Citrix Validated Solution for XenDesktop 7.1 on Hyper-V

Nutanix バーチャルコンピューティング
プラットフォーム上の Microsoft Hyper-V
Server 2012 R2 を前提とする
Citrix XenDesktop 7.1 の設計
ソリューション設計解説書
Citrix 検証済みソリューション
2014 年 6 月 25 日
著作:
Citrix APAC Solutions
Desktop Virtualization Design
セクション 1: エグゼクティブサマリー
4
Desktop Virtualization Design
プロジェクト概要
リファレンスアーキテクチャー
Citrix Consulting APAC では、短期間で確実に Citrix XenDesktop FlexCast モデルを導入するために、本ドキュメントに
記載されたコンポーネント群を使ってソリューションの構築およびテストを行いました。Citrix 検証済みソリューション
(CVS – Citrix Validated Solution) では、これらのコンポーネントの設計や構成、設定などに関するガイドラインを提示
し、お客様が Citrix XenDesktop によるデスクトップ仮想化ソリューションを短期間で構築できるようにします。
本検証では、実践的なワークロードをシミュレーションし、ソリューションを形成する最適なコンポーネントの構成を決
定するために、Login VSI を使用して広範にわたるテストを実施しました。
想定する読者
本リファレンスアーキテクチャーは、Citrix 検証済ソリューションの一部として作成されたものであり、アーキテクチャ
ーやコンポーネントの構成に関する詳細が記述されています。読者については、Citrix XenDesktop とその関連するテク
ノロジーおよび基礎的なコンポーネントであ Nutanix バーチャルコンピューティングプラットフォーム(以下 Nutanix)、
Arista Networks(以下 Arista)ハードウェアコンポーネント ならびに Microsoft Hyper-V Server® 2012 R2 に精通さ
れている方を対象としています。
本書の目的
本ドキュメントの目的は、Citrix の FlexCast モデルである Citrix ホステッド共有デスクトップ (HSD) および Citrix ホス
テッド仮想デスクトップ (HVD) をベースとした Citrix 検証済みソリューションのアーキテクチャーに関する設計情報を、
読者に提供することにあります。本ソリューションは、仮想化環境をサポートするために、Microsoft Hyper-V Server®
2012 R2 が稼動する Nutanix バーチャルコンピューティングプラットフォーム NX-3060 ノード上に構築されています。
5
Desktop Virtualization Design
アーキテクチャー概要
Citrix 検証済みソリューションとそのコンポーネント群は、異なる 2 つのタイプの Citrix 仮想デスクトップをサポートす
るように設計、構築、検証されています。各デスクトップタイプに向けたアーキテクチャーは、最大 1,000 またはそれ以
上のユーザーデスクトップセッションをサポートします:
•
ホステッド共有デスクトップ: Windows Server 2008 R2 リモートデスクトップセッションホスト上で
XenDesktop ホステッド共有デスクトップを稼動させる共有ユーザーセッション
•
ホステッド仮想デスクトップ: Windows 7 Enterprise(64 ビット)上で XenDesktop ホステッド仮想デスクト
ップ を稼動させる独立したユーザーセッション
Citrix FlexCast モデルでは、いずれのデスクトップタイプも Microsoft Hyper-V Server® 2012 R2 上の VM インスタン
スとして動作します。本アーキテクチャーは、ポッド (Pod) と呼ばれる 1 つの独立したモジュラーコンポーネントから構
成され、1,000 ユーザーセッションまでサポートすることができ、安定的で拡張性の高い環境の構築が可能です。また、
ポッドを追加することで、1,000 を超えるユーザーセッションをサポートすることもできます。
Citrix 仮想デスクトップタイプ
この Citrix 検証済みソリューションドキュメントでは、Citrix ホステッド共有デスクトップおよび Citrix ホステッド共有
デスクトップについて言及しています。各仮想デスクトップタイプについては、以下で簡単に解説しますが、詳細につい
ては、http://flexcast.citrix.com/ に掲載されている配信メソッド (delivery methods) をご覧ください。
•
ホステッド共有デスクトップ (HSD) : Windows リモートデスクトップセッション (RDS) ホストは、Citrix
XenDesktop を使って、コアとなるアプリケーションと共に、標準化された方法でホステッド共有デスクトップ
を配信します。ユーザーは、Windows 7と同様の“ルックアンドフィール”で、リモートデスクトップセッショ
ンホスト上にパブリッシュされたデスクトップを操作することができます。各ユーザーのセッションは、RDS
サーバーの独立したセッションになります。
•
ホステッド仮想デスクトップ (HVD) または ホステッド VDI: ユーザーがリモート接続したマシン上で VM と
して稼動する Windows 7 のデスクトップインスタンスで、1 ユーザーが1デスクトップを利用する 1:1 の関係
となります。ホステッド仮想デスクトップモデルにはさまざまなタイプ(既存、インストール、プール、専用、
ストリーム)がありますが、本ドキュメントではプールタイプおよび永続(専用)タイプの HVD に限定して説
明を行います。
本ドキュメントでは、非永続タイプまたはステートレスタイプのデスクトップ配信機能である、ホステッド共有デスクト
ップおよびホステッド仮想デスクトップ(プールデスクトップ)を対象に解説を行います。また、HSD または HVD のい
ずれか一方を意味するものとして<FlexCast モデル>という記述を適宜使用します。
ポッドの概念
本ソリューション設計全般を通じて「ポッド」という用語を使用しています。本書におけるポッドとは、事前にテストと
検証を終えたアーキテクチャーのエンティティを意味し、FlexCast モデルである HSD または HVD を使用して、1,000 仮
想デスクトップを提供するために必要となるハードウェアおよびソフトウェアコンポーネントから構成されます。
なお、本ドキュメントでは、2 つの FlexCast モデルを併用するケースについては言及せず、1,000 デスクトップを提供す
るために、それぞれ単独で使用する場合に限定して解説を行います。
6
Desktop Virtualization Design
正当性と検証
Citrix 検証済みソリューションは、検証テスト中に下された数多くの判断に基づいて作成されています。関連テストは、
ユーザーおよびセッションに関する業界標準ベンチマークツールである Login VSI Virtual Session Indexer (VSI) によっ
て実施されました。VSI により同じロードを伴うテストを繰り返し実行することで、プラットフォームやテクノロジー間
の比較を行うことができます。「ミディアム」VSI ワークロードは、通常業務を行なっている平均的なオフィスワーカー
を想定したもので、今回のテストでは一貫して本ワークロードを使用しました。

http://www.loginvsi.com/
ご注意: すべてのワークロードのテストは、XenDesktop テンプレートポリシー「高度なサーバーの拡張性」を「レガシ
ーグラフィックモード」で稼動させる形で実施しているため、本ドキュメントにおける各 FlexCast モデルの機器構成は、
本ポリシー設定に基づくユーザー密度を想定したものになっています。
Login VSI と共に Liquidware Labs™ の Stratusphere™ UX を使って、テストロードシナリオを実行している過程で、
エンドユーザーエクスペリエンスの検証も実施しました。Stratusphere™ UX は、モニタリング、パフォーマンスの検証
および診断のための総合ツールです。

http://www.liquidwarelabs.com/products/stratusphere-ux
7
Desktop Virtualization Design
Citrix 検証済みソリューションの概要
以下に示す図は、本ソリューションで使用した Citrix XenDesktop ホステッド共有デスクトップのテクノロジースタック
を階層化して表示したものです。
図 1:HSD ワークロード向け Citrix 検証済みソリューションスタック
以下に示す図は、本ソリューションで使用した Citrix XenDesktop ホステッド仮想デスクトップのテクノロジースタック
を、階層化して表示したものです。
図 2:HVD ワークロード向け Citrix 検証済みソリューションスタック
8
Desktop Virtualization Design
以下に示す図は、Nutanix バーチャルコンピューティングプラットフォームを使用した HSD および HVD プラットフォー
ム 向けスケールアウトアーキテクチャーの物理および論理的な構成を表しています。
図 3: HSD ソリューションの論理構成
図 4: HVD ソリューションの論理構成
•
Citrix XenDesktop: 2 つの仮想デスクトップ配信コントローラーサーバーによって XenDesktop サイトをサ
ポートします。1 つの XenDesktop サイトは、最初のデスクトップポッドを管理するために使用します。
•
仮想デスクトップ: 本ソリューションでは、2 つの仮想デスクトップタイプを個別にサポートすることに焦点を
あてています。
9
Desktop Virtualization Design
◦ ホステッド仮想デスクトップ (HVD): Citrix XenDesktop 7.1 によって、1,000 のプールデスクトッ
プまたは永続(専用)Windows 7 仮想デスクトップを提供します。
◦ ホステッド共有デスクトップ (HSD): Citrix XenDesktop 7.1 によって、Windows Server 2008 R2
リモートデスクトップセッションホストのワークロード上で、1,000 の共有仮想デスクトップを提供
します。
•
Microsoft Hyper-V Server 2012 R2 (Hyper-V): 仮想デスクトップおよびサーバーインスタンスが、
Microsoft Hyper-V Server 2012® Server Core 上にホストされます。Nutanix Foundation Deployment Tool
を使って Hyper-V を Nutanix ノード上に展開し、ライブマイグレーションや HA などのクラスター機能をサポ
ートできるようにフェールオーバークラスターとして構成します。
•
Nutanix バーチャルコンピューティングプラットフォーム: ストレージとサーバーを統合した Nutanix の
Web スケールなソリューションでは、内部に格納されたハードウェアコンポーネントだけで、仮想化のための
分散プラットフォームを実現します。本プラットフォームは、モジュラービルディングブロック方式で設計され
ており、スモールスタートして大規模なクラスター構成まで随時拡張していくことが可能です。
Nutanix バーチャルコンピューティングプラットフォームでは、コスト効果の高い2U のアプライアンス内に、
複数のハイパフォーマンスサーバーと、Nutanix コントローラーVM (CVM) がコントロールするエンタープライ
ズクラスの SSD および HDD ストレージを統合することで、SAN や NAS などのネットワークベースのストレー
ジアーキテクチャーを不要とします。Nutanix クラスターは、Nutanix ノードを追加するだけで、ダウンタイム
無しで拡張することが可能です。追加されたサーバーおよびストレージは、自動的に仮想化されてストレージプ
ールに追加されるため、追加設定の作業やチューニングも不要です。
•
Nutanix NX-3060 ノード: 基本となるサーバー、ネットワークおよびストレージは、NX-3060 を使用して
います。各ノードは、10-Core Intel Xeon Ivy Bridge CPU、128GB から 256GB のメモリ、2 つの 10GbE ネ
ットワークアダプター、SSD および HDD ドライブによるストレージで構成されています。NX-3000 シリーズ
は、ハードウェアとソフトウェアをバンドルしたアプライアンス製品であり、2U の筐体に収められた仮想コン
ピューティングノードとなります。各ノードでは、Hyper-V Server 2012 R2 を有効化した Microsoft Windows
Server 2012 R2 (Server Core および Datacenter をサポート) および Nutanix コントローラー VM (CVM) が
稼動します。
•
Nutanix コントローラー仮想マシン (CVM): Nutanix CVM は、ハイパーバイザー上で稼動し、Nutanix クラ
スター全体のストレージを統合およびコントロールします。また、Hyper-V 2012 R2 および SMB3 以上をホス
トする仮想マシンのすべてのストレージ I/O を処理します。
•
Arista Networks イーサネットスイッチ: 本プラットフォームでは、Arista Networks のイーサネットスイッ
チを使用しています。Arista のデータセンター向け機能は、Citrix XenDesktop のワークロード特性に適したも
のになっています。本ソリューションでは、Arista 7150S-24 スイッチを使用し、ラックトップで 24 ポートの
10GbE と接続しています。Nutanix ノードマネージメント (IPMI) のアウトオブバンド(IP ネットワークを使
用しない)接続には、100/1000 Mbps イーサネット 48 ポートをもつ Arista 7048T-A スイッチを使用してい
ます。
•
仮想デスクトップのプロビジョニング: 本ドキュメントでは、最適化されたオペレーティングシステムおよび
Tier-1 のアプリケーションの設定済みマスターイメージを利用して、HSD および HVD ゲストワークロードのプ
ロビジョニングを行なうマシンクリエーションサービス (MCS) について解説します。
•
アプリケーション: Tier-21 アプリケーションには、業務向けや顧客固有のアプリケーションが含まれますが、
Citrix XenDesktop RDS ワークロードまたは Microsoft App-V 2を使用して配信されるマスターディスクイメー
ジには、これらが含まれていません。
1
Citrix XenDesktop または Citrix XenApp が配信する Tier-2 アプリケーションのソリューション設定は、本ドキュメントの範囲外です。
2
Microsoft App-V コンポーネントのソリューション設計は、本ドキュメントの範囲外です。
10
Desktop Virtualization Design
•
Citrix StoreFront: 仮想 StoreFront サーバーは、アプリケーションおよびデスクトップリソースの起動を行
います。
•
Citrix パフォーマンスマネージメント: Citrix Director および Citrix EdgeSight は、仮想デスクトップおよび
ユーザーセッションのモニター機能を提供します。
•
インフラストラクチャーのサポート: 顧客のシステム環境には以下のコンポーネントが含まれ、これらはイン
フラストラクチャーコンポーネントとして不可欠なものと想定されます:
◦ Microsoft Active Directory Domain Services
◦ 本ソリューションにおけるデータベース要件3を満たす適切な Microsoft SQL データベースプラットフ
ォーム
◦ 本ソリューションにおけるデータベース要件 3 を満たす適切な Microsoft SQL データベースプラットフ
ォーム
◦ Microsoft のライセンスを付与するためのライセンスサーバー
◦ PKI (Public Key Infrastructure) 認証サービスの存在が前提
◦ユーザープロファイルデータのサポートに向け CIFS SMB ファイル共有サービスが必要。これにより、
Windows 2012 R2 ファイルサービスを使ったプロビジョニングが可能
◦ 要求された仮想デスクトップを提供する適切な IP アドレスを持った DHCP サービス。これにより、
Windows Server 2012 R2 DHCP ロールを使ったプロビジョニングが可能
本デザインドキュメントでは、デスクトップワークロード、デスクトップ配信メカニズム、ハイパーバイザー、ハードウ
ェア、ネットワークおよびストレージプラットフォームなど、デスクトップ仮想化に関連するコンポーネントに焦点をあ
てています。
3
本ドキュメントでは、Citrix 検証済みソリューションで使用されるデータベースの具体的なサイジングガイドラインとライセンス要件について
解説しますが、Microsoft SQL Server の設計に関するガイドラインは提供しません。高可用性を持つ Microsoft SQL Server プラットフォーム
の設計および構築は必須となりますが、本デザインドキュメントでは範囲外としています。
11
Desktop Virtualization Design
Citrix 検証済みソリューションのアーキテクチャーでは、以下に示すように設計内容を複数のレイヤに分割しています。
•
ユーザーレイヤ4:本レイヤは、プロジェクトの「評価フェーズ」におけるユーザーセグメントを細分化したも
のです。ユーザーは、データセンターに対するネットワークコネクティビティ、推奨エンドポイントデバイス、
セキュリティ要件、データストレージのニーズ、仮想従業員に対するニーズなどに応じてグループ化されます。
•
アクセスレイヤ:ユーザーレイヤのデスクトップレイヤとデスクトップの接続方式を記述するレイヤです。ロー
カルユーザーは StoreFront に直接接続しますが、リモートユーザーは内部環境を保護するファイアウォールを
経由して接続を行います。リモートユーザーは、ファイアウォールをブリッジできるように SSL-VPN デバイス
(Citrix Access Gateway) を使って接続します。
•
デスクトップレイヤ:本レイヤは、ユーザーの仮想デスクトップを含み FlexCast モデルにブレークダウンされ
ます。各サブレイヤには、オペレーティングシステム、割り当てポリシー、プロファイル、必要アプリケーショ
ンに関する詳細が記述されています。
•
o
ユーザーのパーソナライズ情報
o
アプリケーション
o
マスターイメージ
制御レイヤ: 他のレイヤ全体を維持コントロールするためのレイヤです。ソリューション全体をサポートする
ため、コントローラーに必要な詳細情報を提供します。制御レイヤは次のサブセクションに分解されます。
o
インフラストラクチャー: インフラストラクチャーセクションでは、各コンポーネントのサポートに
必要なリソースを提供します。本リソースには、Active Directory、必要となるデータベース、ライ
センスサーバーが含まれます。
o
デスクトップコントローラー: デスクトップコントローラーセクションは、XenDesktop を含むデス
クトップレイヤをサポートする各コンポーネントに詳細情報を提供します。
o
アクセスコントローラー: アクセスコントローラーセクションは、必要なバージョンおよび仮想化リ
ソースに特化した情報を提供します。
•
ハイパーバイザーレイヤ: Microsoft Hyper-V Server 2012 R2 の設定情報を提供します。Hyper-V は、ハー
ドウェアレイヤのハードウェアリソース上で直接稼動する「Type 1」のハイパーバイザーです。
•
ネットワーク: ソリューションで必要となる物理ネットワークスイッチングおよび論理コネクティビティを定
義するセクションです。
•
ハードウェアレイヤ: ソリューション全体で必要となる物理デバイスを含むレイヤです。本レイヤには、サー
バー、プロセッサ、メモリおよびストレージデバイスが含まれます。本レイヤは、物理および論理コンポーネン
トに分かれ、ソリューション全体の構築に必要となる「部品表 (BOM)」を提供します。
4
本ドキュメントにおけるユーザーアセスメント(評価)は、あくまで参考情報としての利用を目的としたものです。VDI デスクトップタイプ
に対するユーザーの定義やセグメンテーションは、本ドキュメントの範囲外となります。
12
Desktop Virtualization Design
以下の図は、本アーキテクチャーのレイヤ構成を示しています:
図 5: アーキテクチャーのレイヤビュー
設計における推奨内容
前提:
以下の前提事項が満たされる必要があります:
•
必要となる Citrix および Microsoft のライセンス契約を使用できること
•
必要となる電源、冷却設備、ラックおよびデータセンターのスペースを利用できること
•
本設計の導入を妨げるようなネットワーク上の制約がないこと
•
Microsoft Active Directory Domain Services が利用可能であること
•
Microsoft SQL データベースプラットフォームが利用可能であること
•
ソリューションに関わるすべての機能やコンポーネントがサポート対象となるように、最新サポート版の
Citrix Receiver を使用してください。最新版については、Citrix Receiver Downloads をご覧ください。
•
本ドキュメントのユーザーレイヤに関する記述は、あくまで参考情報です。VDI デスクトップタイプに対す
るユーザーの分析、定義、セグメンテーションは、本ドキュメントの範囲外となります。
13
Desktop Virtualization Design
論理アーキテクチャーの概要
本セクションでは、以降の記載内容に関する論理アーキテクチャーと概念について解説します。アーキテクチャーという
観点から見れば、Hyper-V はインフラストラクチャーサーバー(制御レイヤ)および Hyper-V 仮想マシンインスタンス
として実装される仮想デスクトップ(デスクトップレイヤ)と共に、前述したハードウェア(ハードウェアレイヤ)上に
配置されることになります。
一方、物理ハードウェアの観点から見れば、各サーバーノードは、すべて同じ Nutanix NX-3060 の推奨構成を取ること
になります。各デスクトップのホストは、論理的な観点から次のように定義することができます。
•
Nutanix クラスターを構成するためには、最低 3 つのサーバーノードが必要となります。3 つのノードでは
Hyper-V を稼動させ、Citrix インフラストラクチャーサーバーの仮想マシンおよび HSD または HVD デスク
トップいずれかのワークロードを稼動させるために使用します。
•
デスクトップを追加したり、ユーザーのキャパシティを増やしたりといったプラットフォームの拡張は、
Hyper-V と Nutanix クラスターに Nutanix のノードを追加するだけで実現できます。ソリューションの拡
張は、ノードを追加するか、1,000 ユーザー単位のポッドを追加するといったモジュール追加方式によって
実現が可能です。いずれの場合も、拡張要求に応じた細かな拡張対応が可能です。
Nutanix ノード
以下の図は、Nutanix バーチャルコンピューティングプラットフォームにおけるノードの論理アーキテクチャーを表
しています。該当ノードは、Hyper-V 2012 R2 上で稼動する Nutanix CVM 仮想アプライアンスで構成されており、
高集積サーバー、メモリ、10GbE ネットワークインタフェース、SSD および HDD ドライブが内蔵されています。
図 6 Nutanix ノードの論理構成概要
1,000 HSD ユーザー対応ポッド
以下に、1,000 ユーザーをホストできる共有デスクトップソリューション用プラットフォームを構成する論理および
物理コンポーネントを図示します。
14
Desktop Virtualization Design
図 7: 1,000 HSD ユーザー Nutanix ノードへの仮想マシンのアロケーション
図 8: HSD ー VM のアロケーションと拡張
コンポーネント
数量
Citrix XenDesktop エンタープライズユーザー
最大 1,000
XenDesktop サイト
1
XenDesktop 配信サーバーコントローラー
2
StoreFront サーバー
2
Citrix/Microsoft ライセンスサーバー5
1
Microsoft Hyper-V クラスター
1
Nutanix クラスター
1
MS SCVMM サーバー
1
Windows ファイサーバー(DFS-R/N をアクティブ/パッシブ設定)
2
SQL 2012 Standard サーバー(DB ミラーをアクティブ/パッシブ設定)
2
MS Hyper-V 2012 R2 を稼動させる NX-3060 ノード
6
XenApp RDS (HSD) Windows Server 2008 R2 Server VM
40
Arista 7150S-24 10GbE ToR スイッチ
2
Arista 7048T-A 100/1000 Mbps スイッチ
1
表 1: 1,000 ユーザー対応 HSD ポッドの詳細
5
サーバーリソース節約のため、既存のサーバーにオプションライセンスサービスを適用することが可能です。
15
Desktop Virtualization Design
1,000 HVD ユーザー対応ポッド
以下に、1,000 ユーザーをホストする仮想デスクトップソルーション用プラットフォームを構成する論理および物理
コンポーネントを図示します。
図 9: 1,000 HVD ユーザー Nutanix ノードへの仮想マシンのアロケーション
図 10: HVD ー VM のアロケーションと拡張
コンポーネント
数量
Citrix XenDesktop エンタープライズユーザー
最大 1,020
XenDesktop サイト
1
XenDesktop 配信サーバーコントローラー
2
StoreFront サーバー
2
Citrix/Microsoft ライセンスサーバー6
1
Microsoft Hyper-V クラスター
1
Nutanix クラスター
1
MS SCVMM サーバー
1
Windows ファイサーバー(DFS-R/N をアクティブ/パッシブ設定)
2
SQL 2012 Standard サーバー(DB ミラーをアクティブ/パッシブ設定)
2
MS Hyper-V 2012 R2 を稼動させる NX-3060 ノード
10
Windows 7 Enterprise HVD(仮想デスクトップ)
1,020
Arista 7150S-24 10GbE ToR スイッチ
2
Arista 7048T-A 100/1000 Mbps スイッチ
1
表 2: 1,000 ユーザー HVD ポッド詳細
6
サーバーリソース節約のため、既存のサーバーにオプションライセンスサービスを適用することが可能です。
16
Desktop Virtualization Design
HSD 拡張ガイド
本セクションでは、HSD ソリューションを拡張する際に有効となる、Nutanix NX-3060、ネットワークスイッチポート、
Hyper-V ホストならびにインフラストラクチャーサーバーVM のサイジング基準と、これに伴い必要とな Citrix ならびに
Microsoft のライセンス7に関する概要を解説します。
サーバーノードを追加することでソリューションを随時拡張することが可能です。
Microsoft のライセンス使用上の留意点を以下に例示8します。
•
MS CIS (Core Infrastructure Suite) Standard のライセンス数: MS CIS には、System Center 2012
R2 Standard および Windows Server 2012 Standard(VM または OS 環境)2 ライセンスが含まれていま
す。詳細は http://www.microsoft.com/licensing/about-licensing/SystemCenter2012-R2.aspx をご覧
ください。
•
MS SQL Server 2012 Standard Server のライセンス数: MS ソフトウェアアシュアランス付き 2 VCPU
(v-core) ライセンスを利用する場合、SQL Server には最小 4 コアライセンスが必要となります。「アクテ
ィブ - パッシブ」な SQL Server を構成する場合、セカンダリのパッシブ SQL Server に追加ライセンスは
不要です。詳細は、http://www.microsoft.com/licensing/about-licensing/sql2014.aspx をご覧くださ
い。
シナリオ: 3 ノード(最小構成)
ハードウェアコンポーネント
数量
インフラストラクチャーコンポーネント
数量
NX-3060 ノード (128GB)
39
SCVMM サーバー
1
RU (Nutanix ノード)
2
Hyper-V ホスト
3
10GbE ポート (Hyper-V)
6
Hyper-V クラスター
1
1GbE ポート (IPMI)
3
Nutanix クラスター
1
10GbE ポート合計
6
XenDesktop サイト
1
1GbE ポート合計
3
HSD ユーザー
Arista 7150S-24 10GbE スイッチ
2
HSD Windows Server VM
Arista 7048T-A スイッチ
1
400
16
表 3: ハードウェアコンポーネント詳細 – 3 ノード
Citrix/Microsoft ライセンスコンポーネント
数量
Citrix XenDesktop Enterprise ユーザー/デバイス
400
MS リモートデスクトップサービス CAL
400
MS Core Infrastructure Suite (CIS) Standard
13
MS SQL Server 2012 Standard サーバー
1
表 4: コンポーネント詳細 – 3 ノード
7
お客様は、Citrix と Microsoft の両方のライセンス契約を保有し最終構成に含めなければなりません。
8
お客様の実際のライセンス要件は、状況、契約内容、その他により異なります。
9
Nutanix NOS 3.5 が稼動する Nutanix クラスター内の最小ノード数。
17
Desktop Virtualization Design
図 11: ラックレイアウト – 3 ノード
18
Desktop Virtualization Design
シナリオ: 4 ノード(シングルブロック)
ハードウェアコンポーネント
数量
NX-3060 ノード (128GB)
4
インフラストラクチャーコンポーネント
SCVMM サーバー
1
RU (Nutanix ノード)
2
Hyper-V ホスト
4
10GbE ポート (Hyper-V)
8
Hyper-V クラスター
1
1GbE ポート (IPMI)
4
Nutanix クラスター
1
10GbE ポート合計
8
XenDesktop サイト
1GbE ポート合計
4
HSD ユーザー
Arista 7150S-24 10GbE スイッチ
2
HSD Windows Server VM
Arista 7048T-A スイッチ
1
1
600
24
表 5: ハードウェアコンポーネント詳細: 4 ノード
Citrix/Microsoft ライセンスコンポーネント
数量
Citrix XenDesktop Enterprise ユーザー/デバイス
600
MS リモートデスクトップサービス CAL
600
MS Core Infrastructure Suite (CIS) Standard
17
MS SQL Server 2012 Standard サーバー
1
表 6: コンポーネント詳細: 4 ノード
図 12: ラックレイアウト – 4 ノード
19
数量
Desktop Virtualization Design
シナリオ: 6 ノード(1 ½ ブロック)
ハードウェアコンポーネント
数量
インフラストラクチャーコンポーネント
数量
NX-3060 ノード (128GB)
6
SCVMM サーバー
1
RU (Nutanix ノード)
4
Hyper-V ホスト
6
12
Hyper-V クラスター
1
6
Nutanix クラスター
1
12
XenDesktop サイト
1
10GbE ポート (Hyper-V)
1GbE ポート (IPMI)
10GbE ポート合計
1GbE ポート合計
6
HSD ユーザー
Arista 7150S-24 10GbE スイッチ
2
HSD Windows Server VM
1,000
40
2
Arista 7048T-A スイッチ
40
1
表 7: ハードウェアコンポーネント詳細: 6 ノード
Citrix/Microsoft ライセンスコンポーネント
数量
Citrix XenDesktop Enterprise ユーザー/デバイス
1,000
MS リモートデスクトップサービス CAL
1,000
MS Core Infrastructure Suite (CIS) Standard
25
MS SQL Server 2012 Standard サーバー
1
表 8: コンポーネント詳細: 6 ノード
図 13: ラックレイアウト – 6 ノード
20
Desktop Virtualization Design
シナリオ: 8 ノード(2 フルブロック)
ハードウェアコンポーネント
数量
インフラストラクチャーコンポーネント
数量
NX-3060 ノード (128GB)
8
SCVMM サーバー
1
RU (Nutanix ノード)
4
Hyper-V ホスト
8
16
Hyper-V クラスター
1
8
Nutanix クラスター
1
16
XenDesktop サイト
10GbE ポート (Hyper-V)
1GbE ポート (IPMI)
10GbE ポート合計
1GbE ポート合計
8
HSD ユーザー
Arista 7150S-24 10GbE スイッチ
2
HSD Windows Server VM
Arista 7048T-A スイッチ
1
1
1,400
56
表 9: ハードウェアコンポーネント詳細 – 8 ノード
Citrix/Microsoft ライセンスコンポーネント
数量
Citrix XenDesktop Enterprise ユーザー/デバイス
1,400
MS リモートデスクトップサービス CAL
1,400
MS Core Infrastructure Suite (CIS) Standard
33
MS SQL Server 2012 Standard サーバー
1
表 10: コンポーネント詳細 – 8 ノード
図 14: ラックレイアウト – 8 ノード
21
Desktop Virtualization Design
HVD 拡張ガイド
本セクションでは、HVD ソリューションを拡張する際に有効となる、Nutanix NX-3060、ネットワークスイッチポート、
Hyper-V ホストならびにインフラストラクチャーサーバー VM のサイジング基準と、これに伴い必要となる Citrix ならびに
Microsoft のライセンス10に関する概要を解説します。
サーバーノードを追加することで、ソリューションを随時拡張することが可能です。
Microsoft のライセンス使用上の留意点は、以下に図示11する通りです。
•
MS CIS (Core Infrastructure Suite) Standard のライセンス数: MS CIS には、System Center 2012
R2 Standard および Windows Server 2012 Standard(VM または OS 環境)2 ライセンスが含まれてい
ます。詳細は http://www.microsoft.com/licensing/about-licensing/SystemCenter2012-R2.aspx をご
覧ください。
•
MS SQL Server 2012 Standard Server のライセンス数: MS ソフトウェアアシュアランス付き 2 VCPU
(v-core) ライセンスを利用する場合、SQL Server には最小 4 コアライセンスが必要となります。「アクテ
ィブ - パッシブ」な SQL Server を構成する場合、セカンダリのパッシブ SQL Server に追加ライセンスは
不要です。詳細は、http://www.microsoft.com/licensing/about-licensing/sql2014.aspx をご覧くださ
い。
シナリオ: 3 ノード(最小構成)
ハードウェアコンポーネント
数量
インフラストラクチャーコンポーネント
数量
NX-3060 ノード (256GB)
3
SCVMM サーバー
1
RU(Nutanix ノード)
2
Hyper-V ホスト
3
10GbE ポート (Hyper-V)
6
Hyper-V クラスター
1
1GbE ポート (IPMI)
3
Nutanix クラスター
1
10GbE ポート合計
6
XenDesktop サイト
1
1GbE ポート合計
3
HSD ユーザー
250
Arista 7150S-24 10GbE スイッチ
2
HSD Windows Server VM
250
Arista 7048T-A スイッチ
1
表 11: ハードウェアコンポーネント詳細 – 3 ノード
Citrix/Microsoft ライセンスコンポーネント
数量
Citrix XenDesktop Enterprise ユーザー/デバイス
250
MS Virtual Desktop Access
250
MS System Center 2012 R2 CMS Client ML
250
MS Core Infrastructure Suite (CIS) Standard
5
MS SQL Server 2012 Standard サーバー
1
表 12: コンポーネント詳細: 3 ノード
10
カスタマーは Citrix と Microsoft の両方のライセンス契約を保有し、最終構成に含めなければなりません。
11
お客様の実際のライセンス要件は、状況、契約内容、その他により異なります。
22
Desktop Virtualization Design
図 15: ラックレイアウト – 3 ノード
23
Desktop Virtualization Design
シナリオ: 4 ノード(フルブロック)
ハードウェアコンポーネント
数量
インフラストラクチャーコンポーネント
数量
NX-3060 ノード (256GB)
4
SCVMM サーバー
1
RU(Nutanix ノード)
2
Hyper-V ホスト
4
10GbE ポート (Hyper-V)
8
Hyper-V クラスター
1
1GbE ポート (IPMI)
4
Nutanix クラスター
1
10GbE ポート合計
8
XenDesktop サイト
1
1GbE ポート合計
4
HSD ユーザー
360
Arista 7150S-24 10GbE スイッチ
2
HSD Windows Server VM
360
Arista 7048T-A スイッチ
1
表 13: ハードウェアコンポーネント詳細 – 4 ノード
Citrix/Microsoft License Components
Qty
Citrix XenDesktop Enterprise ユーザー/デバイス
360
MS Virtual Desktop Access
360
MS System Center 2012 R2 CMS Client ML
360
MS Core Infrastructure Suite (CIS) Standard
5
MS SQL Server 2012 Standard サーバー
1
表 14: コンポーネント詳細 – 4 ノード
図 16: ラックレイアウト ‐ 4 ノード
24
Desktop Virtualization Design
シナリオ: 6 ノード (1½ ブロック)
ハードウェアコンポーネント
数量
インフラストラクチャーコンポーネント
数量
NX-3060 ノード (256GB)
6
SCVMM サーバー
1
RU(Nutanix ノード)
4
Hyper-V ホスト
6
10GbE ポート (Hyper-V)
12
Hyper-V クラスター
1
1GbE ポート (IPMI)
6
Nutanix クラスター
1
10GbE ポート合計
12
XenDesktop サイト
1
1GbE ポート合計
6
HSD ユーザー
580
Arista 7150S-24 10GbE スイッチ
2
HSD Windows Server VM
580
Arista 7048T-A スイッチ
1
表 15: ハードウェアコンポーネント詳細 ー 6 ノード
Citrix/Microsoft ライセンスコンポーネント
数量
Citrix XenDesktop Enterprise ユーザー/デバイス
580
MS Virtual Desktop Access
580
MS System Center 2012 R2 CMS Client ML
580
MS Core Infrastructure Suite (CIS) Standard
5
MS SQL Server 2012 Standard サーバー
1
表 16: コンポーネント詳細 – 6 ノード
図 17: ラックレイアウト ー 6 ノード
25
Desktop Virtualization Design
シナリオ: 8 ノード(2 フルブロック)
ハードウェアコンポーネント
数量
インフラストラクチャーコンポーネント
数量
NX-3060 ノード (256GB)
8
SCVMM サーバー
1
RU(Nutanix ノード)
4
Hyper-V ホスト
8
10GbE ポート (Hyper-V)
16
Hyper-V クラスター
1
1GbE ポート (IPMI)
8
Nutanix クラスター
1
10GbE ポート合計
16
XenDesktop サイト
1
1GbE ポート合計
8
HSD ユーザー
800
Arista 7150S-24 10GbE スイッチ
2
HSD Windows Server VM
800
Arista 7048T-A スイッチ
1
表 17: ハードウェアコンポーネント詳細 ー 8 ノード
Citrix/Microsoft ライセンスコンポーネント
数量
Citrix XenDesktop Enterprise ユーザー/デバイス
800
MS Virtual Desktop Access
800
MS System Center 2012 R2 CMS Client ML
800
MS Core Infrastructure Suite (CIS) Standard
5
MS SQL Server 2012 Standard サーバー
1
表 18: コンポーネント詳細 ー 8 ノード
図 18: ラックレイアウト ー 8 ノード
26
Desktop Virtualization Design
シナリオ: 10 ノード(2½ フルブロック)
ハードウェアコンポーネント
数量
インフラストラクチャーコンポーネント
数量
NX-3060 ノード (256GB)
10
SCVMM サーバー
1
RU(Nutanix ノード)
6
Hyper-V ホスト
10
10GbE ポート (Hyper-V)
20
Hyper-V クラスター
1
1GbE ポート (IPMI)
10
Nutanix クラスター
1
10GbE ポート合計
20
XenDesktop サイト
1
1GbE ポート合計
10
HSD ユーザー
1,020
Arista 7150S-24 10GbE スイッチ
2
HSD Windows Server VM
1,020
Arista 7048T-A スイッチ
1
表 19: ハードウェアコンポーネント詳細 ー 10 ノード
Citrix/Microsoft ライセンスコンポーネント
数量
Citrix XenDesktop Enterprise ユーザー/デバイス
1,020
MS Virtual Desktop Access
1,020
MS System Center 2012 R2 CMS Client ML
1,020
MS Core Infrastructure Suite (CIS) Standard
5
MS SQL Server 2012 Standard サーバー
1
表 20: コンポーネント詳細 ー 10 ノード
図 19: ラックレイアウト ー 10 ノード
27
Desktop Virtualization Design
ソリューション概要
本セクションでは、Citrix 検証済みソリューションで推奨する主要な判断ポイントや選択肢について解説します。各項目の詳
細な構成方法については、本ドキュメントの後段のセクションで解説します。
カテゴリー
拡張性
構成内容
•
サーバーとストレージを統合した Nutanix バーチャルコンピューティングプラ
ットフォームの Nutanix 分散ファイルシステムを採用することで、100 ユーザ
ー程度の構成からスタートして、数万ユーザー規模まで拡張することが可能で
す。
•
最小ノード数は NX-3060 で 3 ノード(NX-3360 のように、2RU 筐体内のノ
ード数を 2 番目の数字で表現)となります。3 ノード構成では以下のサポート
が可能です:
◦
400 HSD および XenDesktop インフラストラクチャーコンポーネント
または、
◦ 250 HVD および XenDesktop インフラストラクチャーコンポーネント
XenDesktop
XenDesktop
Desktop Types
デスクトップ タイプ
•
XenDesktop 7.1 Enterprise
•
マシンクリエーションサービスの配信
•
高い拡張性と冗長性をもつ配信コントローラーサーバー
•
CPU/RAM を追加する垂直拡張と配信コントローラーを追加する水平拡張
•
VM では、Hyper-V クラスター内でフェールオーバーやライブマイグレーショ
ンが可能
•
非永続的プールデスクトップタイプ
•
本プラットフォームでは永続的または専用デスクトップもホストすることが可
能
•
Windows Server 2008 R2 Standard 上のホステッド共有デスクトップ (HSD)
◦
vCPU x 8、16GB RAM、100GB ディスク、vNIC x 1
◦
VM をホストに追加する水平拡張
◦
デスクトップのオーバープロビジョニングによる冗長性確保
◦ Hyper-V クラスター内でのフェールオーバーまたはライブマイグレーシ
ョンが可能
•
Windows 7 Enterprise SP1(64 ビット)上のホステッド仮想デスクトップ
◦ vCPU x 2、2.5GB RAM、100GB ディスク、vNIC x 1
◦ VM をホストに追加する水平拡張
◦ デスクトップのオーバープロビジョニングによる冗長性確保
◦ Hyper-V クラスター内でのフェールオーバーまたはライブマイグレーシ
ョンが可能
ハイパーバイザー
サーバーおよびストレージ
12
•
Microsoft Hyper-V Server 2012 R2 (Windows Server 2012 R2 Datacenter
with Server Core)12
•
System Center Virtual Machine Manager (SCVMM) による Hyper-V クラス
ターの構築
•
Hyper-V フェールオーバークラスターによるライブマイグレーション、HA などの実現
•
別途サーバーノードを追加することによる水平拡張
•
推奨: 1 クラスターにつき最大 24 Hyper-V ノード
•
Nutanix NX-3060 ノード
各ノードで、Hyper-v Server 2012 R2 ロールを有効化して Microsoft Windows Server 2012 R2(Server Core および Data Center を
サポート)を稼動
28
Desktop Virtualization Design
ハードウェア
ネットワークおよび関連
ハードウェア
ファイルストレージ
アプリケーション
アクセス
可用性/冗長性
•
Nutanix OS (NOS) Version 3.5.1 または以降
•
デュアルソケット Intel 10-Core Xeon E5-2680v2 プロセッサ @ 2.8Ghz
•
HSD ワークロード用 128GB RAM ノード
•
HVD ワークロード用 256GB RAM ノード
•
クラスター内の Hyper-V ノードに SMB3 ボリュームを作成するための Nutanix
CVM および Nutanix 分散ファイルシステム (NDFS)
•
ディスクストレージおよびストレージコントローラー (CVM) の冗長化
•
Nutanix CVM が提供するストレージ階層化機能と重複排除機能
•
Nutanix CVM によりストレージはローカル共有型とし、外部の SAN または
NAS は使用しない
•
Nutanix クラスターの複数の NX-3060 ノードから 1 つの共有ストレージプー
ルを参照。Nutanix ノードを追加することでストレージ性能を拡張可能
•
Citrix StoreFront サーバーのロードバランスを取るため DNS ラウンドロビン
を使用
•
既存のロードバランサーハードウェアまたは高可用性 (HA)を提供する Citrix
NetScaler アプライアンスのペアを使ってロードバランシングおよびリモート
アクセス機能を提供
•
Arista 7150S-24 10GbE 24 ポート ToR スイッチのペア、または既存の
10GbE スイッチを使ってノード間を相互接続。ネットワークの要件については
付録を参照
•
既存の 1GbE ネットワークスイッチを使って IPMI ノード管理用 NIC をネット
ワーク環境に接続。Arista 7048T-A 100/1000 Mbps スイッチを使うことも可
能。ネットワーク要件については付録を参照
•
Windows ファイルサーバーVM および DFS ソリューション
•
最大 1,000 ユーザーに対し、ファイルサーバーがサポートするユーザープロフ
ァイルデータは最大 1 GB までとする
•
Windows ファイサーバーの拡張、または大きな仮想ハードドライブ容量をもつ
Windows ファイルサーバーが必要な場合には追加ストレージが必要
•
SOE (Tier-1) に従ってベースラインアプリケーションをインストール
•
顧客あるいは業務固有のアプリケーション (Tier-2) は別途実装するものとし、
追加のサービスおよびインフラストラクチャーが必要。
•
シンプル化とコスト低減のため冗長構成 StoreFront を DNS ラウンドロビンで
稼動。拡張を容易にするため Citrix NetScaler HA アプライアンスの利用を推奨
•
Citrix NetScaler アプライアンスを使ってロードバランシング機能を追加使用
することが可能
•
CPU/RAM を追加することで、StoreFront サーバーを垂直拡張
•
Citrix NetScaler などによるリモートアクセスソリューションは範囲外となる
ため別途考慮が必要
•
データセンターの物理的な場所は 1 ヶ所と想定
•
配信コントローラー:冗長構成サーバー(異なるホストによる N+1 VM 構成)
•
Hyper-V ホスト: VM ライブマイグレーション、HA、オーバープロビジョン機
能のため、N+1 サーバーによる 1 クラスター最大 24 ホストのフェールオーバ
ークラスター構成
•
Hyper-V NIC: アクティブ/アクティブな NIC 設定
•
StoreFront サーバー: 冗長構成サーバー (異なるホストによる N+1 VM 構
成)。Citrix NetScaler で DNS ラウンドロビンを実装することで、さらに強化
が可能。
•
SQL 2012 DB サーバー: 冗長サーバー構成 (異なるホストによる N+1 VM 構
成)
•
XenDesktop データベース: データベースのミラーリングをアクティブ/パッ
シブに設定
29
Desktop Virtualization Design
•
SCVMM サーバーおよびデータベース: なし、またはスタンドアローン設定。
XenDesktop 環境への影響を最小限に抑える
◦
SCVMM サーバーが利用できない場合、VM のパワーファンク
ションに影響
◦
稼動中の VM はすべて稼動を継続し、コネクト済みユーザー
はサービスの中断通知を受けない
◦
すべてのユーザーがセッションのコネクトに成功
◦
必要に応じてローカルコンソールから手動でパワーファンク
ションを実行可能
•
Windows Filer サービス:冗長サーバー構成 (異なるホストによる N+1 VM 構
成)。ユーザープロファイデータに対し DFS-N をアクティブ/パッシブ設定
•
Windows DHCP サービス:冗長サーバー構成 (異なるホストによる N+1 VM
構成)
•
Citrix ライセンスサーバー: スタンドアローンで 30 日のライセンス期間
•
ストレージ: Nutanix CVM により、データの冗長性、パフォーマンス、デー
タ保護、ストレージの階層化機能を実現
•
Arista ネットワークスイッチ: N+1 の冗長構成
30
Desktop Virtualization Design
セクション 2:設計
31
Desktop Virtualization Design
ユーザーレイヤの設計
ユーザー トポロジー
本設計は、Citrix 仮想デスクトップタイプのセクションで解説した Citrix XenDesktop による非永続仮想デスクトップの
配信に焦点をあてたものです。しかし、永続または専用仮想デスクトップを設定し、Nutanix バーチャルコンピューティ
ングプラットフォームでホストする形態も実現可能です。
お客様の環境や状況13に合わせ、最適な仮想デスクトップタイプを決定する組織上のユーザーロールにはさまざまな分類
方法があります。
以下の表は、本 Citrix 検証済みソリューションで使用する「ユーザータイプ」の分類と、対応する Flex Cast タイプの例
を示したものです。
参考:
参考:
参考:
参考:
ユーザータイプ
具体例
場所 / リモート LAN / WAN
デスクトップタイプ
LAN / WAN
(Citrix Flex Cast)
ホステッド共有
コールセンター
LAN
ホステッド共有
財務部門
リモート / LAN / WAN
ホステッド共有 または
ホステッド仮想
ディベロッパー
リモート / LAN / WAN
永続 / 専用
仮想デスクトップ
キオスクワーカー
一般不特定
ワーカー
ユーザー
タスクワーカー
ナレッジワーカー
パワーユーザー
表 21: ユーザーロールの分類例
留意点
本 Citrix 検証済みソリューションに記載されたすべての Citrix XenDesktop の機能およびコンポーネンが、サポートレベ
ルに合致するよう Citrix Receiver の最新サポートバージョンを適用してください。なお、最新バージョンについての詳細
は、Citrix Receiver Downloads をご覧ください。
13
ユーザーロールをどのデスクトップタイプに割り当てることが最善となるかといった評価は、本ドキュメントの範囲外です。
32
Desktop Virtualization Design
アクセスレイヤの設計
アクセスレイヤでは、割り当てられた仮想デスクトップに対してユーザーグループを接続する方法を規定します。ユーザ
ー認証には、ユーザーのロケーション、コネクティビティおよびセキュリティ要件が重要となります。
Citrix StoreFront では、アプリケーションやデスクトップを統合的に提供します。ユーザーは、Citrix Receiver を使って
標準的な Web ブラウザーからデスクトップにアクセスすることができます。
アクセスレイヤにおける設計上の主要な構成内容は以下のとおりです:
構成項目
構成内容
バージョン、エディション
StoreFront Version 2.5
認証ポイント
Active Directory
セキュアな認証トラフィックを確保するためにサーバー証明書を設定:
セキュリティ
•
ユーザー認証情報がネットワーク上で暗号化されるよう、すべての
Web サイトで https が必要
表 22: Citrix StoreFront の構成
StoreFront の構成: 必要なアクセスを提供し、利用可能な HSD または HVD デスクトップを列挙するための単一のスト
アが生成されます。StoreFront サーバーは、特定のサーバーグループに追加され、キャパシティを強化し可用性を向上さ
せます。サーバーグループは、ユーザー設定の総合的な構成管理と同期処理を実施します。
33
Desktop Virtualization Design
デスクトップレイヤの設計
デスクトップレイヤは、ユーザーのデスクトップの構成を決定し、ニーズに応じて適切なアプリケーション、各種の機能、
そしてリソースを提供します。
Citrix 検証済みソリューションの仮想デスクトップは、コアとなるアプリケーション群で構成され、仮想デスクトップの
「マスターイメージ」の一部としてプリインストールされます。
仮想デスクトップおよび Windows 7 または Windows Server 2008 R2 RDS のワークロードは、Citrix マシンクリエー
ションサービス (MCS) によって展開されます。
ユーザーのパーソナライズ
パーソナライズを正しく行うためには、ユーザーグループの要件を把握することが重要となります。パーソナライズは、
ユーザーのロケーション、データセンターへのコネクティビティ、セキュリティ要件などを考慮して決定すべきです。
プロファイルやポリシーといったテクノロジーをユーザーグループに対し適用することで、本ドキュメントで解説したプ
ールデスクトップタイプに繰り返しログインしても、ユーザーの変更したパーソナライズ設定が正しく維持されたデスク
トップを受取ることができます。
Citrix Profile Management では、仮想デスクトップ環境におけるユーザーのパーソナライズ設定情報を取得および管理す
るために Windows サービスを利用しています。Citrix Profile Management は、仮想デスクトップエージェントのインス
トール時にデフォルトでインストールされます。
Citrix Profile Management に対する設計上の主要な構成内容は以下のとおりです:
Application
Description / Decision
アプリケーション
構成内容
バージョン、エディション
Citrix User Profile Management version 5.1
プロファイルストレージの
DFS(分散ファイルシステム)ネームスペース例:

ロケーション
\\customer.domain.com\ProfileData\HVDUPM\#SameAccountName
フォルダーの
有効化:
リダイレクション
グループポリシーの適用(最低要件):
•
アプリケーションデータ
レプリケーションフォルダーのロケーション

\\customer.domain.com\ProlfieData\HVDUserData\%username%
詳細についてはこちらの付録をご覧ください: ディシジョンポイント
表 23: Citrix Profile Management に関する主要判断
Citrix Profile Management では、Active Directory GPO を利用する標準の Microsoft Windows フォルダーリダイレクト
機能と共に、ユーザーのパーソナライズ設定をサポートします。
Windows ファイル共有 (SMB) 経由で供給されるストレージは、本 Citrix 検証済みソリューションで解説されているファ
イルサーバーによって提供されます。分散ファイルシステム (DFS) のネームスペースは、実際の共有ロケーションを示し、
DFS レプリケーションは、冗長構成のプライマリサーバーおよびセカンダリファイルサーバー間のデータミラーリングに
使用されます。
34
Desktop Virtualization Design
アプリケーション
Citrix 検証済みソリューションは、エンタープライズレベルの SOE (Standard Operation Environment) アプリケーショ
ンを使ってテストされました。これらのアプリケーションは「マスターイメージ」の一部としてプリインストールされ、
組み込まれています。
Login VSI の拡張性能テストのために必要となるアプリケーションが含まれていることに注意してください。
以下に、デスクトップワークロードを形成するアプリケーション一覧を示します。
ホステッド共有デスクトップアプリケーション
アプリケーション
構成内容

Microsoft Windows Server 2008 R2 Standard
Edition with Service Pack 1

Hyper-V Integration Services 6.2.9200.16433

Citrix Virtual Delivery Agent 7.1.0.4033

Citrix Profile Management v5.1

Citrix ShareFile Desktop Widget v2.26.1

Citrix Receiver v14.1.0.0

Microsoft Excel Professional 2010 x86

Microsoft Outlook Professional 2010 x86

Microsoft PowerPoint Professional 2010 x86

Microsoft Word Professional 2010 x86

Adobe Acrobat Reader v9.114

Adobe Flash Player v11.7.700.20215

Adobe Shockwave Player v11.6.636

Adobe AIR v4.0.0.1390

Apple QuickTime v7.72.80.56

Bullzip PDF Printer v7.2.0.130416

Google Chrome v31.0.1650.57

Java 7 Update 13 v7.0.13017

Mozilla Firefox v14.0.1

Microsoft .NET Framework 4 Client Profile
v4.5.50938

Microsoft Internet Explorer 9

Microsoft Silverlight v5.1.20913.0

Microsoft Windows Firewall

Microsoft Windows Media Player v12.x

Skype v5.10.116

WinZip v16.5.10095
HSD オペレーティングシステム
Citrix アプリケーション
オフィス向けアプリケーション
ベースラインアプリケーション
表 24: HSD アプリケーション一覧
14
Login VSI の拡張性能テストに必要なアプリケーション
15
Login VSI の拡張性能テストに必要なアプリケーション
16
Login VSI の拡張性能テストに必要なアプリケーション
17
Login VSI の拡張性能テストに必要なアプリケーション
35
Desktop Virtualization Design
ホステッド仮想デスクトップアプリケーション
アプリケーション
構成内容

Microsoft Windows 7 Professional Service Pack 1
x64

Hyper-V Integration Services 6.2.9200.16433

Citrix Virtual Delivery Agent 7.1.0.4033

Citrix Profile Management v5.1

Citrix ShareFile Desktop Widget v2.26.1

Citrix Receiver v14.1.0.0

Microsoft Excel Professional 2010 x86

Microsoft Outlook Professional 2010 x86

Microsoft PowerPoint Professional 2010 x86

Microsoft Word Professional 2010 x86

Adobe Acrobat Reader v9.118

Adobe Flash Player v11.7.700.20219

Adobe Shockwave Player v11.6.636

Adobe AIR v4.0.0.1390

Apple QuickTime v7.72.80.56

Bullzip PDF Printer v7.2.0.130420

Google Chrome v31.0.1650.57

Java 7 Update 13 v7.0.13021

Mozilla Firefox v14.0.1

Microsoft .NET Framework 4 Client Profile
v4.5.50938

Microsoft Internet Explorer 9

Microsoft Silverlight v5.1.20913.0

Microsoft Windows Firewall

Microsoft Windows Media Player v12.x

Skype v5.10.116

WinZip v16.5.10095
HVD オペレーティングシステム
Citrix アプリケーション
オフィス向けアプリケーション
ベースラインアプリケーション
表 25: HVD アプリケーション一覧
18
Login VSI の拡張性能テストに必要なアプリケーション.
19
Login VSI の拡張性能テストに必要なアプリケーション
20
Login VSI の拡張性能テストに必要なアプリケーション
21
Login VSI の拡張性能テストに必要なアプリケーション
36
Desktop Virtualization Design
マスターイメージ
マスターイメージは、オペレーティングシステム、イメージサイズおよびイメージにインストールされるアプリケーショ
ンによって決定されます。
構成設定はマスターイメージに直接反映され、また一貫性を保つため、必要に応じて Active Directory のグループポリシ
ーを利用します。
ホステッド共有デスクトップ ワークロード
図 20: HSD ワークロード構成
システムテストの結果、Windows Server 2008 R2 RDS ワークロードのユーザー / セッション値は、以下の表に示す構
成をとった場合に最適となることが明らかになっています。
サーバーノード
ノードあたりの
VM 数
RAM
vCPU
VM あたりの
ユーザー
セッション
4
16 GB
8
~25
100
8
16 GB
8
~25
200
ノードあたりの
ユーザー数合計22
共有インフラストラクチャー
およびデスクトップノード
デスクトップノード
表 26: HSD 仮想マシンの構成および推定サイジング
22
ノードあたりのユーザー数合計には、アンチウィルスエージェントにより発生するオーバーヘッドは含まれません
37
Desktop Virtualization Design
仮想マシン構成
構成内容
システムドライブ:(差分ディスク)
ストレージ
C:\ = 100GB
ページファイル
固定 16GB(割り当てメモリ x 1)
ネットワークインタフェース
本番トラフィック想定 シングル Synthetic NIC
メモリ
16GB ダイナミックメモリは使用せず
vCPU
8
オペレーティングシステム
Microsoft Windows Server 2008 R2 Standard Edition (SP1)
ログオン時 – 8(2% Read、98% Write)
ユーザーあたりの
総ストレージ I/O プロファイル23
定常時 – 4(10% Read、90% Write)
ログオフ時 – 5(10% Read、90% Write)
図 27: HSD – Windows Server 2008 R2 RSD 仮想マシン構成
ホステッド仮想デスクトップワークロード
図 21: ホステッド仮想デスクトップ ワークロード構成
23
ノードあたりのユーザー数合計には、アンチウィルスエージェントにより発生するオーバーヘッドは含まれません
38
Desktop Virtualization Design
システムテストの結果、Windows 7 ワークロードのユーザー / VM 値は、以下の表に示す構成をとった場合に、最適
となることが明らかになっています。
サーバーノード
ノードあたりの
ノードあたりの VM 数
RAM
vCPU
70
2.5GB
2
70
110
2.5GB
2
110
共有インフラストラクチャー
およびデスクトップノード
デスクトップノード
ユーザー数合計24
表 28: HVD 仮想マシン構成および推定サイジング
仮想マシン構成
構成内容
システムドライブ:(差分ディスク)
ストレージ
C:\ = 100GB
ページファイル
5GB(割り当てメモリ x 2)
ネットワークインタフェース
本番トラフィック想定のシングル Synthetic NIC
2.5GB ダイナミックメモリ有効化。
メモリ
詳細については VMM に関するセクションをご覧ください。
vCPU
2
オペレーティングシステム
Microsoft Windows 7 Professional (SP1) 64 ビット
ログオン時 – 16(60% Read、40% Write)
定常時 – 8(70% Read、30% Write)
ユーザーあたりの
総ストレージ I/O プロファイル
25
ログオフ時 – 6(75% Read、25% Write)
表 29: HVD – Windows 7 仮想マシン構成
仮想ワークロードは、Citrix マシンクリエーションサービス (MCS) によって展開されます。MCS は、ハイパーバイザ
ーAPI を使って、仮想マシンの展開、開始、停止、削除を行います。マスターイメージは、vCPU やメモリなど仮想マ
シンのリソース要件を含んだ形で展開されなければなりません。仮想マシンの展開に必要なアプリケーションおよび
エージェントは、マスターイメージにインストール済みである必要があります。ハイパーバイザーにはスナップショ
ットが作成され、MCS によるカタログベースのイメージ展開に使用されます。
このマスターイメージのスナップショットをベースに XenDesktop カタログが展開され、カタログ MCS に生成された
仮想マシンが仮想ディスク上に以下を生成します:
•
ID ディスク: ID ディスクは VM にユニークな ID を付与するために使用されます。
•
差分ディスク: 差分ディスクはシステムに発生した差分データを書き込むために各 VM から使用されます。
MCS を利用するプールされたステートレス(非永続的)なデスクトップは、差分ディスクをリブート時に削除および
再生成することで、追加または変更されたデータを確実に削除し、VM をクリーンな状態に戻すという形で、常に同じ
状態に戻ることができます。この場合、イメージを再度最適化しない限りプロセスは効率的なものになりません。
24
ノードあたりのユーザー数合計には、アンチウィルスエージェントにより発生するオーバーヘッドを含まず。
25
Nutanix CVM で 15 秒おきに測定した値に基づくストレージ分析レポートによる
39
Desktop Virtualization Design
永続的または専用のデスクトップを特定のユーザーに割り当てることもできます。ユーザーがログオフしても、デス
クトップをリブートするか否かに関わらず、当該デスクトップは該当ユーザーしか再使用することはできません。リ
ブートの間に発生した変更は、次のスタートアップで反映されます。
最適化と各種設定は、以下に示すようなレベルで反映されます:
•
ワークロード設定マスターイメージ: マスターイメージに直接変更が反映されます。GPO を使った変更内
容の適用は不適切と見なされ、MCS がイメージを生成する前に設定を完了する必要があります。続いて、ハ
イパーバイザーがマスターイメージをシャットダウンしスナップショットを取得します。 新規に
XenDesktop カタログを生成する場合、または既存のものをアップデートする場合のいずれについても、マ
スターイメージを(スナップショットから)展開するために MCS が使用されます。
•
ワークロード設定 GPO:設定内容は Active Directory GPO 経由で反映され、ほぼすべてのインスタンスで
必要な基準設定となります。この GPO は、イベントログのリダイレクション、Citrix Profile Management
の設定、ターゲットデバイスの最適化などに使用されます。さらに、ループバック処理モードを有効化して
いるユーザーの基準設定として、組織単位 (OU) の仮想デスクトップに適用することができます。
•
ユーザー最適化 GPO: この Active Directory GPO には、仮想デスクトップ環境のユーザー最適化情報が含
まれています。通常、ユーザー最適化情報はマスターイメージの一部として展開されることはなく、独立し
たものとして扱われます。この GPO はフォルダーのリダイレクションやユーザー固有の最適化に使用されま
す。
40
Desktop Virtualization Design
制御レイヤの設計
制御レイヤによって、仮想デスクトップレイヤの下層に位置するインフラストラクチャーの設計が可能となります。
制御レイヤの設計はデータセンター毎に独自なものであり、以下の各コンポーネントに分解することができます。
•
•
•
•
インフラストラクチャー
デスクトップ配信コントローラー (XenDesktop)
イメージコントローラー(マシンクリエーションサービス)
アクセスコントローラーセクション (StoreFront)
図 22: 制御レイヤの論理ビュー
41
Desktop Virtualization Design
インフラストラクチャー
本 Citrix 検証済みソリューションのインフラストラクチャーには、データベース、ライセンスサーバー、Active Directory、
ネットワークコンポーネントなどの共通コンポーネントがあります。ファイルサービスについては別のセクションで解説
します。
データベース
Citrix XenDesktop および Virtual Machine Manager (VMM)には、設定メタデータおよび統計情報を格納するための
データベースが必要となります。また、Microsoft SQL Server を利用した高可用性データベースプラットフォームを
構築する必要があります。データベースプラットフォームは、該当環境をサポートできる適切なリソースと可用性を
備えていなければなりません。
カテゴリー
SQL バージョン
構成内容
Microsoft SQL Server 2012 Standard Edition SP1(テスト時に使用)
Citrix がサポートするデータベースリストについては以下をご覧ください:
http://support.citrix.com/servlet/KbServlet/download/18493-102706969/Database%20Chart.pdf
冗長性
XenDesktop:
•
ミラーリング:同期ミラーリング
データベースのフォールトトレランスについては以下をご覧ください:

http://support.citrix.com/proddocs/topic/xendesktop71/cds-plan-high-avail-rho.html
Microsoft VMM:
詳細については以下をご覧ください:

http://technet.microsoft.com/en-us/library/gg610574.aspx

http://technet.microsoft.com/enus/sqlserver/gg490638.aspx
サーバー数
2
サーバー OS
Microsoft Windows Server 2012 R2 Standard Edition
CPU の割り当て
vCPU x 2(例)
RAM の割り当て
8GB(例)
ストレージの割り当て
C:\ 100
D:\ 100(データベース)(例)
表 30: データベースサマリー
本ドキュメントでは、Citrix 検証済みソリューションで使用されるデータベースのためサイジングガイドおよびライセ
ンス要件を例示していますが、Microsoft SQL Server そのものに対する設計のガイドラインを提示するものではあり
ません。高可用性を備えた Microsoft SQL Server プラットフォームの設計と構築が必要ですが、本デザインドキュメ
ントでは範囲外とします。
42
Desktop Virtualization Design
ライセンシング
ライセンシングコンポーネント(Microsoft および Citrix)によって、ユーザーはライセンスが有効な限り該当環境へ
のアクセスが許されます。また、ライセンスのタイプによって、異なる機能レベルが提供(または拒絶)されます。
ライセンスサーバー設計上の主要な構成内容は、以下のとおりです:
カテゴリー
ライセンスサーバー バージョン
冗長性
Citrix
Microsoft
ディシジョンポイント
11.11.1
期間限定ライセンスおよび
ハイパーバイザーによる
ディシジョンポイント
サーバー数
1
ディシジョンポイント
サーバー名
ディシジョンポイント
ディシジョンポイント
サーバー OS
Microsoft Windows Server
2012 R2 Standard Edition
ディシジョンポイント
CPU 割り当て
2
ディシジョンポイント
RAM 割り当て
4GB
ディシジョンポイント
ストレージ割り当て
C:\ 100GB
ディシジョンポイント
ライセンスタイプ
ディシジョンポイント
ディシジョンポイント
表 31: ライセンシングサマリー
冗長性: Citrix ライセンスサービスには、30 日間の冗長性設定ライセンスが含まれています。また、ハイパーバイザ
ーを使った冗長構成も実装できるためサーバーは 1 台の構成を推奨します。
Active Directory の統合: ライセンスサーバーのマシンオブジェクトは、論理上、ロールに適した特定のグループオ
ブジェクト (GPO) をもつ組織単位 (OU) に属します。詳細については Active Directory セクションをご覧ください。
43
Desktop Virtualization Design
Active Directory
本 Citrix 検証済みソリューションには、Microsoft Active Directory ドメインサービスが必要となり、お客様の環境に
既に存在していることを前提にしています。以下の構成内容では、組織単位 (OU) およびグループポリシーオブジェ
クト (GPO) における Active Directory の要件を解説します。
また、グループ、マシンオブジェクト、ポリシー処理などがシステムに追加され、負荷が増加した場合でも、認証ド
メインコントローラーが十分な処理能力を発揮できるよう、必要な要件が満たされている必要があります。
ディシジョンポイント
カテゴリー
グループポリシー
アプリケーション
構成内容
26
推奨:
•
各インフラストラクチャーサーバーのロールに、最小セキュリティ
ベースライン (MSB) が BPO により適用されていること
•
BPO によって、すべての RDS ワークロードに最小セキュリティベ
ースライン (MSB) が適用されていること
•
BPO によって、Windows 7 ワークロードに、最小セキュリティベ
ースライン (MSB)が適用されていること
•
RDS ワークロードに、アプリケーションの要件に応じたマシン
GPO が適用されていること。本 GPO は、RDS ワークロード OU レ
ベルのユーザーベース設定を適用できるよう、ループバックモード
が有効化されていること
•
Windows 7 ワークロードに、アプリケーションの要件に応じたマ
シン GPO が適用されていること。本 GPO は、RDS ワークロード
OU レベルのユーザーベース設定を適用できるよう、ループバック
モードが有効化されていること
•
ループバックモードにより、ユーザーベースポリシーをユーザーま
たはマシンレベルで適用することも可能
•
Hyper-V ホストなどのインフラストラクチャーサーバーには、ロー
ルに応じた適切な OU および MSB が適用されなければならない
表 32: Active Directory の要件
本 Citrix 検証済みソリューションの推奨グループポリシーおよび組織単位は、サービス、セキュリティ、その他の機能
ロール基準に従う等、機能的アプローチによって設定されたグループポリシーオブジェクトに基づいています。これ
によって、IIS や SQL といった特定のロールサービスには、関連するセキュリティ設定のみが許可されることになり
ます。
最終的な設計内容はお客様によって異なり、ロールベースでの管理など、本ドキュメントの範囲外の要因に依存しま
す。付録内のこちらのセクションもご覧ください:ディシジョンポイント
26 GPO 形式の最小セキュリティベースラインについては、お客様の対応範囲となります。本ドキュメントで解説されているすべての GPO
は、お客様の Active Directory 環境に統合されるものとします。
44
Desktop Virtualization Design
図 23: Active Directory OU 構造 および GPO のリンク例
45
Desktop Virtualization Design
配信コントローラー (XenDesktop)
配信コントローラー、別名 XenDesktop コントローラー (イメージコントローラー) は、仮想デスクトップおよびアプリ
ケーション一覧の表示、割り当て、そして管理を担っています。1 つのデータセンター内の複数の配信コントローラーは、
XenDesktop サイト内でグループ化され、1 つの管理単位として扱われます。
本 Citrix 検証済みソリューションでは、ホステッド仮想デスクトップおよびホステッド共有デスクトップ FlexCast 配信モ
デルを対象にします。それぞれのデスクトップタイプは、XenDesktop からは該当 FlexCast 配信タイプ向けのカタログに
属しているように見えます。
以下に XenDesktop サイトのコンポーネント群を示し、Citrix 検証済みソリューションの一部として展開したホステッド
共有デスクトップカタログを解説します:
図 24: HDV および HSD ワークロードを配信する XenDesktop サイト
XenDesktop サイト
以下に Citrix 検証済みソリューションの検証テストおよび耐性要件に基づく XenDesktop サイトの設計パラメータを
示します:
カテゴリー
バージョン、
エディション
構成内容
Citrix XenDesktop 7.1
データセンター
あたりのサイト数
Citrix 検証済みソリューションは 1 データセンターにつき 1 サイトを前提に設計
サイト名
ディシジョンポイント
サーバー OS
Microsoft Windows Server 2012 R2 Standard Edition
サイトあたりの
コントローラー数
冗長構成のため x 2(1 サイトに展開)
XenDesktop
アドミニストレーター
ディシジョンポイント
各配信コントローラーは MCS イメージコントローラーとしても機能
46
Desktop Virtualization Design
サイトデータベース
データベース セクションを参照
構成データベース
データベース セクションを参照
監視データベース
データベース セクションを参照
Catalog for HSD
•
Windows Server OS
HSD 向けカタログ
•
MCS が用意したサーバーOS
HVD 向けカタログ
•
Windows デスクトップ OS
•
MCS が用意したデスクトップ OS
•
ランダムプール
配信グループ
仮想デスクトップタイプ毎に 1 つの配信グループが生成される。配信グループは同じ
タイプの複数のカタログからのデスクトップをホスト
Citrix ポリシー
詳細は付録を参照
ハイパーバイザー
統合
System Center Virtual Machine Manager 2012 R2
ホストコネクション
各 Hyper-V ホストに 1 ホストコネクションを生成
•
配信コントローラーサーバーにインストールされた VMM コンソール
•
タイプ: Microsoft System Center Virtual Machine Manager
•
ネーム:<ホストサーバー名に依存。詳細は付録を参照 >
•
アドレス: 詳細は付録を参照
例: vlan あたり 1 / ストレージクラスター共有ボリューム
表 33: XenDesktop サイト概要
ユーザーは、サーバーOS をホストする XenDesktop カタログ(XenApp)に対し、ログオン時に利用可能なリソース
に基づいてロードバランスされます。ロード管理に向けロードスロットリング (Load Throttling) 機能が用意され、サ
ービスに新しく追加されたサーバーが、初期段階で過度な数のコネクションを受けないようにします。本 Citrix 検証済
みソリューションでは、以下の最小パラメーターによる「カスタム」な Load Evaluator 設定を推奨します。
Load Evaluator
カスタム
パラメーター
設定
CPU 使用率
85% フル、10% ノーロード
メモリ使用率
80% フル、10% ノーロード
サーバーユーザロード
30 フル
対象
全サーバー
表 34: XenApp Load Evaluator 詳細
XenDesktop サイト: XenDesktop サイトは 2 つの仮想デスクトップ配信コントローラーで構成されます。ホスト
接続は、VMM サーバーおよび Hyper-V フェールオーバークラスターとの接続を確立する形で定義されます。
ホスト接続は、VMM サーバーおよび Hyper-V フェールオーバークラスターとのコネクションを確立する形で定義さ
れます。この目的のために特定のサービスアカウントが使用されます。詳細については付録をご覧ください。ホスト
接続において、各フェールオーバークラスターに対するストレージ接続と、以下のようなネットワーク関連リソース
が指定されます。
•
•
•
クラスター名
共有ストレージ
VLAN ID
Desktop Presentation: StoreFront は LAN/WAN を通してデスクトップのプレゼンテーションとしてエンドユー
ザーに使用されます。
Desktop Director および EdgeSight: Citrix EdgeSight は、Desktop Director のシングルコンソールに統合され、
Citrix のライセンスに従って利用することができます。EdgeSight が使用する監視データベースを、サイトデータベー
スおよびログインデータベースから分離することで、データベースの適切な管理と拡張性を確保することができます。
47
Desktop Virtualization Design
プラチナライセンスの場合、ヒストリカルデータは 9 日間維持が可能です。アドミニストレーターは、特定のビュー
を選択してヘルプデスクスタッフに簡潔な形で提供することで、容易なトラブルシューティングと迅速な問題解決を
図ることができます。Citrix EdgeSight では、以下のコンポーネントを提供します:
•
パフォーマンス管理: EdgeSight はヒストリカルデータを維持してレポーティングすることができます。
•
リアルタイム: Director は、サポートスタッフに対して発見された問題を深く調査するためのリアルタイム
なビューを提供します。
Active Directory の統合:各マシンオブジェクトは、論理上、ロールに適した特定のグループオブジェクト (GPO)
をもつ組織単位 (OU) に属します。詳細については、Active Directory セクションをご覧ください。
48
Desktop Virtualization Design
イメージコントローラー(マシンクリエーションサービス)
イメージコントローラーは、実際のデスクトップイメージをデスクトッププールに提供する役割を担っています。プ
ールデスクトップイメージは、各デスクトップコントローラーにビルトインされた Citrix マシンクリエーションサー
ビス (MCS) によって生成されます。MCS は、マスターイメージから仮想サーバーおよびデスクトップをオンデマン
ドで生成してストレージ利用の最適化を図り、ユーザーがログオンする度に初期状態の仮想マシンを提供するといっ
たサービスを提供する集合体です。マシンクリエーションサービスは、Citrix Studio で統合管理することが可能で、
別サーバーは不要です。また、すべての処理が Citrix 配信コントローラーから直接実施されるため、実質的に MCS 内
部で移動するパーツは存在しません。
各プールデスクトップは、1 つの差分ディスクと 1 つの ID ディスクをもっています。差分ディスクはマスターイメー
ジに対する変更を記録し、ID ディスクはマシンの ID 情報を記録するためのものです。
イメージ(デスクトップ配信)コントローラー設計上の主要な構成内容は下表のとおりです:
カテゴリー
構成内容
推奨イメージング
ソリューション
マシンクリエーションサービス (MCS)
MCS ストレージタイプ
Nutanix バーチャルコンピューティングプラットフォームが提供するストレージ
を、Hyper-V で管理。MCS の展開に追加構成は不要。
サーバー名
デスクトップ配信コントローラー
ディシジョンポイント
サーバー OS
Microsoft Windows Server 2012 R2 Standard Edition
CPU の割り当て
vCPU x 4
RAM の割り当て
8GB
ストレージの割り当て
C:\ 100GB
表 35:イメージコントローラー主要構成
以下に、ハイレベルなコンポーネントが、マシンクリエーションサービスを使って HSD および HVD ワークロードを
プロビジョニングする流れを図示します。
図 25: Citrix マシンクリエーションサービス (MCS)
49
Desktop Virtualization Design
アクセスコントローラー (StoreFront)
アクセスコントローラーは、ユーザー認証とシステム環境への接続を担っています。このフレームが存在することで、ユ
ーザーはどんなデバイスでも、どこからでもシステム環境にアクセスすることができます。
内部か外部を問わず、ユーザーは StoreFront に一覧表示された仮想リソースにアクセスできなければなりません。
StoreFront コントローラーの設計上の主要な構成内容は以下のとおりです:
カテゴリー
構成内容
サーバー OS
Microsoft Windows Server 2012 R2 Standard Edition
サイトあたりのサーバー数
2
サイバー名
DECISION POINT
CPU の割り当て
vCPU x 2
RAM の割り当て
4 GB
ストレージの割り当て
C:\ 100GB
アクセス方法
インターナル
ロードバランシング
DNS ラウンドロビン
表 36: StoreFront サイト概要
2 つの仮想 StoreFront サーバーを構築します。各 StoreFront 仮想マシンは、2 つある共有インフラストラクチャー/仮想
デスクトップハイパーバイザーホストのいずれかに別々な形で配置されます。これによって環境の耐久性が確保され、一
方のインフラストラクチャーホストまたは StoreFront サーバーに障害が発生しても、ユーザーの通常のオペレーションに
影響を与えることがありません。
Citrix StoreFront サーバーは、DNS ラウンドロビン方式によってロードバランシングすることが可能です。また、高可用
性モード (HA) のアプライアンスである Citrix NetScaler を使ったロードバランシングも選択することができます。さら
に、Citrix 独自のサービスモニターを利用して、インテリジェントなロードバランシング設定が StoreFront サービスに機
能し、サービスの可用性を向上させていることを確認することができます。
Active Directory の統合:各マシンオブジェクトは、論理上、ロールに適した特定のグループオブジェクト (GPO) をも
つ組織単位 (OU) に属します。詳細については、Active Directory セクションをご覧ください。
50
Desktop Virtualization Design
ハイパーバイザーレイヤ
各 Nutanix NX-3060 ノードに Microsoft Hyper V Server® 2012 R2 エディションを設定します。Hyper-V は、仮想デ
スクトップおよびインフラストラクチャーサーバーインスタンスに対してハイパーバイザーホスティングプラットフォー
ムを提供します。また、Microsoft System Center Virtual Machine Manager (VMM) を利用して、仮想マシンのオペレ
ーションおよび Hyper-V マネージメントインタフェースを提供します。VMM はまた、XenDesktop ホストコネクション
における Citrix XenDesktop とハイパーバイザーの統合インタフェースを提供します。
下図に、Nutanix バーチャルコンピューティングプラットフォームと ハイパーバイザーの関係を示します。
図 26: Hyper-V ホストの展開
Hyper-V 概要
以下に、論理的に相互接続された Nutanix NX-3060 ノード、Microsoft Hyper-V 2012 R2 ハイパーバイザー、ローカル
ストレージ、および関連するスイッチングインフラストラクチャーの物理コンポーネントを示します。
•
ネットワーク: ハイパーバイザー用 10Gb オンボードイーサネットアダプター x 2
•
マネージメント: IPMI Management 用 100/1000Mbps オンボードイーサネットアダプター x 1
•
ネットワークチーミング: 物理ネットワークアダプター (pNIC) x 2 から構成されるネットワークチーム x 1
◦ チ ーム A: ホス トマ ネージ メン ト、 インフ ラスト ラク チャー 、 VM およ びワ ークロ ード VM
(pNIC 1 + pNIC 2) を含むすべてのトラフィックタイプ
51
Desktop Virtualization Design
HSD Hyper-V ホスト
図 27: HSD Hyper-V ホスト論理ビュー
HDV Hyper-V ホスト
図 28: HVD Hyper-V ホスト論理ビュー
52
Desktop Virtualization Design
Hyper-V ハードウェア詳細
カテゴリー
ハードウェア
構成内容
Nutanix バーチャルコンピューティングプラットフォームのセクション参照
表 37: Hyper-V ハードウェア詳細
Hyper-V 一般事項詳細
Active Directory の統合:各マシンオブジェクトは、論理上、ロールに適した特定のグループオブジェクト (GPO) をも
つ組織単位 (OU) に属します。詳細については、Active Directory セクションをご覧ください。
カテゴリー
構成内容
Hyper-V クラスター構成(フェールオーバークラスター)
ホスト構成
1,000 HSD ユーザー向け: NX-3060 ノード x 6、各 128GB RAM
1,000 HVD ユーザー向け: NX-3060 ノード x 10、各 256GB RAM
バージョン
Active Directory
統合
オペレーティングシステム
パフォーマンス パワー
スキーム

Microsoft Windows Hyper-V Server 2012 R2 (Windows Server
2012 R2 Datacenter with Server Core)27
•
ホストを Active Directory ドメイン (customer.domain.com) に
追加
•
「ハイパフォーマンス」
Nutanix 分散ファイルシステム (NDFS)
ストレージ
SMB3 共有名
•
ストレージプール: Citrix StoragePool
•
ストレージコンテナ: Citrix StorageContainer
•
ストレージタイプ: SMB3
\\Nutanix-Cluster\Citrix_StorageContainer28
HSD 向け: クラスターの NX-3060 x 6 のローカルストレージを結合しレプリケー
ションファクター 2 (RF2) で 12TB を用意
ストレージ容量
HSD 向け: クラスターの NX-3060 x 10 のローカルストレージを結合しレプリケー
ションファクター 2 (RF2) で 20TB を用意
NetAdapter チーム
ノード毎のネットワーク設定
•
10GbE NIC x 2
•
チームモード: スイッチ非依存モード
•
ロードバランシングモード: Hyper-V ポート(スイッチ非依存モード
限定)
ノード管理
•
VM スイッチ
100/1000 Mbps NIC x 1
内部スイッチ:
•
用途: Hyper-V to CVM のローカル通信
27
各ノードで Hyper-V Server 2012 R2 ロールを有効化した Microsoft Windows Server 2012 R2(Server Core および Data Center をサポ
ート)が稼動
28
SMB3 NDFS 共有名は、Nutanix クラスターに最初に生成される Nutanix ノード名が用いられます。名前は Nutanix クラスター作成スクリ
プトにより自動生成されます
53
Desktop Virtualization Design
•
アップリンク: 該当なし
外部スイッチ:
NTP
•
用途: すべての外部 VM 通信
•
アップリンク: NetAdapter チーム
すべての Hyper-V ホストを Active Directory ドメインのメンバーとし、Active
Directory の時刻同期に従う
CPU パーキング
•
CPU コアパーキング: 最大パフォーマンスのためオフにする
RDS プリンターマッピング
•
非有効化
•
フェールオーバークラスタリングを有効化
•
高可用性を有効化
•
Node and Disk Majority(偶数ノードがクラスターのデフォルト)
フェールオーバー
クラスタリング
ライブマイグレーション: 組込み済み
ライブマイグレーション
認証プロトコル:
System Center 2012 R2Virtual Machine Manager
(VMM)
VM 配置方法
推奨拡張方法
•
ケルベロス認証
•
http://technet.microsoft.com/en-us/library/jj134199.aspx 参照
•
スタンドアロンサーバーとして構築
•
Nutanix 分散ファイルシステム (NDFS)
•
統合ローカルストレージ
•
ネイティブ SMB3 プロトコル
ブロックを追加することで、HSD または HVD のキャパシティを拡張することが可能
で、Hyper-V ホスト/フェールオーバークラスターも続けて追加することが可能
表 38: Hyper-V の主な設定
Nutanix 分散ファイルシステム (NDFS)
本ソリューションを Nutanix バーチャルコンピューティングプラットフォームと組み合わせることで、ハイパーバイザー
レベルの共有ストレージの作成と展開がよりシンプルなものになります。Nutanix CVM および NDFS は、クラスター内の
Nutanix NX-3060 ノードすべてのストレージを集約し、1 つのストレージプールを生成します。これは、SMB3 共有とし
て Hyper-V クラスターにも有効となっています。
Nutanix 上の有効ストレージの合計値は、レプリケーションファクター 2 (RF2) を前提にしています。RF2 は、あるノー
ドに障害が発生した場合、すべてのデータに関する冗長コピーを使って別の冗長レイヤを構成します。プラットフォーム
への Write 処理は、ハイパフォーマンスの SSD 層にログされ、Write がコミットされハイパーバイザーに通知される前に、
別ノードにレプリケートされます。障害が発生した場合に NDFS が自動的にデータを再構築することで、高い可用性を維
持することができます。
Hyper-V ネットワーク詳細
Hyper-V のホストは、2 つのデフォルトスイッチと共に構成され、内部および外部との通信を行います。外部スイッチは
その名のとおり外部システムとの間の通信に利用されます。これは原則として VM、インフラストラクチャー、そして
Hyper-V が利用する 3 つの VLAN に分割されます。また、Hyper-V スイッチ非依存モードを利用する Arista ネットワー
クスイッチに物理的に接続された 10GbE アップリンクに接続されます。
内部スイッチは、Hyper-V ホストと Nutanix CVM の SMB I/O 通信にのみ利用されます。
54
Desktop Virtualization Design
以下に、Hyper-V 仮想スイッチの概要を示します。なお、図中ではネットワーク VLAN 構成に関係する部分だけを取り上
げています。
図 29: Hyper-V 仮想スイッチ構成
55
Desktop Virtualization Design
System Center Virtual Machine Manager
VMM 一般事項詳細
カテゴリー
構成内容
Microsoft .NET Framework 4.5
前提ソフトウェア
Windows Assessment and Deployment Kit (WADK) for Windows Server
2012 R2
VMM 管理サーバー
VM ゲスト
server OS
Microsoft Windows Server 2012 R2 Standard Edition
サーバー名
ディシジョンポイント
CPU の割り当て
vCPU x 2
RAM の割り当て
8GB ダイナミックメモリ非有効化
ストレージの割り当て
C:\ 100GB
D:\ 150GB (ライブラリリポジトリ)
インストール対象:
VMM コンソール
•
VMM 管理サーバー
•
XenDesktop コントローラー
•
その他マネージメントサーバー
当初は VMM 管理サーバー上でホスト
ディスクスペース要件:
•
VMM ライブラリ
ストレージ要件(例えば ISO イメージテンプレートなど)に応じて 最
大 150GB
注意: Nutanix もセットアップ中に、SCVMM ライブラリのためのネイティブな
SMB3 共有を生成します。この Nutanix の SMB 共有を使用した方が、高速に VMM
ライブライのクローニング処理を実行できます。これはコピー操作に ODX (MS
Offloaded Data Transfers) を使用しているためです、また、通常の SMB を使用す
る場合よりも、MS ODX の方が Hyper-V 上の CPU 消費を抑えることができます。
Nutanix 上に生成されたデフォルトライブラリ共有は、「NTNX-HV ライブラリ」と
なります。これも SCVMM に自動的に追加されます。
要件:
VMM データベース
サービスアカウント
•
詳細はデータベースセクションを参照
•
データベースのディスクスペース: 使用状況に応じて 5 ~ 150 BG
•
"Run as" アカウント(XenDesktop ホスト接続でも使用)
•
サービスアカウント
詳細は付録を参照
表 39: VMM 一般事項詳細
56
Desktop Virtualization Design
VMM ネットワーク詳細
カテゴリー
論理および VM ネットワーク
構成内容
以下の VM および 論理ネットワークを生成:
•
インフラストラクチャー VLAN (ID)

HVD VLAN (ID)

HSD VLAN (ID)
表 40: VMM ネットワーク詳細
VMM ゲスト仮想マシン詳細
カテゴリー
インテグレーションサービス
構成内容
Version: 6.2.9200.16433
デザイン全般に提示した各 VM ゲストタイプに応じて設定:
スタートアップメモリ:
ダイナミック RAM
•
実行時の過剰なページングを避けるためゲストのワークロードに応じ
て設定
最大メモリ:
•
パワーアクション:
ゲストワークロードの最大値として設定
仮想サーバーが停止した場合のアクション:
•
仮想マシンを停止(.BIN ファイルの生成を避け、各仮想マシンの
RAM の消費とディスクスペースをセーブ)
表 41: VM ゲスト詳細
仮想マシンマネージャー: System Center 2012 R2 ー 仮想環境の管理ソリューションとして、仮想マシンマネージャー
(VMM) を適用します。VMM は、VM テンプレート、論理ネットワーク、Hyper-V ホスト、その他関連するサービスなど
の仮想 Hyper-V 環境に対する管理インタフェースを提供します。
•
VMM データベース: 詳細は、データベースプラットフォームに関するセクションをご覧ください。
•
VMM ライブラリサーバー: VMM ライブラリサーバーは、当初 VMM サーバーとして構成しますが、環境が構
築されテストが完了した後は、仮想マシンテンプレートや ISO リポジトリを追加するといったディスクの拡張要
求に対応できるよう別のライブラリサーバーを利用します。
•
VMM ネットワーキング: 各 VLAN に対する VM ネットワークおよび論理ネットワークが、論理ネットワークオ
ブジェクトで定義された VLAN ID で生成されます。論理ネットワークオブジェクトは、Hyper-V スイッチに関
連付けが行われ、VM ネットワークは適切なゲスト仮想マシンに関連付けされます。
Active Directory の統合:各マシンオブジェクトは、論理上、ロールに適した特定のグループオブジェクト (GPO) をも
つ、組織単位 (OU) に属します。詳細については、Active Directory セクションをご覧ください。
57
Desktop Virtualization Design
ネットワークレイヤ
概要
Arista Networks のスイッチやネットワークオペレーティングシステムは、信頼性の高い経済的なデータセンターの運用
を目指した設計になっています。業界最高クラスのポート集積度、低レイテンシ、拡張性の高いオペレーティングシステ
ムなど、Arista のスイッチは、アプリケーションやストレージの要件に合わせてシームレスに拡張することができます。
また、標準準拠のレイヤ 2 およびレイヤ 3 のマルチパステクノロジーにより、ユーザーやアプリケーションが意識するこ
となくバンド幅や高可用性 (HA) を拡張することができます。
Arista Networks のスイッチと Nutanix バーチャルコンピューティングプラットフォームの組み合わせは、Citrix
XenDesktop ワークロードに対して完璧なプラットフォームを提供します。Arista 7150S-24 は、ダイナミックバッファ
アロケーションによって密集したインタフェースにパケットメモリを割り当てることで、パケット損失を回避することが
できます。また、Arista 7150S-24 の低レイテンシ性と高度なトラフィックコントロールおよびモニタリング機能が、現
代の高いパフォーマンスが要求される環境のアジリティを向上します。さらに、高度なマイクロバーストやレイテンシ分
析により、一時的な輻輳をマイクロ秒単位で検知することができるようになっています。
スケーラブルなネットワーク設計
Arista Networks の Software Driven Cloud Network 設計は、他に類を見ない拡張性、パフォーマンス、集積度を提供し
ます。独自のプロトコルは使用していないため、ベンダーロックインが発生することもなく、またアップデートをハード
ウェアの交換なしに行うことができます。Nutanix 上の Citrix CVS のためのネットワーク設計は非常にシンプルでありな
がら、数千あるいは数万のホステッド仮想または共有デスクトップにまで拡張することができます。
実装には、1 レイヤで形成される「スプライン (Spline)」ネットワーク設計を採用します。レイヤの規模は、ラックトッ
プに配置したスイッチのインタフェース数により決定されます。本設計には、24 ポートの 10GbE スイッチを使用します。
スプラインはさまざまな Arista のスイッチモデルに実装でき、2 台の Arista スイッチで構成される単体層では、最大
2,000 の Nutanix ノードを 10GbE で接続することができます。なお、本質的にスプラインにはオーバーサブスクリプシ
ョンはなく、サーバーとストレージノード間のコンテンション比は 1:1 となっています。
24 ポートの 10GbE からスタートして将来的に拡張することも可能です。スパインをレイヤ 2 のスパイン/リーフに変更す
ることで、オーバーサブスクリプションを最小またはゼロに抑えながら、Nutanix バーチャルコンピューティングプラッ
トフォームノード上の Citrix ホステッド仮想または共有デスクトップを数万にまで拡張することができます。
Arista のクラウドネットワーク設計を以下に示します。
図 30: Arista ネットワークデザイン
58
Desktop Virtualization Design
マルチシャーシ リンク アグリゲーション (MLAG)
現在のインフラストラクチャーは、アクティブ/アクティブに対応できる必要があります。レイヤ 2 のマルチシャーシアグ
リゲーション (MLAG) および レイヤ 3 の等価コストマルチパス (ECMP) によるポートブロックなしのアクティブ/アクテ
ィブな構成によって、ネットワーク上の任意の 2 デバイス間でリンクを確立することができます。本設計では、MLAG を
使用して IPMI スイッチへの冗長コネクションを実装し、コアまたはエッジネットワークサービスに対してアップストリ
ームなネットワークコネクティビティを提供します。
図 31: Arista Networks MLAG テクノロジー例
コネクティビティ設計
Microsoft Hyper V NIC のチーミング機能は、スイッチ非依存、またはスイッチ依存の 2 つのモードで使用できます。
•
•
•
Hyper-V は、ラックトップ上の Arista スイッチ間の単純なポートチャネル構成で、スイッチ非依存の NIC チー
ミングモードを動作させることができます。
スイッチ依存モードの場合、ネットワークの冗長性とアップストリームリンクを Arista スイッチにフォワードす
るため、Hyper-V がスイッチ機能をコントロールします。
Hyper-V のチーミングモードが LACP である場合、上述のとおり Arista スイッチプラットフォーム を MLAG 構
成にすることができます。
Arista 7048T-A スイッチは、Nutanix ノードからコンソール画面を使って管理することができます。アドミニストレータ
ーは、Nutanix Intelligent Platform Management Interface (IPMI) を使って、アウトバウンド(IP ネットワークを使
用しない)で Nutanix ノードにアクセスすることができます。また、このインタフェースを使用して、電源のコントロー
ル、コンソールのアクセス、Nutanix ブロック内の各ノードに対するデバイスの接続や分離といった操作が可能です。
59
Desktop Virtualization Design
以下に、サーバーと関連するネットワークトラフィックタイプのコネクショントポロジーを示します。
図 32: ネットワーク コネクティビティ トポロジー
ネットワークコンポーネント
カテゴリー
スイッチ
コネクティビティ
スイッチポートの
構成
構成内容
•
Arista 7150S-24 10GbE トップラック (ToR) スイッチ
•
Arista 7150T-A 100/1000 Mbps スイッチ または お客様が定義。詳細
は、ネットワークスイッチの要件を参照
•
Arista 7150S-24 10GbE スイッチの Hyper-V トラフィック向け NX-3060
1 ノードあたり 10GbE x 2 ポート
•
Arista 7048T-A 100/1000 Mbps の IPMI トラフィック向け NX-3060 1
ノードあたり 100/1000 Mbps x 1 ポート
•
1GbE ラックトップスイッチからアップストリーム スイッチング ファブリ
ックへのアップリンク
Hyper-V チーム A(ホスト管理、インフラストラクチャーおよびデスクトップワークロ
ード VM トラフィック、ライブマイグレーショントラフィック)
•
トランク
60
Desktop Virtualization Design
•
ネイティブ VLAN ₌ マネージメント VLAN
マネージメントインタフェース:
•
ベースラインの
設定例
アクセスポート(アウトオブバンドマネージメント VLAN)
対 Nutanix ノード インタフェース毎に設定:
interface Ethernet<int_if>
switchport mode trunk
switchport trunk native vlan 10
spanning-tree portfast
スイッチ間物理インタフェースおよびポートチャネルインターフェース:
interface Ethernet<intf_id>
switchport mode trunk
switchport trunk native vlan 10
channel-group <group_id> mode active
!
interface Port-Channel<group-id>
switchport mode trunk
switchport trunk native vlan 10
MLAG の
設定例
vlan <mlag-peer_vlan-id>
name mlag-peer-vlan
!
interface vlan <mlag-peer_vlan-id>
ip address <ip-addr>/<subnet_length>
no autostate
!
mlag configuration
local-interface vlan <mlag-peer_vlan-id>
peer-address <peer_ip-addr>
peer-link port-channel <peer-link_port-channel-id>
domain-id <identifier>
表 42: 主要ネットワーク構成内容
VLAN に関する情報
VLAN 名
VLAN ID
内容
(ID 参照のみ)
Hostmgmt_vlan
VLAN 10
Hyper-V ホストマネージメント VLAN
Infraserver_vlan
VLAN 20
インフラストラクチャー サーバー VLAN
Infraworkload_vlan
•
Citrix および Microsoft インフラストラ
クチャーサーバー VM
•
Nutanix CVM
インフラストラクチャー ワークロード VLAN
VLAN 30
•
Infraworkload_vlan
HSD VM トラフィック
インフラストラクチャー ワークロード VLAN
VLAN 31
•
表 43: VLAN の要件
61
HVD VM トラフィック
Desktop Virtualization Design
NX-3060 ノードの 10GbE NIC は、冗長構成をとった一対の 7150S-24 10GbE トップラック (ToR) スイッチにアップリ
ンクされます。一方、Arista のスイッチは、レイヤ 3 ルーティングのためのアップストリーム ネットワーク インフラス
トラクチャーにアップリンクされ他の環境と連携します。スイッチポートは、ネイティブな VLAN が定義された Hyper-V
マネージメントインタフェースのためのトランクポートとして設定されます。
デュアル 10GbE オンボード NIC は、Hyper-V の「ロードバランシングおよびフェールオーバー」チームとして設定され、
ネットワークコンポーネントに障害が発生した場合でも、コネクティビティを維持できるよう、帯域集約またはフェール
オーバー、またはその両方を実施します。各チームを構成する 2 つのネットワークアダプターは、物理的に別のスイッチ
に接続します。各 Hyper-V NIC チームのスイッチポートはスイッチ非依存モードに設定します。
DHCP
カテゴリー
バージョン、エディション
サーバー
構成内容
Windows Server 2012 R2 DHC ロール有効化
適切な冗長 DHCP サービスがない場合は、本デザインにある 2 つのファイルサーバ
ーで DHCP ロールを有効化することができます。
本サーバーから仮想デスクトップに IP アドレスを提供します。
DHCP スコープの詳細については、付録を参照ください。
(IPv4 オプション)
フェールオーバー
フェールオーバーの有効化
表 44: DHCP の要件
DHCP: 2 つのファイルサーバーもまた、仮想デスクトップに IP アドレスを提供する Microsoft DHCP サービスをホスト
します。Arista 71050S-24 上に DHCP リレーを構成することで、クライアント DHCP から該当する DHCP サーバーに向
けてパケットをフォワードすることができます。DHCP スコープは、Windows Server 2012 R2 DHCP ロールの機能を使
用してロードランスモードで高可用性を確保します。
62
Desktop Virtualization Design
ハードウェアレイヤの設計
ハードウェアレイヤには、Citrix 検証済みソリューションをサポートするために物理的なリソースのタイプや総数を定義
します。
物理アーキテクチャー概要
Citrix 検証済みソリューションでは、Nutanix バーチャルコンピューティングプラットフォーム NX-3060 ノード、Arista
7150S-24 10GbE ToR スイッチ、Arista 7048T-A 100/1000 Mbps スイッチを使用しています。以下に、Citrix
XenDesktop によるホステッド仮想デスクトッププラットフォームのためのハードウェアコンポーネント概要を示します。
HSD 物理ハードウェア概要
図 33: 1,000 HSD ユーザーのサポートに必要なハードウェア
63
Desktop Virtualization Design
HVD 物理ハードウェア概要
図 34: 1,000 HVD ユーザーのサポートに必要なハードウェア
64
Desktop Virtualization Design
物理コンポーネント概要
ハードウェアコンポーネント
サーバー/ストレージ
コンポーネントおよびバージョン
Nutanix NX-3060 ノード:

メモリ
•
Intel 10-core Xeon E5-2680v2 プロセッサ x 2
•
400GB SSD x 2 – 合計 800GB SSD(高優先度データおよび MDS
向け)
•
1TB HDD x 4 – 合計 4TB HDD(データストレージ向け)
•
Nutanix コントローラーVM
•
Nutanix Foundation 1.2.1 – ハイパーバイザーに依存しない統合管
理機能
各 NX-3060 ノード:
ネットワークアダプター
ネットワークスイッチ
•
HSD ワークロードを稼動するノード: 128GB (16GB x 8 RAM)
•
HVD ワークロードを稼動するノード: 256GB (16GB x 16 RAM)
各 NX-3060 ノード:
•
オンボード 10GbE NIC x 2
•
オンボード 100/1000 Mbps IPMI NIC x 2
•
Arista 7150S-24 10GbE Tor スイッチ x 2
•
IPMI 用 Arista 7048T-A 100/1000 Mbps 48 ポートスイッチ x 1
表 54: ハードウェアコンポーネント
Nutanix バーチャルコンピューティングプラットフォーム
Nutanix バーチャルコンピューティングプラットフォームは、複数のサーバーをストレージと共に 1 つの統合されたクラ
スターに集約した Web スケールな統合インフラストラクチャーソリューションです。NX-3060 は、ハイパフォーマンス
サーバーをエンタープライズ向けストレージと統合し、コスト効果の高い 2U アプライアンスに収納した製品です。
Nutanix CVM により集約されたストレージは、すべてのサーバーホストと仮想マシンで共有されます。ストレージとサー
バーについては、Nutanix クラスターにノードを追加するだけでリニアに拡張することができます。これによって SAN や
NAS を使用する必要がなくなります。
ノードに対しては、仮想マシンハードディスクおよび SMB3 クラスター共有ボリュームにストアされた仮想マシンコンフ
ィグレーションファイルと共に、Microsoft Hyper V Server 2012 R2 オペレーティングシステム (Hyper-V) をインスト
ールします。
•
Nutanix コントロール VM (CVM): CVM は、各ノードのハイパーバイザー上の VM で稼動する Nutanix OS
のインスタンスです。CVM は、該当するホスト上で稼動するハイパーバイザーおよび VM に対するすべての I/O
処理を担います。また、CVM では、Nutanix 分散ファイルシステム (NDFS) を使用する他の CVM のために、
ローカルストレージ(SSD および HDD)をプールします。NDFS および CVM が持つ SSD と HDD のティアリ
ング機能により、ローカル VM のアクセス頻度が高いデータは SSD にストアされ、そうでないものは HDD や
リモートノードに移されます。また、VM 粒度のスナップショット、クローニング、レプリケーションといった
機能も提供します。
•
Prism: Prism は、コンポーネントやアドミニストレーターが Nutanix クラスターをモニターするための管理
機能を提供します。本機能には、Ncli、HTML5 UI、REST API が含まれています。Prism は、クラスター内のす
べてのノード上で稼動します。Prism は、数百万のオブジェクトを扱えるため、どのようなサイズのクラスター
にも対応することができます。
•
Foundation: Foundation は、アドミニストレーターが、初期状態の Nutanix クラスターについて、ブートス
トラップから展開、そして設定までのすべての作業を、手間をかけずに数分で実施するためのツールです。
65
Desktop Virtualization Design
Nutanix ノードが BonJour と呼ばれるマルチキャスト DNS (mDNS) の使用を検知した場合でも、Foundation
は、ネット―ワークに関する少量の一般的なパラメーターを要求するだけです。
•
シャドウクローン: Nutanix シャドウクローンでは、マスター VM の MCS によるデスクトップ仮想化のよう
に、複数の Read I/O が同時に発生する場合、仮想ディスクを分散ローカルキャッシングします。CVM はシャド
ウクローンと同時に仮想ディスクのアクセス傾向をモニターしています。複数のリモートまたはローカルの
CVM から、Read I/O リクエストのみが発行された場合、仮想ディスクは「変化なし (Immutable)」とマーク
されます。ディスクがこのようにマークされた場合、各 CVM は、ディスクをローカルにキャッシュし、ローカ
ルストレージに対して Read I/O が実行されるようになります。
サーバーハードウェアにおける設計上の主要な構成内容は以下のとおりです:
ディシジョンポイント
内容
ハードウェアモデル
Nutanix NX-3060
サーバー
Nutanix NX-3060
メモリ
•
ラックマウントサーバー
•
Dual Intel(R) Xeon(R) CPU E5-2680 v2 @ 2.80GHz
NX-3060 は 128GB、256GB または 512GB (1333 MHz) で構成可能
HSD サーバー:
•
共有ホスト上のインフラストラクチャー VM を含む
•
サーバーノード毎に 128GB
HVD サーバー:
ファームウェアリビジョン
ハードウェア BIOS 設定
ネットワーク
•
共有ホスト上のインフラストラクチャー VM を含む
•
サーバーノード毎に 256GB

Nutanix OS (NOS) Version 3.5

Firmware Revision: 02.33

Firmware Build Time: 2013-09-20

Nutanix Prism
•
CPU 設定有効化 / CPU パワーマネージメント設定 / エネルギー/パフォ
ーマンスバイアス:パフォーマンス
ホストマネージメント – IPMI:
•
10/100 Mb インタフェース x 1
•
物理ノードのリモートコントロール / 管理
インフラストラクチャー:
MTU
ストレージ
•
10GbE インタフェース x 2
•
ジャンボフレーム: 有効化
•
トランク ネイティブ VALN 10 (Hyper-V Management)
•
HDV / HSD トラフィック (VLAN ID: 30-31)

MTU 9000
•
クラスターの生成およびスループット最大化のためジャンボフレームが
必要
ローカルストレージ - 実効 2.4TB
•
400GB SSD x 2
•
1 TB HDD x 4
Nutanix
コントロール VM (CVM)
•
仮想 CPU の割り当て: 物理 CPU コア x 4 にデフォルトで VCPU x 8
•
仮想 RAM の割り当て: スタティックに 24GB
ストレージプール
•
名前: Citrix_StoragePool
•
シャドウクローン: 有効化
66
Desktop Virtualization Design
ストレージコンテナ
•
名前: Citrix_StorageContainer
•
空き確保:0 GB(最大利用)
•
重複排除機能: 非有効化
•
圧縮機能: 非有効化
•
レプリケーションファクター: 2 (RF2)
ファイルシステム
ホワイトリスト
•
Microsoft Hyper V サブネット
拡張基準
•
Nutanix クラスターは 24 ノードまで
•
Nutanix クラスター毎にストレージプール x 1
•
全仮想マシン向けストレージコンテナ x 1
•
Nutanix CVM 20 24GB RAM にアップグレード(スタティック指定)
表 24: Nutanix バーチャルコンピューティングプラットフォームの主要構成
NDFS シャドウクローン機能により、複数 Read のシナリオ、つまり Citrix マシンクリエーションサービスにおける vDisk
または VM データのキャッシングが可能になります。これにより各ノードの VM は、Read 要求をマスター「ベース VM」
に送信することなく、ローカルの vDisk からベース VM を読み込むことができます。ベース VM に変更が発生した場合、
シャドウクローンされたデータは一旦ドロップされ最初から処理が実行されます。
ネットワークスイッチおよび Hyper-V ホストのジャンボフレームは有効化されます。これはソリューション設定と
Nutanix クラスター構成のための要件になります。
67
Desktop Virtualization Design
構成表 (BOM)- ホステッド共有デスクトップ
以下に、1,000 ユーザー対応のホステッド共有デスクトップポッド 1 セットで必要となる構成を示します。
Nutanix ハードウェア
Part Number
Description
Quantity
パーツ番号
内容
数量
NX-3060
Nutanix バーチャルコンピューティングプラットフォーム - シングルノード
- Hypervisor agnostic Integration Manager
以下の構成で購入
1
- Intel 10-core Xeon ES-2680v2 プロセッサ x 2
1
NX-3460 (1)
NX-3260 (1)
6 ノード
Nutanix バーチャルコンピューティングプラットフォーム – Starter Edition
- Nutanix Controller VM
- Nutanix Virtualization-ready Platform
- Nutanix Information Lifetime Management
- Nutanix Data Protection and Availability
- Nutanix Automatic Storage Provisioning
- Nutanix Advanced Storage Management
- Nutanix Capacity Optimization
- Nutanix Seamless Scale-out
- 800GB SSD (高優先度データおよび MDS 向け)
- 4TB HDD(データストレージ向け)
Nutanix バーチャルコンピューティングプラットフォーム – Management
ブロック用アクセサリ(1 ブロックは 4 ノード)
バーゼル x 1
レールキット x 1
レールキット アダプターキット(レールアダプターの四角い穴を丸くす
るレールアダプターおよびねじ)x 1
C13 / C14 電源ケーブル x 2
OEM ドキュメンテーションキット x 1
C-MEM-128GB-3060
各 NX-3060 ノードに 128GB (16GB x 8) を含む
6
C-CBL-3M-SFP+-SFP+
各ノード用 3M ケーブル(SFP+ から SFP+ へ)x 2
12
表 47: HSD 向け Nutanix 構成表
Arista 10GbE ToR スイッチ ハードウェア
パーツ番号
DCS-7150S-24-F
LIC-FIX-1-Z
内容
数量
Arista 7150S、10GbE (SFP+) x 24 スイッチ、 前面吸気後面排気ファ
ン、 AC x 2、 C13-C14 コード x 2
2
Arista 据付型スイッチ 24-36 ポート 10G (ZTP、LANZ、TapAgg、API、Timestamping、OpenFlow) に対するモニタリングおよびプロビジョニングライセ
ンス
2
CAB-SFP-SFP-1M
両端 SFP+ コネクター付 10GBASE-CR Twinax Copper ケーブル (1m)
2
SFP-10G-SR
スパインスイッチへのアップリンク用 10GBASE-SR SFP+ (短線)
8
表 48: HSD 向け Arista 10GbE ToR スイッチ構成表
68
Desktop Virtualization Design
Arista Management スイッチハードウェア
パーツ番号
内容
DCS-7048T-A-F
Arista 7048-A スイッチ RJ45(100/1000) x 48、 SFP+(1 または
10GbE) x 4、ZTP、前面吸気後面排気ファン、AC x 2、C13-C14 コー
ドx2
CAB-SFP-SFP-1M
両端 SFP+ コネクター付 10GBASE-CR Twinax Copper ケーブル (1m)
数量
1
2
表 49: HSD 向け Arista Management スイッチ構成表
サポートおよびメンテナンス
パーツ番号
内容
数量
Nutanix
S-PLAT-3460-3YR
Nutanix NX-3460 向け PLAT System サポート(3 年間)
1
S-PLAT-3260-3YR
Nutanix NX-3260 向け PLAT System サポート(3 年間)
1
(Nutanix が推奨する特定ニーズ向け評価サポート)
Arista Networks
SVC-7150S-24-1M-NB
SVC-7048A-1M-NB
7150S-24 向け A-Care ソフトウェアおよび NBD ハードウェア
同日出荷交換(1 ヶ月間、スイッチ毎)
72
7048T-A 向け A-Care ソフトウェアおよび NBD ハードウェア 同日出
荷交換(1 ヶ月間、スイッチ毎)
36
表 50: ハードウェアサポートおよびメンテナンス
69
Desktop Virtualization Design
構成表(BOM)- ホステッド仮想デスクトップ
以下に、1,000 ユーザー対応のホステッド仮想デスクトップポッド 1 セットで必要となる構成を示します。
Nutanix ハードウェア
パーツ番号
NX-3060
以下の構成で購入
内容
Nutanix バーチャルコンピューティングプラットフォーム - シングルノード
数量
10 ノード
- Hypervisor agnostic Integration Manager
2
- Intel 10-core Xeon ES-2680v2 プロセッサ x 2
1
NX-3460 (2)
NX-3260 (1)
Nutanix バーチャルコンピューティングプラットフォーム – Starter Edition
- Nutanix Controller VM
- Nutanix Virtualization-ready Platform
- Nutanix Information Lifetime Management
- Nutanix Data Protection and Availability
- Nutanix Automatic Storage Provisioning
- Nutanix Advanced Storage Management
- Nutanix Capacity Optimization
- Nutanix Seamless Scale-out
- 800GB SSD (高優先度データおよび MDS 向け)
- 4TB HDD(データストレージ向け)
Nutanix バーチャルコンピューティングプラットフォーム –
Management
ブロック用アクセサリ(1 ブロックは 4 ノード)
バーゼル x 1
レールキット x 1
レールキット アダプターキット(レールアダプターの四角い穴を丸くす
るレールアダプターおよびねじ)x 1
C13 / C14 電源ケーブル x 2
OEM ドキュメンテーションキット x 1
C-MEM-256GB-3060
各 NX-3060 ノードに対する 256GB (16GB x 16) を含む
10
C-CBL-3M-SFP+-SFP+
各ノード用 3M ケーブル(SFP+ から SFP+ へ)x 2
20
表 51: HSD 向け Nutanix 構成表
Arista 10GbE ToR スイッチ ハードウェア
パーツ番号
DCS-7150S-24-F
LIC-FIX-1-Z
内容
数量
Arista 7150S、10GbE (SFP+) x 24 スイッチ、 前面吸気後面排気ファ
ン、 AC x 2、 C13-C14 コード x 2
2
Arista 据付型スイッチ 24-36 ポート 10G (ZTP、LANZ、TapAgg、API、Timestamping、OpenFlow) に対するモニタリングおよびプロビジョニングライセ
ンス
2
CAB-SFP-SFP-1M
両端 SFP+ コネクター付 10GBASE-CR Twinax Copper ケーブル (1m)
2
SFP-10G-SR
スパインスイッチへのアップリンク用 10GBASE-SR SFP+ (短線)
8
表 52: HVD 向け Arista 10GbE ToR スイッチ構成表
70
Desktop Virtualization Design
Arista Management スイッチハードウェア
パーツ番号
内容
DCS-7048T-A-F
Arista 7048-A スイッチ RJ45(100/1000) x 48、 SFP+(1 または
10GbE) x 4、ZTP、前面吸気後面排気ファン、AC x 2、C13-C14 コー
ドx2
CAB-SFP-SFP-1M
両端 SFP+ コネクター付 10GBASE-CR Twinax Copper ケーブル (1m)
数量
1
2
表 53: HVD 向け Arista Management スイッチ構成表
サポートおよびメンテナンス
パーツ番号
内容
数量
Nutanix
S-PLAT-3460-3YR
Nutanix NX-3460 向け PLAT System サポート(3 年間)
2
S-PLAT-3260-3YR
Nutanix NX-3260 向け PLAT System サポート(3 年間)
1
(Nutanix が推奨する特定ニーズ向け評価サポート)
Arista Networks
SVC-7150S-24-1M-NB
SVC-7048A-1M-NB
7150S-24 向 け A-Care ソ フ ト ウ ェ ア お よ び NBD ハ ー ド ウ ェ ア
同日出荷交換(1 ヶ月間、スイッチ毎)
72
7048T-A 向 け A-Care ソ フ ト ウ ェ ア お よ び NBD ハ ー ド ウ ェ ア
同日出荷交換(1 ヶ月間、スイッチ毎)
36
表 54: ハードウェアサポートおよびメンテナンス
71
Desktop Virtualization Design
Windows ファイルサービス
本ドキュメントで解説したプールまたは共有仮想デスクトップタイプのユーザープロファイルデータをホストするにあた
って、Citrix 検証済みソリューションは Windows SMB ファイル共有機能に依存しています。
本アーキテクチャーでは、Hyper-V フェールオーバークラスタリングおよび冗長構成コンポーネントによって耐久性を維
持しています。例えば、仮に 1 つのコンポーネントで障害が発生した場合にも、エンドユーザーの通常業務に対する影響
を最小限またはゼロに抑えて処理を継続できる十分なキャパシティが本環境には備えられています。
本セクションでは、2 つの Microsoft Server 2012 R2 ファイルサーバーを展開する際の設計上の考慮点について解説しま
す。2 つのファイルサーバーを使用して、1 つのポッドのユーザープロファイルデータを共有ファイルとしてホストするた
めの冗長構成を取ったアクティブ/パッシブプラットフォームを構築します。
以下に概念的なアーキテクチャーを示します:
図 35: ファイルサービス ー FDS 設定
72
Desktop Virtualization Design
本アーキテクチャーは、DFS (分散ファイルシステム)ネームスペースを使用する 2 つのファイルサーバーから構成され
ており、統一的な共有ネームを提供するために DFS レプリケーションを使ってプライマリファイルサーバーからセカンダ
リ(リードオンリー)ファイルサーバーにデータをレプリケートします。
セカンダリであるリードオンリーのファイルサーバーを起動するためには、マニュアル(手作業)での操作が必要になり
ますが、テストアプリケーションの結果では、ダウンタイムはごく短いものでした。
このサポート構成は、以下の Microsoft のドキュメントに記載されていますので 1 つの基準としてご覧ください。


http://support.microsoft.com/kb/2533009
http://blogs.technet.com/b/askds/archive/2010/09/01/microsoft-s-support-statementaround-replicated-user-profile-data.aspx
注意: いかなる時点でも、アクティブなプライマリファイルサーバーがセカンダリの DFS ターゲットを使って設定される
ことはありません。障害またはメンテナンス時には、セカンダリのファイルサーバーターゲットをマニュアル(手作業)
で追加する必要があります。詳しくは上記のドキュメントをご覧ください。
両方のファイルサーバーにまったく同じ設定を行い、プライマリサーバーがメンテナンスのためにセカンダリサーバーに
フェールオーバーした場合には、セカンダリサーバーがその時点以降プライマリサーバーとなるようにします。
システムメンテナンスやシステム障害など、プライマリファイルサーバーが停止した場合、既存のターゲットリンクは削
除され、セカンダリファイルサーバーをポイントするターゲットに置き換えられます。セカンダリファイルサーバーは、
データへの不用意な書き込みを避けるため、常にリードオンリーのコピーとして設定されています。
以下に、フェールオーバー発生以降の状態を示します:
図 36: ファイルサービス ー DSF フェールオーバー設定
73
Desktop Virtualization Design
以下に Citrix 検証済みソリューションで用いた設定パラメーターを示します。
ファイルサーバー
カテゴリー
設定内容
ファイルサーバー

File Server 1

File Server 2
サーバー OS
Microsoft Windows Server 2012 R2 Standard Edition
サーバー名
ディシジョンポイント
CPU 割り当て
vCPU x 2
RAM 割り当て
8 GB
ストレージ割り当て
C:\ 100GB
D:\ 1,000GB (ユーザープロファイルデータ – 1 ユーザーあたり 1GB
共有フォルダー
x 1,000 ユーザー)
File Server 1:
共有名 / フォルダー(HDV 用)

Share: \\FilerServer1\HVD-UPM – (D:\HVD-UPM)

Share \\FilerServer1\HVD-UserData – (D:\HVD-UserData)
共有名 / フォルダー(HSD 用)

Share: \\FilerServer1\HSD-UPM – (D:\HSD-UPM)

Share: \\FilerServer1\HSD-UserData – (D:\HSD-UserData)
File Server 2:
共有名 / フォルダー(HDV 用)

Share: \\FilerServer2\HVD-UPM – (D:\HVD-UPM)

Share: \\FilerServer2\HVD-UserData – (D:\HVD-UserData)
共有名 / フォルダー(HSD 用)
ストレージ重複排除

Share: \\FilerServer2\HSD-UPM – (D:\HSD-UPM)

Share: \\FilerServer2\HSD-UserData – (D:\HSD-UserData)
非有効化。Nutanix バーチャルコンピューティングプラットフォームの重複排除機能
を使用。
表 55: ファイルサーバーの設定
74
Desktop Virtualization Design
DFS-ネームスペース
カテゴリー
ファイルサーバー冗長性
DFS ネームスペースサーバー
設定内容
•
ユーザープロアイルデータをサポートするためファールサービスをア
クティブ/パッシブに設定

File Server 1

File Server 2
ドメインベース:
DFS ネームスペース
•
Windows Server 2008 モード
•
ネーム:customer.domain.com\ProfileData(例)
•
パス: \\File-Server1\ProfileData
•
パス:\\File-Server2\ProfileData
•
参照 (Referral):有効化
以下は、アクティブターゲットに設定されたプライマリファイルサーバーの詳細で
す。メンテナンスなどでセカンダリファイルサーバーにフェールオーバーが発生した
場合、ターゲットは削除され、ファイルサーバー名だけが「File-Server1」から
「File-Server2」に置き換えられる形で新しく生成されます。
ディレクトリ構造やファイル共有という視点からファイサーバーは全く同じ設定にな
ります。
HSD 向け:(パス名は例)
ネーム: HSD-UPM
DFS ターゲット
•
説明: Citrix Profile Management User Data
•
パス: \\File-Server1\HSD-UPM (D:\HSD-UPM,)
ネーム: HSD-UserData
•
説明: Redirected profile folders, User Data
•
パス:\\File-Server1\HSD-UserData (D:\HSD-UserData)
HVD 向け:(パス名は例)
ネーム: HVD-UPM
•
説明: Citrix Profile Management User Data
•
パス: \\File-Server1\HVD-UPM (D:\HVD-UPM,)
ネーム: HVD-UserData
•
説明: Redirected profile folders, User Data
•
パス: \\File-Server1\HVD-UserData (D:\HVD-UserData)
表 56: DFS ネームスペースの設定
75
Desktop Virtualization Design
DFS-レプリケーション
カテゴリー
DFS レプリケーションサーバー
DFS レプリケートフォルダー
設定内容

File Server 1

File Server 2

HSD-UPM

HSD-UserData

HVD-UPM

HVD-UserData
ファイルフィルター:

“~*, *.bak, *.tmp, *.temp”
レプリケーショングループ名:

File-Server1-File-Server2
グループメンバーシップ:

File Server 1

File Server 2
HSD 向け:
フォルダーメンバーシップ HSD-UPM:
DFS レプリケーション
グループおよび
メンバーシップ

Member: File-Server1 Path D:\HSD-UPM Replicated to:

Member: File-Server2 Path D:\HSD-UPM (Read only)
フォルダーメンバーシップ HSD-UserData

Member: File-Server1 Path D:\HSD-UserData Replicated to:

Member: File-Server2 Path D:\HSD-UserData (Read only)
HVD 向け:
フォルダーメンバーシップ HVD-UPM:

Member: File-Server1 Path D:\HVD-UPM Replicated to:

Member: File-Server2 Path D:\HVD-UPM (Read only)
フォルダーメンバーシップ HVD-UserData:
ステージング

Member: File-Server1 Path D:\HVD-UserData Replicated to:

Member: File-Server2 Path D:\HVD-UserData (Read only)
今回のテストでは「ステージングフォルダー」および「競合、削除済みフォルダー」
のデフォルトサイズはレプリケート対象のファイルタイプにも十分なものでしたが、
異なるワークロードに対しては再分析が必要となります。
Refer to the following Microsoft articles for further details:
詳細については Microsoft の以下の文書をご覧ください:

http://technet.microsoft.com/library/cc754229.aspx
表 57: DFS レプリケーション設定
Active Directory の統合:各マシンオブジェクトは、論理上、ロールに適した特定のグループオブジェクト (GPO) をも
つ組織単位 (OU) に属します。詳細については、Active Directory セクションをご覧ください。
76
Desktop Virtualization Design
セクション3: 付録
77
Desktop Virtualization Design
付録 A: 追加設定項目
本セクションでは、お客様固有、またはお客様と協議の上決定すべき Citrix 検証済みソリューションの要素について解説
します。
Decision Point
Decision / Description
構成項目
構成内容
命名規約
データベース情報
Microsoft ボリューム
ライセンス
•
コンポーネントの命名体系はプロジェクトの分析フェーズでお客様が
決定
•
Microsoft SQL のバージョン
•
サーバー名
•
インスタンス名
•
ポート
•
データベース名
•
リソース容量(CPU、メモリ、ストレージ)
Citrix 検証済みソリューションでは、各デバイスに対する Microsoft のライセンスが
必要となりますが、お客様の既存の Microsoft ライセンス契約に依存するものとしま
す。
オペレーションモードも含め、お客様の環境で RDS ワークロードを使用する際に
は、最低でも 2 つの Microsoft RDS ライセンスサーバーが必要になります:
Microsoft RDS ラ イ セ ン ス
(ターミナルサーバー CALS)
•
ユーザー毎
•
デバイス毎
設定完了後、これらの設定項目は Active Directory GPO 経由で展開することができ
ます。
Windows ページファイル
お客様が最終的に使用するアプリーションやワークロードの使用パターンによって、
Windows ページファイルのサイズを決定します。ページファイルのサイズと必要な
ストレージ容量によってはお客様の確認が必要となります。
ユーザーログオン
頻繁にデスクトップを駆使するユーザーがいる場合には、さらに分析が必要となりま
す 。 こ の よ う な ケ ー ス で は 、 追 加 リ ソ ー ス が 必 要 と な る こ と が あ り 、 Citrix
StoreFront、ホストの数など関連するリソースに影響を与えます。
Active Directory フォレストおよびドメインについては、ソリューションに追加的な
認証要件が発生した場合でも対応できる十分なキャパシティがあることを、お客様と
共に確認する必要があります。
Active Directory ド メ イ ン
サービス
ユーザーのパーソナライズ
グループポリシーは、お客様の要件にあわせて設定します。既存の設定がベストプラ
クティスに沿っている場合、本 Citrix 検証済みソリューションで解説した GPO をお
客様の環境に統合するか、設定そのものを既存の GPO に追加することができます。
GPO の最低限のセキュリティベースラインを踏襲することは、お客様の責任範囲とな
ります。本ドキュメントで解説したすべてのケースの GPO は、お客様の既存の
Active Directory に組み込まれなければなりません。
お客様の希望やアプリケーション個別の要件を満足するためには、ユーザープロファ
イル管理について明確にする必要があります。これには、GPO オブジェクトを使用し
たフォルダーのリダイレクトも含まれます。本ドキュメントでは、テストや検証に必
要な最低限の要件のみを記述しています。
詳細については、以下のリンクをご覧ください:
http://support.citrix.com/article/CTX134081
表 58: 追加設定項目
78
Desktop Virtualization Design
付録 B:サーバー一覧
HSD サーバー(最大 1,000 ユーザーデスクトップセッションをサポート)
数量
OS
サーバーの役割
6
MS Hyper-V
Server 2012
R2
タイプ
CPU
RAM
ディスク
NIC
400GB SSD x 2
1TB HDD x 4
10 GbE x 2
128GB
物理サーバー(Hyper-V ホスト)
Nutanix NX3060
Hyper-V ホスト
10-Core
x2
1 Mbps x 2
ゲスト仮想マシン
2
Windows
Server 2012
R2 Standard
Citrix Desktop
配信
コントローラー
VM
vCPU x 4
8GB
100GB
2
Windows
Server 2012
R2 Standard
Citrix
StoreFront
VM
vCPU x 2
4GB
100GB
vNIC x 1
1
Windows
Server 2012
R2 Standard
Citrix License
VM
vCPU x 2
4GB
100GB
vNIC x 1
Windows
フ ァ イ ル サー ビ ス
および HDCP サー
ビス
VM
vCPU x 2
8GB
C: \100GB
D:\1,000GB
vNIC x 1
2
Windows
Server 2012
R2 Standard
vNIC x 1
1
Windows
Server 2012
R2 Standard
Virtual Machine
Manager
VM
vCPU x 2
8GB
C:\100GB
D:\150GB
vNIC x 1
40
Windows
Server 2012
R2 Standard
XenApp RDS
VM
vCPU x 8
16GB
100GB
vNIC x 1
お客様が既存の SQL Server 環境を使用することを想定。以下は参考構成。
2
Windows
Server 2012
R2 Standard
SQL Server
2012 Standard
VM
vCPU x 2
表 59: HSD 向けサーバー一覧
79
8GB
C:\100GB
D:\100GB
vNIC x 1
Desktop Virtualization Design
HVD サーバー(最大 1,000 ユーザーデスクトップセッションをサポート)
数量
OS
サーバーの役割
10
ノード
MS HyperV Server
2012 R2
タイプ
CPU
RAM
ディスク
NIC
128GB
400GB SSD x 2
1TB HDD x 4
10GbE x 2
1Mbps x 2
物理サーバー(Hyper-V ホスト)
Nutanix NX3060
Hyper-V ホスト
10-Core
x2
Guest Virtual Machines
2
Windows
Server
2012 R2
Standard
Citrix Desktop
配信
コントローラー
VM
vCPU x 4
8GB
100GB
vNIC x 1
2
Windows
Server
2012 R2
Standard
Citrix
StoreFront
VM
vCPU x 2
4GB
100GB
vNIC x 1
1
Windows
Server
2012 R2
Standard
Citrix License
VM
vCPU x 2
4GB
100GB
vNIC x 1
2
Windows
Server
2012 R2
Standard
Windows ファイル
サービスおよび
DHCP サービス
VM
vCPU x 2
8GB
1
Windows
Server
2012 R2
Standard
Virtual Machine
Manager
VM
vCPU x 2
8GB
Windows 7
Enterprise
x64 SP1
ホステッド仮想
デスクトップ
VM
vCPU x 2
2.5GB
最大
1,020
C: \100GB
D:\1,000GB
C:\100GB
D:\150GB
100GB
vNIC x 1
vNIC x 1
vNIC x 1
お客様が既存の SQL Server 環境を使用することを想定。以下は参考構成。
2
Windows
Server
2012 R2
Standard
SQL Server
2012 Standard
vCPU x 2
VM
表 60: HVD 向けサーバー一覧
80
8GB
C:\100GB
D:\100GB
vNIC x 1
Desktop Virtualization Design
付録 C:ネットワークスイッチの要件
本セクションでは、NX-3060 ノードの導入数に応じたネットワークポートの要件について解説します。
IPMI/ホストマネージメントネットワークのサポートにあたって、以下の要件を満たす既存の 100/1000 Mbps ネットワーク
スイッチを利用することで、本ソリューションを適用する上での手間や導入コストを削減することができます。
スイッチの要件
要件
最低条件
10GbE NIC ポート
補足
1 ノードあたり 2 ポート
Hyper-V ネットワークトラフィック用。
拡張モデルについては以下のネットワークポート数に
関する表を参照
1 ノードあたり 1 ポート
100/1000 Mbps
IPMI ホストマネージメントトラフィック用。
拡張モデルについては、以下のネットワークポート数
に関する表を参照
VLAN サポート
802.1Q タギング
スタッキングまたは冗長構成
機能
VLAN 生成機能
必要
コアまたはアップストリーム
スイッチングへのアップリン
ク
スイッチは冗長構成の必要あり
10GbE アップリンク
コアネットワークに対する十分なバンド幅のアップ
ストリーム
表 61: ネットワーク要件
ネットワークポート数
以下に、Nutanix NX-3060 のノード数の拡張(例えば 10 ノード 29 )を配慮した、NIC ポート数に関する要件を
示します:
構成
数
HSD / HVD ユーザー数
HSD ユーザー数
400
HVD ユーザー数
250
600
800
1,000
1,200
1,400
1,600
1,800
360
470
580
690
800
910
1,020
個別ハードウェア
Nutanix NX-3600 ノード数
3
4
5
6
7
8
9
10
10GbE ポート数 (Hyper-V)
6
8
10
12
14
16
19
20
100/1000 Mbps ポート数 (IPMI)
3
4
5
6
7
8
9
10
表 62: 10GbE および 100/1000 Mbps NIC ポート数要件
Nutanix ソリューション を 1 クラスター最大 24 ノードまで拡張することで、 Citrix XenDesktop で数千ものデスクトッ
プをサポートすることが可能であり、さらにポッドを追加することで、それ以上の拡張を図ることが可能。
29
81
Desktop Virtualization Design
付録 D: IP アドレッシング
実際に Citrix 検証済みソリューションを導入する場合、最終的に以下の表を完成させる必要があります。
Hyper-V ホスト:
IP アドレス
ホスト名(設定例)
内容
要設定
Hyper-V01
Hyper-V ホスト(共有インフラストラクチャーおよび仮
想デスクトップワークロード)
要設定
Hyper-V02
Hyper-V ホスト(共有インフラストラクチャーおよび仮
想デスクトップワークロード)
要設定
Hyper-V03
Hyper-V ホスト(専用仮想デスクトップワークロード)
要設定
Hyper-V04
Hyper-V ホスト(専用仮想デスクトップワークロード)
要設定
Hyper-V05
Hyper-V ホスト(専用仮想デスクトップワークロード)
要設定
Hyper-V06
Hyper-V ホスト(専用仮想デスクトップワークロード)
要設定
Hyper-V07
Hyper-V ホスト(専用仮想デスクトップワークロード)
要設定
Hyper-V08
Hyper-V ホスト(専用仮想デスクトップワークロード)
要設定
Hyper-V09
Hyper-V ホスト(専用仮想デスクトップワークロード)
要設定
Hyper-V10
Hyper-V ホスト(専用仮想デスクトップワークロード)
要設定
Hyper-V ”n”
Hyper-V ホスト(専用仮想デスクトップワークロード)
表 63: Hyper-V IP アドレッシング
コントローラーレイヤ ゲスト VMS:
IP アドレス
サーバー名(設定例)
内容
要設定
DDC01
デスクトップコントローラー
要設定
DDC02
デスクトップコントローラー
要設定
SF01
アクセスコントローラー
要設定
SF02
アクセスコントローラー
要設定
DFS01
ファイルサーバー / DFS ネームスペースサーバー
要設定
DFS02
ファイルサーバー / DFS ネームスペースサーバー
要設定
LIC01
Citrix/Microsoft ライセンスサーバー
要設定
VMM01
Virtual Machine Manager サーバー
表 64: コントロールレイヤ VM IP アドレッシング
82
Desktop Virtualization Design
1,000 セッションまでの HSD の DHCP スコープ例:
IP アドレス範囲
~250 アドレス \24
スコープ名
HSD VLAN 1
VLAN ID
HSD VLAN 1
ゲートウェイ
TBD
DNS サーバー
TBD
表 65: DHCP スコープ情報(例)
1,000 セッションまでの HVD の DHCP スコープ例:
IP アドレス範囲
スコープ名
VLAN ID
ゲートウェイ
DNS サーバー
~500 アドレス \23
HVD VLAN 1
HVD VLAN 1
TBD
TBD
~500 アドレス \ 23
HVD VLAN 2
HVD VLAN 2
TBD
TBD
表 66: DHCP スコープ情報(例)
83
Desktop Virtualization Design
付録 E: サービスアカウントおよびグループ
以下に、Citrix 検証済みソリューションに最小限必要なグループおよびサービスアカウントを示します。
最終的には、お客様独自のロールベースでの権威委譲やセキュリティ要件に基づき、さらに多くのグループやアカウント
が設定されるものと想定されます。
ロールグループ
ロールグループ名(設定例)
ロールグループ内容
XenDesktop
アドミニストレーター
XenDesktop Server
アドミニストレーター
System Center および
Hyper-V アドミニストレーター
パーミッション/ACL
XenDesktop-Site-Admins
XenDesktop Site Administrators
XenDesktop-Server-Admins
XenDesktop Site Administrators
Local Administrator:
•
XenDesktop コントローラー
Local Administrator:
•
•
VMM-Full-Admins
Hyper-V ホスト
SCVMM
表 67: 推奨グループ設定
サービスアカウント
アカウント内容
アカウント名(設定例)
パーミッション/ACL
以下のメンバー:
SCVMM サービスアカウント
SCVMM "Run as” アカウント
XenDesktop ホ ス ト の VMM
サーバー接続にも使用可
•
svc.scvmm
グループ: VMM-FullAdmins
以下のメンバー:
•
svc.scvmm-runas
表 68: 推奨サービスアカウント設定
84
グ ル ー プ : VMM-FullAdmins
Desktop Virtualization Design
付録 F:XenDesktop ポリシー
以下に、検証テストで使用したポリシー設定内容を参考情報として掲載します。この内容は、お客様や環境に適するよう
見直しが必要です。
テスト環境ポリシー設定(例)
ポリシー設定
設定状態 / 設定値
ICA\Audio quality

Medium – optimised for speech
ICA\Auto connect client drives

Disabled
ICA\Auto-create client printers

Do not Auto-create client printers
ICA\Automatic installation of in-box printer drivers

Disabled
ICA\client driver redirection

Prohibited
ICA\client microphone redirection

Prohibited
ICA\Desktop wallpaper

Prohibited
ICA\Legacy graphics mode

Enabled
ICA\Menu animation

Prohibited
ICA\Multimedia conferencing

Prohibited
ICA\Target frame rate

10 fps
ICA\View window content while dragging

Prohibited
Adobe Flash Delivery\Flash acceleration

Disabled
表 69: Citrix 検証済みソリューの テストに使用した XenDesktop ポリシーの設定
85
Desktop Virtualization Design
付録 G: Nutanix-3000 シリーズの仕様
http://www.nutanix.com/the-nutanix-solution/tech-specs/ から入手した情報に基づいています。
すべてのモデル(NX-1000, NX-3000, NX-6000 および NX-7000 シリーズ)に関する情報は以下をご覧ください:
http://go.nutanix.com/rs/nutanix/images/Nutanix_Spec_Sheet.pdf
NX-3000 シリーズ
バーチャルコンピューティングプラットフォーム 仕様
1 ノードあたり(4 ノード / アプライアンス)
NX‐3050
NX‐3051
NX‐3060
NX‐3061
Dual Intel Ivy Bridge E5-2650 v2 [16 コア / 2.6GHz]
Dual Intel Ivy Bridge E5-2680 v2 [20 コア / 2.8GHz]
400GB SSD x 2、1 TB HDD x 4
400GB SSD x 2、1 TB HDD x 4
800GB SSD x 2、1TB HDD x 4
128GB または 256GB
800GB SSD x 2、1TB HDD x 4
128GB、256GB または 512BG
最大 100 仮想マシン*
最大 115 仮想マシン*
10 GbE x 2、1 GbE x 2、10/100 BASE-T x 1 (RJ45)
CSAus, FCC, CSA, ICES, CE, KCC, C-TICK VCCI-A, BSMI, EAC, SABS, INMETRO, S-MARK, UKRSEPRO**
* 許容 VM 数 (VM Density) は利用状況に依存します
** 詳細は e メールで regulatory_compliance@nutanix.com までお問い合わせください。
アプライアンス仕様
高さ 88mm x 幅 438mm x 奥行 679mm
スタンドアローン 30.5Kg、パッケージ 35Kg、ノード 3.2Kg
スタンドアローン 30.5Kg、
パッケージ 35Kg、ノード 3.2Kg
80mm 高耐性ファン x 4(PWM ファンコントローラー付)
動作温度 10~35℃
保管温度 -40~70℃
動作湿度 20~95% (結露なきこと)、
保管湿度 5~95%
最大 1,350W、通常 1,100W
1.62kW(180~240V、10.5~8.0A、50~60Hz 時)
最大 4,610 BTU/hr、通常 3,750 BTU/hr
入力電圧: AC 180~240V(オートレンジ)
、電源周波数: 50~60Hz
図 37:Nutanix NX-3000 シリーズ ノード
86
Desktop Virtualization Design
38: Nutanix NX-3600 ノード 1-4(ノード A – D)のシャーシ前面および背面ビュー
図 39: Nutanix NX-3600 シリーズ ノード - 物理ビュー
87
Desktop Virtualization Design
付録 H: Arista Networks スイッチ仕様
Arista 7150S シリーズ
Arista 7150S シリーズは、業界最高レベルの超低レイテンシを実現した1RU、1/10/40GbE、レイヤ 2/3/4 対応のワイヤ
スピードスイッチファミリーであり、優れたパフォーマンス、高度な機能、豊富なオンボードリソースを兼ね備えています。
電子証券取引ネットワーク、HPC クラスター、クラウドデータセンターなど、超低レイテンシを必要とする環境向けにデ
ザインされた 7150S シリーズは、このクラス最高レベルの 350ns の確定的 (deterministic) レイテンシを誇り、また、
ミッションクリティカルな環境をモニターしてコントロールするための高機能なツールが用意されています。
7150S の機能と特長
•
ダイナミックバッファアロケーション - パケットロスを回避するために、パケットをメモリに動的に輻輳インタフ
ェースに割り当てます。マイクロバーストや一時的なインキャストにより外部向けインタフェースにコンテンショ
ンが発生した場合、パケットバッファリングが重要となります
•
レイテンシおよびアプリケーション解析 (LANZ) -マイクロバーストと一時的な輻輳をマイクロ秒単位で検出しキ
ャプチャします
•
高度なマルチポートミラーリング - インスイッチキャプチャ、フィルタリングとタイムスタンプにより、高価な
SPAN/ TAP アグリゲータが不要となります
•
ワイヤスピード VXLAN ゲートウェイ - 次世代型のデータセンター仮想化を可能とします
•
ワイヤスピード低レイテンシ NAT - 従来の高レイテンシなソリューションとは異なり、NAT レイテンシを 10ms
まで低減します
•
•
•
IEEE 1588 準拠 時刻同期プロトコル (PTP) - ナノ秒レベルの時刻同期をハードウェアベースで実現します
柔軟なポート設定 - 費用をかけずに 10GbE から 40GbE にアップグレードが可能です。ネイティブな 40GbE 接続
インタフェースに 10GbE x 4 構成を格納します
モデル比較
構成
7150S-24
7150S-52
7150S-64
SFP+ 24 ポート
SPF+ 52 ポート
SFP+ 48 ポート
QSFP+ 4 ポート
最大 40GbE ポート数
4
13
16
最大 10GbE ポート数
24
52
64
製品フロントビュー
ポート
スループット
480Gbps
1.04Tbps
1.28Tbps
パケット/秒
360 Mpps
780 Mpps
960 Mpps
350ns
380ns
380ns
レイテンシ(SFP+ ポート)
パケットバッファメモリ
9.5MB (ダイナミックバッファアロケーション)
100/1000 管理用ポート
1
ホットスワップ電源
2 (1+1 冗長構成)
ホットスワップファン
4(N+1 冗長構成)
エアフロー反転オプション
平均消費電力 / 10GbE
あり
~7.9 W
~3.6 W
表 70: Arista Networks 7150S シリーズスイッチ
88
~3.5 W
Desktop Virtualization Design
Arista 7048T-A
Arista 7048 スイッチは、高度に集積されたデータにおいても、これまでにないパフォーマンスを発揮します。48 台の
100/1000Base-T と 10 ポートの 1/10GbE SFP+ でノンブロッキングな 40Gbps アップリンクバンド幅を実装できます。
7048 スイッチは、ワイヤスピードの低レイテンシでレイヤ 2/3/4 を転送します。また、データセンターでの使用に耐え
得る堅牢なソフトウェアと冗長構成可能な電源と冷却ユニットを備えています。さらに、エネルギー効率化のため、前面
吸気・背面排気と背面吸気・前面排気を切り替えることができます。すべての SFP+ ポートは、10GbE Twinax Copper
ケーブルから光 1/10 GbE トランシーバーにまで対応しています。
構成
7048T-A
製品フロントビュー
100/1000Base-T RJ-45 x 48
ポート
1/10GbE SFP+ x 4
スループット
176Gbps
パケット/秒
132 Mpps
レイテンシ(64 バイトフレーム)
3 usec
パケットバッファメモリ
768MB
100/1000 管理用ポート
1
ホットスワップ電源
2(1+1 冗長構成)
ホットスワップファン
4(N+1 冗長構成)
エアフロー反転オプション
あり
平均 / 最大消費電力
174 / 212 W
表 71: Arista Networks 7048T-A スイッチ
89
Desktop Virtualization Design
付録 I: テスト結果の検証
Citrix 検証済みソリューション環境のテストは、パフォーマンスのモニターと可用性能力に重点30をおいて実施されました。
インフラストラクチャーの全般的なモニターには Microsoft System Center、また、Citrix 固有のコンポーネントのモニ
ターには Citrix Desktop Director および EdgeSight を使用しました。
また、Login VSI スケーラビリティテスト実行中のエンドユーザーエクスペリエンスを確認するため、Liquidware Labs
の Stratusphere UX を使用しました。詳細については以下をご覧ください。
http://www.liquidwarelabs.com/products/stratusphere-ux
エンドユーザーエクスペリエンスのモニター
Login VSI の「VSI MAX」および「Stratusphere UX Score」の総合的な分析結果をレビューしました。
HSD テスト結果
以下に、HSD 1,000 ユーザーの場合の Stratusphere UX 「Diagnostic Tool」および Login VSI の結果を示します。
すべての HSD セッションが「Best UX Score」に位置付けられていることにご注目ください。
図 40: Stratusphere UX ユーザーエクスペリエンス評価
30
総合的な運用に向けた即応性や管理に関する指針は、本ドキュメントの範囲外です。
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Desktop Virtualization Design
図 41: Login VSI の結果
HVD テスト結果
以下に、HVD 1,000 ユーザーの場合の Stratusphere UX 「Diagnostic Tool」および Login VSI の結果を示します。
すべての HVD セッションが「Best UX Score」に位置付けられていることにご注目ください。
図 42:Stratusphere UX ユーザーエクスペリエンス評価
91
Desktop Virtualization Design
図 43: Login VSI の結果
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Desktop Virtualization Design
付録 J: 参考資料
Citrix
Citrix 製品に関する詳細情報や資料については、以下をご覧ください:
情報内容
URL リンク
XenDesktop Tech Info
http://www.citrix.com/products/xendesktop/tech-info.html
Citrix FlexCast
http://www.citrix.com/products/xendesktop/use-cases.html
XenApp and XenDesktop eDocs
http://support.citrix.com/proddocs/topic/xenapp-xendesktop/xa-xd-librarywrapper.html
Citrix Articles and Support
http://www.citrix.com/support
Nutanix
Nutanix 製品に関する詳細情報や資料については、以下をご覧ください:
情報内容
URL リンク
Nutanix Product Info
http://www.nutanix.com/resources/product-info/#nav
Nutanix Tech Note Performance
http://go.nutanix.com/TechNoteNutanixPerformance_LP.html
Nutanix Tech Note - Shadow
Clone
http://go.nutanix.com/TechGuide-Nutanix-ShadowClones_LP.html
Nutanix Tech Note - System
Scalability
http://go.nutanix.com/TechNoteNutanixSystemScalbility_LP.html
Arista Networks
Arista Networks 製品に関する詳細情報や資料については、以下をご覧ください:
Information
URL link
Arista 7150S
http://www.arista.com/assets/data/pdf/Datasheets/7150S_Datasheet.pdf
Arista 7048T-A
http://www.arista.com/assets/data/pdf/Datasheets/7048T-A_DataSheet.pdf
Arista EOS
http://www.arista.com/assets/data/pdf/EOSWhitepaper.pdf
Cloud Networking Designs
http://go.arista.com/l/12022/2013-1105/jt893/12022/97352/Arista_Cloud_Networks.pdf
Software Driven Cloud Networks
http://go.arista.com/l/12022/2012-0308/qz2/12022/1411/SDCNWhitepaper.pdf
MLAG Configuration
https://eos.arista.com/mlag-basic-configuration/
VXLAN
http://go.arista.com/l/12022/2012-0725/31s92/12022/32531/VXLAN_white_paper_revised_August_2012.pdf
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Desktop Virtualization Design
改訂履歴
版
1.0
変更内容
ドキュメント作成/リリース
更新担当
日付
Citrix APAC Solutions
2014 年 6 月 25 日
本レポート並びに著作物及び本契約期間の作業結果に係る構想、開発、発見、発明並びに実行結果の著作権は Citrix に帰属す
るものであり、以下の目的に限定して受領者およびその内部関係者に配布することを非独占的に許諾するものです。これによ
り、Citrix 製品のライセンスを供与するものではありません。Citrix 製品のライセンスは別途入手しなければなりません。
Citrix では一般に受け入れられている業界標準や標準に則り、専門性と社会的な常識をもってサービスを履行したことを保証
します。係る保証が満足されない場合の唯一の救済措置は、Citrix が保証内容を満足するよう適時に作業を再実施することで
す。前述の保証は、本契約に基づくサービス又は製品の提供に関し明示的、黙示的、法定的、その他いかなる手段をもってな
された他の保証すべてに代わるものであり、本契約に従い作成若しくは提供された資料若しくは行為又はそれらから得られた
結果に対する商品適格性、特定目的に対する適合性若しくは侵害への対抗を保証するものではありません。Citrix が提供した
サービスに対する Citrix の弁済義務はお客様が実際に Citrix に支払った金額を上限とします。いかなる場合にも両当事者は、
それが契約違反、不法行為又は無過失責任から生じたものか否かを問わず、他当事者が受ける偶発的、必然的、間接的または
懲罰的損害(利益の損失を含むがそれに限定されない)に対して何ら義務を負うものではありません。本契約に関する紛争は
米国カルフォルニア州の法に従いこれに服するものとします。
Level 3, 1 Julius Avenue
North Ryde, Sydney 2113
02-8870-0800
http://www.citrix.com
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他 Citrix 製品名は、Citrix Systems, Inc. の商標です。その他の製品名、会社名、標章、ロゴ、シンボルは、それぞれの会社の商
標です。
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