2015 TABLE OFFICIALS MECHANICS ~より信頼されるテーブル・オフィシャルズのために~ 2015年7月 山口県バスケットボール協会 審判委員会 はじめに バスケットボールのゲームは、プレイヤー、チーム・ベンチ、観客、審判、そしてテーブル・オフィシャル ズがたがいに築き上げるものである。テーブル・オフィシャルズは、審判とともに規則に沿ってゲームを公正 かつ円滑に進行させるという重要な役割を担っている。単なる補助者でもなければ、観客でもない。 とはいえ、テーブル・オフィシャルズには特別な能力が要求されているわけではない。必要なものは、 「正 しい知識」「豊かな経験」「高い責任感」であり、そして何よりも、それらを得ようとする「強い意欲」であ る。テーブル・オフィシャルズの重要性を理解してゲームに臨み、そして審判や仲間のテーブル・オフィシ ャルズたちとともに役割を十分に果たすことができたとき、あなたは大きな喜びと充実感を得ることができ るであろう。 当委員会は、ひとりでも多くの人がテーブル・オフィシャルズの重要性を理解し、信頼されるテーブル・ オフィシャルズとなることを願ってこの冊子を作成した。テーブル・オフィシャルズに関する「知識」を獲 得するためには大いに力になるものと信じる。知識を得る中で「責任感」も培われることを期待し、その上 で多くの「経験」が積み重ねられることを願うものである。 なお、この冊子の内容は、公益財団法人日本バスケットボール協会発行「2015~ バスケットボール 競技規則」ならびに「2013 オフィシャルズ・マニュアル」に基づいている。テーブル・オフィシャルズ の仕事に関するより詳細な内容については、それらを参照されたい。 目 1. テーブル・オフィシャルズ全体 次 ……………………………… 2. スコアラーの任務(スコアシートの記入) ………………… 2 3. スコアラーの任務(審判への合図・連絡) ………………… 6 …………………………… 8 ………………………………………………… 9 4. アシスタント・スコアラーの任務 5. タイマーの任務 6. ショット・クロック・オペレイターの任務 ※ ※ 1 ………………… 10 7. ファウルの記録の仕方(特別な場合)………………………… 13 この冊子は山口県バスケットボール協会サイト(http://yamaguchibasketball.com/ )からダウンロードできます。 内容についてお気付きの点がありましたら、上記サイト管理人(yabba@goo.jp)までご連絡下さい。 2015 TABLE OFFICIALS MECHANICS 1.テーブル・オフィシャルズ全体 (1)テーブル・オフィシャルズの構成 テーブル・オフィシャルズは、原則として次の4名で構成される。 名 称 スコアラー 主 な 任 務 スコアシートの記録、審判への合図(タイム・アウト、交代) ポゼション・アロー(矢印)の表示、操作 アシスタント・スコアラー スコアボードの操作、スコアラーの補佐、ファウル回数の表示 タイマー ゲーム・クロックの操作、タイム・アウトの計測 ショット・クロック・オペレイター ショット・クロックの操作 テーブル・オフィシャルズは少なくともゲーム開始 10 分前には着席しておく。ハーフ・タイム中も、原則 として席を離れない。ゲーム終了後、スコアシートにメンバーがサインをして審判に渡し、主審がサインを 書き終えた時点でそのゲームに関する任務が終了する。 オフィシャルズ・テーブルでの着席順は下図の通りとする。なお、4名以外の補助者(電光表示板の操作 にあたる者など)を必要とするときは、適切な配置を考慮する。 コート ショット クロック オペレイター タイマー スコアラー アシスタント スコアラー ※コミッショナーがいる場合は、スコアラーとタイマーの間に席を設ける (2)テーブル・オフィシャルズの心構え ① テーブル・オフィシャルズは一つのチームである。各メンバーは、役割の重要性をよく認識し、互いに協 力し励まし合いながら仕事を行うよう心がける。また、ゲームの流れを感じ取り、プレイヤーやベンチと 同じように緊張感をもってゲームに臨むことが大切である。特に、スコアラーを中心としてメンバー同 志が声をかけ合うことは、テーブル・オフィシャルズの仕事を成功させる重要な鍵といえる。例えば、得 点をしたプレイヤーやファウルを宣せられたプレイヤーの番号を互いに声に出して確認する。また、交 代の申し出やタイム・アウトの請求を受けたメンバーは、素早くスコアラーに伝える。 ② 各メンバーは、審判とのコミュニケーションに心がける。その手段としては、 確認の合図 言葉によるコミュニケーションよりも、アイ・コンタクト(互いに視線を合 わせること)や「確認の合図」が中心となる。特に、スコアラーは審判のフ ァウルの伝達に対して、必ずアイ・コンタクトと「確認の合図」で応える。 片方の親指を立てて示す ③ 合図や動作は、審判だけでなく、会場内のすべての人(プレィヤー、ベンチ、観衆)に伝わるよう、タイ ミングよく行う。スコアラーは合図器具を的確に鳴らし、ジェスチャーをはっきりと行う。タイマーは時 計を止めている間、手をまっすぐに伸ばして上げておく。アシスタント・スコアラーはファウルの回数の 表示を速やかにかつ誰からも見えやすいように行う。 ④ より信頼されるテーブル・オフィシャルズとなるため、向上心を忘れてはならない。1ゲームごとに反省 を重ね、疑問点があれば、競技規則やオフィシャルズ・マニュアルで確認したり、審判に尋ねるなどして 早めに解決することを心がける。 1 2015 年 7 月 山口県バスケットボール協会 2015 TABLE OFFICIALS MECHANICS 2.スコアラーの任務(スコアシートの記録) (1)ゲーム開始までに記入する事項 ゲーム開始 10 分前までには以下の事項を記入しておく。 チーム名 チームA: Team A 大会名 Competition Game No. 大会名 場所 Game No. チームB: 東 西 ク ラ ブ 28A4 日付 場所 ○○市総合スポーツセンター Place 2015 Date 時間 南 北 大 学 Team B 第XX回 山口県総合バスケットボール選手権大会 日付 年 Year 11 月 28 Month 日 時間 Day Time 13:30 チーム名 選手氏名 番号 ・フルネームで記入する ・番号に空きがあっても空白行は作らない ・キャプテンは氏名の後に(CAP)と記載 最初に出場するプレイヤー(×印) ・×印はスコアラーが記入する (「ゲーム開始時の手続き」参照) コーチ、Aコーチの氏名 ・スコアラーが記入する コーチのサイン ・コーチ自身が記入する (「ゲーム開始時の手続き」参照) ゲ ー ム 開 始 時 の 手 続 き <ゲーム開始5分前までに> ①スコアラーは、最初に出場するプレイヤーの確認をコーチから受け、Pl-in欄に小さな×を黒色で記入する。 事前に提出されたリストにキャプテンの記入がない場合は、このときにコーチに確認して記入する。 ②コーチは、スコアシートに記載された事項の確認を行い、サインをする。 (チームA、チームBの順に) <トス・アップまでに> ③スコアラーは、最初に出場するプレイヤーに間違いがないことを確認してPl-in欄の×に○を赤色でつける。 もし申し出との食い違いがあれば直ちに審判に知らせる。 2 2015 年 7 月 山口県バスケットボール協会 2015 TABLE OFFICIALS MECHANICS (2)スコアシートの記録方法(その1) 第1ピリオドと第3ピリオドは赤色で、第2ピリオドと第4ピリオド(延長を含む)は黒色で記録する。 チーム・ファウル タイム・アウトの記録 ・ プレイヤーにファウルが記録されるたびに数字を×で消す。 ・ コーチに記録されるファウルはチーム・ファウルに含まない。 ・各ピリオドの経過時間(分単位)で記録する 〔10 分クォーターの例〕 残り 4 分 12 秒 → 「6」 残り 0 分 45 秒 → 「10」 ・使わなかった枠は、黒色で二本線を引く。 (延 長の欄にも引く) チームA: 東西クラブ Team A 6 タイムアウト Time outs 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 5 1P 1 2 3 4 2P 1 2 3 4 Team Fouls 3P 1 2 3 4 4P 1 2 3 4 選手氏名 Name of Players 1 8 10 チームファウル 青 木 浩 井 上 太 郎 上 田 新三郎 榎 肇 奥 二 郎 角 真之介 木之下 薫 久米島 三 郎 今朝田 竜之介 近 藤 一 郎 佐 藤 二 郎 嶋 田 三 郎 ファウル Fouls No. Pl・in 4 5 6 7 8 (CAP) 9 × × × × × × P2 P P P2 PC ・第4ピリオドの最後の2分までに、後半の最 初のタイム・アウトが認められなかったとき は、後半の最初の枠に2本の横線を引く。 P P1 P2 P T1 10 11 × P 12 P P2 13 × P P1 P3 U2 P 14 15 × U2 P U2 GD 13 14 15 コーチ Coach: A.コーチ A.Coach: 山 口 馬 助 サイン:Signature 広 島 秀 人 山 口 ゲーム出場の記録 ・ゲームの最初に出場するプレイヤーは×(黒 色)に○(赤色)をつける。 ・途中から出場したプレイヤーは×だけを 赤色または黒色で記入。 B1 C1 ファウルの記録 ・ファウルの種類を表す文字を記入する。 ・フリースローが含まれる場合はその数を右下に書き添える。 (フリースローが相殺される場合は「C」を書き添える) 。 ・第1・2・3ピリオドの終了時には起こったファウルの 記録を赤色または黒色の太線で囲む。 ・ゲームの終わりに使わなかった枠に黒色で横線を引く。 〔主なファウルの種類を表す文字〕 プレイヤーのファウル(チーム・ファウルとして数える) P … パーソナル・ファウル T … テクニカル・ファウル U … アンスポーツマンライク・ファウル GD … 失格・退場(2回目のテクニカル・ファウルまたは2回目のアンスポーツマンライク・ファウルによるもの) (GD=Game Disqualification ゲーム・ディスクォリフィケーション) コーチのファウル(チーム・ファウルとして数えない) C … コーチ自身のスポーツマンらしくないふるまいに対するテクニカル・ファウル B … 上記以外の理由でコーチに記録されるテクニカル・ファウル ※上記以外の記録方法は、 「7.ファウルの記録の仕方(特別な場合) 」参照のこと 3 2015 年 7 月 山口県バスケットボール協会 2015 TABLE OFFICIALS MECHANICS (3)スコアシートの記録方法(その2) 色の使い分け方 2 第1ピリオド ラ ン ニ ン グ ・ ス コ ア RUNNING SCORE 第2ピリオド B A B A B A B 第3ピリオド 1 81 81 10 121 121 第4ピリオド 6 12 41 41 5 (延長含む) 2 42 42 122 122 13 82 82 3 3 4 4 5 5 6 6 7 7 8 8 9 9 A フィールド・ゴール (2点) 得点合計の数字を斜線(/) で消し、得点したプレイヤー の番号を記入 1 5 8 9 4 フィールド・ゴール (3点) 4 5 10 13 10 10 9 得点合計の数字を斜線(/) で消し、得点したプレイヤー の番号を記入し○で囲む 9 11 11 4 12 12 4 13 13 14 14 16 フリースロー 8 得点合計の数字を●で消 し、得点したプレイヤーの 番号を記入する ※ 不成功だったフリースロー は記録しない 13 19 20 20 21 21 22 22 23 23 6 24 24 25 25 26 26 27 27 28 28 29 29 30 30 31 31 32 32 33 33 7 4 8 得点合計の数字を○で囲 み、下に1本の太線を引く。 19 6 4 ピリオドの終了 (延長の終了) 18 44 46 47 47 48 48 9 49 49 4 50 50 4 51 51 52 52 53 53 54 54 7 12 55 55 10 56 58 60 61 61 84 4 85 85 10 86 86 14 10 8 12 9 4 7 87 88 88 89 89 7 90 90 7 91 91 133 133 94 4 134 134 95 95 135 135 96 96 136 136 97 97 137 137 98 98 138 138 99 99 139 139 100 100 140 140 101 101 141 141 102 102 142 142 103 103 143 143 104 104 144 144 105 105 145 145 146 146ゲーム終了 7 64 64 65 65 66 66 106 106 11 67 67 107 107 6 15 35 35 7 36 36 6 37 37 38 38 39 39 4 40 40 5 68 68 6 108 108 69 69 6 109 109 70 70 110 110 13 71 71 10 8 8 5 9 12 130 130 94 63 4 129 129 132 132 62 9 128 128 4 63 4 127 127 5 4 62 7 126 126 13 93 93 7 4 125 125 13 92 92 4 7 124 124 131 131 4 111 111 147 147 最終の得点合計の数字を○で 148 148 囲み、 下に太い二本線を引く。 149 149 その下の使わなかった欄には 150 150 黒色で斜線(\)を引く。 151 151 72 72 112 112 152 152 73 73 113 113 153 153 74 74 114 114 154 154 75 75 115 115 155 155 76 76 116 116 156 156 77 77 4 117 117 157 157 78 78 4 118 118 158 158 79 79 8 119 119 159 159 80 80 120 120 160 160 14 赤色 黒色 赤色 黒色 123 123 14 12 11 4 87 6 9 10 5 12 59 59 15 60 83 84 9 56 58 83 4 12 57 57 10 5 12 34 34 15 4 43 44 46 10 13 17 17 18 43 12 45 45 9 12 15 15 16 4 … … … … 〔注意〕 ゲーム・クロックの残り時間の表示が 0.2 秒あるいは 0.1 秒のときにスロー・インあるいはフリースローでゲームを再開 するときは、スロー・インされたボールあるいはフリースローが不成功でリバウンドされたボールに対しては、直接タップ あるいは直接ダンクしなければ、得点は認められない。 4 2015 年 7 月 山口県バスケットボール協会 2015 TABLE OFFICIALS MECHANICS (4)記録するときのポイント・補足事項 ① アシスタント・スコアラーとの連携 得点、ファウルのたびにアシスタント・スコアラーとの間で、プレイヤーの 番号、得点合計、ファウルの回数を声に出して確認する。 ② 審判とのコミュニケーション 審判のファウルの伝達に対しては、アイ・コンタクトと「確認の 合図」を返し、審判とのコミュニケーションを図る。 ③ 「確認の合図」 3点ショットを 打ったとき 3点が 認められたとき 3ポイント・ショット フィールド・ゴールが2点か3点であるかは、自分で判断せず、 審判の合図で判断する。 (右図参照) ④ インタヴァル、ハーフ・タイムにすること (a) ランニング・スコア欄の最後の得点を○で囲み、その下に太い線をそれぞれのピリオドで使用した色 で引く。 (b) スコアシート下段の得点欄の該当する欄に得点を黒色で記入する。 (c) そのピリオドに記入したファウルの記号をそれぞれのピリオドで使用した色の太い線で囲む。 ハーフ・タイムには次のことも行う (d) 得点合計、チーム・メンバーとコーチのファウルの数を確認する。 (e) 前半(第 1・2 ピリオド)に使わなかったタイム・アウトの枠に黒色で二本線を引く。 (f)後半の最初に出るプレイヤーを確認し、あらたに出場するプレイヤーは Pl・in の欄に×を記入する。 (ハーフ・タイム中の交代はスコアラーへの申し出の必要がない。) ⑤ ゲーム終了時にすること (a) スコアシート下段の得点欄に、第4ピリオド(または延長時限)の得点と総得点を黒色で記入する。 延長の得点欄は、延長を行わなかったときは“/”を記入し、延長を行ったときは、何度行っても 得点を合計して記入する。 (b) 勝利したチームのチーム名を「勝利チーム」の欄に記入する。 (c) ランニング・スコア欄の最終得点を○で囲み、その下に太い二本線を引く。その下の使用しなかった 枠に黒色で斜線(\)を引く。 (d) 後半(第 3・4 ピリオド)と延長の使わなかったタイム・アウトの枠に黒色で二本線を引く。 延長を行った場合も延長の枠には黒色で二本線を引く。 (e) 各チーム・メンバーとコーチのファウルの枠で使わなかった枠に黒色で横線を引く。 (f) アシスタント・スコアラー、タイマー、ショット・クロック・オペレイター、スコアラーがサインを する(スコアラーは最後にサイン) 。その後、スコアシートを審判に渡し、副審・主審の順にサインを 受ける。主審がスコアシートにサインした時点で、テーブル・オフィシャルズの任務は終了する。 スコアラー:Scorer A.スコアラー:A.Scorer タイマー:Timer ショット・クロック・オペレイター:S.C.Operator 山 口 一 郎 広 島 花 子 島 根 二 郎 福 岡 裕 美 スコア Score 第1ピリオド Period 1 第2ピリオド Period 2 第3ピリオド Period 3 第4ピリオド Period 4 主 審:Referee 延長 Extra Period 第1副審: Umpire 1 最終スコア Final Score 第2副審: Umpire 2 勝者チーム Name of winning Team 延長を行わなかったときの記入方法 → 延長 Extra Period A A A A A A 17 20 20 21 17 95 - - - - - - 16 17 28 17 16 94 B B B B B B 東西クラブ A / - / B (5)延長時限の場合の注意 ① 延長時限は第4ピリオドの続きと見なすので、チーム・ファウルは第4ピリオドに続けて数える。 ② タイム・アウトは1回の延長時限につき、各チームが1回ずつとることができる。 5 2015 年 7 月 山口県バスケットボール協会 2015 TABLE OFFICIALS MECHANICS 3.スコアラーの任務(審判への合図・連絡) (1)タイム・アウト、交代の合図 ケース タイム・アウトが 認められるチーム 交代が認められるチーム 両チーム 両チーム 審判が笛を鳴らしたとき ファウル、ヴァイオレイション ジャンプ・ボール・シチュエイション プレイヤーの負傷などによる中断 フィールド・ゴールの直後 最後のフリースローが成功した直後 後にセンター・ラインの延長からのスロー・インが 与えられる場合は、成功しなかった場合も含む 合図(合図器具とジェスチャー) ブザー(またはホーン、笛)を 3 秒程度鳴らした あとに合図をする(座ったままで) 得点されたチーム 両チーム 両手で(片手 は指で)T型 を示す どちらも認められない 第 4 ピリオドと各延長時限の最後 の 2 分間は得点されたチーム 両チーム 胸の前で両腕を 交差させる ※第 4 ピリオドまたは延長の最後の 2 分間に、得点されたチームの交代があったときは、相手チームの交代も認められる。 〔合図の出し方〕 タイム・アウトや交代が予想される場面では、スコアラー以外のメンバーもチーム・ベンチの様子に注意を 払い、チームからの請求や申し出に即座に対応できるよう心がける。ただし、いかなる場合も、スコアラー 自身が目で見てはっきりと確認してから合図をするようにする。 ①審判の笛のあとの合図は、審判がヴァイオレイションやファウルの伝達を終えてからすみやかに行う。次 のようなときは、合図は次の機会まで控える。 ・フリースローの場合、審判が 1 投目のボールをシューターに与えたとき ・スロー・インの場合、審判がスロー・インするプレイヤーにボールを与えたとき ②フィールド・ゴールやフリースローの後の合図は、事前に請求や申し出があればゴールされた瞬間に行う。 ゴール後に請求や申し出があった場合はすみやかに合図を行う。 (タイム・アウトまたは交代が認められる 時機は、ゴールのあと、得点されたチームのプレィヤーがスロー・インのボールを手にする前までである) ③交代の合図は、同時であれば何人交代しても(両チームにわたっていても)1回でよい。交代に時間差が ある場合は、その都度合図器具を鳴らす。 ④タイム・アウトの請求時に交代の申し出もある場合は、タイム・アウトの合図のみを行う。 (タイム・アウ トが認められた時点で、交代も認められることになる) ⑤タイム・アウトやインタヴァルの間に申し出のあった交代に対しては、合図器具は鳴らさない。 ⑥タイム・アウトは、各チームが前半(第1・2ピリオド)に2回、後半(第3・4ピリオド)に3回、各延 長時限に1回ずつとることができる。ただし、第4ピリオドの最後の2分間には2回までしかタイム・アウ トをとることはできない。規定回数のタイム・アウトをとったときは、審判を通じてコーチに連絡する。 また、規定回数をこえるタイム・アウトの請求は受け付けない。 (使わなかったタイム・アウトを後半や延 長時限に持ち越すことはできない) 6 2015 年 7 月 山口県バスケットボール協会 2015 TABLE OFFICIALS MECHANICS (2)5ファウル等の連絡 次の場合、合図器具を鳴らして審判に知らせる。 ・プレイヤーの 5 回目のファウル ・プレイヤーの 2 回目のアンスポーツマンライク・ファウル ・プレイヤーの 2 回目のテクニカル・ファウル ・コーチ自身の 2 回目のテクニカル・ファウル(記号C)またはコーチに記録される 3 回目のテクニカ ル・ファウル(記号B、C) (3)チーム・ファウル・ペナルティー(4ファウル)の表示 各ピリオド(延長時限は第4ピリオドの続きと見なす)で、チームに4回目のプレィヤー・ファウルが宣せ られたら、そのあとボールがライブになってから、赤い標識を表示する。このとき、審判に直接連絡する 必要はない。5回目のファウルの後に、審判が気付かずにスロー・インさせようとしたときには、合図をし て知らせる。( 「ライブ」については 12 ページのコラム参照) チーム・ファウル回数の表示とチーム・ファウル・ペナルティの表示について 4ファウルのフリースローを与えるかどうかで誤解を招くことのないよう、次のように行う。 a.4回目のファウルの合図のときに「4」 (ファウルの回数)を表示 b.その後にボールがライブになったときに「赤い標識」を表示 c.5回目のファウルの合図のときに「5」 (ファウルの回数)を表示 d.6回目以降は「5」を表示し続ける ※積み上げ式表示器具で、赤い標識の表示後に「5」が表示できないときはcとdの表示は省略する 赤い標識には、 「表示されているときにファウルが起こればフリースローが与えられる」という意味がある。ボ ールがライブの状態になる前に「b. 」の動作を行うと、与えるべきでないフリースローを与えるという事態に つながる可能性があるので十分に注意をすること。 (4)ポゼション・アロー(矢印)の操作 ゲーム中、以下の要領に従って、次にボールが与えられるチームを矢印で表示する。 ①ゲーム開始時のジャンプ・ボールのあと、どちらかのチームがコート内でボールをコントロールしたら、 すみやかにそのチームの相手チームの攻撃する方向を矢印で示す。 (それまでは矢印を表示しない。また は中立の状態にしておく) ②その後は、ジャンプ・ボール・シチュエイションが起きてオルタネイティング・ ポゼション・ルールによるスロー・インが終わるたびにすみやかに矢印の向き ジャンプ・ボール シチュエイション を逆にする。(早すぎてはいけない) 〔注意〕 「オルタネイティング・ポゼション・ルールによるスロー・インが終わる」とは 次のいずれかの場合を言う ・ スロー・インされたボールがコート内のプレイヤーに触れる ・ スロー・インするチームにヴァイオレイションが宣せられる ・ スロー・インされたボールがバスケットにはさまったりのったりする ③第2ピリオド以降(延長時限を含む)は、オルタネイティング・ポゼション・ルールによるスロー・イン で始まるので、インタヴァルとハーフ・タイムの間も矢印は表示しておく。第2ピリオド終了時はすみ やかに矢印の向きを変える。 「オルタネイティング・ポゼション・ルール」とは 現在の競技規則では、ジャンプ・ボールはゲーム開始時に一度だけ行うが、かつては、各競技時間の最初や、ヘ ルド・ボール、ダブル・ファウルの場合などにもジャンプ・ボールを行っていた。このように、以前の競技規則な らばジャンプ・ボールを行っていた状況のことを「ジャンプ・ボール・シチュエイション」という。 オルタネイティング・ポゼション・ルールとは、ジャンプ・ボール・シチュエイションが起こるたびに、両チーム に交互にスロー・インのボールを与えるというルールである。 alternating = 交互の possession = 所有 7 2015 年 7 月 山口県バスケットボール協会 2015 TABLE OFFICIALS MECHANICS 4.アシスタント・スコアラーの任務 (1)スコアラーの補佐 得点やファウルのたびに、プレィヤーの番号、得点合計、ファウルの回数を声に出してスコアラーとの 間で確認する。スコアラーは、スコアシート記入のためにプレイから目を離すこともあるので、アシスタ ント・スコアラーの声による補佐は不可欠である。 例:「8番、3ポイント、37 点目」 「5番のファウル3回目、チーム5回目」 (2)ファウルの回数の表示 ファウルが起こるたびに、スコアラーからの連絡を受け、パーソナル・ファウルの回数、チーム・ファ ウルの回数を示す標識を表示する。表示は会場全体にはっきりとわかるよう速やかに行い、一定時間(5 秒程度)表示を続ける。 〔留意点〕 ①表示は審判のコール(伝達)を確認して行う。誰のファウルであるかを自分で判断し先走って表示することがあって はならない。 ②チーム・ファウルの回数の表示は、5回目まで行う。 (前ページのコラム参照のこと) ③ダブル・ファウルの場合、審判の合図に対応してオフィシャルズ・テーブルの左側のチーム(チームA)のファウル 回数を表示し、そのあとで右側のチーム(チームB)のファウル回数を表示する。 (3)電光表示装置の操作 得点やファウル回数、タイム・アウトの回数の表示に電光装置を使う場合は、その操作を行う。 〔第 4 ピリオド残り 2:00 以降のタイム・アウトの表示の例〕 ①ケース 1 残り 2:00 以降で 1 回目のタイム・アウトが認められたとき 残り 2:01 までの表示 残り 2:00 以降で 1 回目が 表示方式 凡例 (タイム・アウト 0 回) 認められたときの表示 ランプ 3 個表示 ○ ○ ○ ● ● ○ ●点灯 ○無点灯 ランプ 2 個表示 ○ ○ ● ○ 数字 加算式 0 2 数字 減算式 3 1 ②ケース2 残り 2:00 以降で 2 回目のタイム・アウトが認められたとき 残り 2:01 までの表示 残り 2:00 以降で 2 回目が 表示方式 凡例 (タイム・アウト 1 回) 認められたときの表示 ランプ 3 個表示 ● ○ ○ ● ● ○ ●点灯 ○無点灯 ランプ 2 個表示 ○ ○ ● ○ 数字 加算式 1 2 数字 減算式 2 1 8 2015 年 7 月 山口県バスケットボール協会 2015 TABLE OFFICIALS MECHANICS 5.タイマーの任務 (1)競技時間、インタヴァル、ハーフ・タイム、延長時限の計測時間とインタヴァル中の任務 ゲームは4回のピリオド(クォーターとも言う)からなる。延長時限は必要な回数だけ行う。ゲーム前のイ ンタヴァルは、少なくともゲーム開始 10 分前から計測を行う。各ピリオドとインタヴァルの時間、およびイ ンタヴァルに合図器具を鳴らすタイミングは以下の通りである。 ゲーム前 高校・一般 中学 1P インタ ヴァル 2P ハーフ タイム 3P インタ ヴァル 4P インタ ヴァル 延長 10 8 2 2 10 8 10 10 10 8 2 2 10 8 2 2 5 3 30 秒前 3分前 1分 30 秒前 2P 開始直前 1P 開始直前 30 秒前 30 秒前 4P 開始直前 延長開始直前 3分前 1分 30 秒前 (単位:分) 3P 開始直前 ※ハーフ・タイム終了の 30 秒前は主審に知らせる(合図器具は鳴らさない) (2)ゲーム・クロックの操作 計測スタート(タイム・イン) ①ジャンプ・ボールでトス・アップされたボールをジャンパーがタップしたとき ②フリースローが不成功で、リングに当たったボールにプレィヤーが触れたとき (あとにフリースローが続く場合や、センター・ラインからスロー・インになる場合を除く) ③スロー・インされたボールにコート内のプレィヤーが触れたとき 計測ストップ ①審判が笛を鳴らしたとき ②フィールド・ゴールで得点されたチームからタイム・アウトの請求があったとき ③第4ピリオド最後の2分間と各延長時限の最後の2分間にフィールド・ゴールが成功したとき 〔注意〕ショット・クロックの合図が鳴っても、ゲーム・クロックを止めない。ただし、ショット・クロックの合図が審判 に聞こえないことによりショット・クロック・オペレイターから指示があったときは、直ちに止める。 タイム・イン タイム・イン 計測ストップ (ゲーム・クロックを動かし始める) (審判の合図) (ゲーム・クロックを止める) その瞬間に上げてい た手のひらを握って 下ろす 上げていた手を 軽く振り下ろす 審判の合図(右図) にあわせる そ の 瞬間 に 手 を 開いて頭上に上 げる 〔留意点〕 ①ゲーム・クロックを止めている間は、手をまっすぐ上に上げておく。ただし、 「タイム・アウトの間」と「フ リースローで、その後にフリースローが続く場合またはスロー・インとなる場合」は手を上げておく必要 はない。 ②各ピリオド、各延長時限の終了は、ブザーなどの合図器具で知らせる。ゲーム終了時、タイマーはプレイ から目を離さないようにし、終了前後に起こったゴールやファウルの時機を主審に聞かれたときに答えら れる準備をしておく。カウント・ダウンを行う場合は、他のメンバーと一緒に行う。 ③めくり表示 「めくり式表示板」を使用する場合は、残りの競技時間を分単位(秒は切り捨て)で表示する。 例えば、残りが3分45秒であれば「3」を表示する。残り時間1分未満は下のように表示する。 59 秒~30 秒…1/2 29 秒~15 秒…1/4 14 秒~0秒…0 (3)タイム・アウトの計測・合図 審判がタイム・アウトを宣したのちに、タイム・アウト用のストップ・ウォッチで1分をはかり始める。 50 秒経過、60 秒経過の 2 回にわたり、合図器具を鳴らす。 9 2015 年 7 月 山口県バスケットボール協会 2015 TABLE OFFICIALS MECHANICS 6.ショット・クロック・オペレイターの任務 (1)ショット・クロックの操作 ゲーム開始のとき ・ ジャンプ・ボールの後、どちらかのチームのプレイヤーがコート内でボールをコントロールしたときに動か し始める。どちらのチームのプレイヤーもコントロールしないうちにファウルやヴァイオレイションでアウト・オブ・バウ ンズとなった場合は、「スロー・インのとき」に従う。(「コントロール」については 12 ページのコラム参照) スロー・インのとき ・ スロー・インされたボールがコート内のプレイヤー(味方でも相手でも)に触れたときに動かし始める。 ボールがリングに触れたとき ※パスのボールがリングに触れた場合も含む ・ ボールがリングに触れた瞬間に秒数の表示を消す(リセットボタンを押し続けて非表示状態にする)。 ・ リングに触れたあと、 攻撃側プレイヤーがボールをコントロールしたときは 14 秒にリセットし、動かし始める。 防御側プレイヤーがボールをコントロールしたときは 24 秒にリセットし、動かし始める。 ※ フリー・スローの間は、ショット・クロックは操作しない。最後のスローの後のみ、上記に従って処置する。 審判が笛でゲームを止めたとき ・ 審判が笛を鳴らした瞬間に止める。 ・ ファウルやヴァイオレイションにより、相手チームのスロー・インとなる場合は、24 秒にリセットする。 ・ 同じチームのスロー・インとなる場合は、下表に従って処置する。 笛の要因 アウト・オブ・バウンズ 味方チームの負傷者の保護など、味方チームに原因が ある理由による中断 ジャンプ・ボール・シチュエイション ダブル・ファウル 相手チームのファウルやヴァイオレイション(アウ ト・オブ・バウンズを除く) 相手チームの負傷者の保護など、相手チームに原因が ある理由による中断 どちらのチームにも関係のない理由による中断(ショ ット・クロックが誤ってリセットされてしまった場合 を含む) その後の処置 残りの時間を継続してはかる バックコートからのスロー・インの 場合 24 秒にリセット フロントコートからのスロー・イン で残りが 14 秒以上の場合 残りの時間を継続 してはかる フロントコートからのスロー・イン で残りが 13 秒以下の場合 14 秒にリセット 〔注意〕 (1)ボールがリングに触れたあと、どちらのチームもボールをコントロールできないうちにファウルやヴァイオレイ ションが起こり、その結果、攻撃側チームにスロー・インのボールが与えられる場合は 14 秒にリセットする。 (2) 第 4 ピリオドや延長の最後の 2 分間に、タイム・アウト後にスロー・イン・ラインのアウトからスロー・インする 場合も、上表の原則に従って処置する。ただし、相手チームに得点された後や、ファウルなどによって新たにボー ルの保持を得た後のタイム・アウト後の場合は、24 秒にリセットする。 (3)アンスポーツマンライク・ファウル等の後にセンター・ラインのアウトからのスロー・インでゲームが再開される ときは 24 秒にリセットする。 (4)「相手チームのヴァイオレイション(アウト・オブ・バウンズを除く) 」とは、 「故意に足または脚(大腿部も含 む)でボールをけったり止めたりする」などのことである。 ターンオーバーなどが発生したとき ・ ターンオーバーや、ショットされてリングに触れなかったボールを防御側プレイヤーがつかんだ場合など、 プレイ継続中に攻守が入れ替わり、あらたなチームのボール・コントロールが始まったら、直ちにリセッ トし、あらためて 24 秒をはかり始める。 10 2015 年 7 月 山口県バスケットボール協会 2015 TABLE OFFICIALS MECHANICS (2)補足事項 ① 合図の音が聞こえなかったとき 騒音のために 24 秒の合図が審判に聞こえなかったときや、合図が鳴らなかったときは、タイマーにゲーム クロックを止めるよう指示し、立ち上がって手を振るとか、サイド・ラインまで行くとか、何らかの方法で できるだけ早く審判に知らせる。 (ショット・クロック・ヴァイオレイション成立後のショットやファウル等 は、原則として無効になる) ② 誤ってリセットしてしまったとき 表に従って、24 秒または 14 秒にリセット、または継続の処置をとる。ただし、リセットするケースであって も、 「ショット・クロックをリセットすると相手チームが著しく不利になる」と審判が判断した場合は継続してはかる。 ③ 誤って合図をならしてしまったとき 誤った合図は無視され、プレイはそのまま続けられるので、即座にリセットし、新たに 24 秒(あるいは 14 秒)をはかりはじめる。ただし、 「誤った合図がなったためにボールをコントロールしているチームが著しく不利にな る」と審判が判断した場合は、審判はゲームを止めてショット・クロックの表示を審判がもっとも適正と思う残り時間に 訂正する。 ④ ピリオド、延長時限の終了間際の操作 ボールがデッドでゲーム・クロックが止められたとき、各ピリオド、各延長時限の残りが 14 秒未満でなお かつあらたにショット・クロック・ヴァイオレイションが成立する可能性が残っていない場合は、ショット・ クロックの表示装置の電源を切るか、表示を「非表示」にする。 この状況になるまでは、次のように操作する。 ・残り 24 秒未満で新たなチームのボール・コントロールがはじまったときは、24 秒にリセットし、24 秒 を表したまま動かさない。 ・そのチームがショットをしてリングに触れたボールを再びコントロールしたときは 14 秒にリセットし、 ・残り 14 秒以上であれば、ショット・クロックを動かし始める。 ・残り 14 秒未満であれば、14秒を表示したまま動かさない。 ・残り 14 秒未満で新たなチームのボール・コントロールがはじまったときは、24 秒にリセットし、24 秒 を表したまま動かさない。 ⑤ ゲーム・クロックが止まっているときのショットクロック(24 秒計)の表示方法 ・各ピリオド、各延長時限の開始時は、24 秒を表示し、ストップの状態にしておく。 ・フリースローの時は、表示しない。 ・サイド・ライン、エンド・ラインからのスロー・インで再開される時 24 秒から計り始めるときは、表示しない。 24 秒未満から継続、或いは、14 秒から計り始めるときは、 その残り秒数を表示しておく。 ⑥ 審判の合図 リセットの合図 審判がリセットの合図をしたらその判断に従う。 (右図参照) ⑦ 旗等による表示 ショット・クロックの電光表示装置がない場合や故障した場合は、赤色の旗・ ランプ等を準備し、次のように表示する。 24 秒~11 秒:表示なし 10 秒~1 秒:赤色を表示 11 人差し指を伸ばし、頭 上で大きくまわす 0秒:合図を鳴らす 2015 年 7 月 山口県バスケットボール協会 2015 TABLE OFFICIALS MECHANICS (3)操作のポイント ショット・クロック・オペレイターは、 「14 秒リセットか 24 秒リセットか継続か」の判断を瞬時にしなが ら、計測開始・停止・リセットの操作を行う。ゲーム中は、全神経をプレイに集中させることが必要である。 ① はかり始めのタイミング ジャンプ・ボール、リバウンド、スティールなどで新たなボール・コントロールが始まる場合、「ボールに 触れること」と「ボールをコントロールすること」の違いを見極め、ボールのコントロールが始まった瞬間 にショット・クロックを動かし始めなければならない。 特に、防御側チームのプレイヤーがボールを奪おうとする場合、防御側チームのプレイヤーが、パスやド リブルのボールに触れただけでは、防御側チームがボールをコントロールしたことにはならないし、攻撃側 チームのボール・コントロールも終わらない。防御側チームのプレイヤーがボールをコントロールしたと判 断するまでは、攻撃側チームの 24 秒(または 14 秒)の計測を続けなければならない。 サイド・ラインまたはエンド・ラインのアウトからのスロー・インの場合は、アウトでボールが与えられた ときに、すでにボールはコントロールされているので、コート内のプレイヤーが触れた瞬間にショット・ク ロックを動かし始める。この場合、最初にボールに触れたプレイヤーは味方か相手かは問わない。 ② ショットされたとき ショットされたボールがリングに触れず、再び同じチームのプレイヤーがボールをコントロールした場合 は、リセットせずに、24 秒(または 14 秒)をはかり続ける。 ショットのボールが空中にあるときにショット・クロックの合図が鳴った場合は、ショットが成功すれば 得点が認められる。ショットが不成功でもボールがリングに触れれば、プレイは続行される。ショットのボ ールがリングに触れなければ、ヴァイオレイションとなる。ただし、防御側チームが明らかにボールをコン トロールできると審判が判断すれば、プレイはそのまま続行される。 「ライブ」と「コントロール」(「競技規則」から抜粋) テーブル・オフィシャルズの任務を正しく行うためには、 「ライブ」と「コントロール」につい て正しく理解することが不可欠である。 第 10 条 ボールの状態 10.2 ボールは次の瞬間にライブになる。 (1) ジャンプ・ボールの場合、トス・アップのボールが主審の手から離れたとき (2) フリースローの場合、審判がフリースロー・シューターにボールが与えられたとき (3) スロー・インの場合、スロー・インをするプレィヤーにボールが与えられたとき 第 14 条 ボールのコントロール 14.1 チーム・コントロール(チームがボールをコントロールしていること)は、そのチームの プレイヤーが次のようにボールをコントロールしたときに始まる。 (1)ライブのボールを持つかドリブルをする。 (2)スロー・インあるいはフリースローでライブのボールを与えられる。 12 2015 年 7 月 山口県バスケットボール協会 2015 TABLE OFFICIALS MECHANICS 7.ファウルの記録の仕方(特別な場合) P D2 ディスクォリファイング・ファウル Dと記入 GDと記入 (GD=Game Disqualification) U 2 P U 2 GD 2回目のアンスポーツマンライク・ファウルによる失格・退場 2回目のテクニカル・ファウルによる失格・退場 P P3 U 1 P3 U 2 GD 5回目の場合は欄外にGDと記入 T 1 P T1 GD GDと記入 P P3 T1 P1 T1 GD 5回目の場合は欄外にGDと記入 コーチの失格・退場 コーチ (コーチ自身のふるまいによる2回目のテクニカル・ ファウルの場合) C 1 C 1 GD GDと記入 C 1 B1 B1 GD 欄外にGDと記入 Aコーチ コーチ (コーチ自身とコーチ以外のふるまいによる計3回目 のテクニカル・ファウルの場合) Aコーチ チーム・ベンチ・パーソネルの「ファイティング」による失格・退場 ※チーム・ベンチ・パーソネル=「コーチ」「アシスタント・コーチ」「交代要員」「5回のファウルを宣せられたチーム・メンバー」「チーム関係者」 (コーチだけが失格・退場の場合) コーチ D2 F F Dと記入残った枠にFと記入 Aコーチ (Aコーチだけが失格・退場の場合) コーチ Aコーチ (コーチとAコーチがともに失格・退場の場合) コーチ Aコーチ B2 F F F D2 F F F F F コーチの枠にBと記入 Aコーチのすべての枠にFと記入 Dと記入残った枠にFと記入 Aコーチのすべての枠にFと記入 交代要員や5回のファウルを宣せられていたチーム・メンバーの「ファイティング」による失格・退場 P2 P2 F F F T1 P3 P1 P2 F コーチ B2 使用していない枠にFと記入。枠が埋 まっている場合は欄外にFと記入 さらにコーチの枠にBと記入 コーチ B2 交代要員の枠にDと記入 さらにコーチの枠にBと記入 コーチ B2 Aコーチ D + T1 P3 P2 P1 P2 F 交代要員のディスクォリファイング・ファウル(「ファイティング」以外) D + Aコーチのディスクォリファイング・ファウル(「ファイティング」以外) Aコーチの枠にDと記入 さらにコーチの枠にBと記入 すでに5回のファウルを宣せられていたチーム・メンバーのディスクォリファイング・ファウル(「ファイティング」以外) T1 P3 P2 P1 P2 D + コーチ B2 欄外にDと記入 さらにコーチの枠にBと記入 すでに5回のファウルを宣せられていたチーム・メンバーが何らかの理由でゲームに出場してさらにファウルを宣せられた場合 P2 P2 P U2 P1 P 2 13 欄外に記入 2015 年 7 月 山口県バスケットボール協会
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