バイリンガル・バイカルチュラルろう教育センター 所在地…〒143-0016 東京都大田区大森北 1-30-1 三喜屋ビル2階 TEL…03-5767-5057 FAX…03-5767-5057 URL…http://www.bbed.org/ E-Mail…info@bbed.org 団体の概要 東京都大田区 ・手話絵本「のっと君」の貸し出し ②ろう教育研究事業 ・バイリンガルろう教育教材開発 ③日本手話普及事業 ・iアプリケーション「実用日本手話」 ・企業のHP手話動画制作 ④ろう文化理解推進事業 ・総合学習プログラム 〈言葉の説明〉 ■ 「日本手話」と「日本語対応手話」の違い 代表者名…玉田雅己 ろう者の「日本手話」は、日本語とは別の独立した言語である。独特の文法体型を持っていて、日本語とは語順が違う。 「日本手話」 設立年月…1999 年4月 認証日…2003 年 5 月 8 日 には、手の形・位置・動きに意味があるだけでなく、肩の向き・うなずき・顔の表情・眉や口の動きなどにも文法的な意味を持つ。 「日 有給スタッフ数…常勤 /0 名、非常勤 /1名 事業規模(09 年度決算収入)…5,809,210 円 (内訳:事業収入 1,271,915 円、会費 499,000 円、補助/助成金 3,166,105 円、 寄付金 786,347 円、その他 85,843 円) 高齢者支援 1 ・おとうさん、おかあさんのための手話文法講座 消費者教育 あきらめなければ夢は実現する。新たな「ろう教育」の提案と普及を! 家庭教育支援 、 男女共同参画活動 特定非営利活動法人 本語対応手話」は、日本語の語順で手話単語を並べたもので、その原型は聞こえる人によって作られているため、ろう児には理解し にくいものである。ろう学校で使われている「手話」はこれにあたる。 ■バイリンガルろう教育とは? 日本の場合で言えば、 「日本手話」 と 「書記日本語(読み書き) 」 という2つの言語を使ってろう児を教育することである。 日本手話は、 かれらの母語となる言語であり、すべてのろう児が自然に容易に確実に身につけ、人間形成がされる。それを土台にして日本語の読 障がい者支援 み書きを学ぶことによって、子どもたちの理解力・言語力・学力が年齢相応に発達し、情緒も安定して成長する。現在の日本のろう 教育は、 「聴覚口話法」という聞こえにくい耳で聞き、自分では聞き取りにくい声で話せるようになることを目標にする教育法が主流 ろう児に対するバイリンガル(日本手話及び日本語)、並びにバイカルチュラル(ろう文 活動の 目的・趣旨 だが、世界の多くの国では、バイリンガル教育が実践され、その成果が報告されている。 ■バイカルチュラルってなに? 化と聴文化)教育の推進活動として、デフ・スクールの運営、教育支援、研究活動、普 ろう者と聴者(聞こえる人)は違う文化を持っており、それぞれ歴史的に受け継がれ無意識に身につけているものである。例えば、 及活動などを行い、ろう児の健全育成を図る。また、情報を広く提供し理解を広げること 使っている言葉、呼びかける方法、どんなことを失礼だと思うか、どんな芸術やスポーツを好むか、などに違いがある。この違いを で、一般市民とろう者(ろう児を含む)との交流を推進し、聴者とろう者の平等な社会形 成の増進に寄与することを目的とする。 団体の設立経緯 日本には、およそ 100 のろう学校があるが、ろう者(聞こえない人)の言語である「日本手話」で授 業を行っているところは少ない。手話を使うと日本語を覚えられなくなるということから、「補聴器をつけ 知らないと、ろう者と聴者が理解し合うことは難しくなるため、バイカルチュラル(ろう文化と聴文化)ろう教育が大切なのである。 2 事業名称 主な教育関連事業の紹介 ろう学校及びろう児の保護者への支援事業 て聞こえにくい耳で聞き、口形を真似て声を出す」聴覚口話法という教育が基本となっている。しかし、 1. 日本手話教室 これは、聴者(聞こえる人)と同じように聞く・話すことを目標としているもので、ろう児にとっては、厳 日本手話でのコミュニケーションを豊かにして、ろう児の子育てがより楽しいものになるための応援プ しい場合もある。 ログラムとして実施している。講師との会話を通じて、ろう者の自然な手話を習得できるようにナチュラ 1999 年、若いろう者たちが、 「自分たちも手話で教育されたら、もっとたくさんの知識を得られたはず」 ルアプローチ手話教授法により、指導している。 と、ろう児を手話で教育するフリースクール「龍の子学園」を立ち上げ、日本手話を第一言語、書記日 ろうのお子さんの両親及び家族を対象に、6カ月(12 回コース)で実施している。講師は、手話教 本語(読み書き)を第二言語とするバイリンガル教育の研究・実践を始めた。2003 年に、バイリンガル・ 師センター講師であるろう者が務める。入門・中級の2コースで行われている。 バイカルチュラルろう教育センター(以下、BBED(Bilingual Bicultural Education Center for Deaf children))として、NPO 法人格を取得した。 2. 聞こえないお子さんの家族のための両親講座 口話教育に疑問を持ち始めたろう児の保護者たちがこの教育に賛同し、学校設立を目指して支援活動 聞こえにくい(難聴)、または聞こえないお子さんをお持ちのご家族を対象に、両親講座を開講して を開始。2008 年には、東京都の教育特区として日本手話で学ぶ学校法人「明晴学園」の設立に至った。 いる。赤ちゃんが聞こえない、聞こえにくいと診断された親御さん の不安を軽減させるために、「耳の構造と聞こえについて」「聞こえ 主な活動内容 ない赤ちゃんの楽しい子育て」「手話で育てるとどうなるの?」「聞 ①ろう学校及びろう児の保護者への支援事業 こえる両親に育てられた経験」 「社会の中で活躍するろう者たち」 「聞 ・日本手話教室 こえない子を持つ保護者との交流」など、分かりやすい内容で講 ・聞こえないお子さんの家族のための両親講座 座を展開し、聞こえないことへの理解を深めていく。 集中して学ぶお母さんたち 126 教育関係NPO 事例集 Vol 3 いきる 127 バイリンガル・バイカルチュラルろう教育センター 3. おとうさん、おかあさんのための手話文法講座 事業名称 前述のように、ろう児の第一言語が手話であること、そしてその後の第二言語の発達や認知能力の発 達に第一言語が最も大切であることから、ろうの子どもに手話環境を確保することが大切である。それ こえるので、手話は知らない。ろうの赤ちゃんであるわが子に出会う前に、ろう者に会った経験のない人 がほとんどである。 大人が語学を学習するときには、発音と文法は欠かせないし、子どもと同じように自然に身につけよ うとすれば、子ども以上に時間がかかる。そのような、おとうさん、おかあさんが、手軽に学習するツー ルとして、ホームページ上の「手話動画」で学習できる仕組みを提供している。 ろう文化理解推進事業 総合学習プログラム このプログラムでは、ろう者とろう文化理解のために、小中学 消費者教育 は、聞こえる赤ちゃんが自然に日本語を獲得するのと同じ環境である。しかし、90%のろう児の親は聞 家庭教育支援 、 男女共同参画活動 特定非営利活動法人 校の総合学習・市民科の授業で「ろうってなあに?」という講演 を行っている。 子どもたちが実際にろう者と出会い、ろう者の言語や文化につ いての学びを通して、多言語共生社会の一員として広い視野を持 てるようになってもらいたいという期待を込めて実施している。参 加してくれた子どもたちのなかに、何かしら新しい価値観が生ま 手話を身近に感じる子どもたち 高齢者支援 れてくれればうれしいと思っている。2008 年度に品川区の小学校 6 校、大田区の中学校 1 校で行った。 4. 手話絵本「のっと君」の貸し出し 品川区の小学校では、2009 年に 6 校、2010 年に 5 校が継続して実施している。 ろうの子どもたちが絵本を楽しめるように、また、お子さんがろ うだと分かって戸惑っているおとうさんとおかあさんに届ける日本 手話 DVD「絵本ライブラリー」を作成。子育てのアドバイスやロ 3 ールモデルなど、盛りだくさんの内容で、絵本と一緒に楽しめる 事業の成果と課題 貸し出しの対象は、0∼6歳(未就学児)のろう児と、その 2008 年、異例のスピードで学校を設立することができたが、そこに至るまでの問題は無数にあった。 家族であり、手話学習者用としての貸し出しは行わない。貸し出 「一つひとつ小石を拾って道をつくった」との言葉どおり、地道な努力を重ね、学校の設立を成し遂げ しを希望する場合は、支援会員登録と送料が必要となる。 ることができたのである。 手話絵本のキャラクター「のっと君」 障がい者支援 学校法人「明晴学園」設立までの創設期 ように編集されている。 ●多方面への問題提起 成功の理由として挙げられるのは、現場は先生に任せ、親は口出ししない。親や BBED は、社会に 事業名称 日本手話普及事業 向けて問題提起、理解を得るための活動の役割に徹してきたことである。 以下の 3 つの視点で、全国のろう児の親に呼びかけ、人権救済の申し立てをし、日弁連にも訴えた。 iアプリケーション「実用日本手話」 ①ろう学校の先生になろうとする人に日本手話の教科を入れてほしい 電車やバス、待ち合わせの空いた時間など、いつでもどこでも、動画で本格的な日本手話が学べる、 ②現役の先生に手話の研修制度を設けてほしい iPhoneとiPod touch 用アプリケーション「実用日本手話」を、( 株 )システムウェーブと共同で開発し、 ③手話で教育をしてほしい 販売している。 6万人の署名を集め、文部科学省に意見書を提出。また、今のろう教育の問題点が対外的にも見え 「実用日本手話」は、簡単な挨拶から日常会話まで、日本語文と英語文で学ぶトリリンガル(3言語) るように数値化を図り、1対1の会話をビデオに撮り、コミュニケーションの分析も行い、大学院生のス 教材として有料でダウンロードできる。手話講師は、NHK 手話ニュースキャスターが務めており、まゆ タッフが言語政策学会で発表も行った。 の上げ下げや、あごの動きなど、動画をくり返し見ることで、初めは早くて読み取れない動きも、手話 のリズムが見えはじめ、自然に読み取りや表現できるようになる。 また、日本語文、英語文から日本手話を検索できるようになっており、ろう者とろう文化に関する情報 も配信している。 ●地道で積極的な資金獲得への努力 フリースクール「龍の子学園」のスタッフの生活を守るためにも、運営のための資金を確保しなけれ ばならないとき、前進する解決策として NPO 法人化した。社会的信用を得たうえで、多数の助成金に挑 戦し、獲得することができた。 ろう教育分野でない人たちへの理解を求め、分野を限らず様々な勉強会、セミナー、シンポジウム等 に参加した。例えば、文化人や雑誌に掲載されている人の講演会などにも参加したが、そのときは、一 番前か 2 番目の席に座り、質疑応答では必ず挙手した。まず所属と氏名を名乗り、ろう教育の現状につ いて説明した後、講演者への質問に入る。これをスタッフで分担し、3 年間で 1,000 回くらい行った。 画像と文字で分かりやすく学べる 128 教育関係NPO 事例集 その効果として、顔の広い講演者と名刺交換、知り合いを紹介してもらうなど、多くの人と知り合いに Vol 3 いきる 129 バイリンガル・バイカルチュラルろう教育センター なることができた。また、参加者のなかからも、何か役に立つことがあれば、と声掛けしてくれた。その が難しい方もいる。BBED では、ろう学校の先生のバイリンガル教育の指導者研修を行いたいと考えて 人たちが、応援団となり、1 億円を超える資金を集める支援のうねりとなった。 いる。ろう学校の先生が手話で授業するために必要なカリキュラムを作り、言語の先生、バイリンガル 家庭教育支援 、 男女共同参画活動 特定非営利活動法人 の先生、日本手話の先生等、それぞれ先生の教育に1年間ぐらいかけてじっくり取り組んでいきたいと 思う。 構造改革特区という制度を活用して学校法人を目指し、6 次提案まで行った。2005 年に最終的に提 案が通ったものの、協力してくれる自治体がなかなか見つからないとき、「都知事と語る会」に参加し、 継続への努力 石原慎太郎東京都知事に手話教育という選択肢が必要だと訴えた。知事は、ろう教育の現況に驚き、 ろう児を持つお母さんが NPO で仕事をしたり、ろうの子ど すぐに対応しようと言ってくれた。そこから2 年半で設立に至った。 もたちが成長して NPO を運営していってほしいと考えてい 消費者教育 ●行政への働きかけ る。そのためには、スタッフとして賃金を払えるようにしなけ ればならない。 高齢者支援 ●資金獲得のカギ 学校設立の場所の確保ができ、40 組の家族、保護者全員が一体となって資金獲得活動を行った。 ろう教育の内容は、ろう者やろう教育の専門家に任せ、 多額の寄付を集められるか注目されるなか、2,500 通の手書きの手紙を作成。2,000 件の家に寄付の BBED は、その後方支援として、助成金の獲得や外部への働 お願いチラシをポスティングし、企業 100 社にコンタクトをとり、30 社を訪問した。数十回にも及ぶイ きかけなどの資金集め、家族への支援、広報などを担い、 ベントや講演会、街頭募金を行い、1 年で 30 回もメディアに取り上げられた。ろう教育と関係のない人 きちんと役割分担することが大切だと考えている。 にも共感を呼び、応援者の輪が大きく広がった。その結果、目標 4,000 万円に対し、7,500 万円の資 また、これまで、ひたすら走り続けてきたが、ろう児の親でも、みんなが同じような気持ちで関われる 金が集まった。 とは限らない。賛同者を見つけ、一緒に学びながら育てていくことが必要だと思う。 障がい者支援 1回目の資金獲得の際には、40 組の家族や親をまとめ、テンションを保っていくために、1カ月に1 パワーあふれる玉田氏と板垣氏(右から) (ヒアリング応対者:ディレクター 玉田さとみ氏、事務局長 板垣恵子氏) 回全員で集まった。目的は学校をつくることで一致していたが、 人によって温度差があり、先頭を走る人と後ろのほうの人との距 最終的な目標は、聞こえない子どもが聞こえる子どもと同じように学べる教育環境を整備し、子ど 離感があった。そこで、先頭を走るグループの少し後ろにいる もたちが力を発揮できる社会と、正当に評価される社会をつくることである。障がいを持っている 2番目のグループをつくることで、後ろのほうの人たちを引っ張 人が「どうしてほしいのか?」が大切だ。いま、障がい者にやさしい「道路」に全部変えれば、 ることができた。第2グループと、先頭グループをつなぐ役割 20 年後にお金が掛からない社会になるのだから。 は事務局が果たすなど、運営方法も工夫した。 いきいきと学ぶ明晴学園での授業風景 2回目の資金獲得は、2009 年に中学部をつくる際に行った。 目標 3,000 万円に対して、3,500 万円を集めることができた。 1回目に、石原知事と会った頃から、それまで立ちはだかっていた障壁が消えていったり、誰かが壁 を壊してくれたりという怒涛の流れを経験した。 個人の支援も大きかった。例えば、2回目の資金獲得のとき、5月のゴールデンウィークにアクサ生 命保険 ( 株 ) の社員のドニーさんが北海道まで 1,200 キロを走り、1 キロ走るごとに 1,000 円という募金 活動を社員が行った。アクサ生命の社員(ろう者が多い)が、BBED が資金を集めていることを知って、 この行動につながり、80 万円が集まった。この話がアクサ生命の社長にも届き、翌年は社長も一部を 一緒に走り、東京から箱根経由でアクサ生命の支店を回って大阪までのチャリティロードとなった。 外資系企業が集まるチャリティ・ランウオークでは、参加費 5,000 円を寄付先を指定して寄付すると いう企業の寄付合戦を実施していた。各企業が寄付先候補として 10 団体を挙げるが、J.P. モルガン社 が明晴学園を推薦してくれた。 4 今後の展望 ろう学校の先生への情報提供 全国のろう学校の先生の中には、手話が分からず、子どもたちと手話でコミュニケーションを取ること 130 教育関係NPO 事例集 Vol 3 いきる 131 家庭教育支援 、 男女共同参画活動 特定非営利活動法人 浜松NPOネットワークセンター 所在地…〒431-8112 静岡県浜松市中区佐鳴台 3-52-23 TEL…053-445-3717 FAX…053-445-3717 URL…http://www.n-pocket.jp E-Mail…info@n-pocket.jp 団体の概要 静岡県浜松市 代表者名…井ノ上美津恵 設立年月…1998 年4月 認証日…2000 年9月 11 日 有給スタッフ数…常勤 / 2名、非常勤 /22 名 事業規模(09 年度決算収入)…54,643,923 円 (内訳:会費 386,600 円、寄付金 3,975,644 円、助成金 3,413,966 円、 事業収入 44,861,336 円、その他 2,006,377 円) 外国にルーツを持つ子どもと保護者のための進学ガイダンス 浜松市には多くの外国人が暮らし、自動車産業をはじめ、楽器・オートバイ・繊維産業などの下請け 企業の労働力となっている。公立の学校に通う外国籍の子どもが増え、日本語・母語・学習の不足など による子どもたちの教育問題が表面化している。特に、外国籍の子どもは義務教育への就学義務はない ために、不就学になる生徒が多い。 そこで、教育現場の先生や、地域で子どもを支援する地域の支援者と連携・協力し、日本の教育制 度の概要と進学の情報を多言語で提供する「外国にルーツを持つ子供と保護者のための進学ガイダン 高齢者支援 1 事業名称 主な教育関連事業の紹介 消費者教育 個人の思いと課題解決の方法が集まり、多様な人が出会う場 2 ス」(以下、進学ガイダンス)をスタートした。 「全体説明会」と「個別相談」で構成 進学ガイダンスは、2004 年から年に1∼2回の頻度で静岡県西部の学校やスーパーなどで開催して おり、全体説明会と個別相談の2部構成になっている。 全体説明会では、小学校から高等学校までの教員が、静岡県内の公立学校の外国人特別枠受け入 障がい者支援 れ状況や、外国籍の生徒の学校生活や進学状況、奨学金の情報などについて説明をする。また、日本 社会で生活する身近な地域での先輩が ロールモデル として、日本と母国との教育制度の違いについ 活動の 目的・趣旨 新しい市民社会の実現に寄与することを理念とし、浜松市及びその周辺地域における民 てや、当事者しか分からない苦労や失敗談などについて話をする。そのなかでは、進学に関する情報 間非営利組織の分野や地域を越えた活動基盤の強化と、それらと企業及び地方公共団体 だけでなく、例えば、入学式にはフォーマルな服で出席する、内申書に反映される部活動をおろそかに とのパートナーシップの確立を図り、もって不特定かつ多数のものの利益の増進に寄与す しないなど、学校での日常生活にも触れる。 ることを目的とする。 個別相談では、主に公立学校の先生で構成される教育相談員がブ ースを設け、外国籍の学生と保護者からの相談を受ける。例えば、 団体の設立経緯 1997 年3月発足の「情報公開条例を市民の手に」連絡会をきっかけに市民社会創造を目指して何 ができるかを話し合い、11 月、浜松市鴨江町に「浜松地域活動ネットワークセンター」を開設。2000 年9月に NPO 法人格を取得し「浜松 NPO ネットワークセンター」(愛称:N-Pocket(エヌポケット)) に変更。地域や分野を越えた市民の活動を支えるとともに、企業や行政とのパートナーシップづくりを進 め、中間支援組織として新しい市民社会の実現を目指している。 外国人学校から途中で公立高校に入学するためにはどうしたらよい か、高校卒業の認定試験を受けるためにはどのような準備が必要か、 といった相談が寄せられる。また、教育相談員は、個別の相談に具 体的な助言を行うだけでなく、子どもが多様な選択肢があることを理 解して頑張る意欲が生まれるように、心から励ましのエールを送る。 「進学ガイダンス」で先輩の体験談を聞く 7カ国語に対応できるスタッフ 2010 年度の参加者数は 158 名で、その内訳は児童生徒 40 名、保護者 48 名、見学者が 15 名、相 談員・通訳などのボランティアスタッフ 55 名にのぼる。相談員は N-Pocket の中間支援機能を生かし、 主な活動内容 公立学校の現役の教員、学習支援の NPO、行政、会社員など幅広い層が参加する。また、通訳ボラン ①市民活動支援(中間支援組織活動とネットワーク) ティアとして、ポルトガル語、スペイン語、中国語など7カ国語に適応できるスタッフを配置している。 ②自主事業による事業開発 本事業は、第2回目から浜松市教育委員会の共催と浜松市の後援を得て、教育委員会を経由し、7 ・外国にルーツを持つ子どもと保護者のための進学ガイダンス カ国語で進学ガイダンスの案内を配布している。学校とつながりのない子どもに対しても、公民館など ・多文化事業・中間支援事業 を通じて情報提供を行っている。 ・安間川観察ウォークラリー ③行政との協働事業(行政の委託事業) ・ジョブコーチ派遣事業 ・バーチャル工房支援事業「ぽけっと工房」など 132 教育関係NPO 事例集 事業名称 バーチャル工房支援事業「ぽけっと工房」 在宅で就業できる環境づくりの支援 障害のある方がパソコンを使用した業務を在宅で行うことを支援する事業として、 「ぽけっと工房」 がある。 Vol 3 いきる 133 浜松NPOネットワークセンター 「習得したパソコン技術を仕事で活かしたい」「在宅でできるパ 中間支援のネットワーク力を活かす ソコン業務で収入を得たい」など、障害のある方の声をもとに、 毎年、外国人の子どものための進学・進路ガイダンスを全国で展開する主催者を集めた主催者交流 会が実施されており、全国規模で外国にルーツを持つ子どもを取り巻く環境について議論を交わしてい 2006 年より静岡県の委託を受け、在宅就業者と仕事を発注 る。N-Pocketも毎年交流会に参加し、多言語による進学に関する情報提供の必要性や、公立学校の受 する企業等の間を N-Pocket が仲介し、在宅で就業する環境づく け入れ枠、選抜の方法、入学後のサポートなど制度的な保障についての課題について討議し、問題の りの支援をしている。 解決に向けて、教育環境や制度の整備を求めた政策提言を行っている。 受注業務は、Web ページ作成、ブログのカスタマイズ、デー 消費者教育 当初は自主事業として立ち上げたものである。 タ入力、点訳、テープ起こしなどパソコンを使って在宅でできる 家庭教育支援 、 男女共同参画活動 特定非営利活動法人 また、これまでの経験を活かし、N-Pocket が発起人として、2011 年1月から、県下で障害者を対象 障害者ならではの視点でWebページをチェック とした IT 講座の講師やボランティアをしている人へ呼びかけ、情報交換会を行っている。 情報交換会は、障害者がパソコンを使用するにあたってのセットアップ、障害特性に応じたソフトや 慮し、視覚障害などにより、画面から情報を得ることが難しい人たちにも情報が伝わるWeb ページの作 その互換性、トラブルなどの対応策について、それぞれのノウハウや知見を持ち寄り、統一的な指導基 成などを当事者の立場で作成している。 準を作成することを目的としている。 高齢者支援 仕事が主体となる。とりわけ情報のユニバーサルデザインに配 仕事は、発注元からN-Pocket が受注後、障害のある人を対象とした在宅就業者に仕事を依頼し、完 行政の担当者を巻き込む 2010 年度の就業者数は 18 名で、これまでの受注実績は、Web 作成(浜松市ホームページ、静岡 N-Pocket が委託事業を始めるときは、必ず行政の担当者にも声をかけ、市民が強い思いを持って課 県視覚障害者協会ホームページ)、データ入力など49 件に及ぶ。発注先は静岡県、浜松市などの行政 題を克服するために行動している現場を実際に見てもらい、課題を解決するにあたってどのような施策 を中心に、NPO、大学、企業、任意団体など多岐にわたっている。 が必要か判断してもらう機会を事業の初期段階で提供している。これにより、事業の継続性や広がりを 障がい者支援 成した商品を N-Pocket 内で品質検査・管理を行い、発注元に納品する。 担保すると考えている。 プロジェクトチームで、互いに学ぶ環境づくり 進学ガイダンスについては、行政の担当者が会議に参加し、行政にその必要性が認知され、外国に 「ぽけっと工房」では、障害の程度を超えて互いに共感し、刺激あう仕組みづくりを行うために、5 ルーツを持つ学生とその保護者を対象に、市も積極的に参加した形で開催されるようになった。 ∼6人でチームを組んでプロジェクトに携わる。作業を分担することで、チームワーク力を身につけ、技 他の N-Pocket の活動においても同様に、行政が活動の重要性を認識し行政の事業として展開した例 術レベルの高い人が知識を伝承するなど、相互に学びあう環境を提供している。障害のために就労経 は多い。 験を得ることが難しかった人が、仕事の基本動作をチームのなかから学びとることができる仕組みであ る。発注元たる顧客から仕事を受注し、報酬をもらうことでプロとして高い技術能力を身につけ、さらに 磨きを掛けるような循環を意識している。 4 今後の展望 バランスのとれた中間支援機能を NPO 法人には「運動体」と「事業体」の2つの要素がある。どちらかに傾くNPO 法人が多いが、中 3 間支援組織としてこの2つの要素のバランスをとり、今後も市民の声を政策に反映する活動を推進して 事業の成果と課題 いきたい。 参加者からの嬉しいフィードバック また、NPO 法施行から活動を続けた 13 年の間に、多文化共生の推進や教育関連の NPO 法人など、 進学ガイダンスに参加した子どもからは、とても参考になり感謝している、生徒の経験談を聞いて一 社会資源として多様な活動が市民のなかに根づいている。行政もさることながら、市民にもこうした素晴 生懸命頑張ろうと思ったなどの声が寄せられており、進学ガイダンスが情報の届かない家庭の一助にな らしい活動を知ってもうために、地道に現在の活動を継続していきたい。 ったことを実感している。加えて、外国籍の子どもの私立中学校卒業後の高校進学率は 2006 年度の 67.7%から77%に増加している(2010 年7月、浜松市教育委員会調べ)。進学ガイダンスなどによる 情報発信力を強化する 情報提供も、進学率の向上に影響していると考える。 NPO 法人が増えているが、例えば障害者福祉の分野ではサービスを提供するために法人格を取得し 「ぽけっと工房」の在宅就労者は、仕事を通じて技術レベ た団体などもあり、市民社会を創造する価値観を共有できない状況もある。市民が政策に関わる仕組み ルの向上や他の障害者との交流、チームワーク、仕事に対 づくりを行うためには、NPO 自身が積極的に情報公開を行い、市民力を社会的に信頼のあるものとして するプロ意識など、報酬以上のものを得ることができる。 「ぽ 認められるように活動を展開していく必要があると考える。 けっと工房」は普段、情報を得る機会が限定される障害者 現在 N-Pocket では、市民からより幅広い支援を得るために、積極的な情報開示を進め、認定 NPO にとって、自分を振り返り、社会を知るいいチャンスになっ 法人となることを検討している。 ている。 (ヒアリング応対者:代表理事 井ノ上美津恵氏) 個別相談で熱心に話を聞く親子 134 教育関係NPO 事例集 Vol 3 いきる 135 家庭教育支援 、 男女共同参画活動 家庭教育支援 、 男女共同参画活動 特定非営利活動法人 特定非営利活動法人 じ ミューズの夢 ね ん じ ょ 自然生クラブ 所在地…〒300-4211 茨城県つくば市臼井 1623-18 TEL…022-267-9540 FAX…022-267-9540 TEL…029-866-2192 FAX…029-866-2192 URL…http://musenoyume.jp E-Mail…info@musenoyume.jp URL…http://www17.ocn.ne.jp/ jinenjo/ E-Mail…jinenjo@dance.ocn.ne.jp 代表者名…仁科篤子 宮城県仙台市 代表者名…柳瀬幸子 茨城県つくば市 設立年月…1990 年4月 認証年月…2001 年3月 有給スタッフ数…常勤2名、非常勤 20 名 有給スタッフ数…常勤7名、非常勤3名 事業規模(09 年度決算収入)…4,631,088 円 事業規模(09 年度決算収入)…55,230,286 円 (内訳:会費 591,000 円、事業収入 2,977,200 円、 (内訳:自立支援給付費 26,731,961 円、事業収入 22,589,289 円、 助成金 1,006,000 円、その他 56,888 円) 会費・寄付 4,983,160 円、その他 925,876 円) 活動の 目的・趣旨 啓発事業等を行い、皆に生きがいを持って生活していける地域社会の構築に寄与するこ 活動の紹介 ● 音楽と創作アートレッスン「芸術サポート教室」 環境保全型の研究と実践、持続可能な環境生活様式の提案、並びに、知的障害者等の 活動の 目的・趣旨 社会的ハンディキャップの解消、生活の向上、社会参加、ノーマライゼーションの実現、 文化的・芸術的活動による個性・才能の発揮に関する事業を、行うことにより、地域社 会の公益の増進に寄与することを目的とします。 障がい者支援 障がい者支援 とを目的とする。 高齢者支援 高齢者支援 設立年月…2001 年5月 認証年月…2002 年8月 障害者に対して、質の高い芸術サポート運営に関する事業を行い、福祉に係わる研修・ 消費者教育 消費者教育 所在地…〒980-0824 宮城県仙台市青葉区支倉町 2-21 ファインテックビル 4F 活動の紹介 心身になんらかの障がいを持つ子どもを対象とした教室を運営。 ● 知的障害者のためのケアホーム、グループホームの運営 教室には、「グループレッスン音楽&そうさくアート」「個人レッスン音楽」「訪問教室」のプログラムが 知的ハンディキャップのある人たちとスタッフが共同生活をするケアホーム、グループホームを運営して ある。 いる。 ・「グループレッスン音楽&そうさくアート」……うた、リトミック、合奏など、さまざまなプログラムを取 そこでは地域循環農業を目指し、地域の自然循環や環境にやさしい生活を通して、将来も持続していけ り入れながら、みんなで音楽を楽しむ「音楽コース」と、仲間と一緒に絵を描き、造形する「そうさく る生産方法を研究実践している。生ごみの堆肥化や森林保全のための炭焼き、自然エネルギーの研究 アートコース」が選べる。 などを行い、農園の生産物である野菜、米、味噌などは、約 120 軒の野菜会員に宅配している。 ・ 「訪問教室」……施設、院内教室などで定期的に音楽教室を開き、コンサートを開催。また、支援学校・ また、米作り、炭焼き、ホタル観察など一般向けの農業体験講座も企画している。 支援学級では参加型の音楽ワークショップも実施している。その他、施設などの音楽サークル活動のサ ● 表現活動の支援 ポートもしている。 ホーム入居者を中心に太鼓や創作楽器を使って表現する「創作田楽舞い」などのパフォーマンスを行って ● 各種イベント等の実施 いる。海外公演も数多くこなし、ヨーロッパでの公演を契機に、ディファレント・アートを実践する芸術 芸術サポート教室所属生徒による「クリスマス発表会」や、音楽、アートを体験できる、親子参加プロ 団体との交流を深めている。 グラム「オータムミュージックキャンプ」などのイベントを実施している。 アートスペース「田井ミュージアム」を運営、演劇、音楽、美術など様々な表現活動を支援するほか、 芸術祭イベントなどの催しを行っている。 ここに注目 幼児から大学生までの障がいを持つ子どもたちを中心に、 地域の子どもから大人まで総勢 100 人がミュージカルを上 併設されたカフェと菓子工房も運営している。 ここに注目 演。公演に際しては、多くの企業や商店、プロの音楽家の 2009 年度国際交流基金「地球市民賞」を受賞した。海外 協力がなされている。 公演、海外との文化交流を積極的に行っている。 136 教育関係NPO 事例集 Vol 3 いきる 137 特定非営利活動法人 勉強レストランそうなんだ! ! 所在地…〒328-0073 栃木県栃木市平井町 873-3 所在地…〒114-0024 東京都北区西ヶ原 1-25-6 第二古澤ビル TEL…0282-24-9833 FAX…0282-24-9833 TEL…03-5394-6148 FAX…03-5394-6149 URL…http://blog.canpan.info/ktanpopo/ E-Mail…tanpopo@cc9.ne.jp URL…http://www.so-nanda.com E-Mail…office@so-nanda.com 栃木県栃木市 代表者名…福喜多明子 東京都北区 設立年月…2000 年4月 認証年月…2005 年 12 月 有給スタッフ数…常勤2名、非常勤 11 名 有給スタッフ数…常勤0名、非常勤0名 事業規模(09 年度決算収入)…31,914,949 円 事業規模(09 年度決算収入)…2,910,000 円 (内訳:会費 546,500 円、事業収入 29,153,573 円、 (内訳:授業料収入 1,800,000 円、寄付金 510,000 円、助成金 280,000 円、 寄付金 470,920 円、助成金 953,000 円、その他 790,956 円) 正会員会費 160,000 円、その他 160,000 円) 活動の 目的・趣旨 楽しみ、自立・自己実現を目指すと共に、地域の子育て支援と地域の環境整備を通して、 知的な障害を持つ人々及び一般市民を対象として、国語、算数、社会、理科といった学 活動の 目的・趣旨 校教育で取り扱う分野のみならず一生涯にわたって必要とする知識や技能の学びの場を 提供する事業や、地域の中で障害のある人とない人々の交流の場を提供する事業を行う ことで、知的障害者が地域社会の中で自立した生活が送れる豊かな福祉社会と共生社会 障がい者支援 障がい者支援 人と人とが支え合う地域社会づくりに寄与することを目的とする。 高齢者支援 高齢者支援 設立年月…2002 年7月 認証年月…2002 年7月 障害児・者、高齢者、児童などさまざまな人がお互いのハンディにかかわりなく交流し、 消費者教育 消費者教育 蔵の街たんぽぽの会 代表者名…石河不砂 家庭教育支援 、 男女共同参画活動 家庭教育支援 、 男女共同参画活動 特定非営利活動法人 の実現に寄与することを目的とする。 活動の紹介 活動の紹介 ● おもちゃ図書館の運営などの子育て支援 ● 主に知的障害を持つ人々のための生涯学習の場の提供 ボランティアスタッフにより月∼金、毎日子育てサロンを開館。栃木市内の子育て関係の団体とネットワ 小中学生向け教科を学習する講座を中心に、大人向けの様々な講座を実施。定期的、または不定期に ークを作り、情報交換・交流し子育て中の親子を支援。専門家による発達相談を月1回実施。シルバー、 算数、理科、英語、パソコンなどのコースを設定、学習を行っている。学校時代に 勉強しそこなった 大学生との協力による昔遊びの伝承イベント開催。 30 代、40 代の人も受講。また、子どもから大人まで障害のあるなしに拘わらずパソコンを学ぶ個人講 ● 調査・研究、人材育成 座も展開。さらに東京都立王子第二特別支援学校の平成 21 年度「外部の教育資源を活用した特別支 障害児・者、高齢者にやさしいまちづくりの調査・研究やボランティア人材育成講座開催なども行って 援学校を支援するしくみづくりモデル事業」に参加。「土曜講座」と「部活動」でのパソコン教室を延べ 20 いる。 回開催した。平成 22 年度も実施。富士通マイクロソリューションズ ( 株 ) の協力による「初心者向け夏 ● 食育の推進 期集中パソコン講座」も平成 22 年度で 3 回目を迎えた。 家庭での食生活の重要性に気づき、健全な食生活が送れるようにするためのプロジェクトを、県との協 ● 自立支援講座の実施 働事業で実施。座学や調理実習、農業体験の講座を開催したり、映画上映により農業の大切さを伝えた。 知的障害者が自立して生きていくことを支援する公開講座シリーズ。平成 18 年度にスタート、平成 23 講座内容は冊子にまとめ配布を行った。 年 3 月に通算 24 回目開催。これまで取り上げたテーマは、遺言と相続、成年後見、悪徳商法、性と人 ● 障害児・者支援活動 間関係(マナー)、見だしなみなど。また就労している知的障害者自身が自分の仕事について語り、就 地域活動支援センターの運営、日中一時支援事業などを実施している。また就労体験として高齢者施設 労模様をビデオで紹介する「話します自分の仕事のこと」は同講座の目玉。知的障害のある人や家族が の売店やデイサービスの給食・配食の運営にも関わっている。 直面する生活上の現実的な問題に対し、解決への助言を提供している。 ここに注目 ここに注目 高齢者施設を訪問し、障害者と専門家が玩具を用い、高齢 原点は 2000 年 4 月に理事長の自宅で始まった勉強会。10 者の意欲や元気を引き出す玩具療法の取り組みを玩具福祉 年以上の実践から、たとえ知的障害があっても、「どうせでき 学会と行っている。今後は障害者・高齢者が一緒に過ごせ ないと決めつけてはいけない」、「やれば絶対何かが伸びる」 るグループホームなどの居住建設を目指している。また壊れ を実証。 レストラン が名称に入っているのは、何度でも たおもちゃの修理をメーカーの協力により定期的に開催。 来たくなる場にしよう、という思いから。 138 教育関係NPO 事例集 Vol 3 いきる 139 家庭教育支援 、 男女共同参画活動 家庭教育支援 、 男女共同参画活動 特定非営利活動法人 特定非営利活動法人 ユニバーサルイベント協会 こども応援ネットワーク 所在地…〒224-0032 神奈川県横浜市都筑区茅ヶ崎中央 11-5 パスタビル 206 TEL…03-5460-8858 FAX…03-5460-0240 TEL…045-948-4877 FAX…045-948-4878 URL…http://u-event.jp/index.html E-Mail…info@u-event.jp URL…http://www.kodomo-ouen.net/ E-Mail…v.v@kodomo-ouen.net 代表者名…内山早苗 東京都港区 代表者名…佐藤洋子 認証年月…2001 年 10 月 設立年月…2001 年2月 認証年月…2001 年6月 有給スタッフ数…常勤0名、非常勤1名 有給スタッフ数…常勤 12 名、非常勤 30 名 神奈川県横浜市 事業規模(09 年度決算収入)…83,674,336 円 (内訳:会費 8,034,100 円、事業収入75,363,956 円、寄付金 200,000 円、 寄付金収入 1,196,975 円) 雑収入 76,280 円) 活動の 目的・趣旨 会の構築を目指し、地域社会のまちづくりや、少子高齢社会における新たな文化、芸術 活動の紹介 ● すべての人が参加できる「ユニバーサルキャンプ」の実施 子どもたちが障がいのあるなしにとらわれることなく、地域でアタリマエに生活していくこと、 活動の 目的・趣旨 一人一人が自分らしく生きていくことを応援しています。また様々な環境の中で、個人を認 め合い尊重しあえるような社会の実現を図るため、福祉の増進、社会教育の増進、街づく りの増進、子どもの健全育成のための活動支援全般に寄与することを目的としています。 障がい者支援 障がい者支援 またはスポーツの振興に寄与することを目的とする。 高齢者支援 高齢者支援 事業規模(09 年度決算収入)…6,823,742 円 (内訳:会費 634,000 円、事業収入 4,992,767 円、 ユニバーサルイベント事業を通じ、少子高齢社会に対応した新たなコミュニケーション機 消費者教育 消費者教育 所在地…〒108-0075 東京都港区港南 2-12-27 イケダヤ品川ビル 3F( 株 )UD ジャパン内 活動の紹介 2005 年から毎年実施。豊かな自然の中で、キャンプという不便な環境を味わいながら、お互いに対等 ● 障がいのある子どもたちのための遊びの支援 な関係で協力しながらサポートしあうという経験を通して、一人ひとりが尊厳を持つ対等な関係としての アンダンテメイトが直接訪問して、一人ひとりの子どもと向き合いながら、本人や家族の要望にあわせた 自立・自律を目指し、その輪を広げていく活動である。ノーマライゼーションの概念や、現在の社会が 遊びを提案、実施する。また、グループでのスポーツやレクリエーション、夏休みなどには宿泊を伴うイ 直面している課題に関してのレクチャーを行う事前セミナーも実施している。国際ユニヴァーサルデザイ ベントなども企画している。学校生活の支援も行い、修学旅行への付き添いなどの要望にも応えている。 ン協議会などの後援を得ている。 ● 子育て支援事業 ● すべての人が参加する「ユニバーサルスポーツ」の推進 横浜市アートフォーラムあざみ野の「子どもの部屋」の運営を、男女共同参画センター横浜北と協働で 高齢になっても障がいがあっても、大人でも子どもでも、みんなが一緒に参加し、活動できるユニバー 行っている。館内の利用者のための一時保育と親子でいつでも気軽に遊びに来られる ひろば の運営 サルスポーツの普及を進めている。ユニバーサルスポーツ・コーディネーター養成講座を実施し、健康 を通して地域の子育て世代の支援を行っている。また、横浜市の地域子育て支援拠点「都筑区子育て 維持、コミュニケーション、レクリエーションなど人々の特性や要望をコーディネートしながら、人とスポ 支援センター Popola」の運営を横浜市都筑区から受託している。マタニティとその家族、そして就学 ーツをマッチングさせ、地域でいきいきと活動できる人材を養成している。 前の子どもとその養育者が気軽に立ち寄り、自由に過ごせる場所として機能し、情報発信、相談対応、 その他、全国各地で開催される地域スポーツクラブイベントへの参加、各地の団体主催での出前講座、 ネットワークづくり、人材育成を行っている。 市民まつりでのデモンストレーション、専門学校への講師派遣、などを行っている。 その他、福祉教育に関する講師派遣、イベント・講習会の企画・開催、スポーツフェスティバルの実施 などを行っている。 ここに注目 文部科学省「スポーツ振興基本計画」に基づいた 総合型地域スポーツクラブが全国で計画されてい ここに注目 る。同団体が養成しているユニバーサルスポーツ・ 「楽しく」「カッコよく」「かわいく」「しあわせに」をモット コーディネーターは様々な特性のある人たちとともに ーに、どの子も豊かな人生を送ることをサポートしている。 スポーツ活動を行う上で重要な役割を果たしてい 遊びの支援や車いすのホイールデザイン活動など独自の取 る。 り組みを行っている。 140 教育関係NPO 事例集 Vol 3 いきる 141 特定非営利活動法人 地域生活応援団 あくしす 所在地…〒950-0922 新潟県新潟市中央区山二ツ 3-11-12 所在地…〒430-0904 静岡県浜松市中区中沢町 69-16(あっとほーむ内) TEL…025-250-7365 FAX…025-250-7360 TEL…053-474-8834 FAX…053-474-8834 URL…http://www.niigata-autism.jp/ E-Mail…i@niigata-autism.jp URL…http://www.npo-axis.com/ E-Mail…info@npo-axis.com 新潟県新潟市 代表者名…高木紀子 設立年月…1973 年4月 認証年月…2006 年2月 設立年月…2002 年4月 認証年月…2006 年 11 月 有給スタッフ数…常勤2名、非常勤5名 有給スタッフ数…常勤5名、非常勤5名 静岡県浜松市 事業規模(09 年度決算収入)…19,069,847 円 (内訳:会費 257,000 円、事業収入 17,565,890 円、寄付金 196,772 円、 助成金 870,000 円、その他 13,474 円) 雑収入 185 円、補助金 100,000 円、借入金 950,000 円) 自閉症児・者とその家族、関係者及び地域社会に対して、自閉症に関する適切な療育、 正しい知識の啓発、地域生活を支援する事業等を行い、もって自閉症児・者の人権擁護 活動の紹介 障害のある人、高齢者等に対して、地域での自立生活支援に関する事業を行うと共に、 社会に対して、ノーマライゼーションの普及・啓発事業を行い、すべての人々が健やかに 暮らせる地域社会づくりと福祉の増進に寄与することを目的とする。 障がい者支援 障がい者支援 及び教育と福祉の充実に寄与することを目的とする。 活動の 目的・趣旨 高齢者支援 高齢者支援 事業規模(09 年度決算収入)…23,780,625 円 (内訳:会費 819,500 円、事業収入 1,808,651 円、寄付金 20,269,000 円、 活動の 目的・趣旨 消費者教育 消費者教育 にいがた・オーティズム 代表者名…角田千里 家庭教育支援 、 男女共同参画活動 家庭教育支援 、 男女共同参画活動 特定非営利活動法人 活動の紹介 ● 自閉症児の放課後活動の支援、各種教室の開催 障がいのある子どももない子どもも、共に生きることができる地域を目指す居場所「あっとほーむ」を運 学齢期のこどもたちに対して、放課後活動として、音楽教室(個人・グループ)、スイミング教室、サー 営。 キット教室などを実施している。 ● 放課後支援事業 ● 自閉症児・者に対する余暇活動の推進 自宅にこもりがちになる知的障がい児の放課後の居場所を提供。みんなで宿題をやったり、おやつ作り 自閉症児・者とその家族に対して、スイミングや音楽教室、登山、手打ちうどん作りやスキーなどの余 をしたりする。 暇活動を企画立案。参加するボランティアには、作成した手引をもとに障がい児・者への理解を深めて ● 余暇支援事業 もらっている。 休日を家族と過ごすだけではなく、友人や地域の人たちと余暇を楽しむことができるように様々な居場所 ● 講習会、研修会等の実施、啓蒙活動 を提供。 自閉症児・者に関する講習会・研修会、ジョブコーチ研修セミナーなどを、他団体との共催も含め実施 ● 地域ふれあい事業 している。また、自閉症理解のためのキャラクター「逆さバイバイ君」グッズ販売、地域のお祭り等の 地域の方と「共に生きること」を実現するため、バザーなど地域での活動・各種イベントを積極的に展開。 イベントへ出店などにより啓蒙活動を行っている。 ● 療育相談、各種講習会など ● 地域活動支援センター(Ⅲ型)の運営 自立生活に向けた幼少期からの子どもとの関わり方や支援の方法など個別相談に応じている。また、保 自閉症児・者に対する就労支援及び生活支援に関する事業「地域活動支援センター(Ⅲ型)」を開設。 護者対象の交流勉強会やセミナーを開催している。 就労支援及び人材育成(指導者)を中心とした事業所の運営を行っている。 ここに注目 ここに注目 当事者の親を中心に民設民営の居場所「あっとほーむ」を 自閉症児・者への教育・支援の場の提供だけでなく、指導 開設。障がいのある子どもたちの放課後支援を浜松市で最 者の育成や啓蒙活動など、多様な活動を展開している。福 初に始めた団体である。高い専門性を生かし、地域に密着 祉医療機構、キリン福祉財団などの助成事業の実績もある。 した活動を展開している。 142 教育関係NPO 事例集 Vol 3 いきる 143 特定非営利活動法人 まちのエキスパネット 三重ダルク 所在地…〒487-0024 愛知県春日井市大留町 5-29-16 所在地…〒514-0033 三重県津市丸之内 1-16 URL…http://www.0568kasugai.net/ expanet/ 代表者名…治郎丸慶子 愛知県春日井市 設立年月…2006 年 10 月 認証年月…2007 年 10 月 有給スタッフ数…常勤2名、非常勤4名 事業規模(09 年度決算収入)…31,763,945 円 広報誌発行事業 2,001,690 円、管理費 3,097,429 円) URL…http://miedarc.com/ E-Mail…miedarc@zc.ztv.ne.jp 代表者名…南川久美子 設立年月…1999 年3月 認証年月…2006 年2月 有給スタッフ数…常勤3名、非常勤2名 事業規模(09 年度決算収入)…11,604,914 円 (内訳:補助金 7,261,004 円、寄付金 2,636,065 円、 事業収入 1,707,430 円、その他 415 円) 高蔵寺ニュータウン及びその周辺地域に対して、まちづくりと障害福祉に関する事業を行 活動の 目的・趣旨 い、地域で暮らす人の豊かな人材を発掘し、地域のネットワーク作りにその人材を生かし、 まちづくりに係る問題の改善や解決を図り、地域力の向上と障害児者とその家族の豊か 活動の 目的・趣旨 薬物依存症者に身体的・心理的援助を提供することによって、薬物依存症からの回復の手 助けをし、将来自立できるよう、薬物を使わない生き方(回復)のプログラムを提供し、自 尊感情を育て、自己肯定しながら豊かな社会生活を送れるよう支援することを目的とする。 障がい者支援 障がい者支援 な暮らしの増進に寄与することを目的とする。 活動の紹介 三重県津市 高齢者支援 高齢者支援 (内訳:まちづくり支援事業 1,615,954 円、障害児者就労支援事業 25,048,872 円、 TEL…059-222-7510 FAX…059-222-7510 消費者教育 消費者教育 TEL…0568-52-7315 FAX…0568-52-7315 E-Mail…expanet@angel.odn.ne.jp 家庭教育支援 、 男女共同参画活動 家庭教育支援 、 男女共同参画活動 特定非営利活動法人 活動の紹介 ● 子どもに関わる団体のネットワーク「子どもの世界を広げる会」の組織化 ● 勉強会、講師派遣等の啓蒙活動 幼稚園、保育園、学校、児童福祉事業所等々、子どもの育成に関わる機関をゆるやかにつなぎ、情報 薬物依存当事者による体験談、援助専門職への研修会、依存症の理解を深める勉強会などを実施。 の伝達や各機関の連携をスムーズに行うためのネットワークを組織し、勉強会などを開催している。 学校で薬物の危険性を知ってもらう授業を行ったり、病院、行政機関などへの講師派遣も行っている。 ● 発達障がい研修会など 三重刑務所、三重県の嗜癖問題研修会にも講師を派遣している。 発達障がい児者の関係者と家族のための研修会。乳幼児期、就学∼思春期、成人∼高齢期に分けて ● 薬物依存症からの回復を目的としたリハビリセンターの運営 研修をする。また、子育て個別相談、出張相談、講師派遣にも対応している。子育てカウンセラー養 薬物をやめたい願望のある方なら誰でも参加でき、プログラムは1日3回 × 3カ月間を1クールとし 成講座も実施している。 て、グループセラピー(ミーティング・運動等)を行っている。入寮と通所の方法があり相談にも応じて ● 発達に不安のある子どもを療育するデイサービスの運営 いる。 「児童デイサービスこどもパレット」 「こどもパレット高蔵寺」の2カ所のデイサービスを運営。未就園、 ● 重複障がい者の支援 園児、学童、さらに知的・身体の障がいに分け、社会生活に順応するためにゆるやかな療育を行って 東紀州の拠点では、活動ノウハウをもとに地域の人の協力を得ながら、主に重複障がい者(例えば依 いる。未就園・園児は母子通所、学童は子どものみの通所としている。 存症と発達障害など)の共同生活を支援している。具体的には、 ● 情報発信・提供 ミーティングをはじめ、休耕田での農業やみかん農家の手伝いな 活動拠点「古民家和っか」には、暮らしに役立つ情報コーナーを常設し、誰でも閲覧できるようになっ どの地域活動を行っている。 ている。暮らしに役立つ情報を発信する地域情報紙「まちツボニュース」の発行も行っている。 その他、家族のための支援も行っている。 ここに注目 ここに注目 薬物依存症からの回復のための活動だけでなく、依存防止や、周 市、教育委員会、マスコミ各社の後援を得た野外コンサー 囲の理解を深める啓蒙活動を積極的に行っている。刑務所などを ト「高蔵寺フォークジャンボリー」(2010 年)は1万人以上 退所した人のうち福祉的なサービスを必要とする人を対象として、 の来場者を迎えて行われた。まちづくりと子育てをキーワー 保護観察所とともに生活の支援などを行う地域生活定着支援セン ドに、ネットワークづくりなども活発に行っている。 ターにも協力している。 144 教育関係NPO 事例集 Vol 3 いきる 145 家庭教育支援 、 男女共同参画活動 家庭教育支援 、 男女共同参画活動 特定非営利活動法人 特定非営利活動法人 プール・ボランティア かめのこ会 所在地…〒540-0034 大阪府大阪市中央区島町 2-4-3 Villa 島町 902 号 所在地…〒640-8392 和歌山県和歌山市中之島 1280 URL…http://www.pool-npo.or.jp/ E-Mail…pv@pool-npo.or.jp 代表者名…岡崎 寛 大阪府大阪市 設立年月…1999 年5月 認証年月…1999 年 12 月 有給スタッフ数…常勤2名、非常勤0名 事業規模(09 年度決算収入)…20,544,280 円 物品販売 234,230 円、その他 600,930 円) 活動の 目的・趣旨 障害者も健常者も同じようにプールを楽しめる社会の実現を目的とする。 プール・ボランティアは、障害者も高齢者も健常者と同じようにプールを楽しめる社会の実現を目的とし ている。障害者・児、高齢者、病後のプールリハビリをしたい方と一緒にプールに入り、一人ひとりに 合わせた水泳指導をマンツーマン体制で行っている。 活動を始めて 12 年目の昨年は、年間のべ 4,296 名の障害者を、のべ 4,731 名の泳げるボランティアが 水泳指導にあたった。 ● 障がい者支援事業 完全マンツーマンで、一人ひとりの個性に合わせて水泳指導を行う。 ● 高齢者支援事業 高齢者の介護予防や、病後の機能回復のためのプール・リハビリを行う。 ● 障がい者対応研修の普及事業 プールの館長や監視員に対して、障がい者対応に関する知識と技術 を身につけてもらうために、研修を行っている。 ● 障がい者用水着、プール用車椅子の企画開発 重度の身体障がい者のために着脱のしやすい水着や保温性の高い水着、安全にプールサイドを移動で きるプール用車椅子の企画開発をしている。 ●プール・オンブズマン(提言提案活動) 障がい者の視点にたった提案提言活動をしている。 ● マスターズチームの運営 PV チームとして大会に出場し、啓発活動をしている。 E-Mail…kamenoko_noko@yahoo.co.jp 代表者名…亀本靖枝 和歌山県和歌山市 設立年月…2001 年3月 認証年月…2005 年3月 有給スタッフ数…常勤2名、非常勤1名 事業規模(09 年度決算収入)…12,509,404 円 (内訳:会費 18,000 円、事業収入 12,184,342 円、寄付金 187,140 円、 その他 119,922 円) 活動の 目的・趣旨 障害を持つ人々が活き活きと誇りをもって暮らして行くためのトータルケアを目的とする。 また、地域福祉に根ざした活動をもって、誰もが住みやすい地域社会づくりに寄与するこ とを目的とする。 障がい者支援 障がい者支援 活動の紹介 URL…http://www.geocities.jp/kamenoko_noko/ 高齢者支援 高齢者支援 (内訳:会員収入 17,456,935 円、助成金 1,550,000 円、寄付金 702,185 円、 TEL…073-424-5303 FAX…073-424-5303 消費者教育 消費者教育 TEL…06-4794-8299 FAX…06-4794-8298 活動の紹介 障がい児や障がい者に対する、学習・労働・余暇活動の場等の提供を行っている。 ● 認知訓練塾「かめのこ塾」 机上学習と生活習慣の両面から、一人ひとりに適した療育プログラムを組んで、発達の基盤である「見 る力・聞く力・行動をおこす力」を培うための個別療育を実施している。 かめのこ塾で毎週1時間、専任スタッフによる訓練を行う「個別療育」と、かめのこ塾専任スタッフが 出張訓練に出向く「訪問療育」を行っている。 ● 相談対応 障がいの有無に関わらず、子どもの発達に関する相談を受け付けている。 ● チャレンジド・スポーツクラブ「ぱどる」 障がい者の余暇活動として、スポーツをする場を提供している。ボランティアとともに運動することで、 楽しみながら健康な身体をつくる。内容は、ダンスやストレッチ、バドミントン、風船バレー、フリスビー、 縄跳び、野球など多彩で、毎月第2、4土曜日に実施している。 ● 地域活動支援センター「ワークステーションかめのこ」の運営 障がい者が地域で生活していくための様々な支援活動を行っている。 ここに注目 日本は世界でもっとも水泳環境の整った国の一つだが、障 ここに注目 がい者の目線で考えると、まだバリアが存在する。地域住 チャレンジド・スポーツクラブ「ぱどる」は、2007 年度に 民、企業や公営プールと協力し、障がい者がプールを楽し 和歌山県との協働事業として活動を開始した。多くの障がい めるようにハード・ソフト面の改善に力を注ぎ、自治体や企 者がボランティアとともに体を動かし、スポーツを楽しんで 業の障がい者対応研修に講師を無料で派遣している。 いる。 146 教育関係NPO 事例集 Vol 3 いきる 147 家庭教育支援 、 男女共同参画活動 家庭教育支援 、 男女共同参画活動 特定非営利活動法人 特定非営利活動法人 日高わのわ会 所在地…〒743-0009 山口県光市室積松原 17-18 所在地…〒781-2152 高知県高岡郡日高村沖名 3-2 TEL…0833-78-2017 FAX…0833-78-2046 TEL…0889-24-4004 FAX…0889-20-1722 URL…http://www.kvision.ne.jp/ kvn2009901/ E-Mail…nijinokakehashi@kvision.ne.jp URL…http://www.geocities.jp/hidakawanowa/ E-Mail…hidakawanowa@ybb.ne.jp 代表者名…岩佐光恵 山口県光市 代表者名…濱田善久 消費者教育 消費者教育 虹のかけ橋 高知県高岡郡日高村 設立年月…2001 年 11 月 認証年月…2002 年3月 設立年月…2005 年3月 認証年月…2005 年3月 有給スタッフ数…常勤4名、非常勤8名 有給スタッフ数…常勤6名、非常勤 30 名 事業規模(09 年度決算収入)…45,440,699 円 (内訳:事業収入 19,155,468 円、福祉サービス関係 8,395,866 円、寄付金 1,080,842 円、 その他 1,037,661 円) 受託事業 16,287,629 円、補助金 400,000 円、会費収入 120,000 円、その他 894 円) 高齢者支援 高齢者支援 事業規模(09 年度決算収入)…20,772,880 円 (内訳:事業収入 17,840,494 円、寄付金 840,225 円、会費 1,054,500 円、 高齢者、子育て中の父母、子どもたち、障害者(知的・精神・身体障害者、難病)、ボランティ 活動の 目的・趣旨 子供から高齢者までのすべての人々に対して、生活支援等に関する事業を行い、豊かで 充実した社会作りに寄与すること。 活動の 目的・趣旨 アに対して、①喫茶わのわの運営②行政からの受託事業③障害者自立支援法に規定する障 害者支援施設、障害福祉サービス事業、相談支援事業、地域活動支援センターを経営する 障がい者支援 障がい者支援 事業④コミュニティー産業の開発とインフォーマルサービスの提供⑤地域や家庭における子 育て支援とネットワークづくり⑥住民主体のまちづくりを目指した人材育成とネットワークづく り等を行い、住民自ら自分たちの暮らしの中で起こってくる社会的な課題を自分たちで、解 活動の紹介 決していくためのコミュニティー産業を開発、展開し住民の就労の場を提供すると共に、年 ● 障害者自立支援法に基づいた事業の運営 児童デイサービス・生活介護・日中一時支援サービス(多機能型事業所)……おもに「障がいを持つ 子ども達の学童保育的な放課後ケア」を目的とした活動として、平日の放課後や長期休みなどに実施し 齢や障害に関係なく社会参加できるノーマライゼーションの実現を目指すことを目的とする。 活動の紹介 ている。また、18 歳以上の障がい者の日中の生活支援を目的とした活動も実施している。 ● 障害者支援事業 ● 虹のかけ橋独自事業の運営 リハビリのサポート、軽度生活支援、家事手伝いなど、障害者向けの自立に向けたサービスも提供して レスパイト事業・福祉有償運送サービス……上記事業の範囲外で希望されたニーズについては、虹の いる。暮らしの中で起こる問題を解決する方法を見つけ、その方法自体をビジネスにつなげることで就 かけ橋の独自事業として取り組みを行っている。 労の場をつくり、さらに就労の場をもっとふやす活動を柱としている。 新たな取り組みとして、漬物の製造販売を事業承継し開始した。これは、 「学校卒業後の居場所づくり」 就労の場としての喫茶店・配食サービス・特産トマトを使った加工品の製造販売も行っている。 を目的としており、将来的には「障がい者の就労・日中活動の場」のひとつとして位置づけたいと考え ● 子育て支援事業 ている。 放課後子ども教室、親子で遊ぶ「ドラマ塾」、チャイルドルーム (託児・土曜保育・一時預かり)、日中一時支 その他、当事者やスタッフ・保護者が連携し、フリーマーケット出店、衛生美化活動、資源回収、イベ 援事業(障害児)などを行っている。 ント企画などに取り組み、仲間づくりや地域との交流を目指し、計画実施している。 また、小学校総合学習連携事業「はたけクラブ」 で知り合った子どもたちが誰かの役に立ち、自分も楽しめ る活動をめざす「わのわキッズクラブ」を立ち上げた。福祉体験実習、地域の学習、奉仕活動、エコ活動な どを通して子どもたちが楽しみながら夢を実現していくお手伝いも行っている。 ここに注目 ここに注目 「障害者自立支援法」の事業とともに、障がいを持つ 自助・共助・公助の輪で、障がい者に特化せず、住民だれ 子どもの家庭の悩み等に答えるレスパイトサービスも行 もが暮らしやすいまちづくりを目指している。子育て支援事 っている。レスパイト事業は光市補助事業である。また、 業は、日高村の日下小学校・日高中学校・教育委員会・村 当事業所は、保護者で構成される「親の会」の活動が 子育て支援センター・村健康福祉課と連携をして活動して 活発であり、事業展開の一翼を担っている。 いる。 148 教育関係NPO 事例集 Vol 3 いきる 149 特定非営利活動法人 まあるい心ちゃれんじどの応援団 所在地…〒780-0870 高知県高知市本町 3-6-15 クックルー・ステップ 所在地…〒810-0023 福岡県福岡市中央区警固 2-16-6-306 URL…http://blog.livedoor.jp/maaruikokoro/ 高知県高知市 代表者名…吉川清志 設立年月…2003 年 11 月 認証年月…2004 年2月 有給スタッフ数…常勤7名、非常勤0名 事業規模(09 年度決算収入)…38,376,958 円 事業収入 33,197,327 円、その他 40,131 円) URL…http://kukkurustep.moo.jp/ E-Mail…kukkurustep@ly.moo.jp 代表者名…古賀裕子 設立年月…2005 年4月 認証年月…2006 年7月 有給スタッフ数…常勤0名、非常勤 11 名 事業規模(09 年度決算収入)…9,529,452 円 (内訳:会費・入会金 304,000 円、事業助成金 531,107 円、 事業収入 8,380,765 円、寄付金 313,580 円) 障害者が親亡き後も少しでも安心して暮らせる仕組みづくりをめざして、障害児・者とそ 活動の 目的・趣旨 の家族・地域住民(以下「障害児・者等」という)にかかわる相談活動、調査・研究活動、 教育・研修活動、情報提供活動、交流活動、文化・芸術活動、福祉サービス事業所設 福岡県福岡市 高齢者支援 高齢者支援 (内訳:会費収入 112,000 円、寄付金 217,500 円、助成金 4,810,000 円、 TEL…092-739-1530 FAX…092-739-1540 消費者教育 消費者教育 TEL…088-803-9081 FAX…088-803-9091 E-Mail…marui.ouendan@shirt.ocn.ne.jp 家庭教育支援 、 男女共同参画活動 家庭教育支援 、 男女共同参画活動 特定非営利活動法人 「障がい児とその保護者が心身ともに豊かな生活ができるように」という願いのもと、障が 活動の 目的・趣旨 い児とその保護者そして支援者とが協力しあい、情報の発信や交換を行い、交流の場を設け 子たちが楽しめて、保護者も元気と勇気が得られ、そして支援する人たちも社会的成長が図 られて、全ての人々がより充実した幸せな生涯を送れるような活動を行う。また、障がい者の 教育・医療・保健の増進を図り、もって社会福祉に寄与することを目的とする。 側から継続的に情報発信することで、また交流広場の運営やボランティア養成活動を積極的 障がい者支援 障がい者支援 置など、就労・生活・介護への支援に関する事業を行うことにより、障害児・者等の福祉・ に展開することで、社会へ働きかけ、障がい者の問題を社会全体で共有し、それらの解決を 支援者とともに進めていき、全ての子どもたちの潜在能力を十分に開花させるとともに健全に 活動の紹介 伸ばすことが可能な社会を生み出し、全ての人々の自立したくらしを支えることができる地域 障害福祉サービス事業としての自立生活サポートスクールの運営や、ボランティアネットワーク事業とし て、「まなび屋」や広報誌発行などの教育事業を行っている。 ● まなび屋 社会を実現してゆくことを目的とする。 活動の紹介 障害や学習に課題のある人たちが自分のペースで学び、また親が交流するためのスペースを設けてい チャレンジド・kids(障がい児)とその保護者が協力し合い、情報の共有や交流の場を設け、子どもた る。児童・生徒等に向けて、パソコンを使った読み・書きの勉強を指導してきたが、近年、度重なる法 ちが楽しめて、保護者も元気と勇気を得られるような活動をしている。 改正で福祉サービス内容が多様化してきたため児童・生徒の利用者は少なくなり、成人利用者が増加し ● イベントの開催 ている。 元気と勇気を得られるような講演会や交流会、夏休み中のクッキングや工作などの教室、クリスマス会 ● 自立生活サポートスクール などを開催している。 障害のある人たちの自立のために必要なスキルを保護者とともに学んでもらうことを目的に、就労を考え ている高等部の学生と保護者を対象に開講。コミュニケーションや掃除・洗濯・料理スキルに始まり、 性教育・消費者金融・防災など自ら巻き込まれる危険性のある様々な問題について、ロールプレイング など障害児・者に理解できるプログラムを各分野の専門家に構築してもらい、講座や実習を実施した。 現在は、このスクールを発展させ、就労を目指す人々のための福祉サービス事業として実施している。 ここに注目 「まなび屋」事業は、丸紅基金、太陽生命ひまわり厚生 財団、四国労働金庫、高知県職員労働組合ふれあい基金 ●「クックルー通信」による情報提供 チャレンジド・kids を取りまく様々な課題や問題、身近なイベントやお役立ち情報、子どもの成長日記 などを掲載する「クックルー通信」を年4回発行している。 ●「福祉サービス」事業 チャレンジド・kids の食事やお風呂などの介助をする「障がい福祉サービス」や外出の介助「移動支援」、 また公的サービスではまかないきれない支援として「ぴよサポート隊」事業も実施している。 ここに注目 車いすとバギーの雨カバー「ヌレント」をトヨタハートフル プラザ福岡と共同開発し「2010 年ふくおかを元気にする共 助社会づくり活動表彰」NPO・ボランティアと企業の部の協 が助成団体となっている。地域における各分野の専門家と 働部門を受賞。チャレンジド・kids(障がい児)の写真等 障害者を結ぶコーディネート機能も果たしている。 を掲載した『君のポケット』も発行した(2010 年)。 150 教育関係NPO 事例集 Vol 3 いきる 151 家庭教育支援 、 男女共同参画活動 特定非営利活動法人 サイエンス・アクセシビリティ・ネット 所在地…〒814-0001 福岡県福岡市早良区百道浜 3-4-11-103 教育関係 NPO 事例集〈全5巻〉 消費者教育 TEL…092-821-7344 FAX…092-821-7344 URL…http://www.sciaccess.net/jp/index.html E-Mail…office@mail.sciaccess.net 福岡県福岡市 代表者名…鈴木昌和 設立年月…2005 年7月 認証年月…2005 年 12 月 有給スタッフ数…常勤0名、非常勤7名 事業規模(09 年度決算収入)…3,855,308 円 高齢者支援 (内訳:会費収入 70,500 円、事業収入 3,784,508 円、雑収入 300 円 (ただし 5 カ月間)) 視覚等に障害のある人たちのための情報アクセシビリティを考慮した科学情報処理システ 活動の 目的・趣旨 ム開発と普及、開発システムを利用した情報アクセシビリティ支援事業を行い、福祉の増 進、学術・文化・科学技術の振興、情報化社会の発展、社会教育の推進、職業能力の開発、 障がい者支援 雇用機会の拡充に寄与することを目的とする。 活動の紹介 ● 視覚障害者のための学習支援 数学的情報処理の大学間横断的研究組織「InftyProject」の研究成果をもとに、視覚障害を持つ児童・ 生徒・学生や社会人に対して支援システムの開発と、ユーザーサポートや支援サービスなどを行い、視 覚障害者の学習教育支援を行っている。 数学文書編集ソフトウェア、数学文書認識ソフトウェア、数式も含めた音声による読み上げ機能付きエ ディタ、数式を含む文書用の自動点訳ソフト・点字エディタ等を開発するとともに、それらのソフトのユ ーザーサポートや、視覚障害者のための電子化サービス、理系教科や科学技術分野の書籍の点訳等を 行っている。 ● 視覚障害者対象の「科学へジャンプ・サマーキャンプ」「ITリテラシー講習会」開催 教育機関、企業、諸団体の後援、協力を得て、理系分野に関心を持つ視覚障害のある中学生・高校 生を対象とした「科学へジャンプ・サマーキャンプ」の開催。2008 年には東京で、2010 年には熊本・ 阿蘇にて 3 泊 4 日の日程で生徒たちは科学の面白さを体験した。また 2009 年から「ITリテラシー講習 会」も開催している。 ここに注目 理数系教材や科学技術文書などを視覚障害者が利用しやす くするための支援技術の研究や、開発ソフトウェアを利用し た支援事業を行っている。「科学へジャンプ・サマーキャン プ 2010」と「ITリテラシー講習会」は九州先端科学技術 研究所との共催で開催された。 152 教育関係NPO 事例集 掲載団体 一覧 掲載団体 索引
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