資料2 更別村地域新エネルギービジョンの策定の背景と目的

資料2
更別村地域新エネルギービジョンの策定の背景と目的
○背
景
エネルギーは、我々の日常生活や経済の発展には不可欠なものです。しかしながら、我が
国は国産のエネルギー資源に乏しく、その大部分を海外に依存しています。また、国際的に
見ても、アジアを中心とする発展途上国において、今後とも化石燃料の需要の伸びが見込ま
れ、エネルギー資源の枯渇が懸念されています。
出典:資源エネルギー庁
さらに、エネルギー消費と地球温暖化は密接な関わりがあり、地球温暖化の原因となる温
室効果ガスの中で最も影響度が高い二酸化炭素は、石油・石炭などの化石燃料の消費等によ
り発生して地球温暖化を進行させるといわれています。
日本の温室効果ガス総排出量の推移
出典:環境省
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エネルギー問題と環境問題
温暖化対策への取組み
1985 フィラハ会議
1988 IPCC設立
1990 第一次評価報告書(IPCC)
日本が地球温暖化防止行動計画策定
1992 リオデジャネイロ地球サミット
国際連合気候変動枠組条約の調印開始
1995 第二次評価報告書(IPCC)
地球温暖化防止ベルリン会議(COP1)
1997 COP3で京都議定書採択
1999 日本で地球温暖化対策推進法が施行
2000 地球温暖化防止ハーグ会議(COP6)
2001 第三次評価報告書(IPCC)
COP6再開会合(ボン)
地球温暖化防止マラケシュ会議(COP7)
2002 持続可能な開発世界サミット(ヨハネスブルグ)
2005 京都議定書発行
京都議定書目標達成計画策定
2007 第四次評価報告書(IPCC)
出典:NEDO
新エネルギーガイドブック 2008
近年、地球温暖化をはじめとする地球規模の環境問題への取組が、国際的に緊急の課題と
なっています。特に、地球温暖化防止のための世界レベルでの取組が活発化しており、我が
国としても、京都議定書の発効により、2008年(平成20年)から2012年(平成24年)までの
温室効果ガスの平均排出量を1990年(平成2年)の排出量より6%削減することを国際的に
約束しています。
この目標を達成するために、国において各種施策が展開され、地方公共団体においても、
地球温暖化対策防止法に基づき、温室効果ガスの排出量の削減、吸収作用の保全及び強化の
措置に関する計画を策定することとされています。
京都会議で定められた主要国の温室ガス排出削減目標(2008年∼2012年の期間目標)
出典:全国地球温暖化防止活動推進センター
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このようなエネルギーを取り巻く諸問題の解決に向け、生物が生みだすエネルギーである
バイオマスや自然エネルギーである太陽光、風力などの『新エネルギー資源』の利用を促進
し、環境への負荷低減とエネルギーの確保・多様化を図ることは、極めて重要な意味を持っ
ており、今後は、国や地方公共団体、事業者及び地域住民が連携・協力する必要があります。
○目
的
現在、私たちの日常生活は、エネルギーの大量消費のうえに成り立っています。しかし、
消費量の増大や石油への依存度の高さ、資源の枯渇、エネルギー資源の自給率の低さといっ
たことから、今後、どのようにして安定的にエネルギーを確保するかという問題を抱えてい
ます。
さらに、自然環境の破壊、廃棄物の増加に加え、石油、石炭といった化石燃料の大量消費
により排出される二酸化炭素が、地球の気温上昇を招き、地球温暖化をはじめとする地球環
境問題も大きな問題となっています。
この問題解決のための手段として、既に取り組みが進んでいる省エネルギー活動に加え、
新エネルギーを利用する取り組みが必要となっています。
更別村においても、自然的条件や社会的条件に応じた新エネルギーの分野別導入の可能性
や地域として重点的に推進すべき施策等を明らかにするとともに、地域の活性化や地域産業
の振興につながる新エネルギーの導入を推進するために、新エネルギービジョンを策定しま
す。
新エネルギービジョン策定の目的
1
村内に潜在する資源をエネルギーの観点から再認識し、新エネルギー賦存量を
調査・推計する。
2
村内でのエネルギー使用量を推計し、二酸化炭素の発生量を推計する。
3
村内に賦存する利用可能なエネルギー資源の利用について検討し、採取可能な
エネルギー量と削減可能な二酸化炭素量を推計する。
4
村内における新エネルギー導入目標量と二酸化炭素排出の削減目標量を設定
する。
5
既存の上位計画、関連計画等との整合性を図り、新エネルギーの導入、普及啓
発に係る基本方針、施策の方向性を明らかにする。
6
新エネルギー導入による産業連鎖などにより、地域産業の振興を図るため、重
点プロジェクト策定に向けた検討を行う。
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