2014・03 │PRESS RELEASE│ 巡回企画展のご案内| ブルーノ・タウトの工芸 ~ニッポンに遺したデザイン~展 The Craft Works of Bruno Taut--Taut's Design Legacy in Japan 会期:<大阪>2013年12月6日(金)~2014年2月18日(火) <東京>2014年3月6日(木)~2014年5月24日(土) 会場:LIXILギャラリー 写真 1: パイプ掛付き木製煙草入れ 撮影/益永研司 所蔵/個人 http:// www1.lixil.co.jp/gallery/ │PRESS RELEASE│ ブルーノ・タウトの工芸 ~ニッポンに遺したデザイン~ 展 「建築とデザインとその周辺」をめぐり、独自の視点でテーマを発掘するLIXIL ギャラリーの企画展では、2013年12月6日(金)~2014年2月18日(火)<大阪>、 2014年3月6日(木)~5月24日(土)<東京>の期間、「ブルーノ・タウトの工芸~ ニッポンに遺したデザイン~」展を開催します。 ドイツ人建築家のブルーノ・タウト(1880-1938)は、1933年に来日し、約3年半日 本に滞在しました。タウトはこの期間を「建築家の休日」と形容し、専門外の工芸品 製作に取り組みます。 本展ではタウトが日本で取り組んだ工芸品に注目し、残された貴重な作品を通じて、 体系的に考えられたデザインの創造と彼が目指した世界観を紹介します。 │開催概要│ 「ブルーノ・タウトの工芸 ニッポンに遺したデザイン」展 The Craft Works of Bruno Taut--Taut's Design Legacy in Japan 期 2013年12月6日(金)~2014年2月18日(火)<大阪> 2014年3月6日(木)~5月24日(土)<東京> 開館時間 10:00~17:00<大阪>/10:00~18:00<東京> 会 休 館 日 水曜日 会 場 LIXILギャラリー <大阪会場> 大阪市北区大深町4-20 グランフロント大阪タワーA12階 <東京会場> 中央区京橋3-6-18 東京建物京橋ビルLIXIL:GINZA 2F 入 場 料 無料 企 画 LIXILギャラリー企画委員会 制 作 株式会社LIXIL 協 力 水原冬美、少林山 達磨寺、ブルーノ・タウトの会 │展覧会の見どころ│ ドイツ時代のタウトは、自然や宇宙に向き合い、色彩豊かで使い易い設計を提唱 し、ベルリンを中心に12000戸以上の住宅作品を残していました。一方、日本で はほとんど建築の仕事に恵まれないなか、主に群馬県高崎市の工芸所において工 芸デザインの開発と指導に持てる力を注ぎます。地場の素材と伝統技術の積極的 な活用の上に、デザインという手法を初めて採り入れたタウトは、漆工・木工・ 竹工・染織など、わずかな期間に数百点以上の工芸品を生み出しました。 タウトは、風土に残る純粋なものを愛する、という自身の明確な価値観を工芸分 野にも応用しようと試みたのではないでしょうか。 会場では、ブルーノ・タウトデザインによる貴重な工芸作品や、直筆のデザイン 画など約90点をご覧いただきます。竹の電気スタンドや椅子などのインテリア、 盛籠やナプキンリングといった食卓まわりの実用品など、それらは、素朴な中に も無駄のない質素な美しさを醸し出しています。また、タウト自ら描いたデザイ ン画は、細かく着彩もされ、英語で素材の指示や注意までも書き込むなど、試行 錯誤した痕跡が伝わります。これらの資料から、当時の日本の工芸やデザインに 一石を投じようとしたタウトの視点を改めて推考していただければと思います。 2 │PRESS RELEASE│ ブルーノ・タウトの工芸 ~ニッポンに遺したデザイン~ 展 写真 2 ●主な展示 <タウトデザインによる工芸作品> タウトは、日本独自の素材である竹を愛し、数多くのデザ インを残しています。タウトは、高崎に古くから伝わる草履 や笠を作る際に使われた竹皮編とドイツのバストという籠編 みの技術とを組み合わせた新たな技法により、盛籠やパン籠 などの作品を生み出しました。(写真2) 中でも、竹を傘の骨組みにして和紙をはった電気スタンド は人気商品のひとつでした。(写真3)竹への強い愛着と 写真 3 デザイン性の高さから技術的に要求の高いものが多く、当 みはら 時タウトの下で工芸品の制作や図案を担当していた故水原 よしゆき 徳言氏(1911-2009)は「竹の特性を考慮した上で、彼が 何を作ろうとしているのかを理解し、職人に説明して満足 する形に仕上げた」と当時の苦労を振り返っています。 本展では日本では馴染み深い竹を、西洋風のモダンなデザ インにした作品をご覧いただきます。 <タウトデザインによる家具作品> 高崎では工芸品の他に数点の椅子やテーブルなども制作し ています。椅子の制作においてはとりわけ試作を重視し、試 作品ができると、肘に腰掛けたり、斜めに圧したりして強度 を試しました。 今回、タウトが高崎で滞在していた少林山 達磨寺に残る貴 写真 4 重な椅子が登場します。(写真4) <タウトデザインの喫煙道具> タウトは、当時の文化人に人気のあった日本独特の煙草セ ットを数多くデザインしました。煙草セットとは、盆・火 入れ・灰落とし・煙草入れ・煙管などを組み合わせた煙草 盆が、明治・大正以降に簡略化したものです。煙草セット はライターの誕生とともに姿を消し、今では茶道具や歌舞 伎の小道具として残るのみです。煙草セットのデザイン画 の他に、煙草入れ、シガレットケースなどの実資料を展示 します。(写真1) <デザイン画> タウト直筆によるデザイン画は、置時計や編物籠、ボタン 写真 5 やバックル、縫いぐるみなど約25点紹介します。(写真5) 細やかに着彩されたデザイン画からは、日本の工芸にも色 を用いようとしていたことが想像できます。 さらに、製作図の段階では商品化しようと試みたプロセス が伝わります。タウトがどのような工芸品を制作しようと していたかの意図を垣間見ることができるでしょう。 3 │PRESS RELEASE│ ブルーノ・タウトの工芸 ~ニッポンに遺したデザイン~ 展 │リリース用画像│ 写真 6 写真 7 写真 8 写真 9 本リリースに掲載された画像(写真1~9)をご希望の際はメール又は FAX にて広報担当者までお問合せください。 http://www1.lixil.co.jp/gallery/exhibition/detail/d_002591.html 【写真キャプション・クレジット】 写真2: 竹皮編盛籠左よりW280×D210×H45, W260×H55, W205×H30, W140×H45mm 所蔵:すべて個人 写真3: 竹の電気スタンド再制作W430×D430×H550 所蔵:少林山達磨寺 写真4: アームチェアW640×D610×H730mm 所蔵:少林山達磨寺 写真5: デザイン画「ポータブル・カクテルセット」W240×H285mm 所蔵:個人 写真6: 漆塗り手鏡、漆塗り鏡立てW477×D226mm×H25、W160×D220mm×H210 所蔵:個人 写真7: キャンドルスタンドW390×D140×H360mm 所蔵:個人 写真8: デザイン画「動物ぬいぐるみ」W274×H209mm 所蔵:個人 写真9: デザイン画「傘・ステッキ立て」W284×D220mm 所蔵:個人 写真撮影:すべて益永研司 │LIXILブックレットのご案内│好評発売中 LIXIL BOOKLET 『ブルーノ・タウトの工芸-ニッポンの遺したデザインー』 (76 ページ、税込価格 1,890 円) もくじ 【図版構成1】ブルーノ・タウトの工芸作品 撮影/益永研司 【解 説 1】建築家の休日 上州路「群馬県とタウトの関係について」より 水原徳言(工芸家) 【解 説 2】面影を求めて 意匠(剣持勇・隈研吾)、手技(谷進一郎)、再考(M シュパイデル)他 【論 考 1】「ブルーノ・タウトと建築作品」 田中辰明(お茶の水女子大学名誉教授) 【論 考 2】「工芸作品に見る創造-偉大な日本の伝統との対話」 庄子晃子(東北工業大学名誉教授) │本リリースに関するお問合せ先│ LIXIL ギャラリー xbn@lixil.com 大阪会場担当:高橋麻希 東京会場担当:筧天留、村木玲美 4
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