座間市いっせい防災行動訓練 安全行動ハンドブック

座間市いっせい防災行動訓練
-ShakeOut(シェイクアウト)
in
ZAMA-
安全行動ハンドブック
座 間 市 市 民 部 安 全 防 災 課
ざま災害ボランティアネットワーク
この訓練は、
その日、その時刻に市内にいる人々が、
「その時いる場所」で実際に地震が起きたと
きに、どう対処し、どう行動するかを、いっせいに実施する訓練です。
基本行動として、いっせいに約1分間、自分自身の身を守るための安全行動「まず低
く、頭を守り、動かない」をします。(図1参照)
図1
基本行動(図1)で身の安全が確認できたら、次にとるべき行動をプラスワンとして
考えてみてください。その中で、できる範囲での訓練を実施してください。
また、同じ日時に安全行動をとるだけの訓練が、シェイクアウトではありません。
事前登録⇒事前学習⇒訓練開始⇒ふりかえり
の4つの段階を踏まえた訓練の総称です。
シェイクアウト訓練は、
・
・
・
・
同じ日時にいっせいに行うことで一体感を感じる。
指定された会場に行く必要がない。自分がいる場所でできる。
短時間で最善の効果が期待できる。
天候に左右されない(雨天でも出来る)。
また、企業・学校・医療機関・福祉施設などでは
・
それぞれの状況に合わせて実施することができる。
といった特徴を持っています。
なぜ、シェイクアウトに参加するべきなのか?
地震が発生した時に、あなたはどこで何をしているかわかりません。
その時どのように行動するかによって、その後の人生を大きく左右するかもしれません。
何よりも大切なことは、自分自身の身体を守ることです。
『生き残らなければ、何も始まらない』 ということを
そして、
市民の皆さんに自覚していただき、行動に結びつけ、地震の際の安全確保行動「まず低く、
頭を守り、動かない」(図1)の必要性を理解し、身につける機会です。
なぜ、「まず低く、頭を守り、動かない」なのか?
地震発生時、激しい揺れに襲われるまで、または何かが落下してくるまで、緊急地震速報
が鳴ったとしても、自分の身を守るためには数秒の猶予しかないかもしれません。
いざという時にすばやく反応するためには、日ごろから頻繁に練習を積んでおくことが必
要不可欠なのです。
地震の揺れ自体でケガをすることはめったにありません。死傷例の大半は、家屋の倒壊や
家具転倒、ガラス破片や落下物が原因です。
家、職場、学校などの屋内で、どこが安全な場所なのかを確認しましょう。そうすれば、
いざ地震が発生した時に、素早く安全な場所へ移動できるようになります。
なぜ、事前参加登録が必要なのか?
シェイクアウトは、自発的な参加を大切にしています。また、どなたでも参加できるように
訓練自体は、大変わかりやすくなっています。
事前参加登録にすることで、例え訓練当日に安全行動(図1)をとることができなくなって
しまったとしても、「訓練に参加したい」「防災・減災対策に取り組みたい」「安全行動はで
きなくても、意識だけは持ち続けたい」という意思は、誰もが示すことができます。
また、登録者数をホームページ等で公表し、市民の皆さんから見える形で運営することで、
訓練全体を盛り上げていきたいという考えもあります。
シェイクアウトへの事前参加登録により、ご登録者またはご登録団体は、史上最大の
防災訓練参加人数に加算されます。
そして何よりも、自らの身は自ら守るという『自助力』が身に付き、それが家族、友
人、地域、職場、そして座間市全体の防災・減災力の向上へと結びつくのです。
地震から身を守る安全行動等を、主な生活場面ごとに紹介します。
~
自宅にいた場合
~
≪想定される被害≫

家屋そのものが倒壊してしまう。

固定や防止対策がされていない、家具・家電・ガラス類等の家財は、予想もしない形
で『うごく、たおれる、とぶ、おちる、われる』。
≪とるべき行動≫

安全行動(図1)が基本。その他、備えている防災グッズや、居間(リビング)等で
は座布団・クッション、寝室では寝具、お風呂では浴槽のふた、台所では身近なもの
等を活用し、頭や身体を守る。

避難するための出入口を確保する。
(屋外は落下物などの安全確認が難しいことから、
慌てて屋外に飛び出さないようにする。)

台所等では無理をして火を消そうとすると、やけどをすることがある。まずは火から
離れ、始末は揺れが止まるまで待つ。
≪プラスワン訓練の一例≫

自宅敷地内の安全点検

いっとき集合場所への避難

家族や近所間での安否確認

ラジオ等での情報収集
≪日ごろからの減災・備え≫

耐震化

家具等の転倒・落下防止

ガラス類の飛散防止

防災グッズや食料等の備蓄

家族間での情報共有

近所・地域のつきあい(顔の見える関係)
※
被害を最小限に抑えるためには、日ごろからの減災行動が大切である。
~
学校(教室・体育館・校庭)にいた場合
~
≪想定される被害≫

【共通】窓ガラスが割れて散乱する。天井や照明、時計、スピーカー等が落下する。

【共通】がけ崩れ等の可能性がある。

【教室】テレビ及びラック、その他固定されていない備品や背の高い備品が移動・転
倒・落下する。

【教室】実験室や調理室など特別教室では2次災害の可能性がある。

【体育館】体育器具等が移動・転倒・落下する。

【校庭】看板やフェンス等が倒れる。電線落下、電柱転倒。
≪とるべき行動≫

【教室】安全行動(図1)が基本。人数分の机がなく潜りきれないときは、身近なも
のを使い、頭や身体を守る行動をとる。

【体育館】潜る場所がないため、身近なものや手・腕等で頭や身体を守る工夫をして、
基本的には中央部に集まる。

【教室・体育館】耐震化工事が終わっていて、建物が倒壊する危険性は低いと想定さ
れるので、慌てて外へ逃げる行動はしない。

【校庭】校舎や危険箇所から離れ、頭を抱えてしゃがみ込む。
≪プラスワン訓練の一例≫

安否確認(点呼)

避難訓練

児童・生徒引渡訓練

無線機等通信訓練
≪日ごろからの減災・備え≫

学校敷地内及び周辺の安全確認

危険箇所の明示

防災教育の実践
~
職場(オフィス・工場)にいた場合
~
≪想定される被害≫

【共通】固定や防止対策がされていないオフィス用品や機械・器機類が予想もしない
形で『うごく、たおれる、とぶ、おちる、われる』。

【オフィス】高層ビルの場合は、長周期地震動を受け被害が拡大するほか、上層階の
場合はライフラインがストップすると上層難民となる可能性がある。

【工場】機械設備等の緊急停止によりトラブルが発生する。
≪とるべき行動≫

安全行動(図1)が基本。机やテーブルがない場合は、身近なものを活用し頭や身体
を守る。

自身の身の安全とともに、来客者等の安全確保。
≪プラスワン訓練の一例≫

避難訓練

オフィス内の安全点検

備蓄物資の確認

業務継続計画遂行訓練
≪日ごろからの減災・備え≫

オフィス用品や機器類の転倒・落下防止

備蓄物資の充実

業務継続計画の作成・見直し

重要機械類等の緊急時対処方法の確認
~
店舗などで買い物をしていた場合
~
≪想定される被害≫

商品陳列棚の転倒及び商品が落下する。

ショーケース破損に伴うガラス飛散の可能性がある。

ガラス製品や瀬戸物など凶器となる商品が落下・飛散する。

天井や照明が落下する。

エレベーター停止による閉じ込めや、来客者がパニック状態になることによりケガを
しやすい状況となる。
≪とるべき行動≫

エレベーターホールや休憩所など、比較的商品が少ない場所や柱付近に身を寄せ、カ
バン等の身近なもので頭や身体を守る。

パニック状態とならずに、誘導員の指示に従い、
落ち着いて行動する。
≪プラスワン訓練の一例≫

非常口の確認

火災を想定して、広域避難場所の確認

家族間等での安否確認

帰宅方法・経路の確認
≪日ごろからの減災・備え≫

店舗内では危険箇所の把握、非常口確認

防災・減災対策が乏しい店舗の利用は控える。
~
屋外(住宅地・オフィス街・商店街など)で活動をしていた場合
~
≪想定される被害≫

ブロック塀、外壁、看板、広告塔、アンテナ、屋根、エアコン室外機、樹木、ガーデ
ニング用プランターなど様々なものが、倒壊、転倒、落下し凶器となる可能性がある。

電柱が転倒する、電線が垂れ下がる。

運転制御不能になった自動車が歩道に侵入する。

道路の陥没や路肩が崩壊する。

液状化による、土砂・汚水の噴出、路盤の脆弱化。

落下物や倒壊家屋により、歩行往来も困難となる。
≪とるべき行動≫

カバン等の身近なもので頭や身体を守る。

危険が想定される場所から離れる。
≪プラスワン訓練の一例≫

火災を想定して、広域避難場所の確認

帰宅方法・経路の確認
≪日ごろからの減災・備え≫

地域を知る(危険個所の把握等)。
~
運転中の場合
~
≪想定される被害≫

屋外で活動していた場合に準ずる。
≪とるべき行動≫

周りに何もない場所に停車し、シートベルトを締めて、揺れが止まるまで停止する。

走行している状況によっては、無理な判断をしない。
≪プラスワン訓練の一例≫

ラジオをつけて情報収集する。

道路状況の確認

帰宅方法・経路の確認
≪日ごろからの減災・備え≫

マナーを守り、安全運転を心がける。
これらは、一般的な日常の場面で考えられることです。過去の地震被害を見ると、「本
震」での被害のほか、その後に必ず襲ってくる「余震」で、より大きな被害が出ている
例もあります。
座間市で特に注意することは、「家屋倒壊などにより避難路がなくなること」「火災が
発生し初期消火への取り組みが不十分だと延焼し火災による被害が広がること」です。
ここで紹介した項目を参考にし、地震発生時を想像(イメージ)し、あなた自身の身
の安全確保について、それぞれの生活場面ごとに考え、常日頃から備えてください。
頭に中にある「防災・減災知識」は、訓練などで具体的に行動し、実践しないと「知
識」で終わってしまい、いざという時に行動に移せません。
座間市とざま災害ボランティアネットワークでは、『座間市いっせい防災行動訓練
(ShakeOut(シェイクアウト)in ZAMA)』を通じて、市民の皆さんと一緒に実践するこ
とができると考えています。
「いっせい防災行動訓練」 ShakeOut(シェイクアウト) とは
ShakeOut は、アメリカ西部の南カリフォルニアのサンアンドレアス断層による地震被害の科
学的な推定結果を広く社会に周知するために、ロサンゼルスを中心として2008年に始まっ
た新しい形の地震防災訓練です。毎年10月の第3木曜日に実施されています。
この訓練の特徴は、(1)統一した地震シナリオにもとづき、(2)訓練日時を指定し、
(3)「DROP」⇒「COVER」⇒「HOLD ON」という「身の安全を守る」ための短時間の統一行動
へのいっせい参加を住民によびかけていることにあります。
このよびかけに応え、2008年の第1回訓練には学校等を中心に570万人が参加しまし
た。
その後、訓練は参加者の口コミ等を通じて年々参加者を増やし、2011年の第4回訓練に
は950万人が参加するまでに急成長しています。今や ShakeOut は、単なる防災訓練ではな
く、新たな国民運動ともよべる社会活動に発展してきています。
The Great Tokyo ShakeOut (2010年作成) より加筆抜粋
日本では、平成23年度に千代田区で始めて実施されており、神奈川県内では平成24年
度に座間市が初めて実施しました。平成25年度には、神奈川県ほか全国で広まりを見せ、
平成25年10月現在で200万人以上が参加・登録する国内最大の防災訓練となりました。
文中のイラスト等については『総務省消防庁
防災マニュアル』より引用しております。
ロゴ等については、ShakeOut 提唱会議事務局(http://www.shakeout.jp)の承認・提供
を受けて使用しております。
このハンドブックについての問い合わせ先
座間市市民部安全防災課災害対策係
電
話
ざま災害ボランティアネットワーク
Eメール
046-252-7395(直通)
zsvn_info@yahoo.co.jp
平成24年7月作成
平成25年11月一部改訂