月刊黒川 2012年11月号 黒川税理士事務所通信 ▼今月号のミドコロ!▼ パートで働く主婦の税金とは!? 楓の紅、銀杏の黄金、華やかな錦の秋となりました。皆様いかがお過ごしですか? スタッフ高木です。 先日、 「第3回 黒川税理士事務所大運動会」 が開催されました。 今年はスタッフの子供だけで10人もいたので、 「途中でお腹が空いては大変」 と母達がおにぎりや唐揚げ、 トウモロコシ、 ホットドッグ 等々食べきれないほどの量を手作りして持ち寄ったので皆、 お腹いっぱいの幸せな運動会となりました。 新しい種目としてドロケイ (泥棒と警察に分かれての追いかけっこ) や、 なわとびリレーやおんぶリレー、 しっぽ獲りゲームなど 心肺機能の衰えを思い知らされるような競技が増えました。 しっぽ獲りゲームでは2チームに分かれ、 それぞれの色の紐を短パンのウエストゴムに挟み込みしっぽに見立てて獲りあい、 最後にどちらのチームが残るかを勝負したのですが、 どのスタッフもお尻からカラフルな紐を揺らしながら必死に逃げたり、 敵の紐を奪いにかかったり・ ・ ・。 もちろん、 黒川もご覧のとおり、 腰からピンクの紐を付けております。 そしてCSと二人で部下を 挟み撃ちし、 しっぽを狙っております。 みんな、 日中の熱烈な仕事っぷりからは想像出来ないほど童心に もどって大はしゃぎでしたヽ(^o^)丿最後のリレーは恒例となったサランラップの芯をバトンとして よーいドン!見事、 黒川チームの逆転勝利となり、 大きな大きな よっちゃんイカ 授与となりました。 清々しい秋の日差しに感謝して本日も笑顔で参りましょう! 黒川税理士事務所通信 2012年11月号 The KAIKEI パートで働く主婦の税金とは 経営者であればパート労働者をどのように活用していくか、 深く考える必要性があります。 ①パート収入が103万円以下の場合は所得税がかからない 103万円とは給与から控除することのできる下記のものの合計額です。 ・給与所得控除額65万円(給与の額により増加します) ・基礎控除38万円 俗に 「103万円の壁」 といいますが、 これは本人の所得税がかからない範囲の金額のことを言っています。 ②妻のパート収入が103万円を超えると夫が配偶者控除を受けられない 妻のパート収入が103万円以下であれば夫は38万円の配偶者控除を受けることができます。 しかし103万円を超えると、妻本人に所得税がかかるだけではなく夫も配偶者控除を受けられなくなります。 ただし妻のパート収入が141万円以下で一定の条件を満たせば、夫は配偶者特別控除を受けられます。 ③パート収入が103万円以下でも住民税に注意 妻のパート収入が103万円以下の場合、所得税はかからないのですが住民税がかかることがあります。 住民税は住んでいる市区町村によって税金がかからない収入が100万円以下、96.5万円以下、93万円以下など異なります。 ④パート収入が130万円以下なら夫の社会保険の扶養家族から外れる 妻の年収が130万円以上になると、夫の社会保険の扶養家族から外れます。 この場合、妻の勤務先の社会保険に加入するか、 住んでいる市区町村の国民健康保険、国民年金に加入することが必要ですので、負担が増えます。 ※社会保険でいう年収とは向こう1年間の収入の見込額のことで、通勤交通費も含みます ①に書いてある 「103万円の壁」は実はたいしたことはありません。 これを超えたからと言って本人には大した 税負担は無いですし、超えても②に書いてある夫は配偶者特別控除が受けられるので夫の税負担はそれほど 増えません。 しかし、④の社会保険加入は保険料の分だけ世帯負担が増加するので痛いです。 この場合、妻の社会保険負担分 が30万円弱になるので、160万円弱まで稼がないと世帯収入は社会保険加入前の水準になりません。 会計魂 ント 黒川的ワンポイ こういった税金や社会保険の負担以外にも、妻のパート収入が103万円や130万円を超えることにより、 夫の会社において配偶者手当などの手当を削られたり、様々な特典が受けられなくなることがあります。 これはダイレクトに世帯収入に響くので痛いです。 こちらの方も注意が必要です。 パート・アルバイトという勤務形態は、 これからの時代、 より増えていくかと思います。 こういった税金や社会保険 の知識は当然として、経営者であればパート労働者をどのように活用していくか、深く考える必要があると思います。 今月はココをチェック!! ◆ 外注費の削減を検討していますか? 外注費の削減は意識していますか?内製化を検討しましたか?一部だけでも内製化できませんか?納品スケジュールの調整により納期を工夫 し金額の交渉は出来ませんか?材料は有償支給、無償支給どちらが有利か検討しましたか?支払いを現金にすることにより値引きに応じて もらえませんか?相見積はとっていますか?外注費も考え抜けば削減できる場合があります。 黒川税理士事務所通信 2012年11月号 The 2nd OPINION 税務調査のシーズンまっただ中 税務調査のご相談が多い季節です 税務調査が入ってしまい困っているというW社長さんをご紹介いただきました。 この会社には顧問の税理士さんがついていて、税務調査当日は この税理士さんが立ち合いました。 しかし、税務調査の終了に向け 「どう対応するか」、 「どう決着をつけるか」など明らかに頼りないそうです。 「会社の味方ではなく税務署の味方になるのではないか」などという疑問も生じたそうで、弊社へのセカンドオピニオン依頼となりました。 【事業概要】 業種・・・サービス業 売上見込・・・約3億円 従業員数・・・約25名(パート・アルバイト含む) ■セカンドオピニオンの準備 税務調査の当日の話を聞くと、税務調査官の言いなりで、けっこうやられ放題だったようです。 例えば、パソコンの中身を見られ、会社側に不利な資料を発見されたそうです。税務調査官がパソコンを見たいと言ってきたときには断れば それでOKですが。断れば調査官は「なぜ見せないのですか?何かやましいことでもあるのでしょう」なとど言うと思います。 しかし 「見たい資料があればプリントするので言ってください」 と言っておけばパソコンを触られません。 また社長個人の通帳まで見られたそうです。不正な入金などが無いか調べたかったのだと思いますが、 これも断れます。 なぜなら会社の税務調査は、社長個人は関係ありません。 (もちろん見せたいなら見せてもOKですけど) 個人通帳からは別に何も発見されなかったそうですが、 このような話を聞くだけでやられ放題だったことがわかります。 そして後日、顧問税理士から社長あてに電話がかかってきました。 「追徴税額900万円とのことです」 と。 顧問税理士は「指摘を認めて修正申告してしまいましょう」 と言ってきたそうです。 しかし社長は「こちらにはこちらの言い分があるので認めたくないし、そもそも900万円も払えない」 とのこと。 ■セカンドオピニオンとしてのアドバイス ①売上の漏れ・・・追徴税額は約400万円 期末近くの売上で、入金が2か月後。次の期の入金だったので、経理担当も忘れていたし税理士も見逃していたそうです。 これはどうしようもありません。税務調査官の指摘は飲むしかないです。 ②奥さんへの給与・・・追徴税額は約200万円 奥さんに年間で約500万円の給与を出しています。税務調査官は「勤務実態が証明できない」 と言ってきています。 社長も税理士も反論できなかったようですが、 これはグレーゾーン。反論の余地ありです。 ③領収書の無い経費・・・追徴税額は約200万円 大きな現金での支払いがありましたが、その領収書がありませんでした。税務調査官は否認してきましたが、 これも大いに反論の余地ありです。 ④自宅家賃の計上の否認・・・追徴税額は約100万円 自宅家賃と自宅の光熱費を経費計上していました。 これもグレーゾーンです。 結論から言うと、①は反論できません。 「次から気を付けます」 と言って謝るしかないです。 ②の奥さんへの給与は認めさせることはできます。 ③の領収書の無い経費も認めさせることはできます。何に使ったのか説明します。 ④の自宅家賃は全部を認めさせることは苦しいです。 しかし少なくとも30%くらいは認めさせることはできそうです。 ■まとめ 税務調査ではあまり知られていませんが、下記に2点は会社にとって大きな大きなカードです。 【調査官は修正申告を望んでいる】 税務調査の決着には色々ありますが、税務調査官は修正申告で決着してほしいと思っています。なぜならその他の手続だと上司(税務署長まで) も巻き込み面倒だからです。修正申告とは、社長と税理士が納得し、修正申告書を作りハンコを押して完了するものです。 ですので、社長か税理士が「納得できないので修正申告はしない」 と言うと税務調査官は困ってしまいます。 【立証責任は税務調査官側にある】 税務調査では立証責任は税務調査官側にあります。 グレーゾーンについては「白であることを社長と税理士が立証する」のではありません。 「黒であることを税務調査官が立証する」のです。上記二つの強みを踏まえて交渉する必要があります。 そうすると、税務調査官はよく 「では取引先や従業員さんに聞いてみようと思います」などと社長が困りそうなことを言ってきます。 そしていろんなことを天秤にかけるような感じで交渉してきます。 まあ、その辺は話の仕方で何とでもなるとして、 グレーゾーンでは断固とした 主張をすべきです。 この案件では900万円と言われていた追徴税額を550万円まで減額できました。 550万円は3回分割で納付することとなり、一件落着。社長のお喜びの様子がうれしかったですね。 ※守秘義務の関係上、実際の企業様情報を一部変更してお伝えしております。 The “TSUBUYAKI” 黒川 つぶやき 所長 の いつもお世話になっております。 黒川税理士事務所の黒川です。 経営者へのお困りごとアンケートの結果で、 「人」 について悩んでいるという回答がとても多いのを目にしました。 「人」 について悩むのは、 経営者なら 誰でも経験があるのではないでしょうか。 人についての悩みには、 「モチベーションが低い」 、 「成長してくれない」 、 「リストラしたい」 、 「優秀な人が採用できない」 、 「頼りのスタッフが辞めた」 など色々とあると思います。 しかし人の問題を乗り切らないと組織の成長は有りません。 また、 この問題を乗り切ることで経営者は成長します。 今回はスタッフの退職について書きたいと思います。 「せっかく育てたスタッフが辞めるなんて残念」 と思っていた時期もありましたが、 最近では 「お客様にはできる限り迷惑をかけないように」 を前提に、 「ご縁が無かったのだ」 と悟りを開いています。 そして退職を前向きにとらえるようにしています。 人が辞めることで他のスタッフに一時的に負荷が かかり、 そのスタッフが成長することもあるでしょう。 組織に合わない人が辞めることは、 逆にいうと組織の純度が上がったとも言えるでしょう。 そうすると、 会社運営はやりやすくなります。 しかし、 人が辞めるのは当然ながら経営者が悪いのだと思っています。 辞めるような人を採用した 経営者が悪い。 そして、 辞めるようにしか育てられなかった経営者が悪いし、 辞めたくなるような会社にしているのも良くないと思います。 たとえ辞める理由が寿退社であっても、 経営者が魅力的な会社作りをできていたら人は辞めないか、 もしくは戻ってきます。 「人」 って難しいですが、 それらも含め経営を楽しみたいですね。 悩みを乗り越えたら成長します。 経営者の仕事はハードですが、 経営者だからこそ 味わえるものがあります。 頑張っていきたいですね。 ■ 黒川税理士事務所 スタッフ紹介 ■ 第8回 小野寺聰嗣 所属:第二監査部 マネージャー 担当業務:法人監査及び決算申告、相続税等資産税関係の申告、上記申告書類のチェック ◆どんな仕事が楽しいか: お客様から様々なご質問を頂くことが多く、難問の場合も多いのですが、解決策等を見つけてお答えできたとき。 ◆仕事におけるモットー: 中途半端な仕事をしないこと。少しでも不確かな部分がある時は、根拠法、条文を確認し、納得できるまで、調べること。 ◆現在努力していること: 税法関係の改正や変更の情報取得に努めること。 健康管理に注意し、皆さまに迷惑をかけないこと。 ∼第二監査部 竹下秀子より∼ 事務所きっての知恵者マネージャー。知恵者とは、知識を応用できる人・知恵を働かせることができる人。 頼りになるマネージャーです。次回もお楽しみに! ■ 今月のコメント通信欄 ■ 今月の月刊黒川、いかがでしたか? 肌寒い日が増え、事務所に来て下さるお客様も暖かいお飲み物の注文が多くなったこともあり、今回は思い切ってメニュー改定を 行いました。座席はどうしたら良いか、会議室の香りはどうしたら良いか・・・スタッフは日々来社されるお客様が過ごしやすいよう 試行錯誤しながら取り組んでおります。 お気づきの点がございましたら、何なりとお申し付けください!サービス業の誇りを持って、 少しでも喜んで頂けるよう努力して参ります! 所長黒川マメにブログやっています。http://ameblo.jp/kurotax/ 発行元: 黒川税理士事務所 〒206-0033 東京都多摩市落合1-6-2-8階 TEL:042-313-8364 FAX:042-313-8365 Eメール:kuro@kurotax.jp TEL :042-313-8364 http://www.kurotax.jp お電話でのご相談もお気軽に・・・ 営業時間:平日 8:30∼19:00
© Copyright 2024 Paperzz