プールを歩いて渡った少女

WE
LOVE
北鯖石
北
はばたこう未来へ! ☆ ☆
星
柏崎市立北鯖石小学校
学校だより 313号
平成27年 3月20日 発行
柏崎市中田1743-2
TEL 0257-22-4454
FAX 0257-20-1753
E-mail kitasaba@kenet.ed.jp
平成26年度も、地域の皆様のお力添えをいただき、北鯖石小学校の教育活動を無事
終えることができます。大変ありがとうございました。最後の「北星」は、最近、最も
心を動かされた実話から一つ紹介して終わりたいと思います。
プールを歩いて渡った少女
高校生のA子さんは、泳ぐことができない女の子でした。
A子さんが通う高校では、毎年7月のプール解禁日にクラス対抗百メートルリレー大
会をしています。男女2名ずつがそれぞれ25メートルを泳ぐ競技です。A子さんのク
ラスでこの大会の出場選手を決めていた時、女子1名がどうしても決まりませんでした。
クラスのリーダー格の生徒は「A子はこの三年間、水泳大会に一度も出ていない。最
後の三年目なんだから参加して。」と言い出しました。A子さんは誰かが味方してくれる
と思ったけれど、女子生徒は何か言えば自分が泳がされると思い、みんな口をつぐんで
います。男子生徒もリーダーのグループに憎まれたくないから、何も言いませんでした。
そして、結局泳げないA子さんが選手になったのです。
彼女は家に帰り、お母さんに泣きながら訴えました。するとお母さんは「お前は、今
度就職して、その会社で何かできそうもない仕事を言われたら、また泣いて私に助けて
もらおうとするの?そしてお母さんがそのたびに会社に行って、『うちの子にこんな仕事
をさせないでください』って言わなければならないの?」と言ってすごく怒り、A子さ
んを突き放しました。
A子さんは部屋で泣きはらし、25メートルを歩いて渡る決心をし、そのことをお母
さんに告げに行きました。するとお母さんは「A子を強い子に育ててください」と、仏
壇に向かって手を合わせていたそうです。
水泳大会の日、水中を歩くA子さんを見て、まわりから笑い声やひやかしの声が聞こ
えました。彼女がやっとプールの中ほどまで進んだその時、一人の男の人が背広を着た
ままでプールに飛び込み、A子さんの隣のコースを一緒に歩き始めたのです。高校の校
長先生でした。「何分かかってもいい、先生が一緒に歩いてあげるから、ゴールまで歩き
なさい。恥ずかしいことじゃない。自分の足で歩きなさい。」そう言って励ましてくれた
のです。
一瞬にしてひやかしや笑い声は消え、みんなが声を出して彼女を応援し始めました。
長い時間をかけて彼女が25メートルを歩き終わった時、友達も先生も、そしてあのリ
ーダーのグループもみんな泣いていました。
『夢の卵の孵(かえ)し方・育て方』より
仲田勝久(モチベーション教育者)著 致知出版社)
子どもを突き放すことが、いつもよい結果を生むとは限らないと思います。しかし、
子どもが意を決して乗り越えようとするとき、また、乗り越えてほしいとき、親として
どう支えるのか、その覚悟が伝わってくるお話でした。
北鯖石小学校の子どもたちが、新しい学年でも、自分の考えに自信をもち、自力で乗
り越えるたくましさを発揮してくれることを期待しています。
校長 赤澤 厚史
-1-
北鯖石小
NOW
6年生を送る会
2月27日
準
備
1年生から全員が
準備にかかわりま
す。5年生はパソコ
ンでスライドを制作
しています。飾りや
ゲームの小道具作り
など、持ち味を生か
して活動しました。
そして本番・・・おめでとう、そして、ありがとう
6年生が得意技を披露・・・
「教頭先生、どうですか
ね。」「いやー、こんなすご
いこと、この人たちしかでき
ませんよ。」・・・なりきり実
況中継入りでした。
さばザイル?も、サプライズ出演
エンディング
6年生がオオトリで幕を
閉じました。「終わらないか
も・・・」と言いながらも、
前日まで休み時間返上で描
いてくれていました。一つ
一つのメッセージに、熱い
思いが込められていました。
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思い出のスライドを上映
北鯖石小学校の「6年生を送る会」は、124名全員
で創り上げる会です。「6年生、今までありがとう」の
気持ちを伝えようと、全校が一つになって盛り上げまし
た。6年生が一人一人パフォーマンスしながらの入場、
1年生から5年生までだれもが役割をもち、運営にかか
わっていたゲームなど、北鯖石小らしさが表れた会にな
りました。
小・中学校の連携から
東中学校の生徒が、「東中学校区いじめ見逃
しゼロスローガン」をもって北鯖石小学校を
訪問してくれました。東中学校区では、小中
学校の子どもたちが一緒に、いじめをしない、
許さないために何ができるかを話し合ってい
ます。
なお、「 北鯖石 小 学校 いじめ防 止基 本方
針」をホームページに掲載します。ご覧いた
だき、ぜひご意見をお寄せください。
振り返り・引継ぎ・・・
学 級の振 り 返 り 活
動(5年)
委員会活動引継式
「 後は頼んだぞ」
「 私 た ちに任 せてく だ
さい!」
北鯖石小学校では、子どもたちによる活動後の振り返りを大切にし、意欲を高めたり
課題をもたせたりして、次の活動につなげています。学級活動の振り返りや委員会活動
の入門期を通して、自分たちのこれまでの活動を見直し、新しい学年や学校生活への願
いや課題を子どもたち自身が考え、つないでいきます。
お め で と う
上国連書写技能認定書初め会
会長賞
新潟県児童生徒絵画版画コンクール
版画の部
特選
1年
6年
間島 初音
遠藤 さくら
6年
神林 佳由
新潟県硬筆書き初め大会
準特選
1年
西広 結里
お願い
北鯖石小学校は、児童と車が同じ場所から出入りするつくりのため、児童玄関
前で、下校する子どもたちと迎えに来られた方々の車が交錯し、接触しそうにな
る様子が見られます。安全確保のため、下校時は次のようにさせていただきますので、よろしくお願
いいたします。
○徒歩で下校する児童は玄関前で待ち、車で下校する児童は玄関内で待ちます。
○先に、徒歩の児童が出発し、その後に車の児童が乗ります。
○徒歩の児童が校門を出た後で、車を発進させてください。
*通院のための遅刻や早退、けが等のやむを得ない場合以外は、徒歩により通学させて
いただくようお願いします。
*登下校に危険が伴うような通学路の支障に気付かれた場合は、学校にお知らせください。
-3-
3月の全校朝会
今日は、ある美しい少女の物語を紹介します。演劇や絵本になってい
て、北鯖石小学校の図書室にももうすぐ絵本が届きます。
昔、その身なりや醜さから「泥かぶら(泥だらけの大根)
」と呼ばれた一人ぼっちの女の子が
いました。村人や子どもたちから石を投げられ、ののしられて、泥かぶらの心はすさんでいき
ました。
あるとき、通りかかった旅の老人から「美しくなりたければ『自分の醜さを恥ずかしいと思
わないこと』
『いつもにこにこと笑っていること』
『人の身になって思うこと』
・・・この3つを
守り続けることだ。
」と諭されます。
泥かぶらは、美しくなりたい一心でその教えを守り続けました。庄屋の娘から濡れ衣をきせ
られ、ムチで打たれても、じっと耐えたのです。すると、しだいに表情は穏やかになっていき、
村人に慕われるようになっていきます。
村に恐ろしい人買い商人がやってきて村の娘を連れて行こうとしたとき、泥かぶらは自ら身
代わりになります。商人との旅の途中も、泥かぶらは老人の教えを守
り続けました。何を見てもすばらしい、何を食べてもおいしいと喜び
ました。そして、村人との楽しい日々を人買い商人に話してきかせる
のでした。
「この娘は、今まで不幸でなかったはずはないのに、誰も恨むこと
なく、村人に感謝さえしているとは・・・。
」
・・・心を動かされ、自
分のこれまでの行いを恥じた人買い商人は、
「ありがとう、もうお帰り、
仏のように美しい子よ」という手紙を残して、泥かぶらの元を去って
いきました。 泥かぶらは、老人の言葉の、本当の意味を知ったのです。
この物語には、
「人は、明るく笑顔で思いやりをもって過ごすと、顔
や心まで美しくなれる」という教えが込められているのだと思います。そして、人の本当の美
しさとは、姿形ではなく心の美しさなのだと、この物語は教えてくれています。これからも、
自分らしさを大切にしながら、笑顔を絶やさず、周りの人たちの身になって考えることができ
る北鯖石小学校のESDマンであってほしいと思います。
これからの主な予定
4 月 (予定)
6日(月) 新任式・始業式・入学式
3 月
7日(火)・8日(水)
23日(月) 終業式
9日(木) 地区児童会
身体測定
1年給食開始
24日(火) 第113回卒業証書授与式
10日(金) PTA役員総会
26日(木) 離任式
3月25日~
4月5日
17日(金) 1年生を迎える会
学年末・学年始の休業
21日(火) 全国学力学習状況調査(6年)
22日(水) 避難訓練
4~5月は各種検診や検査の実施予定があ
ります。提出期限があるものもありますので、
4月の保健だより等でご確認ください。
24日(金) 学習参観・PTA総会・歓送迎会
地域の皆様にお届けする平成26年度の「北星」は、今号で終了です。今年度
も北鯖石小学校の教育活動にお力添えをいただきありがとうございました。
平成27年度もよろしくお願いいたします。
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