「スキンケア化粧品」を徹底調査

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富士経済 GROUP
第10010号
PRESS RELEASE
株式会社 富士経済
2010年2月5日
〒103-0001 東京都中央区日本橋小伝馬町
2-5 F・Kビル
TEL.03-3664-5811 FAX.03-3661-0165
URL : http://www.group.fuji-keizai.co.jp/
https://www.fuji-keizai.co.jp/
広報部 03-3664-5697
国内化粧品市場の45%を占める「スキンケア化粧品」を徹底調査
−2009年見込−
◆注目素材「オーガニック」…新ブランド投入や既存ブランドへの新規配合で前年比86%増
◇注目コンセプト「異業種参入系」…相次ぐ新規参入で同15.8%増、ドラッグストア展開も
総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋小伝馬町
社長
阿部
界
03-3664-5811)は、国内の化粧品市場について調査を行っており、毎年その調査結果を「化粧品マーケティング要
覧」シリーズを筆頭に、
「機能性化粧品マーケティング要覧」
「化粧品チャネル・トレンドデータ」といった報告書
にまとめてきた。
このたび、化粧品7カテゴリー※1中、最大の市場規模を誇り、国内の化粧品市場の約45%を占めるスキンケ
ア化粧品※2市場について、より詳細な調査を行った。その結果を報告書「スキンケア開発トレンドデータ 20
09−2010」にまとめた。
※1:スキンケア、フレグランス、ヘアケア・ヘアメイク、メンズコスメティックス、ベースメイク、ポイントメイク、ボディケア
※2:洗顔料、クレンジング、マッサージ・コールド、モイスチャー、スポットケア、化粧水、乳液、美容液、パック
この調査では、販売チャネル別、機能別、価格帯別の動向を明らかにすると共に、注目される素材(ヒアルロン
酸など5品目)やコンセプト(シート状製品、マルチパーパス化粧品など9品目)にも着目し、スキンケア化粧品
市場を多角的に分析した。更に、スキンケアに対する消費者の意識調査も実施し、消費者ニーズも捉えた。
<注目素材(配合製品)市場>
1.オーガニック素材
2008年
2009年見込
前年比
2010年予測
前年比
43億円
80億円
186.0%
85億円 106.3%
各認定機関によってオーガニック認定を受けた製品、有機農法によって栽培(オーガニック栽培)された原材料
を配合した製品を対象とした。なお、対象範囲はブランドやライン全体でオーガニック素材配合を訴求しているも
のとし、ブランドやライン内の単品で訴求しているものは対象外とした。従来は小規模な展開に留まっていたが、
近年 ロハス や スローライフ への関心や意識の高まりを背景に需要が増加し、2007年頃よりオーガニッ
ク素材訴求ブランドが相次いで登場した。
2008年には、
「オリジンズ オーガニックス」
(エスティローダー)など大手メーカーからもブランドが投入
され、市場が活性化した。2009年は、
「ネイチャーアンドコー」
(コーセーコスメニエンス)を筆頭に新ブラン
ドの投入が相次いだことや、
通信販売メーカーが既存ブランドのリニューアルで新たにオーガニック素材を配合し
ていることから、市場は前年比86%増と大幅な拡大が見込まれる。
オーガニック化粧品の販売チャネルは、今までバラエティショップや通信販売、百貨店に加え、ハーブ専門店や
インテリアショップ、コンセプトショップなどが中心だったが、セルフセレクションブランドの「ネイチャーアン
ドコー」を始め「オーガニックナチュラル」
(明色化粧品)
、
「ネイチャーフレンズ」
(ロハスコスメ)などがドラッ
グストアを中心に実績を伸ばしており、販売チャネルが広がっていくと考えられる。
2.豆乳/豆由来成分
2008年
2009年見込
前年比
2010年予測
前年比
144億円
162億円
112.5%
180億円 111.1%
豆乳や豆(大豆、黒豆など)由来成分を配合した製品を対象とした。豆乳や豆に含有される イソフラボン が
女性ホルモンと同様の作用をすることに着目し、
高保湿効果と自然由来成分を訴求し他製品との差別化を図ってい
る。また、豆由来成分は大豆等から抽出したマメエキスが多く用いられており、2008年に資生堂インターナシ
本件に関するお問合せ:広報部
(Tel.03-3664-5697
Fax.03-3664-5842またはmail address:koho@fk-m.co.jp)
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ョナルが発売したアンチエイジング訴求ブランドの「リバイタル グラナス」には、同社が開発した独自成分 美
容豆エキス が配合されている。
2009年は、セルフセレクションで「ソイズ」
(ロゼット)
、
「ハーティラブ」
(B&Cラボラトリーズ)といっ
た新ブランドが投入された他、豆乳/豆由来成分配合の老舗ブランドである「なめらか本舗」
(常盤薬品工業)か
ら新ライン「なめらか本舗 ハリつやシリーズ」が追加された。また、カウンセリングでは「suisai」
(カ
ネボウ化粧品)からアンチエイジング訴求の「suisaiプレミオリティ」が発売されたことに加え、
「リバイ
タル グラナス」が実績を伸ばしていることから、市場は前年比12.5%増が見込まれる。
豆乳/豆由来成分は保湿力の高さから、
保湿やアンチエイジング訴求ブランドに広く採用されていることに加え、
「コスメディカ デュア」
(第一三共ヘルスケア)の様な敏感肌訴求ブランドへも配合されるなど用途の広がりも
見られ、更なる市場拡大が期待される。
<注目コンセプト(製品)市場>
1.異業種参入系(製薬系を除く)
2008年
2009年見込
前年比
2010年予測
前年比
310億円
359億円
115.8%
404億円 112.5%
異業種参入系は、新たに化粧品市場に参入した他業種を主力とする企業(子会社を含む)の製品を対象とした。
酒類、加工食品等のメーカーが中心となっている。2006年には富士フイルムがコラーゲン技術を化粧品に応用
して新規参入した。翌年に発売した「アスタリフト」
(富士フイルム ヘルスケア ラボラトリー)は積極的なプ
ロモーション展開でヒットし、この市場の拡大に貢献した。
2008年の市場は新規参入が一段落し前年比5.6%増だったが、2009年は「アスタリフト」がドラッグ
ストアへの展開を進め実績を伸ばしていることや、ベビー用品メーカーのコンビや食品メーカーのニチレイ(子会
社のシルヴァンが運営)など新規参入があったことで、15.8%増が見込まれる。既存メーカー間の競合が激し
い店舗販売を避け、通信販売を主体とする企業が圧倒的に多い。このため、販売チャネル別の構成比でも通信販売
が85.8%(2009年見込)を占めると見られる。
他業種で蓄積したノウハウを化粧品に応用でき、また、食品など他業種と比較して化粧品は概して利益率が高い
こともあり、積極的な新規参入の動きが見られ市場拡大が続く見通しである。
2.製薬系
2008年
2009年見込
前年比
2010年予測
前年比
304億円
323億円
106.3%
345億円 106.8%
自社開発し化粧品市場に参入した製薬メーカーの製品を対象とした。上位ブランドである「肌研」
「オバジ」
(ロ
ート製薬)
、
「インナーシグナル」
(大塚製薬)
、
「アルージェ」
(全薬工業)
などのブランドがアイテム追加やリニュ
ーアルによってブランド鮮度を維持したことに加え、新規メーカーの参入や新ブランドの投入が相次いだことで、
市場は2008年まで前年比10%以上の成長を遂げてきた。
2009年は、
「ミノン アミノモイスト」
(第一三共ヘルスケア)や「エクセルーラ」
(佐藤製薬)などの新ブ
ランド投入に加え、
「肌研」を始めとしたブランドが好調を維持した。一方、競合激化と景気後退の影響による消
費マインドの低下で、市場は前年比6.3%増と成長がやや鈍化する見込みである。
製薬メーカーの参入が相次いでいる背景として、医薬品で培ってきたノウハウを応用しやすい分野であること、
ドラッグストアを筆頭に販売チャネルが一般用医薬品と共通しており、
新規チャネル開拓の障壁が低いことなどが
挙げられる。このため、販売チャネル別の構成比はドラッグストアが58.4%(2009年見込)と過半数を占
めているが、量販店や百貨店、コンビニエンスストア、バラエティショップなどドラッグストア以外のチャネルで
も実績を着実に伸ばしており、存在感を高めていくと考えられる。
3.リフトアップ
2008年
2009年見込
前年比
2010年予測
前年比
104億円
171億円
164.4%
185億円 108.2%
顔のリフトアップ(たるみやしわを押し上げること)を訴求した製品を対象とした。リフトアップは美容整形外
科などで施術を行うことが主流となっていたが、
近年はリフトアップを訴求したスキンケア製品が徐々に増加して
いる。カウンセリングのアンチエイジング訴求ブランドが中心で、百貨店で展開するプレステージブランドに1∼
2アイテムを品揃えるケースが多い。
本件に関するお問合せ:広報部
(Tel.03-3664-5697
Fax.03-3664-5842またはmail address:koho@fk-m.co.jp)
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リフトアップはプレステージブランドへの投入が中心だったが、
2009年は通信販売を主体に展開するドクタ
ーシーラボが「アクアコラーゲンゲル エンリッチリフト」を、訪問販売ではポーラが高価格帯ブランド「B.A」
にリフティング訴求の「B.A ザ クリーム」を投入したことで実績を大幅に伸ばし、市場は前年比64.4%
増が見込まれる。
リフトアップはエイジングケアへの関心の高まりで潜在需要が大きく、
アンチエイジング訴求ブランドにおける
ラインナップの増加が市場拡大の鍵と言える。
<調査結果の概要>
2008年
2009年見込
前年比
2010年予測
前年比
スキンケア化粧品
9,932億円
9,903億円
99.7%
9,898億円
99.9%
化粧品全体に占める構成比
44.5%
44.7%
44.7%
2008年秋以降の景気後退を受けて化粧品市場が縮小している中、
スキンケア化粧品市場も同様に2008年
は前年比0.2%減、2009年はそれ以上の縮小が見込まれる。2010年も縮小が続くと予測される。ただ、
化粧品市場全体に占める構成比に変動はなく、約45%を維持していく見通しである。
販売チャネル別では、
「ドラッグストア」がスキンケア化粧品の中で最も高い構成比を維持すると見られるが、
インターネットショッピングやテレビのインフォマーシャル番組が好調な「通信販売」が毎年100億円前後増加
しており、構成比もドラッグストアに迫る勢いを見せている。
機能別では、対象となる30代以上の人口増加とメーカーの積極的な展開を背景に「アンチエイジング」が拡大
しており、2009年にはスキンケア化粧品における構成比で30%を突破すると見込まれる。
価格帯別※3では、高機能製品が牽引し好調だった「高価格帯」が、消費マインドの低下によって2008年は
一転して減少に転じた。特に百貨店の来客数の減少が影響し、低迷が続くと考えられる。
「中価格帯」は2008
年に大幅減となったものの、
通信販売でヒット商品が相次いでいることから2009年は増加に転じる見込みであ
る。
「低価格帯」は市場全体の縮小傾向の流れを受けているものの、一方で消費マインドが低下している中で価格
面での優位性も見られる。
※3:化粧水、美容液の平均価格で分類。高価格帯…6,000円以上、中価格帯…2,000円以上6,000円未満、低価格帯…2,000
円未満
以上
<調査対象>
市場総括
素材
販売チャネル別、機能別、価格帯別
ヒアルロン酸、米由来成分、豆乳/豆由来成分、レチノール、オーガニック素材
シート、マルチパーパス、毛穴対策、50代以上向け、リフトアップ、ピーリング、ドクターズ
系、製薬系、異業種参入系(製薬系を除く)
コンセプト
<調査方法>市場調査は、富士経済専門調査員による対象企業及び関連企業、関連団体などへのヒアリング調査
消費者調査は、日常的にスキンケアを行っている20歳∼49歳の女性480人を対象に、インタ
ーネットによるアンケート調査
<調査期間>2009年11月∼12月
資料タイトル
体
裁
価
格
調査・編集
発 行 所
:
「スキンケア開発トレンドデータ 2009−2010」
:A4判 246頁
:100,000円 (税込み105,000円)
:富士経済 東京マーケティング本部 第二事業部
TEL:03-3664-5831
FAX:03-3661-9778
:株式会社 富士経済
〒103-0001 東京都中央区日本橋小伝馬町2−5 F・Kビル
TEL:03-3664-5811 (代) FAX:03-3661-0165 e-mail:info@fuji-keizai.co.jp
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