国際基督教大学 International Christian University サービス・ラーニングの概要と 履修の手引き サービス・ラーニング・センター 2011 年 目 次 はじめに ......................................................................................................... 1 1.サービス・ラーニングの概要 (a) カリキュラムのしくみ ........................................................................... 2 (b) サービス・ラーニング関連コース ........................................................ 2 2.コミュニティ・サービス・ラーニング<SLR301> ........................................... 4 3.国際サービス・ラーニング<SLR302> ....................................................... 6 (a) 個人で行う国際サービス・ラーニング ................................................. 6 (b) サービス・ラーニング パートナー機関 (SLAN) .................................. 8 4. 履修手続き ............................................................................................. 12 5.評価 ....................................................................................................... 14 6.FAQs .................................................................................................... 15 7.Appendix 注意事項 国内でサービス・ラーニングを行う場合の注意事項 海外でサービス・ラーニングを行う場合の注意事項 提出書類サンプル 学生プロフィールカード サービス・ラーニング活動計画書 保険・滞在先情報 (国内) 保険・旅程情報 (海外) サンプル サービス・ラーニング実習に関する覚書 (日, 英) サービス・ラーニング実習に関する誓約書 (日, 英) 国際基督教大学サービス・ラーニング評価表 (日, 英) 修了証プログラム サービス・ラーニング修了証プログラム はじめに サービスを学びに活かす。それが、サービス・ラーニングです。この手引きは、大学でのこの 新しい学びの形を、ICU における皆さんの教育の一環として役立てていただけるよう、プログラ ムの概要、内容、各種コース、履修の手続きや流れについてまとめたものです。 ICU では、国内ではいち早くサービス・ラーニング(SL)をカリキュラムに取り入れ、その充実を はかってきました。サービスの経験が単なる経験にとどまらず、確実に学びつながるよう、多様 な授業科目や、プログラム選択肢などを用意しています。 サービスを教育の一貫とする意義は、いくつかあります。 まず、現実に裏打ちされた知識や理解を得られる事。机上で得た抽象的な知識は、ややもす ると社会や現実から乖離した理解に陥りかねません。自らコミュニティに入り、目で見、身体で 体験した事を学習や研究にいかす事で、より深い知識や理解につながります。 昨今、体験学習や構築主義にもとづく教育が注目を集めています。 本当に自分の身になる のは、実際に体験した事だと考えられているからです。 現場で直面する実際のさまざまな課題 に対して行動をするサービス実習は、問題解決の力を養います。サービス・ラーニング体験者 が、卒業生して ICU での学びをふり返る際に、真っ先にサービス・ラーニングをあげるのはそ のためでしょう。 大学での学びを、社会に還元する機会を得られる事も重要です。責任ある地球市民として在 学中から社会に関わりで貢献する事は、 まさに ICU の教育がめざす人物像でもあります。 しかしサービスを行うだけで、効果的で有意義な教育と言うには不十分です。最大限の学び につなげるためには、各種のリソースやしくみが必要となります。 特に、「リフレクション」と呼ば れるふりかえりは、体験を学びに結びつける重要な機会を提供します。 各自が行いたいサー ビスを選び、企画し、準備し、行う。これらの一連の体験をとおして、リフレクションを体系的に 行う事で、多様な学びを実現します。 社会の課題や問題について、 サービスの実現について、 そして自己についても、さまざまな気づきや学びをえる事ができます。 皆さんも、サービス・ラーニングを体験し、ぜひこの貴重な学びの機会を活かして下さい。 2010 年12 月 サービス・ラーニング・センター長 本郷好和 1.サービス・ラーニングの概要 (a) カリキュラムのしくみ ICU のサービス・ラーニングでは、奉仕活動がさまざまな「リフレクション」(ふりかえり)によって 学びに結びつけられています。サービスを通して効果的な学びを体験しながら単位取得がで きるよう、各種コースが設けられています。 カリキュラムの中心になるのが、海外や地域社会の生きた現場に学びの場を広げる実習コー スです。国内外の NGO/NPO または公的機関や施設などで規定のサービス活動行い、レポ ートやプレゼンテーションなどのコース要件を満たせば、単位を取得することができます。この サービスとは、30 日以上の無償の奉仕活動を意味します。 サービスの活動先は、個々の履修者が各自の目的にあった受け入れ機関を選び、アレンジ をします。国内外でこれまで実績のある活動先やパートナー機関から選ぶ事もできます。ただ し、原則はあくまでも各自の自主的なアレンジと活動です。 サービス開始前からサービス終了後の実習コース履修まで、学びのプロセスを相談や指導 を通して支援してくださるのが、サービス・ラーニング(S-L)・アドバイザーです。自分の関心や サービス分野を考えて、各自 S-L アドバイザーになっていただく教員に、学生から S-L アドバ イザーをお引き受け頂けるようお願いします。S-L アドバイザーとは、頻繁に連絡をとり、相談・ 指導を受けて下さい。実習コースにおける皆さんの学びは、このようなやりとりを通して S-L ア ドバイザーに評価していただき、成績をつけていただきます。 (b) サービス・ラーニング関連コース サービス・ラーニング関連のコースとして、7コースが開講されています。 5つある講義形式のコースは、サービス・ラーニングについての理解を深めたり、実習の準備、 サービス後の集中的なふりかえり、さらに高度な理解や研究の場となります。 実習コースには、「コミュニティ・サービス・ラーニング」 と 「国際サービス・ラーニング」があ ります。 《講義(座学)》 「サービス・ラーニング入門」(GES045) 2単位 春学期(一般教育科目) 講義・討論・サービス機関の紹介など、このプログラムへの誘いのコース 「サービス・ラーニングの実習準備」(SLR201) 1単位 春学期 主として夏に実習を考えている学生のための、実践的な準備コース 「サービス経験の共有と評価」(SLR202) 1単位 秋学期 夏に実習を終えた学生のための、ふり返りとシェアリングのコース 2 「サービス・ラーニング特別研究 I 」(SLR381) 2単位 冬学期 (2012 年度開講) サービス・ラーニングについて、深く学び研究するための上級コース。国際サービス・ラ ーニングに焦点をあて、ICU の今までの実績を踏まえてその教育手法の効果を検証 する。各年度で手法を設定し、日本の高等教育における国際サービス・ラーニングの 意味を探る。 「サービス・ラーニング特別研究 Ⅱ」(SLR382) 2単位 冬学期 (2011 年度開講) サービス・ラーニングについて、深く学び研究するための上級コース。コミュニティ・サ ービス・ラーニング中心の研究をする。各年度でテーマを定め、コミュニティのニーズを 分析し、サービスプロジェクトを実施しながら現代社会の課題を学び、サービス・ラーニ ングの観点から取り組む。 サービス・ラーニング入門 コミュ二ティ・サービス・ラーニング サービス経験の共有と評価 I Introduction to SL Community SL Reflection on Service-Experiences 国際サービス・ラーニング International SL サービス・ラーニングの実習準備 Preparation for SL Field Study サービス・ラーニング特別研究 I, II 実 習 Service プレゼンテーション Presentation リポート Report Special Studies in SL I, II 《実習コース》 「コミュニティ・サービス・ラーニング」 (SLR301) 3単位 春・秋・冬学期 国内の NGO や公的機関・施設などでサービス実習を行った後に履修するコース。登 録学期には講義はなくプレゼンテーションとレポートが課される。活動を開始する前に SLC に活動申請を提出することが必須となる。 「国際サービス・ラーニング」 (SLR302) 3単位 春・秋・冬学期 海外または国内で国際的な性格を有する NGO や公的機関・施設などでサービス実 習を行った後に履修するコース。登録学期には講義はなくプレゼンテーションとレポー トが課される。活動を開始する前に SLC に活動申請を提出することが必須となる。 《サービス・ラーニング修了証》 サービス・ラーニング関連科目を履修し、一定の履修要件を満たした卒業予定者に対して、 サービス・ラーニング修了証を卒業時、一度限り発行します。 現段階では、「公共政策」「開発研究」「アジア研究」の分野で具体的な履修要件が提示され ています。詳細は、折り込みページの「サービス・ラーニング修了証プログラム」を参照してくだ さい。 3 2.コミュニティ・サービス・ラーニング <SLR301> コミュニティ・サービス・ラーニングは、国内の地域社会にある NPO や公共機関などでサービ ス活動を行います。原則として学生が各自サービスを行う機関を主体的に選び、交渉します。 学生が自分で新規に受け入れ機関を探すことも可能ですが、既に過去に活動実績のある機 関とのチャンネルを活かすこともできます。決定するまでに、以下のように学内サポートが得ら れます。 ① サービス・ラーニング・センター(SLC)や S-L アドバイザーに相談する。面談やメール による相談でアドバイスを得たり、SLC にある資料を活用することもできる。 ② 機関との交渉で学校側の代表が介入する必要が生じた場合、SLC がサポートする。 4 過去数年間にコミュニティー・サービス・ラーニングで学生がサービス活動を行った機関は次 の通りです。各 機 関 の 詳 細 に つ い て は 、SLC に お 問 い 合 わ せ 下 さい 。また 、SLC ウ ェ ブサ イト(http://web.icu.ac.jp/slc/) の 「過 去 の 活 動 先 リス ト」も参 照 して 下 さい 。 <実習機関の例> 三鷹市(三鷹市)** 三鷹国際交流協会(MISHOP)(三鷹市)* 興望館(墨田区)* アジア学院(那須塩原市)* 世界自然保護基金(WWF)ジャパン サンゴ礁保護研究センター「しらほサンゴ村」(石垣 島)* 国際交流基金(新宿区)* 武蔵野文化事業団(武蔵野市) NPO 法人みんなのひろば(八王子市) 日本 BBS 連盟(渋谷区・八王子市) 財団法人青少年国際交流推進センター(中央区) 言論 NPO(中央区) 日本パラリンピック協会(中央区) ワールド・ビジョン・ジャパン(新宿区) 東京 2009 アジアユースパラゲームズ、組織委員会事務局(新宿区) 東京 YMCA "liby"(新宿区) 東京 YMCA 山手コミュニティセンター(新宿区) 国際教育振興会(新宿区) ユートレック(UTREK)国際交流センター(渋谷区) フリースクールゆうがく(渋谷区) Second Harvest Japan (台東区) 青少年の自立を支える会 自立支援ホーム「星の家」(宇都宮市) NPO 法人 S-pace(神戸市) 広島原爆養護ホーム 舟入むつみ園(広島市) * SLC と提携がある機関で、SLC が窓口になり担当者と連絡を取ります。参加希望を 4 月 * 末までに SLC に連絡して下さい。 **SLC と提携がある機関で、SLC が窓口になり担当者と連絡を取ります。参加希望を 4 月 末までに SLC に連絡して下さい。SLC 所定の用紙の他、三鷹市指定の書類を提出する 必要があります。 5 3.国際サービス・ラーニング <SLR302> 国際サービス・ラーニングは、海外でのサービス活動や、国際的活動をしている国内の組織 や機関でサービス活動を行います。受け入れ機関には、自分の関心のある国内外の NGO、 NPO などの非営利機関や公共機関を選びます。原則として、各自が受け入れ機関を選び、そ の受入れアレンジを行いますが、大学を通してパートナー機関やその他の特別プログラムで のサービスをアレンジすることもできます。 (a) 個人で行う国際サービス・ラーニング 学生のイニシアティブによる国際サービス・ラーニングをするには、学生自身が該当機関を 探し、30 日以上のサービス活動が行えるように交渉し、了解を得ます。その場合、ICU 学内で 以下のようなサポートが得られます。 ① サービス・ラーニング・センター(SLC)や S-L アドバイザーに相談する。面談やメール による相談でアドバイスを得たり、SLC にある資料を活用することもできる。 ② 機関との交渉で学校側の代表が介入する必要が生じた場合、SLC がサポートする。 6 過去数年間に国際サービス・ラーニングで学生がサービス活動を行った機関は次の通りで す。各 機 関 の 詳 細 に つ い て は 、SLC に お 問 い 合 わ せ 下 さい 。また 、SLC ウ ェブサ イト (http://web.icu.ac.jp/slc/) の 「過 去 の 活 動 先 リス ト」も参 照 して 下 さい 。 <実習機関の例> 【アメリカ】 【チリ】 【韓国】 【インド】 【タイ】 【ベトナム】 【フィリピン】 【ネパール】 【カンボジア】 【パプアニューギニア】 【ジャマイカ】 【コスタリカ】 【日本】 Student Conservation Association (SCA 米国国立公園) 東京̶フロストバレーYMCA パートナーシップサマーキャンプリ ーダー Dr. Luis Calvo Mackenna 京花女子高等学校 マリアの御心会 Good News Children Education Mission The Mirror Foundation Shanti Volunteer Association ベトナム「子どもの家を支える会」 ベトナム子ども基金 GABRIELA Educational Research and Development Assistance (ERDA) Batis Center for Women Language Development Centre 特定非営利活動法人カンボジア・NGO JICA パプアニューギニア小規模農家稲作振興プロジェクト Friends of Jamaica Viva Mexico スカンジナビア政府観光局 アフガニスタン大使館 AFS 日本協会 アジア学院 < 特 別 プ ロ グ ラム > SLC が 受 入 交 渉 を 行 う プ ロ グ ラ ム で す 。 IPSL (International Partnership for Service Learning and Leadership), Lingnan University(香港)奨学金プログラムなどがあります。公募 がある場合は学内告知をしますので W3 を確認してください。 7 (b) サービス・ラーニング パートナー機関プログラム(SLAN) サービス・ラーニング・センターでは、アジアを中心とした 10 大学・機関と相互受け入れを行 っています。受け入れ大学・機関のサービス・ラーニング担当を介し、現地の NGO や地域機 関でサービス活動を行います。なお、これらのサービス活動は、パートナー機関の善意で実施 されており、年によって活動内容が変わったり、国の事情により活動実施中に予定変更がある 場合もあります。 派遣先の国、歴史、言語、文化、社会などへの関心のほか、自分が行いたいサービス分野 を考慮して選択して下さい。多くのプログラムでは英語の運用能力が必須ですが、現地の言 葉ができればさらに望ましいです。学内での選考面接を行います。 派遣予定者が決まった時点で、センターと各大学・機関で詳しい派遣内容(人数や期間、費 用など)について協議します。なお、費用は旅費、滞在費、海外旅行保険料、プログラム参加 費など、基本的に参加者が自己負担します。但し、プログラム参加費が 10 万円を超える場合 には超過分を ICU が補助します。なお費用は、確定額ではありません。あくまでも参考として ください。 【SLAN パ ー トナ ー 機 関 履 修 手 続 き日 程 】 ①SLAN 参加申込 ②SLAN 選考面接 ③SLAN 結果通知 1/25(火) 2 月上旬 2 月中 下旬 ④海外オリ エンテーシ ョン 3/2(火) ⑤S-L 手 続き説明 会 4/21(木) または 4/26(火) ⑥S-L 活 動申請締 め切り 5/31(火) ⑦SLR302 履修登録 秋学期 レジ日 東アジア ■ 香港 Chung Chi College, The Chinese University of Hong Kong/ 香港中文大学崇基学院 *実施期間: 6 月下旬 7月下旬の約4週間 (2010 年度実績) 2004 年と 2005 年に 2 名、2006 年に 1 名、2009 年と 2010 年に 2 名の学生を派遣。これ までは、香港のチャイルド・ケア・センターでの活動、貧困家庭のモニター、社会福祉、医 療の分野でのサービスを行ってきた。SLC に事前に相談し、本人の問題意識や目的により サービス内容も相談できる。 *費用: プログラム費 約 3,500 香港ドル 【宿泊代、エアコン代含む】 + その他 約 3,000 香港ドル 【現地交通費、食費自己負担分】 (2010 年度実績) ■ 韓国 Seoul Women’s University/ ソウル女子大学 *実施期間: 7月下旬 8月下旬の約4週間 (2009 年度実績) 2005 年、2006 年、2007 年にそれぞれ 2 名、2008 年に 4 名、2009 年に 2 名の学生を派 遣。サービス内容は、児童保育施設や高校などでの日本語授業や文化交流、ホームレ スへの炊き出しなどである。コーディネーターと事前に相談し、本人の問題意識や目的に よりサービス内容を相談できる。滞在中は同大学の寮に住む。 *費用:未定 8 ■ 台湾 Soochow University/ 東呉大学 *実施期間: 7月下旬 8月下旬の約4週間 (2009 年度実績) 2003 年に 1 名、2005 年、2007 年に 2 名、2009 年に 2 名の学生を派遣。Soochow 大学 の Social Work 学部の学生と共に、地域でのサービス活動を行う。今までに現地の地域 住民と在日本人との文化交流促進、台北青少年センター(Taipei Youth Service Center) での子供の世話、学校訪問、国際青少年文化キャンプ(International Youth for Youth Culture Camp ) な ど の 活 動 、 福 安 國 中 (Fu-an Junior High School) 、 社 區 活 動 中 心 (Community center)で活動を行った。 *費用:過去のプログラム費は約 21,000 台湾ドル(2011 年度は要確認) ■ 中国 Nanjing University/ 南京大学 *実施期間: 7月下旬 8月下旬の約4週間 (2011 年度実施については協議中) 2006 年に2名、2007 年に3名、2008 年に2名、2009 年には3名の学生を派遣。同大学 の英語専攻学生とチームを組み、農村部の高校で英語の授業を担当した。大学ではゲ ストハウス、実習中はユースホステル、高校の学生寮に滞在。同大学の日本語専攻の 学生とも交流できる。ただ、この 2 3 年は中国国内の事情により農村部での活動がキ ャンセルになっている。(2011 年度夏については実施未定) *費用:過去のプログラム費は約 5,600 6,000 中国元(2011 年度は要確認) The Amity Foundation/ 愛徳基金会 *実施期間: 3月上旬 4月上旬の約4週間(春)/7 月下旬 8 月下旬の約 4 週間(夏) 南京にあるキリスト教系の NGO で、医療、教育、社会福祉、農村発展の分野に力を入 れている。ICU からは 2006 年 3 月学生を1名、2007 年夏に2名、2008 年春に2名、 2009 年春に2名、2010 年度春に 3 名、2010 年度夏に 3 名を派遣した。今まで知的障 がい者施設(Amity Home of Blessings)や YMCA で活動を行った。実習中はユースホス テルに滞在した。 *費用:約 6,160 中国元【宿泊代、食費、現地交通費含む】(2010 年度夏実績) 東南アジア ■ インドネシア Petra Christian University/ ペトラ・クリスチャン大学 *実施期間: 7月上旬 8 月上旬の約4∼5週間 (2010 年度実績) 2004 年以来、毎年 2 6 名の学生を ICU から派遣。2010 年度は 11 名の学生が参加。 現地で同大学の Community Outreach Program (地域活動プログラム)に参加する。 このプログラムは、毎年夏にインドネシア、オランダ、韓国、香港、日本から約 150 名の 学生が集まり、グループに分かれて活動計画を立て、地域支援活動(問題の把握と解 決、実践的活動、交流等)を行う。宿泊は、現地でホームスティを行う。これまでは小学 校や幼稚園、村の公共施設等の修理、貯水池の修理・清掃、ターメリック・スライサーの 試作、古着販売、小学生への英語教育・文化交流などを行った。 *費用: 375 米ドル【プログラム費、宿泊代、食費、現地交通費含む】 (2010 年度実績) 9 ■ フィリピン Silliman University/ シリマン大学 *実施期間: 6 月下旬 7 月下旬の約4週間 (2010 年度実績) 2004 年 1 名、2005 年に1名、2006 年 6 名、2007 年に2名、2008 年に4名、2009 年に 3 名、2010 年に5名の学生を派遣している。シリマン大学はネグロス島ドゥマゲテ市に位置 し、1901 年に設立された地域で一番大きな大学で、ICU との交換留学プログラム協定校 でもある。サービス・ラーニングの学生は同大学の Social Work 学部の学生が地域活動を 行っている NGO や公共施設で活動する。活動サイトは、Environment and Natural Resources Office(ENRO), KAMASIN(漁師の地域組織), Bayside Women s Association in Philippines Sibulan(BWAPS), Foster Care Project, Habitat for Humanity, Little Children in Philippines(LCP), Silliman Marine Laboratory, WWF など多数。 *費用: 約 25,000 フィリピン・ペソ (2010 年度実績) ■ タイ Payap University/ パヤップ大学 *実施期間: 6月下旬 8月上旬の約6週間 (2010 年度実績) 2004 年 以 来 、 毎 年 3 4 名 の 学 生 を 派 遣 。 こ れ ま で は McKean Rehabilitation Center(高齢者施設)でのサービス・ワーク、Volunteer Group for Children Development (VGCD)でのストリート・チルドレンの保護と世話、Community Care Network(CCN)での エイズ患者へのサポート、盲学校、聾唖学校、寺院(Wat Don Chan)の山岳民族子弟 向け学校での教育支援、現地 NGO のサポートなどを行った。週末には大学でリフレク ションがあり、各自の体験をシェアする。滞在先は大学寮やサービス先の関連施設、ホ ームステイなど。 *費用: 18,100 タイ・バーツ(2010 年度実績) 南アジア ■ インド Lady Doak College/ レディ・ドーク大学 *実施期間: 6月下旬 7月下旬の約4週間 (2010 年度実績) インド南部にある女子大学で、女性学と人権教育を重視する。2003 年から毎年 2 3 名、2007 年は、6名、2009 年は2名、2010 年は3名の学生を派遣した。サービス先は幼 稚園、小学校、孤児施設や現地 NGO(Reaching the Unreached、Love and Care )など 多数あり、同大学がコーディネートしてくれる。サービスのかたわら大学の行事への参加 も可能で、日本文化紹介の機会なども与えられる。滞在先は主に大学寮。 *費用: プログラム費 200 米ドル + その他 19,200 ルピー【滞在費、食費】 (2010 年度実績) アフリカ ■ マラウィ Washington State University/ ワシントン州立大学 *実施期間: 7月上旬 8 月中旬の約 6 週間 (2008 年度実績) 2004 年と 2005 年に 2 名、2008 年には 6 名の学生を派遣した。 10 マラウィはアフリカ大陸東南部内陸に位置する。人口は約 1,100 万人で、最貧国のひと つとされる。現地では、ワシントン州立大学(WSU)および EU,USAID,FAO 等の国際機 関や国際 NGO が 1999 年に共同で設立した Total Land Care (TLC)という NGO が受 入れ先となり、TLC のアシスタントとして活動を行う。TLC は持続可能と現地調達可能 の原則に基づき、小規模農家の生活レベル向上を目指す活動を行っている。足踏みポ ンプの有効性調査、キャベツの生産・市場調査等を行った。活動中は TLC 事務所近く のホテルに滞在。 *参加費: 2,525 米ドル (2008 年度実績) ☆SLAN パートナー機関参加者への留意事項☆ a. 春学期開講の「サービス・ラーニング入門」(GES045・2単位)と「サービス・ラーニング の実習準備」(SLR201・1単位)、秋学期開講(秋学期登録日前後の2日間ワークショッ プ)の「サービス経験の共有と評価」(SLR202・1単位)を必ず履修すること。やむを得 ない事情で履修できない場合には、実習コースの担当講師から許可を得ること。 b. 派遣先のグループごとに定期的に勉強会を行なうこと。 c. サービス活動後は SLC 主催の活動に積極的に参加すること。 特に、ICU 祭の参加は必須。 11 To Do List 4.履修手続き (夏休み中に活動の場合) 冬 学 期 1. SL プログラム説明会 (12/21) □ 説明会に参加 2. SLAN パートナー機関応募申込〆切 (1/25) SLAN 選考面接 (2 月中) SLAN 結果通知 (2 月中 下旬) 3. GE 予備登録日 (2/8-2/10) □ <GES045>の予備登録 GE 結果発表 (2/15) 4. IEE 海外オリエンテーション (3/2) □ オリエンに参加 5. 春学期クラス 『入門』<GES045>、 『実習準備』<SLR201>を履修 □ <SLR201>のオンライン登録 6. SL 参加希望の意思表明 SLC Web Step1-2 「学生プロフィールカード」 に入力後、印刷し、写真を貼り SLC に提出 □ Web Step1-2 の入力 □ 学生プロフィールカード (写真)の提出 7. 「個人海外/国内参加希望者面談」 (4-5 月中) □ 面談のアポ取り/面談実施 8. SL 履修手続きガイダンス (4/21, 4/26) □ ガイダンスに参加 春 学 期 □ SLAN 参加者は 「学生プロフィールカード」 (Web Step 1-2) と志望 理由のエッセイを提出 9. 活動先/内容が確定したら SL 活動申請 →SLC Web Step3 フォーマットは SLC ウエブサイトからダウンロー ド。提出期限は海外は 5/31、国内は 6/15。 [提出書類] (1) 「サービス・ラーニング活動計画書」 ※(1)のみオンライン入力。 (2) 「覚書」 (2部) ※SLAN 参加者は「覚書」は不要 (3) 「誓約書」 10. 事前勉強会の実施 (4 □ Web Step 3 の入力 □ 「サービス・ラーニング活動計画 書」の提出 (SL アドバイザーのサイン) □ 「覚書」 (2部)の提出 (SL センター長と受入先のサイン) □ 「誓約書」の提出 (保護者のサイン) 6 月) 12 11. 保険・旅程情報の提出 [提出書類] 1) 「保険・旅程情報」または「保険・滞在先情報」 2) アンケート (Pre-departure Survey) ※ 提出期限は 6 月中に開始する学生は開始 日 2 週間前まで、7-8 月中に開始する学生は 6/16 まで [保険] 学生サービス部で手続き 1)国内活動者 大学指定の「インターンシップ賠償責任保険」 2)海外活動者 夏 休 み □ 保険に加入 □ 「保険・旅程/滞在先 情報」の提出 □ 「アンケート」の提出 □ メーリングリストに 活動を投稿 12. サービス活動 (30 日以上) 13. 秋学期クラス 『サービス経験の共有と評価』 秋学期登録日前後、2 日間の集中ワークショッ プ(オンライン登録) <SLR202> □ ワークショップ参加(2 日間) □ <SLR202>のオンライン登録 30 日 相当以上 14. 履修登録 (秋学期登録日) サービス活動終了後の学期に実習科目履修 登録を行なう [登録方法] 登録日に SLC にてサインアップ [課題] 1) プレゼンテーション(活動報告) 2) ファイナル・レポートの提出 3) 受入先担当者からの「評価表」の提出 秋 学 期 15. 単位・グレードの付与 <SLR301> <SLR302> / <SLR202> 冬 学 期 オプション 冬学期クラス『SL 特別研究 I』<SLR381> 『SL 特別研究 II』<SLR382>を履修 オプション サービス・ラーニング修了証プログラム (→P.3) 13 □ <SLR301>または<SLR302>の 登録 (オンライン不可) □ プレゼン日程を SL アドバイザ ーと決める □ プレゼン日を SLC に報告 □ プレゼンの実施 □ レポートの提出 □ 「評価表」の提出 5. 評価 コミュニティ・サービス・ラーニング<SLR301>または国際サービス・ラーニング<SLR302>を履 修する学生は登録学期中に下記のことが課されます。 1. プレゼンテーションの実施 ・ ・ ・ ・ ・ 時間は1人20分、その後 Q&A を10分程度。資料を配布する場合、SLC で印刷可。 S-L アドバイザーと日程を調整する。詳細はレジ日に SLC からプリントが配られる。 S-L アドバイザーに必ず出席してもらう。その他、学生・教員の出席は自由。 PC 機器の手配が必要な場合(PPT 使用者)は、SLC に事前に報告する。 SLAN パートナー機関プログラム参加者は原則グループごとに行なう。 2. レポートの提出 ・ 提出先: サービス・ラーニング・センターに2部(プリントアウトしたもの) 1部は SLC で保管。1部は SLC から SL アドバイザーへ提出する。 ※ 活動先へ別途1部、各自お礼状を添えて郵送でレポートを送付すること。 ・ 執筆言語: 活動先の言語が英語の場合は英語、日本語の場合は日本語での執筆が 望ましい。海外 SL 活動者の中で日本語での執筆を希望する場合は、SL アドバイザーと相談の上決めること。 ・ 語数: 英語 10 枚程度(2,500 3,000 words が目安) 日本語 10 枚程度(10,000 字が目安) ※ なお、レポートは次年度以降の SL 活動者のために開示をしている。また、執筆 者の許可を得た上で、SLC ホームページへ掲載をすることがある。 3. 受け入れ機関からの活動評価表の提出 ・ 受け入れ機関からの評価表をもらい、学生が手渡しで SLC へ提出する。または、受け 入れ機関から SLC へ直接送ってもらう。 ・ 受け入れ機関から SLC へ送る場合は、FAX、メール、郵送のいずれも OK。 国際基督教大学 サービス・ラーニング・センター FAX: 0422-33-3685、 email: slc@icu.ac.jp、 住所:〒181-8585 三鷹市大沢 3-10-2 【プレゼン実施時期、提出物締切日】予定 履修登録学期 (2011 年度) 春学期 秋学期 冬学期 プレゼン時期 4月 5 月上旬(予定) 10 月中(予定) 1月 2 月上旬(予定) レポート提出期限 活動評価表提出期限 5 月 26 日(木) 4 月末日 11 月 4 日(金) 9 月末日 2 月 16 日(木) 12 月年末休暇前 秋学期のプレゼン時期は一週間程度の期間を定める予定であるが、詳しくは秋学期のレジ日 にプリントを配布する。 【単位・成績の付与】 プレゼンテーション、レポート、受け入れ機関からの活動評価表、SL アドバイザーとのやりと り、メーリングリストへの投稿、勉強会などを総合的に評価し、サービス・ラーニング・アドバイザ ーが成績を付与します。 14 6. FAQ s Q1 サ ー ビスを 実 施 す る前 後 に 、サ ー ビス・ラー ニ ング関 連 の コー スを とらな け れ ば い け な い の で しょうか ? A1 基本的に、春学期に「サービス・ラーニング入門」(GES045)と「サービス・ラーニングの実 習準備」(SLR201)を履修することを原則としています。履修ができない学生は担当講師 及び SLC に事前に必ずご相談ください。秋学期には「サービス経験の共有と評価」 (SLR202)が開講されます。このコースは秋学期登録日前後の 2 日間のワークショップと して行われます。夏休み中にサービス活動を行う学生は、このコースを履修すると、リフレ クションがより深いものとなり、秋学期にプレゼンテーションの実施やレポートを作成する のに大変効果的です。 Q2 「国 際 サ ー ビス・ラー ニ ン グ 」と「コミュニ テ ィ・サ ー ビス・ラー ニ ン グ 」の 違 い は 何 で すか? A2 基本的に「国際サービス・ラーニング」は海外の SLAN パートナー機関、国際機関、国際 NGO 等で行われるサービス活動、「コミュニティ・サービス・ラーニング」は国内の NGO や公的機関で行われるサービス活動と区別しています。しかし、国内で行われるサービ ス活動でも、活動内容が国際的な要素を含んでいる場合は、「国際サービス・ラーニン グ」の履修が可能です。迷ったときにはセンターにご相談ください。 Q3 海 外 で サ ー ビス活 動 を す る時 に 、前 後 に 旅 行 を して もよい で す か ? A3 安全配慮及び体調管理の観点から、サービス活動前後の私的な旅行や他の場所へ立 ち寄るということは、基本的には認めていません。サービス活動が始まる直前に現地へ 行き、活動が終わったら直ちに帰国してください。但し、妥当な理由があれば例外として 認める場合もあります。事前に必ずサービス・ラーニング・センターで相談してください。 例外として認められた場合も、フライト情報や宿泊先は必ず提出してもらいます。 Q4 サ ー ビス活 動 終 了 後 、す ぐに 1 年 間 の 交 換 留 学 へ 行 く予 定 な の で す が 、実 習 科 目 (「国 際 サ ー ビス・ラー ニ ン グ 」また は 「コミュニ テ ィ・サ ー ビス・ラー ニ ング」)の 履 修 は どの ように した らよい で しょうか ? A4 留学の予定が少しでもある人は、早めに SLC にその旨報告して下さい。個別に相談を受 けつけます。 15 Q5 企 業 な どで の イン ター ン は サ ー ビス活 動 として 認 め られ ます か ? A5 「国際サービス・ラーニング」か「コミュニティ・サービス・ラーニング」のいずれかに履修登 録するには、非営利機関での 30 日以上の無償活動でなければなりません。企業など営 利機関でのインターンシップは、サービス活動とは見なされません。 Q6 SLAN パ ー トナ ー 機 関 で の サ ー ビス内 容 は どの ように 決 まるの で しょうか ? A6 現地でのサービス先、サービス内容は基本的にパートナー機関の受け入れ担当者が決 めます。参加学生には事前に志望動機や興味分野についてエッセイを書いてもらいま す。それらのレポートは SLC から一括して現地の受け入れ担当者に送ります。エッセイ 内の動機や興味分野がサービス先、サービス内容を決める際の判断材料として反映さ れることがあります。 Q7 SLAN パ ー トナ ー 機 関 で の サ ー ビス・ラー ニ ン グ実 習 に は 、希 望 す る学 生 が 全 員 参 で きるの で しょうか ? 人 数 制 限 は あ ります か ? どの ような 基 準 で 選 考 され る の で しょうか ? A7 全員が行けるとは限りません。人数制限は特にありませんが、2010 年度は全体で 27 名 の学生が SLAN パートナー機関に参加しました。選考基準は、サービス・ラーニングへ の理解、モチベーション、ICU の代表としての資質、などです。 Q8 SLAN パ ー トナ ー 機 関 で 実 習 す る場 合 、費 用 は どれ くらい か か ります か ? A8 基本的に、旅費、滞在費、食費、保険などは学生の自己負担です。プログラム参加費が 必要な場合、自己負担は 10 万円以内、それ以上については ICU が一部サポートする 場合もあります。 なお、SLAN パートナー機関以外の、自分で探してきた国内外の機関 でのサービス活動にかかる費用は、原則としてすべて自己負担となります。 16 国際基督教大学 サービス・ラーニング・センター 〒181-8585 東京都三鷹市大沢 3-10-2 TEL: 0422-33-3687 FAX: 0422-33-3685 slc@icu.ac.jp http://web.icu.ac.jp/slc/
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