サポステ通信 2014年1月号

発行日 2014年1月15日
発行者 伊賀市社会福祉協議会
いが若者サポートステーション
とは
楽器を手にすると、メンバーの顔がぱっと
明るくなります♪ 〜グループワーク(音楽療法)〜
「人と接することに自信がもてない」「挨拶や会話が苦手」「日によって気持ちが落ち込むことがあ
る」―このようなことに対し、音楽がもつ「癒やし」や、合唱や合奏を通じての「周囲に気を配る」「協
力し合う」「ひとつのやり遂げた時の達成感、成功体験」を、うまく自信につなげてもらえたらという
思いから始めた音楽療法が、12月で半年を迎えました。9月には、デイサービスセンターうえのや
すらぎの家で、利用者を前にトーンチャイムの演奏を披露しています。
12月12日(木)は季節がら、クリスマスソングを中心に曲目が組まれ、音楽療法士のリードで、メ
ンバーは歌ったり楽器を演奏しました。セッション後、音楽療法士の豊田郁子さん、恒岡佳代さ
ん、杉本久美さん、原谷順子さんに、これまでの取り組みをふりかえっていただきました。
◆最初、グループワークで音楽療法をお願いできないかと
いう話があった時はどう思いましたか。
「障がいをもつ子どもや若者への関わりはこれまでもありまし
たが、そうではない若者とのセッションは初めてです。ぜひ
やってみたかったです。」「サポステのメンバーには、以前
高齢者対象にしているうたおう会に参加いただいていたこと
がありましたが、うたおう会では高齢者に馴染みのある曲目
が中心で、若い人には馴染みにくい部分があったかもしれ
ない、若い方ばかりであれば、自分たちが好きな曲目を選
びやすくなるので、そのほうがいいのかなと感じていまし
た。」
◇「働きたいけど自信がない・・・」
◆「就職活動の方法がわからない・・・」
◇「自分にむいている生き方って何だろう・・・」
◆「人と接することが苦手・・・」
日常、こんなことでふと思い悩むことはありませんか。
◇「でも、このままじゃいけない!」
◆「今の自分を変えたい!」
そう思っても、
◇「じゃあ、何から始めたらいいの?」
◆「ひとりでは不安だなぁ」
なかなか一歩を踏み出せないこともありますよね。
◆実際にやってみた感触はいかがですか。
(右から)音楽療法士の豊田郁子
「楽器を手にすると、メンバーの表情がぱっと明るくなりま
さん、恒岡佳代さん、杉本久美さ
す。」「今日は最初に童謡の『たき火』を歌ったのですが、正
直童謡が受け入れられるか気になっていました。でも、終わ ん、原谷順子さん
りのふりかえりの時に『懐かしかった』と言ってくれて、良
かったと思いました。」「楽器ひとつ選ぶにも、最初は『どれ
でもいい』と言っていたメンバーも、何度か聞いていくとじっ
と考えるようになることがありました。自分の気持ちを考えて
言おうとしていると感じました。」
◆中には、学校生活にあまり良い思い出を持っていないメ
ンバーもいます。『懐かしい』という反応は意外とも感じられ
ます。
「学校の音楽の授業は嫌いだったと話してくれたメンバーも
いました。でも、音楽療法は歌詞や演奏を間違える=失敗
ではありません。みんなが成功体験を得ることを大切にして
います。それが良いのではないでしょうか。」
◆「若者」ということで、特に意識していることはありますか。
♪ベルをひとつずつ持って、
「さぁ、みんなでやってみましょう」
「みんなが成功体験を得るということですね。」「楽器をこち
らが与えるのではなく、いくつかある中から選んでもらうことも大切にしています。いい意味で自己
主張をしてもらうということですね。」
◆今後の展開をお聞かせください。
「9月までは演奏会の練習だったので、今日のようなセッションはまだ3回目です。私たちもメン
バーと関わりながら、良い方法を探しています。」「メンバーの年齢、好きな音楽のジャンルなどを
もっと知ると、より良いセッションができると思います。」「メンバーには、自分たちの知らない曲や
触ったことのない楽器にもチャレンジしてほしいと思っています。」
そんな時はぜひ、
(通称:サポステ)にご相談ください。私たちは、伊賀
市社会福祉協議会が厚生労働省の認定を受け、就
労し自立した生活を送ることを目指す方の支援をし
ています。私たちと一緒に、自分らしい生き方を探し
ていきましょう。
【対象】伊賀市と名張市にお住まいの15歳から39歳
までの方です。保護者の方、行政、医療機関、学校
等の関係機関からのご相談にも応じています。
【利用方法】じっくりお話をうかがうことから始めます。
まずはご連絡ください。就労にむけての様々なプロ
グラムを利用するには、利用登録が必要となります。
12日のセッションでは、ベートーヴェンの第九をドイツ語で歌ったそうです。初めてドイツ語に触
れるメンバーがほとんどでしたが、ドイツ語の意味がわからなくても、正しく発音できなくても、みん
なで一緒に歌おう!ということでした。早速、未知への挑戦をしたということですね。
【利用料】原則無料です。プログラムによっては、材
料費等の実費をいただくことがあります。
豊田さん、恒岡さん、杉本さん、原谷さん、お忙しい中インタビューに応じていただき、ありがとう
ございました。これからもよろしくお願いします。(インタビュー・編成:市川)
面接セット貸し出します
♪【音楽療法】♪ ※参考:日本音楽療法学会ホームページ
音楽療法は音楽を用いたセラピーで、単にう たを歌ったり、音楽を聴くといったこととは違い、音
楽療法士が 個々のニーズに合わせて音楽を提供し、成果を分析しながら行う 支援の方法。技術
を持った専門家が行わなければ成果を上げることが難しいものとされている。不安の軽減、疼痛の
緩和、情緒の安定、免疫機能の活性化、心身の発達支援等、音楽療法の心身への効果は学術
的にも立証されており、医療・福祉領域を中心にケアの手法のひとつとして取り入れられている。
就活に必要なスーツ(男性用・女性用)、カバン、ベルトを
貸し出します。
◆事前に試着が必要です。
◆サイズ、数量に限りがあります。
◆予約は先着順です。
◆使用後はクリーニングに出し、速
やかにご返却ください。レンタル料は無料ですが、クリー
ニング代は各自でご負担ください。
学校連携事業
サポステのプログラムを利用するには、事前登
録が必要となります。まずはご連絡ください。
【パソコン講座】
☆Windows8、MicrosoftOffice2013使用
◆ワード・エクセル・パワーポイント講座
★名張で初開講!!
☆1月、2月とも同じ内容です。
【伊賀】
(日時)
◇1月22日(水)・23日(木)・24日(木)
◇2月24日(月)・25日(火)・26(水)
各日とも9:30〜15:30
(場所)上野ふれあいプラザ3階
【名張】
(日時)
◇1月29日(水)・30日(木)・31日(木)
◇2月19日(水)・20日(木)・21日(金)
各日とも9:30〜15:30
(場所)名張産業振興センター(アスピア)
◆名張西高校では1学期の終わりに1年生の保護者の方から「職業体験談」を募集し、
冊子にして1年生に配布しています。将来の進路を決定する際の参考にと長年続いて
いる取り組みです。内容は、その職業を選んだ理由、仕事をしていて感じること、その
職業を目指す生徒へのメッセージ、職業選択のアドバイスなどです。読み進めていくと、とても大切なこ
とがたくさん書かれています。お客様の笑顔や感謝の言葉に支えられていること、苦しいことを乗り越え
ると自身の成長が実感できること、半面、憧れだけでは仕事はできないこと、ベストを尽くすために常に
研鑽が必要があること、少しの気の緩みが大きな事故につながることがある等「やりがい」と「厳しさ」の
両方が綴られています。共通しているのは、どの職業に就いても「責任」「誇り」「健康」が大切であるこ
と。働き始めて悩んだ時に読み返しても参考になると感じました。(市川)
◆12月4日(水)、伊賀市教育研究所ふれあい教室の児童生徒
を招いてパソコン教室を開催しました。このパソコン教室はサポ
ステに親しみを持ってもらうことを目的に開催しています。7月の
第1回目は大好評で、今回が2回目の開催です。小学3年から
中学3年の18名が参加しました。今回は「アニメ『ワンピース』の
魅力をパワーポイントで伝える」というテーマで、それぞれが画像
や文章を入れるなどし、自分だけのプレゼン資料を仕上げてい
きました。画像を検索すると無数の絵が出てきて、スライドに挿入
できた時や、箇条書きに入力した文が簡単な操作で図形に変化
した時は、「わぁーすごい!」と歓声があがっていました。短い時
♪「おお、できたぁー(*^^)v」
間でしたが、スタッフとの交流にもなり、サポステをより身近に感
「わぁーすごい!(#^.^#)」
じてもらえたのではないかと思っています。(堀)
4階会議室
(内容)PCの基本スキルから仕事に必要な
スキルまで。
◆ホームページ作成講座
(日時)
◇2月3日(月)・5日(水)・7日(金)
10日(月)・12日(水)・14日(金)
各日とも9:30〜12:00
(場所)上野ふれあいプラザ3階
(内容)WebMatrix、WordPressを使ったホー
ムページの作成。
(対象)15歳から39歳までの求職者で、原
則全日程受講できる方。非正規雇用か
ら正規雇用を目指している方も可。
(定員)各講座8名 (受講料)無料
就労体験リポート
〜就労体験をしたメンバーからの報告です。〜
Cさん(20歳代女性)
「アルバイトをしようと考えていましたが、いきなり働くと過去の失敗体験を繰り返すかもしれないと思
い、働くのに必要な体力づくりも兼ねて、まずは就労体験をすることにしました。体験先は水耕栽培をし
ている農園で、スタッフの方に勧められ決めました。具体的な作業は小松菜の根切りです。商品なので
傷つけないように丁寧に扱うことを心がけました。農園の皆さんは作っている
作物(商品)を大切にしていることも知りました。体験期間は終わりましたが、
引き続き訓練で通っています。今は、袋づめの作業が主です。シーラーとい
う熱で袋を封する機械も使いました。訓練後の就労については具体的に考
えていませんが、農園には通い続けたいと思っています。農園の皆さんは皆
仲良く、嫌に思うことはありません。でも、やっていけるかどうかと不安もありま
す。そして、働くには体力が必要であることを実感しています。」
(インタビュー・編成:市川)
【編集者のつぶやき】
『ドキュメント 宇宙飛行士選抜試験』
(大鐘良一・小原健右/光文社新書/2010年)
(厚生労働省認定事業)
〒518-0869
伊賀市上野中町2976-1
上野ふれあいプラザ3階
TEL 0595-22-0039
FAX 0595-26-0002
Email hataraku@hanzou.or.jp
開所時間:8:30〜17:15
(土日祝日、12/29〜1/3を除く)
【名張サテライト】
〒518-0729
名張市南町822-2
名張産業振興センター(アスピア)4階
TEL・FAX 0595-64-8611
開所時間:10:00〜16:00
(土日祝日、12/29〜1/3を除く)
◆ホームページも見てね!
いがサポステ |
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JAXAの宇宙飛行士選抜試験最終選考に残った
10人の2週間に密着したドキュメントです。過酷な
試験をこなす過程で、己の適正と本当に宇宙で仕
事をする覚悟があるかを試されます。
2人の著者は本書の中でこう語っています。「どん
なに苦しい局面でも決してあきらめず、他人を思い
やり、その言葉と行動で人を動かす力があるか、そ
の“人間力”を徹底的に調べ上げる試験だったの
だ」「10人の候補者は試験を受ける中でありのまま
の自分で勝負しなければならないことに気づいて
いく。自らを飾ったり、背伸びしたりしても意味がな
い。たとえそれで選ばれても、自分を永遠に偽り続
けなければならないからだ。そして試験では、宇宙
飛行士という仕事が“憧れ”だけではこなせない仕
事であることが、徐々に明らかになっていくのであ
る。」
宇宙飛行士は特殊な職業ですが、数ある職業の
ひとつにすぎないとも言えます。この選抜試験はい
わば“就活”なのです。宇宙船の外は死の世界。そ
んな環境下で、この人と一緒に働きたいか、たとえ
事故に遭遇しても、この人なら信頼して一緒に危機
を乗り越えようと思えるかどうか、更に自分自身がそ
のような存在になろうと思えるかどうか、「働くことは
まさに人間力の勝負」であり、「ありのままの自分が
最も強い自分」であると思わされます。(市川)
新しい年を迎えました。本年
もいが若者サポートステーショ
ンにご支援賜りますよう、よろ
しくお願いいたします。昨年
は日本各地が大きな自然災
害に見舞われました。今年は
穏やかな1年になってほしいと願うばかりです。
この時期よく、おせちやお雑煮の中身が話題
になります。主に、その土地で採れる食材で作
るので地域ごとの特色が見られますし、嫁いだ
り転居しても出身地のものを作る方もいるので、
家ごとの特色もあります。お雑煮は丸餅か角餅
か、焼くのか煮るのか、すましか味噌仕立て
か、聞いているだけでお腹がすいてきます。
ところで、香川県ではあんこが入った餅をお
雑煮に入れると聞きました。江戸時代、砂糖は
ぜいたく品でしたが、せめて正月くらいは甘味
を楽しみたいと、小豆をあんこにして雑煮の餅
にくるんで食べたのが始まりとか。また、沖縄県
にはいわゆる「お雑煮」はなく、豚の内蔵を煮た
「中身汁」をいただくそうです。温かいものが欲
しくなるほど寒くならないことと、沖縄の餅「ムー
チー」は餅米を練る大福の皮のようなもので、
お雑煮には適さないのが理由のようです。
昨年、「和食」が世界無形文化遺産に登録さ
れました。正月などの年中行事に深くかかわ
り、家族や地域の絆を生んできた文化的な側
面も評価されました。大切にしていきたいです
ね。(市川)