clustered Data ONTAP 8.3 SVMルート ボリューム保護

clustered Data ONTAP® 8.3
SVMルート ボリューム保護エクスプレス ガイド
ネットアップ株式会社
www.netapp.com/jp
部品番号: 215-09502_A0
作成日: 2014年11月
目次 | 3
目次
このマニュアルの対象者 ............................................................................... 4
SVMルート ボリューム保護ワークフロー ..................................................... 5
負荷共有ミラー ボリュームの作成 ............................................................................ 5
負荷共有ミラー関係の作成 ....................................................................................... 7
負荷共有ミラー セットの初期化 ................................................................................. 8
負荷共有ミラー セットの更新 ..................................................................................... 9
SVMルート ボリューム リストア ワークフロー ............................................ 10
負荷共有ミラーの昇格によるSVMルート ボリュームのリストア ............................ 10
詳細情報の入手方法 ..................................................................................
著作権に関する情報 ...................................................................................
商標に関する情報 .......................................................................................
ご意見をお寄せください ..............................................................................
索引 ..............................................................................................................
14
15
16
17
18
4 | SVMルート ボリューム保護エクスプレス ガイド
このマニュアルの対象者
本書では、クラスタ管理者を対象に、クラスタのすべてのノードに負荷共有ミラーを作成して
Storage Virtual Machine(SVM)ルート ボリュームを保護する方法について説明しています。また、
SVMルート ボリュームを負荷共有ミラーからリストアしてボリュームの障害や消失からリカバリす
る方法についても説明しています。
各SVMには、そのSVMによって提供されるネームスペースへのエントリ ポイントとして機能するル
ート ボリュームがあります。SVMルート ボリュームはネームスペース階層の最上位に位置する
FlexVolで、マウント ポイントとして使用されるディレクトリと、データ ボリュームがネームスペースに
結合されるパスが含まれています。これらのディレクトリが変更されることはほとんどありません。
SVMルート ボリュームが万一使用できない場合、NASクライアントは、ネームスペース階層にアク
セスできないためネームスペース内のデータにアクセスできません。そのため、ノードに障害やフェ
イルオーバーが発生した場合に引き続きネームスペース ディレクトリ情報を使用できるように、ク
ラスタの各ノード上にルート ボリュームの負荷共有ミラー コピーを作成することがNetAppのベスト
プラクティスとなっています。
SVMルート ボリュームが一時的に利用できない状態になっても、ボリュームに対する読み取りアク
セスは負荷共有ミラー ボリュームから提供されるため、ネームスペースを引き続き利用できます。
ルート ボリュームが完全に利用できない状態になった場合は、いずれかの負荷共有ミラー ボリュ
ームを昇格させて書き込みアクセスを有効にできます。
このマニュアルは、SVMルート ボリュームを保護する場合や負荷共有ミラー ボリュームからルート
ボリュームをリストアする場合にご利用ください。想定している状況は次のとおりです。
•
マニュアルの利用者はクラスタ管理者である。
SVM管理者は負荷共有ミラーを作成できません。
•
保護の対象は、Infinite VolumeではなくFlexVolを使用するSVMルート ボリュームである。
•
SVMからアクセスできるデータ アグリゲートがクラスタの各ノードに少なくとも1つある。
•
CIFSまたはNFSv3を使用するNASクライアントを使用している。
SANクライアント接続(FC、FCoE、iSCSI)は、SVMルート ボリュームに依存していません。
•
すべての選択肢について検討するのではなく、ベストプラクティスに従う。
•
背景にある概念について詳しく確認する必要はない。
上記の想定条件に該当しない場合、または背景にある概念について詳しく学びたい場合は、次の
資料を参照してください。
•
NetApp Technical Report 4015: SnapMirror Configuration and Best Practices Guide for
Clustered Data ONTAP
5
SVMルート ボリューム保護ワークフロー
Storage Virtual Machine(SVM)ネームスペース ルート ボリュームを保護するには、クラスタ内のす
べてのノード(ルート ボリュームがあるノードを含む)上に負荷共有ミラー ボリュームを作成しま
す。次に、各負荷共有ミラー ボリュームとのミラー関係を作成し、負荷共有ミラー ボリューム セット
を初期化します。
負荷共有ミラー ボリュームの作成
Storage Virtual Machine(SVM)ルート ボリュームを保護するには、クラスタのすべてのノードに
FlexVolを作成し、それらのボリュームを負荷共有ミラーのデスティネーションに指定する必要があ
ります。
タスク概要
同じソース ボリュームからレプリケートされる負荷共有ミラー デスティネーション ボリュームのグル
ープを、負荷共有ミラー セットと呼びます。
6 | SVMルート ボリューム保護エクスプレス ガイド
Data ONTAPでは、負荷共有ミラー セットが設定されているボリュームへのアクセスをクライアント
から要求された場合、すべての読み取り要求を負荷共有ミラーのデスティネーション ボリュームに
転送します。そのため、SVMルート ボリューム用に作成する負荷共有ミラー セットには、ソース ボ
リュームと同じノード上の負荷共有ミラーが含まれている必要があります。
手順
1. aggr showコマンドを使用して、クラスタのノードに含まれているデータ アグリゲートを特定しま
す。
例
次に、ClusterAの各ノードのデータ アグリゲートの一覧を表示するコマンドを示します。
ClusterA::> aggr show -root false
Aggregate
--------aggr_1
Size
Available Used% State
-------- --------- ----- ------349.0GB
15.22GB
36% online
aggr_2
349.0GB
15.22GB
36%
online
aggr_3
698.0GB
693.9GB
1%
online
aggr_4
7.24GB
7.24GB
0%
online
#Vols Nodes
RAID Status
------ ---------------- -----------2
ClusterA-01
raid_dp,
normal
3
ClusterA-02
raid_dp,
normal
8
ClusterA-03
raid_dp,
normal
3
ClusterA-04
raid_dp,
normal
2. volume createコマンドで-typeパラメータをDPに指定して、各ノードに負荷共有ミラー ボリュ
ームを作成します。
SVMルート ボリューム保護ワークフロー | 7
注: 作成するデスティネーション ボリュームのサイズは、SVMルート ボリュームと同じかそれ
よりも大きくする必要があります。
例
次に、ClusterAの各ノードにSVM vs1のルート ボリュームであるvs1_rootの負荷共有ミラー ボリ
ュームを作成するコマンドを示します。この例では、負荷共有ミラー ボリュームの名前に関する
NetAppのベストプラクティスに従い、SVM名にミラー デスティネーションであることを示す_m1
や_m2などを追加した名前を付けています。
ClusterA::> volume create -vserver vs1 -volume vs1_m1 -aggregate aggr_1 -size 1gb -state
online -type DP
[Job 4633] Job succeeded: Successful
ClusterA::> volume create -vserver vs1 -volume vs1_m2 -aggregate aggr_2 -size 1gb -state
online -type DP
[Job 4637] Job succeeded: Successful
ClusterA::> volume create -vserver vs1 -volume vs1_m3 -aggregate aggr_3 -size 1gb -state
online -type DP
[Job 4641] Job succeeded: Successful
ClusterA::> volume create -vserver vs1 -volume vs1_m4 -aggregate aggr_4 -size 1gb -state
online -type DP
[Job 4642] Job succeeded: Successful
3. volume showコマンドを使用して、負荷共有ミラー ボリュームのボリューム タイプがDPに設定
されていることを確認します。
例
次に、SVM vs1にあるすべてのボリュームのプロパティを表示するコマンドを示します。
ClusterA::>volume show -vserver vs1
Vserver Volume
Aggregate
------- --------- ---------vs1
vs1_root
aggr_1
vs1
vs1_m1
aggr_1
vs1
vs1_m2
aggr_2
vs1
vs1_m3
aggr_3
vs1
vs1_m4
aggr_4
State
------online
online
online
online
online
Type
---RW
DP
DP
DP
DP
Size
Available
------- --------1GB
972.7MB
1GB
1023MB
1GB
1023MB
1GB
1023MB
1GB
1023MB
Used%
----5%
0%
0%
0%
0%
負荷共有ミラー関係の作成
Storage Virtual Machine(SVM)ルート ボリュームとSVMルート ボリュームの保護用に作成された
各負荷共有ミラーの間に、負荷共有ミラー関係を作成する必要があります。
手順
1. snapmirror createコマンドで-typeパラメータをLSに指定して、SVMルート ボリュームとク
ラスタの各ノードに作成されたそれぞれの負荷共有ミラーの間に負荷共有ミラー関係を作成し
ます。
8 | SVMルート ボリューム保護エクスプレス ガイド
例
次に、SVMルート ボリュームvs1_rootと4つの負荷共有ミラー ボリューム(vs1_m1、vs1_m2、
vs1_m3、およびvs1_m4)の間に負荷共有ミラー関係を作成するコマンドを示します。スケジュー
ルは1時間ごとに設定しています。ソース ボリュームが同じ負荷共有ミラーには同じスケジュー
ルが自動的に適用されるため、-scheduleパラメータを繰り返し指定する必要はありません。
ClusterA::> snapmirror create -source-path vs1:vs1_root -destination-path vs1:vs1_m1
-type LS -schedule hourly
[Job 4623] Job is queued: snapmirror create for the relationship with destination[Job
4623] Job succeeded: SnapMirror: done
ClusterA::> snapmirror create -source-path vs1:vs1_root -destination-path vs1:vs1_m2
-type LS
[Job 4624] Job is queued: snapmirror create for the relationship with destination[Job
4624] Job succeeded: SnapMirror: done
ClusterA::> snapmirror create -source-path vs1:vs1_root -destination-path vs1:vs1_m3
-type LS
[Job 4625] Job is queued: snapmirror create for the relationship with destination[Job
4625] Job succeeded: SnapMirror: done
ClusterA::> snapmirror create -source-path vs1:vs1_root -destination-path vs1:vs1_m4
-type LS
[Job 4626] Job is queued: snapmirror create for the relationship with destination[Job
4626] Job succeeded: SnapMirror: done
負荷共有ミラー ボリュームのtype属性がDPからLSに変わります。
2. snapmirror showコマンドを使用して、負荷共有ミラー関係が作成されたこと、およびそれら
のミラー状態がUninitializedになっていることを確認します。
例
次に、SVMルート ボリュームvs1_rootに対して作成された4つの負荷共有ミラーの状態を表示
するコマンドを示します。
ClusterA::> snapmirror show -source-volume vs1_root
Source
Path
----------ClusterA://vs1/vs1_root
ClusterA://vs1/vs1_root
ClusterA://vs1/vs1_root
ClusterA://vs1/vs1_root
Destination
Type Path
---- -----------LS ClusterA://vs1/vs1_m1
LS ClusterA://vs1/vs1_m2
LS ClusterA://vs1/vs1_m3
LS ClusterA://vs1/vs1_m4
Mirror
Relationship Total
Last
State
Status
Progress Healthy Updated
------------------- --------- ------- -------Uninitialized
Idle
true
Uninitialized
Idle
true
Uninitialized
Idle
true
Uninitialized
Idle
true
-
4 entries were displayed.
負荷共有ミラー セットの初期化
負荷共有ミラー セットを初期化し、Storage Virtual Machine(SVM)ルート ボリュームから負荷共有
ミラーのデスティネーション ボリュームへのベースラインを作成します。
手順
1. snapmirror initialize-ls-setコマンドを使用して、セット内のすべての負荷共有ミラーを
初期化します。
SVMルート ボリューム保護ワークフロー | 9
例
次に、SVMルート ボリュームvs1_rootのベースライン コピーをvs1_rootのすべての負荷共有ミ
ラー(vs1_m1、vs1_m2、vs1_m3、およびvs1_m4)に作成するコマンドを示します。
ClusterA::> snapmirror initialize-ls-set -source-path vs1:vs1_root
[Job 4628] Job is queued: snapmirror update-ls-set for source "ClusterA://vs1/
vs1_root".
2. snapmirror showコマンドを使用して、負荷共有ミラー関係の状態がSnapmirroredになって
いることを確認します。
例
次に、SVMルート ボリュームvs1_rootに対して作成された4つの負荷共有ミラーの状態を表示
するコマンドを示します。
ClusterA::> snapmirror show -source-volume vs1_root
Source
Path
----------ClusterA://vs1/vs1_root
ClusterA://vs1/vs1_root
ClusterA://vs1/vs1_root
ClusterA://vs1/vs1_root
Destination
Type Path
---- -----------LS ClusterA://vs1/vs1_m1
LS ClusterA://vs1/vs1_m2
LS ClusterA://vs1/vs1_m3
LS ClusterA://vs1/vs1_m4
Mirror
State
------Snapmirrored
Snapmirrored
Snapmirrored
Snapmirrored
Relationship Total
Last
Status
Progress Healthy Updated
------------- --------- ------- -------Idle
true
Idle
true
Idle
true
Idle
true
-
4 entries were displayed.
負荷共有ミラー セットの更新
ルート ボリュームに変更を加えた場合、スケジュールされた次回の更新前にすべてのクライアント
が新しい内容を参照できるようにするには、負荷共有ミラー ボリューム セットを更新します。たとえ
ば、SVMルート ボリュームに新しいボリュームをマウントした場合は負荷共有ミラー ボリューム セ
ットを更新する必要があります。
手順
1. snapmirror update-ls-setコマンドを使用して、セット内のすべての負荷共有ミラー ボリュ
ームを更新します。
例
次に、SVMルート ボリュームvs1_root用に作成されたセット内のすべての負荷共有ミラー ボリ
ュームを更新するコマンドを示します。
ClusterA::> snapmirror update-ls-set -source-path vs1:vs1_root
[Job 4628] Job is queued: snapmirror update-ls-set for source
"ClusterA://vs1/vs1_root".
10 | SVMルート ボリューム保護エクスプレス ガイド
SVMルート ボリューム リストア ワークフロー
Storage Virtual Machine(SVM)ルート ボリュームが使用できなくなり、そのボリュームを負荷共有
ミラー セットで保護していた場合は、ミラー ボリュームの1つを昇格させ、その名前を変更して、元
のSVMソース ボリュームを置き換えることができます。
負荷共有ミラーの昇格によるSVMルート ボリュームのリストア
Storage Virtual Machine(SVM)ルート ボリュームが利用できない状態になっても、読み取りアクセ
スは負荷共有ミラー ボリュームから提供されます。SVMルート ボリュームに対する書き込みアク
セスを有効にするには、いずれかの負荷共有ミラー ボリュームを昇格させ、そのボリュームの名
前を元のSVMルート ボリュームの名前に変更する必要があります。
タスク概要
ミラーの昇格は、ボリュームの障害やデータ損失からリカバリする場合にのみ使用されるまれな処
理であるため、このコマンドは特権レベルがadvanced以上でないと実行できません。
昇格したミラー ボリュームには、ソースSVMルート ボリュームと同じ属性が設定されます。負荷共
有ミラー ボリュームからSVMルート ボリュームをリカバリすると、負荷共有ミラー ボリュームが昇
格したあとに元のソースSVMルート ボリュームが削除されます。
SVMルート ボリューム リストア ワークフロー | 11
手順
1. advanced特権で、いずれかの負荷共有ミラー ボリュームを昇格させます。
a. setコマンドを使用して、特権レベルをadvancedに設定します。
b. snapmirror promoteコマンドを使用して、負荷共有ミラーを新しいSVMルート ボリューム
として昇格させます。
例
次に、負荷共有ミラーvs1_m2を新しいSVMルート ボリュームとして昇格させる例を示します。
ClusterA::> set advanced
Warning: These advanced commands are potentially dangerous; use them only when
directed to do so by NetApp personnel.
Do you want to continue? {y|n}: y
ClusterA::*> snapmirror promote -destination-path vs1:vs1_m2
Warning: Promote will delete the offline read-write volume
ClusterA://vs1/vs1_root and replace it with
ClusterA://vs1/vs1_m2. Because the volume is offline, it is
not possible to determine whether this promote will affect other
relationships associated with this source.
Do you want to continue? {y|n}: y
[Job 4629] Job is queued: snapmirror promote of destination "ClusterA://vs1/vs1_m2[Job 4629] Job succeeded: SnapMirror: done
ClusterA::*> volume show -vserver vs1 -volume vs1_m2 -field type
vserver
volume type
----------- ------- ---vs1
vs1_m2 RW
ClusterA::*> snapmirror show -source-volume vs1_m2
Source
Path
----------ClusterA://vs1/vs1_m2
ClusterA://vs1/vs1_m2
ClusterA://vs1/vs1_m2
Destination
Type Path
---- -----------LS ClusterA://vs1/vs1_m1
LS ClusterA://vs1/vs1_m3
LS ClusterA://vs1/vs1_m4
Mirror
State
------Snapmirrored
Snapmirrored
Snapmirrored
Relationship
Status
-------------Idle
Idle
Idle
Total
Progress
---------
Healthy
------true
true
true
Last
Updated
--------
3 entries were displayed.
負荷共有ミラー デスティネーション ボリュームが読み取り / 書き込みボリュームとなり、セット内
のすべての負荷共有ミラーが新しいソース ボリュームにリダイレクトされ、元のソースSVMル
ート ボリューム(アクセス可能である場合)が削除されます。
注意: 負荷共有関係には非同期の更新がスケジュールされており、その更新が最近行われ
ていない可能性があるため、リカバリされたSVMルート ボリュームに元のルート ボリューム
のデータがすべて含まれているとは限りません。
2. admin特権レベルで、volume renameコマンドを使用して、新しいSVMルート ボリュームの名
前を元のルート ボリュームの名前に変更します。
昇格したSVMルート ボリュームの名前を変更することで元の命名規則が維持されます。これ
は、NAS対応のSVMに関するNetAppのベストプラクティスです。
例
次に、admin特権レベルで新しいルート ボリュームvs1_m2の名前を元のルート ボリュームの名
前であるvs1_rootに変更する例を示します。
12 | SVMルート ボリューム保護エクスプレス ガイド
ClusterA::*> set admin
ClusterA::> volume rename -vserver vs1 -volume vs1_m2 -newname vs1_root
[Job 4630] Job succeeded: Successful
3. SVMの新しいルート ボリュームをそのボリュームを含むノードで保護します。
a. volume showコマンドを使用して、SVMの新しいルート ボリュームを含むアグリゲートとノ
ードを特定します。
b. volume createコマンドで-typeパラメータをDPに指定して、SVMの新しいルート ボリュー
ムを含むノードに負荷共有ミラー ボリュームを作成します。
c. snapmirror createコマンドで-typeパラメータをLSに指定して、SVMの新しいルート ボ
リュームと新しい負荷共有ミラー ボリュームの間に負荷共有ミラー関係を作成します。
d. snapmirror initializeコマンドを使用して、SVMの新しいルート ボリュームと新しい負
荷共有ミラー ボリュームの間の負荷共有ミラー関係を初期化します。
例
次に、新しいルート ボリュームvs1_rootを新しい負荷共有ミラー ボリュームvs1_m2で保護する
例を示します。
ClusterA::> volume show -vserver vs1 -volume vs1_root -fields aggregate,node
vserver
volume
------------ -----vs1
vs1_root
aggregate node
--------- ---------aggr_2
ClusterA_02
ClusterA::> volume create -vserver vs1 -volume vs1_m2 -aggregate aggr_2 -size 1gb -state
online -type DP
[Job 4639] Job succeeded: Successful
ClusterA::> volume show -vserver vs1 -volume vs1_m2 -field type
vserver
volume type
----------- ------- ---vs1
vs1_m2 DP
ClusterA::> snapmirror create -source-path vs1:vs1_root -destination-path vs1:vs1_m2 type LS
[Job 4643] Job is queued: snapmirror create for the relationship with destination[Job
4624] Job succeeded: SnapMirror: done
ClusterA::> snapmirror show -destination-path vs1:vs1_m2 -fields state
source-path
destination-path
state
---------------------------- ------------------------------- -----------ClusterA://vs1/vs1_root
ClusterA://vs1/vs1_m2
Uninitialized
ClusterA::> snapmirror initialize -destination-path vs1:vs1_m2
[Job 4656] Job is queued: snapmirror initialize of destination "ClusterA://vs1/vs1_m2".
これで、新しい負荷共有ミラー ボリュームが負荷共有ミラー セットに組み込まれます。
SVMルート ボリューム リストア ワークフロー | 13
4. snapmirror showコマンドを使用して、新しい負荷共有ミラー関係の状態がSnapmirroredに
なっていることを確認します。
例
次に、SVMルート ボリュームvs1_rootに対して作成された4つの負荷共有ミラーの状態を表示
するコマンドを示します。
ClusterA::> snapmirror show -source-volume vs1_root
Source
Path
----------ClusterA://vs1/vs1_root
ClusterA://vs1/vs1_root
ClusterA://vs1/vs1_root
ClusterA://vs1/vs1_root
Destination
Type Path
---- -----------LS ClusterA://vs1/vs1_m1
LS ClusterA://vs1/vs1_m2
LS ClusterA://vs1/vs1_m3
LS ClusterA://vs1/vs1_m4
4 entries were displayed.
Mirror
State
------Snapmirrored
Snapmirrored
Snapmirrored
Snapmirrored
Relationship
Total
Last
Status
Progress Healthy Updated
-------------- --------- ------- -------Idle
true
Idle
true
Idle
true
Idle
true
-
14 | SVMルート ボリューム保護エクスプレス ガイド
詳細情報の入手方法
Storage Virtual Machine(SVM)ルート ボリュームの保護が完了すると、SVMルート ボリュームに
アクセスできなくなった場合にリストアできるようになります。負荷共有ミラー ボリュームなど、デー
タ リソースの可用性を保護する方法の詳細については、次の資料を参照してください。
•
clustered Data ONTAP 8.3 データ保護ガイド
クラスタ システムのディザスタ リカバリとディスクツーディスク バックアップを計画および管理す
る方法について説明しています。
•
NetApp Technical Report 4015: SnapMirror Configuration and Best Practices Guide for
Clustered Data ONTAP
clustered Data ONTAPでのレプリケーションの設定に関する情報とベストプラクティスが記載さ
れています。
15
著作権に関する情報
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コンピュータソフトウェアに関する諸権利)条項の(c) (1) (ii)項、に規定された制限が適用されま
す。
16 | SVMルート ボリューム保護エクスプレス ガイド
商標に関する情報
NetApp、NetAppのロゴ、Go Further, Faster、ASUP、AutoSupport、Campaign Express、Cloud
ONTAP、clustered Data ONTAP、Customer Fitness、Data ONTAP、DataMotion、Fitness、Flash
Accel、Flash Cache、Flash Pool、FlashRay、FlexArray、FlexCache、FlexClone、FlexPod、
FlexScale、FlexShare、FlexVol、FPolicy、GetSuccessful、LockVault、Manage ONTAP、Mars、
MetroCluster、MultiStore、NetApp Insight、OnCommand、ONTAP、ONTAPI、RAID DP、
SANtricity、SecureShare、Simplicity、Simulate ONTAP、Snap Creator、SnapCopy、SnapDrive、
SnapIntegrator、SnapLock、SnapManager、SnapMirror、SnapMover、SnapProtect、SnapRestore、
Snapshot、SnapValidator、SnapVault、StorageGRID、Tech OnTap、Unbound Cloud、およびWAFL
は米国またはその他の国あるいはその両方におけるNetApp,Inc.の登録商標です。ネットアップの
商標の最新のリストは、http://www.netapp.com/jp/legal/netapptmlist.aspxでご覧いただけます。
CiscoおよびCiscoのロゴは、米国およびその他の国におけるCisco Systems, Inc.の 商標です。そ
の他のブランドまたは製品は、それぞれを保有する各社の商標または登録商標であり、相応の取
り扱いが必要です。
17
ご意見をお寄せください
弊社では、マニュアルの品質を向上していくため、皆様からのフィードバックをお待ちしています。
いただいたフィードバックは、今後のマニュアル作成に役立てさせていただきます。ご意見やご要
望は、ng-gpso-jp-documents@netapp.comまでお寄せください。その際、担当部署で適切に対応さ
せていただくため、製品名、バージョン、オペレーティング システム、弊社営業担当者または代理
店の情報を必ず入れてください。
18 | SVMルート ボリューム保護エクスプレス ガイド
索引
F
て
FlexVol
負荷共有用の作成 5
提案
S
SVM
負荷共有ミラーによる保護 4
負荷共有ミラーの昇格によるルート ボリュームのリ
ストア 10
ルート ボリューム昇格ワークフロー 10
ルート ボリューム保護ワークフロー 5
ルート ボリュームを保護するための負荷共有ミラー
関係の作成 7
マニュアルに関するフィードバックの送信方法 17
データ保護
詳細情報の入手方法 14
ね
ネームスペース
SVM保護ワークフロー 5
は
バックアップ ヴォールト
詳細情報の入手方法 14
え
エクスプレス ガイド
SVMの保護を使用するかどうかの判断 4
か
関係
負荷共有ミラーの作成 7
こ
更新
負荷共有ミラー セット 9
コメント
マニュアルに関するフィードバックの送信方法 17
し
ふ
フィードバック
マニュアルに関するコメントの送信方法 17
負荷共有ミラー
SVMルート ボリュームを保護するための関係の作
成7
関係の更新 9
昇格によるSVMルート ボリュームのリストア 10
詳細情報の入手方法 14
セットの初期化 8
セットのベースラインの作成 8
デスティネーション ボリュームの作成 5
フローチャート
SVMルート ボリューム昇格ワークフロー 10
SVMルート ボリューム保護ワークフロー 5
へ
情報
マニュアルの品質向上に関するフィードバックの送
信方法 17
ベースライン
負荷共有ミラー セット用に作成 8
せ
ほ
前提条件
SVM保護エクスプレス ガイドの使用 4
保護
データについての詳細情報の入手方法 14
ボリューム
FlexVolの作成, 負荷共有用 5
索引 | 19
ルート, SVMの昇格ワークフロー 10
ルート, SVMの保護ワークフロー 5
負荷共有の昇格によるSVMルート ボリュームのリ
ストア 10
ま
る
マニュアル
フィードバックの送信方法 17
ルート ボリューム
SVMの昇格ワークフロー 10
SVMの保護, 負荷共有ミラーによる 4
SVMの保護ワークフロー 5
負荷共有関係を作成して保護 7
負荷共有ミラー セットを初期化してベースラインを
作成 8
負荷共有ミラーの昇格によるリストア 10
負荷共有ミラーを作成して保護 5
み
ミラー
SVMルート ボリュームを保護するための負荷共有
関係の作成 7
負荷共有関係の更新 9
負荷共有セットの初期化 8
負荷共有セットのベースラインの作成 8
負荷共有デスティネーション ボリュームの作成 5
わ
ワークフロー
SVMルート ボリューム昇格フローチャート 10
SVMルート ボリューム保護フローチャート 5