2 単位(秋学期) 経済学部教授 ミクロ経済学 授業科目の内容: 日吉設置科目のミクロ経済学初級の内容を踏まえて,ミクロ経済 学の理論構造に関してさらに理解を深めることが講義の目的である。 中級Ⅰb では,厚生経済学、社会的選択理論、メカニズムデザイン の基礎が主要な講義内容となる。 テキスト(教科書): 特に用いない。 参考書: ・奥野正寛『ミクロ経済学』東京大学出版会,2008 年 ・西村和雄『ミクロ経済学』東洋経済新報社,1990 年 ・川又邦雄『市場機構と経済厚生』創文社、1991年 ・Hal Varian (1994) "Microeconomic Analysis" 3rd ed. Norton. 授業の計画: 1. 厚生経済学の基本定理 2. 社会的選択理論 3. マッチング理論 4. メカニズムデザインの基礎 2 単位(春学期) 経済学部教授 石橋 孝次 授業科目の内容: ゲーム理論が経済学に浸透して以来,ミクロ経済理論がカバーす る範囲は大きく広がってきた。伝統的には,完全競争市場の一般均 衡分析がミクロ経済学の骨格とされてきたが,ゲーム理論によって 基盤を与えられた産業組織の理論や情報とインセンティブの理論は, 現代ミクロ経済学の新たな骨格を形成している。伝統的な均衡理論 については,ミクロ経済学中級Ⅰで扱われる。このミクロ経済学中 級Ⅱでは,まず全体の理論的な基盤となるゲーム理論を解説した後, 産業組織・情報とインセンティブを中心にして,市場の失敗やオー クションについての講義を行う。 まず春学期のミクロ経済学中級Ⅱaでは,ゲーム理論・部分均衡分 析・産業組織の諸問題を主なテーマとする。 参考書: ・Watson, Strategy: An Introduction to Game Theory, Norton, 2002 ・ギボンズ(福岡・須田訳) 『経済学のためのゲーム理論入門』創文 社,1995 年 ・塩澤修平・石橋孝次・玉田康成(編著) 『現代ミクロ経済学:中級 コース』有斐閣,2006 年 授業の計画: Ⅰ:ゲーム理論 1. 戦略型ゲーム 2. 展開型ゲーム 3. 不完備情報ゲーム Ⅱ:部分均衡分析 4. 一般均衡と部分均衡 5. 総余剰と厚生分析 Ⅲ:産業組織 6. 寡占の静学モデル 7. 寡占の動学モデル 8. 製品差別化 各トピックごとに練習問題を配布する。また,練習問題に基づい た小テストを授業内で行う。 ミクロ経済学 ミクロ経済学 2 単位(秋学期) 経済学部准教授 玉田 康成 授業科目の内容: 春学期設置の「ミクロ経済学中級Ⅱa」に引き続き,市場の失敗, そして情報とインセンティブにまつわる諸問題(契約理論)を主な テーマとする。現実の経済では情報の非対称性に由来するインセン ティブの問題が数多く見られる。市場・組織・取引関係の様々な局 面で利用可能な情報には偏りがあり,経済主体が情報を戦略的に活 用すると,典型的にはモラルハザードなどの問題が発生し,個別企 業に代表される経済の効率性を損なうことになる。また,市場経済 そのものの信頼を損なう要因にもなり得る。本講義では,経済主体 に対して適切なインセンティブを与えるための契約や組織,制度に ついて,インセンティブ設計という観点から講義する。 参考書: ・塩澤修平・石橋孝次・玉田康成(編著) 『現代ミクロ経済学:中級 コース』有斐閣,2006年 ・マクミラン『経営戦略のゲーム理論―交渉・契約・入札の戦略分 析』有斐閣,1995年 ・ミルグロム・ロバーツ『組織の経済学』NTT 出版,1997年 ・柳川範之『契約と組織の経済学』東洋経済新報社,2000年 ・伊藤秀史『契約の経済理論』有斐閣,2003年 ・Laffont and Martimort, The Theory of Incentives: The Principal-Agent Model, Princeton Univ Press, 2001 ・Bolton and Dewatripont, Contract Theory, MIT Press, 2005 ・Hart, Firms, Contracts, and Financial Structures, Oxford Univ Press, 1995 授業の計画: 1. 市場の失敗:外部性と公共財 2. 期待効用理論 3. モラルハザード 4. アドバースセレクション 5. シグナリング 6. スクリーニング 7. オークション理論 8. 不完備契約と企業理論 2 単位(春学期) 経済学部准教授 グレーヴァ 香子 津曲 正俊 授業科目の内容: 日吉設置科目のミクロ経済学初級の内容を踏まえて,ミクロ経済 学の理論構造に関してさらに理解を深めることが講義の目的である。 消費者行動と生産者行動の理論と、不確実性下の意思決定理論が主 要な講義内容となる。 テキスト(教科書): 特に用いない。 参考書: ・奥野正寛・鈴村興太郎『ミクロ経済学Ⅰ,Ⅱ』岩波書店,1985 年,88 年 ・西村和雄『ミクロ経済学』東洋経済新報社,1990 年 ・Hal R. Varian, Microeconomic Analysis (3rd ed.), Norton, 1992 授業の計画: 1. 消費者行動の理論 2. 生産者行動の理論 3. 不確実性下の経済行動 時間が許すならば、「市場の部分均衡分析」についても扱う。な お,授業の進捗状況により,授業内容を多少変更する可能性もある。 マクロ経済学 2 単位(春学期) 経済学部教授 尾崎 裕之 授業科目の内容: 「集計された」経済変数について、その水準、動 マクロ経済学は、 向、他のそれとの関係、などを明らかにする経済学の一分野である。 この講義では、その分析に用いられる手法に焦点を当てて解説を行 うが、それによって、マクロ経済学という「方法」を参加者が習得 することを本講義の目的としたい。具体的には 1.競争均衡マクロモデル 2.非線形連立方程式の理論 1 修 士 課 程 ミクロ経済学 IV. マクロ経済政策論争 (10)安定化政策 (11)政府負債と財政赤字 V. マクロ経済学のミクロ的基礎 (12)消費 (13)投資 (14)貨幣の需要と供給 を解説する。 (1)では新古典派的なマクロ経済観を、単純なモデル を用いて解説する。特に、貨幣の中立性が示される。これに続いて (2)では、線形連立方程式の解法、微分による線形近似、陰関数定 理、などの若干の数学的準備を経て、非線形連立方程式の解法を解 説する。その応用として、いわゆる「IS-LM分析」にも触れ、 このモデルでは貨幣が均衡に影響を与え得ることを示す。 マクロ経済学 計量経済学中級 経済学部教授 経済学部准教授 2 単位(秋学期) 経済学部教授 尾崎 裕之 Panel Data 2nd ed, MIT press, 2011 ・ Paul A. Ruud An Introduction to Classical Econometrics Theory, Oxford UP, 2000 授業の計画: 1. Introduction:経済分析における統計的方法(1 回) 2. 古典的回帰モデル:実験室の仮定(5 回) 最小2 乗法とその統計的性質,最尤法とその統計的性質,仮説 検定,モデルの評価 3. 一般化最小2 乗法(6 回) 分散不均一性の問題,自己相関の問題 4. 操作変数法(3 回) 2 単位(春学期) 経済学部准教授 廣瀬 康生 授業科目の内容: 学部中級レベルのマクロ経済理論の習得を目指す。春学期は、マ クロ経済の長期の問題を考えるための古典派理論と経済成長理論を 中心に学ぶ。教科書および講義スライドには英語を用いるが、講義 は日本語で行う。 テキスト(教科書): Mankiw, N. Gregory. Macroeconomics (International edition), 7th edition, 2009. Worth Publishers. ISBN-10: 1429238127 参考書: 『マンキュー マクロ経済学 I 入門篇』第2版 N.グレゴリー・マン キュー著(足立・中谷・地主・柳川訳) 東洋経済新報社 2003年 ISBN-10:4492313222 『マンキュー マクロ経済学 II 応用篇』第2版 N.グレゴリー・マ ンキュー著(足立・中谷・地主・柳川訳) 東洋経済新報社 2004 年 ISBN-10:4492313346 授業の計画: I. 古典派の理論 (1)国民所得の決定と分配 (2)貨幣とインフレーション (3)開放経済 (4)失業 II. 経済成長の理論 (5)資本蓄積と人口成長:ソロー・モデル (6)ソロー・モデルの実証的・政策的含意 マクロ経済学 計量経済学中級 2 単位(秋学期) 離散的従属変数モデル、制限のある従属変数モデル 経済学部教授 河井 啓希 経済学部准教授 宮内 環 授業科目の内容: ミクロデータの計量経済学的分析に不可欠な離散的従属変数 (discrete dependent variable)、制限された従属変数(limited dependent variable)の問題について講義と演習を行う。ミクロデータの整備によ って、消費者や企業の行動に関して集計の度合いの低い観測が行わ れるようになり、合計や平均値などのように集計された変数につい ての分析方法とは異なる方法が要求されるようになってきている。 問題の所在を2 つの例によって示そう。第一の例として「就業率」 と就業という状態について。 「就業率」という変数は就労可能な労働 力人口に属する多くの主体について観察し、そのうち就業している 主体の割合を示したもので,「就業確率」の点推定値と考えられる。 これに対しミクロデータでは、個々の主体が就業の状態にある(y=1) のか無業の状態にある(y=0)のかが観察されている。この場合、 「就 業率(確率)」という変数は就業状態にあるか否かを示す離散的変 数 y とどのような関係にあり、y の値の発生をどのように叙述する のが適切なのだろうか。第二の例として賃金と限界生産力について。 賃金によってある主体の限界生産力が測定できるとすれば、賃金の 観察値が得られるのは、主体が就業している場合に限られる。他方、 就業していない主体の限界生産力はゼロとは限らない。すなわちそ の就業していない主体がもし働いたら得られるであろう賃金はゼロ であるとは限らない。仮にある水準以上の限界生産力を持つ主体の みが就業するとすれば、就業している主体の賃金のみによって得ら れる賃金の観測値の平均値は、潜在的なものも含めた限界生産力の 平均値とは系統的に乖離することになってしまうであろう。以上に 述べた問題については、観測資料の発生の仕組みを叙述する確率モ デルと観測値との関係を詳細に吟味することが必要であり、これら の間の関係を中心にして講義と演習を進める。演習はパーソナルコ ンピューターを用いながら行う。用いるソフトウェアについては、 2 単位(秋学期) 経済学部准教授 河井 啓希 宮内 環 授業科目の内容: 計量経済学の基礎的な理論を講義する。この授業ではテキストで 紹介されている様々な分析方法の手順を単に学ぶのではなく,(1) その理論的な背景や根拠について統計学的な知識を補足しながら納 得できるようにする,(2)経済分析にどのように応用することがで きるのかを知る, (3)PC を使った実習を通じて自分で分析ができる ようにする。予備知識としては統計学,微分積分,行列の知識,さ らには「計量経済学概論」または「計量経済学中級」の内容を前提 とする。計量ソフトについては知識がなくとも,この時間で習得で きるよう工夫する。 テキスト(教科書): 第1 回目の授業で指示する。 参考書: ・蓑谷千鳳彦『計量経済学大全』東洋経済新報社,2006年 ・William H. Greene, Econometric Analysis 7th ed. /ISE, Peason Ed, 2011 ・Jeffrey M. Wooldridge Econometric Analysis of Cross Section and 授業科目の内容: 本講義では、「古典派 vs ケインジアン」という対立軸を超えるも のとしての「ミクロ的な基礎付け」を持った新しいマクロ経済分析 の手法を中心に解説を行う。具体的には、 1.新しい古典派経済学とマクロ経済学のミクロ的基礎 2.貨幣の理論 を解説する。 「IS-LM 分析」はミクロ的な基礎を欠いており、経済主 体の期待形成、あるいは、政策変更に対するフィードバックを的確 にモデル化することができない、等の大きな問題点がある。そこで (1)では「IS-LM 分析」の手法に代わるものとしての、「ルーカス 革命」以降のマクロ経済分析の手法を詳しく解説する。本講義の中 心的部分である。特に、経済主体の「合理性」、および、経済の「均 衡」という2つの概念を中心に、現在のマクロ経済学の標準的な考 え方を説明する。 (2)では、世代重複モデル、清滝-ライト・モデ ルを用いながら、 (1)で用いたようなマクロ経済学的な方法論で貨 幣の持つ本質的な意味を考える。なお、本講義は、マクロ経済学中 級Iaの内容を理解していることを前提に行われる。 マクロ経済学 2 単位(春学期) 廣瀬 康生 授業科目の内容: 春学期に引き続き、学部中級レベルのマクロ経済理論の習得を目 指す。秋学期は、マクロ経済の短期的変動を考えるための諸理論と マクロ経済学のミクロ的基礎を中心に学ぶ。教科書および講義スラ イドには英語を用いるが、講義は日本語で行う。 テキスト(教科書): 春学期参照。 参考書: 春学期参照。 授業の計画: III. 景気循環の理論 (7)総需要・総供給モデル (8)マンデル・フレミング・モデル (9)ニューケインジアンDSGEモデル 2 数理統計学 数理統計学 経済学部教授 中妻 照雄 授業科目の内容: 秋学期の講義では,春学期の授業内容を踏まえて統計分析の理論 を学ぶ。特に, (1)統計的決定理論の枠組みでの推定法と(2)ネ イマン-ピアソン流の仮説検定を中心に学習する。成績は出席,宿 題および学期末の筆記試験によって決定される。 テキスト(教科書): ・吉田朋広『数理統計学』朝倉書店, 2006年 参考書: Amemiya, T., Advanced Econometrics, Harvard University Press, 1985. Berger, J. O., Statistical Decision Theory and Bayesian Analysis, 2nd ed., Springer, 1985. Lehmann, E. L., and J. P. Romano, Testing Statistical Hypotheses, 3nd ed., Springer, 2005. Lehmann, E. L., and G. Casella, Theory of Point Estimation, 2nd ed., Springer, 1998. Mood, A. M., F. A. Graybill, D. C. Boes, Introduction to the Theory of Statistics, 3rd ed., McGraw-Hill, 1974. 授業の計画: 第 1 回 意思決定としての統計的推論 第 2 回 損失関数,リスク関数,許容性 第 3 回 ミニマックス原理とベイズ原理 第 4 回 十分統計量 第 5 回 仮説検定の基本 第 6 回 ネイマン-ピアソンの補題 第 7 回 一様最強力検定 第 8 回 一様最強力不偏検定 第 9 回 極値推定量の漸近的性質 第10回 最尤推定量の漸近的性質 第11回 最尤推定量の効率性 第12回 尤度比検定,ワルド検定,ラグランジュ乗数検定 第13回 一般化積率法(GMM)1ー定義と漸近的性質 第14回 一般化積率法(GMM)2ー仮説検定 第15回 まとめ 2 単位(春学期) 経済学部教授 2 単位(秋学期) 中妻 照雄 授業科目の内容: 春学期の講義では確率論の基礎を学ぶ。確率論は数理統計学に理 論的基礎を与えるのみならず,理論経済学においてもモデル構築の ツールとして重要な役割を果たしている。特に本講義では,(1)学 部で習った確率に関する様々な諸概念(確率,確率変数,期待値な ど)を測度論の観点から見直し,(2)統計学における大標本理論の 基礎をなす大数の法則と中心極限定理を理解することを目指す。成 績は出席,宿題および学期末の筆記試験によって決定される。 テキスト(教科書): ・ツァピンスキ・コップ『測度と積分ー入門から確率論へ』 (二宮祥一・原啓介 訳)培風館, 2008年 ・佐藤担『はじめての確率論ー測度から確率へ』共立出版, 1994年 参考書: ・Billingsley, P. Probability and Measure,3rd ed., Wiley, 1995. ・Chung, K.L. A Course in Probability Theory, Academic Press, 2000. ・Feller,W., An Introduction to Probability Theory and Its Applications, vol.1 (3rd ed.) and vol.2 (2nd ed.), Wiley, 1968 and 1971. ・Rosenthal, J.S. A First Look at Rigorous Probability Theory, World Scientific, 2007. 授業の計画: 第 1 回 ルベーグ測度 第 2 回 確率測度 第 3 回 ルベーグ可測関数 第 4 回 確率変数 第 5 回 ルベーグ積分 第 6 回 期待値 第 7 回 積測度と結合分布 第 8 回 概収束、確率収束、法則収束 第 9 回 ボレル・カンテリの補題 第10回 大数の法則 第11回 特性関数 第12回 中心極限定理 第13回 ラドンーニコディムの定理 第14回 条件付期待値 第15回 まとめ 欧米経済史・日本経済史 欧米経済史・日本経済史 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 杉山 伸也 授業科目の内容: 本講義では,17 世紀の徳川幕府成立前後の時期から戦後まで約 400 年にわたる日本経済の変化をマクロ的に概観する。とくに日本 の経済発展の国際的・国内的環境と発展のメカニズムの解明に重点 をおき,民間経済の動向とともに,政府の対外政策,財政・金融政 策,産業政策について考察する。 「日本経済史a」 「日本経済史b」ともに、教室での授業とe-learning による授業からなるセット科目である。授業の詳細については,4 月7 日(木)1 限の授業で説明するので,履修希望者は説明会にかな らず出席すること。 テキスト(教科書): 杉山 伸也『日本経済史 近世〜現代』岩波書店,2011年 参考書: ・中村隆英『日本経済』(第3 版)東京大学出版会 ・新保博『近代日本経済史』創文社 ・梅村又次他編『日本経済史』全8 巻,岩波書店 ・三和良一・原朗編『近現代日本経済史要覧』 (補訂版)東京大学出 版会 授業の計画: 講義内容に関して詳しくは,「日本経済史」のサイト(http:// web.econ.keio.ac.jp/staff/sugiyama/mita-lec.html)を参照。授業のレジ ュメは,本科目のサイトで公開する。 3 修 士 課 程 講義や演習の中で述べるので、この点の予備知識は履修の前提とし ない。 テキスト(教科書): 春学期の教科書に同じ。 参考書: 春学期の参考書に同じ。 授業の計画: 1. 離散的確率変数の分布、最尤法、統計的仮説検定の復習 2. 潜在変数と離散的従属変数モデルあるいは離散的選択モデル: 経済学における展開を主として 3. 二値選択モデル:probit model, logit model の推定、限界効果、尤 度関数 4. 二値選択モデル:probit model, logit model に関する統計的仮説検 定 5. 二値選択モデル:コンピューターを用いた演習 6. 二値選択モデル:練習問題の解説 7. 多値選択モデル:multinomial logit model, conditional logit model および主体均衡論からの考察 8. 多値選択モデル:コンピューターを用いた演習 9. 制限のある従属変数モデル:truncated data, censored data, 母集団 モーメント 10. 制限のある従属変数モデル:主体均衡論からの考察 11. 制限のある従属変数モデル:the Tobit model, sample selection model の推定、限界効果、尤度関数 12. 制限のある従属変数モデル:the Tobit model, sample selection model に関する統計的仮説検定 13. 制限のある従属変数モデル:コンピューターを用いた演習 14. 制限のある従属変数モデル:練習問題の解説 15. 離散的選択モデル、制限のある従属変数モデルのまとめ 欧米経済史・日本経済史 5.社会的選択理論 6.メカニズムデザインの理論 2 単位(春学期) 経済学部教授 長谷川 淳一 授業科目の内容: 近代以降のイギリスを,とくに都市に焦点を当て,日本との比較 も念頭に入れて,検討する。具体的には,第二次世界大戦中に空襲 を受けた戦災都市の復興を中心的な検討課題とする。 1. 産業革命と都市化 2. 都市史研究の概観 3. 戦後復興と福祉国家 4. 戦災復興研究の意義と課題 5. ランズベリーの戦災復興 6. コヴェントリーの戦災復興 7. ポーツマスの戦災復興 8. コンセンサス・ポリティックスについて 9. 豊かな時代の改革 10. 寛容社会論 11. 近年の都市再開発 12. 東京・大阪の戦災復興 13. 地方都市の戦災復興 14. 戦後の都市政策の展開 テキスト(教科書): ティラッソー・松村高夫・メイソン・長谷川淳一『戦災復興の日 英比較』知泉書館,2006 年 参考書: 適宜,紹介する。 授業の計画: 第1回目の授業を,イントロダクションとし,授業の計画,受講上 の注意や成績評価方法について詳しく説明する。 経済学説・経済思想 マクロ経済学上級 経済学部教授 経済学部教授 2 単位(春学期) マクロ経済学上級 2 単位(春学期) 経済学部教授 経済学部教授 伊藤 幹夫 授業科目の内容: 今年度は,RBCモデル(Real Business Cycle model)と,その後継モ デルといえるDSGE(Dynamic Stochastic General Equilibrium model)を とりあげ,テクニカルな部分を含めて丁寧に解説します.合理的期 待オペレータが入るforward lookingな構造に起因するモデルの困難に ついては,合理的期待の考え方に立ち戻って,特に詳しく解説しま す.これはDSGEモデルは,確率過程や時系列解析・Dynareのような コンピュータソフトに関する予備知識がないと,理解することが困 難だからです. (理解せずともモデルを作ってコンピューターに頼り きりの分析も可能ではありますが.)また,DSGEがなぜコンピュー タに頼らなくてはいけないかの部分に関して,数理的に突っ込んだ 議論を行いますし,実証において既存の計量経済学の方法論とDSGE の方法論がどう違うかも解説します. テキスト(教科書): McCandless, G.(2008) The ABCs of RBCs, Harvard University Press 参考書: Walsh,C (2003). Monetary Theory and Policy, MIT Press 『ファイナンスのための確率解析 I』S.E.シュリーブ著 長山いず み他訳 シュプリンガー・ジャパン 2006年 授業の計画: 1. 近年のマクロ経済学の動向 2. 動学的最適化理論: 非確率論的モデル 3. 確率論の基礎 4. 確率過程論の基礎 5. 条件付期待値と合理的期待形成 6. 情報増大系について 7. 動学的最適化理論: 確率論的モデル 8. 最適成長モデルの必要条件 9. 実景気循環理論(RBC)入門 10.forward looking modelの解法の数理 2 単位(秋学期) 経済学部准教授 経済学部准教授 2 単位(秋学期) 経済学部准教授 須田 伸一 穂刈 享 授業科目の内容: 経済学部設置の「ミクロ経済学中級Ⅰ」および「ミクロ経済学中 級Ⅱ」を履修した者を対象として,個別経済主体行動の基本的性質 について講義する。 テキスト(教科書): ・ Mas-Colell, Whinston, and Green, Microeconomic Theory ,Oxford University Press, 1995 参考書: 授業時に指示する。 授業の計画: 1. 消費者行動 2. 生産者行動 3. 不確実性下の経済行動 ミクロ経済学上級 尾崎 裕之 前多 康男 授業科目の内容: マクロ経済の諸問題を扱う基本的なモデルとしてはいくつかの型 がある.時間の取り扱い方で離散型と連続型に分かれ,対象とする 期間の長さによって,有限期のモデルと無限期のモデル,また基本 的な枠組みで世代重複モデル,無限期まで生きる経済主体のモデル 等に分かれる.このマクロ経済学上級では,特に,モデルの基本的 な構造に焦点を置く.講義の目的は,無限期まで生きる経済主体の モデル,および世代重複モデルの基本的な枠組みを理解し,実際の モデル構築に自在に理論を使用できるようになることにある.また, そのための数学ツールをマスターすることも本講義の目的とするが, 主にモデルの使い方が講義の主な内容であり,高度に数学的な講義 にはならない.したがって,履修者の数学的なバックグラウンドと しては,基本的な微分・積分に関する知識を想定している.受講者 には,積極的に学習する態度が望まれる.内容として以下を含む. (1)経済環境の描写,(2)競争均衡, (3)政府の導入, (4)新古典 派成長モデル,(5)貨幣モデル. テキスト(教科書): 前半では、特にテキストは用いない。後半では,マッキャンドレ ス・ウォレス著,川又・國府田・酒井・前多訳,「動学マクロ経済 学」,1994年,創文社, (原書:Introduction to Dynamic Macroeconomics, Harvard)(注:2刷で1刷のタイプミスが訂正されている)を使用す る. 参考書: Azariadis, C., Intertemporal Macroeconomics, 1993, Blackwell. Sargent, T.J., Dynamic Macroeconomic Theory, 1987, Harvard. Roger E. A. Farmer, Macroeconomics of Self-fulfilling Prophecies (Second Edition), 1999, MIT Press. Stokey, N.L. and R.E. Lucas, Recursive Methods in Economic Dynamics, 1989, Harvard. 休講 ミクロ経済学上級 2 単位(春学期) 坂井 豊貴 玉田 康成 授業科目の内容: 春学期に開講される「ミクロ経済学上級」に引き続き,ミクロ経 済学の理論について講義する。 テキスト(教科書): ・ Mas-Colell, Whinston and Green, Microeconomic Theory ,Oxford University Press, 1995 授業の計画: 1.厚生経済学の基本定理 2.競争均衡とコア 3.競争均衡の存在 4.不確実性下の競争均衡 4 マクロ経済学上級 2 単位(秋学期) 経済学部准教授 廣瀬 康生 授業科目の内容: DSGEモデル(Dynamic Stochastic General Equilibrium Model:動学 的確率的一般均衡モデル)に関する講義を行う。DSGEモデルは、フ ォワードルッキングな経済主体の最適化行動から導かれる行動方程 式と市場の均衡条件を組み合わせたマクロ経済モデルであり、近年 のマクロ経済分析の標準ツールの一つとなっている。DSGEモデルに は、最もシンプルなRBC(Real Business Cycle)モデルをその基本形 として、様々な種類が存在するが、本講義では、主に海外の学界・ 中央銀行において金融政策分析に頻繁に用いられているニューケイ ンジアンモデルを中心に取り扱う。 本講義では、特に、DSGEモデルを用いた数量分析および実証分析 を行うための手法を習得することを目標とする。履修者は、手計算 によってanalyticalなスキルを高める課題に加えて、MATLABや GAUSSといったソフトウェアを用いてnumericalなスキルを養う実習 課題を提出することが求められる。なお、履修者は動学的最適化問 題を解くことができることを前提として講義を進める。 テキスト(教科書): 特に指定しない。 参考書: 加藤涼『現代マクロ経済学講義―動学的一般モデル入門』東洋経 済新報社 2006年 Jordi Gali, Monetary Policy, Inflation, and the Business Cycle: An Introduction to the New Keynesian Framework, Princeton University Press, 2008. Carl E. Walsh, Monetary Theory and Policy, 2nd edition, MIT Press, 2003. David N. Dejong and Chetan Dave, Structural Macroeconometrics, Princeton University Press, 2007. Fabio Canova, Methods for Applied Macroeconomic Research, Princeton University Press, 2007. Tony Lancaster, An Introduction to Modern Bayesian Econometrics, Blackwell Publishing, 2004. 授業の計画: 1.DSGEモデルとは 2.ニューケインジアンモデルの導出 3.合理的期待モデルの解法 4.カリブレーション、インパルス応答、分散分析 5.ニューケインジアンモデルの拡張 6.ベイズ推計手法を用いたパラメータの推計 7.モデルの比較・選択 8.推計されたDSGEモデルの応用例 経済数学(Ⅰ-A) 2 単位(春学期) 経済数学と非線形写像 訪問教授 授業科目の内容: 現代経済数学を展開するに十分なn 次元ユークリッド空間やヒル ベルト空間を復習するとともに,バナッハ空間の基本的命題を議論 する.つぎに,経済数学において重要である均衡問題や変分問題を 上記の空間で捉え,それらの問題から発生する非線形の問題を経済 数学の新しい問題の形に定式化する.そのあと,その問題に関係す る新しい,重要な非線形写像をいくつかとり挙げ,それらの写像の 不動点定理や,弱収束定理,強収束定理などの意味と問題点をわか りやすい形で講義する.講義の過程において,いくつかの未解決問 題をも提供し,その解決をも試みる. テキスト(教科書): 凸解析と不動点近似,高橋渉著,横浜図書,2000年 非線形・凸解析学入門,高橋渉著,横浜図書,2005年 参考書: Wataru Takahashi (2000), Nonlinear Functional Analysis, Yokohama Publishers 授業の計画: 第1回 ガイダンス Day1: Guidance 第2回 バナッハ空間 (1) Day2: Banach Spaces (1) 第3回 バナッハ空間 (2) Day3: Banach Spaces (2) 第4回 いくつかの問題 Day4: Some Problems 第5回 新しい非線形写像 (1) Day5: New Nonlinear Operators (1) 第6回 新しい非線形写像 (2) Day6: New Nonlinear Operators (2) 第7回 不動点定理 (1) Day7: Fixed Point Theorems (1) 第8回 不動点定理 (2) Day8: Fixed Point Theorems (2) 第9回 平均収束定理 (1) Day9: Mean Convergence Theorems (1) 第10回 平均収束定理(2) Day10: Mean Convergence Theorems (2) 第11回 収束定理 (1) Day11: Convergence Theorems (1) 第12回 収束定理 (2) Day12: Convergence Theorems (2) 第13回 応用 (1) Day13: Applications (1) 第14回 応用 (2) Day14: Applications (2) 第15回 まとめ Day15: Review of the Course 経済数学(Ⅰ-B) 2 単位(秋学期) 数理経済学(Ⅰ-A) 2 単位(春学期) 数理経済学(Ⅰ-B) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 経済学部教授 高橋 渉 経済学部教授 丸山 徹 (春) 須田 伸一 (秋) 丸山 徹 授業科目の内容: 1階非線形偏微分方程式とFrobeniusの定理。 (春学期) 授業科目の内容: 一般均衡理論の数理的構造を研究するために必要な数学からの準 備を行う。 1.Euclid空間の位相 2.凸集合 3.多価函数の連続性 4.不動点定理と変分不等式 その他 テキスト(教科書): ・丸山 徹『経済数学』知泉書館,平成14年 参考書: ・G.ドブリュー(丸山訳) 『価値の理論』東洋経済新報社,昭和52年 ・丸山 徹『数理経済学の方法』創文社,平成7年 経済数学(Ⅱ-A) 2 単位(春学期) 経済学部教授 池田 薫 授業科目の内容: 経済学を学ぶ上で必要な解析学の講義を行います。みなさんは微 分積分の講義で積分を習われたことと思います。この積分は正確に はリーマン積分といいます。積分とは図形の長さ、面積、体積を計 算するための学問でその歴史はふるく人間が土地の面積や道の長さ など測り始めた時から生まれました。17世紀ニュートンやライプ ニッツが物理学の観点から微分学と積分学の表裏一体の関係を見出 しました。そして19世紀ドイツの数学者リーマンが今みなさんが 習っている形に積分の理論を整備しました。しかし積分可能な関数 を広げるため、あるいは長さ、面積、体積の概念を広げるために新 たな積分学が必要になりました。それは20世紀初頭フランスの数 5 修 士 課 程 (秋学期) 授業科目の内容: 一般均衡理論とその数理的構造について講義する。 テキスト(教科書): ・Mas-Colell, Whinston, Green, Microeconomic Theory, Oxford U.P., 1995 授業の計画: 一般均衡理論 1.主体的均衡の理論 2.競争均衡の存在 3.厚生経済学の基本定理 4.正則経済の理論 11.カリブレーションとは 12.RBCからDSGEへ 13.典型的なDSGE 14.DSGEの実証とその問題点 15.総括 学者アンリ・ルベーグによる学位論文「Inte'grale, Longueur, Aire'」に より世に出て今日彼の名を冠しルベーグ積分と呼ばれています。ル ベーグ積分はリーマン積分を包摂する概念で経済学においても金融 工学やゲームの理論において必要不可欠な基盤的な数学の理論とな っています。この講義では基礎から始めて従来の積分の理論と比較 しながら丁寧にルベーグ積分についてお話していきたいと思います。 参考書: 解析概論 高木貞治著 岩波書店 経済数学(Ⅱ-B) 院生向けのメッセージ:経済数学(Ⅲ-A)を履修することが望まし い。 テキスト(教科書): ウェブで配布する。 参考書: 授業中に紹介する。 授業の計画: 1. 可測空間と可測関数 2. 測度と測度空間 3. ルベーグ積分と収束定理 4. 測度の構成 5. 直積測度と逐次積分 6. 加法的集合関数とラドン・ニコディムの定理 7. 関数空間 2 単位(秋学期) 経済学部教授 池田 薫 授業科目の内容: 春学期に続きルベーグ積分の講義を行います. さらに無限級数や一 様収束について講義を行い, 応用として関数解析の初歩的な話, たと えばバナッハ空間論やヒルベルト空間論についてお話したいと考え ています。こうした話は経済学において最適化理論やゲームの理論 と深く関わりを持つためこれらの話に興味をもたれる方の御来聴も 歓迎します. 参考書: 解析概論 高木貞治著、岩波書店 関数解析1,2 岡本久、中村周著、岩波講座現代数学の基礎 6 岩波書店 経済数学(Ⅳ-A) 2 単位(春学期) 経済数学(Ⅳ-B) 2 単位(秋学期) 講師 授業科目の内容: 時間的に変化する自然現象や社会現象を数学的に分析するための 数理モデルは微分方程式を用いて定式化されることが多く,微分方 程式は経済現象の数理モデルを学ぶ上でも不可欠なツールである。 また微分方程式による現象の定式化と解析は近代科学のもっとも基 本的な精神の表現でもある。 本講義では,基礎的な微分積分の知識をもとにして,演習も交え て常微分方程式の基礎的な解法を学ぶ。前期では主に線型微分方程 式の理論と解法を学ぶ。後期では、非線形系微分方程式システムを 解析する力学系的な観点を扱う。 参考書: ・M. ブラウン 「微分方程式」(上)(下),シュプリンガー・フェ アラーク東京,2001 年 ・柳田英二・栄伸一郎 「常微分方程式論」朝倉書店,2002 年 ・Hirsch・Smale・Devaney 「力学系入門―微分方程式からカオスま で」,共立出版, 2007年 授業の計画: 1)1階微分方程式の理論と演習 2)2階線型微分方程式の理論と演習 3)線型微分方程式の一般理論 4)周期係数をもつ線型微分方程式 5)力学系理論入門 6)微分方程式を用いた数理モデルとその解析 経済数学(Ⅲ-A) 2 単位(春学期) 経済数学(Ⅲ-B) 2 単位(秋学期) [春] 距離空間と位相空間 [秋] ルベーグ積分 訪問教授 商学部教授 稲葉 寿 高橋 渉 (春) 小宮 英敏 (秋) (春学期) 授業科目の内容: 2 次元ユークリッド空間(平面)をモデルにして,距離空間や位相空 間が簡単に議論できる.この講義では,集合と写像から始めて,現 代数学を理解する上で一番基本となる 「距離空間」を勉強し,その後距離空間をモデルにして「位相空間」 を勉強する.距離空間を勉強した後で位相空間を勉強することには 2つの意義がある.一つは位相空間を勉強することによって,距離 空間の理解が深まることであり,もう一つは本来位相空間の知識が 必要な多くの大事な対象(例えば, 無限次元空間など)があり,そこで は位相空間の知識が要求されるのである. 開集合,関数の連続性,コンパクト性,完備性などの言葉の意味を 理解し,同時に数学の抽象的な議論にも慣れてもらいたい. 院生向けのメッセージ: 経済数学(Ⅲ-B)と一緒に履修することが 望ましい。 テキスト(教科書): 『距離空間と位相空間』高橋 渉著 横浜図書 2001年 ISBN: 978-4946552-06-9 参考書: 授業中に紹介する。 授業の計画: 1. 集合と写像 2. 距離空間の定義と例 3. 開集合と閉集合 4. 連続関数 5. 完備距離空間 6. 位相空間の定義と例 7. 基礎概念 8. 連続写像 9. 分離条件 10. コンパクト性 11. 特論 経済数学(Ⅴ-A) 2 単位(春学期) 経済数学(Ⅴ-B) 2 単位(秋学期) 経済リスクと確率論 講師 黒田 耕嗣 授業科目の内容: 前期は離散確率を用いて情報構造, 条件付期待値、マルチンゲール など概念を解説し、それを多期間市場モデルに適用しBlack-Sholes式 を導く。後期は測度論的確率論、ブラウン運動の解説に始まりIto Calculus を用いたファイナンス理論について講義する。数学的証明 よりもどのように確率解析を使うのかに重きを置く。 テキスト(教科書): とくに指定はしないが文献は授業中にあげていく。 授業の計画: 春学期は離散確率空間をもとにして以下の内容で講義する。また, 生保数理,損保数理への応用についても講義の中で取り上げる。 1. Random walk を例にとり,確率空間,確率変数,確率分布につ いて解説する 2. 確率分布の期待値,分散及びモーメント母関数の性質について 述べる 3. 有限確率空間をもとにしたinformation structure と離散時間株式 市場モデル,条件付期待値とマルチンゲールについて 4. 平衡価格測度と裁定戦略 5. 離散確率解析を用いたオプション価格式の導出とBlack-Sholes の 公式について 秋学期は連続系を取り扱う。 1. リーマン積分からルベーグ積分へ (秋学期) 授業科目の内容: 測度論あるいはルベーグ積分論とよばれる分野の基礎知識を講義 する。これは確率論を展開するための基礎であるとともに、関数空 間の理解には不可欠のものである。従って、数理的な趣の強い経済 学の諸分野を理解するための基本の一分野を提供するものである。 6 修 士 課 程 ・岡田章『ゲーム理論』有斐閣,1996 年 授業の計画: 1. ゲームとは 2. 標準(戦略)形ゲームとその解 3. 展開形ゲームとその解 4. 繰り返しゲーム 5. ベイジアンゲーム 6. シグナリングゲーム 2. 測度空間とルベーグ積分の定義について 3. ルベーグの収束定理について 4. 測度論的確率論の概要(確率変数列の収束,大数の法則,中心 極限定理) 5. Random walk からBrown 運動へ 6. Brown 運動の性質(Markov 性,マルチンゲール性,Maximal process について) 7. 確率積分とIto の公式について 8. ファイナンスへの応用について(数理ファイナンスへの序論) ゲームの理論 2 単位(秋学期) 経済数学(Ⅵ-A) 2 単位(春学期) 経済学部教授 経済学部教授 西岡 久美子 授業科目の内容: 理論経済学のみならず多くの分野で重要な分析道具となっている ゲーム理論の基礎と応用を講義する.春学期の非協力ゲームに続い て秋学期は協力ゲームを中心に講義する.具体的応用例を数多く提 示する.必要な数学は適宜補足説明するが,経済数学の履修は助け になる.成績は学期末試験のみで決まるが,CとD の境目の場合だ け随時行うレポート提出状況も参考にする。 テキスト(教科書): 特になし。 参考書: ・中山幹夫『社会的ゲームの理論入門』勁草書房,2006 年 ・岡田章『ゲーム理論』有斐閣,1996年 ・ギボンズ(須田・福岡訳) 『経済学のためのゲーム理論入門』創文 社,1995 年 ・小澤・中村・グレーヴァ(編) 『公共経済学の理論と実際』東洋経 済新報社,2004 年,第5 章,1996 年 授業の計画: 1. 協力ゲームとは;提携値と配分;基本三角形;協力ゲームの応 用例. 2. 協力ゲームの解:安定集合とコア;例示. 3. 協力ゲームの解:仁とシャープレイ値;例示. 4. 対称ゲームと凸ゲームの解;コア,仁,シャープレイ値;例示. 5. 応用ゲーム分析I:ゴミ戦争と仁;湖の汚染と凸性. 6. 応用ゲーム分析II:排出量取引と仁;コモンズのゲーム 7. 応用ゲーム分析III: 公共財ゲーム;破産ゲーム. 8. 応用ゲーム分析IV: 多数決ゲームと拒否権者;情報の拡散停止取 引 9. 問題演習と解答 10. 反双対性分析I:反双対ゲームと凸性;反双対コア,仁,シャ ープレイ値 11. 反双対性分析II:滑走路の費用負担と談合オークション:シャ ープレイ値の応用 12. 破産ゲームと公共財ゲーム:仁の応用. 13. コアの存在と平衡ゲーム;市場ゲーム. 14. 交渉集合,カーネル,仁. 15. 凸ゲームの協力解,コア,仁およびシャープレイ値 授業科目の内容: 1年次に学んだ線形代数、線形代数続論の知識を前提に数ベクト ル空間を一般化したベクトル空間の概念について学ぶ。一般ベクト ル空間を使うことにより定数係数線形微分方程式や定数係数線形差 分方程式を解くことができるようになる。 この講義を通して、公理から出発して証明を積み重ねて理論を作 り上げていくことを学んでほしい。そうすれば数学の専門書を読む 力がつくであろう。 講義中に証明を中心に演習を行う。 テキスト(教科書): 「代数学」西岡久美子著 授業の計画: 1)ベクトル空間 2)部分空間と基底 3)線形写像 4)同型写像 5)多項式の性質 6)線形写像と直和分解 7)定数係数線形微分方程式 8)定数係数線形差分方程式 経済数学(Ⅵ-B) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 西岡 久美子 授業科目の内容: 春学期の代数学a、経済数学(VI-A)の知識を前提に、行列の対角化 やJordan標準型、定数係数連立線形差分方程式、定数係数連立線形 微分方程式の解について学ぶ。また産業連関等で使われる PerronFrobenius の定理を証明する。 講義中に演習を行う。 テキスト(教科書): 「代数学」西岡久美子著 授業の計画: 1)固有値と固有ベクトル 2)行列の対角化 3)Jordan 標準型 4)定数係数連立線形差分方程式 5)定数係数連立線形微分方程式 6) Perron-Frobenius の定理 ゲームの理論上級 2 単位(春学期) 経済学部教授 グレーヴァ 香子 経済学部教授 中山 幹夫 ゲームの理論 2 単位(春学期) 経済学部教授 中山 幹夫 授業科目の内容: この授業では講義と演習を通じて,経済分析に使われるゲーム理 論を学ぶ。学部レベルの初級ゲーム理論の知識を前提とする。 テキスト(教科書): 特になし。 後半(中山)の講義資料は,http://web.econ.keio.ac.jp/staff/nakayama/ master.html より各自ダウンロード,また,KeioJPにも適宜アップする. 参考書: 1. Fudenberg and Tirole, Game Theory , MIT Press, 1991 2. Osborne and Rubinstein, A Course in Game Theory , MIT Press, 1994 3. 中山,船木,武藤共著『協力ゲーム理論』勁草書房,2008年 4. 岡田章『ゲーム理論』有斐閣,1996 年 授業の計画: 1. 非協力ゲーム (a) ナッシュ均衡の存在定理 (b) Trembling-hand Perfect 均衡、Proper均衡 グレーヴァ 香子 授業科目の内容: 理論経済学のみならず多くの分野で重要な分析道具となっている ゲーム理論の基礎と応用を講義する。春学期は非協力ゲームについ て講義する。必要な数学は適宜補足説明するが,経済数学を履修し ているとさらに望ましい。ときどき実際にゲームを行う。 テキスト(教科書): グレーヴァ香子『非協力ゲーム理論』知泉書館 2011年刊行予定 (間に合わない場合は必要ない) 参考書: ・小澤・中村・グレーヴァ(編) 『公共経済学の理論と実際』東洋経 済新報社,2004 年,第5章 ・中山幹夫『社会的ゲームの理論入門』勁草書房,2005 年 ・ギボンズ(須田・福岡訳) 『経済学のためのゲーム理論入門』創文 社,1995 年 7 (c) 逐次均衡 (d) 相関均衡 (e) 進化ゲーム 2. 協力ゲーム (a) TU ゲームと解 (b) TU平衡ゲームとコア (c) 有効性形式 (d) 交渉集合,カーネル,仁 (e) 反双対ゲーム 市場の質の経済動学(グローバル COE 連携科目) 2 単位 (秋学期) 講師 小松原 崇史 講師 矢野 誠 授業科目の内容: 慶應義塾大学では,「市場の質理論」にもとづいて,平成15 年度 から19 年度にかけて,経済学研究科と商学研究科が連携し,21 世紀 COE プログラム「市場の質に関する理論形成とパネル実証分析」を 推進してきた。さらに,平成20年度からは,経済学研究科および商 学研究科が,京都大学経済研究所と連携し,グローバルCOE プログ ラム「市場の高質化と市場インフラの総合的設計」をスタートさせ ている。 本講義は,春学期の講義の後を受け,グローバルCOE連携科目と して,プログラムの理論的成果を紹介することを目的としている。 市場の質は慶應義塾大学から始まった,経済学的に新しい考え方 であり,研究成果の中にはすでに学問的に高く評価され,国際的な 雑誌にも掲載されているものが数多い。こうした研究を系統立てて 理解することは,修士論文や博士論文を作成する上で有益だと考え られる。 テキスト(教科書): ・矢野誠『ミクロ経済学の応用』岩波書店,2001a ・矢野誠『ミクロ経済学の基礎』岩波書店,2001b ・矢野誠『「質の時代」のシステム改革』岩波書店,2005 年 ・矢野誠『法と経済学』東京大学出版会,2007 年 ・Yano, M., ed., The Japanese Economy - A Market Quality Perspective , Keio University Press, 2008 参考書: 1. 価格競争の役割について ・ Dastidar, K. G.,“ On the Existence of Pure Strategy Bertrand Equilibrium,” Economic Theory 5, 19-32, 1995 ・Grossman, S., “Nash Equilibrium and the Industrial Organization of Markets with Large Fixed Cost, ”Econometrica 49, 1149-1172, 1981 ・ Novshek, W.,“ Cournot Equilibrium with Free Entry,” Review of Economic Studies 47, 473-486, 1980 ・Novshek, W., and H. Sonnenschein, “Cournot and Walras Equilibrium,” Journal of Economic Theory 19, 223-266, 1978 ・Yano, M., “Coexistence of Large Firms and Less Efficient Small Firms under Price Competition with Free Entry,” International Journal of Economic Theory 1, 167-188, 2005 ・Yano, M., “A Price Competition Game under Free Entry,”Economic Theory 29, 395-414, 2006 2. M&A 市場について ・Akerof, G. A., “The Market for “Lemons”: Quality Uncertainty and the Market Mechanism,” Quarterly Journal of Economics 84, 488-500, 1970 ・ Yano, M., and T. Komatsubara,“ Law and Economics of M&A Markets,” in Makoto Yano, ed.,The Japanese Economy - A Market Quality Perspective , Keio University Press, 2008 3. 価格の公正性について ・Yano, M., “Competitive Fairness and the Concept of a Fair Price under Delaware Law on M&A,” International Journal of Economic Theory 4, 175-190, 2008a ・Yano, M., “The Foundation of Market Quality Economics,” Japanese Economic Review, forthcoming , 2008b 4. 市場参入について ・Baumol, W., J. Panzar, and R. Willig, Contestable Markets and the Theory of Industrial Structure , Harcourt Brace Jovanovich, 1982 ・Yano, M., and F. Dei, “Network Externalities, Discrete Demand Shifts, and Sub-Marginal-Cost Pricing,”Canadian Journal of Economics 39, 455-476, 2006a ・Yano, M., and F. Dei, “Network Externalities, Lexicographic Demand Shifts, and Marginal Cost Dumping,” Keio Economic Studies 42, 115-130, 2006b 5. 市場の内生的形成について ・Coase, R. H., “The Problem of Social Cost,” Journal of Law and Economics 3, 1-44, 1960 ・ Demsetz, H., “Toward a Theory of Property Rights,”American Economic Review 57, 347-359, 1967 市場の質の基礎理論(グローバル COE 連携科目) 2 単位 (春学期) 講師 小松原 崇史 授業科目の内容: 本講義は,慶應義塾大学大学院経済学研究科および商学研究科が, 京都大学経済研究所と連携して行っている,文部科学省グローバル COEプログラム「市場の高質化と市場インフラの総合的設計」の連 携科目として,市場の質についての基礎的な理論を解説する。学部 と大学院修士課程の併設科目である。 一口に市場と言っても,良い市場もあれば,悪い市場もある。 「市 場の質理論」は,より良い市場の形成によって現実の経済問題を解 決しようという,新しい視点に立つ。市場の質の研究は慶應義塾大 学で始められたものであり,各方面から高い評価を得ている。たと えば,神戸大学の出井文男教授からは, 「良い市場とは何か?という 問いかけは,経済学における基本的アイデアとして,おそらく最初 の日本発のものと思われる。…(この)問いかけは普遍的で…例え ば,BRICsと呼ばれるブラジル,ロシア,インド,中国の4か国の人 々が(それから)得るものは大きい」 (三田学会雑誌,98巻2号,2005 年7月,書評欄)と高く評価された。 伝統的な経済学では「市場の失敗と成功」という二元論的な観点 で市場が分析されてきた。それが直輸入されたせいか,特に我が国 では昨今の金融危機のような問題は即「市場の失敗」の結果だとい う「市場性悪説」に話が落ち着くことが多い。それでは政府の規制 を増やすだけで,市場の質は低いままに放置され続けることになる。 市場の質は,市場における競争の質,情報の質,商品の質などで 決定される。市場は,環境さえ整えば,自らを高質化し,問題を解 決する力を持つ。それが経済の健全な発展成長を支えてきた。我が 国では「市場=弱肉強食の場」という議論も多い。しかし,アメリ カでは, 「弱肉強食的行為」を禁止する反トラスト法がうまく機能し ているせいか,そんな議論には出合った経験がない。この事実も, 自らを取り巻く環境が整備されれば,市場が人々の暮らしに大きく 貢献することを示唆するものである。 テキスト(教科書): ・矢野誠『ミクロ経済学の応用』岩波書店,2001. ・矢野誠『「質の時代」のシステム改革』岩波書店,2005. 参考書: ・矢野誠『ミクロ経済学の基礎』岩波書店,2001. ・矢野誠編『法と経済学』東京大学出版会,2007. ・Yano, M., ed., The Japanese Economy–A Market Quality Perspective, Keio University Press, 2008. 授業の計画: 1. 市場の質と現代経済『「質の時代」のシステム改革』序章 2. 伝統的な市場理論(1)『「質の時代」のシステム改革』第1章 3. 伝統的な市場理論(2)『「質の時代」のシステム改革』第1章 4. 競争の質と価格形成(1)『「質の時代」のシステム改革』第2章 5. 競争の質と価格形成(2)『「質の時代」のシステム改革』第3章 6. M&A市場と価格の公正性『法と経済学』第7章 7. 中間試験 8. 財産権と商品の質『ミクロ経済学の応用』第3章 9. 知的財産権と商品の質『ミクロ経済学の応用』第5章 10. 証券市場と情報の質(1)『ミクロ経済学の応用』第3章 11. 証券市場と情報の質(2)『ミクロ経済学の応用』第12章 12. 競争法と競争の質(1)『ミクロ経済学の応用』第7章 13. 競争法と競争の質(2)『ミクロ経済学の応用』第11章 14. 質疑応答 15. まとめ 8 テキスト(教科書): ・Wooldridge, J.M., Econometric Analysis of Cross Section and Panel Data , MIT Press, Cambridge, MA., 20010, 2nd edition 参考書: 開講時に配布する。 LIMDEP について ・Greene W.H., LIMDEP Version 9.0 Reference Guide ,Econometric Software, Inc., New York, 2007 ・ Greene W.H., LIMDEP Version 9.0 Econometric Modeling Guide Volume 1 , Econometric Software, Inc., New York, 2007 ・ Greene W.H., LIMDEP Version 9.0 Econometric Modeling Guide Volume 2 , Econometric Software, Inc., New York, 2007 授業の計画: 計量経済学上級(春学期・秋学会)の一年間の授業の内容は下記 の通りである。 1.予備知識 a.行列代数 b.条件付き期待値 c.漸近理論 2.モメント法による推定・仮説検定 a. 標準的回帰モデルと最小自乗法(OLS) b. 操作変数法(Ⅳ)・2 段階最小自乗法(2SLS) c. 診断検定(過剰識別テスト,外生性のテストなど) 3.計量ソフト による計量分析 4.他の推定方法 a. M -推定 b. 最尤法(ML 法) c. GMM 法 5.離散的従属変数モデルと制限従属変数モデルなど a.離散的従属変数モデル b.制限従属変数モデル c.サンプル選択問題・脱落問題 d.カウントデータ 実証分析のために,LIMDEP 9.0または別の計量ソフトを利用し, 演習を行うが,そのソフトに関する予備知識は全く必要としない。 利用するソフトによって,事前登録が必要。 行動経済学とゲーム理論のフロンティア(大和証券チェアシッ プ講座) 2 単位(秋学期) ミクロ計量経済学(グローバル COE 連携科目) (春学期) ミクロ計量経済学(グローバル COE 連携科目) (秋学期) Frontiers of Behavioral Economics and Game Theory 経済学部教授 大垣 昌夫 経済学部教授 グレーヴァ 香子 経済学部教授 中村 慎助 経済学部教授 経済学部准教授 名誉教授 授業科目の内容: The foundation of economics is the theory of how individuals behave and how they interact. Traditional game theory makes an assumption of selfish and rational Homo Economicus, and has been analyzing how allocation of economic resources is determined under the assumption. In behavioral economics, which is rapidly developing in recent years, the assumption of Homo Economicus is relaxed. Behavioral economics uses theories and methods of psychology, sociology, and anthropology to do theoretical and empirical research. This course explores frontiers of both game theory and behavioral economics in order to deepen our understandings of individual behaviors and interactions from two different points of view. For this purpose, this course will be taught by invited lecturers from both Japan and foreign countries. The invited lecturers will be both authorities and young, rising researchers in the two fields. Grades for the course will be based on a final report (about five pages in English), attendance, and participation. 計量経済学上級 計量経済学上級 2 単位 2 単位 河井 啓希 宮内 環 清水 雅彦 授業科目の内容: 近年,データの整備が進められてきたパネルデータを用いた実証 分析に必要な計量経済学の方法を講義する。 なおこの講義は,グローバルCOE プログラム「市場の高質化と市 場インフラの総合的設計」の連携科目として設置され,商学研究科 の「計量経済学」(担当は山本勲准教授)と合同で行う。 テキスト(教科書): 最初の授業のときに指示する。 参考書: ・Baltagi B.H., Econometric Analysis of Panel Data, 4th ed.,Wiley, 2008 ・Wooldrige J. M., Econometric Analysis of Cross Section and Panel Darta, 2nd ed. MIT Press, 2008 ・北村行伸『パネルデータ分析』岩波書店,2005 年 ・樋口美雄ほか『入門パネルデータによる経済分析』日本評論社, 2006 年 授業の計画: 1 パネルデータとは 2 One-way Error Component Mode1 3 Two-way Error Component Mode1 4 仮説検定 5 パネルデータと不均一分散・系列相関 6 同時方程式モデル 春学期と秋学期は強い関連性をもつため,両方を履修することが 望ましい。 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 マッケンジー, コリン R. 授業科目の内容: この授業の目的は計量経済学の理論的な知識を高めることととも に,高度なデータ分析ができることである。実証分析に関する指導 のために,数回パソコンによる演習を行う。Wooldridge[2010]に ある実例をできるだけ再現する。 9 修 士 課 程 ・Hamilton, J. H., and S. M. Slutsky, “Endogenous Timing in Duopoly Games: Stackelberg or Cournot Equilibria,” Games and Economic Behavior 2, 29-46, 1990 ・ North, D. C., Structure and Change in Economic History , W.W. Norton, 1981 ・ North, D. C., Institutions, Institutional Change and Economic Performance , Cambridge University Press, 1990 ・North, D. C., and R. P. Thomas, The Rise of the Western World: A New Economic History , Cambridge University Press,1973 ・Yano, M., and T. Komatsubara,“ Endogenous Price Leadership and Technological Differences,” International Journal of Economic Theory 2, 365-383, 2006 6. 動学的意思決定について ・西村,矢野『マクロ経済動学』岩波書店,2007 年 7. 動学的市場理論について ・Benhabib, J., and K. Nishimura, “Competitive Equilibrium Cycles,” Journal of Economic Theory 35, 284-306, 1985 ・Benhabib, J., K. Nishimura, and A, Venditti, “Indeterminacy and Cycles in Two-Sector Discrete-Time Models,” Economic Theory 20, 217-235, 2002 ・Nishimura, K., and M. Yano,“ Nonlinear Dynamics and Chaos in Optimal Growth: An Example,” Econometrica 63, 981-1001, 1995 ・Yano, M.,“ On the Dual Stability of a von Neumann Facet and the Inefficacy of Temporary Fiscal Policy,” Econometrica 66,427-451, 1998 授業の計画: 講義の前半では,価格競争の役割,M&A 市場,価格の公正性, 市場参入,市場の内生的形成についての研究が紹介される。後半で は,経済動学に関連する研究が紹介される。 1. 価格競争の役割について 2. M&A 市場について 3. 価格の公正性について 4. 市場参入について 5. 市場の内生的形成について 6. 動学的意思決定について 7. 動学的市場理論について 第 7 回 回帰モデルのMCMC法によるベイズ推定 第 8 回 MCMC法による階層ベイズ分析 第 9 回 M-Hアルゴリズム 第10回 データ拡大法 第11回 離散選択モデルのベイズ分析 第12回 混合分布モデルのベイズ分析 第13回 隠れマルコフ・モデルのベイズ分析 第14回 状態空間モデルのベイズ分析 第15回 まとめ 成績評価方法は,各学期末に各自の研究と計量経済学の関連につ いて述べたタームペーパーを提出してもらう。 ベイズ統計学 2 単位(春学期) 経済学部教授 中妻 照雄 授業科目の内容: ベイズ統計学は推測の対象となる未知の変数(パラメータ)を確 率変数として扱い,データが与えられた下での条件付確率分布(事 後分布)を使ってパラメータの分析を行う統計学です。ベイズ統計 学はデータがもたらす情報だけでなく個人の主観的な判断や専門家 の意見などのデータ以外の情報も分析に組み入れることができると いう特徴を持っています。また,ベイズ統計学は不確実性の下での 意思決定と親和性が高いため,アカデミックな分析のみならず実務 での応用も広がりつつあります。ベイズ統計学は日吉の「統計学Ⅰ &Ⅱ」で習った統計学(古典的統計学)とはかなり異なるアプロー チなので最初は戸惑うかもしれませんが,基本的にベイズの定理を 適用するだけなので慣れてしまえばベイズ統計学の方が楽です。 「ベ イズ統計学a」では,ベイズ統計学の基本的流れを理解することを目 指します。 テキスト(教科書): ・中妻照雄『入門ベイズ統計学』朝倉書店, 2007年 参考書: ・繁桝算男『ベイズ統計入門』東京大学出版会, 1985年 ・照井伸彦『Rによるベイズ統計分析』朝倉書店,2010年 ・松原望『入門ベイズ統計―意志決定の理論と発展』東京出版, 2008 年 ・渡部洋『ベイズ統計学入門』福村出版, 1999年 授業の計画: 第 1 回 ベイズの定理による推論の基礎 第 2 回 点推定と区間推定 第 3 回 仮説の検証と予測 第 4 回 正規分布のベイズ分析 第 5 回 予測分布によるポートフォリオ選択 第 6 回 回帰モデルのベイズ分析1ー事後分布の導出 第 7 回 回帰モデルのベイズ分析2ー予測分布の導出 第 8 回 回帰モデルのベイズ分析3ー仮説検定とモデル選択 第 9 回 多数の資産からなる最適なポートフォリオの構築 第10回 Black-Littermanアプローチ 第11回 ファクター・モデルのベイズ推定 第12回 ファクター・モデルによるポートフォリオ選択 第13回 ベイズ型モデル平均 (BMA) 第14回 BMAによる予測と意思決定 第15回 まとめ ベイズ統計学 時系列分析 時系列分析 経済学部准教授 長倉 大輔 授業科目の内容: この講義では株価収益率や為替変化率などの経済・ファイナンス 変数の実証分析で使われる時系列分析の手法について最低限必要な 知識を身につけることを目標とします。 前半は時系列分析の基礎である自己共分散、自己相関、定常性、 エルゴード性などの概念から始め、自己回帰モデルや移動平均モデ ルおよびそれらの拡張である自己回帰移動平均モデルについて学び ます。中盤は多変量時系列分析についてと非定常過程、特に単位根 過程やその特殊ケースであるランダムウォーク過程などに関連した 事柄を扱います。また共和分分析についても基本事項について学習 します。後半はファイナンス変数のモデルとしてよく用いられる ARCH、GARCHモデルといったボラティリティ変動モデル、および それらを拡張したモデルについて、その推定法および検定法につい て解説します。これらの内容は前後する可能性があります。 講義は沖本竜義『経済・ファイナンスデータの計量時系列分析』 朝倉書店 2010年、および配布資料にそって進めます。参考書は James D. Hamilton (1994) Time Series Analysis をあげておきます。 テキスト(教科書): 沖本竜義『経済・ファイナンスデータの計量時系列分析』朝倉書 店 2010年 参考書: James D. Hamilton (1994) Time Series Analysis 計量経済学方法論(Ⅰ) 2 単位(春学期) 講師 大津 泰介 授業科目の内容: この授業では,修士および博士課程の大学院生向けに計量経済学 の理論についての基本的なトピックを取り扱います.具体的には, 最小二乗法,一般化最小二乗法,一般化モーメント法,操作変数法, などの様々な計量経済モデルの推定および検定方法について議論し ます. 前提とする知識: 学部レベルの統計学および線形代数 ソフトウェア: 宿題をこなせる限り自由 ・履修を希望する学生は,4月8日金曜1限に教室で行われるガ イダンスに必ず出席して下さい。 ・授業は5月27日(金)金1・2限より開始します。 ・授業のホームページは次のとおりです。http://www.econ.yale.edu/ _to64/keio1.html ・採点:毎週の宿題による(主に講義ノートの章末問題より出題 ・電子メール: taisuke.otsu@yale.edu テキスト(教科書): Bruce Hansen (University of Wisconsin-Madison) による講義ノート http://www.ssc.wisc.edu/_bhansen/econometrics/Econometrics.pdf よりダウンロードできます. 授業の計画: 1 導入(講義ノート:1) 2, 3 最小2乗法:行列代数(講義ノート:2.9-2.11; 3.1-3.7; 5.1-5.2) 4, 5 最小2乗法:統計理論(講義ノート:5.3-5.5) 6, 7 最小2乗法:トピック(講義ノート:5.5-5.9; 6.1-6.6; 4.1-4.4) 8, 9 回帰モデル(講義ノート:2.1-2.8; 4.5-4.10; 7.1-7.6) 10, 11 一般化モーメント法1 (講義ノート:9.1-9.4) 12, 13 一般化モーメント法2(講義ノート: 9.5-9.8) 14, 15 操作変数法(講義ノート11) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 中妻 照雄 授業科目の内容: ベイズ統計学ではコンピュータによる数値計算が極めて重要な役 割を果たしています。特に近年ではマルコフ連鎖モンテカルロ (MCMC)法と呼ばれる手法によって分析に必要な各種の計算を行う ようになってきています。 「ベイズ統計学b」では、 「ベイズ統計学a」 の内容を踏まえてMCMC法によってベイズ分析を行う方法を学びま す。 テキスト(教科書): ・中妻照雄『入門ベイズ統計学』朝倉書店, 2007年 参考書: ・津田博史他編『ジャフィージャーナル:ベイズ統計学とファイナ ンス』朝倉書店,2009年 ・照井伸彦『Rによるベイズ統計分析』朝倉書店,2010年 ・和合肇他『ベイズ計量経済分析―マルコフ連鎖モンテカルロ法と その応用』東洋経済新報社,2005年 授業の計画: 第 1 回 ベイズ統計学とモンテカルロ法 第 2 回 擬似乱数の生成法1ー逆変換法 第 3 回 擬似乱数の生成法2ー採択棄却法 第 4 回 マルコフ連鎖の定義と性質 第 5 回 マルコフ連鎖サンプリング法 第 6 回 ギブズ・サンプラー 10 経済思想 2 単位(春学期) 講師 経済学部教授 授業科目の内容: この授業では,修士および博士課程の大学院生向けに理論および 応用計量経済学の最新のトピックについて議論し,演習を行います. 可能であれば授業内の議論から研究プロジェクトを立ち上げ,論文 執筆することを目指します. 前提とする知識: 学部上級レベルの統計学および計量経済学 ソフトウェア: 演習をこなせる限り自由 ・履修を希望する学生は,4月9日土曜1限に教室で行われるガイ ダンスに必ず出席して下さい。 ・授業は5月28日(土)1・2限より開始します。 ・授業のホームページは次のとおりです。http://www.econ.yale.edu/ _to64/keio2.html ・採点:毎週の演習による ・電子メール: taisuke.otsu@yale.edu テキスト(教科書): ・Bruce Hansen (University of Wisconsin-Madison) による講義ノート http://www.ssc.wisc.edu/_bhansen/econometrics/Econometrics.pdf よりダウンロードできます. ・付加的な資料は適宜配布します. 経済学史(Ⅰ) 2 単位(秋学期) 江戸時代町人の経済思想を考える 大津 泰介 授業科目の内容: 江戸時代における町人人口は5%乃至10%程度であり、80% 前後を占めていた農民に比べれば圧倒的に少ない。このため町人の 思想には農村的なものからの影響や武士的な要素が入りこんでいる。 しかし同時に、町人の存立基盤や営みは農民とも武士とも異なり、 思想にも独自な面も当然あると考えられる。また、都市は農村とは 異なる新たな要素が生まれて来る場でもあり、そこで生まれる思想 には時代に波紋を投ずる異質性も読み取れる可能性がある。 この講義では、このような観点から『日本思想体系』所収の『近 世町人思想』をテキストとして、江戸時代町人思想の基本的性格を 考察する。 テキスト(教科書): ・中村幸彦校注『近世町人思想』(日本思想大系Vol.59)岩波書店、 1975. (1996年刊行の新装版もある) 参考書: ・ 中井信彦『町人』〈日本の歴史 21〉小学館、1975. 欧米経済史 欧米経済史 2 単位(秋学期) 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 長谷川 淳一 経済学部准教授 崔 在東 マルクスの経済理論 ―― 一般均衡理論的アプローチ 講師 吉原 直毅 授業科目の内容: カール・マルクスの経済理論を、現代経済学の観点から再検討す る。とりわけ、マルクスの労働搾取理論を、現代的一般均衡理論及 び厚生経済学の手法を用いて、その現代的意義と可能性を探る。 テキスト(教科書): 吉原直毅(2008)『労働搾取の厚生理論序説』(岩波書店) 参考書: 吉原直毅 「21世紀における労働搾取理論の新展開」『経済研究』 60-3、2009年7月、pp.205-227. 吉原直毅 「『労働搾取の厚生理論序説』についての幾つかの補論」, 『季刊 経済理論』 第47巻2号, 2010年7月, pp. 49-63. 吉原直毅 「古典派及びマルクスの経済理論――一般均衡理論的 アプローチ」、丸山徹編『経済学のエピメーテウス――高橋誠一郎の 世界をのぞんで――』、知泉書院、2010年12月、pp.105~160. その他、関連する学術誌掲載専門論文を適時、参照する。 経済学史(Ⅱ) 授業科目の内容: 本科目では,社会経済史の視点から,欧米を中心とする各地の歴 史を考察する。とりわけ「日常」にかかわる個別の具体的な歴史事 象を,社会経済全体の「構造」と関連づけながらとらえる方法を陶 冶することを目的としつつ,活発に討論したい。 授業の計画: 本科目では,都市と農村,労働と生活や文化に関わっていれば広 く様々なテーマを取り上げていきたい。また,考察対象地域につい ても,欧米に限定するものではない。 授業形態としては演習形式を採用する。参加者には,本科目の趣 旨を踏まえた上で,各自の論文草稿を提出することを求める。この 論文草稿について参加者全員で議論したい。 日本経済史 吉原 直毅 日本経済史 2 単位(春学期) 経済学部教授 杉山 伸也 授業科目の内容: (東京大学 三和良一・原朗編『近現代日本経済史要覧』(補訂版) 出版会、2010年)を使用して、近代以降の日本経済に関する資料と 統計についての解説とディスカッションを行なう。 履修に際しては,日本経済史の基本的事実関係について,すでに 履修していることが前提となる。また留学生の場合は,日本経済史 の基本的用語をふくめ,十分な日本語能力を備えていることが望ま しい。 テキスト(教科書): 三和良一・原朗編『近現代日本経済史要覧』(補訂版)(東京大学 出版会、2010年) 授業科目の内容: アダム・スミス『国富論』の輪読を行い、現代経済学における理 論の精緻化と共に忘却されてきた古典派経済学のパースペクティブ を再発見し、その現代的可能性を探る。 テキスト(教科書): アダム・スミス『国富論』岩波書店 授業の計画: 第1回 報告者の割り当ての決定 以降、各報告者ごとに報告 社会思想 2 単位(春学期) 経済学部教授 2 単位(秋学期) 講師 小室 正紀 2 単位(秋学期) 経済学部教授 高草木 光一 杉山 伸也 授業科目の内容: 三和良一・原朗編『近現代日本経済史要覧』(補訂版)(東京大学 出版会、2010年)を使用して、近代以降の日本経済に関する資料と 統計についての解説とディスカッションを行なう。 履修に際しては,日本経済史の基本的事実関係について,すでに 履修していることが前提となる。また留学生の場合は,日本経済史 の基本的用語をふくめ,十分な日本語能力を備えていることが望ま しい。 テキスト(教科書): 三和良一・原朗編『近現代日本経済史要覧』(補訂版) (東京大学 出版会、2010年) 授業科目の内容: アメリカからバイオエシックスが導入される以前の日本の生命倫 理思想をテーマとする。日本ではじめて「医学概論」 (大阪大学医学 部)を講じたフランス哲学者の澤瀉久敬、 また木村利人とともにバ イオエシックスを日本に紹介・導入することに尽力した国際フォト ジャーナリストの岡村昭彦らに焦点を当てる。 11 修 士 課 程 計量経済学方法論(Ⅱ) 日本経済史 日本経済史 済史の把握を目的とする。アジア経済史は経済史研究のなかでは後 発の研究分野であったが,近年,その研究上の進展には目覚しいも のがある。本科目では,それらの研究成果のなかで主要なものを選 び,成果と残された課題について考察を深めたい。 授業内容: 今年度は,19 世紀から20 世紀前半の近代アジアにおける市場と制 度の特徴を考察し,経済や環境における変容の過程をアジア経済史 のなかに位置づける作業を行う。また随時,参加者の個別研究報告 を行う予定である。 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 柳沢 遊 授業科目の内容: 本講義では、戦後復興期から高度成長期に至る日本経済の推移に ついて最新の実証研究の成果をもとに講述する。とりわけ、企業再 建、中小商工業と軽工業の発展、農業・漁業の動向、政府の産業政 策、対アジア経済関係の推移に重点を置きたい。 テキスト(教科書): ・原朗編『高度成長始動期の日本経済』日本経済評論社、2010年。 ・大門正克ほか編『高度成長の時代1 復興と離陸』大月書店、2010 年。 ・大門正克ほか編『高度成長の時代2 過熱と揺らぎ』大月書店、 2010年。 参考書: 初回に参考文献リストを配布する。 日本経済史 産業組織論 経済学部教授 名誉教授 2 単位(秋学期) 授業科目の内容: In 2000 Kenneth Pomeranz published The Great Divergence, in which he challenged the conventional wisdom that the West was already ahead of Asia in economic and market growth. Based mainly on Chinese evidence, he argues that (1) the early modern Asian standard of living was on a par with that of early modern Europe; that (2) eighteenth-century East Asia came closer to resembling the neoclassical ideal of a market economy than did western Europe; but at the same time, that (3) both East Asia and the West were constrained by environmentally factors, such as forest degradation, on the eve of modern economic growth. His book has stimulated a major debate amongst economic historians, and much progress has recently been made in cross-cultural comparison of living standards and, to a lesser extent, market economy and environmental history. The lectures will examine these three research issues in comparative perspective, with particular emphasis on what Japan’s economic history can offer. テキスト(教科書): Saito, O., The Leverhulme Lectures 1-4, University of Cambridge, February 2010 [http://www.econsoc.hist.cam.ac.uk/podcasts-saito.html]. 参考書: Allen, R.C, The British Industrial Revolution in Global Perspective (Cambridge: Cambridge University Press, 2009). Pomeranz, K., The Great Divergence: Europe, China, and the Making of the Modern World Economy (Princeton: Princeton University Press, 2000). Saito, O., ‘Pre-modern economic growth revisited: Japan and the West’, Global Economic History Network (GEHN) working paper no.16 (London School of Economics, 2005) [http://www.lse.ac.uk/collections/ economicHistory/GEHN/GEHNPDF/WorkingPaper16-OS.pdf]. Smith, T.C., Native Sources of Japanese Industrialization, 1750-1920 (Berkeley: University of California Press, 1989). 授業の計画: Lecture 1. Introduction Lectures 2-3. Paradigms in economic history Lectures 4-5. Wages and income Lectures 6-8. Household income and inequality Lectures 9-10. Markets for commodities Lectures 11-12. Markets for land and labour Lectures 13-14. Household economics Lecture 15. Discussion session 産業組織論 2 単位(秋学期) 産業組織論の実証研究 経済学部教授 名誉教授 河井 啓希 中澤 敏明 授業科目の内容: 春学期に開講される「産業組織論」に引き続き,産業組織論の実 証研究(Empirical Industrial Organization)に関する主要な論文の紹介 ならびに最近の研究のサーベイを行う。 テキスト(教科書): 最初の講義のときに指示する。 参考書: ・ Cabral L.M.B., Readings in Industrial Organization (Blackwell Readings for Contemporary Economics) , Blackwell, 2000 2 単位(春学期) 経済学部教授 河井 啓希 中澤 敏明 授業科目の内容: 本 講 義 で は , 産 業 組 織 論 の 実 証 研 究 ( Empirical Industrial Organization)に関する主要な論文の紹介ならびに最近の研究のサー ベイを行う。 産業組織論の実証研究は,クロスセクションデータ主体の方法か ら,計量経済学とミクロ理論を統合し,パネルデータやミクロデー タを主に利用するNew Empirical IOの方法が確立しようとしている (この変化は〝Empirical Renaissance″と呼ばれている)。 このNew Empirical IO の方法を,代表的な論文や最近の論文を紹 介しながら研究系譜,研究者の着眼点・論理展開・データ所在・計量的 手法などを紹介する。 産業組織論の応用範囲は広く,市場支配力,製品差別,参入・退 出,垂直統合,広告などの産業組織論の代表的なトピックはもちろ ん,医療経済学や法と経済の研究についても取り上げる。経済理論 モデルだけでなく実証研究に興味をもった政策志向の学生が自らの 論文のテーマを考えるうえで有益であると思われるが,理論専攻で 実証研究にも興味を持つ学生の履修も歓迎する。 テキスト(教科書): 最初の講義のときに指示する。 参考書: リーディングリストは授業のときに配布するが,以下にはよく利 用される書籍を紹介する。 ・ Cabral L.M.B., Readings in Industrial Organization (Blackwell Readings for Contemporary Economics) , Blackwell, 2000 ・Schmalensee R. & Willig R.D., Handbook of Industrial Organization vol. 1 & 2 , North-Holland, 1989 ・Armstrong M.&Porter R.,Handbook of Industrial Organization vol.3 , North-Holland, 2004 ・Polinsky A. M. & Shavell S., Handbook of Law and Economics vol. 1 & 2 , North-Holland, 2007 ・Culyer A. J. & Newhouse J. P., Handbook of Health Economics vol. 1A & 1B , North-Holland, 2000 授業の計画: 1. New Empirical IO について 2. 生産関数,費用関数,生産性の分析 3. 差別化市場の分析 4. 市場競争度の測定 5. 独占市場 6. カルテル Living standards, markets and household economics: East Asia, India and the West compared 特別招聘教授 斎藤 修 アジア経済史 2 単位(春学期) 産業組織論の実証研究 古田 和子 授業科目の内容: 経済史を専攻する院生を主な対象とするセミナーである。18 世紀 から20 世紀前半における東アジア・東南アジアを中心とした社会経 12 労働経済論 社会政策論 社会政策論 経済学部教授 経済学部准教授 太田 聰一 授業科目の内容: 当科目では,中級レベルの労働経済学を講義する。言うまでもな く,労働市場は労働サービスが取引される場であるが,需要者や供 給者の主体的な行動によってサービスの質や取引状況が変化しうる きわめて複雑な市場である。それだけ労働市場の研究はchallenging であり,魅力的であるといえる。この講義の目的は,将来労働市場 の研究を志したり,他の関連分野の研究を目指したりする人々にと って必須の知識を提供することにある。 修士レベルの受講者が比較的スムーズに講義内容を理解できるよ うに,わかりやすい解説を目指すが,受講者が学部レベルのミクロ・ マクロ経済学と統計学を習得していることを前提とする。この点に ついて心もとない人には学部3・4年生対象の「労働経済論」の受 講をお勧めする。 テキスト(教科書): 特に指定しない。 参考書: 講義中に指示する。 授業の計画: 春学期においては,企業の主体的行動,内部組織,失業に注目す る。 ・労働需要:静学モデル ・労働需要:動学モデル(雇用調整速度) ・最低賃金,解雇規制などの応用トピック ・買手独占下の労働市場間題 ・内部労働市場の機能 ・雇用契約,インセンティブ,昇進 ・賃金交渉と効率賃金 ・失業と企業および労働者のサーチ活動 労働経済論 工業経済論 2 単位(春学期) 経済学部教授 経済学部教授 経済学部教授 植田 浩史 渡邊 幸男 駒形 哲哉 授業科目の内容: 急速に発展する中国工業を題材にとりあげ,それを地域産業・産 業集積の視点から検討する。具体的には,担当者等の中国工業発展 について研究成果を利用して講義を行うとともに,中国研究者によ る中国地域産業発展についての研究も取り上げる。 中国研究者による中国語での研究成果も輪読することになるが, その場合は駒形等による日本語でのレジュメを利用して検討するこ とになる。それゆえ中国語での輪読が困難なものにも履修可能であ る。 工業経済論 2 単位(秋学期) 経済学部教授 経済学部教授 経済学部教授 2 単位(秋学期) 経済学部教授 駒村 康平 山田 篤裕 授業科目の内容: 社会政策(特に社会保障)の基礎理論および近年における実証研 究の展開を把握することを目的とします。他研究科からの参加も歓 迎します。 テキスト(教科書): ・Barr, N, Economics of the Welfare State (4th ed.), Oxford University Press, 2004 PART 1. CONCEPTS 1.Introduction, 2.The historical background, 3.Political theory:Social justice and the state, 4.Economic theory 1:State intervention, 5.Economic theory 2:Insurance, 6.Problems of definition and measurement PART 2. CASH BENEFITS 7.Financing the welfare state, 8.Contributory benefits 1:Unemployment, sickness, and disability, 9.Contributory benefits 2:Retirement pensions, 10.Non-contributory benefits, 11.Strategies for reform PART 3. BENEFITS IN KIND 12.Health and health care, 13.Education, 14.Housing PART 4. EPILOGUE 15.Conclusion 参考書: 授業の進行に合わせて紹介します。 授業の計画: テキストを中心に輪読していきます。履修者の関心に応じ,テキ ストの参考文献(Further Reading)関連文献についても講読します。 2 単位(春学期) 経済学部教授 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 赤林 英夫 植田 浩史 渡邊 幸男 駒形 哲哉 授業科目の内容: 春学期参照。 授業科目の内容: 労働経済論(春,太田担当)と同じ。 テキスト(教科書): 特に指定しない。 参考書: 講義中に指示する。 授業の計画: 秋学期においては,労働供給,教育の経済学,家族の経済学から トピックを選んで詳細に議論しつつ,今日の労働経済学が抱える計 量経済学上の諸問題についても言及する。 ・労働供給:静学モデル,動学モデル,Selection bias ・家族の理論:バーゲニングモデル,パレートモデル ・賃金決定:ミンサー賃金関数,Ability bias ・教育生産関数:教育の質の効果,教育バウチャーの効果 ・政策評価と労働計量経済学:構造推計,操作変数法,自然実験 農業経済論 2 単位(春学期) 休講 NEW CHALLENGES FOR THE JAPANESE ECON OMY(PCP)(寄附講座) 2 単位(秋学期) From the Perspective of Practitioners (プライスウォーターハウスクーパースジャパン寄附講座) 経済学部教授 グレーヴァ 香子 経済学部教授 中村 慎助 特別招聘教授 小林 慶一郎 授業科目の内容: The objective of this course is to discuss most up-to-date topics of Japanese economy, its problems and future perspectives. We invite 13 修 士 課 程 ・Schmalensee R. & Willig R. D., Handbook of Industrial Organization vol.1 & 2 , North-Holland, 1989 ・Armstrong M.&PorterR.,Handbook of Industrial Organization vol.3 , North-Holland, 2004 ・Polinsky A. M. & Shavell S., Handbook of Law and Economics vol.1 & 2 , North-Holland, 2007 ・Culyer A. J. & Newhouse J. P., Handbook of Health Economics vol.1A & 1B , North-Holland, 2000 授業の計画: 1. 市場構造と参入退出 2. 垂直統合,垂直的取引制限 3. 情報の非対称性の検証 4. 広告 5. 価格差別 6. 価格差とサーチモデル 7. ネットワーク外部性 授業の計画: 「授業科目の内容」で記した各章を、それぞれ4-5回くらいで順番 で進めていく。 prominent Japanese and international practitioners to give lectures and lead the discussion with students. テキスト(教科書): None. 参考書: To be announced in the class. 授業の計画: The topics included are as follows. (The actual sessions may not be in this order.) The role of consulting business in Japanese economy. Frontiers of restructuring of businesses. Frontiers of M & A. Information as an asset: the importance of information security. Corporate performance management. Post merger integration. International accounting and management. The role of regional development and family businesses. Financial crisis and the perspectives of new financial monitoring. Globalization and tax systems. Auditing and disclosure as market infrastructure. Importance of IT in management. 経済政策論 経済政策論 金融論 経済学部教授 大村 達弥 授業科目の内容: 公共的部門が提供するサービスの効率化を目的として、様々な形 態の公民連携(Public Private Partnership)導入の動きが拡大している。 しかし公民連携においては、本来独立な公共的主体と民間主体の相 互関係がかえって効率を阻害する要因も抱えている。そうした要因 を抑え、公民連携が公共的サービス供給の効率改善をもたらすため の条件は何か、またそのためにはどのような制度が望ましいのかを 確認することが重要である。この授業では、そのような問題意識の 下、それを解明するのに有力な理論的基礎(オークション、契約理 論)の習得と応用を目指す。また、そうした観点からの政策事例も 考察の対象とする予定である。 テキスト(教科書): 授業開始の時点で授業で取り上げる文献を指定する 参考書: P.Bolton and M.Dewatripont(2005) Contract Theory MIT Press. ISBN: 0-262-02576-0 『 契 約 の 経 済 理 論 』 伊 藤 秀 史 著 有 斐 閣 2003 年 ISBN: 4-641-16181-X C3033 上記以外で授業で用いる文献は授業開始の時点で指定する。 授業の計画: PPPの手法と問題点、不完備情報や不完備契約に関する理論など のトピックスを順次取り上げる。 金融論 吉野 直行 授業科目の内容: 日本の資金の循環、家計・企業・政府・金融機関の金融活動の動 きの推移を説明する。つぎに,資産価格の変動,債券市場・株式市 場,為替レートの動きについて,制度・データなどを用いた計量的 な観点から概述する。 (1)日本の資金循環の変化とIS-LM分析 (2)日本の銀行行動の実証分析 BISの自己資本比率規制の変化と銀行貸出 (3)日本の債券市場(国債市場、社債市場) (4)日本の株式市場、不動産市場 (5)財政と金融との関係(財政赤字と金融市場) (6)大量国債の発行と金利の変動 (7)資産価格の変動とサブプライムローン問題 (8)格付けの問題点 (9)ケインズ経済学とマネタリスト (10)日本の金融政策の変化とその効果 (11)金融政策の波及経路 (12)国際金融における為替の動き (13)国際的な資本移動 (14)変動相場制、固定相場制、バスケット通貨制 (15)アジアの債券市場、アジアの為替制度、アジアの資金フ ロー テキスト(教科書): 吉野直行「英語で学ぶ日本経済」(有斐閣) 吉野直行「社会と銀行」(放送大学) 参考書: ・吉野直行・高月昭年『入門・金融第2 版』有斐閣 ・吉野直行『信託・証券化ファイナンス』慶應義塾大学出版会 その他の参考文献は,講義の中で説明する。 授業の計画: 講義では、日本のマクロの資金の動き、ミクロの経済主体別の行 動の両面から解説する。サブプライムローン問題をきっかけに、世 界的な金融規制の動きが活発化している。また、為替の円高への動 き、中国経済のドルとの固定相場に近い為替介入、それからもたら される中国のバブル経済の可能性についても説明する。 また、道路などのインフラの整備は、国の財政による活動と考え られてきた。しかし、アジアでは、インフラ整備も、金融活動(イ ンフラボンド)によって調達しようとする動きが活発化している。 インフラボンド・インフラレベニューボンドについて、平易に解説 したい。1・2回、海外からの外部講師による英語での講義も入る 予定。 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 2 単位(春学期) 2 単位(春学期) 金融論 ゼロ金利下での金融政策に関して 経済学部教授 櫻川 昌哉 2 単位(秋学期) 経済学部教授 吉野 直行 経済学部准教授 別所 俊一郎 授業科目の内容: 日本を含むいくつかの先進諸国はゼロ金利に陥っており、ゼロ金 利下での金融政策の有効性には多くの論争がある。この分野におけ る代表的な文献である Interest & Prices (Michael Woodford)を輪読す る。日本の中央銀行は、彼の理論を参考にしているとされるが、読 めばすぐわかるように、この本で提示されているモデルでは、ゼロ 金利は長期均衡として支持されない。にもかかわらず、このモデル がゼロ金利下の金融政策を分析するツールとして利用されていると いう奇妙なことが起きている。はたしてどのくらい奇妙なことなの か、あるいは奇妙でないのかを解明していきたい。 勉強するのは、主に以下の章であり、まず貨幣経済における基本 の習得をめざす。 The Reyurn of Monetary Rules (Sec.1) Price-Level Determination under Interest-Rate Rules(Sec.2) optimal Models with nominal Rigidity (Sec.3) テキスト(教科書): Interest & Prices (Michael Woodford), Princeton University Press 授業科目の内容: Course Outline: This course is offered to undergraduate students participating in the PCP programme, as well as to Master’s level graduate students. The aim is to train students to apply economic theory, econometric techniques and economic intuition to the analysis of real world economic problems. We put particular emphasis on the Japanese economy and its relation to global financial market. Guest speakers are invited for some topics. <References>: ・Yoshino, Naoyuki and Seiritsu Ogura, ‘The Tax System and the Fiscal Investment and Loan Programme’, Chapter 6 in Komiya, Okuno and Suzumura eds. Industrial Policy of Japan, Academic Press, 1988 ・Yoshino, Naoyuki et. al. Eigo de Yomu Nihon no Kinyu (Economic Issues of Contemporary Japan), Yuhikaku publishing, 2000 14 財政論 公共経済学 経済学部教授 土居 丈朗 授業科目の内容: 公共経済学の中でも,ミクロ経済学的基礎付けを持つ財政政策の マクロ経済分析について取り上げる。近年では,政策にまつわる期 待形成を明示的に扱う理論モデルを構築した分析が発展している。 この講義では、教科書をベースに,注目に値する論文を講読しなが ら理解を深める。 履修者は,学部レベルの公共経済学(例えば,リーディング・リ ストに挙げた拙著レベル)を理解していることが望ましい。 テキスト(教科書): Evans, G.W. and S. Honkapohja, 2001, "Learning and Expectations in Macroeconomics" Prionceton University Press. 参考書: 土居丈朗『入門|公共経済学』日本評論社 その他,授業の進行に合わせて紹介する。 授業の計画: まずは,教科書に基づいて理論の基本的枠組みを学ぶ。次いで, 最近の研究を適宜紹介しながら分析への応用について学ぶ。 市場インフラ設計論(グローバル COE 連携科目) (春学期) 経済学部教授 講師 2 単位 吉野 直行 溝口 哲郎 授業科目の内容: さまざまな市場の不備が指摘されている。最近のサブプライムロ ーン問題では,住宅ローンに貸出を行う金融機関の四新行動,住宅 ブローカーのインセンティブメカニズム問題,格付け機関の問題, 証券化による情報の非対称性の問題など,証券化商品市場を取り巻 く“市場”の問題が顕著となっている。 本演習では,グローバルCOE の研究の中心である“市場の質”に関 して,金融市場と公共投資などをとりあげ,市場インフラ設計に関 する基礎的な演習を行う。 内容としては, 1,金融市場 (1) 市場の構成主体の行動分析(金融市場の場合には,①資金供 給者,②資金需要者), (2)取引される金融商品市場の質事例としては,(i)住宅債券市 場,(ii)消費者金融市場,(iii)国債市場などを取り上げる。 2,公共投資の市場 公共投資は,市場が見えにくい構造である。公共投資の財源は, 国の税収,地方の税収,国から地方への補助金,国債,地方債とい ったように,さまざまな財源によって賄われている。公共投資の実 施主体は,国・地方公共団体であるが,その決定は,政治(政策) に基づくものであり,市場の効率性などが見えにくい構造となって いる。公共投資の市場の透明性を確保する方策の一つが,民間資金 の導入による公共投資事業の実施であると考えられる。そのフレー ムワーク,事例を使いながら,公共政策の市場について議論する。 3,官僚機構の質 公共投資の問題に関連して,政策立案者である官僚行動を分析す る。公共投資の市場と同様,官僚機構の政策決定プロセスは不透明 であり,効率性を損ない,最悪の場合には汚職に至った。硬直的で 複雑な官僚の人事制度や慣習などがもたらす弊害をどのように解決 するのか,制度設計や応用ミクロ経済学を利用して「官僚の質」を 高めるためのメカニズム設計について議論する。 4,公共調達市場の高質化 2 単位(春学期) 特別招聘教授 2 単位(春学期) 鞠 重鎬 授業科目の内容: The course of Public Finance mainly aims to understand the fiscal activities of central and local governments. In particular, this course mainly focuses on the general features and the roles of local governments. For example, we deal with the optimal size of local authorities, the gains from fiscal decision-making at a local level, and the topic of intergovernmental fiscal relations. The cource introduces both public finance theory and public choice approach. テキスト(教科書): 1)Cullis, John and Philip Jones, Public Finance and Public Choice, 3 rd edition, Oxford Press; in particular, Fiscal Federalism(Ch. 12), 2009. 参考書: 1) Cullis, John and Philip Jones, Public Finance and Public Choice, 2nd edition, Oxford Press; in particular, Local Government(Ch. 12), 1998. 2) Anderson, John E. Public Finance, Houghton Mifflin, in particular, Ch. 16 Property Taxes; Ch. 17 Government Budgets, Borrowing, Deficit Finance; Ch. 18 Multilevel Government Finance; Ch. 19 The Economics of Local Governments, 2003 3) Rubinfeld “The Economics of the Local Public Sector,” Handbook of Public Economics, vol.Ⅱ, edited by A. J. Auerbach and M. Feldstein, Elsevier Science Publishers B. V. (North Holland), pp. 571-645, 1987 4) Other references will be distributed at the class. 授業の計画: Week 1-2 : Introduction, Functions of Governments, and Decentralization Theorem 15 修 士 課 程 Week 3-4 : Optimal Size of Local Government and Optimal Number of Residents Week 5-6 : Tiebout Hypothesis (How Individuals Choose Local Authorities) Week 7 : Local Government Revenue Week 8 : Local Taxes(focus on property tax) Week 9-10 : Non-Tax Revenue (User Charges) and Expenditure Week 11-12 : Intergovernmental Fiscal Relations Week 13-14 : Public Choice Approach/Economic Policy and Decentralization Week 15 : Final test (Exam and/or Presentation) ・Yoshino, Naoyuki and Eisuke Sakakibara, ‘The Current State of the Japanese Economy and Remedies’, Asian Economic Papers, vol.1, No.2, pp.110-26, 2002, MIT press. ・ Yoshino, Naoyuki and Thomas Cargill, Postal Saving and Fiscal Investment in Japan, Oxford University Press, 2003 Revankar, Nagesh and Naoyuki YOSHINO, An Empirical Analysis of Japanese Banking Behaviior in a Period of Financial Instability, Keio Economic Studies, Vol.45, 2008. ・Yoshino Naoyuki and Mark Scher, Small Savings Mobilization and Asian Economic Development, M.E. Sharpe, 2005 ・ OECD, Southeast Asian Eocnomic Outlook, 2010, Chapter 6 by Naoyuki Yoshino, "Financiang Transport Sector", OECD, Paris, Fall, 2010 More references will be given during the lecture. Topics to be covered: 1. Historical trends in Japanese monetary policy and economic fluctuations 2. Flow of Funds Table of the Japanese economy (Government Sector, Financial Sector, Firm Sector, Household Sector) 3. Japanese monetary policy, asset-price inflation and subsequent recession 4. Japanese fiscal policy, budget deficit and public debt 5. Japanese industrial policy, tax policy and fiscal investment policy 6. Japanese capital markets (bond and equity markets) 7. Failures and restructuring of Japanese banks 8. The aging population and its impact on the Japanese economy 9. Privatization of Postal Savings and the Japanese financial market 10. The Asian financial crisis: causes and consequences 11. Exchange rate regimes and the optimal exchange rate system in Asia 12. Effectiveness of public works in Japan and Revenue Bonds 13. Central and Local Governments in Japan 14. Policy-making and the incentive mechanism in Japan 15. Sub Prime loan crisis and its impact to Asian economy. テキスト(教科書): YOSHINO, Naoyuki "Postwar Japanese Economy (Eigo De Manabu Nihon Keizai)" Yuhihaku publishing company 2010. 参考書: In each class, related works will be explained. 授業の計画: In each lecture, students are expected to participate in the class and ask questions. At the end of fhe class, each student has to summarize main points of the lecture in English. 寡占市場である日本の官公庁の公共調達の問題を応用ゲーム理論 の手法を用いて分析する。入札が競争的ではない場合には,官僚の 裁量が働くため,官僚が汚職をする可能性が生じる。このような状 況をモデル化し,政府調達のオークションによる汚職を排除するた めに,海外 も含めた調達を入れた場合と,国内市場のみからの調達のケースを 比較し,海外からの調達の可能性も含めて公共調達市場を開放する ことによって,事後的な効率性を達成できることを示す。 テキスト(教科書): ・Jean Hindriks and Gareth D Myles, Intermediate Public Economics , MIT Press ・ Alfred Greiner and Bettina Fincke, Public Debt and Economic Growth,Springer ・ Richard Kopcke, Geoffrey Tootell and Robert Triest, The Macroeconomics of Fiscal Policy, The MIT Press そのほか、テーマに応じて、参考文献は紹介する。 参考書: 参考文献については,講義の中で適宜説明する。 授業の計画: 1,金融市場の質の問題 2,国債市場の現状とその発展 3,住宅金融市場とその質的な変化 4,金融の証券化市場の高質化 5,消費者金融市場 6,日本の公共政策の歴史的な変遷 7,生産関数を用いた公共投資市場の生産性 8,インフラボンドの導入による公共投資の高質化 9,為替市場の変動要因 10,中小企業金融における情報の非対称性と市場の失敗 11,日本の官僚機構の行動分析 12,日本の予算配分モデルと官僚機構 13, 政府調達の市場と海外も含めた公共入札制度による市場の高 質化 14, 財政の不安定化条件の理論的考察 15, サブプライムローン問題と金融市場の質 財政特論(グローバル COE 連携科目) 財政特論(グローバル COE 連携科目) 2 単位(秋学期) 特任教授(非常勤) 北村 行伸 授業科目の内容: Objective: To provide a basic framework of public finance, at microeconomic level, starting from a general theory of taxation on commodity, income and corporate profits and then extending issues of tax evasion, and compliance, and tax reform. Teaching Method: Lecture is given and then discuss on the topic. Sometimes, exercise is given for clarifying your understanding. Covered Topic: A Framework of Taxation Consumption Taxation Individual Income Taxation Corporate Taxation Capital Income Taxation Inheritance and Gift Taxation Tax Compliance and Evasion Tax Reform テキスト(教科書): Lecture note is provided on website. (http://www.ier.hit-u.ac.jp/~kitamura) ・Jean Hindriks and Gareth D. Myles, Intermediate Public Economics, The MIT Press. ・Joseph E. Stiglitz, Economics of The Public Sector , W. W. Norton. ・A. B. Atkinson and J. E. Stiglitz, Lectures on Public Economics , McGraw-Hill. ・B. Salanié, The Economics of Taxation , The MIT Press 生命保険概論1(OLIS-プルデンシャル・ジブラルタ生命保険 寄附講座) 2 単位(春学期) 理工学部教授 田村 明久 理工学部教授 仲田 均 理工学部教授 前田 吉昭 理工学部教授 南 美穂子 理工学部教授 田村 要造 2 単位(春学期) 北村 行伸 特任教授(非常勤) 授業科目の内容: Objective: To provide a basic framework of public finance at macroeconomic level, starting from fiscal and monetary policy in a standard macroeconomics, public debt in a growing economy, cost-benefit analysis, public goods, international debt and international tax issues. Teaching Method: Lecture is given and then discuss on the topic. Covered Topic: Monetary and Fiscal Policy Budget Revenue Forecasting Public Debt Cost-Benefit Analysis Public Goods and Bads Local Public Finance Finance and Development International Issues in Public Finance テキスト(教科書): Lecture note is provided on website. (http://www.ier.hit-u.ac.jp/~kitamura) ・Jean Hindriks and Gareth D. Myles, Intermediate Public Economics , The MIT Press ・Joseph E. Stiglitz, Economics of the Public Sector , W. W. Norton. ・A.L.Hillman, Public Finance and Public Policy , Cambridge University Press. 授業科目の内容: 生命保険業に関して学生の理解を深めることを目的とする。 テキスト(教科書): 資料を配布する。 参考書: 山内恒人著 「生命保険数学の基礎 アクチュアリー数学入門」 (2009年 東京大学出版会) 岩瀬大輔著 「生命保険のカラクリ」(2009年 文藝春秋社) 植村信保著 「経営なき破綻 平成生保危機の真実」(2008年 日 本経済新聞出版社) 出口治明著 「生命保険入門 新版」(2009年 岩波書店) その他講師が指定する図書 授業の計画: 1. 生命保険の社会的側面と意義 (計2回) 2. 日本勢体の資金循環とその中での保険の役割 3. 生命保険の公的視点 4. 生命保険をとりまく法的制度 5. 生命保険商品の経済的側面 6. 生命保険マーケッティングとセールス (計2回) 7. グローバリズムと生命保険の事業特性 8. 会計基準と生命保険事業 9. 生命保険業界の課題と機会 10. 危険選択 11. コンプライアンス 12. 生命保険とセカンダリーマーケット 13. 全体総括 成績評価方法: 出席とレポートに基づいて評価する。 16 経済学部教授 経済学部教授 授業科目の内容: The first section covers basic concept of corporate finance. By using the computer software such as Excel or Mathematica, we study how apply finance theory to the actual financial data. Topics covered in this section include Net Present Value, Investment Rules. Capital Budgeting, and Valuation. The second part of this course covers more advanced theory and practice of portfolio management. First we review the mean-variance approach in a more mathematically rigorous fashion. Then we learn numerical methods to solve the portfolio optimization problem and practice them with Excel. This part also introduces more advanced topics such as international diversification and portfolio optimization with alternative risk criteria. As prerequisites, students are expected to be familiar with introductory calculus, linear algebra, and basic probability theory. To register this class, basic knowledge about microeconmics and finance is also required. テキスト(教科書): First Part: To be announced in class. Second Part: Elton, E. J., Gruber, M. J., Brown, S. J., and Goetzmann, W. N. (2009). Modern Portfolio Theory and Investment Analysis, 8th edition, Wiley. 参考書: To be announced in class. 授業の計画: Topics to be covered: First Part 1. Accounting Statements 2. Net Present Value 3. Capital Budgeting 4. Valuation Second Part 1. Mean-variance approach: revisited 2. Numerical evaluation of the efficient frontier 3. Correlation structure of security returns 4. Portfolio optimization with the single index model 5. From the single index model to the multi-index model 6. International diversification 7. Portfolio optimization with alternative risk criteria 授業科目の内容: 将来生命保険業務に携わる人材の育成を目指し、生命保険業に関 する業務などについて学生の理解を深めることを目的する。 テキスト(教科書): 毎回必要な資料を配布する。 参考書: 山内恒人著「生命保険数学の基礎 アクチュアリー数学入門」(2009 年 東京大学出版会) 岩瀬大輔著 「生命保険のカラクリ」(2009年 文芸春秋社) 植村信保著 「経営なき破綻 平成生保危機の真実」(2008年 日本経 済新聞社) 出口治明著 「生命保険入門 新版」(2009年 岩波書店) その他講師が指定する図書 授業の計画: 1. 保険数理の基礎(計2回) 2. 生命保険会社のリスク管理 (計2回) 3. リスク管理と保険計理人の役割 4. 商品開発とリスク管理 5. 保険ALMの基礎 (計4回) 6. ソルベンシーとALM (計4回) 7. 全体総括 成績評価方法: 出席とレポートに基づいて評価する。 ADVANCED FINANCE(PCP) 中妻 照雄 前多 康男 2 単位(春学期) 講師 内田 善彦 授業科目の内容: The goal of class is to obtain basic knowledge on derivative pricing. We just cover a few essential topics which is needed. The following topic are covered: (1) Introduction to Derivative Pricing (2) Introduction to Lattice Method (3) Brief summery of Option Pricing Theory and Ito’s Lemma. (4) Introduction to Pricing American Options (5) Introduction to Pricing Path Dependent Options (6) Current Research Topics テキスト(教科書): Steven E. Shreve (2004), Stochastic Calculus for Finance I: The Binomial Asset Pricing Model, Springer. 参考書: John C. Hull (2011), Options, Futures, and Other Derivatives (8th Edition), Prentice Hall. Other reading materials will be suggested in class. 授業の計画: (1) Introduction to Derivative Pricing and Related Topics (2) The Binomial No-Arbitrage Pricing Model: Single Period Case (3) The Binomial No-Arbitrage Pricing Model: Multiperiod Case (4) Probability Theory on Coin Toss Space I (5) Probability Theory on Coin Toss Space II (6) Introduction to Lattice Method I (7) Introduction to Lattice Method II (8) Midterm Exam (9) Black-Scholes Option Pricing Formula (10) American Derivative Securities I (11) American Derivative Securities II (12) Pricing American Derivatives through Lattice Method (13) Path Dependent Securities (14) Pricing Path Dependent Derivatives through Lattice Method (15) Current Research Topics INTRODUCTION TO LAW AND ECONOMICS(PC P) 2 単位(秋学期) - From the perspective of Comparative Institutional Analysis 特別招聘教授 鶴 光太郎 授業科目の内容: This cource provides an introduction to law and economics but more emphasizes the perspective of comparative institutional analysis, compared with the standard textbook of this area (e. g. Cooter and Ulen). The first seven sessions of the course deal with the role of legal institutions in the economic system of a nation. Then, we move to the role of law in each subsystem, like labor and innovation system. We also discuss the relationship between law and globalization or economic growth. Finaly, we consider judicial reform from an economist’s view.. Preliminary Readings La Porta, R., F. Lopez-de Silanes and A. Shleifer (2008), “The Economics Consequences of Legal Origins”, Journal of Economic Literature 46 (2), pp285-332 授業の計画: Week 1 : Guidance Week 2 : Economics with and without Law : What are institutions? Week 3 : Legal institutions and economics : LLSV approach Week 4 : Private ordering Week 5 : Does legal origin matter? Week 6 : Legal origin and evolution : A historical perspective Week 7 : Legal transplantation Week 8 : Law and labor 1 Week 9 : Law and labor 2 17 修 士 課 程 APPLIED FINANCE(PCP) 2 単位(春学期) 生命保険概論2(OLIS-プルデンシャル・ジブラルタ生命保険 寄附講座) 2 単位(秋学期) 理工学部教授 田村 明久 理工学部教授 仲田 均 理工学部教授 前田 吉昭 理工学部教授 田村 要造 Week 10 : Law and innovation 1 Week 11 : Law and innovation 2 Week 12 : Law and innovation 3 Week 13 : Law and globalization Week 14 : Law and economic growth Week 15 : Judicial reform FINANCE, POLICY AND THE GLOBAL ECONOM Y(PCP) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 嘉治 佐保子 経済学部教授 木村 福成 授業科目の内容: This class is offered to PCP studentsin the 3rd year, Master’s level graduate students and exchange students. Students who enrol in this class will form groups to conduct research and write a paper jointly. Each week, groups of students take turns presenting the progress of their research. Students in the audience take notes on the presentations, which they must submit before leaving class. They also ask questions or give each other comments, verbally or by using the comment sheet provided by the PCP office. Students can freely choose their topic, as long as it is related to economics. They thus train themselves to apply the knowledge and English skills acquired in the classroom to the analysis of real-world economic issues. As a conclusion to the term, there will be a convocation in which students present their final papers in English. This takes place in midJanuary and coincides with the deadline for submission of the complete paper. Before the start of winter break, students are to submit a progress report which includes not just work done so far, but also plans on how they intend to use the time left. The author of each section must be clearly indicated in the progress report. This applies also to the completed paper, to which each student must contribute at least 3,000 words. Students who wish to do so can plan a fieldwork trip, and write their papers on the findings. The professors will help students arrange for this trip by way of introductions and suggestions. Those who plan to take the fieldwork trip in summer should seek advice early in the Spring Term, even though this class is scheduled for the Autumn Term. Occasionally, speakers are invited from outside the faculty of economics at Keio university, to lecture in English. Their lectures will be on recent developments in the speakers' respective field of specialisation. They will be employees of institutions public and private, as well as in between. Such lectures are given from 14;45-16;00 and students write their summary of the lectures/presentations between 16;00-16;15. Evaluation for this class is by attendance, participation, the weekly notes, the progress report as well as the final presentation and paper. Students who miss more than three classes (absent for the 4th time) will automatically receive a grade of C or lower, regardless of the quality of their progress report or final presentation and paper. Even if a student is absent 3 times, if he/she participates actively in class, writes a good paper that is scientific in both form and substance, and makes impressive presentations, he/she still has a chance of obtaining an A. A record of attendance will be kept using the notes which students submit each week. 授業の計画: During the first class, we will go over what is generally considered proper protocol, when people present themselves and their ideas in front of an audience. Many students, including Japanese students, reach university without having learned this. We will also decide a rough schedule for the rest of the term, during which students take turns rendering their progress. MONETARY AND FISCAL POLICY(PCP) 2 単位 (春学期) 経済学部教授 吉野 直行 授業科目の内容: Offered to PCP students in the 4th year, undergraduate students in the Faculty of Economics, students in the Graduate School of Economics and exchange students affiliated with the International Centre This class is financially supported by the Nomura Holdings Company. Speakers are invited from outside the faculty of economics at Keio University, to lecture in English. Their lectures will be given from 10;45-12;00AM and students write their summary of the lectures between 12;00-12;15. Evaluation is based on the summary which students must submit after each lecture and the final examination. The lecture topics and the affiliated institutions of planned speakers are as follows: Japanese monetary policy, historical perspectives Japanese financial regulatory policy the behaviour of private banks (Private sector bank) The role of capital markets in Japan (Investment bank) Activities of foreign financial institutions in Japan (Foreign financial institution) The role of FSA (Financial Services Agency) International Finance of Japan (Ministry of Finance) The Asian Financial Market and the role of Japan (Ministry of Finance) The Japanese Government Bond Market (Securities House) Fiscal Policy of Japan (Ministry of Finance) Tax Policy of Japan (Ministry of Finance) Central and local government relations in Japan Postal privatisation and the Fiscal Investment and Loan Program テキスト(教科書): Each speaker will use their own Power points of hand outs. As for your general reading, 参考書: 吉野直行(編)『英語で学ぶ日本経済』有斐閣 Naoyuki Yoshino edition, The Postwar Japanee Economy (2010) Yuhikaku Publishing Company. 授業の計画: (i) Japanese monetary policy, historical perspectives (Bank of Japan) (ii) Japanese financial regulatory policy (Bank of Japan) (iii) Monetary policy and the behaviour of private banks (Private sector bank) (iv) The role of capital markets in Japan (Investment bank) (v) Activities of foreign financial institutions in Japan (Foreign financial institution) (vi) The role of FSA (Financial Services Agency) (vii) International Finance of Japan (viii) The Asian Financial Market and the role of Japan (Asian Development Bank Institute) (ix) The Japanese Government Bond Market (Securities House) (x) Fiscal Policy of Japan (Ministry of Finance) (xi) Tax Policy of Japan (Ministry of Finance) (xii) Central and local government relations in Japan (xiii) Postal privatisation and the Fiscal Investment and Loan Program (xiv) Sub-prime loan problem; Its Causes and Consequences (xv) Monetary Policy of Japan, Zero Interest Rate Policy and Quantitative Easing Policy Guest speakers will give their lecture based on their speciality. INTRODUCTION TO FINANCE(PCP) 2 単位 (秋学期) 経済学部教授 前多 康男 講師 尾張 圭太 授業科目の内容: The course provides a modern portfolio theory and a basic option pricing theory. First, we prepare mathematical preliminaries. In particular, we deal with a basic concept of a probability theory. Second, we study a modern portfolio theory. Topics covered in this section include the meanvariance portfolio analysis, the CAPM. Finally, a basic theory of option pricing models is discussed by dealing with one-period binomial option pricing models. Especially, we study meanings of important terms, for example arbitrage, hedging, martingale probability and so on. The course 18 現代日本経済論 現代日本経済論 国際貿易論 商学部教授 訪問教授 開発経済論 授業科目の内容: 発展途上国の開発において,貿易・直接投資と工業化の関係は避 けて通れない重要な問題となってきている。本講義では特に,近年 急速に発展しつつあるフラグメンテーション理論と空間経済学に焦 点を当て,東アジア経済への適用可能性を検討していく。 国際貿易論,開発経済学の基礎を身につけていることが望ましい が,経済学研究科の他分野,あるいは他研究科からの参加も歓迎す る。 テキスト(教科書): 第1 回目の講義の際に指示する。 参考書: 第1 回目の講義の際に指示する。 授業の計画: 初回と第2回の講義は,基礎となる国際貿易論の知識,フラグメ ンテーション理論,東アジア経済の実態についてのサーベイにあて る。第3 回以降は,短いレクチャーと最新の関連論文の読解を行う こととする。 講義では,活発な質疑応答とdiscussion が不可欠である。各自事前 に十分に準備をして,議論のポイントを整理した上で,講義に臨ん でもらいたい。 植田 浩史 2 単位(春学期) 経済学部教授 北村 洋基 国際金融論 授業科目の内容: 主として今日の日本経済をグローバルな視角から分析する。その ことを通じて現代資本主義の総体把握と課題を探究する。 テキスト(教科書): 第1回授業の際に指定する。 参考書: 適宜紹介する。 授業の計画: テキストの講読と討論を中心とする。 現代資本主義論 北村 洋基 2 単位(春学期) 経済学部教授 大垣 昌夫 授業科目の内容: This course introduces students to theoretical models and econometric methods in the field of international macroeconomics and finance. The topics covered include time series methods used in the field, covered interest parity, uncovered interest parity, purchasing power parity, the monetary model, the Lucas two-country model, international real business cycles, foreign exchange market efficiency, the Mundell-Fleming model, the Dornbusch model with overshooting, the Redux model. テキスト(教科書): Mark, Nelson C. (2001), International Macroeconomics and Finance, Blackwell Publishing. ISBN: 0-631-22288-X 参考書: Engel, Charles M. and Kenneth D. West, "Exchange Rates and Fundamentals" Journal of Political Economy, 2005. Baxter, Marianne and Mario J. Crucini, “Explaining Saving-Investment Correlation” American Economic Review, June 1993, pp.416-436. Stockman, Alan C and Tesar, Linda L.“ Tastes and Technology in a Two-Country Model of the Business Cycle: Explaining International Comovements.” American Economic Review, March 1995, 85(1), pp. 168-85. Kehoe, Patrick J. and Perri, Fabrizio.“ International Business Cycles with Endogenous Incomplete Markets.” Econometrica, May 2002, 70(3), pp.907-928. Obstfeld, Maurice and Rogoff, Kenneth. “New Directions for Stochastic Open Economy Models.” Journal of International Economics, February 2000, 50(1), pp.117-53. Other reference articles will be specified in class. 授業科目の内容: 主として今日の日本経済をグローバルな視角から分析する。その ことを通じて現代資本主義の総体把握と課題を探究する。 テキスト(教科書): 第1回授業の際に指定する。 参考書: 適宜紹介する。 授業の計画: テキストの講読と討論を中心とする。 世界経済論 2 単位(春学期) International Macroeconomics and Finance 経済学部教授 2 単位(秋学期) 経済学部教授 2 単位(秋学期) 経済学部教授 木村 福成 経済学部准教授 大久保 敏弘 授業科目の内容: 日本経済、アジア経済を対象に、産業発展、企業経営に関する文 献の輪読を行う。 テキスト(教科書): 輪読する文献については、授業で相談の上、決定する。 授業の計画: 毎回、指定された文献について報告者がその内容の要約とコメン トを報告をし、参加者全員による議論を行う。 現代資本主義論 遠藤 正寛 若杉 隆平 授業科目の内容: 「国際貿易と企業の異質性」、「国際貿易と雇用・賃金」、そして 「国際貿易と経済成長」に関する最近の研究成果をフォローし、それ に関連した理論・実証分析の論文を作成する上で必要な知識・手法 を学ぶ。国際貿易に関する基礎的知識を習得している者を対象とし、 受講者による研究発表、論文の作成を目指す。 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 2 単位(春学期) 竹森 俊平 授業科目の内容: 現在進行中の世界経済危機を分析した最新のアカデミックな論文 を解説し、世界経済危機を分析する。 19 修 士 課 程 also covers the presentation of Mathematica implementation of the model used in Finance.To register this class,basic knowledge about microeconomics is required. テキスト(教科書): To be announced in class. 参考書: To be announced in class. 授業の計画: The following topics are covered: 1. Randomness and random variable 2. Expectation and variance 3. Return and risk 4. Mean-variance portfolio analysis 5. CAPM 6. Introduction to option pricing 7. Hedging and arbitrage (one-period binomial model) 8. Martingale probability 9. Introduction to Mathematica 10. Implementing mean-variance model by Mathematica 11. Implementing numerical option pricing models by Mathematica contemporary models of development and underdevelopment; trade policy and development experience; foreign finance, investment and aid; policy coherence for development; and the role of international organisations. Assessment will be based on a term paper (two-thirds of grade) assigned to each student and presentation of a term paper (one-third of grade) during the course. Term Papers: Each student is requested to submit a draft term paper to the Gakuseibu(Office of Student Services) in July (As for the precise due date, please refer to the bulletin board.) He/she can choose two topics from the “Questions for Discussion” part of Chapters 2, 3, 4, 9, 12 and 14, and write short essays on them. It is expected that each essay is about 800 - 1,000 words long, but topics need to be selected from different chapters. During the course, each student is requested to make a presentation on one of his/her essays. At the last session, each student will have an opportunity to revise and finish one selected essay as a final term paper, before submission for grading. テキスト(教科書): Michael P. Todaro and Stephen C. Smith (2008) Economic Development, 10th edition, Pearson, Addison Wesley. (http://www.aw-bc.com/todaro_smith) As this textbook demonstrates, the scope of development economics is huge, touching upon almost every field of economics. During the course, some chapters will be used more intensively than others. This course also takes up several current issues on international development, in which case lectures and discussions go beyond the textbook, and supplementary reading materials will be provided 授業の計画: Part I – Development Economics Day 1 Session 1 Introduction and Overview Session 2 Comparative Development (Todaro & Smith 10th ed. Ch 2 and part of Ch5) Session 3 Different Theories of Development (Todaro & Smith 10th ed. Ch 3-4) Session 4 Presentations by Students and Discussions (1) Day 2 Session 5 Agricultural Transformation (Todaro & Smith 10th ed. Ch 9) Session 6 Trade and Development (Todaro & Smith 10th ed. Ch 12) Session 7 Foreign Finance, Investment and Aid (Todaro & Smith 10th ed. Ch 14) Session 8 Presentations by Students and Discussions (2) OPEN ECONOMY MACROECONOMICS(PCP) 4 単位(春学期集中) 経済学部教授 嘉治 佐保子 授業科目の内容: This class is offered to undergraduate students participating in the Professional Career Programme (PCP), Master’s level graduate students and exchange students. The purpose of this class is to introduce basic concepts and basic analytical frameworks of Open Economy Macroeconomics, and to encourage students to apply them in thinking about real-world issues. Students who attend this class are assumed to have sufficient knowledge of entry-level macroeconomics and microeconomics. Each week, at the beginning of class, students take turns presenting what they learned in class a week ago. Students who are not presenting that week take notes on the presentations, which they must submit before leaving class each week. All students should actively participate in each others' presentations as well as the lecture that follows the students' presentations, by asking/answering questions and making comments. Evaluation for this class is by attendance, participation, the weekly notes, presentations as well as the final examination. Students who miss more than three classes (absent for the 4th time) will automatically receive a grade of C or lower, regardless of their participation, weekly notes, presentations and final exam. Even if a student is absent 3 times, if he/she participates actively in class, makes impressive presentations and writes good notes and a good exam, he/she still has a chance of obtaining an A. A record of attendance will be kept using the notes which students submit each week. テキスト(教科書): Lecture Notes: http://ocw.dmc.keio.ac.jp/economics/index.html 参考書: ・Canzoneri, M. and D. Henderson (1988) “Is Sovereign Policymaking Bad?” Carnegie-Rochester Conference Series on Public Policy No.28, pp. 93-140 ・Dornbusch, Rudiger (1980) Open Economy Macroeconomics, Basic Books, Chapter 10, Chapter 11 ・ Kaji, Sahoko (2004) Kokusai Tsuka Taisei no Keizai Gaku (The Economics of Exchange Rate Systems), Nihon Keizai Shimbun Publishing 授業の計画: I. A Review of Closed Economy Macroeconomics IS-LM Analysis, Aggregate Supply, and Aggregate Demand II. Basic Concepts in Open Economy Macroeconomics Small Country Assumption, Stock vs. Flow, The Balance of Payments, The Exchange Rate, The Interest Rate Parity Condition III. Theories of Exchange Rate Determination Purchasing Power Parity, Stock Equilibrium Approach, Flow Approach, The Marshall-Lerner Condition, The J-curve Effect IV. The Mundell-Fleming Results The M-F Result and the Structure of the Model --- a Simple Model, The M-F Result under Fixed Exchange Rates, Alternative Assumptions: Two-Country, Imperfect Capital Substitution, The M-F Result under Flexible Exchange Rates, Alternative Assumption: Two-Country V. The Speed of Adjustment of Endogenous Variables and Overshooting VI. Economic Interdependence and Choice of Exchange Rate Regimes Part II – Current Issues on International Development Day 3 Session 9 Topic (1) The Global Financial Crisis and Developing Countries Session 10 Topic (2) African Economic Outlook 2011 (Africa and Emerging Partners) Session 11 Topic (3) Southeast Asian Economic Outlook 2011 (Green Growth) Session 12 Presentations by Students and Discussions (3) Day 4 Session 13 Topic (4) The Rise of China and India: Implications for Other Developing Asia Session 14 Presentations by Students and Discussions (4) Session 15 Wrap-up (and final submission of term papers) Four-day intensive course from the end of July to early August 2011, TBD (refer to the bulletin board) Note that this is provisional. The course outline may be modified according to the needs of students. DEVELOPMENT ECONOMICS(PCP) 2 単位 (春学期特定期間集中) Current Issues on International Development 特別招聘教授 INTERNATIONAL TRADE(PCP) 2 単位(秋学期) 深作 喜一郎 International Trade 授業科目の内容: This course is an introduction to development economics and to current issues on international development. It combines a series of lectures and presentations of term papers by students. Lectures deal with a wide range of topics, including the comparative development of East Asia and Africa; 経済学部准教授 大久保 敏弘 授業科目の内容: This course is aimed at understanding intermediate level international trade. 20 ・Introductory discussions ・Globalization and its policy implications ・World economic outlook ・The global imbalances ・The global financial crisis ・Poverty reduction and economic development ・Aid effectiveness ・Foreign direct investment ・Economic consequences of remittances ・The role of banking and finance ・The role of effective institutions LAW AND ECONOMICS(PCP) 2 単位(春学期) 経済学部教授 木村 福成 授業科目の内容: This lecture examines key issues and principles in law and economy. We will demonstrate economic interpretation of law and organization, particularly from the viewpoint of ratonality and efficiency. Transaction cost argument and cost-benefit analysis will also be introduced as key economic logic supporting law and organization. Rights, torts and crimes, contracts, insurance, and governance will be discussed. テキスト(教科書): ・ Wittman, Donald. (2006) Economic Foundations of Law and Organization. Cambridge: Cambridge University Press. 参考書: To be informed in class. 授業の計画: The class includes concise lectures, students’ presentations, and discussions. The following topics and others are covered: 1. Economic fundamentals: rationality and efficiency 2. Transaction costs and the Coase Theorem 3. Cost-benefic analysis 4. Rights 5. Torts and crimes: liability rules 6. Contracts 7. Insurance 8. Governance EU COMPETITION LAW(PCP) 2 単位(秋学期) 講師 市川 芳治 授業科目の内容: Course Description: This class is an introduction of EU competition law, which is one of the key areas of the EU. EU competition law and US antitrust law are twinpillars in the world competition law and both have its own unique features, influenced by various economic theories. The lecture will be composed of the presentations on the text by students and various inputs by the lecturer. The course will mainly focus on case study. In practice, economic evidence through economic consultants is facilitated in EU courts. Students will be informed of the real case experience throughout the lecture. Each week, at the beginning of the class, students take turns presenting the summary and the topics from each chapter of the text. Students who are not presenting that week are expected to participate in others’ presentations by asking questions and making comments. Evaluation is 50% by class participation/presentations and 50% by final examination. Learning Objectives: Students should get a clear understanding of: 1. Basic framework of EU competition law 2. Leading principles and cases of EU competition law Students should acquire the ability to explain: 1. Practical importance of the understanding of EU competition law 2. Relationships between law and economics in EU competition law Teaching Methodology: 1. Presentations prepared by each student on assigned chapter of the text 2. In-class discussions (legal texts, case law) with lectures supported by ppt presentations 3. Group work on assigned cases テキスト(教科書): Course Materials: Giorgio Monti, EC Competition Law, Cambridge University Press, 2007 参考書: 『 EU 法 実 務 篇 』 庄 司 克 宏 編 岩 波 書 店 2008 年 ISBN: 978-4-00-028047-1 C3032 授業の計画: Topics covered: 1 Competition law: policy perspectives 2 The core values of EC competition law in flux 3 Economics and competition law 4 Competition law and public policy 5 Market power 6 Abuse of a dominant position: anticompetitive exclusion 7 Abuse of a dominant position: from competition policy to sectorspecific regulation 8 Merger policy 9 Oligopoly markets 10 Distribution agreements 11 Institutions: who enforces competition law? 12 Competition law and liberalisation 13 Case Studies (1) 14 Case Studeis (2) THE JAPANESE ECONOMY FROM AN INTERNA TIONAL PERSPECTIVE(PCP) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 竹森 俊平 授業科目の内容: This course teaches the Japanese monetary policies since the beginning of the Meiji era to today. The main purpose of the lecture is to make the following truism clear: The Japanese monetary policies always have been monetary policies to manage the exchange rates. The course also discuss the man policy debates in each period. The course will be taught in English. International Economy(グローバル COE 連携科目) 2 単位(春学期) 商学研究科教授 柏木 茂雄 (フジタ・チェアシップ基金) 授業科目の内容: The objective of this course is to discuss and understand various international economic issues that are being addressed by policy makers around the world. The course will take up specific issues that are related to the current global economic situations and various policy issues that have arisen in the international context. Students will have the opportunity to study and discuss the challenges imposed on policy makers in the current globalized world. The emphasis of the course will be placed more on what is happening in the real world and less on theoretical aspects of the issues. Class discussions will enable students to familiarize themselves with these issues and to engage in discussions in more informed and effective manner. テキスト(教科書): There will be no textbooks. Handouts and/or copies of background material will be distributed from time to time. Students are expected to make presentations on topics assigned to them based on relevant papers and to engage in active class discussions, which are conducted entirely in English. 授業の計画: Issues to be covered include the following (subject to change): 21 修 士 課 程 授業の計画: This course will cover several basic issues in international trade, e.g. Ricardian model, HO model and intra-industry trade model. In addition to lectures, students will be required to have some short presentations on current topics in English (but it depends on the number of students). ・Implications of Asian economic integration ・Asian economic growth model ・Global currency ・Global governance 15 Case Studies (3); Conclusions Japanese Economy(グローバル COE 連携科目) 2 単位 (秋学期) 商学研究科教授 柏木 茂雄 (フジタ・チェアシップ基金) 国際マクロ計量経済論 授業科目の内容: The objective of this course is to discuss and understand the developments in the Japanese economy and its policies from a global perspective. The course will provide opportunities for students, especially for those coming from abroad, to examine various policy issues that have arisen in Japan in the last three decades. This course will also provide opportunities for Japanese students to look at their own economy from a global perspective. The focus of the discussion will be less on theoretical and empirical aspects and more on understanding economic, political, social as well as historical background of specific economic issues confronting the Japanese people in recent years. テキスト(教科書): Cargill, Thomas F. and Takayuki Sakamoto, Japan Since 1980, (Cambridge University Press, New York, 2008) 授業の計画: ・Introduction and overview ・Historical background of the Japanese economy ・Economic and political institutions in the 1970s ・The “High-Water Mark” from 1980 to 1985 ・The bubble economy from 1985 to 1990 ・Economic and financial distress from 1990 to 2001 ・Why did the economic and financial distress last so long? ・Political economy of the fiscal program ・The Koizumi reform ・Corporate governance, labor practices and citizens’ life ・Japanese political economy in the new century ・Policies of the DPJ government ・Recent issues facing the Japanese economy 2 単位(秋学期) International Macroeconometrics 経済学部教授 大垣 昌夫 授業科目の内容: In this course, students learn how various closed- and open-economy macroeconomic models can be connected to econometric methods in structural macroeconometrics, in which a macroeconomic model is mapped into an econometric model. This knowledge enables one to estimate parameters of macroeconomic models from data and to test the models. Some homework requires the use of personal computers. The topics covered include estimation and testing of linear rational expectations models, stationary and nonstationary processes, the Wold representation theorem, autoregressive unit roots, cointegration, vector autoregression (VAR), Generalized Method of Moments (GMM), error correction models. テキスト(教科書): Masao Ogaki, Kyungho Jang, Hyoung-Seok Lim, Youngsoo Bae, and Yuko Imura, Structural Macroeconometrics, manuscript in progress, 2010 (available at http://www.kjang.com/book2003/l) 参考書: Hayashi, Fumio (2000). Econometrics. Princeton University Press. ISBN 978-0691010182 経済地理学 経済地理学 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 杉浦 章介 授業科目の内容: 地理・空間事象のトランスナショナル化によって、世界の空間構 成や空間的相互作用には大きな変化が生じている。このトランスナ ショナル化現象についての理解を深めるために、今年度は、 transnational governance の 観 点 か ら 多 様 な 論 文 を 輪 読 し な が ら discussionを行ってゆきたい。 テキスト(教科書): Marie-Laure Djelic and Kerstin Sahlin-Andersson (eds.) Transnational Governance : Institutional Dynamics of Regulation, Cambridge University Press, 2006 参考書: 適宜指示する。 授業の計画: 1 The World of Governance and Transnational Regulations 2 The Forces and Powers of Transnational Institutions 3 The Dynamics of Transnational Actors 4 Transnational Governance in the making 国際関係特論(グローバル COE 連携科目) 2 単位(秋学期) グローバリゼーションの政策的含意 (Globalization and its Policy Impliations) 商学研究科教授 柏木 茂雄 (フジタ・チェアシップ基金) 授業科目の内容: The objective of this course is to discuss and understand various issues related to economic globalization and its policy implications. The course will provide opportunities for students to examine various aspects of policy issues that have arisen from the increased integration of economies and the emergence of many global issues. Students will review the challenges imposed on policymakers from globalization and explore ways to enhance international cooperation to meet these challenges. Classroom discussions will enable students to follow and understand the discussions that are taking place at various international meetings and to engage in more informed and effective discussions on various issues related to economic globalization. The emphasis of the course will be more on what is happening in the real world and less on theoretical aspects of the issues. テキスト(教科書): There will be no textbooks. Handouts and/or copies of background material will be distributed from time to time. Students are expected to make presentations on topics assigned to them based on relevant papers and to engage in active classroom discussions, which are conducted entirely in English. 授業の計画: Issues to be covered include the following (subject to change): ・Introductory discussions ・Globalization and macroeconomic policies ・Globalization and fiscal policies ・Financial globalization ・Globalization and the IMF ・Challenges facing low income countries ・Globalization and regional integration 経済地理学 経済地理学 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 武山 政直 授業科目の内容: モバイルメディアを活用したユーザ参加型のビジネスや研究の事 例を参考にして,これからの都市空間における集合知的価値創造に ついて多面的に考察する。特に贈与経済的なギフト価値の流通と市 場経済における交換価値の流通の接合に注目する。 授業内容: 授業中に提示する国内外の研究事例やビジネスケースの資料を読 み,ディスカッションする。関連するネット上の資料等も適宜補足 する。また可能な限りフィールドワークも取り入れる。 テキスト(教科書): 参考文献 ・Thomas W. Malone et al., Harnessing Crowds: Mapping the Genome of Collective Intelligence, MIT Center for Collective Intelligence Working Paper No.2009-001. 22 都市経済論(グローバル COE 連携科目) 2 単位(春学期) 経済学部教授 瀬古 美喜 授業科目の内容: 市場メカニズムが都市においてどのように働いているのかという 観点に立って,都市経済学や新経済地理学の基礎的な理論モデルと 実証研究について学ぶ。学部修了程度の経済理論と,計量経済学の 知識がある方が望ましい。 テキスト(教科書): 具体的な文献については,授業の中で指示する。 参考書: ・ Edwin S. Mills and Bruce W. Hamilton, Urban Economics, 5th edition , Scott, Foresman & Co., 1994 ・ Denise DiPasquale and William C. Wheaton, Urban Economics and Real Estate Markets , Prentice Hall, 1996(瀬古美喜・黒田達朗訳『都市 と不動産の経済学』創文社,2001 年) ・ J. V. Henderson, Economic Theory and the Cities, 2nd edition , Academic Press, 1985 ・ Peter Nijkamp and Edwin S. Mills, eds., Handbook of Regional and Urban Economics, Vol.1: Regional Economics, Vol.2: Urban Economics, Vol.3: Applied Urban Economics , North- Holland and Elsevier Science Publisher ・ M. Fujita, P. Krugman and A. J. Venables, The Spatial Economy , MIT Press, 1999(小出訳『空間経済学』東洋経済新報社) ・ M.Fujita and J-F Thisse, Economics of Agglomeration , Cambridge University Press, 2002 ・日本住宅総合センター『季刊・住宅土地経済』(各版) ・ 黒田達朗・田渕隆俊・中村良平『都市と地域の経済学』[新版] 有斐閣ブックス,2008 年 ・ 瀬古美喜『土地と住宅の経済分析―日本の住宅市場の計量経済学 的分析』創文社,1998 年 ・金本良嗣『都市経済学』東洋経済新報社,1997 年 ・佐藤泰裕・田渕隆俊・山本和博『空間経済学』有斐閣、2011年 ・ Richard J.Arnott and Daniel P. McMillen ed., A Companion to Urban Economics , Blackwell, 2006 授業の計画: 具体的には,都市空間構造の理論的実証的分析,住宅市場と住宅 問題,都市における集積と規模の経済,都市の成長,都市交通など に関する文献を取り上げ,検討する。 都市経済論 環境経済論 経済学部教授 大沼 あゆみ 経済学部教授 細田 衛士 授業科目の内容: 本授業では,環境経済学の理論的基礎を講義する。環境経済学の 理論としては,伝統的な新古典派的アプローチや新制度学的アプロ ーチなど多様な分析手法がある。ここでは,環境経済学のテキスト で既に定着しつつあるものを中心に講義を進める。講義の流れは以 下の授業内容の通りである。尚,取り上げる内容には若干の変更も あり得る。 テキスト(教科書): ・ 細田衛士・横山彰『環境経済学』有斐閣アルマシリーズ(但し, 参考文献程度である) 参考書: 授業第1 時間目に示す 授業の計画: 第1 章 環境経済学の流れ 第2 章 公共財としての環境 第3 章 環境問題と所有権: 制度学派的アプローチ 第4 章 オープンアクセスと再生可能資源 第5 章 再生不可能資源 第6 章 課税政策 第7 章 排出権売買制度 第8 章 デポジット制度 第9 章 コースの定理 第10章 廃棄物とリサイクル 第11章 汚染者支払い原則 第12章 開発と環境保全 ENVIRONMENTAL ECONOMIC POLICY(PCP) 2 単位(秋学期) 講師 小西 祥文 2 単位(秋学期) 経済学部教授 2 単位(春学期) 瀬古 美喜 授業科目の内容: 市場メカニズムが都市においてどのように働いているのかという 観点に立って,都市経済学や新経済地理学の基礎的な理論モデルと 実証研究について学ぶ。学部修了程度の経済理論と,計量経済学の 知識がある方が望ましい。 テキスト(教科書): 具体的な文献については,授業の中で指示する。 参考書: ・ Edwin S. Mills and Bruce W. Hamilton, Urban Economics, 5th edition , Scott, Foresman & Co., 1994 ・ Denise DiPasquale and William C. Wheaton, Urban Economics and Real Estate Markets , Prentice Hall, 1996(瀬古美喜・黒田達朗訳『都市 と不動産の経済学』創文社,2001 年) ・ J. V. Henderson, Economic Theory and the Cities, 2nd edition , Academic Press, 1985 ・ Peter Nijkamp and Edwin S. Mills, eds., Handbook of Regional and Urban Economics, Vol.1: Regional Economics, Vol.2: Urban Economics, Vol.3: Applied Urban Economics , North- Holland and Elsevier Science Publisher ・ M. Fujita, P. Krugman and A. J. Venables, The Spatial Economy , MIT Press, 1999(小出訳『空間経済学』東洋経済新報社) ・ M.Fujita and J-F Thisse, Economics of Agglomeration , Cambridge University Press, 2002 ・佐藤泰裕・田渕隆俊・山本和博『空間経済学』有斐閣、2011年 ・日本住宅総合センター『季刊・住宅土地経済』(各版) 授業科目の内容: Environmental economics is a branch of modern economics that studies economic behaviors of agents that have environmental consequences, and by doing so, attempts to help guide future environmental and resource policies. This course is designed to acquaint students with an intermediate level of knowledge of such field. The objectives of the course are to: • Establish an understanding of economic principles that guide us in the study of environmental and resource problems. For example, why do environmental and resource issues occur? why does “economics” have anything to do with these issues?; • Learn how different policy instruments, such as emissions taxes, green subsidies, and cap-and-trade programs, work differently under different situations. For example, which policy instrument works the best in stimulating technology innovations in what conditions?; • Learn key topics, tools, and models of interest to environmental practitioners; and most importantly, • Learn to apply these tools and models to topics of your own interest. テキスト(教科書): • Charles Kolstad (1999). Environmental Economics, Oxford University Press 参考書: • Roger Perman, Yue Ma, James McGilvray, and Michael Common, (2003). Natural Resource and Environmental Economics, Third Edition, Pearson Education 23 修 士 課 程 ・ 黒田達朗・田渕隆俊・中村良平『都市と地域の経済学』[新版] 有斐閣ブックス,2008 年 ・ 瀬古美喜『土地と住宅の経済分析―日本の住宅市場の計量経済学 的分析』創文社,1998 年 ・金本良嗣『都市経済学』東洋経済新報社,1997 年 ・ Richard J.Arnott and Daniel P. McMillen ed., A Companion to Urban Economics , Blackwell, 2006 授業の計画: 具体的には,都市空間構造の理論的実証的分析,住宅市場と住宅 問題,都市における集積と規模の経済,都市の成長,都市交通など に関する文献を取り上げ,検討する。 その他、授業中に提示する。 授業の計画: Lec 1. Introduction Lec 2. Efficiency, Externalities, and Env. Problems I Lec 3. Efficiency, Externalities, and Env. Problems II Lec 4. Theory of Environmental Policy, I Lec 5. Theory of Environmental Policy, II Lec 6. Policy Instruments with Imperfect Information, I Lec 7. Policy Instruments with Imperfect Information, II Lec 8. Technology Adoption and Policy Instruments, I Lec 9. Technology Adoption and Policy Instruments, II Lec 10. Midterm Exam Lec 11. Emission Trading in Practice: US SO2 Allowance Market & EUETS Lec 12. Voluntary Environmental Action: A Case of ISO14001 Lec 13. Biodiversity & Invasive Species Lec 14. Group Presentations Lec 15. Group Presentations INTERNATIONAL ENVIRONMENTAL PROBLEMS (PCP) 2 単位(春学期) 経済学部教授 バティー, ロジャー M. 授業科目の内容: This course aims to give students a broad overview of the international regimes currently in place to deal with the main environmental problems we now face. We will look not only at the evolution of the issues themselves, but also the institutions which have been created to deal with them, and the legal measures which have been enacted to address them. The course is not theory-based, but aims to give students a variety of perspectives on the problems. Students are expected to familiarize themselves with a wide range of current data, and to be able to see the uses and abuses to which these data may be put. An ability to focus on other people's points of view is advantageous. テキスト(教科書): There are no textbooks as such; however, sound knowledge of the ideas and issues discussed in various works by Bjorn Lomberg (amongst others) would be a considerable advantage. 参考書: ・UNDP, Human Development Report(s), 2000-2009 OUP. ・World Resources Institute, World Resources, 2000-2008 OUP ・Scott Barrett, Environment and Statecraft OUP, 2003 ・P. Birnie and A. Boyle, International Law & Environment [2], 2002 ・B. Lomberg, The Skeptical Environmentalist, 2001 授業の計画: 1. Course Introduction. Aims and methods. Writing and delivering presentations and reports. Assigning subjects and written work. 2. Global Environmental Problems - An Overview Which problems are global environmental problems? Why? Intergenerational equity. A short history of environmental awareness. 3. What is Sustainable Development? The link between environment and development. Defining sustainable growth. 4. North and South Key Backgrounds to the E&D debate: population; urbanization; landuse; political systems: common agendas in the North; different agenda of the South. 5. International Institutions and the Environment The UN system and the Environment. Stockholm 1972, Rio 1992. Other multi-lateral institutions. The role of NGOs. 6. International Law and the Environment/Pesticides An overview of the evolution of legal regimes dealing with international environmental issues. Pesticides as a test case. 7. Trade in Endangered Species/CITES Environment and Trade. Efforts to Control Species Trade. The CITES mechanism. Successes and Failures. 8. Biodiversity/The Biodiversity Convention The wider biodiversity issue. What is biodiversity? Where is it? Whose is it? Conservation – is it possible? Necessary? By whom? For Whom? 9. The Ozone Problem/The Montreal Protocol A success story? Defining a problem. Finding an international solution and building on it. The limits to the deal. 10. Global Warming/Kyoto Protocol and Beyond The politics of climate change. Why is global warming such a contentious issue? Can we do much to stop it? If so, what? If not, what then? 11. Desertification/The Limits to International Action When is a global problem not a global problem? Effects and the affected. Land use, farming, and the North-South divide. 12. Fishing Subsidizing destruction. The rush to deplete stocks. Difficulties in finding an institutional framework. 13. Technology, Markets, Laws and Social Change Policies to combat environmental problems. Getting the right mix. Actors and Agents. Incentives for change. 14. The Future? ENVIRONMENTAL ECONOMIC THEORY(PCP) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 細田 衛士 授業科目の内容: This course provides a basic theory of environmental economics. The analytical framework is elementary microeconomics, and partial equilibrium analysis is utilized in almost all the topics. Although the main purpose of this course is to give a comprehensive view of environmental economic theory to students, applicability of the theory to environmental policy is also considered. Topics are chosen from the fundamental issues of conventional environmental economics. Students are required to submit an essay every week. The theme of an essay will be given in advance in each class. テキスト(教科書): Barry C. Field and Martha K. Field, Environmental Economics, fourth edition, McGraw Hill, 2009 授業の計画: 1. Intoroduction: Environment and Scacity 2. Benefits and Costs, Supply and Demand 3. Economic Efficiency and Markets 4. The Economics of Environmental Quality 5. Frameworks of Analysis 6. Benefit-Cost Analysis: Benefits 7. Benefit-Cost Analysis: Costs 8. Criteria for Evaluating Environmental Policies 9. Decentralized Policies: Liability Laws, Property Rights, Voluntary Action 10. Command-and-Control Strategies: The Case of Standards 11. Incentive-Based Strategies: Emission Charges and Subsidies 12. Incentive-Based Strategies: Transferable Discharge Permits 13. Comparable Environmental Policies 14. Economic Development and the Environment 15. Green Capitalism: Realization of Environmental Scarcity 社会史 社会史 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 長谷川 淳一 授業科目の内容: 担当者はイギリスおよび日本の戦後史を研究対象としているが, 本年は主にイギリスの戦後史についての文献を精読していきたい。 テーマとしては,コンセンサス論,都市史,寛容社会論等を考えて いる。授業の形式は輪読を中心とした演習方式とする。読むべき文 献は,テーマ毎に指示する。 24 ENVIRONMENTAL LAW AND ECONOMY(PCP) 2 単位(春学期特定期間集中) 講師 高村 ゆかり 授業科目の内容: Law is essential for preventing environmental damage as well as for improving environmental quality. However, the law disregarding economic principles could make our economy disordered and could make it even impossible to achieve our goal for protecting the environment. On the other hand, any economic activity cannot ignore legal rules related to the activity. This course aims at studying environmental law including international environmental law, especially focusing on interrelationship between environmental law and economy. The main topics of the course are as follows: 1. Environmental Law: Its Origin and Developments Environmental law is a body of public regulations intended for combating against environmental pollution and adverse impacts on the environment due to expansion and developments of economic activities. The course deals with the history of environmental law, considering historic developments of economic activities. 2. Fundamental Concepts and Principles of Environmental Law Environmental law in each country has been evolving, influenced by policy coordination and environmental regulation at international level, and it has developed common fundamental concepts and principles, which constitute pillars of its legal system. The lecture deals with some of such concepts and principles, including sustainable development, polluter-pays principle (PPP) and precautionary principle. 3. Instruments Aiming at Environmental Protection Environmental law makes use of various instruments in order to achieve its goal for environmental protection. In addition to traditional "command and control", we examine economic instruments, such as emissions trading, environmental tax and subsidies, which have received more and more attention recently. 4. Climate Change as Case Study Climate change law is a showcase where we see a number of examples of practical application of principles and policy instruments. Studying history and structure of the United Nations Framework Convention on Climate Change and the Kyoto Protocol, the lecture examines how these two climate agreements and national regulations implementing these agreements apply principles and policy instruments actually. 5. Environmental damage, liability and responsibility The lecture surveys legal rules on liability and responsibility for environmental damage caused by activities of economic actors. 6. International business activities and environmental law The course surveys international environmental regulations on business activities in oversea market and foreign investment and examine related legal problems. 参考書: ・Philippe Sands, Principles of International Environmental Law, Second edition, Cambridge University Press (2003). ・Patricia Birnie, Alan Boyle and Catherine Redgwell, International Law & the Environment, Third edition, Oxford University Press (2009). ・Patricia Birnie & Alan Boyle, Basic Documents on International Law & the Environment, Oxford University Press (1996). ・Japan Environmental Council ed., The State of the Environment in Asia 2006/2007 (United Nations University, 2010) *Other materials will be informed in the class. CRITICAL THINKING SKILLS(PCP) 2 単位(春学期) 経済学部教授 松岡 和美 授業科目の内容: The goal of this course will be to teach students in the PCP program to respond to alternative points of view. The skill which will be emphasized in this class is asking critical questions to evaluate an argument. Students first lean to understand the basic structure of an argument, which consists of issue, conclusion, and reasons. After that, they will learn to identify ambiguous expressions, hidden assumptions, and examples of well-known fallacies. Discussions of evaluating different types of evidence, statistics, rival causes, possibly omitted information follow. Students learn and apply the idea they learn in class to the materials of weekly written assignments and the final exam. All sessions will be conducted in English. テキスト(教科書): Browne, M. Neil and Keeley, Stuart M, Asking the Right Questions: A Guide to Critical Thinking 9th Edition. Prentice Hall, 2010. 授業の計画: 1. Orientation; The Benefit of Asking the Right Questions 2. Critical Thinking As a Social Activity 3. What Are the Issue and the Conclusion? 4. What Are the Reasons? 5. What Words or Phrases Are Ambiguous? 6. What Are the Value and Descriptive Assumptions? 7. Rhetorical Devices: Are There Any Fallacies in the Reasoning? 8. How Good Is the Evidence?(1) 9. How Good Is the Evidence?(2) 10. Causal Explanation; Are There Rival Causes? 11. Are the Statistics Deceptive? 12. What Significant Information Is Omitted? 13. What Reasonable Conclusions Are Possible? 14. Overcoming Obstacles to Critical Thinking 15. Review/ Written Exam ACADEMIC WRITING(PCP)(Ⅰ) 2 単位(春学期) ACADEMIC WRITING(PCP)(Ⅱ) 2 単位(春学期) 講師 ファロン, ルース C. 授業科目の内容: This course will provide students with skills to produce academic research reports in English following acceptable protocols and 25 修 士 課 程 international standards of academic research. The will focus on both the process of academic research and the use of English in writing formal academic research reports. Models of formal research papers and essays on topics related to economics will be used as course materials. There will be weekly writing and re-writing assignments. There will be class presentations of written essays, followed by group discussions which will provide suggestions for revisions of the writing and expansions of the research. Students must each turn in a mid-term paper (1,000 - 1,500 words) and a final research paper (3,000 words). There will be some individual consultations to help students focus their research and organize the outlines of their papers. Students will also prepare a proposal, with bibliography, for their Independent Study research and turn this in at the end of the semester. Thus the Academic Writing course will be a preparation for the work of the Independent Study course in the fall term and for further academic work that some students will do after graduation. テキスト(教科書): Oshima, Alice and Ann Hogue. (2006) Writing Academic English (Fourth Edition) Pearson/Longman 授業の計画: Weeks 1-3 Review of organization of essays; review of longer papers from previous seminar or advanced English classes in the first and second years. WAE Chapter 9: Argumentation Essay #1 due. WAE Appendix A: The Process of Academic Writing Weeks 4-5 WAE Chapter 8: Paraphrase and Summary Using summaries and quotations from resources; avoiding plagiarism. Ourlines and resources for midterm paper. Weeks 6-7 Midterm paper due. Analysis of model research reports. Weeks 8-10 Making use of resources in research; focusing topics preparing longer outlines for research papers. Preparation of the first draft of the final paper. Weeks 11-12 Individual consultation and review of APA documentation protocol Weeks 13-15 Revisions and editing of final paper. Writing precis. Final paper due. Proposal for Independent Study research due. The nature of our problems. Obstacles to change. The nation state and the global environment. Individual review of draft reports. 15. Course Review. 専門外国書講読(仏) 2 単位(春学期) 専門外国書講読(仏) 2 単位(秋学期) Lecture Series on European and Asian Economic s 2 単位(秋学期) 経済学部教授 木村 福成 経済学部教授 マッケンジー, コリン R. 経済学部准教授 授業科目の内容: 社会経済や植民地・移民問題などに関するフランス史の研究書や 論文を精読する。一年を通して、この分野における研究の発展や動 向を把握するため、受講者全員が事前にテキストを読み、翻訳して くることを前提とする。また、書かれている内容についてディスカ ッションも行う。フランス語文法をすでに履修し、平易なフランス 語の文章なら比較的容易に読解できる学生を対象とする。 テキスト(教科書): 具体的なテキストは受講者の興味や研究テーマにそって相談した 後に決定する。 参考書: 講義中に指示する。 授業科目の内容: This class is financially supported by the Global 30 Fund of the Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology (MEXT). Each week, a speaker will be invited from outside the Faculty of Economics at Keio University, to lecture in English. The lectures will be on recent developments and pressing issues related to Asia and/or Europe. テキスト(教科書): There is no textbook for this class, but individual speakers may provide suggestions for further reading for their class 授業の計画: In the first class we will provide a general overview of how this class will be organized and how we will evaluate students. The list of speakers and the dates they are speaking will be provided as soon as possible. 専門外国書講読(独) 専門外国書講読(独) 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 ミクロ経済学演習 ミクロ経済学演習 飯田 恭 石橋 白井 玉田 津曲 孝次 義昌 康成 正俊 授業科目の内容: 経済主体が意思決定を行う際に用いる情報そしてその行動誘因の 問題を明示的に取り扱う経済諸モデルの文献を講読する。論文をい かに読み込むか,そして経済問題をどのように組み立て分析するの かということを習得すること,さらに修士論文作成のための問題意 識醸成を演習の目的とする。 扱うトピックスとしては契約および組織の基礎理論,その応用と しての産業組織論,労働市場および金融市場の分析などである。 ミクロ経済学演習(ゲームの理論) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 中山 幹夫 講師 武藤 滋夫 授業科目の内容: ゲーム理論とその応用を中心とした研究発表をセミナー形式で行 う。2011年度は秋学期金曜日,三田の教室で東工大との合同授 業として5時限に実施する予定. ミクロ経済学演習(ゲームの理論) 2 単位(秋学期) 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 経済学部助教(有期) 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 経済学部准教授 経済学部准教授 経済学部准教授 授業科目の内容: 近代ドイツ林学の礎を築いたW. Pfeilが1816年に出版した著名な書 物を講読する。当時のプロイセンにおける森林荒廃の背景と解決策 について、鋭く、そして激しく論じたこの書物は、プロイセン改革 史の意義を再検討しようとする者にとってのみならず、より広く森 林問題、資源(浪費)問題、 「持続可能な経済」の構築などに関心を 抱く者にとっても、実に示唆に富む。 この決して易しくはない古いドイツ語のテキストを、ごまかさず に精確に読みこなす能力を養うことが、この授業の第一の目的であ る。それゆえ、履修者にテキストの訳稿を作成・提出してもらい、 それについて担当教員がきめ細かな添削指導を行うこととする。ま た、テキストの内容で、知識不足のゆえによく分からない箇所につ いては、独語の事典等でそのつど事実関係を調査することを求める。 その上で、時間の許す限り、テキストの内容について議論を行いた い。なお、ドイツ語文法を習得済みの学生が対象である。 テキスト(教科書): W. Pfeil (1816). Ueber die Ursachen des schlechten Zustandes der Forsten und die allein möglichen Mittel, ihn zu verbessern, mit besonderer Rücksicht auf die Preußischen Staaten. Eine freimüthige Untersuchung. 参考書: 授業中に紹介する。 専門外国書講読(中) 専門外国書講読(中) 難波 ちづる 上級ゲーム理論(協力ゲーム) 経済学部教授 講師 渡邊 幸男 徐 一睿 中山 幹夫 武藤 滋夫 授業科目の内容: TU協力ゲーム,戦略形協力ゲームおよびNTU協力ゲームの基礎と 応用について講義する. テキスト(教科書): Webにハンドアウトなどを適宜アップする. 参考書: 中山,船木,武藤 共著『協力ゲーム理論』勁草書房,2008 年 など. 授業の計画: 前半は,武藤が講義を担当し,中山がコメントおよび演習を担当 する. 後半は中山が講義を担当し,武藤がコメント及び演習を担当する。 15 回を予定しているが内容については若干の変更もありうる. 授業科目の内容: 本講義は、講義受講者が中国語の経済書を一応読めることを前提 に行われる。原則的には、学期初めに各週の報告者をそれぞれ1名決 め、報告者が自ら研究しているテーマの中国語の論文の中から、本 講義で出席者とともに読みたい適当な長さの論文を探し出し、それ を担当週の前週にメール等で受講者全員に配布する。報告者は、指 定した論文の日本語訳(全訳ないしはそれに近いもの)を作成し、出 席者分をコピーし、60分前後で、訳に従い内容を報告する。報告者 以外の出席者は、配布された論文に、事前に目を通し、報告者の報 告後、30分前後、翻訳、論文の内容等について討論をする。このよ うな形で講読を行う予定である。 なお、出席者の人数にもよるが、学期初めの数回は、講義担当者 の方で論文を用意し、それを数名で翻訳する等、上記の方法にこだ わらない形で進めることも考えている。いずれにしても、初回の講 義の際の出席希望者の数等を踏まえ、上記の内容を原則に講義を進 める予定である。 第 1 回 はじめに-協力ゲーム理論とは 第 2 回 交渉ゲーム 第 3 回 ナッシュ交渉解 第 4 回 特性関数形ゲーム 第 5 回 コア 26 ミクロ経済学演習 マクロ経済学演習 経済学部教授 穂刈 享 授業科目の内容: ミクロ経済学, マクロ経済学, およびゲーム理論に関連する文献の 輪読を行う. 受講者の希望があれば, 協力ゲームについての講義も隔 週で行う. テキスト(教科書): F. Canova. Methods for Applied Macroeconomic Research. Princeton University Press, 2007. マクロ経済学演習 マクロ経済学演習 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 経済学部准教授 ミクロ経済学演習 2 単位(秋学期) 経済学部教授 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) メカニズムデザイン 経済学部准教授 数理経済学演習(Ⅰ) 2 単位(春学期) 坂井 豊貴 経済学部教授 商学部教授 経済学部教授 経済学部教授 訪問教授 授業科目の内容: メカニズムデザインについて学習する.当該分野についての基本 事項を理解し,専門論文を一人で読める水準に達することが,最低 限の到達目標である.レポート作成により,修士・博士論文の執筆 につながることを目指す. テキスト(教科書): 坂井豊貴(2010)『マーケットデザイン入門』ミネルヴァ書房 坂井豊貴・藤中裕二・若山琢磨(2008) 『メカニズムデザイン』ミ ネルヴァ書房 参考書: Roth and Sotomayor (1990) Two-sided Matching, Cambridge Univ Press Austin-Smith and Banks (2000) Positive Political Theory I, Univ of Michigan Press 鈴木晋一(2003)『集合と位相への入門』サイエンス社 授業の計画: 最初に『マーケットデザイン入門』で基礎事項について学び,次 に『メカニズムデザイン』でより専門的な事項を学ぶ.最後に専門 論文を読み進めていく. マクロ経済学演習 尾崎 小宮 須田 丸山 高橋 裕之 英敏 伸一 徹 渉 授業科目の内容: 参加者による数理経済学上の新しい研究結果の報告ならびにそれ をめぐる討論。塾内だけでなく塾外からも,経済学・数学両分野の 専門家に参加を求め,研究の向上と視野の拡大に資したいと願って いる。 授業の計画: とりわけ経済分析を支える解析学的方法を中心とするが,今年度 の重点的テーマは次のとおりである。 ( Ⅰ ) 非線形動学と景気変動 ( Ⅱ ) 確率解析と金融資産価格の変動 ( Ⅲ ) 凸解析と変分法(多価作用素の解析を含む) ( Ⅳ ) 均衡分析の基本問題 「数理経済学演習(Ⅱ)」と併せて履修することが望ましい。 数理経済学演習(Ⅱ) 2 単位(秋学期) 2 単位(春学期) 経済学部教授 廣瀬 康生 授業科目の内容: DSGEモデル(Dynamic Stochastic General Equilibrium Model)を用 いた実証分析に関する学術論文を書くことを展望している学生を対 象として、そのために必要な技術指導(モデルの解法・ベイズ推計・ シミュレーション等の実習)を行う。 授業の計画: 履修者には、各自の関心のあるDSGEモデルの推計に取り組んでも らい、推計のプロセスで直面した問題点や推計結果を報告してもら う。報告を受けて、参加者で問題の解決策や結果の解釈などについ て議論する。また、必要に応じて、関連する先行研究の輪読および 解説を行う。 穂刈 享 授業科目の内容: 春学期に引き続き, ミクロ経済学, マクロ経済学, およびゲーム理論 に関連する文献の輪読を行う. 受講者の希望があれば, 協力ゲームに ついての講義も行う. 秋学期からの受講も受けつける. テキスト(教科書): 受講生と相談して決める. ミクロ経済学演習 ミクロ経済学演習 塩澤 修平 授業科目の内容: 文献講読と論文指導 テキスト(教科書): 特に指定しない。 参考書: 適宜指示する。 授業の計画: 家計の貯蓄行動,企業の投資行動,さらには企業の生産技術や労 働,土地等の本源的生産要素の賦存量およびその効率が所与とされ るような静態経済のマクロ均衡モデルを分析対象とする文献を展望 し,学生の関心を考慮して幾つかの重要なトピックスを選び,関連 文献を講読するとともに修士論文の作成を指導する。 2 単位(春学期) 経済学部教授 2 単位(秋学期) 経済学部教授 商学部教授 経済学部教授 経済学部教授 塩澤 修平 授業科目の内容: 文献講読と論文指導 テキスト(教科書): 特に指定しない。 参考書: 適宜指示する。 尾崎 小宮 須田 丸山 裕之 英敏 伸一 徹 授業科目の内容: 参加者による数理経済学上の新しい研究結果の報告ならびにそれ をめぐる討論。塾内だけでなく塾外からも,経済学・数学両分野の 27 修 士 課 程 授業の計画: 企業の生産技術や労働,資本等の本源的生産要素の賦存量および その効率が時間を通じて変化するような動態経済のマクロ均衡モデ ルを分析対象とする文献を展望し,学生の関心を考慮して幾つかの 重要なトピックスを選び,関連文献を講読するとともに修士論文の 作成を指導する。 第 6 回 仁 第 7 回 シャープレイ値 第 8 回 反双対性分析I:範例;コア,仁およびシャープレイ値;凸 性 第 9 回 反双対性分析II:空港と談合のシャープレイ値;公共財と 破産ゲームおよび仁の自己双対性 第10 回 反双対性分析III:ビッグボスの仁など 第11 回 戦略的協力ゲームI:均衡概念 第12 回 戦略的協力ゲームII:純粋交換ゲームへの応用 第13 回 NTUゲームI:定義,平衡ゲームとコア,仁およびシャー プレイ値の定義 第14 回 NTUゲームII:角谷不動点定理;シャープレイ値とコア の存在定理 第15 回 問題演習 専門家に参加を求め,研究の向上と視野の拡大に資したいと願って いる。 授業の計画: とりわけ経済分析を支える解析学的方法を中心とするが,今年度 の重点的テーマは次のとおりである。 ( Ⅰ ) 非線形動学と景気変動 ( Ⅱ ) 確率解析と金融資産価格の変動 ( Ⅲ ) 凸解析と変分法(多価作用素の解析を含む) ( Ⅳ ) 均衡分析の基本問題 「数理経済学演習(Ⅰ)」と併せて履修することが望ましい。 経済数学演習 推定値はb=(X’*X)-1X’yであるが、ガウスではこのままこの式をプロ グラム中に書けば良い。理論式がそのままプログラム中に現われる ので、理論との対応関係が明瞭であり、理解に役立つ。コマンド一 つで統計量をやまほど計算してくれる統計ソフトウエアと異なり、 自分で理論内容を理解しないと利用できないが、その代り、推定の 中身を自分で確認できるうえに、必要に応じて自分で推定方法を工 夫できる利点がある。演習参加にあたっては、コンピュータプログ ラムの知識は必須ではないがあった方が便利であろう。少なくとも 厭わない覚悟は必要である。なGAUSSは学生が利用可能な無料版が あるので、自分のパソコンで演習が可能である。 (2)IT産業は近年、もっとも成長が著しく、また産業構造に大きな 影響を与えている産業である。90年代の日米逆転の一因もこの産業 での成功・失敗にある。また理論的にもネットワーク外部性や収穫 逓増、スイッチングコスト、ベンチャー型産業構造、コンテンツ産 業での知的財産権訴訟など特徴的な現象が多く観察されており興味 はつきない。しかし、経済学の目から見ると、理論研究も実証研究 も遅れている。本講義ではテーマを設定してペーパーを読み、学生 諸君の論文のテーマを探していく。取り上げるテーマは相談の上決 めるが、特に要望がなければ著作権の経済分析を中心にしたい。 2 単位(春学期) 経済学部教授 グレーヴァ 香子 経済学部教授 中村 慎助 経済学部教授 中山 幹夫 授業科目の内容: 数理経済学およびゲーム理論に関する基本的な文献の講読ならび に各自の論文報告を行う。 授業の計画: 第1回の授業において参加者と相談して論文報告のスケジュール を決定する。 経済数学演習 計量経済学演習 計量経済学演習 経済学部教授 名誉教授 2 単位(秋学期) 経済学部教授 グレーヴァ 香子 経済学部教授 中村 慎助 2 単位(春学期) 計量経済学演習 計量経済学演習 経済学部教授 木村 福成 経済学部准教授 大久保 敏弘 授業科目の内容: 国際貿易論・開発経済学を中心とする応用経済学における実証・ 政策研究について学ぶ。 国際経済学・開発経済学の分野では,さまざまな政策的課題が実 際の経済あるいは政策担当者から提示されているが,それに対し経 済学者は十分な解答を用意しているとは言いがたい状況にある。経 済学を十分駆使した政策研究を行うためには,政策論議に対する関 心とバランス感覚に加え,経済学の応用理論,統計学・計量経済学 上の手法,統計データの扱い方,分析結果のプレゼンテーションな ど,さまざまな能力が要求される。本科目では,担当者が現在行っ ている諸研究も含め,当該分野のフロンティアの諸課題を取り上げ, 経済学の現実問題への応用はいかに行い得るかについて勉強してい く。 テキスト(教科書): 第1回目の講義の際に指示する。 参考書: 第1回目の講義の際に指示する。 授業の計画: 第1回目の講義の際に指示する。 計量経済学演習 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 マッケンジー, コリン R. 授業科目の内容: この演習は履修者の修士論文の作成についての指導・研究を行う こと,応用ミクロエコノメトリックス(Applied Microeconometrics) の知識を深めること,英文の論文の書き方について指導すること, 質の高い実証研究ができることや他人の実証分析を建設的に批判す ることを目的とする。履修者の書いている論文や興味のある論文に ついて報告したり、教科書を輪読したりする。 テキスト(教科書): ・ Cameron, A.C. and P.K.Trivedi, Microeconometrics: Methods and Applications, Cambridge University Press, Cambridge, 2005 参考書: 基本的に,Cameron and Trivedi[2005]の中身をマスターすること を目指すが,必要に応じて授業中に,リーディングリストを配布す るが,英文の論文の書き方について Korner, A.M.(著)・瀬野悍二 (訳・編) 『英語科学論文の正しい書き方』羊土社,2005 年を参考に すれば良い。 授業の計画: Cameron and Trivedi[2005]の中身をマスターすることを目指す。 本の実例・問題が多いので,実例をできるだけ復元したり,問題を 解いたりする。本で取り上げている手法をできるだけ慶應家計パネ ル調査(KHPS)の第1 波(2004 年)―第7 波(2010 年)のデータに も適用することを目指す。KHPS のデータを利用するために,申請 が必要である。データの利用規約は http://www.coe-econbus.keio.ac.jp/cgi-bin/popup.cgi に掲載されている。 本で利用されているデータセット又はStata のプログラムをダウン ロードするために,Cameron 教授(University of California,Davis) のホーム・ページ http://cameron.econ.ucdavis.edu/ にアクセスし,「Microeconometrics: Methods and Applications: Ph.D. level Text: Data and programs」をクリックし,「Programs,Data and 2 単位(春学期) 経済学部准教授 辻村 和佑 清水 雅彦 授業科目の内容: 参加者の研究テーマに応じて,定量的な分析に不可欠な統計資料 の選択,およびその分析方法について討論,ならびに指導を行う。 必要な参考文献があれば,随時これを輪読する。また,研究の進捗 状況にあわせて,その内容を発表してもらい,ディスカッションを 行う。実証分析をともなうものであれば特にテーマは限定しない。 ただし産業連関表や資金循環表など経済構造を表章する統計資料を 分析対象とするものをとりわけ歓迎する。 授業科目の内容: 数理経済学およびゲーム理論に関する基本的な文献の講読ならび に各自の論文報告を行う。 授業の計画: 第1回の授業において参加者と相談して論文報告のスケジュール を決定する。 計量経済学演習 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 田中 辰雄 授業科目の内容: (1)GAUSSを使って計量経済学の基礎 本講義の内容は2つある。 を学ぶこと、(2)IT産業に関する理論・実証ペーパーを読み、自分の 論文のテーマを見つけること、の2点である。今年は(2)を予定する が、どちらを主としてとりあげるかは最終的には集まった学生の要 望を聞いて決めるので初回には必ず出席願いたい。以下、順に説明 する。 (1)ガウス(GAUSS)は行列演算が得意なソフトウエアであり、計量 分析の推定プログラムが効率よく組める。たとえば、最小2乗法の 28 経済学史演習 経済学史演習 経済学史演習 経済学部教授 経済学部教授 経済学史演習 経済学史の古典を輪読する 授業科目の内容: 経済学前史。 春学期の続論。 社会思想演習 経済学部教授 坂本 達哉 授業科目の内容: 本演習では例年、社会思想史研究の方法,テーマの発見,研究の 進め方等について,履修者自身の問題関心を重視しながら輪読等を 行っている。担当者の専門は近現代の欧米社会思想であるが,履修 者の関心はそれ以外の領域やアプローチ(日本思想史,政治思想史, 文学・哲学の歴史,現代の政治・哲学・思想など)でも歓迎する。 本年度春学期は、昨年度に引き続き、欧米思想史学界の台風の目 とも言えるケンブリッジ学派の代表作を取り上げる。とりわけ他研 究科生の履修を歓迎する。 テキスト(教科書): コリーニ,ウィンチ, バロウ『かの高貴なる政治の科学-19世紀知 性史研究』(ミネルヴァ書房) を用いるので初講時までに用意すること。 参考書: ケンブリッジ学派の思想史方法論については、Q.スキナー『思想 史とはなにか』 (岩波書店)が代表である。その他、多数の文献が存 在するが、丸山真男『日本の思想』 (岩波新書)はケンブリッジ学派 の方法論とも接点の多い、日本を代表する古典的研究の一つである。 私自身の問題関心については、坂本達哉『ヒュームの文明社会-勤 労・知識・自由』(創文社)を参照のこと。 授業の計画: リポーター制度による輪読を軸に進める。適宜,共通の問題関心 や最近の学界動向を踏まえた議論を行う。履修者との活発な質疑応 答,ディスカッションを重視する。 寺出 道雄 授業科目の内容: 近代日本(1920年代~1960年代)の経済学史・思想史において、 マルクス主義と近代主義が果たした役割について、 ①原典の輪読 ②担当者によるその解説と履修者間の討論 を通じて探る。 履修者の希望も考慮していくつかの輪読文献を選ぶ。他に、随時、 履修者の希望に応じての研究報告を可能とする。その主題は、社会・ 経済の近代化(ないし現代化)過程を問題とするものなら、狭義に 経済学史・思想史に係わるものでなくてもよい。 参考書: 授業時に指示する。 社会思想演習 経済学史演習 2 単位(春学期) ケンブリッジ学派思想史学の再検討 2 単位(春学期) 経済学部教授 2 単位(秋学期) 経済学部教授 丸山 徹 経済学部教授 川俣 雅弘 特別招聘教授 マグヌソン, ラール 経済学部教授 池田 幸弘 マグヌソン, ラール (秋) 授業科目の内容: 経済学史の古典の輪読を通じて,この分野への導入をはかる。ま た,経済学史分野以外の研究者にたいしても,それ相応の貢献がで きるように工夫して運営したい。 テキスト(教科書): J.M.ケインズ著『雇用・利子および貨幣の一般理論』塩野谷祐一 訳、東洋経済新報社、普及版。邦訳を中心として進めるが、適宜原 典をも参照する。 参考書: 適宜指示する。 授業の計画: 今年度も昨年度に引き続きケインズの『一般理論』を輪読の対象 とする。この書物の意義については,いまさらここで記すまでもな い。経済理論についてはもちろんのこと,経済政策にかんしても大 きな影響を与えた書物である。一年間で読みきる予定である。経済 学史を専攻とする者だけでなく,他の分野、経済理論や経済政策な どの分野からの参加も歓迎したい。輪読を主として運営するが,担 当者の講義や参加者の報告を含めて運営していくつもりである。 経済学史演習 丸山 徹 川俣 雅弘 授業科目の内容: 経済学前史。 今年度はGalianiの経済理論を主題とする。 参考書: ・H. W. Spiegel, The Growth of Economic Thought , 3rd ed.,(Duke Univ. Press, Durham / London) 1991. を参考にする。 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 特別招聘教授 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) フランシス・ハチソンを読む 2 単位(秋学期) 経済学部教授 経済学部教授 寺出 道雄 坂本 達哉 授業科目の内容: 本演習では、スコットランド啓蒙思想の父といわれるフランシス・ ハチソン(1694-1746)の代表作『道徳哲学序説』を精読する予定であ る。ハチソンはその重要性にもかかわらず、これまで日本では十分 な研究対象となっていない。その理由として、良質な翻訳の不在と いう問題があった。このたび、ハチソンの代表作が翻訳されたのを 機に、あらためて、ハチソン思想の画期的意義を再検討したい。哲 学、倫理、政治思想、経済思想などの諸領域を包括するハチソン道 徳哲学の検討をつうじて、近代社会科学生誕のプロセスをたどり直 してみたい。他研究科生の履修をとくに歓迎する。 テキスト(教科書): 『道徳哲学序説』(田中秀夫, 津田耕一訳、京都大学学術出版会, 2009)を用意すること。 参考書: 授業中に適宜紹介する。 授業の計画: レポーター制により全巻を読了する。予定報告と坂本による基本 的論点の解説をふまえ、、履修者間の議論をおこなう。 授業科目の内容: 近代日本(1920年代~1960年代)の経済学史・思想史において、 マルクス主義と近代主義が果たした役割について、 ①原典の輪読 ②担当者によるその解説と履修者間の討論 を通じて探る。 履修者の希望も考慮していくつかの輪読文献を選ぶ。他に、随時、 履修者の希望に応じての研究報告を可能とする。その主題は、社会・ 経済の近代化(ないし現代化)過程を問題とするものなら、狭義に 経済学史・思想史に係わるものでなくてもよい。 参考書: 授業時に指示する。 29 修 士 課 程 Output」をクリックすると,Cameron and Trivedi[2005]で利用され るデータセットの一覧表が表示される。 Cameron and Trivedi の本以外に,各院生が興味を持っている分野 に関する論文を紹介し,その文献又は自分の論文について順番に報 告してもらう。“報告”と“輪読”は文献(又は文献の議論)を日本語 に訳することだけではなく,著者の言いたいことを簡潔にまとめる こと,内容について疑問点を投げかけること,日本の関係する文献 を紹介することになる。 社会思想演習 産業論演習 2 単位(秋学期) 経済学部教授 2 単位(秋学期) 高草木 光一 経済学部教授 寺出 道雄 授業科目の内容: フランス一八四八年革命と「労働権」の思想をテーマとする。フ ーリエ、コンシデラン、ルイ・ブラン、プルードン、コルボン、ラ ファルグ等の論考を資料として扱う。 参考書: 的場昭弘・高草木光一編『一八四八年革命の射程』御茶の水書房、 一九九八年。 授業科目の内容: この演習では、参加者の論文の作成に向けての報告を求めること の他、関連した文献の講読を行う。 すなわち、農業経済論・農業史等の文献である。しかし、受講者 の論文の主題に応じて、場合によっては、他の領域の文献も取りあ げる。第1回目の授業で、受講者の関心に応じた文献を、相談の上 で、決定する。 経済思想演習 経済思想演習 産業論演習 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 2 単位(春学期) 経済学部教授 経済学部教授 日本経済思想史 経済学部教授 小室 正紀 授業科目の内容: ―現代資本主義と産業― 本演習では,現代資本主義論と産業論との接合に留意しながら, 主要には日本を対象として,現代資本主義の現段階把握,そして諸 産業・産業構造の急速な変化と現段階把握をめざす。 春学期は主に現代産業経済の全体構造を検討する。 授業科目の内容: 履修者に,日本の経済思想を視野に置いた研究発表を求めながら, 論文作成指導を行う。また,研究発表とならんで、適宜、近世・近 代思想史史料に素材としたディスカッションと考察を行う。 テキスト(教科書): 特に定めない。 参考書: 必要に応じて、プリントを配布する。 経済史演習 産業論演習 2 単位(秋学期) 経済学部教授 経済学部教授 2 単位(春学期) 授業科目の内容: 経済史を専攻する院生を主な対象とする共同セミナーである。春 学期は,各自の研究報告と討論を中心に行うが,『比較史のアジア ―所有・契約・市場・公正― 』 (東京大学出版会,2004年)ないし, 『日 本経済史6 日本経済史研究入門』 (東京大学出版会,2010 年)を輪 読する場合もある。 テキスト(教科書): 『比較史のアジア ―所有・契約・市場・公正― 』(東京大学出版会, 2004年),『日本経済史6 日本経済史研究入門』(東京大学出版会, 2010 年)。 産業組織論演習 2 単位(春学期) 産業組織論、医療経済学 経済学部教授 名誉教授 河井 啓希 中澤 敏明 授業科目の内容: 産業組織論とその関連領域(医療経済学,法と経済学など)に関 する研究に関する論文を作成するにあたって,研究論文作成のプロ セスに合わせ,仮説提示・研究のサーベイ・中間発表を繰り返し行 うことで論文完成をアシストする。 授業内容: 研究論文の輪読ないし発表およびディスカッションを行う。 テーマは産業組織論とその関連領域(医療経済学,法と経済学な ど)にかかわるものであれば基本的に自由である。 テキスト(教科書): 最初の講義のときに指示する。 参考書: 適宜指示する。 授業の計画: 第1回 ガイダンス 第2回以降、履修者の研究報告あるいは課題論文の報告を行う 2 単位(秋学期) 商学部教授 牛島 利明 経済学部教授 杉山 伸也 経済学部教授 古田 和子 経済学部教授 柳沢 遊 経済学部准教授 神田 さやこ 授業科目の内容: 経済史を専攻する院生を主な対象とする共同セミナーである。今 年度は,日本およびアジア諸地域における市場の質の問題,および 市場を支える諸制度を歴史的パースペクティブのなかで検討するこ とを主たるテーマとし,基本的な研究文献を体系的にとりあげ,報 告と討論を行う。 産業組織論演習 産業論演習 北村 洋基 渡邊 幸男 授業科目の内容: ―現代資本主義と産業― 本演習では,現代資本主義論と産業論との接合に留意しながら, 主要には日本を対象として,現代資本主義の現段階把握,そして諸 産業・産業構造の急速な変化と現段階把握をめざす。 秋学期は主に現代産業経済の全体構造を検討する。 経済学部教授 杉山 伸也 経済学部教授 古田 和子 経済学部教授 柳沢 遊 経済学部准教授 神田 さやこ 経済史演習(グローバル COE 連携科目) 北村 洋基 渡邊 幸男 2 単位(秋学期) 産業組織論、医療経済学 2 単位(春学期) 経済学部教授 経済学部教授 名誉教授 寺出 道雄 授業科目の内容: この演習では、参加者の論文の作成に向けての報告を求めること の他、関連した文献の講読を行う。 すなわち、農業経済論・農業史等の文献である。しかし、受講者 の論文の主題に応じて、場合によっては、他の領域の文献も取りあ げる。第1回目の授業で、受講者の関心に応じた文献を、相談の上 で、決定する。 河井 啓希 中澤 敏明 授業科目の内容: 産業組織論とその関連領域(医療経済学,法と経済学など)に関 する研究に関する論文を作成するにあたって,研究論文作成のプロ セスに合わせ,仮説提示・研究のサーベイ・中間発表を繰り返し行 うことで論文完成をアシストする。 テキスト(教科書): 最初の講義のときに指示する。 参考書: 適宜指示する。 授業の計画: 第1回 ガイダンス 30 労働経済論演習 労働経済論演習 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 経済学部教授 赤林 英夫 太田 聰一 授業科目の内容: 労働経済学における主要な文献の輪読と,参加者による研究成果 報告を演習の中心に据える。博士課程参加者は,主に自らの研究報 告を行うことにするが,適宜最新の文献紹介を織り交ぜる。演習担 当者は参加者に対して報告時だけではなく, e-mail 等を通じて適時, 密接な指導を行う。 参考書: ・Orley Ashenfelter and David Card, Handbook of Labor Economics Vol. 1-3C, Elsevier Sience B. V. ・Pierre Cahuc and Andre Zylberberg, Labor Economics , MIT Press 社会政策論演習 経済政策論演習 経済学部教授 経済学部教授 経済学部教授 経済学部准教授 駒村 康平 山田 篤裕 授業科目の内容: 社会保障制度に関する改革が近年,急速に進められています。本 演習では,最新の社会保障制度の改革や政策動向について,法律法 案・政府審議会報告書(たとえば, 「厚生年金・国民財政再計算」な ど) ・各種研究報告書をどのように読解するのか,そしてさらにそれ をどのようにして経済学的な分析・評価に結びつけていくのか(論 文としてまとめていくのか),について学んでゆきます。 具体的な制度としては,年金,生活保護など所得保障政策を中心 としつつ,必要に応じて,医療や各福祉制度を取り上げます。 他研究科からの参加も歓迎します。 テキスト(教科書): 特に指定しません。 参考書: 下記は暫定的なものです。授業の進行に合わせて適宜追加リスト を配布します。 ・Barr, N. (ed.), Economic Theory and the Welfare State(International Library of Critical Writings in Economics Series), Edward Elgar Pub, 2001 ・Pestieau, P., The Welfare State in the European Union: Economic and Social Perspectives , Oxford Univ. Pr, 2005 ・Rosner, P., The Economics of Social Policy , Edward Elgar Pub, 2003 ・国立社会保障・人口問題研究所編『社会保障制度改革 日本と諸外 国の選択』東京大学出版会,2005 年 ・橘木俊詔,浦川邦夫『日本の貧困研究』東京大学出版会,2006 年 授業の計画: 基本的な学術論文にかんしては暫定的に下記リストの論文のいく つかを取り上げ,輪読しようと考えています。どの論文を取り上げ るかの詳細については受講者の関心に応じて決めます。また,社会 政策分野での論文を執筆中の受講者には適宜,報告の時間を設けま す。 経済政策論演習 赤林 太田 駒村 山田 英夫 聰一 康平 篤裕 授業科目の内容: 本演習では,今日の日本の家計が直面する重要な政策課題につい て,既存の研究をサーベイする形で演習を行う。扱うトピックの例 としては,生活保護,失業者の就業支援,児童保護,就学支援,な どである。これらの政策課題について,制度の変遷や諸外国の制度 との相違などにも注意を払いながら,内外の研究をサーベイするこ とで,今後のわが国における制度設計と政策研究の方向性を探るこ とにする。 テキスト(教科書): 講義の進展にあわせて、論文を指示します。 2 単位(春学期) 経済学部教授 経済学部准教授 2 単位(秋学期) 経済政策論演習 経済政策論演習 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 大村 達弥 授業科目の内容: 担当者が担当する経済政策論(修士)・制度政策論特論(博士)の講義 内容と関連したテーマを選択し、受講者の事情を考慮しつつ運営も 一体で進める。取り上げるのは、公共的サービスの効率化を目的と してその導入が拡がっている公民連携政策である。公民連携におい ては、本来独立な公共的主体と民間主体の相互関係がかえって効率 を阻害する要因も抱えている。公民連携が公共的サービス供給の効 率改善をもたらすための条件は何か、またそのためにはどのような 制度が望ましいのかを確認することが重要である。この授業では、 テーマと関連する先行研究を取り上げ、さらに、参加者の自発的研 究を促す。 テキスト(教科書): 特に無いが、授業の進行に合わせ関連文献を指定する。 参考書: J.Laffont and D.Martimort(2002) The Theory of Incentives Princeton UP ISBN:0-691-09183-8 P.Bolton and M. Dewatripont(2005) Contract Theory MIT Press. ISBN: 0-262-02576-0 授業の計画: 履修者による発表と討論により進める。発表の題材は、関連する 先行研究また各自が作成した論文とする。 経済政策論演習 経済政策論演習 2 単位(春学期) 教育経済学における近年のデータ利用・分析手法上の進展に関す る演習 経済学部教授 赤林 英夫 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 藤田 康範 授業科目の内容: この演習は、主としてミクロ経済理論、ゲーム理論、新産業組織 論、最適制御理論、最適停止理論等に基づいて、経済制度や経済政 策に関する分析課題を設定してモデルを構築し、論文としてまとめ る能力を養成することを目標とします。 無理なく丁寧に進める予定ですが、各受講者の進捗状況に応じて、 参考文献、モデルの概要、完成論文等をプレゼンテーションしてい ただきますので、自然体で自ら行動する方々を歓迎いたします。 詳細については第1回目に説明します。 授業科目の内容: 教育経済学における近年のデータ利用の手法とテクニックを学び、 実践する。例えば、情報公開請求データの利用、GISデータの分 析、最新の計量テクニックの習得を対象とするが、これらにとどま らない。参加者には、大規模データの新規開拓と、演習で学んだテ クニックを用いた分析を課す予定だが、詳細は初回に相談して決定 する。修士レベルの教育経済学、計量経済学の知識を前提とする。 31 修 士 課 程 参考書: ・Hanushek, E., S. Machin, and R. Woessmann, 2011, Handbook of Economics of Education. Vol. 3, North-Holland. 授業の計画: 第1回 授業の概要説明、収集するデータの確定 第2-5回 情報公開請求の準備、参考書の輪読 第6回 各自の分析予定の発表 第7-8回 教育経済学における最近の計量技法の学習 第9-10回 GIS等のソフトウェアの習得 第11-13回 情報公開請求データの電子化と分析 第14-15回 各自の分析結果の発表 第2回以降、履修者の研究報告あるいは課題論文の報告を行う 研究論文の輪読ないし発表およびディスカッションを行う。 テーマは産業組織論とその関連領域(医療経済学,法と経済学な ど)にかかわるものであれば基本的に自由である。 参考書: Dixit, A. K. and. Pindyck, R. S. (1994), Investment under Uncertainty, Princeton University Press, Besanko, D., Dranove,D., Shanley, M. and Schaefer, S. (2009), Economics of Strategy, Wiley 金融論演習 金融論演習(グローバル COE 連携科目) 授業科目の内容: グローバルCOE による経済学部と商学部の連携により,大学院教 育の充実を目的とした合同演習である。グローバルCOEで実施して いるパネルデータやマクロデータを大学院生が利用しながら,修士 論文・博士論文の作成を行っている。 (i)財政のサステイナビリティーに関するシミュレーション分 析,(ii)ミクロデータを用いた金融行動に関する実証分析, (iii)アジ アの資金循環と為替レートなど,大学院生の論文発表を通じた演習 を行う。経済学部と商学部の多数の教員による合同の演習であり, さまざまな角度からの議論が展開される。 複数の教員による合同演習であり、さまざま角度から、コメント がなされる。 参考書: 講義の中で論文・書籍については説明する。 授業の計画: グローバルCOE による経済学部と商学部の連携により,大学院教 育の充実を目的とした演習である。グローバルCOEで実施している パネルデータを大学院生が利用しながら,修士論文・博士論文の作 成を行っている。(ⅰ)家計行動に関する計量分析,(ⅱ)家計の金 融資産選択行動の実証分析, (ⅲ)財政のサステイナビリティーに関 するシミュレーション分析, (ⅳ)ミクロデータを用いた金融行動に 関する実証分析,(v)アジアの資金循環と為替レートなど,大学院 生の論文発表を通じた演習を行う。経済学部と商学部の多数の教員 による合同の演習であり,さまざまな角度からの議論が展開される。 2 単位(春学期) 経済学部教授 池尾 和人 授業科目の内容: 19世紀半ば(明治期)以降、20世紀末までの日本の金融シス テムの発展を振り返りながら、金融システムの基本的な機能と日本 におけるその制度化の特質について確認する。 テキスト(教科書): 星岳雄、アニル・カシャップ『日本金融システム進化論』日本経 済新聞社、2006年。 Takeo Hoshi and Anil Kashyap, Corporate Financing and Governance in Japan: The Road to the Future, The MIT Press, 2004. 参考書: 池尾和人『現代の金融入門[新版]』ちくま新書、2010年。 金融論演習 2 単位(秋学期) 経済学部教授 池尾 和人 授業科目の内容: 21世紀以降の金融システムについて展望する。とくに2007-09年 の世界的な金融危機の発生と拡大のメカニズムについて確認し、そ の後の金融システムの再構築の方向性を検討する。 テキスト(教科書): その都度、適宜指定する。 参考書: 池尾和人、池田信夫『なぜ世界は不況に陥ったのか』日経BP社、 2009年。 金融論演習 金融論演習 前多 康男 2 単位(秋学期) 経済学部教授 吉野 直行 授業科目の内容: マクロの基礎理論,金融・財政政策の基礎理論、計量経済学を勉 強する。内容としては,銀行行動の計量分析、自己資本比率規制と 銀行行動、国債増発と財政の安定性、為替制度の理論・計量分析、 資本移動規制の経済効果、などのテーマである。留学生も多いため、 英語で演習を行う予定である。 This course will cover, (i)Macoroeconomic Analusis, (ii) Fiscal and Monetary Policy, (iii) Econometrics. Topics are (i) Stability of Fiscal Policy, (ii) Role of Monetary Policy, (iii) Capital Requirement and Banking Behavior, (iv) Capital Control and its impact on Macro economy etc. 参考書: ・Economic Dynamics, GiancarloGandolfo, Springer ・Macro economics, Morris Davis, Cambridge ・ Macrofinancial Linkages, Trends, Crisis, and Policies, Christopher Crown, IMF ・Microeconometrics of Banking, Methods, Applications and Results, by Hans Degryse, Oxford. ・Analyzing and Interpreting Yield Curve, by Moorad Choudhry, Johns Wiley ・Mark Scher and Naoyuki Yoshino, Small Savings Mobiloization and Asian Economic Development, M,E.Sharpe, 2004 ・ Naoyhuki Yoshino, The Postwar Japanese Economy, Yuhikaku Publishing, 2010 などを用いる予定。 授業の計画: 演習として練習問題を解きながら講義を進める予定。 (1) Inflation, Unemployment, and Monetary Rules (2) Optimal Monetary and Fiscal Policy (3) Monetary transmission mechanizms (4) Open Economy (short run and long run) (5) Shocks and Policy Response in the Open Economy (6) Capital control and Its Impact on Macroeconomy (7) Fiscal Deficits and Stability of the Budget (8) Money and the Business Cycle (9) Asset Price and Sub prime loan crisis (10) Money and Credit in the Business Cycle (11) Postal Savings and Fiscal Investment (12) Small Savings and Asian Economic Development 授業科目の内容: 金融経済学に関する内外の論文を読み進むことにより,金融経済 学で用いられているさまざまなフレームワークを理解することを目 的とする。 テキスト(教科書): 最初の授業の時に相談する。 参考書: 授業中に適宜配付する。 授業の計画: 具体的なトピックスについては,以下の通りである。 (1)金融取引の機能について, (2)リレーションシップ取引と市 場取引,(3)間接金融,直接金融,市場型間接金融,(4)銀行の規 律付け,(5)銀行の業務,(6)金融業に対する規制。また,契約理 論に関するテキストを輪読する予定もあるが,最初の授業の時に履 修者の希望を聞いて決定する。 金融論演習 2 単位(秋学期) 経済学部教授 2 単位(春学期) 経済学部教授 2 単位(秋学期) 吉野 直行 経済学部教授 前多 康男 授業科目の内容: 金融経済学に関する内外の論文を読み進むことにより,金融経済 学で用いられているさまざまなフレームワークを理解することを目 的とする。 テキスト(教科書): 最初の授業の時に相談する。 参考書: 授業中に適宜配付する。 授業の計画: 具体的なトピックスについては,以下の通りである。 (1)金融取引の機能について, (2)リレーションシップ取引と市 場取引,(3)間接金融,直接金融,市場型間接金融,(4)銀行の規 律付け,(5)銀行の業務,(6)金融業に対する規制。また,契約理 論に関するテキストを輪読する予定もあるが,最初の授業の時に履 修者の希望を聞いて決定する。 32 財政論演習 財政論演習 公共経済学演習(グローバル COE 連携科目) 2 単位 (春学期) 経済学部教授 大垣 昌夫 経済学部教授 瀬古 美喜 経済学部教授 マッケンジー, コリン R. 特任教授(非常勤) 奥野 正寛 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 金子 勝 授業科目の内容: 公共経済学を中心とした理論経済学および応用理論・計量経済学 に関する研究報告ならびに討論を行う。 追記:成績評価は、平常点(特に出席を重視する)とレポート(2 枚提出。1枚は日本語か英語で、もう一枚は英語)とする。レポート は学期中に発表された論文の中から2本を選び、それぞれについて、 レフェリー・レポートの形式で1枚のレポートを提出する。 授業の計画: 出席者は議論への積極的な参加が望まれる。定期的に学内外の専 門家を招いての講演ならびに討論を行うことにより,セミナーの活 性化をはかる予定である。 授業科目の内容: 日本の財政問題を制度論を使って考察する。 特に財政赤字問題,三位一体改革以降の地方財政の悪化・社会保 障・社会福祉問題を重点にいくつかの問題を取り上げ,議論する。 テキストの輪読と参加者の発表を主とするが、テキストは参加者と 相談のうえ決めたい。 参考書: ・金子勝・神野直彦『財政崩壊を食い止める』岩波書店 ・金子勝・神野直彦編『福祉政府の提言』岩波書店 ・金子勝・神野直彦編『地方に税源を』東洋経済新報社 ・金子勝・結城康博編『検証!改正後の介護保険』ぎょうせい、な ど 財政論演習 公共経済学演習(グローバル COE 連携科目) 2 単位 (秋学期) 経済学部教授 大垣 昌夫 経済学部教授 瀬古 美喜 経済学部教授 中村 慎助 経済学部教授 マッケンジー, コリン R. 特別招聘教授 奥野 正寛 2 単位(秋学期) 経済学部教授 土居 丈朗 経済学部准教授 別所 俊一郎 授業科目の内容: 財政論、公共経済学に関連する文献を、履修者の関心に合わせて 紹介・選択し、輪読する。論文を執筆する履修者に対しては、論文 の作成途上段階での発表や必要な助言を行うなど臨機応変に対応す る。 テキスト(教科書): 授業の進行に合わせて紹介する。 参考書: 授業の進行に合わせて紹介する。 授業の計画: 履修者が選択した文献を講読し、議論する。論文執筆の予定があ る履修者が、作成途上の論文を発表し、討論を行うことも積極的に 受け付ける。 財政論演習 授業科目の内容: 公共経済学を中心とした理論経済学および応用理論・計量経済学 に関する研究報告ならびに討論を行う。 追記:成績評価は、平常点(特に出席を重視する)とレポート(2 枚提出。1枚は日本語か英語で、もう一枚は英語)とする。レポート は学期中に発表された論文の中から2本を選び、それぞれについて、 レフェリー・レポートの形式で1枚のレポートを提出する。 授業の計画: 出席者は議論への積極的な参加が望まれる。定期的に学内外の専 門家を招いての講演ならびに討論を行うことにより,セミナーの活 性化をはかる予定である。 2 単位(春学期) 名誉教授 日本経済論演習 日本経済論演習 山田 太門 授業科目の内容: 我々の経済学はもはや純粋な市場経済を分析することはできない。 何らかの市場の失敗を修正する経済政策が施された混合経済しか存 在しない。このような経済を公共経済とよび,この演習ではこの公 共経済に関連した事象をさまざまな分析手法で検討することによっ て,分析手法自体の習得を目的とする。我々の経済はかなりの速度 でグローバル化している。それにともなう技術や制度の変化を公共 性という観点と,選択行動という経済学的な定式化とによって把え てみようと思っている。我々の経済の変化の本質的特徴と原因が何 なのかを探求してゆきたい。 授業の計画: 参加者は数冊の文献を輪読することによって思索し,討論するこ とによって互いに啓発しあうことが求められ,同時並行的に各自の 論文作成をすすめなければならない。 財政論演習 経済学部教授 植田 浩史 授業科目の内容: 日本経済,アジア経済について、特に産業・企業に関する歴史, 現状,政策についての研究を行う。 授業の計画: 参加者による研究報告を中心に討論を行う。 国際経済論演習 2 単位(春学期) 行動経済学とマクロ経済学と国際経済 経済学部教授 経済学部教授 大垣 昌夫 櫻川 昌哉 授業科目の内容: 本演習では、行動経済学の成果をマクロ経済学に取り入れ、国際 経済をより深く理解することを目標に新しい研究方向を模索してい く。特に、バブルと経済の国際比較を重視する。演習では院生と教 授が関連する論文のプレゼンテーションを行っていく。 テキスト(教科書): 「行動経済学入門」多田洋介著 日本経済新聞出版 2003年 ISBN:978-4-532-35064-2 その他、適宜指示する。 参考書: Inefficient Markets, Andrei Shleifer, Oxford University Press 2 単位(秋学期) 名誉教授 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 山田 太門 授業科目の内容: 春学期参照。 33 修 士 課 程 (13) Yield Curve and Japan's Government Bond Market (14) Economic Dynamics (15) Microeconometrics of Banking 国際経済論演習 国際経済論演習(国際経済と行動経済学演習) 2 単位 (秋学期) 経済学部教授 大垣 昌夫 2 単位(秋学期) ゼロ金利下の金融政策に関して 経済学部教授 櫻川 昌哉 授業科目の内容: 日本を含むいくつかの先進諸国はゼロ金利に陥っており、ゼロ金 利下での金融政策の有効性には多くの論争がある。この分野におけ る代表的な文献である Interest & Prices (Michael Woodford)を輪読す る。日本の中央銀行は、彼の理論を参考にしているとされるが、読 めばすぐわかるように、この本で提示されているモデルでは、ゼロ 金利は長期均衡として支持されない。にもかかわらず、このモデル がゼロ金利下の金融政策を分析するツールとして利用されていると いう奇妙なことが起きている。はたしてどのくらい奇妙なことなの か、あるいは奇妙でないのかを解明していきたい。 勉強するのは、主に以下の章であり、春学期で基本したことを踏 まえて政策分析に進む。 A Neo-Wicksellian Framework for the Analysis of Monetary Policy (Ch.4) Dynamics of the Response to monetary Policy (Ch.5) Inflation Stabilation and Welfare(Ch.6) テキスト(教科書): Interest & Prices (Michael Woodford), Princeton University Press 授業の計画: 「授業科目の内容」で記した各章を、それぞれ4-5回くらいで順番 で進めていく。 国際経済論演習 授業科目の内容: 行動経済学は従来の経済学で仮定されてきた経済人の仮定を、ア ンケート調査や実験などのさまざまな手法によって検証し、経済行 動に関するさまざまな新しい理論を提唱してきた。本演習では行動 経済学の手法や理論を用いて、経済の国際比較の理解を深めること を目標とする。特に、時間選好や、リスクに対する態度についての 行動経済学の成果を経済の国際比較の理解に用いることと、文化、 宗教、世界観の国による違いと、その経済行動への影響を理解する ことなどを取り上げる。たとえば、日米の貯蓄率の違い、子供に対 する遺産行動の違い、他人のための献金行動の違いを、行動経済学 の手法や理論でどのように理解を深めていくことができるか、とい うこと考察する。演習ではこの分野と関連分野でのさまざまな論文 を大学院性が発表し、議論することを中心とする。 参考書: 「行動経済学入門」多田洋介著 日本経済新聞出版 2003年 ISBN: 978-4-532-35064-2 「世界観と利他的経済行動:行動経済学とマクロ経済学」大垣昌夫 「 現 代 経 済 学 の 潮 流 2010 」 東 洋 経 済 新 報 社 2010 年 978-4492314050 その他、英文の論文を中心に適宜、講義中に指示する。 国際経済論演習 2 単位(秋学期) 行動経済学とマクロ経済学と国際経済 経済学部教授 経済学部教授 国際経済論演習 2 単位(秋学期) 商学部教授 訪問教授 遠藤 正寛 若杉 隆平 授業科目の内容: 「国際貿易と企業の異質性」、「国際貿易と雇用・賃金」、そして 「国際貿易と経済成長」に関する最近の研究成果をフォローし、それ に関連した理論・実証分析の論文を作成する上で必要な知識・手法 を学ぶ。国際貿易に関する基礎的知識を習得している者を対象とし、 受講者による研究発表、論文の作成を目指す。 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 経済学部准教授 竹森 俊平 授業科目の内容: 現在進行中の世界経済危機を分析した最新のアカデミックな論文 を輪読する。また、修士、博士の論文の提出予定にある受講者につ いては、論文についての指導を行う。 櫻川 昌哉 授業科目の内容: 本演習では、行動経済学の成果をマクロ経済学に取り入れ、国際 経済をより深く理解することを目標に新しい研究方向を模索してい く。特に、バブルと経済の国際比較を重視する。演習では院生と教 授が関連する論文のプレゼンテーションを行っていく。 テキスト(教科書): 「行動経済学入門」多田洋介著 日本経済新聞出版 2003年 ISBN:978-4-532-35064-2 その他、適宜指示する。 参考書: Inefficient Markets, Andrei Shleifer, Oxford University Press 国際経済論演習 国際経済論演習 2 単位(秋学期) 白井 義昌 都市経済論演習(グローバル COE 連携科目) 2 単位 (秋学期) 経済学部教授 瀬古 美喜 授業科目の内容: 国際貿易理論とその定量的応用についての文献を輪読し,新たな 研究課題を探る。また研究課題への具体的アプローチについて検討 する。 春学期の前半は国際貿易の基本理論の復習講義を行う。 講義内容は ヘクシャーオリーンモデル リカードモデル クルーグマンモデル メリッツモデル 春学期後半は これらのモデルの定量分析への応用研究の文献を輪読する。 秋学期は 国際貿易と労働市場の相互依存関係に関する研究分野を扱う。 第1 回の演習でスケジューリングを行う。 文献表については以下のウエブサイトに掲示する。 http://web.econ.keio.ac.jp/staff/yshirai/TradeSeminar/2011/index.html 授業科目の内容: 市場メカニズムが都市においてどのように働いているのかという 観点に立って,都市経済学の基礎的な理論モデルと実証研究につい て学ぶ。具体的には,理論的・実証的分析手法に基づいて各自が選 んだ研究テーマに関する論文指導を行う。 参考書: ・Edwin S. Mills and Bruce W. Hamilton, Urban Economics, 5th edition , Scott, Foresman & Co., 1994 ・ J. V. Henderson, Economic Theory and the Cities , 2nd edition, Academic Press, 1985 ・Denise DiPasquale and William C. Wheaton, Urban Economics and Real Estate Markets , Prentice Hall, 1996(瀬古美喜・黒田達朗訳『都市 と不動産の経済学』創文社,2001 年) ・Peter Nijkamp and Edwin S.Mills, eds., Handbook of Regional and Urban Economics, Vol.1: Regional Economics , North-Holland and Elsevier Science Publisher, 1987 ・Peter Nijkamp and Edwin S. Mills, eds., Handbook of Regional and Urban Economics, Vol.2: Urban Economics , North-Holland and Elsevier Science Publisher, 1987 ・Regional and Urban Economics, Part1, Part2 , Harwood and Academic Publishers, 1996 34 環境経済論演習 本演習においてはその様な多様な側面のうち,フィールドワーク を基礎とする歴史研究に焦点をあて,以下の3点を中心に議論・検 討する。 ⑴ 歴史研究学の方法:文献史学とオーラルヒストリー ⑵ 研究者と研究対象との関係性:知的営みとしての歴史研究と日常 ⑶ 個と普遍の問題:個と大状況,日常と非日常 社会史演習 社会史演習 医学史の基本・根本の入門 経済学部教授 2 単位(秋学期) 授業科目の内容: 本授業では,春学期学習した環境経済学の理論的基礎をもとに, 環境経済学の高度な部分を学ぶ。具体的には,学術専門誌に掲載さ れた原著論文を読み,内容を報告する。さらには,こうした学習を 通じて自分の論文を作成し,報告する。 テキスト(教科書): 特になし 参考書: 適宜示す 授業の計画: (1) 学術専門誌の原著論文を適宜選び,輪読する。報告担当の 者は,当該論文を丹念に読み,その内容を詳しく解説する。 (2)自分のテーマに沿った論文を作成し報告する。 社会史演習 社会史演習 2 単位(春学期) 経済学部教授 大沼 あゆみ 授業科目の内容: 本演習は近世・近代・現代のドイツ・フランス社会史を専門とす る三名による共同授業である。人間社会を経済のみならず、政治・ 社会・文化などさまざまな側面からなる<全体>ととらえる社会史 は、経済学のみならず、政治学・社会学・人類学など隣接する人間 諸科学の統合をめざしている。社会史は社会の歴史的変化を構造的 に把握するばかりでなく、人間主体の行動が社会の歴史的変化に関 与した側面を同時に重視している。ここで言う人間主体とは、社会 を動かしたとみなされる為政者にとどまらない。むしろ、社会の歴 史的変化に巻き込まれたとされる「普通の」人々が考察の中心に据 えられる。 テキスト(教科書): とくに指定しないが、適宜テーマに即して指示する。 授業の計画: 担当する三名が専門的に研究としているテーマは多様である。近 世・近代ドイツ農村史を専門とする飯田は、 (1)土地(農地・林野) の所有や利用に関する社会・経済・環境史的分析、 (2)家族・親族、 村落共同体、領主制に関する歴史人類学的分析、 (3) 「近代化」過程 に関する比較史的分析などを実践しており、中世やドイツ以外のヨ ーロッパおよび日本の農村史にも関心を広げている。近現代フラン ス植民地史を専門とする難波は、(1)第二次世界大戦期インドシナ におけるフランス植民地統治政策の社会的・文化的側面の歴史的分 析、(2)第二次世界大戦後からインドシナ戦争にいたるフランスの インドシナ復帰過程の社会史的考察、(3)フランスと日本人戦犯裁 判(サイゴン裁判、東京裁判)の政治史的分析、(4)第二次世界大 戦下フランスへのインドシナ労働動員の社会史的考察などを実践し、 日本の植民地支配やインドシナ以外のフランス植民地の統治政策や その実態にも関心をもっている。ドイツ近現代社会史を専門とする 矢野は、(1)ナチ時代の労働者に関する企業史的分析、(2)ナチ強 制労働の比較史的研究、(3)戦後ドイツにおける外国人労働者の社 会史的分析、(4)戦争責任(戦後補償・犯罪追求)問題の比較史な どをテーマにしており、近現代ドイツ警察の社会史などにも考察の 範囲を広げつつ日本との比較社会史をめざしている。 2 単位(春学期) 経済学部教授 細田 衛士 授業科目の内容: This subject is only allowed to be taken by those enrolled on the Sciences-Po - Keio Double Masters Degree Programme. As for details, please inquire the lecturer who is in charge of this subject. 社会史演習 社会史演習 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 名誉教授 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 矢野 久 経済学部教授 飯田 恭 経済学部准教授 難波 ちづる 授業科目の内容: This subject is only allowed to be taken by those enrolled on the Sciences-Po - Keio Double Masters Degree Programme. As for details, please inquire the lecturer who is in charge of this subject. 環境経済論演習 鈴木 晃仁 授業科目の内容: 「医療と病気と身体の社会史」は、まだ比較的新しい領域ですが、 いくつかの重要な視点が研究の柱になっています。フーコーやドゥ ーデンといった古典に加えて、医学史を考える上では必須となって きた新しい視点が数多くあります。この授業では、論文や書物の一 章という形でそれらの古典を読んで理解するだけでなく、その理解 をいっそう深めるために、歴史資料の抜粋を読んで、それらの概念 がどう使えるのか、具体的な資料を分析するときにどのような限界 があるのかを身につけることが大きな目標になります。歴史資料と しては、書物や医学論文などのありきたりの素材ではなく、カルテ などの、より上級段階のジャンルの資料も使います。 テキスト(教科書): 授業中に指示する。 参考書: その都度指示する。 授業の計画: 授業の開講時に指示します。 経済学部教授 大沼 あゆみ 経済学部教授 細田 衛士 環境経済論演習 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 倉沢 愛子 清水 透 授業科目の内容: 歴史学におけるフィールドワークの重要性を認識するとともに, その過程で行き当たるであろう様々な問題を考え,解決策を見出す 努力をする。 テキスト(教科書): フィールドワークに基づいて書かれた研究書を皆で読みながら進 めていく。どの本を選ぶかは,受講生の顔ぶれを見てから決める。 参考書: 適宜指定する。 授業の計画: 社会史とは,人間社会を経済のみならず,政治・社会・文化など さまざまな側面からなる全体ととらえる研究方法である。この全体 としての人間社会に接近する方法も,経済学のみならず,政治学・ 社会学・人類学など隣接する人間諸科学を包含したものである。社 会史は,具体的・歴史的事象を細部にわたり分析すると同時に,絶 えず新しい領域を開拓し,新しい方法論的枠組を創りだすことにあ る。その意味で,固定した方法・領域をもたない。 35 修 士 課 程 ・Masahisa Fujita, Paul Krugman and Anthony J-Venables, The Spatial Economy , MIT Press, 1999(小出訳『空間経済学』東洋経済新報社) ・M. Fujita and J-F Thisse, Economics of Agglomeration , Cambridge University Press, 2002 ・日本住宅総合センター『季刊・住宅土地経済』(各版) ・黒田達朗・田渕隆俊・中村良平『都市と地域の経済学』 [新版]有 斐閣ブックス,2008 年 ・瀬古美喜『土地と住宅の経済分析』創文社,1998 年 ・金本良嗣『都市経済学』東洋経済新報社,1997 年 ・佐藤泰裕・田渕隆俊・山本和博『空間経済学』有斐閣、2011年 ・Richard J.Arnott and Daniel P. McMillen ed., A Companion to Urban Economics , Blackwell, 2006 演習は受講者の研究領域と研究関心と関連するテーマに照準をあ てて行う。上記の諸テーマに興味を抱くのであれば、受講を大いに 歓迎し、積極的な討論への参加を期待する。 産業社会論演習 産業社会論演習 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 経済学部准教授 金子 勝 井手 英策 授業科目の内容: 産業社会にかかわる諸問題を,理論的制度的に考察する。 テキスト(教科書): 経済政策に関する文献を対象に,参加者と相談して決定する。 参考書: ・金子勝『市場と制度の政治経済学』東京大学出版会 ・金子勝・児玉龍彦『逆システム学』岩波新書 ・金子勝『戦後の終わり』筑摩書房、第三章 授業の計画: 今年度は,日本における経済格差問題について考察する。年金・ 介護・雇用・貧困対策問題など具体的問題を取り上げながら。 INDEPENDENT STUDY(PCP) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 嘉治 佐保子 講師 ファロン, ルース C. 授業科目の内容: This class is offered to PCP students in the 4th year, Master's level graduate students and exchange students. In this class, we advise each student in writing a paper. We also counsel students on how to behave professionally and properly when presenting their paper, with emphasis on what is considered proper in Japanese and international society. The paper must be written scientifically, and comprise at least 6,000 words. Students themselves choose the topic and analytical method, gather the necessary information, conduct the analysis and complete the research. For PCP students, this will be the final paper for the Professional Career Programme. Students individually examine real world issues in depth, applying the economic theory and methods of analysis which they have gained in PCP and other classes. Every week, students take turns making presentations to the class in order to receive comments and advice from fellow students, Teaching Assistants and the professors. Each week, students also write short reports on each others' presentations, which they must submit before leaving class. They also write each other comments, using the comment sheet provided by the PCP office. As a conclusion to the term, there will be a convocation in which students present their final papers in English. This takes place in midJanuary and coincides with the deadline for submission of the complete paper. Before the start of winter break, students are to submit a progress report which includes not just work done so far, but also plans on how they intend to use the time left. Evaluation for this class is by attendance, participation, the weekly notes, the progress report as well as the final presentation and paper. Students who miss more than three classes (absent for the 4th time) will automatically receive a grade of C or lower, regardless of the quality of their progress report or final presentation and paper. Even if a student is absent 3 times, if he/she participates actively in class, writes a good paper that is scientific in both form and substance, and makes impressive presentations, he/she still has a chance of obtaining an A. A record of attendance will be kept using the notes which students submit each week. 授業の計画: During the first class, we will go over what is generally considered proper protocol, when people present themselves and their ideas in front of an audience. Many students, including Japanese students, reach university without having learned this. We will also decide a rough schedule for the rest of the term, during which students take turns rendering their progress. 36 ミクロ経済学特論(都市経済論) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 授業科目の内容: 市場メカニズムが都市においてどのように働いているのかという 観点に立って,都市経済学や新経済地理学の基礎的な理論モデルと 実証研究について学ぶ。学部修了程度の経済理論と,計量経済学の 知識がある方が望ましい。 テキスト(教科書): 具体的な文献については,授業の中で指示する。 参考書: ・ Edwin S. Mills and Bruce W. Hamilton, Urban Economics, 5th edition , Scott, Foresman & Co., 1994 ・ Denise DiPasquale and William C. Wheaton, Urban Economics and Real Estate Markets , Prentice Hall, 1996(瀬古美喜・黒田達朗訳『都市 と不動産の経済学』創文社,2001 年) ・ J. V. Henderson, Economic Theory and the Cities, 2nd edition , Academic Press, 1985 ・ Peter Nijkamp and Edwin S. Mills, eds., Handbook of Regional and Urban Economics, Vol.1: Regional Economics, Vol.2: Urban Economics, Vol.3: Applied Urban Economics , North- Holland and Elsevier Science Publisher ・ M. Fujita, P. Krugman and A. J. Venables, The Spatial Economy , MIT Press, 1999(小出訳『空間経済学』東洋経済新報社) ・ M.Fujita and J-F Thisse, Economics of Agglomeration , Cambridge University Press, 2002 ・佐藤泰裕・田渕隆俊・山本和博『空間経済学』有斐閣、2011年 ・日本住宅総合センター『季刊・住宅土地経済』(各版) ・ 黒田達朗・田渕隆俊・中村良平『都市と地域の経済学』[新版] 有斐閣ブックス,2008 年 ・ 瀬古美喜『土地と住宅の経済分析―日本の住宅市場の計量経済学 的分析』創文社,1998 年 ・金本良嗣『都市経済学』東洋経済新報社,1997 年 ・ Richard J.Arnott and Daniel P. McMillen ed., A Companion to Urban Economics , Blackwell, 2006 授業の計画: 具体的には,都市空間構造の理論的実証的分析,住宅市場と住宅 問題,都市における集積と規模の経済,都市の成長,都市交通など に関する文献を取り上げ,検討する。 2 単位(春学期) 経済学部教授 経済学部教授 須田 伸一 穂刈 享 授業科目の内容: 経済学部設置の「ミクロ経済学中級Ⅰ」および「ミクロ経済学中 級Ⅱ」を履修した者を対象として,個別経済主体行動の基本的性質 について講義する。 テキスト(教科書): ・ Mas-Colell, Whinston, and Green, Microeconomic Theory ,Oxford University Press, 1995 参考書: 授業時に指示する。 授業の計画: 1. 消費者行動 2. 生産者行動 3. 不確実性下の経済行動 ミクロ経済学特論(都市経済論)(グローバル COE 連携科目) 2 単位(春学期) 経済学部教授 瀬古 美喜 授業科目の内容: 市場メカニズムが都市においてどのように働いているのかという 観点に立って,都市経済学や新経済地理学の基礎的な理論モデルと 実証研究について学ぶ。学部修了程度の経済理論と,計量経済学の 知識がある方が望ましい。 テキスト(教科書): 具体的な文献については,授業の中で指示する。 参考書: ・ Edwin S. Mills and Bruce W. Hamilton, Urban Economics, 5th edition , Scott, Foresman & Co., 1994 ・ Denise DiPasquale and William C. Wheaton, Urban Economics and Real Estate Markets , Prentice Hall, 1996(瀬古美喜・黒田達朗訳『都市 と不動産の経済学』創文社,2001 年) ・ J. V. Henderson, Economic Theory and the Cities, 2nd edition , Academic Press, 1985 ・ Peter Nijkamp and Edwin S. Mills, eds., Handbook of Regional and Urban Economics, Vol.1: Regional Economics, Vol.2: Urban Economics, Vol.3: Applied Urban Economics , North- Holland and Elsevier Science Publisher ・ M. Fujita, P. Krugman and A. J. Venables, The Spatial Economy , MIT Press, 1999(小出訳『空間経済学』東洋経済新報社) ・ M.Fujita and J-F Thisse, Economics of Agglomeration , Cambridge University Press, 2002 ・日本住宅総合センター『季刊・住宅土地経済』(各版) ・ 黒田達朗・田渕隆俊・中村良平『都市と地域の経済学』[新版] 有斐閣ブックス,2008 年 ・ 瀬古美喜『土地と住宅の経済分析―日本の住宅市場の計量経済学 的分析』創文社,1998 年 ・金本良嗣『都市経済学』東洋経済新報社,1997 年 ・佐藤泰裕・田渕隆俊・山本和博『空間経済学』有斐閣、2011年 ・ Richard J.Arnott and Daniel P. McMillen ed., A Companion to Urban Economics , Blackwell, 2006 授業の計画: 具体的には,都市空間構造の理論的実証的分析,住宅市場と住宅 問題,都市における集積と規模の経済,都市の成長,都市交通など に関する文献を取り上げ,検討する。 ミクロ経済学特論 2 単位(秋学期) 経済学部准教授 経済学部准教授 坂井 豊貴 玉田 康成 授業科目の内容: 春学期に開講される「ミクロ経済学上級」に引き続き,ミクロ経 済学の理論について講義する。 テキスト(教科書): ・ Mas-Colell, Whinston and Green, Microeconomic Theory ,Oxford University Press, 1995 授業の計画: 1.厚生経済学の基本定理 2.競争均衡とコア 3.競争均衡の存在 4.不確実性下の競争均衡 5.社会的選択理論 6.メカニズムデザインの理論 ミクロ経済学特論(ゲームの理論) 2 単位(春学期) 経済学部教授 グレーヴァ 香子 経済学部教授 中山 幹夫 授業科目の内容: この授業では講義と演習を通じて,経済分析に使われるゲーム理 論を学ぶ。学部レベルの初級ゲーム理論の知識を前提とする。 テキスト(教科書): 特になし。 後半(中山)の講義資料は,http://web.econ.keio.ac.jp/staff/nakayama/ master.html より各自ダウンロード,また,KeioJPにも適宜アップする. 37 博 士 課 程 ミクロ経済学特論 瀬古 美喜 参考書: 1. Fudenberg and Tirole, Game Theory , MIT Press, 1991 2. Osborne and Rubinstein, A Course in Game Theory , MIT Press, 1994 3. 中山,船木,武藤共著『協力ゲーム理論』勁草書房,2008年 4. 岡田章『ゲーム理論』有斐閣,1996 年 授業の計画: 1. 非協力ゲーム (a) ナッシュ均衡の存在定理 (b) Trembling-hand Perfect 均衡、Proper均衡 (c) 逐次均衡 (d) 相関均衡 (e) 進化ゲーム 2. 協力ゲーム (a) TU ゲームと解 (b) TU平衡ゲームとコア (c) 有効性形式 (d) 交渉集合,カーネル,仁 (e) 反双対ゲーム ミクロ経済学特論 Sargent, T.J., Dynamic Macroeconomic Theory, 1987, Harvard. Roger E. A. Farmer, Macroeconomics of Self-fulfilling Prophecies (Second Edition), 1999, MIT Press. Stokey, N.L. and R.E. Lucas, Recursive Methods in Economic Dynamics, 1989, Harvard. 数理経済学特論(Ⅰ-A) 訪問教授 2 単位(秋学期) 授業科目の内容: The foundation of economics is the theory of how individuals behave and how they interact. Traditional game theory makes an assumption of selfish and rational Homo Economicus, and has been analyzing how allocation of economic resources is determined under the assumption. In behavioral economics, which is rapidly developing in recent years, the assumption of Homo Economicus is relaxed. Behavioral economics uses theories and methods of psychology, sociology, and anthropology to do theoretical and empirical research. This course explores frontiers of both game theory and behavioral economics in order to deepen our understandings of individual behaviors and interactions from two different points of view. For this purpose, this course will be taught by invited lecturers from both Japan and foreign countries. The invited lecturers will be both authorities and young, rising researchers in the two fields. Grades for the course will be based on a final report (about five pages in English), attendance, and participation. 2 単位(春学期) 経済学部教授 経済学部教授 高橋 渉 授業科目の内容: 現代経済数学を展開するに十分なn 次元ユークリッド空間やヒル ベルト空間を復習するとともに,バナッハ空間の基本的命題を議論 する.つぎに,経済数学において重要である均衡問題や変分問題を 上記の空間で捉え,それらの問題から発生する非線形の問題を経済 数学の新しい問題の形に定式化する.そのあと,その問題に関係す る新しい,重要な非線形写像をいくつかとり挙げ,それらの写像の 不動点定理や,弱収束定理,強収束定理などの意味と問題点をわか りやすい形で講義する.講義の過程において,いくつかの未解決問 題をも提供し,その解決をも試みる. テキスト(教科書): 凸解析と不動点近似,高橋渉著,横浜図書,2000年 非線形・凸解析学入門,高橋渉著,横浜図書,2005年 参考書: Wataru Takahashi (2000), Nonlinear Functional Analysis, Yokohama Publishers 授業の計画: 第1回 ガイダンス Day1: Guidance 第2回 バナッハ空間 (1) Day2: Banach Spaces (1) 第3回 バナッハ空間 (2) Day3: Banach Spaces (2) 第4回 いくつかの問題 Day4: Some Problems 第5回 新しい非線形写像 (1) Day5: New Nonlinear Operators (1) 第6回 新しい非線形写像 (2) Day6: New Nonlinear Operators (2) 第7回 不動点定理 (1) Day7: Fixed Point Theorems (1) 第8回 不動点定理 (2) Day8: Fixed Point Theorems (2) 第9回 平均収束定理 (1) Day9: Mean Convergence Theorems (1) 第10回 平均収束定理(2) Day10: Mean Convergence Theorems (2) 第11回 収束定理 (1) Day11: Convergence Theorems (1) 第12回 収束定理 (2) Day12: Convergence Theorems (2) 第13回 応用 (1) Day13: Applications (1) 第14回 応用 (2) Day14: Applications (2) 第15回 まとめ Day15: Review of the Course Frontiers of Behavioral Economics and Game Theory 経済学部教授 大垣 昌夫 経済学部教授 グレーヴァ 香子 経済学部教授 中村 慎助 マクロ経済学特論 2 単位(春学期) 経済数学と非線形写像 尾崎 裕之 前多 康男 数理経済学特論(Ⅰ-B) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 授業科目の内容: マクロ経済の諸問題を扱う基本的なモデルとしてはいくつかの型 がある.時間の取り扱い方で離散型と連続型に分かれ,対象とする 期間の長さによって,有限期のモデルと無限期のモデル,また基本 的な枠組みで世代重複モデル,無限期まで生きる経済主体のモデル 等に分かれる.このマクロ経済学上級では,特に,モデルの基本的 な構造に焦点を置く.講義の目的は,無限期まで生きる経済主体の モデル,および世代重複モデルの基本的な枠組みを理解し,実際の モデル構築に自在に理論を使用できるようになることにある.また, そのための数学ツールをマスターすることも本講義の目的とするが, 主にモデルの使い方が講義の主な内容であり,高度に数学的な講義 にはならない.したがって,履修者の数学的なバックグラウンドと しては,基本的な微分・積分に関する知識を想定している.受講者 には,積極的に学習する態度が望まれる.内容として以下を含む. (1)経済環境の描写,(2)競争均衡, (3)政府の導入, (4)新古典 派成長モデル,(5)貨幣モデル. テキスト(教科書): 前半では、特にテキストは用いない。後半では,マッキャンドレ ス・ウォレス著,川又・國府田・酒井・前多訳,「動学マクロ経済 学」,1994年,創文社, (原書:Introduction to Dynamic Macroeconomics, Harvard)(注:2刷で1刷のタイプミスが訂正されている)を使用す る. 参考書: Azariadis, C., Intertemporal Macroeconomics, 1993, Blackwell. 丸山 徹 授業科目の内容: 1階非線形偏微分方程式とFrobeniusの定理。 計量経済学特論 計量経済学特論 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 マッケンジー, コリン R. 授業科目の内容: この授業の目的は計量経済学の理論的な知識を高めることととも に,高度なデータ分析ができることである。実証分析に関する指導 のために,数回パソコンによる演習を行う。Wooldridge[2010]に ある実例をできるだけ再現する。 テキスト(教科書): ・Wooldridge, J.M., Econometric Analysis of Cross Section and Panel Data , MIT Press, Cambridge, MA., 20010, 2nd edition 参考書: 開講時に配布する。 LIMDEP について ・Greene W.H., LIMDEP Version 9.0 Reference Guide ,Econometric Software, Inc., New York, 2007 ・ Greene W.H., LIMDEP Version 9.0 Econometric Modeling Guide Volume 1 , Econometric Software, Inc., New York, 2007 38 計量経済学特論(Ⅰ) ・履修を希望する学生は,4月9日土曜1限に教室で行われるガイ ダンスに必ず出席して下さい。 ・授業は5月28日(土)1・2限より開始します。 ・授業のホームページは次のとおりです。http://www.econ.yale.edu/ _to64/keio2.html ・採点:毎週の演習による ・電子メール: taisuke.otsu@yale.edu テキスト(教科書): ・Bruce Hansen (University of Wisconsin-Madison) による講義ノート http://www.ssc.wisc.edu/_bhansen/econometrics/Econometrics.pdf よりダウンロードできます. ・付加的な資料は適宜配布します. 経済学史・思想史特論 経済学部教授 経済学史・思想史特論(Ⅰ) 2 単位(秋学期) マルクスの経済理論 ―― 一般均衡理論的アプローチ 講師 吉原 直毅 授業科目の内容: カール・マルクスの経済理論を、現代経済学の観点から再検討す る。とりわけ、マルクスの労働搾取理論を、現代的一般均衡理論及 び厚生経済学の手法を用いて、その現代的意義と可能性を探る。 テキスト(教科書): 吉原直毅(2008)『労働搾取の厚生理論序説』(岩波書店) 参考書: 吉原直毅 「21世紀における労働搾取理論の新展開」『経済研究』 60-3、2009年7月、pp.205-227. 吉原直毅 「『労働搾取の厚生理論序説』についての幾つかの補論」, 『季刊 経済理論』 第47巻2号, 2010年7月, pp. 49-63. 吉原直毅 「古典派及びマルクスの経済理論――一般均衡理論的 アプローチ」、丸山徹編『経済学のエピメーテウス――高橋誠一郎の 世界をのぞんで――』、知泉書院、2010年12月、pp.105~160. その他、関連する学術誌掲載専門論文を適時、参照する。 大津 泰介 授業科目の内容: この授業では,修士および博士課程の大学院生向けに計量経済学 の理論についての基本的なトピックを取り扱います.具体的には, 最小二乗法,一般化最小二乗法,一般化モーメント法,操作変数法, などの様々な計量経済モデルの推定および検定方法について議論し ます. 前提とする知識: 学部レベルの統計学および線形代数 ソフトウェア: 宿題をこなせる限り自由 ・履修を希望する学生は,4月8日金曜1限に教室で行われるガ イダンスに必ず出席して下さい。 ・授業は5月27日(金)金1・2限より開始します。 ・授業のホームページは次のとおりです。http://www.econ.yale.edu/ _to64/keio1.html ・採点:毎週の宿題による(主に講義ノートの章末問題より出題 ・電子メール: taisuke.otsu@yale.edu テキスト(教科書): Bruce Hansen (University of Wisconsin-Madison) による講義ノート http://www.ssc.wisc.edu/_bhansen/econometrics/Econometrics.pdf よりダウンロードできます. 授業の計画: 1 導入(講義ノート:1) 2, 3 最小2乗法:行列代数(講義ノート:2.9-2.11; 3.1-3.7; 5.1-5.2) 4, 5 最小2乗法:統計理論(講義ノート:5.3-5.5) 6, 7 最小2乗法:トピック(講義ノート:5.5-5.9; 6.1-6.6; 4.1-4.4) 8, 9 回帰モデル(講義ノート:2.1-2.8; 4.5-4.10; 7.1-7.6) 10, 11 一般化モーメント法1 (講義ノート:9.1-9.4) 12, 13 一般化モーメント法2(講義ノート: 9.5-9.8) 14, 15 操作変数法(講義ノート11) 計量経済学特論(Ⅱ) 経済学史・思想史特論(Ⅱ) 2 単位(秋学期) 講師 吉原 直毅 授業科目の内容: アダム・スミス『国富論』の輪読を行い、現代経済学における理 論の精緻化と共に忘却されてきた古典派経済学のパースペクティブ を再発見し、その現代的可能性を探る。 テキスト(教科書): アダム・スミス『国富論』岩波書店 授業の計画: 第1回 報告者の割り当ての決定 以降、各報告者ごとに報告 経済学史・思想史特論 2 単位(秋学期) 江戸時代町人の経済思想を考える 経済学部教授 小室 正紀 授業科目の内容: 江戸時代における町人人口は5%乃至10%程度であり、80% 前後を占めていた農民に比べれば圧倒的に少ない。このため町人の 思想には農村的なものからの影響や武士的な要素が入りこんでいる。 しかし同時に、町人の存立基盤や営みは農民とも武士とも異なり、 思想にも独自な面も当然あると考えられる。また、都市は農村とは 異なる新たな要素が生まれて来る場でもあり、そこで生まれる思想 には時代に波紋を投ずる異質性も読み取れる可能性がある。 この講義では、このような観点から『日本思想体系』所収の『近 世町人思想』をテキストとして、江戸時代町人思想の基本的性格を 考察する。 2 単位(春学期) 講師 高草木 光一 授業科目の内容: アメリカからバイオエシックスが導入される以前の日本の生命倫 理思想をテーマとする。日本ではじめて「医学概論」 (大阪大学医学 部)を講じたフランス哲学者の澤瀉久敬、 また木村利人とともにバ イオエシックスを日本に紹介・導入することに尽力した国際フォト ジャーナリストの岡村昭彦らに焦点を当てる。 2 単位(春学期) 講師 2 単位(春学期) 大津 泰介 授業科目の内容: この授業では,修士および博士課程の大学院生向けに理論および 応用計量経済学の最新のトピックについて議論し,演習を行います. 可能であれば授業内の議論から研究プロジェクトを立ち上げ,論文 執筆することを目指します. 前提とする知識: 学部上級レベルの統計学および計量経済学 ソフトウェア: 演習をこなせる限り自由 39 博 士 課 程 ・ Greene W.H., LIMDEP Version 9.0 Econometric Modeling Guide Volume 2 , Econometric Software, Inc., New York, 2007 授業の計画: 計量経済学上級(春学期・秋学会)の一年間の授業の内容は下記 の通りである。 1.予備知識 a.行列代数 b.条件付き期待値 c.漸近理論 2.モメント法による推定・仮説検定 a. 標準的回帰モデルと最小自乗法(OLS) b. 操作変数法(Ⅳ)・2 段階最小自乗法(2SLS) c. 診断検定(過剰識別テスト,外生性のテストなど) 3.計量ソフト による計量分析 4.他の推定方法 a. M -推定 b. 最尤法(ML 法) c. GMM 法 5.離散的従属変数モデルと制限従属変数モデルなど a.離散的従属変数モデル b.制限従属変数モデル c.サンプル選択問題・脱落問題 d.カウントデータ 実証分析のために,LIMDEP 9.0または別の計量ソフトを利用し, 演習を行うが,そのソフトに関する予備知識は全く必要としない。 利用するソフトによって,事前登録が必要。 テキスト(教科書): ・中村幸彦校注『近世町人思想』(日本思想大系Vol.59)岩波書店、 1975. (1996年刊行の新装版もある) 参考書: ・ 中井信彦『町人』〈日本の歴史 21〉小学館、1975. 経済史特論 経済史特論 2 単位(春学期) 経済史特論 2 単位(秋学期) 経済学部教授 授業科目の内容: 本講義では、戦後復興期から高度成長期に至る日本経済の推移に ついて最新の実証研究の成果をもとに講述する。とりわけ、企業再 建、中小商工業と軽工業の発展、農業・漁業の動向、政府の産業政 策、対アジア経済関係の推移に重点を置きたい。 テキスト(教科書): ・原朗編『高度成長始動期の日本経済』日本経済評論社、2010年。 ・大門正克ほか編『高度成長の時代1 復興と離陸』大月書店、2010 年。 ・大門正克ほか編『高度成長の時代2 過熱と揺らぎ』大月書店、 2010年。 参考書: 初回に参考文献リストを配布する。 2 単位(春学期) 経済学部教授 柳沢 遊 杉山 伸也 授業科目の内容: 三和良一・原朗編『近現代日本経済史要覧』(補訂版)(東京大学 出版会、2010年)を使用して、近代以降の日本経済に関する資料と 統計についての解説とディスカッションを行なう。 履修に際しては,日本経済史の基本的事実関係について,すでに 履修していることが前提となる。また留学生の場合は,日本経済史 の基本的用語をふくめ,十分な日本語能力を備えていることが望ま しい。 テキスト(教科書): 三和良一・原朗編『近現代日本経済史要覧』(補訂版)(東京大学 出版会、2010年) 制度・政策論特論 2 単位(秋学期) 経済学部教授 赤林 英夫 授業科目の内容: 三和良一・原朗編『近現代日本経済史要覧』(補訂版)(東京大学 出版会、2010年)を使用して、近代以降の日本経済に関する資料と 統計についての解説とディスカッションを行なう。 履修に際しては,日本経済史の基本的事実関係について,すでに 履修していることが前提となる。また留学生の場合は,日本経済史 の基本的用語をふくめ,十分な日本語能力を備えていることが望ま しい。 テキスト(教科書): 三和良一・原朗編『近現代日本経済史要覧』(補訂版)(東京大学 出版会、2010年) 授業科目の内容: 労働経済論(春,太田担当)と同じ。 テキスト(教科書): 特に指定しない。 参考書: 講義中に指示する。 授業の計画: 秋学期においては,労働供給,教育の経済学,家族の経済学から トピックを選んで詳細に議論しつつ,今日の労働経済学が抱える計 量経済学上の諸問題についても言及する。 ・労働供給:静学モデル,動学モデル,Selection bias ・家族の理論:バーゲニングモデル,パレートモデル ・賃金決定:ミンサー賃金関数,Ability bias ・教育生産関数:教育の質の効果,教育バウチャーの効果 ・政策評価と労働計量経済学:構造推計,操作変数法,自然実験 経済史特論 経済史特論 制度・政策論特論 制度・政策論特論 経済史特論 2 単位(秋学期) 経済学部教授 杉山 伸也 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 長谷川 淳一 経済学部准教授 崔 在東 経済学部教授 制度・政策論特論 2 単位(春学期) 経済学部教授 太田 聰一 授業科目の内容: 当科目では,中級レベルの労働経済学を講義する。言うまでもな く,労働市場は労働サービスが取引される場であるが,需要者や供 給者の主体的な行動によってサービスの質や取引状況が変化しうる きわめて複雑な市場である。それだけ労働市場の研究はchallenging であり,魅力的であるといえる。この講義の目的は,将来労働市場 の研究を志したり,他の関連分野の研究を目指したりする人々にと って必須の知識を提供することにある。 修士レベルの受講者が比較的スムーズに講義内容を理解できるよ うに,わかりやすい解説を目指すが,受講者が学部レベルのミクロ・ マクロ経済学と統計学を習得していることを前提とする。この点に ついて心もとない人には学部3・4年生対象の「労働経済論」の受 講をお勧めする。 テキスト(教科書): 特に指定しない。 参考書: 講義中に指示する。 2 単位(春学期) 経済学部教授 植田 浩史 授業科目の内容: 日本経済、アジア経済を対象に、産業発展、企業経営に関する文 献の輪読を行う。 テキスト(教科書): 輪読する文献については、授業で相談の上、決定する。 授業の計画: 毎回、指定された文献について報告者がその内容の要約とコメン トを報告をし、参加者全員による議論を行う。 授業科目の内容: 本科目では,社会経済史の視点から,欧米を中心とする各地の歴 史を考察する。とりわけ「日常」にかかわる個別の具体的な歴史事 象を,社会経済全体の「構造」と関連づけながらとらえる方法を陶 冶することを目的としつつ,活発に討論したい。 授業の計画: 本科目では,都市と農村,労働と生活や文化に関わっていれば広 く様々なテーマを取り上げていきたい。また,考察対象地域につい ても,欧米に限定するものではない。 授業形態としては演習形式を採用する。参加者には,本科目の趣 旨を踏まえた上で,各自の論文草稿を提出することを求める。この 論文草稿について参加者全員で議論したい。 経済史特論 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 古田 和子 授業科目の内容: 経済史を専攻する院生を主な対象とするセミナーである。18 世紀 から20 世紀前半における東アジア・東南アジアを中心とした社会経 済史の把握を目的とする。アジア経済史は経済史研究のなかでは後 発の研究分野であったが,近年,その研究上の進展には目覚しいも のがある。本科目では,それらの研究成果のなかで主要なものを選 び,成果と残された課題について考察を深めたい。 授業内容: 今年度は,19 世紀から20 世紀前半の近代アジアにおける市場と制 度の特徴を考察し,経済や環境における変容の過程をアジア経済史 のなかに位置づける作業を行う。また随時,参加者の個別研究報告 を行う予定である。 40 制度・政策論特論 制度・政策論特論 ・Armstrong M.&Porter R.,Handbook of Industrial Organization vol.3 , North-Holland, 2004 ・Polinsky A. M. & Shavell S., Handbook of Law and Economics vol. 1 & 2 , North-Holland, 2007 ・Culyer A. J. & Newhouse J. P., Handbook of Health Economics vol. 1A & 1B , North-Holland, 2000 授業の計画: 1. New Empirical IO について 2. 生産関数,費用関数,生産性の分析 3. 差別化市場の分析 4. 市場競争度の測定 5. 独占市場 6. カルテル 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 制度・政策論特論 大村 達弥 授業科目の内容: 公共的部門が提供するサービスの効率化を目的として、様々な形 態の公民連携(Public Private Partnership)導入の動きが拡大している。 しかし公民連携においては、本来独立な公共的主体と民間主体の相 互関係がかえって効率を阻害する要因も抱えている。そうした要因 を抑え、公民連携が公共的サービス供給の効率改善をもたらすため の条件は何か、またそのためにはどのような制度が望ましいのかを 確認することが重要である。この授業では、そのような問題意識の 下、それを解明するのに有力な理論的基礎(オークション、契約理 論)の習得と応用を目指す。また、そうした観点からの政策事例も 考察の対象とする予定である。 テキスト(教科書): 授業開始の時点で授業で取り上げる文献を指定する 参考書: P.Bolton and M.Dewatripont(2005) Contract Theory MIT Press. ISBN: 0-262-02576-0 『 契 約 の 経 済 理 論 』 伊 藤 秀 史 著 有 斐 閣 2003 年 ISBN: 4-641-16181-X C3033 上記以外で授業で用いる文献は授業開始の時点で指定する。 授業の計画: PPPの手法と問題点、不完備情報や不完備契約に関する理論など のトピックスを順次取り上げる。 制度・政策論特論 経済学部教授 名誉教授 河井 啓希 中澤 敏明 授業科目の内容: 春学期に開講される「産業組織論」に引き続き,産業組織論の実 証研究(Empirical Industrial Organization)に関する主要な論文の紹介 ならびに最近の研究のサーベイを行う。 テキスト(教科書): 最初の講義のときに指示する。 参考書: ・ Cabral L.M.B., Readings in Industrial Organization (Blackwell Readings for Contemporary Economics) , Blackwell, 2000 ・Schmalensee R. & Willig R. D., Handbook of Industrial Organization vol.1 & 2 , North-Holland, 1989 ・Armstrong M.&PorterR.,Handbook of Industrial Organization vol.3 , North-Holland, 2004 ・Polinsky A. M. & Shavell S., Handbook of Law and Economics vol.1 & 2 , North-Holland, 2007 ・Culyer A. J. & Newhouse J. P., Handbook of Health Economics vol.1A & 1B , North-Holland, 2000 授業の計画: 1. 市場構造と参入退出 2. 垂直統合,垂直的取引制限 3. 情報の非対称性の検証 4. 広告 5. 価格差別 6. 価格差とサーチモデル 7. ネットワーク外部性 2 単位(春学期) 産業組織論の実証研究 経済学部教授 名誉教授 2 単位(秋学期) 産業組織論の実証研究 河井 啓希 中澤 敏明 授業科目の内容: 本 講 義 で は , 産 業 組 織 論 の 実 証 研 究 ( Empirical Industrial Organization)に関する主要な論文の紹介ならびに最近の研究のサー ベイを行う。 産業組織論の実証研究は,クロスセクションデータ主体の方法か ら,計量経済学とミクロ理論を統合し,パネルデータやミクロデー タを主に利用するNew Empirical IOの方法が確立しようとしている (この変化は〝Empirical Renaissance″と呼ばれている)。 このNew Empirical IO の方法を,代表的な論文や最近の論文を紹 介しながら研究系譜,研究者の着眼点・論理展開・データ所在・計量的 手法などを紹介する。 産業組織論の応用範囲は広く,市場支配力,製品差別,参入・退 出,垂直統合,広告などの産業組織論の代表的なトピックはもちろ ん,医療経済学や法と経済の研究についても取り上げる。経済理論 モデルだけでなく実証研究に興味をもった政策志向の学生が自らの 論文のテーマを考えるうえで有益であると思われるが,理論専攻で 実証研究にも興味を持つ学生の履修も歓迎する。 テキスト(教科書): 最初の講義のときに指示する。 参考書: リーディングリストは授業のときに配布するが,以下にはよく利 用される書籍を紹介する。 ・ Cabral L.M.B., Readings in Industrial Organization (Blackwell Readings for Contemporary Economics) , Blackwell, 2000 ・Schmalensee R. & Willig R.D., Handbook of Industrial Organization vol. 1 & 2 , North-Holland, 1989 制度・政策論特論 2 単位(春学期) 経済学部教授 北村 洋基 授業科目の内容: 主として今日の日本経済をグローバルな視角から分析する。その ことを通じて現代資本主義の総体把握と課題を探究する。 テキスト(教科書): 第1回授業の際に指定する。 参考書: 適宜紹介する。 授業の計画: テキストの講読と討論を中心とする。 制度・政策論特論 2 単位(秋学期) 経済学部教授 北村 洋基 授業科目の内容: 主として今日の日本経済をグローバルな視角から分析する。その ことを通じて現代資本主義の総体把握と課題を探究する。 テキスト(教科書): 第1回授業の際に指定する。 参考書: 適宜紹介する。 授業の計画: テキストの講読と討論を中心とする。 41 博 士 課 程 授業の計画: 春学期においては,企業の主体的行動,内部組織,失業に注目す る。 ・労働需要:静学モデル ・労働需要:動学モデル(雇用調整速度) ・最低賃金,解雇規制などの応用トピック ・買手独占下の労働市場間題 ・内部労働市場の機能 ・雇用契約,インセンティブ,昇進 ・賃金交渉と効率賃金 ・失業と企業および労働者のサーチ活動 制度・政策論特論 授業の計画: まずは,教科書に基づいて理論の基本的枠組みを学ぶ。次いで, 最近の研究を適宜紹介しながら分析への応用について学ぶ。 2 単位(秋学期) 経済学部教授 木村 福成 経済学部准教授 大久保 敏弘 制度・政策論特論(グローバル COE 連携科目) 2 単位 (秋学期) 講師 小松原 崇史 講師 矢野 誠 授業科目の内容: 発展途上国の開発において,貿易・直接投資と工業化の関係は避 けて通れない重要な問題となってきている。本講義では特に,近年 急速に発展しつつあるフラグメンテーション理論と空間経済学に焦 点を当て,東アジア経済への適用可能性を検討していく。 国際貿易論,開発経済学の基礎を身につけていることが望ましい が,経済学研究科の他分野,あるいは他研究科からの参加も歓迎す る。 テキスト(教科書): 第1 回目の講義の際に指示する。 参考書: 第1 回目の講義の際に指示する。 授業の計画: 初回と第2回の講義は,基礎となる国際貿易論の知識,フラグメ ンテーション理論,東アジア経済の実態についてのサーベイにあて る。第3 回以降は,短いレクチャーと最新の関連論文の読解を行う こととする。 講義では,活発な質疑応答とdiscussion が不可欠である。各自事前 に十分に準備をして,議論のポイントを整理した上で,講義に臨ん でもらいたい。 制度・政策論特論 授業科目の内容: 慶應義塾大学では, 「市場の質理論」にもとづいて,平成15 年度 から19 年度にかけて,経済学研究科と商学研究科が連携し,21 世紀 COE プログラム「市場の質に関する理論形成とパネル実証分析」を 推進してきた。さらに,平成20年度からは,経済学研究科および商 学研究科が,京都大学経済研究所と連携し,グローバルCOE プログ ラム「市場の高質化と市場インフラの総合的設計」をスタートさせ ている。 本講義は,春学期の講義の後を受け,グローバルCOE連携科目と して,プログラムの理論的成果を紹介することを目的としている。 市場の質は慶應義塾大学から始まった,経済学的に新しい考え方 であり,研究成果の中にはすでに学問的に高く評価され,国際的な 雑誌にも掲載されているものが数多い。こうした研究を系統立てて 理解することは,修士論文や博士論文を作成する上で有益だと考え られる。 テキスト(教科書): ・矢野誠『ミクロ経済学の応用』岩波書店,2001a ・矢野誠『ミクロ経済学の基礎』岩波書店,2001b ・矢野誠『「質の時代」のシステム改革』岩波書店,2005 年 ・矢野誠『法と経済学』東京大学出版会,2007 年 ・Yano, M., ed., The Japanese Economy - A Market Quality Perspective , Keio University Press, 2008 参考書: 1. 価格競争の役割について ・ Dastidar, K. G.,“ On the Existence of Pure Strategy Bertrand Equilibrium,” Economic Theory 5, 19-32, 1995 ・Grossman, S., “Nash Equilibrium and the Industrial Organization of Markets with Large Fixed Cost, ”Econometrica 49, 1149-1172, 1981 ・ Novshek, W.,“ Cournot Equilibrium with Free Entry,” Review of Economic Studies 47, 473-486, 1980 ・Novshek, W., and H. Sonnenschein, “Cournot and Walras Equilibrium,” Journal of Economic Theory 19, 223-266, 1978 ・Yano, M., “Coexistence of Large Firms and Less Efficient Small Firms under Price Competition with Free Entry,” International Journal of Economic Theory 1, 167-188, 2005 ・Yano, M., “A Price Competition Game under Free Entry,”Economic Theory 29, 395-414, 2006 2. M&A 市場について ・Akerof, G. A., “The Market for “Lemons”: Quality Uncertainty and the Market Mechanism,” Quarterly Journal of Economics 84, 488-500, 1970 ・ Yano, M., and T. Komatsubara,“ Law and Economics of M&A Markets,” in Makoto Yano, ed.,The Japanese Economy - A Market Quality Perspective , Keio University Press, 2008 3. 価格の公正性について ・Yano, M., “Competitive Fairness and the Concept of a Fair Price under Delaware Law on M&A,” International Journal of Economic Theory 4, 175-190, 2008a ・Yano, M., “The Foundation of Market Quality Economics,” Japanese Economic Review, forthcoming , 2008b 4. 市場参入について ・Baumol, W., J. Panzar, and R. Willig, Contestable Markets and the Theory of Industrial Structure , Harcourt Brace Jovanovich, 1982 ・Yano, M., and F. Dei, “Network Externalities, Discrete Demand Shifts, and Sub-Marginal-Cost Pricing,”Canadian Journal of Economics 39, 455-476, 2006a ・Yano, M., and F. Dei, “Network Externalities, Lexicographic Demand Shifts, and Marginal Cost Dumping,” Keio Economic Studies 42, 115-130, 2006b 5. 市場の内生的形成について 2 単位(春学期) ゼロ金利下での金融政策に関して 経済学部教授 櫻川 昌哉 授業科目の内容: 日本を含むいくつかの先進諸国はゼロ金利に陥っており、ゼロ金 利下での金融政策の有効性には多くの論争がある。この分野におけ る代表的な文献である Interest & Prices (Michael Woodford)を輪読す る。日本の中央銀行は、彼の理論を参考にしているとされるが、読 めばすぐわかるように、この本で提示されているモデルでは、ゼロ 金利は長期均衡として支持されない。にもかかわらず、このモデル がゼロ金利下の金融政策を分析するツールとして利用されていると いう奇妙なことが起きている。はたしてどのくらい奇妙なことなの か、あるいは奇妙でないのかを解明していきたい。 勉強するのは、主に以下の章であり、まず貨幣経済における基本 の習得をめざす。 The Reyurn of Monetary Rules (Sec.1) Price-Level Determination under Interest-Rate Rules(Sec.2) optimal Models with nominal Rigidity (Sec.3) テキスト(教科書): Interest & Prices (Michael Woodford), Princeton University Press 授業の計画: 「授業科目の内容」で記した各章を、それぞれ4-5回くらいで順番 で進めていく。 制度・政策論特論 2 単位(春学期) 経済学部教授 土居 丈朗 授業科目の内容: 公共経済学の中でも,ミクロ経済学的基礎付けを持つ財政政策の マクロ経済分析について取り上げる。近年では,政策にまつわる期 待形成を明示的に扱う理論モデルを構築した分析が発展している。 この講義では、教科書をベースに,注目に値する論文を講読しなが ら理解を深める。 履修者は,学部レベルの公共経済学(例えば,リーディング・リ ストに挙げた拙著レベル)を理解していることが望ましい。 テキスト(教科書): Evans, G.W. and S. Honkapohja, 2001, "Learning and Expectations in Macroeconomics" Prionceton University Press. 参考書: 土居丈朗『入門|公共経済学』日本評論社 その他,授業の進行に合わせて紹介する。 42 制度・政策論特論(グローバル COE 連携科目) (春学期) 経済学部教授 講師 の導入による公共投資事業の実施であると考えられる。そのフレー ムワーク,事例を使いながら,公共政策の市場について議論する。 3,官僚機構の質 公共投資の問題に関連して,政策立案者である官僚行動を分析す る。公共投資の市場と同様,官僚機構の政策決定プロセスは不透明 であり,効率性を損ない,最悪の場合には汚職に至った。硬直的で 複雑な官僚の人事制度や慣習などがもたらす弊害をどのように解決 するのか,制度設計や応用ミクロ経済学を利用して「官僚の質」を 高めるためのメカニズム設計について議論する。 4,公共調達市場の高質化 寡占市場である日本の官公庁の公共調達の問題を応用ゲーム理論 の手法を用いて分析する。入札が競争的ではない場合には,官僚の 裁量が働くため,官僚が汚職をする可能性が生じる。このような状 況をモデル化し,政府調達のオークションによる汚職を排除するた めに,海外 も含めた調達を入れた場合と,国内市場のみからの調達のケースを 比較し,海外からの調達の可能性も含めて公共調達市場を開放する ことによって,事後的な効率性を達成できることを示す。 テキスト(教科書): ・Jean Hindriks and Gareth D Myles, Intermediate Public Economics , MIT Press ・ Alfred Greiner and Bettina Fincke, Public Debt and Economic Growth,Springer ・ Richard Kopcke, Geoffrey Tootell and Robert Triest, The Macroeconomics of Fiscal Policy, The MIT Press そのほか、テーマに応じて、参考文献は紹介する。 参考書: 参考文献については,講義の中で適宜説明する。 授業の計画: 1,金融市場の質の問題 2,国債市場の現状とその発展 3,住宅金融市場とその質的な変化 4,金融の証券化市場の高質化 5,消費者金融市場 6,日本の公共政策の歴史的な変遷 7,生産関数を用いた公共投資市場の生産性 8,インフラボンドの導入による公共投資の高質化 9,為替市場の変動要因 10,中小企業金融における情報の非対称性と市場の失敗 11,日本の官僚機構の行動分析 12,日本の予算配分モデルと官僚機構 13, 政府調達の市場と海外も含めた公共入札制度による市場の高 質化 14, 財政の不安定化条件の理論的考察 15, サブプライムローン問題と金融市場の質 2 単位 吉野 直行 溝口 哲郎 授業科目の内容: さまざまな市場の不備が指摘されている。最近のサブプライムロ ーン問題では,住宅ローンに貸出を行う金融機関の四新行動,住宅 ブローカーのインセンティブメカニズム問題,格付け機関の問題, 証券化による情報の非対称性の問題など,証券化商品市場を取り巻 く“市場”の問題が顕著となっている。 本演習では,グローバルCOE の研究の中心である“市場の質”に関 して,金融市場と公共投資などをとりあげ,市場インフラ設計に関 する基礎的な演習を行う。 内容としては, 1,金融市場 (1) 市場の構成主体の行動分析(金融市場の場合には,①資金供 給者,②資金需要者), (2)取引される金融商品市場の質事例としては,(i)住宅債券市 場,(ii)消費者金融市場,(iii)国債市場などを取り上げる。 2,公共投資の市場 公共投資は,市場が見えにくい構造である。公共投資の財源は, 国の税収,地方の税収,国から地方への補助金,国債,地方債とい ったように,さまざまな財源によって賄われている。公共投資の実 施主体は,国・地方公共団体であるが,その決定は,政治(政策) に基づくものであり,市場の効率性などが見えにくい構造となって いる。公共投資の市場の透明性を確保する方策の一つが,民間資金 制度・政策論特論 2 単位(春学期) 経済学部教授 経済学部教授 経済学部教授 植田 浩史 渡邊 幸男 駒形 哲哉 授業科目の内容: 急速に発展する中国工業を題材にとりあげ,それを地域産業・産 業集積の視点から検討する。具体的には,担当者等の中国工業発展 について研究成果を利用して講義を行うとともに,中国研究者によ る中国地域産業発展についての研究も取り上げる。 中国研究者による中国語での研究成果も輪読することになるが, その場合は駒形等による日本語でのレジュメを利用して検討するこ とになる。それゆえ中国語での輪読が困難なものにも履修可能であ る。 制度・政策論特論 2 単位(秋学期) 経済学部教授 経済学部教授 経済学部教授 授業科目の内容: 春学期参照。 43 植田 浩史 渡邊 幸男 駒形 哲哉 博 士 課 程 ・Coase, R. H., “The Problem of Social Cost,” Journal of Law and Economics 3, 1-44, 1960 ・ Demsetz, H., “Toward a Theory of Property Rights,”American Economic Review 57, 347-359, 1967 ・Hamilton, J. H., and S. M. Slutsky, “Endogenous Timing in Duopoly Games: Stackelberg or Cournot Equilibria,” Games and Economic Behavior 2, 29-46, 1990 ・ North, D. C., Structure and Change in Economic History , W.W. Norton, 1981 ・ North, D. C., Institutions, Institutional Change and Economic Performance , Cambridge University Press, 1990 ・North, D. C., and R. P. Thomas, The Rise of the Western World: A New Economic History , Cambridge University Press,1973 ・Yano, M., and T. Komatsubara,“ Endogenous Price Leadership and Technological Differences,” International Journal of Economic Theory 2, 365-383, 2006 6. 動学的意思決定について ・西村,矢野『マクロ経済動学』岩波書店,2007 年 7. 動学的市場理論について ・Benhabib, J., and K. Nishimura, “Competitive Equilibrium Cycles,” Journal of Economic Theory 35, 284-306, 1985 ・Benhabib, J., K. Nishimura, and A, Venditti, “Indeterminacy and Cycles in Two-Sector Discrete-Time Models,” Economic Theory 20, 217-235, 2002 ・Nishimura, K., and M. Yano,“ Nonlinear Dynamics and Chaos in Optimal Growth: An Example,” Econometrica 63, 981-1001, 1995 ・Yano, M.,“ On the Dual Stability of a von Neumann Facet and the Inefficacy of Temporary Fiscal Policy,” Econometrica 66,427-451, 1998 授業の計画: 講義の前半では,価格競争の役割,M&A 市場,価格の公正性, 市場参入,市場の内生的形成についての研究が紹介される。後半で は,経済動学に関連する研究が紹介される。 1. 価格競争の役割について 2. M&A 市場について 3. 価格の公正性について 4. 市場参入について 5. 市場の内生的形成について 6. 動学的意思決定について 7. 動学的市場理論について 国際経済論特論 に関連した理論・実証分析の論文を作成する上で必要な知識・手法 を学ぶ。国際貿易に関する基礎的知識を習得している者を対象とし、 受講者による研究発表、論文の作成を目指す。 2 単位(春学期) International Macroeconomics and Finance 経済学部教授 大垣 昌夫 授業科目の内容: This course introduces students to theoretical models and econometric methods in the field of international macroeconomics and finance. The topics covered include time series methods used in the field, covered interest parity, uncovered interest parity, purchasing power parity, the monetary model, the Lucas two-country model, international real business cycles, foreign exchange market efficiency, the Mundell-Fleming model, the Dornbusch model with overshooting, the Redux model. テキスト(教科書): Mark, Nelson C. (2001), International Macroeconomics and Finance, Blackwell Publishing. ISBN: 0-631-22288-X 参考書: Engel, Charles M. and Kenneth D. West, "Exchange Rates and Fundamentals" Journal of Political Economy, 2005. Baxter, Marianne and Mario J. Crucini, “Explaining Saving-Investment Correlation” American Economic Review, June 1993, pp.416-436. Stockman, Alan C and Tesar, Linda L.“ Tastes and Technology in a Two-Country Model of the Business Cycle: Explaining International Comovements.” American Economic Review, March 1995, 85(1), pp. 168-85. Kehoe, Patrick J. and Perri, Fabrizio.“ International Business Cycles with Endogenous Incomplete Markets.” Econometrica, May 2002, 70(3), pp.907-928. Obstfeld, Maurice and Rogoff, Kenneth. “New Directions for Stochastic Open Economy Models.” Journal of International Economics, February 2000, 50(1), pp.117-53. Other reference articles will be specified in class. 国際経済論特論 社会・環境論特論 社会・環境論特論 経済学部教授 社会・環境論特論 社会・環境論特論 大垣 昌夫 社会・環境論特論 授業科目の内容: 本授業では,環境経済学の理論的基礎を講義する。環境経済学の 理論としては,伝統的な新古典派的アプローチや新制度学的アプロ ーチなど多様な分析手法がある。ここでは,環境経済学のテキスト で既に定着しつつあるものを中心に講義を進める。講義の流れは以 下の授業内容の通りである。尚,取り上げる内容には若干の変更も あり得る。 テキスト(教科書): ・ 細田衛士・横山彰『環境経済学』有斐閣アルマシリーズ(但し, 参考文献程度である) 参考書: 授業第1 時間目に示す 授業の計画: 第1 章 環境経済学の流れ 第2 章 公共財としての環境 第3 章 環境問題と所有権: 制度学派的アプローチ 第4 章 オープンアクセスと再生可能資源 第5 章 再生不可能資源 第6 章 課税政策 第7 章 排出権売買制度 第8 章 デポジット制度 第9 章 コースの定理 第10章 廃棄物とリサイクル 第11章 汚染者支払い原則 第12章 開発と環境保全 2 単位(春学期) 竹森 俊平 2 単位(春学期) 商学部教授 訪問教授 2 単位(春学期) 経済学部教授 大沼 あゆみ 経済学部教授 細田 衛士 授業科目の内容: 現在進行中の世界経済危機を分析した最新のアカデミックな論文 を解説し、世界経済危機を分析する。 国際経済論特論 長谷川 淳一 授業科目の内容: 担当者はイギリスおよび日本の戦後史を研究対象としているが, 本年は主にイギリスの戦後史についての文献を精読していきたい。 テーマとしては,コンセンサス論,都市史,寛容社会論等を考えて いる。授業の形式は輪読を中心とした演習方式とする。読むべき文 献は,テーマ毎に指示する。 2 単位(秋学期) 経済学部教授 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 授業科目の内容: In this course, students learn how various closed- and open-economy macroeconomic models can be connected to econometric methods in structural macroeconometrics, in which a macroeconomic model is mapped into an econometric model. This knowledge enables one to estimate parameters of macroeconomic models from data and to test the models. Some homework requires the use of personal computers. The topics covered include estimation and testing of linear rational expectations models, stationary and nonstationary processes, the Wold representation theorem, autoregressive unit roots, cointegration, vector autoregression (VAR), Generalized Method of Moments (GMM), error correction models. テキスト(教科書): Masao Ogaki, Kyungho Jang, Hyoung-Seok Lim, Youngsoo Bae, and Yuko Imura, Structural Macroeconometrics, manuscript in progress, 2010 (available at http://www.kjang.com/book2003/l) 参考書: Hayashi, Fumio (2000). Econometrics. Princeton University Press. ISBN 978-0691010182 国際経済論特論 杉浦 章介 授業科目の内容: 地理・空間事象のトランスナショナル化によって、世界の空間構 成や空間的相互作用には大きな変化が生じている。このトランスナ ショナル化現象についての理解を深めるために、今年度は、 transnational governance の 観 点 か ら 多 様 な 論 文 を 輪 読 し な が ら discussionを行ってゆきたい。 テキスト(教科書): Marie-Laure Djelic and Kerstin Sahlin-Andersson (eds.) Transnational Governance : Institutional Dynamics of Regulation, Cambridge University Press, 2006 参考書: 適宜指示する。 授業の計画: 1 The World of Governance and Transnational Regulations 2 The Forces and Powers of Transnational Institutions 3 The Dynamics of Transnational Actors 4 Transnational Governance in the making International Macroeconometrics 経済学部教授 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 遠藤 正寛 若杉 隆平 授業科目の内容: 「国際貿易と企業の異質性」、「国際貿易と雇用・賃金」、そして 「国際貿易と経済成長」に関する最近の研究成果をフォローし、それ 44 専門外国書講読(独) 専門外国書講読(独) 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 飯田 恭 ミクロ経済学演習 ミクロ経済学演習 専門外国書講読(中) 専門外国書講読(中) 経済学部教授 経済学部准教授 経済学部准教授 経済学部准教授 授業科目の内容: 市場メカニズムが都市においてどのように働いているのかという 観点に立って,都市経済学の基礎的な理論モデルと実証研究につい て学ぶ。具体的には,理論的・実証的分析手法に基づいて各自が選 んだ研究テーマに関する論文指導を行う。 参考書: ・Edwin S. Mills and Bruce W. Hamilton, Urban Economics, 5th edition , Scott, Foresman & Co., 1994 ・ J. V. Henderson, Economic Theory and the Cities , 2nd edition, Academic Press, 1985 ・Denise DiPasquale and William C. Wheaton, Urban Economics and Real Estate Markets , Prentice Hall, 1996(瀬古美喜・黒田達朗訳『都市 と不動産の経済学』創文社,2001 年) ・Peter Nijkamp and Edwin S.Mills, eds., Handbook of Regional and Urban Economics, Vol.1: Regional Economics , North-Holland and Elsevier Science Publisher, 1987 ・Peter Nijkamp and Edwin S. Mills, eds., Handbook of Regional and Urban Economics, Vol.2: Urban Economics , North-Holland and Elsevier Science Publisher, 1987 ・Regional and Urban Economics, Part1, Part2 , Harwood and Academic Publishers, 1996 ・Masahisa Fujita, Paul Krugman and Anthony J-Venables, The Spatial Economy , MIT Press, 1999(小出訳『空間経済学』東洋経済新報社) ・M. Fujita and J-F Thisse, Economics of Agglomeration , Cambridge University Press, 2002 ・日本住宅総合センター『季刊・住宅土地経済』(各版) ・黒田達朗・田渕隆俊・中村良平『都市と地域の経済学』 [新版]有 斐閣ブックス,2008 年 ・瀬古美喜『土地と住宅の経済分析』創文社,1998 年 ・金本良嗣『都市経済学』東洋経済新報社,1997 年 ・佐藤泰裕・田渕隆俊・山本和博『空間経済学』有斐閣、2011年 ・Richard J.Arnott and Daniel P. McMillen ed., A Companion to Urban Economics , Blackwell, 2006 渡邊 幸男 徐 一睿 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 経済学部准教授 孝次 義昌 康成 正俊 ミクロ経済学演習(都市経済論)(グローバル COE 連携科目) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 瀬古 美喜 授業科目の内容: 本講義は、講義受講者が中国語の経済書を一応読めることを前提 に行われる。原則的には、学期初めに各週の報告者をそれぞれ1名決 め、報告者が自ら研究しているテーマの中国語の論文の中から、本 講義で出席者とともに読みたい適当な長さの論文を探し出し、それ を担当週の前週にメール等で受講者全員に配布する。報告者は、指 定した論文の日本語訳(全訳ないしはそれに近いもの)を作成し、出 席者分をコピーし、60分前後で、訳に従い内容を報告する。報告者 以外の出席者は、配布された論文に、事前に目を通し、報告者の報 告後、30分前後、翻訳、論文の内容等について討論をする。このよ うな形で講読を行う予定である。 なお、出席者の人数にもよるが、学期初めの数回は、講義担当者 の方で論文を用意し、それを数名で翻訳する等、上記の方法にこだ わらない形で進めることも考えている。いずれにしても、初回の講 義の際の出席希望者の数等を踏まえ、上記の内容を原則に講義を進 める予定である。 専門外国書講読(仏) 専門外国書講読(仏) 石橋 白井 玉田 津曲 授業科目の内容: 経済主体が意思決定を行う際に用いる情報そしてその行動誘因の 問題を明示的に取り扱う経済諸モデルの文献を講読する。論文をい かに読み込むか,そして経済問題をどのように組み立て分析するの かということを習得すること,さらに修士論文作成のための問題意 識醸成を演習の目的とする。 扱うトピックスとしては契約および組織の基礎理論,その応用と しての産業組織論,労働市場および金融市場の分析などである。 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 経済学部助教(有期) 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 難波 ちづる 授業科目の内容: 社会経済や植民地・移民問題などに関するフランス史の研究書や 論文を精読する。一年を通して、この分野における研究の発展や動 向を把握するため、受講者全員が事前にテキストを読み、翻訳して くることを前提とする。また、書かれている内容についてディスカ ッションも行う。フランス語文法をすでに履修し、平易なフランス 語の文章なら比較的容易に読解できる学生を対象とする。 テキスト(教科書): 具体的なテキストは受講者の興味や研究テーマにそって相談した 後に決定する。 参考書: 講義中に指示する。 ミクロ経済学演習(ゲームの理論) 2 単位(秋学期) 上級ゲーム理論(協力ゲーム) 経済学部教授 講師 中山 幹夫 武藤 滋夫 授業科目の内容: TU協力ゲーム,戦略形協力ゲームおよびNTU協力ゲームの基礎と 応用について講義する. テキスト(教科書): Webにハンドアウトなどを適宜アップする. 45 博 士 課 程 授業科目の内容: 近代ドイツ林学の礎を築いたW. Pfeilが1816年に出版した著名な書 物を講読する。当時のプロイセンにおける森林荒廃の背景と解決策 について、鋭く、そして激しく論じたこの書物は、プロイセン改革 史の意義を再検討しようとする者にとってのみならず、より広く森 林問題、資源(浪費)問題、 「持続可能な経済」の構築などに関心を 抱く者にとっても、実に示唆に富む。 この決して易しくはない古いドイツ語のテキストを、ごまかさず に精確に読みこなす能力を養うことが、この授業の第一の目的であ る。それゆえ、履修者にテキストの訳稿を作成・提出してもらい、 それについて担当教員がきめ細かな添削指導を行うこととする。ま た、テキストの内容で、知識不足のゆえによく分からない箇所につ いては、独語の事典等でそのつど事実関係を調査することを求める。 その上で、時間の許す限り、テキストの内容について議論を行いた い。なお、ドイツ語文法を習得済みの学生が対象である。 テキスト(教科書): W. Pfeil (1816). Ueber die Ursachen des schlechten Zustandes der Forsten und die allein möglichen Mittel, ihn zu verbessern, mit besonderer Rücksicht auf die Preußischen Staaten. Eine freimüthige Untersuchung. 参考書: 授業中に紹介する。 参考書: 中山,船木,武藤 共著『協力ゲーム理論』勁草書房,2008 年 など. 授業の計画: 前半は,武藤が講義を担当し,中山がコメントおよび演習を担当 する. 後半は中山が講義を担当し,武藤がコメント及び演習を担当する。 15 回を予定しているが内容については若干の変更もありうる. 坂井豊貴・藤中裕二・若山琢磨(2008) 『メカニズムデザイン』ミ ネルヴァ書房 参考書: Roth and Sotomayor (1990) Two-sided Matching, Cambridge Univ Press Austin-Smith and Banks (2000) Positive Political Theory I, Univ of Michigan Press 鈴木晋一(2003)『集合と位相への入門』サイエンス社 授業の計画: 最初に『マーケットデザイン入門』で基礎事項について学び,次 に『メカニズムデザイン』でより専門的な事項を学ぶ.最後に専門 論文を読み進めていく. 第 1 回 はじめに-協力ゲーム理論とは 第 2 回 交渉ゲーム 第 3 回 ナッシュ交渉解 第 4 回 特性関数形ゲーム 第 5 回 コア 第 6 回 仁 第 7 回 シャープレイ値 第 8 回 反双対性分析I:範例;コア,仁およびシャープレイ値;凸 性 第 9 回 反双対性分析II:空港と談合のシャープレイ値;公共財と 破産ゲームおよび仁の自己双対性 第10 回 反双対性分析III:ビッグボスの仁など 第11 回 戦略的協力ゲームI:均衡概念 第12 回 戦略的協力ゲームII:純粋交換ゲームへの応用 第13 回 NTUゲームI:定義,平衡ゲームとコア,仁およびシャー プレイ値の定義 第14 回 NTUゲームII:角谷不動点定理;シャープレイ値とコア の存在定理 第15 回 問題演習 ミクロ経済学演習(ゲームの理論) マクロ経済学演習 経済学部教授 マクロ経済学演習 2 単位(秋学期) 経済学部教授 中山 幹夫 講師 武藤 滋夫 穂刈 享 マクロ経済学演習 マクロ経済学演習 穂刈 享 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 数理経済学演習(Ⅰ) メカニズムデザイン 経済学部准教授 廣瀬 康生 授業科目の内容: DSGEモデル(Dynamic Stochastic General Equilibrium Model)を用 いた実証分析に関する学術論文を書くことを展望している学生を対 象として、そのために必要な技術指導(モデルの解法・ベイズ推計・ シミュレーション等の実習)を行う。 授業の計画: 履修者には、各自の関心のあるDSGEモデルの推計に取り組んでも らい、推計のプロセスで直面した問題点や推計結果を報告してもら う。報告を受けて、参加者で問題の解決策や結果の解釈などについ て議論する。また、必要に応じて、関連する先行研究の輪読および 解説を行う。 授業科目の内容: 春学期に引き続き, ミクロ経済学, マクロ経済学, およびゲーム理論 に関連する文献の輪読を行う. 受講者の希望があれば, 協力ゲームに ついての講義も行う. 秋学期からの受講も受けつける. テキスト(教科書): 受講生と相談して決める. ミクロ経済学演習 ミクロ経済学演習 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 経済学部准教授 2 単位(秋学期) 経済学部教授 塩澤 修平 授業科目の内容: 文献講読と論文指導 テキスト(教科書): 特に指定しない。 参考書: 適宜指示する。 授業の計画: 企業の生産技術や労働,資本等の本源的生産要素の賦存量および その効率が時間を通じて変化するような動態経済のマクロ均衡モデ ルを分析対象とする文献を展望し,学生の関心を考慮して幾つかの 重要なトピックスを選び,関連文献を講読するとともに博士論文の 作成を指導する。 授業科目の内容: ミクロ経済学, マクロ経済学, およびゲーム理論に関連する文献の 輪読を行う. 受講者の希望があれば, 協力ゲームについての講義も隔 週で行う. テキスト(教科書): F. Canova. Methods for Applied Macroeconomic Research. Princeton University Press, 2007. ミクロ経済学演習 2 単位(秋学期) 経済学部教授 2 単位(春学期) 経済学部教授 塩澤 修平 授業科目の内容: 文献講読と論文指導 テキスト(教科書): 特に指定しない。 参考書: 適宜指示する。 授業の計画: 家計の貯蓄行動,企業の投資行動,さらには企業の生産技術や労 働,土地等の本源的生産要素の賦存量およびその効率が所与とされ るような静態経済のマクロ均衡モデルを分析対象とする文献を展望 し,学生の関心を考慮して幾つかの重要なトピックスを選び,関連 文献を講読するとともに博士論文の作成を指導する。 授業科目の内容: ゲーム理論とその応用を中心とした研究発表をセミナー形式で行 う。2011年度は秋学期金曜日,三田の教室で東工大との合同授 業として5時限に実施する予定. ミクロ経済学演習 2 単位(春学期) 2 単位(春学期) 経済学部教授 商学部教授 経済学部教授 経済学部教授 訪問教授 坂井 豊貴 授業科目の内容: メカニズムデザインについて学習する.当該分野についての基本 事項を理解し,専門論文を一人で読める水準に達することが,最低 限の到達目標である.レポート作成により,修士・博士論文の執筆 につながることを目指す. テキスト(教科書): 坂井豊貴(2010)『マーケットデザイン入門』ミネルヴァ書房 尾崎 小宮 須田 丸山 高橋 裕之 英敏 伸一 徹 渉 授業科目の内容: 参加者による数理経済学上の新しい研究結果の報告ならびにそれ をめぐる討論。塾内だけでなく塾外からも,経済学・数学両分野の 46 計量経済学演習 2 単位(春学期) 経済学部准教授 数理経済学演習(Ⅱ) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 商学部教授 経済学部教授 経済学部教授 尾崎 小宮 須田 丸山 授業科目の内容: (1)GAUSSを使って計量経済学の基礎 本講義の内容は2つある。 を学ぶこと、(2)IT産業に関する理論・実証ペーパーを読み、自分の 論文のテーマを見つけること、の2点である。今年は(2)を予定する が、どちらを主としてとりあげるかは最終的には集まった学生の要 望を聞いて決めるので初回には必ず出席願いたい。以下、順に説明 する。 (1)ガウス(GAUSS)は行列演算が得意なソフトウエアであり、計量 分析の推定プログラムが効率よく組める。たとえば、最小2乗法の 推定値はb=(X’*X)-1X’yであるが、ガウスではこのままこの式をプロ グラム中に書けば良い。理論式がそのままプログラム中に現われる ので、理論との対応関係が明瞭であり、理解に役立つ。コマンド一 つで統計量をやまほど計算してくれる統計ソフトウエアと異なり、 自分で理論内容を理解しないと利用できないが、その代り、推定の 中身を自分で確認できるうえに、必要に応じて自分で推定方法を工 夫できる利点がある。演習参加にあたっては、コンピュータプログ ラムの知識は必須ではないがあった方が便利であろう。少なくとも 厭わない覚悟は必要である。なGAUSSは学生が利用可能な無料版が あるので、自分のパソコンで演習が可能である。 (2)IT産業は近年、もっとも成長が著しく、また産業構造に大きな 影響を与えている産業である。90年代の日米逆転の一因もこの産業 での成功・失敗にある。また理論的にもネットワーク外部性や収穫 逓増、スイッチングコスト、ベンチャー型産業構造、コンテンツ産 業での知的財産権訴訟など特徴的な現象が多く観察されており興味 はつきない。しかし、経済学の目から見ると、理論研究も実証研究 も遅れている。本講義ではテーマを設定してペーパーを読み、学生 諸君の論文のテーマを探していく。取り上げるテーマは相談の上決 めるが、特に要望がなければ著作権の経済分析を中心にしたい。 裕之 英敏 伸一 徹 授業科目の内容: 参加者による数理経済学上の新しい研究結果の報告ならびにそれ をめぐる討論。塾内だけでなく塾外からも,経済学・数学両分野の 専門家に参加を求め,研究の向上と視野の拡大に資したいと願って いる。 授業の計画: とりわけ経済分析を支える解析学的方法を中心とするが,今年度 の重点的テーマは次のとおりである。 ( Ⅰ ) 非線形動学と景気変動 ( Ⅱ ) 確率解析と金融資産価格の変動 ( Ⅲ ) 凸解析と変分法(多価作用素の解析を含む) ( Ⅳ ) 均衡分析の基本問題 「数理経済学演習(Ⅰ)」と併せて履修することが望ましい。 経済数学演習 2 単位(春学期) 経済学部教授 グレーヴァ 香子 経済学部教授 中村 慎助 経済学部教授 中山 幹夫 授業科目の内容: 数理経済学およびゲーム理論に関する基本的な文献の講読ならび に各自の論文報告を行う。 授業の計画: 第1回の授業において参加者と相談して論文報告のスケジュール を決定する。 経済数学演習 計量経済学演習 計量経済学演習 2 単位(秋学期) 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 名誉教授 経済学部教授 グレーヴァ 香子 経済学部教授 中村 慎助 辻村 和佑 清水 雅彦 授業科目の内容: 参加者の研究テーマに応じて,定量的な分析に不可欠な統計資料 の選択,およびその分析方法について討論,ならびに指導を行う。 必要な参考文献があれば,随時これを輪読する。また,研究の進捗 状況にあわせて,その内容を発表してもらい,ディスカッションを 行う。実証分析をともなうものであれば特にテーマは限定しない。 ただし産業連関表や資金循環表など経済構造を表章する統計資料を 分析対象とするものをとりわけ歓迎する。 授業科目の内容: 数理経済学およびゲーム理論に関する基本的な文献の講読ならび に各自の論文報告を行う。 授業の計画: 第1回の授業において参加者と相談して論文報告のスケジュール を決定する。 計量経済学演習 田中 辰雄 2 単位(春学期) 経済学部教授 木村 福成 経済学部准教授 大久保 敏弘 計量経済学演習 計量経済学演習 授業科目の内容: 国際貿易論・開発経済学を中心とする応用経済学における実証・ 政策研究について学ぶ。 国際経済学・開発経済学の分野では,さまざまな政策的課題が実 際の経済あるいは政策担当者から提示されているが,それに対し経 済学者は十分な解答を用意しているとは言いがたい状況にある。経 済学を十分駆使した政策研究を行うためには,政策論議に対する関 心とバランス感覚に加え,経済学の応用理論,統計学・計量経済学 上の手法,統計データの扱い方,分析結果のプレゼンテーションな ど,さまざまな能力が要求される。本科目では,担当者が現在行っ ている諸研究も含め,当該分野のフロンティアの諸課題を取り上げ, 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 マッケンジー, コリン R. 授業科目の内容: この演習は履修者の修士論文の作成についての指導・研究を行う こと,応用ミクロエコノメトリックス(Applied Microeconometrics) の知識を深めること,英文の論文の書き方について指導すること, 質の高い実証研究ができることや他人の実証分析を建設的に批判す ることを目的とする。履修者の書いている論文や興味のある論文に ついて報告したり、教科書を輪読したりする。 テキスト(教科書): ・ Cameron, A.C. and P.K.Trivedi, Microeconometrics: Methods and Applications, Cambridge University Press, Cambridge, 2005 47 博 士 課 程 経済学の現実問題への応用はいかに行い得るかについて勉強してい く。 テキスト(教科書): 第1回目の講義の際に指示する。 参考書: 第1回目の講義の際に指示する。 授業の計画: 第1回目の講義の際に指示する。 専門家に参加を求め,研究の向上と視野の拡大に資したいと願って いる。 授業の計画: とりわけ経済分析を支える解析学的方法を中心とするが,今年度 の重点的テーマは次のとおりである。 ( Ⅰ ) 非線形動学と景気変動 ( Ⅱ ) 確率解析と金融資産価格の変動 ( Ⅲ ) 凸解析と変分法(多価作用素の解析を含む) ( Ⅳ ) 均衡分析の基本問題 「数理経済学演習(Ⅱ)」と併せて履修することが望ましい。 参考書: 基本的に,Cameron and Trivedi[2005]の中身をマスターすること を目指すが,必要に応じて授業中に,リーディングリストを配布す るが,英文の論文の書き方について Korner, A.M.(著)・瀬野悍二 (訳・編) 『英語科学論文の正しい書き方』羊土社,2005 年を参考に すれば良い。 授業の計画: Cameron and Trivedi[2005]の中身をマスターすることを目指す。 本の実例・問題が多いので,実例をできるだけ復元したり,問題を 解いたりする。本で取り上げている手法をできるだけ慶應家計パネ ル調査(KHPS)の第1 波(2004 年)―第7 波(2010 年)のデータに も適用することを目指す。KHPS のデータを利用するために,申請 が必要である。データの利用規約は http://www.coe-econbus.keio.ac.jp/cgi-bin/popup.cgi に掲載されている。 本で利用されているデータセット又はStata のプログラムをダウン ロードするために,Cameron 教授(University of California,Davis) のホーム・ページ http://cameron.econ.ucdavis.edu/ にアクセスし,「Microeconometrics: Methods and Applications: Ph.D. level Text: Data and programs」をクリックし,「Programs,Data and Output」をクリックすると,Cameron and Trivedi[2005]で利用され るデータセットの一覧表が表示される。 Cameron and Trivedi の本以外に,各院生が興味を持っている分野 に関する論文を紹介し,その文献又は自分の論文について順番に報 告してもらう。“報告”と“輪読”は文献(又は文献の議論)を日本語 に訳することだけではなく,著者の言いたいことを簡潔にまとめる こと,内容について疑問点を投げかけること,日本の関係する文献 を紹介することになる。 経済学史・思想史演習 経済学部教授 経済学部教授 経済学史の古典を輪読する 授業科目の内容: 経済学史の古典の輪読を通じて,この分野への導入をはかる。ま た,経済学史分野以外の研究者にたいしても,それ相応の貢献がで きるように工夫して運営したい。 テキスト(教科書): J.M.ケインズ著『雇用・利子および貨幣の一般理論』塩野谷祐一 訳、東洋経済新報社、普及版。邦訳を中心として進めるが、適宜原 典をも参照する。 参考書: 適宜指示する。 授業の計画: 今年度も昨年度に引き続きケインズの『一般理論』を輪読の対象 とする。この書物の意義については,いまさらここで記すまでもな い。経済理論についてはもちろんのこと,経済政策にかんしても大 きな影響を与えた書物である。一年間で読みきる予定である。経済 学史を専攻とする者だけでなく,他の分野、経済理論や経済政策な どの分野からの参加も歓迎したい。輪読を主として運営するが,担 当者の講義や参加者の報告を含めて運営していくつもりである。 経済学史・思想史演習 2 単位(秋学期) 経済学部教授 高草木 光一 授業科目の内容: フランス一八四八年革命と「労働権」の思想をテーマとする。フ ーリエ、コンシデラン、ルイ・ブラン、プルードン、コルボン、ラ ファルグ等の論考を資料として扱う。 参考書: 的場昭弘・高草木光一編『一八四八年革命の射程』御茶の水書房、 一九九八年。 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 日本経済思想史 経済学部教授 坂本 達哉 授業科目の内容: 本演習では、スコットランド啓蒙思想の父といわれるフランシス・ ハチソン(1694-1746)の代表作『道徳哲学序説』を精読する予定であ る。ハチソンはその重要性にもかかわらず、これまで日本では十分 な研究対象となっていない。その理由として、良質な翻訳の不在と いう問題があった。このたび、ハチソンの代表作が翻訳されたのを 機に、あらためて、ハチソン思想の画期的意義を再検討したい。哲 学、倫理、政治思想、経済思想などの諸領域を包括するハチソン道 徳哲学の検討をつうじて、近代社会科学生誕のプロセスをたどり直 してみたい。他研究科生の履修をとくに歓迎する。 テキスト(教科書): 『道徳哲学序説』(田中秀夫, 津田耕一訳、京都大学学術出版会, 2009)を用意すること。 参考書: 授業中に適宜紹介する。 授業の計画: レポーター制により全巻を読了する。予定報告と坂本による基本 的論点の解説をふまえ、、履修者間の議論をおこなう。 池田 幸弘 マグヌソン, ラール (秋) 経済学部教授 経済学史・思想史演習 経済学史・思想史演習 2 単位(秋学期) フランシス・ハチソンを読む 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 特別招聘教授 坂本 達哉 授業科目の内容: 本演習では例年、社会思想史研究の方法,テーマの発見,研究の 進め方等について,履修者自身の問題関心を重視しながら輪読等を 行っている。担当者の専門は近現代の欧米社会思想であるが,履修 者の関心はそれ以外の領域やアプローチ(日本思想史,政治思想史, 文学・哲学の歴史,現代の政治・哲学・思想など)でも歓迎する。 本年度春学期は、昨年度に引き続き、欧米思想史学界の台風の目 とも言えるケンブリッジ学派の代表作を取り上げる。とりわけ他研 究科生の履修を歓迎する。 テキスト(教科書): コリーニ,ウィンチ, バロウ『かの高貴なる政治の科学-19世紀知 性史研究』(ミネルヴァ書房) を用いるので初講時までに用意すること。 参考書: ケンブリッジ学派の思想史方法論については、Q.スキナー『思想 史とはなにか』 (岩波書店)が代表である。その他、多数の文献が存 在するが、丸山真男『日本の思想』 (岩波新書)はケンブリッジ学派 の方法論とも接点の多い、日本を代表する古典的研究の一つである。 私自身の問題関心については、坂本達哉『ヒュームの文明社会-勤 労・知識・自由』(創文社)を参照のこと。 授業の計画: リポーター制度による輪読を軸に進める。適宜,共通の問題関心 や最近の学界動向を踏まえた議論を行う。履修者との活発な質疑応 答,ディスカッションを重視する。 経済学史・思想史演習 経済学史・思想史演習 経済学史・思想史演習 2 単位(春学期) ケンブリッジ学派思想史学の再検討 小室 正紀 授業科目の内容: 履修者に,日本の経済思想を視野に置いた研究発表を求めながら, 論文作成指導を行う。また,研究発表とならんで、適宜、近世・近 代思想史史料に素材としたディスカッションと考察を行う。 テキスト(教科書): 特に定めない。 参考書: 必要に応じて、プリントを配布する。 経済学史・思想史演習 2 単位(春学期) 経済学部教授 寺出 道雄 授業科目の内容: 近代日本(1920年代~1960年代)の経済学史・思想史において、 マルクス主義と近代主義が果たした役割について、 ①原典の輪読 ②担当者によるその解説と履修者間の討論 48 を通じて探る。 履修者の希望も考慮していくつかの輪読文献を選ぶ。他に、随時、 履修者の希望に応じての研究報告を可能とする。その主題は、社会・ 経済の近代化(ないし現代化)過程を問題とするものなら、狭義に 経済学史・思想史に係わるものでなくてもよい。 参考書: 授業時に指示する。 授業科目の内容: 経済史を専攻する院生を主な対象とする共同セミナーである。今 年度は,日本およびアジア諸地域における市場の質の問題,および 市場を支える諸制度を歴史的パースペクティブのなかで検討するこ とを主たるテーマとし,基本的な研究文献を体系的にとりあげ,報 告と討論を行う。 2 単位(秋学期) 経済学部教授 寺出 道雄 授業科目の内容: 近代日本(1920年代~1960年代)の経済学史・思想史において、 マルクス主義と近代主義が果たした役割について、 ①原典の輪読 ②担当者によるその解説と履修者間の討論 を通じて探る。 履修者の希望も考慮していくつかの輪読文献を選ぶ。他に、随時、 履修者の希望に応じての研究報告を可能とする。その主題は、社会・ 経済の近代化(ないし現代化)過程を問題とするものなら、狭義に 経済学史・思想史に係わるものでなくてもよい。 参考書: 授業時に指示する。 経済学史・思想史演習 制度・政策論演習 授業科目の内容: 教育経済学における近年のデータ利用の手法とテクニックを学び、 実践する。例えば、情報公開請求データの利用、GISデータの分 析、最新の計量テクニックの習得を対象とするが、これらにとどま らない。参加者には、大規模データの新規開拓と、演習で学んだテ クニックを用いた分析を課す予定だが、詳細は初回に相談して決定 する。修士レベルの教育経済学、計量経済学の知識を前提とする。 参考書: ・Hanushek, E., S. Machin, and R. Woessmann, 2011, Handbook of Economics of Education. Vol. 3, North-Holland. 授業の計画: 第1回 授業の概要説明、収集するデータの確定 第2-5回 情報公開請求の準備、参考書の輪読 第6回 各自の分析予定の発表 第7-8回 教育経済学における最近の計量技法の学習 第9-10回 GIS等のソフトウェアの習得 第11-13回 情報公開請求データの電子化と分析 第14-15回 各自の分析結果の発表 丸山 徹 川俣 雅弘 授業科目の内容: 経済学前史。 今年度はGalianiの経済理論を主題とする。 参考書: ・H. W. Spiegel, The Growth of Economic Thought , 3rd ed.,(Duke Univ. Press, Durham / London) 1991. を参考にする。 経済学史・思想史演習 2 単位(秋学期) 経済学部教授 丸山 徹 経済学部教授 川俣 雅弘 特別招聘教授 マグヌソン, ラール 制度・政策論演習 制度・政策論演習 授業科目の内容: 経済学前史。 春学期の続論。 経済史演習 2 単位(春学期) 教育経済学における近年のデータ利用・分析手法上の進展に関す る演習 経済学部教授 赤林 英夫 2 単位(春学期) 経済学部教授 経済学部教授 2 単位(秋学期) 商学部教授 牛島 利明 経済学部教授 杉山 伸也 経済学部教授 古田 和子 経済学部教授 柳沢 遊 経済学部准教授 神田 さやこ 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 経済学部教授 赤林 英夫 太田 聰一 授業科目の内容: 労働経済学における主要な文献の輪読と,参加者による研究成果 報告を演習の中心に据える。博士課程参加者は,主に自らの研究報 告を行うことにするが,適宜最新の文献紹介を織り交ぜる。演習担 当者は参加者に対して報告時だけではなく, e-mail 等を通じて適時, 密接な指導を行う。 参考書: ・Orley Ashenfelter and David Card, Handbook of Labor Economics Vol. 1-3C, Elsevier Sience B. V. ・Pierre Cahuc and Andre Zylberberg, Labor Economics , MIT Press 2 単位(春学期) 経済学部教授 杉山 伸也 経済学部教授 古田 和子 経済学部教授 柳沢 遊 経済学部准教授 神田 さやこ 授業科目の内容: 経済史を専攻する院生を主な対象とする共同セミナーである。春 学期は,各自の研究報告と討論を中心に行うが,『比較史のアジア ―所有・契約・市場・公正― 』 (東京大学出版会,2004年)ないし, 『日 本経済史6 日本経済史研究入門』 (東京大学出版会,2010 年)を輪 読する場合もある。 テキスト(教科書): 『比較史のアジア ―所有・契約・市場・公正― 』(東京大学出版会, 2004年),『日本経済史6 日本経済史研究入門』(東京大学出版会, 2010 年)。 制度・政策論演習 2 単位(秋学期) 経済学部教授 経済学部教授 経済学部教授 経済学部准教授 赤林 太田 駒村 山田 英夫 聰一 康平 篤裕 授業科目の内容: 本演習では,今日の日本の家計が直面する重要な政策課題につい て,既存の研究をサーベイする形で演習を行う。扱うトピックの例 としては,生活保護,失業者の就業支援,児童保護,就学支援,な どである。これらの政策課題について,制度の変遷や諸外国の制度 との相違などにも注意を払いながら,内外の研究をサーベイするこ とで,今後のわが国における制度設計と政策研究の方向性を探るこ とにする。 テキスト(教科書): 講義の進展にあわせて、論文を指示します。 49 博 士 課 程 経済学史・思想史演習 経済史演習(グローバル COE 連携科目) 制度・政策論演習 特に財政赤字問題,三位一体改革以降の地方財政の悪化・社会保 障・社会福祉問題を重点にいくつかの問題を取り上げ,議論する。 テキストの輪読と参加者の発表を主とするが、テキストは参加者と 相談のうえ決めたい。 参考書: ・金子勝・神野直彦『財政崩壊を食い止める』岩波書店 ・金子勝・神野直彦編『福祉政府の提言』岩波書店 ・金子勝・神野直彦編『地方に税源を』東洋経済新報社 ・金子勝・結城康博編『検証!改正後の介護保険』ぎょうせい、な ど 2 単位(春学期) 経済学部教授 池尾 和人 授業科目の内容: 19世紀半ば(明治期)以降、20世紀末までの日本の金融シス テムの発展を振り返りながら、金融システムの基本的な機能と日本 におけるその制度化の特質について確認する。 テキスト(教科書): 星岳雄、アニル・カシャップ『日本金融システム進化論』日本経 済新聞社、2006年。 Takeo Hoshi and Anil Kashyap, Corporate Financing and Governance in Japan: The Road to the Future, The MIT Press, 2004. 参考書: 池尾和人『現代の金融入門[新版]』ちくま新書、2010年。 制度・政策論演習 制度・政策論演習 経済学部教授 土居 丈朗 経済学部准教授 別所 俊一郎 授業科目の内容: 財政論、公共経済学に関連する文献を、履修者の関心に合わせて 紹介・選択し、輪読する。論文を執筆する履修者に対しては、論文 の作成途上段階での発表や必要な助言を行うなど臨機応変に対応す る。 テキスト(教科書): 授業の進行に合わせて紹介する。 参考書: 授業の進行に合わせて紹介する。 授業の計画: 履修者が選択した文献を講読し、議論する。論文執筆の予定があ る履修者が、作成途上の論文を発表し、討論を行うことも積極的に 受け付ける。 2 単位(秋学期) 経済学部教授 池尾 和人 授業科目の内容: 21世紀以降の金融システムについて展望する。とくに2007-09年 の世界的な金融危機の発生と拡大のメカニズムについて確認し、そ の後の金融システムの再構築の方向性を検討する。 テキスト(教科書): その都度、適宜指定する。 参考書: 池尾和人、池田信夫『なぜ世界は不況に陥ったのか』日経BP社、 2009年。 制度・政策論演習 制度・政策論演習 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 制度・政策論演習 経済学部教授 名誉教授 大村 達弥 授業科目の内容: 担当者が担当する経済政策論(修士)・制度政策論特論(博士)の講義 内容と関連したテーマを選択し、受講者の事情を考慮しつつ運営も 一体で進める。取り上げるのは、公共的サービスの効率化を目的と してその導入が拡がっている公民連携政策である。公民連携におい ては、本来独立な公共的主体と民間主体の相互関係がかえって効率 を阻害する要因も抱えている。公民連携が公共的サービス供給の効 率改善をもたらすための条件は何か、またそのためにはどのような 制度が望ましいのかを確認することが重要である。この授業では、 テーマと関連する先行研究を取り上げ、さらに、参加者の自発的研 究を促す。 テキスト(教科書): 特に無いが、授業の進行に合わせ関連文献を指定する。 参考書: J.Laffont and D.Martimort(2002) The Theory of Incentives Princeton UP ISBN:0-691-09183-8 P.Bolton and M. Dewatripont(2005) Contract Theory MIT Press. ISBN: 0-262-02576-0 授業の計画: 履修者による発表と討論により進める。発表の題材は、関連する 先行研究また各自が作成した論文とする。 制度・政策論演習 制度・政策論演習 制度・政策論演習 2 単位(秋学期) 産業組織論、医療経済学 経済学部教授 名誉教授 河井 啓希 中澤 敏明 授業科目の内容: 産業組織論とその関連領域(医療経済学,法と経済学など)に関 する研究に関する論文を作成するにあたって,研究論文作成のプロ セスに合わせ,仮説提示・研究のサーベイ・中間発表を繰り返し行 うことで論文完成をアシストする。 テキスト(教科書): 最初の講義のときに指示する。 参考書: 適宜指示する。 授業の計画: 第1回 ガイダンス 第2回以降、履修者の研究報告あるいは課題論文の報告を行う 研究論文の輪読ないし発表およびディスカッションを行う。 テーマは産業組織論とその関連領域(医療経済学,法と経済学な ど)にかかわるものであれば基本的に自由である。 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 河井 啓希 中澤 敏明 授業科目の内容: 産業組織論とその関連領域(医療経済学,法と経済学など)に関 する研究に関する論文を作成するにあたって,研究論文作成のプロ セスに合わせ,仮説提示・研究のサーベイ・中間発表を繰り返し行 うことで論文完成をアシストする。 授業内容: 研究論文の輪読ないし発表およびディスカッションを行う。 テーマは産業組織論とその関連領域(医療経済学,法と経済学な ど)にかかわるものであれば基本的に自由である。 テキスト(教科書): 最初の講義のときに指示する。 参考書: 適宜指示する。 授業の計画: 第1回 ガイダンス 第2回以降、履修者の研究報告あるいは課題論文の報告を行う 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 2 単位(春学期) 産業組織論、医療経済学 植田 浩史 授業科目の内容: 日本経済,アジア経済について、特に産業・企業に関する歴史, 現状,政策についての研究を行う。 授業の計画: 参加者による研究報告を中心に討論を行う。 制度・政策論演習 制度・政策論演習 2 単位(秋学期) 金子 勝 授業科目の内容: 日本の財政問題を制度論を使って考察する。 50 制度・政策論演習 制度・政策論演習 2 単位(春学期) 経済学部教授 経済学部准教授 駒村 康平 山田 篤裕 経済学部教授 経済学部教授 藤田 康範 授業科目の内容: この演習は、主としてミクロ経済理論、ゲーム理論、新産業組織 論、最適制御理論、最適停止理論等に基づいて、経済制度や経済政 策に関する分析課題を設定してモデルを構築し、論文としてまとめ る能力を養成することを目標とします。 無理なく丁寧に進める予定ですが、各受講者の進捗状況に応じて、 参考文献、モデルの概要、完成論文等をプレゼンテーションしてい ただきますので、自然体で自ら行動する方々を歓迎いたします。 詳細については第1回目に説明します。 参考書: Dixit, A. K. and. Pindyck, R. S. (1994), Investment under Uncertainty, Princeton University Press, Besanko, D., Dranove,D., Shanley, M. and Schaefer, S. (2009), Economics of Strategy, Wiley 制度・政策論演習 2 単位(春学期) 経済学部教授 前多 康男 授業科目の内容: 金融経済学に関する内外の論文を読み進むことにより,金融経済 学で用いられているさまざまなフレームワークを理解することを目 的とする。 テキスト(教科書): 最初の授業の時に相談する。 参考書: 授業中に適宜配付する。 授業の計画: 具体的なトピックスについては,以下の通りである。 (1)金融取引の機能について, (2)リレーションシップ取引と市 場取引,(3)間接金融,直接金融,市場型間接金融,(4)銀行の規 律付け,(5)銀行の業務,(6)金融業に対する規制。また,契約理 論に関するテキストを輪読する予定もあるが,最初の授業の時に履 修者の希望を聞いて決定する。 2 単位 2 単位 大垣 昌夫 瀬古 美喜 経済学部教授 マッケンジー, コリン R. 経済学部教授 中村 慎助 (秋) 特任教授(非常勤) 奥野 正寛 授業科目の内容: 公共経済学を中心とした理論経済学および応用理論・計量経済学 に関する参加者の研究報告ならびに討論を行う。 追記:成績評価は、平常点(特に出席を重視する)とレポート(2 枚提出。1枚は日本語か英語で、もう一枚は英語)とする。レポート は学期中に発表された論文の中から2本を選び、それぞれについて、 レフェリー・レポートの形式で1枚のレポートを提出する。 授業の計画: 出席者は議論への積極的な参加が望まれる。定期的に学内外の専 門家を招いての講演ならびに討論を行うことにより,セミナーの活 性化をはかる予定である。 制度・政策論演習 2 単位(秋学期) 経済学部教授 前多 康男 授業科目の内容: 金融経済学に関する内外の論文を読み進むことにより,金融経済 学で用いられているさまざまなフレームワークを理解することを目 的とする。 テキスト(教科書): 最初の授業の時に相談する。 参考書: 授業中に適宜配付する。 授業の計画: 具体的なトピックスについては,以下の通りである。 (1)金融取引の機能について, (2)リレーションシップ取引と市 場取引,(3)間接金融,直接金融,市場型間接金融,(4)銀行の規 律付け,(5)銀行の業務,(6)金融業に対する規制。また,契約理 論に関するテキストを輪読する予定もあるが,最初の授業の時に履 修者の希望を聞いて決定する。 2 単位(春学期) 経済学部教授 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 寺出 道雄 授業科目の内容: この演習では、参加者の論文の作成に向けての報告を求めること の他、関連した文献の講読を行う。 すなわち、農業経済論・農業史等の文献である。しかし、受講者 の論文の主題に応じて、場合によっては、他の領域の文献も取りあ げる。第1回目の授業で、受講者の関心に応じた文献を、相談の上 で、決定する。 51 博 士 課 程 制度・政策論演習 制度・政策論演習 経済学部教授 経済学部教授 制度・政策論演習 寺出 道雄 授業科目の内容: この演習では、参加者の論文の作成に向けての報告を求めること の他、関連した文献の講読を行う。 すなわち、農業経済論・農業史等の文献である。しかし、受講者 の論文の主題に応じて、場合によっては、他の領域の文献も取りあ げる。第1回目の授業で、受講者の関心に応じた文献を、相談の上 で、決定する。 授業科目の内容: 社会保障制度に関する改革が近年,急速に進められています。本 演習では,最新の社会保障制度の改革や政策動向について,法律法 案・政府審議会報告書(たとえば, 「厚生年金・国民財政再計算」な ど) ・各種研究報告書をどのように読解するのか,そしてさらにそれ をどのようにして経済学的な分析・評価に結びつけていくのか(論 文としてまとめていくのか),について学んでゆきます。 具体的な制度としては,年金,生活保護など所得保障政策を中心 としつつ,必要に応じて,医療や各福祉制度を取り上げます。 他研究科からの参加も歓迎します。 テキスト(教科書): 特に指定しません。 参考書: 下記は暫定的なものです。授業の進行に合わせて適宜追加リスト を配布します。 ・Barr, N. (ed.), Economic Theory and the Welfare State(International Library of Critical Writings in Economics Series), Edward Elgar Pub, 2001 ・Pestieau, P., The Welfare State in the European Union: Economic and Social Perspectives , Oxford Univ. Pr, 2005 ・Rosner, P., The Economics of Social Policy , Edward Elgar Pub, 2003 ・国立社会保障・人口問題研究所編『社会保障制度改革 日本と諸外 国の選択』東京大学出版会,2005 年 ・橘木俊詔,浦川邦夫『日本の貧困研究』東京大学出版会,2006 年 授業の計画: 基本的な学術論文にかんしては暫定的に下記リストの論文のいく つかを取り上げ,輪読しようと考えています。どの論文を取り上げ るかの詳細については受講者の関心に応じて決めます。また,社会 政策分野での論文を執筆中の受講者には適宜,報告の時間を設けま す。 制度・政策論演習(グローバル COE 連携科目) (春学期) 制度・政策論演習(グローバル COE 連携科目) (秋学期) 2 単位(秋学期) 制度・政策論演習 ・ Macrofinancial Linkages, Trends, Crisis, and Policies, Christopher Crown, IMF ・Microeconometrics of Banking, Methods, Applications and Results, by Hans Degryse, Oxford. ・Analyzing and Interpreting Yield Curve, by Moorad Choudhry, Johns Wiley ・Mark Scher and Naoyuki Yoshino, Small Savings Mobiloization and Asian Economic Development, M,E.Sharpe, 2004 ・ Naoyhuki Yoshino, The Postwar Japanese Economy, Yuhikaku Publishing, 2010 などを用いる予定。 授業の計画: 演習として練習問題を解きながら講義を進める予定。 (1) Inflation, Unemployment, and Monetary Rules (2) Optimal Monetary and Fiscal Policy (3) Monetary transmission mechanizms (4) Open Economy (short run and long run) (5) Shocks and Policy Response in the Open Economy (6) Capital control and Its Impact on Macroeconomy (7) Fiscal Deficits and Stability of the Budget (8) Money and the Business Cycle (9) Asset Price and Sub prime loan crisis (10) Money and Credit in the Business Cycle (11) Postal Savings and Fiscal Investment (12) Small Savings and Asian Economic Development (13) Yield Curve and Japan's Government Bond Market (14) Economic Dynamics (15) Microeconometrics of Banking 2 単位(春学期) 名誉教授 山田 太門 授業科目の内容: 我々の経済学はもはや純粋な市場経済を分析することはできない。 何らかの市場の失敗を修正する経済政策が施された混合経済しか存 在しない。このような経済を公共経済とよび,この演習ではこの公 共経済に関連した事象をさまざまな分析手法で検討することによっ て,分析手法自体の習得を目的とする。我々の経済はかなりの速度 でグローバル化している。それにともなう技術や制度の変化を公共 性という観点と,選択行動という経済学的な定式化とによって把え てみようと思っている。我々の経済の変化の本質的特徴と原因が何 なのかを探求してゆきたい。 授業の計画: 参加者は数冊の文献を輪読することによって思索し,討論するこ とによって互いに啓発しあうことが求められ,同時並行的に各自の 論文作成をすすめなければならない。 制度・政策論演習 2 単位(秋学期) 名誉教授 山田 太門 授業科目の内容: 春学期参照。 制度・政策論演習(グローバル COE 連携科目) 2 単位 (秋学期) 経済学部教授 吉野 直行 授業科目の内容: グローバルCOE による経済学部と商学部の連携により,大学院教 育の充実を目的とした合同演習である。グローバルCOEで実施して いるパネルデータやマクロデータを大学院生が利用しながら,修士 論文・博士論文の作成を行っている。 (i)財政のサステイナビリティーに関するシミュレーション分 析,(ii)ミクロデータを用いた金融行動に関する実証分析, (iii)アジ アの資金循環と為替レートなど,大学院生の論文発表を通じた演習 を行う。経済学部と商学部の多数の教員による合同の演習であり, さまざまな角度からの議論が展開される。 複数の教員による合同演習であり、さまざま角度から、コメント がなされる。 参考書: 講義の中で論文・書籍については説明する。 授業の計画: グローバルCOE による経済学部と商学部の連携により,大学院教 育の充実を目的とした演習である。グローバルCOEで実施している パネルデータを大学院生が利用しながら,修士論文・博士論文の作 成を行っている。(ⅰ)家計行動に関する計量分析,(ⅱ)家計の金 融資産選択行動の実証分析, (ⅲ)財政のサステイナビリティーに関 するシミュレーション分析, (ⅳ)ミクロデータを用いた金融行動に 関する実証分析,(v)アジアの資金循環と為替レートなど,大学院 生の論文発表を通じた演習を行う。経済学部と商学部の多数の教員 による合同の演習であり,さまざまな角度からの議論が展開される。 制度・政策論演習 制度・政策論演習 経済学部教授 経済学部教授 北村 洋基 渡邊 幸男 授業科目の内容: ―現代資本主義と産業― 本演習では,現代資本主義論と産業論との接合に留意しながら, 主要には日本を対象として,現代資本主義の現段階把握,そして諸 産業・産業構造の急速な変化と現段階把握をめざす。 春学期は主に現代産業経済の全体構造を検討する。 制度・政策論演習 2 単位(秋学期) 経済学部教授 経済学部教授 北村 洋基 渡邊 幸男 授業科目の内容: ―現代資本主義と産業― 本演習では,現代資本主義論と産業論との接合に留意しながら, 主要には日本を対象として,現代資本主義の現段階把握,そして諸 産業・産業構造の急速な変化と現段階把握をめざす。 秋学期は主に現代産業経済の全体構造を検討する。 国際経済論演習 2 単位(秋学期) 経済学部教授 2 単位(秋学期) 経済学部教授 2 単位(春学期) 大垣 昌夫 授業科目の内容: 行動経済学は従来の経済学で仮定されてきた経済人の仮定を、ア ンケート調査や実験などのさまざまな手法によって検証し、経済行 動に関するさまざまな新しい理論を提唱してきた。本演習では行動 経済学の手法や理論を用いて、経済の国際比較の理解を深めること を目標とする。特に、時間選好や、リスクに対する態度についての 行動経済学の成果を経済の国際比較の理解に用いることと、文化、 宗教、世界観の国による違いと、その経済行動への影響を理解する ことなどを取り上げる。たとえば、日米の貯蓄率の違い、子供に対 する遺産行動の違い、他人のための献金行動の違いを、行動経済学 の手法や理論でどのように理解を深めていくことができるか、とい うこと考察する。演習ではこの分野と関連分野でのさまざまな論文 を大学院性が発表し、議論することを中心とする。 参考書: 「行動経済学入門」多田洋介著 日本経済新聞出版 2003年 ISBN: 978-4-532-35064-2 吉野 直行 授業科目の内容: マクロの基礎理論,金融・財政政策の基礎理論、計量経済学を勉 強する。内容としては,銀行行動の計量分析、自己資本比率規制と 銀行行動、国債増発と財政の安定性、為替制度の理論・計量分析、 資本移動規制の経済効果、などのテーマである。留学生も多いため、 英語で演習を行う予定である。 This course will cover, (i)Macoroeconomic Analusis, (ii) Fiscal and Monetary Policy, (iii) Econometrics. Topics are (i) Stability of Fiscal Policy, (ii) Role of Monetary Policy, (iii) Capital Requirement and Banking Behavior, (iv) Capital Control and its impact on Macro economy etc. 参考書: ・Economic Dynamics, GiancarloGandolfo, Springer ・Macro economics, Morris Davis, Cambridge 52 「世界観と利他的経済行動:行動経済学とマクロ経済学」大垣昌夫 「 現 代 経 済 学 の 潮 流 2010 」 東 洋 経 済 新 報 社 2010 年 978-4492314050 その他、英文の論文を中心に適宜、講義中に指示する。 国際経済論演習 国際経済論演習 2 単位(春学期) 国際経済論演習 2 単位(秋学期) 経済学部准教授 大垣 昌夫 櫻川 昌哉 授業科目の内容: 本演習では、行動経済学の成果をマクロ経済学に取り入れ、国際 経済をより深く理解することを目標に新しい研究方向を模索してい く。特に、バブルと経済の国際比較を重視する。演習では院生と教 授が関連する論文のプレゼンテーションを行っていく。 テキスト(教科書): 「行動経済学入門」多田洋介著 日本経済新聞出版 2003年 ISBN:978-4-532-35064-2 その他、適宜指示する。 参考書: Inefficient Markets, Andrei Shleifer, Oxford University Press 国際経済論演習 2 単位(秋学期) 国際経済論演習 ゼロ金利下の金融政策に関して 経済学部教授 経済学部教授 国際経済論演習 2 単位(秋学期) 商学部教授 訪問教授 遠藤 正寛 若杉 隆平 授業科目の内容: 「国際貿易と企業の異質性」、「国際貿易と雇用・賃金」、そして 「国際貿易と経済成長」に関する最近の研究成果をフォローし、それ に関連した理論・実証分析の論文を作成する上で必要な知識・手法 を学ぶ。国際貿易に関する基礎的知識を習得している者を対象とし、 受講者による研究発表、論文の作成を目指す。 社会・環境論演習 社会・環境論演習 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 経済学部准教授 金子 勝 井手 英策 授業科目の内容: 産業社会にかかわる諸問題を,理論的制度的に考察する。 テキスト(教科書): 経済政策に関する文献を対象に,参加者と相談して決定する。 参考書: ・金子勝『市場と制度の政治経済学』東京大学出版会 ・金子勝・児玉龍彦『逆システム学』岩波新書 ・金子勝『戦後の終わり』筑摩書房、第三章 授業の計画: 今年度は,日本における経済格差問題について考察する。年金・ 介護・雇用・貧困対策問題など具体的問題を取り上げながら。 2 単位(秋学期) 行動経済学とマクロ経済学と国際経済 経済学部教授 竹森 俊平 授業科目の内容: 現在進行中の世界経済危機を分析した最新のアカデミックな論文 を輪読する。また、修士、博士の論文の提出予定にある受講者につ いては、論文についての指導を行う。 授業科目の内容: 日本を含むいくつかの先進諸国はゼロ金利に陥っており、ゼロ金 利下での金融政策の有効性には多くの論争がある。この分野におけ る代表的な文献である Interest & Prices (Michael Woodford)を輪読す る。日本の中央銀行は、彼の理論を参考にしているとされるが、読 めばすぐわかるように、この本で提示されているモデルでは、ゼロ 金利は長期均衡として支持されない。にもかかわらず、このモデル がゼロ金利下の金融政策を分析するツールとして利用されていると いう奇妙なことが起きている。はたしてどのくらい奇妙なことなの か、あるいは奇妙でないのかを解明していきたい。 勉強するのは、主に以下の章であり、春学期で基本したことを踏 まえて政策分析に進む。 A Neo-Wicksellian Framework for the Analysis of Monetary Policy (Ch.4) Dynamics of the Response to monetary Policy (Ch.5) Inflation Stabilation and Welfare(Ch.6) テキスト(教科書): Interest & Prices (Michael Woodford), Princeton University Press 授業の計画: 「授業科目の内容」で記した各章を、それぞれ4-5回くらいで順番 で進めていく。 国際経済論演習 2 単位(秋学期) 櫻川 昌哉 櫻川 昌哉 授業科目の内容: 本演習では、行動経済学の成果をマクロ経済学に取り入れ、国際 経済をより深く理解することを目標に新しい研究方向を模索してい く。特に、バブルと経済の国際比較を重視する。演習では院生と教 授が関連する論文のプレゼンテーションを行っていく。 テキスト(教科書): 「行動経済学入門」多田洋介著 日本経済新聞出版 2003年 ISBN:978-4-532-35064-2 その他、適宜指示する。 参考書: Inefficient Markets, Andrei Shleifer, Oxford University Press 社会・環境論演習 社会・環境論演習 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 名誉教授 倉沢 愛子 清水 透 授業科目の内容: 歴史学におけるフィールドワークの重要性を認識するとともに, その過程で行き当たるであろう様々な問題を考え,解決策を見出す 努力をする。 テキスト(教科書): フィールドワークに基づいて書かれた研究書を皆で読みながら進 めていく。どの本を選ぶかは,受講生の顔ぶれを見てから決める。 53 博 士 課 程 授業科目の内容: 国際貿易理論とその定量的応用についての文献を輪読し,新たな 研究課題を探る。また研究課題への具体的アプローチについて検討 する。 春学期の前半は国際貿易の基本理論の復習講義を行う。 講義内容は ヘクシャーオリーンモデル リカードモデル クルーグマンモデル メリッツモデル 春学期後半は これらのモデルの定量分析への応用研究の文献を輪読する。 秋学期は 国際貿易と労働市場の相互依存関係に関する研究分野を扱う。 第1 回の演習でスケジューリングを行う。 文献表については以下のウエブサイトに掲示する。 http://web.econ.keio.ac.jp/staff/yshirai/TradeSeminar/2011/index.html 2 単位(春学期) 行動経済学とマクロ経済学と国際経済 経済学部教授 経済学部教授 白井 義昌 参考書: 適宜指定する。 授業の計画: 社会史とは,人間社会を経済のみならず,政治・社会・文化など さまざまな側面からなる全体ととらえる研究方法である。この全体 としての人間社会に接近する方法も,経済学のみならず,政治学・ 社会学・人類学など隣接する人間諸科学を包含したものである。社 会史は,具体的・歴史的事象を細部にわたり分析すると同時に,絶 えず新しい領域を開拓し,新しい方法論的枠組を創りだすことにあ る。その意味で,固定した方法・領域をもたない。 本演習においてはその様な多様な側面のうち,フィールドワーク を基礎とする歴史研究に焦点をあて,以下の3点を中心に議論・検 討する。 ⑴ 歴史研究学の方法:文献史学とオーラルヒストリー ⑵ 研究者と研究対象との関係性:知的営みとしての歴史研究と日常 ⑶ 個と普遍の問題:個と大状況,日常と非日常 社会・環境論演習 社会・環境論演習 に把握するばかりでなく、人間主体の行動が社会の歴史的変化に関 与した側面を同時に重視している。ここで言う人間主体とは、社会 を動かしたとみなされる為政者にとどまらない。むしろ、社会の歴 史的変化に巻き込まれたとされる「普通の」人々が考察の中心に据 えられる。 テキスト(教科書): とくに指定しないが、適宜テーマに即して指示する。 授業の計画: 担当する三名が専門的に研究としているテーマは多様である。近 世・近代ドイツ農村史を専門とする飯田は、 (1)土地(農地・林野) の所有や利用に関する社会・経済・環境史的分析、 (2)家族・親族、 村落共同体、領主制に関する歴史人類学的分析、 (3) 「近代化」過程 に関する比較史的分析などを実践しており、中世やドイツ以外のヨ ーロッパおよび日本の農村史にも関心を広げている。近現代フラン ス植民地史を専門とする難波は、(1)第二次世界大戦期インドシナ におけるフランス植民地統治政策の社会的・文化的側面の歴史的分 析、(2)第二次世界大戦後からインドシナ戦争にいたるフランスの インドシナ復帰過程の社会史的考察、(3)フランスと日本人戦犯裁 判(サイゴン裁判、東京裁判)の政治史的分析、(4)第二次世界大 戦下フランスへのインドシナ労働動員の社会史的考察などを実践し、 日本の植民地支配やインドシナ以外のフランス植民地の統治政策や その実態にも関心をもっている。ドイツ近現代社会史を専門とする 矢野は、(1)ナチ時代の労働者に関する企業史的分析、(2)ナチ強 制労働の比較史的研究、(3)戦後ドイツにおける外国人労働者の社 会史的分析、(4)戦争責任(戦後補償・犯罪追求)問題の比較史な どをテーマにしており、近現代ドイツ警察の社会史などにも考察の 範囲を広げつつ日本との比較社会史をめざしている。 演習は受講者の研究領域と研究関心と関連するテーマに照準をあ てて行う。上記の諸テーマに興味を抱くのであれば、受講を大いに 歓迎し、積極的な討論への参加を期待する。 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 医学史の基本・根本の入門 経済学部教授 鈴木 晃仁 授業科目の内容: 「医療と病気と身体の社会史」は、まだ比較的新しい領域ですが、 いくつかの重要な視点が研究の柱になっています。フーコーやドゥ ーデンといった古典に加えて、医学史を考える上では必須となって きた新しい視点が数多くあります。この授業では、論文や書物の一 章という形でそれらの古典を読んで理解するだけでなく、その理解 をいっそう深めるために、歴史資料の抜粋を読んで、それらの概念 がどう使えるのか、具体的な資料を分析するときにどのような限界 があるのかを身につけることが大きな目標になります。歴史資料と しては、書物や医学論文などのありきたりの素材ではなく、カルテ などの、より上級段階のジャンルの資料も使います。 テキスト(教科書): 授業中に指示する。 参考書: その都度指示する。 授業の計画: 授業の開講時に指示します。 社会・環境論演習 2 単位(秋学期) 経済学部教授 大沼 あゆみ 経済学部教授 細田 衛士 授業科目の内容: 本授業では,春学期学習した環境経済学の理論的基礎をもとに, 環境経済学の高度な部分を学ぶ。具体的には,学術専門誌に掲載さ れた原著論文を読み,内容を報告する。さらには,こうした学習を 通じて自分の論文を作成し,報告する。 テキスト(教科書): 特になし 参考書: 適宜示す 授業の計画: (1) 学術専門誌の原著論文を適宜選び,輪読する。報告担当の 者は,当該論文を丹念に読み,その内容を詳しく解説する。 (2)自分のテーマに沿った論文を作成し報告する。 社会・環境論演習 社会・環境論演習 2 単位(春学期) 2 単位(秋学期) 経済学部教授 矢野 久 経済学部教授 飯田 恭 経済学部准教授 難波 ちづる 授業科目の内容: 本演習は近世・近代・現代のドイツ・フランス社会史を専門とす る三名による共同授業である。人間社会を経済のみならず、政治・ 社会・文化などさまざまな側面からなる<全体>ととらえる社会史 は、経済学のみならず、政治学・社会学・人類学など隣接する人間 諸科学の統合をめざしている。社会史は社会の歴史的変化を構造的 54 諸研究所設置講座 ᅜ 㝿 ࢭ ࣥ ࢱ ࣮ ࣮ ࢺ ࣭ ࢭ ࣥ ࢱ ࣮ ⚟ ⃝ ◊ ✲ ࢭ ࣥ ࢱ ࣮ ͤᏛ㝔⏕ᑐ㇟⛉┠ࢆタ⨨ࡋ࡚࠸ࡿㅖ◊✲ᡤࡢࡳᥖ㍕ࡋ࡚࠸ࡲࡍࠋ ࠉࡑࡢࡢㅖ◊✲ᡤタ⨨ㅮᗙࡘ࠸࡚ࡣࠊᏛ㒊ࡢㅮ⩏せ⥘࣭ࢩࣛࣂࢫ㸦Ꮫ⏕㒊Ꮫᢸᙜ࡛ ࠉ㜀ぴ࡛ࡁࡲࡍ㸧ࢆཧ↷ࡋ࡚ࡃࡔࡉ࠸ࠋ 諸 研 究 所 57 58 諸 研 究 所 59 60 諸 研 究 所 61 LANGUAGE BEYOND GRAMMAR 日本語の話しことばと言外の意味 LANGUAGE BEYOND GRAMMAR 日本語の話しことばと言外の意味 Week 8 (Part III-2) The case of Japanese: ne Week 9 (Part III-3) The case of Japanese: yo Week 10 (Part III-4) The case of Japanese: janai Week 11 (Part III-5) The case of Japanese: kedo Week 12 (Part III-6) The case of Japanese: datte Week 13 (Part III-7) The case of Japanese: maa Week 14 (Part III-8) The case of Japanese: yappari Week 15 Discussions on the topics that have been covered in the course, and summing up Lecturer's Comments to Students: To be eligible to pass the course you must a) submit two pieces of written work (a summary report on your presentation topic, and an essay) and b) do a class presentation on an article that will be discussed in class. Method of Evaluation: Attendance: throughout semester (30%); Class performance, discussion participation: throughout semester (10%); Presentation: TBA*1 (15%); Summary Report on your presentation: The week following your presentation*2 (15%); Essay: TBA*3 (30%) 1. The arrangement of the presentations will be decided in Lecture 3. 2. Submit your report in class to me in person. Late submission rule applies. 3. Essay topics will be handed out in Lecture 10. 2credits(Spring) 2 単位(春学期) 2credits(Fall) 2 単位(秋学期) Expressing ‘something else’ beyond information— markers and functions in spoken Japanese Assistant Professor,Center for Japanese Studies 日本語・日本文化教育センター専任講師 KIM, ANGELA A. キム, アンジェラ Course Description: Mastering the grammar of a particular language does not guarantee successful communication with a native speaker of that language. This is because language does not only function as a conveyance of information, but also has other functions such as expressing the language user’s attitude/emotions. The objective of this course is to encourage a more profound understanding of the functions of language that exist beyond referential meaning, with particular attention given to markers and their uses in conversations. An understanding of this aspect of language, and the function of particular markers, will lead to a deeper understanding of communication in general. This course comprises three main parts: (i) a general introduction to the non-referential function of language; (ii) the case of English briefly reviewing markers such as you know & I mean, like, and just; and (iii) the case of Japanese including an overview of sentence-final particles, and markers such as ne, yo, janai, kedo, datte, maa, yappari etc. Textbooks: There is no prescribed textbook. Appropriate readings for every class will be provided the week prior in class. Please note that depending on enrolment numbers, you may need to purchase the copied reading material at your own expense. Reference Books: Jucker, A. H. and Y. Ziv (eds.) 1998. Discourse Markers: Descriptions and Theory. Amsterdam/ Philadelphia: John Benjamins. Maynard, S. K. 1997. Japanese Communication: Language and Thought in Context. Honolulu: University of Hawaii Press. Schiffrin, D. 1987. Discourse Markers. Cambridge: Cambridge University Press. Schourup, L. C. 1985. Common Discourse Particles in English Conversation. New York: Garland Publishing. Tannen, D. 1984. Conversational Style: Analyzing Talk among Friends. Norwood, NJ: Ablex. Tannen, D. 1992. That’s Not What I Meant!: How Conversational Style Makes or Breaks Your Relations with Others. London: Virago. Tannen, D. 2001. You Just Don’t Understand: Women and Men in Conversation. New York: Quill. Östman, J-O. 1981. You know: A Discourse Functional Approach. Amsterdam: John Benjamins B.V. Course Plan: Week 1 Orientation (Part I-1) General review of the non-referential function of language: Expressing more than it says (Conversation styles, signals, and devices) Week 2 (Part I-2) Talking: A very risky business (Conversation styles, signals, and devices)(Main discussion will be based on Tannen, D. 1992. and 2001) Week 3 (Part I-3) Continuing from part I-1 and I-2; summing up of Part I, and discussions Week 4 General overview of markers with no referential functions, (Part II-1) The case of English: you know and I mean Week 5 (Part II-2) The case of English: like Week 6 (Part II-3) The case of English: just Week 7 (Part III-1) The case of Japanese: The use of sentence-final particles and gender ENCOUNTERS WITH THE OTHER IN MODERN JAPANESE SHORT FICTION 2credits(Fall) 近・現代日本の短編小説における他者との出会い 2 単位 (秋学期) Comparative Readings Professor,Faculty of Law RAESIDE, JAMES M. 法学部教授 レイサイド, ジェイムス M. Course Description: The aim of this course is to examine Japanese short fiction in the modern period, by focussing on those texts containing encounters between representatives of Japan and what lies beyond its shores. These encounters are not confined to meetings between individuals, but also include a “meeting of minds” when protagonist or the text itself can be seen to have engaged with ideas or texts from beyond Japan. All texts will be discussed on the basis of their English language translations and the language of discussion will be English. However, the original Japanese texts will also be distributed on request and native speakers of Japanese are particularly encouraged to use their knowledge of the original language to add to the discussion. In any case, it is imperative to the functioning of the class that all participants make time to read the stories beforehand, and be prepared to talk about them in detail. Only those who have made this effort will be able to participate usefully in the discussion. The texts will be read in roughly chronological order. Textbooks: Since the texts will be taken from various sources, photocopies will be used. However, given the likely volume of paper, students may be charged at 10 yen per page. Reference Books: Gessel Van C. Matsumoto Tomone eds.,The Showa Anthology: Modern Japanese Short Stories, Kodansha International: Tokyo and New York, 1989 Goossen, Theodore W. ed. The Oxford Book of Japanese Short Stories. O.U.P: Oxford, New York, 2010[1997]. Hibbett, Howard ed. Contemporary Japanese Literature: An anthology of Fiction, Film and Other Writing Since 1945, Cheng and Tsui: Boston 2005[1997]. Morris Ivan, ed. Modern Japanese Short Stories; An Anthology . Rutland Vermont: Tuttle, Tokyo, 1962. Rimer Thomas J, Gessel Van C.eds The Columbia Anthology of Modern Japanese Literature: From Restoration to Occupation, 1868-1945 (Modern Asian Literature Series) Columbia University Press: 2005. 62 JAPANESE LITERATURE 2credits(Fall) 日本の文学 2 単位(秋学期) Japanese Literature Professor,Faculty of Letters ARMOUR, ANDREW J. 文学部教授 アーマー, アンドルー J. Course Description: This course is intended to cover the history of Japanese literature from earliest times up to the modern era. Starting with the writing system, we will trace the conspicuous developments in poetry, prose and drama through the Nara, Heian, Kamakura, Muromachi and Edo periods. Included are such works as the Manyôshû, Genji monogatari, Heike monogatari, Hôjôki and Shinjû ten no amijima. Textbooks: Students will be presented with materials in class or via the class website (www.armour.cc/jlit.htm). Reference Books: A list of references and useful links is available on the class website. Course Plan: A detailed list of the works covered in this course is available on the class website. On completion of this lecture course, students should: 1. Understand how the Japanese writing system developed, how it came to be used to compose works of literature, the problems it poses, and how the modern reader can decipher a manuscript such as that of Genji monogatari; 2. Be familiar with the major works of poetry, prose and drama in the period covered; THE TRAIL OF GENJI 2credits(Spring) 源氏物語への道 2 単位(春学期) The Trail of Genji Professor,Faculty of Letters ARMOUR, ANDREW J. 文学部教授 アーマー, アンドルー J. Course Description: Written a thousand years ago, The Tale of Genji has won international fame as "the world's first novel". Partly because of this distinction, it is apt to be viewed as an isolated phenomenon, almost an aberration. In an attempt to correct such a perspective, this course will trace the roots of this Heian masterpiece, introducing the major extant works that preceded it. The focus is on literature, but political and cultural developments will also be covered in order to throw light on the historical background and mental atmosphere of the period. Textbooks: Instructions and materials are provided on the class website (www.armour.cc/genji.htm). 63 諸 研 究 所 Reference Books: Useful links and references are listed on the class website. Course Plan: A detailed list of the works covered in this course is available on the class website. On completion of this lecture course, students should: 1. Understand how the Japanese writing system developed, how it came to be used to compose works of literature, the problems it poses, and how the modern reader can decipher a manuscript such as that of Genji monogatari; 2. Be familiar with the major works of poetry and prose in the period covered; 3. Comprehend the fundamental literary currents in the period covered and be able to identify the importance of major works in the development of those currents; 4. Be familiar with the major figures in Japanese literary history (including commentators and critics) and their achievements; 5. Appreciate the cultural background (including religious aspects) of the works covered and, where necessary, the political events that form a backdrop to the literature; and 6. Be familiar with the reception of Japanese literature in the West. In the last few weeks of the course, those students requiring a grade will have an opportunity to report on a reading and research project of their own choosing. Lecturer's Comments to Students: It is assumed that the student has a working knowledge of English. Prior knowledge of Japanese literature is not required, though it is desirable. Naturally some familiarity with the Japanese language, spoken and written, is an advantage. Method of Evaluation: Grading is primarily based on the student’s research project, presented to the class (using PowerPoint) according to a published schedule; a Q&A session will follow each presentation and a student’s responses are taken into consideration in the grading process. Overseas students who want their credits to be transferred to their home university are advised to present their research results in the form of an academic paper, complete with notes and bibliography. Naturally, regular attendance is important in order to receive a passing grade; the International Center requires that a record be kept. Course Plan: The following list should be considered provisional, and students are welcome to request inclusion of other authors in whom they are particularly interested. Japanese names are given without macrons. 1.Natsume Soseki “The Tower of London” (「ロンドン塔」夏目漱 石著) 2.Mori Ogai “The Dancing Girl” (「舞姫」森鴎外著) 3.Akutagawa Ryunosuke “The Faint Smiles of the Gods”(「神々の微 笑」芥川龍之介著) 4.Nagai Kafu American Stories (『アメリカ物語』永井荷風著) 5.Tanizaki Junichiro “Aguri” (「青い花」谷崎潤一郎著) 6.Dazai Osamu “Villon’s Wife” (「ヴィヨンの妻」太宰治著) 7.Noma Hiroshi “The 28th Canto of Dante’s Inferno” (「地獄篇第二十 八歌」野間宏著) 8.Mishima Yukio “The Sea and Sunset” (「海と夕焼け」三島由紀夫 著) 9.Endo Shusaku “A Summer in Rouen” (「ルーアンの夏」遠藤周作 著) 10.Oe Kenzaburo “Prize Stock”/”The Catch” (「飼育」大江健三郎著) 11.Oba Minako “The Repairman’s Wife” (「よろず修繕屋の妻」大 庭みな子著) 12.Nosaka Akiyuki "American Hijiki"/"American Alga" (「アメリカひ じき」野坂昭如著) 13.Kojima Nobuo “The American School” (「アメリカン・スクー ル」小島信夫著) 14.Kurahashi Yumiko “To Die at the Estuary" (「河口に死す」) 倉 橋由美子著1971) 15.Murakami Haruki “Barn Burning” (「納屋を焼く」村上春樹著) Lecturer's Comments to Students: Please take to heart the final comments in the course description regarding the need to read texts in advance. Half the assessment is based on class participation, therefore failure to contribute to class discussion on a regular basis will critically endanger your grade. As noted above, you will not be able to take part usefully in the discussion if you do not read the texts. Method of Evaluation: Class Participation: I shall be keeping note of how often you attend and how often you make contributions to the class discussion (50%) Plus Either A Final Report (3,000—4000 words) 50% ・This should conform to normal academic standards, including a list of works cited and consulted and showing evidence of independent research. Or B Three short papers (1,000-1200 words each) . (50%) ・Those who choose option B must submit one of the papers by the middle of the semester (final deadline to be announced during class). ・Failure to submit the first paper by the mid-semester deadline will mean automatic reversion to option A. Questions/Comments: edisear@aol.com 3. Comprehend the fundamental literary currents in the period covered and be able to identify the importance of major works in the development of those currents; 4. Be familiar with the major figures in Japanese literary history (including commentators and critics) and their achievements; 5. Appreciate the cultural background (including religious aspects) of the works covered and, where necessary, the political events that form a backdrop to the literature; and 6. Be familiar with the reception of Japanese literature in the West. In the last few weeks of the course, those students requiring a grade will have an opportunity to report on a reading and research project of their own choosing. Lecturer's Comments to Students: It is assumed that the student has a working knowledge of English. Prior knowledge of Japanese literature is not required, though it is desirable. Naturally some familiarity with the Japanese language, spoken and written, is an advantage. Method of Evaluation: Grading is primarily based on the student’s research project, presented to the class (using PowerPoint) according to a published schedule; a Q&A session will follow each presentation and the student’s responses are taken into consideration in the grading process. Overseas students who want their credits to be transferred to their home university are advised to present their research results in the form of an academic paper, complete with notes and bibliography. Naturally, regular attendance is important in order to receive a passing grade; the International Center requires that a record be kept. INTRODUCTION TO JAPANESE ART HISTORY 2credits (Spring) 日本美術史入門 2 単位(春学期) Lecturer SHIRAHARA, YUKIKO 講師 白原 由起子 Course Description: This course explores the history of Japanese art from the sixth century to the seventeenth century, taking up the topics how imagery and symbolism, decorative styles and various techniques were introduced from the continent, have been transformed to have Japanese original. Each class will focus on one or a few artworks; their function, iconology, technique and art historical meaning will be discussed. Textbooks: No text book for the course. Course Plan: 1. Introduction. Location of Japan in East Asia and its unique culture by using a combination of Chinese letters, hiragana and katanaka syllabaries. 2. Ogata Korin's National Treasure "Irises" screen (on view then at the Nezu Museum, Mimai-Aoyama). 3. Buddhist art: culture and visual art introduced from the continent in the 6th century. 4. Kami representation: notion and imagery appeared in Japanese art history. 5. Materials and techniques of decorative art: treasures preserved in Shōsōin treasure house at Tōdaiji, Nara, from the 8th century. 6. The Tale of Genji: combination of nature, literature and visual art seen in the 11th century painting. 7. Shigisan engi emaki: a masterpiece of picture hand scroll of the 12th century. 8. Wish to be reborn in the Pure Land: religious art created in the 11-13th centuries. 9. Image of the Hell: representation of Jigoku and Gaki from the 12th-13th centuries. 10. Zen Buddhism and ink painting: a new concept and art from China in the 13th-14th centuries. 11. Decorative art of ceramic and lacquer ware. 12. Viewing class of ceramic art exhibition on view at the Nezu Museum. 13. Art of tea: aesthetics of “a once-in-a-life time chance” gathering, formulated the 16th-17th centuries. 14. Rimpa: a Japanese decorative style revived and established in the 17th century. 15. Reviewing of the course and discussion. Lecturer's Comments to Students: 1. A report assignment is requested (details are to be announced at a class). 2. Class will have one field trip to a museum (to see an exhibition related to the class). 3. Regular attendance is expected. Method of Evaluation: 1. Exam(none) 2. Writing assignment(60%) 3. Class and field trip participation(40%) INTRODUCTION TO MODERN JAPANESE ART AND VISUAL CULTURE 2credits(Spring) 日本の近現代美術 2 単位(春学期) Lecturer MURAI, NORIKO 講師 村井 則子 Course Description: This course explores the history of Japanese art from the midnineteenth century to the present. Visual culture has played a central role in providing modern Japan with a cultural, social, and psychological identity. We will study the significance of modernity and modernism in various media including painting, sculpture, photography, performance and architecture. We will also consider issues related to gender, imperialism, and commodity consumption in the context of visual representation. Textbooks: A course reader will be available for your purchase from the copy department on the 3rd floor of the university co-op. Course Plan: 1. Introduction: Overview of the Course 2. Constructing “Japanese Art” 3. From Edo to Meiji 4. Okakura Kakuzō and the Aesthetic Ideology of the East 5. Body and the Nude 6. Urban Spectacle and Modernist Vision 7. The Imperial Gaze and the Visual Culture of War 8. Action and Expression: the Gutai Association 9. “Anti-Art” in the 60s 10. The Postwar Unconscious: Photography and Performance 11. Architecture and the Public Space 12. Image in the Age of Digital Manipulation 13. Art Today 14-15. There will be two fieldtrips to nearby museums to take place on the weekend. Method of Evaluation: 1. Two short papers based on museum visits (4-6 double-spaced pages): 75% 2. Two fieldtrips to nearby museums to take place on Sundays: 3% 3. Regular class attendance and discussion participation: 22% ARTS/ART WORKSHOP THROUGH CROSS-CULTURAL EXPERIENCE 2credits(Fall) アートワークショップ/日本のアートと文化 2 単位(秋学期) With a focus on Japanese Art Lecturer HISHIYAMA, YUKO 講師 菱山 裕子 Course Description: This is a course designed to provide both international and Japanese students who are interested in art from comparative culture or intercultural communication perspectives with student-centered learning experience of Japanese art. Thus students in this course will engage in diverse activities both in and outside of class within this multicultural student body. The 64 INTRODUCTION TO JAPANESE CINEMA 2 2credits(Fall) 日本映画入門2 2 単位(秋学期) Introduction to Japanese Cinema II: since the 1960s Professor,Faculty of Economics AINGE, MICHAEL W. 経済学部教授 エインジ, マイケル W. Course Description: This is an introductory course that examines Japanese cinema since the 1960s, from the perspectives of history, authorship, genre, and film art. Though by no means comprehensive due to time limitations, this course aims to provide students with: a) an overview of major developments since the 1960s in Japanese film; b) a familiarity with major directors and film genres; and c) an introduction to fundamental critical and technical concepts for discussing films. They will learn to distinguish between personal taste (“I liked this film,” “I hated it”) and evaluative judgment (using various intellectual and artistic standards to analyze a film). Needless to say, issues related to cultural differences will arise throughout the semester, and no doubt form an important part of class discussions. Completion of the spring semester course in Japanese Film until the 1960s, while highly desirable, is not a prerequisite for registration. Textbooks: Excerpts from various texts INTRODUCTION TO JAPANESE CINEMA 1 2credits (Spring) 日本映画入門1 2 単位(春学期) Introduction to Japanese Cinema I: through the 1960s Professor,Faculty of Economics AINGE, MICHAEL W. 経済学部教授 エインジ, マイケル W. Course Description: This is an introductory course that examines Japanese cinema until the 1960s, from the perspectives of history, authorship, genre, and film art. Though by no means comprehensive due to time limitations, this course will provide: a) an overview of the first half-century of Japanese film; b) a familiarity with some major directors and film genres; and c) some fundamental critical and technical concepts for analyzing the films. Students will learn to distinguish between personal taste (“I liked this film,” “I hated it”) and evaluative judgment (using various intellectual and 65 諸 研 究 所 artistic standards to analyze a film). Needless to say, issues related to cultural differences will arise throughout the semester, and will no doubt form an important part of class discussions. Textbooks: Excerpts from various sources--to be available online. Reference Books: 1. Bordwell, David and Thompson, Kristin. Film Art: An Introduction, 7th edition (NY, McGraw-Hill, 2004) Course Plan: 1. Introduction 2. Discussion of: Ozu Yasujiro, I Was Born, But… (1932)「生まれては 見たけど、」小津安二郎監督 3. Discussion of: Mizoguchi Kenji, Osaka Elegy (1936)「浪華悲歌」溝 口健二監督 4. Discussion of: Mizoguchi, The 47 Ronin (1941-2)「元禄忠臣蔵」溝 口健二監督 5. Discussion of: Kurosawa Akira, Stray Dog (1946)「野良犬」黒澤明 監督 6. Discussion of: Ozu, Late Spring (1949)「晩春」小津安二郎監督 7. Discussion of: Kurosawa, Rashomon (1950)「羅生門」黒澤明監督 8. Discussion of: Mizoguchi, Ugetsu (1953)「雨月物語」溝口健二監督 9. Discussion of: Ozu, Tokyo Story (1953)「東京物語」小津安二郎監 督 10. Discussion of: Ichikawa Kon, Fires on the Plain (1958)「野火」市川 崑監督 11. Discussion of: Naruse Mikio, When a Woman Ascends the Stairs(1959)「女が階段を上る時」成瀬巳喜男監督 12. Discussion of: Inagaki Hiroshi, Chushingura (1962)「忠臣蔵 花の 巻 雪の巻」稲垣浩監督 13. Discussion of: Kobayashi Masaki, Hara-kiri (1962)「切腹」小林正 樹監督 14. Discussion of: Oshima Nagisa, Boy (1969)「少年」大島渚監督 15. Final Review Lecturer's Comments to Students: This course will provide introductions both to film studies and to Japanese film. Readings will be in English, by critics and scholars from Japan, North America, and Europe. Class time will be devoted mostly to seminar-style discussions. The films themselves must be viewed outside of class time. Method of Evaluation: 1. Written work (short essays, final analytic essay)(60%) 2. Attendance/participation (40%) activities include workshops, field trips, and research. The goal of this workshop is to give students a firm grounding in cultural, social, historical, and practical aspects of art in contemporary Japan. Course Plan: Day 1,2,3: -Guidance -The Self-portrait Students will express themselves using any materials either in 2D, 3D, or even as an installation. Students are encouraged to emphasize originality in their work. An expression of yourself through cross-cultural experience. Studio work. Presentation. Day 4,5,6,7: -research/museum trip Architecture, Fashion, culture, Food in Japan / Students will take photos and study of it. Visiting Japanese artist's studio or exhibition. Discussion with artists. Study of commercials, advertisements, shop sign/designs, etc. in Japan. Research trip outside of class time. Date to be announced. -Making a photo book / picture book. Making a book with the recorded photo images, sketches, illustration, and drawings. Studio work. Day 8: -Japanese artists, photographers, designers and/or architects. Visit to a museum / galleries Students will choose a Japanese creator, and research about him/her and his/her works. Using references as well as personal experiences, write a report. Day 9,10: -Japanese handicrafts To study traditional technique, understanding of craftsmanship. Visiting workshop outside of class time, making Japanese traditional crafts. Date to be announced. Day 11,12: -Japanese fashion and fashion in Japan Students choose s Japanese fashion designer or a Japanese fashion style genre, and research on it. Write a report and design your own original wearable item. Day 13,14: -Illustrations, Manga, Character Design, and Animation, and The Otaku. Flier/poster design for student show. Studio works. Day 15: -Student Exhibition Presentation of students’art works and Wrap-up. Method of Evaluation: 平常点:出席状況および授業態度による評価 Attendance & Class Participation レポートによる評価 Writing Assignments その他 Other : art projects Course Plan: 1. Foreign perceptions of geisha Overview of geisha in Japan: city districts, country districts, geisha in Tokyo 2. Entering the geisha world – the geisha debut 3. History of geisha: Edo, a city of bachelors 4. Courtesans, Yoshiwara and geisha 5. Geisha and kimono 6. PRESENTATIONS 7. PRESENTATIONS 8. Geisha make-up: ideals of beauty 9. CLASS TRIP 10. Geisha arts – dance and music: iemoto system, Geisha as cultural performers 11. Male geisha 12. Japanese women: changing roles, geisha and the future 13. PRESENTATIONS 14. PRESENTATIONS 15. BANQUET Lecturer's Comments to Students: ** There may be some changes in course syllabus according to when we can do our class trip etc. Method of Evaluation: Project (in groups) レポートによる評価 Writing Assignment (individual) 平常点:出席状況および授業態度による評価 Attendance & Class Participation, or forum and web-site contributions Reference Books: 1. Bordwell, David and Thompson, Kristin. Film Art: An Introduction, 7th edition (NY, McGraw-Hill, 2004) Course Plan: 1. Introduction 2. Discussion of: Imamura Shohei, The Insect Woman (1963)「日本昆 虫記」今村昌平監督 3. Discussion of: Teshigahara Hiroshi, Face of Another (1966)「他人の 顔」勅使河原宏監督 4. Discussion of: Shinoda Masahiro, Double Suicide (1969)「心中天の 綱島」篠田正浩監督 5. Discussion of: Yamada Yoji, It's Tough Being a Man (1969)「男はつ らいよ」山田洋次監督 6. Discussion of : Yanagimachi Mitsuo, Fire Festival (1985) 「火祭り」 柳町光男監督 7. Discussion of: Morita Yoshimitsu, Family Game(1985)「家族ゲー ム」森田芳光監督 8. Discussion of: Oshii Mamoru, Ghost in the Shell (1995)「攻殻機動 隊」押井守監督 9. Discussion of: Kawase Naomi, Shara (2003)「沙羅双樹」河瀬直美 監督 10. Discussion of: Koreeda Hirokazu, After Life (1998)「ワンダフル・ ライフ」是枝裕和監督 11. Discussion of: Miyazaki, Spirited Away(2001)「千と千尋の神隠 し」宮崎駿監督 12. Discussion of: Yamada, The Twilight Samurai (2002)「たそがれ清 兵衛」山田洋次監督 13. Discussion of: Kitano Takeshi, Dolls (2003) 「ドールズ」北野武監 督 14. Discussion of: Hashiguchi Ryosuke, All Around Us (2008) 「ぐる りのこと。」橋口亮介監督 15. Final review Lecturer's Comments to Students: This course will provide introductions both to film studies and to Japanese film. Readings will be in English, by critics and scholars from Japan, North America, and Europe. Class time will be devoted mostly to seminarstyle discussions. The films themselves must be viewed outside of class time. Method of Evaluation: 1. Written work (short essays, final analytic essay)(60%) 2. Attendance/participation (40%) JAPANESE SOUND CULTURE IN THE GLOBAL CONTEXT 2credits(Spring) 日本と世界の音文化 2 単位(春学期) Music and language in Japan and other cultures Lecturer HOFFMAN, T.M. 講師 ホッフマン, ティ エム Course Description: We will become familiar with the sound culture of Japan, comparing various natural environments, language and music of Japan and other cultures with a view to discovering both distinctions and universalities that may also aid us in understanding other disciplines and regions. We will identify influences from classical China, India and Greece, and trace their evolution into realms of health, religion, society, politics, and material worlds of traditional and contemporary culture. Examining principles and examples of instruments, rhythm, melody, improvisation and composition, we will approach music and language as both art and science, and discuss interface with mathematics, economics and social sciences. We will try to be aware of cultural and economic development, regional identity and globalization, and gender and other factors facing the makers and consumers of sound culture in Japan and abroad, and examine the role of sound culture in intercultural communication and international relations. We will begin with a survey of the nature of sound and its use as a means of communication and expression, then travel through the sound cultures of Asia and beyond with the aid of audio-visual materials, live music demonstrations, and whatever other resources are available. Students will be encouraged to actively participate and to share their perceptions and experiences. Every week we will see/hear/enjoy lots of special music! Textbooks: (CD) JVC World Sounds Best 100 地球のうた. Japan Victor Co., 2000 Reference Books: Japanese Music / Thinking Musically / Talking with Asian Friends:23 Asian Languages / other Publications, A/V and other materials (in English and Japanese) will be introduced in class. Course Plan: 1. in tune with nature – experiencing soundscapes of Japan, Asia & the world 2. time - rhythm in nature, language and music of Japan and the world 3. pitch – hearing and seeing sound through scripts and notation GEISHA 2credits(Spring) 「芸者」 2 単位(春学期) Lecturer GRAHAM, FIONA 講師 グラハム, フィオナ Course Description: This course will start with the narrow topic of geisha and spread out from there to consider the topic on a deeper anthropological level: how the West views the East, history, myth and tourism, the changing roles of women, and traditional culture, who decides what is traditional, how and why does this change, what is lost and what retained, and who controls the process? This class will make use of DVDs and other visual resources and may have a class research trip. The class will have the option of participating in a banquet at a tea-house with geisha at the end of term. The course lecturer is an actively working geisha in one of Tokyo’s geisha districts. Textbooks: Students won’t be able to passively rely on a single textbook, but will need to actively participate in collecting their own research materials from books, media, video and internet, and may be asked to make contributions to an online forum or to a class web-site. Reference Books: A list of reference books and web-sites will be distributed at the start of term. However, much information will be gathered on the internet, or through research by students. 66 Method of Evaluation: Students will be evaluated on class discussions, presentations, and the final paper based on their research. Questions/Comments: Students are encouraged to ask questions during class that will generate discussion. Comments and challenging questions will be welcome. 4. structure – solo and group performance, traditional and contemporary 5. Japan 6. India 7. China 8. Korea 9. Southeast Asia 10. Middle East 11. Europe 12. Africa 13. North America 14. pick-up topics - around the world in 90 minutes 15. review Lecturer's Comments to Students: Look for questions, answers will follow. / Music is (not?) a universal language. / Think ⇔ Travel : let the music guide you! Method of Evaluation: Attendance, Participation, Exam & Report, Other (as suggested by students) SCIENCE,TECHNOLOGY AND CULTURE 2credits(Fall) 科学技術文化特論 2 単位(秋学期) Course Description: This course is intended for students from various backgrounds. The main purpose of the course is to introduce students to the cultural bases that the development of science and technology stands on. In the first half of each class hour, a topic from the latest Japanese news in science or technology fields will be selected for discussion. Here, the instructor will provide some materials to refer to, but students are encouraged to throw in their ideas, insights, and interpretations of the Japanese cultural context to which the topic is related. In the second half of each class hour, students will take turns and give presentations on the place science and technology hold in the past, present, and future of their own home countries. Textbooks: Database and E-journals on Keio Media Center Reference Books: To be announced Course Plan: The topics will depend on students’ special fields as well as current topics, but will probably include issues such as: - "kawaii" culture - movies, drama, and entertainment business - music, history, and national anthem - CG animation, video games - campus life variations - medical treatments by laser - environmental problems Lecturer's Comments to Students: Be there! Feel free to throw in your ideas and questions. Method of Evaluation: 50% by Active Class Participation 50% by Final Paper Questions/Comments: Please contact the instructor via e-mail. DISCOVERING JAPANESE CULTURE THROUGH OBSERVATION 2credits(Spring) 文化観察による日本文化発見と理解 2 単位(春学期) How communication and identity are affected by culture 文化がコミュニケーションと相互理解に与える影響 Lecturer YOKOKAWA, MARIKO 講師 横川 真理子 Course Description: This course examines the impact of cultural values and beliefs on the process of cultural adjustment, the formation of cultural identity, and the relationship between language and culture. The main areas that will be covered are Third Culture Kids (Global Nomads),returnees, those with a bi-ethnic or immigrant background, as well as bilingualism, especially in relation to cultural identity. In addition to the readings, students will be given opportunities to discuss critical incidents on instances of cultural misunderstanding arising from a multicultural background. They will do presentations on a topic related to cultural identity, both from an insider's perspective and in relation to theory. A final paper summarizing their findings will be the final project. Textbooks: O'Hearn, Claudine Chiawei. (1998) Half and Half. Random House. ISBN 0-375-70011-0 Other materials to be given out in class. Reference Books: Richard Brislin and Tomoko Yoshida. Intercultural Communication Training: An Introduction. Sage Publications, Inc., 1994. Ruth Van Reken and David Pollock. The Third Culture Kid Experience. Yarmouth, Maine. Intercultural Press, 2001. Faith Eidse and Nina Sichel. (eds.) Unrooted Childhoods: Memoirs of Growing Up Global Nancy R. Rosenberger (ed.) (1992) Japanese Sense of Self. Course Plan: Week 1 Culture and Cultural Adjustment Models Week 2 Development of Cultural Identity Week 3 Third Culture Identity Week 4 Bi-Ethnic Identity Week 5 Identity of Children of Immigrants Week 6 Bilingualism. Groups and Topics Week 7-12 Group Presentations Week 13 Japanese Sense of Self Week 14 Wrap up Week 15 Paper due Lecturer's Comments to Students: Students with a multicultural background are especially encouraged to take this class, including students of bi-ethnic and ethnic minority background, returnees, and others of Third Culture background. Students who do not necessarily have a multicultural background but who are interested in these issues are also welcome. HUMAN ENGINEERING WITH FOCUS ON JAPAN 2credits (Spring) 日本の人間工学 2 単位(春学期) Human Factors Lecturer URAKAMI, JACQUELINE 講師 浦上 ヤクリーン Course Description: The ergonomic design of products, working systems and interfaces focuses on designing a comfortable environment, and aims to prevent damages and accidents. Goal of the course is to provide an overview of the interdisciplinary field human engineering and to introduce leading edge technology made in Japan. The course introduces various aspects of ergonomic design thereby focusing on methods developed in Japan (e.g. Kansei engineering), and on advanced Japanese engineering technologies (e.g. robotics). By means of practical examples students will experience the importance of an ergonomic design of products and systems. Discussions will help participants to clarify the goals of ergonomic design, and to understand its potential and its feasibility. 67 諸 研 究 所 Science and Technology in Space and Time Professor,Faculty of Science and Technology INOUE, KYOKO 理工学部教授 井上 京子 Textbooks: Wickens, C.D. & Hollands, J.G. (2000). Engineering Psychology and Human performance. London: Prentice Hall. Salvendy, G. (2006). Handbook of Human Factors and Ergonomics. Hoboken, NJ: Wiley. Kroemer, K.H.E., Kroemer, H.B., & Kroemer-Ebert, K.E. (2001). Ergonomics: How to design for ease and efficiency. New Jersey: PrenticeHall Course Plan: 1. Introduction 2. Goals of Human Engineering 3. Ergonomic Methods: Standards and Evaluations 4. Anthropometry 5. Cognitive Engineering 6. Interface Design 7. Robotics: Humanoids 8. Robotics: Social robots and domestic robots 9. Universal Design, Accessibility 10. Kansei Engineering 11. Ubiquitous design 12. Gerontechnology: Design for older people 13. Work Environments 14. Future Trends 15. Final Class Method of Evaluation: 1. Exam(40%) 2. Presentation(20%) 3. Attendance, Participation(20%) 4. Assignments(20%) 15. Final class Method of Evaluation: 1. Exam(40%) 2. Presentation(20%) 3. Attendance, Participation(20%) 4. Assignments(20%) JAPANESE BUDDHISM AND SOCIAL SUFFERING 2credits (Spring) 日本仏教と現代社会 2 単位(春学期) Priests and Temples Reviving Human Relationship and Civil Society Lecturer WATTS, JONATHAN S. 講師 ワッツ, ジョナサン S. Course Description: This course will look at Buddhism in Japan in a very different way – through the actions of Buddhist priests and followers to confront the real life problems and suffering of people in Japan today. We will look at such issues as: 1) human rights, sexism, and discrimination, 2) human relationships (alienation, suicide, and death & dying); 3) economics & development (social and economic gaps, aging society, community breakdown and depopulation of the countryside); 4) the environment and consumption; and 5) politics, war, and peace. The creative solutions some individual Buddhists are developing in response to these problems mark an attempt to revive Japanese Buddhism, which is now primarily associated with funerals and tourism. These efforts are trying to remake the temple as a center of community in an increasingly alienated society. This course will use a variety of teaching methods from homework readings, group processes, in-class videos, guest speakers, and field trips. This course will attempt to be as interactive as possible, so students should be ready to reflect on the issues personally as they experience them as residents of Japan, and to express these reflections not only intellectually but emotionally as well. Textbooks: None; all readings, homework assignments, and other class details with be available on a class homepage: http://www17.ocn.ne.jp/~ogigaya/keio/ main.html Course Plan: April 6: Introduction and A Brief History of Japanese Buddhism April 13: Cultures in Dialogue: Buddhism meets Japan April 20: Buddhism and Human Rights April 27: The Present Crisis in Japanese Buddhism May 4: NO CLASS (Golden Week) May 11: The Present Crisis in Japanese Society May 18: Human Relationships: Death and Dying in an Aging Society May 25: Human Relationships: Alienation and Suicide June 1: FIELD TRIP to visit a suicide prevention priest near Mita campus June 8: Economics: Poverty and Suicide June 15: Economics: Gross National Happiness and Buddhist Development June 22: Environment: Consumption and “Green Temples” June 29: Politics: Japanese Buddhist Background in War July 6: Politics: Japanese Buddhist Support for World Peace July 13: Conclusion and Reflection Lecturer's Comments to Students: この授業は英語で行われますが、日本語の教材やビデオを使用す ることがあります。また、フィールド・トリップでは日本語で会話 をする機会もあります。しかし最後のレポートは必ず英語で書かな ければなりません。日本語と英語、その他の言語でこの授業を楽し みましょう! While this class is conducted in English, there will be a broad use of Japanese language source texts and videos, and Japanese may be used at times in class and on field trips. However, all main texts are in English. Translation will be provided during field trips, and the final written report must be done in English. Whether it be Japanese, English or one of the GERONTECHNOLOGY : A SOLUTION FOR JAPAN'S AGING SOCIETY? 2credits(Fall) ジェロンテクノロジー:高齢化社会日本を考える 2 単位 (秋学期) Lecturer URAKAMI, JACQUELINE 講師 浦上 ヤクリーン Course Description: Gerontechnology is an interdisciplinary field combining gerontology (study about aging) and technology. Goal of Gerontechnology is to search for innovative ways to use technology in developing products and services for aging users. Japans’ society is rapidly aging making it a necessity to address the special needs and requirements of elderly people in many areas of everyday life such as Transportation, Communication, Housing or at Work. The course focuses on the challenges of population aging for the Japanese society and how technology can be used to promote health and well-being in older age. Practical examples and discussions will help students to clarify goals of Gerontechnology and to understand its potential and feasibility. Textbooks: Lesnoff-Caravaglia, G. (2007). Gerontechnology: Growing old in a technological society. Charles C. Thomas Publisher: Springfield. Minichiello V. & Coulson, . (2006). Contemporary issues in gerontechnology: Promoting positive ageing. Routledge: London. Course Plan: 1. Introduction 2. Population trends in Japan 3. Effects of population aging 4. Age related changes I: cognition, sensory system 5. Age related changes II: language, physiology 6. Accessibility / Universal design for the elderly 7. Robotics and independence for the elderly 8. Mobility and transportation 9. Communication and information technology 10. Housing I 11. Housing II 12. Home and health care 13. Older worker and lifelong productivity 14. Economics and cultural changes of aging 68 CHRISTIANITY IN JAPANESE HISTORY 2credits(Fall) 日本キリスト教史 2 単位(秋学期) A case study of cross-cultural contact Professor,Faculty of Economics BALLHATCHET, HELEN J. 経済学部教授 ボールハチェット, ヘレン J. Course Description: Christianity in Japan presents us with a number of paradoxes. For example, although the majority of Japanese today choose Christian-style weddings, the actual number of Christians amounts to less than one or two per cent of the total population (as opposed to 25 per cent in its close cultural neighbour, South Korea). This ‘failure’ contrasts with the relatively greater growth of Christianity in the late sixteenth and early seventeenth centuries, even though the total number of missionaries was much smaller and the linguistic and logistical barriers greater. Perhaps the greatest paradox occurred after Christianity was virtually eliminated through an increasingly severe campaign of persecution from 1614 onwards. Small groups in isolated communities succeeded in preserving recognisably Christian beliefs and practices. However, many of these groups refused to accept the authority of Roman Catholic missionaries when they returned to Japan in the second half of the nineteenth century. In the course we will consider these and other issues, using a combination of primary and secondary materials. By studying the activities and ideas of missionaries, Japanese Christians, and Japanese who did not become Christian, students will gain general understanding of the dynamics of cross-cultural contact. They will also learn about the nature of history through interpreting primary materials and studying different approaches to the history of Christianity in Japan. Textbooks: There will be a selection of assigned readings for each class. They will be available for downloading from keio.jp, with notes on each reading available on my web site (http://web.hc.keio.ac.jp/~hjb/). Students will find it useful to start the course with a basic knowledge of Japanese history, Japanese religion, and Christianity. Course Plan: 1. Orientation and overview: Religion and history 2. The view from the present: Religion in Japan and images of Christianity 3. From Xavier to Hideyoshi (1549-1598): (1) The background and the initial encounter 4. From Xavier to Hideyoshi (1549-1598): (2) Missionary approaches to the Japanese 5. From Xavier to Hideyoshi (1549-1598): (3) Japanese approaches to Christianity 6. Tokugawa Japan (1600-1868): (1) Government policies towards Christianity 7. Tokugawa Japan (1600-1868): (2) Christianity underground 8. Early Meiji Japan (1868-1888): Christianity and Western civilization 9. From mid-Meiji to the end of World War II (1889-1945): (1) Christianity and the dilemma of patriotism 10. From mid-Meiji to the end of World War II (1889-1945): (2) Christianity in a Japanese context JAPANESE DIPLOMACY IN THE MEIJI ERA 2credits(Fall) 政策決定、歴史的記憶、人種から見る明治期日本外交 2 単位(秋学期) JAPANESE DIPLOMACY IN THE MEIJI ERA: Decision-making, historical memory and race Lecturer IIKURA, AKIRA 講師 飯倉 章 Course Description: This course aims to examine Japanese diplomacy in the Meiji era from diverse angles and provide students with some new perspectives on the historical events in the period such as the Sino-Japanese War, the triple intervention, the Boxer Rebellion, the Anglo-Japanese alliance, and the Russo-Japanese War. Students will gain an understanding of Japanese diplomacy in the Meiji era and learn how to analyze historical events through decision-making, historical memory, and the concept of race. Textbooks: No textbook will be used. Reading assignments will be given in each class in conjunction with the lectures. Reference Books: Tsuzuki, Chushichi. The Pursuit of Power in Modern Japan 1825-1995. Oxford: Oxford University Press, 2000. Other appropriate readings will be suggested in conjunction with the lectures. Course Plan: 1. Introduction to the course and decision-makers in the Meiji era 2. The opening of Japan: Perry’s visits and the foreign bombardments 3. The Meiji Restoration: The Emperor Meiji and Iwakura Tomomi 4. The Emperor system in Japan and the history of Japanese foreign relations 5. Border demarcation and the Korean question: Fukuzawa-sensei’s ‘On De-Asianization’ 6. The Meiji Constitution and the road to the first Sino-Japanese war 7. The origins of the first Sino-Japanese war: Mutsu Munemitsu, Ito Hirobumi and the Emperor Meiji 69 諸 研 究 所 11. The second half of the twentieth century: (1) Christianity and Japanese democracy 12. The second half of the twentieth century: (2) Christianity in a Japanese context 13. Student presentations 14. Concluding remarks and class discussion: Religion and history revisited 15. Feedback regarding term papers Lecturer's Comments to Students: I hope to attract students from a variety of backgrounds. This is because the course will gain from the combined viewpoints of people from areas which have sent Christianity missionaries to Japan, such as Portugal and the United States, and of people from areas which have played host to Christian missionaries, both in Asia (including Japan itself) and elsewhere. I will expect students to attend all classes, on time, to do the assigned readings, and to participate in class discussions. However, if the end-ofterm paper and presentation are of a poor quality (for example if they are plagiarised or depend on non-academic sources), students will fail the course even if they have fulfilled these minimum requirements. Sessions will be organized into a combination of formal lectures and interactive seminars. Method of Evaluation: 1. Oral presentation (20%) 2. Reports (At least one long paper)(65%) 3. Attendance and Participation (15%) Questions/Comments: Students wishing to ask a question or arrange an appointment should talk to me before or after classes, or send an e-mail. My e-mail address is given on my web site (http://web.hc.keio.ac.jp/~hjb/). many languages of our international students, let's enjoy communicating together! Teacher Profile: Jonathan Watts has lived in Indonesia, Thailand and Japan for the past 20 years involved in NGO/NPO work with Buddhist based organizations. He is also conducting research and writing two books at present on 1) death and dying in Buddhism and 2) engaged Buddhist activities in Japan. Students will have the opportunity to learn from and meet the many Buddhist priests and social activists in Japan and elsewhere whom he has come to know over the years. Method of Evaluation: There will two important aspects to evaluation: 1) regular participation: attendance, homework reading, discussion, and participation in class. 2) group project: choose one of the main themes in the class --> attend a field trip related to that theme --> together in a group help facilitate class discussion during one class --> submit a final written and/or multimedia report at the end of the semester by each individual student. 15. Round-up Lecture to be followed by the End of the term Examination / term paper to be handed in by the end of this class. 8. The First Sino-Japanese war as seen in movies, TV dramas, comics, cartoons and caricatures 9. The trauma of the Triple Intervention and the Yellow Peril idea 10. The Boxer Rebellion and the role of Japan 11. The Anglo-Japanese alliance and the question of race 12. The origins of the Russo-Japanese war 13. The Russo-Japanese war as seen through cartoons and caricatures 14. The Russo-Japanese war as an icon in historical memory: TV dramas and movies 15. Excursion to a historical site and/or a museum(on Saturday or Sunday) Lecturer's Comments to Students: The lecturer will illustrate the lecture by using comics, cartoons, pictures, TV programs and movies. The NHK special drama program "Sakanoue no Kumo" ( 坂 の 上 の 雲 ) will be sometimes shown in conjunction with the lectures. Method of Evaluation: Attendance and Class Participation (20%) Quizzes (20%) to test your knowledge on the topics which have already been taught (several times) Essays (60%) --- Essay No. 1 (20%): A short review essay (3 pages) on one of the delivered reading assignments. --- Essay No. 2 (40%): A final essay (from 7 to 10 pages) on Japanese Diplomacy in the Meiji era. Choose at least one of the designated questions on which you will write the paper. It is needed for students to include their opinion/criticism on what I talked about in the lecture and/or to refer to my opinion on these topics. A few adjustments may be made depending on the size of the class. Method of Evaluation: Grading Methods: 1. Exam(End of the term examination: details to be announced during class.) 2. Reports(Term paper: details to be announced during class.) 3. Attendance & Class Participation (Attendance and participation in discussion are both essential. A mini-presentation is desirable yet not compulsory.) JAPAN'S POSTWAR RESURGENCE 2credits(Fall) 戦後日本の再生 2 単位(秋学期) The U.S. Occupation and its Legacy 講師 Lecturer HOLLEY, DAVID R. ホーリー, デイヴィッド R. Course Description: This course will examine the foundations of today’s Japan that were established during the U.S. occupation, with its early left-leaning idealism and subsequent shift to conservatism. The class will examine what life was like for Japanese in the early post-war years, the nature of the U.S. occupation, the relationship between Gen. Douglas MacArthur and Emperor Hirohito, the creation of Japan’s constitution and other issues that still affect Japan today. We will use as a textbook the Pulitzer Prizewinning book, “Embracing Defeat: Japan in the Wake of World War II,” which is a solid work of scholarship that is also highly readable and even entertaining in the drama of its story. Textbooks: John W. Dower, “Embracing Defeat: Japan in the Wake of World War II.” New York: W. W. Norton & Company Inc. 1999. Reference Books: John W. Dower, “War without Mercy: Race and Power in the Pacific War.” New York: Pantheon Books, 1993. Course Plan: 1. Overview of course. 2. Japanese life immediately after surrender. Economic misery. Displaced persons. Treatment of veterans. Reading: textbook chapter 1, “Shattered Lives.” 3. Democratization and the American imposition of reforms as "revolution from above.” Demilitarization. Reading: textbook chapter 2, “Gifts from Heaven.” 4. Suffering in the immediate post-war period. Hunger and psychological pain. The difficulties of life reflected in children’s games. Inflation. Reading: textbook chapter 3, “Kyodatsu: Exhaustion and Despair.” 5. The occupiers: Gen. Douglas MacArthur and the new American rulers. Competing analyses of Japan and the Japanese among the Americans. Reading: textbook chapter 6, “Neocolonial Revolution.” (We will cover all chapters in the textbook but some of them will be out of order.) 6. The Japanese response to American initiatives. Japanese leftist activism and the American shift to conservative policies. Attitudes toward MacArthur. Remorseful intellectuals. Impact of the Cold War. Reading: textbook chapters 7 and 8, “Embracing Revolution” and “Making Revolution.” 7. The role of Emperor Hirohito in the early post-war period and MacArthur’s use of him to achieve American goals. Reading: textbook chapter 9, “Imperial Democracy: Driving the Wedge.” 8. The remaking of Emperor Hirohito’s image. Reading: textbook chapters 10 and 11, "Imperial Democracy: Descending Partway from Heaven” and “Imperial Democracy: Evading Responsibility.” 9. The creation of Japan’s new constitution. Diverging attitudes of the Japanese public and the country’s political elite. American drafting of the constitution. Reading: textbook chapter 12, “Constitutional Democracy: GHQ Writes a New National Charter.” MODERN HISTORY OF DIPLOMATIC AND CULTURAL RELATIONS BETWEEN JAPAN AND THE WORLD 2credits (Spring) 近代日本の対外交流史 2 単位(春学期) Professor,Faculty of Law OHTA, AKIKO 法学部教授 太田 昭子 Course Description: The course aims to provide an introductory and comprehensive view of the history of diplomatic and cultural relations between Japan and the World in the latter half of the nineteenth century and the beginning of the twentieth century. A basic knowledge of Japanese history is desirable, but no previous knowledge of this particular subject will be assumed. A small amount of reading will be expected each week. Students are expected to make a short report on a research project of their own choosing and hand in a term paper of about 3,000 words (at least five pages, A4, double space) in July, and take the final examination. Reference Books: A book list will be provided in class. Course Plan: Basic Guideline 1. General Guidance Lecture 2. Japan and the World before the Opening of Japan 3. The Opening of Japan and international society in the 1850s and 60s 4. The First Treaty with the West: Lecture 5. The Analysis of the US-Japan Treaty of Peace and Amity: Presentation and Discussion 6. Subsequent treaties with the West: Lecture 7. Japanese Visits Abroad and their influence on Japan in the 1860s 8. The Changing Attitudes of Japan in the Bakumatsu and early Meiji Era 9. Western perception of Japan in the mid-nineteenth century 10. The Iwakura Mission (1): Background Lecture and Mini presentation 11. The Iwakura Mission (2): Mini presentation to be included 12. Japan and the World in the 1870s~1900(1):Lecture 13. Japan and the World in the 1870s ~ 1900(2):Presentation & Discussion 14. Japan and the World (1900 ~ 1930s):Lecture, Presentation & Discussion 70 JOURNALISM IN JAPAN 2credits(Spring) 日本のジャーナリズム 2 単位(春学期) Reporting, Writing and Analysis of the Media Lecturer HOLLEY, DAVID R. 講師 ホーリー, デイヴィッド R. Course Description: This course will examine the nature of journalism in Japan and provide a hands-on introduction to reporting and writing about Japan in English. Students will learn to write both feature and hard-news stories about Japanese society, culture, politics and economics. The course will examine various types of English-language journalism about Japan, both as models for student writing and as subjects for critiques. Students will not be required to read Japanese-language articles but the course will include discussion of how Japanese-language journalism is conducted. Class lectures will include such topics as Japan’s “kisha club” (reporters’ club) system; the differences and similarities among major Japaneselanguage dailies and how they compare to weekly magazines; the Englishlanguage press in Japan; major English-language wire services in Japan; the role of the Internet in Japanese and global journalism, and the changing economics of Japanese and global media. Class activities will probably include visits to one or two of the major English-language wire services in Tokyo. The course will also examine journalism job possibilities in Japan or overseas and discuss why non-journalists can benefit from understanding of how journalists work. As a key part of the course, students will do homework assignments that require interviewing people (either in English or in Japanese is OK) and using that material to write feature articles about Japan. The homework articles not only will be graded but also edited by the instructor as a key part of the learning process. In-class exercises will not be graded, but are intended purely as study activities. Textbooks: Reading materials will be distributed in class. Course Plan: 1. Overview of the course. Introduction of journalistic basics: the difference between feature and hard-news stories; accuracy; attribution; quotes; leads and kickers. In-class exercise of students interviewing other students and writing an article based on the interview. 71 諸 研 究 所 2. Analysis of a foreign newspaper’s feature article about Japanese society. In-class exercise of organizing and writing a feature story using material presented by the instructor that is taken out of order from another English-language feature about Japanese society. Discussion of story ideas for students’ first homework assignment. 3. Discussion of the advantages and disadvantages of Japan’s “kisha club” system. Analysis of a foreign newspaper’s hard-news article concerning Japanese society. In-class exercise of organizing and writing a hard-news story using material presented by the instructor. 4. Discussion of Japanese print media: the major daily newspapers, weekly magazines, other publications. Discussion of journalistic ethics. Inclass exercise of copyediting. 5. In-class exercise of organizing and writing a feature story using material presented by the instructor that is taken out of order from an English-language feature about Japanese society. 6. Discussion of Japanese television journalism. Analysis of a foreign newspaper’s feature article about Japanese politics. In-class exercise of organizing and writing a feature story on politics using material presented by the instructor. Discussion of story ideas for students’ second homework assignment. 7. Discussion of the English-language press in Japan, including newspapers such as “The Japan Times”and “Yomiuri Daily,” and the work of English-language wire services or foreign newspaper and magazine bureaus in Tokyo. Analysis of a foreign newspaper’s hard-news article about Japanese politics. In-class exercise of organizing and writing a hard-news story about politics using material presented by the instructor. 8. Discussion of Internet journalism. In-class exercise writing an article about Internet journalism based on material presented by the instructor. 9. In-class exercise writing a feature news story based on a mock news conference presented either by students or by the instructor. Discussion of story ideas for students’ third homework assignment. 10. Discussion of how the move of news reporting and advertising to the Internet affects the economics of traditional media companies. Discussion of journalistic ethics and how Internet journalism impacts ethical questions such as the degree of certainty journalists should have about the accuracy of material before it is presented to the public. In-class exercise writing a feature article concerning Japan’s economy. 11. Discussion of job opportunities in journalism. In-class exercise writing a hard-news article about Japanese business. 12. Discussion of why understanding journalism and the pressures that reporters face is valuable for non-journalists. In-class exercise of copyediting. Discussion of story ideas for students’ final homework assignment. 13. In-class exercise writing a hard-news article based on a mock news conference presented by the instructor. 14. Analysis of a foreign newspaper’s feature article about Japanese fine arts or traditional culture. In-class exercise of organizing and writing a feature story about Japanese culture using material presented by the instructor. 15. General review and discussion of themes covered in the course. Presentations by students about their future academic, personal or professional plans and goals. Lecturer's Comments to Students: Being in this class will be a bit like being a new employee of “The Japan Times” or some other English-language newspaper in Japan. The class and the homework should be fun and you should try to enjoy it. This is a good course for students who enjoy meeting new people or who would like to become more confident approaching and talking to strangers. Method of Evaluation: Four articles written as homework: 20% each Attendance and participation: 20% 10. The new constitution’s adoption by the Japanese parliament. Reading: textbook chapter 13, "Constitutional Democracy: Japanizing the American Draft.” 11. The Tokyo war-crimes trial. Japanese efforts to come to terms with the war. Reading: textbook chapters 15 and 16, “Victor’s Justice, Loser’s Justice” and “What Do You Tell the Dead When You Lose?” 12. Social problems early in the U.S. occupation. Black markets, prostitution and “kasutori” culture. Reading: textbook chapter 4, “Cultures of Defeat.” 13. Media, literature and language as Japan adjusts to post-war change. Reading: chapter 5, “Bridges of Language.” 14. The limits of American-dominated democracy. Impermissible discourse. Curbing the political left. Reading: chapter 14, “Censored Democracy: Policing the New Taboos.” 15. Economic recovery, the foundations of a prosperous Japan and the end of occupation. Planning a cutting-edge economy. Reading: Ch. 17 and Epilogue, “Engineering Growth” and “Legacies/Fantasies/Dreams.” Lecturer's Comments to Students: Today’s Japan cannot be understood without some knowledge of the interplay between U.S. occupation forces, the Japanese government, and the Japanese people in the early post-war years. The history of this period makes an extraordinary story. Students will be encouraged to speak out in class and express their opinions about these exceptional events. Method of Evaluation: Two essays: 35% each Attendance and participation: 30% JAPAN IN THE FOREIGN IMAGINATION 2credits(Spring) 英国と米国のマスコミに描かれた日本 2 単位(春学期) Lecturer KINMONTH, EARL H. 講師 キンモンス, アール H. A SOCIAL HISTORY OF POST-WAR JAPAN 2credits(Fall) 戦後日本の社会史 2 単位(秋学期) Lecturer KINMONTH, EARL H. 講師 キンモンス, アール H. Course Description: This course examines foreign (primarily Anglo-American) views of Japan, both contemporary and historical. Knowing the common and often highly distorted images of Japan and the Japanese, both positive and negative, presented in foreign mass media and popular culture is important to both Japanese and foreign students. These images have been and continue to be significant in Japan's diplomatic and economic relations with other countries. Moreover, the mechanisms that distort the foreign view of Japan also work to distort the Japanese view of foreign countries. Teaching students how to recognize distorted images of foreign countries and peoples is a major goal of this course. Lectures are supplemented by video and audio materials in addition to examples drawn from relevant foreign journalism about Japan. Textbooks: No textbook is used. Examples of foreign writing and foreign broadcasts pertaining to Japan will be made available via the web site for the course maintained by the instructor. Significant writing pertaining to each topic will be introduced and discussed in the lectures. Reference Books: Buruma, Ian Inventing Japan: 1853-1964 (Random House, 2004) Hammond, Phil Cultural Difference, Media Memories: Anglo-Japanese Images of Japan (Cassell, 1997) Johnson, Sheila K. The Japanese Through American Eyes (Stanford University Press, 1988) Schodt, Frederk L. America and the Four Japans (Stone Bridge Press, 1994) Wilkinson, Endymion Japan Versus the West: Image and Reality (Penguin, 1981) Zipangu Japan Made in U.S.A. (Zipangu, 1998) Course Plan: 1 Japan? Who's Japan? When? Where? 2 Cool Japan (1) - Japanese Pop Culture in Europe 3 Cool Japan (2) - Japanese Pop Culture in America 4 Cruel Japan (1) - The Legacy of War in America and Europe 5 Cruel Japan (2) - The Legacy of War in Asia 6 Sick Japan - Japanese Social Problems Seen from Afar 7 Bizarre Japan - The Extraordinary Made Ordinary 8 Concrete Japan - The Japanese Natural Environment 9 Gung Ho Japan - Japan as Number One 10 Frightening Japan -The Rising Sun Threatens America 11 Sexy Japan – Pink and Kink and in Japan 12 Disappearing Japan - The Baby Bust 13 Cramming Japan – The Examination Hell 14 Xenophobic Japan – The Hard Lot of Foreigners in Japan 15 Japan in the Japanese Imagination Lecturer's Comments to Students: Students are encouraged to collect and present examples of mistaken, perverse, or distorted images of Japan found in foreign media as well as similar images of Japan or foreign countries found in the Japanese media. Method of Evaluation: Students will be expected to write one short paper on some aspect the foreign image of Japan or the Japanese image of something foreign. There will be a final examination for the course based on the lectures. In principle the paper (report) and final examination are each weighted fifty (50) percent but in the case of students who miss lectures because of job hunting or those with special language problems, a different weighting may be agreed upon in consultation with the instructor. The examination will be based on the lectures, video materials, and handouts. Students will be free to consult their notes or copies of the handouts during the examination. Electronic and paper dictionaries are also permitted. Course Description: More than a half-century has elapsed since the end of the Pacific War. For most university students, this war is part of a distant past and references to prewar and postwar carry no special significance. In contrast, for those old enough to have experienced the Pacific War or its immediate aftermath, the terms prewar and postwar are very evocative and are part of the historical consciousness of many Japanese. This course attempts to answer three basic questions: 1) why is a distinction made between prewar and postwar Japan; 2) how was Japan changed by the Pacific War; 3) what has changed in the fifty-plus years the end of the war. The course also deals with the issue of inaccurate, distorted, and sometimes completely unfounded reporting on social issues and patterns in both foreign and domestic news media. Textbooks: There is no text book as such. Appropriate readings will be introduced in the lectures and made available through the web site maintained by the instructor. Reference Books: SUGIMOTO Yoshio, An Introduction to Japanese Society (Cambridge University Press, 2002). Other items will be introduced in lecture. ISBN: 9780521529259 Course Plan: 1 Introduction to the course – themes and issues 2 The uniquely unique Japanese (1) – from the outside looking in 3 The uniquely unique Japanese (2) – from the inside looking out 4 Postwar recovery – Japan during the reign of Douglas MacArthur 5 Income doubling and then some – social change on the road to becoming an economic super power 6 The 1980s bubble and its bust – one lost decade going on two 7 Japan's no longer bulging middle – class and ideology in postwar Japan 8 Labor pains – where have all the babies gone? 9 The examination hell frozen over – demographic change and college education in postwar Japan 10 Still more labor pains – where have all the good jobs gone? 11 Foreign Japan – immigrant labor and international marriage 12 Farming Japan – where have all the farmers gone? 13 Feminine Japan – three steps behind or stepping out? 14 Electronic Japan - Electronics, IT, and social change in Japan 15 Robotic Japan - Robots in the workplace, robots in the imagination Lecturer's Comments to Students: The lectures will often contain material not in the readings; attendance is important. Method of Evaluation: 1. Essay examination at the end of the term(50%) 2. Report on a subject chosen by the student(50%) The weighting of the examination and short paper may be adjusted to suit student needs, especially in the case of foreign students and those engaged in job seeking. IN SEARCH OF NEW CIVIC SOCIETIES 2credits(Spring) 新市民社会論 2 単位(春学期) Civic Engagement and the Power of Citizen Based Organizations Lecturer BOCKMANN, DAVE 講師 ボックマン, デイブ Course Description: “Civic Engagement” often used interchangeably with “Civil Society” refers to the participation of individuals and voluntary organizations (NGOs & NPOs) in the political and public sectors, including governmental decision-making. In this sense, civil society is well established in the U.S., less so in Japan. We will find out why. In this course we will examine civic engagement from several perspectives, globally and locally. We will examine civic engagement in the U.S. and Asia, where the focus will be on Japan, India and China. We 72 COMMUNITY DEVELOPMENT AMONG JAPAN'S DEPRESSED MINORITIES 2credits(Spring) 日本におけるマイノリティとコミュニティ開発:比較文化の視点 から 2 単位(春学期) GENDER, RELIGION, AND MINORITIES IN MODERN JAPAN : A COMPARATIVE CULTURAL STUDY BETWEEN JAPAN AND INDIA 2credits(Fall) 近代日本におけるジェンダー、宗教、マイノリティ:日印比較文 化の視点から 2 単位(秋学期) Cross-cultural Studies between Japan and India Lecturer NISHIMURA, YUKO 講師 西村 祐子 Course Description: This course intends to give a comparative cross cultural analysis between two prominent countries in Asia: Japan and India. Studying societies from the grassroots level at the bottom of social strata, students are required to analyze the relationship between the socio-cultural stigmas and politico-economic power hierarchies. Students will learn not only the problems, but also the transformations of these communities in the A comparative cultural study between Japan and India Lecturer NISHIMURA, YUKO 講師 西村 祐子 Course Description: Comparing Japan and India, this course studies views from marginalized people in both countries. Students who have not studied 73 諸 研 究 所 21st century. What are the changes and how are these changes taking place? The first six classes will discuss issues related to Japan’s ExUntouchables (Burakumin), the urban poor (the homeless, internet café refugees, flophouse district residents, ethnic minorities such as resident Koreans, the Ainus, Okinawans and the recent immigrant minorities from overseas. The second component of the course will discuss India’s depressed minorities particularly the Ex-Untouchables and the Excriminal tribes, women, slum dwellers and the poor in rural areas. What are the problems surrounding them and how are these issues being dealt with by the government and NGOs? What are the keys to solve the problem? This course intends to provide students with a socio-cultural understanding necessary to understand social change in societies. Textbooks: Japan's Minorities: The Illusion of Homogeneity, ed. by M. Weiner, Routledge, ISBN0415130085 Civic Engagement in Contemporary Japan: Established and Emerging Repertoires, eds. by Henk Vinken, Yuko Nishimura et. al., Springer1441915036 Reference Books: Karner, C. Ethnicity and Everytay Life, Routledge, 2006. Edward, L. In Spite of The Gods. Abacus, 2006. Pekkanen, R. Japan's dual civil society: members without advocates, Stanford Univerity Press, 2000. Course Plan: 1. Japan’s Depressed Minorities : An Overview 2. Japan’s Ex-Untouchables 3. Community Development among the Ex-Untouchables before and after the World War II 4. Japan’s Minorities(1): Ainus, Okinawans, resident Koreans, and migrant workers. 5. Japan’s Minorities(2): Ainus, Okinawans, resident Koreans, and migrant workers. 6. Japan's Flophouse (doya-gai) Neighborhoods 7. Japan’s Urban Poor 8. Nikkeijin; Japan's immigrant population 9. Untouchable communities outside of Japan (1): Europe 10. Untouchabile communities outside of Japan (2): Asia 11. India’s Ex-Untouchables and Their Histories(1) 12. Community Development among the Slum Dwellers: Self-Help Groups and NGOs: Japan and India 13. Indian Women and Untouchability: The Pure and the Impure 14. Social Change Movement in India and Japan(1) 15: Social Change Movement in India and Japan(2) Lecturer's Comments to Students: In the first class, you will be given a password to have access to my online studies course. This will give access to online reading references, reading materials, PPTs used in the class etc. And you will be asked to write comments directly online after each class. This will be considered as part of class evaluation. Term paper should also be submitted to this online site. the site: http://development.b1b2.org/moodle/ Password : shall be informed in the class. Method of Evaluation: Attendance & Class participation (including your comments given online ): 35% term paper: 65 % will see how the struggles by minorities, women and the poor for equal rights alters the relationships of power and how environmental organizations are playing a leading role in the efforts to stop global warming. Textbooks: There is no textbook for this course, however, the reference books below will be used Reference Books: Civic Engagement in the U.S. Alexis de Tocqueville, 1993, Democracy in America, Penguin Classics Krezmann & MacKnight, 1993, Building Communities from the Inside Out. Northwestern Univ. Press Diers, J. 2004, Neighborhood Power: Building Community the Seattle Way. Univ. of Washington Press Civic Engagement General: Putnam, R. 1993 Making Democracy Work: Civic Traditions in Modern Italy. Princeton Univ. Press Civic Engagement in Japan: Kingston, J. 1998 Japan’s Quiet Transformations. Routledge Yamamoto T., et al. 1999 Deciding the Public Good: Governance and Civil Society in Japan. Japan Center for International Exchange Pekkanen, R. 2006 Japan’s Dual Civil Society: Members without Advocates. Stanford Univ. Press Course Plan: 1. Introduction: The Battle of Seattle, the WTO, and the Meaning of Civil Society 2.“Dead White Men”: The Historical Roots of Civil Society 3. Citizenship and Public Works 4. Case Study: Community Development in a Seattle Neighborhood 5. Community Organizing: How mass based organizations are built from the ground up 6. Chonaikai – Japanese Neighborhood Associations 7. Volunteering, Charitable Giving and Civil Society in Japan 8. The State and Civil Society: Why have strong civil society networks and mass-based organizations grown in the U.S. and not in Japan? 9. Civil Society in India 10. Civil Society in China 11. The “growing” NPO movement in Japan 12. Bowling Alone: Social Capital and Civil Society 13. Globalization and Civil Society 14. Civil Society and Democracy 15. Wrap-up Session Lecturer's Comments to Students: You will be asked to write an academic paper about one of the topics or one of the historical figures covered by this course. A draft paper must be submitted by week seven; the final paper is due by week 14. You may also be asked to periodically submit a one paragraph summary of the classroom discussion/lecture. Method of Evaluation: 1. Exam 2. Reports (60%) 3. Attendance, Participation(40%) 4. Other 9. Minority women 10. People from buraku 11. The Ainu 12. Okinawans/Ryukyuans 13. Presentations on the research project 14. Ethnic diversity and social integration 15. Conclusion: rethinking Japanese society Lecturer's Comments to Students: The class is conducted entirely in English. Much of classroom activity is devoted to oral presentations and discussion. Students are expected to read the assigned materials beforehand and to participate actively in the class. Method of Evaluation: Evaluation will be based on participation in classroom discussion (20%), a group presentation (15%), a mid-term essay of 400+ words (15%), a term paper of 1,800+ words (35%), and other reading/writing assignments (15%). about Indian society are also welcome. Class, caste, and gender are used as key elements to understand globalizing Indian society which are deeply connected to religion and politics. We will also study gender relations in Japan comparing it with India. Key issues such as India's Dalits (the exUntouchables),women and religion, religion and politics, disparity between urban and rural areas will be discussed in both countries. In the final lecture, we will focus on modernity and minority issues in Asia. Textbooks: Reading materials will be given via online studies site. Reference Books: Das Guruchan 2004 India Unbound, Penguin Books. Harriso J. & Corbridge S. 2003 Reinventing India, Oxford Univ. Press. Shmuel N. Eisenstadt 1996 Japanese civilization: a comparative view, Univ. of Chicago Press. Vinken & Nishimura et. al. 2010 Civic Engagement in Contemporary Japan, Springer. Course Plan: 1. India's Diasporas and Gender 2. India's Diasporas and Family 3. Japan's Minorities in pre-Modern History 4. Japan's Minorities in Modern History 5. India and its Minorities(1) 6. India and its Minorities(2) 7. Class, Gender, and Untouchability in Japan 8. India and Its Post-colonial Reservation Policies 9. Who are Burakumins in Japan? 10. Caste, Kinship, and Gender in India 11. Gender and Marriage Market in Japan 12. Gender and Class in Japan 13. Dowry and Marriage Market in India 14. Religion, Politics, and Globalization in India 15. Epilogue: Japan and India in Globalizing World Lecturer's Comments to Students: I use audio-visual materials in almost every class (DVDs, PPTs, internet sites). You will be given a password to my online study course in the first class which will give you access to rescind materials, my class PPT presentations etc. You must also write comments directly on the site after each class. Websie: http://development.b1b2.org/moodle/ password will be given in the class. Method of Evaluation: Attendance + Online comments : 35 % Term paper: 65 % INTERCULTURAL COMMUNICATION 1 2credits(Spring) 異文化コミュニケ-ション1 2 単位(春学期) Seen from Japanese communication patterns Lecturer TEZUKA, CHIZUKO 講師 手塚 千鶴子 Course Description: This course has three interrelated purposes. The first is to help students learn some essential elements of Japanese psychology and culture, and their implications for communication patterns of Japanese people both among themselves and in intercultural settings. The second is to help students to examine both difficulties/challenges and excitements/joys of intercultural communication by learning key concepts and issues of intercultural communication. The third is to facilitate both Japanese and international students’ on-going intercultural communication both by increasing self-awareness of how their respective cultures affect their communication patterns and by arranging them to learn to work together successfully on group projects which will serve as testing grounds for their intercultural communication. Textbooks: No designated textbook and handouts will be distributed. Reference Books: Japanese culture and behavior: selected readings by Takie Lebra & William Lebra Japanese patterns of behavior by Takie Sugiyama Leba An introduction to intercultural communication by John C. Condon & Fathi Yousef Intercultural communication :a reader (6th edition) by L.A.Samovar & R.E.Peter Course Plan: 1. Orientation: what is intercultural communication? 2. The impact of globalization for Japanese from intercultural communication perspective 3. Conformity pressure vs. individualism in Japanese culture and its implications for Japanese communication styles 4. What puzzles you about Japanese culture and society ? Orientation to Group Projects 5. Understanding Japanese culture through examining mother-child relationship pictures and how to have good intercultural communication in class 6. Culture as mental software, functions of culture, and communication 7. ‘Amae’ psychology: prototype and definition of ‘Amae’ The formation of group projects 8. How ‘Amae’ psychology gets translated into Japanese communication patterns? 9. How to overcome difficulties in intercultural communication: attribution and empathy 10. Progress report on the group project presentation 11. The Concept of ‘Sunao’ and its implications for Japanese communication styles? MULTIETHNIC JAPAN 2credits(Fall) 多民族社会としての日本 2 単位(秋学期) Associate Professor,Faculty of Economics KASHIWAZAKI, CHIKAKO 柏崎 千佳子 経済学部准教授 Course Description: This course introduces students to 'multiethnic Japan'. Although Japanese society is often portrayed as ethnically homogeneous, its members include diverse groups of people such as the Ainu, Okinawans, zainichi Koreans, and various 'newcomer' immigrants. In this course, students will learn about minority groups in Japan and their relations with the majority 'Japanese' population. The goal of this course is to acquire basic knowledge and analytic tools to discuss issues concerning ethnic relations in Japan and elsewhere. Textbooks: Reading materials consist of excerpts from a variety of sources and will be provided by the instructor. Course Plan: 1. Introduction to the course 2. Is Japan ethnically/culturally homogeneous? 3. Theories of ethnic relations 4. Zainichi Koreans: past and present 5. Zainichi Koreans: identity formation 6. The Chinese: old-timers and newcomers 7. Visa overstayers and their families 8. Nikkei South Americans 74 10. Information control over the Manhattan Project and the effects of the atomic bombing in U.S.A. 11. Relative silence and lack of anger on the part of the Japanese about the atomic bombing: censorship and cultural/social factors 12. Revisiting the Enola Gay exhibit controversy: why the planned exhibit containing the victims’ perspective was cancelled? 13. Pursuing a constructive dialogue about the bombing through the exhibition of Hiroshima Murals in China and U.S.A.: a case of intercultural dialogue of Toshi Maruki 14. Pursuing a constructive dialogue about the bombing in 1990’s: multinational recitation play,Tombo ga Kieta Hi,(The Day the Dragonfly Disappeared) in Japan and American children’s Peace Project in Albercurkee 15. Wrap-up session: what can we do to have a constructive dialogue in the globalizing world when President Obama envisions nuclear-free world Lecturer's Comments to Students: Please participate in discussion actively, sharing your opinions openly so that we will learn from each other across cultural borders. Method of Evaluation: Grading will be based on attendance, participation in class discussion, homework and final term paper. Questions/Comments: Contact address and office hour to be announced in the first (orientation) session. JAPANESE PERCEPTION OF THE ATOMIC BOMBING 2credits(Fall) 日本人は原爆をどううけとめてきたか 2 単位(秋学期) JAPANESE PSYCHOLOGY IN CONTEMPORARY JAPAN(1) 2credits(Fall) 日本人の心理学(1) 2 単位(秋学期) in pursuit of a constructive dialogue Lecturer TEZUKA, CHIZUKO 講師 手塚 千鶴子 Conflict Management Lecturer TEZUKA, CHIZUKO 講師 手塚 千鶴子 Course Description: This course has two objectives. The first goal is to give students an overview of the distinctive features of Japanese perception/memories of the atomic bombing embedded within a larger context of Japanese memories of the World War II mainly through such diverse resources as hibakusha cinemas, the atomic bombing literature, testimonies of ordinary hibakusha and the debate over the central cenotaph of Peace Memorial Park. In doing so, the American counterpart will be also presented. The second objective is to encourage students to explore ways to develop a constructive dialogue between Japan and U.S.A. and other countries from intercultural communication perspectives after discussing the cases of similar efforts in the recent past. Textbooks: no text book and nesseary materials to be distributed in class. Reference Books: Living with the bomb: American and Japanese cultural conflicts in the nuclear age, edited by Laura Hein and Mark, Selden, M.E.Sharp, 1997. Embracing defeat: Japan in the wake of World War II by John W. Dower, W.W.Norton, 1999. Japan in war and peace: selected essays by John Dower, The New York Press, 1993. Course Plan: 1. Orientation 2. A new trend in discussing the atomic bombing issues through the recent documentary films from a global perspective 3. The Enola Gay exhibit controversy 4. Tragic and triumphal narratives of the atomic bombing and the World War II in Japan and the U.S.A. 5. Japanese perception of the atomic bombing seen through the hibakusha cinemas 6. Japanese perception of the atomic bombing seen through Japanese literature and the cartoon serial of Baerfoot Gen 7. How ordinary hibakusha citizens of Hiroshima and Nagasaki remember and narrate their experiences 8. The debate over the central cenotaph in front of the Peace Memorial Park in Hiroshima 9. The making of an official narrative of the atomic bombing and the Stimson article of Harpers’ in 1947 Course Description: This course is designed to explore how Japanese manage interpersonal conflict both among themselves as well as in interaction with foreigners, and its implications for Japanese society which is becoming more multicultural in this accelerated globalization age. Though a Western notion of conflict claims that conflict is inevitable yet not necessarily bad, the Japanese society has been described to believe in its self image as a conflict-free society and to abhor and avoid interpersonal conflicts at any cost. With this apparent contrast in mind, students will learn characteristics of Japanese conflict management strategies, their cultural and social psychological background, and the challenges for both Japanese and foreigners in trying to creatively deal with intercultural conflicts. And students will be asked to take some psychological measures related to conflict/anger and drawing/collage work for self-reflection.. Textbooks: No designated textbook and handouts will be distributed. Reference Books: Conflict in Japan edited by Ellis Krauss, Thomas Rohren, and Patricia G.Steinhoff, University of Hawaii Press, 1990. Japanese Culture and Society: model of interpretation edited by Kreiner and Olscheleger, Monographien 12, Deutschen Institute fur Japanstudien der Philipp-Franz-von-Siebold-Stiftung, 1996. Das Wesen von Naikan: the essence of NAIKAN 内観の本質edited by Prof. Akira Ishii/Shaku Yoko Joseh Hartl (Hrsg.), altes Wissen, neue Wege, 2000. (a book in German, English and Japanese) Course Plan: 1. Orientation 2. Self exploration of our conflict management style by test-taking and drawing work 3. Harmony Model vs. Conflict Model of Japanese Society and brief orientation to writing conflict episode journal 4. How Japanese express or not express anger 5. Cross cultural comparison of how people deal with anger through the fairy tales :the Frog King and the Twilight Crane 6. Reflecting on the above comparison through drawing/collage and discussion 75 諸 研 究 所 12. Comparing concepts of self between individualistic cultures and collectivistic cultures and its implications for intercultural communication between the two 13. Group project presentation 1 14. Group project presentation 2 15. Wrap-up session: Reflection and thinking beyond class for our intercultural communication Lecturer's Comments to Students: You are strongly encouraged to do risk-taking by sharing your opinions and feelings. Thus contributing to class by active participation in pairwork, group work and class discussion is a must, as the instructor believes that students learn a great deal from their classmates. As group projects require your time and energy, your commitment to your group project is essential take so much time and energy in and outside of class, students’ commitment to this class is essential. You will never fail to learn a great deal from this exciting intercultural learning experience. Method of Evaluation: To be based on the combination of reports including a final term paper, attendance, class participation, and final group project presentation. Questions/Comments: You are welcome to ask questions or to consult with the instructor in person during the office hour (to be announced at the first session) or through (to be announced at the first session.) 8. Transformation of Amae in contemporary Japanese families seen through children’s drawings of meals and HTP test 9. Cross cultural research on Amae: universality and culture specificity 10. An American expatriate’s response to Amae interaction in Japan 11. Amae in multicultural counseling cases in Japan . 12. Functions of healthy Amae: social support ? 13. Amae and aggression from cross cultural perspectives 14. What do foreigners gain by learning about the Japanese concept of Amae ? 15. Wrap-up session: reflecting on challenges for both Japanese and int’l students Lecturer's Comments to Students: Students who are willing to participate actively in class are most welcome. Students are strongly encouraged to engage actively in pair work, a small group discussion and class discussion. Students are expected to complete reading assignment before coming to class. Method of Evaluation: To be based on the combination of reports including a final term paper, attendance, and participation Questions/Comments: You are welcome to ask questions or to consult with the instructor in person during the office hour (to be announced at the first session) or through e-mail (to be announced at the first session.) 7. Japanese cultural values underlying non-confrontational strategies in dealing with interpersonal conflict 8. Mini-Naikan experience in class as one Japanese culture-bound selfreflection method 9. Naikan, ‘Urami’, and how we can overcome ‘Urami’ 10. Cross cultural comparison of conflict management between college students from U.S.A. and Japan 11.. A case study of intercultural conflict around the Ehimemaru incident 12. Intercultural conflicts experienced by int’l students studying in Japan 13. Japanese conflict management seen from a perspective of a bicultural writer, Kyouko Mori. 14. How to make use of anger and interpersonal conflicts creatively 15. Wrap-up session Lecturer's Comments to Students: Students who are willing to participate actively in class are most welcome. Students are strongly encouraged to engage actively in pair work, a small group discussion and class discussion. Students are expected to complete reading assignment before coming to class. Method of Evaluation: To be based on the combination of reports including a final term paper, attendance, participation in class. Questions/Comments: You are welcome to ask questions or to consult with the instructor in person during the office hour (to be announced at the first session) or through e-mail (to be announced at the first session.) CROSSING BORDERS:ADAPTING TO JAPAN AND ADAPTING TO THE WORLD 2credits(Spring) 日本文化への適応、世界への適応 2 単位(春学期) JAPANESE PSYCHOLOGY IN CONTEMPORARY JAPAN(2) 2credits(Spring) 日本人の心理学(2) 2 単位(春学期) Learning from life abroad: Adapting to Japan and Adapting to the World Lecturer SHAULES, JOSEPH 講師 ショールズ, ジョセフ ‘Amae’ Reconsidered Lecturer TEZUKA, CHIZUKO 講師 手塚 千鶴子 Course Description: This class is designed for anyone who is interested in living abroad. It focuses on the process of adapting to life in another country. We learn about the experiences of foreigners getting used to life in Japan and of Japanese adapting to life in other countries. We will learn that there are stages of cultural adaptation: resistance, acceptance and adaptation. We will see that experiences abroad can be either deep or shallow. We will learn about the impact of living abroad on our values and identity. We will see that simply living abroad does not guarantee a positive experience. The ultimate goal of this course is for students to better understand their own cultural learning process, so that they can get the most out of their experiences in Japan or any other country. Class will be discussion-based and students will compare their experiences to those of other students. Textbooks: The Beginner’s Guide to Deep Culture: Beneath the Surface, (2010), Shaules, Intercultural Press, Boston and London Reference Books: Deep Culture: The Hidden Challenges of Global Living, by Joseph Shaules, Multi-lingual Matters, 2007 Course Plan: 1. Introduction – defining the intercultural experience 2. Surface and deep experiences 3. success and failure abroad 4. adaptation and the brain 5. culture shock 6. Student presentations 7. Resistance 8. Acceptance 9. Adaptation 10. Adaptation and identity 11. Marginality and Life issues abroad 12. Personal growth and deep culture learning 13. Deep culture clash and Cash 14. Student presentations 15. Final exam Course Description: This course is designed to reconsider comprehensively the concept of ‘Amae’ which was first introduced as a key concept for understanding Japanese psychology by Dr. Doi, as the Japanese society itself has undergone a considerable change under the influence of the globalization since then, and because there has been the accumulated theoretical, speculative or empirical research including cross cultural one which shows the existence of Amae outside of Japan. Therefore, this course will explore answers to the following questions: 1) is Amae still a key concept for understanding Japanese psychology ?, 2) how the expression and satisfaction of Amae needs is transformed in contemporary Japan, 3) to what extent and in what form Amae is found among people across cultures, and 4) what kind of challenges and/or benefits this Japanese concept can give to those people who do not find the exact equivalent in their mother tongues. Textbooks: No designated textbook and handouts will be distributed. Reference Books: The Anatomy of Dependence by Takeo Doi, Kodansha International, . 1973. The Anatomy of Self by Takeo Doi, Kodansha International, 1986. Dependency and Japanese Socialization by Frank A. Johnson, New York University Press, 1993. Course Plan: 1. Orientation 2. Drawing task of “my relationship with my mother in my childhood” 3. Multiple definitions of Amae 4. Understanding Amae through visual images and stories: comparison of ‘Peanuts’ and ‘Doraemon’ 5. Healthy Amae interaction: mutuality and reciprocity in Japanese social relationships 6. Transformation of Amae in contemporary Japanese companies 7. Transformation of Amae in contempory Japanese families seen through empirical research 76 Lecturer's Comments to Students: This class is suitable for Japanese and non-Japanese students. There will be a lot of opportunity to talk about your cultural experiences and discuss with other students about theirs. Method of Evaluation: 1. Written final exam(30%) 2. Student presentations(20% X 2 = 40%) 3. Attendance, Participation(30%) FOREIGN RELATIONS OF JAPAN 2credits(Spring) 日本の対外関係 2 単位(春学期) Japanese Diplomacy toward International Community Lecturer ABE, TADAHIRO 講師 安部 忠宏 DEEP CULTURE DIFFERENCE : UNDERSTANDING JAPAN THROUGH CROSS-CULTURAL COMPARISON 2credits (Fall) 異文化比較を通じての日本理解 2 単位(秋学期) Understanding Japan through Cross-Cultural Comparison Lecturer SHAULES, JOSEPH 講師 ショールズ, ジョセフ Course Description: Culture has a visible side – food, clothing, architecture – and a hidden side of unconscious beliefs, values and assumptions. In this class we will explore the “deep culture” of Japan by comparing its deep culture patterns with those of other places. We will focus on cultural comparison in 10 key areas of deep culture. The ultimate goals of this course are for students to 1) learn about deep culture patterns in Japan and other countries, 2) gain a deeper understanding of culture’s unconscious influence over us, 3) learn how get more out of our intercultural experiences, and 4) reflect on our own cultural values and assumptions. The focus is on how cultural difference is experienced, not simply how to describe it from a historical or social perspective. This class is suitable for Japanese and non-Japanese students. Textbooks: A reading packet will be provided for download by the teacher. Reference Books: Deep Culture: The Hidden Challenges of Global Living, by Joseph Shaules, Multi-lingual Matters, 2007 The Beginner’s Guide to Deep Culture: Beneath the Surface, (2010), Shaules, Intercultural Press, Boston and London Course Plan: 1. First class – The deep culture of Japan 2. The cultural onion and cultural dilemmas 3. loyalty (individualism and collectivism) 4. respect (ascribed and achieved status) 5. fairness and efficiency (particularism and universalism) 6. managing emotions / space 7. In-class presentations 8. inner / outer directed, inner / outer truth 9. time / past and future 10. Gender 11. Introducing cultural research 12. Survey results 13. Analyzing deep culture difference 14. In-class presentations 15. Final exam Lecturer's Comments to Students: This class is suitable for Japanese and non-Japanese students. In this class, students will not simply learn theory. They will be expected to reflect on and discuss their intercultural experiences. Cultural understanding requires lived experience. Deep understanding of cultural difference involves personal growth and self-understanding. The instructor is passionate about the material. Method of Evaluation: 1. Final Written Exam (30%) 2. Two oral presentations (20% X 2 = 40%) 3. Attendance, Participation(30%) Reference Books: ・Gilpin,Robert ; " The Political Economy of International Relations " (Princeton University Press) ・Smith,Steve ; " Foreign Policy " (Oxford University Press) ・Kissinger,Henry ; " Diplomacy " (Harper & Brothers) ・Pyle,Kenneth ; " Asia Policy " (The National Bureau of Asian Research) ・Ministry of Defense ; " Defense of Japan 2010 " (Urban Connection Pub.) Course Plan: Day1: Guidance 2: Multi-Faceted Structure of the International Relations 3: International Security System 4: International Economic/Trade/Finance System 5: Disarmament and Non-Proliferation 6: Japanese diplomacy in a historical perspectives (1) 7: Japanese diplomacy in a historical perspectives (2) 8: An Ambassadorial View on International Relations 9: Foreign Policy Decision Making Process 10: Japan-Asia & Pacific Relations 11: Japan-US Relations 12: Japnese diplomacy to the Central Asia and the Caucasus 13: Japanese relations with the Middle-Eastern Countries 14: Japan-Europe Relations 77 諸 研 究 所 Course Description: At the beginning of the 21st century, it was expected that we could finally materialize real peace and prosperity in the international community where the global security structure under the cold-war regime had been turned into the post-Cold-War regime. The reality, however, proved to be to the contrary so far: The international community is exposed to various types of threats impeding the global peace, such as the international terrorism, illegal development of nuclear arms, nuclear proliferation, regional conflicts, human atrocity, infringement of human rights, environmental degradation, etc. Because of this, the member of the international community is more required to work closely together in order to tackle such issues in an effective manner. Traditional type of problems in the field of security and economy also exist. People are living still in the age of uncertainty. It is indispensable for us, under these circumstances, to understand international relations as a part of our daily lives so that we can work out better solutions to them. We need to think about our future in a comprehensive manner, based on an accurate knowledge on the reality of the multi-dimensional, multifaceted international relations, built upon various sorts of causalities among various players and factors evolving economies, politics and security considerations. Japan, as a pacifist nation in the Asia-Pacific region, has been trying to be a part of the international efforts made in line with these understanding, aiming at realizing global peace and prosperity eventually. So, in this course, we may consider the international relations from wider perspectives, mostly including the Japanese foreign policy, from its historical experiences to various concrete policies and measures taken with regard to the individual international issues and so forth. Textbooks: ・ Nye, Joseph ; " Understanding International Conflicts ---- An Introduction to Theory and History " (Pearson Education Inc). ・ Lincoln, Edward ; " Japan's New Global Role " (The Brooking Institute) ・ McWilliams, Wayne ; " The World since 1945 - A History of International Relations " (Lynne Rienner Publishers) ・Mingst, Karen ; " Essentials of International Relations " (W.W.Norton ) 15: An Ambassadorial View on International Relations (* This course plan is subject to change ) Lecturer's Comments to Students: Since this course occasionary touches on "case studies" of international relations, students are required to take interest in daily evolvemant of various international issues. Method of Evaluation: ・Writing Assignment: Submission of Reports is to be required. ・ Attendance and Class Participation: Participation to the class and attitude for discussion to be evaluated. (xiv) Sub-prime loan problem; Its Causes and Consequences (xv) Monetary Policy of Japan, Zero Interest Rate Policy and Quantitative Easing Policy Guest speakers will give their lecture based on their speciality. Method of Evaluation: Course Evaluation, Class participation (summary of each lecture) and the final examination Questions/Comments: Please ask questions and comments at the end of each class. Professors will receive your comments and questions at the end of each lecture. NEW CHALLENGES FOR THE JAPANESE ECONOMY 2credits(Fall) NEW CHALLENGES FOR THE JAPANESE ECON OMY 2 単位(秋学期) MONETARY AND FISCAL POLICY 2credits(Spring) MONETARY AND FISCAL POLICY 2 単位(春学期) Professor,Faculty of Economics YOSHINO, NAOYUKI 経済学部教授 吉野 直行 From the Perspective of Practitioners (プライスウォーターハウスクーパースジャパン寄附講座) Professor,Faculty of Economics GREVE, TAKAKO 経済学部教授 グレーヴァ 香子 Professor,Faculty of Economics NAKAMURA, SHINSUKE 経済学部教授 中村 慎助 Guest Professor KOBAYASHI, KEIICHIRO 特別招聘教授 小林 慶一郎 Course Description: Offered to PCP students in the 4th year, undergraduate students in the Faculty of Economics, students in the Graduate School of Economics and exchange students affiliated with the International Centre This class is financially supported by the Nomura Holdings Company. Speakers are invited from outside the faculty of economics at Keio University, to lecture in English. Their lectures will be given from 10;45-12;00AM and students write their summary of the lectures between 12;00-12;15. Evaluation is based on the summary which students must submit after each lecture and the final examination. The lecture topics and the affiliated institutions of planned speakers are as follows: Japanese monetary policy, historical perspectives Japanese financial regulatory policy the behaviour of private banks (Private sector bank) The role of capital markets in Japan (Investment bank) Activities of foreign financial institutions in Japan (Foreign financial institution) The role of FSA (Financial Services Agency) International Finance of Japan (Ministry of Finance) The Asian Financial Market and the role of Japan (Ministry of Finance) The Japanese Government Bond Market (Securities House) Fiscal Policy of Japan (Ministry of Finance) Tax Policy of Japan (Ministry of Finance) Central and local government relations in Japan Postal privatisation and the Fiscal Investment and Loan Program Textbooks: Each speaker will use their own Power points of hand outs. As for your general reading, Reference Books: 吉野直行(編)『英語で学ぶ日本経済』有斐閣 Naoyuki Yoshino edition, The Postwar Japanee Economy (2010) Yuhikaku Publishing Company. Course Plan: (i) Japanese monetary policy, historical perspectives (Bank of Japan) (ii) Japanese financial regulatory policy (Bank of Japan) (iii) Monetary policy and the behaviour of private banks (Private sector bank) (iv) The role of capital markets in Japan (Investment bank) (v) Activities of foreign financial institutions in Japan (Foreign financial institution) (vi) The role of FSA (Financial Services Agency) (vii) International Finance of Japan (viii) The Asian Financial Market and the role of Japan (Asian Development Bank Institute) (ix) The Japanese Government Bond Market (Securities House) (x) Fiscal Policy of Japan (Ministry of Finance) (xi) Tax Policy of Japan (Ministry of Finance) (xii) Central and local government relations in Japan (xiii) Postal privatisation and the Fiscal Investment and Loan Program Course Description: The objective of this course is to discuss most up-to-date topics of Japanese economy, its problems and future perspectives. We invite prominent Japanese and international practitioners to give lectures and lead the discussion with students. Textbooks: None. Reference Books: To be announced in the class. Course Plan: The topics included are as follows. (The actual sessions may not be in this order.) The role of consulting business in Japanese economy. Frontiers of restructuring of businesses. Frontiers of M & A. Information as an asset: the importance of information security. Corporate performance management. Post merger integration. International accounting and management. The role of regional development and family businesses. Financial crisis and the perspectives of new financial monitoring. Globalization and tax systems. Auditing and disclosure as market infrastructure. Importance of IT in management. Method of Evaluation: Attendance, class participation and exam score. Questions/Comments: Please come to the teachers before or after the class. JAPANESE ECONOMY 2credits(Fall) ジャパニーズ・エコノミー 2 単位(秋学期) Professor,Graduate School of Business and Commerce 商学研究科教授 KASHIWAGI, SHIGEO 柏木 茂雄 (フジタ・チェアシップ基金) Course Description: The objective of this course is to discuss and understand the developments in the Japanese economy and its policies from a global perspective. The course will provide opportunities for students, especially for those coming from abroad, to examine various policy issues that have arisen in Japan in the last three decades. This course will also provide opportunities for Japanese students to look at their own economy from a global perspective. The focus of the discussion will be less on theoretical and empirical aspects and more on understanding economic, political, social 78 JAPANESE SOCIETY AND BUSINESS 2credits(Fall) 日本の経営 2 単位(秋学期) Associate Professor,Faculty of Business and Commerce UMEZU, MITSUHIRO 梅津 光弘 商学部准教授 Course Description: Goal: In this course, we will analyse contemporary Japanese society and business from an ethical perspective. Through lecture and case discussion, I would like to find a balancing point of culturally contextualized management and globally acceptable norms for future international business. Also, I would like to discuss the strong points of Japanese Style Management which could be transferable to other cultures, and the weak points which would be universally unacceptable. Method: First, I will highlight the historical and theoretical aspects fundamental to analyzing Japanese society and business from an ethical perspective. Then I will assign you to read short cases which describe recent incidents that have caused public controversy both in Japan and elsewhere. Textbooks: 1) Reischauer, E.O. The Japanese Today: Change and Continuity. The Belknap Press of Harvard University Press, 1988. 2) Handouts Course Plan: Session 1 Geography, Climate and Demography of Japan [R:Ch 1-3] Session 2 Historical Orientation of Japan [R:Ch. 4-6, 7-11] Session 3 Interpretation of Contemporary Japan 1 [R:Ch. 12-13, Handouts 1] Session 4 Interpretations of Contemporary Japan 2 [R:Ch. 12-13, Handouts 2] Session 5 Interpretations of Contemporary Japan 3 [R:Ch. 14-15, Handouts 3] Session 6 Interpretations of Contemporary Japan 3 [R:Ch. 14-15, Handouts4] Session 7 Midterm Exam. INTERNATIONAL COMPARISON OF MANAGEMENT SYSTEMS 2credits(Fall) 国際経営比較 2 単位(秋学期) Pros and Cons of Japanese and American Management Systems Lecturer YOSHIDA, FUMIKAZU 講師 吉田 文一 Course Description: This course aims to clarify the differences between the Japanese management system and the American system. Over the last two decades, the appraisal of Japanese management has fallen sharply from a high level during the 1980s, while the evaluation of American management has risen equally sharply. In particular, in the “post-bubble” period in Japan, there is a strong tendency to criticize the domestic management system, and praise American-style management nationwide. This raises a major question: how can the appraisal of a well-established management system change so uncritically in a stable and peaceful society ? We will discuss this issue in order to understand the significance of management systems. Based on this understanding, we examine the current issues that both systems face today. Textbooks: No particular textbook will be used. Reference Books: Appropriate readings will be suggested in conjunction with the lectures. Course Plan: 1. Introduction to the course 2. Multinational Corporations, the main subject of the course 3. Preconditions for Japanese management system 4. Japanese at work : video and discussion 5. Lifetime employment system (1) advantages and disadvantages 6. Lifetime employment system (2) subsystems and international comparison 7. Seniority system 8. Top management 9. Decision making process Session 8 Japanese Industrial Policy [R:Ch. 32-33、Case No.1] Session 9 Japanese Corporate System 1 [R:Ch.33-34 Case No.2] Session 10 Japanese Corporate System 2 [Case No.3] Session 11 Japanese Employment System [Case No.4] Session 12 Japanese Management System: Human Relationship [Case No.5] Session 13 Japanese Business in Transition: Community [Case No.6] 79 諸 研 究 所 10. Case study of a Japanese company in the USA (video) 11. Discussion based on the above video 12. Corporate philosophy and underlying strategy 13. Current issues of Japanese and American systems (1) employment system 14. Current issues of Japanese and American systems (2) organization 15. Concluding remarks Lecturer's Comments to Students: Students are strongly encouraged to contribute to the class by actively participating in class discussions. Based upon the lecturer's international management experience, including 12 years of overseas assignments, many cases of international transactions and negotiations will be provided to make this course more realistic, and to broaden students' understanding of global business. Method of Evaluation: Grading will be based on attendance, class participation, and a term paper. as well as historical background of specific economic issues confronting the Japanese people in recent years. Textbooks: Cargill, Thomas F. and Takayuki Sakamoto, Japan Since 1980, (Cambridge University Press, New York, 2008) Course Plan: ・Introduction and overview ・Historical background of the Japanese economy ・Economic and political institutions in the 1970s ・The “High-Water Mark” from 1980 to 1985 ・The bubble economy from 1985 to 1990 ・Economic and financial distress from 1990 to 2001 ・Why did the economic and financial distress last so long? ・Political economy of the fiscal program ・The Koizumi reform ・Corporate governance, labor practices and citizens’ life ・Japanese political economy in the new century ・Policies of the DPJ government ・Recent issues facing the Japanese economy Lecturer's Comments to Students: The course will consist of lectures and seminar-style class discussions, which are conducted entirely in English. There will be no pre-requisites for this course, but it would be advisable for students to have strong interest in the Japanese economy and some basic knowledge about macroeconomics. Students should take turns to make presentations on their assigned topics based on the textbook or other relevant papers. Students are expected to actively participate in classroom discussions. Students who are not comfortable in following the discussions and presenting their views in English are discouraged to take this course. Method of Evaluation: Evaluation will be based on attendance, class participation and preparation of a term paper written in English on a relevant topic to be submitted towards the end of the semester. cultural products. Among the companies we will examine will be Olfa, Pilot,Toraya and Molten. Students will explore the economic history of small businesses in Japan, the motivation for entrepreneurs in Japan, consumer expectations, the focus on quality, the relationships between entrepreneurs and the larger companies, the challenges of globalization for these companies, and the efforts at revival of selected industries. An important part of this course will be individual and group research projects to gain a greater understanding of particular industries and companies. Students will enhance their communication and leadership skills on group projects with other students. This course requires a significant time commitment and regular attendance and participation. Textbooks: Whittaker, Small Firms in the Japanese Economy Schumacher, Small Is Beautiful Course Plan: 1. Introduction to Course: Artisanry In Japanese Business 2. Artisanry as Part of Culture 3. Understanding the Mind of Entrepreneurs 4. Efforts To Be The Best In The World 5. Summaries of Assigned Articles on Artisanry 6. Role of Small Business and Entrepreneurism in Japanese Economic History/Globalization and Japanese Artisanry 7. Case Study--How A Small Pen Company Went Global: Pilot 8. Examination of Stationery and Confection ery Industries 9. Student Industry Presentations 10. Student Industry Presentations 11. Traditional Japanese Beverages 12. Field Trip or Guest Speaker 13. Individual Company Profiles 14. Individual Company Profiles 15. Examination Method of Evaluation: Exam, Individual and Group Projects, Attendance and Class Participation Session 14 Japanese Business in Transition: Japanese CSR [Case: TBA] Session 15 Future of Japanese Business and Society [Case No.6] Method of Evaluation: Mid-Term Examination (TBA) ............... 30% Final Project (A4 X5-10) ...................... 40% Class Participation ................................ 30% LEADING CREATIVE BUSINESS IN JAPAN 2credits(Spring) 日本の最先端創造的ビジネス 2 単位(春学期) Professor,Faculty of Business and Commerce 商学部教授 TOBIN, ROBERT I. トビン, ロバート I. Course Description: This course provides students with an understanding of the unique challenges of starting and leading creative businesses in Japan. The focus will be on Japan-based businesses in fashion, art, music, food, advertising, and design. Students will understand what is involved in starting and leading a company in one of these fields. We will examine the unique ways of doing business in Japan, such as the barriers of language and trade, agent arrangements,cultural aspects of creative businesses, consumer expectations, as well as recent efforts at pan-Asian alliances and the impact of globalization. An important part of this course will be a series of individual and group research projects to gain a greater understanding of a particular industry and a career plan that includes elements of starting a creative business. Students will enhance their communication and leadership skills on group projects with other students. This course requires regular attendance and a significant time commitment. Textbooks: Loori, John Zen of Creativity Pink, Daniel A Whole New Mind Course Plan: 1. Introduction to Course: 2. Unique aspects of Leading Creative Businesses In Japan 3. Challenges of Starting A Creative Business 4. The Demand for the Japanese Aesthetic 5. Case Study: Start Up of A Design Firm 6. Interviews With Creative Business Leaders 7. Uniquely Japanese: Agents, Culture, Language 8. Student Industry Presentations 9. Student Industry Presentations 10. Challenges of Leading A Creative Enterprise 11. Field Trip 12. Guest Speaker 13. Career Plan 14 Career Plan 15. Examination Method of Evaluation: Exam, Projects, Attendance and Class Participation ARTISANRY IN JAPAN'S SMALL BUSINESSES 2credits (Fall) 日本の中小企業における職人芸 2 単位(秋学期) Professor,Faculty of Business and Commerce 商学部教授 TOBIN, ROBERT I. トビン, ロバート I. Course Description: This course focuses on selected Japanese small businesses that have developed world class products. The focus will be decidedly on low tech businesses with an examination of industries such as sporting goods, art, stationery goods, ceramics, design and traditional Japanese sweets and 80 SPECIAL COLLOQUIUM ON INTERNATIONAL RELATIONS 2credits(Spring) 国際政治論特殊研究 2 単位(春学期) International Relations in Southeast Asia Professor,Faculty of Law YAMAMOTO, NOBUTO 法学部教授 山本 信人 Course Description: Southeast Asia has emerged as one of the most dynamic regions in the world in the 21st century. Political and economic engagements within this region, or between Southeast Asian nations with outside actors, have affected patterns of international relations. Thus an understanding of the historical transformations and dynamism of the region is today imperative. This seminar will shed light on how modern Southeast Asia has evolved. Course Plan: This seminar deals with academic writings on Southeast Asia. It covers topics such as colonialism, colonial regional cooperation, the end of empires and the Cold War, the U.S. and Southeast Asia, Japan and Southeast Asia, China and Southeast Asia, the challenges of regionbuilding among the Southeast Asian nations, as well as non-traditional security issues. Lecturer's Comments to Students: English ability to research international sources, to participate, and to produce a written paper is required. A detailed syllabus will be delivered at the first meeting. Those who take this course MUST attend the first meeting. Method of Evaluation: 1) Submission of original documented paper in English (60 percent, no more than 6,000 words). 2) Class participation (40 percent) Questions/Comments: Students may reach the instructor by email (nobuto[at]law.keio.ac.jp). DEVELOPMENT AND SOCIAL CHANGE 2credits(Spring) 開発と社会変容 2 単位(春学期) Effect of Development Policy and Social Change at Grass-roots Community in Indonesia Professor,Faculty of Economics KURASAWA, AIKO 経済学部教授 倉沢 愛子 Course Description: I will describe social changes brought by rapid and heavy development policy, taking a case of Indonesia. My analysis is based on field research in two sites (one urban and another rural) where I have been watching since 1996. I will focus on changes on such aspects as human relations within the community, flow of information and changes in communication mode, religious piety, life-style etc. I will show you video which I recorded at the research sites. Through this course first of all I want you to get clear image on people’s life in a relatively “unknown” world, and so doing, to reconsider such questions as what is “development” and what is “prosperity. Does economic development really bring you prosperity and happiness ? Critical analysis and evaluation are most welcome. Reference Books: Kurasawa, Aiko, Jakarta Rojiura Field Note, Chuokoronshinsha 2001 Course Plan: (1) Introduction on Indonesia (2) Historical relation with Japan (1) (3) Historical relation with Japan (2) (4) Suharto’s development policy and foreign aid (national level analysis) (5) Development policy in economic sector (6) Development policy in health sector (1) (7) Development policy in health sector (2) (8) Development policy in education (9) Neighborhood Association and Control of people (10) Increased flow of Information (11) Strengthening of Muslim belief (1) (12) Strengthening of Muslim belief (2) (13) Emergence of new urban middle class (14) Globalization and flow of pop culture (15) Definition of “prosperity” Method of Evaluation: attendance & class participation including short presentation SEMINAR 2 2credits(Fall) 演習Ⅱ 2 単位(秋学期) Reading Southeast Asia Professor,Faculty of Law YAMAMOTO, NOBUTO 法学部教授 山本 信人 Course Description: Southeast Asia has emerged as one of the most dynamic regions in the world in the 21st century. At the regional level, the Association of Southeast Asian Nations (ASEAN) plans to form a regional community in 2015. At the national level, although the extent of political stability varies, each country has shown consistent economic development at a time when many developed nations have gone through economic hardships. Internationally, because of its geopolitical position, the United States, China and Japan now must pay special attention to Southeast Asia and its transformation. How do we understand the dynamism of Southeast Asia? By concentrating on a textbook on the region, this seminar will provide a basic knowledge on Southeast Asian affairs. Textbooks: Mark Beeson (ed.), Contemporary Southeast Asia, Second edition, (Basingstoke; New York : Palgrave Macmillan, 2008) The textbook will be available at the reserved book section in the Hiyoshi Media Center. Course Plan: 1: Description of Class Outline 2: The Historical Context 3: Structural Change 4: The Political Economy 81 諸 研 究 所 5: Public Administration 6: Challenges of Democratic Politics 7: Communitarian Politics 8: Civil Society 9: Ethnic and Nationalist Politics 10: Islam 11: Security 12: China and Southeast Asia 13: Japan and Southeast Asia 14: The US and Southeast Asia 15: ASEAN Lecturer's Comments to Students: English ability to read academic writings, to participate, and to produce a written paper is required. A detailed syllabus will be delivered on the first meeting. Those who take this seminar MUST attend the first meeting, and are strongly recommended to take a look at the textbook beforehand. If circumstances intervene, then email the instructor in advance. Method of Evaluation: 1) Submission of a critical review paper in English (30 percent, no more than 2,000 words) 2) Class participation (70 percent) Questions/Comments: Students may reach the instructor by email, nobuto[at]law.keio.ac.jp. When I am busy, the reply may be delayed. Please understand the situation. SOUTHEAST ASIA AND JAPAN 2credits(Fall) 東南アジアと日本 2 単位(秋学期) Southeast Asia and Japan Past and Present Professor,Faculty of Policy Management NOMURA, TORU 総合政策学部教授 野村 亨 REGIONAL GOVERNANCE(EAST ASIA) 2credits(Fall) 東アジアの地域ガバナンス 2 単位(秋学期) Political Economy of Regionalism in East Asia Associate Professor,Faculty of Policy Management Course Description: Southeast Asia is just the next door to Japan; it is an important neighbor for us in terms of economic and diplomatic relations. Southeast Asia is situated at the crossroad of North-South land bridge linking two continents, i.e. Eurasian and Australian continents, and waterway linking two big oceans, i.e. Pacific Ocean and Indian Ocean. This region has received various influences both from the West and the East as a result of East-West Trade ever since dawn of its history. In the modern period, it had to endure a harsh colonial rule by the major Western colonial powers; almost all part of the region became European colonies except Thailand. During the World War II, the whole region had been governed by Japanese military rule for about four years. Though relatively short period, Japanese occupation gave chance for the people of Southeast Asia to get rid of the colonial rule. However during post colonial period Southeast Asia had to endure a series of civil wars and internal struggle due to the cold war. After the decay of Soviet bloc in 1989, however, the importance of ASEAN has increased so much that nowadays ASEAN is regarded as the good model of the regional cooperation. In addition, facing the ruthless military expansionism of the communist China, both ASEAN and Japan must defend our common interest in our respective territorial waters. In this series of lectures, we will overview the overall relations between the two regions throughout the history. The emphasis will be laid in the historical aspect rather than contemporary issues. Textbooks: No text book will be used throughout the sessions. However the students will be provided with handouts and reading materials by means of website and/or emails. Reference Books: The complete bibliography will be provided on the website by the beginning of the semester. Course Plan: 01.What is Southeast Asia; the introduction 02.Terminology of Southeast Asia 03.Climate and vegetation of Southeast Asia 04.Peopling of Southeast Asia; archeological evidence of early inhabitants 05.Southeast Asia and Japan; ancient times 06.Southeast Asia and Japan; Ryukyu kingdom in the medieval age 07.Southeast Asia and Japan; vermilion seal boat 08.Southeast Asia and Japan; trade among Japan, Siam and Vietnam during Tokugawa period 09.Southeast Asia and Japan; Closed door policy and castaways’ record 10.Southeast Asia and Japan; Karayukisan and Toko Jepang 11.Southeast Asia and Japan; southward movement, its pros and cons 12.Southeast Asia and Japan; Japanese occupation of Southeast Asia 13.Southeast Asia and Japan; Post war period 14.Southeast Asia and Japan; Contemporary issue 15.Final discussion Lecturer's Comments to Students: The basic rules of the classroom will be confirmed at the first session. They are by no means very rigid. For example, no food consumption and chewing gum are permitted, refrain from chatting among students about topics irrelevant to the study, remove caps and overcoat unless the students have special reason to do so, etc. Method of Evaluation: The evaluation will be done by two written reports in the middle and at the end of the semester. Questions/Comments: All of the registered students have a right to ask any questions and send comments on the study by writing email to the following email address; nomura@sfc.keio.ac.jp 総合政策学部准教授 JIMBO, KEN 神保 謙 Course Description: The center of gravity in the world political economy is increasingly moved away from Western Europe and trans-Atlantic relations towards Asia-Pacific region. The rise of China and India has transformed the regional power center, Japan remains to be an economic power and regional middle-powers have accumulated capacities to push forward its economic growth. The main objective of this course is to examine the macro-view of "power transition", while also approaching the regional variations of the power gravity. The second objective of this course is to assess the dynamics of regionalism in East Asia. What is the "Asianization of Asia"? How it is different from other regions? What do we mean by the "third wave" of regionalism? How much it does make a difference in our politics, economy and society? And finally, this course will overview Japan's foreign policy and Asia. Learning Assessments and Course Objectives * Understanding and evaluating the dynamics of international security and political-economy of Northeast Asia, East Asia and Asia-Pacific region. * Understanding the major theoretical traditions, developments and application to the international relation in Asia. * Identifying and analyzing the contemporary policy agenda, major security, economic and societal challenge in Asia. * Grasping the grand-debates in major foreign policy journals: Foreign Affairs, Washington Quarterly, Foreign Policy, Survival, International Affairs, International Security, Pacific Affairs, Asian Survey…etc. Reference Books: Michael J. Green and Bates Gill eds., Asia’s New Multilateralism: Cooperation, Competition and the Search for Community (New York: Columbia University Press, 2009) Amitav Arharya and Alastair Iain Johnston, Crafting Cooperation: Regional and Interanational Institutions in Comparative Perspective (Cambridge University Press, 2007) T.J. Pempel, Remapping East Asia: The Construction of a Region (Cornell University Press, 2005) Amitav Acharya and See Seng Tan eds, Asia-Pacific Security Cooperation: National Interests and Regional Order (M.E.Sharp, 2004) David A. Lake, Governance in a Global Economy (Princeton University Press, 2003) John G. Ikenberry and Michael Mastanduno eds., International Relations Theory and the Asia-Pacific David A. Lake and Patrik Morgan, Regional Orders: Building Security in a New World (Pennsylvania State University Press, 1997) Edward L. Mansfield, Helen V. Milner, Political Economy of Regionalism (Columbia University Press, 1997) *Other reading materials for each week will be selected and to be distributed to students in advance. Course Plan: Week 1: Orientation: East Asia and the Concept of "Region" Week 2: Rise of Asia in the Global Political Economy: Power Transition or Power Shift? Week 3: Rise of China (1) Politics and Security Week 4: Rise of China (2) Economy and Society Week 5: Political Economy of Regionalism: The First Wave Week 6: Political Economy of Regionalism: The Second Wave Week 7: Political Economy of Regionalism: The Third Wave Week 8: Strategic Relations in East Asia: Korean Peninsula Week 9: Strategic Relations in East Asia: Southeast Asia Week 10: Democracy and Society in Asia (1) Week 11: Democracy and Society in Asia (2) 82 CONSTRUCTING JAPAN -INDIA PARTNERSHIP 2credits (Spring) 日本とインドのパートナーシップを構築する 2 単位(春学期) Indian and Japanese Perspectives and Policies Lecturer WILLIAMS, MUKESH K. 講師 ウィリアムス, ムケーシュ Course Description: In recent years there has been a new upsurge in Japan-India partnership evidenced through university exchange programs in social sciences and technology, Economic Partnership Agreements (EPAs) in the areas of industrial manufacture and household electronics, and IT business connected to software services and e-learning. This has opened the way for both countries to benefit mutually through exchanges of intellectual capital, innovative skills and manufactured products. Yet much of the business and cultural protocols of the two countries remain somewhat inaccessible to policy makers, business enterprises, and the public at large. Indians see Japan as a rich but linguistically difficult to do business with, while the Japanese see India as intellectually advanced but quite bureaucratic and ethnically diverse. There is a need to bridge the gap within the Japanese academic community by translating cultures, social practices, business protocols, IT-related procedures and academic standards. Given the above-mentioned urgencies, the course will trace the cultural similarities and spiritual affinities between the two countries beginning in the sixth century with the arrival of Indian saint Bodhisena to Nara, moving to the cotton and silk merchants to Yokohama and Kobe in the early twentieth century, to the coming of freedom fighters like Rash Behari Bose and Subhash Chandra Bose in the early and mid twentieth century, and ending with the recent influx of IT professionals in the twenty-first century. The course will further study the new financial assistance by Japan to India and economic cooperation between the two countries such as ODA, FDI, EPA, Maruti-Suzuki Automobile Partnership, Delhi Metro Project, Delhi-Mumbai Industrial Corridor Project (DMIC), and other projects related to mobile technology, disaster management, civilian nuclear technology and optic fiber networks. The course will also introduce students to borrowings between Devanagri and Hiragana syllabary and useful Indian and Japanese phrases for effective business and social communication. This course will use an interdisciplinary approach to explore the shifting contours of India's and Japan’s past by focusing on the economies, nuclear policies, hard/soft identities, literatures and languages. It will not provide a simplistic solution by employing a unified “grand” narrative but explore multiple narratives to reveal the unity and fragmentariness of the Indian and Japanese experiences. Beginning with an examination of the histories of an Indian past, the course will proceed through lectures by representatives of the Indian and Japanese communities and the academia, to develop a more comprehensive perspective of India and the historical and cultural connections that inform Japan’s policies to India today. The class will be conducted in English and reading and writing will be primarily in English. Grades are also based on attendance and classroom participation. Textbooks: Williams, Mukesh and Wanchoo Rohit.(2008) Representing India: Literatures, Politics, and Cultures. New Delhi: Oxford University Press. ISBN: 978-0-19-569226-8 Reference Books: Hasegawa, Yozo. (2010) Rediscovering Japanese Business Leadership: 15 Japanese Managers and Companies They’re Leading to New Growth. 83 諸 研 究 所 Trans Anthony Kimm. Singapore: Wiley & Sons. ISBN: 13: 978-0470824955 Chellaney, Brahma. (2010). Asian Juggernaut: The Rise of China, India, and Japan. New York: Harper Paperbacks. ISBN: 13: 978-0061363085 Course Plan: 1st Week: Historical and cultural introduction/Organization/demo/study groups 2nd Week: Importance of Japan and India in the regional and global context 3rd Week: What is a partnership? Different kinds of international partnerships and their changing nature 4th Week: EPAs, ODAs and FDIs including tariff reductions, industrial agreements, academic exchanges and demography of the two nations 5th Week: Lecture on Indian Social and Spiritual Connections to Japan relating to the concept of ‘unity in diversity’ and social homogeneity by a representative of the embassy/business community (Mid-May, date to be announced later) 6th Week: Business and Academic Progress—Xavier Labour Relations Institute, Jamshedpur (XLRI) and IITs; Tokyo Institute of Technology and International University of Japan 7th Week: Successful Indian and Japanese Projects—Maruti-Suzuki, Delhi Metro, TCS and Wipro 8th Week: Social and Business Protocols of the two countries. Useful Japanese and Hindi phrases by Indian/Japanese business leader, date to be announced later 9th Week: Popular Culture— Representations of Japan and India in cinema and TV—NHK serials on India and Indian movies on Japan such as The Japanese Bride 10th Week: The ways India views Japan and Japan views India — Japanese WW II support for the concept of “India for Indians,” Rash Behari Bose/Higuchi Papers, Renkoji Temple, Nakamuraya, Nair Restaurant Ginza; See “Indians in Japan” by Mukesh Williams at http:// cms.boloji.com/index.cfm?md=Content&sd=Articles&ArticleID=7007 11th Week: India’s Nuclear Program: See the following essay by Dr. M. Williams entitled “Revaluation of India’s Nuclear Program” at http://www.boloji.com/ analysis2/0436.htm; End-semester project work - in class preparation 12th Week: Mobile technology, disaster management, civilian nuclear technology and optic fiber networks; Additional points related to India’s Nuclear Program will also be discussed: End-semester project work - in class preparation continued 13th Week: End semester project presentation 14th Week: End-semester project presentation 15th Week: Summing up, submission of late assignments Lecturer's Comments to Students: The course will require one hour of outside class reading per week as well as 30 minutes of homework preparation. Please participate in class discussions even when you are not confident about your ideas. I want you to speak and offer your opinions freely. You will be expected to present seminar papers, conduct discussions in the classroom and write reports on related topics. You might like to establish individual email contact with undergraduate and graduate students of Delhi University/ Jawaharlal Nehru University and exchange ideas on youth culture, local and national politics and individual aspirations. Lectures 2, 4 and 9 of this course will be based on the book Representing India mentioned below. It is hoped that the preorder of the book will make it available to students before the beginning of April 2011 semester. However those who wish to procure the book beforehand may place an order directly with the publishers at the Amazon.com URL: http://www.amazon.co.jp/Representing-IndiaLiterature-Politics-Identities/dp/0195692268/ Classes will be supplemented with photocopies of relevant material. Method of Evaluation: 1. Exam: End-Semester Test and Project Presentation: (80% Credit) 2. Reports ( Short Weekly reports of one paragraph on all topics discussed in class: (10% Credit) 3. Attendance, Participation: (10% Credit) Week 12: Japan's Foreign Policy and Asia (1): Post-WWII to 1970s' Week 13: Japan's Foreign Policy and Asia (2): Post Cold War Week 14: Japan's Foreign Policy and Asia (3): Contemporary Foreign Policy Debate Week 15: Wrap-Up Method of Evaluation: Class attendance and Participation 30% Mini Tests 20% Final Research Paper 50% INTRODUCTION TO CONTEMPORARY AUSTRALIAN CULTURE 2credits(Spring) 現代オーストラリア文化入門 2 単位(春学期) SYSTEMATICS THROUGH MUSIC AND POETRY OF JAPAN AND INDIA 2credits(Spring) 音楽と詩における体系性:日印比較 2 単位(春学期) Cultural Representation and Change: History and Myth in a Globalised Country Lecturer OFFORD, BADEN 講師 オフォード, ベイデン Applied studies in creative thinking, expression and problem solving Lecturer HOFFMAN, T.M. 講師 ホッフマン, ティ エム Course Description: We will examine features of language and music in Japan and India, and apply them in the process of understanding and using improvisation and composition in prose, poetry, music and other contexts. Expressive ideas in music are given form through organizational principles that resemble phonetics, grammar and syntax in language. Research proves that proficiency in language (both spoken and written) and creativity in problem solving can be enhanced through experiencing the creative process in music. Western musicians use a shared written notation to perform together, Japanese use various unique notations designed for the respective instruments, and Indians improvise based on methodology of melody and rhythm. These distinctions illustrate varying degrees of dependence on visual/concrete vs. aural/abstract, and specific vs. universal. Sophisticated concepts of time and space such as we find in physical and social sciences will become clearer through structured exercises in rhythm and melody, and participants will be assisted in composing and improvising their own creations using poetry of Japan, India, or even other cultures. Many music samples will guide us enjoyably to unimagined discoveries. No prior experience in music or linguistics is required. Class members are encouraged to participate at will. Textbooks: Printed materials will be provided by the lecturer. Reference Books: Varieties of publications and A/V materials will be introduced in the course. Course Plan: 1. Course introduction & overview of music systems in the world 2. Features of language and poetry in Japan, China, India and Europe 3. Principles of organization in Japanese and Indian music and linguistics 4. Forms of Japanese classical music – coordination with literature and drama 5. Forms of Indian classical music – coherent improvisation in melody and rhythm 6. Principles of mathematics in rhythm – the Indian tala system and its relation to Japan 7. Workshop in rhythm - combining sound and time in language and music 8. Principles of organization in melody of Japan and India 9. Workshop in melody – working with varieties of scales 10. Combining rhythm and melody in practice 11. Workshop in simple composition combining melody, rhythm and poetry 12. Workshop in composition (continued) 13. Producing our own compositions and improvisations 14. Polishing our compositions, discussion 15. Review Lecturer's Comments to Students: Participants are not required to memorize any language or complex notation. Materials will also be available in Japanese. Let's enjoy discovering though music how much we already know and how fun it can be to encounter the unknown! Method of Evaluation: 1. Attendance, Participation 2. Report on related topic 3. Composition exercise based on poetry/language selected by student 4. Exam Course Description: This course introduces students to ideas of cultural representation and change, an important field of study in the globalised twenty first century. It will explore how culture is constructed and contested through history and myth. This will be done through focusing on one of the most culturally diverse and globally connected countries in the world Australia. Students will be introduced to significant social, cultural and political themes in the formation of modern Australian society. Through films, images and texts, the course will highlight how cultural representation and change is fundamental to the way a society expresses, interprets and knows itself. Key themes such as Indigenous issues, myths of war, diverse sexualities and religions, marketing culture, beach culture, bush culture, global citizenship and the multicultural will be explored. Textbooks: There are no specific textbooks for this course. There will be weekly handouts and online resources made available. Reference Books: David, Carter. (2006). Dispossession, Dreams and Diversity: Issues in Australian Studies 1st ed.Pearson Longman. ISBN: 1-74091-096-6 Geoffrey Stokes, Roderic Pitty and Gary Smith (eds.), (2008) Global Citizens: Australian Activists for Change. Cambridge University Press. ISBN:978-0-521-73187 Course Plan: Day 1: Introduction to Course Day 2: Key Concepts Day 3: History and Myth Day 4: Colonisation Day 5: Indigenous Australia Day 6: Indigenous Australia Day 7: Myths of War Day 8: Migration Day 9: Multicultural Reality Day 10: The Gendered Nation Day 11: Diverse Sexualities Day 12: Beach Culture Day 13: The City and the Bush Day 14: Global Citizenship Day 15: Review Lecturer's Comments to Students: This course will be conducted through a combination of lecture and class discussion with weekly handouts and the study and showing of films and images. The style of teaching will offer a relaxed atmosphere of learning and respect for diverse viewpoints with a focus on intercultural understanding and communication. The course will encourage critical thinking that is alert to questions of cultural translation and its ethical importance. Method of Evaluation: Evaluation is based on a summary/reflection, which students must submit after each lecture, class participation and a final in class test. Questions/Comments: For any enquiry about this course, please email Baden Offord at: baden.offord@scu.edu.au or baden-offord@cpas.c.u-tokyo.ac.jp 84 Questions/Comments: E-mail: aokuda@hc.cc.keio.ac.jp AMERICAN STUDIES 2credits(Fall) アメリカ研究 2 単位(秋学期) AREA STUDIES (THE UNITED STATES) 2credits(Spring) 地域文化論(アメリカ) 2 単位(春学期) American History, Culture and Foreign Policy Lecturer WILLIAMS, MUKESH K. 講師 ウィリアムス, ムケーシュ A History of Immigration in the United States Professor,Faculty of Law OKUDA, AKIYO 法学部教授 奥田 暁代 Students will get an opportunity to: 1. acquire presentation and negotiation skills, 2. learn new concepts, methods and vocabulary, 3. understand stereotypes of knowledge, reason/critical thinking, culture,gender and politics (bias, manipulation, prejudice, discrimination and hegemony), 4. synthesize diverse opinions and perspectives from within and outside America, 5. develop skills to write/think purposefully and strategically, and 6. acquire the habit to pursue knowledge independently and scientifically. Textbooks: Zinn, Howard. (2003).A People’s History of the United States 1492Present. Perennial Classics. New York: Harper Perennial. Price 12.89 USD. ISBN: 978-0-06-083862-2 Reference Books: Colbert, David ed. (1998). Eyewitness of America: 500 Years of American History in the Words of Those Who Saw it Happen. New York: Vintage Books(Division of Random House). Price 12.21 USD. ISBN: 0-679-76724-x Course Plan: 1st Week: Organization/ demo /study groups 2nd Week: Imagining the category of the nation—European and Native American ideas shaping foreign policy — unilateralism, chosen nation, democracy and notions of justice. 3rd Week: Three Worlds Meet—Europe, West Africa and Native Indian — Video Script. Disney imagining Pocahontas, Europeans and Asians defining multicultural, racial and feminist divides (anti-British and antiIndian) 4th Week: Immigration and Cultural Change, video; OMB Directive 15. Immigrant writers such as Saul Bellow, Toshio Mori, Jhumpa Lahiri, and others. 5th Week: A brief discussion of topics of presentation such as European pioneers, Native American concept of land/ music / family life / politics/ immigrants/multiculturalism/working class life in big cities/ The Lonely Crowd/personal is political/ civil rights movement—Malcolm X/Martin 85 諸 研 究 所 Course Description: With the end of the Cold War in 1989 the United States emerged as the most powerful nation in the world, far superseding the might of the Soviet Union in its heyday. No nation can therefore ignore the United States or fail to understand its history, culture and foreign policy. Today every nation has some kind of relationship with the United States, which is either profitable or unprofitable. Most nations include American Studies as a part of their academic, bureaucratic or administrative orientation. Since the nineteenth century until today, America has tried to define key concepts and ideas relating to freedom, justice, welfare, civil rights, sovereignty, representation, democracy and religion in order to create a composite intellectual and political culture. At home American presidents, both constitutionalists (like Coolidge and Reagan) and interventionists (like Roosevelt and Obama) have tried to revitalize the American economy through their ingenious ideas. The ideas and values America stands for today are both important and contentious. There are no easy justifications for them and no pure positions. Keeping some of these ideas in mind, the American Studies course will introduce students to the integrated disciplinary study of American history, culture and foreign policy and help them to understand how Americans and non-Americans think about America. Students will also discuss issues connected to JapanUS partnership, India-US cooperation and China-US friction as background to the emerging cooperation in the world. Course Description: One in three Americans is now a member of a minority group. The heated national debate on how government should respond to illegal immigration reveals the country’s anxiety about the changing face of America. Yet the United States has always been a nation of immigrants and indeed shaped by the presence of diverse groups. The objective of this course is to promote the student’s understanding of American history and culture by exploring the history of immigration, how it shaped the basic nature of the society. The approach is primarily historical and assumes that the culture we describe as American derives its special characteristics from the presence of diverse Americans. Emphasis will be placed on contemporary public issues as well as on historical events. We will examine specifically the continuities and changes in the lives of immigrants and see how their experiences relate to the history of the United States. By means of reading, lectures, discussion, and class presentation, this course will provide new insights and perspectives into American history and culture. Reference Books: Arnoldo De Lion and Richard Griswold Del Castillo, North to Aztlán: a History of Mexican Americans in the United States (Harlan Davidson, 2006). John Higham, Strangers in the Land: Patterns of American Nativism, 1860-1925 (Atheneum Publishers, 1965). Kevin Kenny, The American Irish: A History (Longman, 2000). Ronald Takaki, Strangers from a Different Shore: A History of Asian Americans (Little, Brown, 1998). Howard Zinn, People’s History of the United States: 1492 to Present (Harper Perennial Modern Classics, 2005). Course Plan: Introduction Day 1 Introduction: A Nation of Immigrants? Irish Americans Day 2 Background History: Great Irish Famine (1845-1852) Day 3 Historical Event: 1960 Presidential Election Day 4 Contemporary Issue: increasing influence of Catholics? Asian Americans Day 5 Background History: Chinese Exclusion Act (1882) Day 6 Background History: Immigration Act (1965) Day 7 Historical Event: Vincent Chin Case (1982) Day 8 Contemporary Issue: A “model minority” or “perpetual foreigners”? Mexican Americans Day 9 Background History: Bracero Program (1942-1964) Day 10 Historical Event: California Proposition 187 (1994) Day 11 Contemporary Issue: “illegal” immigrants Muslim Americans Day 12 Background History: Nation of Islam (1930- ) Day 13 Historical Event: September 11 (2001) Day 14 Contemporary Issue: anti-Muslim sentiment Conclusion Day 15 Review of the Course Lecturer's Comments to Students: Class attendance is required and discussion is expected. Method of Evaluation: There are four requirements for the course: attendance, assignments, class presentation, and final paper. Evaluation will be based on all four requirements. Attendance and Participation --- 40% Assignments --- 20% Presentation --- 20% Final Paper --- 20% Luther King; Japanese Americans/Internment camps/loyalties etc. Choose topics for presentation. 6th Week: Conflict and Change—World War I, World War II and Islam. Individual or group presentations. If you want to work in groups please make small groups (about 2/3 students) to discuss presentation topics followed by question-and-answer, discussion session. Summing up — representation of social and political reality. Create a format for presentation/outline. 7th Week: Postwar America: Manifest Destiny and unilateralist objectives; video on US and the World (1865-1917). 8th Week: Readings from speeches by Malcolm X, Martin Luther King Jr. and Barrack Obama: A discussion of Black Identity, Harlem Renaissance and the First Abyssinian Church and Political Representation 9th Week: American Foreign Policy: Foreign Policy and Economic Growth—Constitutionalist and Interventionist US Presidents—CoolidgeReagan and Roosevelt-Obama. Read Burton Folsom, Jr., “Obama’s Vision Through History, at the following website: http://spectator.org/archives/ 2009/11/30/obamas-vision-through-history 10th Week: Henry Kissinger and others on American Foreign Policy; Religion and Culture—Samuel Huntington and Margaret Albright—Clash or Synthesis of Civilizations 11th Week: US-Japan Relations — economic, military and strategic partnerships 12th Week: US- China and India Relations and course evaluation 13th Week: End-Semester Short Presentation and 4-page final report 14th Week: End-Semester Short Presentation and 4-page final report 15th Week: End-Semester Short Presentation for latecomers/ Preparation for end-semester test Lecturer's Comments to Students: The course will require one hour of outside class reading per week as well as 30 minutes of homework preparation. You will be asked to participate in class discussions and state your opinions. I want you to speak and offer your opinions freely. You will also be expected to present seminar papers, conduct discussions in the classroom and write reports on related topics. The class can be a great learning experience for you provided you read the handouts at home and make effort to speak in class. If all of us work together we can make the class thoroughly enjoyable. I would like to use some of these sites to support my arguments and understanding of the subject: 1. On American Foreign Policy read “Foreign Policy of Consensus: American Gulliver and Lilliputian World Bodies” by Mukesh Williams at http://www.boloji.com/opinion/0749.htm 2. On Justice for All by Mukesh Williams read http://cms.boloji.com/ index.cfm?md=Content&sd=Articles&ArticleID=10262 3. On American Gulliver by Mukesh Williams read http://cms.boloji.com/index.cfm? md=Content&sd=Articles&ArticleID=4601 Method of Evaluation: 1. End-Semester research-based presentation with 4-page report and end-semester test (80% credit) 2. One paragraph weekly response to class discussions, attendance and class participation (20% credit) 2) Canadian History 3) Canadian Government 4) Canadian Economy 5) Canadian Culture 6) First Nations Peoples 7) International Relations 8) Relations with the U.S. 9) Education in Canada 10) Canada and the Environment 11) Canada and Quebec 12) Canada and its resources 13) Canadian Media 14) The Future of Canada 15) Overall Review Lecturer's Comments to Students: Canada is a very interesting nation that has a lot of potential. If you are interested in learning more about Canada, please consider taking this course. Method of Evaluation: 1. Reports (A five page written Report on one aspect of Canadian Politics, Economy, Society or Cultures) 2. Attendance, Participation EU-JAPAN ECONOMIC RELATIONS 2credits(Fall) EU-JAPAN ECONOMIC RELATIONS 2 単位 (秋学期) A Partnership for the Twenty-First Century? Lecturer HAYASHI, HIDEKI 講師 林 秀毅 Course Description: This course is offered in English. The goal is to broaden and deepen students’ knowledge in EU-Japan relations, mainly on the economic aspects, as well as on the political and social aspects. Whole lecture is divided into two parts: in part 1, each lecture will be based on different chapters of Gilson (2000) and in part 2, the national economy of EU countries and its relations with Japan will be discussed. Related statistics and case studies are also introduced in both parts. In each lecture, Powerpoint will be used for exposition. As it is expected to be a small class, composed of Japanese and nonJapanese students, active questions and comments by students are welcome. Students are supposed to submit a report on one of the questions based on each lecture and submit it at the beginning of the next lecture. Textbooks: Gilson, Julie, Japan and the European Union A partnership for the Twenty-First Century?, Palgrave Macmillan, 2000 (Several Copies of the text are on reserve at the library.) Reference Books: Kaji, Kokusai tuuka taisei-no keizaigaku, Nikkei, 2004 Course Plan: Part 1. Chapter 1 Introduction: Assessing Bilateral Relations (1) Chapter 2 Developing Cooperation 1950s-80s (2, 3) Chapter 3 Japan and its Changing Views of Europe (4) Chapter 4 European Integration and its Changing Views of Japan (5, 6) Chapter 5 The 1990s and a New Era in Japan-EU Relations (7) Chapter 6 Cooperation in Regional Forums (8) Chapter 7 Addressing Global Agendas (9) Chapter 8 Conclusions: A Partnership for the Twenty-first Century (10) Part 2. Germany, France and Benelux (11) Italy, Spain, Portugal and Greece (12) UK, Ireland, Nordic Countries(13) EU enlargement and Central/Eastern European countries(14) Review for whole lecture(part 1 and part 2 ) CANADA AND ITS INTERNATIONAL ROLE 2credits(Fall) カナダという国とカナダの国際的な役割 2 単位(秋学期) Canada’s Vast Potential 講師 Lecturer YELLOWLEES, JAMES イエローリーズ, ジェームズ Course Description: We will learn about the various key aspects of Canada as a nation, including the history, economy, society and international role of Canada. It is an interactive class so participants will be expected to contribute each class. Textbooks: None, will be using handouts Reference Books: None, will be using handouts Course Plan: 1) Introduction to Canada 86 Lecturer's Comments to Students: Any students who are interested in Europe are welcome, regardless of the faculties(economy, business,law and politics, literature, etc.) and the grades(3rd, 4th,etc.). 欧州・EUに関心があれば、学部・学年を問わず歓迎します。最初 は英語に自信がない場合でも、挑戦してみてください。 Method of Evaluation: ・試験の結果による評価 30 % (End-of-term Examination) ・レポートによる評価 60 % (Aggregate score of each weekly report) ・平常点(出席状況および授業態度)による評価 10 % (According to the contribution of students by active questions and comments) Questions/Comments: Anytime during class, also by e-mail AFRICAN ISSUES: THE MEANING OF MODERNITY AND CRISES IN AFRICA 2credits(Spring) アフリカン イシューズ:アフリカにおける近代と危機の意味 2 単位(春学期) BUILDING THE GLOBAL VILLAGE 2credits(Fall) グローバルヴィレッジ構築に向けて 2 単位(秋学期) Struggling in an African City: the Exploration of a Life and Magical Practice amidst Uncertainty Lecturer KONDO, HIDETOSHI 講師 近藤 英俊 Japanese Policies in Southern Africa: TICAD : Potentials and Policy Professor,Faculty of Environment and Information Studies 環境情報学部教授 Course Description: Children, who are emaciated with protruding bellies and fly-infested faces, are crying for food, or worse, already motionless in their mothers’ arms. For many, such a shocking scene is typically associated with Africa. This popular imagery has its origin in mass media that are often sensationalistic as to African coverage. The truth is that Africa is the continent of wonderfully rich and diverse cultures, where people live their vibrant everyday life. Yet, from this, it does not immediately follow that Africa is a trouble-free region. Just as Japan and other industrial countries have many social problems, Africa does have critical issues to be pursued. This course is intended to explore some of the major problems that Africa is currently facing. This year we will focus on the critical aspects of the lives of people in an African city and the significance of magical practices in comprehending and controlling their crises. Of many changes Africa has undergone since the beginning of colonial period particularly remarkable are the acceleration of movement of people, commodities and knowledge, the multiplication of social identities and negotiation over cultural meanings and values. These changes find the clearest expression in the cities that owe their phenomenal growth largely to migrants and yet lack the forces to systematically control their lives. Industrial capitalism as well as rationalized state bureaucracy being underdeveloped, they manage their lives in continuous flux of cultures and social relations; during the course of action, they tend to encounter multitude of various and often hitherto unknown interpretations, knowledge and persons and to try those that happen to appear to fit their situations ‘here and now’. Their actions are often at the mercy of luck. It is in this realm of contingency and possibility (uncertainty) where one should understand the crises of the city dwellers and their coping strategies including their frequent use of magical practices in Africa. Thus, based on the field research in the city of Kaduna, a city known for its extreme cultural diversity in Nigeria, the course will make an indepth analysis of the above issues by closely examining the crises of several individuals and the magical practices of traditional healers living in the city. Textbooks: Texts will be distributed in due course. Reference Books: The list of suggested readings will be distributed in due course. Course Plan: 1. Introduction: a Step into the Realm of Contingency-Possiblity 2. Suffering and Flux in African Cities 3. Witchcraft and Magic in Africa 4. Kaduna: the City of Vortex FREEDMAN, DAVID J. フリードマン, デビッド J. Course Description: The Tokyo International Conference on African Development(TICAD http://en.wikipedia.org/wiki /Tokyo_International_Conference_on_African_Development) has been the centerpiece of Japan's policy in Africa since its inception. The follow-up to TICAD IV (Yokohama 2008 http://www.ticad.net/ ticadiv-index.shtml ) Although the results of the conference were promising, there is an "information gap" between the policies and intents of the Japanese government and business community, and the response and knowledge of the Japanese citizen as to the recent history, the varied cultures and issues in Africa today, and the goals and effects of the Japanese policies themselves. By investigating both large-scale and small scale investment, tourism and educational connections and N.G.O. endeavors, the course will investigate methods by which the goals of the government's policies in Africa can be made accessible to Japanese society as a whole. This course will be an introduction for students interested in issues affecting global governance and Africa. Through a series of lectures offered by ambassadors and embassy officials from the S.A.D.C. group: http://www.mbendi.co.za/orsadc.htm students will explore the variety of links diplomatic, educational, economic and cultural that tie Japan to contemporary Africa. The course will focus the geo-political area of southern Africa, and the issues that such regions face as they plan seek to integrate their local economies and to connect to the "global village". Through various disciplines (history, economics, media studies) that need to be combined in order to offer a fuller world view, speakers from the various embassies of the S.A.D.C. group will offer their views and insights on the impact of Japanese policies within the region. Based on these lectures and individual research interest students will form a study group that will focus one of the African countries represented by the speakers. The groups will research and present on the ties and programs between their "study" country and Japan with a focus on making connections between southern Africa and Japan more multi-dimensional: http://www.jica.go.jp/english/countries/africa/index.html Reference Books: http://www.mbendi.co.za/orsadc.htm * this site is required viewing before the second meeting! http://allafrica.com/ http://www.bespokeexperience.com/en/1/home.mxs ethical tourism African Health Resources http://www-sul.stanford.edu/depts/ssrg/africa/health.html 87 諸 研 究 所 5. Lost in Flux: Theraputic Venture and Unsettled SelfⅠ 6. Lost in Flux: Theraputic Venture and Unsettled SelfⅡ 7. Illness in Between: Capitalism vs Moral EconomyⅠ 8. Illness in Between: Capitalism vs Moral EconomyⅡ 9. Business without Trust: Entrepreneur in CrisisⅠ 10. Business without Trust: Entrepreneur in CrisisⅡ 11. Ejective Solution: Witchcraft, Gamble and EventⅠ 12. Ejective Solution: Witchcraft, Gamble and EventⅡ 13. Magic for Money, Money as Magic: the Practice of HealersⅠ 14. Magic for Money, Money as Magic: the Practice of HealersⅡ 15. Conclusion: on the Question of African Modernity Lecturer's Comments to Students: The course comprises lectures and class works. For class works, students are required to read and summarise a text (minimum 20 pages per week) before attending the class. In the class, students will discuss their readings in a small group and then present it in front of all the rest. Method of Evaluation: Assessment is based on active participation in class works and an essay (4000 words) submitted at the end of the term. Textbooks: No specific text books are assigned for the course. Reading material will be recommended and photocopied handouts will be distributed as appropriate and relevant. Students are encouraged to acquaint themselves about the contemporary global issues by reading a daily newspaper, a weekly magazine and catching news on radio and television so that they can participate actively and meaningfully in discussions in the class. Group discussions and assignments will rely heavily on material obtained from such sources. Reference Books: The students are requested to read the following basic reference material about the United Nations System. Some or most of these documents can be accessed through the website http://www.un.org. (1) Charter of the United Nations, UN, New York (2) UN Millennium Declaration, Resolution 55/2, UN General Assembly (3) A More Secure World: Our Shared Responsibility; Report of the High-Level Panel on Threats, Challenges and Change, UN,December 2004 (4) In Larger Freedom: Towards Development, Security and Human Rights for All, UN Secretary-General, April 2005 (5) Investing in the United Nations: for a Stronger Organization Worldwide – Report of the Secretary-General, March 2006 (6) Reports and Documents issued by the United Nations and United Nations University on themes covered by the course (7) Newspaper articles and journals related to the topics covered by the course will be distributed in the class Course Plan: The subjects to be covered in each weekly class are shown below. Some adjustments, however, may be made as we go along with the discussion of contemporary global issues. Group discussions will be organized and individual assignments given. (1) : COURSE INTRODUCTION AND GETTING TO KNOW EACH OTHER (2) : OVERVIEW OF GLOBAL SCENARIO - GLOBAL INTERCONNECTEDNESS (3) : EVOLUTION OF THE UNITED NATIONS SYSTEM (4) : UN INTER-GOVERNMENTAL PROCESS (5) : OTHER INTERNATIONAL AND REGIONAL ORGANIZATIONS (6) : INTERNATIONAL PEACE AND SECURITY (7) : SOCIAL AND ECONOMIC DEVELOPMENT (8) : GLOBAL ENVIRONMENTAL SUSTAINABILITY (9) : HUMAN RIGHTS (10): GROUP DISCUSSIONS ON SELECTED TOPICS (11): PRESENTATION BY EACH GROUP AND DISCUSSION (12): WOMEN AND DEVELOPMENT (13): REFUGEES, MIGRATION, AGING SOCIETY (14): JAPAN AS A MEMBER OF THE GLOBAL COMMUNITY (15): FINAL REPORTS AND EVALUATION Lecturer's Comments to Students: This course is good for those students who wish to improve their ability to discuss international issues in English. Regular attendance and active participation in class discussions will be important. Students will be expected to do internet search and examine more in depth the topics under discussion as I would like students to make comments, ask questions and speak freely in the class. Method of Evaluation: . Grading Method (1) Regular attendance in class will be an important part of consideration for grading. Participation in group discussions and individual assignments will also be considered in grading. (2) There will be no examination but all students must write an midterm report (3-5 pages) during the mid-term, and a final report (7-10 pages) based on readings, lectures and discussions covered during the class. Questions/Comments: If students have any questions or problems in the course, they should feel free to talk to me before or after the class or send me an email at: rabindermalik@hotmail.com Student "internships" http://southafricacommunityfund.org/ap/intern.asp Course Plan: Tentative Course Schedule(the countries and topic will be determined by S.A.D.C.before the first class.) [01]Introduction and Organization (all students planning to register must attend this first class in order to understand class procedure and work) [02]A Short History of Africa / form country research groups [03]The economic consequences of Colonialism in Africa [04]TICAD / Japanese aid and large-scale investment projects – their value and impact in S.A.D.C. [05] Speaker prep and project discussion. [06] Embassy speakers [07] Embassy speakers [08] Embassy speakers [09] Embassy speakers [10] Embassy speakers [11] Embassy visits - if this date is open for embassies otherwise in-class speaker's review [12] In class project prep. [13] project presentation [14] project presentation [15] make-up presentation and class review Method of Evaluation: As this is a lecture class attendance will be an important part of the grade. If a student is absent for classes without an official excuse his/her grade will be lowered one level; if more than 4 class are missed, the student cannot pass the class. Along with the group work and presentation, each student will be expected to hand in a 2-3 page paper (single space, 12pt font, separate bibliography) on the last day of class. The paper will focus on any aspect (not just the course focus) of Japan/ Africa relations covered in the course. CONTEMPORARY GLOBAL ISSUES AND THE ROLE OF THE UNITED NATIONS 2credits(Fall) 現代の国際問題と国連の役割 2 単位(秋学期) Multi-disciplinary approach to the study of the Contemporary Global Issues and the Role of the United Nations and International Organizations in addressing these issues. Lecturer MALIK, RABINDER N. 講師 マリク, ラビンダー N. Course Description: A critical review and assessment will be undertaken of the origin and present condition of the major global issues and problems and how these are being addressed by the national governments and the international community. Special attention will be paid to the role of the United Nations and other International Organizations as a tool of global governance in addressing these issues. We shall also explore ideas and concepts of peace and security, human rights, coexistence among peoples of different cultures and other critical global issues such as poverty eradication, environmental degradation, climate change, aging society and gender issues. The objective of the course is to enable the students to gain a better understanding of the world around them and about the role of the United Nations so that they are able to evaluate current and future international trends and formulate their own well thought-out opinions based on facts. It should help enhance their trans-cultural literacy and competence and enable them to interact with confidence with peoples of different cultural backgrounds and orientations in an interdependent and interlinked world. Group discussions will be an important part of the course, which will be conducted in English. The course is open to students from all faculties. 88 INTERNATIONAL DEVELOPMENT COOPERATION (Fall) 国際開発協力論 2 単位(秋学期) Development and Aid in an Age of Globalization Lecturer GOTO, KAZUMI 講師 後藤 一美 Course Description: The twenty-first century is an era of global governance. The realm of contemporary international relations has seen the commencement of new political attempts to gradually reform existing systems in complex governance with different players and multi-tiered networks for the creation of a convivial global society, in which the common values of peace, prosperity and stability are pluralistically shared, overcoming the risks of asymmetry and tit-for-tat sequences. In this new political initiative towards an unknown world, there are some critical challenges, including the pursuit of public goals in the international community and of effective measures to reach them. In the new world of international development cooperation, aid donors and aid recipients have different dreams yet lie in the same bed with a dynamic and tense relationship. By reviewing frontline efforts in international development cooperation with a view towards sustainable growth and poverty reduction from the perspective of cooperation policies, this course is intended to provide some basic foundations and applications for the management of international development cooperation with students that are interested in the main issues of poverty and development in the developing regions, and that wish to be involved in the world of international development cooperation in the future. Several guest speakers shall be invited from international aid agencies. Textbooks: Textbook is not used in particular. Resume and copies of reading materials will be available during the course and via e-mail. Reference Books: ・後藤一美「国際協力論序説—グローバル・ガバナンスの視点から」 鈴木佑司・後藤一美(編著) 『グローバリゼーションとグローバル・ ガバナンス』(法政大学現代法研究所叢書30)、法政大学出版局、2009 年。 ・後藤一美「日本の国際開発協力を問う」後藤一美・大野泉・渡辺 利夫(編著)『日本の国際開発協力』(シリーズ国際開発:第4巻)、 日本評論社、2005年。 ・後藤一美(監修)『国際協力用語集』(第3版)、国際開発ジャーナ ル社、2004年。 【International Cooperation】 ・Nathan Andrews, What Foreign Aid Can and Can't Do in Africa, Lap Lambert Academic Publishing, 2010. ・Nancy Birdsall and William R. Easterly, Reinventing Foreign Aid, The MIT Press, 2008. ・ Ashok Chakravarti, Aid, Institutions And Development: New Approaches to Growth, Governance And Poverty, Edward Elgar Publsher, 2006. ・William Easterly, The White Man's Burden: Why the West's Efforts to Aid the Rest Have Done So Much Ill and So Little Good, Penguin, 2007. ・Michael Edwards, Future Positive: International Cooperation in the 21st Century, Revised Edition, Earthscan, 2004. ・George Mavrotas and Mark McGillivray (eds.) , Development Aid: A Fresh Look, (Studies in Development Economics and Policy) , Palgrave Macmillan, 2009. ・ George Mavrotas (ed.), Foreign Aid for Development: Issues, Challenges, and the New Agenda, (Unu-Wider Studies in Development Economics) , Oxford University Press, 2010. ・Frederic P. Miller, Agnes F. Vandome, and John McBrewster (eds.) , Development Aid, Alphascript Publishing, 2009. ・OECD, Managing Aid: Practices of DAC Member Countries (Better Aid), OECD, 2009. ・OECD, Improving Incentives in Donor Agencies: Good Practice and Self-Assessment Tool (Better Aid), OECD, 2009. ・ OECD, Managing Development Resources: The Use of Country Systems in Public Financial Management (Better Aid), OECD, 2009. LAW AND DEVELOPMENT 2credits(Fall) 開発法学 2 単位(秋学期) Institutional Change through the Rule of Law Reform to Attain Good Governance Professor,Graduate School of Law School MATSUO, HIROSHI 法務研究科(法科大学院)教授 松尾 弘 Course Description: This course aims to provide with the basic knowledge of Law and Development from a practical as well as a theoretical aspect. Development can be regarded as a comprehensive institutional reform of a society, in which a number of informal rules have been binding and restricting the attitudes and behaviors of its members. However, it is sometimes difficult for societies to reform their institutions for themselves when they are heavily burdened by the conventions maintained by the strict regimes. As the international societies have been more and more 89 諸 研 究 所 ・OECD, Aid Effectiveness: A Progress Report on Implementing the Paris Declaration (Better Aid), OECD, 2009. ・Jens S. Srensen, Challenging the Emerging Aid Paradigm: International Aid and Development in the Twenty-first Century (Rethinking International Development Series) , Palgrave Macmillan, 2010. ・ Finn Tarp, Foreign Aid and Development: Lessons Learned and Directions for the Future (Routledge Studies in Development Economics), Routledge, 2000. ・I. William Zartman and Saadia Touval (eds.), International Cooperation: The Extents and Limits of Multilateralism, Cambridge University Press, 2010. 【Global Governance】 ・Deborah D. Avant, Martha Finnemore, and Susan K. Sell (eds.), Who Governs the Globe?, (Cambridge Studies in International Relations) Cambridge University Press, 2010. ・ Vinay Bhargava (ed.), Global Issues for Global Citizens: An Introduction to Key Development Challenges, The World bank, 2006. ・ Luis Cabrera (ed.), Global Governance, Global Government: Institutional Visions for an Evolving World System, State University of New York Press, 2011. ・Michael Edwards, Future Positive: International Cooperation in the 21st Century, Revised Edition, Earthscan, 2004. ・Helge Hveem and Lelio Iapadre (eds.), The Global Governance of Knowledge: Education, Research, Innovation and International Cooperation, (Routledge/GARNET series) , Routledge, 2011. ・James H Mittelman, Contesting Global Order: Development, global governance, and globalization, Routledge, 2011. ・Jan Aart Scholte (ed.), Building Global Democracy?: Civil Society and Accountable Global Governance, Cambridge University Press, 2011. ・Timothy J. Sinclair, Global Governance, Polity Press, 2011. ・Geoffrey R. D. Underhill, Political Economy and Global Governance: Theories, Issues and Dynamics, Palgrave Macmillan, 2011. ・ Rorden Wilkinson and Jennifer Clapp (eds.), Global Governance, Poverty & Inequality (Global Institutions) , Taylor & Francis, 2010. Course Plan: 第1回:Guidance 第2回〜第5回:Introduction to international development cooperation 第6回〜第8回:Major issues of development in an age of globalization 第9回〜第11回:Global governance approach to development aid 第12回〜第14回:Guest speakers 第15回:Review of the course Lecturer's Comments to Students: Active participation in class discussions is required. Method of Evaluation: レポートによる評価 Writing Assignment Some short essays are requested to be submitted during the course. Evaluation will be made, based on the final report (five pages of A4 size) submitted at the end of the course, with the following criteria: originality; logic; and persuasiveness. Questions/Comments: Should you have any inquiries, feel free to contact with the following address: <k-goto@hosei.ac.jp> 2credits globalizing, it is becoming duties for each society to assist others to undertake their institutional reform. Although it would be hard for us to expect the international societies to establish the world government, we should be able to keep our security by getting the global governance, which consists of the good governance of each state in the world. Good governance may be obtained through the institutional reform led by the good government, markets and firms, and civil societies, which are mutually assisted and assisting in their own functions. Law may be a strong measure to facilitate such an institutional reform to get good governance, and the legal assistance activities among nations should promote the global governance, which might be the only path to the international security and peace. In this context, we should explore the indicators of governance and the way by which developed countries can cooperate with developing countries to accomplish their legal reform that actually leads to development. Textbooks: There are no specific textbooks. Materials will be distributed as appropriate and relevant. Reference Books: ・D. North, Institutions, Institutional Change and Economic Performance, Cambridge University Press, 1990. ・J. Faundez (ed.), Good Government and Law: Legal and Institutional Reform in Developing Countries, MacMillan, 1997. ・J. Faundez et al. (ed.), Governance, Development and Globalization, Blackstone Press, 2001. ・松尾弘『良い統治と法の支配:開発法学の挑戦』(日本評論社, 2009)[H. Matsuo, Good Governance and the Rule of Law: A Challenge of Law and Development, Nihon-hyoron-sha, 2009] Course Plan: 1. Law and Development in the Globalizing World Date: Topics: Why are some countries rich and some poor? Why do institutions matter in development? Could institutional change be possible and facilitate development? References: D. North, “Why Some Countries Are Rich and Some Are Poor,” Chicago-Kent Law Review, Vol. 77, 2001-2002, pp. 319-330; H. de Soto, The Mystery of Capital: Why Capitalism Triumphs in the West and Fails Everywhere Else, Basic Books, 2000, pp. 1-13. 2. Good Government, Good Governance and Global Governance Date: Topic: What is the purpose of legal cooperation and why is it necessary for both the recipient and donor countries? References: John Rawls, The Law of Peoples, Harvard University Press, 1999, pp. 3-10; J. Stiglitz, “The Future of Global Governance,” in: N. Serra and J. Stiglitz (eds.), The Washington Consensus Reconsidered: Toward a New Global Governance, Oxford University Press, 2008, pp. 303-323. 3. Legal Assistance by the Government I (USAID, DFID, CIDA, GTZ, SIDA, etc.) Date: Topic: Why do governments compete with each other in legal assistance? References: H. Schmiegelow, “Why Legal Transformation Assistance from Germany and Japan to Former East-Bloc Countries?”Journal of Japanese Law, No. 22, 2002, pp. 5-38. 4. Legal Assistance by the Government II (JICA) Date: Topic: What are the lessons from the Japanese legal assistance projects? References: H. Matsuo, “The Use of Codification and Piecemeal Legislation for the Rule of Law Promotion: Lessons of the Legal Cooperation Projects in East Asian Countries” (course material). JICA, JICA’s Experience in Support for Legal and Judicial Reform in Developing Countries, JICA, 2009. 5. The Role of Law in the Political, Economic and Social Development in Developing Countries Date: Topic: How have legal reforms correlated with the development in Japan and other developing countries? References: H. Matsuo, Japanese Legal System and Social Development , Part III, Chapter 10-13 (course material) 6. Legal Assistance by the International and Financial Institutions (UNDP, OECD, WB, IMF, etc.), the Regional Development Banks (IDB, AfDB, ADB, EBRD, etc.) and EU Date: Topic: What are the roles of international organizations in promoting legal cooperation? References: World Bank, Legal and Judicial Reform: Strategic Directions, 2002, pp. 1-24. 7. Past, Present and Future of the Legal Cooperation Network Date: Topic: What are the lessons from the past legal assistance and who can be the coordinator(s) for the future legal cooperation? References: D. M. Trubek, “The ‘Rule of Law’ in Development Assistance,” in: Y. Matsuura (ed.), The Role of Law in Development, CALE Books 2, Nagoya University, pp. 1-18. 8. Development of the Law and Development Studies Date: Topic: How has the Law and Development emerged, declined and developed up to the present stage? References: J. Merryman, “Comparative Law and Social Change: On the Origins, Style, Decline & Revival of the Law and Development Movement,” The American Journal of Comparative Law, Vol. 25, 1977, pp. 457-491; B. Z. Tamanaha, “The Lessons of Law-and-Development Studies,” The American Journal of International Law, Vol. 89, 1995, pp. 470-486. 9. Market, Firm and Government Date: Topics: What are the functions of market, how is it related with the firm, and why do they need the government? Property, contract, and the system of rights on the one hand, and the rule of law on the other hand: two wheels of a general model of progressive legal system References: R. Coarse, “The Firm, the Market, and the Law,” “The Nature of the Firm,” in: id., The Firm, the Market, and the Law, the University of Chicago Press, pp. 1-31, 33-55; D. North, Institutions, Institutional Change and Economic Performance, Cambridge University Press, 1990, Chapter 7 (Enforcement), pp. 54-59. 10. The Dilemma of Good Government and the Role of Civil Society in Attaining Good Governance Date: Topic: Who can manage the good government which is apt to fall into the dilemma between the strong-arm, lawful and benign government? Can the introduction of market mechanism and the democratization be compatible in the process of development? References: A. Chua, Market, “Markets, Democracy, and Ethnicity: Toward a New Paradigm for Law and Development,” The Yale Law Journal, Vol. 108, pp. 1-107; A. Sen, Development as Freedom, Oxford University Press, 1999, Chapter 6 (The Importance of Democracy), pp. 146-159; J. Faundez, “Democratization through Law: Perspectives from Latin America,” Democratization, Vol. 12, 2005, pp. 749-765. 11. Institutional Change through Legal Reform Date: Topic: How can be the institutional change caused by legal reform? What is the role of the rule of law and how can we manage the process of the rule of law promotion? References: 90 THIRD WORLD DEVELOPMENT AND THE POOR (Fall) 第三世界の開発と貧困 2 単位(秋学期) 2credits Lessons from the Developing World Lecturer BOCKMANN, DAVE 講師 ボックマン, デイブ INTERNATIONAL HUMAN RIGHTS LAW 2credits(Spring) 国際人権法 2 単位(春学期) Issues, procedures, and advocacy strategies regarding the promotion and protection of human rights worldwide Lecturer HOSOTANI, AKIKO 講師 細谷 明子 Course Description: This course is designed to increase the student’s awareness of thirdworld communities and the challenges they face in overcoming poverty. The U.N. Millennium Development Goals promise to end poverty by 2015. The goals are lofty and costly, but will they actually help the poor? Based on the lecturer’s 30 years of community development experience in the U.S. and India, another approach, that of small locally based projects bringing real and immediate change to real people’s lives will be examined. In this course, students will learn about: • Self Help Groups (SHGs): How SHGs are organized and why. How the SHGs improve the financial stability of families and enhance the status of women. • Micro-Finance: How small loans, often times of less than $100, can move whole families out of poverty. • Appropriate Technology: How, when the poor themselves are involved, appropriate technologies can be successfully conceived, designed and implemented by developing communities. Learn some of the skills required to help implement actual projects. • Culture and social-economic factors that must be taken into account in planning and implementing development projects. Course Description: Students will study five different aspects of international human rights including: (1) Procedures for implementing international human rights involving state reporting to treaty bodies; individual complaints; thematic, country rapporteurs, and other U.N. emergency procedures for dealing with gross violations; humanitarian intervention; criminal prosecution and procedures for compensating victims; diplomatic intervention; state v. state complaints; litigation in domestic courts; the work of nongovernmental organizations; etc. (2) Major international institutions including the human rights treaty bodies; the U.N. Human Rights Council; the U.N. Security Council; international criminal tribunals; the International Criminal Court; U.N. field operations authorized by the U.N. Security Council or under the authority of the U.N. High commissioner for Human Rights; the InterAmerican Commission on and Court of Human Rights; the European Court of Human Rights and other parts of the European human rights 91 諸 研 究 所 • Hands-On Case-Study: Working in small groups, the students will identify real ‘problems’ facing poor people in the developing world and propose a plan to solve the problem. Textbooks: To Be Announced Reference Books: Whose Reality Counts? Putting the First Last, Robert Chambers, 1997; Small Is Beautiful: Economics as if People Mattered by E. F. Schumacher; The White Man’s Burden by William Easterly; Local Democracy and Development, T.M. Thomas Isaac & Richard W. Franke; Banker to the Poor, Muhammad Yunus; Development as Freedom, Amartya Sen; The End of Poverty, Jeffrey D. Sachs; Out of Poverty, Paul Polak Course Plan: 1. Introduction: The Developing World; Goals of the Class 2. The UN Development Goals 3. The Great Debate and the Millennium Development Goals 4. Appropriate Development – An Introduction 5. The role of the Japan International Cooperation Agency in addressing poverty in the developing world. 6. Hunger and the “green revolution.” 7. Whose Knowledge? Tapping the knowledge of the poor 8. Whose Priorities? Setting priorities for development 9. The Fair Trade Movement: How Tokyo's fashionable shoppers are providing economic opportunities for the world's poorest citizens. 10. Micro Loan Programs: A boon to the poor or an additional burden? 11. Water and Sanitation: The neglected priorities 12. Eco-Sanitation: An appropriate technology 13. Macro-Strategies for Alleviating Poverty: Urban Development vs Rural Development 14. Presentation of group Case Studies 15. Presentation of group Case Studies Lecturer's Comments to Students: You will be asked to (1) work in a small group to research and report on an “appropriate” technology for a developing country; (2) Write an academic paper about one of the topics covered by this course or by your small group. The final paper is due by week 14. You will also be asked to periodically submit a one paragraph summary of the classroom discussion/ lecture. Method of Evaluation: 1. Exam( None ) 2. Reports ( Academic Report: 30%) 3. Attendance, Participation( 40% ) 4. Other( Class Presentation of Case Study: 30% ) D. North, “The New Institutional Economics and Third World Development,” in: J. Harriss et al. (eds.), The New Institutional Economics and Third World Development;, Routledge, 1995, pp. 17-26; H. Matsuo, “Let the Rule of Law be Flexible to Attain Good Governance,” in: per Berling et al. (eds.), New Directions in the Rule of Law, Iustus, Uppsala, 2009, pp. 41-56. 12. Development and Cultures Date: Topic: How should we treat cultures in the process of legal reform? References: L. Friedman, “Legal Culture and Social Development,” Law and Society Review, Vol. 4, 1969-1970, pp. 29-44; A. Perry, “The Relationship between Legal Systems and Economic Development: Integrating Economic and Cultural Approaches,” Journal of Law and Society, Vol. 29, 2002, pp. 282-307. 13. The Use of Normative Theory in Development Policy Date: Topic: What is the ultimate goal of development? References: S. Huntington, “The Goals of Development,” in: M. Weiner and S. Huntington (eds.), Understanding Political Development, Harper Colling, 1987, pp. 3-15.; A. Sen, “The Concept of Development,” in: H. Chenery and T. N. Srinivasan (eds.), Handbook of Development Economics, Vol. I, 1988, pp. 9-26. 14. The Future Agenda for Law and Development Date: Topic: What are the future agenda for Law and Development and how should we tackle with them? 15. Comments, Questions and Answers Date: Topic: Are there any comments or questions concerned with all the topics treated to to be treated in the class? Lecturer's Comments to Students: Participants do not need to have any special knowledge of law. However, regular attendance and active participation will be expected. Method of Evaluation: Evaluation is based on an attendance, short (informal) presentations, and a final essay (around 3000 words). In the spring semester we will be reading Kant’s text very closely, in particular in the context of section II in which he says that a crucial anticipatory move with regard to the special worth of rational beings will become justified in section III. Unfortunately, Kant never made it clear explicitly how such a justification works, so that we have to reconstruct it from the material he provides. Furthermore, we need to get clear about his theory of the will, in particular with regard to the philosophical tradition of rival conceptions of it in terms of rational desire on the one hand and voluntarist accounts which grant a greater ‘autonomy’ to the will on the other. Less emphasis will be put on the question as to whether Kant revoked his strategy in the second critique; rather Kant’s more detailed account of the will in this work will have to be looked at as an important context for interpreting the Grundlegung. This seminar is ideal for advanced students with a bit of background knowledge in Kant’s philosophy, but it is of course open to newcomers. It is addressed to those with an interest in metaphysics or ethics, ideally (but not necessarily) in both. It is intended to familiarize the participants with basic techniques of Kant scholarship. Textbooks: Kant, Immanuel: Grundlegung zur Metaphysik der Sitten. Hg. von Jens Timmermann. Göttingen: Vandenhoeck und Ruprecht 2002. There are many English translations available;I recommend Kant, Immanuel: Groundwork to the Metaphysics of Morals. Edited and translated by Allen W. Wood. New Haven and London: Yale University Press 2002. A bilingual edition will be published by Cambridge University Press in early 2011, namely Kant, Immanuel: Groundwork of the Metaphysics of Morals. A GermanEnglish edition. Edited and translated by Mary Gregor and Jens Timmermann. Cambridge, New York: Cambridge University Press 2011. Reference Books: Timmermann, Jens: Kant’s Groundwork of the Metaphysics of Morals: A Commentary. Cambridge, New York: Cambridge University Press 2010. (This book is now available as a paperback). Method of Evaluation: Attendance and written presentation system; the U.N. High Commissioner for Refugees; and the International Labor Organization (3) Human rights situations in various countries such as South Africa, Iran, Myanmar, East Timor, Kosovo, Cambodia, former Yugoslavia, the Democratic Republic of Congo, Japan, the Unites States, Europe, Sudan, Ghana, and India (4) Substantive human rights problems related to the rights of the child, economic rights, the right to development, torture and other illtreatment, minority rights, the right to a free and fair election, human rights in armed conflict, crimes against humanity, arbitrary killing, indigenous rights, selfdetermination, discrimination against women, the rights of refugees, etc. (5) Learning methods such as advising a client, role-playing, the dialogue methods, drafting, and advocacy in litigation Textbooks: Walter Kalin and Jorg Kunzli, (2009), The Law of International Human Rights Protection, Oxford. Reference Books: David Weissbrodt and Connie de la Vega, (2007), Internatinal Human Rights Law: An Introduction. David Weissbrodt, Joan Fitzpatrick, and Frank Newman, International Human Rights: Laws, Policy and Process (3rd ed. 2001), updated at // www1.umn.edu.hrts.int. Course Plan: Assignments are listed below as to each class session: 1. International Human Rights: Notions and Sources. 2. Origins and Universality 3. The Legal Nature of Human Rights Obligations. 4. Scope of Application of Human Rights. 5. Implementation of Human Rights: Basic Principles, Treaty Bodies. 6. Charter Based Bodies and Regional Bodies. 7. Right to Life and Subsistence Rights. 8. Prohibition of Ill-treatment and of Enforced Disappearance. 9. Prohibition of Discrimination, and Protection of Minorities. 10. Private Life. 11. Intellectual and Spiritual Sphere. 12. Human Person in Economic Sphere. 13. Rights to Liberty and to Fair Trial. 14. Participaton in Political Life. 15. Film or Guest Speaker to be announced. Questiona and Answers Lecturer's Comments to Students: The class encourages students to analyze case situation and to evaluate the most effective methods to prevent human rights violations. Because evolving nature of the laws and issues in this field, students can participate as strategists and investigators. Method of Evaluation: Students will receive their grades for the course based on (1) homework(60%), (2) presentation in class one of the course assignments(20%), and (3) an essay(20%). Questions/Comments: Tuesday 4:30-5:30p.m. or by appointment. SPECIAL LECTURE OF ETHICS 4 2credits(Fall) 倫理学特殊講義Ⅳ 2 単位(秋学期) Freedom and the moral law in Kant; part 2. Associate Professor,Faculty of Letters ERTL, WOLFGANG 文学部准教授 エアトル, ヴォルフガング Course Description: This is seminar is a sequel to the spring semester’s course on Grundlegung III. We will be consulting pertinent secondary literature in order to get an overview of strategies employed to solve the problems which arise in Kant’s text and see, to which extent they are successful. In recent years, a number of commentaries on the Grundlegung as well as studies on individual issues of Grundlegung III have been published which offer an important overview of state of the art research on Kant with regard to the foundation of his moral theory. This seminar is ideal for advanced students with a bit of background knowledge in Kant’s philosophy, but it is of course open to newcomers. It is addressed to those with an interest in metaphysics or ethics, ideally (but not necessarily) in both. It is intended to familiarize the participants with basic techniques of Kant scholarship. Textbooks: Kant, Immanuel: Grundlegung zur Metaphysik der Sitten. Hg. von Jens Timmermann. Göttingen: Vandenhoeck und Ruprecht 2002. There are many English translations available; I recommend Kant, Immanuel: Groundwork to the Metaphysics of Morals. Edited and translated by Allen W. Wood. New Haven and London: Yale University Press 2002. A bilingual edition will be published by Cambridge University Press in early 2011, namely Kant, Immanuel: Groundwork of the Metaphysics of Morals. A GermanEnglish edition. Edited and translated by Mary Gregor and Jens Timmermann. Cambridge, New York: Cambridge University Press 2011. SPECIAL LECTURE OF ETHICS 3 2credits(Spring) 倫理学特殊講義Ⅲ 2 単位(春学期) Freedom and the moral law in Kant; part 1 Associate Professor,Faculty of Letters ERTL, WOLFGANG 文学部准教授 エアトル, ヴォルフガング Course Description: In this seminar, we shall examine one of the most fascinating texts in the Kantian oeuvre, namely section III of the Grundlegung zur Metaphysik der Sitten. In the overall framework of the Grundlegung the task of this section is to vindicate the moral law, while the first two were meant to uncover it as already in use in everyday moral cognition or as the guiding principle of a will whose subject is an end in itself. Kant aims to achieve the required vindication by showing that freedom of the will and being subject to the moral law are closely interconnected and that – for all the causal determinism in the phenomenal world – we are justified in assuming that humans have free will. In order to understand Kant’s strategy, we shall proceed as follows. 92 Reference Books: Timmermann, Jens: Kant’s Groundwork of the Metaphysics of Morals: A Commentary. Cambridge, New York: Cambridge University Press 2010. (This book is now available as a paperback). Method of Evaluation: Attendance and written presentation ACCOUNTING 2credits(Spring) 会計学 2 単位(春学期) International Financial Reporting Standards(IFRS), including International Accounting Standards(IAS) Guest Professor,Graduate School of Business and Commerce 商学研究科特別招聘教授 ITO, MAKOTO 伊藤 眞 Course Description: International Accounting Standards (IAS) issued by the International Accounting Standards Committee (IASC), and International Financial Reporting Standards (IFRS) issued by International Accounting Standards Board (IASB), which had been restructured from IASC, have been making their presence felt around the world. IASB has been and is continuing to study accounting issues and prepares new and improves IFRSs and improves IASs under the conversion projects with FASB of U.S. All enterprises, which are domiciled and listed in the European Union, are required to report the consolidated financial statements in accordance with IFRSs from year 2005. Most countries adapt IFRSs. Approximately 117 nations permit or require IFRS for domestic listed companies. On November , 2008, US SEC issued for public comment a roadmap that proposes a staged transition for mandatory adoption of IFRS by U.S. public companies. Japan said it would allow voluntary domestic use of the IFRS in Dec. 2009 and will decide on in 2012 (with adoption planned for 2016). In this course, we will review the current situation of IASB, then study Framework for the Preparation and Presentation of Financial Statements. After the first session of introduction to IFRS, each student will be assigned in advance to report on a Standard and prepare a resume and make a presentation, followed by discussion, case studies and my supplementary explanation and/or comments. Textbooks: International Financial Reporting Standards 2010, IASB Reference Books: IAS Plus by Deloitte (http://www.iasplus.com/country/useias.htm) will help you. IASB Homepage: http://www.iasb.org/Home.htm Course Plan: Day 1: Intriduction to IFRS and IASB Day 2 - 4: Framework Day 5 - 14: Each student makes a presentation on the resume and discussion on the IFRS or IAS which the student select. Then students perpare the answer of case study problems and discuss. Day 15: Summary Lecturer's Comments to Students: Understanding the essence of IFRS. Method of Evaluation: Attendance & Class Participation including presentation and discussion. Term paper. 2. Hostile Takeovers Shleifer, Andrei, and Lawrence H. Summers,“ Breach of Trust in Hostile Takeovers,” in Corporate Takeovers: Causes and Consequences , edited by Alan J. Auerbach, University of Chicago Press, 1988. Roe, Mark J.“ Takeover Politics,” in Deal Decade , edited by M. Blair, 1993. 3. Elements of Governance Kaplan, Steven N., “Top Executive Rewards and Firm Performance: A Comparison of Japan and the United States,” JPE, Vo1. 102, No. 3, June 1994 Christine Pochet, “Corporate Governance and Bankruptcy: a Comparative Study,” Cahier de recherche no. 2002-152, Centre de Recherche en Gestion, IAE de Toulouse, July 2002. Naoto Osawa, Kazushige Kamiyama, Koji Nakamura, Tomohiro Noguchi, and Eiji Maeda, “An Examination of Structural Changes in Employment and Wages in Japan,” Bank of Japan Monthly Bulletin , August 2002. Black, Bernard,“ Creating Strong Stock Market by Protecting Outside Shareholders.” remarks at OECD/KDI conference on Corporate Governance in Asia: A Comparative Perspective, Seoul, March 3-5, 1999. Jolene Dugan, Fahad Kamal, David Morrison, Ali Saribas and Barbara Thomas, Board Practices/Board Pay 2006 Edition, Institutional Shareholder Services, 2006 William C. Powers, Jr., Raymond S. Troubh, and Herbert S. Winokur, Jr., “Report of Investigation by the special investigative committee of the board of directors of Enron corp.,” February, 2002. ADVANCED STUDY OF FINANCE 2credits(Fall) 金融特論 2 単位(秋学期) 4. Financial System Fukao, Mitsuhiro, “Japanese Financial Instability and Weaknesses in the Corporate Governance Structure,” Seoul Journal of Economics , Vol. 11, No.4, 1998. Professor,Faculty of Business and Commerce FUKAO, MITSUHIRO 深尾 光洋 商学部教授 Course Description: Corporate Governance and Financial System: 93 諸 研 究 所 The governance structure of limited liability companies that stipulates the relationship among the management, stockholders, creditors, employees, suppliers and customers is important in determining the performance of the economy. Although the OECD countries are generally characterized as market economies, there are considerable differences among these countries in the organizational structure of the economy. One of the major aims of this course is to understand the institutional differences in corporate-governance structures of companies in major industrial countries including the United States, Japan, Germany, France and the United Kingdom. The differences in the corporate-governance structure have a number of implications for the performance of companies. For example, the cost of capital and the effective use of human resources would be affected by this structure. In recent years, the deepening international integration of economic activities has heightened awareness of cross-country differences in corporate-governance structure and putting a strong pressures for convergence in some aspects of corporate governance systems. The course will also survey these trends. Textbooks: Fukao, Mitsuhiro, Financial Integration , Corporate Governance, and the Performance of Multinational Companies, Brookings, 1995. Reference Books: See above. Course Plan: 1. General Concept Fukao, Mitsuhiro, Financial Integration, Corporate Governance, and the Performance of Multinational Companies , Brookings, 1995. Fukao, Mitsuhiro.“ Financial Crisis and the Lost Decade,” in Asian Economic Policy Review , Vol.2 No.2, Blackwell, 2007, pp. 273-297. Method of Evaluation: Grading will be based on a term paper and class participation. The topic of the term paper has to be related to the content of the class. For example: Comparison of governance structures among some countries, Governance structure of government owned companies and private companies, Issues related to bankruptcy procedures, Security exchange law and governance system, Incentive mechanism for directors, Banking problems and deposit insurance system. ADVANCED STUDY OF INTERNATIONAL RELATIONS 2credits(Fall) 国際関係特論 2 単位(秋学期) グローバリゼーションの政策的含意 (Globalization and its Policy Impliations) Professor,Graduate School of Business and Commerce 商学研究科教授 Course Description: The objective of this course is to discuss and understand various issues related to economic globalization and its policy implications. The course will provide opportunities for students to examine various aspects of policy issues that have arisen from the increased integration of economies and the emergence of many global issues. Students will review the challenges imposed on policymakers from globalization and explore ways to enhance international cooperation to meet these challenges. Classroom discussions will enable students to follow and understand the discussions that are taking place at various international meetings and to engage in more informed and effective discussions on various issues related to economic globalization. The emphasis of the course will be more on what is happening in the real world and less on theoretical aspects of the issues. Textbooks: There will be no textbooks. Handouts and/or copies of background material will be distributed from time to time. Students are expected to make presentations on topics assigned to them based on relevant papers and to engage in active classroom discussions, which are conducted entirely in English. Course Plan: Issues to be covered include the following (subject to change): ・Introductory discussions ・Globalization and macroeconomic policies ・Globalization and fiscal policies ・Financial globalization ・Globalization and the IMF ・Challenges facing low income countries ・Globalization and regional integration ・Implications of Asian economic integration ・Asian economic growth model ・Global currency ・Global governance Lecturer's Comments to Students: The course will consist of lectures and seminar-type class discussions in English. Classroom discussions are expected to be a continuation of the discussions that take place during the class on "International Economy" offered in the spring semester by the same lecturer. Both courses will follow a similar approach but there will be no overlap and the spring semester course will not be a prerequisite for this course offered in the fall semester. It would be preferable and advisable for students to have strong interest in and basic knowledge about international economics. Method of Evaluation: Evaluation will be based on attendance, class participation and presentation of a term paper to be prepared on a relevant topic towards the end of the semester. INTERNATIONAL ECONOMY 2credits(Spring) 国際経済 2 単位(春学期) Professor,Graduate School of Business and Commerce 商学研究科教授 KASHIWAGI, SHIGEO 柏木 茂雄 (フジタ・チェアシップ基金) KASHIWAGI, SHIGEO 柏木 茂雄 (フジタ・チェアシップ基金) Course Description: The objective of this course is to discuss and understand various international economic issues that are being addressed by policy makers around the world. The course will take up specific issues that are related to the current global economic situations and various policy issues that have arisen in the international context. Students will have the opportunity to study and discuss the challenges imposed on policy makers in the current globalized world. The emphasis of the course will be placed more on what is happening in the real world and less on theoretical aspects of the issues. Class discussions will enable students to familiarize themselves with these issues and to engage in discussions in more informed and effective manner. Textbooks: There will be no textbooks. Handouts and/or copies of background material will be distributed from time to time. Students are expected to make presentations on topics assigned to them based on relevant papers and to engage in active class discussions, which are conducted entirely in English. Course Plan: Issues to be covered include the following (subject to change): ・Introductory discussions ・Globalization and its policy implications ・World economic outlook ・The global imbalances ・The global financial crisis ・Poverty reduction and economic development ・Aid effectiveness ・Foreign direct investment ・Economic consequences of remittances ・The role of banking and finance ・The role of effective institutions Lecturer's Comments to Students: This course will consist of lectures and seminar-type class discussions in English. There will be no pre-requisites for this course, but it would be preferable and advisable for students to have strong interest in and basic knowledge about international economics. Method of Evaluation: Evaluation will be based on attendance, class participation and presentation of a term paper to be prepared on a relevant topic towards the end of the semester. LECTURE SERIES ON EUROPEAN AND ASIAN ECONOMICS 2credits(Fall) Lecture Series on European and Asian Economic s 2 単位(秋学期) Professor,Faculty of Economics KIMURA, FUKUNARI 経済学部教授 木村 福成 Professor,Faculty of Economics MCKENZIE, COLIN R. 経済学部教授 マッケンジー, コリン R. Course Description: This class is financially supported by the Global 30 Fund of the Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology (MEXT). Each week, a speaker will be invited from outside the Faculty 94 Method of Evaluation: Every student is required to write an essay in English by the end of the term. The subject of the essay will be discussed with her/him in the middle of the term. A couple of supervisions will be provided before writing the essay. Questions/Comments: Via e-mail of Economics at Keio University, to lecture in English. The lectures will be on recent developments and pressing issues related to Asia and/or Europe. Textbooks: There is no textbook for this class, but individual speakers may provide suggestions for further reading for their class Course Plan: In the first class we will provide a general overview of how this class will be organized and how we will evaluate students. The list of speakers and the dates they are speaking will be provided as soon as possible. Method of Evaluation: Students are required to submit a summary of each lecture in English immediately after lecture finishes. Student will be evaluated on the basis of their lecture summaries and their class participation. Questions/Comments: Students with any questions should contact Colin McKenzie by email (mckenzie@z8.keio.jp) LITERATURE AS HISTORY 2credits(Spring) 歴史としての文学 2 単位(春学期) Comparative Colonial Experience under European Powers and Japan Lecturer CHANDRA, ELIZABETH 講師 チャンドラ, エリザベス COMPARATIVE ECONOMIC HISTORY 2credits(Fall) 比較経済史 2 単位(秋学期) Living standards, markets and household economics: East Asia, India and the West compared Guest Professor SAITO, OSAMU 特別招聘教授 斎藤 修 Course Description: In 2000 Kenneth Pomeranz published The Great Divergence, in which he challenged the conventional wisdom that the West was already ahead of Asia in economic and market growth. Based mainly on Chinese evidence, he argues that (1) the early modern Asian standard of living was on a par with that of early modern Europe; that (2) eighteenth-century East Asia came closer to resembling the neoclassical ideal of a market economy than did western Europe; but at the same time, that (3) both East Asia and the West were constrained by environmentally factors, such as forest degradation, on the eve of modern economic growth. His book has stimulated a major debate amongst economic historians, and much progress has recently been made in cross-cultural comparison of living standards and, to a lesser extent, market economy and environmental history. The lectures will examine these three research issues in comparative perspective, with particular emphasis on what Japan’s economic history can offer. Textbooks: Saito, O., The Leverhulme Lectures 1-4, University of Cambridge, February 2010 [http://www.econsoc.hist.cam.ac.uk/podcasts-saito.html]. Reference Books: Allen, R.C, The British Industrial Revolution in Global Perspective (Cambridge: Cambridge University Press, 2009). Pomeranz, K., The Great Divergence: Europe, China, and the Making of the Modern World Economy (Princeton: Princeton University Press, 2000). Saito, O., ‘Pre-modern economic growth revisited: Japan and the West’, Global Economic History Network (GEHN) working paper no.16 (London School of Economics, 2005) [http://www.lse.ac.uk/collections/ economicHistory/GEHN/GEHNPDF/WorkingPaper16-OS.pdf]. Smith, T.C., Native Sources of Japanese Industrialization, 1750-1920 (Berkeley: University of California Press, 1989). Course Plan: Lecture 1. Introduction Lectures 2-3. Paradigms in economic history Lectures 4-5. Wages and income Lectures 6-8. Household income and inequality Lectures 9-10. Markets for commodities Lectures 11-12. Markets for land and labour Lectures 13-14. Household economics Lecture 15. Discussion session 95 諸 研 究 所 Course Description: This course will consider issues in historiography, particularly the use of fiction as source. Filling in the gaps in the so-called conventional historiography, literary works provide what state archives, libraries, legal proceedings, church records, or civil registry fail to capture; they have the capacity to represent the fine curves of a political landscape, the textures of power, the nuances of culture, and the complexity of human emotion. The colonial experience is precisely a context that calls for such “sensitive” historical inquiries. The gap between our Western intellectual tradition and the colonized people’s particular scheme of culture underscores the necessity of alternative sources. The fact that most records from the colonial period were produced by and speak from the point of view of “power” further complicates historical reconstruction of Asian and African experiences under European and Japanese rules. In this course we shall examine novels (excerpts), short stories, and films written by or told from the point of view of colonized persons and colonial agents. We will attempt to catch a glimpse of the colonial experience as diverse and intimate as the domestic order, racial negotiation, sexual taboos, private recollections, humor, paranoia, and melancholia. Textbooks: George Orwell, “Shooting an Elephant,” Collection of Essays (Hartcourt, 1981) Doris Lessing, The Grass is Singing (Perennial, 2000) E. Breton de Nijs, Faded Portraits (Periplus, 1999) Ferdinand Oyono, Houseboy (Heinemann, 1990) Jose Rizal, Noli Me Tangere (Longman, 1986) Anna Leonowens, Anna and the King of Siam (film) Marguerte Duras, The Lover (film) Hou Hsiao-hsien, A City of Sadness (film) Reference Books: Edward Said, Orientalism (New York: Vintage Books, 1979) Frantz Fanon, Black Skin, White Masks (New York: Grove Press, 1967) Albert Memmi, The Colonizer and the Colonized (Boston: Beacon Press, 1965) Frederic Cooper & Ann Stoler (eds.), Tensions of Empire: Colonial Cultures in a Bourgeois World (Berkeley: University of California Press, 1997) Jullie Ellison, “A Short History of Liberal Guilt,” Critical Inquiry 22. Mary Louise Pratt, Imperial Eyes: Travel Writing and Transculturation (New York: Routledge, 1992) Julia Clancy-Smith and Frances Gouda (eds.), Domesticating the Empire: Race, Gender, and Family Life in French and Dutch Colonialism (Charlottesville, VA: Univ. Press of Virginia, 1998) Michel-Rolph Trouillot, Silencing the Past: Power and the Production of History (Beacon Press, 1995) Peter Van der Veer (ed.), Conversion to Modernities: The Globalization of Christianity (New York: Routledge, 1996) Course Plan: 1. Introduction 2. Colonizer/colonized 3. Agents of Colonialism 4. Master and Servant 5. Domestic (Dis)order 6. The Missionary Position 7. Parody and Subversion 8. Liberal Guilt 9. Becoming Modern 10. The Problem of Representation 11. Maintaining “Whiteness” 12. The Problem of Assimilation 13. The Unspeakable 14. The American Experience 15. Colonial Nostalgia Lecturer's Comments to Students: This is a seminar class. Students will be required to write short (1 page) reflections on the reading every week and participate in class discussion. There will be no final exam. Method of Evaluation: 1. Exam( 0% ) 2. Reports( 50% ) 3. Attendance ( 30% ) 4. Participation in class discussion( 20% ) 7. Types and Terminology 8. Majority and Minority 9. Mediums and Symbols 10. Myth and History 11. The Question of Memory 12. Nation and Gender 13. Presentation of Research Plan 14. Beyond the Nation 15. Next? Lecturer's Comments to Students: This class is in lecture format, but with sufficient time for discussion during lecture. Students will be required to take 3 in-class short quizzes, write a final paper, and participate in class discussion. There will be no final exam. Method of Evaluation: 1. Quizzes( 30% ) 2. Final paper( 40% ) 3. Attendance, Participation( 30% ) 4. Other( 0% ) THEORY AND PRACTICE OF NATIONALISM 2credits(Fall) ナショナリズム研究 2 単位(秋学期) CULTURE, CULTURAL ADJUSTMENT, AND IDENTITY 2credits(Fall) 文化・文化適応とアイデンティティ 2 単位(秋学期) From the Americas to Modern Japan Lecturer CHANDRA, ELIZABETH 講師 チャンドラ, エリザベス Doing Observational/Ethnographic Studies to Understand Japanese Culture 観察研究により文化理解を深める Lecturer YOKOKAWA, MARIKO 講師 横川 真理子 Course Description: This course aims to familiarize students with existing scholarship in the study of nationalism. It traces the development of the idea of nationalism from arguably its inception in the New World, to its expansion all over the world including in modern Japan and colonized territories of Asia and Africa. During the course of the semester, we will address theoretical questions regarding the formation of the nation-state such as: Where do we locate its conceptual origin(s)? Is it really, as many scholars say, a modern creation? What are the ingredients that go into the making of a nation? How do we make sense of the nation from the point of view of gender? Is the nation ultimately a masculine project? In the age of globalization and world economy, has nation-state become obsolete? Do we have alternatives? This course is designed to be an interdisciplinary undertaking, as we will deal with writings by historians, political scientists, philosophers, and novelists. Students will be encouraged to bring into discussions their own experience of nationalism in their country. Textbooks: Omar Dahbour & Micheline Ishay (eds.), The Nationalism Reader (Humanity, 1995) Geoff Eley & Ronald Suny (eds.), Becoming National: A Reader (Oxford Univ. Press, 1996) John Hutchinson & Anthony Smith (eds.), Nationalism (Oxford Univ. Press, 1995) Reference Books: Ernest Gellner, Nations and Nationalism (Cornell UP, 1983) Benedict Anderson, Imagined Communities (Verso, 2006) Anthony Smith, Nationalism: Theory, Ideology, History (Polity, 2002) Eric Hobsbawm, Nation and Nationalism since 1780 (Cambridge Univ. Press, 2000) Gopal Balakrishnan (ed.), Mapping the Nation (Verso, 1996) Tessa Morris-Suzuki, Re-inventing Japan: Time, Space, Nation (Sharpe, 1998) George Mosse, Nationalism and Sexuality (Howard Fertig, 1997) John Gillis (ed.), Commemorations (Princeton Univ. Press, 1996) Tom Nairn, Faces of Nationalism (Verso, 1998) Partha Chatterjee, Nationalist Thought and the Colonial World (Univ. of Minnesota Press, 1993) Course Plan: 1. Introduction 2. Genealogy of Nation 3. Conceptual Roots 4. Historical Roots 5. Conservative Reaction 6. Paradigms Course Description: When one encounters different behaviors and assumptions in a different culture, often the immediate reaction is one of irritation and confusion. “What is wrong with THESE people?”, "Why do they do that?", we ask. Actually, people in a particular society are behaving according to patterns that make sense within the larger framework of their culture. This course is designed to discover those patterns in Japan, where the students are currently living, through conducting observational/ethnographic studies on the behavior of people in different settings. After explaining the concepts of culture and subculture, the methods used in observational studies will be introduced. Students will be given an opportunity to do observational studies at various sites in Japan on their own or in groups, discovering both behavioral patterns and the cultural patterns that underlie those behavioral patterns. Students will be asked to come up with tentative behavioral and cultural patterns gleaned from their observations, and present their findings to the class, opening their study to discussion. They will then be asked to go back and reaffirm or modify their observations, which will result in a final presentation and written report. Through their own study and those of the others, students are expected to gain a deeper understanding of both the culture they observe and of their own unconscious cultural patterns. Textbooks: Materials to be distributed in class Reference Books: Desmond Morris. Manwatching: A Study of Human Behavior. Kinseido. 1977. Robert M. Emerson. Contemporary Field Research. Long Grove, Il: c. 2001. Theodore Bestor, Patricia Steinhoff, Victoria Bestor. Doing Fieldwork in Japan. Honolulu: University of Hawaii Press, c. 2003. Course Plan: Week 1 What is culture? Week 2 The observational method--description Week 3 Behavioral patterns and cultural patterns Week 4 Topic selection and group formation Weeks 6-9 Preliminary Presentations Weeks 10-13 Final Presentations Week 14 Tying together cultural patterns Week 15 Final Paper due 96 Lecturer's Comments to Students: Doing an observational study gives students an opportunity to view culture and experiences in a different culture from an empirical perspective. Newcomers can obtain a deeper understanding of the unspoken rules underlying the culture they have started to live in, while "natives" can begin to see the patterns and unspoken rules that have unconsciously ruled their lives. Method of Evaluation: Evaluation will be based on the preliminary presentation, the final presentation, and a final paper based on the findings. Questions/Comments: Students are encouraged to ask questions in class to generate further discussion. 諸 研 究 所 97 アート・アーカイヴ特殊講義 ・ジョルジュ・ディディ=ユベルマン『イメージ、それでもなお—— アウシュヴィッツからもぎとられた四枚の写真』(2003年)、橋本一 径訳(平凡社、2006年) その他、適宜指示・配布する。 参考書: 適宜指示する。 授業の計画: 問題設定(テーマ) 1. 分類について(導入) 2. タブロー(表)について 3. 断片について 4. 反復について 5. プロセスについて 6. 時間について 7. 場所(Site/Nonsite)について 8. 収集(蒐集)について 9. 因果関係について 10. 歴史的唯物論 11. コラージュとモンタージュ 12. 証人について 13. アーカイヴの政治学 2 単位(春学期) アーカイヴと準拠枠(あるいは視座 frame of reference) アート・センター教授(有期) 渡部 葉子 名誉教授 前田 富士男 講師 上崎 千 授業科目の内容: 講義、購読、討論を行う。芸術の諸領域における様々な事象を「ア ーカイヴ」の水準において扱う本講座の射程には、 「アーカイヴ」と いう知の在り方それ自体への方法論的な関心が含まれている。アー カイヴとは何か。いかにしてアーカイヴは可能となるのか。本講座 が標榜する「アート・アーカイヴ」は、資料体(corpus)として実 現される知のカルトグラフィを芸術学の範疇において捉え、アーカ イヴについて思考すること(さらに、アーキヴィストとして思考す ること)と、 「芸術作品とは何か」という根源的な問いとの接続を図 るものである。本講座では、考察すべき諸対象の枠組みを「アーカ イヴと準拠枠(あるいは視座 frame of reference)」とし、その中で連 鎖的な問題設定(テーマ設定)を行っている。各テーマ間の連鎖的 なオーダーは、講義の順序=進行(sequence)において不断に分岐 する諸系列の束であり、このオーダー自体もそのつど検証されるべ きモティーフとなる。 テキスト(教科書): ・ヴァルター・ベンヤミン「エードゥアルト・フックス——蒐集家と 歴史家」 (1937年) 『ベンヤミン・コレクション2:エッセイの思想』、 湯浅健二郎訳(ちくま学芸文庫、1996年)所収 ・ホルヘ・ルイス・ボルヘス「ジョン・ウィルキンスの分析言語」、 『続審問』(1952年)、中村健二訳(岩波文庫、2009)所収 ・ミシェル・フーコー『言葉と物——人文科学の考古学』(1966年)、 渡辺一民・佐々木明訳(新潮社、1974年) ・ミシェル・フーコー「汚辱に塗れた人々の生」(1977年)、丹生谷 貴志訳、 『フーコー・コレクション6:生政治・統治』、小林康夫・松 浦寿輝・石田英敬編(ちくま学芸文庫、2006年)所収 ・ジョルジョ・アガンベン『アウシュヴィッツの残りのもの——アル シーヴと証人』 (1998年)、上村忠男・廣石正和訳(月曜社、2001年) ・アライダ・アスマン『想起の空間——文化的記憶の形態と変遷』 (1999 年)、安川晴基訳(水声社、2007年) ・ジョルジュ・ディディ=ユベルマン『残存するイメージ——アビ・ ヴァールブルクによる美術史と幽霊たちの時間』(2002年)、竹内孝 宏・水野千依訳(人文書院、2005年) アート・アーカイヴ特殊講義演習 2 単位(秋学期) アート・センター教授(有期) 渡部 葉子 名誉教授 前田 富士男 講師 上崎 千 授業科目の内容: 後期は慶應義塾大学アート・センターのアーカイヴに所蔵されて いるマテリアル群を実際に用い、 「アーカイヴ的思考」の、より個別 的な事例からの再出発を図る。受講生はここで、アーカイヴ設計と いう知の実践を、コンテナー(容器)とコンテンツ(内容)との新 しい緊張関係の生産を目論むデザインとして学習する。アーカイヴ 設計は、各種マテリアルを束ねることでそれらの潜在的なインタレ ストを維持するためのプロセスではない。各種マテリアルの束ね方 (然るべき解かれ方を含む)そのものをデザインし、インタレストの 束を新たに措定するプロセスである。ここでいうインタレスト(関 心)とは、 「出来事」が生起する場によってもたらされる、思考の傾 き具合を指している。記録と表現の双方にまたがる実践(アーキヴ 98 諸 研 究 所 「出来事」の舞台なき劇 ィストの実践)としてのアーカイヴ設計は、 場としてのアーカイヴを、記録 / 表現の界面(interfaces)において 実現するためのメソッドに他ならない。 テキスト(教科書): 適宜指示する。 参考書: 適宜指示する。 授業の計画: 後期のテーマはアーカイヴにおける各種分類群の単位で設定され る。それらは「単一性資料(singulars)」「複数性資料(multiples)」 といった概念を前提に、 「書簡(correspondence)」 「文書(documents)」 「写真(photographs」 「クリッピング(clippings)」 「印刷物(printed matter)」「書籍・逐次刊行物(books, serials and other published materials)」 「様々な媒材を持つ資料(non-paper/various materials)そ して「その他(種々雑多なもの miscellaneous)」という分類群=テー マ群である。 99 近代日本研究Ⅰ 2 単位(春学期) ―『学問のすゝめ』とその時代― 法学部教授 商学部教授 教職課程センター教授 経済学部准教授 岩谷 牛島 米山 宮内 十郎 利明 光儀 環 授業科目の内容: 福澤諭吉の初期の代表著作『学問のすゝめ』は,明治5 年2 月から 明治9 年11 月までの5 年間にわたって,17 編に分けて逐次刊行され た。それは,福澤の生涯の中では, 『文明論之概略』に結実する思想 の形成期であった。また,この時期は,学制発布,鉄道初開通,徴 兵令布告,征韓論,明六社結成,地租改正,民選議院設立建白書, 佐賀の乱,征台の役,立志社設立,江華島事件,萩の乱など,制度 改革や事件が陸続する時であり,まさに揺籃期の明治社会にとって は,改革と模索の次期であった。 この講義では, 『学問のすゝめ』各編を取り上げて,4 人の担当者 が分担して講義を行うが,単にその文面から福澤の思想を考えるだ けではなく,同書の各編を,福澤の人生と初期明治社会の変動の中 に位置づけることを目指したい。またその過程を通して,福澤の思 想と近代日本社会形成の間にある緊張関係を考えてみたい。 テキスト(教科書): 福澤諭吉『学問のすゝめ』(各種の版がある。どの版でもよい。) 100 参考書: 福澤諭吉『福翁自伝』(各種の版がある。どの版でもよい。 ) 慶應義塾編『福澤諭吉書簡集』第1 巻,岩波書店,平成13 年 慶應義塾編『福沢諭吉の手紙』岩波書店,平成16 年 丸山真男『「文明論之概略」を読む』岩波書店,昭和61 年 授業の計画: 第1 回 はじめに 担当:米山 第2 ~ 4 回 初編~ 4編(明治5 年2 月~7 年1 月)担当:米山 第5 ~ 7 回 5編~ 8編(明治7 年1 月~7 年4 月)担当:岩谷 第8 ~10回 9編~12編(明治7 年5 月~7 年12 月)担当:宮内 第11~13回 13編~17編(明治7 年12 月~9 年11 月)担当:牛島 第14回 まとめ 第15回 福澤諭吉に関わる史跡見学 近代日本研究Ⅱ 2 単位(秋学期) -福澤諭吉入門- 福澤研究センター専任講師 都倉 武之 授業科目の内容: 福澤諭吉は、慶應義塾の創立者であり日本の最高額面紙幣の顔と して広く知られています。しかし、いったい何を主張し、何をした 人物なのか、慶應の中でも必ずしもよく知られていません。福澤は、 俗世間と遊離した学問の世界に生きた文化人でもなく、幕末明治の 政治史の渦中に身を置いた人物でもありませんが、民間独立の立場 から現実社会に向き合い、様々に活動した大変ユニークな人物です。 近代日本研究Ⅲ 2 単位(春学期) ―福澤諭吉の生涯からみる日本の近代― 福澤研究センター教授 西澤 直子 授業科目の内容: 福澤諭吉の生涯を時系列に追いながら、福澤が日本の近代化に何 を提言し、それがどのような効果を生み、現在にどう関わってくる のかについて考察する。 テキスト(教科書): 特になし。必要に応じてプリントを配布する。 参考書: 『福澤諭吉書簡集』全9巻、慶應義塾編、岩波書店、2001~2003年 『福澤諭吉著作集』全12巻、慶應義塾大学出版会、2002~2003年 『福澤諭吉事典』慶應義塾編、慶應義塾大学出版会、2010年 他は適宜授業中に紹介する。 授業の計画: ①序論 授業テーマの説明および予備的講義 ②中津における人脈と学問的系譜 ③長崎および適塾時代の蘭学学習 ④渡米渡欧による西洋文明体験 ⑤著作権確立運動 ⑥【三田演説館など構内の福澤関係史跡見学】 ⑦中津士族社会との関係 ⑧交詢社の設立 ⑨明治14年政変と時事新報の創刊 ⑩東アジア観と朝鮮からの留学生の受け入れ ⑪大学部の設立 ⑫【自筆原稿や書簡など福澤関係資料の閲覧】 ⑬修身要領の作成 ⑭これから出来してみたい3つのこと―近代化構想 ⑮まとめ 近代日本研究Ⅳ 近代日本研究特殊演習Ⅰ 2 単位(春学期) - 近代資料にどのように接するか - 福澤研究センター教授 2 単位(秋学期) - 福澤諭吉研究ワークショップ - 福澤研究センター教授 都倉 武之 授業科目の内容: この授業では、福澤諭吉や慶應義塾に関する歴史資料を材料とし て、資料の基本的な読み方を学び、その資料について考察を試みま す。対象とする資料は幕末以降の近代資料です。近代といっても、 現在と仮名遣い、漢字表記も異なり、候文が日常的に用いられ、筆 101 西澤 直子 授業科目の内容: 歴史研究において、歴史資料はその土台となるものであり、土台 が固まっていなければいかによい建築を組み立てようとも、砂上の 楼閣にすぎない。長い間、古文書学や資料論、資料整理論は、近世 以前の文書を中心に研究がなされてきたが、近年近現代資料に関す る研究も活発化している。この講座では、時に福澤研究センターが 保管している資料も用いながら、近代資料への接し方や扱い方につ いて考えていきたい。 テキスト(教科書): 特になし。必要に応じてプリントを配布する。 参考書: 太田富康『近代地方行政体の記録と情報』 岩田書店 2010年 授業の計画: 第1回 序論 授業テーマの説明および予備的講義 第2回 歴史研究とアーカイブズ 第3回 歴史研究者とアーキビスト 第4回 幕末期の情報収集と記録資料の成立 第5回 明治期の公文書と私文書 第6~7回 公文書の解読実習とその利用法 第8~10回 私文書(福澤諭吉自筆原稿)の解読実習とその利用法 第11~13回 私文書(福澤諭吉自筆書簡)の解読実習とその利用法 第14回 まとめ 第15回 各自成果報告と評価 近代日本研究特殊演習Ⅱ 2 単位(秋学期) 近代の歴史資料を読む ―福澤諭吉・慶應義塾関係資料を中心に― 福澤研究センター専任講師 で記されたくずし字を誰もが読み書きしていました。私たちの生き ている時代に最も近いようで、案外遠い近代の資料に慣れ親しむだ けで、皆さんの日常の視野も実は大きく広がっていきます。 授業では活字や版本の印刷物から、筆で記された公的な文書、手 紙などの私文書など、様々な性格の資料を材料に、時代背景を学び 取ると共に、皆さんが学ぶこの慶應義塾のルーツや創立者福澤諭吉 の考え方にも触れてみたいと思います。あくまで入門的な授業です から、関心があり根気よく資料と取り組む意欲のある学生を歓迎し ます。 テキスト(教科書): 資料のコピーを適宜配布します。 参考書: ・ 『くずし字用例辞典』児玉幸多編 東京堂出版 ISBN4-490-10333-6 ・ 『くずし字解読辞典』児玉幸多編 東京堂出版 ISBN4-490-10331X ・『福澤諭吉書簡集』全9巻 慶應義塾編 岩波書店 2001~3年 ・『慶應義塾百年史』全6巻 慶應義塾編 慶應義塾 1958~69年 授業の計画: ・明治時代の新聞・雑誌を読み比べる(3回) ・福澤著作『学問のすゝめ』 『世界国尽』ほかを初版本で読む(6回) ・慶應義塾の歴史文書を読む(3回) ・福澤諭吉や門下生の手紙を読む(3回) 西澤 直子 授業科目の内容: 福澤諭吉研究は歴史学を専攻した研究者に限らず、さまざまな学 問分野の研究者が研究対象とし、成果があがっている。しかし基幹 とする学問の相違が基本的なアプローチ方法の差異となり、議論上 齟齬を生み却って学際的研究を阻む例も少なくない。この講義では 多様な学問分野からの福澤研究について考えたい。 テキスト(教科書): 特になし。必要に応じてプリントを配布する。 参考書: 『福澤諭吉書簡集』(慶應義塾編、岩波書店、2001~2003年) 『福澤諭吉著作集』(慶應義塾大学出版会、2002~2003年) 『福澤諭吉事典』(慶應義塾編、慶應義塾大学出版会、2010年) 以上は予備的講義に関するもの。他は適宜授業中に紹介する。 授業の計画: 第1回 慶應義塾と福澤諭吉 1 第2回 慶應義塾と福澤諭吉 2 諸 研 究 所 その人生の試みを、多様な側面からたどっていきます。また、福澤 を創立者とする慶應義塾が近代日本の歩みの中でたどった歴史と、 そこに共有された精神、近代に投げかけた課題や限界についても考 察してみます。史跡見学なども交えながら、福沢という人、慶應義 塾という学校について、改めて考えてみたいと思います。 テキスト(教科書): 指定しない。 参考書: 『福澤諭吉著作集』全12巻 慶應義塾大学出版会 2002~3年 『福澤諭吉事典』 慶應義塾大学出版会 2010年 『慶應義塾史事典』 慶應義塾大学出版会 2008年 授業の計画: 1.福澤諭吉の人となり 2.福澤の生い立ちと思想形成 3.幕臣としての福澤諭吉 4.福澤の説く「文明」とは 5.『学問のすゝめ』を読む 6.交詢社と福澤の交際論 7.明治政治史上の福澤諭吉 8.ジャーナリストとしての福澤諭吉 9.福澤の実業論と福沢門下生 10.福澤における「男女」と「家庭」 11.朝鮮問題と福澤諭吉 12.福澤晩年の思想 13.近代日本の中の慶應義塾 14.福澤没後の慶應義塾 15.構内史蹟見学 第3回 近代日本における福澤諭吉論 1 第4回 近代日本における福澤諭吉論 2 第5~14回 履修者による報告と討論 第15回 まとめと講評 *第1~4回は予備的講義 102
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