部会からのお知らせ Copyright © 2009 JALT JSL SIG 日本語教 育ニュースレタ ー 全国語学教育学会 日本語教育研究部会 日本語教育ニュースレター 8 (3) [第18号] 2011 2011年 冬号 2 JSL年次総会 JSL年次総会 JSLフォーラム 東京代々木国立オリンピック記念青少年総 合センターで、11月に行われた2011年全国 語学教育学会年次大会の日本語教育研究部 会の年次総会にて、来年度の部会役員が選 出されました。本年度の役員に加えて、来 年度から新たにティモシー・ニューフィー ルズが出版担当・ウェブサイト担当に、葉 かせんが記録担当として選出されました。 大会中JSL SIGでは“Teaching & Learning JFL in the World”というテーマでフォーラ ムを行いました。このフォーラムでは、アフ リカ(ケニア)、ヨーロッパ(イギリス)、 ブラジル、中国、そして台湾の日本語教育を 紹介し、外国語としての日本語教育を考えま した。次頁に発表の詳細をご報告します。 日本語教育研究部会役員 日本語教育研究部会 日本語教育研究部会(JSL)は、第二言語と しての日本語指導・日本語学習・日本語教 育研究の向上を目指し、指導・学習・研究 のための資料や情報を提供していきます。 更に、専門家の育成の為の外国語教育にお ける日本語教授法や言語学(心理・社会言 語学なども含む)の研究推進にも力をいれ ています。日本語の指導者・学習者・研究 者の積極的なご参加を歓迎致します。 部会代表からのメッセージ 日本語教育研究部会会員の皆様、いつもご 支援、有難うございます。2012年度も引き 続きよろしくお願い申し上げます。よいお 年をお迎え下さい。 日本語教育研究部会代表 川手-ミヤジェイエフスカ恩 ニュースレター編集長からのメッセージ 皆様、今年も残すところほんのわずかとなり ました。本年中ご支援いただき、心より感謝 申し上げます。また来年も幅広い内容で興味 深いニュースレターを作って参りたいと存じ ますので、皆様のご協力を何卒よろしくお願 い申し上げます。 今号では、まず昨年11月に東京代々木にて行 われましたJALT年次大会の報告を致します。 JSL-SIG で は “ Teaching & Learning JFL in the World”というテーマで、5名の発表者、 山下氏・田中氏・松澤氏・松尾氏・今里氏に よるフォーラムを行いました。続いて、日本 語学習児童のための教材リソースサイトを野 山氏・豊田氏に、漢字学習のアプリツールを ローズ氏に紹介していただきます。更に「日 本語教授法ワンポイントコーナー」では、や りもらい表現について山口氏がわかりやすく 説明して下さいます。最後に、日独友好150周 年の文化交流イベントについて、藤本氏から ご報告いただきます。 今号についての皆様のご意見やコメントを是 非ともお寄せください。また、どうぞ暖かく ゆっくりとしたお正月をお迎えください。 2012年が皆様にとりまして、実り多い一年に なりますように。 ニュースレター編集 高野のぞみ <第18号 目次> 代表からのメッセージ 編集長からのメッセージ 部会からのお知らせ 第37回 37回JALT年次大会 JALT年次大会報告 年次大会報告 日本語教育 日本語教育教材紹介 教育教材紹介 日本語学習 日本語学習教材紹介 学習教材紹介 日本語ワンポイントコーナー 日本文化交流報告 記事・会員募集 記事・会員募集 JALT JALT JSLJSL-SIG 日本語教育ニュースレター 1 1 2 3 5 7 8 9 10 ティム・ニューフィールーズ 東洋大学で英語とア メリカ文化を担当し ています。25年以上 日 本 に 居 住 し 、 School for International Training(アメリカ・ バーモント州)の英 語教授法の修士学位 を持っています。 1998年から2000年まで台湾で英語を教えま した。主な研究分野は、海外留学、試験、 プラグマティックスです。趣味はコンピュ ータアートや、詩、ヨガなど。2000年から 2011年までJALTの試験と評価SIGのウェブ サイトやニュースレターの編集をしていま す。また、今年からJALT留学SIGのウェブ サイトとニュースレター、ウェブサイトの 英語版編集担当もする予定です。 葉 かせん 学んだ言葉を使い、 人々と心を交し合え る喜びをより多くの 人に届けたくて日本 語教育に足を踏み出 した台湾人です。ま だまだ勉強不足です が、今後とも言語教 師でありながら学生 としても頑張りたい と思っております。どうぞ宜しくお願い致 します。 コーディネーター:代表 川手川手-ミヤジェイエフスカ ミヤジェイエフスカ 恩 Email: jsl@jalt.org Email: megumik@temple.edu 企画担当 山下 早代子 Email: yama@meikai.ac.jp 会員担当 会員担当 ラリー バンケスター Email: lb4318@gmail.com 会計担当 会計担当 神田 みなみ Email: kanda@hiu.ac.jp 出版担当 ティモシー ニューフィールズ ニューフィールズ Email: timothy@toyo.jp 川手川手-ミヤジェイエフスカ 恩 Email: megumik@temple.edu 宣伝担当 ピーター サクラ Email: psakura2004@yahoo.co.jp 高野 のぞみ Email: nozomitakano@yahoo.com ウェブサイト担当 ウェブサイト担当 ティモシー ニューフィールズ Email: timothy@toyo.jp 記録担当 葉 かせん Email: clericen@yahoo.com.tw ニュースレター編集 高野 のぞみ Email: nozomitakano@yahoo.com 2011年 2011年 冬号 JALT JALT JSLJSL-SIG 日本語教育ニュースレター 2011年 2011年 冬号 第37回 37回 JALT年次 JALT年次大会 年次大会 JSLJSL-SIG フォーラム 報告 司会: 川手ミヤジェイエフスカ恩 発表者: 1.山下早代子(明海大学) 2.田中和美(国際基督教大学) 3.松澤隆志(国際商業機器科技有限公司) 4.松尾慎(東京女子大学) 5.今里和枝(神田外語大学) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 ている。また、2010年現在、日本語を指導す る初等中等教育は14を数える。これらの多く は初級で、言語と文化を教えることが中心と なる。中級以上のレベルは日本大使館で教え られているコースのみである。日本人を含め 20名近くの日本語教師がおり、約700名の学生 が日本語を学んでいる。 アフリカの日本語教育-ケニアの場合 山下早代子 明海大学 yama@meikai.ac.jp ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ アフリカの日本語教育はまだ歴史が浅い。国 際交流基金の2009年の統計によれば、マダガ スカル、エジプト、ケニア、モロッコ、ベニ ン、チュニジアで日本語教育が行われている という(表参照)。本発表では、筆者が2010 年12月に訪ねたケニアの日本語事情を報告し た。ケニアは人口4千百万人ほどの国で、42の 異なる種族からなる。国の主な産業はサファ リなどを中心とするツーリズムであるため、 観光業の目的で日本語を学ぶ学生が多い。 初めての日本語教育は1975年にJACII(日本ア フリカ文化交流協会)によって始められた。 80年代にはケニヤッタ大学、ナイロビ大学、 AUPIで日本語教育が行われたがほどなく消滅 した。1994年になって、USIU(アメリカ国際 大学 ) 、観 光 通 訳を 養成 す る ウタ リカ レ ッ ジ、ストラスモア大学(2002)、ケニヤッタ 国立大学(2004)で単位を対象とする外国語 としての日本語教育が本格的に始まった。こ のほか現在9つの専門学校で日本語が教えられ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ヨーロッパの日本語教育―英国を中心に― 田中和美 国際基督教大学 kazumi@icu.ac.jp ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ヨーロッパの言語教育/言語政策は、2001年 に発表されたCEFR(ヨーロッパ言語共通参照 枠組み)に大きく影響を受け、日本語も例外 ではない。ヨーロッパの日本語教育は世界的 に見れば学習者は非常に少なく、初等教育段 階ではほとんど日本語教育は見られず、主に 高等教育段階で行なわれていることが特徴と してあげられる。ヨーロッパの中で最大の学 習者数を抱える英国では、初等教育でも日本 語教育が行なわれている数少ない国である。 英国では多種多様な民族、言語が存在し、ま た学習されている。そのような環境の中でい かに外国語能力を評価し、認定するかの新た な試みAsset Languagesを紹介した。 JALT JALT JSLJSL-SIG 日本語教育ニュースレター 第37回 JALT年次大会 年次大会 JSL37回 JALT JSL-SIG フォーラム 報告 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 中国の企業における日本語教育の一事例 松澤隆志 国際商業機器科技(深圳)有限公司 matsuzaw@siren.ocn.ne.jp ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 現在実施しているのは、日本語復習コースの 授業や日本語プレゼンテーション・ワークシ ョップ、日本語テレコンファレンス・ワーク ショップ、コールセンター向けのスピーチカ ウンセリング、テストコールなどである。ま た、個別のプロジェクトの日本語能力向上の ニーズにも対応している。(例えば、作文のエ キスパートなど。) 本年の授業登録者は250 名超で、平均日本語学習歴は4.4年、77%が日 本語能力試験1級に合格している。一方、技術 的に高度な作業のできる人たちにも日本語を 理解するニーズが高まっており、日本語能力 試験N5, N4 ,N3級向けのコースも開設してい る。こちらは日本語学校の講師による出張授 業で実施している。 日本語学習者が多く、大学の第二外国語では 圧倒的に日本語の人気が高い。また、街中に は いた ると ころ に日 本語 学校 が存 在し てい る。これは台北や高雄のような大都市に限ら ない。さらに、ポップカルチャーを中心とす る 日本 文化 に対 する 関心 も高 い。 しか し、 「台湾は親日的」の一言で括ってはならない 歴史が存在する。日本統治が台湾に残したも のを日本統治下に教育を受けた、ある台湾人 の語りによって映像で紹介した。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ブラジルの日本語教育 今里和枝 神田外語大学 k.imasato@gmail.com ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 台湾における日本語教育事情 松尾慎 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 本発表で南米に位置し、世界最大の日系人人口 を誇るブラジルにおける日本語教育の現状と課 題について報告した。日本語はもともと、移民 者が子弟に教える継承語であった。しかし現 在、日本語は「継承語」から「外国語」に移行 している段階にあり、日系人の「日本語離れ」 と非日系人の「日本語受け入れ」に直面してい る。3つの機関を取り上げ、それらの取り組み を紹介するとともに、より多くの学習者が日本 語に親しみを感じられるための課題について示 唆した。 東京女子大学 shincho64@gmail.com ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 台湾は海外における日本語学習者数において 国別・地域別順位が5位である。1895年から 1945年まで日本統治下にあった台湾では、現 在でも国語としての日本語教育を受けた世代 が存在している。一方で、若年層においても 2011年 2011年 冬号 4 JALT JALT JSLJSL-SIG 日本語教育ニュースレター 2011年 2011年 冬号 日本語教育 日本語教育教材 教育教材 紹介 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 日本語指導者向けオンラインリソース 「こどもの日本語ライブラリ」 野山広 国立国語研究所日本語教育研究・情報セ ンター、JYL プロジェクト作業部会長 wisen@ninjal.ac.jp 豊田典子 S&N Information Limited 主任研究員、 JYL プロジェクト作業副部会長 nori@sn-info.co.uk ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「こどもの日本語ライブラリ」は、文部科 学省(文科省)が2009年―11年度に実 施する「定住外国人の子どもの就学支援(虹 の架け橋教室)事業」の一環として開設され た。虹の架け橋教室事業は、経済的理由で学 校に通えない定住外国人の子どもたちを対象 に、円滑な就学を目指して日本語や算数など の教科を教えるもの。文科省から事業を受託 した国際移住機関(IOM)が実施機関とな り、静岡県や愛知県など全国各地に39教室 (2011年度)が展開されている。こうし た教室の指導者に必要な情報・学習資料を提 供する目的でJYLプロジェクトはスタート し、4月から半年間の試運転を経て、10月 5 5日に一般公開された。虹の架け橋教室を サポートするのが趣旨だが、年少者の日本 語教育に携わる人なら誰が見ても役立つ内 容が含まれている。 ライブラリトップ画面には、指導計画例、 ビデオライブラリ、基本検索、日本語指導 Q&Aの4項目が用意されている。 「指導計画例」は、小学生低 学年、中学年、高学年、中学生の4つの学 齢別の、トピック(話題)シラバスをベー スとした指導計画例であり、さらにトピッ ク毎に学習項目、学習目標、参考教案、使 用される語彙、文例(表現)などの細案が 用意されている。漢字圏出身の学習者向け には文字・語彙用の補完指導計画を提供し ている。 基礎検索では、語彙・文 例・教材・指導案の検索が可能で、実践的 な絵カード、ワークシート、かな練習帳な ども検索できる。JYL オリジナル教材や著 作権の許可が得られたものはダウンロード 可能で、教室内で使用する目的に限り自由 に使える。それ以外は教材の概要や出版社 のみを表示する。 日本語教育 教育教材 日本語教育 教材 紹介 先生、子ども、記録者の位置関係、手拍子の 取り方など、音声と映像から、指導者がコツ を理解できるような工夫が凝らされている。 10年以上、こどもの日本語指導に携ってい る教師たちが中心に制作・出演し、自ら実践 している教授方法を採録した。一般的に外国 人の子どもの教育に携わる関係者の中には必 ずしも子どもへの日本語教育やことばの教育 について専門的知識や経験が十分でない先生 もいるため、教え方は専門家でない先生が見 ても、わかりやすい内容に工夫した。 システム開発を手がけたベンチャー企業、 ITストリーム(東京都千代田区)の高橋譲 太代表取締役は「日本語指導者は常にパソコ ンを使う職業ではないため、可能な限りわか りやすく設計した」と述べるが、できるだけ 操作が簡略化された使い勝手のよいサイトに 仕上がっている。 サイトはすでにオープンしているが、中身 は常に見直している。ITストリームが「こ ども日本語ライブラリ」の運営事務局となり、 虹の架け橋教室の先生から寄せられた意見を 基に、より使いやすいサイトに更新している。 例えば、虹の架け橋教室の先生は、専用のパ スワードを入力すると、子ども一人ひとりの 6 指導日誌を自由に書き込むことができる。 現場の意見を取り入れ、個々の教室の状況 に対応して柔軟に入力できる仕組みにした。 虹の架け橋教室では担当の曜日によって先 生が入れ替わる場合があり、子どもの指導 状況がわかる日誌があると、授業の引き継 ぎがより円滑に行える。 このように、ビデオライブラリ、その他 のコンテンツも充実を常に図っており、ラ イブラリの更新はJYLプロジェクトが終 了する2012年3月まで続く。それ以降 については、文科省の平成24年度概算要 求において必要な経費を要求中であるが、 プロジェクト終了後も、継続して活用でき るようにすることが検討されている。 ライブラリが進化することで、指導者が より子ども一人ひとりのニーズや状況に応 じた授業を行えるようになり、ひいては日 本全体の子どもの日本語教育現場が活性化 する。そんな好循環がサイトを通じて生ま れることが期待されている。 こどもの日本語ライブラリのURL: http://www.kodomo-kotoba.info/ ビデオライブラリは、具体 的なテーマに沿って日本語の教育方法や考 え方をわかりやすく教える約2分から5分 の短い動画である。例えば、定住外国人の 子どもの面接形式での座る位置、日本語の リズム感やイントネーションを習得する学 習法「ベルボトナル法」の具体例などの、 指導上の注意点・要点をビデオで解説する。 JALT JALT JSLJSL-SIG 日本語教育ニュースレター 2011年 2011年 冬号 JALT JALT JSLJSL-SIG 日本語教育ニュースレター 2011年 2011年 冬号 日本語学習教材 紹介 7 日本語教授法ワンポイントコーナー ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ Mobile App For Enjoyable Kanji Study 日本語ティーチングのヒント③ 「を?に?~てあげる/くれる/もらう」 山口麻子 オリバー・ローズ 立命館大学 oliverrose@hotmail.com テンプル大学ジャパン yamagu@temple.edu ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ iPhoneアプリ「漢字ワードサーチ」を設計す る上での私の目標は、フラッシュカードやそ の他の従来からある限られた種類のデジタル 語彙学習よりも魅力的な漢字、語彙復習ツー ルを設計することでした。ユーザーの注目を 保持するために、様々なゲームデザイン構造 を採用し、認識的に引きつけられるようなゲ ームにしたいと思っていました。各ステージ で明確なフィードバックのあるネストされた 目標、カラフルで音楽のあるゲームの視聴覚 的要素、スピードと正確性に対するポイント 加算、そしてモバイルタッチスクリーン機能 を活用したインタラクティブな流れを含んで います。 日本語ティーチングのヒント3回目のテーマ は、授受動詞の助詞です。プレゼントをもら う、あげるなど物品の授受は目に見えるもの なので分かりやすいですが、「手伝ってもら う」「教えてあげる」などのサービスの授受 は分かりにくいようです。さらにどの助詞を 使ったらいいか混乱し、「私は友達から宿題 を手伝ってもらいます(正しくは「友達 に」)」「メアリーさんはたけしさんに駅に 連れて行ってあげます(正しくは「たけしさ んを」)などの誤用が多く見られます。まず はルールを説明し、練習問題をして理解を深 めましょう。 重要な点として、ただ楽しむだけではなく、 真の学習とするためにこのアプリケーション には、進捗の追跡、レビューと参照の機能が 含まれています。詳細は、 www.kanjigames.comのウェブサイトで参照で きます。アプリケーション自体は(無料版を 含む)iTunesのApp Storeで入手可能です。 バージョン改善に向けて、日本語講師からの アプリケーションに関するフィードバックを いただけたらと思います。もし次のアプリケ ーションに関する研究トピックの論文発表に 興味をもたれましたら、支援、協力をさせて いただきたいと思います。研究トピックはア プリケーションによるユーザーの認識プロセ ス分析、ニーザーのアプリケーションに対す る印象調査、アプリ ケーションユーザーによ る漢字認識の保持力効果などです。 まずは、日本語学習者のリーさん、日本人の 小林さんに登場してもらいましょう。 小林さんは優しい人です。小林さんはいつも いろいろなことを手伝います。基本の文は ① 小林さんは リーさんに 日本語を教える。 ② 小林さんは リーさんの仕事を てつだう。 ③ 小林さんは リーさんを 駅につれて行く。 Kanji Games Website www.kanjigames.com Kanji Wordsearch Facebook Page www.facebook.com/kanjiwordsearch それぞれを「~てあげる」「~てくれる」 「~てもらう」の文に変えましょう。 8 I.<~てあげる> ルール:好意を受ける人の 助詞は、基本文の助詞と同じ。 ① 小林さんは リーさん( )日本語を教 えてあげる。 ② 小林さんは リーさん( )仕事をてつ だってあげる。 ③ 小林さんは リーさん( )駅につれて 行ってあげる。 <答えは、①に ②の ③を> II.<~てくれる> ルール:好意を受ける人 の助詞は、基本文の助詞と同じ。 (リーさんは話者のイングループの人物とし て、「くれる」を使います。) ① 小林さんは リーさん( )日本語を教 えてくれる。 ② 小林さんは リーさん( )仕事をてつ だってくれる。 ③ 小林さんは リーさん( )駅につれて 行ってくれる。 <答えは、①に ②の ③を> III. <~てもらう>ルール:すべて、好意を 与える人「に に」~てもらう構文になります。 ① リーさんは 小林さん( )日本語を教 えてもらう。 ② リーさんは 小林さん( )仕事をてつ だってもらう。 ③ リーさんは 小林さん( )駅につれて 行ってもらう。 <答えは、すべて「に」①に ②に ③に> 基本ルールに慣れたら、自分で文を作ってみま す。「~てあげる」「~てくれる」は元の文の 助詞を使う、「~てもらう」はいつも「人に に~ てもらう」だということを押さえておくと、思 ったより簡単だと気付くでしょう。発展学習と して、人に助けてもらった経験について作文を 書く、スピーチをする、またはお礼状を書くな どの活動がお勧めです。 ご質問・ご感想を筆者までお気軽にお寄せくだ さい。(yamagu@temple.edu) ご質問は、oliverrose@hotmail.com まで。 JALT JALT JSLJSL-SIG 日本語教育ニュースレター 2011年 2011年 冬号 JALT JALT JSLJSL-SIG 日本語教育ニュースレター 2011年 2011年 冬号 日本文化交流 報告 9 記事・会員 会員募集 記事・ 会員募集 10 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 日本語教育ニュースレター 日本語教育ニュースレター記事募集 ニュースレター記事募集 日本語教育研究部会メンバー募集 日本語教育研究部会メンバー募集 日独友好150 日独友好150周年 150周年 文化交流 報告 藤本宗和 日本語教育研究学会のニュースレターに投稿 しませんか。当部会では、 ・ 研究論文 ・ ブック・レビュー ・ 学会・研究・視察報告 ・ 日本語教育関係者や学習者のインタビュー 記事 ・ 学習者からの意見や作文 ・ 教案・教材 ・ 学会・募集のお知らせ など、常時受け付けております。また、日本 語教育研究部会の会員ではなくても投稿でき ますので、会員の皆様の同僚や友人にもご周 知ください。記事は、WORDで作成し英語と日 本語の両方を添付で送ってください。もし翻 訳者がいない場合はご相談ください。なお、 ご投稿いただいた記事は、スペースや文字数 の関係により、多少の修正を加えることがあ ります。予めご了承の程ご理解ください。次 回の締め切りは201 2012 2012年4月30日 30日です。皆様から の投稿をお待ちしております。送付先: 高野 のぞみEmail: nozomitakano@yahoo.com 本部会JSL-SIGは現在50名ほどの 会員がおりますが、会員数を増やし、更に ネットワークを広げるべく、常時会員を募 集しています。皆様のご同僚やご友人など にもお声をかけていただきたく、何卒よろ しくお願い致します。 表千家 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1861年1月24日、日本と当時のプロイセン は江戸にて友好と商業契約を結び、交流が 始まりました。150年後の2011年には、日 独友好を記念した様々な文化交流行事が日 本・ドイツ各地で催されました。我々は表 千家5名、裏千家7名の総勢12名でドイツを 訪問し、茶道を通じて日本文化紹介をして 参りましたので、ご報告致します。 9月23日 23日 カイザースラウテン日本庭園 9月1717-18日 18日 ヴォルフスガルテン城園遊会 http://www.gartenfest.de/ フランクフルトの南、ランゲンにあるヴォ ルフスガルテン城庭園には、1910年にエル ンスト・ルートヴィヒ・フォン・ヘッセン 大公により作られた日本庭園があります。 皇帝ヴィルヘルム一世の直系でいらっしゃ るモーリッツ・フォン・ヘッセン方伯殿下 のご後援により、このヴォルフスガルテン 城の日本庭園で「Japan Day 2011」が行わ れました。茶道の他、太鼓、邦楽、琴、三 味線、日舞、香道、弓道、剣道、囲碁な ど、多くの日本文化が紹介されました。茶 道会場には2日間を通して250名近くの来客 があり、秋空の下、野点を楽しんでいただ きました。 http://www.japanischergarten.de/index_en.html 更に南西のカイザースラウテン市は文京区との 姉妹都市で、2000年に日本庭園が造られまし た。その中には本格的な茶室があり、ここでは 70名ほどのお客様を迎えて8回の席を設けまし た。 いらして下さった方々は大変熱心で、特に、茶 道具、作法、着物への関心が強く、抹茶の香り やお辞儀の回数、帯の結び方に至るまで様々な 質問を受けました。「1つ1つの動作が芸術的 だ」という感想もいただき、茶道を通じて国際 交流することができました。更に参加者の方々 からは東日本大震災へのご寄付も頂戴し、日本 赤十字社を通じて57,300円を義援金として送ら せていただきました。 「心有天地春」~心に天地の春あり~ 高野秋道 書 心に春を感じる朗らかな一年になりますように 会員のメリット: 1) 論文集(査読付)が配布される 2) 年3回ニュースレターが配布される 3) ニュースレターに論文(1000-3000字程 度)や学会レポート、日本語の教え方・学び 方、その他会員の学会発表・研究テーマ・教 授経験など、紹介したい記事を投稿できる 4) Pan-SIGで発表できる(Pan-SIG official Webを通して申し込む) 5) JALTやPan-SIGのForumに、発表者として 参加できる(興味のある方は、川手までご連 絡を<mierze@tuj.ac.jp>) 6) JSLの会合やSIGの研究会に参加し 意見交換など交流ができる 7) リクエストに応じて、日本語教材・教授 法、異文化交流、文化と社会、語用論などに 関する情報を受け取れる<mierze@tuj.ac.jp> 8) 学会や発表募集などの最新情報を得られ る 9) JALTに関連した学会では、会員の参 加費が適用される 入会方法(まだ会員ではない方へご周知下さい): ① まずはJALTの会員になります。JA LTのホームページからの入会が簡単です。 入会申込書 https://jalt.org/joining/ メンバーシップの種類・費用などの詳細はホ ームページをご覧下さい。 http://jalt.org/main/membership ② 同時にこの申込書で、Special Interest Group (SIG) へも入会できます。SIGには いくつでも参加できますが、1つのSIGに つき1500円の参加費用が必要です。 ③ その他、2500円で日本語SIGニュース レターの購読のみも可能です。 参考: http://www.frankfurt.de.emb-japan.go.jp/ JALT JALT JSLJSL-SIG 日本語教育ニュースレター 2011年 2011年 冬号 JALT JALT JSLJSL-SIG 日本語教育ニュースレター 2011年 2011年 冬号
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