社会・環境報告書 2 0 0 7 ISHIZUKA GLASS CO.,LTD. Social & Environmental Repor t 2007 ISHIZUKA GLASS CO.,LTD. Social & Environmental Repor t 2007 ごあいさつ 昨年は新会社法が施行され、 経営の自主性が増す反面、 社会的存在として ますとともに、 容器事業では環境配慮設計に留意しながら、 3R (リデュース、 の責任も大きくなり、 コーポレートガバナンスの一層の充実が求められて参 リユース、 リサイクル) をこれまで以上に推進して参ります。 りました。 また、 ガラスびん事業やプラスチック容器事業ではユニバーサルデザイ 社会情勢が大きく変動する現代にあって、 当社グループが社会的存在と ンを取り入れた製品開発を目指しているところであり、 ガラス食器事業では して更にステップアップするために、 本年度を初年度とする 『石塚硝子グル 60年代のロングライフデザインを復刻した製品やグッドデザイン商品に選 ープ中期経営計画 (ステップアップ 75) 』 をスタートさせました。 キーワード 定された製品を提供しているところであります。 今後とも生活にやさしい製 は、 「現場力の強化」 「人財育成」 「研究開発への取組み強化」 「CSR体制の整 品をご提供し続けたいと考えております。 備」 等であり、 3年後に迎える当社創業190周年に向け、 更に成長し進化する 社会的環境は、 皆様との対話によって進化させていくことができると考え ことが目的であります。 ており、 社会環境報告書はその有効なツールと捉えております。 昨年までの 目 次 石塚硝子について ごあいさつ 1 基本要件、 経営理念 「環境報告書」 から、 本年は 「社会・環境報告書」 へと名実ともに変更致しまし 員会、 コンプライアンス委員会、 そして内部統制の促進を図る為に業務監査 た。 是非この報告書をご高覧いただき、 当社グループの社会貢献、 環境関連 部を設置するなど、 体制面を整備して参りました。 また本年3月には、 グルー 活動への取り組みについてご理解いただくとともに、 今後の活動をより充実 プ全体の効率的且つ強固な研究開発を推進するべく、 研究開発センターを させていくために、 忌憚のないご意見ご感想をお寄せいただければ幸甚で 新設致しました。社会から信頼され、 変化する市場に的確に対応するモノづ ございます。 くり を一層推進するため、 「総合容器」 「ガラス素材」 等をベースとした新技 2007年10月 術・新製品の開発に注力して参る所存であります。 地球温暖化や資源の有限性に代表される地球環境問題に対して、 当社グ 3 石塚硝子グループの会社紹介 7 ハイライト ものづくり企業として社会に貢献すること 「環境について考える」 9 「ロングライフについて考える」 11 社会性報告 社会との関わり 13 お客様との関わり 15 内部統制 17 社員との関わり 18 社会性報告 特に 「CSR体制の整備」 への取り組みとして、 昨年から新たにリスク管理委 くらしの中の石塚硝子 ハイライト 出の少ない燃料転換の拡大と省エネルギー活動に引き続き取り組んで参り 石 塚 硝 子 について 「社会・環境報告書2007」 をお届けするにあたり、 一言ご挨拶申し上げます。 石塚硝子株式会社 代表取締役社長 ループの事業も地球の恵みを受けて存立しているとの認識のもと、 循環型 環境報告 19 環境パフォーマンス 21 経済性報告 28 会社概要 29 基本要件 ■ 対象期間 ■ 対象とする読者 2006年度 (2006年4月∼2007年3月) を報告対象期間としてい 本報告書は、 顧客、 取引先、 株主・投資家、 地域住民、 行政、 環境保護団体、 社員とその家 ます。 族の皆様を読者として想定し編集しました。 経済性報告 環境報告 環境報告 社会の構築に向け、 継続的な取り組みを推進して参ります。 温室効果ガス排 経営理念 重要な取り組みについては、 2007年4月1日以降の事象も報告して ■ 編集方針 ■ 発行時期 び社会に対して取り組んできたことを、 正確かつわかりやすくご紹介し、 社会とのコ 本報告書は、 ステークホルダーの皆様に、 石塚硝子株式会社がこの1年間に環境およ 2007年10月 (次回発行は、 2008年10月を予定しています) ミュニケーションを図ることを目的として発行しています。 また、 本年より石塚硝子のCSR活動を広く社内外のステークホルダーの皆様にご理 ■ 対象組織 解いただくことを目的として、 「環境」 「社会」 「経済」 の3つの側面からご報告する 「社 本報告書は、 石塚硝子株式会社の3工場 (岩倉工場、 東京工場、 姫路 会・環境報告書」 へと内容を刷新致しました。 経営理念 誠実・努力・創造 (1) 信用第一に心がけ、 社内外の信頼を得る。 (2) 企業は人なりの理念で、 人材の育成に努める。 (3) 最高の品質を求め、 絶えず新技術を開発する。 工場)を対象としています。このうち姫路工場につきましては、 2003年6月より対象事業所となったため環境パフォーマンスデー ■ ガイドラインへの準拠 タの項において、 2002年度以前のデータには含まれておりません。 本報告書は、 環境省 「環境報告書ガイドライン」 (2003年度版) を参考にしています。 T O P 1 Social & Environmental Report 2007 社 是 会社概要 います。 (4) 革新と創造に満ちた永続的発展を続け、 社会に貢献する。 M E S S A G E Social & Environmental Report 2007 2 石塚硝子は、 ガラスびんやガラス食器で知られていますが、 実は素材や検査 くらしの中の 石 塚 硝 子 装置なども作っています。 ABOUTUS 様がいつも目にし、 手に取るさまざまな形で毎日の暮らしの中 それは皆様がいつも目にし、 手に取るさまざまな形で毎日の暮らしの中に てい 役立っています。 なところにも、 実は身近な石 こんなところにも、 あれも、 これも、 実は身近な石塚のものづくり。 石 塚 硝 子 について ガラスびん q 牛乳びん w 酒類びん (ビール・焼酎・ウイスキー等) @8 e 食料・調味料びん (ジャム・たれ・ぽん酢等) @7 @2 @1 ガラス食器類 ハイライト r テーブルウェア t 共栓 (ガラス製のフタ) y 花瓶類 r @5 @4 工業製品 t u 調理用器具 (ミキサーカップ) q i サイドマーカーランプ プラスチック 強化ガラス !0 時計、 携帯電話のカバーガラス @6 i r w 社会性報告 o ペットボトル 抗菌剤 !1 水まわり品 (まな板、 三角コーナー、 弁当箱) (風呂椅子、 洗面器) 、 便座 (樹脂製品) !2 水まわり品 !1 !3 冷蔵庫、 食器乾燥機、 ガステーブル !5 !5 シャープペンシル、 ボールペン、 クリアホルダー !6 カーペット、 便座カバー、 タオル !2 !8 !7 靴下、 ストッキング、 水着、 環境報告 !4 ハンドル、 シフトノブ、 スイッチ類 o !3 !3 u o !8 壁紙、 床材、 人工大理石 r !7 (キッチンカウンター、 洗面化粧台、 浴槽) y !9 コンタクトレンズ保存容器 経済性報告 @0 抗菌砂 @3 @1 吊り輪 @2 バルク包装用セパレートシート 防ダニ剤 !9 !4 r @3 カーペット @4 OA機器 (プラスチック製部分) @5 ケーブルスペーサー 成形機 @6 食器成形機 e !3 !0 @0 !1 q e @7 びん成形機 検査機 @8 食品検査機 3 Social & Environmental Report 2007 Social & Environmental Report 2007 4 会社概要 結晶化ガラス w !6 難燃剤 くらしの中の 石 塚 硝 子 石塚硝子の製品や素材は、 生活のさまざまなシーンで、 いつも皆様の身近に そのために、 時代やライフスタイル、 品質やデザインに加え、 機能性や安全 あります。 性、 さらに環境やエネルギーなど、 そのどれにも配慮したものづくりが必要 だと考えています。 だと考え の生活をより豊かに、 幸福に導くものであって欲しいと願っています。 をより豊かに、 幸 ので 欲 っています 日々、 、 優 優れたものづくりに取り組んでいる5つのカンパニーをご紹介します。 づくりに取 ガラスびんカンパニー プラスチックカンパニー ガ ラ ス び ん は い つ も あ な た の 暮 らし と と も に 在 り 続 け ま す ガラスびんは、 中身の品質保持の良さはもちろんの P E T ボ ト ル 、P E T ボ ト ル 成 形 用 プ リ フ ォ ー ム を 高 品 質 で 生 産 ・ ご 提 供 VOICE PETボトルは、 試験管のような形をした 「プリフォー ひとこと こと、 自在な形状表現や着色性、 紙ラベルなどの他素材 VOICE ひとこと ム」 を膨らませることによって成形されます。 当社プラ スチックカンパニーでは、 PETボトルとプリフォーム プラスチックカンパニー 営業部 います。 坂村 和之 をご提供しています。 浅川 和己 したスタッフが、 その秘めたる可能性を引き出すべく 努力を重ねています。 個性化・多様化が進む消費者ニーズに確実にお応えすべく、 デザイナーが日々商品開発 PETボトルは、 他の容器と比較して 「軽い」 「割れな い」 という特長をもち、 飲料用をはじめとして需要が拡 大し、 皆様の生活に深く浸透しています。 当社では、 グ ループ会社の日本パリソン株式会社に生産委託し、 岩倉工場、 東京工場を拠点に、 プリフォ 営業としてお客様に満足して頂ける第一歩、 それはお客様の考えている事・思われている 事を正確にお聞きして受けとめる事です。つ まり、聞く技術「リスニング」の向上がお客様 からの太い信頼を得ていくための一番の近道 と考えております。 ームをはじめ、 小型から大型までのPETボトル容器の集中生産を行なっています。 社会性報告 を推し進めてきました。 また、 製造工程では、 高品質の製品を安定生産し、 皆様に安心・安全・ 私たちは、1000℃以上もある溶けたガラスの 塊から、びんを作っています。夏は暑くて大変 ですが、 「妥協をしないものづくり」を心がけ ています。 びんの中身もさることながら、見た目にもお いしい、お客様に喜んでいただけるびん造り に日々取り組んでいます。 おいしさをご提供するために、 技術者や現場のスタッフが生産技術の向上に取り組んでい アドバンストガラスカンパニー ます。 ガラスの持つ可能性を追求し衣・食・住・情報分野に貢献する機能性マテリアル材料を提供しています ハウスウェアカンパニー 当社は、 ガラスびん、 ガラス食器の製造を通じて幅広 プ ロ ユ ー ス か ら デ イリ ー ユ ー ス ま で … 毎 日 使 い た く な る 器 いガラス技術を培ってまいりました。 アドバンストガラ VOICE トに親しまれているガラス食器 “アデリアグラス” の製 ひとこと 造販売部門です。 ハウスウェアカンパニー マーケティング部 オートメーション生産による一般向け食器のほか、 鈴木久仁子 人工吹きに代表される高級食器、 さらに印刷・カッティ ングなどの加工技術を生かした製品など、 あらゆるお また 、石 塚 硝 子 の イン ター ネットショッピ ング モ ー ル 上 の 店 舗『ガ ラス s h o p ISHIZUKA』 では、 お客様から直接ご注文・ご要望をお受けしています。 (http://www.rakuten.co.jp/shopishizuka/) 度ガラスや無機系抗菌剤など、 衣・食・住・情報分野に貢 野川 あい 献する数多くの機能性マテリアルを開発・商品化して います。 機能性マテリアルの製品化を目指してまいります。 ひとこと 私たちはガラスの持つ長所を最大限に利用し た機能製品をお客様に提供させて頂いており ます。お客様のニーズに合った製品を提案し、 目に見えない所でもお客様の快適な生活を支 えられる様、日々努力しております。 テクニカルカンパニー 「品質の石塚・技術の石塚」 を合言葉に社内外はもとより海外技術援助まで幅広く技術サポートをいたします テクニカルカンパニーでは、 工場のエネルギー管理、 VOICE ひとこと 生産に関わる設備・金型のメンテナンス及び検査機等 発部門では、 社内で使用する検査機の開発で得たノウ 井上 毅 成形機等を開発・製品化しています。 さらに、 海外の企業と様々な技術援助契約を結び、 ガラス製造に関わる技術指導を行な っています。 画像処理検査機の開発を行なっております。 従来目視検査・触感検査でしか対応できなか った検査に対し、画像処理検査機が検査を代 行し、作業者の負荷軽減を目的とした開発を 進めております。 社内外に広く認められるその高い技術力によって、 ますます高まる 「食の安全」 に対する 皆様のご要望に対し、 容器そのものの品質向上と中身の安全性という両面からお応えして います。 5 Social & Environmental Report 2007 Social & Environmental Report 2007 6 会社概要 各種設備の開発を行なっています。 その中でも設備開 テクニカルカンパニー 技術開発部 ハウを活かし、 各種食品検査機、 ボトル検査機及びPET 経済性報告 客様からの要望にお応えしています。 スカンパニーでは、 ガラスの持つ可能性を追求し、 高強 アドバンスト ガラスカンパニー 営業部 今後もお客様の多様なニーズにお応えすべく、 さらなる開発に注力し、 地球にやさしい ガラスは石や水と同じ自然素材です。 安心・安全な素材をより多くの方に使って頂 けるよう、商品開発をしています。 ガラスに限らず市場では次々と新しい物が溢 れ、年々商品寿命が短くなる風潮にあります が、飽きがこず、永く使って頂ける商品を開発 する事が、デザイナーの環境への責任だと考 えています。 VOICE 環境報告 当社のハウスウェアカンパニーは、 世界のマーケッ ハイライト との相性の良さなど、 容器として優れた性質を持って ガラスびんカンパニー 生産本部 当社ガラスびんカンパニーでは、 ガラスを知り尽く 石 塚 硝 子 について ABOUTUS 私たちは石塚の製品が、 単なる暮らしの構成要素というだけではなく、 人々 石塚の製品が、 人 石塚硝子は、 ガラスと容器を中心とした幅広い事業展開を行っています。 石塚硝子グループの 会 社 紹 介 岩倉、 東京、 姫路の3工場を核に、 グループ会社のさまざまな事業分野が有機 ABOUTUS 的に連携しています。 石塚のものづくりを支えるグループ会社をご紹介します。 アイピーアイ株式会社 石塚硝子 (株) 本社・岩倉工場 石塚硝子 (株) 名古屋支店 日本パリソン (株) 岩倉工場 アイピーアイ (株) 名古屋営業所 アデリア (株) 名古屋支店 石硝運輸 (株) /石塚物流サービス (株) ●ガラスびん、 ガラス食器およびその加工製品の製造・販売 ●PETボトル等プラスチック製容器の製造・販売 ●機能性ガラス材料の製造・販売 牛乳やジュースなどの飲料をおいしくパックする紙容器メーカー ひとこと 北洋硝子 (株) 本社・岩倉工場 愛知県岩倉市 茨城県猿島郡境町 兵庫県姫路市 石塚硝子 (株) 東京工場 久金属工業 (株) 滋賀工場 東京都中央区 大阪市大正区 (ハウスウェアカンパニー) 大阪市淀川区 (ガラスびんカンパニー) 愛知県岩倉市 九 州 支 店 福岡市博多区 石塚硝子 (株) 東京支店/ アデリア (株) 本社/ アイピーアイ (株) 東京事務所 石塚硝子 (株) 姫路工場 生産しています。 代表取締役社長 澤田 久雄 また、 米国エバーグリーン・パッケージング・イクイッ プメント社の代理店として、 紙容器成形充填機を、 安心 アイピーアイ (株) 本社・福崎工場 東 京 支 店 大 阪 支 店 名古 屋支 店 日本パリソン (株) 東京工場 牛乳、 ジュースなどでおなじみの液体用紙容器を の技術とサービスと共にご提供いたします。 当社の製品はリサイクルが容易で地球環境に 優しい容器として循環型社会の実現を推進し ます。最高品質のカートン・最新の充填システ ムそして、高い技術力のスタッフにより、当社 が目指すのは、お客様の商品価値を高めるこ とが出来る品質・製品の提供です。 ハイライト 東 京 工 場 姫 路 工 場 VOICE 石 塚 硝 子 について 石塚硝子グループの事業概要 ウイストン (株) 蟹江工場 久金属工業 (株) 本社工場 アイピーアイ (株) ◎福崎工場 兵庫県神崎郡福崎町 ●プラスチック製容器、 および中栓類等の製造・販売 ウイストン (株) ◎蟹江工場 愛知県海部郡蟹江町 ●ガラス製品の保管出荷 石塚硝子 (株) 九州支店/ アデリア (株) 九州支店/ アイピーアイ (株) 九州営業所 石塚硝子 (株) 大阪支店/ アデリア (株) 大阪支店/ アイピーアイ (株) 大阪営業所 石塚物流サービス (株) 愛知県岩倉市 ウィストン株式会社 国 内 で は 例 の な い イ ン ジ ェ ク ション ブ ロ ー 専 門 メ ー カ ー VOICE 社会性報告 ●紙容器の製造・販売 ひとこと ●ガラス食器販売 昭和47年設立より今日まで医薬品・化粧品・文具・日 アデリア (株) 東京都中央区 ●ガラス食器製造 ●PETボトル用プリフォームの製造・販売 日本パリソン (株) ◎岩倉工場 愛知県岩倉市 ◎東京工場 茨城県猿島郡境町 久金属工業 (株) ◎本社工場 大阪市西成区 ●ガラス食器製造 ◎滋賀工場 滋賀県甲賀郡水口町 PT.石塚マスピオン ◎インドネシア インドネシア ●貨物運送取扱い ●ガラス食器加工・販売 石硝運輸 (株) 愛知県岩倉市 石塚玻璃 (香港) ◎有限公司 中国 石塚玻璃 (香港) 有限公司 本社 (香港) 造・販売・開発を事業の柱とし、 特に量産性・口部精度・外 観光沢等に秀でたインジェクションブロー成形をコア ー技術とし、 お客様からも高い評価を頂いています。 今後ともクリーンな環境・品質管理の徹底に力を注 ぎつつ、 お客様にご満足頂ける容器の開発により一層 努力して参ります。 日本パリソン株式会社 VOICE ひとこと 代表取締役社長 長島 信幸 耐熱プリフォーム、炭酸飲料用プリフォームを生産す るとともに、 耐熱用各種ボトルの生産も行っています。 R&D部門によるプリフォームの開発からボトルの評 加え、 テクニカルサービス部門ではブローマシンやブロ ーテクニックに関するサービスもご提供いたします。 7 Social & Environmental Report 2007 創 業 大 正 4 年 、老 舗 の 金 属 キ ャ ッ プ メ ー カ ー VOICE ひとこと これまでの豊富な経験を生かし、 現在では各種キャ ップ類 (酒類用PPキャップや医薬用フリップオフ・キャ ップなど) の製造・販売及び開発を行なっています。 先進の技術、 合理的な製造ライン、 厳格な品質管理、 清潔な環境のもとで高品質のキャップが生産されてい ます。 代表取締役社長 栗本 建次 HISAは、医薬壜用「フリップオフ・キャップ」 のパイオニアです。 永年の豊富な経験と技術は、製薬会社様から も高い評価と信頼を頂いています。今後も、安 全・清潔・便利なキャップをお届けすること で、 社会に貢献していきたいと考えています。 Social & Environmental Report 2007 8 会社概要 価まで、 お客様の要望に沿った製品開発のお手伝いに 今春、会社創立10周年を迎えプリフォームか らPET関連機器まであらゆるハード・ソフト の提供が可能な体制を整えました。加えて豊 富な研究・開発設備と陣容はお客様の限りな く高いニーズにも必ずご満足頂ける高品質な サービスをお届けできるでしょう。 医薬、食品、文具を中心としたプラスティック 容器市場に、 他社とは一味違ったボトルを提供 し、 高い評価を得ています。 成形技術の難易度が極めて高く、毎日が新し いノウハウの発見、技術の改善、開発の連続 です。 久金属工業株式会社 PETボトルの基であるプリフォーム (半製品) 。 無菌充填用プリフォームをはじめとして高温充填用 亀山 能明 経済性報告 日 本 で 始 め て の プ リ フ ォ ー ム 専 業 メ ー カ ー 代表取締役社長 環境報告 北洋硝子 (株) 青森県青森市 ●各種キャップの製造・販売 用品・食品容器等多分野に亘るプラスチック容器の製 石塚玻璃 (香港) 有限公司 深ç工場 HIGHLIGHTS H IGHLIGHTS 「ものづくり企業として社会に貢献すること」 環境について考える 私たちは、 企業の社会貢献には、 地域や社会に対しボランティア活動などを通して リターナブルびんは、 繰り返し使用することで最も環境に優しい でリアルな最終製品のイメージが作成できるため、 イメージコン 容器と言われています。 当社では環境負荷を更に低減するため、 リ セプト等の確認をより具体的に行なうことが可能です。 ターナブルびんの軽量化に取り組んでいます。 軽量化により次のよ また、 技術解析システムでは、 実際に作る・運ぶ・使うことを考え うな効果が期待されます。 た安全性や耐久性などの技術的なシミュレーションができ、 実際 の製品サンプルを作成してびんの試験を実施するのに比べ、 試験 ○使用原料の削減 作業時間も大幅に短縮することができます。 ○製造時のエネルギーの削減 石塚硝子は、 社会に信頼され望まれる企業であり続けるために、 さらに、 製造段階での強度劣化を未然に防止するNFS (New ○輸送時の燃料の削減 そのどちらにも誠意を持って真剣に取り組んでいます。 ※ Forming System) を自社開発し、 実用化しております。 ○製造時や輸送時のCO2排出の削減 こうして完成した石塚硝子のリターナブル軽量びんは、 例えば 本章ではものづくり企業として、 石塚硝子のガラスびんと食器を例に、 「デザイン」 と 「エコロジー」 という本業を通じた 取り組みについてご紹介いたします。 200mlの宅配牛乳びんで比較すると、 43% (244g→140g) の ち運び時の負担の軽減につながる優しいびんですが、 軽量化を行な 軽量化を実現。 さらにオリジナル樹脂コーティングによりリター うのは簡単なことではありません。 例えば、 ガラスを薄くすることで ナブルできる回数も従来の約2倍と飛躍的 強度が低下すると、 リターナブルびんとして繰り返し使用できない に向上し、 安全で使い勝手のよい丈夫なび のです。 んになりました。 そこで、 当社では従来のびんより軽く、 もっと丈夫なびんを効率 今後とも人と環境にとって最適なガラス 的に開発するために、 「ビンデック」 と 「技術解析システム」 というデ びんを求め、 市場分析からデザイン、 製品の ザインシステムを開発しました。 仕様・規格設計まで、 優れたガラスびん作り ビンデックでは、 びんの大きさや重さ・形状・色などのデザインを に取り組んでまいります。 ハイライト このように、 軽量化されたリターナブルびんは環境面に優れ、 持 石 塚 硝 子 について 直接貢献することと、 事業を通じて社会に貢献する2つの方法があると考えています。 行ない、 コンピューターグラフィックスで質感や光を設定し、 短時間 社会性報告 軽量ガラスびんを デザインする ラフスケッチで 大体のイメージを 固めます。 全体の量感を把握するために 立体モデルを作成します。 お客様の生産 ラインに合わせて 設計します。 クライアントが 想定するお客様が 持ちやすい形を 選定します。 形状 選定 2D CAD より少ない ガラスで安心してお 使いいただける形状 を選定します。 モックアップ デザイン 決定 3D CAD びんの強度を 保障するために 必要な厚さまで考え 3次元データに 変換します。 CG お客様のイメージ コンセプトに 合っているか 確認します。 インパクト 製品図 びんは様々な衝撃を受けてい ます。 特に軽量びんの場合、 肉厚 が薄いために重要な解析です。 リアルな形状試作 技術解析システム 9 Social & Environmental Report 2007 圧縮 耐熱 びんに内容物を入 れたときに、強い 力がかかります。 びんのキャップを取 り付けるときには強 い力がかかります。 冷やして飲む物でも、 高温のままびんに詰 めるものもあります。 BINDEC ビンデックとは? Bottle Ishizuka New Design Creative-systemの略称です。 昔は実際に製品サンプルを作成 して試験していたため、 試験に時 間がかかっていました。 ガラスびんカンパニー 営業部営業開発室 金原奈津子 当社オリジナルのシステムです。 内圧 輸送工程での転倒性を想 定し重心移動を考慮して 転倒角度 を計算します。 転倒角度 お客様が安心して お使いいただけるよう びんの倒れにくさを 計算します。 金型設計へ VOICE BINDECについて ひとこと 私たちを取り巻く環境は早い速度で日々変化しています。容器 メーカーとして、お客さまのニーズ、市場の速さに対応するべ くBINDECは存在します。ただ早いという開発能力だけでな く、洗練されたモノづくりを提供する事で、人々の豊かなライ フスタイルの創造に奉仕する事が出来ると確信しています。 承認 最終 製品図 ※NFSについて 軽量びんの製造段階で、 びんの成形精度を追求する 「NFS」 を 開発しました。 ガラスびんは小さなキズでも極端に強度が落ちることがある ので、 キズをつけないために様々な対策を施します。 NFSで は、 びんの内表面の強度をアップさせるため、 設備、 金型、 型 替、 保守、 加工について60以上の管理項目を設定しています。 Social & Environmental Report 2007 10 会社概要 デザインシステム BINDEC デザインを短時間で最終製品イメージを作成する 内容物を高温の 状態で充填する 製品の熱による 破損を想定した 解析を行います。 質感と光を設定し、 を行います。 市場のトレンドや お客様のニーズを踏まえ、 びんサンプルを参考に デザインを絞り込みます。 主に炭酸飲料など の内圧によるびん の破損を想定した 解析を行います。 経済性報告 コンセプト イメージ 高さ、 胴径、 容量等、 目的の条件に 合わせて平面図を作成します。 ビールびんの 王冠のような キャップを取り付ける 際にびんが破損しないか を想定した 解析を行います。 環境報告 子供が使うびんの 場合、 子供の弱い 力でもあけやすい キャップを 選定します。 充填時にコンベアー上で 割れたりしないか、 輸送時の衝撃で 割れたりしないか、 自動販売機の取り出し口で 割れたりしないか などを想定した 解析を行います。 H IGHLIGHTS HIGHLIGHTS IGH 「ものづくり企業として社会に貢献すること」 ● 「60VISION(ロクマルヴィジョン)」 について ロングライフについて考える シンプルで品質がよく、 流行に左右されないベーシックな アデリアについて いま、 資源やエネルギーの問題、 そして社会の持続可能性が問われています。 アデリアは石塚硝子の食器部門として ものづくりに携わる企業として、 石塚硝子は早くからガラスのリサイクルと 1962年にスタートしました。 ブランド名の 「アデリア」 は、 ガラ リユースに取り組んできましたが、 さらにひとつの製品を長く使っていただく 「ロングライフ」 の大切さについても考え始めました。 スの発祥の地のひとつ 「アドリア海」 に由来します。 1960年代、 日本は高度成長期にあり生活の欧米化が急速に進 みました。 石塚硝子は、 コーヒーやウィスキー、 ナイフとフォー クを使う欧米風の食事が次第に日常のものとなる中、 人々の求 いうことは、 使うよろこび、 所有することのよろこびが持続し、 さらに環境への負荷も軽減します。 めるシンプルで美しいガラス食器を日本中に広めました。 このロングライフという考え方と、 過去の優れたデザインをビジネスとして活かしていくため、 60年代後半には、 細足コップの自動成形や強化ガラスの食器 私たち作り手と使い手を結ぶ 「60VISION」 というプロジェクトに参加しました。 などの新技術を開発、 さらに日本で初めてグラスにJIS表示 が認可されたのもアデリアグラスでした。 70年代以降、 Gマー ク商品 (グッドデザイン) に何度も選定されるなど、 デザインと 60VISIONの仕掛け人であるドローイングアンドマニュアル社の代表ナガオカケンメイ氏と、 品質の両面で高い評価を受けています。 石塚硝子担当者佐々木に、 このプロジェクトについてインタビューを行いました。 原点」 といわれる製品たち。 石塚硝子もアデリアブランドの 定番といわれるガラス食器を作り続けましたが、 消費の多 様化と次々に生み出される新製品の中で、 次第にこの時代 の製品は廃盤となりました。 2004年、 東京のドローイングアンドマニュアル社が、 60 年代をキーワードに、 「ロングライフ」 というテーマでデザイ ン 生 活 用 品 を 集 め 販 売 す る プ ロ ジ ェ クト とし て 「60VISION」 をスタートさせました。 デザイン的にも普遍性をもった製品を現代生活に使ってほ しい…。 このロングライフという考え方に賛同し、 石塚硝子は 「60 ヴィジョン」 に参加しました。 ●コーヒーカップを選んだ理由 ショーでも「アデリアロクマルは無いの?」と声を掛けていただい ナ ガ オ カ ケ ン メ イ 今の時代からみてもガラスのカップ&ソーサーで、 あれほど美しい ています。また、逆に従来からのアデリアのお客様方にも徐々に再 D&DEPARTMENT PROJECT代表 色のものはそんなにないと思います。 商品の存在自体に普遍のファ 度認知をしていただいている状況です。そういった追い風もあり、 1965年北海道生まれ。 日本デザイン ッション性を感じました。 この秋からはアデリアの一般商品へと昇格し、販売していくこと 1997年ドローイングアンドマニュア ルを設立。 ●60VISIONのコンセプトとは を決定しました。 佐々木崇也 ●古いデザインの製品を再製作するに当たって、 困難だったこと れるのも60商品の特徴です。 すでに金型が無かったことです。 ガラスの金型は非常にコストが掛 現在の10代、 20代の層は当時の商品を知らないので単純に 「かわい かり、 また当時の技法を伝承されている職人さんが減ってきている い」 と手に取る。 彼らの母親世代は 「懐かしい」 と手に取る。 そんな方 ●60VISIONに参加したきっかけ 今日では、 金型の復刻こそが一番重要な部分でした。 幸い、 図面の管 達が 「お母さんが使っていたものを娘が使う」 というふうに引き出物 一番初めは、 ドローイングアンドマニュアル社のナガオカ社長から、 理だけはしっかりとされていたのが救いでした。 また過去には無かっ に選ばれることも多くあります。 当時のマーケティング部長へメールでオファーを頂いたことがきっ た色のアイテムを開発していますが、 ガラスの微妙な色合いをデザ トです。 1960年代、 日本にマーケティングという概念が浸透する以 かけです。 かなり熱心にカップ&ソーサーの復刻の話をされ、 部長が イナーの要望に合わせていくのもかなり困難な事で、 色出しのテスト 前、 日本のメーカーは消費者の顔色を伺うよりも、 「世界に通用する ●60VISIONに対する社会の反応 口説き落とされたと聞いています。 その後私が引き継ぎ担当をし、今 溶融を数回したアイテムもありました。 スタンダードを 作りたい」 と情熱を込めて物づくりをしていた時代 3R (リデュース、 リユース、 リサイクル) の一歩先をいく、 使い続ける 日の20数アイテム (限定商品を入れると30アイテム超) を社内のデ でした。 この頃に誕 生した商品には、 単純で、 性能が良く、 普遍的な商 「ロングライフ」 として、 確実に評価は高まってきています。 品が多くあります。 また企業の原点を見つめ直すことによって、 改めて気がつく企業の これらは時代の流れとともに消費の多様化により次々と生み出され 個性、 それを社内からも生活者からも見えるところに置いておき、 そ ザイナーと共に開発、 販売するに至っています。 ●これからの展開は アデリア60を通じて、 石塚硝子には過去こんなに良いデザインの商 ●60VISIONに対する社内の反応 (過去のデザインを再び製造することに対し、 どのような意見があっ 品があったと再認識し、 誇りに思っております。 アデリアの創生期の 貴重なカタログが手元にあり、 日ごろ眺めながら仕事をしております る新商品に埋もれ廃番になったものが多くあります。 そんな商品を の原点を見ながらその企業らしい 「こと」 や 「もの」 を創造していくと 再び掘り起こすとともに、 その商品に込められた企業の物づくりへの いうブランディング手法は、 現在の日本のものづくり企業の多くがか たか) 思いをも呼び起こし再び世の中に送りだしています。 どんなに生活 かえる同じ悩みを解決するものとして注目されています。 当初はドローイングアンドマニュアル社の特注的な扱いの商品でし 去の優れたデザインをベースに今からの環境に合わせることが出来 たので、 反対などの意見は特にありませんでした。 但し、 「復刻」 につい る 「ロクマルプラス」 の考え方で、 商品開発を行なっていきたいと考 ては、 既に過去に生産していた頃の金型はありませんので、 金型費が えております。 具体的には、 現代のメニューにあわせたサラダボウル が現代化し激しい流れの中にあっても、 しっかりと自分のスタイルを ●ロングライフデザインを提供することの意味 が、 今後も先輩デザイナー方が起した商品の単なる復刻ではなく、過 欧米のマーケティング式ビジネスが評価され、 短命な商品や企業経 発生します。 一特注の商品に対し、 そこまで費用を掛けるのか?償却 のリサイズであったり、従来に無かったサイズで今必要なアイテム ●60VISION参加企業に石塚硝子を選んだ理由 営スタイルさえも、 利益が高ければよしとされている時代の中、 本来 などの検証は充分にされているのか?本当に利益のある売上に繋が (冷酒グラスや雰囲気のあるビアグラスなど) の開発にまず取り掛か 愛知県で育ったという経緯もあり、 愛知企業には個人的に思い入れ の日本人の中にある長く使い続けるという精神を今の時代に展開す るのか?など、 ビジネスとしての厳しい意見は常にありました。 っています。懐かしさと新しさを同時に感じ取れるアデリアオリジナ ●アデリア60に対する社外の反応 て行きます。 そして将来的には、 ガラスの本場ヨーロッパやアメリカ ルデザインの商品として、 まずは国内での更なる販売と認知を進め が強いというのもあります。 ることは、 商品やデザインを生む、 全ての人々にとっての初心を見つ 東京と大阪で展開する自社店舗 「D&DEPARTMENT PROJECT」 め直すことになります。 はロングライフデザインの商品を新品、 ユーズド問わず扱っており、 今の時代的にも、 これからの環境問題を含めた時代性にも、 このよう 一番の成功は、 アデリアを全く知らなかった若者たちに 「ルック」 のコ に於いても、 ジャパニーズグラスウェアブランドの 「アデリア」 が認知 ユーズド商品の買い付けに日本全国をまわっていた際、 アデリアの な本来の日本らしさを取り戻すことはとても必要なことであり、 良い レクターが生まれるほどアデリアブランドが認知されたことです。 されるレベルを目指したいと考えております。 食器との出会いが多くあったことも理由のひとつです。 ことだと思っています。 雑誌やTVの特集などメディアにも度々紹介れさてますし、様々な 11 Social & Environmental Report 2007 Social & Environmental Report 2007 12 会社概要 持ち生活を楽しんでいる、 そんな生活層に向けて提案するものです。 経済性報告 60VISIONとは、 流行に左右されない普遍的な定番商品をしっかり と作るメーカーと、 しっかりと売るマーケットを開発するプロジェク 環境報告 http://www.60vision.com http://www.d-department.jp ●購入者 (社会) の反応 「懐かしい」 という反応と単純に 「かわいい」 という反応と、 両者を得ら ハウスウェアカンパニー マーケティング部 販売促進グループ 社会性報告 Drawing and Manual センター原デザイン研究所を経て ハイライト 優れたデザインは、 人々に選ばれ、 長く使い続けられます。 そして長く使い続けると もの、 1960年代に集中して生産され、 「日本のものづくりの 石 塚 硝 子 について 次々に新しい製品を大量につくり販売することが必要な時代もありましたが、 社会との関わり 社会から信頼される企業であるために、 環境や社会貢献に取り組むプロセス 石塚硝子の取り組みをご理解いただくことをはじめ、 ガラスのリサイクルな の中で、 もっとも重要なことは地域の方々をはじめとする様々なステークホ どについて考える機会や情報を提供し、 皆様とともに考え、 ともに持続可能な ルダーとのパートナーシップです。 社会をつくっていきたいと考えています。 環境コミュニケーション活動 アダプト・プログラム 2 0 0 6 年 度 に 実 施し た 主 な 環 境 コミュニ ケ ー ション 活 動 をご 紹 介します 。 ガラス工芸 リサイクル分別指導 す。 これからも、 地域、 市民・自治体の皆様とのパートナーシップ 契機に生まれた町の美化手法です。 日本でも年々導入事例が普 を密に積極的な展開を継続します。 9/17 名古屋市 「環境デー名古屋2006」 及し、 全国展開されています。 10/19-21 メッセナゴヤ2006 岩倉工場のある岩倉市でも “21世紀の美しい街づくり” をスロ 10/28,29 江南市環境フェスタ2006 ーガンに2003年導入され、 2006年度には5月30日をアダプ 11/11,12 岩倉市ふれ愛まつり2006 トの日に設定、 市をあげての展開に発展しています。 6/28 知多南部衛生組合 (4名参加) 7/25 知多市リサイクルプラザ (7名参加) 4/12 岡崎市 10/5 塩尻市、 波田町 ハイライト 環境フェア アダプト・プログラムとは米国でハイウエー散乱ごみの問題を 石 塚 硝 子 について SOCIAL PERFORMA 岩倉工場でも工場周辺道路でのアダプト活動が定着し、 不法 投棄の減少、 側溝の美化がすすんで、 大きな成果をあげていま アデリアバーゲン 石塚硝子では、 ガラスびんのリサイクルについての理解を深め ●各工場における見学者受け入れ数 て頂くために、 工場見学者の受入れを実施しています。 愛知県の ■岩倉工場 リユース食器洗浄車 【あらう君】 を貸し出していただきイベント 感謝して始まったバーゲンセールも、 本年で16回目を迎えまし での使い捨て紙容器の減量・リユース使用食器の使用啓蒙も実 た。 例年にもまして暑い7月上旬での開催でしたが、 岩倉工場で 施いたしました。 直接お客様とふれあうことのできるこのイベン は1万人を越えるお客様においでいただきました。 トの継続をとおして、 石塚硝子の環境保全活動の展開に更なる セール会場は、 ガラスび 2001 2002 2003 2004 2005 2006 進を目的に、 空きびんの回 海外からの見学者も増加しています。 人数 972 787 1209 1185 1296 1360 1687 収ブースを設けました。 本 2006年度は、 全工場で58団体約1700名の見学者を受け入 団体 39 29 49 51 51 51 54 イクルを学び、 生活や学習に活かしていくことを目的として、 地 年は “名古屋市リサイクル 促進公社” の協力をえて、 ■岩倉工場の見学者推移 (人) (団体) 60 1800 55 1600 50 1400 人数 団体 環境パートナーシップ・CLUB (EPOC) 45 40 1200 EPOCは、 中部圏から環境対応に関する様々な情報発信を行 また、石塚硝子岩倉工場では、 EPOC会員向けの視察調査 い、 世界に誇れる環境先進地の形成とともに、 安全かつ快適な 「EPOC会員企業における廃棄物リサイクル事業」 (平成18年5 25 「循環型経済社会」 の構築を目指し設立されました。 21世紀以降 月) では、 において、 ガラスくずの分別収集からトータルリサイク 20 も持続的な経済発展を追求していくためには環境保全と企業活 35 1000 30 800 600 15 400 10 200 5 2000 2001 2002 2003 2004 2005 0 2006(年) ■姫路工場 人数 36 団体 4 ・2006年度、 東京工場は見学の 受け入れを実施致しませんでした。 ルまでをご紹介いたしました。 動が調和した 「循環型経済システム」 への変革が求められていま す。 しかし、 個々の企業単位での活動だけでは、 「循環型経済社会」 の構築に向けた原動力としては不十分であり、 企業・市民・行政の EPOC担当者 管理本部環境部長 VOICE ひとこと 垣根を越え、 相互連携した取り組みが求められています。 菱田 俊昭 EPOCが設立されて以来、 各種活動に協力しております。 環境への取り組みと言っても、ひとつの会社だけ で取り組むことには限界があり、EPOCの活動に 参加することで、各種団体と相互に連携し、 「持続 可能な社会の実現」 に向けて活動をしております。 また、EPOC幹事会の一員としても、活動の支援 をしています。 そのひとつとして、 EPOCではさまざまな業種・業態の会員企 業より提供された環境教育のプログラムを一元化して公表し、 積極的に環境教育(教材・場)の提供を進めています。 石塚硝子も 見学講座を開設し、 工場見学者の積極的な受け入れを図ってい ます。 13 Social & Environmental Report 2007 Social & Environmental Report 2007 14 会社概要 0 経済性報告 域の小学校からの見学を積極的に受け入れています。 環境報告 各市町村の環境行政担当者及び地域の皆様をはじめ、 近年では 2000 また、 未来を支える子供たちが工場見学を通じて環境やリサ ご理解・ご協力をいただけるようつとめます。 んのリサイクルの普及促 年度 れました。 社会性報告 工場見学 石塚硝子の企業活動に対する地域の皆様のご理解・ご協力に 石塚硝子がお客様との関わりにおいて最も大切にしていることは、 お客様の お客様との関わり 満足です。 お客様の立場に立って考え、 お客様のニーズに応え、 お客様の声に 耳を傾ける企業であり続けるため、 日々取り組みを行っています。 品 質 サービス&サポート の数字や記号、 金型の番号などが入っており、 万一お客様でトラ 私たちは、 製品、 サービス、 行動を通じて、 お客様に満足してい お客様相談室は専用電話番号を設け、 製品のシールやシオ 工場でISO9001を取得し、 そ ブルがあったときには、 すぐにトレーサビリティが取れ、 素早い ただける企業を目指しています。 リ、 箱などに連絡先を表示してお客様のご意見をお待ちしてい の後各工場に展開し、 現在では 対応がとれるようになっています。 私たちの製品は、 販売店様を通じてお客様にお渡ししていま ます。 岩倉、 東京、 姫路の全ての製造 “容器は食品の一部である” という考えのもと、 常にお客様に すが、 お客様からのご意見を直接頂き、 その声をキチンと現場 「お客様満足」 を基本にこれ に伝え、 また、 そのご意見に誠意をもってお答えしたい。 そんな からもより、 “お客様に近い石 お客様との窓口が、 お客様相談室です。 塚硝子” であり続けるために、 ハウスウェアカンパニーのお客様相談室では、 商品やご購入 一層の努力をしていきたいと に際してのご質問、 改善点やその他のご要望はもちろんのこと、 考えています。 “安心、 安全” をお届けできるよう改善を続けています。 工場で認証を受けています。 お客様のご要望は、 品質保証 体系図にのっとり、 製品へと実 現されます。 受注から設計開発、 製造・検査・包装・出荷にいたるま 「品質」担当 GBC 品質保証部 で、 ISO9001のシステムに落とし込み、 お客様のご要望に間違い VOICE ひとこと 笹田友一朗 なくお応えし、 お客様にご満足の頂ける製品、 サービスの展開を いたしています。 石塚硝子で製造している容器には、 品質を保証するための社 表彫刻(石又はI)を入れています。 他にも製造日を特定するため 苦情も大変重要な情報であり、 お客様との大切なコミュニケー ションであると考え、 一つ一つ丁寧にお答えするように心掛け ています。 社会性報告 お客様の情報を社内・生産工場に伝え、お客様の 要求品質=目標品質にするよう心がけています。 弊社の工場および協力会社の末端までお客様品 質情報を伝えるのは大変です(^_^;) ハイライト 石塚硝子は1998年に岩倉 石 塚 硝 子 について SOCIAL PERFORMA ユニーバーサルデザイン また、 原料を溶かすための消費燃料が比例して少なくなり、 輸 る人にとって使える、 わかるデザインが 送燃料の節約にもなります。 そして、 製造時や輸送時において排 ユニバーサルデザインです。 例えば、 ボ 出されるCO2の排出を削減します。 製造時や輸送時の省エネル トルの胴を少しスリムにし程よい凹み ギー、 省資源、 CO2排出の削減につながります。 を作ることでびんを持ちやすくしたり (①) 、 点字を入れることで視覚障害者の 2 方でも中身がわかるようなびんの製造 1 「食育」への関心が高まる中、子供が使う食器への配 当社では、 ユニバーサルデザインを前提にしつつ、 形状、 加飾を 慮も重要視されるようになってきました。 徹底的に追求し、 「石塚硝子にしかできないガラスびん」 の製造を ガラス食器は割れるという理由で子供から遠ざける 目指しています。 のではなく、 「丁寧に扱わないと割れる」という経験 あわせて、 ケース使用や持ち運びの際 「ユニバーサルデザイン」担当 GBC 営業本部名古屋支店 VOICE ひとこと をさせる事。また天然素材である「ガラス」という本 物に小さな頃から触れさせる事が大切。 化にも取り組んでいます。 千賀 明 そんな視点から、安定感のある丸いフォルムと肉厚 びんの軽量化は、 それだけ使用原料が 常に変化する市場、お客様の要望を迅速に、且つ 的確に認識し、これにお応えできるよう勤めてい ます。 全社的なバックアップ体制のもと、常に「お客様 に満足の頂ける」営業活動を心がけています。 成形・強化ガラス(マグカップを除く)を採用し、安心 減るということです。 ガラスびんは、 回 収された空きびんを細かく砕いたカレ 感のある子供用ガラス食器シリーズを実現しました。 ●デザイナーコメント 子供用食器では敬遠されがちな 「ガラス」 という素材の安 全性に着目し、 丸みのあるフォルム・肉厚成形・強化ガラス (マグカップを除く) で安心感のある子 供用ガラス食器シリーズを実現しまし た。 小さな子供の手に合うフォルムと、 使用しやすいサイズ、 アイテムを追求 個人情報保護 しました。 当社は当社業務に関連し、 その活動を行うために多くの個人情 には個人情報の取得から消去・廃棄に至るまでの詳細な規定が 報を保有しており、 個人情報の保護が重大な債務であると考え 示されており、 全ての従業員と個人情報保護に関する業務にあ ています。情報主体をはじめ広く社会から信頼を得るために、 たる外部者に適用されます。 2005年4月 「個人情報保護に関する基本方針」 を定めました。 「信用第一」 の経営理念に基づき、 石塚硝子ではよりいっそうの 2007年3月には 「個人情報保護規定」 が実施されました。 これ 個人情報保護に努めて参ります。 15 Social & Environmental Report 2007 ハウスウェアカンパニー マーケティング部 松尾 桃子 Social & Environmental Report 2007 16 会社概要 ットを94.5%使用していますが、 更なる省資源が実現されます。 経済性報告 をしたりしています (②) 。 に実感できることを目指し、 びんの軽量 コラム 「つよいこグラス」 環境報告 様々な個性や能力に関わらず、 あらゆ 内 部 統 制 今日、 社会的存在である企業の経営において、 内部統制は最優先事項 「企業は人なり」 の経営理念に基づき、 社員一人ひとりが能力を最大限 です。 石塚硝子においては、 コンプライアンスを中心とするリスク管理 に発揮し、 自らの価値を高められるよう、 人事制度の整備、 人材育成プ 社員との関わり の視点から、 内部統制システムの整備に取り組んでいます。 ログラムの充実、 また健康面でのサポートなど、 働きやすい職場環境 SOCIAL PERFORMA づくりに取り組んでいます。 財務報告に係る内部統制体制の整備とその運用 労働安全衛生 石塚硝子は、 新会社法(2006年5月施行)に則り、 内部統制に関 財務報告に係る内部統制については、 金融商品取引法 (2006 労働安全衛生マネジメントシステムとして、 2000年より する基本方針を2006年5月の取締役会で決議致しました。 内部統制に関する基本方針の内容 ❷ 情報の保存管理体制について OHSAS18001を導入し、 PDCAサイクルに基づく安全衛生活 動を推進しています。 2008年度から本格的に運用する予定です。 また環境・安全・衛生委員会を充実させるべく委員会の中で、 大きく3つの切り口で活性化を図っています。 石塚硝子グループ ❶「我が部会の活動」 発表 各職場の活動を発表形式で報告し他部門への安全活動の水平展 開を図る。 ❸ リスク管理体制と委員会の設置について ❹ 効率的な職務執行体制について ❺ グループ会社の管理体制について 全社的な内部統制の評価 また環境・安全・衛生委員会のメンバーによる安全パトロール を実施し (年2回) 安全面でのリスク低減・5S含む衛生面のチェ ックを実施し、 構内で働く全社員が安全・安心に働ける環境作り に取り組んでいます。 VOICE ❷ ドライバークラブ報告 交通安全意識を高揚するため、 交通講話の実施、 シートベルトチェッ ク、 バイク・自転車のライトチェックを実施し交通災害絶滅を図る。 決算・財務報告に係る業務プロセスの評価 ❻ 監査役の監査体制について 健康管理に取り組む 社員より 主要な業務プロセスの評価 アンス行動規範を定めコンプライアンス委員会を設置し、 法令、 社内規程の遵守を徹底して行っています。 内部統制の有効性の確認 社員の健康状態を管理するため、 健康診断の100%受診を実 内部統制の重要な欠陥・統制の不備の是正 施し、 有所見者への健康指導を行っています。 また、 企業の業績、 運営に大きく影響するリスク管理について は、 社長が委員長となり役員およびグループ会社社長が委員と 健康増進活動としては禁煙キャンペーン・ウォーキングキャ 評価資料等の記録および保存 ンペーンを実施し、 社員への積極的な健康増進意識の高揚を図 なったリスク管理委員会を定期的に開催し、 必要な対策と継続的 なモニタリングを行っています。 っています。 またメンタルヘルス対策として実施体制作りをし、 内部統制評価報告書の提出 VOICE コンプライアンス 当社は、 「誠実・努力・創造」 を社是として掲げ、 企業としての社 内部統制の 環境整備推進にあたって 会的責任を果たし、 社会からの信頼に応えていく企業グループ 業務監査部長 であることを目指しています。 社員一人ひとりが法令を順守し高 大橋 茂夫 動指針を定めています。 ❶ つねに事実を語り、 約束を守って行動する。 企業の法令遵守に関する意識の向上や体制の整備に関しては、その 性格上企業が自主的に取組むべきものでありますが、会社法改正、金 融商品取引法等の制定により、それらを含めた内部統制の体制整備 が法的にも求められています。 2008年4月より正式にスタートする内部統制の評価に向けた業務監 査部の考え方は次のとおりです。 ❷ つねに足元をみつめ、 その質を問い行動する。 ❸ つねに上下左右の風通しを良くし、 明るく思いやりをもって行動する。 ❹ つねに目標を高くおき、 失敗を恐れぬ勇気を持って行動する。 コンプライアンス違反行為に備えるための体制としては 「内部 2. 不正の防止・・・・・・不正を思いとどませること。早期発見体制の構築。 3. 『見える化』の推進・・・・・・業務の効率化、そして『隠すな! さらけだせ!』 内部統制システムが機能的に運用されるか否かは、経営者を含む社 員全員が意識をもって自主的に活動することに掛かっています。単 なる方針、お題目で終わらせないよう全社員が一緒になって活動で きるよう内部統制の環境整備に全力をあげていきます。 を図っていきます。 企業を支えているものは、 何といっても人です。 そこで働く人が健康で なければ、 会社の繁栄はありません。 従業員が精神的にも肉体的にも健 康でいることが、 本人にとっても会社にとっても重要なことです。 当社 では事業所毎に、 毎月、 環境安全衛生委員会を開催しています。 私を含め 2名の産業看護職もその会議に参加し、 従業員の健康管理を目的として、 「健康トピックス」 というタイトルで、 全社員に向け健康上のトピックス を発信しています。 このトピックスには、 2つの役目があります。 一つは、 前月の診療所利用報告を掲載することによって、 事業所内で多い病気に 注意喚起を促すことです。 もう一つは、 その時々に流行っている病気、 注 目の健康法、 食材に関する事など、 タイムリーな話題を紹介することに よって健康への関心を持ってもらうことです。 健康に関心を持ってもら うことが、 従業員の健康増進につながり、 ひいては会社の売上増進にも 結びつくことを確信し、 今後もこのような活動を継続していきます。 VOICE 育児休暇制度を活用した 社員より 人材育成・教育・人事制度 当社の経営理念のひとつに、 『企業は人なり』 という言葉があり ます。 当社は社員一人ひとりを会社の一番大切な財産と位置づ け、 社員が自主自立的にはつらつとそして生きがいをもって生涯 働いていける会社を目指しています。 そのために各種人事制度を 充実させ、 公私に亘り社員の成長をサポートすると同時に、 働き 易い環境を構築しています。 人事制度面では2006年4月に導入した 『エルダー制度』 は、 高 通報規程」 を制定し 「電子目安箱」 及び 「目安箱」 等による通報を受 い就労意欲を持つ定年退職者に対して、 再雇用制度を確立する けた場合、 早期に適切に処置できるような体制をとっています。 ことにより、 就労の場を広く提供しています。 この制度は後輩社 員への技能の伝承という意味でも大きな効果をあげています。 また2005年には育児休業制度と介護休業制度をより柔軟な制 度へと改定し、 社員の仕事と家庭の両立支援にも積極的に取り ひとこと ハウスウェアカンパニー 印刷グループ 北川 夏美 長男の出産の為、2005年4月から2006年3月まで育児休業制度を、利 用して約1年間、休職した後、復職しました。初めての出産、育児を経 て復職する際には、色々な不安もありました。現場での育児休暇を経 た後の復職は、例が少なく私を含め2人目でしたので、試行錯誤をす ることもありましたが、上司や、一緒に働く方々の理解や協力もあり 無事復職することができました。復職の際には、育児短縮労働を利用 し、9時半から15時半の5時間勤務での労働でしたので、子供ともコ ミュニケーションも取れて一緒にすごす時間も頂くことができ、子 供に対してもゆとりをもって接することができています。 突然の子供の発熱による、保育園での呼び出しもありますが、半日有 給休暇を利用して対応しています。子供も2歳になり、活発で、元気な 子に成長してくれて毎日楽しく通園してくれています。保育園の話 も、言葉はまだ、おぼつかないですが、楽しそうに話してくれます。短 縮労働や、子供の病気により休まなくてはならない時など多くあり ますが、仕事と育児を両立させて働き続けることが出来ているのは、 職場で支えてくださってる上司、同僚ほか皆さんの理解と協力があ ってこそだと感謝しています。 組んでいます。 17 Social & Environmental Report 2007 Social & Environmental Report 2007 18 会社概要 ❺ つねに社会的関心を持ち、 広い視野のもとで行動する。 1. 社会的責任を果たすこと・・・・・・決算・財務報告の信頼性向上。 組み、快適職場の形成 安川 美晴(看護師・産業カウンセラー) 経済性報告 い倫理観をもって適切な判断と行動ができるように基本的な行 ひとこと ング研修の実施に取り 人事総務グループ 環境報告 今年度より管理職セミナーの開催外部相談窓口の設置、 リスニ ひとこと 社会性報告 健康管理 石塚硝子グループは、 グループ全体の経営理念とコンプライ ハイライト ❶ コンプライアンス体制と委員会の設置について 年6月制定) に則り、 体制の整備を行い、 その運用を評価する仕組 みを構築しています。 ❸ 健康トピックスの紹介 看護師によるタイムリーな健康情報を提供することにより健康に 対する意識の高揚を図る。 石 塚 硝 子 について 内部統制 石塚硝子は、 環境保全や社会貢献と企業経営を両立させる 「環境経営」 に取り 環 境 報 告 組んでいます。 これからも、 本業を通じて持続可能な社会づくりに貢献すると共に、 成長を続 ENVIRONMENTAL PERFORM ける企業を目指します。 環境目標と実績及びその評価 石塚硝子では2000年より5年後を目標とした環境保全長期 2006年度は地球温暖化防止対応が求められる中、 A重油・灯 1997年からISO導入活動をスタートし、 品質→環境→労働安 目標を掲げ、 各種取り組みを実行しています。 油・LPGから都市ガスへの燃料転換計画を前倒しし、 CO2削減で 石塚硝子では、 ISO14001を軸として、 マネジメント体制を構 全衛生と1年毎に認証取得を進めるとともに、 各工場またはカン 2006年度は2009年を長期目標とする2年目の展開結果と 大きな効果をあげることができました。 来期は都市ガス燃焼の安 築し、 環境保全活動を進めています。 パニーに拡大して参りました。 なります。 定化、 カレット利用率の増加取り組みで地球温暖化阻止に貢献い たします。 環境基本方針に基づき、 適切な環境推進活動を効果的に行う 現在では石塚硝子の3工場、 及び同敷地内にある関連会社の日 主な環境保全活動の目標と達成状況の評価を以下に示し ため、 社内委員会を設置し、 事業活動のあらゆる側面で、 環境保全 本パリソン株式会社で取得を済ませています。 ます。 に配慮した活動を展開しています。 ISO9001 ●管理体制 環境管理体制は経営者(社長)を最高責任者として構築されて 本部管理責任者の下に各工場の管理責任者を置き、 環境部が 事務局となり環境管理活動を展開・推進しています。また、 ISO14001とOHSAS18001のマニュアルを統合しており、 安 全衛生活動も総合的に推進しています。 ●管理の方法 出された目的・目標の達成に向け、 各部門に方針を展開し、 マネジ メントプログラム・実施報告書に落とし込みます。 計画に対する 実施状況と問題点は1回/2ヶ月本部管理責任者まで報告が上 がります。 また、 半期毎に事務局が報告を集約し、 問題点/課題の 整理を行い、 経営者にフィードバックします。 法律等の情報収集 大分類名 1998年10月 岩倉工場認証 東京工場 1999年 3 月 びん拡大認証 東京工場 1999年10月 PLC拡大認証 2000年10月 NPC東京工場 拡大認証 エネルギー 岩倉工場認証 東京工場拡大認証 2001年10月 エネルギー 原単位の向上 岩倉工場認証 工場 2006年度目標 岩倉 都市ガス転換後の燃焼安定に よる燃料の削減 岩倉 電力原単位を前年対比 1%削減する。 ガラスびん:414Kwh/t ガラス食器:788Kwh/t *ガラス溶解量ベース 386Kwh/t 732Kwh/t 姫路 姫路工場のエネルギー原単位を 前年対比1%削減する。 409l/t *原油換算 424l/t *原油換算 2004年対比で 4%を削減する。 びん炉:0.622CO2-t/t 食器炉:1.244 CO2-t/t *ガラス溶解量ベース 0.505 CO2-t/t 1.11 CO2-t/t ○ ○ 姫路 2003年対比で 10.2%を削減する。 0.642 CO2-t/t 0.596 CO2-t/t ○ 岩倉 東京 姫路 ガラス溶解ベースで75% ガラス溶解ベースで66% ガラス溶解ベースで65% 73% 65% 57% 76.90% 69.01% 65.70% ○ ○ ○ 岩倉 重点項目:埋立処分される ガラス屑・汚泥の削減2004年 対比で42%削減 (BM189t) 157t (△17%) 201t (+6%) 東京 総埋立廃棄物を2004年 対比で10%削減 (BM100t) 100t 91t (△9%) ○ 姫路 総埋立廃棄物を2003年 対比で12%削減 (BM580t) 683t (+18%) 450 (△22%) ○ 東京工場拡大認証 岩倉 2002年 3 月 2000年版移行 2003年 3 月 CO2排出量 NPC岩倉工場 拡大認証・更新 CO2排出量の 削減 2003年12月 高辻機能材料部 拡大認証 2004年 4 月 姫路工場統合 2004年10月 姫路工場、 NPC岩倉、NPC岩倉工場、 PLC岩倉拡大認証 PLC岩倉工場拡大認証 2005年10月 2004年版移行 2005年11月 資源 ガラスびんの カレット利用率 の拡大 姫路工場拡大認証 廃棄物 廃棄物の 発生量の低減 ●2006年度の監査実施状況 2005年度実績 2006年度実績 自己評価 ̶ ○ ○ 72期内部監査実績 16部署 H19.7/20現在の内部監査員資格認定者は 岩倉:20人、 東京:11人、 姫路:9人 ●上記に加え、 配慮している活動 (数値目標は、 定めておりません) 化学物質 PRTR対象物質の 取扱量の削減 取扱量、 並びに排出量の削減 環境負荷 低減製品 ガラスびんの 軽量化 ガラスびんの軽量化製品の拡大 情報開示 活動のオープン化 環境報告書の定期発行/環境会計手法の導入/地域コミュニケーションの継続 会社概要 19 Social & Environmental Report 2007 経済性報告 は、 外部機関も利用しながら、 常に最新版が管理できるようにな っています。 大分類名 環境報告 ISO14001に基づいて方針管理を行っています。 経営者から OHSAS18001 社会性報告 います。 ISO14001 ハイライト ●ISOおよびOHSAS取得状況 環境マネジメント 石 塚 硝 子 について 環境経営 Social & Environmental Report 2007 20 環境パフォーマンス 石塚硝子では、 事業活動に伴って発生する環境負荷を正しく把握し、 削減活動 たものを材料の一部として使用しています。 このカレットを使うことにより、 を進めるために、 どのくらいの資源・エネルギーを使用し、 どのような環境負 原料となる天然資源とエネルギーを節約し、 捨てられる空きびん (廃棄物) を 荷が発生しているのかについて、 データを集計・分析しています。 減らしています。 また、 自社でガラスを製造する際に、 副産物として発生する 「ハウスカレット」 食器の製造には、 「カレット」 と呼ばれる使用済みのガラスびんをリサイクルし の内部循環利用を進めています。 石 塚 硝 子 について ENVIRONMENTAL PERFORM ガラスの主原料は珪砂、 ソーダ灰、 石灰石等ですが、 実はガラスびんやガラス ●マテリアルバランス (input/output) フロー図 INPUT ガラスは、 珪砂 (けいしゃ) 、 石灰 石、 ソーダ灰、 及びカレットが主 な原料です。調合は、 自動計量 で、 ガラス溶解量に応じて、溶 解炉に自動投入されます。 OUTPUT 珪砂 原 材 料 ガ ラ ス び 製 品 ガラスびん ん 201,089 t ガラスブロック 珪砂 ガラス食器 29,182 t 9,213 t 石灰石 7,468 t 長石 5,306 t 副原料 1,212 t カレット(ハウス) ガ ラ 115,002 t ス 食 22,701 t 王冠 石灰石 1,061 t 大 気 系 ソーダ灰 72,088 t カレット(買) 2,377 t CO2 216,286 t SOx 437 t NOx 1,039 t ガラスビン 製造工程 器 15,221 t ソーダ灰 5,120 t 石灰石 4,434 t 副原料 161 t カレット(ハウス) 25 t 排 水 カレット 11,544 t 環境報告 成形工程では、まずゴブと呼ばれ るカットされたガラスの塊を、粗 型という工程で大まかにガラス びんの形にします。次に仕上型の 工程で、空気を送り込みガラスび んの形に仕上げます。ビールびん なら1分間に約200本、ドリンク びんなら約400本のスピードで 作ることができます。 ば い じ ん 珪砂 社会性報告 ソーダ灰 ハイライト 調合されたガラス原料は、溶解炉 で約1500℃もの高温で溶かさ れます。岩倉工場では3基のびん 溶解炉で、一日に500トンのガラ ス原料を溶かすことができます。 この溶解工程はコンピュータによ って集中管理を行っています。 903㎥ ネ ル ギ ー 経済性報告 エ 副 産 物 重油 853,749 GJ 灯油 62,863 GJ ハウスカレット 21,811 GJ びんガラス 72,088 t 都市ガス 2,491,279 GJ 食器ガラス 11,544 t 購入電力 593,693 GJ LPG 廃 棄 物 + 有 価 物 水 総量 1,548千㎥ (資源化量) 3,256 t 2,490 t レヤー(徐冷炉)を出たビンは、数種類の自動検査 機を通り、ビリ、口内径・寸法、泡や小さなキズな ど、品質がしっかり検査されます。そして最後に は人間の目によって厳しくチェックされます。 21 Social & Environmental Report 2007 できあがったガラスびんを一気に常 温に戻すと歪(ひずみ)が生じ、すぐ割 れてしまいます。そのためレヤーとい われるビンをゆっくり冷ますための 炉(徐冷炉)に入れ、約600℃から常 温に約1時間かけて温度を下げます。 Social & Environmental Report 2007 22 会社概要 用 石塚硝子は、 持続可能な社会を構築するために、 地球温暖化防止、 廃棄物の削 環境パフォーマンス 減、 リサイクルの推進、 化学物質の管理を重要課題と位置づけ積極的に取り組 んでいます。 〔算定基準〕 ●岩倉工場では 地球温暖化の防止 種類別には一部に増量の傾向がみとめられましたが、 総量では 石塚硝子の生産活動における主なCO2の排出源は、 ガラス原 ら65.7%に増量する等の温暖化対策に取り組みましたが、溶解 2005年度対比7%、 約140tの削減を達成しました。 今後は種類 料 (ソーダ灰・石灰石などの炭酸塩原料) 、 ガラス溶解炉・ガスター 炉自体が末期で放熱が多くなったこともあり、 2005年度の排出 別の発生源対応・対策を重点として、 ゼロエミッションに取り組 ビンなどの燃焼、 電力の使用です。 量の維持にとどまりました。 んでまいります。 ガラス産業は燃料多消費型産業であり、 エネルギー及びCO2 ●岩倉工場では で、 2005年度は2004年度対比約13千tの削減、 さらに2006 出の少ない都市ガスへの燃料転換を進めております。 年度はカレットの増量 (炭酸塩原料削減) 効果もあり2005年度 2006年度のCO2総排出量は216, 286CO2−tとなり2005 対比約24千tの追加削減を達成しました。 と等しく、 面積にすると約19k㎡ (岩倉工場面積の約125倍) もの ■CO2排出量と 原単位 食器炉溶解 原単位 (溶解量ベース) 350,000 原単位 (CO2-kg/t) 1,700 1,589 1,449 1,391 1,500 は、 燃焼の合理化とカレット増量による炭酸塩原料の削減が温暖 100,000 1,300 化ガス削減の対策です。 2006年度は、 カレット使用量を57%か 50,000 1,066 703 0 〔算定基準〕 1,100 900 2001 748 2002 754 2003 712 2004 670 2005 ネルギー・温室効果ガス (CO2) の削減に貢献しています。 現在、 何 を上回り、 過去最高を更新しました。 色のガラス原料にも利用できる白色 (透明) カレットが不足して 石塚硝子では、 『廃棄物の減量・資源の有効利用』 を基に1970 いるため、 茶色以外の色ガラスカレットの使用率増加に向けた対 年代からガラスびんのリサイクルに積極的に取り組んできまし 策の推進に取り組んでいます。 リサイクル率を維持・向上し循環 た。1995年に制定された 『容器包装リサイクル法』 は1997年より本 型社会及び地球環境の改善に貢献するため、 今後もカレットの品 格的に施行され、 資源循環型社会の構築に向け新たな活用が展 質向上等の啓蒙活動に積極的に参画していきます。 633 700 500 2006 (年) ます。 ガラス製造におけるカレットの利用拡大は、 廃棄物の削減・ 資源の有効利用 (リサイクルによる資源循環型社会の推進) ・省エ CO2 -t ガラスびん 及び原単位 CO2排出量、 ガラスびん、 或いはガラス食器 kg/t ガラスびん生産 (ガラスブロック含む) に係わる消費エネルギー起源CO2+ガラスびん溶解炉への投入原料起源CO2 原単位は、 ガラスびん溶解炉におけるガラス溶解量ベース kg/t 食器ガラス生産に係わる消費エネルギー起源CO2+食器ガラス溶解炉への投入原料起源CO2 原単位は、 食器ガラス溶解炉におけるガラス溶解量ベース GJ/t ガラスびんエネルギー/ガラスびん炉の年間溶解量、 或いは食器ガラスエネルギー/食器ガラス炉の年間溶解量 カレット利用率 (%) 100 250,000 各製品の年間生産重量 生産量 ガラス製品は、 ガラスびん溶解炉、 又はガラス食器溶解炉 t (仕上量) で溶融∼成型された、 ガラスびん・ガラスブロック・ガラス 94% 87% 投入されたガラス原料が各ガラス溶解炉 (びん炉、 並びに 食器炉) において、 溶解された年間重量 150,000 カレット カレット総使用量 (ハウス+買) /ガラスびん仕上重量 100 使用率 % 100,000 ガラス 流出量 カレット 95 200,000 食器製品の生産量 (仕上量) 82% 83% 88% 90 85 82% 80 75 カレットは、ハウスカレット+ 買カレット の各年間使用量の合計 ハウスカレットは、 主にガラスびんの製造過程で発生する t 工場カレットの使用量 買カレットは、 空き瓶などが、 市中より回収され、 カレット工 場でカレット処理されたガラスびん用カレットの使用量 50,000 70 0 2001 2002 2003 2004 経済性報告 食器ガラス 及び原単位 CO2排出量、 エネルギー起源CO2+ガラス原料起源CO2 エネルギー起源は、 Σ [各エネルギー (燃料、 及び電力) の年間消費量 各エネルギーCO2排出係数] ガラス原料起源は、 Σ [ソーダ灰・石灰石などの炭酸物を含む各原料の年間消費重量 各原料CO2排出係数] 環境省 事業者からの温室効果ガス排出量算定方法ガイドラインver1.5"から引用 各エネルギーCO2排出係数は、 (CO2=44) 原料CO2排出係数は、各原料のモル重量/44 で算出 びん炉 ガラスびん生産量 (仕上量) ガラスびん カレット利用率 (仕上量ベース) ガラスびん生産量 (t) 〔算定基準〕 生産量 CO2排出量 (総量) ■ガラスびんの カレット使用率の推移 環境報告 2005年度に都市ガスに燃料転換を完了している姫路工場で 150,000 2006年度のガラスびんのカレット利用率は、 約94%と昨年 開され、当社は資源の有効活用に向けた啓蒙活動に協力をしてい 1,313 250,000 200,000 ●姫路工場では エネルギー 原単位 食器炉溶解 総排出量 (CO2-T) 1,352 ※ 「地球温暖化防止のための緑の吸収源対策」 (環境省、 林野庁) 資料より引用 CO2 びん炉溶解 原単位 (溶解量ベース) 300,000 森林が必要となります。 びん炉溶解 全体※NPC除く ガラスびんのリサイクル 65 2006 (年) 2005 化学物質 廃棄物 2006年度の生産活動に伴う総副産物は3,256tとなり、 (t) 90 3,500 が、 埋立プラスチックのゼロエミッション化の達成等で、 2005 3,000 年度対比54%、 約370tの削減を達成しました。 ●姫路工場では 77% 78% 77% 76% 80 70 60 1,500 1,000 500 23 Social & Environmental Report 2007 78% 2,000 の分別・有効利用・発生源対策等の取り組みにより2005年度対 比24%、 約340tの削減を達成しました。 82% 2,500 ガラス屑を中心にISO目標・目的の重点テーマとして各部門で 価を厳格化するとともに、 対象物質の低減に努めます。 物質 2001 2002 2003 2004 2005 40 2006 (年) 取扱量 (kg) 排出量 (kg) 2005 2006 増減 キシレン 17,200 15,000 6価クロム 32,500 有機スズ化合物 移動量 (kg) 2005 2006 -13% 2.0 1.1 -45% 0 0 - 35,000 8% 0 0 - 0 0 - 6,500 4,900 -25% 0 0 - 0 0 - メチレンクロライド 1,200 1,000 -17% 1,200 1,000 -17% 0 0 - トルエン 1,600 1,300 -19% 0.39 0.30 -23% 0 0 - 鉛化合物 2,500 2,000 -20% 0 0 - 0 0 - 34,000 29,000 -15% 430 210 -51% 210 180 -14% ホウ素化合物 50 0 は、 取扱量・排出量・移動量とも削減傾向で推移し、 対象物質9→8 100 4,000 工場内の1部門が別会社となったことによる自然減もあります 種となりました。 今後も、 MSDS管理の強化で使用化学物質の評 (%) 4,500 ●東京工場では 化学物質排出把握管理促進法 (PRTR法) に基づく対象物質 増減 2005 2006 増減 ポリオキシエチレンアルキルエーテル 2,500 0 -100% 19 0 -100% 600 0 -100% マンガン 7,700 8,800 14% 0 0 - 0 0 - Social & Environmental Report 2007 24 会社概要 2005年度対比21%と大幅な削減を達成いたしました。 廃棄物、 有価物含む 有効利用率 ■副産物発生量とリサイクル率 社会性報告 これは、 杉の木約158万本が1年間に吸収する二酸化炭素の量 有効利用率=有効利用量/副産物発生量 100 有効 有効利用量は、 工場内での有効利用、 有価物、 並びに廃棄 利用率 % 物中間処理(中間処理後含む) において有効利用された ハイライト 1昨年から始まった燃料転換 (A重油・LPG→都市ガス) の効果 球温暖化対策の取り組みとして、 当社ではより温室効果ガスの排 とすれば、 約27% 〔約81千CO2−t〕 と大幅に削減出来ました。 (ハウスカレット使用量は除く) 廃棄物 量 (熱回収される廃棄物含む) 温室効果ガスの削減は、 恒常的課題です。 こうした背景の中で、 地 年度対比で約12%減少、 取り組みを開始した2003年度を基準 廃棄物 (事業系一般廃棄物は除く) +有価物の年間合計。 副産物 工場搬出時の排出量、 或いは工場内での有効利用量 発生量 t 石 塚 硝 子 について ENVIRONMENTAL PERFORM 石塚硝子の環境パフォーマンスデータを示します。 各年度の実績数値は、 3工 場 (岩倉、 東京、 姫路) の合計数値です。 各総量に対する原単位表記は、 ガラス溶 環境パフォーマンス 解量 (トン) をベースに算定しています。 エネルギー 大気 2006年度における総エネルギー使用量は3,981,293GJで ■総エネルギーと原単位 (GJ) 2005年度対比92.5%となりました。 原単位 (GJ/t) 5,000,000 30 ガラス食器生産のエネルギー原単位 (ガラス溶解量対比) は 21.1 20.8 22.1 25 21.0 20 した。 3,000,000 14.6 15 一方ガラスびん生産のエネルギー原単位は、 カレット使用量の 増加等に取り組みましたが、 燃料転換後の対応不足等により約5 %悪化しました。 今後はガス燃焼の最適化等に取り組み、 原単位 の向上につとめます。 10.6 2,000,000 11.5 10.5 11.5 11.9 12.6 1,000,000 0 2002 2003 2004 GJ 燃料 エネルギー LPG 灯油 GJ 発熱量への換算は、 灯油、 重油、 LPGは エネルギーの使用の合理化に関する法律 の各換算係数を使用。 都市ガスは、 供給会社の性状値を使用 GJ 年間消費電力 岩倉工場については、 < 年間消費電力 − ガスタービンの発電電力 >として算定 発熱量への換算は、エネルギーの使用の合理化に関する法律 の換算係数を使用 ガラスびん、 或いは 食器ガラス エネルギー GJ ガラスびん、 或いはガラス食器 GJ/t 量の維持・削減につとめてまいります。 減少推移しています。 全体 びん炉溶解 食器炉溶解 ■SOx排出量と 原単位 (煤煙データより) 総排出量 ( SO2-kg) 700 ,000 ■NOx排出量と 原単位 びん炉溶解 原単位 (溶解量ベース) 原単位 総排出量 食器炉溶解 原単位 (SO2-kg/t) ( NO2-kg) (溶解量ベース) 3.0 1,400 2.7 2.5 2.0 400,000 300,000 ガラスびんエネルギー 原単位 (GJ/t) 200,000 1.4 1.4 1.1 1.3 1.4 1.3 1.1 1,200 3.8 3.6 3.6 3.5 3.7 1,000 3.0 2.6 1.5 2.6 2.6 2.4 600 1.2 1.0 4.0 2.2 100,000 0.5 0 0.0 2001 2002 2003 2004 2005 2006(年) 200 25,000 20,000 2.0 15,000 0 0.5 0.0 2001 2002 2003 2004 2005 2006(年) びん炉溶解 原単位 (溶解量ベース) 食器炉溶解 原単位 (溶解量ベース) 原単位 (kg/t) 1.00 0.570 0.568 0.376 0.489 0.435 2.5 1.5 400 全体 びん炉溶解 食器炉溶解 30,000 3.5 3.2 800 1.5 ■ばいじん排出量と 原単位 びん炉溶解 原単位 (溶解量ベース) 総排出量 原単位 食器炉溶解 原単位 (NO2-kg/t) ( kg) (溶解量ベース) 4.5 35,000 3.9 2.5 600,000 全体 びん炉溶解 食器炉溶解 0.323 0.10 0.035 10,000 0.021 5,000 0 0.018 0.018 0.017 0.028 0.01 2001 2002 2003 2004 2005 2006(年) 〔算定基準〕 ばいじん排出量 (総量) kg SOx Sox排出量 (総量) SO2-kg 各ばい煙発生施設からの年間排出量の合計 Sox排出量 (m3N) 年間稼動時間 (h)64/22.4 Nox排出量 (総量) NO2-kg 各ばい煙発生施設からの年間排出量の合計 Nox濃度 (ppm) /1000000 乾き排ガス量 (m3N/h) 年間稼動時間 (h) 46/22.4 NOx 上水 工業用水 地下水 ガラス溶解量対比 ■用水使用量 ガラスびん (ばいじん、 Sox、 Nox) 排出量、 及び原単位 kg/t 各ガラスびん溶解炉を起源とする各 ばいじん 、Sox 、Nox の年間排出量の合計 原単位は、 ガラスびん溶解炉におけるガラス溶解量ベース 食器ガラス (ばいじん、 Sox、 Nox) 排出量、 及び原単位 kg/t 各食器ガラス溶解炉を起源とする各 ばいじん 、Sox 、Nox の年間排出量の合計 原単位は、 食器ガラス溶解炉におけるガラス溶解量ベース GJ/t ガラスびんエネルギー/ガラスびん炉の年間溶解量、 或いは食器ガラスエネルギー/食器ガラス炉の年間溶解量 エネルギー 原単位 (X103m3) 各ばい煙発生施設からの年間排出量の合計 各施設の測定時のばい煙濃度 (g/m3N) 乾き排ガス量 (m3N/h) 年間稼動時間 (h) /1000 ばいじん ガラスびん、 或いはガラス食器 原単位 (m3/t) 1,800 7 1,600 5.5 4.9 1,400 5.0 5.0 5.3 騒音・振動 東京・姫路工場の排水は排水処理後、 下水道ならびに公共用水 工場周辺での住宅立地が増えつつある岩倉工場では境界周 に放流し終末処理場を経て河川・海に放流されます。 公共用水域 辺での騒音・振動の低減が最重要課題となっています。 騒音の境 6 5 1,200 4 1,000 3 800 2 600 1 400 0 適切な管理を行っています。 2001 2002 2003 2004 2005 2006 (年) への排水を行っている岩倉工場ではCOD (化学的酸素要求量) ・ 界周辺での規制値順守はもとより、 個々発生源での低減対応と 窒素・りんの連続測定を行って汚染防止を監視しています。 ともに地域住民とのコミュニケーションの充実につとめており ■岩倉工場の排水水質 (2006) ます。 排水量 (㎥/日) 日量平均 PH 1,395 7.1∼7.6 油分 COD 全窒素 全りん BOD (鉱油量) (mg/L) (mg/L) (mg/L)(mg/L) (mg/L) 0.7 5.3 5.0 2.4 >0.1 ※なお2003年以降パフォーマンスデータの総量が増加しておりますが、 2003年6月に株式会社アサヒビールパックスとの合併により 姫路工場が当社に加わったことによるものです。 Social & Environmental Report 2007 26 会社概要 水質 6.0 2655㎥/日 〔規制値の12%削減) を維持管理目標として設定し、 25 Social & Environmental Report 2007 経済性報告 減の目標で展開し、 2003年度目標値を達成、 以降上乗せ目標 2006年姫路・岩倉工場の燃料転換の効果により、 SOxは順調に 1.0 石塚硝子の使用用水は、岩倉工場が地下水、東京工場は工業 岩倉工場では規制値3017㎥/日 (1011千㎥/年) に対し8%削 今後は燃料転換後 (都市ガス) の最適燃焼への取り組みで排出 食器エネルギー 原単位 (GJ/t) 用水 との長期的な削減目標を持ち取り組んでいます。 カレット増量による燃焼エネルギーの削減に加え2005∼ 1.8 ガラスびんエネルギー/ガラスびん炉の年間溶解量、 或いは食器ガラスエネルギー/食器ガラス炉の年間溶解量 用水削減については使用量の月度管理を行うとともに、 工場ご した。 500,000 C重油 A重油 ガラスびん、 或いは食器ガラス生産工程において 原料投入∼溶解∼成型∼検査・包装に伴い消費された各エネルギーの年間合計 (印刷等の後加工工程に伴うエネルギーは除く) 用水等と、工場ごとの特徴をもっています。 監視をおこなっています。 環境報告 エネルギー 原単位 電力(買電) 購入電力 LNG (都市ガス) Σ[各燃料の年間消費量 各燃料の単位発熱量]+[電力 (買電)単位熱量係数] 比でSOx27%(約160t) 、 NOx14% (約170t) の削減を達成しま 社会性報告 〔算定基準〕 総エネルギー 0 2006 (年) 2005 監視を行うとともに年度測定計画を基に計測業者測定で異常の 10 5 2001 2006年度は、 燃料転換への取り組みを開始した2003年度対 ハイライト 炉の再構築合理化等により2005年度対比で30.6%向上しま 24.4 4,000,000 ガラス溶解炉からの排ガスについては連続測定器による常時 石 塚 硝 子 について ENVIRONMENTAL PERFORM ENVIRONMENTAL ECONOMI PERFORMANCE PERFORM 環境パフォーマンス 経 済 性 報 告 力してまいりました。 石塚硝子は 『グリーン購入基本方針』 を策定して、 環境に与え 2006年度の主な取り組み事例は以下の通りです。 今後もグ 売上高では、 ガラスびんや紙容器売上が前期を下回りましたが、 PETボトル・PETプリフ る負荷が少ない原材料・製品・サービス等を優先的に購入する 「グ リーン購入の促進に努め、 持続可能な社会の構築に貢献してい ォームや高強度ガラスの増加でカバーし、 前期比1.9%増の597億1千2百万円となりまし リーン購入」 活動に取り組んでいます。 きます。 た。 また、 利益面では原油価格の高騰に向けての都市ガスへの燃料転換や 『現場力の再生と 強化』 『見える化の推進』 のスローガンのもと、 グループを挙げての徹底的な業務の効率化と れています。 ❶ 遮熱塗装施工による空調負荷低減策実施 コスト低減を実行し、 営業利益は前期比31.4%増の16億7百万円、 経常利益は前期比39.1 ❷ 省エネ性能に配慮したOA機器 (PC、 コピー機) の購入 (64台) %増の13億6千6百万円、 当期純利益は前期比35.5%増の7億4千1百万円となり、 着実な ❸ 古紙緩衝材製造機の導入 食器製品の出荷に用いる緩衝材用に、 構内の廃棄用段ボール を緩衝材として再利用 成果を確保しました。 ❶ 地球資源保護のため、 必要な量だけ購入する。 ❷ 環境に与える負荷が小さい物品・サービスを優先的に購入する。 ❸ 環境保全に積極的な取り組みをしている取引先からの購入 を優先する。 ハイライト グリーン購入基本方針では、 基本的な考え方として、 以下が示さ 石 塚 硝 子 について 石塚硝子グループは、 2006年度を最終年度とする中期経営計画の着実な達成に向け注 グリーン購入 ❹ ビニール圧縮機の導入 ❺ 節水機の導入提案 ■売上高 (百万円) ■経常利益と当期純利益 (百万円) 60,000 めています。 56,243 56,087 58,593 59,712 1,500 50,000 ❶ 環境汚染物質などが使用されていない、 または削減のエ夫がある。 経常利益 当期純利益 1,366 1,200 982 40,000 ❷ 製造・流通・使用の各段階で、 資源やエネルギーの消費量が少ない。 900 773 741 670 30,000 ❸ 生態系を壊さない資源採取をおこなっている。 547 600 ❹ 修理・部品交換などにより長期間使用可能である。 20,000 ❺ 再使用が可能である。 404 2003 2004 2005 0 2006 2003 2004 2005 2006 ❼ 再生素材および再使用部品の使用率が高い。 環境報告 0 412 300 10,000 ❻ リサイクルが可能である。 (分別が容易な設計、 リサイクルシ ステムがあるなど) 社会性報告 また、 環境負荷が少ない購入物品などの視点として、 以下を定 ❽ 処分 (焼却・埋立) された時に有害物を出さない ■2006年度主要事業別売上高 (百万円) 4,829 事業の上流・下流を通じての環境活動 ガラスびんは再生資源を十分に活用し、 ゴミを減らすことを目 石塚硝子は顧客・小売店に対して、 操業以来、 ガラスびんのリサ 的に、 1997年4月から施行された 「容器包装リサイクル法」 の適 イクルを目的とした引き取り関係を発展的に維持してまいりま 用対象になっており、 再利用/再生の促進が求められています。 した。 また、 自治体において収集されたびんについても引き取り、 再生を行っています。 2006年度に外部から引き取りを行なったカレット (再生原 経済性報告 その他の事業 8% 31,823 23,060 ガラス容器関連事業 他素材容器関連事業 39% 53% 料) の量は30千トンでした。 会社概要 27 Social & Environmental Report 2007 Social & Environmental Report 2007 28 会 社 概 要 石 塚 硝 子 について C O R P O L AT E P R O F ●沿革 「AXユーゼル」 1968∼85 「万博記念グラス」1970 「アデレックス」1970∼78 1941年 4 月 企業整備により有限会社石塚硝子製造所設立。 1946年12月 石塚硝子株式会社に改組。 1961年 7 月 名古屋証券取引所に上場。 商 号 1961年10月 岩倉食器工場を新設稼動。 1962年10月 東京証券取引所に上場。 1963年 1 月 岩倉びん工場を新設稼動。 強化コップの量産方式による生産に成功。 (我が国初の企業化) 1971年11月 ガラスセラミックス (デビトロン) の開発に成功し、 国内外 の特許を取得。 1972年 6 月 ウイストン株式会社を設立し、 プラスチック事業に進出。 1974年 5 月 平成19年3月、 研究開発センター (日本パリソン株式会社R 高級コップの量産方式による生産に成功。 (我が国初の企業化) 1976年 9 月 アイピーアイ株式会社を設立し、 紙容器事業に進出。 その狙いは、 石塚グループ全体の研究開発の拠点として、 各 1984年 4 月 東京工場を新設稼動。 分野に必要な設備とマンパワーを集中し、 よりスピーディで ーズとお客様のご要望に速やかに対応することにあります。 プラスチック容器工場を東京工場内に新設稼動。 1990年 5 月 久金属工業株式会社に資本参加し、 キャップ事業に進出。 1996年 4 月 ペット容器工場を東京工場内に新設稼動し、 ペット容器事 業に進出。 1997年 1 月 合弁会社日本パリソン株式会社を設立し、 ペット容器用プ リフォーム製造事業に進出。 1999年10月 ISO14001の認証取得。 2001年 5 月 岩倉工場にペット容器工場を新設稼動。 2003年 6 月 株式会社アサヒビールパックスと合併。 経営ビジョン 「ガラスを究めガラスを超えよ」 を具現化する ため、 この研究開発センターを中核に据えて、 品質の向上とと もに新技術・新製品の開発に引き続き挑戦してまいります。 2003年 9 月 本社機能を岩倉工場に移転。 2005年 4 月 石塚玻璃 (香港) 有限公司を中国に設立。 研究開発センターを岩倉工場内に新設。 1973年11月 岩倉工場に総合排水処理場を設置。 1976年 8 月 細口軽量びんの開発生産に着手。 1977年 8 月 ガラスびんのリサイクルを拡大するために、 リサイクリング室を新設。 1977年 9 月 公害防止対策として、 岩倉工場びん溶解炉全てに 電気集塵機の設置を完了。 1996年 8 月 リサイクリング室改め、 環境室に改名。 1997年 4 月 岩倉工場に7000kw級のコージェネレーション ガスタービン設備を導入。 「アイリス」1973 29 Social & Environmental Report 2007 文政2年 (1819年) 11月 設 立 昭和16年4月16日 株式上場 東京証券取引所、 名古屋証券取引所1部 従業員数 781名 (平成19年3月現在) 資 本 金 59億1千万円 事業内容 ● 1999年10月 ISO14001取得。 2000年 6 月 岩倉工場において使用済みストレッチフィルムの リサイクル利用の為の専用分別を開始。 NEDO 「産業技術実用化開発助成事業」 の 支援を受け、 リサイクラブル薄膜着色コーティング 2000年 8 月 (UTC:Urethane Thin Coating) 技術開発に着手。 2002年11月商品化。 2002年11月 全工場で廃棄物焼却炉の廃止完了。 2004年 2 月 姫路工場のガラス溶解炉の都市ガス専燃化を開始。 硝子容器・硝子食器・プラスチック容器・セラミック ス製品の製造販売及びそれらの加工品の製造販売 紙容器製品の販売 ● 機器、 プラント販売並びにガラスびん・食器の製造 ● 地球温暖化対策に対する日本ガラスびん協会の 自主行動計画発表。 上記施策の一つである、 ガラスびん生産量当りの カレット使用比率の増加に取り組む。 加工技術指導とデータサービス WEB http://www.ishizuka.co.jp E-Mail info@ishizuka.co.jp ●編集後記 本年度より、 石塚硝子グループの社会・環境活動を広く社内外 のステークホルダーの皆様にご理解いただくことを目的とし て、 従来の環境活動の報告から 「環境」 「社会」 「経済」 の3つの側 面から情報を公表することとし、 名称も 「社会・環境報告書」 へと ガラスびんの耐久性向上を可能とするコーティング 2004年 4 月 (MUC:Multi Urethane Coating) 技術を開発。 この技術 を用いた軽量化リターナブル牛乳びんの量産を開始。 刷新いたしました。 2005年 1 月 岩倉工場LPG燃料の都市ガス化燃料転換への取り組み開始。 に、 社員の顔の見える紙面づくりを心がけました。 報告書作成に 2006年 8 月 姫路工場の全ガラス溶解炉 (3基) の都市ガス専燃化完了。 岩倉工場LPG燃料の都市ガス化燃料転換95%切替完了。 に協力してくれた多くの関係者に深くお礼申し上げます。 2006年 3 月 岩倉工場びん溶解炉2基 重油から都市ガスへの燃料転換完了。 2006年 6 月 岩倉工場コージェネガスタービン 重油から都市ガスへの燃料転換開始。 2007年 7 月 岩倉工場の灯油の都市ガス化燃料転換完了 「ソワール」1978∼ 「アイドル灰皿豆」 1974∼ 創 業 初めての社会性報告ですが、 石塚硝子らしさをお伝えするため あたり、 快く取材に応じて頂いた方々と、 データ集計や情報提供 まだまだ不十分な点が多いとは存じますが、 今後の活動と本報 告書の改善を図っていくためにも、 皆さまからの忌憚のないご 意見、 ご感想等をお待ちしています。 「ピコットライン」 1978∼85 Social & Environmental Report 2007 30 会社概要 2007年 3 月 代表取締役会長 石塚 芳三 代表取締役社長 山中 昭廣 ●環境への取り組み 1998年 4 月 代 表 者 経済性報告 1990年 1 月 〒482-8510 愛知県岩倉市川井町1880番地 環境報告 &Dセンター併設) を新設しました。 本社所在地 「ポスポラス」1987∼ 「てびねり」 2001∼ 細足コップの量産方式による生産に成功。 1965年 9 月 (我が国初の企業化) 研究開発センター 効率的な研究開発を推進すること、 更には変化する市場のニ 石塚硝子株式会社 ISHIZUKA GLASS CO.,LTD. 1966年 9 月 2006年度の 事業 トピックス 会社概要 社会性報告 「ルック」1968∼ 石塚岩三郎 (初代) が、 長崎でオランダ人からガラス製造技術 を習得し、 現在の岐阜県可児市土田でガラス製造を始める。 ハイライト 「アルスター」 1968∼ 1819年11月 社会・環境報告書 2 0 0 7 ISHIZUKA GLASS CO.,LTD. Social & Environmental Repor t 2007 ISHIZUKA GLASS CO.,LTD. Social & Environmental Repor t 2007
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