平成27年度専門家派遣事例 支援課題:地域資源活用 平成28年1月 目次 都道府県 支援元機関名 企業名 宮城県 みやぎ地域産業支援プラットフォーム/宮城県商工会連合会 株式会社ちゃんこ萩乃井 群馬県 2 こんにゃくを使った新商品開発の事業計画策定を支援 滋賀県商工会等支援ネットワーク/滋賀県商工会連合会 ジェイスタッフ 1 東松島市の特産品、「のりうどん」の販売戦略策定支援 群馬県よろず支援拠点 茂木食品工業株式会社 滋賀県 ページ 支援テーマ 訪日外国人向け日本文化体験型観光宿泊事業立ち上げ支援 3 宮城県 東松島市の特産品、「のりうどん」の販売戦略策定支援 支援体制 企 業 専 門 家 松田 恭子 氏 地域 PF 支援依頼 みやぎ地域産業支援プラットフォーム 構成 機関 宮城県商工会連合会 株式会社ちゃんこ萩乃井 支援 相談 ■業 種 :飲食サービス業 ■資本金: 1,000万円 ■創業(設立年月日):昭和44年 ■従業員:3人 ■住所:宮城県東松島市矢本字河戸29-2 ■企業概要:元力士の社長が作る、本格 ちゃんこ料理店 支援概要 ■支援の経緯 本企業は東松島市の特産品の「のりうどん」の製造販売をしている。麺は生麺で現地に来訪しなければ賞味できな いため、消費者より自宅でも食べられる商品が欲しいという声を受けていた。そこで、持ち帰りの出来る商品を模索し ていた結果、乾麺にて製品化することが出来たが、どこでどのように売るか悩みを抱えていたため、本機関に相談が あった。 ■派遣元機関による経営課題の特定とアプローチ 本企業が開発した乾麺の「のりうどん」は、生麺より保存性があり、特産品としての価値がある商品であるが、生産 コストが大きいことが問題であった。そのため、高価格を補う為の販売チャネルの戦略やパッケージ・販売戦略が必 要であると判断した。そこで、地域資源を活用した商品化について経験があり、商品価値や価格等を踏まえた、販売 戦略について支援実績が豊富な本専門家に依頼した。 ■専門家による具体的な支援内容 生産コストが高いことから、販売初期は大量の製造ロットで大消費地に販売するのではなく、製造ロットを小さくして、 地域での販売を繰り返すことで、地域評価を高めることを販売戦略として策定した。本企業は、小売店のみの販売を 考えていたが、地域での評価を高める為には地元でのイベント販売や旅館、飲食店での販売も必要なことを説明した。 また、パッケージについては高級感を出すために、黒を基調とした和のテイストをコンセプトに作成することをアドバイ スし、商品品質に合う麺つゆセットを訴求することも提案した。 成果 高級感のあるパッケージとなったことと、商品品質に合う麺つゆを 付けることをアピールした結果、販売量が予定の2倍に伸長した。ま た、提案した販売先は勿論のこと、仙台駅構内の店舗など、想定し ていなかった販売箇所からも取引を求められた。 専門家プロフィール ■氏名:松田 恭子 ■保有資格:日本政策金融公庫農業経営 アドバイザー、農林水産省6次産業化プラ ンナー、食農連携コーディネーター(FACO) ■専門分野:その他経営課題、地域支援 活動、新連携、販路拡大、販促支援、農商 工等連携 ■キャッチコピー:地方の農水産品を活用した 商品開発、販売戦略、販路開拓や事業開 発をサポートします! 事業者の声 自分一人では、従前のままの素材を転用するしか思 いつきませんでした。専門家、商工会の支援を受けて 商品の完成度を上げる事が出来ました。当商品以外に も市場が求めていることを検討しながら商品化を進め ていくことが重要であることを理解出来きました。 ■専門家プロフィールURL (プロフィールをご覧いただくにはミラサポへのログインが必要です。) https://specialist.mirasapo.jp/consul/pro/0031000000VIlKTAA1 平成27年度専門家派遣事例 1 群馬県 こんにゃくを使った新商品開発の事業計画策定を支援 支援体制 専 門 家 茂木食品工業株式会社 企 業 小野寺 正博 氏 支援 よろず 地支 域援 P拠 F点 支援依頼 群馬県よろず支援拠点 相談 ■業 種 :製造業 ■従業員:20人 ■資本金:1,200万円 ■創業:昭和35年9月 ■住所:群馬県甘楽郡下仁田町東野牧229-1 ■企業概要:こんにゃく製造卸販売、ギフトセット 観光地みやげ品、業務用食材品等 支援概要 ■支援の経緯 群馬県は、こんにゃく生産量日本一であるが、こんにゃくの消費は減少傾向にあった。そのような状況で本企業は、こ んにゃくを生かし、切り口の違う商品づくりをしていきたいとの思いがあった。しかし、どのような新商品を開発するか、 その新商品の製造体制や販路確保はどうするか等の事業計画を立てることについて知識・経験が不足していた。そこ で、こんにゃくの新商品開発に関する事業計画作成についての相談が当拠点にあった。 ■派遣元機関による経営課題の特定とアプローチ ヒアリングした結果、新商品の必要性、ターゲットの設定、想定する販路、製造体制、導入する設備等について整理を 行い、新商品開発におけるタイムスケジュールを明確にした。また、群馬県の地域産業資源に認定されている「こん にゃく」を活用した商品開発・販路開拓であるため、国の施策である地域産業支援活用事業計画の認定も視野に入れ ることにした。その上で、地域産業資源を活用した事業計画策定に経験豊富な本専門家に依頼し、上記整理事項に対 する検証を行って、事業計画を策定することとなった。 ■専門家による具体的な支援内容 まず、商品開発を予定している「柔らかこんにゃく」について、ネーミング、ターゲット、価格設定などのマーケティング 項目を検討し、事業計画の方向性についてアドバイスした。具体的には、ネーミングは、より柔らかいイメージの「口ど けこんにゃく」とし、ターゲットとしている高齢者層にも安心して食べて貰える効果を狙った。価格設定についても従来の こんにゃく製品と同等レベルの価格帯に抑え、主婦層にも手にとって貰いやすいものとした。次に想定される連携事業 者候補の抽出を行い、商品バリエーションの可能性についても検討させた。そして、開発コストや製造コストを視野に入 れ、想定される販路をベースに5年間の売り上げ計画を策定し、直近決算書を基準に収支計画を策定して目標設定を 行うようアドバイスした。最後に、事業計画の全体的な整合性を確認し、事業計画を策定するようアドバイスした。 成果 新商品開発についてマーケティング視点からのネーミング、ターゲット層、 価格帯等について深堀したものができた。また、5年先を見据えた売上げ や収益も計画することができ、本格的な事業化に向けた地域支援活用事 業の事業計画書が完成した。 専門家プロフィール ■氏名:小野寺 正博 ■保有資格:経営コンサルタント ■専門分野:地域資源活用 ■キャッチコピー:夢をかたちに・・・中小 企業様の“こんなことをやりたい”を具 現化します! 事業者の声 社内で事業計画を策定しているだけでは気づくことができな い視点でのアドバイスにより、実行可能な事業計画を策定で きたと感じている。特に、ターゲット顧客に響くネーミングとし て「口どけこんにゃく」という開発商品をイメージしやすい名前 を考えていただいたことや、新たな販路へのアプローチ方法 を提案いただいたことが大きい。また、群馬県の地域資源で ある「こんにゃく」の普及効果を高めるために、国の施策であ る地域産業資源活用事業に採択いただいたことは有益で、 資金調達面でも余裕ができたことが力強い。 ■専門家プロフィールURL (プロフィールをご覧いただくにはミラサポへのログインが必要です。) https://specialist.mirasapo.jp/consul/pro/0031000000Rxj4QAAR 平成27年度専門家派遣事例 2 滋賀県 訪日外国人向け日本文化体験型観光宿泊事業立ち上げ支援 支援体制 企 業 専 門 家 井上 朋子 氏 支援 地域 PF 支援依頼 滋賀県商工会等支援ネットワーク 構成 機関 滋賀県商工会連合会 相談 ジェイスタッフ ■業 種 : 宿泊業、飲食サービス業 ■従業員: 3 人 ■資本金: -万円 ■創業: 平成15年1月1日 ■住所: 滋賀県東近江市宮川町683-103 ■企業概要:ホテル・料亭等への 配膳サービス請負業 支援概要 ■支援の経緯 本企業が行っている、既存の宴席請負事業は、時期により繁閑が激しく、閑散期でもスタッフに仕事を提供するため 新たな事業の立上げの必要性があった。そこで、代表である坂口氏が、スタッフの方のスキルを活かせる、訪日外国 人観光客を対象にした日本文化の体験型観光宿泊事業の立上げを企画し、宿泊業の許可取得について、当機関へ 相談があった。 ■派遣元機関による経営課題の特定とアプローチ 宿泊業や旅行業として事業を行う上での許可取得等の方法は、保健所等への相談によって解決できる。しかし、経 営上のコストや採算面での諸問題を解決し、事業として軌道に乗せることを考えると、専門家を交えて再検討する必 要があると判断した。 専門家へは許可等と必要な手続き、昨今の外国人観光客の動向から見た当社サービスの検討(価格・内容は適切 か)、インバンド事業に関する最新情報の提供を依頼し、当機関は、小規模事業持続化補助金の申請を利用した広 報やサービスに係るサポート、経営計画策定、これら中長期的に伴走を前提にした支援を実施した。 ■専門家による具体的な支援内容 支援内容は3点。まず、立上げ予定の事業(4サービス)についてのヒアリング、提供する各サービスの概要、制約条 件、費用、運営方法、活用する資源・スキルの確認。二つ目は、提供予定のサービスを実施するために必要な許可等 と必要な手続きの説明。三つ目は訪日旅行者向け新規事業においての注意点、集客のための方策の説明(地域の 市場の動向、価格設定、HP作成の際の注意点、集客の仕組み、宿泊業の売上計算方法、費用の見積目安、商品造 成に関するアドバイスなど)。 成果 相談当初の宿泊業の許可についての疑問点や、必要な手続きについても教えていただき、 現在許可申請準備中。また、新規事業を効率的に立ち上げ、軌道に乗せるために、着手すべ き具体的なプロセス・優先順位が明確になり事業計画を作成することができた。 専門家プロフィール ■氏名: 井上 朋子 ■保有資格:中小企業診断士 ■専門分野:地域資源活用 ■キャッチコピー:観光産業・サー ビス業の成長・発展をお手 伝いするコンサルタント 事業者の声 井上先生には、個人では明確な答えが見つからな かった法的な質問にも回答いただきました。また、商工 会の方にも私が聞いておくべきことを先生に質問して サポートしてくださり、とても勉強になりました。ありがと うございました。 今後ともご指導くださいますよう、よろしくお願いしま す。 ■専門家プロフィールURL (プロフィールをご覧いただくにはミラサポへのログインが必要です。) https://specialist.mirasapo.jp/consul/pro/0031000000UROWTAA5 平成27年度専門家派遣事例 3
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