 療政策に関する医療構造改革構想というものは、 こういう事態になっても決して何か問題が起きる ませんので、次の話に移ります。 とか、あるいはほころびが出るようなところはあ 国際的に視たわが国の医療経済 りません。これからも我々が掲げた医療構造改革 これも先生方はもうご存じのとおり、我々医療 構想を具体的に、一つ一つ実行していくことに尽 担当者の努力で、日本は健康寿命が世界一長いと きるだろうと思っていますが、今、国がやろうと いう非常に大きな功績を残しています。健康で長 していることは、株式会社の話とか総枠規制、あ 生きができる国にしました。しかも、世界で1 8番 るいは保険者との直接取引です。これはいずれも 目ぐらいに医療費が安い国の中でそれをつくり上 政策的なものに見えます。つまり、理論の通った げた。これを「効率がいい」と言わないで何とい 医療の本質そのものを突いているようなことを う言葉で表現するのでしょうか。規制改革会議の 言っていますが、しょせんは一皮むけば財政論議 中で知っている先生方が、日本の医療は効率が悪 2 2 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 いから、非効率性があるから、ああいうふうなこ てぶつかっていくことに自信を持つべきだろうと とを変えなければいけないと、素人の世迷い言に 思っています。 もほどがあると思うくらいの暴論を吐いています 私たちの医療政策、特に医療保険政策を中心に が、とんでもない話です。したがって、我々はそ して中央集権的に、国のためには大変いい、コン んなことに恐れる必要はない。昔の軍歌に「敵は トロールしやすい政策であることには間違いない。 幾万ありとても、すべて烏合の衆なるぞ」という したがって、これをこれからも踏襲することにな のがありました。古いと言われるかもしれません るのか、あるいはほかの政策をとることになるの が、マスコミはこういうことを書けばいいのです。 かは、これからの議論の余地のあるところです。 烏合の衆ですから、これには理論を持ってしっ しかし、中央集権型の医療政策であっても、イギ かりとした説得をしていかなければいけないし、 リスのような国家管理、いわゆる医療の総枠を予 これからもその努力はしていかなければいけない 算制にしてコントロールしているような方法では と思いますが、これだけ効率のいい日本の医療、 なくて、中医協という一つのショックアブソー しかも皆保険制度であるということを崩してまで バーがあって、官僚の政策と我々民間の政策とが 見習わなければいけない世界の医療は皆無です。 その中で討議されて決定されるという日本独特の 先生方も自信を持ってそう考えていただいて結構 決定方式があるわけですから、中央集権システム だと思います。 でいいし、その中に官僚と我々とが入っていれば 医療費のことが書いてありますが、今の日本の いいわけです。もちろん政治家が入っていないと 状況からして、医療費としてはアメリカよりも3 0 いけません。政治家がそれに対してしっかりとし 兆円不足している。スイス、ノルウェー、ドイツ た判断をする能力を持てばいいわけですから、私 と比較すると8兆円から1 3兆円安い。それがトー は今の方法でいいと思います。アメリカのやり方 タルでも安いし、1人当たりの医療費からしても とか、ほかのところを選択する必要はありません。 安いということが厳然としてあるわけです。厚生 もしどうしても仲良くしようとするなら、フラン 労働省はこういう計算を当然しているわけですが、 スの方式が日本に一番近いかなと思いますが、そ 外には恣意的に出さない。我々はこういうものを れもどちらかといえば日本の方がすぐれていると 政策としてどんどん外に出していかなければいけ 私は思っています。 ないし、出すからには、それに対しての我々が国 これは医療費モデルですが、日本の医療費とい 民に提供するしっかりとした医療の質とか、ある うのは技術が向上してくると上がります。これは いはディスクロージャーに対する担保がなければ、 当然です。しかし、技術が向上したことで医療費 国民が納得しないということがあります。まさに が際限なく上がっていくわけにはいかないので、 我々の政策の中心はそこになければいけないと私 必ずそこで抑制するというインセンティブが働く。 は思っています。安いものをまた安くして日本の この曲がり角、ここのところの政策が国よって違 医療がよくなるという考え方は、どこから出てく う、あるいは国民によって違うところが問題なの るのか。素人でもそこまでは考えないだろうと思 であって、同じような技術レベルであっても日本 いますが、しかし、現実に今の内閣府を中心とし は低い位置にあるのに、アメリカは高い位置にあ た中で政策がつくられて、我々がそれに対して毎 る。ここのところが日本とアメリカの医療政策の 日毎日悩まされているのはまさにそういうことで 違うところです。ここだけ見れば、アメリカの方 すから、前述のように、我々は堂々と正論を持っ がずっと完熟していると考えがちですが、ところ 2 3 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 が、アメリカの医療費の決め方は、民間保険会社 のニーズによって選択されるという、いわゆる中 が独自の商品を売って決められるところが大分あ 医協を中心とした政策があるということです。 りますから、この曲がり角にあるインセンティブ イギリス国営型の総予算制、アメリカ型の民間 は、我々が国民の意見を聞きながら、官僚と協議 の営利事業会社(保険会社)による管理医療が日 をしながら決めるポイントと大分違います。した 本に攻め込んでくる。官僚と営利会社の板挟みに がって、結局同じ質のものであっても医療費の大 なって、今の小泉内閣の医療政策というのが右往 きさが違う。アメリカの場合は、もっとお金を出 左往している。しかし、我々は、公的な皆保険制 すから、もっといい医療がということで、どんど 度をしっかりと維持していかなければいけないと んどん高い、いわゆる金持ち型の医療保険あるい いうことです。 なぜこういう外国の制度を持ってきたいと彼ら は医療があるわけです。今の規制改革会議の人た が言っているかといえば、それは医療費の総枠を ちは、それを日本に持ってきたいわけです。 抑制したいから、非効率だからというようなこと しかし、その裏腹に、全く保険がない人たちが 2, 4 0 0万人もいるということです。ヒラリー・ク を言います。しかし、これは本音ではありません。 リントンが改革をしたいと言ったのは、日本のよ 本音は、医療の中で自由に利潤を上げたいからで うな皆保険制度をと思ったのでしょうが、まさに す。3 0兆円を超える大きなシェアの中で、株式会 この人たちをなくしたい、アメリカの恥部とも言 社がその利潤を上げられないのはいかにも口惜し うべきものをなくしたいということが非常に大き い。その中に入り込んで利潤を上げたい。これは なインパクトだったわけです。しかし、それが失 私が極端なことを言っているようにお聞きになる 敗した。 かもしれませんが、私は絶対そう思いますし、私 日本を、この時点をここまで評価するというこ 自身いろんな人たちに、官僚の一部分に、あるい とは確かに正しいこと、いいことですから、その は政治家に聞いても、それが本音だということが 努力はしなければいけません。しかし、全体的な 必ず返ってきますので間違いない、その人たちに 政策として、金持ちは限りなくいい医療が受けら 聞かなくても間違いないと思っていますが、これ れる、貧乏人は医療が受けられない、そういう国 をやはり阻止していかなければいけないというの の政策を日本に入れることは、日本のように皆保 は、だれが考えても当り前のことでして、我が田 険制度を持っている、成熟した医療政策を持って に水を引くだけの議論をしているのではないとい いる国にとっては無用のことである、むしろ害が うことだけは、先生方も自信を持って主張してお あることであるということで、アメリカ型の医療 いていただきたいと思います。 政策、特に保険政策が入ってくることに関して私 医療における情報開示と質の管理 は反対をしているわけです。それの具体的な象徴 日本の医療が悪いと言う人たちがいます。どこ として株式会社がある、公民ミックスがある、そ が悪いのだということも種々議論がありますが、 して保険会社との直接交渉があるということにな 私が考えている中で、これからの医療を改革する るわけです。 とすれば、その改革のポイントは、医療情報の わが国の医療の基本をなすフリーアクセス ディスクロージャーと医療の質の管理の2つに尽 言うまでもなく、我々の医療はフリーアクセス きると思います。勿論医療費は適正な価格を維持 です。いつでも、どこでも、だれでも安い値段で していなくてはなりません。余裕をもって医療提 かかれます。しかも、それは国民のニーズ、患者 供がなされているという方が国民も安心感が持て 2 4 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 る、しかし財政優先で費用を抑制することばかり うと思って、会務を担当しているというふうにご 考え、日本の医療に今足りないここの部分とを 理解いただければありがたいと思います。 ごっちゃにして、せっかく改革の本体であるこの そして、その基本には、先般ご提案申し上げま 部分が変な方向に歪曲されていくことが私は一番 した日本医師会の医療構造改革構想、特にその基 怖いと思っています。 本理念としての意識構造改革、情報構造改革に視 そのためには、我々が自主的に医療を管理する、 点を置いて、今後も闘っていきたいと思っていま すなわち官僚の管理から離脱すること。そのため す。 に人の管理をし、情報の開示をしていく。そして、 医療政策決定への日本医師会の関与 これは先生方もかなりいろいろと論議のあるとこ しり切れトンボになりましたが、医療政策決定 ろでしょうが、医療本体の競争、医療の提供のと の中で現状は何が問題なのか、そして、この状況 ころに我々の手で競争原理を導入するという意識 の中で日本医師会はどう対応していくのか。どう の改革をしなければいけない。それによって患者 対応していくかといっても、基本的に我々の持っ の選択が可能になる。ディスクロージャーによっ ている哲学に変わるはずがありません。これを貫 て選択が可能になる。質の管理によって医療に対 き通すために、我々の医政活動はどうあるべきな する信頼度が増すということが、これから後の日 のかを先生方と一緒に考えていきたいと思ってい 本の医療に課せられた大きな改革のポイントであ ますし、やがては医療の政策決定の過程というの ろうと私は考えています。 は、先ほど日本医師会が提案している図をお示し この枠がある限り、こういう構図が続きます。 しましたが、あのトライアングルの中で、我々と しかし、この枠があっても、我々の理想は絶対に 財政主導型の政策論議のどちらがいいか、どちら 貫ける。先生方は自信を持たれて大丈夫だと私は が日本のために幸せかということを国民が選択す 思っています。 る、そういう時代を築き上げることが我々の理想 であろうと思っています。 こ れ は 武 見 太 郎 会 長 の 口 癖 で し た が、プ ロ フェッショナル・フリーダムの中で我々は何をす 雑駁な話に終わりまして大変申しわけございま るのか。ただ単に自己満足のために、あるいは自 せん。おわびを申し上げ、そしてご清聴いただい 己権益、自己利益の拡大のためにのみ我々がプロ たことを感謝申し上げて私の講演を終わりたいと フェッショナル・フリーダムを持つのではないと 思います。ありがとうございました。 (文責 いうことを世の中にしっかりとわかってもらうこ とが、現在の医療改革の中で最も大切なことだろ 2 5 鳥取県医師会・会報編集委員会) 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 平成1 4年度中国四国ブロック医師会 広報担当理事連絡協議会 日 場 時 所 午後2時〜4時 の一つの柱として上げていることを踏まえて、皆 ホテルニューオータニ鳥取 様のお知恵を拝借しながら務めていきたいと思っ 2階「はまなす」 ております。よろしくお願い致します。 本県出席者 司 会 挨 拶 大石 新任で参りましたが、広報は重要項目3点の中 平成1 4年5月2 5日(土) 1.報告事項 大石副会長、渡辺・天野常任理事 渡辺 憲 (1) 日医広報活動について(雪下常任理事) 鳥取県医師会常任理事 広報における対内広報と対外広報は別のもので 徹(鳥取県医師会副会長) はありませんで、互いに連携して効果をあげる、 特に対外広報の成功というのが会員の意識を昂揚 本日は遠路お出かけ頂きまして有り難うござい するのに役立ち、また、対内広報の徹底が対外広 ます。 去る4月の日本医師会代議員会におきまして、 報の協力・拡大につながると思っています。しか 広報の重要性が執行部及び代議員からも指摘され し、基本は対内広報の充実で、これなくして対外 ました。このブロック会議において、日医の指導 広報はありえないと考えております。対内広報の の下に各県の優れた企画、実践活動を共有し、会 重要なことは、会員一人一人への情報の提供と意 内外の理解を深める活動となることを祈念いたし 見の聴取、双方向性の情報交換でなければならな まして、担当県のご挨拶と致します。 いと思っていますが、先生一人一人からの情報の 雪下 國雄(日本医師会常任理事) 聴取が不十分であったと思っています。そのよう 日本医師会主催・鳥取県医師会担当の「中国四 なことが、今回の医療制度改革、診療報酬改定等 国ブロック広報担当理事連絡協議会」を開いてい において日本医師会執行部と会員の間に理解して ただきまして、有難うございます。 頂けない部分ができたんだろうと強く反省してい ます。 今回役員改選があり、広報と学校医を受け持つ 対内広報の情報の提供方法としましては、従来 事となりました。 より週2回、メディファックスからの情報を日医 Faxニュースとしてまとめ、都道府県・郡市区医 師会を通して会員へ送っております。 日医ニュースは月2回、5日・2 0日に全会員に 直送しています。月2回では情報が遅れる時代に なって参りましたので、速効性のあるものはFax ニュースで、少し遅れても内容を詳細にお知らせ したいものは日医ニュースに掲載するという方向 です。日医広報委員会と日医ニュースの編集とは 分けて広報委員会は日医の広報に対する施策の検 2 6 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 討、末端からの声を反映して全体の広報活動を考 ればどうにもならないので、「記者会見」を毎火 える会にしたい。内容は日医の大きな動き、行事、 曜日理事会後に行っています。メディアからの取 執行部からの情報が1面で、2面は各委員会の動 材申込も膨大なものがありますが、原則として、 き、国の委員会については討議している経過の中 日医のプレスクラブに登録されているメディアに でその情報を入れていく、日本医師会の委員会の 限定しております。あとは、テレビ「からだ元気 経過については、会員の意見を伺いたいようなこ 科」の放映(2 5分)で、3ヶ月に1回位日医会長 とを入れています。 も出演しています。「かかりつけ医の相談室」 (3 双方向の情報交換を基本にするということから、 分)では、病気の相談に限らず医療の仕組につい 各ブロック推薦の委員からブロックの声を2頁位 ても情報を提供しています。「テレビ健康講座」 を 盛り込んでいきたいと考えています。厚生労働省 都道府県で年間8箇所行います。 のデータでなく、日医総研のデータについて参考 マスコミを介さない独自の企画としては、「心 になるものを載せる。勤務医の頁では勤務医から に残る医療―私の体験記コンクール」 、「生命(い の情報を掲載する。解説記事については、最後の のち)を見つめる」フォトコンテスト、新聞によ 頁を使っています。現在、勤務医が5 0%を越える る意見広告、市民公開講座(NHK教育テレビ)で 時代になりましたので、将来的には勤務医の頁は す。 いずれにしても、各医療機関での医師と患者の なくして全部含めて活用して頂けるように考えて 信頼関係を介しての対外広報というのが効果抜群 おります。 だろうと思っています。 3つ目の情報提供としては「理事会速報」で、 月4回の理事会の速報を県医師会まで即座にお送 この他、新しい国民向けの活動としては「医療 りしています。日医がインターネット或はホーム 歳時記」を作成して、医療機関で配布して頂くこ ページの活用によって、一人一人に確実に情報提 とを計画しているほか、NHKで医療情報を提供 供すると言う事は現時点では不可能に近いと考え していく番組の作成を考えております。 ています。将来的にはその方向に持っていかなけ 2.協議事項 ればいけませんが、現段階ではインターネット或 1)今回の健保法改正および診療報酬改定に当 はホームページでの意見交換は各県単位でして頂 たって、日医の対会員ならびに対国民の情報 き、それをブロックでまとめ、そこから日医に上 伝達機能の改善の必要を痛感した。国民に対 がってくるという方向が一番有効と考えています。 して、会員に対しての広報のあり方について インターネット或はホームページに参加できる会 伺いたい。また、日医におけるメーリングリ 員が2 0%位の県が一番高く、1桁というところも スト開設について伺いたい。(岡山県) 2) 「医師会広報のあり方」―現況と今後の課 かなりあるということからそういうことを申し上 題について(広島県) げております。 3)各県医師連盟の広報について(徳島県) 対外広報につきましては、何よりも国民の健康 を守り、医療を考える医師会ということを理解し 4)日医の禁煙宣言に基づいた各県医師会広報 てもらう、国民と共に運動を展開していかないと 部の取り組みについて―医師会館の禁煙化、 いけないと考えて見直していかないといけないと たばこ関連記事の掲載等(愛媛県) 考えております。国民に理解してもらうためには、 5)坪井日医会長の「受身の広報から攻めの広 報へ」の戦略転換について、各都道府県医師 媒体であるマスコミにPRを協力してもらわなけ 2 7 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 会はどのように役割を果たしたらよいか。ま された議題をもとに、「攻めの広報」についての た、日医と都道府県医師会、地区医師会、全 各県医師会の現状と将来への展望について、活発 会員との情報の共有化を目ざした「医師会総 な議論が交わされた。 また、日医において、一般会員との双方向のコ 合ネットワーク」構想について。(高知県) ミュニケーションを目ざしたインターネットにお 6)医師会メーリングリストの有用性と課題 けるメーリングリスト等の活用については、現状 (鳥取県) 以上の各県医師会の議題について、雪下日医常 では課題が多く、直ちに実現は困難との見解で 任理事ならびに各県医師会広報担当理事による協 あったが、引き続き検討を行いたい旨、約束され 議が行われた。とくに、広島県、高知県から提出 た。 !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 鳥取県では、仕事と育児の両立を支援しています。 育児・介護休業者生活資金の貸し付け 小規模事業所の育児休業の支援・小規模事業主 育児休業代替要員確保補助金 !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 働く方が安心して育児休業を取得できるよう、 育児休業中の生活資金を貸し付ける制度を設け 小規模事業所(常時従事者1 0人未満)におい ています。 て、育児休業を取得した従業員のため、新たに 対 代替要員を雇用した事業主に対して、それに要 象 者/育児休業を取得する本人 県内に事業所があり、育児休業 した経費の一部を助成します。 者に生活資金を貸与する制度を 対象事業主 設けている事業主 常時1 0人未満の労働者を雇用している事業主 融資限度額/1 0 0万円 対象事業費及び補助額 償 還 期 間/休業終了後5年間以内 育児休業期間中に雇用した代替要員に要す る賃金の2分の1 貸 付 金 利/年1パーセント 要 保 件 証 人/原則1人必要です。 なお、本件に関するお問い合わせは 育児休業を2ヶ月以上取得していること 鳥取県生活環境部 職場復帰していること 育児休業のために代替要員を雇い入れ、そ 男女共同参画推進課 の賃金(派遣社員の場合は経費)を支払って へお願いいたします。 いること 電話 0 8 5 7―2 6―7 7 9 2 !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 2 8 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 報 告 保険医療機関指導計画打合せ会 日 場 時 所 なお、平成1 4年度集団的個別指導の指導対象選 平成1 4年5月2日(木) 午後3時1 5分〜午後4時 定基準とされた類型区分ごとの鳥取県の平均点数 鳥取県医師会館 及び対象点数は次のとおりである。 鳥取市戎町 出席者 [医師会]長田会長、大石・野島両副会 ※対象点数とは、診療所の場合「平均点数×1. 2」 、 病院の場合「平均点数×1. 1」である。 長、岡本・富長・渡辺・天野各常任理事 (1) 病院 [鳥取社会保険事務局]嘉義局長、伊東 [対象点数] 次長、美谷保険課長、小倉指導医療官、 ・一般病院 3 7, 3 4 5点 4 1, 0 8 0点 渡辺上席医療事務指導官、小原医療事務 ・精神病院 3 0, 8 5 9点 3 3, 9 4 5点 指導官、上山医療係長、中山医療主任 ・特定機能病院等 5 4, 6 8 1点 6 0, 1 4 9点 [平均点数] [対象点数] 1, 5 6 5点 1, 8 7 8点 ・内科(透析) 1 6, 9 0 5点 2 0, 2 8 6点 ・精神神経科 1, 5 8 4点 1, 9 0 1点 9 8 6点 1, 1 8 3点 [県]田中長寿社会課長、田村長寿社会 (2) 診療所 課課長補佐 状 [平均点数] ・内科 況 上山係長の司会で開会。嘉義局長、長田会長の 挨拶、出席者の紹介の後、議事へ移った。 ・小児科 議 ・外科 1, 5 0 0点 1, 8 0 0点 ・整形外科 1, 1 6 3点 1, 3 9 6点 6 3 2点 7 5 8点 事 1.平成1 3年度指導結果について 上山医療係長から資料をもとに平成1 3年度に実 ・皮膚科 施された指導の概要、指導結果について説明が ・泌尿器科 1, 2 8 5点 1, 5 4 2点 あった。新規集団指導9件、集団的個別指導3 3件、 ・産婦人科 8 8 7点 1, 0 6 4点 個別指導2 4件、計6 6件が実施された。個別指導の ・眼科 7 9 5点 9 5 4点 結果は、概ね妥当8件、経過観察1 5件、再指導1 ・耳鼻咽喉科 8 4 3点 1, 0 1 2点 3.平成1 4年度指導計画について 件であった。 2.指導対象保険医療機関の選定について 新規集団指導9件、新規個別指導1 0件、集団的 集団的個別指導の対象として、診療所1 8件(内 個別指導2 0件(診療所1 8件、病院2件) 、個別指 科1 1、透析0、精神神経科0、小児科1、外科2、 導1 1件(診療所1 0件、病院1件)が予定されてい 整形外科1、皮膚科0、泌尿器科1、産婦人科1、 る。日程調整をしながら実施することとし、会場 眼科0、耳鼻咽喉科1) 、病院2件(一般2、精 については各地区医師会館の借用をお願いしたい。 神0)が選定された。 なお、6月5・6日に厚生労働省指導が予定さ 個別指導の対象として、診療所1 0件、病院1件 れている。 が選定された。 2 9 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 4.その他 規指導の対象にできないか。――指導大綱にそ ○ の規定がないので対象とできない。新規集団指 施設基準調査として平成1 4年度は有床診療所 導は対象とする。 Ⅰ群の2を算定している医療機関を対象に実地 ○ 調査を行なう。 ○ 集団的個別指導で個別部分を実施し、高点数 ――基本的には薬剤料を加算するなど所定の計 が妥当なものは個別指導の対象から除外するこ 算式により院内処方の医療機関との均衡を図っ とができないか。――ある一定数の個別指導は ている。 ○ 必要である。 ○ 院外処方せんの医療機関の取扱いはどうか。 医師免許取得者で保険医の登録のあった医師 に対しても指導を実施すべきである。 家業承継として新たに診療開始した子息を新 鳥取医学雑誌編 集 委 員 会 日 時 ・地区医師会での講演会の中から、年間2編程 平成1 4年5月1 6日(木) 度、総説論文として依頼する。 午後2時1 5分〜3時1 5分 場 所 出席者 鳥取県医師会館 ・CPCなどを載せる。 鳥取市戎町 ・会報に投稿依頼を掲載する。 山家委員長、秋藤、川原、神鳥、竹内、 等の意見が寄せられた。 竹久、富長、奈良井、西土井、根本委員 1.協 議 なお、これに関連して「学会長推薦演題」が多 すぎるので、数人に絞ってはどうかとの意見が 1) 「鳥取医学賞」選考について あった。 先に委員に照会した結果を基に、上位2人(山 また、選考方法について、専門の委員による選 口由美先生、宮川秀文先生)を委員会決定とし、 理事会に上程する。 考も考えてはどうか、との意見もあったが、本誌 2)投稿論文増加の方途について は地域医療に貢献するものを主眼としているので、 選考方法については現状のままとすることとした。 ・公的病院の若い医師が医師会加入されている ので、その方たちに投稿を依頼する。 鳥取県と鳥取県医師会との情報交換会 日 時 場 所 概 要 平成1 4年5月1 6日(木) 以下の項目について担当課より資料をもとに説明 午後4時5 0分〜午後6時3 0分 があり、協議、意見交換が行なわれた。 鳥取県医師会館 〈鳥取県提出議題〉 鳥取市戎町 1.医療事故の概要と対応について(医務薬事課) 長田会長、石田福祉保健部長のあいさつに続き、 3 0 2.診療情報の開示状況に関する調査結果(医務 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 薬事課) 〔本項末尾の資料1〕 ○ 生活保護関係の事務が電算化されるに伴い医 3.看護職員の確保について(医務薬事課) 療券を固定番号化する。頻回受診者に対する適 4.鳥取県保健医療計画の見直しについて(医務 正受診指導のため、福祉事務所職員が行なう主 薬事課) 〔資料2、3〕 治医への訪問に対し協力をお願いしたい。 ○ 5.介護保険事業(支援)計画及び老人保健福祉 計画の見直しについて(長寿社会課) 〔資料4〕 医師会が行なう広報活動に対しては県として 協力したい。 ○ 6.配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に 関する法律について(子ども家庭課) 〔資料: 痴呆疾患対策として医師向けの講習会を3地 区で開催する予定。 次号掲載〕 出席者 7.児童虐待の防止等に関する法律について(子 ども家庭課) 〔資料:次号掲載〕 【鳥取県福祉保健部】 8.「健康とっとり計画」の推進について(健康 対策課) 〔資料:次号掲載〕 9.鳥取県医師会への委託事業について(健康対 策課) 〈鳥取県医師会提出議題〉 1.保健医療計画と介護保険事業支援計画の長期 療養病床に関する調整について 2.県と医師会が連携した広報活動について 〈主な説明及び意見〉 ○ 医療事故防止対策費を6月県議会の補正予算 として要求中である。 ○ ○ 病院に対する診療情報の開示状況調査結果の ○ 福 祉 保 健 部 長 石 田 福 祉 保 健 課 長 渡 部 哲 哉 障 害 福 祉 課 長 鈴 木 建 一 長 寿 社 会 課 田 中 長寿社会課介護保険室長 嶋 子 ど も 家 庭 課 原 健 康 対 策 課 長 永 田 光 生 医 務 薬 事 課 長 野 川 医務薬事課課長補佐 吉 田 武 泰 医務薬事課医事係長 前 田 浩 一 医務薬事課副主幹 小 谷 訓 男 田 耕太郎 謙 雄 二 豊 聡 【鳥取県病院局】 うち、今後の開示予定が未定の病院については 病院事業管理者 林 医療監視の際に確認していきたい。 病 尾 田 一 壽 看護師不足が続いている。県外への就職と病 院 局 長 病院局総務課長 院・診療所以外の求職等増加が要因である。 ○ 敬称略 喜久治 大 口 【鳥取県医師会】 保健医療計画は5年毎に見直しされることに 会 なっており、平成1 4年度に見直す予定になって 副 いる。基準病床数の算定、小児救急医療体制、 副 長 長 田 昭 夫 会 長 大 石 会 長 野 島 丈 夫 病院前救護体制、大規模災害等発生時の医療体 東部医師会長 米 本 哲 人 制の確保などを予定している。 中部医師会長 伊 藤 文 利 児童虐待は年々増加傾向にある。児童虐待の 西部医師会長 栗 原 達 郎 通告に関し「守秘義務規定は、児童虐待を通告 常 任 理 事 岡 する義務の遵守を妨げるものと解釈してはなら 常 任 理 事 岡 本 公 男 ない」 。医師向けの講習会を委託事業として3 常 任 理 事 富 長 将 人 地区で開催する予定。 常 任 理 事 渡 辺 3 1 空 徹 謙之輔 憲 豊 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 常 任 理 事 天 野 道 麿 理 事 山 家 理 事 中 井 一 仁 理 事 石 田 浩 司 理 事 神 鳥 高 世 監 事 岸 田 剛 一 理 事 安 部 喬 樹 監 事 吉 中 正 人 理 事 宮 博 実 事 務 局 長 小 林 幹 雄 理 事 川 原 隆 造 事務局次長 谷 口 直 樹 ! 武 資料1.診療情報の開示状況に関する調査結果 診療録その他の診療に関する諸記録に係る情報の提供については、現在各医療機関における自主的な取 り組みに委ねられており、県内の医療機関における診療情報の開示状況が把握されていない。 そこで、県民の医療に対する安心と信頼を確保し、より一層適切な医療提供体制を確立するため、診療 情報の開示状況に関する調査を県内全病院を対象に行い、その調査結果を以下のとおり報告する。 1 調査の概要 (1) 調査名 病院における診療情報の開示に関する調査 (2) 調査実施機関 鳥取県(福祉保健部医務薬事課) (3) 調査時点 平成1 4年3月1日現在 (4) 調査目的 県民の医療に対する安心と信頼を確保し、より一層適切な医療提供体制が確立される ことを目的とする。 (5) 調査内容 1)共通事項 ・診療情報の開示状況 2)診療情報を開示することとしている医療機関に対しての調査 (規程の整備状況、診療情報の開示内容、診療情報開示対象者、開示請求の方法、診療情報の開 示に係る意思決定の方法、診療情報の開示に要する経費の徴収、今後の見直し予定) 3)診療情報を開示することとしていない医療機関に対しての調査 (開示することとしていない理由、今後の予定) (6) 調査対象 県内全病院 (7) 回 収 率 1 0 0%(4 6病院/4 6病院) 区 2 分 東 部 中 部 西 部 計 県立病院 合 計 病 院 数 1 4 1 0 2 0 4 4 2 4 6 回 答 数 1 4 1 0 2 0 4 4 2 4 6 調査結果の概要 (1) 主な調査結果 ・「開示することとしている」とした病院が3 4病院(約7 4%)あり、東部9 3%、中部6 0%、西部6 5% と圏域によって取り組みに差が生じている。 3 2 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 ・「開示することとしていない」とした1 2病院についても、9病院は今後開示する予定がある。 ・開示することとしている3 4病院のうち、1 6病院(約4 7%)が「規程の整備をしている」としており、 規程を整備していない1 3病院においても、1 0病院で規程の整備等を含め見直しを予定している。 (2) 今後の対応 開示する予定がないとした病院に対しては開示するように、また開示する予定のある病院の開示 時期が少しでも早まるよう医療監視時等で指導していく。 (3) 集計表 別紙のとおり 別 紙 Ⅰ 開示状況 項 目 東 開示することとしている 部 部 西 部 計 県立病院 2 1 3 6 1 3 3 2 1 4 7 1 2 開示することとしていない Ⅱ 中 合 計 3 4 1 2 開示する病院への調査項目 1 規程の整備状況 項 目 東 部 中 部 西 部 計 県立病院 2 合 計 整備済み 6 3 5 1 4 未整備 7 1 5 1 3 1 3 その他 0 2 3 5 5 2 1 6 開示内容及び費用 (1) 開示の方法(複数回答可) 区 分 東 部 閲覧のみ 3 閲覧及び写しの提供のみ 9 中 部 西 5 写しの提供のみ その他 3 2 部 計 県立病院 合 計 2 5 5 8 2 2 1 1 1 2 7 7 2 2 4 (2) 開示するもの(複数回答可) 区 分 東 部 中 部 西 部 計 県立病院 合 計 カルテ 1 3 6 1 3 3 2 2 3 4 エックス線写真等 1 1 4 1 2 2 7 2 2 9 看護記録 1 2 5 1 2 2 9 2 3 1 検査記録 1 3 5 1 1 2 9 2 3 1 3 1 1 5 2 7 その他 3 3 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 (3) 開示に要する費用 区 分 東 部 中 部 実費 7 実費+α 1 請求していない 2 1 その他 3 1 3 西 4 部 8 計 県立病院 1 9 2 合 計 2 1 1 1 2 5 5 3 7 7 開示対象者(複数回答可) 区 分 東 患者本人 部 中 部 西 部 計 県立病院 合 計 1 3 6 1 3 3 2 2 3 4 9 4 8 2 1 2 2 3 親族 1 0 5 1 1 2 6 2 2 8 遺族 4 2 3 9 2 1 1 その他 2 1 2 5 2 7 計 県立病院 2 法定代理人 4 開示請求の方法(複数回答可) 区 分 東 部 中 部 西 部 書面 1 0 4 1 1 2 5 口頭 4 2 3 9 合 2 7 9 その他 5 0 意思決定の方法(複数回答可) 区 分 東 部 委員会を開催する 3 通常の処理で院長決裁 8 意思決定の過程を決めていない 1 その他 2 6 計 中 部 西 5 1 部 計 県立病院 合 計 5 8 8 6 1 9 1 2 2 1 4 4 2 2 1 開示請求等の実績 (1) 請求の実績 区 分 東 請求実績のある病院数 部 中 5 部 西 3 部 5 計 県立病院 1 3 2 計 県立病院 1 1 2 合 計 1 5 (2) 開示の実績 区 開示実績のある病院数 ※ 分 東 部 中 3 部 3 西 部 5 合 計 1 3 東部における請求の実績(5病院) と開示の実績(3病院) の差は、開示請求者の取り下げによるもの。 3 4 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 7 今後の予定 (1) 規程等の見直し予定 区 分 東 部 中 部 西 部 計 県立病院 見直しを検討中 8 2 7 1 7 検討していない 5 4 6 1 5 2 計 県立病院 合 計 1 7 1 7 (2) 見直しの検討内容(複数回答可) 区 分 東 部 中 部 西 部 合 計 開示対象者 3 1 2 6 6 開示に要する費用 2 1 1 4 4 開示の内容 4 1 2 7 7 意思決定の方法 4 1 2 7 7 その他 4 4 8 8 Ⅲ 開示することとしていない病院への調査項目 1 開示することとしていない理由(複数回答可) 区 分 東 部 中 部 西 部 計 県立病院 合 計 開示が必要という認識がなかった 開示請求されたことがなかった 1 4 6 1 1 1 1 2 2 2 今後も開示する意向がない その他 2 今後の予定 (1) 今後、開示することとする予定の有無 区 分 東 予定有り 部 中 1 予定なし 部 西 部 計 県立病院 合 計 2 6 9 9 2 1 3 3 (2) 開示予定はいつ頃 区 分 東 部 中 部 平成1 3年度中 西 部 計 県立病院 合 計 1 1 1 平成1 5年度以降 1 1 1 未定 4 4 4 3 3 平成1 4年度中 その他 1 2 3 5 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 資料2.鳥取県保健医療計画の見直しについて 1 背 景 (1) 保健医療計画は、医療法第3 0条の3の規定により策定を義務付けられ、また、少なくも5年ごと に見直すこととされている。 (2) 本県においては、昭和6 3年度に県保健医療計画が策定され、平成4年度平成9年度と2回の見直 しを行ってきた。 (3) 平成1 4年度は見直し年度となり、同計画の見直しを行う必要がある。 (東・中・西部の地域保健医療計画も同様に見直す) 2 計画の目的 質の高い保健医療サービスの提供、効率的な医療資源の整備とそのネットワーク構築のための将来目 標を明らかにする。 3 主な見直し内容 (1) 病院の療養病床及び一般病床、精神病床、結核病床、感染症病床のそれぞれについて基準病床数 を算定 (2) 休日・夜間などにおける小児救急医療について、地域の実情を踏まえた体系的整備を記載 (3) 救急医療機関、消防機関及び行政における相互の連携強化等を含む病院前救護体制の確立を記載 (4) 大規模災害等、健康危機管理事案発生時の医療体制の確保について記載 (5) 第9次へき地保健医療計画を踏まえた、本県のへき地医療体制について記載 4 事 事業内容 業 区 分 病院・診療所の実 態調査 事 業 の 内 ・医療機関の機能分担・病診連携等のアンケート実施 ・患者の流入流出調査 保健医療推進会議 の開催 (県の計画) ・全体会議の開催(年:3回開催) ・専門部会の開催(年:2回開催) 〔医療提供、救急・へき地医療〕 地域保健協議会の 開催 (各地域の計画) ・全体会議の開催(年:3回開催) ・専門部会の開催(年:3回開催) 〔医療提供、救急・へき地医療、健康づくり〕 鳥取県保健医療計 画の作成 ・県計画及び地域計画を1冊の本として発行 (6 0 0部) 3 6 容 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 5 日程概要 年 月 平成1 4年5月〜 6月 内 容 県推進会議及び地域保健医療協議会の開催 県及び地域の部会の開催 ・計画素案作成、内容調整 ・アンケート実施、回収、分析(7〜9月) 1 0月 県推進会議、地域保健医療協議会及び各部会の開催 ・計画原案作成 1 1月 市町村、三師会等に意見照会、回答(〜1 2月) 平成1 5年1月 医療審議会に計画案諮問、答申 2月 厚生労働大臣に提出 3月 改訂計画を公示 資料3.保健医療計画見直し項目について(鳥取県版) 項 目 (医療法第3 0条の3により医療計画に記載すべき事項) 1 医療圏の設定 2 基準病床数 3 医療提供施設の整備目標 4 医療に関する施設の相互の機能分担及び業務の連携 5 救急医療の確保 6 へき地医療の確保 7 医療従事者の確保 8 その他、医療を提供する体制 現計画記載事項 1 2 序 説 1)計画策定の趣旨 2)計画の性格及び期間 4)計画の基本方針 5)鳥取県の概要 保健医療圏の設定及び必要病床数 1)保健医療圏の設定 3 2)必要病床数 健康づくり 1)これまでの健康づくり 4 3)今回の見直しの主な観点 2)これからの健康づくり 3)健康づくり体制 健康増進と疾病予防(一次予防) 1)これまでの疾病動向と健康増進・疾病予防の在り方 2)ライフステージに応じた健康増進と疾病予防 5 健康検査(二次予防) 3 7 3)歯科保健 4)精神保健 5)感染症 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 1)これまでの健診の状況 6 3)歯科保健 疾病対策と悪化・再発防止(医療と三次予防) 1)精神疾患医療 6)難病対策 7 2)ライフステージに応じた健康診査の推進 2)感染症対策 3)周産期医療 4)生活習慣病 5)移植医療 7)歯科医療 保健サービス提供体制 1)保健所(健康福祉センター) 2)市町村保健センター 3)精神保健センター 4)衛生研究所 8 医療提供体制 1)医療を取り巻く環境の変化 4)医療機関の連携 5)医療機関の役割分担 8)安全な医薬品等の供給 9 2)今後の疾病予測 3)医療提供体制の基本的な考え方 6)高度医療機器の状況 7)慢性期医療 9)医薬分業の推進 1 0)血液の供給 医療従事者の確保と資質の向上 1 0 終末期医療 1 1 救急医療・災害時医療 1)救急医療体制 2)救急搬送体制 3)災害時医療 1 2 へき地医療 1 3 健康危機管理 1 4 社会参加・復帰支援と福祉分野との連携 1)精神障害者社会参加・復帰 4)病後管理 2)高齢者の在宅医療 3)難病患者の在宅生活支援 5)福祉分野との連携 1 5 生活環境整備 1 6 国、地方公共団体の役割 1 7 計画推進体制 主な見直し内容 ○病院の療養病床及び一般病床、精神病床、結核病床並びに感染症病床のそれぞれについて基準病床数を 算定する。 〈追加する事項〉 ○小児救急医療体制 小児医療をとりまく環境の変化に留意し、通常の救急医療体制に加えて、特に休日・夜間などにおけ る小児救急医療について、地域の実情を踏まえた体系的整備を記載。 ○病院前救護体制 救急医療機関における救急隊員の研修体制の構築等救急隊員の資質の向上、救急医療機関、消防機関 及び行政におけ相互の連携強化等を含む病院前救護体制の確立を記載。 ○大規模災害等、健康危機管理事案発生時の医療体制の確保 ・大規模災害時における医療提供体制の確保について地域防災計画等との整合性を図り記載。 ・感染症の蔓延等の健康危機管理事案の発生による多数の患者発生に対応するため、災害時の対応を参 考にした医療提供体制についても記載。 3 8 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 ○第9次へき地保健医療計画を踏まえた、本県のへき地医療体制について記載 資料4.介護保険事業(支援)計画・老人保健福祉計画見直しスケジュール(案)の概要 国 H1 3 5 ・全国会議(5/2 8) 9 ・全国会議(9/2 8) (見直しの基本的な考え方、 今後のスケジュール) 1 0 ・社会保障審議会 (介護報酬の見直し審議) H1 4 2 ・全国会議(2月頃) (基本指針案提示) (老人保健福祉計画見直し の基本的考え方提示) 3 6 県 市町村 ・市町村説明会(6/4) ・市町村説明会(1 0/9) 高齢者実態調査(施設) 高齢者実態調査(在宅) ・サービス見込み量の取りま ・市町村説明会 とめ作業 (ワークシート提示) (サービス見込み量の提出依頼) (給付分析・評価) (人口推計) (政策的な方向性検討) ・計画推進委員会(3/2 5) (高齢者実態調査結果概要) (次期計画策定の基本的な考え 方) ・サービス見込み量 介護サービス及び保健福祉サー (中間集計) ビス見込み量の取りまとめ (圏域別第1回協議会) 7 8 1 0 ・サービス見込み量 (中間集計) ・介護報酬骨格設定 ・サービス見込み量 (中間集計) ・計画推進委員会 ・介護サービス及び保健福祉 サービス見込量の取りまとめ (圏域別第2回協議) ・サービス見込み量 (最終見込み) 1 1 ・サービス見込み量 (最終見込み) ・計画推進委員会 ・県民への公表・意見募集 1 2 ・最終集計結果公表 (ゴールドプラン2 1見直し) (全体計画案の取りまとめ) 3 9 ・サービス見込量 (最終見込み) 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 H1 5 3 4 ・計画推進委員会(計画最終案) ・支援計画策定完了 (県議会報告、国への提出) ・計画策定完了 ・保険条例の改正 (議会報告、県への提出) 介護報酬改定 """"" """"" """"""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""" なお、当日の議題と直接関係しない資料として下記の資料が配布されました。以下の資料につき、 ご入用の方は県医師会事務局 !0857―27―5566までご連絡下さい。 """"""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""" 平成1 4年度鳥取県医師会と鳥取県の情報交換会配布資料 1)言語聴覚士に対する修学資金について【医務薬事課】 2)生活保護関係広域電算化モデル事業の実施について【福祉保健課】 3)障害児療育体制の整備について【障害福祉課】 4)鳥取県における介護保険制度の導入状況について【長寿社会課】 5)第2期介護保険事業(支援)計画の策定及び老人保健福祉計画の見直しについて(国課長会議資料) 【長寿社会課】 6)痴呆性高齢者家族からの相談窓口の設置について【長寿社会課】 7)第4 5回鳥取県公衆衛生学会について【健康対策課】 8)子どもを虐待から守るために(児童虐待防止マニュアル) 【子ども家庭課】 9)子どもSOS対応マニュアル(医療・保健機関編) 【健康対策課】 1 0)鳥取県立病院施設基本構想(要約版) 【病院局】 1 1)第1回東部公的病院等連絡協議会の開催について【病院局】 1 2)夢フェスタとっとり【第1 7回国民文化祭鳥取県実行委員会事務局】 4 0 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 平成1 4年度第1回都道府県医師会長協議会報告 日 時 平成1 4年5月2 8日(火) 1 4:0 0〜1 6:0 0 ので、消費でなく、投資であるとの太い柱であ 場 所 日本医師会館 る。 次 第 1.開 3階小講堂 原則はやはり医療は非営利性の確保をする必 会 2.会長挨拶 要がある。 また、国民皆保険制度を堅持する方針からも 坪井日医会長 会長協議会は年4回を考えているが、それに拘 重要であり、注意深く考えていきたい。方法論 わらず意見を頂きたい。診療報酬改定の内容が表 は従来型でない発想で、広報は会員及び患者側 面に出てから、いろんなご叱声をいただいた。マ からの意見を参考として正確な情報を得ながら イナス改定はもちろんだが、医師の裁量権、現場 双方向性の広報に取組みたい。現在、方法論を の実態等を無視した内容であり、改定の進め方、 詰めているところである。 (2)「指導・監査」及び「点数表の解釈」の改 やり方が問題で医師の専門性を無視した改定であ る。お前は何を考えていたのか、との叱声である。 正等について(沖縄県) 「点数表の解釈」は年々部厚くなり、分りに 日医として反省が必要である。 くくなっている。1年では目に付かないが保険 この改定案をしっかりチェックしなかった指導 医の裁量権がせばめられている。 性に欠けていたといわざるを得ない。いずれにし ても、会員の怒り、叱声を受け、我々の対案をま 個別指導の1 1区分でも手術のあるものは高く とめ、再改定を進めねばならない。しっかり取り なっている。単に8%、4%は妥当か。悪い者 組む方針である。 がいることが前提で定められた大綱である。保 険医としてこうあらねばならないことを示して 本日の提出議題は沢山でているが、これからの ほしい。 短期間の方針を決めるよい機会と考え審議を進め 〈菅谷常任理事〉 たい。 3.協 議 指導大綱は平成8年に改定されたが、大変会 員から不満があった。そこで検討し、平成9年 (1) 攻撃的な広報活動の主軸としての「医療の グランドデザイン」の位置付け(石川県) から見直しの通達を出させた。それに基づき各 日本においても世界でも経済優先、財政主導 県で協議されて、従来の方式でよいとの通達と なった。 で政治、経済社会を動かしている現状で、経済 を無視した医療は考えられない。雇用を生む力 したがって、この8年からの方式は有名無実 強い産業として各界にアピールする広報を進め となっているが、この大綱の廃止は容易でない。 るべきである。 今の社会情勢では、医師会側の意見だけでは直 らない。保険者との協議が必要である。 〈青柳副会長〉 広報活動は会内、会外を問わず、2つの切り したがって、現在実行されている方式を続け 口で考えたい。1は広報活動の内容であり、2 て頂き、指導・監査の方針を各県医師会の主導 は方法論である。内容は医療産業的側面はある で対応していけると考える。 4 1 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 象は低薬価薬剤だけか。 現実問題として、対応に不備があれば連絡し 日医としてきちんとやれなかったことを審査 て頂き、個別に協議したい。 委でやれというのは困る。 「解釈の解釈」は平易にするようかねて要望 日医としてきちんと通達してほしい。また、 しており、以前よりは良くなっている。分りや この通達を医療機関に届ける責任はどこにある すくする改善には引続き努力する。 のか。 〈沖縄県〉 従来どおりでよいとすると高点数は 〈青柳副会長〉 4%でよいとするのか。 主傷病、副傷病記載で当初の行政からの通知 〈菅谷常任理事〉 各県で必要な医療機関に必要な (3月)は誤解を招いた、申し訳ない。どうし 指導をしてもらえばよい。 〈福岡県〉 集団的個別指導は形骸化させている。 たら解消できるかを主として検討した。審査の 説明会方式とし、県下の医療機関の2 0%が出席 段階の取扱いは、審査に支障を生じないように する。5年ローテーションである。個別は通常 として5月2 1日付で通達を出させた。これは日 の個別指導で行っている。 医が代行ではない。日医にも責任があると考え、 この連絡は医師会を通じての責務である。 〈兵庫県〉 関連して、2点要望したい。診療報酬 改定で地域連携指導料は難しい条件があり、地 これから将来に向けての取扱いについて、将 域の救護センター等は請求できない。このよう 来に亘って解消できる方策として考えている。 〈石川副会長〉 厚生労働省から急な通知等があっ な点は緩和措置はとれないか。 2点目は、改正通達は3月2 8日発、しかし着 たときは、文書通知の責任として、なるべく早 いたのは4月になり、4月1 0日頃でないと徹底 く都道府県医師会に届け、1日遅れて、地区医 しない。こうしたときは5月1日からにならな 師会にはFAXで届けている。会員の伝達は県 いのか。 医、地区医師会ともよろしくお願いしたい。今 はFAXで早く届けているがインターネットも 〈菅谷常任理事〉 Q&Aを出したが、初めてのや 活用している。 り方で充分でなかった。改善に努めたい。通達 〈三重県〉 この通知は低薬価のみか、全体に適用 は早く出してほしいが、月末ぎりぎりまで詰め できるか明確に。 ていてのことである。しばらくはご理解を得た 〈菅谷常任理事〉 2 0 5円ルールの改正から発した い。 (3)「診療報酬請求書等の記載要領等の一部改 問題である。2 0 5円ルールで記載するこ と に 正について」の主傷病名、副傷病名の記載に なって、どう記載するかであった。現状を追認 ついて(三重県) するために後の通知(5/2 1)を出させた。 主傷病名が複数存在する症例が多数あり、主 課長通知を誤りとして撤回を求めたが撤回せ 傷病名の固定は困難である。また、これを記載 ず、次の通知が生きる。 することは将来のDRG等の足掛りとなる懸念 〈三重県〉 レセプト業者は既に作業を進めており、 がある。3月2 5日の文書通知は記載せよであり、 2 0 5円ルールで書かなくてもよいのはいつまで 5月2 1日付通知は記載要領として記載せず、と か明確にしてほしい。 なっている。これは低薬価薬剤の取扱い方針と 〈菅谷常任理事〉 当分の間とは、次の通達が出る して審査委で決めることだから主傷病名、副傷 までである。 病名の記載は当分の間は必要なし、となった対 審査上の問題だからレセプトを考えるなり、 4 2 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 国立病院の独立行政法人化についての進捗状 審査機関で話し合ってほしい。国保はそれぞれ 況は(新潟県) の独自であり、基金は中央で話し合って通知を 〈西島常任理事〉 出させた。 〈千葉県〉 関東甲ブロックでは、これはやらない 平成9年1 2月に厚生省が方針を出したことを と申し合わせ、会員に通知した。生活習慣病の 承け、1 1年4月に方針を決定した。1 4年4月の 署名押印も実施しないと申し合せて実施してい 法案は国会上程されたが、現在まで審議はされ る。 ていない。法案では国の政策医療を行うとし、 (4) 医療における規制改革特区、構造改革特区 職員は国家公務員の身分付与を予定している。 及び国立病院等の独立行政法人化について 高度医療6病院、結核等特別8、民営移管3 6 病院を除き、1 4 4病院を統合する案である。 (新潟県) 自民党の中に「国立病院の在り方検討委員会」 3月に出された総合規制改革会議の規制改革 特区、構造改革特区の話が、一旦は消えていた が発足して、討議が進められるが、政策医療の はずのものが、また復活し、医療への株式会社 内容が不明確である。また、地域医療に消極的、 参入も論議されている。首相の特別措置による 地域医療計画の中での役割りが明確でない。 実施の声も挙がっている。日医の見解を求める。 日医の方針については資料の「独立行政法人 国立病院機構法案について」として自民党政調 国立病院の独立行政法人化検討の状況はどう 厚生労働部会でまとめている。 か。 (5) 専門医の広告について(北海道) 〈石川副会長〉 規制改革特区については、諮問会議、規制改 規制緩和の流れの中で広告規制が大幅に緩和 革会議の中での議論である。すぐ特区ができる された。専門医の広告が認められたことで、医 かは判断に任せる。 療現場には混乱を生じている。4月1日付厚生 労働省医政局長通達では「患者誘引の目的を 総理の方針だけで、法律とは別のやり方とす もって行うもの」としている。しかし、学会未 ることは問題である。 加入者等は広告できない。診療所の科名標示の 対象として神戸、東京、沖縄なども候補に 在り方にも関連する。 上っていることが分かった。しかし神戸の場合 〈櫻井常任理事〉 は、特区ではなく、地域産業として先端医療を 広告は医療法上でも規制されており、大臣が 進めるとのことであり、別と考える。特区は一 国に2法の扱いであり、法制上問題もある。 認めたものだけを許容することになっている。 〈橋本兵庫県会長〉 神戸市及び兵庫県の話を地元 今回ポジティブリストの緩和分を示したもので では知らなかった。発想の中味は先端医療であ ある。日医は現在まで反対の立場をとってきた。 るが、明らかに株式会社参入で混合診療の導入 それは2つの問題からである。 である。当初案の参入は1 5日の発表では消えた 1)専門性の在り方について課題が多い。学会 が、混合診療は残っている。日医としてもしっ 独自の判断で認め、基準がばらばらである。 かり対応してほしい。 健康被害も考えられる。 2)極めて専門性の高い医療を受ける機会は少 〈石川副会長〉 規制改革特区は首相がOKだから というだけで作れない、法整備が必要と考える。 ない。広告に頼るよりもかかりつけ医の推薦 日医も対策を検討する。 を得て専門医の診療を受ける方針を出してい 4 3 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 る。論議の中で主張したが、日医はフリーア 政に指示した。既に医師会側で医療上の相談 クセスを主張しながら、阻害するのかとの論 体制を設置している。そして様々な相談が寄 もあり、専門医の基準を極めて厳しくしたの せられている。医療面については行政との相 で、それなら大丈夫だろうと判断した。 談は医師会が主体性をもって当って頂きたい。 〈北海道〉 専門医が認められ、広告されると日本 5月2 7日毎日、厚労省が「医療事故報告を の医療が変ってくるのでは、そういうことも考 制度化させる」の記事は誤報であるが、注目 えて対処してほしい。 してほしい。 〈櫻井常任理事〉 科目の標榜は個人の自由で責任 !医療安全対策の評価について、診療報酬で先 も自分に来る。すぐに診療報酬に結びつくこと 行きする形でできたが、医療法上の位置付け は反対である。 の方向にある。ネガティブな規制も考えらえ 4.その他 るので、現場で混乱があれば一報を願う。 (3) 埼玉県医師会からの要望 (1) 緊急レセプト調査について 診療報酬改定の問題点7項目について改正要 青柳副会長 望 緊急レセプト調査の協力のお礼と現況を報告 する。5月2 8日現在、病院4 7 0、診療所3, 5 0 0、 坪井会長挨拶 計4, 0 0 0個所のデータが集まり予想の2〜3倍 本日のいろいろの質問、提案、要望は自分で である。 現在、昼夜フル稼働で解析を急いでいるが、 も納得し、飲みこめるものである。しかし、担 作業において、国保については総括書式が各県 当理事が遠慮してはっきり言明しなかった点も 別で統一されていないため、日数の記載なしで あったと思う。攻撃的な広報は、もう少し具体 来ているものもある。日医でチェックした上で、 的でもよかったと思う。(不確定な点もあって) 用紙を作り、5月分でお願いするように県医に 日医が国の政策を受けて対応するのではなく、 要請している。部数の厚いものは郵送でもお願 日医として動機付けて方針を持つものは、「分 いしたい。4月分速報値は6月2 0日までには報 りやすく政策として」出していくことをすすめ 告できる予定である。 る。 会員に配るのは、単発でなくシリーズとして (2) 患者の安全確保対策について 作り、患者に読めるようにして出していくこと 星常任理事 !推進員養成講座の受講者720名となった。14 を考えている。 年度は6月2日発足、1 5年度以降は厚生労働 「特区」については、誠に腹立たしい、勝手 省が、教育訓練助成制度を導入する予定であ なことを言うな!と思う、うがった話では、諮 り、受講料の8 0%補助の案で検討している。 問会議、改革会議などが出しても、具体的、政 !推進員のネットワークを構築することになり、 治的につぶしていくが、又復活する。既に閣議 講座終了者の希望者を募り、2 5 3名が参加す 決定されている。何故、閣議決定までに対応で る。会長には佐々木東京都医師会長が就任。 きなかったかの疑問もあると思うが、小泉政権 インターネット上での情報交換、討論等を の手法としてトップダウンで決まってしまって いる。 進める。 !診療に関する相談窓口設置を厚労省が各県行 文句を言うと「既に決まっている」とあたか 4 4 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 閣議決定したものは、そう簡単に取り消せな も水戸黄門の印籠のような、「閣議決定したも い。地方でも国会議員に協力を求め努力してほ のに何を言うか」といった恫喝もある。 しいが、最後は中央突破でがんばりたい、ご協 しかし、それでは困るので、ダイレクトに総 力をお願いする。 理のところへ直接持ちこむ必要があり、そのよ うに取組みたい。 """"""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""" 〈1 4.5.2 4〉 日本医師会常任理事 櫻 井 秀 也 """"""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""" """"""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""" インターネットを利用した2種の生涯教育について インターネットを利用した生涯教育として、下記のとおり、平成1 4年度より新たな申告方式および 教材提供を実施いたしますので、お知らせいたします。 Ⅰ は『日医雑誌』利用のセルフアセスメントによる生涯教育の申告が従来のハガキ回答に加え、イ □ ンターネットによる回答も可能になるというものです。(1単位) Ⅱ の「インターネット生涯教育講座」につきましては、全く新しい試みで、インターネットでは実 □ 写やアニメーションなどの動画、静止画、音声、テキスト等を組み合わせ、画面上からより効果的な 学習が可能になると考え、製作を進めております。詳細につきましては『日本医師会雑誌』5月1日 号、6月1日号の「生涯教育だより」をご参照ください。(単位設定はありません) 敬具 平成1 3年度までの申告方式・教材 平成1 4年度からの新たな申告方式・教材 Ⅰ 『日医雑誌』を利用したセルフアセスメン □ トによる生涯教育の申告 ハガキによる回答を年間5回実施。 ! オ作品を配布。 ホームページからインターネット回答も可能。 平成1 4年5月1日号より開始。 Ⅱ 『日医「ビデオ生涯教育講座」 □ 年間約1 0回都道府県、郡市区医師会にビデ これまでのハガキによる回答に加え、日医 ! 日医「インターネット生涯教育講座」と改称 し、インターネット上の新しい教材として製 作。パイロット版を作成し、6月1日より日 医ホームページで閲覧が可能。 """"""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""" 4 5 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 鳥取県医師会各種委員会委員名簿 〔任期H.1 4.4.1〜H.1 6.3.3 1〕 〔敬称略〕 1.社会保障部委員会(担当:富長常任理事) 〔県役員・地区推薦・基金・国保・労災〕 【委 員 長】※長田 昭夫 【副委員長】※長谷川晴己 ※大石 ※谷崎 板倉 和資 高 勇吉 白石 眞博 那須 吉郎 田中 宏和 大濱 満 瀧田 寿彦 ※常任委員会 勝朗 2.医療安全対策委員会(担当:野島副会長) 徹 ※岡本 公男 【委 員 長】※長田 憲 天野 道麿 【副委員長】村上 神鳥 高世 安部 喬樹 ※大石 博実 川原 隆造 山家 武 藤原 石田 浩司 岸田 剛一 吉中 正人 ※井上 雅勝 ※松浦 喜房 ※井奥郁雄 ※坂本 惠理 ※細田 庸夫 ※小竹 ※野島 丈夫 岡空謙之輔 ※富長 将人 渡辺 中井 一仁 宮 ! 寛 節子(鳥取赤十字病院看護部長) ※野島 丈夫 和男(弁護士) 福田 長谷川純一 米本 哲人 伊藤 文利 栗原 三原 基之 ※岡本 公男 達郎 ※常任委員会 柿坂 紀武 木村 禎宏 横濱 萬 秀男 吉田 明雄 瀧田賀久也 功 梅澤 潤一 荒川 3.診療情報提供推進委員会 雄介 (担当:岡本常任理事) 雄司 中尾 喬一(鳥取大学 ) 寺垣 名誉教授 琢生(弁護士) 寿子(レディース ) あすか鳥取 竹島多賀夫 安東 良博 西村 福 祉 協) 相見 信義(県社会 議会事務 局 長 豊 松田 裕之 山下 裕 野島 丈夫 深田 民人 古瀬 清夫 阿藤孝二郎 井上 明道 佐々木勇二 竹内 裕美 濱崎 豊 小田 大 森田 積二 坂本 雅彦 奈良井 栄 ※前田宏仁 野島 丈夫 岡空謙之輔 吉津 法爾 大谷 武 寺澤 誠 富長 将人 神鳥 高世 西浦 清一 恩田 健史 ※福島 明 米本 哲人 板倉 三浦 邦彦 宮田 誠 川口 俊夫 伊藤 文利 石飛 誠一 渡辺 賢司 谷田 理 細田 庸夫 伊藤久太朗 平尾 正人 紀川 純三 鱸 俊朗 吉田 泰之 藤田 和寿 松林 実 川上 伸 柿坂 俊武 渡辺 池田 茂之 桜井 克彦 西尾 昌憲 田村 公平 中村 一貫 櫃田 泰三(県立中央病 ) 院事務部長 ※富長 将人 ※猪川 嗣朗 木村 徹 昭夫 岡本 公男 4.医事紛争処理委員会 (担当:大石副会長) 〔1 5名〕 【委 員 長】長田 昭夫 【副委員長】大石 徹 岡本 公男 和資 中島 公和 岡本 博文 栗原 達郎 魚谷 純 5.生涯教育委員会(担当:山家理事) 【委 員 長】山家 4 6 武 憲 川原 隆造 林 裕史 生駒 尚秋 安梅 正則 根本 良介 木下 謙 野坂 美仁 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 大濱 榮作 貝原 寺川 信明 1 3.産業医部会(担当:安部理事) 6.広報・情報常任委員会(担当:中井理事) 【委 員 長】長田 【部 会 長】岸本 昭夫 大石 徹 野島 丈夫 渡辺 憲 中井 一仁 岡本 公男 7.広報委員会(担当:渡辺常任理事) 【委 員 長】渡辺 直樹 憲 拓治 【副部会長】安部 大石 徹 岡本 公男 山家 武 石田 浩司 能勢 隆之 中山 英明 井上 雅勝 瀬川 謙一 井奥 郁雄 池田 宣之 森田 積二 山内 教宏 1 4.勤務医部会(担当:川原理事) 天野 道麿 中井 一仁 生駒 尚秋 井上 雅勝 妹尾 磯範 【部 会 長】川原 隆造 新田 辰雄 山本 仁 本田 守 【副部会長】渡辺 憲 平井 和光 〔地区推薦〕 8.情報システム運営委員会(担当:中井理事) 【委 員 長】野島 渡辺 憲 乾 俊彦 近藤 博史 丈夫 【副委員長】中井 ! 博実 根本 良介 宮 阿部 木下 博章 天野 道麿 宮 ! 博実 松浦 喜房 引田 亨 清水 英治 中村佐和子 野口 善範 井藤 久雄 柏木 徹 福島 明 長毅 竹内 勤 渡辺 賢司 山本 敏雄 根本 良介 古瀬 清夫 森田 積二 伊藤 隆志 田村 矩章 堀江 裕 丈夫 富長 将人 安部 喬樹 宮 ! 博実 寺岡 均 坂本 惠理 飛田 義信 【部 会 長】野島 (担当:富長常任理事) 嗣朗 岡本 公男 富長 将人 松浦 喜房 引田 亨 中井 武 石田 浩司 板倉 和資 池田 宣之 森田 積二 野島 丈夫 石田 本田 守 浩司 板倉 和資 阿藤孝二郎 1 8.会報編集委員会(担当:渡辺常任理事) 徹 【副部会長】岡空謙之輔 天野 道麿 神鳥 高世 林 裕史 岡本 博文 白石 正人 浩司 大濱 憲 天野 道麿 中井 一仁 北川 達也 松浦 順子 皆川 幸久 【委 員 長】山家 徹 石田 渡辺 1 9.鳥取医学雑誌編集委員会(担当:山家理事) 眞博 1 2.健康スポーツ医部会(担当:岡空常任理事) 清水 山家 (担当:石田理事) (担当:岡空常任理事) 【副部会長】岡空謙之輔 丈夫 1 7.鳥取県自動車保険医療指導委員会 一仁 小林 哲 鳥取県臨床衛生 下村登規夫 安木 義博( ) 検査技師会長 1 1.学校医・学校産業医部会 公和 法爾 1 6.労災保険・自賠責保険部会(担当:石田理事) 1 0.臨床検査精度管理委員会 中島 吉津 武 杉山 【委 員 長】野島 【委 員 長】岡空謙之輔 【部 会 長】大石 山家 1 5.介護保険対策委員会(担当:安部理事) (担当:天野常任理事) 【部 会 長】大石 謙 〔県医推薦〕 一仁 9.感染症危機管理対策委員会 【委 員 長】猪川 喬樹 満 4 7 武 秋藤 洋一 金澤 泰久 川原 隆造 神鳥 高世 清水 英治 清水 健治 竹内 勤 竹内 裕美 竹久 義明 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 富長 奈良井 将人 中村 栄 廣繁 中本 周 西土井英昭 根本 良介 2 2.諸規程改正検討委員会(担当:宮 【委 員 長】大石 2 0.協力貯蓄運営委員会 (担当:神鳥理事) 〔8名〕 【委 員 長】長田 昭夫 【副委員長】大石 岡空謙之輔 神鳥 高世 米本 哲人 伊藤 文利 三原 基之 栗原 徹 徹 富長 将人 安部 喬樹 宮 ! 博実 石田 浩司 高 勇吉 中島 公和 吉中 正人 松田 隆 魚谷 純 中曽 庸博 大野 耕策 2 3.母体保護法指定医師審査委員会 達郎 (担当:大石副会長) 2 1.共済会運営委員会(担当:神鳥理事) 〔1 6名〕 【委 員 長】長田 昭夫 【副委員長】大石 徹 寺澤 誠 井奥 郁雄 中曽 庸博 鎌沢 泉 寺川 直樹 岡本 公男 天野 道麿 神鳥 高世 米本 哲人 板倉 和資 伊藤 文利 松田 隆 栗原 達郎 魚谷 純 三原 基之 中島 健二 吉中 昭夫 大石 丈夫 剛一 【委 員 長】長田 徹 野島 〔監事〕岸田 !理事) 2 4.母体保護法指定医師不服審査委員会 (担当:大石副会長) 藤原 正人 和男(弁護士) 大石 徹 栗原 達郎 米本 早原 彰子 (男女共同参画推進 ) 会議・米子会長 哲人 伊藤 文利 !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 鳥取医学雑誌への投稿論文を募集致します !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 「鳥取医学雑誌」は、鳥取県医師会が発行する「学術雑誌」で年4回(3月・6月・9月・12月) 発行しています。締切日は設けておりません。「受理」となった論文は、発行月に最も近い医学雑 誌へ掲載いたします。 投稿にあたっては、鳥取医学雑誌に掲載している「投稿規定」をご覧下さい。 優秀な論文に対しては、定例総会席上「鳥取医学賞」が贈られます。 会員各位の日常診療の参考となる論文のご投稿をお待ちしております。 ご不明の点は、鳥取県医師会・鳥取医学雑誌編集委員会へお問い合わせ下さい。 〒6 8 0―8 5 8 5 鳥取市戎町3 1 7 鳥取県医師会内・鳥取医学雑誌編集委員会 TEL 0 8 5 7―2 7―5 5 6 6 FAX 0 8 5 7―2 9―1 5 7 8 E―mail igakkai@tottori.med.or.jp !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 4 8 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 日医よりの通知 学校保健法施行規則の一部改正等について 〈1 4.5.1 4 日医発第1 8 7号〉 日本医師会長 坪 井 栄 孝 限定せずに、適切な方法であれば良いこととした 今般、学校保健法施行規則の一部を改正する省 こと。 令(平成1 4年3月2 9日文部科学省第1 2号)が制定 され、本職に対し、今後の学校における健康診断 児童、生徒等の健康診断については、色覚異常 をはじめ学校保健の充実の協力要請と本改正の内 に関する知見の集積等により、色覚検査において 容についての周知方の依頼がありましたので、ご 異常と判別される者であっても、大半は支障なく 連絡申し上げます。 学校生活を送ることが可能であることが明らかに 今回の改正は、就学時の健康診断の方法及び技 なっていること、これまで、色覚異常を有する児 術的基準について、知能については標準化された 童生徒への配慮を指導していることを考慮し、色 知能検査法によって知的障害の発見につとめるこ 覚の検査を必須の項目から削除したことと実施学 ととしていたが、標準化された知能検査法以外の 年に関する記述を削除するなどであります。 方法によることも可能であることから、検査法を 雨 4 9 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 国 立 米 子 1.はじめに 病 院 せんでしたが、がんと腎医療専門医療施設として 国立米子病院は昭和1 3年6月、姫路陸軍病院皆 の機能を付与されました。平成1 1年4月には、国 生臨時分院として創設され、昭和2 0年1 2月、厚生 の行政組織等の減量、効率化等に関する基本的計 省に管理が移管された時からに始まります。当初 画により、ナショナルセンターとハンセン病療養 は結核療養所でありましたが、現在の国立米子病 所を除いた国立病院・療養所は平成1 6年度に独立 院という名称になったのは、昭和4 1年4月からで 行政法人化に移行することになりました。名称は あります。昭和4 6年7月に新病院竣工に伴い、皆 独立行政法人国立病院機構(仮称)となり、職員 生からこの車尾の地に移転し、一般2 5 0床、結核 の身分は国家公務員の身分を付与されることに 5 0床の計3 0 0床で再出発をしております。結核病 なっております。個々の病院の名称はまだ決まっ 床が一般病床となり、実質3 0 0床の一般病 院 と ておりません。この間、平成1 3年1月には、中央 なったのは平成元年6月からであります。国立病 省庁の再編成により厚生省は労働省と統合し、厚 院・療養所は昭和5 8年3月の第二臨時行政調査会 生労働省となりました。この1 6年間における国立 の最終答申を受け、機能の明確化及び合理化の推 医療機関を取り巻く環境はめまぐるしく変化し、 進が必要であり、昭和6 1年1月、概ね1 0年を目途 年々厳しいものとなっております。以下、当院が に国として担うべき医療(これを政策医療と言 特に取り組んでいる政策医療について述べさせて う。 )を担えない施設は統廃合・経営移譲するこ いただきます。 とにより、機能強化を図るという再編成計画が策 定されました。その後、平成1 1年3月、再度の見 直しにより、政策医療はがん、循環器、精神医療 など、1 9分野に純化され、国立高度医療センター 又は高度専門医療施設を頂点とした施設の類型化 が図られ、診療、臨床研究、教育研修、情報発信 の機能を備えた全国的な政策医療ネットワークを 構築し、施設間の連携強化を図ることが策定され ました。当院は再編成計画の対象施設にはなりま 5 0 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 置に向けての準備などであります。腎医療では各 種腎疾患の進行防止のため特別食の検討、腎の政 策医療高度専門医療施設である国立佐倉病院への 登録およびネットワークを用いた症例検討会への 参加、末期腎不全患者への透析や腎移植の推進等 であります。特に当院は鳥取県唯一の献腎移植施 設として日本臓器移植ネットワークとの連携によ る献腎移植及び県内での臓器提供者のHLA検査 などの組織適合性検査、県内の献腎移植希望者登 録などを行っております。今まで7例の献腎移植 を行いましたが、残念ながら鳥取県からの死後の 腎提供者は今まで1人であり、腎移植推進のうえ からも鳥取県臓器バンクと提携して提供者の発掘 2.政策医療 を図る必要があると考えています。 3.その他の医療 今まで述べましたように当院は、今後も政策医 療であるがんと腎医療を主な診療機能として継続 当院は早くから救急輪番制病院として参画し、 することになりました。平成1 0年以降、がんと腎 土・日に加えて平成1 3年4月から毎週水曜日の輪 医療は病院全体で取り組むこととし、医師、看護 番制にも参画し、更に平成1 3年1月から新たに毎 師、コメディカル、事務職員を含めたチーム医療 週金曜日の小児科医2人体制での2 4時間小児救急 としてとらえ、がん医療については木村修外科医 は、林原博医長の大変な熱意で始まり、特に最近 長、腎医療は林原博小児科医長を中心とした推進 利用者が多くなり地域医療に大きく貢献しており 委員会を発足し、予防から終末期まで幅広くとら ます。その他、糖尿病、骨粗鬆症、更年期障害な え、パンフレットの作成、検診事業、登録事業、 どの生活習慣病も重点疾患ととらえ、専門外来と 国立医療機関としての政策医療ネットワーク事業 して取り組んでおります。 への参加等に取り組み、少しづつではありますが 4.終わりに すが成果があがりつつあります。現在特に推進し 診療機能の中で今後は特にがんと腎医療を主に ている主なものはがん医療については、がん予防 提供し、当地区のセンターを目指し、地域医療に の観点から小勝負知明呼吸器科医長、中村廣繁呼 貢献できるように更に推進する覚悟であります。 吸器外科医長による禁煙外来、栄養士によるがん これらの医療の遂行には大学病院をはじめ、診療 にならない栄養指導、ヘリカルCTによる肺癌検 所などの医師会の先生方との連携がより大切に 診、及び大腸癌、前立腺癌などのがん検診、肺癌 なっていくことは明らかでありますのでご協力を などの内視鏡手術の導入、鳥取県及び基幹施設で 切にお願い致します。まだまだ書き足りませんが ある国立病院呉医療センターへの腫瘍登録などの 紙面の関係上これで終わらせて頂きます。 (文責:副院長 実施、癌ターミナル患者のための緩和ケア病床設 5 1 宮田 誠) 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 健 対 協 鳥取県医師会腫瘍調査部月報(5月分) 毎々腫瘍登録の届け出を頂き有り難うございます。さて、平成1 2年度より鳥取県腫瘍登録のコンピュー タシステムの更新により、新たなる方式に基づいて登録事業を進めております。 つきましては、各医療機関よりご報告頂きました届出票の情報の正確を期するため、不明な点について 問い合わせを行うことになり、コンピュータ処理による自動作成をはかりました。届出票に基づき、問合 票を該当医療機関にご送付致しましたところ、以下のとおりご回答を頂きました。今後も引き続きご協力 の程お願いします。 なお、腫瘍占拠部位については、臓器内の部位によりICD番号が異なりますのでなるべく詳しく記載し て下さい。 (2) 部位別登録件数(含重複例) (1) 施設別登録件数(含重複例) 登 録 施 設 名 鳥 取 市 立 病 院 鳥 取 県 立 厚 生 病 院 鳥 取 赤 十 字 病 院 国 立 米 子 病 院 鳥大医 耳鼻咽喉科 博 愛 病 院 鳥 取 生 協 病 院 日 南 病 院 江 尾 診 療 所 岡 本 医 院 ( 大 栄 町 ) 花園内科・せぐち小児 科 鳥 取 県 立 中 央 病 院 清 水 内 科 医 院 橋 本 外 科 医 院 小 酒 外 科 医 院 中 村 医 院 永 原 医 院 本 田 医 院 済生会境港総合病院 医 療 機 関 不 明 合 計 件 部 数 舌 耳 口 硬 下 食 胃 小 結 直 肝 胆 膵 鼻 喉 肺 軟 皮 乳 子 卵 外 前 陰 膀 腎 脳 甲 胸 転 悪 多 6 7 3 4 2 8 1 9 1 8 1 6 1 0 3 3 2 2 1 1 1 1 1 1 1 1 1 2 1 1 下 腺 腫 腔 底 腫 口 蓋 腫 咽 頭 道 腸 腸 腸 臓 嚢 臓 腔 頭 部 組 織 腫 膚 宮 巣 陰 立 腺 嚢 胱 臓 腫 状 壁 移 性 性 リ 発 性 合 5 2 位 腺 腫 肝 腫 ン パ 骨 髄 件 癌 瘍 瘍 瘍 癌 癌 癌 癌 癌 癌 癌 癌 癌 癌 癌 癌 瘍 癌 癌 癌 癌 癌 癌 癌 癌 癌 瘍 癌 瘍 瘍 腫 腫 計 数 3 2 1 1 4 6 4 7 1 1 7 4 2 5 5 9 3 7 1 7 1 2 1 4 7 6 1 4 1 1 0 1 1 3 1 1 5 1 2 1 1 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 (3) 問合票に対する回答件数 回 答 施 設 名 件 数 鳥 取 県 立 厚 生 病 院 5 野 院 5 鳥 取 県 立 中 央 病 院 3 岡 本 医 院 ( 大 栄 町 ) 2 米 科 1 院 1 井 奥 産 婦 人 科 医 院 1 山 1 島 病 本 清 水 口 内 内 科 外 科 医 医 合 院 計 1 9 脳卒中登録対策専門委員会調査報告(5月分) 登 録 施 設 名 診断票件数 退院票件数 鳥 取 県 立 中 央 病 院 1 2 鳥 院 1 7 9 3 3 3 2 鳥 院 1 0 5 取 取 市 生 立 協 病 病 米 本 内 科 1 0 智 頭 病 院 4 3 院 5 5 鳥 取 県 立 厚 生 病 院 8 3 院 2 2 1 7 鹿 野 野 温 泉 島 病 病 山 陰 労 災 病 院 1 6 1 0 皆 生 温 泉 病 院 3 1 2 院 0 3 済生会境港総合病院 9 7 博 愛 病 大山リハビリテーション病院 日 南 病 院 5 鳥 取 赤 十 字 病 院 登 録 施 設 名 小 計 保健師からの届出票 八 東 町 役 場 米 子 市 役 所 日 野 町 役 場 経 過 報 告 票 鳥 取 保 健 セ ン タ ー 郡家町保健センター 用瀬町健康管理センター 倉 吉 市 役 所 合 計 診断票件数 退院票件数 1 0 1 0 1 6 9 1 6 0 1 3 6 4 1 3 3 1 0 4 3 3 2 4 ご協力頂き有難うございます。 なお、診断票、退院票の送付先は、患者住所地を所管する保健所又は保健所支所ですので、よろしくお 願い致します。 5 3 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 感染症だより 鳥取県感染症発生動向調査情報(月報) 鳥取県福祉保健部健康対策課 咽頭結膜熱(4件増) 、風疹、流行性角結膜 (H1 4年4年2 9日〜6月2日) 1.報告の多い疾病 炎(1件増)の1 1疾病である。 ・減少した疾病は、感染性胃腸炎(3 3 7件減) 、 (インフルエンザ定点2 9、小児科定点1 9、眼 インフルエンザ(7 5件減) 、麻疹(1 5件減) 、 科定点3、基幹定点5からの報告数) マイコプラズマ肺炎(8件減)の4疾病であ 単位:件 る。 1 感染性胃腸炎 1, 0 2 0 2 水痘 3 2 4 ・報告のない疾病は、百日咳、急性出血性結膜 3 流行性耳下腺炎 1 4 5 炎、急性脳炎、細菌性髄膜炎、クラミジア肺 4 伝染性紅斑 1 2 9 炎、成人麻疹の6疾病である。 5 A群溶血性連鎖球菌咽頭炎 1 2 8 6 突発性発疹 3.コメント 9 2 ○夏型の感染症 全合計 2, 0 0 8 ・無菌性髄膜炎が中部で多く、分離ウイルス 2.前回との比較増減 はエンテロウイルス(未同定)です。 ○流行性耳下腺炎 ・全体の報告件数は2, 0 0 8件であり、1. 0%(2 1 ・全県的に高い水準で推移しています。 件)の減となった。 ○水痘 ・増加した疾病は、水痘(1 2 0件増) 、伝染性紅 ・東部で多く見られました。 斑(8 5件増)、A群溶血性連鎖球菌咽頭炎(6 1 ○伝染性紅斑 件増) 、流行性耳下腺炎(5 1件増) 、ヘルパン ・西部に加えて東部でも流行しています。 ギーナ(4 0件増) 、手足口病(3 3件増) 、無菌 性髄膜炎(1 1件増) 、突発性発疹(8件増) 、 5 4 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 報告患者数(1 4. 4. 2 9〜1 4. 6. 2) 区 前回比 分 東 部 インフルエンザ定点数 1 西 部 増 減 計 (1 2) (6) (1 1) (2 9) 5 2 5 1 3 1 (8) (4) (7) (1 9) 7 0 0 7 1 3 3% 7 4 3 0 2 4 1 2 8 9 1% インフルエンザ 小児科定点数 中 部 −7 1% 2 咽頭結膜熱 3 A群溶血性連鎖球菌咽頭炎 4 感染性胃腸炎 4 7 8 2 2 3 3 1 9 1, 0 2 0 −2 5% 5 水痘 2 0 9 5 2 6 3 3 2 4 5 9% 6 手足口病 5 2 5 1 0 4 0 4 7 1% 7 伝染性紅斑 5 0 3 7 6 1 2 9 1 9 3% 8 突発性発疹 3 3 2 4 3 5 9 2 1 0% 9 百日咳 0 0 0 0 −1 0 0% 0 0 1 1 ― 1 7 1 8 1 5 5 0 4 0 0% 9 1 7 1 7 −4 7% 3 8 5 0 5 7 1 4 5 5 4% (1) (1) (1) (3) 1 4 急性出血性結膜炎 0 0 0 0 ― 1 5 流行性角結膜炎 0 0 1 1 ― (2) (1) (2) (5) 1 6 急性脳炎(日本脳炎を除く) 0 0 0 0 ― 1 7 細菌性髄膜炎(真菌性を含む) 0 0 0 0 ― 1 8 無菌性髄膜炎 0 1 9 3 2 2 1 0 0% 1 9 マイコプラズマ肺炎 0 1 0 1 −8 9% 2 0 クラミジア肺炎(オウム病は除く) 0 0 0 0 ― 2 1 成人麻疹 0 0 0 0 ― 9 2 5 4 7 1 6 1 2 2, 0 0 8 −1% 1 0 風疹 1 1 ヘルパンギーナ 1 2 麻疹 1 3 流行性耳下腺炎 眼科定点数 基幹定点数 合 計 5 5 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! この度、県医師会報に新しい会員の投稿欄「会員のひろば」を設けました。情報の 氾濫する昨今ですが、会員相互のコミュニケーションと、皆に伝えたい重要な情報の 共有、ユーモアたっぷりのさわやかな話題で堅い会報を少しでも柔らかくできること を目的としております。 最近のトピックスに限らず、あらゆる分野の一家言をお寄せください。簡潔な読み やすさを主眼とするため、1編3 0 0〜6 0 0字以内とします。また、2 0字程度以内の標題 も併せてお願いいたします。なるべく次月号(毎月1 5日発行)に最新の話題が載せら れるよう、各月末日の締切りとします。投稿先は、FAX(0 8 5 7―2 9―1 5 7 8)またはE メール(igakkai@tottori.med.or.jp)にてお願いいたします。 奮ってご投稿くださいますよう、お待ち申し上げます。 (広報委員会) !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! デマウィルスメールに注意しましょう スは「jdbgmgr.exe」という名前で、1 4日間静か にしていてシステムを破壊します。ワクチンソフ 先日はコンピュータウィルスの問題を書かせて いただきましたが、今回はコンピュータウィルス トでは検出できません。 に対する恐怖感につけこんだ「デマウィルスメー : ル」の問題を書かせていただきます。「デマウィ : ルスメール」は、例えば次のような内容のメール 5. ウィルスは、jdbgmgr.exeのファイル名の頭に としてあなたのところに届けられます。 テディベアのアイコンがついています。絶対に開 けないようにしてください! 6. 右クリックして削除。ゴミ箱に入れます。右ク ある知り合いからウイルスに感染したとの報告 メールがきました。恐れいりますが至急チェック リックが効かないときは、ドラッグしてゴミ箱へ。 ください。皆様のパソコンが感染してしまってい 7. ゴミ箱をクリックして、そこでも削除してくだ る可能性があります。 さい。 このウィルスはアドレスブックに登録されてい ウィルスが発見された場合は、必ずアドレス るすべてのアドレスに感染するそうです。ウィル ブックに記載されている人すべてに連絡してくだ 5 6 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 世にもケッタイな法律案 さい。この文章をコピーして送って頂くといいで この一文が御目にとまる頃はサッカーのワール しょう。 ドカップで日本中が沸き立ってる事でしょう。で 実はここに書かれているような手順で探すと、 も、そっちにばかり浮かれていて良いのかなぁと Windowsの中に「jdbgmgr.exe」というファイル 言う動きが国会で……ある議員が小泉首相に「ミ が見つかります。そして「自分はウィルスに感染 サイルが飛んで来たらどうするのか」と言う意味 してしまった!」と驚き、慌てて「jdbgmgr.exe」 の質問をしてました。首相の答えは「それはこの を捨ててしまうことになるわけですが、これがこ 法律案の範疇ではない」 。「げげーっ、冗談でしょ のデマメールが意図している「罠」なのです。実 う」私は首相の答弁に耳を疑いましたですね。 は「jdbgmgr.exe」自身はウィルスでも何でもな これはもちろん、いわゆる「有事法」の審議風 く、システムが必要としているファイルであり、 景ですが、素人が考えたって現代戦の第一撃はミ これを消去した場合にはかえってシステムの障害 サイル攻撃でしょう。政府は「有事法」は他国の を起こすこともあります。 攻撃から国民の安全を守るのが目的と言ってます。 アンチウィルスソフトを入れ、そのパターン でも考えてない。戦車を移動させるのに忙しいか ファイルを毎日更新してチェックするなどの「適 らミサイルが民家(原発)に落ちて来ても仕方が 正な」使い方をする限り、アンチウィルスソフト ない? をすりぬけるようなコンピュータウィルスに感染 大体、新聞に載った案文を読むと殆どが地上戦 する危険性はまずありません。(ただしもちろん を想定してるとしか考えられない内容です。しか アンチウィルスソフトを入れていても、何週間も し四方を海に囲まれた日本で地上戦が行われるっ 更新していないといった間違った使い方をしてい てどういう状況でしょうか?制空権、制海権を れば、当然ウィルスに感染してもおかしくありま 奪って悠々と輸送船団や輸送機群が近づける、そ せん) うでもなければ大量の兵力・兵器を上陸させられ ウィルス情報が送られてきたときには、それが る訳がない。ならば、最初から海自、空自は役に 本当の情報であるかどうか、まずはIPA(http:// 立たないと想定してるんでしょうか?莫大な金を www.ipa.go.jp/security/)やシマンテック(http: かけて最新兵器を買い込んでおきながら「水際で //www.symantec.co.jp/)や ト レ ン ド マ イ ク ロ 撃退できそうにないから法律を作ります」って言 (http://www.trendmicro.co.jp/)の よ う な 信 頼 うんでしょうか?こんな人口稠密な国で大規模な できる情報源にアクセスして、それが正しい情報 地上戦が行われたらどれだけ国民が犠牲になるか。 であるかどうかを確認する必要があります。慌て 上陸を防げずにそんなやり方で国民を「守る」っ て自分のパソコンのファイルを消去してしまった て言うつもりなんでしょうか? り、知り合いに同一のメールを流さないようにし いえいえ、まさか専門家がそんなアホな事態を ましょう。慌てて同一のメールを流すと、デマに 考えてるはずないです。とすると何か他の意図が 荷担してさらに被害者を増やすことになります。 あるのでしょうか。そんな訳のわからん法律で医 鳥取市 安 陪 隆 明 療職もどこに駆り出されるか知れないなんて真っ 平御免です。 鳥取市 5 7 上 田 武 郎 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 鳥取県ORCA本試験運用レポート とは確かです。鳥取県では本試験運用が無かった のと結果的には同じだった訳です。 日医標準レセプトソフトのプログラムが2 0 0 2年 2月2 8日に公開されたと同時に本試験運用も終了 将来ORCAの果たすべき役割を考えると業者の しました。中山小児科内科医院は鳥取県ORCA本 誠意の無い対応は残念でな り ま せ ん が 私 自 身 試験運用に参加しましたのでその経験を簡単にレ ORCAプロジェクトには大きな期待を持っていて、 ポートいたします。なお本文はORCAメーリング これからも積極的にかかわって育てたいと考えて リストに投稿した内容http://www.orca.med.or. います。より多くのユーザーが自ら関わりながら jp/ml/ml―archive/orca―users/msg0 0 6 9 6.htmlを 診療に関わる重要な道具を育て、改良することが 要約したものですので、上記URLの内容もご参 できるかどうかによってORCAの成否が決まると 照いただければ幸いです。 思います。 郡家町 鳥取県では中国メディコム社がORCAサポート 中 山 裕 雄 業者として参加の意思を表明されたので当医院は はしか(麻疹)とインターネット 2 0 0 1年4月2 6日に規定の様式の推薦書を提出しま いまやインターネットに接続したコンピュータ した。その後ORCAの起動するPCが届いたのは は聴診器や超音波と同じような私の日常診療に欠 1 1月8日でした。 1 1月2 4日にORCAがバージョンアップしている かせない重要な診断機器です。先日も、風邪症状 情報を知って中国メディコムにバージョンアップ (鼻水、咽頭痛、3 8. 5度の発熱)の女子高校生(東 を申し入れるも翌年2月まで音沙汰がありません 伯町在住、米子のS高校生)が受診した時に、問 でした。その後一回2 0 0 2年2月7日にunstable版 診で同級生が麻疹にかかった人がいるとわかりま ver. 0. 2. 0 3?に更新されたORCAが届くもいきな した。一人で診察をしていると誰にも相談できま り不具合の連続で動作せず、原因はメディコム側 せんが、医師会のメーリングリストを使えば会員 の付帯作業の問題と判明した。不具合は改善され の皆さんの知識をお借りでき、まるで生きた教科 なかったが2月1 7日の第3回鳥取県医療情報研究 書 を 手 に し て い る よ う な も の で す。こ の 時 も [ishikaisogo 0 5 7 0 8] はしか 会が開催されたのを契機にメーリングリストでサ で皆さんに情報提 ポートが再会されるも2月2 4日の質問を最後にサ 供をお願いしたところ、すぐに多くの方から連絡 ポートの返事が来なくなりました。4月2 4日に 頂きました。そのお陰で、点滴中の患者さんに、 なってようやくサポートを一時中断する旨連絡が S高校では先生も含め1 0数人の麻疹発生があった あり、結局当院ではサポート付きの試験運用期間 こと、インフルエンザも流行っている事など多く 中には患者ひとり分の情報や行為も入力もできず の情報を提供でき安心していただけたと思ってい 印刷帳票は一度もお目にかかれませんでした。 ます。病気でもなんでも分からないもの、理解で きないものには不安が付きまといますが、情報が オープンソースになってからは立場と気分を入 あればとても安心します。 れ替え自力でインストール、アップグレード、プ まだインターネットに接続されていない会員の リンターの設定、印刷データ移行とテスト入力を かたは是非参加して、卓上のコンピュータを日常 行い現在にいたっています。 診療機器の一つにしていただきたいと思っていま 自社製品を優先し、本気でサポートする気持ち す。 が最初から無かったのでしょうけど、結果的に鳥 倉吉市 取県でのORCA普及に対してはマイナスだったこ 5 8 河 本 知 秀 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 米子医療情報研究会について 2 0年ぶりの米子は…… 花 米子医療情報研究会は県医師会メーリングリス 園内科・せぐち小児科)で開業しました瀬口正史 ト発足に合わせて地区医師会内における情報化の です。昭和5 2年に鳥大を卒業後、堀田先生のもと 流れを促進する目的で平成9年9月に結成されま 小児科大学院を終えて昭和5 6年に兵庫県の香住病 した。当初はパソコン同好会という名前だったの 院に1年間おりました。あまりに居心地がよいの ですが、中井一仁先生の提案で日医の生涯教育の でしばらく腰をすえようかとノンビリ構えており 会として認めて貰うために現在の名称となりまし ましたが、鳥取県立中央病院の安東吾郎部長(残 た。 皆生道路沿いに小児科(循環器クリニック 念ながら亡くなられてしまいましたが)から「若 研究会は毎月第二金曜日に例会を開いており、 いうちは苦労を買って出よ!」と叱咤激励され、 夏休みの8月と県医師会医療情報研究会の開かれ 花の東京で修行となりました。月給4万5千円で る月は休会、1 2月は忘年会となっています。1 0名 朝7時半から夜1 0時ごろまで土日のないつらい東 ばかりいる幹事が順番で担当し、その時々にあっ 京女子医大の錬士の6年間を勤め上げ、ロスアン たテーマを選んで開催しています。 西部医師会は県医師会メーリングリスト参加率 ゼルスにも行かせていただき、浜松での一般病院 勤務を経て、ほんとに2 0年ぶりの米子です。現在、 2 8. 3%と3地区の中では最高の数値を得ています。 米子で開業されている小児科の先生方は、私が鳥 米子という街の性質もあるかとは思いますが、多 大小児科時代の先輩の方々ですので、いろいろと 少は我々の研究会の影響もあるかと自負していま お聞きしながら始めております。以前にはなかっ す。今後は新規加入者を増やすことも勿論ですが、 た国道4 3 1号沿いの大きいホームセンターや競い 登録されているにもかかわらずメールを読んでい 合うラーメン屋の数々を楽しみながら慣れていこ ない参加者や活用できていない人の発掘もしたい うと思っております。よろしくお願い申し上げま と思っています。また、レセ電算やORCA、電子 す。 カルテなどに関して啓蒙して行きますが、単にパ 米子市 瀬 口 正 史 ソコンに直接関係したことばかりではなく、2 1世 紀の医療を情報という面から眺めて医師はどう対 処すべきかなどといったことも考えて行きたいと 思っています。 米子市 セント・ポーリア(アフリカスミレともいう) 5 9 阿 部 博 章 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 随 筆 緋 連 雀 鳥取市 田中外科内科 田 中 香寿子 例年より半月近く早い春の訪れで、庭のサクラ ウの幼虫がたくさん生れることでしょう。幼虫は ンボ(品種は不明)の花も3月1 5日頃満開となり レモンの若葉を食べてドンドン大きくなります。 (昨年は2 2日頃) 、4月末には実が赤く色付きまし 羽化を楽しみにしているのですが、3〜4cm大 になると毎年いつの間にか姿が見えなくなります。 た。(昨年は5月1 8日収穫) 烏にでも食べられるのでしょうか。 5月1日朝、犬との散歩を終え、サクランボの 味見をしました。結構熟れて甘くなっていました。 雨があがるとクモの巣の水滴が虹色に光ります。 しかし、昨夜降った雨で、実をとるたびにパラパ 小さな羽虫がかかってバタバタしている時もあり ラと滴がかかります。そこで昼休みに収穫するこ ます。草木がグングン伸び、鳥や昆虫が活動する とにしました。8時半過ぎ、ふと外を見ると3 0〜 これからの季節、小さな庭の中にも生命の営みの 4 0羽の小鳥が上空を2・3度旋回し、ネムの木に さまざまなドラマが展開されることでしょう。 止まりました。緋連雀です。黄連雀も数羽います。 〔緋(黄)連雀〕 数年前にも電線に止まっているのを見たことがあ スズメ目レンジャク科 りますが、こんなにたくさん飛来したのは初めて です。感激しました。ネムの枝に止まり周囲の様 子を窺っているようでしたが、やがて一斉に飛び たち、こんどはサクランボの木に止まりました。 群れの外側にいる連雀が四方を警戒し、内にいる のは安心してサクランボを啄み始めました。しば らく賑やかな声が続いていましたが、飛びたった K・T あとを見てビックリ。枝いっぱいになっていたサ 晩秋から初冬にかけて北方から渡ってくる冬鳥。 クランボはみごとに食べ尽くされていました。ほ んの1 0分程度の間のでき事でした。あーあ、昼に ヤドリギの実を特に好む。ヤドリギの実を食べた は食べられると楽しみにしていたのに、残念でた あとの糞は粘り気があり、木の幹にこびりつき、 まりません。でも、北へ帰るための彼等の食料に 中に含まれるヤドリギの種子が根をおろすのに都 なったのだからと思い直すことにしました。 合良い。風切の先端と尾の先は赤く(黄)黒い過 眼線は冠羽の中に続く。群れで食べ尽くすと急に ナニワイバラの花が散り、レモン・ハッサクの いなくなる。渡来数は年毎に大きく変動する。 花が咲き始めました。もう少しするとアゲハチョ 6 0 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 「初動負荷理論」の実践 ― ワールドウィング合宿体験記 ― 溝口町 武田医院 武 田 直 人 かねてから興味のあった初動負荷理論の勉強と 実際に体の柔軟性も改善します。この感触はとて 実践のために、5月2日から6日まで鳥取市にあ も文章では表現できず、実際に体験してみなけれ るワールドウィングというトレーニングジムの合 ばわからないものだと痛感しました。2日目以降 宿に参加しました。初動負荷理論とは従来の筋力 は陸上とトライアスロンの選手に混じって3日間 トレーニング(終動負荷理論による運動)とは異 トレーニングをさせていただきました。走ってい なり、運動の始めにだけ力を用いて行う方法で、 る時の体のバランスをチェックされながら競技場 同ジムの小山裕史先生が唱えて実践されているも を走るのですが、自分でも驚くほど体が軽く、普 のです。小山先生はスポーツ界では知らない人が 段はジムのランニングマシーンの上を2 0分走るだ いない程有名なトレーナーで、健康スポーツ医の けでもひーひーの状態なのに、この3日間は1日 講習会で講演されたこともあり、野球のイチロー 5kmくらい、ジョギングに4 0 0メートルダッシュ 選手、サッカーのカズ選手、マラソンの有森裕子 や1 0 0メートルの流しを含めて3 0分から1時間の 選手ほか多数のトップアスリートがトレーニング トレーニングを楽しくこなすことができました。 のために鳥取のジムを訪れています。オリンピッ トレーニング中、陸上競技を行っていた過去のつ クの強化コーチも歴任されています。同ジムでは らい練習はいったい何だったのだろう?と複雑な 練習に励む選手のプライバシーを尊重されている 思いを抱きながら……トップアスリートがわざわ ので見学や研修はできないため、一競技者として ざ鳥取まで足を運んでトレーニングをする気持ち トレーニング合宿に入れていただきました。ここ が少しだけ理解できた気がします。最終日の夜に、 まで書くと、すごく堅苦しいジムと思われるかも 小山先生が時間を取ってくださり、いろいろとお しれませんが、実際は選手に混じってリハビリに 話をすることが出来ました。このジムを訪れる選 励む方もおられて、小学生から高齢の方まで、そ 手が皆楽しそうにトレーニングをしている姿はと の人にふさわしいメニューで幅広くトレーニング ても感動的で、初動負荷理論に基づくトレーニン が行われています。初日は山口県からPTの方を グはもちろん、皆が何度も足を運ぶのは小山先生 連れて来られた先生とともに、専属スタッフに教 の御人格にあるのではないのかなーと、すでに次 わりながら初動負荷マシーンを使って体を動かし はいつ行けるのだろうかとスケジュール帳を見な てみて、その前後で関節や体の柔軟性の変化を確 がら考えるのでした。また、最近問題になってい かめました。普通筋力トレーニングというと、汗 る運動嫌いの子供達にも体を動かすことは楽しい をだらだら流し、血管が破れんばかりに力をこめ んだということを実感してほしいと思いました。 てバーベルを持ち上げるイメージがありますが、 これから健康スポーツ医として活動していく上で、 初動負荷マシーンでのトレーニングのあとは、体 本当に貴重な体験をさせていただきました。 がほぐれてなんともいえない心地よい感じになり、 6 1 なお、今回の投稿に際して、小山先生より医師 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 の方々に読んでいただけるならと初動負荷理論の の日常的な動作、一般的スポーツ動作において加 定義を寄稿していただきましたので紹介します。 えられた力の作用と反作用は、ヒトの関節運動の 連続性によって加速的に行われるもので、この際、 「初動負荷法」とは、「反射の起こるポジションへ の身体変化およびそれに伴う重心位置変化などを 動作初期に加えた力とその時生じた速度により外 利用し、主動筋の弛緩 ― 伸張 ― 短縮の一連動作 的に発揮されるパワーこそが、外的に発揮される 過程を促進させるとともに、その拮抗筋ならびに エネルギーの大きさで、この動作初期をどう把え 拮抗的に作用する筋の共縮を防ぎながら行う運 るか、SSCが発揮できるポジションやタイミング 動」と定義され、動作初期のリラックスした筋肉 であるか等が重要で、神経―筋機能の亢進、神経 に負荷(力)を与えること、およびPositioningに 筋協応能の向上を目指しながら「初動負荷」 のネー よる筋肉の自然な反射と加速を誘導する。「伸張 ミングとなった由来です。なお終動負荷は「共縮」 ― 短 縮」はSSC(stretch―shortening cycle)と を招き、加速制限、神経―筋機能の抑制が大きな いう概念ですが、その手前の弛緩という状態、概 特徴で、あの独特の力感が生じます。ということ 念、そして共縮を防ぐ反射・加速・ポジション等 ですが、興味を持たれた先生は、是非ご自分の身 が新概念で重要とされます。考えてみれば地球上 体で体験されることをお勧めいたします。 !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 短 歌 短か夜 米子市 芦立 巌 五十年時は流れて森永のミルク事件のはる かな記憶 とぼけたる声の鴉のあわあわと五月雨のな か溺れゆくなり 花のあと濃き葉にかくる枝に来て佛法を説 く山鳩の声 ひら 身の丈は小草に劣るアザレアに時得て咲く 花の冠 短か夜の八十八夜を過ぎしより﹁むつごろ う﹂も早く目覚むるならめ 短か夜をドン・キホーテの如く居り眠り難 きに童話を読みて 低声に呟く様なこの日頃楽しみは更に先へ 預けて 6 2 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 お知らせ !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 鳥取県医師会メーリングリスト参加者募集 !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 現在、鳥取県医師会では、医師会情報電子化の一環としてインターネットによる下記の3つの メーリングリスト を開設しています。 メーリングリストとはインターネット加入者が電子メールを使って電子会議を行うシステムで、登 録会員の発信するメールが他の登録会員全員に一斉送信され、同じ議題についての共通認識、討論、 情報伝達などができる便利なシステムであります。 1.総合メーリングリスト(話題を限定しないもの) 2.パソコンメーリングリスト 3.連絡用メーリングリスト 参加ご希望の方は事務局までご連絡ください。また、ウェッブ上でメーリングリストを利用するた めにはパスワードが必要ですのでご希望の方は下記担当者へお申し出ください。 !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 日本医師会ホームページ(http://www.med.or. 鳥取県医師会ホームページ jp)会員向け閲覧用アカウント 鳥 取 県 医 師 会 で は ホ ー ム ペ ー ジ を 一 新 し、 URLを変更いたしましたのでお知らせ致します。 http://www.tottori.med.or.jp/ 日本医師会ホームページ『会員向けサービス』 を閲覧するためには アカウント (ユーザー名、 なお、『会員用のページ』を閲覧するには、 ア パスワード)が必要です。ユーザー名は先生の「会 カウント (ユーザー名、パスワード)が必要で 員ID(1 0桁の半角数字) 」 、パスワードは「生年 す。鳥取県医師会報の全文は『会員用のページ』 月日」になります。たとえば、1 9 4 8年1月9日生 でご覧頂けます。 まれの先生では、西暦の下2桁と2桁の月日の数 字を組合せて、「4 8 0 1 0 9」となります。ただし、 ご希望の先生は事務局まで連絡をお願い致しま 画面上は*マークとなります。 す。 【申込先及び問い合わせ先】 6 3 * E―mail kenishikai@tottori.med.or.jp * TEL * FAX 0 8 5 7―2 9―1 5 7 8 * 担当 0 8 5 7―2 7―5 5 6 6 岡本 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 鳥取県医師会産業医研修会開催要項 (日本医師会生涯教育講座) 日本医師会認定産業医制度における産業医研修会を下記のとおり開催致します。研修単位は、1講演が 1単位です。取得できる単位の研修区分は下表のとおりです。 認定産業医の方は認定医更新のための単位が取得できます。未認定産業医の方は認定医申請のための単 位が取得できます。 受講ご希望の方は、お早めにFAX等でお申し込みください。 【申込先】 [郵便]6 8 0―8 5 8 5 鳥取市戎町3 1 7 [TEL]0 8 5 7―2 7―5 5 6 6 [FAX]0 8 5 7―2 9―1 5 7 8 [E―mail]kenishikai@tottori.med.or.jp 1.期 日 平成1 4年7月2 7日(土) 午後3時1 5分〜午後7時1 5分 2.場 所 鳥取県医師会館 鳥取市戎町3 1 7 TEL(0 8 5 7―2 7―5 5 6 6) 3.受講料 鳥取県医師会産業医部会員以外の先生は3, 0 0 0円頂きます。 4.日 当日、産業医学研修手帳をご持参下さい。 !!!!!!!!!!!!!!!!!!! 時 程 間 演題・講師職氏名 研修区分 1 5:1 5〜1 6:1 5 『労働衛生行政における産業医のあり方』 鳥取労働局安全衛生課 細江裕行課長 【後期&更新】 (1) 総論 1 6:1 5〜1 7:1 5 『職場のメンタルヘルスケア―事例を中心に―』 鳥取県立精神保健福祉センター所長 原田 豊先生 【実地】 (3) メンタルヘルス 1 7:1 5〜1 8:1 5 『職場でよく見つかる疾患―結節性甲状腺腫の診断―』 吉田医院院長 吉田明雄先生 【後期&専門】 (2) 健康管理 1 8:1 5〜1 9:1 5 ビデオ(質疑応答を含む) 『職場の喫煙対策』 【後期&専門】 (4) 健康保持増進 ※駐車場は台数に限りがありますので、ご了承お願い致します。 ※生涯教育5単位 6 4 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 平成1 4年度中国地区学校医大会ご案内 1 3:1 5〜1 4:1 5 標記の学校医大会が岡山県医師会担当により次 各県研究発表:5題(各県1題) の通り開催されますので多数ご聴講下さるようご 案内いたします。聴講を希望される方は6月末日 1 4:1 5〜1 4:2 5 休憩 迄に鳥取県医師会( 0 8 5 7―2 7―5 5 6 6)へご連絡 1 4:2 5〜1 5:2 5 特別講演Ⅰ ! 「若者を育てる(仮題) 」 下さい。 日 時 平成1 4年8月4日(日) 1 3:0 0〜1 6:1 0 場 所 ホテルグランヴィア岡山(岡山駅直結) 日 程(予定) 岡山学芸館高等学校校長 「演題未定」 日本医師会常任理事 1 3:0 0 開会 祝辞 日本医師会長 羽生田俊 1 6:0 0〜1 6:0 5 次期担当県医師会長挨拶 1 3:0 0〜1 3:1 5 岡山県医師会長 靖喜 1 5:3 0〜1 6:0 0 特別講演Ⅱ (敬称略) 挨拶 森 1 6:0 5〜1 6:1 0 閉会 小谷秀成 ◇日医生涯教育講座認定 坪井栄孝 岡山県教育委員会教育長 5単位 宮野正司 第3 3回全国学校保健・学校医大会ご案内 参加費 2 0, 0 0 0円 標記の大会が福井県医師会の担当により次の通 (同伴者の懇親会のみ参加5, 0 0 0円) り開催されますのでご案内いたします。 日 時 分 科 会 平成1 4年1 1月9日(土) 喉科」Ⅳ「眼科」 午前1 0時〜午後7時3 0分 場 所 Ⅰ「からだ」Ⅱ「こころ」Ⅲ「耳鼻咽 シンポジウム 「子どもの心と行動の問題から見 福井市・フェニックスプラザ えてくるもの」 (福井市田原) 特別講演 「愛」大本山永平寺副監院 メインテーマ 「みつめよう子ども達の未来 山田康夫 ―学校医は何ができるだろうか―」 ご 案 内 鳥取県医師会館(鳥取県健康会館)は、5月1 6日より禁煙と致しましたので、 お知らせ致します。 6 5 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 医会だより 日産婦医会鳥取県支部理事会報告 日 時 平成1 4年5月9日(木) 午後3時 機関を取りまとめて頂き、その名簿を提出した。 場 所 倉吉シティホテル なお、検診料金は昨年度と変更なし。 出席者 倉吉市山根 2.平成1 3年度事業報告、収支決算について 大石支部長、富永副支部長、澤住・ 佐々木・梅澤・寺澤・井庭、入江各理事、 て資料のとおり承認され、5月1 9日、米子市で開 鎌澤・皆川各監事 報 平成1 3年度に行った支部事業と収支決算につい 告 催される総会に提出することとした。 1.3/2 4 第5 3回通常総会出席報告(大石支部長) 鎌沢監事より、平成1 3年度日産婦医会鳥取県支 部収支決算、特別会計収支決算について、適正で 詳細は日本産婦人科医会報4月号へ掲載してあ る。 あるという監査報告があった。 2.母性健康管理電話相談事業について 3.平成1 4年度事業計画、収支予算について 本県では西部地区へ事業をお願いし、毎週水曜 平成1 4年度支部事業計画と予算について資料の 日に電話相談を開設している。佐々木理事より報 とおり承認され、5月1 9日、米子市で開催される 告があり、実績は低調だが、平成1 4年度も継続す 総会に提出することとした。 ることとなった。 4.新役員の選出について 3.その他 平成1 4年度は役員の改選であるため、各地区よ 米子市「吾亦紅」 (障害者の通所作業所)へお り新役員候補者を推薦して頂いた。総会で新役員 ぎ ゃ ー 献 金 小 口 配 分1 0 2, 9 0 0円(シ ャ ワ ー キ ャ が承認されてから、支部長、副支部長、理事、監 リー)が贈呈されることが決定した。総会の席上 事を決定することとした。 で披露する。 5.会則改正について 協 議 支部役員選挙規程については、前回の理事会か 1.市町村職員互助会婦人検診について ら協議してきたが、別紙(案)のとおり、とりま とめ、総会へ提出し、承認を得ることとした。 市町村職員互助会より、「子宮がん・乳がん・ 6.平成1 4年度(第5 4回)総会運営について 甲状腺がん検診事業」等の婦人検診について、例 総会の提出議題、運営等について検討した。 年どおり協力依頼がきている。各地区に協力医療 6 6 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 地区医師会だより 広報委員 初夏の頃となり連日暑い日が続いています。全 2 2日 東部小児科医会 国的にサッカーのワールドカップで盛り上がって 2 3日 胸部疾患研究会 いますが、鳥取市はエクアドルチームのキャンプ 2 4日 学術講演会 井 上 雅 勝 地であり、市内はエクアドル国旗があちこちに見 「モルヒネ治療に抵抗する疼痛の管理」 られ、ワールドカップの雰囲気をかもしだしてい 淀川キリスト教病院ホスピス医長 池永 ます。 昌之 2 6日 第3 6 0回東部医師会ゴルフ同好会 〈5月〉 2 7日 看護学校実習病院との懇談会 1 1日 2 8日 第4回理事会 主なものを報告いたします。 東部医師会創立3 0周年・付属看護学校5 0周 報告事項 年記念式典・講演会・祝賀会 1 4日 先生 第3回理事会 1)県医師会理事会報告 報告事項 2)第1回東部公的病院等連絡協議会に ついて 1)東部医師会創立3 0周年記念式典につ 3)東部医師協同組合通常総会について いて 4)学術講演会について 2)第1 7回国民文化祭鳥取市実行委員会 5)その他 第3回会議について 協議事項 3)その他 1)会員異動について 協議事項 2)学術講演会・研究会に関する主催・ 1)会員異動について 後援等の取り扱いについて 2)通常総会・臨時代議員会の日程につ 3)その他 いて 東部医師会3 0周年・付属看護学校5 0周年の記念 3)東部医師会生涯教育講座について 式典・記念講演は、5月1 1日ホテルニューオータ 4)その他 1 5日 東部三師会役員懇談会 2 1日 東部臨床内科医会 ニにて開催され、出席者1 0 9名の盛会でした。 6 7 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 新 広報委員 田 辰 雄 5月の主な活動報告をします。 この度、中部医師会広報委員としてお世話にな ることになりました。内科クリニックを開院して 1日 心電図判読委員会 まだ3年目で、ようやく今の生活に慣れたところ 1 0日 講演会「KLISから学ぶ高コレステロール 血症治療の意義と実際」 です。よろしくお願いします。 講師 5月の連休には、2日間にわたり倉吉パークス 国際医療福祉大学大学院保健医療学 クエアを出発点として、日本海未来ウオークがあ 教授 佐々木 淳 先生 り、医師会も応援させて頂きました。東郷・羽合 1 3日 心電図判読委員会 町方面と関金方面の2つの3 0kmコースがありま 1 6日 腹部画像診断研究会 した。他県からの参加者もあり、延べ2, 5 0 0人が 1 9日 あんず会ゴルフ 参加されたようです。倉吉の町もたまには賑わっ 2 0日 肺癌検診症例検討会 て良いと思います。 2 3日 消化器がん検診症例検討会 2 8日 講演会「骨粗鬆症の診断と治療に関する話 爽やかなはずの5月の天候は全くの不順で、体 調の悪い人が多いようでした。5月2 0日頃にイン 題」 フルエンザ患者が出たとのうわさを聞き、冗談か 講師 川崎医科大学放射線医学 と思いつつ検査をしてみたら数人のB型の陽性患 助教授 者がありました。5月2 8日には学級閉鎖が出たよ 3 0日 うです。これから、梅雨、夏にかけての気候が心 曽根 照喜 先生 小児科懇話会 講演会「SSRIの効果とその使い方」 配です。私達医者自身も健康に気をつけたいもの 講師 です。 鳥取大学医学部精神科・心療内科 植田 すずらん=君影草とも云う= 6 8 俊幸 先生 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 広報委員 2 0 0 2年5月の行事は下記の通りです。 2 1日 消化器超音波研究会 7日 第1 1回西部臨床糖尿病医会 2 2日 臨床内科研究会 8日 第3 6 2回小児診療懇話会 2 3日 学術講演会 1 0日 医療情報研究会 1 1日 第5回山陰直腸肛門疾患研究会 ウマチ科 竹馬 浩 先生 宗圓 聰 先生 2 7日 定例理事会 2 8日 消化管研究会 4月1日から診療報酬が改定されました。早速 学術講演会 日医、各県・市医師会単位或いは各科医会単位で 「慢性心不全の病態と治療」 大阪大学大学院医学系研究科 内科学教授 堀 4月分の集計がなされ、その結果、中央社会保険 病態情報 正二 医療協議会の唱える2. 7%を越える大幅な引き下 先生 げとなり異常事態であります。特に整形外科にお 西部医師会臨床内科医会 いては逓減制の導入により2 0―3 0%の減収を余儀 「睡眠時無呼吸と循環器疾患」 なくされております。今後の傾向を知る上でも ―高血圧症を中心として― 鳥取大学医学部付属病院 加藤 5・6月の集計が待たれるところであります。 第一内科 雅彦 鳥取県西部医師会・附属米子看護高等専修学校 先生 創立5 0周年記念式典・祝賀会が平成1 4年5月1 8日 第7 4回国立米子病院・臨床医学懇話会 (土) 、午後6時より厳粛にかつ盛大に執り行われ 演題1「輸血と血液に関する話し」 麻酔科 日高 康蔵 ました(1 3 4名出席) 。祝賀会においいて鳥取県西 先生 演題2「ターミナルケアーについて―国 部医師会 立癌センター研修から―」 の発足は昭和2 7年4月であり、当時は朝鮮戦争の 栗原会長は挨拶で、鳥取県西部医師会 先生 真っ最中、NHK連続ドラマ「君の名は」の放送 西部医師会・附属米子看護高等専修学校創 開始、手塚治の鉄腕アトム連載開始、美空ひばり 消化器科 2 0日 助教授 整形外科・リ 耳鼻咽喉科合同研修会 チクバ外科胃腸科肛門科病院 1 8日 仁 近畿大学医学部奈良病院 ント―」 1 7日 本 「EBMに基づく骨粗鬆症の診断と治療」 「痔瘻の手術―その基礎とクリニカルポイ 1 6日 山 山本 哲夫 立5 0周年記念式典・祝賀会 (1 5歳)のりんご追分、おまつりマンボがヒット 医師会合同胸部X線検討会 中と非常に印象に残る社会的背景下での鳥取県西 6 9 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 部医師会の歴史的重さを話され、また鳥取県医師 ましょうと、会員一同のさらなる協調性を力説さ 会 れました。 長田会長は5 0年目の節目の重要性を説かれ、 過去を振り返るのではなく未来に向かってい行き 会員消息 〈入 土井 〈退 会〉 清 国立療養所鳥取病院 会〉 1 4.4.1 矢野 誠 鹿野温泉病院 1 4.3. 3 1 理恵 鳥取生協病院 1 4.3. 3 1 玲子 佐治村国民健康保険診療所 足立 誠司 岩美病院 1 4.4.1 宗像 山脇 美香 岩美病院 1 4.4.1 野坂 浦川 賢 佐治村国民健康保険診療所 1 4.3. 3 1 1 4.4.1 宮 ! 義則 鳥取市立病院 1 4.3. 3 1 一昭 鳥取市立病院 1 4.3. 3 1 英明 鳥取市立病院 1 4.3. 3 1 石原 孝之 国立療養所西鳥取病院 1 4.4.1 竹内 加藤 久佳 鳥取市立病院 1 4.4.1 越智 加藤 睦子 鳥取市立病院 1 4.4.1 小谷 康広 鳥取市立病院 1 4.3. 3 1 義則 鳥取市立病院 1 4.3. 3 1 藤田亜希子 鳥取市立病院 1 4.4.1 谷 仲松 暁 鳥取市立病院 1 4.4.1 豊田 浩作 鳥取県立中央病院 1 4.3. 3 1 櫻木 悟 鳥取市立病院 1 4.4.1 山本 寛子 鳥取赤十字病院 1 4.4. 3 0 藤井 容子 皆生温泉病院 1 4.4.1 服部 鳥取県立中央病院 1 4.4.1 楢 ! 明典 晃史 鳥取県立中央病院 1 4.4.1 豊島 光雄 鳥取県立中央病院 1 4.4.1 小村 裕美 鳥取県立中央病院 1 4.4.1 本田 正史 鳥取県立中央病院 1 4.4.1 伊藤 雅之 鳥取県立中央病院 1 4.4.1 佐藤 慎也 鳥取県立中央病院 1 4.4.1 青木 哲哉 鳥取県立中央病院 1 4.4.1 井上 和興 鳥取県立中央病院 1 4.4.1 大谷 英之 鳥取県立中央病院 1 4.4.1 石井 泰史 鳥取市立病院 1 4.4.1 鎌田 修 米子病院 1 4.4. 2 2 福田 吉顕 米子病院 1 4.5.1 角田 直子 鳥取生協病院 1 4.5.1 音田 誠一 こどもクリニックおんだ(羽合町) 〈異 宏二 鳥取大学医学部 1 4.6.1 白山 幸彦 鳥取大学医学部 1 4.6.1 向 栄二 わかさ生協診療所 ↓ 鹿野温泉病院 1 4.4.1 皆木 真一 鳥取生協病院 ↓ わかさ生協診療所 1 4.4.1 城戸崎裕介 鹿野温泉病院 ↓ 鳥取生協病院 1 4.4.1 大城 西部健康福祉センター 日野地域保健福祉部 ↓ 西部健康福祉センター 保健環境部 1 4.4.1 陽子 岡山大学医学部附属病院三朝分院 ↓ 1 4.4.1 岡山大学医学部附属病院 三朝医療センター 1 4.5. 1 6 溝部 動〉 7 0 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 県医の動き 〈5月〉 1 6日(木) 鳥取医学雑誌編集委員会 1日(水) JR高速化鳥取県民募金委員会及び幹 事会(商工会議所)小林事務局長 鳥取県との情報交換会 〃 第1 2 7回公開健康講座 1 8日(土) 西部医師会5 0周年記念行事(米子国際 2日(木) 保険医療機関指導計画打合せ会 〃 〃 ホテル) 第1回常任理事会 2 3日(木) 鳥取県臓器バンク理事会(県民文化会 9日(木) 鳥取県医療審議会(県庁)長田会長、 館)長田会長 富永晄子先生 2 5日(土) 中国四国医師会連合総会・日医ブロッ 1 1日(土) 東部医師会3 0周年記念行事(ホテル | ニューオータニ鳥取) 2 6日(日) テルニューオータニ鳥取) 1 4日(火) 日医連執行委員会 〃 ク医師会広報担当理事連絡協議会(ホ 2 8日(火) 都道府県医師会長協議会(日医)長田 日本医師会役員就任披露パーティ(帝 会長 国ホテル)長田会長、大石副会長 3 0日(木) 第3 3回鳥取県健康対策協議会理事会 1 6日(木) 第2回理事会 保険医療機関の登録指定、異動 保険医療機関の新規、廃止、再開 医療法人社団三樹会三宅医院 鳥 取 市 1 4. 4. 1 再 開 田口IVFレディースクリニック 鳥 取 市 1 4. 3.3 1 廃 止 山本泌尿器クリニック 米 子 市 米医3 2 1 1 4. 5. 1 新 規 加藤クリニック 米 子 市 米医3 2 2 1 4. 5.1 3 新 規 おくだこどもクリニック 鳥 取 市 取医3 4 3 1 4. 5. 1 新 規 こどもクリニックおんだ 東 伯 郡 東医1 0 6 1 4. 5.1 6 新 規 おくだこどもクリニック 鳥 取 市 1 4. 4.3 0 廃 止 結核予防法による指定医療機関の指定、辞退 医療法人社団みやもと産婦人科医院 鳥 取 市 1 4. 2. 5 指 定 岡 米 子 市 1 4. 3. 1 指 定 西 伯 郡 1 4. 3. 6 指 定 竹内内科医院 鳥 取 市 1 4. 4. 1 指 定 岡本医院 東 伯 郡 1 4. 4. 1 指 定 !内科医院 医療法人社団清水皮膚科形成外科医院 法勝寺内科クリニック 7 1 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 ふくいちクリニック 米 子 市 1 4. 4. 1 指 定 みやもと産婦人科医院 鳥 取 市 1 4. 2. 4 辞 退 岡 米 子 市 1 4. 2.2 2 辞 退 医療法人社団細田医院 西 伯 郡 1 4. 3. 6 辞 退 NTT西日本鳥取健康管理センター 鳥 取 市 1 4. 3.2 4 辞 退 岡本医院 東 伯 郡 1 4. 3.3 1 辞 退 竹内内科小児科医院 鳥 取 市 1 4. 3.3 1 辞 退 !内科医院 !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 表 紙 絵 に よ せ て あ じ さい よ ひら なな へん げ 紫陽花(四葩、七変化) 倉吉病院 早 川 慶 子 !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 雨に濡れたほの白い紫陽花――。そんな叙 ることから。花色は酸性土では青色、アルカ 情的な場面を思いながら、花瓶にさした紫陽 リ性土では赤紫色、咲き始めは白で、次第に 花を描いています。 変化することから「七変化」とも云われます。 はなびら 花言葉は「うつり気」 。 またの名「四葩」は、花弁のように見える 四枚の萼の中心に細かい粒のような花をつけ !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 挿し絵提供:田中香寿子先生、芦立 巌先生 編集後記 ちょうど日韓共催のワールドカップで盛り上 きな情報発信が出来たことを誇りにしたいと思い がっているさなかに校正作業を行っています。本 ます。また総会に付随して開催された諸会議の内 号が会員の皆様の元に届く頃には静かなニッポン 容も各担当者により詳細に報告されておりますの に戻っているのでしょうね。 で御熟読頂きたいと思います。 今回は本県医師会が担当した中国四国医師会連 さて巻頭言で野島副会長は、患者さんを中心に 合総会の報告が中心になっています。本会での坪 据え私たちかかりつけ医が主導する医療提供体制 井会長の特別講演や三つの分科会での討論の内容 の再構築を唱えておられます。また既報のように、 は、中四国九県にとどまらず全国から注目されま 4月から県医師会の執行部にも新しい血が入って した。山陰の小さな県医師会から全国に向けて大 きました。本号に挨拶が掲載されています山家、 7 2 平成1 4年6月1 5日発行(毎月1回1 5日発行) 鳥取県医師会報 第5 6 4号 石田、吉中の三先生のご活躍にご声援をお願いい また武田直人先生には、新しいスポーツ生理学理 たします。山家先生は地域医療や医師会における 論に基づくトレーニング合宿に参加された体験記 勤務医の新しい姿を、石田先生は若い力を、そし をご報告頂きました。本文の末尾に医師のための て吉中先生は公衆衛生学的な見地からの医師会活 「初動負荷理論」の定義が掲載されています。ス 動を目指していらっしゃいます。また県医師会が ポーツ医学に関わられる先生方には興味深いお話 関わる各種委員会の構成も確定し、今後二年間に だと思います。 会員のひろばにも毎号楽しい話題がよせられて わたる県医師会活動の充実が期待されます。 います。会員の皆様にどんどん投稿して頂き、こ 随筆では田中香寿子先生が、身近な動物や植物 のコーナーを育てて頂ければよいと考えています。 たちの生命に対する温かい心を、女性らしくやさ しくて繊細なタッチで美しく表現しておられます。 7 3 (中井 一仁)
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