2013.8.5 VOL.1030 ヒットの真相＆深層 < 第 45 回 > コンビニコーヒーが市場拡大 ●コンビニで楽しむドリップ式コーヒーら、年間販売目標を4 億 5,000 万杯に大きく上方修正しました。コンビニ各社がいわゆる「コンビニコーヒー」の販売に注力しています。コンビニコーヒーは、店頭で注文を受けてか ●背景はファストフード店の100円コーヒー　ら豆をひき、1 杯ずつドリップする本格的なスタイルで提供されるものです。喫茶店並みの品質のコーヒーが 1 杯 100円から買えることもあり、売行きは好調で、6 月に発表された『日盛り上がるコンビニコーヒー市場の背景には、大手ファストフードチェーンが販売したドリップ式コーヒーのヒットがあります。同社は、新たな集客の武器として、2008 年に従来のコー経トレンディ』の 2013 年上半期ヒット商品ランキングにおいヒーを一新。こだわりの豆を使った淹れたてコーヒーを100円で ●昨年から各社が続々参入やお菓子を買う消費者も多かったようです。コンビニコーヒーは、店内に設置された専用カウンターで提供このヒットを見たコンビニ各社が、相次いでコーヒー販売にて 7 位を獲得するほどです。今回は、〈ヒットの真相＆深層〉提供しました。すると、それまで 4 年間の販売数量 6.6 億杯が、改良後の4 年間は10 億杯になりました。コンビニコーヒーが登の一環として、コンビニコーヒーについてみていきます。場する前は、同社で購入したコーヒーを片手にコンビニでパンされることから「カウンターコーヒー」とも呼ばれます。2012 年春乗り出すようになりました。コーヒーは、コンビニにとって比較的頃からコンビニ各社が相次いでこの形態でのコーヒーを販売導入しやく、利益も見込める商品です。また、パンやお菓子などし、従来のコンビニらしからぬ本格的な味わいに、消費者から好の関連商品の販売増加も期待できる上、客足が落ちる14 時～評を得ているようです。 17時でもコーヒーの販売数は落ちないといわれています。先行してコンビニコーヒーを展開したのは、業界全体で売上 4 位の企業。4 年程前から取扱店を増やし、カートリッジ式のオリ ●さらに広がるコンビニ「カフェ」ジナルコーヒーを販売しています。これは代金支払後、お好みの業界 1 位の本格参入を機に一気に広まった感のあるコンビコーヒーが入ったカートリッジとカップを受け取り、店内のセルフニコーヒーですが、価格や味、提供形態などは各社で異なり、そコーヒーマシンにセットし、淹れたてのコーヒーを楽しむスタイルれぞれに工夫して差別化を図っているようです。をとっています。たとえば、提供形態を見ても、あるコンビニではレジでコーこれを追う形で業界 2 位の企業が、「カフェ」を強調する戦略ヒー用カップを購入し、コーヒーマシンにセットし購入者が直接で参入。茶色で統一したカウンターを設置するなどして、高級生ドリップするセルフ式ですが、別のコンビニでは注文を受け、店豆から厳選したコーヒーをスタッフが淹れ、 1 杯180円で提供し舗スタッフがドリップするオーダー式を採用しています。ています。また、コーヒーと一緒に買いたくなる “カフェ” らしいドーナツや 2013 年、最後に参入した業界トップの企業も、やはりカフェをデザートなど、関連商品の開発にも各社、余念がないようです。銘打ってこだわりの挽きたて・淹れたてコーヒーを1 杯 100円コンビニ1店舗で1日に何十個も売れる商品が少なくなってから提供しています。同社では初年度の年間販売目標 3 億杯（1 いる中、コンビニコーヒーは缶コーヒーを飲まない女性客の獲日1店舗あたり60 杯）を見込んでいましたが、2013 年 5 月時点得や、たばこに代わり、継続的なニーズが見込める商品として、で目標の約 4 割（1日1 店舗あたり83 杯）を達成していることか大いなる期待を背負っています。 1 .「TMCネットセミナー」のご案内 ◆インターネットに接続できるパソコンがあれば 24 時間いつでも、見たい時に、好きなだけ、受講可能 ◆今月のお薦めセミナーは、会社が次の一歩を踏み出すために！〈アイオー総合研究所所長今成淳一氏〉 ◆サービスのご利用は弊社ホームページ（http://www.tomin-tmc.co.jp/）から →「 TMC ネットセミナー」 2. 8月の法律・税務相談お休みのお知らせ ◆平成 25 年 8 月12 日（月）の税務相談（税理士）、また 8 月13 日（火）および 30 日（金）の法律相談（弁護士）は、各事務所夏季休暇のため相談室をお休みとさせていただきます。