カテゴリーA - 結核予防会結核研究所

結核菌運搬方法
2009 年 10 月現在
(感染症法:特定病原体等4種病原体等)
カテゴリーA※
特定病原体等を運搬(施設の外に移動)するとき、
決められた容器(国連規格容器)を使用する:感染症法
結核菌の遺伝子検査を結核研究所に依頼するときの流れ
① 結核菌の RFLP(有料)
・VNTR・BCG との鑑別など遺伝子検査を結核研究所に依頼す
るとき、事前に結核研究所結核菌情報科に
(電話:042-493-5773)検査項目と本
数・菌株の荷送人住所・氏名を知らせ、検査と運搬費用は検査依頼者が負担する。
② 結核研究所から輸送用セット(国連規格容器:国連番号 UN2814 用 2 次容器と 3 次容器、
1 次容器となる輸送用培地、吸収材、ビニール袋、エアーパッキング、必要事項の記入された復
路の送り状、3 次容器を包むビニール袋)が荷送人に着払い(又は元払い)で送られてくる。
③ 輸送用セットが送られてきた後、安全キャビネット内にて輸送用培地に被検株を接種(至急の場
合は大きなコロニー1-2個を移す)、至急の検査でない場合、培養しないで送り、培
養は結核研究所に到着してから行う。安全運搬のため、必要以上の菌量を送らない。
すでに発育した培地を送る時、菌量が増えているため梱包に充分気をつける。特にゴ
ムキャップつき小川培地を送るとき、ゴムキャップに切れ目があるため、ビニールテープでシールする。
④ 輸送用培地(1 次容器)を充分な吸収材に包み、ビニール袋に入れ、エアーパッキングのような
クッションとなるもので 2 次容器(プラスチック容器)内に固定する。やむを得ない事情で液体培地
を送るときは吸収材の次にペーパータオルを重ねて巻く。
※事故などを考慮し、梱包は充分に行う
固形培地でも吸収材で包む
液体培地は吸収材とペーパータオルで包む
※ 吸収材:ペットシートのような吸水性に優れたシートを言う
吸収材が用意できない場合、ペーパータオルを充分巻く。
⑤ 2 次容器と内容物リスト(又は検査依頼書)を 3 次容器(外装容器:紙箱)に入れる。
※写真は結核研究所から送られてくる輸送用セットの例
吸収材
1 次容器
内容物リスト(荷送人準備)
送り状(荷送人住所以外は結核研究所が
記入)
⑥ 3 次容器外側に「UN2814 病毒を移しやすい物質」・「郵便の場合は陸路のみ」・緊急時
連絡先が書かれていることを確認する。
⑦ カテゴリーA用の危険物ラベルが貼られていることを確認する。
菌株を入れて結核研究所に送り返す
時は同封されている透明なビニール袋に
3 次容器を入れ、送り状を貼る。
⑧ RFLP の場合、結核研究所から検査費用請求書が検査依頼者に送られてくる。
運搬する手段
1.
近距離で航空機を使用しない地域・・郵便局、航空貨物・依頼者施設の車など
2.
遠距離で航空機を利用する可能性のある地域
郵便局で送る場合、航空機を使用することはできない
郵便局で送る場合、窓口で「陸路のみ」と伝え、必ず陸路で運搬する。
航空機で運搬する場合、航空貨物を利用し、航空会社に対して危険物申告を行う。
航空貨物は取り扱う業者が限られているため、結核研究所に相談する。
2009 年 10 月現在、特定病原体等を含む感染性物質は
宅配で運搬することはできない。
注意!
結核研究所から送られた国連規格容器を紛失した場合、
1万円を請求いたします
検査依頼者が国連規格容器を準備する場合
① 外装容器に必要事項(緊急時連絡先など)の記入を行う。
② 使用後に国連規格容器を荷送人に送り返す必要がある場合、書面にて知らせる。
→結核研究所にて容器をオートクレーブ滅菌し、洗浄後に荷送人に着払いで送り返される。
③ 菌株の受領書が必要な場合は菌株送付時に同封する。
MDR-TB 多剤耐性結核菌の運搬
特定病原体等:3種病原体等
カテゴリーA
MDR-TB の場合、警察の公安委員会への手続きなど運搬方法が異なるため、
結核研究所に相談する。
特定病原体等の運搬に関する情報は
-特定病原体等の管理規制:安全運搬マニュアル-
↓
厚生労働省-特定病原体等-クリック
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou17/03.html
※ カテゴリーA:感染性物質のうち、病毒を含む物質として航空法のリストにカテゴリーAとして
載っている病原体で、一部異なるが感染症法の特定病原体等とほぼ同じ。
結核菌の遺伝子検査と運搬についての問い合わせ先:
〒204-8533
東京都清瀬市松山 3-1-24
鹿住祐子
結核研究所抗酸菌レファレンス部結核菌情報科
kazumi@jata.or.jp 電話:042-493-5773
FAX042-492-4600