2010年度経営修士 (専門職) 学位申請論文 日本電産永守重信社長の事業再生 −雇用を守り、債権カットせず事業再生実現 立命館大学大学院 経営管理研究科 専門職学位課程3回生 喜多洲山 7512080008―6 1 主題 日本電産永守重信社長の事業再生 2010 年 11 月 30 日提出 きたしゅうざん 氏名 喜多洲山 2 要旨 [緒言] 本論文の目的は、倒産寸前の窮境企業を短期間で再生するのに、経営陣を変 えずに、人員カットをせずに意識改革と数値管理だけで可能かを論証し、以っ て企業経営者への意識変革による高収益化の可能性を明らかにする事である。 [研究方法] 日本電産の決算資料、有価証券報告書、ホームページ、永守重信社長の書い た本、日本電産サンキョーの決算資料、有価証券報告書、ホームページなどの 分析・マスメディア記事及び日本電産本社にて IR 部長永安正洋氏へのヒヤリン グにて、研究した。 [結果] 緒言の仮説は、研究の結果実証できた。また、リーマンショック後の経済ク ラッシュに対しての、全社一丸となって「WPR」の実行により、より強く、高 収益化を日本電産グループ全体にて実現した。 [考察] 永守重信社長個人のキャラクターが大きなウエートを占めるため、その生い立 ちから、物の見方、考え方を考察した。 [結論] 結論として、如何なる環境下においても、トップが明確なビジョンの旗を掲 げて、全社員の幸せを願い、基本の徹底をしてベクトルを合わせれば、人員削 減・賃金カットをせずに事業再生は成功する事を日本電産永守社長は一つの例 外もなく、実現し実証した。 本偉業は、創業以来一貫してぶれない経営姿勢により確立し、且つ毎年ブラ ッシュアップしている事が、読み取れる。 永守重信流事業再生の要諦は、社員に成長してもらい、より豊かになってほ しいと言う「深い愛情」と目指すべき目標がオリンピックの金メダルであり、 そのためには徹底的に鍛える「鬼監督」がベースになった、超成長論者である。 2008年9月に世界を震撼させた、世に言う「リーマンショック」の国際 的な経済クラッシュを「ピンチはチャンス」と捉えて、経営体質の変革を実現 した「WPRTMプロジェクト」に、永守重信経営の真骨頂が読み取れる。売上 半減でも黒字化可能な全社一丸となっての企業変革を実現し、いかなる環境の 3 激変にも言い訳せずに黒字と雇用を守る経営は、見事である。 2010 年 10 月 27 日付けの 2011 年3月期第2四半期決算説明会資料によると、 10 年度の通期見通しは、売上高 7,000 億円、営業利益 1,000 億円、当期利益 630 億円と、過去最高益を更新する見込みである。16 年前と比較し、売上で 9 倍、 営業利益で 37 倍の成長見込み。1995 年 3 月末と 2010 年 7 月末と時価総額を比 較すると約 20 倍になっている。同時期の TOPIX が横ばいである事から、日本 電産が M&A によるシナジー効果を発揮して、急成長と外部環境激変に対する 即時対応策による収益回復力を実現し、マーケットの高い評価を受けている事 が考察できる。 不況で元気のない企業経営者には、提言する。 永守重信社長を良き手本として、不景気を言い訳にせず、勇気を持って、企 業変革に挑戦しましょう! そのスタートは、3Q6S を中心とした基本の徹底と「情熱・熱意・執念」で仕 事に臨む気概です。また、具体的な行動は朝の出勤時間を 6 時台にして、エン ジンフル回転で毎日スタートすることから始めましょう。 100 億円の赤字から、永守流意識改革により、僅か 1 年で 100 億円の黒字化 した三協精機製作所のターンアラウンド(事業再生)から学び実践しましょう。徹 底したコストダウンにより、1 億円の売上をいくらの経費で上げているかを分析 し、コストパフォーマンスを重視する経営を実行しましょう。また、コスト削 減ばかり言うようでは、社員が萎縮してしまうので、合わせて、将来展望につ いて、ビジョンの旗を高く掲げて、士気を鼓舞しましょう。 その結果として企業が元気になり、ひいては日本経済の復興を願っている。 最後に、永守重信社長の描く将来ビジョンと社会貢献に対する基本方針及び 人生観・仕事感をもってまとめとする。 2030 年 VISION 年商 10 兆円 営業利益 1 兆円 将来ビジョンとして 2030 年永守重信社長の86歳には、年商10兆円営業利 益1兆円を発表している。社員数 100 万人で世界一の雇用目標。 永守重信社長が積極的に倒産寸前の赤字企業を M&A しているのかは、 「最終 的には、人が好き、会社が好き、部下が好きだから。世間では負け組みと言わ れる人の闘争心に火をつけて勝ち組にしていく。倒れかかった会社の腐りかけ た柱を新しく立派なものに立て直す。自信ややる気を失い心が折れかけている 部下を叱咤激励して夢と勇気を持たせる。このように人や会社、そして部下が 大変身を遂げ、強くたくましくなっていく姿を眺めるのが、私の最高の喜びで あり、生きがいでもあるからだ。」 また、今後の人生観・仕事観は、 「私は命ある限り、日本電産の最前線で仕事 を続けたいと思っている。それはわが社の若い社員たちの夢やロマンの実現を 4 一つでも多く見守りたいからである。」 目次 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ 序論 1. 百年に一度の経済危機を乗り越えた経営 2. 人員削減せずに事業再生に成功し続ける経営 3. 論文の目的と構成 4. 日本電産の概要 永守重信社長の人となり 1. 生い立ち・家庭環境 2. サラリーマン時代 日本電産の歴史 1. 日本電産創業・社是・経営3原則・三大精神 2. アメリカ市場開拓 3. M&A の歴史 4. 上場の歴史 5. 業績の推移 永守重信流事業再生の真髄分析 1. 三協精機製作所 M&A の経緯と経営変革方針 2. 三協精機製作所の会社概要 3. 三協精機製作所の沿革 4. 3Q6S による意識改革と基本の徹底(数値化による評価) 5. リストラせずに、経営者変えずに短期間での事業再生失敗なし 6. 個人筆頭株主となり、決意表明 7. 会社再建中は、手弁当にて支援 8. ポケットマネーで、昼食懇談会・夕食会開催しベクトル合わす 9. 想像を絶するコストダウン(1 円以上全て永守重信会長決裁) 10. 「WPRTM プロジェクト」の分析 Ⅵ 結論と企業経営者への提言 1.結論 2.企業経営者への提言 3.2030 年 VISUON 4.永守重信社長の人生観・仕事感 添付資料 1. 日本電産株式会社業績推移 2. 日本電産サンキョー株式会社業績推移 5 参考文献 Ⅰ 序論 1. 百年に一度の経済危機を乗り越えた経営 2007年にサブプライム問題が、世界経済に深刻な影響を与えだして先行 きの経済危機を感じて重苦しいムードが漂いだれしもが不安感を感じだした。 そして、2008年9月15日にはアメリカの創業158年の歴史を誇る巨大 投資銀行である、リーマン・ブラザーズが破綻した事による、世に言う「リー マン・ショック」が世界中を震撼させた。リーマン・ブラザーズは、アメリカ 本社負債64兆円・日本法人負債3兆円と言われ、大きな国の国家予算に匹敵 する巨額負債を抱えての倒産劇となった。しかも、CEO の2007年の年収 が79億円、8年間の年収合計は、何と400億円と言う想像を絶する高額報 酬を取得していた訳で、これは「強欲資本主義」の表現がぴったりする事件で あった。 さて、かつての世界最大企業であったGMと自動車第3位であったクライス ラーが経営破綻したアメリカ・ビッグ3を横目に、今や世界最強と自他ともに 認める日本最強の企業たる「トヨタ自動車」が、2008年12月22日に、赤 字予想をプレス発表して、世界中に「トヨタ・ショック」を引き起こした。それ は、前期営業利益2兆4千億円が、今期は、営業赤字4千億円との見通しであ り、差引2兆8千億円もの業績悪化報告であった。その後、世界に冠たる日本 を代表する、パナソニック・日立などが従来の黒字予想が一転して巨額赤字予 想のオンパレードとなり、すわ世界恐慌勃発かと暗い年の瀬になった。 そんな中で、減収減益ながらもしっかり黒字を確保した経営者がいる。それ は、日本電産社長永守重信氏である。2008年12月19日にいち早く従来 予想を下方修正しての減益予想をプレス発表し、同時に黒字は確保すると宣言 した。その後の行動はすさまじい早さで対応策を繰り出した。具体的には、1 2月から役員報酬の減額・1月から管理職の給与減額・2月から社員の賃金カ ット1∼5%を実施としながらも、首切りはせずに、雇用は死守するとのメッ セージを出した。経済クラッシュとも言える危機に際し、永守社長は「WPR」 の方針を出し、グループ社員一丸となり、100年に一度の経済危機をチャン スにして、更なる高収益の強い会社に進化する見事な経営力を披露して、世の 経営者に勇気を与えた。 2. 人員削減せずに事業再生に成功し続ける経営 永守社長は、経営不振企業を M&A にて買収して、その後1年以内 6 の超短 期間に過去最高黒字を達成する驚くべき V 字回復をことごとく実現させている 過去に例のない稀有な経営者である。 しかも、雇用こそ最大の社会貢献との旗印を鮮明にして、事業再生では一般 的な従業員の大幅削減や賃金カットは一切せずに、意識改革と具体的な数値管 理で再生を実現させている。 3. 論文の目的と構成 本論文の目的は、倒産寸前の窮境企業を短期間で再生するのに、経営陣を変 えずに、人員カットをせずに意識改革と数値管理だけで可能かを論証し、以っ て企業経営者への意識変革による高収益化の可能性を明らかにする事である。 如何なる環境においても、経営者の問題意識を幹部社員と一般社員がベクト ルを合わせて、社長の明確な旗印のもとに一致団結して知恵を集め汗を流せば、 短期間に事業再生は実現することを日本電産の実績にて論証する。 更に、ややもすれば不況を言い訳にしてリストラと称して安易な人員削減し たり賃金カットをして生き残りを図ろうとする風潮に警鐘を鳴らし、人材を人 財となるよううにしっかり鍛えて活用する模範例として、日本電産サンキョー の業績 V 字回復結果により論証する。 論文の構成は、永守社長のキャラクターが重要な要素であることより、 本論として、 ① 永守社長の人となり ② 日本電産の歴史 ③ 永守重信流事業再生の真髄分析 ④ 結論と企業経営者への提言 という構成とした。 添付資料として ① 有価証券報告書を中心にした連結決算推移 ② 上場企業の事業再生成功例の代表としての三協精機製作所業績 推移 を示しておく。 4.日本電産の概要 まず、日本電産株式会社の概要を図表 1 に示しておく。ここからその規模な 7 らびにグループの売上構成が分かるであろう。この概要は図表1の通りである が簡潔に記述すると事業ドメインは、「回るもの・動くもの」に特化し、「総合 駆動技術の世界一メーカー」を目指し、M&A に積極的な成長志向且つ健全な財 務内容を継続するカリスマ社長永守重信が強烈なリーダーシップを発揮。 図表1 ■社名 ■英文商号 ■ブランド名 ■所在地 ■設立年月日 ■事業の内容 ■ 資本金 ■発行済株式 ■株式 ■決算期 ■代表者 ■従業員 ■売上高 ■事業所 日本電産株式会社概要 日本電産株式会社 NIDEC CORPORATION Nidec 京都府京都市南区久世殿城町338番地 1973(昭和48)年7月23日 精密小型モータ、中型モータ、機器装置、電子・光学部品、その他の製造・販売 665億5,122万0,790円(2010年3月末現在) 145,075,080株(2010年3月末現在) 東証一部、大証一部(上場コード:6594)、ニューヨーク証券取引所(ティッカー:NJ) 3月31日 代表取締役社長 永守 重信 単独 1,658名(2010年3月末現在) 連結 96,482名(2010年3月末現在) 単独 1,444億10百万円(2010年3月期) 連結 5,874億59百万円(2010年3月期) 本社・中央開発技術研究所 モーター基礎研究所、滋賀技術開発センター、長野技術開発センター、 東京営業部、大阪営業部、名古屋営業所、九州営業所 8 出所:日本電産 HP より なおまた、日本電産の沿革を図表2に示しておく。この沿革は図表 2 の通りで あるが簡潔に記述すると、「世界一になる!」との高い志を掲げて、永守重信社 長が 28 歳で仲間 3 名と創業し、積極的な事業展開と M&A を成功させて世界企業 として成長を継続している。 年月 昭和50年2月 昭和50年2月 昭和51年4月 昭和59年2月 昭和63年11月 平成9年3月 4月 5月 平成10年2月 10月 平成13年9月 平成15年5月 10月 平成22年1月 Ⅱ 図表 2 日本電産株式会社沿革 事象 京都市西京区に日本電産株式会社を設立 京都府亀岡市に亀岡工場(平成5年12月に閉鎖)を開設 米国セントポール市に米国日本電産㈱を設立 米国トリントン市にニデック・トリンコーポレーション(現米国日本電産㈱)を設 立 京都証券取引所並びに大阪証券取引所市場第2部に株式を上場 トーソク㈱(現日本電産トーソク㈱)に資本参加 ㈱リードエレクトロニクス(現日本電産リード㈱)に資本参加 京利工業㈱(現日本電産キョーリ㈱)に資本参加 ㈱コパル(現日本電産コパル㈱)並びにコパル電子㈱(現日本電産コパル電子㈱) に資本参加 ㈱芝浦製作所(現芝浦メカトロニクス㈱)、㈱東芝との3社共同出資で芝浦電産㈱ (現日本電産シバウラ㈱)を設立 ニューヨーク証券取引所へ上場 京都市南区に本社事務所を移転し、中央開発技術研究所を開設 ㈱三協精機製作所(現日本電産サンキョー㈱)に資本参加 日本電産テクノモータホールディングス㈱が、イタリア・ACC社の家電モータ事業 を買収し、日本電産ソーレモータ㈲を設立 永守重信社長の人となり ここでは、永守重信社長の育った環境、経歴などから、その人となりがどの ようなものかを知る手がかりを得ようとするものである。なお、本章は日本電 産(株) 『果敢なる挑戦 日本電産 30 年史』2003 年ならびに日本経済新聞社編 『日本電産永守イズムの挑戦』2004 年、を参考にまとめたものである。 1. 生い立ち・家庭環境 (1)出生 1944年(昭和19)8月28日に、京都府乙訓郡向日町(現・向日市)に父奥 9 田末次郎、母タミの6人兄姉弟の末っ子として生を受けた。長兄とは、23歳 離れての誕生であった。重信の名は、明治大正期の政治家で総理大臣としても 活躍し、早稲田大学の創始者としても有名な大隈重信に由来する。生家の周り には、竹林と田畑が広がっており、狭い耕地を耕して、米や野菜を作り、6人 の子供が育てられた。父は、栽培した野菜をリヤカーに積んで京都市内まで行 商して歩いた。自分の作った野菜に誇りを持ち、決して安売りをしなかったそ うである。 母は、朝は誰よりも早く起きて働き、夜も誰よりも遅くまで一心不乱に働い た。近所でも評判の働きぶりで、その甲斐あって次々と田畑を購入し、地元で も有数の資産家となっている。 母の口癖は、「人の二倍働いて成功しないことはない。倍働け」と子供たちに 聞かせていた。また、絶対に楽して儲けたらあかん」とも教えた。この教えが、 永守重信社長の人生観・仕事観に大きな影響を与えた。 (2) 社長になる夢を懐く 社長になる事を夢見て 小学校3年のときに、友達の家で豊かな生活文化に 触れ、カルチャーショックを受けた。 それは、友人がおやつタイムに食べているのを味見した神戸から買ってきた チーズケーキとステーキであった。同時に、きれいな服を着て、革靴を履き、 スイス製の腕時計を愛用し、ドイツ製の鉄道模型まであった。その経済的な源 泉は、父が「社長」である事を知り、社長に憧れた。 (3)モーターとの出会い 小学校4年生の理科の時間に、模型のモータを組み立てての実習がありまし た。その実習結果で、先生に最優秀と褒められたのが、モーターとの出会いと なり、後の人生を決めるきっかけとなった。 (4)高校進学は、担任教師の説得で実現 義務教育の中学を卒業後、貧しい家計のために就職を考えていた。しかし、 抜群の成績を生かすべきであると、進学を勧める担任教師が熱心に母と兄を説 得して実現した。 (5)高校時代は、塾のアルバイトで稼ぎ、株式投資開始 奨学金だけでは不足する学資や小遣いを稼ぐために進学塾のアルバイトを始 めて成功する。成功の秘訣は、勉強に対する自信とガキ大将で培ったリーダー シップであった。 月謝400円で、生徒数30名を集めて、月収12,00 10 0円は、当時の大卒サラリーマンの初任給並みであった。ピーク時の生徒数は、 84名月収 33,600 円にまで増えたことから、若くして商才の片鱗が窺える。 また高校 1 年生から、日経新聞を読み株式投資を開始するという一面があり、 日本経済や企業業績に関する関心が深い変り種の高校生でもあった。 (6)大学進学を決意して、職業訓練大学校に進学 高卒で就職予定が、中学時代のクラス会で予定変更した。理由は、自分より はるかに成績が悪い同級生が大学進学する話を聞いて、負けじ魂に火がついて、 母に相談。しかし、母からは貧乏だから、自力で行けとのつれない回答であっ た。そこで、学費の安い国立で、且つ奨学金制度のある職業訓練大学校(現・職 業能力開発総合大学校)の電気工学科を選び合格して入学した。 大学時代のあだ名は、 「カマボコ」であった。大学の授業では一番前に張り付 き学び、授業が終わるとすぐに寮に帰り、机にかじりついて勉強している姿を 見た同級生が、机に張り付いていることから名付けた。 また、中学、高校と弁論部での活動で、口下手は克服した。大学では小さな 頃から好きだった文章を書くことに磨きをかけるべく、新聞部を創設し、編集 長に就任した。同時に広告担当も兼務して、職業訓練校に出入りしていた業者 から広告を取り、運営費に充てた。すなわち、論説委員長兼経営者の立場であ った。 学校の教育方針に関する批評記事や教え方の悪い教授を糾弾する記事など 次々と大学校運営の改善点を指摘した。学生寮の食堂の食材に関して、「食堂の 豚の飯」と言う論説を展開し物議をかもしたこともあった。しかし、永守重信は 断固自己主張を貫いた。 株式投資も本格化して、ラジオ短波(現ラジオ日経)を聞き、株式売買を重 ねた。 (7)運命の出会い 1966 年の大学 4 年のとき、運命の人と出会う。大学講師として、見城尚志先 生が着任したのである。見城先生は、音響機器メーカーであるティアックで、 精密小型モーターの研究をしていた。その後、1981 年には、現在の職業能力開 発総合大学校の教授に就任し、現在では日本を代表するモーターの権威である。 見城は、モーターに関して幅広くしかも深い知識を持ち、意欲的に研究活動 に取り組んでいた。永守は、卒業研究の指導を見城先生にお願いした。 永守重信は、こう振り返る。 「あの大学に行ったことが私の人生を大きく変え た。見城尚志先生というその後日本モーターの権威となる人に出会い、モータ ーを一生の仕事にすることになった。」 11 永守重信は、成績優秀で首席の為、卒業式では総代を務めた。 2.サラリーマン時代 (1)ティアック入社 大学時代の恩師見城先生の推薦で、ティアックに入社して小型モーターの研 究・開発に打ち込んだ。 しかし、信念を貫く激しい気性は、周囲との軋轢を生んだ。 長野県伊那郡に信濃ティアック(後に信濃特機となる)と言う子会社があり、 製品の歩留まりや品質に問題があった。そこで、経営陣の指示により、永守重 信が現地調査に入った。そこで見たのは、工場裏のなし畑に穴を掘って、不良 品を埋めて、不良品隠しをしていた。帰社後永守重信が社長に状況を報告した。 そこで、社長が「どうしたら問題は解決するかね」と問うたところ、永守重信 は、「私を社長か、工場長にしたら直ります。」と迫った。しかしながら、社長 の返事は、「君はまだ入って 1 年少しじゃないか」であった。 (2)投資の大損で身につけた経営の基本 入社3年目の70年に株式投資で大失敗。セミプロ級の運用実績で資産1億 円を超えた自信過剰での空売りによる致命的大失敗を体験する。残った資金は、 僅か200万円であった。 その結果、教訓として得たのは「自分の資産を超える売買はご法度」という ものであった。これが現金・現物主義と言えるその後の経営方針の原点となっ た。 (3)ティアックを退社 ティアック入社 3 年目の 1970 年に事件が起こる。当時開発室の室長代理とな っていた永守が、可愛がってくれていた谷社長に「今度こそ、自分に工場長を やらせてください。」と直訴した。 しかしながら、谷社長の回答は、 「まだ入社 3 年目だ。君の能力は買っている。 せめて 10 年辛抱してくれ。」であった。そこで、永守重信は決断した。 「こんな 会社はあかんわ」と辞表を提出した。 (4) 京都の山科精器に入社 1970 年 11 月に池田社長からのヘッドハンティングで、山科精器に入社する。 新設されたモーター部門の電子開発課長に就任した。26 歳であった。そして、 入社2年目で250名の部下を持つ子会社の取締役事業本部長に抜擢された。 12 そこで打ち出した方針が、 「機電一体」と言い、モーターは電気の技術も重要 だが、実際にモーターを製造するには機械技術、いわゆる生産技術も重要で、 この二つが強くなければよい製品は出来ないと宣言した。目の前にある経営資 源はフルに活用して、事業の競争力を高めると言う永守重信流経営の構成因子 のひとつは、この頃から醸成されていた。 また、 「Yasec(ヤセック)」ブランド設定して、業界後発のモーター事業の認知 度アップを狙う作戦実行。 実績残すも、とんがっている永守重信の発言・行動は社内での軋轢を度々生 み、池田社長の許可を得て、独立決意。 Ⅲ 日本電産の歴史 1. 日本電産創業・社是・経営 3 原則・三大精神・社員心得の制定 (1)日本電産創業 1973 年春、恩義ある山科精器の池田社長の承諾を貰い、28 歳に独立し、日 本電産を創業した。資本金 2,000 万円を貯めて、永守重信自宅で、総勢 4 名か らのスタートであった。 工場は、普通の 2 階建て民家の一階で、120㎡を賃貸借して、機械設備は、 すべて中古品であった。 創業に際して、一番こだわったのは「志」の部分であった。 (2)社是 社是は、母校の初代学長で、歯車の研究で世界的に著名な成瀬政男先生が建 学の精神として常々語っていた「科学・技術・技能の結合」に影響を受けた。 その言葉を入れて、日本電産の目指す基本的な方向をこう示している。 「我が社は科学・技術・技能の一体化と 誠実な心をもって 全世界に通じる製品を生産し 社会に貢献すると同時に 会社および全従業員の 繁栄を推進することをむねとする」 (3) 経営三原則 経営三原則は、創業メンバーが何度も話し合い、それまでの会社勤め時代 に起こったことを反面教師として、制定した。すなわち、同族経営の問題を 13 回避し、下請けでは無くて、自分たちの持つ技術を生かした製品を開発し、 自ら市場を切り開いていくべきだ。また、他人のやらないことをやらなけれ ば、一番になれない。などの思いを込めて、制定した。 1. 企業とは社会の公器であることを忘れることなく経営にあたる。 すなわち、非同族企業をめざし何人も企業を私物化することは許され ない。 2. 自らの力で技術開発を行い、自らの力でつくり、自らの力でセールスす る独自性のある企業であること。すなわち、いかなる企業のカサの中 にも入らない独立独歩の企業づくりを推進する。 3. 世界に通用する商品作りに全力をあげ、世界の市場で世界の企業と競争 する。すなわち、インターナショナルな企業になることを、自覚し努 力する。 (3)三大精神 三大精神が生まれた背景は、理想を掲げ、スタートしたものの、実績は無い、 知名度は無い、社歴も無い、信用も無いというないない尽くしの会社に、注文 は中々取れなかった。 仕事を見つけるために、昼間は全員が営業に回り、帰社すれば作業着に着替 えて作業をした。 ターゲットは、研究所や企業の開発部門であった。ロットは少ないが、創造 性の高い製品作りが出来る上、販売価格も高い。製品への採用が決まれば、大 量発注につながる。 新規開拓のために専門誌などに、「競争相手の半分の納期で仕事します」と 言う広告を出した。 そして、営業件数はこれまでの会社の倍回った。「どんなものでも試作しま す。」とどんどん営業に回った。そして、 「こんなモーターは作れるか」と言う 引き合いがあれば、どんなものでも「分かりました。すぐに作ります。と答え た。難しい案件が入り、技術部隊が音を上げそうになると、永守はこう叱咤し た。 「大声で出来ると百回言ってみい」 「出来る、出来る、出来る、出来るーー ー」 百回言い終わると、「どや、出来る気になったやろ。出来ると思えばできる んや」他社のまねの出来ない、根性で納期半分を実現し、コンペティターの参 入障壁を高めていった。 当時の社員は、昼食を「10 時のおやつ」と呼び、夕食の時間になると 14 「さあ、そろそろ昼食に行こうか」と声をかけて食事に出かけた。桂工場に泊 り込むのは当たり前。とにかく働いて働いて、顧客の注文に答えた。 かかる環境下で、日本電産の「三大精神」と言われ、ニデックマンの行動哲学 になっているものが生み出された。下記がそれである。 1.情熱・熱意・執念 2.知的ハードワーキング 3.「すぐやる、必ずやる、出来るまでやる」 (3) 社員心得7カ条 経営の拡大とともに社員の採用を増やしていったが、当初の新卒採用は困難 を極めた。零細企業で、知名度ゼロであり、学業優秀な学生の応募はほとんど 望めなかった。そこで、心の中に種火を持っていて、自分で自分のやる気に火 をつけられる人が、いい人材との信念から、かかる人材を見極め採用した。そ の手段として、 「早飯試験」 「大声試験」 「マラソン試験」などの型破りな採用試 験を実施した。 また、中途採用も積極的に実施した。取引銀行からも行員を受け入れたし、 他社のこれはと言う人材をスカウトした。 人員拡大に伴い、日本電産の社員として価値観を共有するために 1978 年には、 「去ってほしい社員の7条件」を選定。1984 年には、「登用される社員の 7 条 件」を選定した。かかる経緯で、 「社員心得 7 か条」を選定し、毎朝の朝礼でも 唱和して、全社員への徹底を図っている。 社員心得 7 か条 1. 絶えず“これでよいのか!”を合言葉に事にあたりましょう。 2. 自分のことを考えると同時に相手のこともよく考えましょう。 3. 責任ある発言を行いましょう。 4. 実行を持って範を示しましょう。 5. 苦しみ楽しみをわかちあえる社員、同志でありましょう。 6. 良い事も悪い事も進んで報告、申告出来る社員でありましょう。 7. 原価意識、損益意識をもてる社員でありましょう。 (4) コーポレートスローガン ALL for dreams その後自律成長と M&A による飛躍的な成長を遂げた日本電産は、国内のみ ならず、グローバル企業としての更なる発展を目指すにあたり、日本電産グル 15 ープとしてのコーポレートスローガンとコーポレートステートメントを制定 し、世界中の人々に快適な社会づくりへ寄与することを宣言している。 日本電産の「社会・環境報告書 2010」より、その意義と内容を下記に記述する。 2007 年 4 月 1 日、日本電産グループは、コーポレートスローガン「All for dreams」およびコーポレートステートメントを制定した。日本電産グループは、 ステークホルダーの皆さまに快適な社会づくりへの貢献を約束しています。 Nidec All for dreams 夢は、私たちの原点。 夢は、私たちのすすむ原動力。 夢は、私たちのつくる未来。 世界の夢、人々の夢、そして私たちの夢。 夢を抱くことから、新しい何かを創る情熱や発想が生まれ、 世にない技術や性能を持った製品が実現できるのです。 All for dreams ― すべては夢のために 時代に夢があるかぎり、 日本電産グループは挑戦します。 世界と人々の(今日と)明日のために、 「世界初」「世界一」を追求する技術と製品で 快適な社会作りに貢献をつづけます。 (5) 三つの経営基本理念 永守重信社長が創業以来、経営の原点として「社是」を掲げて、世界を視野 に入れながら社会貢献を目指した経営を実践してきたが、2008 年に新たな経 営基本理念を制定し、より明確に宣言している。その趣旨を日本電産の「社会・ 環境報告書 2010」より、その意義と内容を下記に記述する。日本電産永守重 信社長のこだわりが、「雇用創出」と「世界一」に込められている。 日本電産は、1973 年の創業以来、経営の原点として、「社是」を掲げてい ます。創業当時から世界を見据え、社会貢献を念頭において企業活動をおこな ってきました。 また、2008 年にあらたに「三つの経営基本理念」を掲げ、グループ全社で展 開しています。 この中で、日本電産グループが行うべき最大の社会貢献は雇用の創出である 16 と謳い、不況下においても一切人員削減は行わず、全従業員の雇用を守ってい ます。 また、本業(=良い製品を作り、供給すること)を通じて、世の中に必要と されるものを送り出すことに努め、世界をリードする企業への成長を目指して います。 三つの経営基本理念 2. 1. 最大の社会貢献は雇用の創出であること 2. 世の中でなくてはならぬ製品を供給すること 3. 一番にこだわり、何事においても世界トップを目指すこと アメリカ市場開拓 国内での営業活動は、困難を極めた。理由は、系列や実績を重視する日本企業 の購買部の方針に、設立したばかりの零細メーカーにとって、面談もかなわな い大きな壁となった。 そこで、「自由と平等の国」アメリカに活路を求めた。1973 年(昭和 48 年)12 月、国内営業を 3 名に任せ、単身アメリカに渡り、電話帳をめくり営業活動に 取り組んだ。 その中で、手応えのあった大手電機メーカーのスリーエム(3M)社の本社の あるミネソタ州セントポールに飛び、技術部長のリー・パスター氏にプレゼン した。結果、持参したサンプルモーター3 割の小型化を約束し、帰国。 パワー・スピード・回転ムラ・ノイズ・耐久性等の何れの性能も落とす事無 く、サイズのみを 3 割小さくする難題に 4 人は桂工場に泊まり込み、寝食を惜 しんで開発に取り組み、翌年 1974 年 7 月にようやく試作品が完成した。 半年ぶりにスリーエム社を訪ね、パスター氏にサンプルを見せたところ「本 当に作ったんだ。素晴らしい」と絶賛し、その場で 1,000 個発注した。 スリーエム社製のカセットデュープリケータに採用された事が、日本電産の精 密小型ACモータの評価向上に果たした役割は大きく、その後の大手メーカー の開拓に大いに役に立った。 永守社長が、実績のない零細企業にも関わらずに、大手メーカーとの取引開 拓に成功した要因は、サンプルのスペック・機能等の技術的な事を詳細にプレ ゼンするのみならず、納期や価格に関しても、即断即決のトップセールスが歓 迎された。 1974 年秋ごろから、全米各地でセールスレップ(販売代行業者)を活用し、全 米での販路開拓に効果発揮。 17 その後、アジアやヨーロッパにも販路を求めた折に、販売代行システムを活 用した。 現地法人として、1976 年(昭和 51 年)4 月、ミネソタ州セントポール市に、米 国日本電産株式会社(NIDEC AMERICA CORPORATION)を設立。その 結果、在庫確保による直納体制の整備とともに、一括輸出による納期の大幅短 縮とコストダウン実現。その効果として、中堅層の顧客開拓に成功した。 3. M&A の歴史 永守重信社長は、3大精神の旗印にて急成長による拡大策を基本方針として いるが、最大の障害は、人材と技術の育成が成長スピードに追いつかないこと をジレンマとしていた。 そこで、その解決策を「人材育成と技術開発の時間を買う M&A 戦略に求めた。」 しかし、強烈な個性でハードワーキングを身上とする日本電算の傘下入りを 好む企業経営者も従業員も皆無であった。 そこで、目をつけたのが日本電産との熾烈な闘いにより、経営不振となった ライバル企業の救済の形による M&A である。 ライバル企業が倒産の淵にあり、無条件降伏の状態で傘下入りを進めた。 しかし、その救済型M&Aが日本電産の成長と収益化に多大な貢献をした。 最大の財産は、即戦力の人財であった。そして、従来取引のなかった取引先の 口座であり、一気に数量増によるボリュームディスカウント交渉可能となった 購買における購買単価の引き下げであった。 特に一番時間のかかる技術者の技術力の蓄積を手に入れる効果は、計り知れ ない。また、永守重信社長が、赤字会社を買収するときの指針としているのは、 「技術力があるかどうか」の一点のみであると語る。 M&A のパターンは、4 つの分類にカテゴライズできる。 ① 競争相手を買収 ② 技術を買う ③ サプライヤー買収などの垂直統合を狙う買収 ④ ニューマーケット=顧客ネットワークを買収 2010 年 10 月 1 日付ニュースリリースにおいて発表した米国 Emerson Electric Co.の Motors & Controls 事業の買収完了と新子会社概要は、従来の M&A から進化し、しっかり儲かっている良い企業を買うと言う新たなステージ に足を踏み入れた。本件は、M&A30 件目にあたり、その買収発表の記者会見が あった 2010 年 8 月 18 日での会見で永守社長の記者会見がありその発言要旨は 18 次の通りである1。 (ア) 買収を機にあらゆる部門のモーターで世界トップを目指す。 (イ) 今後の M&A では、米国では赤字会社は一切買わない。 (ウ) 欧州は、トントン(収支0)までならば、対象にする。 (エ) 収益性・技術力・客先・生産拠点を含めた総合力が大事と強調。 (オ) 手元には、50 件の買収候補先リストがある。 (カ) 2013 年 3 月期の売上高 1 兆円達成には、もう 1 社買収必要。 図表3 No. 日本電産が M&A した代表的会社 年月 買収企業 現社名 1 1984 年 2 月 Torin Corp.(アメリカ) 現:米国日本電産 2 1989 年 3 月 信濃特機㈱ 現:日本電産㈱長野技術開発センター 3 1992 年 1 月 Seagate Technology LLC (アメリカ) 4 1995 年 2 月 共立マシナリ㈱ 現:日本電産マシナリー㈱ 5 1995 年 2 月 シンポ工業㈱ 現:日本電産シンポ㈱ 6 1997 年 3 月 トーソク㈱ 現:日本電産トーソク㈱ 7 1997 年 4 月 ㈱リードエレクトロニクス 現:日本電産リード㈱ 8 1997 年 5 月 京利工業㈱ 現:日本電産キョウーリ㈱ 9 1998 年 2 月 ㈱コパル 現:日本電産コパル㈱ 10 1998 年 2 月 コパル電子㈱ 現:日本電産コパル電子㈱ 11 1998 年 10 月 ㈱芝浦製作所モータ部門 現:日本電産シバウラ㈱ 12 2000 年 3 月 ワイ・イー・ドライブ 現:日本電産パワーモータ㈱ 13 2000 年 10 月 Seagate Technorogy LLC(アメリカ)タイ 14 2003 年 10 月 ㈱三協精機製作所 15 2006 年 11 月 ㈱フジソク 16 2006 年 12 月 Valeo 17 2007 年 2 月 Brilliant Manufacturing LTD(シンガポール) 現:Nidec Brilliant 18 2007 年 4 月 日本サーボ㈱ 現:日本電産サーボ㈱ 19 2010 年 1 月 Appliances Components(イタリア) 現:Nidec Sole Moter Corp S.R.L. 20 2010 年 2 月 SC WADO Co.Ltd (タイ) 21 2010 年 10 月 Emerson Electric Co の Moters&Controls 事業(米)NMC事業 ランジット工場モータ部門 現:日本電産サンキョー㈱ 現:Nidec Motors &Actuators S.A.(仏)Motors 事業 (出所)日本電産ホームページ 1 『週刊東洋経済』2010 年 8 月 28 日号,16 頁。 19 1994 年度に 2 社 M&A してから 15 年経過後の 2009 年度との比較をすれば、年 商 732 億円が 5,875 億円と 8.0 倍、営業利益 27 億円が 783 億円と 29 倍に大き く成長を遂げ、M&A 戦略が成長発展に大きく寄与していることが窺える。参考 までに、日本電産の 2010 年度第 2 四半期決算報告書における 2011 年 3 月期決 算予測値では、年商 6,600 億円と 16 年前の 9.0 倍、営業利益は、1,000 億円と 16 年前の 37 倍の成長を予定している。これは、単なる規模の拡大ではなくて、 買収した会社を日本電産グループとして見事にブラッシュアップして、グルー プシナジー効果を発揮して稼げる組織に変革した結果と言えよう。 4. 上場の歴史 永守重信社長は、創業以来絶えず資金調達の苦労と人材の採用に関しての苦 労を背負っていた。そこで、その問題を解決する方法論としての上場を志して いた。 資本金 2,000 万円わずか 4 名で創業してからわずか 15 年の短期間での上場を 成し遂げ、資金調達難の課題解決と新卒採用及び即戦力の中途採用に関しての 課題解決に大いに役に立った。また、急成長に欠かせない M&A においても、 上場企業の金看板は、大いに役に立った。 以下、上場に関しての流れを時系列にまとめることとする。 1987 年1月 15 日の経営会議にて、株式上場方針が決定し、2 月に大和証券と 中央新光監査法人と上場準備の打ち合わせ実施。4 月 1 日に上場申請の特別チー ム「Xプロジェクト」結成。 同年 7 月 2 日に大阪証券取引所に、4 日に京都証券取引所に上場申請を行った。 京証は 4 回、大商は 7 回のヒヤリング後に、11 月 7 日に上場を果たす。創業 15 年目のスピード上場であった。 その後の業容拡大により、1998 年 9 月 1 日に大阪証券取引所第 1 部に昇格し、 同月 16 日には、東京証券取引所第 1 部に上場を果たした。創業から 25 年目大 証 2 部上場から 10 年目に日本を代表する企業に成長した。 2001 年 9 月 27 日ニューヨーク証券取引所に上場を果たし、世界企業として のスタートを切った。創業以来 28 年目の快挙である。 ここに、ニューヨーク上場企業のリストを記載する。 1970 年 9 月のソニーから始まり、2010 年 10 月現在でわずか 19 社しか上場し ていない。東京証券取引所の1部上場企業数は、2010 年 11 月 5 日現在 1,615 社あるにも拘らず、世界から資金を調達して戦う気概のある企業は非常に少な いことが証明される。僅か 1.18%の確率である。 永守重信社長は、創業の頃から世界企業を視野に入れて経営を行っていたこ とより、日本企業として 15 番目のニューヨーク証券取引所上場企業となった。 20 その後パイオニアが上場取り止めとなったことより、14 社目となっている(図表 4 参照)。 また、ニューヨーク証券取引所に上場できたことにより、グローバルスタン ダードに基づいた会計基準と厳正な評価を受け、真のグローバル企業として認 められた。そのメリットは、資金調達のマーケットが世界に広がり、海外の現 地スタッフへのストックオプション導入や国際的な M&A の推進が出来る事な どがある。 図表 4 ニューヨーク証券取引所日本企業の上場リスト 1 ソニー ティッカー シンボル SNE 2 パナソニック PC 3 クボタ KUB 4 5 6 7 HMC KYO HIT TDK No. 社名 本田技研工業 京セラ 日立製作所 TDK 8 三菱UFJフィナンシャルグループ 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 日本電信電話 オリックス トヨタ自動車 キヤノン アドバンテスト 日本電産 野村ホールディングス NTTドコモ コナミ みずほフィナンシャルグループ 三井住友フィナンシャルグループ MTU NTT IX TM CAJ ATE NJ NMR DCM KNM MFG SMFG 上場年月日 1970年9月17日 1972年12月13日 (当時は松下電器産業) 1976年11月9日 (当時は久保田鉄工) 1977年2月11日 1980年5月23日 1982年4月14日 1982年6月15日 1989年9月19日 (当時は三菱銀行) 1994年9月29日 1998年9月16日 1999年9月29日 2000年9月14日 2001年9月17日 2001年9月27日 2001年12月17日 2002年3月1日 2002年9月30日 2006年11月8日 2010年10月1日 注1:ニューヨーク証券取引所(New York Stock Exchange:NYSE=ナイス)は、アメリ カ合衆国のニューヨークにある世界最大の証券取引所である。 注 2:世界一上場審査が厳しいとされ、上場企業数は約 2,800 社。そのうち外国企業は 約 460 社(47 の国・地域)が上場している。 出所:NYSE より。 なお、証券アナリストによるディスクロージャー優良企業選定(平成 22 年度) によると、「電気精密部門機器部門」において 4 回連続 1 位、「個人投資家向け 情報提供部門」において 4 回連続 5 回目の第一位となり、IR 活動への評価は高 21 い2。 5. 業績の推移 以下、日本電産の直近 10 年間の業績推移などを見ておきたい。図表5に全体 像を表示し、その後に棒グラフと解説を記述する。 なお、10 年間の業績を総括すると、積極的な救済型 M&A を活用して 2007 年まで順調な成長を遂げていることが特徴である。 特に 2004 年度は、現社名:日本電産サンキョー、日本電産コバル、日本電産 コバル電子の M&A により大きく売上を伸ばした。 2007 年度には、現社名:日本電産サーボ、Nidec Motors & Actuators 、Nidec Brilliant、フジソクの M&A により売上を伸ばした。 2008 年度は、リーマンショック後の経済クラッシュによる受注の大幅減によ る減収減益決算であった。しかし、ピンチをチャンスにする永守重信社長の旗 振りによる全社員による「WPR」推進により、2009 年度は減収ながらも過去最 高益を実現した。 2009 年度には、現社名:日本電算ソーレモータ、SC WADO を M&A した。 図表 13 のキャッシュフローを分析すると、営業活動のキャッシュフローは順 調に増加しており、世界シェアトップの製品群などの競争優位な製品群の高収 益が寄与している。その収益力により、旺盛な投資活動キャッシュフローのマ イナスをカバーして、健全な財務体質を構築している。財務活動のキャッシュ フローも 2008 年度は、リーマンショックへの備えから借入を増やして、手元流 動性を潤沢にして、不測の事態に備えたが翌年には返済して平時体制に復帰し た。フリーキャッシュフローは、2000 年度と 2004 年度以外は黒字で健全。 2社団法人日本証券アナリスト協会・ディスクロージャー研究会 22 図表 5 日本電産㈱業績推移 1. 業績推移(半導体製造装置事業廃止に伴い2005年度以降の数値を遡及修正しています) (年度) 2000 2001 2002 2003 2004 (単位:百万円) 2005 2006 2007 2008 2009 172,710 193,332 231,836 277,497 462,274 510,064 611,341 724,361 610,803 587,459 10,063 10,472 16,404 22,015 55,598 56,190 65,780 77,397 52,015 78,342 5.8% 5.4% 7.1% 7.9% 12.0% 11.0% 10.8% 10.7% 8.5% 13.3% 税引前当期純利益 15,138 11,477 10,911 19,639 59,079 66,829 67,437 64,089 47,270 75,002 当期純利益 10,711 6,580 10,680 16,089 33,455 40,949 39,932 41,156 28,353 51,961 一株当り当期純利益(円) 168.72* 103.53 168.01 251.14 479.74 285.47* 276.03 284.00 197.42 373.04 20.00* 25.00 25.00 30.00 45.00 45.00* 45.00 55.00 60.00 65.00 売上高 営業利益 (営業利益率) 一株当り配当金(円) *2000年3月31日及び 2005年9月30日を基準日とする 2: 1の株式分割を行っています。 2. 事業区分別売上高・営業損益情報(半導体製造装置事業廃止に伴い2005年度以降の数値を遡及修正しています) (年度) 2000 精密小型モータ (各種モータ) (上段:売上高、下段:営業利益) 中型モータ (上段:売上高、下段:営業利益) 機器装置 (電源装置) (上段:売上高、下段:営業利益) 電子・光学部品 (上段:売上高、下段:営業利益) その他 122,925 24,183 13,690 2001 142,467 36,252 7,693 2002 153,975 37,479 22,555 2003 172,476 2004 222,714 2005 2006 273,758 317,981 (単位:百万円) 2007 385,682 2008 2009 314,073 330,160 17,321 26,023 35,578 42,007 50,931 36,117 62,470 32,574 35,564 37,767 57,389 96,377 77,156 73,381 1,917 256 -1,863 562 2,638 -538 -430 31,240 76,957 71,718 79,633 68,858 69,435 47,966 - - - 2,369 11,986 11,796 15,427 11,543 8,650 5,855 - - - 23,188 104,830 103,523 129,636 145,896 122,552 107,173 11,912 6,920 17,827 1,570 14,348 11,801 9,987 13,741 9,250 10,865 18,019 22,209 23,298 26,702 27,548 27,587 28,779 - - - 2,083 2,693 2,074 2,676 2,044 1,941 3,350 - - - -3,246 292 -3,196 -4,879 -3,500 -3,405 -3,768 2000 2001 2002 設備投資額 - - 減価償却費 - 研究開発費 * 5,243 (上段:売上高、下段:営業利益) 消去又は全社(営業利益) 3. 設備投資、研究開発費、減価償却費 (年度) (単位:百万円) 2003 2004 2005 2006 2007 2008 - 22,476 36,383 45,572 40,610 34,799 36,922 2009 29,359 - - 14,273 21,258 25,605 29,664 37,128 32,867 30,380 5,727 6,824 8,751 25,918 28,150 31,844 29,583 26,825 24,713 *半導体製造装置事業廃止に伴い2005年度以降の数値を遡及修正しています。 4. キャッシュフロー(会計基準の変更に伴い2005年度以降の数値を遡及修正しています) (年度) 2000 (単位:百万円) 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 営業活動キャッシュフロー 9,807 21,263 24,288 31,410 44,333 55,932 64,723 94,816 66,231 90,080 投資活動キャッシュフロー -33,322 -15,669 -23,179 -21,133 -45,888 -38,692 -62,347 -35,681 -43,373 -40,514 19,531 1,536 -4,163 32,494 -2,494 61 -7,645 -35,323 81,874 -122,779 -23,515 5,594 1,109 10,277 -1,555 17,240 2,376 59,135 22,858 49,566 2007 2008 財務活動キャッシュフロー フリーキャッシュフロー 5. 資本、資産 (年度) 総資産 株主資本 株主資本比率 (単位:百万円) 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2009 216,999 257,911 257,932 443,886 484,173 565,970 662,623 671,714 702,884 692,791 78,575 85,475 88,557 110,046 207,040 263,659 305,016 319,584 297,148 340,309 36.2% 33.1% 34.3% 24.8% 42.8% 46.6% 46.0% 47.6% 42.3% 49.1% 出所:日本電産㈱ホームページ 23 図表 6 売上高 出所:日本電産㈱ホームページ 順調に右肩上がりでの成長を遂げていたが、2008 年 9 月のリーマンショックに より、受注が半減し、2008 年度 2009 年度と売上が減少したが、2010 年度より 反転攻勢策が実り、再び大幅増収増益路線となる見込み。 図表 7 営業利益・営業利益率 出所:日本電産㈱ホームページ 営業利益率10%超を目指して順調、2010 年度は過去最高の 1,000 億円見込み。 24 図表 8 税引前当期純利益・当期純利益 出所:日本電産㈱ホームページ 税引き前当期純利益も順調であり、20010 年度は過去最高の 950 億円見込み、 当期純利益もすこぶる順調であり、2010 年度は過去最高の 630 億円見込み。 図表 9 一株当り当期純利益 出所:日本電産㈱ホームページ 一株あたりの当期利益(EPS)も、リーマンショックの年以外毎期順調に増加し ている。 25 図表 10 一株当り配当金 出所:日本電産㈱ホームページ 株主の期待には配当と株価重視の立場から、着実に配当金を増額している。 図表 11 事業区分別売上高 出所:日本電産㈱ホームページ 現状は、精密小型モータとその他での売上構成を、Vision2015 では、2015 年度 の売上目標 2 兆円とし、精密小型モータ、車載用モータ、家電・産業用モータ、 その他の製品グループの 4 本柱とし、各 5,000 億円の売上をバランスよく上げ 26 る方針が明確である。 図表 12 設備投資・研究開発費・減価償却費 出所:日本電産㈱ホームページ 積極的な設備投資は、減価償却とのバランスを取りながら意思決定しており、 健全な財務戦略が窺える。研究開発費は、未来投資として積極的に実施。 図表 13 キャッシュフロー 出所:日本電産㈱ホームページ 27 10 年間でフリーキャッシュフロー累計額 143,085 百万円を生み出している。 図表 14 総資産・株主資本・株主資本比率 出所:日本電産㈱ホームページ Ⅳ 永守重信流事業再生の真髄分析 永守重信流事業再生の真髄分析を三協精機製作所の業績分析と経営変革方針 と実施内容により分析する。 1.三協精機製作所 M&A の経緯と経営変革方針 長野県の名門企業であり、10,482 名の従業員を擁する東証一部上場の大企業 である三協精機が、三期連続の大赤字を計上し、瀕死の重症であった。 そこで、2003 年 7 月 2 日当時の東京三菱銀行からの依頼を受け、三協精機と 八十二銀行及び東京三菱銀行とのトップ会談を東京にて開催した。 スポンサーからの増資がないと、2003 年 9 月中間期で債務超過になり、会社 更生法の申請しか手段がなくなる寸前であった。 7 月 25 日の東京三菱銀行本店でのトップ会議を経て、8 月 2 日ロイヤルパー クホテルにて、三度目のトップ会議にて、合意に達した。 2003 年 8 月 5 日に東証記者クラブにて、記者会見にて 23 社目となる M&A を発表した。8 月 20 日には、永守社長が長野県諏訪市にある三協精機の本社を 訪問した。その後、国内、海外の工場をすべて視察して、経営改革策の構想を 固めた。 2003 年 10 月 1 日三協精機本社敷地内のある体育館で、全役員、社員を前に 28 訓示し、経営変革をスタートした。訓示内容は、下記の通りであった。 その特徴は、収益意識と基本の徹底を促す意識革命を実行する狼煙であった。 その方針通りに一気に流れを作り業績で結果を出した。 1. 赤字は罪悪と言う意識の徹底と計画必達意識の向上 i. ii. 会社はどんなことをしても黒字であること 全部門、全事業の黒字化の達成 iii. 決めたこと、約束したことは必ずやり遂げる iv. 厳しいリスク会議のデイリー開催(時間外開催) v. vi. vii. 現場現物主義の徹底(メーカーの原点は現場にあり) 営業利益 10%が健全経営の最低目標 キャッシュフロー最重視経営(売り上げより利益、利益よりキャッシ ュフロー) 2. 社員モラールの向上(当たり前のことを当たり前にやれる社員集団) i. ii. 出勤率=全職場 98%以上(まず、休まず遅れずが原点) iii. 競争力を保持できる年間労働時間への改定 iv. 会議は時間外または休日に開催(緊急は除く) v. vi. 3. 3Q6S=全職場 80 点以上(時間外自主活動による) 1 人の 100 歩より 100 人の 1 歩(全員参加の経営改善) 日々完結の徹底(今日のことは今日中にして帰る) 「経営 5 大項目プラス 2」の徹底管理 i. 品質=50PPM(百万分の一)<二万分の一の意味>以下 ii. 材外費=最終売価の 50%以上 iii. 在庫=0.4 ヵ月以下 iv. 生産性=従業員一人当たり付加価値高の 25%以下(売り上げ 1 億円当たり 5 百万円以下) ① 売掛金=45 日以下(回収は早く、支払いは遅く) ② 遊休資産=有効活用の徹底、または売却の強力促進 4. 営業マン一人当たりの訪問件数 i. 営業部門は会社の機関車の役目を果たすこと ii. 100 件/月以上(うち、新規開拓 30 件以上) 5. 三大精神の厳守(情熱・熱意・執念、すぐやる・必ずやる・出来るまでや る、知的ハードワーキング) i. 開発スピード=3 倍アップ ii. 製造部門生産性=2 倍アップ iii. 直間比率=50%改善 29 6. 購買力の徹底強化(利は元にあり) i. 仕入先からの接待や贈答品の受け取りの厳禁 ii. 3∼5 ステップネゴの徹底(世界一のコスト追求) iii. 前回比低減の徹底(全員参加によるコストネゴ) 7. 実力実績の人事・賃金体系の確立 i. 学歴・年齢・社歴に関係ない人材登用を実行 ii. 経営感性をもった人物の抜擢 iii. 利益貢献度と業績変化率重視の人事評価の徹底 iv. 競争原理の働いている賃金制度の確立 v. グローバル社員の優遇制度の実施 vi. ぶら下がり社員の再教育と再指導の徹底(怠け者は去っていく、良貨が悪 貨を駆逐する社風) 8. スピード感のある決裁体制づくり i. 経営幹部が即断即決で方向性を指示 ii. 営業部門と開発・生産各部門の同期体制確立(営業が動いている時間に他 の全ての部門が対応、マーケット順応を最重視) iii. 幹部の率先垂範体制(自ら手を汚す) iv. QCDSSS(クオリティー、コスト、デリバリー、サービス、スピード、 スペシャライゼーション<顧客の要望を満たした特殊化>)を最優先す る組織と人事対応 v. 日本電産グループの全面支援体制(共同購買や販売支援の強化) 本方針が、如何に短期間に長年のぬるま湯体質に浸りきっていた社員の意識 改革を促し、厳しい経済戦争を戦う集団に変身を遂げ、自立した経営体制に移 行したかを検証する。まさしく平成維新といえるほどの経営変革を永守重信と 言う一人の強烈なリーダーの出現により実現した。 2. 三協精機製作所(現:日本電産サンキョー)の会社概要 ここではまず、日本電産の第三者割り当て増資により 2003 年 9 月に傘下入り した三協精機製作所がどのような会社なのかを知るために、図表15でその現 況を示しておきたい。これを簡潔に示すと、次のように整理できるだろう。 当社の特徴は、長野県を代表する名門企業であり、技術力のあるグローバル 企業であると言える。 30 図表 15 三協精機製作所(現:日本電産サンキョー)会社概要 日本電産サンキョー株式会社(英文名: NIDEC SANKYO CORPORATION) Sankyo ブランド名 1946年6月18日 創立 代表取締役社長 安川 員仁(やすかわ かずよし) 代表者 35,270,101,264円 資本金 (2010年3月31日現在) 上場証券取引所 東京証券取引所 7757 証券コード 従業員数:1,259名(単独) 従業員 7,141名(連結) (2010年3月31日現在) 〒393-8511長野県諏訪郡下諏訪町5329 本社 TEL:0266-27-3111 FAX:0266-28-5833 (営業拠点)東京支社、大阪支店、名古屋営業所 事業所 (開発拠点)本社、下諏訪事業所、伊那事業所、駒ヶ根事業所 (国内生産拠点)下諏訪事業所、伊那事業所、駒ヶ根事業所 (海外拠点)アメリカ、ドイツ、シンガポール、中国、台湾、韓国、 ベトナム、ブラジル 1.電子部品関連事業 事業内容 (マイクロモータ、モータ駆動ユニット、精密プラスチック成形品、メカユニット等) 2.システム機器関連事業(産業用ロボット、カードリーダ) 3.その他(オルゴール等) 株式情報 発行済株式総数:191,107,628株 株主総数:8,012名 大株主:日本電産株式会社、株式会社八十二銀行、みずほ信託銀行、日本ト ラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口)、永守重信 売上高 単独471億30百万円(2010年3月期)471億30百万円(2010年3月期) 連結762億02百万円(2010年3月期) 業績ハイライト ▼日本電産ニッシン株式会社(連結子会社) 事業内容 エンジニアリング・プラスチック金型・成型、プラスチックレンズ、光学 機器の製造販売 (2010年3月31日現在) 業績 グループ会社 ▼日本電産ピジョン株式会社(連結子会社) 事業内容ディスク用メカユニットおよびカセットテープ用デッキメ カニズム、各種流体制御用器具、カードタイマーの製造販売 ▼日本電産サンキョー商事株式会社(連結子会社) オルゴール商品およびルームアクセサリーの製造と販売 ▼日本電産サンキョーサービスエンジニアリング株式会社(連結子 会社) 工作機械および周辺装置、産業用ロボットのメンテナンスサービス 31 3. 三協精機製作所(現:日本電産サンキョー)の沿革 次に日本電産サンキョーの沿革を、図表16で示しておく。これを簡単に振 り返るならば、当社は長野県の技術力のある名門企業と言った会社であると言 えるだろう。 特にエポックメーキングな事柄は、東京証券取引所第一部上場と日本電産の 傘下入りであると言える、それは、成長と挫折と危機からの復活であるからで ある。 図表 16 年月 1946年(昭和21年) 1947年(昭和22年) 1948年(昭和23年) 1950年(昭和25年) 1951年(昭和26年) 1953年(昭和28年) 1957年(昭和32年) 1959年(昭和34年) 1961年(昭和36年) 1962年(昭和37年) 1970年(昭和45年) 1976年(昭和51年) 2003年(平成15年) 2005年(平成17年) 4. 三協精機製作所(現:日本電産サンキョー)沿革 事象 個人企業三協精機製作所創立。 有限会社三協精機製作所に改組。 オルゴール試作1号機完成。 オルゴールの量産体制を確立し、販売も軌道に乗る。 東京出張所を開設。 大阪出張所を開設。株式会社三協精機製作所に改組。 下諏訪工場稼働開始。ニューヨーク駐在事務所開設。 8ミリカメラ・映写機の生産に着手。 名古屋営業所を開設。 タイムスイッチ・マイクロモータの製造販売開始。 東京証券取引所第二部に上場。 資本金5億3,000万円。 東京証券取引所第一部に指定替え。 香港駐在事務所を設立。 TQC「デミング賞実施賞」を受賞。 日本電産株式会社が筆頭株主となり、同社グループ会社となる。 日本電産サンキョー株式会社に社名変更。 3Q6S による意識改革と基本の徹底(数値化による評価) 三協精機において、事業再生に向けて日本電産の永守社長が陣頭指揮を執り 実施した意識開花期がどのようなものであったかを、まず示しておこう。 それは、「基本の徹底」と言えるものであった。 良い社員(Quality Worker) 良い会社 (Quality Company) 良い製品 (Quality Products) 整理 (SEIRI) 32 整頓 (SEITON) 清潔 (SEIKETSU) 清掃 (SEISU) 作法 (SAHO) 躾 (SHITSUKE) この3S6Q とは、社会人として、企業人としての基本動作に他ならない。上 記3Q6S を 100 点満点で評価し、60 点ならば事業は黒字、80 点つけ ば、最高益になる。との永守社長の経験則がある。 因みに、三協精機は、永守社長が資本参加前に視察した時点での査定は、5 点 であった。それが 2004 年 6 月には 50 点を超え、年末には 70 点近くまで高ま り、結果は次の図表 17 の通り因果関係が明確になった。 図表 17 三協精機製作所連結営業利益四半期比較 2003 年1Q∼2004 年4Q 出所:株式会社三協精機製作所第 81 期事業報告書 2003 年1Q:2003 年4月∼ 6 月・2003 年2Q:2003 年 7 月~9 月 2003 年 3Q:2003 年 10 月∼12 月・2003 年 4Q:2004 年 1 月~3 月 2004 年1Q:2004 年4月∼ 6 月・2004 年2Q:2004 年 7 月~9 月 2004 年3Q:2005 年 10 月~12 月・2006 年4Q:2005 年 1 月∼3 月 33 2003 年1Q の営業赤字 24.7 億円(営業利益率―10.2%)から見る見る業績改善し、 2003 年 4Q においては、黒字化実現し、2004 年4Q では、営業利益 31 億円(営 業利益率 10.5%)となり、永守社長が 2003 年 10 月 1 日の訓示で出した営業利益 率10%を僅か 1 年 3 ヶ月で達成した。 さらに、三協精機製作所が経営危機に陥り、日本電産による M&A 前後にお ける連結決算の業績推移を考察する。これを図示すれば、下記図表 18 に見られ るように、日本電産の買収前後で劇的な変化を遂げていることが分かる。 図表 18 決算期 売 日本電産サンキョーの連結業績(単位億円) 上 営業利益 経常利益 当期利益 2001/3 1,354 32.3 27.5 16.9 2002/3 1,095 -43.7 -47.1 -77.8 2003/3 1,055 -41.6 -47.0 -103.7 2004/3 1,068 -46.6 -65.2 -287.2 2005/3 1,223 103.5 112 178 2006/3 1,220 121.5 149 127 2007/3 1,126 94.4 100 103 2008/3 1,090 95.4 68 50 2009/3 1,005 47.1 47 19 2010/3 762 73.9 72 46 出所:日本電産サンキョー株式会社・有価証券報告書の数字より作成 2003 年 9 月に日本電産の傘下に入り、永守改革がスタートした約 7 ヵ月後の 2004 年 4 月 26 日付決算説明会資料では、2005 年 3 月期の見通し売上 1,100 億 円・営業利益 50 億円・経常利益 45 億円・当期利益 100 億円の発表であった。 しかし、全社員の意識改革が短期間に功を奏し、大幅な増収増益を実現した。 本業績推移により、永守重信改革の規模の大小や歴史と独自のカルチャーに 拘わらず、再現性のある事業再生ルールであることが実証された。 5.リストラせずに、経営者変えずに短期間での事業再生失敗なし 日本電産永守重信社長は、赤字企業の買収に際し、一人の首切りもせずに、 事業再生する事を誇りにしている。 また、再生ファンド等の常識から言えば、いったんつぶして、「会社更生法」 なり、 「民事再生法」なりを活用して、過剰債務を大幅圧縮して、ホワイトナイ トとして救済の手を差し伸べる方がはるかにコストパフォーマンスは良いと考 34 えるところであるが、日本電産はこれを一切していない。 永守社長のポリシーは、 「私は駄目になった会社の『人材』を買っているので あって、資産を買っているのではないのです。倒産した会社にはいい人材は残 っていません。経営が駄目で傾いている会社にはまだ人材だけは残っています。 経営が悪いために士気が落ち、くじけているだけです。そんな企業を買って空 気を変え、意識を変え、士気を上げ、立て直すのが私の経営です。」3 過剰債務は儲けて返すから、 「死んだ会社は買わない。=生きた会社しか買わ ない。」と明確である。また、会社に関わるステークホルダーに恨みを買うよう な行動はしないとの信念があるからである。 また、GHQ(進駐軍)スタイルを取らない事も際立った偉業である。すな わち、同じ工場で、同じ経営陣で、同じ従業員で、短期間に会社再建を果たす のは、「意識改革」による、闘う集団に変身するからである。 6.個人筆頭株主となり、決意表明 窮境状態の会社をM&Aにより傘下入りした会社の再建にかかる際には、永 守重信社長は、個人で借金してでも個人の筆頭株主となり、再建にかける決意 を明確にする。すなわち、再建に失敗すれば、株式が紙切れになり、大損害を 被る覚悟を具体的に示す行動を取る。 すなわち、オーナー社長としての気概を具体的に示す迫力は、サラリーマン 社長では決して出来ない「覚悟」を株式への投資額で分かりやすく説得力がある。 同時に、この会社を見捨てないとの安心感の醸成にも寄与した。 7.会社再建中は、手弁当にて支援 会社が軌道に乗るまでは、日本電産の経営の仕組みを指導する伝道師の役割 を果たす日本電産からの出向者人件費や交通費・宿泊費などの費用は全て親会 社である日本電産が負担して、再生を支援する。 なお、再生までの目安は 2 年間としてその間にプロパー役員による経営体制 を構築する。過去最高利益計上後に、日本電産○○と社名変更して、日本電産 のグループ企業の立ち位置を明確にする。 過去すべての企業において、1 年以内に赤字から過去最高気を更新する不敗伝 説を重ねている。 3永守重信『情熱・熱意・執念の経営』PHP,286 35 頁。 8.ポケットマネーで、昼食懇談会・夕食会開催しベクトル合わす 傘下入りした会社の従業員との信頼関係を構築するのに、若手社員20名程 度との昼食会と課長以上の幹部との夕食会を開催した。その費用は、すべて永 守社長個人のポケットマネー2千万円を個人として予算化して実施した。会社 の経費計上しない事をポリシーとしている。永守社長のざっくばらんな会話で 場を盛り上げ、雲の上の人ではなくて、身近な距離感のトップの立ち位置に身 を置き、モティベーションアップに寄与している。 1年間で昼食会52回開催し、若手 1,056 名と話し合った。また、25 回の夕 食会で幹管理職 327 名と語り合った。これらを永守重信社長は、 「餌付けーショ ン」「飲みニュケーション」と呼んでいる。 この活動は、幹部社員とアルコールを飲みながら、会食して人間永守重信を 知って貰い、経営には厳しいが同時に親しみのもてるトップとして接している。 場合によっては、カラオケで歌を披露する一面もある。 9.想像を絶するコストダウン(1 円以上全て永守重信会長決裁) 無駄な支払いが多数あるのが、窮境企業の特徴であると言える。意識改革の 第一歩として、支払伝票のチェックをすべて永守社長が子会社会長の立場で実 施する。すなわち、日本電産流の考え方の文化を移植するのに仕入、外注費、 経費の支払いのルールや考え方にて指導し、徹底したコストダウンを実行する。 削減した支払い分だけ、即利益向上に繋がる。 なお具体的には、 「経費削減部」を新設し、購買で20%以上の削減、一般経 費は半減という目標で推進した。全社的な運動にするために、 「K プロ推進委員 会」を立ち上げ、経費削減部が事務局を務めた。 K プロ推進委員会は、 「これしかない、これしか使えない」の標語を作り、社 員の意識改革を進めた。その中身は、1.止めろ 4. あるものを使え 8. ステップネゴ 5.仕様を見直せ 「ネゴれ ネゴれ 2.止めろ 6.量を減らせ ネゴれ 3.延期せよ 7.適正な競り合わせ ネゴれ ネゴれ」 その結果、1 億円の売上に 1 千万円の:経費が必要であったのが、2000 年 4 月 には、半分の 500 万円を切るまでに削減した。 購買部は、納入額をまけてもらう「M プロジェクト」も立ち上げ、調達額2 0%以上のダウンを目指した。 10.「WPRTM プロジェクト」の分析 WPRとは、永守重信社長が2008年の経済クラッシュを経営体質の強化 を図る一大好機と捉え、収益性の抜本的な改革推進のため考え出した独自の経 営手法である。 36 英語で利益倍増を意味するダブル・プロフィット・レシオの頭文字をとり命 名した。過去の売上高のピークに近くクラッシュ直前の2008年第2四半期 を基準として、売上高の回復に応じた目指すべき営業利益率をガイドラインと して設定し、売上高が基準レベルまで回復すれば基準時の2倍の利益率を達成 する事を目標としている。 図表 19. WPR の図表 出所:日本電産ホームページ Ⅵ 結論と企業経営者への提言 1.結論 結論として、如何なる環境下においても、トップが明確なビジョンの旗を掲 げて、全社員の幸せを願い、基本の徹底をしてベクトルを合わせれば、人員削 減・賃金カットをせずに事業再生は成功する事を日本電産永守社長は一つの例 外もなく、実現し実証した。 本偉業は、創業以来一貫してぶれない経営姿勢により、確立し且つ毎年ブラ ッシュアップしている事が、読み取れる。 永守重信流事業再生の要諦は、社員に成長してもらい、より豊かになってほ しいと言う「深い愛情」とそのためには徹底的に鍛える「鬼監督」がベースに なった、超成長論者である。 しかも、事業ドメインを「回るもの、動くもの」に特化し、 「総合駆動技術の 37 世界 NO.1 メーカー」と明確であり、創業時から世界を視野に入れた経営と経営 理念、行動指針など一貫した経営姿勢と急成長ながらも健全な財務内容を維持 し且つより良くするというバランスを考えた経営が立派である。 2008年9月に世界を震撼させた、世に言う「リーマンショック」の国際 的な経済クラッシュを「ピンチはチャンス」と捉えて、経営体質の変革を実現 した「WPRTMプロジェクト」に、永守重信経営の真骨頂が読み取れる。売上 半減でも黒字化可能な全社一丸となっての企業変革を実現し、いかなる環境の 激変にも言い訳せずに黒字と雇用を守る経営は、見事である。 2010 年 10 月 27 日付けの 2011 年3月期第2四半期決算説明会資料によると、 本第2四半期営業利益(累計)は、515億円となり過去最高を更新。売上高 で、前年比+26.8%、営業利益で、前年比+81.9%、当期利益では、前年比 95.9% と、驚異的な成長を実現している。売上高営業利益率は、15.1%となり、前年 の 10.5%からは、4.6%の目覚しい収益改善の結果となっている。また、10 年 度の通期見通しは、売上高 7,000 億円、営業利益 1,000 億円、当期利益 630 億 円と、過去最高益を更新する見込みである。 また、株式マーケットでも高い評価を受けており、1995 年 3 月末の時価総額 を1とすると、2010 年 7 月末には、約 20 倍の 1 兆 1,766 億円に成長している。 同時期の TOPIX が、15 年間ほぼ横ばいであることを踏まえると、その成長と 株主の負託に応えていることが理解できる。 2.企業経営者への提言 不況で元気のない企業経営者には、提言する。 永守重信社長を良き手本として、不景気を言い訳にせず、勇気を持って、企 業変革に挑戦しましょう! そのスタートは、3Q6S を中心とした基本の徹底と「情熱・熱意・執念」で仕 事に臨む気概です。また、具体的な行動は朝の出勤時間を 6 時台にして、エン ジンフル回転で毎日スタートすることから始めましょう。 100 億円の赤字から、永守流意識改革により、僅か 1 年で 100 億円の黒字化 した三協精機製作所のターンアラウンド(事業再生)から学び実践しましょう。徹 底したコストダウンにより、1 億円の売上をいくらの経費で上げているかを分析 し、コストパフォーマンスを重視する経営を実行しましょう。最大の経費とも いえる変動費も業界相場をしっかり研究して仕入れ・外注費の構成比を下げて、 限界利益の目標値達成への不断の努力を継続すべきです。 また、コスト削減ばかり言うようでは、社員が萎縮してしまうので、合わせ て、将来展望について、ビジョンの旗を高く掲げて、士気を鼓舞しましょう。 その結果として企業が元気になり、ひいては地域経済の活性化と日本経済の 復興を願っている。 38 最後に、永守重信社長の描く将来ビジョンと社会貢献に対する基本方針及び 人生観・仕事感をもってまとめとする。 3.2030 年 VISION 2030 年 VISION 年商 10 兆円 営業利益 1 兆円 将来ビジョンとして 2030 年永守重信社長の86歳には、年商10兆円営業利益 1兆円を発表している。社員数 100 万人で世界一の雇用目標。 その経過目標として、2012年度年商1兆円、2015年度年商2兆 円掲げ、自律成長とM&Aの加速により実現を目指している。 社会貢献とは、世界で最も多くの人を雇用している会社になりたい 雇用の創出こそが、企業の最大の社会貢献であるとの方針が明確であり、 「雇 用は天守閣」との位置づけが社内に浸透している。 4.永守重信社長の人生観・仕事感 永守重信社長が積極的に倒産寸前の赤字企業を M&A しているのかは、 「最終 的には、人が好き、会社が好き、部下が好きだから。世間では負け組みと言わ れる人の闘争心に火をつけて勝ち組にしていく。倒れかかった会社の腐りかけ た柱を新しく立派なものに立て直す。自信ややる気を失い心が折れかけている 部下を叱咤激励して夢と勇気を持たせる。このように人や会社、そして部下が 大変身を遂げ、強くたくましくなっていく姿を眺めるのが、私の最高の喜びで あり、生きがいでもあるからだ。」 また、今後の人生観・仕事観は、 「私は命ある限り、日本電産の最前線で仕事 を続けたいと思っている。それはわが社の若い社員たちの夢やロマンの実現を 一つでも多く見守りたいからである。」 添付資料 39 1. 日本電産業績推移 2. 三協精機製作所(現:日本電産サンキョウ)業績推移 参考文献 永守重信『情熱・熱意・執念の経営−すぐやる、必ずやる、出来るまでやる』 PHP 研究所 2005 年 永守重信『人を動かす人になれ!−すぐやる、必ずやる、出来るまでやる』三 笠書房刊 1998 年 永守重信『挑戦への道 Nidec Policy &永守 ism』日本電産 2008 年 日本経済新聞社編『日本電産永守イズムの挑戦』日本経済新聞社 2004 年 日本電産 30 年史編集委員会編『果敢なる挑戦・日本電産30年史 1973-2003』 日本電産 2003 年 日本電産『有価証券報告書』(2000 年度∼2009 年度) 日本電産『事業報告書』(2000 年度∼2009 年度) 日本電産『会社案内』 日本電産『社会・環境報告書 2010』 日本電産『決算説明会資料』(2000 年度∼2009 年度) 日本電産『株主通信』(2000 年度∼2009 年度) 日本電産決算説明会資料『2011 年 3 月期第1四半期』2010 年 4 月 27 日 日本電産 IR 資料『日本電産の WPR 経営』2010 年 8 月 25 日 日本電産決算説明会資料『2011 年 3 月期第 2 四半期』2010 年 10 月 27 日 日本電産サンキョー『有価証券報告書』(2000 年度∼2009 年度) 日本電産サンキョー『株主通信』(2004 年度∼2009 年度) 日本電産サンキョー『決算説明会資料』(2004 年度∼2009 年度) 吉川勝司『日本電産創業者永守重信ものがたり太陽よりも熱い男』日本電産 2009 年 『日経金融新聞』1998 年 10 月 20 日号あの日あの時私の金融史 『日経金融新聞』2007 年 7 月 5 日永守流 M&A は「農耕型」 『プレジデント』2009 年 3 月 2 日号多忙トップ「混迷突破の時間操縦法」 『週刊東洋経済』2009 年 3 月 7 日号「売上半減しても黒字化できる経営体質に」 『日本経済新聞』2009 年 6 月 24 日号日本電産永守社長会見 『金融財政事情』2009 年 8 月 24 日号時論「大不況は大きなチャンスをもたら す」 『プレジデント』2010 年 2 月 15 日号 30 年分の変化がこの 1 年に起きている 『週刊東洋経済』2010 年 3 月 27 日号日本電産・永守流「しかって育てる」 『週刊東洋経済』2010 年 4 月 10 日号電気自動車へ食い込む日本電産の新たな 40 野望 『日経ビジネス』2010 年 5 月 17 日号日本的経営・永久雇用で空洞か防げ 『日本ヴェリタス』2010 年 8 月 22 日号日本電産、永守流 M&A の転機 『日経ビジネス』2010 年 8 月 23 日号拡大する電子景気 『週刊東洋経済』2010 年8月 28 日号日本電産、強気の M&A 米国事業買収の 内実 『日経ヴェリタス』2010 年 9 月 12 日号日本電産など海外 CB 高水準 『日経 WEB』2010 年 3 月 23 日号永守重信氏経営者ブログ 『日経 WEB』2010 年 3 月 26 日号永守重信氏経営者ブログ 『日経 WEB』2010 年 4 月 2 日号永守重信氏経営者ブログ 『日経 WEB』2010 年 4 月 9 日号永守重信氏経営者ブログ 『日経 WEB』2010 年 4 月 16 日号永守重信氏経営者ブログ 『日経 WEB』2010 年 4 月 30 日号永守重信氏経営者ブログ 『日経 WEB』2010 年 5 月 7 日号永守重信氏経営者ブログ 『日経 WEB』2010 年 5 月 19 日号永守重信氏経営者ブログ 『日経 WEB』2010 年 6 月 2 日号永守重信氏経営者ブログ 『日経 WEB』2010 年 6 月 16 日号永守重信氏経営者ブログ 『日経 WEB』2010 年 6 月 30 日号永守重信氏経営者ブログ 『日経 WEB』2010 年 7 月 14 日号永守重信氏経営者ブログ 『日経 WEB』2010 年 7 月 28 日号永守重信氏経営者ブログ 『日経 WEB』2010 年 8 月 11 日号永守重信氏経営者ブログ 『日経 WEB』2010 年 8 月 25 日号永守重信氏経営者ブログ 『日経 WEB』2010 年 9 月 8 日号永守重信氏経営者ブログ 『日経 WEB』2010 年 9 月 22 日号永守重信氏経営者ブログ 『日経 WEB』2010 年 10 月 6 日号永守重信氏経営者ブログ 『日経 WEB』2010 年 10 月 20 日号永守重信氏経営者ブログ 『日経 WEB』2010 年 11 月 3 日号永守重信氏経営者ブログ 『日経 WEB』2010 年 11 月 17 日号永守重信氏経営者ブログ 【ホームページ】 日本電産株式会社 http://www.nidec.co.jp/ 日本電産サンキョー株式会社 http://www.nidec-sankyo.co.jp/ 41 日本電産連結経営指標 【主要な経営指導の推移】 項目 売上高(百万円) 経常利益(百万円) 当期純利益(百万円) 純資産額(百万円) 総資産額(百万円) 1株当たり純資産額(円) 1株当たり当期純利益(円) 潜在株式調整後1株当たり当期純利益(円) 自己資本比率(%) 自己資本利益率(%) 株価収益率(倍) 営業活動によるキャッシュ・フロー(百万円) 投資活動によるキャッシュ・フロー(百万円) 財務活動によるキャッシュ・フロー(百万円) 現金及び現金同等物の期末残高(百万円) 従業員数(外、平均臨時雇用者数) (人) A 第28期 2001/3 249,328 16,033 9,956 82,175 309,521 1,293.10 163.65 154.86 26.5 12.5 17,073 △ 4,897 5,138 51,925 B C D E F G H I J 第29期 第30期 第31期 第32期 第33期 第34期 第35期 第36期 第37期 2002/3 2003/3 2004/3 2005/3 2006/3 2007/3 2008/3 2009/3 2010/3 281,069 298,641 329,003 485,861 510,064 611,341 742,361 610,803 587,459 17,658 17,816 23,676 57,290 66,829 67,437 64,089 47,270 75,002 6,461 6,485 11,448 33,455 40,949 39,932 41,156 28,353 51,961 89,551 90,142 104,681 207,040 263,659 305,016 319,584 297,148 340,309 299,013 305,318 433,706 484,173 565,970 662,623 671,714 702,884 692,791 1,408.87 1,416.14 1,607.93 1,453.19 1,823.12 2,107.40 2,204.94 2,133.27 2,443.16 101.67 100.08 176.20 239.87 285.47 276.03 284.00 197.42 373.04 97.09 95.66 169.74 228.29 275.05 268.25 276.29 194.12 373.04 0.3 0.3 24.1 42.8 46.6 46.0 47.6 42.3 49.1 0.1 0.1 11.8 21.1 17.4 14.0 13.2 9.2 16.3 84.1 66.7 61.4 27.8 33.8 27.5 21.6 22.3 26.9 28,758 29,224 34,234 44,333 55,932 64,723 94,816 66,231 90,080 △ 25,155 △ 29,168 △ 43,591 △ 45,888 △ 38,692 △ 62,347 △ 35,681 △ 43,373 △ 40,514 △ 3,664 △ 2,717 37,386 △ 2,494 61 △ 7,645 △ 35,323 81,874 △ 122,779 53,586 49,315 73,603 70,111 92,079 88,784 100,809 200,966 123,309 35,115 40,932 59,140 70,169 78,721 89,070 96,897 76,574 96,482 5,162 5,632 9,007 12,109 24,321 25,924 26,328 16,528 24,883 42 日本電産連結決算B/S分析表 【連結財務諸表(貸借対照表)】 科目 流動資産 現金及び現金同等物 受取手形 売掛金 棚卸資産 その他の流動資産 投資及び貸付金 有価証券及びその他の投資有価証券 関連会社に対する投資及び貸付金 有形固定資産 土地 建物 機械及び装置 建設仮勘定 減価償却累計額<控除> 営業権 その他の固定資産 資産合計 流動負債 短期借入金 1年以内返済予定長期債務 支払手形及び買掛金 その他の流動負債 固定負債 長期債務 未払退職・年金費用 その他の固定負債 負債合計 少数株主持分 資本金 資本準備金 利益剰余金 その他の包括利益(△損失) 累計額 自己株式 資本合計 負債及び資本合計 A 第28期 2001/3 177,563 57.4% 49,145 15.9% 0.0% 82,998 26.8% 33,949 11.0% 5,681 1.8% 2,981 1.0% 2,981 1.0% 0.0% 97,111 31.4% 27,519 8.9% 28,868 9.3% 28,734 9.3% 4,292 1.4% 0.0% 0.0% 0.0% 309,521 100.0% B 第29期 2002/3 163,686 54.7% 53,807 18.0% 0.0% 77,276 25.8% 24,957 8.3% 5,797 1.9% 80 0.0% 80 0.0% 0.0% 106,462 35.6% 26,700 8.9% 28,570 9.6% 33,556 11.2% 5,744 1.9% 0.0% 0.0% 0.0% 299,013 100.0% (単位:百万円) E F G H J C D I 第32期 第33期 第34期 第35期 第36期 第37期 第30期 第31期 2005/3 2006/3 2007/3 2008/3 2009/3 2010/3 2003/3 2004/3 167,972 55.0% 246,415 55.5% 260,943 53.9% 311,547 55.0% 338,662 51.1% 356,998 53.1% 402,016 57.2% 374,883 54.1% 49,491 16.2% 73,392 16.5% 70,111 14.5% 92,079 16.3% 88,784 13.4% 100,809 15.0% 200,966 28.6% 123,309 17.8% 0.0% 17,431 3.9% 17,351 3.6% 15,740 2.8% 17,318 2.6% 17,205 2.6% 11,663 1.7% 10,968 1.6% 80,144 26.2% 96,509 21.7% 112,568 23.2% 127,998 22.6% 147,014 22.2% 148,928 22.2% 111,548 15.9% 151,430 21.9% 24,298 8.0% 45,245 10.2% 48,962 10.1% 60,474 10.7% 64,308 9.7% 69,818 10.4% 57,475 8.2% 69,503 10.0% 10,176 3.3% 13,838 3.1% 11,951 2.5% 15,256 2.7% 21,238 3.2% 20,238 3.0% 20,364 2.9% 19,673 2.8% 266 0.1% 22,151 5.0% 20,360 4.2% 24,196 4.3% 23,999 3.6% 17,375 2.6% 14,893 2.1% 18,076 2.6% 266 0.1% 19,892 4.5% 18,495 3.8% 21,328 3.8% 21,805 3.3% 15,273 2.3% 13,344 1.9% 17,462 2.5% 0.0% 2,259 0.5% 1,865 0.4% 2,868 0.5% 2,194 0.3% 2,102 0.3% 1,549 0.2% 614 0.1% 112,484 36.8% 132,412 29.8% 149,206 30.8% 176,228 31.1% 207,242 31.3% 198,829 29.6% 189,685 27.0% 201,307 29.1% 28,691 9.4% 30,532 6.9% 31,774 6.6% 36,088 6.4% 38,289 5.8% 39,389 5.9% 39,386 5.6% 39,605 5.7% 35,372 11.6% 73,860 16.6% 79,765 16.5% 89,039 15.7% 103,325 15.6% 110,258 16.4% 112,934 16.1% 127,152 18.4% 34,419 11.3% 163,401 36.8% 178,594 36.9% 210,108 37.1% 258,970 39.1% 264,019 39.3% 255,887 36.4% 269,208 38.9% 2,459 0.8% 7,411 1.7% 6,687 1.4% 8,780 1.6% 13,717 2.1% 11,309 1.7% 11,835 1.7% 12,436 1.8% 0.0% △ 142,792 -32.2% △ 147,614 -30.5% △ 167,787 -29.6% △ 207,059 -31.2% △ 226,146 -33.7% △ 230,357 -32.8% △ 247,094 -35.7% 0.0% 28,078 6.3% 40,664 8.4% 44,266 7.8% 67,780 10.2% 71,223 10.6% 71,060 10.1% 72,231 10.4% 0.0% 14,830 3.3% 13,000 2.7% 9,733 1.7% 24,940 3.8% 27,289 4.1% 25,230 3.6% 26,294 3.8% 305,318 100.0% 443,886 100.0% 484,173 100.0% 565,970 100.0% 662,623 100.0% 671,714 100.0% 702,884 100.0% 692,791 100.0% 148,244 57,331 4,192 58,544 16,188 44,421 5,876 143,303 59,428 3,863 48,470 14,359 30,602 5,002 152,485 65,496 3,349 53,113 19,129 26,807 5,187 1,616 192,666 34,679 26,454 26,319 0 82,175 309,521 47.9% 18.5% 1.4% 18.9% 5.2% 14.4% 1.9% 0.0% 0.5% 62.2% 11.2% 8.5% 8.5% 0.0% 0.0% 0.0% 26.5% 100.0% 1,139 173,905 35,556 26,468 26,333 △9 89,551 299,013 47.9% 19.9% 1.3% 16.2% 4.8% 10.2% 1.7% 0.0% 0.4% 58.2% 11.9% 8.9% 8.8% 0.0% 0.0% 0.0% 29.9% 100.0% 811 179,293 35,882 26,485 26,360 △ 65 90,142 305,318 49.9% 21.5% 1.1% 17.4% 6.3% 8.8% 1.7% 0.0% 0.3% 58.7% 11.8% 8.7% 0.0% 8.6% 0.0% 0.0% 29.5% 100.0% 206,794 86,636 2,653 93,418 24,087 77,915 45,025 29,836 3,054 284,709 49,131 28,995 31,822 57,887 △ 8,535 △ 123 110,046 443,886 46.6% 19.5% 0.6% 21.0% 5.4% 17.6% 10.1% 6.7% 0.7% 64.1% 11.1% 6.5% 7.2% 13.0% -1.9% 0.0% 24.8% 100.0% 160,327 28,478 8,493 95,076 28,280 61,299 37,833 11,128 12,338 221,626 55,507 61,180 63,799 88,954 △ 6,745 △ 148 207,040 484,173 43 33.1% 5.9% 1.8% 19.6% 5.8% 12.7% 7.8% 2.3% 2.5% 45.8% 11.5% 12.6% 13.2% 18.4% -1.4% 0.0% 42.8% 100.0% 186,130 43,621 4,647 109,053 28,809 53,203 32,134 9,704 11,365 239,333 62,978 65,649 68,240 126,334 3,673 △ 237 263,659 565,970 32.9% 7.7% 0.8% 19.3% 5.1% 9.4% 5.7% 1.7% 2.0% 42.3% 11.1% 11.6% 12.1% 22.3% 0.6% 0.0% 46.6% 100.0% 235,369 78,848 3,216 117,665 35,640 55,785 31,560 13,013 11,212 291,154 66,453 65,868 68,469 160,480 10,461 △ 262 305,016 662,623 35.5% 11.9% 0.5% 17.8% 5.4% 8.4% 4.8% 2.0% 1.7% 43.9% 10.0% 9.9% 10.3% 24.2% 1.6% 0.0% 46.0% 100.0% 253,099 68,854 29,196 121,698 33,351 30,845 3,430 14,953 12,462 283,944 68,186 66,248 68,859 193,407 △ 8,649 △ 281 319,584 671,714 37.7% 10.3% 4.3% 18.1% 5.0% 4.6% 0.5% 2.2% 1.9% 42.3% 10.2% 9.9% 10.3% 28.8% -1.3% 0.0% 47.6% 100.0% 317,743 221,342 1,883 70,398 24,120 27,454 2,578 15,684 9,192 345,197 60,539 66,551 69,162 212,955 △ 27,464 △ 24,056 297,148 702,884 45.2% 31.5% 0.3% 10.0% 3.4% 3.9% 0.4% 2.2% 1.3% 49.1% 8.6% 9.5% 9.8% 30.3% -3.9% -3.4% 42.3% 100.0% 262,265 115,467 1,497 109,143 36,158 28,995 1,745 15,542 11,708 291,260 61,222 66,551 69,090 257,255 △ 28,520 △ 24,067 340,309 692,791 37.9% 16.7% 0.2% 15.8% 5.2% 4.2% 0.3% 2.2% 1.7% 42.0% 8.8% 9.6% 10.0% 37.1% -4.1% -3.5% 49.1% 100.0% 日本電産連結P/L分析表 【連結財務諸表(損益計算書)】 項目 売上高 売上原価 販売費及び一般管理費 研究開発費 売上原価並びに販売費及び一般管理費合計 営業利益 受取利息及び受取配当金 支払利息 為替差損額<純額> デリバティブ評価損 有価証券関連損益<純額> その他<純額> その他の収益・費用合計 税金等調整前当期純利益 法人税等 少数株主持分損益及び持分法投資損益前当期純利益 少数株主損益 持分法投資損失 非継続事業当期純損失 当期純利益 A B C 第28期 第29期 第30期 2001/3 2002/3 2003/3 249,238 100.0% 281,069 100.0% 298,641 100.0% 204,410 82.0% 229,433 81.6% 238,851 80.0% 28,795 11.6% 35,428 12.6% 36,928 12.4% 0.0% 0.0% 0.0% 233,205 93.6% 264,861 94.2% 275,779 92.3% 16,033 6.4% 16,206 5.8% 22,861 7.7% 975 0.4% 567 0.2% 324 0.1% △ 1,544 -0.6% △ 1,337 -0.5% △ 897 -0.3% 3,565 1.4% 2,357 0.8% △ 3,538 -1.2% 0.0% 0.0% 0.0% △ 40 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 17,152 6.9% 11,717 4.2% 12,712 4.3% 7,547 3.0% 6,287 2.2% 5,035 1.7% 0.0% 0.0% 0.0% 1,643 0.7% 1,928 0.7% 2,305 0.8% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 9,956 4.0% 6,461 2.3% 6,485 2.2% E F G D 第34期 第31期 第32期 第33期 2005/3 2006/3 2007/3 2004/3 277,497 100.0% 485,861 100.0% 536,858 100.0% 629,667 100.0% 218,189 78.6% 370,938 76.3% 413,012 76.9% 486,627 77.3% 28,542 10.3% 35,340 7.3% 41,188 7.7% 46,276 7.3% 8,751 3.2% 25,918 5.3% 29,232 5.4% 32,755 5.2% 255,482 92.1% 432,196 89.0% 483,432 90.0% 565,658 89.8% 22,015 7.9% 53,665 11.0% 53,426 10.0% 64,009 10.2% 362 0.1% 929 0.2% 1,664 0.3% 2,565 0.4% △ 862 -0.3% △ 871 -0.2% △ 1,362 -0.3% △ 2,022 -0.3% △ 3,149 -1.1% 2,377 0.5% 7,866 1.5% 1,757 0.3% 816 0.3% △ 175 0.0% 75 0.0% △ 11 0.0% △5 0.0% 1,586 0.3% 3,869 0.7% 943 0.1% 462 0.2% △ 221 0.0% △ 1,160 -0.2% △ 1,646 -0.3% △ 2,376 -0.9% 3,625 0.7% 10,952 2.0% 1,586 0.3% 19,639 7.1% 57,290 11.8% 64,378 12.0% 65,595 10.4% △ 5,424 -2.0% △ 12,847 -2.6% △ 15,213 -2.8% △ 17,460 -2.8% 14,215 5.1% 44,443 9.1% 49,165 9.2% 48,135 7.6% 648 0.2% 10,954 2.3% 8,170 1.5% 8,130 1.3% △ 2,522 -0.9% 34 0.0% 46 0.0% 73 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 16,089 5.8% 33,455 6.9% 40,949 7.6% 39,932 6.3% 44 (単位:百万円) H I J 第35期 第36期 第37期 2008/3 2009/3 2010/3 742,126 100.0% 613,458 100.0% 587,459 100.0% 583,910 78.7% 482,893 78.7% 436,337 74.3% 51,283 6.9% 51,795 8.4% 48,067 8.2% 30,100 4.1% 26,964 4.4% 24,713 4.2% 665,293 89.6% 561,652 91.6% 509,117 86.7% 76,833 10.4% 51,806 8.4% 78,342 13.3% 2,930 0.4% 2,543 0.4% 838 0.1% △ 2,421 -0.3% △ 1,404 -0.2% △ 702 -0.1% △ 14,110 -1.9% △ 3,688 -0.6% △ 2,968 -0.5% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 454 0.1% △ 1,305 -0.2% 52 0.0% △ 1,003 -0.1% △ 923 -0.2% △ 560 -0.1% △ 14,150 -1.9% △ 4,777 -0.8% △ 3,340 -0.6% 62,683 8.4% 47,029 7.7% 75,002 12.8% △ 15,484 -2.1% △ 12,464 -2.0% △ 17,519 -3.0% 47,199 6.4% 34,565 5.6% 57,483 9.8% 0.6% 0.7% 6,082 0.8% 3,777 4,190 △ 39 0.0% 48 0.0% 45 0.0% 0 0.0% △ 2,387 -0.4% △ 1,287 -0.2% 41,156 5.5% 28,353 4.6% 51,961 8.8% 日本電産連結キャッシュフロー分析表 【連結財務諸表(キャッシュフロー計算書)】 項目 当期純利益 有形固定資産減価償却費 その他の償却費 有価証券関連損益<純額> 固定資産売却損及び除却損 繰延税金 少数株主持分損益 持分法投資損益 デリバティブ評価損(△評価益) 関連会社株式売却損(△売却益) 為替換算調整 未払退職・年金費用の増加(△減少) 売上債権の減少(△増加) 棚卸資産の減少(△増加) 仕入債務の増加 未払法人税等の増加 その他 営業活動によるキャッシュフロー 有形固定資産の取得による支出 有形固定資産の売却による収入 有価証券の取得による支出 有価証券の売却による収入 関連会社に対する投資及び貸付金 関連会社株式の売却による収入 新規連結子会社株式の取得に伴う収入 連結子会社への追加投資支出 子会社株式の売却による収入 その他 投資活動によるキャッシュフロー 短期借入金の純増加額(△純減少額) 長期債務による調達額 長期債務の返済 社債の償還 新株発行による調達額 自己株式の取得 株主に対する貸付金 株主に対する貸付金の回収 配当金支払額 その他 財務活動によるキャッシュフロー 為替相場変動の現金及び現金同等物に対する影響額 現金及び現金同等物の増減額 現金及び現金同等物の期首残高 現金及び現金同等物の期末残高 A 第28期 2001/3 9,956 B 第29期 2002/3 6,461 C 第30期 2003/3 6,485 D 第31期 2004/3 16,089 △ 50 819 648 227 110 5 △ 6,531 △ 3,633 2,715 8,433 9,892 △ 13,359 △ 6,839 △ 405 9,154 259 17,073 △ 13,476 △ 807 28,758 △ 24,517 2,202 △ 11 240 △ 1,421 29,224 △ 25,806 516 △ 186 157 214 9 △ 247 △ 25,155 348 3,392 △ 4,862 △ 597 △ 29,168 8,872 5,552 △ 5,599 △ 370 5,138 △9 △ 3,664 △ 56 △ 2,717 19,145 32,780 51,925 1,685 51,925 53,586 △ 5,413 53,586 49,315 △ 79 585 3,076 214 △ 4,897 12,041 3,289 △ 7,674 △ 4,420 33 45 3,566 △ 942 △ 3,559 △ 5,959 5,699 876 3,016 31,410 △ 22,631 893 △ 2,176 1,780 △ 14,807 955 16,435 △ 1,057 0 △ 525 △ 21,133 11,204 0 △ 7,774 30,873 0 0 0 0 △ 1,910 101 32,494 △ 2,418 40,353 33,039 73,392 E 第32期 2005/3 33,455 21,528 577 △ 1,586 1,479 2,537 10,954 34 175 0 △ 752 △ 9,352 △ 15,132 △ 3,254 968 2,303 399 44,333 △ 37,257 2,510 △3 2,739 0 344 23 △ 12,103 0 △ 2,141 △ 45,888 △ 57,824 2,868 △ 4,442 0 60,133 0 0 0 △ 2,388 △ 841 △ 2,494 768 △ 3,281 73,392 70,111 F 第33期 2006/3 40,949 26,285 341 △ 3,869 123 1,586 8,170 46 △ 75 0 △ 4,237 △ 2,924 △ 9,806 △ 10,256 7,943 601 1,055 55,932 △ 43,185 1,505 △ 329 4,083 △ 725 0 0 △ 5,283 0 △ 41 △ 43,975 13,080 100 △ 3,130 0 454 0 0 0 △ 3,569 △ 1,591 5,344 4,667 21,968 70,111 92,079 G 第34期 2007/3 39,932 29,997 690 △ 943 1,737 △ 995 8,130 73 11 △ 54 368 △ 1,908 △ 10,414 1,805 △ 4,223 2,491 △ 1,974 64,723 △ 39,144 1,089 △4 1,071 0 774 △ 25,322 △ 16,588 135 △ 946 △ 78,935 22,649 0 △ 6,696 0 438 0 0 0 △ 5,786 △ 1,662 8,943 1,974 △ 3,295 92,079 88,784 H 第35期 2008/3 41,156 36,334 1,638 △ 454 1,636 2,065 6,082 △ 39 △ 16 0 8,305 △ 1,551 26 △ 5,575 5,949 △ 3,601 2,861 94,816 △ 35,660 2,010 △ 231 2,761 0 0 △ 2,619 △ 8,043 0 △ 1,942 △ 43,724 △ 15,123 137 △ 3,966 0 761 0 0 0 △ 7,242 △ 1,847 △ 27,280 △ 11,787 12,025 88,784 100,809 I 第36期 2009/3 28,353 32,147 1,933 1,305 1,282 1,085 2,882 48 0 0 2,091 366 38,041 11,238 △ 46,469 △ 3,631 △ 4,440 66,231 △ 38,501 865 △ 3,609 76 0 0 △ 756 △ 9,286 0 △ 1,448 △ 52,659 153,934 384 △ 2,067 △ 26,412 0 △ 23,775 △ 14,500 14,500 △ 8,699 △ 2,205 91,160 △ 4,575 100,157 100,809 200,966 J 第37期 2010/3 56,151 29,185 1,954 △ 52 1,088 △ 740 0 45 0 0 4,036 △ 1,457 △ 32,537 △ 8,442 29,799 5,995 5,055 90,080 △ 36,608 633 △ 10 94 0 0 △ 4,396 △ 3,152 0 △ 227 △ 43,666 △ 109,100 75 △ 1,733 0 0 △ 11 0 0 △ 7,661 △ 1,197 △ 119,627 △ 4,444 △ 77,657 200,966 123,309 日本電産サンキョー連結経営指標 【主要な経営指導の推移】 項目 売上高(百万円) 経常利益(百万円) 当期純利益(百万円) 純資産額(百万円) 総資産額(百万円) 1株当たり純資産額(円) 1株当たり当期純利益(円) 潜在株式調整後1株当たり当期純利益(円) 自己資本比率(%) 自己資本利益率(%) 株価収益率(倍) 営業活動によるキャッシュ・フロー(百万円) 投資活動によるキャッシュ・フロー(百万円) 財務活動によるキャッシュ・フロー(百万円) 現金及び現金同等物の期末残高(百万円) 従業員数(外、平均臨時雇用者数) (人) A B C D E F G H I J 2001年3月 2002年3月 2003年3月 2004年3月 2005年3月 2006年3月 2007年3月 2008年3月 2009年3月 2010年3月 135,424 109546 105488 106809 122311 121994 112628 108987 100515 76202 2,749 -4709 -4699 -6524 11246 14901 10019 6845 4665 7199 1,694 -7777 -10368 -28717 17795 12672 10287 5041 1874 4609 46,558 38592 25778 34608 52483 69285 77648 75787 74285 77496 123,105 111980 99660 93495 96051 112726 112232 104547 98176 101339 533.26 442 296 181 275 344 388 396 388 405 19.40 -89 -119 -235 93 66 54 26 10 24 18.45 37.8 35 26 37 55 58 66 72 76 76 3.6 -20 -32 -95 41 22 15 7 3 6 4,939 -5,686 1,349 23,313 2077 -7603 1697 19919 4857 -9047 3280 18440 -3817 3992 9016 26713 46 9677 -9339 -6290 20913 16147 -9125 2871 32307 11720 -6055 -2365 35907 11498 -5687 -8517 31409 7225 -5710 -1257 31163 9291 -3114 -3292 33358 構成比 100.00% 9.45% 6.05% 101.70% 132.99% 0.53% 0.03% 0.00% 0.10% 0.01% 0.00% 12.19% -4.09% -4.32% 43.78% 日本電産サンキョー連結決算B/S分析表 【連結財務諸表(貸借対照表)】 流動資産 現金及び預金 受取手形および売掛金 有価証券 棚卸資産 商品及び製品 仕掛品 原材料及び貯蔵品 繰延税金資産 預け金 短期貸付金 未収入金 その他 貸倒引当金 固定資産 有形固定資産 建物及び構築物 機械装置及び運搬具 工具・器具及び備品 土地 リース資産 建設仮勘定 減価償却累計額<控除> 無形固定資産 投資その他の資産 投資有価証券及び出資金 長期貸付金 長期前払費用 繰延税金資産 その他 貸倒引当金 繰延資産 資産合計 A 2001年3月 76,840 62.4% 23,298 18.9% 35,068 28.5% 1,052 0.9% 14,353 11.7% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 533 0.4% 0 0.0% 43 0.0% 2,135 1.7% 358 0.3% -280 -0.2% 46,264 37.6% 33,003 26.8% 9,313 7.6% 11,871 9.6% 4,399 3.6% 6,713 5.5% 0 0.0% 704 0.6% 0 0.0% 336 0.3% 12,924 10.5% 10,401 8.4% 573 0.5% 0 0.0% 1,057 0.9% 1,180 1.0% -288 -0.2% 0 0.0% 123,105 100.0% B 2002年3月 54,743 54.9% 18,714 18.8% 21,692 21.8% 185 0.2% 11,973 12.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 158 0.2% 0 0.0% 71 0.1% 1,508 1.5% 442 0.4% -35 0.0% 40,263 40.4% 32,016 32.1% 26,601 26.7% 36,140 36.3% 24,526 24.6% 6,406 6.4% 0 0.0% 0 0.0% -62,014 -62.2% 1,908 1.9% 6,338 6.4% 5,283 5.3% 157 0.2% 0 0.0% 275 0.3% 952 1.0% -330 -0.3% 4,652 4.7% 99,660 100.0% C 2003年3月 65,627 58.6% 16,061 14.3% 28,100 25.1% 6,304 5.6% 12,856 11.5% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 116 0.1% 0 0.0% 52 0.0% 1,853 1.7% 285 0.3% -68 -0.1% 46,352 41.4% 32,016 28.6% 23,911 21.4% 39,374 35.2% 23,933 21.4% 6,713 6.0% 0 0.0% 0 0.0% -62,939 -56.2% 281 0.3% 14,169 12.7% 11,960 10.7% 430 0.4% 0 0.0% 1,017 0.9% 1,129 1.0% -367 -0.3% 0 0.0% 111,980 100.0% (単位:百万円) E D F G H J I 2009年3月 2004年3月 2005年3月 2006年3月 2007年3月 2008年3月 2010年3月 74,730 79.9% 69,305 72.2% 79,308 70.4% 79,534 70.9% 74,065 70.8% 68,860 70.1% 73,704 72.7% 27,096 29.0% 21,321 22.2% 32,650 29.0% 27,019 24.1% 14,312 13.7% 16,686 17.0% 14,216 14.0% 29,442 31.5% 35,808 37.3% 34,047 30.2% 31,309 27.9% 30,940 29.6% 26,051 26.5% 27,276 26.9% 73 0.1% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 5,000 4.8% 0 0.0% 0 13,382 14.3% 10,796 11.2% 11,308 10.0% 8,473 7.5% 9,265 8.9% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 4,171 4.2% 4,602 4.5% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 1,858 1.9% 2,279 2.2% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 2,294 2.3% 3,557 3.5% 183 0.2% 226 0.2% 210 0.2% 1,487 1.3% 1,176 1.1% 1,839 1.9% 1,060 1.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 9,586 8.5% 12,255 11.7% 14,734 15.0% 19,371 19.1% 338 0.4% 16 0.0% 61 0.1% 11 0.0% 9 0.0% 3 0.0% 8 0.0% 4,052 4.3% 959 1.0% 713 0.6% 1,131 1.0% 840 0.8% 891 0.9% 905 0.9% 164 0.2% 258 0.3% 399 0.4% 602 0.5% 310 0.3% 354 0.4% 455 0.4% -204 -0.2% -81 -0.1% -82 -0.1% -88 -0.1% -45 0.0% -25 0.0% -27 0.0% 18,765 20.1% 26,745 27.8% 33,418 29.6% 32,698 29.1% 30,481 29.2% 29,315 29.9% 27,634 27.3% 15,400 16.5% 23,280 24.2% 28,409 25.2% 28,564 25.5% 26,782 25.6% 24,974 25.4% 23,658 23.3% 12,061 12.9% 12,079 12.6% 13,709 12.2% 15,194 13.5% 15,022 14.4% 15,332 15.6% 15,856 15.6% 27,456 29.4% 28,872 30.1% 32,559 28.9% 33,365 29.7% 32,414 31.0% 26,543 27.0% 25,157 24.8% 16,913 18.1% 16,162 16.8% 14,341 12.7% 15,186 13.5% 15,147 14.5% 14,345 14.6% 14,034 13.8% 1,253 1.3% 5,576 5.8% 7,046 6.3% 7,134 6.4% 7,068 6.8% 7,351 7.5% 7,289 7.2% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 2,131 2.2% 2,051 2.0% 157 0.2% 267 0.3% 1,066 0.9% 649 0.6% 1,350 1.3% 1,316 1.3% 795 0.8% -42,440 -45.4% -39,677 -41.3% -40,311 -35.8% -42,965 -38.3% -44,220 -42.3% -42,044 -42.8% -41,525 -41.0% 80 0.1% 135 0.1% 183 0.2% 364 0.3% 374 0.4% 542 0.6% 470 0.5% 3,284 3.5% 3,330 3.5% 4,824 4.3% 3,769 3.4% 3,325 3.2% 3,798 3.9% 3,505 3.5% 2,385 2.6% 2,498 2.6% 4,217 3.7% 3,280 2.9% 2,540 2.4% 1,619 1.6% 1,914 1.9% 136 0.1% 98 0.1% 59 0.1% 43 0.0% 36 0.0% 32 0.0% 30 0.0% 80 0.1% 20 0.0% 15 0.0% 18 0.0% 12 0.0% 38 0.0% 11 0.0% 262 0.3% 388 0.4% 304 0.3% 226 0.2% 545 0.5% 1,873 1.9% 1,217 1.2% 522 0.6% 361 0.4% 243 0.2% 212 0.2% 200 0.2% 284 0.3% 343 0.3% -103 -0.1% -36 0.0% -15 0.0% -12 0.0% -10 0.0% -49 0.0% -12 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 93,495 100.0% 96,051 100.0% 112,726 100.0% 112,232 100.0% 104,547 100.0% 98,176 100.0% 101,339 100.0% 流動負債 支払手形及び買掛金 短期借入金 リース債務 未払金及び未払費用 未払法人税等 繰延税金負債 賞与引当金 役員賞与引当金 設備購入支払手形 事業整理損失引当金 その他 固定負債 転換社債 長期借入金 リース債務 長期未払金 繰延税金負債 退職給付引当金 役員退職慰労引当金 負ののれん その他 負債合計 少数株主持分 資本金 資本準備金 利益剰余金 その他有価証券評価差額金 為替換算調整勘定 自己株式 資本合計 負債及び資本合計 53,651 43.6% 23,840 19.4% 19,381 15.7% 0 0.0% 4,609 3.7% 880 0.7% 75 0.1% 1,831 1.5% 0 0.0% 2,084 1.7% 0 0.0% 946 0.8% 21,394 17.4% 10,000 8.1% 4,680 3.8% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 5,775 4.7% 621 0.5% 0 0.0% 67 0.1% 75,045 61.0% 1,500 1.2% 16,575 13.5% 18,601 15.1% 11,820 9.6% 1,177 1.0% -1,615 -1.3% 0 0.0% 46,558 37.8% 123,103 100.0% 46,530 46.7% 16,056 16.1% 23,184 23.3% 0 0.0% 2,317 2.3% 291 0.3% 26 0.0% 631 0.6% 0 0.0% 1,359 1.4% 0 0.0% 2,663 2.7% 25,942 26.0% 9,523 9.6% 5,090 5.1% 0 0.0% 0 0.0% 864 0.9% 9,782 9.8% 619 0.6% 0 0.0% 52 0.1% 72,472 72.7% 1,409 1.4% 16,575 16.6% 18,601 18.7% -6,845 -6.9% -126 -0.1% -2,409 -2.4% -17 0.0% 25,778 25.9% 99,660 100.0% 49,086 43.8% 17,773 15.9% 20,221 18.1% 0 0.0% 4,150 3.7% 313 0.3% 74 0.1% 1,430 1.3% 0 0.0% 2,953 2.6% 0 0.0% 2,170 1.9% 22,966 20.5% 9,523 8.5% 5,620 5.0% 0 0.0% 0 0.0% 172 0.2% 7,008 6.3% 586 0.5% 0 0.0% 54 0.0% 72,053 64.3% 1,334 1.2% 16,575 14.8% 18,601 16.6% 3,693 3.3% 824 0.7% -1,099 -1.0% -8 0.0% 38,592 34.5% 111,980 100.0% 37,051 39.6% 21,920 23.4% 7,836 8.4% 0 0.0% 4,186 4.5% 367 0.4% 46 0.0% 1,021 1.1% 0 0.0% 590 0.6% 0 0.0% 1,081 1.2% 19,467 20.8% 0 0.0% 578 0.6% 0 0.0% 0 0.0% 584 0.6% 17,264 18.5% 727 0.8% 0 0.0% 312 0.3% 56,519 60.5% 2,367 2.5% 35,270 37.7% 28,237 30.2% -26,550 -28.4% 402 0.4% -2,688 -2.9% -62 -0.1% 34,608 37.0% 93,495 100.0% 科目 30,728 32.0% 18,355 19.1% 2,098 2.2% 0 0.0% 4,551 4.7% 741 0.8% 62 0.1% 1,324 1.4% 0 0.0% 1,738 1.8% 112 0.1% 1,742 1.8% 9,719 10.1% 0 0.0% 380 0.4% 0 0.0% 7,553 7.9% 1,011 1.1% 263 0.3% 209 0.2% 0 0.0% 300 0.3% 40,447 42.1% 3,120 3.2% 35,270 36.7% 0 0.0% 19,482 20.3% 223 0.2% -2,396 -2.5% -96 -0.1% 52,483 54.6% 96,051 100.0% 47 36,288 32.2% 19,593 17.4% 7,195 6.4% 0 0.0% 5,270 4.7% 952 0.8% 4 0.0% 1,421 1.3% 0 0.0% 821 0.7% 0 0.0% 1,028 0.9% 7,152 6.3% 0 0.0% 105 0.1% 0 0.0% 5,297 4.7% 1,189 1.1% 263 0.2% 0 0.0% 0 0.0% 296 0.3% 43,440 38.5% 3,624 3.2% 35,270 31.3% 0 0.0% 30,701 27.2% 464 0.4% -580 -0.5% -194 -0.2% 65,661 58.2% 112,726 100.0% 28,807 25.7% 14,268 12.7% 6,610 5.9% 0 0.0% 5,005 4.5% 382 0.3% 4 0.0% 1,012 0.9% 13 0.0% 600 0.5% 0 0.0% 909 0.8% 5,776 5.1% 0 0.0% 49 0.0% 0 0.0% 3,947 3.5% 1,262 1.1% 236 0.2% 0 0.0% 0 0.0% 281 0.3% 34,583 30.8% 3,623 3.2% 35,270 31.4% 0 0.0% 38,624 34.4% 813 0.7% -453 -0.4% -229 -0.2% 77,648 69.2% 112,232 100.0% 23,811 22.8% 15,212 14.6% 13 0.0% 0 0.0% 4,922 4.7% 865 0.8% 2 0.0% 1,102 1.1% 0 0.0% 979 0.9% 0 0.0% 713 0.7% 4,948 4.7% 0 0.0% 36 0.0% 0 0.0% 2,877 2.8% 424 0.4% 196 0.2% 0 0.0% 1,275 1.2% 138 0.1% 28,759 27.5% 155 0.1% 35,270 33.7% 0 0.0% 41,727 39.9% 315 0.3% -1,680 -1.6% -1 0.0% 75,787 72.5% 104,547 100.0% 19,856 20.2% 10,894 11.1% 1,502 1.5% 532 0.5% 4,196 4.3% 918 0.9% 45 0.0% 686 0.7% 0 0.0% 754 0.8% 0 0.0% 335 0.3% 4,024 4.1% 0 0.0% 32 0.0% 455 0.5% 2,116 2.2% 132 0.1% 291 0.3% 0 0.0% 997 1.0% 0 0.0% 23,891 24.3% 173 0.2% 35,270 35.9% 0 0.0% 41,416 42.2% -250 -0.3% -2,308 -2.4% -16 0.0% 74,285 75.7% 98,176 100.0% 21,101 20.8% 13,528 13.3% 2 0.0% 389 0.4% 4,009 4.0% 1,370 1.4% 0 0.0% 1,266 1.2% 0 0.0% 224 0.2% 0 0.0% 309 0.3% 2,742 2.7% 0 0.0% 30 0.0% 256 0.3% 1,367 1.3% 78 0.1% 289 0.3% 0 0.0% 720 0 0.0% 23,843 23.5% 160 0.2% 35,270 34.8% 0 0.0% 44,879 44.3% 207 0.2% -2,994 -3.0% -26 0.0% 77,496 76.5% 101,339 100.0% 日本電産サンキョー連結P/L分析表 【連結財務諸表(損益計算書)】 A 2001年3月 売上高 135,424 100.0% 売上原価 117,300 86.6% 販売費及び一般管理費 14,891 11.0% 売上原価並びに販売費及び一般管理費合計 132,191 97.6% 営業利益 3,231 2.4% 営業外収益 2,732 2.0% 受取利息 745 0.6% 受取配当金 0 0.0% 持分法による投資利益 114 0.1% 負ののれん償却額 0 0.0% 助成金収入 0 0.0% 為替差益 714 0.5% 雑収入 1,157 0.9% 営業外費用 3,214 2.4% 支払利息 1,264 0.9% 為替差損 0 0.0% 休業補償労務費 0 0.0% 雑損失 1,694 1.3% 経常利益 2,749 2.0% 特別利益 989 0.7% 固定資産売却益 0 0.0% 関係会社株式売却益 0 0.0% 投資有価証券売却益 846 0.6% 厚生年金基金解散益 0 0.0% 子会社清算益 0 0.0% 補助金収入 0 0.0% 役員退職慰労引当金戻入額 0 0.0% 貸倒引当金戻入額 84 0.1% その他 0 0.0% 特別損失 1,111 0.8% 固定資産除却損 0 0.0% 固定資産売却損 0 0.0% 投資有価証券売却損 0 0.0% 減損損失 0 0.0% 事業整理損失引当金繰入額 0 0.0% 特別退職金 0 0.0% 棚卸資産廃却損 0 0.0% 投資有価証券評価損 0 0.0% 関係会社株式評価損 0 0.0% 生産委託整理損 0 0.0% 持分変動損失 0 0.0% 事業撤退損失 0 0.0% 事業整理損 0 0.0% 事業再編損 0 0.0% 事務所移転費用 0 0.0% 子会社清算損 0 0.0% その他 0 0.0% 税金等調整前当期純利益 2,626 1.9% 法人税等 1,216 0.9% 少数株主持分損益及び持分法投資損益前当期純利益 138 0.1% 少数株主損益 138 0.1% 当期純利益 1,694 1.3% 項目 B 2002年3月 109,546 100.0% 101,176 92.4% 12,743 11.6% 113,919 104.0% -4,373 -4.0% 1,920 1.8% 364 0.3% 0 0.0% 113 0.1% 0 0.0% 0 0.0% 271 0.2% 1,171 1.1% 2,256 2.1% 678 0.6% 0 0.0% 0 0.0% 1,578 1.4% -4,709 -4.3% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 2,200 2.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 835 0.8% 0 0.0% 478 0.4% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 785 0.7% 0 0.0% 0 0.0% 48 0.0% 0 0.0% -6,910 -6.3% 303 0.3% -77 -0.1% -77 -0.1% -7,777 -7.1% C 2003年3月 105,488 100.0% 95,895 90.9% 13,756 13.0% 109,651 103.9% -4,162 -3.9% 1,274 1.2% 140 0.1% 70 0.1% 76 0.1% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 987 0.9% 1,811 1.7% 652 0.6% 657 0.6% 0 0.0% 342 0.3% -4,699 -4.5% 66 0.1% 66 0.1% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 3,460 3.3% 0 0.0% 530 0.5% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 744 0.7% 0 0.0% 545 0.5% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% -8,093 -7.7% 389 0.4% 185 0.2% 185 0.2% -10,368 -9.8% D 2004年3月 106,809 100.0% 98,301 92.0% 13,169 12.3% 111,470 104.4% -4,660 -4.4% 1,044 1.0% 57 0.1% 239 0.2% 101 0.1% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 646 0.6% 2,908 2.7% 776 0.7% 1,461 1.4% 0 0.0% 670 0.6% -6,524 -6.1% 5,674 5.3% 3,531 3.3% 799 0.7% 1,274 1.2% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 70 0.1% 27,374 25.6% 5,419 5.1% 0 0.0% 142 0.1% 0 0.0% 526 0.5% 1,227 1.1% 1,521 1.4% 56 0.1% 0 0.0% 0 0.0% 158 0.1% 0 0.0% 2,992 2.8% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 215 0.2% -28,224 -26.4% 776 0.7% -53 0.0% -53 0.0% -28,717 -26.9% 48 E 2005年3月 122,311 100.0% 99,707 81.5% 12,250 10.0% 111,957 91.5% 10,354 8.5% 1,105 0.9% 81 0.1% 16 0.0% 14 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 718 0.6% 276 0.2% 214 0.2% 117 0.1% 0 0.0% 0 0.0% 97 0.1% 11,245 9.2% 9,406 7.7% 166 0.1% 26 0.0% 141 0.1% 8,490 6.9% 0 0.0% 0 0.0% 545 0.4% 0 0.0% 38 0.0% 750 0.6% 485 0.4% 75 0.1% 33 0.0% 0 0.0% 13 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 26 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 71 0.1% 47 0.0% 19,901 16.3% 1,230 1.0% 18,671 15.3% 875 0.7% 17,796 14.5% F 2006年3月 121,994 100.0% 98,545 80.8% 11,297 9.3% 109,842 90.0% 12,152 10.0% 3,347 2.7% 208 0.2% 24 0.0% 83 0.1% 0 0.0% 0 0.0% 2,566 2.1% 466 0.4% 599 0.5% 264 0.2% 0 0.0% 0 0.0% 335 0.3% 14,900 12.2% 1,960 1.6% 744 0.6% 482 0.4% 274 0.2% 437 0.4% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 23 0.0% 1,518 1.2% 417 0.3% 5 0.0% 0 0.0% 81 0.1% 0 0.0% 51 0.0% 87 0.1% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 95 0.1% 0 0.0% 0 0.0% 32 0.0% 748 0.6% 2 0.0% 15,342 12.6% 2,003 1.6% 13,339 10.9% 665 0.5% 12,674 10.4% G 2007年3月 112,628 100.0% 92,046 81.7% 11,143 9.9% 103,189 91.6% 9,439 8.4% 1,124 1.0% 383 0.3% 32 0.0% 6 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 412 0.4% 291 0.3% 546 0.5% 382 0.3% 0 0.0% 0 0.0% 164 0.1% 10,017 8.9% 255 0.2% 72 0.1% 97 0.1% 36 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 50 0.0% 181 0.2% 40 0.0% 8 0.0% 0 0.0% 124 0.1% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 9 0.0% 10,091 9.0% △ 318 -0.3% 10,409 9.2% 124 0.1% 10,285 9.1% H 2008年3月 108,987 100.0% 88,834 81.5% 10,608 9.7% 99,442 91.2% 9,545 8.8% 959 0.9% 498 0.5% 39 0.0% 0 0.0% 110 0.1% 0 0.0% 0 0.0% 312 0.3% 3,658 3.4% 201 0.2% 3,320 3.0% 0 0.0% 137 0.1% 6,846 6.3% 72 0.1% 21 0.0% 0 0.0% 8 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 43 0.0% 0 0.0% 710 0.7% 68 0.1% 0 0.0% 0 0.0% 308 0.3% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 334 0.3% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 6,208 5.7% 1,017 0.9% 5,191 4.8% 148 0.1% 5,043 4.6% I 2009年3月 100,515 100.0% 86,057 85.6% 9,747 9.7% 95,804 95.3% 4,711 4.7% 952 0.9% 340 0.3% 39 0.0% 0 0.0% 276 0.3% 0 0.0% 0 0.0% 297 0.3% 997 1.0% 43 0.0% 785 0.8% 0 0.0% 169 0.2% 4,666 4.6% 447 0.4% 27 0.0% 0 0.0% 313 0.3% 0 0.0% 0 0.0% 85 0.1% 0 0.0% 21 0.0% 1 0.0% 3,714 3.7% 32 0.0% 3 0.0% 0 0.0% 57 0.1% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 3,621 3.6% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 1 0.0% 1,399 1.4% △ 480 -0.5% 1,879 1.9% 0.0% 4 1,875 1.9% 【単位:百万円】 J 2010年3月 76,202 100.0% 60,327 79.2% 8,484 11.1% 68,811 90.3% 7,391 9.7% 1,069 1.4% 103 0.1% 20 0.0% 0 0.0% 276 0.4% 329 0.4% 0 0.0% 341 0.4% 1,259 1.7% 28 0.0% 671 0.9% 444 0.6% 116 0.2% 7,201 9.4% 673 0.9% 117 0.2% 0 0.0% 95 0.1% 0 0.0% 218 0.3% 240 0.3% 0 0.0% 3 0.0% 0 0.0% 731 1.0% 60 0.1% 35 0.0% 0 0.0% 116 0.2% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 383 0.5% 10 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 127 0.2% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 7,143 9.4% 2,506 3.3% 4,637 6.1% 0.0% 23 4,614 6.1% 日本電産サンキョー連結キャッシュフロー分析表 【連結財務諸表(キャッシュフロー計算書)】 項目 税金等調整前当期純利益 減価償却費 退職給付引当金減少額 厚生年金基金解散益 役員賞与引当金の増加額 役員退職慰労引当金戻入益 賞与引当金の増加額 貸倒引当金の減少額 受取利息及び受取配当金 支払利息 持分法による投資利益 持分変動損失 減損損失 負ののれん償却額 固定資産売却益 投資有価証券売却益 関係会社株式売却益 固定資産売却損 投資有価証券売却損 投資有価証券評価益 事務所移転費用 事業整理損失 特別退職金 棚卸資産廃却損 固定資産除却損 子会社清算損 生産委託整理損 売上債権の減少(△増加)額 棚卸資産の減少(△増加)額 仕入債務の増加(△減少)額 その他資産の減少(△増加)額 その他負債の増加(△減少)額 その他 利息及び配当金の受取額 利息の支払額 法人税等の支払額 営業活動によるキャッシュフロー 定期預金の純減少額 有価証券の売却による収入 有形固定資産の取得による支出 無形固定資産の取得による支出 有形固定資産の売却による収入 無形固定資産の売却による収入 投資有価証券の取得による支出 投資有価証券の売却による収入 関係会社株式の取得による支出 関係会社株式の売却による収入 連結範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入 貸付による支出 貸付金の回収による収入 その他 投資活動によるキャッシュフロー 短期借入金の純増加(△減少)額 長期借入による収入 長期借入金の返済による支出 コマーシャルペーパーの純増加額 コマーシャルペーパーの償還による支出 リース債務の返済による支出 自己株式の取得による支出 少数株主への配当金の支払額 親会社による配当金の支払額 財務活動によるキャッシュフロー 現金及び現金同等物に係る換算差額 現金及び現金同等物の増減額 現金及び現金同等物の期首残高 新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額 現金及び現金同等物の期末残高 A 2001年3月 2,626 6,073 -5,109 0 0 0 0 -175 -745 1,264 -114 0 0 0 0 -846 0 0 37 0 0 0 0 0 446 0 0 1,657 1,205 6,773 0 0 1,037 793 -1,261 -1,237 4,939 -485 242 -7,591 0 1,209 0 -1,868 1,479 -101 6 0 0 0 487 -5,686 -4,099 1,815 -4,715 0 -1,000 0 -24 -45 -349 1,349 1,144 1,747 22,095 -530 23,313 B 2002年3月 -6,910 6,108 0 0 0 0 0 -129 -364 678 -113 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 785 0 0 387 48 0 7,671 1,534 6,644 344 -1,286 -942 399 -683 -874 2,077 -250 134 -5,422 0 1,117 0 -96 26 -20 1 303 -10 145 72 -7,603 788 3,650 -3,330 1,500 0 0 -6 -81 -349 1,697 501 -3,326 23,313 0 19,919 C 2003年3月 -8,093 5,951 0 0 0 0 0 -43 -211 652 -76 0 0 0 -66 0 0 530 0 0 0 0 0 0 81 0 0 4,866 405 138 -144 -663 0 235 -641 -296 4,857 813 0 -7,365 0 1,663 0 -171 36 0 0 0 -72 312 -132 -9,047 3,570 2,250 -2,716 200 0 0 -14 -9 0 3,280 -839 -1,749 19,919 270 18,440 49 D 2004年3月 19,902 4,258 -591 -8,490 0 -545 302 -189 -97 117 -14 26 0 0 -166 -141 -26 75 33 0 0 0 0 0 485 71 0 -6,114 2,524 -3,779 1,578 1,027 0 126 -113 -581 9,678 2 73 -10,820 0 1,061 0 -3 250 -71 0 93 -132 501 -293 -9,339 -5,861 665 -924 0 -34 -135 0 -6,289 151 -5,799 26,713 0 20,914 E 2005年3月 15,341 4,942 -3 -437 0 0 66 -25 -233 264 -83 0 81 0 -744 -274 -482 5 0 0 32 95 51 87 417 748 0 2,673 -1,783 622 -504 -2,672 -152 270 -258 -1,899 16,145 87 0 -9,221 0 862 0 -1,535 622 -143 550 0 -38 33 -344 -9,127 4,661 0 -129 0 -97 -130 -1,432 2,873 1,099 10,990 20,914 401 32,305 F 2006年3月 10,093 5,271 -27 0 13 0 -417 3 -415 382 -6 0 124 0 -72 -36 -97 8 0 0 0 0 0 4 40 0 0 2,714 2,542 -5,316 -21 -1,332 -173 455 -382 -1,633 11,722 -353 0 -6,604 -164 101 0 -27 53 0 766 134 -9 77 -29 -6,055 -234 0 -120 0 -35 -67 -1,908 -2,364 84 3,387 32,305 216 35,908 G 2007年3月 6,207 5,346 -37 0 -13 0 99 -41 -537 201 0 0 308 -110 -21 -8 0 0 0 0 0 0 0 0 68 0 334 -409 -1,354 1,313 540 -848 1,137 537 -201 -1,011 11,500 512 0 -4,395 -61 59 0 -100 14 -1,719 0 0 -9 18 -6 -5,687 -6,342 0 -49 0 -179 -37 -1,908 -8,515 -1,791 -4,493 35,908 0 31,415 H 2008年3月 1,398 5,519 110 0 0 0 -409 20 -379 43 0 0 57 -276 -24 -313 0 0 0 0 0 3,621 0 0 32 0 0 4,669 787 -4,365 -900 -1,217 -127 379 -43 -1,360 7,222 -120 0 -5,417 -80 46 1 -139 59 0 0 0 -5 14 -68 -5,709 1,500 0 -14 -625 -15 0 -2,102 -1,256 -503 -246 31,415 0 31,169 I 2009年3月 7,138 4,062 -3 0 0 0 577 -31 -123 28 0 0 116 -276 -81 -95 0 0 0 394 0 0 0 0 60 0 0 -1,367 -2,202 2,671 -139 -1,057 492 123 -28 -967 9,292 29 0 -3,640 -21 345 0 -1 137 0 0 0 -14 10 39 -3,116 -1,500 0 -2 -634 -9 0 -1,146 -3,291 -698 2,187 31,169 9 33,365
© Copyright 2025 Paperzz