発行 地域福祉にゅーすをつくる会 発行日 H19年1月10日 第5号 しおじりの地域福祉を知り、活動の輪を広げる新聞です 新春号 お正月の風物詩「三九郎」とは? ーハイライトー お正月特集 ★三九郎とは?★ 地域福祉レポート ★地域福祉推進ひろば★ ~各部会の活動報告~ 地域福祉かつどう探検隊 高出三区 ★ご近所支え合いマップ 「雪かきマップ」編★ みなさん、子どものときのお正月の行事といえば、どんなこと が思い出されますか? 小正月の頃に、各家庭から松飾りやだるまなどを集めて回り、 組んだ櫓に取り付けて燃やし、その火で餅やさつま芋、繭玉など を焼いて食べる「三九郎」に参加した覚えがあるのではないで しょうか。 諏訪地方の人との会話のなかで、何気なくこの「三九郎」の話 をしたところ、「三九郎って誰?」と言われ、話が通じないこと がありました。聞けば、同じような行事は行われているものの、 「どんど焼き」と呼んでいたそうです。 全国各地で名前や形を変えて行われ、区、PTA、消防団と、 まさに地域が一体となって行うこの行事を、お正月の話題として 取り上げることにしました。 脳 『左義長(さぎちょう)』という聞き慣れな これが民 間に伝わっ て、日本全 国で、おん べ焼き、さ いと焼き、 とんど焼 き、どんど 三九郎の火で繭玉を焼いて食べると 焼きなど、 病気にならないとか。寒さで頬を赤く さまざまな しながらも無邪気な笑顔が絶えない子 供たちの姿がとても印象的でした。 呼び名で呼 ばれるようになったそうです。 三九郎と呼ぶのは松本地方だけで、道祖 神の祭りをする神主福間三九郎大夫の名を とったと言われています。 この伝統行事は、地域の大人から子供ま でが一体となって行うもので、過去から連 綿と受け継がれています。 まさに地域のつながりの象徴と言えるの ではないでしょうか。 い名前が、櫓を組んで注連飾りなどを焼く、 お正月を締めくくる行事の総称で、平安時代 の宮中行事に端を発しているそうです。 小正月の平安時代の宮中では、清涼殿の東 庭で青竹を束ねて立てて、毬杖(ぎっちょ う)と呼ばれる杖三本を結び、その上に扇子 や短冊などを 添え、陰陽師 が謡いはやし ながらこれを 焼いて年の吉 凶などを占っ たそうで、毬 杖三本を結ぶ 以前は15日に行うのが通例でした ことから三毬 が、最近では学校の休みに合わせ、7 杖(さぎちょ 日前後に行うことが多くなりました。 この写真は、8日に行われた大門四 う)と呼ばれ 番町の三九郎で、達磨たちに感謝する たとのことで かの如く、赤い炎が凍てつく真冬の空 を焦がしていました。 す。 1 地域福祉推進ひろば ~それぞれの部会の取り組みを特集しました~ ☆障害者部会☆ ○ 障害者施設視察 【11月17日】 障害者部会では、松本市の4つの障害者施設を視察しました。 まず最初の訪問先は、共同作業所「夢トライ工房」です。ここは、名刺、看板、 ポスター、冊子などを製作するDTP工房で、かなり高品質な製品を作り上げてお り、松本駅前で店舗を開設するなどの意欲的な姿勢が印象的でした。 熱心に聞き入る会員 次に訪れたのは、授産施設「共立学舎」です。廃油を使った石鹸づくりなどのリ サイクル事業のほか、陶芸品や日用雑貨などの製作や、椎茸の栽培、フランス鴨の 飼育の新規試みなど、様々な活動を展開していました。 つぶらな瞳の鴨です 次は、軽食喫茶のお店を営む共同作業所「むくの木」で昼食で す。丁寧に作り上げられるトーストや飲み物などをおいしくいただきました。 併設されているグループホームの「ハートライン」の充実した設備にも驚きました。 落ち着く店内です 最後に訪れたのは、授産施設「コムハウス」です。お菓子や日用品など、様々な製 品が生まれていました。また、宮崎駿作品で知られる三鷹の森ジブリ美術館内のカ フェ「麦わらぼうし」で使っているストロー(ちゃんと麦わらで作っています。)の 宮崎駿さんからの 製作も請け負っているそうです。 お礼状です クッキー作りの様子をいきいきと語ってくれる女の子の表情がとても素敵でした。 ☆子育て部会☆ ○ 子育て講演会 子育て部会では、平成17年度に「子育て応援ブック」を完成させ、その完成記念として、7月3日に 育児漫画家の高野優先生を招いて講演会を開催しました。 高野先生は、全国からいわゆる「追っかけ」のファンが集まるほどの人気作家で、その講演はもちろん 大盛況でした。 また、11月26日には、“「子育て支援が親をダメにする」なんて言わせない”と題し、子育て支援 センターの協力のもと、恵泉女学園大学・大学院教授で、東京都港区の子 育てひろば「あい・ぽーと」施設長の大日向雅美先生の講演会を開催しま した。 1970年代初頭に発生したコインロッカーベビー事件をきっかけに、 育児に悩む母親たちへの全国調査を開始したことにより、そこで聞いた母 親たちの様々な苦悩と、母親たちを批判する世論(従来の母性観)との食 い違いが浮かび上がったそうです。また、国・行政などの少子化対策は、 11月26日の講演会の様子で 必ずしも子育て支援と直結してはいないなど、様々な観点からのお話しを す。実体験に基づいた講話は、 伺うことができ、とても有意義な講演でした。 聴衆の心を捉えていました 2 しかし、もっと重要 な前頭葉の鍛え方は運 動で、お勧めは、“イ ンターバル速歩“だそ うです。 手作業やものづくり など、例えばそば打ち 諏訪東京理科大学教授の篠原 やプラモデル作り、料理 菊紀先生を招いての講演会で のように、手を使い、次 は、先生の巧みな話術に翻弄さ れ笑わされっぱなしでした。 のステップを思い受かべ る作業も前頭葉の賦活化に効果的とのことです。 あとは「会話」も大事で、特に笑いを伴うもの は影響力が大きいらしいですよ。 そして、最終的には次の結論となりました。 ☆健康部会☆ ○ 健康づくり講演会 【9月2日】 ~脳が若返る脳トレーニング~ 脳のなかでも前頭葉は、進化史上最後に発達した 部位で、人らしさに深く関わっていますが、20歳 位をピークにその働きは鈍っていくそうです。しか し、トレーニングによって前頭葉を賦活化させ、鍛 えることができるとのことでした。そこで、自分の 脳の状態を知るため、いくつかのテストを試みまし たが、これがなかなか曲者で、どうにも頭が言うこ とを聞いてくれません。 「脳のメモ帳」を使うことが脳トレの基本で、刺 激を与えることが大事なようです。 ○ ウォーキングマップ 結論「その辺を歩いて笑ってろ」 ~楽しみながら健康づくり!~ 市民の健康増進のためのウォーキングマップを作りました。 マップづくりの中で、風景を楽しみながら自分の住んでい るまちを探索することも、健康づくりに繋がることを感じま した。 みんなで作ると情報満載 できあがったマップは11月3日に行われた「あったか家族 「歩くといつもと違う ふれあい祭り」の中で発表されました。 発見がいっぱい!」 ☆高齢者部会☆ ○ 介護予防講演会【12月14日】 『認知症?うつ病?ってどんな病気???』 『それって予防できるの!?』 この講演会を開催するにあたり、事前の打ち合わせ、会場準備、受付など を部会のメンバー総出で運営にあたりました。 事前の呼びかけを十分に行ったため、大勢の方に来て頂くことができまし た。随所に御自分の体験談や、日々の生活の風景を例に挙げ、時には笑いも 交えた講演となり、参加された方にとって為になる講演となったようです。 今回は高齢者部会の活動を多くの人に知ってもら い、活動にも参加してほしいという気持ちから、講 演会のアンケートの中に高齢者部会の活動内容をお 知らせし、参加の申込みができるようにしました。 精神科医 篠﨑 孝氏によ る講演は日常生活に役立 つ情報がいっぱいでした 今回の講演のように1つひとつ形に表していくことにより、部会の目標も 定まっていくことと、次へのステップとなることを実感できた機会でした。 参加者はなんと400人 3 地域福祉かつどう探検隊 ご近所支え合いマップ「雪かきマップ」編 ~ご近所パワーで解決を!~(高出三区) 高出三区では今年度から「ご近所支え合いマップ」づくりに取り組んでいます。その中 で、区民のみなさんに「日常で困っていること」「ご近所の方の手助けをできること」につ いて確認したところ、「雪かき」と答えた方が多かったそうです。そこで、ご近所で助け合 うための「雪かきマップ」づくりが行われました。そこへ直撃取材してきました。 除雪マップはこうして作られています!! 図や写真の説明を記入します。 三区の地図に「困っている 方」「手伝える方」を色を分 けて印を付けていきます。 困っている方中心の個別の マップをつくり、誰がどのお 宅を訪問するか決めます。 この取り組みをご近所で共 有し、時間や範囲などの約束 事を決めて、完成! 年末にマップづくりが行われましたが、そこへ年明けに雪が降りました。そこで、雪かき の状況を検証する会議が開催されました。 地図を広げ皆で取り組むことで、「雪かきを頼んどいたから、良かったわぁ」とか「前か らできていたところもあったんだね」、「マップに○○の情報も載せた方がいいね」など、 とてもにぎやかに意見交換され、様々な情報を出し合うことが出来たようです。 何か課題に取り組むとき、このように地図を囲むことにより、普段 気がつかないことに目が行ったり、参加者同士のコミュニケーション も図れることが伺えました。 この取り組みを元に様々なマップが色々な地域で、そして繰り返し 行われることが地域福祉を高める上で、とても大切なことと感じまし た。 =今までの記事がご覧になれます!= ○塩尻市HP (http://www.city.shiojiri.nagano.jp) 「このお宅は必要だね」 「それだったら○○さんに やってもらおう」 ★☆お問い合わせ先☆★ ー地域福祉にゅーすをつくる会事務局ー 塩尻市社会福祉協議会 地域福祉・ボランティア係 ↓ ○目的別でさがす (地域福祉 ) 〒399-0786 塩尻市大門6-4-6 電話 (0263)52ー2795 ファクス (0263)53-5029 Eメールアドレス shakyou@po.shiojiri.ne.jp ↓ ○地域福祉にゅーす (第1号~) 塩尻市役所 福祉課地域福祉係 〒399-0786 塩尻市大門7-3-3 電話 (0263)52-0280内線2112 ファクス (0263)52-7732 Eメールアドレス fukushi@po.city.shiojiri.nagano.jp 4
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