Inventory Collect Tool 2.1 ホストおよびストレージ情報収集ガイド (移行のための環境評価用) ネットアップ株式会社 www.netapp.com/jp 部品番号: 215-10738_A0 作成日: 2015年6月 目次 | 3 目次 ストレージとホストのインベントリ情報の収集 .............................................. 4 Inventory Collect Toolを実行するためのシステム要件 ............................................ 4 インベントリ収集でのストレージとホストのバージョン要件 ...................................... 5 7-Modeシステムおよびホストでのインベントリ収集の準備 ..................................... 5 移行のための環境評価に使用するホストとストレージの情報を含んだインベ ントリ レポートの作成 ........................................................................................... 6 移行のための環境評価に関する情報の参照先 ...................................................... 8 著作権に関する情報 ..................................................................................... 9 商標に関する情報 ....................................................................................... 10 マニュアルの更新について ......................................................................... 11 索引 .............................................................................................................. 12 4 ストレージとホストのインベントリ情報の収集 Inventory Collect Toolは、7-Modeストレージ システム、ホスト、およびそれらのホストで実行されて いるアプリケーションに関する情報を収集してインベントリ レポートを作成するツールです。 作成し たインベントリ レポートは、7-Mode Transition Toolにインポートして移行のための環境評価に使用 できます。 このツールを使用すると、ストレージ システムとホスト システムの構成の詳細が格納されたインベ ントリ レポート ワークブックとインベントリ レポートXMLファイルが生成されます。 Inventory Collect Toolは、7-Modeストレージ システムとの通信にTLSまたはSSLプロトコルを使用 し、ホストとの通信にSSHまたはWMIを使用します。 ストレージ システムでTLSが有効になってい る場合は、TLSプロトコルを使用してストレージ システムと通信します。 ストレージ システムでTLS が無効になっていてSSLv3が有効になっている場合は、SSLv3を使用してストレージ システムと通 信します。 注: SSLv3のセキュリティ上の脆弱性(CVE-2014-3566)を回避するために、ストレージ システム ではTLSを有効にしてSSLv3を無効にすることを推奨します。 セキュリティ上の理由で7-Mode Transition Toolを環境にインストールできない場合は、Inventory Collect Toolで生成されたインベントリ レポートXMLファイルを7-Mode Transition Tool(データセン ターの外部にインストールされたもの)にインポートして評価レポートを作成することができます。 こ の評価レポートを使用してシステムの機能を評価し、移行先として選択したclustered Data ONTAP バージョンでそれらの機能がどのように動作するかを確認できます。 Inventory Collect Toolは、インストール不要のスタンドアロン ユーティリティです。 関連情報 ネットアップ サポート サイト(mysupport.netapp.com)にあるマニュアル Inventory Collect Toolを実行するためのシステム要件 Inventory Collect Toolは、Windowsシステムにダウンロードして実行することができます。Inventory Collect Toolを実行するには、Windowsシステムが構成要件を満たしている必要があります。 • Windowsシステムが次のいずれかであることが必要です。 ◦ 64ビット版Windows 7 Enterprise ◦ Windows Server 2008 R2 Enterprise SP1以降 ◦ Windows Server 2012 R2 Standard • デュアルコアx64プロセッサ(1.0 GHz以上) • 4GBのRAM • 40GBのHDD ストレージとホストのインベントリ情報の収集 | 5 インベントリ収集でのストレージとホストのバージョン要件 インベントリ情報を収集できるData ONTAP 7-Modeのバージョンとホストのバージョンを把握してお く必要があります。 Inventory Collect Toolによるインベントリ情報の収集でサポートされる7-Modeシステムとホストの バージョンの一覧については、Interoperability Matrixを参照してください。 関連情報 Interoperability Matrix Tool:mysupport.netapp.com/matrix 7-Modeシステムおよびホストでのインベントリ収集の準備 インベントリ レポートを正しく作成するには、7-Modeシステムおよびホストが一定のネットワーク要 件とプロトコル要件を満たしている必要があります。 手順 1. 7-ModeシステムでHTTPSを有効にします。 options httpd.admin.ssl.enable on 2. 7-ModeシステムでTLSを有効にします。 options tls.enable on 重要: SSLv3にはセキュリティ上の脆弱性があるため、TLSを有効にすることを推奨します。 3. 7-ModeシステムでSSLを有効にして、SSLv2とSSLv3を無効にします。 a. SSLをセットアップして開始します。 secureadmin setup ssl b. SSLを有効にします。 options ssl.enable on c. SSLv2とSSLv3を無効にします。 options ssl.v2.enable off options ssl.v3.enable off 重要: セキュリティ上の脆弱性を回避するため、SSLv2とSSLv3を無効にすることを推奨し ます。 4. 7-ModeシステムでSSHを有効にします。 a. 次のコマンドを入力して、7-ModeシステムでSSHをセットアップします。 secureadmin setup -f ssh -fオプションを使用すると、SSHサーバがすでに設定されていても、強制的にセットアップが 実行されます。 b. 次のコマンドを入力して、SSHを有効にします。 secureadmin enable ssl c. 次のコマンドを入力して、SSHサーバでパスワード認証を有効にします。 options ssh.passwd_auth.enable 6 | ホストおよびストレージ情報収集ガイド d. 次のコマンドを入力して、ホストへのSSHアクセスを有効にします。 options ssh.access すべての7-Modeコマンドの詳細については、マニュアル ページを参照してください。 5. Windowsホスト システムで次の準備を行います。 • WMIアクセスを有効にします。 WMIアクセスの有効化の詳細については、ホストのマニュアルを参照してください。 6. LinuxまたはESXiホストでSSHを有効にします。 SSHの有効化の詳細については、ホストのマニュアルを参照してください。 7. 各ホストに最新のNetApp Host Utilitiesソフトウェアがインストールされていることを確認しま す。 NetApp Host Utilitiesソフトウェアのダウンロードとインストールについては、ネットアップ サポー ト サイトを参照してください。 8. Inventory Collect Toolを実行するWindowsシステムからすべてのホストおよびストレージ システ ムに到達できることを確認します。 関連情報 ネットアップ サポート サイト(mysupport.netapp.com)にあるマニュアル 移行のための環境評価に使用するホストとストレージの情報を含ん だインベントリ レポートの作成 7-Modeシステム、ホスト、およびホスト アプリケーションに関する構成情報を含んだインベントリ レ ポートを作成することができます。このレポートを7-Mode Transition Toolで使用して、これらのシス テムの機能を評価し、移行先として選択したclustered Data ONTAPバージョンでそれらの機能がど のように動作するかを確認できます。 開始する前に • ネットアップ サポート サイトからict.zipファイルをダウンロードし、解凍しておきます。 このzipファイルには、.exeファイルとreadmeファイルが含まれています。 • インベントリ レポートを作成するストレージ システムとホストのユーザ名、パスワード、およびIP アドレスが必要です。 • ストレージ システムおよびホストのユーザ名が、readmeファイルに示されたコマンドを実行する ための権限を持っている必要があります。 • 複数のシステムをインベントリ収集の対象として追加する場合は、システムの詳細を記述した ASCII形式のテキスト ファイルを作成しておきます(1行に1システムを記述)。 各システムの詳細は、次の形式で記述する必要があります。 (ontap|windows|vmware|linux)://[(<user>|<domain_user>)[:(<password>| *)]@](<host_name>|<ip>) パスワードに「*」を指定すると、コマンド ラインでパスワードの入力を求められます。 • すべての機能に関するインベントリ情報をワークブックに記録できるように、それらの機能を設 定し、そのライセンスを有効にする必要があります。 • ストレージ システム構成(CIFS共有名、ユーザ名、グループ名など)がすべてUTF-8形式であ ることが必要です。 ストレージとホストのインベントリ情報の収集 | 7 タスク概要 Inventory Collect Toolでは、最大4台のコントローラと20台のホストから同時に構成情報を収集でき ます。ただし、クォータ、qtree、エクスポート、あるいはUNIXユーザとグループを使用する拡張構成 の場合は、インベントリ レポートの作成に時間がかかることがあります。 注: アクティブなストレージ コントローラでのインベントリ収集処理は、ピーク時に実行しないでく ださい。 手順 1. Windowsのコマンド プロンプトで、Inventory Collect Toolをダウンロードしたパスに移動します。 2. ictコマンドを、システムのIPアドレスとクレデンシャルを指定して実行し、インベントリ レポート を作成します。 情報を指定する方法 入力するコマンド コマンドライン インターフェイ スを使用して個々のシステム の情報を指定 ict --cmd collect --output filename (ontap| windows|vmware|linux)://[(user|domain_user)[: (password|*)]@]hostname) ... テキスト ファイル形式で複数 のシステムの情報を指定 • filenameには、インベントリ レポートの名前を指定します。 • ontap|windows|vmware|linuxには、システム タイプを指定 します。 たとえば、7-Modeストレージ システムの場合のシステム タイプは ontap、Linuxホストの場合のシステム タイプはlinuxです。 • user|domain_userとpasswordには、システムのクレデンシャ ルを指定します。 コントローラにパスワードが設定されていない場合は、「\"\"」をパ スワードとして入力できます。 • hostnameには、コントローラまたはホストのIPアドレスかホスト名 を入力します。 ict --cmd collect --output filename --input credentials_file.txt credentials_file.txtには、複数のシステムのシステム詳細お よびクレデンシャルが含まれます。 • ASCII形式でエンコードされたテキスト ファイルのみがサポートされ ます。 • パスワードに「*」を指定すると、コマンド ラインでパスワードの入力 を求められます。 • コントローラにパスワードが設定されていない場合は、「""」をパス ワードとして入力できます。 注: ストレージ システムでWindows 7以降が実行され、かつインベントリ レポートの出力XML ファイルが格納されるフォルダへの権限に制限がある場合は、出力ファイルは自動的に VirtualStoreディレクトリに格納され、アプリケーションは通常どおりに実行されます。 例 ストレージ システムとLinuxホストのインベントリ レポートが作成されます。作成されるレポート は、collected_data.xmlとcollected_data_InventoryWorkbook.xmlです。 8 | ホストおよびストレージ情報収集ガイド ict --cmd collect --output collected_data ontap:// root:test123@hostname1 linux://root@hostname2 インベントリ情報の収集に必要と想定される時間がコントローラごとに表示されます。 インベントリ ワークブックとインベントリ レポートがXML形式で作成されます。 3. インベントリ ワークブックをMicrosoft Excel(Microsoft Office 2007以降)で表示します。 終了後の操作 XML形式のインベントリ レポートを7-Mode Transition Toolにインポートして7-Modeコントローラと ホストの機能を評価し、移行先として選択したclustered Data ONTAPバージョンでそれらの機能が どのように動作するかを確認できる状態になります。 移行のための環境評価に関する情報の参照先 ストレージ システム、ホスト、およびホスト アプリケーションを評価して移行の準備ができているか を確認する作業については、『7-Mode Transition Tool データおよび構成移行ガイド』で説明してい ます。 このガイドでは、コントローラとホストについて作成したインベントリ レポートをインポートする方法 と、それらのコントローラとホストを評価して移行の準備ができているかどうかを確認する方法を詳 しく説明しています。 9 著作権に関する情報 Copyright © 1994–2015 NetApp, Inc. All rights reserved. Printed in the U.S. このドキュメントは著作権によって保護されています。著作権所有者の書面による事前承諾がある 場合を除き、画像媒体、電子媒体、および写真複写、記録媒体、テープ媒体、電子検索システム への組み込みを含む機械媒体など、いかなる形式および方法による複製も禁止します。 ネットアップの著作物から派生したソフトウェアは、次に示す使用許諾条項および免責条項の対象 となります。 このソフトウェアは、ネットアップによって「現状のまま」提供されています。ネットアップは明示的な 保証、または商品性および特定目的に対する適合性の暗示的保証を含み、かつこれに限定され ないいかなる暗示的な保証も行いません。ネットアップは、代替品または代替サービスの調達、使 用不能、データ損失、利益損失、業務中断を含み、かつこれに限定されない、このソフトウェアの 使用により生じたすべての直接的損害、間接的損害、偶発的損害、特別損害、懲罰的損害、必然 的損害の発生に対して、損失の発生の可能性が通知されていたとしても、その発生理由、根拠と する責任論、契約の有無、厳格責任、不法行為(過失またはそうでない場合を含む)にかかわら ず、一切の責任を負いません。 ネットアップは、ここに記載されているすべての製品に対する変更を随時、予告なく行う権利を保 有します。ネットアップによる明示的な書面による合意がある場合を除き、ここに記載されている製 品の使用により生じる責任および義務に対して、ネットアップは責任を負いません。この製品の使 用または購入は、ネットアップの特許権、商標権、または他の知的所有権に基づくライセンスの供 与とはみなされません。 このマニュアルに記載されている製品は、1つ以上の米国特許、その他の国の特許、および出願 中の特許によ って保護されている場合があります。 権利の制限について:政府による使用、複製、開示は、DFARS 252.227-7103(1988年10月)および FAR 52-227-19(1987年6月)のRights in Technical Data and Computer Software(技術データおよび コンピュータソフトウェアに関する諸権利)条項の(c) (1) (ii)項、に規定された制限が適用されま す。 10 商標に関する情報 NetApp、NetAppのロゴ、Go Further, Faster、AltaVault、ASUP、AutoSupport、Campaign Express、 Cloud ONTAP、clustered Data ONTAP、Customer Fitness、Data ONTAP、DataMotion、Fitness、 Flash Accel、Flash Cache、Flash Pool、FlashRay、FlexArray、FlexCache、FlexClone、FlexPod、 FlexScale、FlexShare、FlexVol、FPolicy、GetSuccessful、LockVault、Manage ONTAP、Mars、 MetroCluster、MultiStore、NetApp Insight、OnCommand、ONTAP、ONTAPI、RAID DP、RAIDTEC、SANtricity、SecureShare、Simplicity、Simulate ONTAP、Snap Creator、SnapCenter、 SnapCopy、SnapDrive、SnapIntegrator、SnapLock、SnapManager、SnapMirror、SnapMover、 SnapProtect、SnapRestore、Snapshot、SnapValidator、SnapVault、StorageGRID、Tech OnTap、 Unbound Cloud、WAFL、その他の名称は、米国またはその他の国あるいはその両方における NetApp,Inc.の登録商標です。 その他のブランドまたは製品は、それぞれを保有する各社の商標 または登録商標であり、相応の取り扱いが必要です。 ネットアップの商標の最新のリストは、 http://www.netapp.com/jp/legal/netapptmlist.aspxでご覧いただけます。 11 マニュアルの更新について 弊社では、マニュアルの品質を向上していくため、皆様からのフィードバックをお寄せいただく専用 のEメール アドレスを用意しています。 また、GA/FCS版の製品マニュアルの初回リリース時や既 存マニュアルへの重要な変更があった場合にご案内させていただくTwitterアカウントもあります。 ご意見やご要望は、ng-gpso-jp-documents@netapp.comまでお寄せください。 その際、担当部署で 適切に対応させていただくため、製品名、バージョン、オペレーティング システム、弊社営業担当 者または代理店の情報を必ず入れてください。 GA/FCS版の製品マニュアルの初回リリース時や既存マニュアルへの重要な変更があった場合の ご案内を希望される場合は、Twitterアカウント@NetAppDocをフォローしてください。 12 | ホストおよびストレージ情報収集ガイド 索引 数字 さ 7-Mode インベントリ収集の準備 5 作成 D Data ONTAP インベントリ情報の収集でサポートされる7-Modeの バージョン 5 I Inventory Collect Tool 概要 4 システム要件 4 移行のための環境評価に使用するホストとストレー ジの情報を含んだインベントリ レポート 6 し システム要件 Inventory Collect Tool 4 準備 7-Modeシステムでのインベントリ収集 5 情報 マニュアルの品質向上に関するフィードバックの送 信方法 11 す T Twitter マニュアルの変更に関する自動通知の受信方法 11 ストレージ情報 Inventory Collect Toolを使用した収集 4 せ W 前提条件 Inventory Collect Toolの実行 4 Windows Inventory Collect Toolを実行するための要件 4 そ あ その他の情報 移行の準備状況の評価 8 アプリケーション インベントリ情報の収集でサポートされるバージョ ン5 て 提案 マニュアルに関するフィードバックの送信方法 11 い 移行 Inventory Collect Toolを使用した準備状況の評価 4 準備状況の評価に関する情報の参照先 8 移行のための環境評価 ホストとストレージの情報を含んだインベントリ レポ ートの作成 6 インベントリ収集 7-Modeシステムの準備 5 サポートされる7-Modeシステムとホスト 5 インベントリ レポート 移行のための環境評価に使用するホストとストレー ジの情報で作成 6 インベントリ ワークブック 移行のための環境評価に使用するレポートの作成 6 こ コメント マニュアルに関するフィードバックの送信方法 11 ふ フィードバック マニュアルに関するコメントの送信方法 11 プロトコル 7-Modeシステムでのインベントリ収集の準備 5 ほ ホスト, サポート対象 インベントリ情報収集の対象となるバージョン 5 ホスト情報 Inventory Collect Toolを使用した収集 4 ま マニュアル フィードバックの送信方法 11 変更に関する自動通知の受信方法 11 索引 | 13 よ れ 要件 Inventory Collect Toolの実行 4 インベントリ情報の収集でサポートされる7-Modeシ ステムとホスト 5 レポート, インベントリ 移行のための環境評価に使用するホストとストレー ジの情報で作成 6
© Copyright 2024 Paperzz