板要素 2 部材設計の概要 建築構造学:S造 板要素 チョウ ケイヨウ 張 景耀 I、部材設計 断面力 軸力 構造物 引張 トラス材 トラス 圧縮 ブレース ラーメン 曲げモーメント 柱 せん断力 梁 E il zhang@sda.nagoya-cu.ac.jp Email: h @ d j URL: zhang.AIStructure.net 名古屋市立大学 芸術工学部 2012年10月10日(水)3回目 局部座屈 軸力による垂直応力 曲げモーメントによる N Ae M M ymax I Z 複合 N M Ae Z 幅厚比・径厚比 幅厚比・径厚比 曲げ・圧縮を受ける部材 部材として座屈(横座屈,オイラー座屈)する 幅に比べて厚さが薄い方が座屈しやすい 構造部材(柱や梁)は板要素で構成 板要素:b/t 幅厚比 それ以外に板要素が座屈する場合 円形鋼管:D/t 径厚比 局部座屈(local buckling),板座屈と呼ばれる 最大耐力は降伏強さとなる幅厚比(径厚比)を限界幅厚比( 限界径厚比)と呼ぶ H型鋼の 局部座屈 角型鋼管の 局部座屈 ダウンロード: http://zhang.aistructure.net/lectures/steelstructure/ 1 板要素 限界幅厚比(短柱による) 平板の座屈 平板の座屈荷重・座屈応力 許容応力度設計では 許容応力度設計では、 板要素の局部座屈に 対して、許容耐力の計 算の代わりに、降伏す るまで局部座屈崩壊し ないように幅厚比や径 厚比をそれぞれ限界幅 厚比や限界径厚比以 下となる制限を設ける。 4辺単純支持されているa×bの長方形平板が材軸方 向にのみ圧縮力(Nx=‐N)を受ける N)を受ける 塑性変形能力を発揮 限界幅厚比 降伏する前に崩壊 平板の座屈荷重 平板の座屈 平板の座屈荷重 mb a N cr D b a mb 2 D Et 3 12 1 2 2 (m 1, 2,・・・) • Dは板の曲げ剛性 は板の曲げ剛性 • E,,t はヤング係数,ポアソン比,板厚 幅bが長さaに比べて十分に長いと仮定すると, mb a a mb が4に近づく,したがって N cr 4 D b 2 ダウンロード: http://zhang.aistructure.net/lectures/steelstructure/ 2 2 板要素 平板の座屈応力度 平板の座屈:支持条件の影響 支持条件と板座屈係数 • 他の支持条件の場合も含めて,一般的に座屈応力度は以 平板 平板の座屈荷重・座屈応力 座屈荷重 座屈応力 下の式で表現できる • 座屈応力度は, cr N cr Et 3 2 4 2 2E 4D 2 2 4 t b t b t 12 1 2 12 1 2 1 b / t • 座屈応力度は幅厚比の2乗に反比例する 平板の座屈:補剛 cr k 2E 1 2 12 1 2 b / t 2 • kは板座屈係数と呼ばれ,支持条件によって異なる て支持条件が異なる • 部材を構成する板要素によ 部材を構成する板要素によって支持条件が異なる 円筒の局部座屈 円筒の局部座屈応力度 cr ダウンロード: http://zhang.aistructure.net/lectures/steelstructure/ E 3 1 2 1 a/t a: 半径 t: 厚み 3 板要素 制限幅厚比、径厚比 座屈後の挙動 有効幅 • 幅厚比の大きい板 → 局部座屈荷重が小 • 降伏応力より低い応力で座屈 • 縁の部分ではさらに大きな応力に耐えることができる • 座屈後耐力(post‐buckling strength) 座屈後の挙動:有効幅 有効幅 • 構造設計においては,座屈後耐力を用いる場合もある • 有効幅という概念を用いる 板要素の設計と幅厚比 幅厚比の制限 • 許容応力度設計 板要素が降伏するまでは局部座屈が起こらないように幅 厚比に制限を設けている または,幅厚比に対して許容応力を定めている cr C12 k 2E 1 y 2 2 12 1 b / t b 2E C1 k t 12 1 2 ダウンロード: http://zhang.aistructure.net/lectures/steelstructure/ 1 y 4 板要素 板要素の設計と幅厚比 板要素の設計と幅厚比 幅厚比制限 限界幅厚比を満たせない場合 • 幅厚比制限を満たす範囲のみを有効幅として断面の性能 を算定する ダウンロード: http://zhang.aistructure.net/lectures/steelstructure/ • 降伏応力以上を考慮した終局強度設計 • 塑性変形能力が必要な場合,限界幅厚比よりもさらに幅厚比 塑性変形能力が必要な場合 限界幅厚比よりもさらに幅厚比 を小さくしておく必要がある. 5
© Copyright 2024 Paperzz