特定投資家制度の概要

マネックス証券株式会社
特定投資家制度の概要
1.趣旨・目的
「金融商品取引法」により定められた特定投資家制度は、適切な投資者保護と資本市場へ
の資金供給の円滑化を両立させる等の観点から、お客様をその知識・経験・財産の状況に
応じて、『特定投資家』と特定投資家以外の『一般投資家』に区分し、それぞれに異なる
行為規制(「当社側の行為についての規制」をいいます。以下同じです。)を適用するこ
とで、規制内容の柔軟化を図るものです。
2.投資家区分・移行制度
『特定投資家』『一般投資家』の区分は法令上定められており、①適格機関投資家、国、
日本銀行、②上場会社、資本金5億円以上であると見込まれる株式会社、特殊法人・独立
行政法人等の法人のお客様は『特定投資家』として分類され、このうち、②のお客様につ
いては、「選択により一般投資家へ移行可能な特定投資家」として、当社にお申出いただ
き当社の承諾を得ることで『一般投資家』へ移行し、『一般投資家』としての保護を受け
ることができます。
また、③上記①、②以外の法人のお客様および一定の要件を満たす個人のお客様、④上記
①、③以外の個人のお客様は『一般投資家』として分類され、このうち、③のお客様につ
いては、「選択により特定投資家へ移行可能な一般投資家」として、当社にお申出いただ
き当社の承諾を得ることで『特定投資家』へ移行することができます。
なお、『特定投資家』と『一般投資家』の間の移行は、「契約の種類」ごとに行うこと
となっております。
「特定投資家」と「一般投資家」の区分
お客様
(※2)
④ 上記①、③以外の個人のお客様
みなし
区分
常に「特定投資家」に区分されます。
(一般投資家への移行はできません。)
「特定投資家」に区分されますが、お
客様のお申出により、「一般投資家」
への移行が可能です。
「一般投資家」に区分されますが、お
客様のお申出により、「特定投資家」
への移行が可能です。
常に「一般投資家」に区分されます。
(特定投資家への移行はできません。)
【移行の期限日】
一般投資家が特定投資家としてみなされる場合、法定の有効期限が設けられており、
その期限日は、当社承諾日から1年以内に到来する9月末日までとなります。
当社は、金融商品取引業等に関する内閣府令第63条の規定に基づき、一般投資家が特
定投資家とみなされる場合の期限日を、毎年9月末日と定めております。
一般投資家
一般投資家
上記①、②以外の法人のお客様
③ 一定の要件を満たす個人のお客様
移行
特定投資家
特定投資家
国、日本銀行、適格機関投資家
(一定の金融機関など)のお客様
上場会社、資本金5億円以上である
と見込まれる株式会社、特殊法人・
②
独立行政法人等の法人のお客様(※
1)
①
投資家区分
特定投資家に移行されたお客様が期限日以降も特定投資家としての取扱いを希望さ
れる場合は、期限日到来の都度、あらためて更新のお申出が必要となります(法律上、
自動更新はできません。)。
他方、特定投資家が一般投資家とみなされる場合、期限日は設けられておらず、お客
様から復帰申出がない限り、一般投資家として取り扱われます。更新のお申出は必要
ありません。
【復帰申出の制度】
お客様が特定投資家から一般投資家、または一般投資家から特定投資家へ移行された
場合でも、お客様が移行前の投資家区分への復帰をご希望されるときは、いつでもお
客様からの申出により移行前の投資家区分に戻ることができます。
※1:上記の分類②には、詳しくは、特別の法律により特別の設立行為をもって設立される法
人(特殊法人および独立行政法人)、投資者保護基金、預金保険機構、農水産業協同組
合貯金保険機構、保険契約者保護機構、資産流動化法に規定する特定目的会社、上場会
社、資本金5億円以上であると見込まれる株式会社、金融商品取引業者(適格機関投資
家を除く。)、適格機関投資家等特例業務届出者である法人、外国法人が該当すること
とされております。
※2:上記の分類③の個人のお客様は、一定の法定要件に該当することが必要となります。
(1)特定投資家へ移行可能な営業者
出資合計額が3億円以上の任意組合・匿名組合等の運営者である個人(特定投資家移行につ
いて、他の組合員全員から同意を得ている場合のみ)
(2)特定投資家へ移行可能な個人
a.取引の状況その他の事情から合理的に判断して、承諾日における資産の合計額から負債
の合計額を控除した額が3億円以上になると見込まれること
b.取引の状況その他の事情から合理的に判断して、承諾日における投資性のある金融資産
が3億円以上になると見込まれること
c.契約の種類に属する取引を契約してから1年を経過していること
契約の種類
契約の種類
有価証券の取引を内容とする契約
デリバティブ取引を内容とする契約
投資顧問契約
投資一任契約(※)
※当社では現在取り扱っておりません。
取引例
国内株式(現物・信用)取引、外国株式取引、
国内債券取引、外国債券取引、投資信託(国
内・外国)取引など
株価指数先物取引、株価指数オプション取
引、外国為替保証金(FX)取引など
投資助言契約
ラップ口座
3.行為規制の適用について
特定投資家制度により、『一般投資家』のお客様を保護する目的から、以下の行為規制が
金融商品取引業者に適用されています。なお、『特定投資家』のお客様の場合にはこれら
の規制が適用除外となります。
『特定投資家』に適用されない行為規制について
(金融商品取引法第45条各号に掲げる規定)
下記法令は、金融商品取引法の内容を要約・抜粋したものであり、条文そのものではあり
ません。詳細については、金融商品取引法の該当条文等をご参照ください。また、当社で
は投資顧問契約、投資一任契約については取り扱っていないことから記載しておりません
ので、ご了承ください。
<一般的規制>
規制の項目
広告等の規制
(法第 37 条)
取引態様の事前明示義務
(法第 37 条の2)
契約締結前の書面交付
(法第 37 条の3)
契約締結時の書面交付
(法第 37 条の4)
適合性の原則
(法第 40 条第 1 号)
最良執行方針等記載書面
の事前交付義務
( 法 第 40 条 の 2 第 4
項)
顧客の有価証券を担保に
供する行為等の制限
(法第 43 条の 4)
規制の内容
金融商品取引業者等は、広告等について、所定の方法によりリスク
や手数料の額等を明瞭かつ正確に表示しなければならない。また、
利益の見込み等について、著しく事実に相違し、又は著しく人を誤
認させるような表示をしてはならない。
金融商品取引業者等は、お客様から有価証券の売買等の注文を受け
たときは、あらかじめ、自己がその相手方となって取引を成立させ
るのか、又は取次ぎ等により取引を成立させるのか、その別を明ら
かにしなければならない。
金融商品取引業者等は、有価証券等の取引等を行うときは、あらか
じめ、取引の概要、リスク及び手数料等を記載した書面を交付しな
ければならない。
金融商品取引業者等は、有価証券等の取引等が成立したときは、遅
滞なく、取引等の内容を記載した書面を交付しなければならない。
金融商品取引業者等は、有価証券等の取引等について、お客様の知
識、経験、財産の状況及び取引等の目的に照らして不適当と認めら
れる勧誘を行い、投資者保護に欠けることのないようにしなければ
ならない。
金融商品取引業者等は、有価証券等の取引等に関するお客様の注文
について、最良の取引の条件で執行するための方針及び方法を定め、
その注文を受けようとするときは、あらかじめ、その方針及び方法
等を記載した書面を交付しなければならない。
金融商品取引業者等は、お客様から預託を受けた有価証券等を担保
に供する場合又は他人に貸し付ける場合には、お客様から書面によ
る同意を得なければならない。
<金融先物取引契約関連>
規制の項目
保証金の受領に係る書面
の交付(法第 37 条の5)
不招請勧誘の禁止
(法第 38 条第 3 号)
勧誘受諾意思の確認
(法第 38 条第 4 号)
再勧誘の禁止
(法第 38 条第 5 号)
規制の内容
金融商品取引業者等は、取引に関して保証金を受領したときは、直
ちにその旨を記載した書面を交付しなければならない。
金融商品取引業者等は、取引等の勧誘の要請をしていないお客様に
対し、訪問し又は電話をかけて、取引等の勧誘をしてはならない。
金融商品取引業者等は、取引等の勧誘に先立って、お客様に対し、
その勧誘を受ける意思の有無を確認することをしないで勧誘しては
ならない。
金融商品取引業者等は、取引等の勧誘を受けたお客様がその取引等
の締結をしない旨の意思を表示したにもかかわらず、その取引等の
勧誘を継続してはならない。
4.お客様へのお願い(資本金変動時のご連絡のお願い)
現在、資本金5億円以上の株式会社で『特定投資家』に該当するお客様が、将来、減資に
より資本金が5億円未満となった場合には、『一般投資家』として取り扱われることにな
ります。(適格機関投資家、特殊法人、上場会社、金融商品取引業者および適格機関投資
家等特例業務届出者に該当するお客様は除きます。)資本金の変動の際には、当社までご
連絡くださいますようお願い申し上げます。
また、現在、資本金5億円未満の株式会社のお客様が、将来、増資等により資本金が5億
円以上になった場合には、『特定投資家』として取り扱われることになりますので、その
際には、当社までご連絡くださいますようお願い申し上げます。
なお、お客様が取扱期間中に、適格機関投資家となった場合には、『特定投資家』として
取り扱われることになります。当社でも確認いたしておりますが、適格機関投資家となっ
た際には、当社までご連絡くださいますようお願い申し上げます。
以上につきまして、ご不明な点等がございましたら、下記お客様ダイヤルまたはEメール
にてお問合せください。
■お問合せ先 : お客様ダイヤル : 0120-846-365
03-6737-1666(携帯電話・PHS・一部IP電話)
※お手元にログインID、暗証番号をご用意ください。
Eメールアドレス : feedback@monex.co.jp
以 上
(tokugai-3.1)