北イタリア治安情勢通報(2015年・第7号) ~地下鉄に乗り込む際のスリ

平 成 2 7 年 7 月 2 4 日
在ミラノ日本国総領事館・警備
北イタリア治安情勢通報(2015年・第7号)
~地下鉄に乗り込む際のスリに御注意~
昨年の「北イタリア治安情勢通報2014年第13号」及び「北イタリア治安情勢通報2015年
第6号」において,ミラノ中央駅での,スリ,置き引きの発生状況などについてお知らせしています。
本年6月末までに当館に提出された被害届の中で,最も多いものは,スリによる被害となっていま
す。特に中央駅での乗り換えの際や,乗車中に被害に遭われることが多いようです。
最近ミラノの地下鉄内で犯行を重ねていたスリ・グループの検挙について報道されていますが,当
館への被害届状況から見ると,依然として多くのスリ犯がミラノ周辺で活動していると思われます。
1.当館に寄せられた被害届の分析結果
当館には,今年6月末までに74件の被害が届けられており,地下鉄,列車内でのスリ被害は,
13件で約18パーセントを占めています。またその他の場所でのスリ被害を合わせますと盗難
被害は37件と全体の50パーセントに上ります。特に,ミラノ中央駅での乗り換え時や,車内
での被害が多発しています。
2.犯行手口及び防犯対策
手口その1
・地下鉄に乗り込む際に,背後から近づき,バッグに手を伸ばす。
・犯人は,次の駅で降りたり,乗車をやめてホームに止まるなどする。
● 犯人は,被害者をホームなどで物色しています。地下鉄などに乗り込む際には,後ろに不審な人物
がいないか振り向いてみるのもよいでしょう。
● 体が不自然に押されたり触られたりしたときは,すぐに所持品を確認しましょう。
● 「出し入れしやすい」場所は,
「盗まれやすい」場所です。
背後に回したリュックサック
大きく口の開いたバッグ
ズボンの後ろポケットに入れた財布
ジャケットの内ポケット
など,盗まれやすいところには貴重品を入れないようにしましょう。
● バッグの開口部は自分の目,手で守りましょう。ジッパーの引き手部分を持つなど警戒している姿
勢を見せるのもよいでしょう。
● 列車内や,立ち止まっている際にはリュックサックなどは,体の前で持ちましょう。また貴重品が
入っているバッグのポケットには鍵をかける,貴重品は分散して持つなどしましょう。
手口その2
空いている車内では,周囲を取り囲む,進路を塞ぐ,またはアクシデントを起こし
て被害者の注意をそらせ犯行に及ぶ。
● 車内や駅のホームで言いがかりをつけられたり,なれなれしく声をかけてくるような人がいた
ら気をつけましょう。共犯者が財布を盗むということもあります。
犯人像
犯人は,子連れ,妊婦などの女性が多く,イタリア人の犯人も多い。
● ミラノ中央駅付近での摘発をおそれて,犯人グループが別のターミナル駅に拠点を移している場合
があります。ドゥオモ駅,カドルナ駅,ガリバルディ駅なども注意してください。
2015年4月分から総領事館ホームページ「危険情報:北イタリアにおける日本人の犯罪被害情
報」内「日本人の被害情報」を改訂しています。
当館に提出された被害届の分析結果や,注意事項などについて記載していますので,ぜひ毎月御覧
になってください。
本通報に関する問い合わせ先
総領事館代表電話:02-6241141 rojikan@ml.mofa.go.jp (警備班)