会社概要 会社概要(2006年3月31日現在) 名 : 大日本スクリーン製造株式会社 (DAINIPPON SCREEN MFG. CO., LTD.) 社 主 要 製 品 本 社 所 在 地 : 京都市上京区堀川通寺之内上る4丁目天神北町1-1 設 立 年 月 日 : 1943年10月11日 代 者 : 取締役会長 石田 明 取締役社長 橋本正博 表 (2006年3月期) 連 結 売 上 高 : 2,465億円 (2006年3月期) 単 独 売 上 高 : 2,051億円 資 (2006年3月期) 金 : 539億円 本 連結従業員数 : 4,672人(2006年3月期) [画像情報処理機器] プリプレスシステム (ページ編集、修正、 出力演算)、 スキャナー、 フィルムレコーダー、 プレートレコーダー(CTP)、 デジタル印刷機、 文字フォント、DTP用コンピューター機器、 フィルム・刷版処理装置、インクジェットプリンター 単独従業員数 : 2,354人(2006年3月期) ■連結売上高と連結従業員数 (単位:百万円) 260,000 売上高 240,000 220,000 4,429 4,468 200,000 180,000 (単位:人) 269,340 4,672 従業員数 4,460 246,500 4,547 160,000 4,600 167,941 4,200 2002 2003 2004 2005 (年度) ■2005年度地域別 売上高構成比 欧州 10.0% 画像情報 処理機器事業 23.5% 4,500 4,100 2001 その他事業 0.6% 4,700 4,300 140,000 0 ■2005年度事業セグメント別 連結売上高構成比 4,400 191,939 174,218 [電子工業用機器] 半導体ウエハープロセス用処理装置 (洗浄、 フォトレジストコーティング、現像、 エッチング、熱処理、 はくり 剥離、 ウエハー表面検査・測定) FPDパターン形成プロセス用処理装置 はくり (洗浄、 フォトレジストコーティング、 露光、 現像、 エッチング、 剥離) プリント配線板製造装置 (CAMシステム、描画、露光、 パターン測定、 パターン検査) 電子工業用機器事業 75.9% その他の 電子工業用 機器 および部品 4.9% FPD製造装置 24.6% ■従業員の地域別構成比 その他 0.6% アジア・ オセアニア 36.2% 日本 38.3% 海外 1,239人 26.5% 北米 14.9% 00 国内 3,433人 73.5% 半導体製造装置 46.4% 本報告書対象事業所およびグループ会社一覧 事業部門 半導体機器カンパニー および関連グループ会社 当社製造系 事業所および グループ会社 主要製品 所在地 洛西事業所 京都 多賀事業所 多賀事業所 滋賀 野洲事業所 野洲事業所 滋賀 彦根地区事業所 彦根事業所 (株) テックインテック※1 TITC (株) サーク SSERC (株) クォーツリード QLD FPD機器カンパニー 彦根地区事業所 彦根事業所 電子機器カンパニー 久世事業所 久世事業所 久御山事業所 久御山事業所 久世事業所 久世事業所 (株) テックインテック※1 TITC (株) ディ・エス・ティ・マイクロニクス※2 DSTM ブラウン管用マスク、 アパチャーグリル 富山 (株) テックコミュニケーションズ TeCS テクニカルドキュメント、 XMLドキュメント、 会社案内、 カタログ、 オンデマンド印刷 京都 本社地区事業所 本社事業所 京都 東京地区事業所 東京事業所 東京 (株) トランザップ ジャパン TSJ 京都 メディアテクノロジー カンパニー および関連グループ会社 当社非製造系 事業所および グループ会社 当社事業所およびグループ会社 本報告書での呼称 洛西事業所 (ホワイトカンバス洛西) ※1(株) ディエス技研は2005年7月1日に (株) テックインテックに社名変更しました。 ※2(株) ディ・エス・ティ・マイクロニクスは2006年3月28日に清算結了しました。 半導体ウエハープロセス用処理装置 (洗浄、 フォトレジストコーティング、 現像、 エッチング、 熱処理、 剥離) 滋賀 京都 京都 福島 FPDパターン形成プロセス用処理装置 プリント配線板製造装置 (CAMシステム、 描画、 露光、 パターン測定、 パターン検査) ウエハー表面検査・測定装置 画像情報処理機器 (プリプレスシステム、 スキャナー、 フィルムレコーダー、 プレートレコーダー、 オンデマンド印刷機、 デジタル印刷機、 グラビア彫刻機、 文字フォント、 DTP用コンピューター機器、 フィルム・刷版処理装置、 殖版機、 ネットワークサービス) 滋賀 京都 京都 京都 京都 目 次 会社概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 トップメッセージ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 コーポレートガバナンス ・・・・・・・・・・・・ 7 コンプライアンス ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8 2005 ハイライト・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9 環境方針 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13 2005年度の目標と実績 ・・・・・・・・・・・ 14 推進体制 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15 環境報告 マテリアルフロー ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16 資源保全 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20 生産者管理責任 コミュニティーへの奉仕 ・・・・・・・・・・・・ 24 環境会計 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 25 ステークホルダーとともに・・・・・・・・・・・ 26 0000 株主さま、投資家さまとのかかわり ・・・ 27 社会性報告 昨年度から、JRの駅や空港、新聞などで展開している企業広 お客さまとのかかわり ・・・・・・・・・・・・・・ 29 取引先さまとのかかわり ・・・・・・・・・・ 31 地域社会、産官学とのかかわり・・・・・・・ 32 告、 テーマは 「Synchronize! いつも時代と共鳴する技術。」。 どこまでも広がる高原や青空、色鮮やかな花や海をバックに 従業員とのかかわり・・・・・・・・・・・・・・・・ 33 優しい大日本スクリーンをアピールしています。 サイトレポート ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 37 女の子がかわいくほほ笑むイメージ写真を使い、地球環境に 第三者意見 JR京都駅の新幹線ホーム (上) と関西国際空港の到着ロビー(下) に掲示された電飾広告 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 38 編集に当たって 「環境社会報告書2006」 の編集方針 大日本スクリーングループでは、2000年から 「環境報告書」 を 作成し、当社グループの環境活動を中心にステークホルダー の皆さま方に報告してきました。今年度からCSR(企業の社会 的責任) を考慮し、環境報告、社会性報告ともに内容を拡充さ せ、 「環境社会報告書」 として報告いたします。 また、各種の定 量的なデータにつきましては、 より詳細な情報を当社ホーム ページ(下記のURL) に掲載していますのでご参照ください。 ご 意見、 ご感想などがございましたら、付属のアンケートにご記 入の上、 ご返送いただきますようお願い申し上げます。 大日本スクリーン環境活動ウェブサイト www.screen.co.jp/kankyo 参考にしたガイドライン ○環境報告書ガイドライン2003年版(環境省) ○サステナビリティレポーティングガイドライン2002(GRI) ○環境会計ガイドライン2005年版(環境省) 対象範囲 当社8事業所および6グループ会社 ※社会性報告については上記以外のグループ会社も含みます。 対象期間 2005年4月1日∼2006年3月31日 報告書発行 前回の報告書:2005年6月 今回の報告書:2006年6月 次回の報告書:2007年6月 (予定) 新・連結中期3カ年経営計画「Vision2008」 をスタート。 ステークホルダーの期待に応えて、企業としての責任を果たします。 1.CSR経営の軸は環境と安全 今 期より当 社 グル ープ の 新・連 結 中 期 3 カ 年 経 営 計 画 「Vision2008」を策定し、スタートしました。新たな成長に 向けた事業戦略を志向し、 グループのシナジーを高めステー クホルダーを意識した経営を進めたいと考えています。 企業価値の向上を掲げ2003年4月に打ち出した前中期3カ 年経営計画の達成に続き、今回の「Vision2008」は当社グ ループのさらなる成長を目指す、 「 充実期」 と位置付けていま す。その中で「CSR経営」は、 「 Vision2008」 を象徴するキー ワードです。 CSRは、 「 企業の社会的責任」 と訳されますが、われわれにと っての「社会」 とは投資家やお客さま、取引先、地域社会、従 業員など当社を取り巻くすべてのステークホルダーであり、 わたしはこのような皆さまの期待に応えることが「責任を果 トップメッセージ たす」 ことだと認識しています。先端技術を追究し、産業用装 置メーカーである当社にとっては、第一に 「環境と安全」に対 する責任を果たすことがCSRの基本になると思います。 大日本スクリーン製造株式会社 取締役会長 石田 明 1995年度 制定 3 Environmental & Social Report 2006 企業理念 1994年度 環境保全活動 開始 未来共有 未来をみつめ社会の期待と信頼に応える 人間形成 働く喜びを通じて人をつくる 環境理念 1953年度 制定 社 是 行動指針 Service・ ・ ・ ・ ・奉仕 Safety・ ・ ・ ・ ・ ・安全・確実 Speed・ ・ ・ ・ ・ ・迅速 Saving・ ・ ・ ・ ・ ・節約 Study ・ ・ ・ ・ ・ ・研究 (詳細は、 P13参照) 「5つのS」制定 1946年度 制定 経営理念 思考展開 (経営理念の説明) 「思考展開」 とは、研究開発型企業とし て生まれた大日本スクリーンの事業展 開の信条です。常に「自社の技術や製 品にどう結びつくのか」、 「何が不足して いるか」 を考え、新しい事業や製品の創 造にチャレンジを続けるという強い思 いが込められているものです。 技術追究 独自技術の追究と技術の融合を推進する そして…未来へ CSR Corporate Social Responsibility Vision2008 2005∼2008年度 企業としての 社会的責任(CSR) を 具現化する [キャッチフレーズ] "Synchronize!" (シンクロナイズ!) 2000∼2004年度 2002年度 制定 エコ・バリュー21 Phase Ⅱ いつも時代と共鳴する技術。 (詳細は、 P5-6参照) 環境中期4カ年計画 エコ・バリュー21 環境管理 中期5カ年計画 倫理憲章 トップメッセージ (詳細は、 P5-6参照) 4 「もったいない(MOTTAINAI)」 という日本の言葉が、世界に 通じる環境標準語になろうとしています。 ノーベル平和賞を 3.グループ社員一体で取り組む 「Vision2008」 では、 コミュニケーションを重視しています。 成果を上げていくには、 「 人、物、金、情報」 という経営資源だ 受賞したケニアの環境副大臣が力説し、 この言葉と精神が地 けでなく、 あらゆるステークホルダーとの対話が重要です。 れています。 リニューアルを図り、冒頭で述べておりますとおり、 「 CSR経 球環境問題の解決だけでなく、世界平和にもつながると言わ 当社の「5S」 と呼んでいる社是の中には、 「 節約」 という言葉 があります。わたしは、環境対策の本質は「節約」であると考 今回から、従来の「環境報告書」から 「環境社会報告書」へと 営」を意識し、環境に加えて 「社会性」の側面を充実したいと 考えています。 この機会に当社の情報公開を見直し、当社に えています。わたしたちの仕事の周りには、 まだまだ改善すべ かかわる皆さまとの良い対話のツールになれば幸いです。 ととらえて活動すれば、環境問題への改善と同時に大きな利 継承し、 「 社会の期待」に応える努力を積み重ねてきました。 き手順や手法があると思います。問題点を一種の 「環境負荷」 当社は、経営理念である 「思考展開」の信条を創業当時から 益を生み、顧客満足度の向上にもなります。今後は、環境活 これからも当社グループは、新たな成長を目指し、 グループ従 ら 「環境経営」へ転換していきたいと考えます。 たいと思います。 動にも経済的な視点を加え、規制対処中心の「環境対応」か 業員一体となってさらなる企業価値の向上に取り組んでいき Environmental & Social Report 2006 2.「環境経営」の推進 リスクマネジメントを通じてCSRを具現化 「グローバル&グループ経営」 を基本戦略として、 持続可能な成長を目指します。 1.事業活動と環境安全活動の同軸化 2003年度から始まった連結中期3カ年経営計画は、当社グ ループの基盤作りを主眼に、 まず弱っていた財務体質の改善 に注力し、安定した収益体制の構築を目指しました。 当社は、引き続き安定した収益体制の追求と、すべてのス テークホルダーをさらに意識した企業価値の向上を実現し ていきたいと思います。一般的に、CSRの目的が「社会からの 期待に応えること」だとすれば、CSRの具現化とは「あらゆる 事業リスクをマネジメントすること」だと認識しています。長 期的な視点からステークホルダーを意識して事業リスクをと らえる必要があります。環境経営は、 リスクマネジメントの大 きな要素であり、事業活動との同軸化は不可欠です。 トップメッセージ 大日本スクリーン製造株式会社 取締役社長 橋本 正博 [推進基盤] 環境理念と行動指針による 活動ビジョン SEMI Global Careの枠組みに基づく活動展開 5 Environmental & Social Report 2006 資源保全 Resource Conservation 地球温暖化対策 省資源・廃棄物削減 化学物質管理・有害化学物質排除 事業活動 Synchronize! いつも時代と 共鳴する技術。 生産者管理責任 Product Stewardship 製品の環境適合化(汚染負荷の削減) 製品安全 汚染リスクの排除 グリーンプロセス 同軸化 グリーンプロダクツ グリーンコミュニティー 世界の人々が自然とともに豊かな未来を共有できる 社会の実現に貢献します コミュニティーへの奉仕 展開 Community Service 環境コミュニケーション コンプライアンス 社会貢献・奉仕・メセナ活動 職場の安全と健康 Workplace Health and Safety 健康管理 安全衛生管理 作業者のトレーニング 環境・安全活動 社会に貢献する エコマインド 環境・労働安全・品質マネジメント 2.国際競争力の向上と環境経営管理の可視化 3.「エコ・バリュー21 PhaseⅡ」 を 「Vision2008」へ連動 昨年度から開始している環境中期計画「エコ・バリュー21 当社は、国際的な業界団体である、SEMI(Semiconductor PhaseⅡ」 の基本目標は、次のとおりです。 Equipment and Materials International)が提唱する 1)製品の環境適合化による国際競争力の向上 環境安全活動「グローバルケア」の枠組みに基づいて展開し 2)環境経営管理の充実と向上(指標による可視化) ています。 当社ではこの10年間で電子工業用機器事業の海外比率が 今期、新・連結中期3カ年経営計画「Vision2008」がスター 急速に拡大しました。また、全社連結の海外現地法人は24 トすることになりました。 この機会に、グループ全体の中期経 社、1,000人を超える従業員が主に販売サービスに従事して 営計画と一体となって運営するため、計画期間を1年延長 います。今後は国際競争力を向上するために、グローバルな 視点がさらに重要になると認識しており、グローバル経営に 適合したグループ内のインフラを整え、内部統制に必要な管 理指標の可視化が必要です。 ル&グループ経営」の一環として、環境経営の充実を図り、京 製品環境対策をマーケティングの一環としてとらえれば、マ 都議定書発効の地である 「京都」を拠点とする会社にふさわ しい取り組みを進めたいと考えています。 トップメッセージ イナスからプラス発想へ転換するチャンスとなります。 し、 「環境中期4カ年計画」 として一部見直しています。 「Vision2008」のコーポレート基本戦略である、 「グローバ エコ・バリュー21 PhaseⅡ 環境中期4カ年計画 2005年度 2007年度 2008年度 温室効果ガス (CO₂)排出量の削減 6 ◇京都議定書発効に伴う温室効果ガス削減の法定義務順守。 (京都市、京都府条例含む) ◇省エネルギー:CO₂生産高原単位を2008年度に2000年度比8%削減する。 ◇エコカー採用:2008年度までに社有車のエコカー採用率を80%以上とする。 Environmental & Social Report 2006 資源保全 2006年度 省資源、廃棄物の削減 ◇ 埋立廃棄物ゼロ化に向けた再資源化率の向上。 ◇廃棄物排出量削減:生産高原単位を2008年度までに2000年度比4%削減する。 ◇事務用品グリーン購入:グリーン購入率を2008年度までに100%とする。 製品の環境適合化推進 ◇環境適合製品認定 システムを運用する。 生産者管理責任 ◇環境製品認定システムをグレードアップする。 ◇開発製品の消費エネルギーを2000年度比8%削減する。 ◇環境配慮設計(DFE)教育プログラムの開発と実施。 ◇有害化学物質削減:RoHS指令6物質を段階的に削減。 (設定した機種に対して) 2006年7月から鉛はんだ全廃。 (新規リリース機種対象) 2008年度までに部品のグリーン調達率を90%以上とする。 サプライチェーンのグリーン化 ◇グリーン調達基準を改定し、 サプライヤーに公表する。 ◇環境活動をサプライヤーなどへ指導・拡大。 コミュニティーへの奉仕 地域や社会への貢献 ◇事業所ごとに2種類以上の継続的な地域や社会への奉仕、貢献活動を行う。 お客さま先での災害、事故削減 職場の安全と健康 ◇製品のリスクアセスメント改善、強化。 ◇作業者教育訓練の徹底、反復。 ◇海外(現地法人含む) の災害、事故防止対策指導、支援。 快適な職場環境構築と組織活力向上 ◇快適職場のガイドラインと評価法を策定、運用し、環境改善を推進する。 ◇健康活力調査と組織健全化アプローチ試行。 ◇効果確認、次期展開検討 環境安全業績評価の導入 環境安全経営、CSRの具現化と展開 その他 ◇指標による環境経営推進、環境情報・環境会計のIT化。 (システム導入) ◇CSR取り組み体制の整理と活動の情報公開を進める。 品質、環境、労働安全衛生マネジメントシステムのグループ会社への拡大 ◇グループ会社における品質、環境、労働安全マネジメントシステムの構築と 認証取得を推進し、環境経営の徹底を図る。 ◇環境と安全教育プログラムの再整備と充実。 (e-ラーニングの展開と活用) コーポレートガバナンス 基本的な考え方─より透明で健全な企業を目指して 当社は、 コーポレート・ガバナンスの充実に取り組むことによ 経営計画「Vision2008」 (2006∼2008年度) における基本 さまをはじめとするすべてのステークホルダー (利害関係者) の ガバナンスの強化」 「内部統制機能の充実」 「環境・安全経営の り、企業経営において透明性、健全性や効率性を追求し、株主 総合的な利益の確保を目指しています。 さらに、 連結中期3カ年 戦略の一つとして 「CSR経営の推進」 を掲げて、 「コーポレート・ 充実」 を重要な経営課題と位置付け、 これらを推進します。 ●大日本スクリーンのガバナンス体制 【取締役会】 9名の取締役(うち3名の社外取締 株主総会 役) で構成されており、経営上の最 高意思決定機関として重要事項の 取締役会 監査役会 会計監査人 決定、承認、業務執行状況の監督 を行っています。 代表取締役会長 (CEO) 取締役および執行役員、カンパニ 財務戦略担当役員 (CFO) ー社長で構成されており、経営執 危機管理担当役員 (CRO) 行に関する審議を行い、取締役会 確認・改善指示 報告 改善指示 コーポレート カンパニー センター コーポレートガバナンス 7 【経営会議】 経営会議 代表取締役社長 (COO) や代表取締役の意思決定を補佐 監査・改善報告 内部 監査 内部統制の Environmental & Social Report 2006 体制整備 します。 【監査役会】 グループ監査室 4名の監査役(うち2名は社外監査 役)で構成されており、各監査役 内部統制推進室 は、重要な決裁内容や各事業所の 業務執行の適法性、妥当性の監査 を行っています。 <危機管理について> リスク管理に関しては、2000年に 「大日本スクリーン危機管理 要綱」 を制定して以来、 リスクマネジメントマニュアルや各種規定 の策定を通じて、 リスク要因の分析やその対策を講じてきまし た。一方、テロや地震、SARSといった地球を覆う今日の課題に 関しても、 その対策と対応の制度化を進めており、予期できない 危機に、 より適切かつ迅速に対応できる組織・体制づくりを進め ています。 危機管理 レベルの分類 危機管理担当役員 (CRO) 第1レベル 内部監査委員会 危機管理委員会 代表危機管理責任者 リスクマネジメントシステム委員会 〈ファーストランク組織〉 カンパニー ・危機管理責任者(社長) ・危機管理担当者 ・事務局 〈ファーストランク組織〉 センター ・危機管理責任者(センター長) ・危機管理担当者 ・事務局 〈ファーストランク組織〉 グループ会社 ・危機管理責任者(社長) ・危機管理担当者 ・事務局 第2レベル 第3レベル ※ 危機管理レベルに応じて対策本部を設置します。 コンプライアンス 「倫理憲章」 を日々の企業活動に生かす 企業倫理は、 当社の経営目標の一つであり、 いつの時代にも変 に基づき、 当社グループ共通の規範となる 「倫理憲章」 を理解 わらない企業活動の根幹であると考えています。従って、当社 し、 「行動基準」 「実施要領」 の定める内容に従って日々の実践 ろんのこと、商品・サービスを通じて社会に貢献するという高 業活動に生かせるように図解入りのハンドブックを作成し、 グ およびグループ企業の全役員、全従業員には、法令順守はもち い志とモラルを堅持し、行動することを求めています。具体的に は、2002年に制定した 「大日本スクリーングループ倫理要綱」 倫理憲章 に生かしています。 また、 これらの内容を一人一人が理解し、企 ループ全体への周知に努めています。 1.「法令、社会規範の順守」 5.「安全衛生の確保」 び会社規定を順守し、公明正大に、良識ある企業活動を展開 くことができる安全かつ健康的で快適な職場づくりを目指しま 2.「社会貢献」 6.「企業情報の開示」 当社グループは、国内および海外の各種法令や社会規範およ します。 当社グループは、大日本スクリーン企業理念を実践し、環境・ 安全に配慮した優れた製品、 サービスを提供することにより、 広く社会に貢献します。 す。 当社グループは、広く社会とのコミュニケーションを図り、企業 情報を適切かつ公正に開示し、経営の透明性を高めます。 7.「会社資産の保護」 当社グループは、各種機器などの有形資産、特許権や著作権、 3.「人権の尊重」 当社グループは、一人一人の基本的人権を尊重するとともに、 社内的地位、雇用形態、年齢、性別、 出身、祖先、国籍、人種、障 害の有無、宗教、信条、既婚、未婚などを理由とした差別や不 は一切いたしません。 きぜん 8.「反社会的勢力への毅然たる対応」 当社グループは、社会秩序や健全な企業活動を阻害する恐れ 4.「人と地球にやさしい環境形成」 当社グループは、人と地球に優しい環境形成の技術を追究す ることにより、世界の人々が自然と共存し豊かな未来を共有で のあるあらゆる団体や個人などからの要求に対しては、毅然た る態度で臨み、 その要求には一切応じません。 きる社会の実現に貢献します。 倫理憲章 いつの時代にも 企業として実践すべき 普遍的な規範 行動基準 実施要領 倫理憲章、行動基準の 実践を促進し、 順守するための システム 倫理憲章を 日々の企業活動の中で 具体化できるよう 定めたもの 8 Environmental & Social Report 2006 利な扱いを一切行いません。 技術資料などの知的財産、業務上の秘密情報などを不正に使 用したり、外部へ漏えいさせるなど、企業経営を阻害すること コンプライアンス 産業発展への貢献をはじめ収益の社会的還元に努めるなど、 事業活動の基本は人であり、当社グループは人が安心して働 2005 ハイライト (1) 事業実績 連結中期3カ年経営計画(2003-2005年度) が終了 2003年4月1日からスタートした連結中期3カ年 経営計画は、2006年3月31日で終了し、計画で 定めた数値目標をすべて達成することができまし た。 ■新たな成長、 「Vision2008」 の策定 この成果を踏まえ、 このたび当社は、 「新たな成長へ」 をテーマ にした新・連結中期3カ年経営計画「Vision2008」 を策定し ました。基本方針は、既存事業の拡充および技術の複合化に よる周辺事業への展開により、 すべてのステークホルダーにと 連結中期3カ年経営計画は、 「 安定した収益体制の基盤づく り」 を目指して諸施策に取り組んできました。 その結果、連結数 値目標「売上高:3年で総額5,800億円以上」、 「有利子負債:3 年後1,000億円未満」、 「自己資本比率:3年後30%以上」 を達 しては、次の5項目を掲げています。 1)新たな成長への選択と集中 けんいん 成しました。 2)技術が牽引 ●連結中期3カ年経営計画(2003-2005年度) 4) グローバル&グループ経営 連結数値目標 2005 ハイライト 9 って魅力ある企業グループへと成長を続けることです。戦略と 実績 売上高:3年で総額5,800億円以上 7,078億円 有利子負債:3年後1,000億円未満 475億円 自己資本比率:3年後30%以上 46.8% 3)CSR経営 5)思考展開でバリューアップ 連結中期経営計画で築いた礎の上に、新・連結中期3カ年経 営計画に取り組み、安定した収益を継続することで、 さらなる 企業価値の向上を目指します。 安全衛生 Environmental & Social Report 2006 アスベスト調査・対策を実施 総合安全衛生管理者の指揮の下に 「アスベスト対 策チーム」を設置し、建築物の吹き付けアスベス ト、製品でのアスベスト使用状況などについて調 査し、対策方法を取り決めた上で、それぞれに対 応しました。 建築物では、 自社所有の46棟および寮、社宅などの借り上げ 物件340件について、1989年以前の建物を対象にアスベスト 吹き付けの有無を調査した結果、10の建物においてアスベス ト (クリソタイル) が含有された吹き付けがあることが判明しま した。飛散防止の恐れがある場所は、除去や囲い込みを行い、 3月に対策を完了させました。 製品については、調査可能な限り調査し、 お客さまからの問い 合わせに対応しました。今後も 「グリーン調達としての有害物 調査」 や 「保守用供給部品の含有調査」 などの側面から、継続 して調査を実施し、 アスベストを含有した部材については全廃 していきます。 調査用サンプル採取中 新事業展開 グループ最大の開発拠点「ホワイトカンバス洛西」 を開設 2006年3月、洛西事業所をグループ最大の研究開発拠点としてリニューアルし、 同年4月1日から業務を開始しました。 「真っ白なカンバスにアイデアを自由に描 き、新たな技術や産業を創造したい」 という願いを込めて 「ホワイトカンバス洛西」 と名付けられた同施設は、開発資源を集約した開発拠点で、既存事業の開発はも とより、 当社のコア技術を厳選して公開することで、企業や産業など従来の枠を超 えた技術交流を促進し、新技術、新事業を創出し発信する役割を担う 融合セン ター を目指しています。 2005 ハイライト 200人収容の大ホール 「Clair(クレール)」 10 ホワイトカンバス洛西 「交流や出会い」 を創造するオープンラボ 「SOPHIA(ソフィア)」 洛西事業所がグループ最大の開発拠点に生まれ変わりまし 関との連携による新事業の創出、産官学連携による新技術の 500人のスタッフが集結し、技術開発に従事します。オフィス また施設には、200人が収容できる大ホールや当社独自の技 っており、 コミュニケーションを重視し、互いを刺激し合いなが ムなどを通じて、国内外の大学や研究機関、他企業との交流を が集まる高度技術の集積地区として、情報関連企業や研究機 きる機能も備えています。 た。総工費約8億円を掛けて完成した2棟の研究施設には約 は、 クリエイティビティーを発揮しやすいオープンな空間にな ら開発に打ち込める環境になっています。 当地は、創造型企業 開発にも適しています。 術を紹介した多目的スペースを備えており、講演やシンポジウ はじめ、 お客さまや地域への情報発信、教育施設として活用で Environmental & Social Report 2006 オープンでコミュニケーションを重視したオフィスエリア 2005ハイライト (2) グループ経営の充実 M&Aで、英国インカ社を100%子会社に 2005年6月、英国インカ・デジタル・プリンターズの 全株式を取得し、100%出資の子会社としました。 インカ社は、世界で初めて商業用デジタル平型プリ ンターの開発に成功し、以来、超大型サイズのデジタ ルインクジェットプリンターの先駆的企業として世 界的な評価を得ており、 当社の業容拡大に寄与する ものと期待しています。 インカ社は、 2000年にケンブリッジ大学で起業したベンチャー けんいん 企業であり、 インクジェットプリンティング技術を牽引する存在 Columbia Turbo コロンビアターボ です。デジタルインクジェット技術の進歩はますます加速して おり、 当社の画像処理技術の次なる展開に不可欠な技術であ ることから、交渉を重ねた結果、約60億円で買収することに合 意しました。 これにより、 インカ社が有する先進技術に、 当社の メディアテクノロジー、半導体、FPDにおける豊富な経験と技 2005 ハイライト 11 術を融合することで、当社の事業領域の新たな展開を目指し ます。 Inca SP320 環境経営 社会表彰 環境安全業績評価制度を導入 Environmental & Social Report 2006 2005年度から、従来の 「業績連動報酬制度」 の中 に一定の割合で環境や安全面での業績評価を組 み入れて、各部門の取り組みを全社的に評価する 仕組みを導入しました。 会長・石田明が藍綬褒章を受章 2005年4月、 当社の会長・石田明 (受章時は社長) らんじゅほうしょう が春の褒章において、 藍綬褒章を受章しました。 今回の受章は、 ( 社)日本印刷産業機械工業会の会長を7年 間務めたこと、そしてデジタル化と情報化に対応して印刷関 2006年度には、従来任意であった環境安全の評価項目を独 連機器のエレクトロニクス化に貢献したことが評価されたも 立させ、定量化した全社共通の 「環境安全指標」 を設定して展 のです。会長・石田明は、 「このような栄誉ある受章は身に余る て各部門目標の設定と管理を徹底し、 「もったいない=節約」 展に誠心誠意努力したい」 と抱負を語っています。 これまで会 開します。具体的には、環境中期計画に基づく年度目標に沿っ 光栄」 とし、 「 受章を励みに、今後も地元や業界のさらなる発 という考え方を踏まえて、利益の創出と環境安全を同時に実 長の祖父(当社初代社長 石田敬三:藍綬褒章)、父(先代会長 環境安全指標は、最も影響の大きい事業カンパニーに対する い栄誉となりました。 現する経営を目指しています。 石田德次郎:紫綬褒章) も受章しており、三代にわたる輝かし ものと、 これら事業カンパニーを支えるその他の部門に分けて 設定しています。事業カンパニーには完全な定量化指標を導 入するとともに、事業所・製品・従業員を対象に評価項目を設 定しています。 ■事業カンパニーにおける環境安全指標 区分 環境 [50%] 安全 [50%] 対象 評価項目 資源保全 事業所 エネルギと資源の削減 ・炭酸ガスの発生量 ・廃棄物の量 生産者 管理責任 製品 生産工程におけるロスの削減 環境適合製品の認定拡大※ グリーン調達基準に沿った部品の 採用促進※ 職場の安全 従業員 ヒヤリハット提案の推進 労働災害発生の削減 ※ 詳細は、 P20の 「環境適合化製品認定システム」 「有害化学物質の削減」参照 藍綬褒章を受章した会長・石田明 情報管理 情報セキュリティーマネジメントシステム (ISMS/BS7799) の認証を取得 個人情報の漏えいやシステムのダウンが社会問題化する中、 当社グループでは、ネットワークサービス事業を行っている (株) イニタウトジャパンが情報セキュリティーマネジメントシス テム (国内規格ISMS/英国規格BS7799) の認定を2005年 12月に取得しました。 また、当社は技術開発センター内の2部門で2006年3月に、 ISMS/BS7799の認証基準をクリアしました。 当社では、情報セキュリティーの確保には、情報を取り扱う 環境意識の向上 クールビズ&ウォームビズ 環境省を中心にCO₂削減が進められる中、夏季の省エネ対 策、 ドレスコード緩和による生産性の向上などを目指し、 クール ビズ、 ウォームビズに取り組んでいます。夏季、冬季の室内温度 を調整するとともに、夏季は「ノーネクタイ」や「上着なし」、冬 季はスーツや制服にこだわらない「暖かさが確保できるスタイ けいもう ル」を通知し、 ポスター、 シールなどで啓蒙してきました。 引き続 き、本取り組みを起点としたマナー・コミュニケーション向上運 動を推進し、環境の改善とともに、 マナーの向上を目指してい きます。 ヒト の意識が占める比重が大きいことを念頭に置き、会長の 石田がセキュリティーポリシーを策定。 これを全従業員に周知 徹底することによって、意識の改革に取り組んでいます。ISMS の国際規格化(ISO/IEC27001) が決定したこともあり、今後 は全社的な取り組みへと加速させていきます。 12 ブラウン管用マスク事業からの撤退 2005年10月をもってブラウン管用マスク事業か ら撤退し、2006年3月に清算結了いたしました。 かつて当社の経営に大きく寄与してきた部門です が、 市場が大きく変化する中、 当社でも液晶パネル 事業などに経営資源を集中するため、撤退を決意 しました。 環境保全 彦根事業所における土壌浄化活動 1992年に彦根事業所構内で発生したアルカリ廃液漏えいに よる土壌汚染に対する抜本対策については、2004年に改善計 画を提出した上で、2005年に行政当局への報告と地域住民 の皆さまへの説明を行い、現在取り組みを進めています。 2005年6月から該当区域の土壌の入れ替え工事に着手し、順 次良質の土壌に入れ替えており、工事の完了は2006年8月中 旬を予定しています。 当社のブラウン管用マスク事業は1963年にスタート。以来、 さらに現在、 当社事業内容の変化に対応できる新しい廃液処 に支えられ、最盛期は世界シェアの15%を占める基幹事業と ていきます。 テレビ、 カラーテレビ、 コンピューター用モニターと旺盛な需要 して、長年にわたって当社の経営を支えてきました。 しかし、近 年の技術革新によりブラウン管は液晶パネルをはじめとする フラット型ディスプレーに置き換わり、市場が縮小。収益性も 減少の一途をたどったことから、子会社のDSTMへ事業の移 管を進めてきましたが、2005年10月をもって事業から撤退。 2006年3月、DSTMを清算結了いたしました。今後は、第5世 代から第6世代、 さらに第7∼8世代へと進化が加速する液晶 などの成長分野、先端分野へ事業をシフトしていきます。 理設備の設置に取り掛かっており、 より一層環境の浄化に努め Environmental & Social Report 2006 (株) イニタウトジャパン 情報セキュリティーマネジメントシステム認証書 経営資源の最適化 2005 ハイライト クールビズのポスター 環境報告 大日本スクリーングループの環境方針 企業理念 未来共有 未来をみつめ社会の期待と信頼に応える 人間形成 働く喜びを通じて人をつくる 技術追究 独自技術の追究と技術の融合を推進する 環境理念 大日本スクリーングループは、人と地球に優しい環境形成の技術を追究することに より、世界の人々が自然と共に豊かな未来を共有できる社会の実現に貢献します。 環境理念 行動指針 行動指針 ❶製品の企画、開発、設計の段階から環境と安全を考慮した評価を行い、 環境保全に適合した省資源、省エネルギー製品を提供します。 ❷生産、流通、使用および廃棄の各段階を考慮し、環境保全に適合した 生産システムを積極的に導入します。 ❸諸規則の順守はもとより自主管理基準を設定し、 環境管理レベルの向上を図ります。 ❹全社員に環境教育を徹底し、環境保全活動を通じ社会に貢献します。 環境報告 ❺環境管理をトップマネジメントとして位置付け、各委員会を組織的に運営します。 13 ❻環境監査により自主管理の維持向上に努めます。 ❼開発した環境改善の技術や管理手法を公開し環境保全に貢献します。 Environmental & Social Report 2006 「エコ・バリュー21Phase Ⅱ」 の活動計画と実績 ■2005年度の実績 重点施策 2005年度目標 エネルギーの使用における温室効果ガスのCO₂生産高原単位を2000年度比5%削減する。 1)温室効果ガス (CO₂)排出量の削減 社有車における低公害車の採用を推進する。 当社製品の搬入先への輸送にかかる燃料使用量、輸送重量と輸送距離を把握する。 資源保全 廃棄物のゼロエミッション (再資源化率97%以上) を当社事業所および6グループ会社で達成する。 ただし、 DSTMで発生する汚泥は除く。 2)省資源、廃棄物の削減 廃棄物排出量を2000年度比生産高原単位で2.5%削減する。 事務用品のグリーン購入率を96%とする。 環境適合化製品認定システムを運用する。 3)製品の環境適合化推進 事業部門ごとに有害化学物質の削減、禁止への取り組みについてのロードマップを作成し実施する。 2006年7月以降にリリースする新製品の鉛はんだを全廃する。 生産者管理責任 4) サプライチェーンのグリーン化 サプライヤー、製造協力企業、物流、設備請負業者などへ環境活動を指導、拡大する。 グリーン調達基準を見直して公表する。 コミュニティーへの奉仕 職場の安全と健康 その他 5)地域や社会への貢献 各事業所は、2種類以上の継続的な地域や社会への奉仕、貢献活動を行う。 6) お客さま先での災害、事故削減 お客さま先での災害・事故発生を2004年度実績比で半減させる。 7)快適な職場環境構築と組織活力向上 快適な職場環境と取り組みのガイドラインを作成する。 8)環境安全業績評価制度を導入 2005年度から導入する。 9)環境経営、CSRの具現化と展開 指標による環境経営を推進する。 10)品質・環境・労働安全マネジメント システムのグループ会社への拡大 グループ会社における品質、環境マネジメントシステムの構築と認証取得を推進し、環境経営の徹底を図る。 労働安全衛生マネジメントシステム (OHSMS) については、安全衛生活動として別途計画する。 2005年度の目標と実績 2005年の活動を振り返って 生産活動に関する 「資源保全」 の取り組みについては、想定以上の結果を得ることができました。具 体的には、温室効果ガスや廃棄物の削減について、総量と原単位共に年度目標を大幅にクリアでき ました。 また、事務用品のグリーン購入やエコカーの採用などについては着実に進展しており、地道 な活動が評価できます。一方、 メーカーとして果たすべき 「生産者管理責任」 については、 ようやく推 進のための環境整備が整った状況です。今後は、 「環境適合化製品の認定システム」 や 「グリーン調 達基準」 など、各種の技術標準や管理指標、基幹システムの運用が本格化し、 「環境安全業績評価 制度」 を通じて各事業部門における製品の環境適合化と、生産工程におけるロスの低減などを加速 したいと考えています。 グループ事業の構造変化 ─エネルギー消費型事業の撤退─ 今回、温室効果ガスや廃棄物の削減が大幅に進んだのは、 グループ企業であるDSTMの清算が大 きな要因です。DSTMは、 ブラウン管用マスクなど電子部品をラインで生産する、典型的なエネル ギー消費型事業を担う企業でした。 常務取締役 総務・環境戦略室長 野栗 和哉 一方、近年の当社中核事業として成長してきた電子工業用機器事業の製品は、 お客さまの設備として24時間稼働が前提条件であ り、使用期間の長さ (平均15年程度) が特徴です。 当社製品のエネルギー効率が、地球環境への負荷の要因となると同時に、競争 力の一つになると位置付けることもできます。環境対策の視点において、今回の事業撤退は当社事業の構造的な転換を示してお り、環境適合化製品の創出がますます重要になります。 昨年は、特に前半においてお客さまの現場を含めて労働災害事故が増加しました。 「職場の安全と健康」 確保はすべての事業活動の基本です。 今期は、 従来の継続的な活動に加えて労働災害事故撲滅のため、 新たに 環境報告 安全確保が全ての基本 ─環境安全経営へ─ 6つの特別強化策 (啓発活動、 管理者と作業者の力量アップ、 協力企業への指導、 重量物対策など) を設定しています。 当社は、 これら 施策を 「セーフティー66」 として全社的な安全性向上運動を展開する予定です。 当社の 「環境理念」 は、 「企業理念」 を基に制定してい ます。 特に 「人間形成」 が経営の根幹であるとの視点で 「職場の安全と健康」 をとらえ、 環境と安全を総合的に運営していく計画です。 評価 記載頁 2006年度目標 エネルギーの使用による温室効果ガスのCO₂生産高原単位を 2000年度比6%削減する。 2005年度CO₂生産高原単位:28.2トン/億円 (43.7%削減) ※目標CO₂生産高原単位:47.6トン/億円 (5%削減) (2000年度CO₂生産高原単位:50.1トン/億円) ○ 6グループ会社を含んだ総社有車85台中、 エコカーを38台採用し、採用率は45%となった。 ○ 製品の輸送量と走行距離の記録を毎月、各事業カンパニー別に収集した。 ○ 2006年度の当社製品輸送に係る燃料の使用による温室効果ガスの CO₂売上高原単位を、2005年度比1%削減する。 当社全事業所(8事業所) および5グループ会社でゼロエミッションを達成した。 ○ 廃棄物のゼロエミッションを維持し、焼却・埋立などの 単純処分量を2%以下とする。 2005年度廃棄物生産高原単位:1.5トン/億円 (54.5%削減) ※目標廃棄物生産高原単位:3.0トン/億円 (2.5%削減) (2000年度生産高原単位:3.2トン/億円) ○ P17 P18 エコカーの採用率を全グループ社有車の55%とする。 廃棄物排出量の生産高原単位を2000年度比3%削減する。 解散したDSTMを除き、5グループ会社を含んで目標を達成した。 ○ 事務用品のグリーン購入率を97%以上とする。 社内規定「環境製品認定・登録規定」 を作成し、運用を開始した。 ○ 製造系カンパニーごとにロードマップを作成し、取り組みを開始した。 また、社内基準「製品に関する化学物質管理基準」 を改定した。 ○ 製品環境委員会の下部に 「グリーンプロダクツ分科会」 を発足し、活動を開始した。 △ 開発製品の消費エネルギーを製品群ごとに性能基準で 2000年度比6%以上削減する。 カンパニーが設定した機種について、 部品のグリーン調達率 30%以上とする。 環境適合製品の売上高占有率を10%以上とする。 2006年7月以降にリリースする新製品の鉛はんだを全廃する。 アスベスト含有の部材を全廃する。 サプライヤー、製造協力企業に対して環境活動を指導、拡大した。 物流、設備請負業者についても、環境活動の指導、拡大を計画中。 △ 「グリーン調達基準」 の改訂・発行を行い、 当社ホームページに掲載した。 また、 「グリーン調達基準」 の改訂説明を実施した。 ○ P20 P21 製品関連の取引先(市販品、加工品) へ 全社購入先評価の一環で推進する。 設備関連の取引先(設備メーカー、工事請負会社など) へ 環境活動を推進する。 各事業所ごとに近隣清掃などを主体とした社会貢献活動を行った。 ○ P24 各事業所は、 2種類以上の継続的な地域や社会への奉仕、 貢献活動を行う。 11件発生し、 目標の5件を達成できなかった。 ╳ P33 災害・事故撲滅強化活動を展開する。 事務所、作業現場、福利厚生などの各スペースについて、3年後の望ましいイメージを明確にしたガイドライン を作成した。 健康活力調査を実施し、 ライン管理者に情報を提供するとともに産業医による教育を実施した。 ○ P33、34 健康管理の充実と支援の強化。 厚生労働省のガイドラインに基づき、職場環境の実態を調査し、 段階的に改善する。 評価項目を特命課題の中で設定し試行的に導入、 運用する事ができた。 ○ P11 環境安全業績評価の定着。 ISO14031、環境パフォーマンスガイドライン (環境省) などを参考に、製品関連の経営監視項目を設定し、製 品の環境パフォーマンスデータを収集できる仕組みを整えた。 なお、 CSRの枠組み構築を計画したが、具体化に至らず。今期は 「情報公開」 の質的向上を目指し、 「環境報 告書」 の編集体制と方法を見直した。 △ P15 用語を整理し、 当社におけるCSRの枠組みを明確化、 活動のためのガイドラインを検討する。 期間中、認証取得したグループ会社は国内1社。 取得計画を推進中のグループ会社は国内5社。 ○ 1グループ会社において、認証取得済みの品質と環境マネジメントシステムに加えて、OHSMSのマルチ統合認 証の取得を推進中。2006年5月に認証取得の見込み。 ○ P16 製造・販売・管理部門一体のシステム整備と 海外製造グループ会社への展開準備。 東京地区へのOHSMS拡大認証を推進する。 Environmental & Social Report 2006 2005年度取り組み結果 ■2006年度の目標 14 推進体制 環境経営、 CSRの具現化と展開 ■環境管理の推進体制 生産環境委員会 統括者を任命し、環境理念・行 品質環境戦略会議 長 社 象事業所においては環境管理 長 会 下、環境保全に関する企業活動 を推進しています。環境管理対 総務・環境戦略室 当社は、環境管理担当役員の 動指針に従った日常活動に取り 活動を強化しています。 製品環境委員会 種専門委員会を組織するととも に、内部監査員の充実を図り、 ※ 事業所により名称が異なります。 総務カンパニー 環境安全部 組む生産・製品環境委員会と各 事業所別の生産環境委員会※ カンパニー別の製品環境委員会 ■環境マネジメント教育 環境報告 今年度も、ISO14001の内部監査の充実のため、養成教育を 実施しました。12月13日には彦根事業所でグループ会社を含 めた30人、12月14日には東京地区事業所で4人の合計34人 の受講者が、 いずれも確認テストで合格し、新内部監査員とし てスタートを切りました。 15 Environmental & Social Report 2006 ISO14001内部監査員の養成教育風景 ■2005年度における社会からの主な評価 ■CSR情報公開の体制を整備 <日経環境経営度調査第91位にランキング> 情報公開の質的向上を目指し、今回から 「環境報告書」 の編集 ました。昨年からは特に製品対策や資源循環などの強化を狙 に 「社会性報告」 を加え、 タイトルを 「環境社会報告書」 に変更 当社は前年度(2004年) の124位から91位へ大幅に躍進し って定量的な指標を設定し、環境経営を推進しています。 <前年からの向上点> ・長期目標(66点→78点) ・汚染対策(84点→90点) ・資源循環(56点→72点) ・製品対策(55点→62点) ・温暖化対策(72点→85点) ・オフィス (79点→82点) <SRIインデックスに組み入れ> 2004年度から英国のSRI(社会的責任投資) インデックスの 一つである 「FTSE4-Good index」 に引き続き組み入れられ ています。 方針と体制を見直しました。具体的には、従来の「環境報告」 したほか、関連するコーポレート部門で構成する編集委員会 を新たに設置して活動を開始しています。 マテリアルフロー 品質・環境・労働安全マネジメントシステムのグループ会社への展開 ■グループ会社への展開の狙い ■ISO14001は環境経営の基盤 グループ経営のためのインフラを強化するために、品質・環境・ ─認証取得状況と今後の課題─ 環境経営の基盤となるISO14001の認証取得状況は表のと おりです。 2005年度は、本社地区の認証範囲にSSERCを含めました。 また、QLDではOHSAS18001の取得準備を契機に従来の ISO9001を含め、 マネジメントシステムの統合を進めていま す。 (詳細は 「サイトレポート P37」 を参照。) 今後は特に海外の製造系グループ会社を含めて積極的に展 開する予定です。 労働安全マネジメントシステムの取得をグループ会社に働き 掛けています。 主な狙いは次の2点です。 1)管理レベルの統一性、理念の共有、企業価値の向上 2) グループ全体での環境、 安全目標の達成と方針・計画の推進 ■マネジメントシステム認証取得の経緯 ●当社およびグループ会社における ISO14001取得状況 取得事務所 認証機関 本社地区および東京地区事業所 JACO 久御山事業所 TUVラインランド 1998年 6月 野洲事業所 JACO 1998年 7月 洛西および多賀事業所 JACO 1999年 5月 久世事業所 JACO 1999年 6月 彦根事業所 JACO 1999年12月 TITC JQA 2000年 1月 TeCS BVQI 2001年12月 QLD BVQI 2003年 3月 TSJ JACO 2004年 1月 社 当 グループ会社 ※1 詳細は 「お客さまとのかかわり P29」参照 ※2 詳細は 「従業員とのかかわり P33」参照 取得年月 1997年 2月 詳細は、 当社環境活動ウェブサイト (www.screen.co.jp/kankyo) をご参照ください。 INPUT 資材 廃棄物 ・資材 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・14,074トン ・廃棄物・・・・・・・・・・・・・・・・・・2,086トン CO₂ 社有車・従業員通勤燃料 ・ガソリン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・659kℓ 製品製造 エネルギー ・電気 ・・・・・・・・・・・・・66,838,300kwh ・重油 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2,872kℓ ・灯油 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1,484kℓ ・都市ガス ・・・・・・・・・・・・1,696,600m³ ・LPG ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・29トン OUTPUT 水 ・使用エネルギー ・・・・・・・・40,408トン ・社有車・従業員通勤車両 ・・・1,534トン SOx ・SOx ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18トン NOx ・NOx ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10トン 排水量 ・上水 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・458,466m³ ・工業用水 ・・・・・・・・・・・・3,674,389m³ ・排水量 ・・・・・・・・・・・・・・4,100,762m³ BOD 化学物質 ・BOD・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4.4トン ・PRTR物質・・・・・・・・・・・・・・・15.3トン COD ・COD・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5.5トン ・木材 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3,710トン ・ダンボール・・・・・・・・・・・・・・・・93.3トン ・緩衝材 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・80.7トン 燃料 ・燃料 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・439kℓ 製品輸送 梱包材 化学物質移動 ・PRTR物質・・・・・・・・・・・・・・ 14.9トン 製品 CO₂ ・CO₂ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1,151トン 16 Environmental & Social Report 2006 マテリアルフロー(事業活動の環境負荷) 環境報告 国際的なマネジメントシステムの規格化は、1980年代の品質 (ISO9001)から始まり、環境(ISO14001)、労働安全 (OHSAS18001)など新たな経営課題を対象に拡大してい ます。当社では、 まずお客さまの期待に応えるためにすべての 製造部門でISO9001を取得※¹しました。 その後、環境や労働 安全管理体制の充実を狙い、 グループ会社を含めて主要な事 業所でISO14001やOHSAS18001の取得※²を推進してい ます。 資源保全 温室効果ガス (CO₂)排出量の削減 ■エネルギー使用量の削減 2000年度を基準とした、CO₂排出量の生産高原単位を毎年 1%ずつ削減することを目標に取り組んでいます。2005年度 は2000年度比5%削減という目標に対し、43.7%削減できま した。数値的には、全社目標生産高原単位47.6トン/億円に対 し、今期の生産高原単位は28.2トン/億円となり目標を達成し ました。 内訳を見ると、 当社事業所の生産高原単位は、 目標値31.5ト ●CO₂排出量年度推移 (トン) 全社生産高比排出量(実績) 50 50,000 40 40,000 30 30,000 /億円となり大幅に低減しました。 この要因は、 グループ会社で 0 70 60 60,000 20,000 あるDSTMにおいてマスク生産の事業を撤退したことによるも (トン/億円) 全社生産高比排出量(目標) 70,000 ン/億円に対し、25.0トン/億円となりました。 また、 グループ会 社の生産高原単位は目標値193.1トン/億円に対し、56.5トン 全社排出量 80,000 20 10 10,000 2000 2001 2002 2003 0 2005 (年度) 2004 詳細は、 当社環境活動ウェブサイト (www.screen.co.jp/kankyo) をご参照ください。 のです。 環境報告 ■低公害車(エコカー) の採用 「エコ・バリュー21 PhaseⅡ」 に基づく地球温暖化防止対策の 一環として、社有車の低公害車化に取り組んできましたが、 2005年度の採用率は、 目標率40%に対し、44.7%となりまし た。全社的には85台が対象となり、2005年度末には38台の 17 エコカーを採用しました。今後も社有車のリース更新に合わせ Environmental & Social Report 2006 エコカーへの切り替えを積極的に推進します。 ●エコカー採用年度推移 (台) 100 90 91 80 およびCO₂排出量の実態調査を行いました。2006年度から は、製品輸送にかかわる温室効果ガスのCO₂排出量売上高原 エコ以外の車 40 エコカー採用率 35 60 30 50 40 25 26.4% 20 38 30 15 10 24 10 5 0 0 2004年 2005年 (年度) ●製品輸送に係るCO₂排出量 お客さま先への製品輸送にかかわるCO₂排出量の削減取り組 みとして、2005年度は製品輸送における貨物重量、輸送距離 85 輸送量 燃料使用量 CO₂排出量 5,793,000 439 1,151 ※ (トンキロ) 2005年度 エコカー 45 70 20 ■製品輸送に係るエネルギー使用量の削減 (%) 50 44.7% (kℓ) (トン) ※算出方法は、貨物重量(トン) 輸送距離(キロ) 単位を2005年度比で、毎年1%ずつ削減することを目標とし ています。 ■環境配慮型物流システム (モーダルシフト) 2002年度から展開している製品輸送のモーダルシフト化も4 年目を迎えました。2005年度からは、東京に加え、東北、 九州 方面など遠隔地への輸送を鉄道に切り替えました。鉄道輸送 はトラック輸送に比べてCO₂の発生量が少なく、2005年度は CO₂発生量を65トン削減し、累積削減量は197トンとなりま した。製品の鉄道輸送には制限がありますが、今後も遠隔地へ の輸送については、 できる限りモーダルシフト化に取り組んで いきます。 ●モーダルシフトによるCO₂削減年度推移 (トン) 90 CO₂削減量 80 81 70 65 60 50 40 30 20 10 0 21 2002年 30 2003年 2004年 2005年 (年度) 省資源、廃棄物の削減 2000年度を基準とした 「エコ・バリュー21 PhaseⅡ」 におい ●廃棄物発生量年度推移 て、廃棄物ゼロエミッション化と廃棄物排出量削減に取り組み (トン) 別徹底と処分法の変更などを実施し、2005年度末において 5,000 ました。廃棄物のゼロエミッション化については、廃棄物の選 グループ会社を含む全事業所で廃棄物のゼロエミッション化 が達成できました。 また、廃棄物排出量削減では、2000年度 を基準とした生産原単位で毎年0.5%ずつ削減することを目 標に取り組んでいます。2005年度の目標が2000年度比の 2.5%削減に対し、54.5%削減できました。数値的には、全社 全社生産高原単位(目標) (トン/億円) 全社生産高原単位(実績) 4.5 4 3.5 4,000 3 2.5 3,000 2 2,000 1.5 1 1,000 0 目標3.0トン/億円に対し、1.5トン/億円となり大幅に低減しま した。 全社排出量 6,000 2000 2001 2002 2003 2004 0.5 0 2005 (年度) 詳細は、 当社環境活動ウェブサイト (www.screen.co.jp/kankyo) をご参照ください。 ■ゼロエミッション達成事業所 当社事業所 彦根 事業所 本社 事業所 洛西 事業所 多賀 事業所 野洲 事業所 グループ会社 久世 事業所 久御山 事業所 東京 事業所 TITC 達成 <容器包装リサイクル法への対応> 段ボールケース エアーキャップ ポリエチレンシート 従来 サーマルリサイクル 達成 継続推進 達成 達成 (kg) プラスチック製容器 100 66 80 60 0 18 紙製容器 87 52 46 44 33 8 2002年 21 13 2003年 2004年 16 11 5 2005年 (年度) 原材料 ■事務用品のグリーン購入 2000年度を基準とした 「エコ・バリュー21 PhaseⅡ」 におい て、事務用品のグリーン購入に積極的に取り組んでいます。今 年度は、2004年度にはグリーン購入の目標を達成できなかっ たグループ会社の活動展開により、 グループ会社(DSTMを除 く) を含む全社で事務用品のグリーン購入が達成できました。 今後は、 当社で定めたグリーン購入比率を見直し、購入率の維 持向上に取り組んでいきます。 83.3% ●容器包装材使用年度推移 現在 (売却) TSJ 20 産業廃棄物中間処理業者 (有償) 商 品 QLD 2006年以降 事業撤退 40 産業廃棄物 廃棄 SSERC Environmental & Social Report 2006 容器包装材については、2005年度も容器包装リサイクル法に基づい て、 プラスチック製容器包装および紙製容器包装における分別基準適 合物の再商品化を積極的に推進してきました。2005年度の容器包装 利用量は右表のとおりです。 TeCS ●グリーン購入率の推移 2001年 100% 2002年 2003年 2004年 2005年 90% 80% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% 彦根 事業所 本社 事業所 洛西 事業所 多賀 事業所 野洲 事業所 環境報告 継続推進 継続推進 継続推進 継続推進 継続推進 継続推進 継続推進 継続推進 DSTM 久世 事業所 久御山 事業所 東京 事業所 資源保全 <廃木材の炭化と炭の有効利用> 多賀事業所では、廃棄物のゼロエミッションと廃棄物排出量の 削減取り組みとして、廃木材の炭化に着手し、 できた炭をNPO 法人を通じ園芸福祉研究会に寄付しています。 この活動は、 当 社で発生した廃木材を業者に買い取ってもらい、 できた炭を当 社が買い取るというシステムです。現在、事業所で炭の利用方 法がないため寄付していますが、今後は、事業所内でも有効的 に使えるよう検討しています。 従来は、産業廃棄物として扱っていた廃木材が有価物となるこ とにより、廃棄物排出量の削減が図れ、 さらには処理費の削減 と社会への貢献が図れるため、今後も継続的に推進します。 ●廃木材の炭化システム 多賀事業所 廃木材 炭リユース 木材の買い取り 総務カンパニー 総務サービス部 廣田 辰男 炭寄付 炭の購入 炭加工 NPO法人 環境報告 京の園芸福祉研究会 京都府 花と緑の公園 「花空間けいはんな」開講式に寄付 19 2005年12月 開講式風景 Environmental & Social Report 2006 <化学物質の管理> 2005年度のPRTR法対象物質は、7物質ありました。使 用量は15.3トンで、前年度より56.7トン減少しました。移 動量は14.9トンで、前年度より56.1トン減少しました。主 な要因は、 グループ会社であるDSTMが2005年度下期 からブラウン管用マスク生産の操業を停止したため、そ の製造工程で使用していたニッケル含有鉄板の使用量が 大幅に減少、 さらには各種薬品の使用量が減少したこと によるものです。 2006年度以降は、PRTR物質の使用量がDSTMの事業 撤退により、今年度よりさらに減少しますが、法令に基づ いて適正に管理します。 ●PRTR物質の使用と移動 (トン) 製品 移行量 大気 排出量 水系への 排出量 1.6(10) 0 0 0 0.2 (1) 0 0 0 0 1.4 (9) 10.8 (57) 0 0 0 0 0 0 0 0 10.8 (57) ヒドロキノン 0.2 (1) 0 0 0 0.2 (1) ポリ (オキシエチレン)= ノニルフエニルエーテル 0.5 (2) 0 0 フッ化水素および化合物 2.2 (2) 0 0 15.3 (72) 0 0 物質名 使用量 6価クロム化合物 クロムおよび3価クロム化合物 ニッケル ニッケル化合物 合 計 廃棄物 移動量 0.2 (0.8) 0.1 (1) 0 2.2 (2) 0.2 (0.8) 14.9 (71) ( ) 内は前年度の実績値 生産者管理責任 製品の環境適合化推進 ■環境適合化製品認定システム 当社は、2002年に製品環境アセスメント基準を策定し、製品 認定基準」 を策定するとともに同認定システムの運用を開始 のライフサイクルにおける 「省エネルギー」 「リデュース・リユー し、当社主要製品の「グリーンプロダクツ」認定のための再評 ス・リサイクル」 「安全性・化学物質管理」 「情報の提供」 の評価 価を行いました。 項目について製品環境アセスメントを実施し、環境配慮型製 ●環境適合化製品認定システムの概略 品の開発を推進しています。 環境適合化製品認定システムとは、製品環境アセスメント基 開発・ 設計/生産 準で挙げた評価項目の評価点が環境適合化製品認定基準を 満たした製品を、 「グリーンプロダクツ」 として認定する社内制 認定基準以上 (評価50項) 環境適合化製品 認定申請書 審査・認定・登録 度です。2005年度は、環境適合化製品認定システムを運用す るための 「環境適合化製品認定・登録規定」 「環境適合化製品 製品環境 アセスメント基準 環境適合化製品認定・登録規定 ■有害化学物質の削減 環境に配慮した製品をお客さまに提供するため、環境意識の 有害化学物質の含有調査や代替化にも積極的に取り組んで います。 この有害化学物質の含有調査に関して、半導体機器カ 調達する 「グリーン調達」 を推進しています。 また近年は、欧州 ンパニーでは有害化学物質管理システムを構築し、製品の開 のRoHS指令※に見られるように化学物質に関する法規制の 発・設計段階での部品・部材の選定、代替化、 お客さまからの グローバル化が進んでいることから、有害物質の製品への含 有害化学物質使用調査の対応に活用しています。 有を排除するため、 グリーン調達を通じて部品・部材における ※ RoHS(Restriction of the use of certain Hazardous Substances in electrical and electric equipment)指令 電気電子機器に含まれる特定有害物質の使用制限 顧客 問い合わせ 調査・グリーン調達 検索 登録 回答 購買 設計 調査依頼書 依頼 回答 部品購入先 調査回答機能 環境顧客窓口 化学物質管理DB 集計 基幹システム 検索 環境配慮設計機能 設計 購買 ■鉛フリーはんだ導入への取り組み 製品に使用するはんだの鉛フリー化の取り組みを推進してき ました。 はんだ材料の選定に始まり、実装性、信頼性評価など を実施し、鉛フリーはんだ作業のマニュアル作成やはんだ付け 作業者の資格再認定など、鉛フリー化に向けて計画的に取り 組んでいます。その結果、メディアテクノロジーカンパニーの PlateRite 8300、4300シリーズにおいては、鉛フリーはんだ への切り替え準備が整いました。 <担当者のコメント> RoHS指令の象徴的なものとし て、基板の鉛フリーはんだ実装が 挙げられます。実際は、基板に搭 載する部品までもが適合品でなけ ればならないのですが、基板設計 から調達、評価など、社内各部門 はもとより、 さまざまなメーカーか ら多大な協力を頂いています。環 境配慮は個人や一企業だけの努 力では成し得ないものであると痛 感しています。 20 Environmental & Social Report 2006 ●有害物質管理システム 製品 環境報告 高い取引先さまから環境負荷の少ない部品・部材を優先的に メディアテクノロジーカンパニー 製品環境委員長 田村 直樹 生産者管理責任 サプライチェーンのグリーン化 ■取引先さま説明会の実施 グリーン調達基準の改定・公表に合わせ、2005年9月から主 要取引先さま600社を対象に、 グリーン調達基準改定説明会 を開催し、 当社の取り組みをご理解いただくとともに、 環境負荷 の少ない部品・部材の提供、 有害化学物質含有調査への協力、 取引先さまでの環境保全活動の推進をお願いしました。 詳細は、 当社環境活動ウェブサイト (www.screen.co.jp/kankyo) をご参照ください。 取引先さま説明会の様子 ■購入先さま環境保全活動評価 環境配慮の取り組みは、直接的な事業活動の範囲だけでな く、部品・部材の購入先さまの環境保全活動にも大きくかかわ っています。従って2005年度は、調達部門が中心になって過 去に調査した購入先を除く一定額以上の購入先さま106社に 環境報告 対し、環境方針・目的・目標・計画の設定、体制の確立、法規制 ●年度別購入先さま評価結果 (購入先数) 140 120 100 80 の順守、 自覚教育、環境負荷低減の実施など環境への配慮が 60 十分になされているかどうかの調査を実施しました。調査結果 40 からA(優秀)、B、C、Dランク評価を行い、特に改善が必要な 15 32 Aランク 5 1 39 34 73 50 64 % 13 34 85 % Bランク 5 7 62 83 % Cランク 1 33 72 20 0 善していただくよう要請しました。環境配慮の改善に賛同され 一次調査 改善後の (2002年度実施) 二次調査 一次調査 2003年度 Environmental & Social Report 2006 た購入先さまからの改善計画の提供後に、再度改善後の調査 6 4 27 91 % (単位:%) 未提出 Dランク 0 5 1 29 72 53 75 % 20 C、Dランクの購入先さま24社を訪問し、環境配慮に関して改 21 0 0 16 改善後の 二次調査 一次調査 2004年度 0 改善後の 二次調査 2005年度 ●リユース・リサイクルフロー 部品用生産・検査装置などの遊休装置、廃棄予定装置を対象 お客さま に、 買い取りからお客さまの仕様に合わせた再設計、改造を行 製品 出荷 っています。 また、販売、 アフターサービスまでのトータル的な 引き取り製品 チェック、解体 電子機器のリユース・リサイクル事業を展開し、資源の保全お よび廃棄物の削減といった環境負荷低減に取り組んでいます。 ●年度別再生品取り扱い台数推移 (台数) 50 取扱総重量 取扱総重量の内の再利用重量 20 34 24 25 20 18 1999 2000 2001 30 29 17 10 0 50 40 30 2002 2003 廃棄部品 適正処理 取扱重量(トン) 取扱台数 39 40 製品 梱包 2004 10 0 2005 (年度) 再設計 修理 製品 検査 生産組立 検査 調整 40 20 ■製品のリユース・リサイクル 用・半導体用分析装置、医療用機器、精密金型製造装置、電子 80 60 95 % を実施してサプライチェーンのグリーン化に貢献できました。 SSERCでは、半導体・液晶・プリント配線板製造装置、環境 100 部品 交換 0 主な環境配慮型製品 サーマルCTP装置(PlateRiteシリーズ) メディアテクノロジーカンパニー サーマルCTP装置のラインアップを刷新、四六全判・四 六半裁判対応の3機種を発売∼さらなる高生産性を実 現、購入後のアップグレードにも対応∼ このほど商業印刷向けサーマルCTP(=Computer to Plate) 製品 P 装置のラインアップを大幅に刷新。四六全判や半裁判に対応 する 「PlateRite(プレートライト)」 シリーズ3機種を国内では 2006年6月から販売します。 今回発売する装置は、四六全判(A4サイズ8ページ)対応の 「PlateRite 8600」 「PlateRite 8300」、 四六半裁判(A4サイ ズ4ページ)対応の 「PlateRite 4300」 の3機種を刷新したも ので、商業印刷における主力機です。 露光用ドラムの安定した高速回転を可能にするオートバラン ス機構をはじめ、独自の技術を駆使し、描画品質を維持しな いう高い生産性を実現しています。 「Eモデル」から 「Sモデル」への生産性を向上させるアップグ レードも、設置サイトでの部品交換によって対応可能となり、 製品名/サーマルCTP装置(PlateRiteシリーズ) 新技術 RoHS適合部材の採用、 プリント配線板の鉛フリー実装 環境保全効果 製品に含有する 有害化学物質の大幅削減 22 Environmental & Social Report 2006 コストと環境影響を最小限に抑えることができます。 フラッシュ・ランプアニ−ル (LA-3000-F) 半導体機器カンパニー フラッシュ・ランプアニ−ル(LA-3000-F)は、効率良 くアニ−ル処理を行うことができ、短時間処理を可能と した熱処理装置です。 LA-3000-Fは、 アライナチャンバー、 クールチャンバー、 TPチ ャンバー、 プロセスチャンバーの4個のチャンバーと1個のイン デクサと2個のフープから構成されています。 この装置は、 ソース・ドレイン極浅結合に対応する極短時間処 理が可能な熱処理装置です。 キセノン・フラッシュランプを使用し発光する光は、 シリコンに 吸収されやすく、効率良くアニ−ル処理を行うことができます。 数ミリ秒の照射が実現できるため、極短時間処理が可能です。 また、 スパイク・アニ−ルと比較しても要求定格電力の1/3、定 常運転時の電力でも、1/2を実現し、環境にも配慮した地球に 優しい製品です。 環境報告 がら、1 時 間当たり最 大で「 P l a t e R i t e 8 6 0 0 」は2 0 版 、 「PlateRite 8300」 は13版、 「PlateRite 4300」 は21版と 製品名/フラッシュ・ランプアニ−ル (LA-3000-F) 新技術 キセノン・フラッシュランプの使用 環境保全効果 電力消費量(性能基準で50%) 生産者管理責任 第7世代対応/液晶パネル製造用コータ・デベロッパ (SK-1900G) FPD機器カンパニー 第7世代と呼ばれる1,950mm 2,250mmサイズの TFT液晶用ガラス基板への感光液塗布と現像を行いま す。 1枚の基板から多くの大サイズパネルが取れること で生産効率が高まります。 第6世代対応のSK-1500Gで培った次の技術を応用展開 しています。 1. コータ部には、 スピン処理を行わない新塗布システム 「リニ アコータ®」 を採用。高い塗布均一性を維持しながら、従来 のスピン併用の塗布システムと比較してレジスト使用効率 が大幅に向上しました。 2. ローラ搬送式パドル現像を採用。従来のスプレー方式での リニアコータ®は当社の登録商標です 現像と比較して液循環量が少なく、現像液の劣化が抑えら れます。 また、現像、水洗、乾燥部の完全分離と、 当社独自の 傾斜搬送方式を併用することで、 ランニングコスト低減とミ スト不良のない高歩留まりを提供します。 3.開発段階からインライン化を想定した設計のため、露光機、 環境報告 タイトラ、検査機などの装置と容易にインラインが可能で す。 また、装置内部にメンテナンスエリアを確保し、 すべての 処理ユニットが前後からアクセス可能です。 製品名/コータ・デベロッパ (SK-1900G) 新技術 環境保全効果 スリットコート方式によるレジスト塗布 (大型回転モーター、 端面洗浄工程の廃止) 消費電力 (75%削減) レジスト (60%削減) (第4世代スピン処理 製品との性能比較) 環境負荷を大きく低減できるスリットコート方式を採用した第5世代対応コータ・デベロッパ SK-1100Gも開発し、 出荷しています。 23 Environmental & Social Report 2006 光学式外観検査システム (PI-8200) 電子機器カンパニー PI-8200は、高精細配線板から汎用配線板までの幅 広いレンジの検査を可能にした、 オールインワンタイプ の高速外観検査装置です。 製品 P 1. 検査時間の高速化 4種類の検査モードを搭載することにより、40∼120ミク ロンのライン幅をより高速に検査できるようになりました。 線幅75ミクロンの検査では、検査スループットが12%※向 上しました。 2. セットアップ時間の短縮 メインCPUの処理速度を50%※、画像処理ボードとの転送 速度を60%※、それぞれ高速化。 これによりトータルセット アップ時間を25%※短縮しました。 3. 操作性の向上 検査条件自動設定機能、2値化レベル自動調整機能などに より、 セットアップ時間を含めたスループットを短縮し、生産 性の向上に貢献します。 ※ 当社PI-8000比 製品名/光学式外観検査システム (PI-8200) 新技術 環境保全効果 画像処理基板の新アルゴリズム開発 性能基準消費電力を59%削減 コミュニティーへの奉仕 地域や社会への貢献 ■久御山事業所 京都府山城地域 地球温暖化防止交流会にパネラーとして参加 京都府山城地区の環境対策を進めるため、京都府山城広域振 興局の主催による 「地球温暖化防止交流会∼やましろから取 ひろ り組みの輪を拡げよう∼」 が3月14日 (火)、京都府長岡京市の バンビオ1番館で開催されました。地域住民や企業、行政など から約100人が参加し、講演やディスカッションを通じて地域 でできる取り組みについて考えました。 この交流会に、当社久御山事業所の環境管理責任者がパネ ラーとして招かれ、事業所の取り組みを紹介しました。地域活 動、行政、学校関係者など6人のパネラーが参加する中、企業 活動の説明において、 「個人ごみの持ち帰り」 に関しては、外来 地球温暖化防止交流会の様子 者への対応も含め、企業の中でもここまで地道な活動が展開 されていることに驚きを得られていました。 パネルディスカッションでは、 「知識は少なくてもまとまって活 動していくことが大事」 「今後のテーマは地域とのつながり」 な ど、活発に意見が交わされました。 環境報告 講演の様子 ■環境美化活動 久世事業所では、従業員の環境保全への意識高揚と自覚の向 上を図るため、 従業員が定期的にバス停留所を中心とした工場 24 水路、 歩道、 空地などのごみの回収です。 回収物は、 紙、 空き缶、 空き瓶、 廃プラスチック、 金属、 ガラスが主なものです。 用水路内 には不法投棄されたごみが多く、 中でも空き缶、空き瓶が無造 作に捨てられており、 これを回収しました。 今回の回収では、 ・雑草など (29袋分/約145kg) ・金属ごみ(10kg) ・ガラス (2kg) ・廃プラ (5kg) ・木材(6kg) を回収し、適正に廃棄処分しました。今後も定期的に清掃活 工場周辺の除草やごみ回収をする従業員たち 動を行い、 周辺地域の美化と啓発に取り組んで行きます。 ■ (株) クォーツリードの社会貢献活動 福島県郡山市の工業団地内に会社を置く (株) クォーツリード では、工業団地工業会の規約に基づき、 「地域社会並びに関係 諸機関との連絡強調」 と 「健康的で調和ある労働環境づくり」 を目的として、年2回工業団地内の企業20社で企画する工業 団地内 (公園含む) の草むしりや清掃を実施しています。 また、企業間の交流を推進し、労務管理や従業員の教養、福利 厚生の増進などに取り組んでいます。 さらに、講演会や研究会 にも参加し、関係機関との連携を密にして健全な職場づくりを 進めています。 年2回の工業団地内の除草・清掃の様子 Environmental & Social Report 2006 周辺の美化活動に取り組んでいます。活動は、 周辺の除草と用 環境会計 2005年度の環境会計 環境保全活動に掛かるコストとその効果を把握するため、 2005年度の 「環境保全コスト」 は30億5,062万円で、 そのうち 2001年度から環境会計制度を導入しました。環境省の 「環境 「保全費用」 は26億7,826万円、 「投資額」 は3億7,235万円に 業所とグループ会社6社の「環境保全コスト」 と 「環境保全効 全対策に伴う経済効果額」 は、 リサイクルで得られた収入と省 会計ガイドライン2005年版」 に基づき、2005年度は当社8事 なり、環境の維持と法令の順守を図っています。 また、 「環境保 果」、 「 環境保全対策に伴う経済効果額」を算出しています。 エネルギーおよび省資源により13億7,108万円となりました。 ■環境会計対象事業所 大日本スクリーン製造株式会社 本社事業所 久世事業所 久御山事業所 彦根事業所 洛西事業所 グループ会社 野洲事業所 多賀事業所 東京事業所 DSTM TeCS QLD TITC SSERC TSJ ■環境保全コスト 単位:千円 環境保全コスト分類 事業エリア コスト 環境報告 25 保全費用 内 容 投資額 2005年度実績 2004年度実績 2005年度実績 ①公害防止コスト 排水処理設備、大気関係処理設備 ②地球環境保全コスト インバーター機器、温暖化防止設備 ③資源循環コスト 2004年度実績 Environmental & Social Report 2006 311,206 392,343 188,476 35,354 45,892 34,181 129,684 80,939 廃棄物処理 (リサイクル) 138,407 161,808 2,513 14,613 上下流コスト リサイクル製品事業 637,008 751,829 ー ー 管理活動コスト 分析測定、環境管理教育 188,019 208,055 46,408 2,624 研究開発コスト 環境対応製品開発 1,311,200 716,804 ー ー 社会活動コスト 環境報告書発行、環境美化活動 9,262 10,217 5,273 ー 環境損傷コスト 土壌汚染調査 37,269 15,169 ー ー 2,678,263 2,290,406 372,354 133,530 合 計 ■環境保全効果 効果の内容 エネルギー使用量(CO₂換算) 産業廃棄物排出量 2005年度 単位:トン 実績値 2004年度 環境保全効果 前年度との差 40,408 55,988 15,580 2,086 3,564 1,478 145 359 214 15 72 57 (非リサイクル廃棄物の排出量) 各種使用薬品量 ※ 上記各種薬品量につきましては、PRTR物質にしぼり公表しました。 ■環境保全対策に伴う経済効果額 収 益 効果の内容 リサイクルにより得られた収入額 産業廃棄物量削減による費用削減額 費用節減 エネルギー削減による費用削減額 各種薬品削減による費用削減額 合計 単位:千円 2005年度 951,383 2004年度 1,183,450 17,736 △3,960 333,261 16,036 68,695 13,600 1,371,075 1,209,126 ●環境保全コスト 保全費用が大幅に増加した要因は、DSTM事業撤退 によるコスト低減と、SSERCにおいて上下流コストが 低減したものの、研究開発費などが大幅に増加したこ とによるものです。 投資額が大幅に増加した要因は、環境関連設備であ る実験室、空調設備の省エネ化、薬品・ガス配管、薬 液・排水配管などの工事によるものです。 ●環境保全効果 大幅に減少した要因は、DSTM事業撤退、半導体製 造事業の集約化、省エネ型機器採用と空調設備の運 転効率化や省エネ活動への取り組みによるものです。 ●経済効果 リサイクルによる収入は、当社製品リユースおよび廃 鉄板、紙、 ダンボールなどの売却費を集計しています。 廃棄物、 エネルギー、薬品の経済効果額は、上記削減 量に対し、金額換算し集計しています。 廃棄物による効果額は、削減量に対する処分費を金 額集計しています。 エネルギーによる効果額は、CO₂削減量に対する各エ ネルギ−を金額換算し集計しています。 各種薬品による効果額は、各薬品の削減量を金額換 算し集計しています。 社会性報告 ステークホルダーとともに 当社グループは、 「株主」 「投資家」 の皆さまから事業を運営するための原資(資本) をお預かりし、 グループ の 「従業員」 や 「取引先さま」 の協力を得て、製品、 サービスを提供しています。 そして、 その製品、 サービスを 「お客さま」 に提供しています。 また、事業活動を継続する上で、地域社会、産官学とのかかわりも欠かすことはできません。 このように、 当社グループは数多くのステークホルダー(利害関係者) に支えられています。 経営理念 思考展開 社 是 「5つのS」 制定 企業理念 Service・ ・ ・ ・ ・奉仕 Safety・ ・ ・ ・ ・ ・安全・確実 Speed・ ・ ・ ・ ・ ・迅速 Saving・ ・ ・ ・ ・ ・節約 Study ・ ・ ・ ・ ・ ・研究 未来共有 社会性報告 未来をみつめ社会の期待と信頼に応える 人間形成 働く喜びを通じて人をつくる 技術追究 独自技術の追究と技術の融合を推進する 倫理憲章 26 株主さま ・投資家さま Environmental & Social Report 2006 1. 「法令、 社会規範の順守」 2. 「社会貢献」 3. 「人権の尊重」 4. 「人と地球にやさしい環境形成」 5. 「安全衛生の確保」 6. 「企業情報の開示」 7. 「会社資産の保護」 8. 「反社会的勢力への毅然たる対応」 大日本スクリーン グループ 従業員 P33-36 P27-28 地域社会 ・産官学 お客さま P29-30 P32 取引先さま P31 株主さま、投資家さまとのかかわり 経営情報の開示に努め、経営資源の効率的な運用で利益の還元を図ります。 株主さま、投資家さまの視点に立ったIR活動 IRとは、 「インベスター・リレーションズ」 という言葉のとおり、 投資家の皆さまとのより良いコミュニケーションを図るため、 企業が株主、投資家の皆さまと良好な関係を築くことです。具 さまざまな活動を展開しています。IR活動を通じて株主、投資 適時、的確に開示するとともに、株主、投資家の皆さまのご意 物やホームページなどの充実を図っています。また、一般の 体的には、投資の判断材料となる経営ビジョンや財務状況を 見を社内にフィードバックし、 より良いコミュニケーションを図 ることです。 当社は、 IR活動を強化するため、財務本部内の一部門であっ たIR部を2002年4月にIR室として独立部門に改組し、株主、 家の皆さまの声に耳を傾け、 その声にお応えできるよう、発行 方々に製品やサービスを提供していない当社では、個人投資 家の皆さまに当社をご理解いただくため、 より分かりやすい言 葉で説明することを心掛けています。 ■IR活動の対象と情報の流れ セルサイド アナリスト 社会性報告 投資情報 国内外の 機関投資家さま Environmental & Social Report 2006 IR情報 27 投資情報 個人投資家さま IR 情報 ●ファンドマネージャー ●バイサイドアナリスト 報 情 IR 当 社 【投資家】 投資家には、個人投資家、機関投資家、外国人投資家などが ある。 ・個人投資家・・・・・個人として、個人の判断で株式や債券の売 買を行う人。 ・機関投資家・・・・・顧客から集めた資金を株式や債券への投 資などで運用し、収益を上げることを業務 としている法人やその他の団体。 ・外国人投資家・・・外国籍の投資家、個人投資家や機関投資 家を含む。 【セルサイドアナリスト】 通常、証券会社に所属し、機関投資家や個人投資家に対して、 投資判断の参考となる情報を提供する役割を担う。 【バイサイドアナリスト】 投資信託会社や投資顧問会社など、株式や債券を運用する会 社に所属し、 セルサイドアナリスト提供の情報や自らが得た企 業情報を基に投資判断を行い、 ファンドマネージャーなど自社 の運用者に情報を提供する。 【ファンドマネージャー】 投資信託の資金を運用する人。個別の投資信託の投資方針に 従って投資銘柄の調査や選定を行い、 ポートフォリオを構築、 管理する。 さまざまなメディアを通じたIR情報の開示 IR室では、 さまざまなメディアを活用し、積極的な情報開示に 努めています。株主さま向けには 『SCREEN NOW』 (株主通 ●IR情報開示ツール 信)を年4回発行しています。 また、海外の投資家さま向けに 『アニュアルレポート』 (英文版) を年1回発行するとともに、国 内の投資家さまの利便性を図るため、 アニュアルレポートの日 本語訳版も併せて発行しています。 さらに、財務データやマー ケットデータを掲載した 『インベスターズガイド』 (和英併記) も 年1回発行しています。 また、速報性の高いメディアであるウェ ブサイトでは、決算発表日と同日に決算内容を開示するなど、 情報開示の適時性の向上に努めています。 そのほかの情報に ついても随時更新しています。 ウェブサイト上でのIR情報開示 社会性報告 28 「SCREEN NOW」 (株主通信) 当社をご理解いただくためのさまざまなイベント IR活動の一環として、投資家の皆さまと直接コミュニケーショ ンを図る機会を設けています。機関投資家やアナリストの皆さ ●工場見学会/企業展示会ブース まに対しては、 「決算説明会」 「工場見学会」 の実施や 「個別取 材」対応により、双方向でのコミュニケーションを図っていま す。 また、個人投資家の皆さまに対しては、 当社の製品、先端技 術をご理解いただくため、 「より見やすく、 より分かりやすいホ ームページ」 の作成を心掛けるとともに、証券会社主催の 「企 業展示会」 への出展も実施しています。 また、IR活動の一環とし て、 海外の機関投資家さまへの訪問も実施しています。 個人投資家さま向け企業展示会 機関投資家さま、 アナリスト向け 決算説明会 機関投資家さま、 アナリスト向け 当社工場見学 印刷機器展示会での 機関投資家さま、 アナリスト向け 当社製品説明会 Environmental & Social Report 2006 「アニュアルレポート」 (英文版、 日本語版) お客さまとのかかわり 製品・サービスの品質向上に努め、技術革新と販売網の整備をグローバルに展開します。 品質マネジメントシステム 当社グループでは、納入する製品、 サービスがお客さまに満足 していただけるよう、右記の社内カンパニー、 グループ企業にお いて、品質マネジメントシステムの国際規格であるISO9001の 認証を取得しています。 認証取得済みカンパニー/グループ企業 半導体機器カンパニー 当社カンパニー 各カンパニー、 グループ会社では、ISO9001システムのPDCA 顧客満足度の向上と事業計画の達成に努めています。 メディアテクノロジーカンパニー TITC グループ会社 TeCS TUVラインランド BVQI (株) エムティサービス西日本 ます。 TUVラインランド BVQI (株)FEBACS DSTM JQA JQA QLD また、 その他のグループ企業についても、順次認証取得に努め 社会性報告 29 JQA 電子機器カンパニー ソフトウエア・テンナインカンパニー サイクル (P:目標設定、D:活動、C:監視測定、A:改善活動) を 通じて、製品品質・サービスの継続的な改善を行い、 さらなる FPD機器カンパニー 認証機関 JQA JQA BVQI BVQI ソフトウエア・テンナインカンパニーで実施された ISO9001定期審査の様子 Environmental & Social Report 2006 モノづくりの最適化への取り組み グローバルパーツセンターの設立 品質マネジメントシステムのほかに、全社的な活動として、全 当社半導体機器カンパニーでは、2005年4月に半導体製造 社のモノづくりにかかわる購買、技術、製造系のメンバーで 構成された 「コストマネジメント委員会」 を開催しています。具 装置事業における保守部品の供給のスピードアップと保守部 品の在庫を一括管理するため、 「グローバルパーツセンター」 体的な活動においては、カンパニー間、部門間の壁をなくし を設立し、2005年11月から本格稼働を開始しました。運用 により、 コスト分析やモノづくりのさらなる最適化、効率化を 守部品の在庫を一元管理することにより、輸送手段、物流 て、 モノづくりの技術、手法などを全社的に 「可視化」 すること 推進してきました。そのほかにも協力企業も含めた改善活 動、技術者向け教育セミナーの開催などを行いました。 にあたっては、世界中に設けられたサービス拠点における保 ネットワークを最適化し、受注から24時間以内(ヨーロッパ は48時間以内) で部品供給を実現できる仕組みとなっていま す。 これにより、部品供給における顧客満足度の向上を目指し ます。 将来的には、半導体機器カンパニーだけでなく、ほかのカン パニーでも利用できるよう発展させ、 より一層の集約化、効 率化を目指します。 欧州 48時間以内に到着 コストマネジメント委員会 米国、 アジア各国 24時間以内に到着 技術標準委員会 当社では、 お客さまに満足いただける品質および安全性を兼 ね備えた製品の提供を重要課題と考えています。その実現の ■技術標準委員会の体制図 技術標準委員会 ために、 国内外の標準化動向を的確に把握し、 当社が製造す 推進委員会 る製品およびその設計技術・生産技術に適宜反映するととも ※WG=ワーキンググループ とも、受賞内容は異なるものの、そろっ て2度目の受賞となり、当社の技術標 ICC(The International Color Consortium) 価されている証しとなりました。 INSTAC(情報技術標準化研究センター) ISO/TC130国内委員会 今 回の受 賞を受け技 術 標 準 委 員 会 JPMA(日本印刷産業機械工業会) は、社内外における標準化活動のより SEAJ(日本半導体製造装置協会) 一層の展開を通じ、お客さまの期待に 応えるため活動を推進していきます。 代表的な社外標準化参画団体 SEMI(Semiconductor Equipment and Materials International) 日本印刷学会標準化委員会 受賞したFPD機器カンパニー 西口 直克 情報処理学会 印刷業界の発展を目指すユーザー会「レディバードクラブ」 メディアテクノロジーカンパニー、 グループ会社の (株) メディア テクノロジー ジャパンのユーザーさまが発起人となり、印刷ビ ジネスに携わる企業で組織するユーザー会「レディバードクラ ブ」が2003年に発足しました。会員相互の利益と印刷業界の 発展を目的に活動し、現在、会員数は750社を超えました。 メ ディアテクノロジーカンパニー、 (株) メディアテクノロジー ジャ パンは賛助会員として全面的に会の活動を支援しています。 2005年度は、「企業力の向上」をテーマにさまざまな情報提 供や会員間のコラボレーション推進を図りました。8地区ブ ロック (北海道、東北、関東甲信越静、東京、 中部・北陸、近畿、 中国・四国、九州) と全国総会で経営者向けのセミナーの開 催、会報誌の発行、会員専用ホームページからの情報発信、 そ して視察研修ツアー実施などを行い、直面している経営課題 解決や最新の市場・技術動向の情報提供に取り組みました。 レディバードクラブ主催セミナーでの朝倉千恵子氏講演 ※(株)新規開拓ホームページ www.asakurachieko.com 30 Environmental & Social Report 2006 ANSI/CGATS 準化活動がSEMIに継続的に高く評 社会性報告 授与される 「テクニカルコミッティー賞」 を受賞しました。3人 3次元設計 WG れもドキュメント開発に特筆すべき貢献があった人物などに 環境 WG EE マニュアル WG EE EHS WG 2005」において、当社から参画している3人の委員が、いず EE 電装WG が評価され、2005年12月に開催された 「セミコン・ジャパン MT EHS WG る半導体製造装置、FPD機器などに関する技術標準化活動 MT マニュアル WG International) の標準化活動において、 当社が取り組んでい データ交換 WG SEMI(Semiconductor Equipment and Materials カラー WG テクニカルコミッティー賞を受賞 機械設計専門委員会 標準化活動だけでなく、各種業界団体などの社外標準化活動 にも積極的に参加しています。 電気図記号標準化 WG に寄与するよう努めています。 また、各カンパニーから参画している技術標準委員は、社内の ネットワーク専門委員会 技術上の取り決めを標準化し、製品の品質、環境安全の向上 製品EHS専門委員会 製版・印刷材料専門委員会 に、社内において確立した技術やノウハウおよび、部門間での 取引先さまとのかかわり 優れた製品を市場に供給するため、情報と目的を共有するWin-Winの関係構築に努めます。 公正な商取引 当社グループの 「倫理要綱」 における行動基準では、 「公正な商 取引」 を定めています。 購買担当者は、購買価格などの条件の妥当性を取り引きごと に判断することになりますが、例えば「今回は廉価で購入する しい が、次回購入時の価格にその減額分を上乗せする」 など、恣意 的な価格決定、不公正な約束、義務付けなどを禁止していま す。 購買担当者には、常に公正で合理的な判断とともに、 その説明 資料で「なぜこの価格なのか」 を公正に説明し、社内・購入先 などから高い信頼を得られるように業務を遂行することが求 められています。 当社資材調達ウェブサイトで掲載している購買基本方針 社会性報告 2002年に発行され、全グループ社員に配布された 「倫理要綱早わかりハンドブック」 31 Environmental & Social Report 2006 主要購入先さまとの交流、 パートナーシップの構築 プロキュアメントセンターでは、品質・コスト・納期などで当社 の事業運営に大きくサポートいただいた主要購入先さまを招 いて、 4年前から毎年定期的に 「主要購入先さま懇談会」 を開 催しています。 懇談会では、購入先さまと確固たるパートナーシップを築き、 コミュ二ケーションを深めることを目的に、 当社の方針や重点 施策を説明するほか、購入先さまからの優秀なVE※提案に対 する表彰を実施しています。 当社の方針や重点施策説明の様子 2005年は、主要な購入先さま220社を迎え6月に開催し、 ま た年末には「ベストパートナー表彰」 を行うなど、一層購入先 さまとのベクトル強化と信頼関係を深めるための努力を進め ています。 今後は、品質・コスト・納期に環境要素も加えた総合的なサプ ライチェーンの取り組みを展開する予定です。 ※ VE(Value Engineering) :製品やサービスの 「価値」 を、 それが果たすべき 「機能」 とそのためにかける 「コスト」 との関係で把握し、 システム化された手順によって 「価値」 の向上を図る手法です。 主要購入先さまとの懇談会の様子 地域社会、産官学とのかかわり 地域社会や教育・研究機関との連携を深め、 より良い社会の実現に貢献します。 京都大学との共同研究で、文化財のデジタルアーカイブ化へ 「スキャニング技術を新たな分野で生かせないか」。そんな思 いから京都国際文化交流財団に協力して寺院のふすま絵をデ ジタルデータとして保存するため、大サイズスキャナーでスキ ャニングしたところ、 わずか3分で作業が完了し、 あらためてそ のスピードと画像再現力が高く評価されました。 その後も 「京 都府神社庁デジタルアーカイブ実行プロジェクト」 に大サイズ スキャナーを貸し出しするなど、有形文化財の電子保存に協 力してきました。 こうした経験を生かし、2005年から、京都大学国際融合創造 イ デ ア リ センター教授の井出亜里氏との共同研究プロジェクトをスタ ートさせました。 このプロジェクトは、独立行政法人JST京都 研究成果活用プラザの全面支援を受けたもので、文化財保存 に役立つ 「超高解像度大型平面入力スキャナーの開発と画像 材料推定システムへの応用」 をテーマに革新的な技術の開発 に取り組んでいます。 日本の文化財が集中する京都発の先進 技術として、将来は世界の博物館や寺院にある文化遺産を保 大サイズ平面スキャナーの開発に取り組む様子 地元サッカーチーム 「京都パープルサンガ」 を支援 当社は、 「 地域と一体となったスポーツの振興」 というJリー 32 サーとして地元のサッカーチーム 「京都パープルサンガ」を支 援しています。2005年7月には、スポンサー企業の一社とし て、西京極スタジアムで行われるホームゲームの中で「大日 本スクリーン・スポンサーデー」 を企画開催しました。 当日は、 当社のスキャニング&プリンティング技術を生かした「人間 コピー機」 によるファンサービスを行いました。 スポンサー企業として 支援しています。 あ こう ぎ し し じ ゅ う ろ くし い は つ と う あ と 「瑞光院 赤穂義士四十六士遺髪塔跡」 に記念碑を建立 毎年12月に全国各地で行われる、 「赤穂義士祭」 の前日にあた る2005年12月13日、 当社は記念碑「瑞光院 赤穂義士四十 六士遺髪塔跡」の除幕式を行いました。赤穂義士ゆかりの寺 院である瑞光院は、 かつて当社の所在地内にあり、 その境内に は 「赤穂義士四十六士遺髪塔」 がまつられていました。昭和37 年、 当社の工場拡張に合わせて、瑞光院は遺髪塔とともに京都 市山科区に移転されましたが、 当社は歴史的史実の証しとして 敷地内に石碑を建て、以来ずっと見守ってきました。 そして43 年の歳月を経た昨年12月、先人が残した貴重な歴史的足跡を 広く一般にお知らせしたいとの願いから、記念碑を建立しまし た。 当社は歴史に彩られた京都企業の一社として、文化の継承 に取り組むことも社会貢献のひとつであると考えています。 記念碑「瑞光院 赤穂義士四十六士遺髪塔跡」 Environmental & Social Report 2006 グ発足の趣旨に賛同し、2004年からスタジアム広告スポン ず いこうい ん 社会性報告 存する活動に貢献できるよう日夜研究に励んでいます。 従業員とのかかわり 安全・衛生面に配慮した快適な職場環境の実現を目指します。 安全衛生活動 当社は、下記基本目標に基づき、安全衛生活動を展開してい ます。 ①労働災害および業務上事故の撲滅(目標:ゼロ災害) ②業務車両事故および通勤途上災害の減少 ③心身共に健康な人づくりと快適職場環境の確保 労働災害・業務上事故は、2001年以降着実に減少してきま したが、2005年度は、製造業の平均を大きく下回っているも のの、 目標としたお客さま先での労働災害・事故半減を達成 できませんでした。 この要因として、 ・協力企業社員の労働災害の増加(右図ご参照) ・経験の浅い作業者による労働災害の増加 ・重量物の搬送・組立作業における労働災害の増加 などが挙げられます。 今後は増加要因に対応するため、 より一層の災害事故撲滅 強化活動を展開していきます。 社会性報告 33 <半導体機器カンパニーにおける 安全の取り組み> Environmental & Social Report 2006 クリーンルームと呼ばれるゴミ・ホコリを最小限に抑えた特 殊な環境の中で、作業者はゴミを出さないために頭から足 先まで覆う無塵服を着用して作業を行っています。 このような環境の中で、事故・災害を無くすために、教育・訓 練による安全知識・意識向上、資格認定制度を運用して技 能向上を図るとともに、安全ルールの取り決め、 それを守る ための仕掛け、守っていることの監視などをOHSAS※に基 づいて運用しています。 ※ 次ページをご参照ください。 ●労働災害と業務上事故の推移 (件数) DS社員労災 70 サービス会社事故 60 10 50 19 3 6 20 9 17 7 8 10 9 2 6 2 6 8 10 2 5 12 14 13 2002 2003 16 14 10 0 サービス会社労災 協企社員労災 協企社員事故 10 40 30 DS社員事故 2000 2001 12 17 5 10 2 4 7 3 3 6 9 9 2004 2005 (年度) ●労働災害度数率の推移 (度数率) 製造業平均 1.20 1.00 1.02 1.00 1.02 0.97 0.98 DSの労災度数率 0.99 0.98 0.80 0.60 0.54 0.45 0.40 0.25 0.20 0.00 0.13 0.00 1998 1999 0.00 2000 2001 0.00 2002 0.00 2003 2004 2005 (年度) 度数率=(死傷者数/延べ労働時間数) 1,000,000 ●労働災害強度率の推移 (度数率) 製造業平均 0.140 0.120 0.100 0.12 0.12 0.10 0.12 0.10 0.11 DSの労災強度率 0.11 0.080 0.060 0.040 クリーンルームと呼ばれる作業現場 0.020 0.000 0.015 0.002 0.000 1998 1999 2000 0.000 0.000 2001 2002 0.005 2003 0.000 0.0015 2004 2005(年度) 強度率=(労働損失日数/延べ労働時間数) 1,000 製造業平均については厚生労働省統計に基づく 快適な職場環境構築と組織活力向上 各事業所の職場環境の現状を調査するための 「快適環境評価 指標(ガイドライン)」 を策定しました。本ガイドラインに基づ き、段階的に、 より快適な職場環境を構築していく予定です。 また、全従業員を対象に 「健康活力調査」 を実施し、調査結果 をもとに、職場のストレス改善のため、産業医による職場への フィードバック教育を行いました。 さらに、本調査結果を活用 し、従業員が生き生きとやりがいを持つことのできる職場づく りを目指していきます。 労働安全衛生マネジメントシステム 大日本スクリーングループは労働安全衛生の基本理念の下、 労働安全衛生マネジメントシステム (以下、OHSMS) を構築 し、OHSAS18001仕様規格の認証を得て、労働災害・事故 の減少と健康的な職場づくりを目指しています。 ●OHSMS組織体制(概要) ●OHSAS18001の取得状況 取得年度 本社事業所・久世事業所・久御山事業所 2002年取得 洛西事業所・野洲事業所・多賀事業所 彦根事業所(SE彦根部門) 2003年取得 彦根事業所(FPD彦根部門・総務センター部門) 2004年取得 SEBACS(本社) ・FEBACS(本社) 総合安全衛生管理者 (総務・環境戦略室長) 内部監査委員会 代表管理責任者 社 本 世 久 久御山 西 洛 洲 野 賀 多 彦 根 システム委員会 リスクアセスメント委員会 目標管理委員会 SE-WPS委員会 社会性報告 SEBACS FEBACS 半導体・液晶製造装置 のフィールドサービス担当 (株) (株) 総合安全衛生委員会 事業所安全衛生委員会 環境安全部 HMS部福利厚生・健康グループ 取得事業所 2001年取得 適用:7事業所・2グループ会社 ■労働安全衛生方針 当社は、 「 事業活動の基本は人であり、人が安心して働くこと よりよい製品や技術を社会へ提供することで、社会貢献と企 業責任を果たす」 ことを目的に以下の方針を定めて運用する とともに、労働安全衛生活動の向上に努めています。 OHSASは、Occupational Health and Safety Assessment Series の略で、特定番号と発行年を入れ て 、労 働 安 全 衛 生 マ ネ ジ メントシス テム − 仕 様 (OHSAS18001:1999) および−OHSAS18001の実 施のための指針 (OHSAS18001:2000) の2つで構成 されています。審査認証用として英国規格協会が事務局 となり、世界の主な認証機関が参加して作成されたもの で、安全と衛生のバランスの取れたシステムの構築を目 指しています。認証取得件数は世界では約14,000件、 日 本では約400件となっています。 ■内部監査と定期審査 ・内部監査 2005年度もOHSMSに基づき、総合安全衛生管理者から任 命を受けた内部監査チームが、6月から7月、1月から2月の2 回に分け、認証取得事業所を内部監査しました。 ・定期審査 2004年度の更新審査後初めてのフォローアップ審査を受審 し、認証を継続しました。 全社労働安全衛生ポスター 定期審査の様子 定期審査の様子 34 Environmental & Social Report 2006 ができる、安全で健康的な快適職場づくりを目指すとともに、 <OHSAS18001とは…> 従業員とのかかわり 社内教育 ■個人情報保護 2005年4月の個人情報保護法の施行に伴い、個人情報の取 り扱いの順守はもちろんのこと、従業員への教育も順次進めて 実施しました。 また、 さらに理解を深めるため、約500枚の 「早 わかり 個人情報保護法ビデオ (CD-ROM) 」 を配布、 e-ラーニ います。 まず、 グループ企業従業員全員に教育啓発冊子「個人 ングによる 「個人情報保護法理解度テスト」 の必須受講を行っ 屋、福岡の各拠点で計13回の 「個人情報早わかり」講習会を ど、入社早期からの意識付けを進めていく予定です。 情報 早わかりハンドブック」を配布し、京都、東京、大阪、名古 ■e-ラーニング 変化の激しい時代において、能動的・継続的な教育機会の提 供が求められます。 こうした背景から当社では、2005年4月に e-ラーニングによる社員教育システムを導入しました。現在、 「個人情報保護」 「 三六協定」などの全社教育および「装置教 育」 「安全教育」 などの専門教育を実施しています。従来、集合 ています。今後は、新入社員研修にカリキュラムを盛り込むな り、時間や場所の制約が少ないことから受講率が上がり、理 解度把握が容易になり、講座主催者および受講者から好評を 教育を実施していたものをe-ラーニングで実施したことによ 社会性報告 35 得ています。今後は、講座の充実はもとより、東アジアを中心 とした海外への展開、グループ会社への展開などを計画して います。 人事戦略と各種施策への展開 Environmental & Social Report 2006 人材公募制度(管理者) FA制度 業績連動賞与 自己申告制度 ★適正な賞与水準・仕組みの構築 ★やる気とインセンティブの向上 ★個々の視点とベクトルの統一 ★能力開発・適材適所の促進 ★人材の最適配置と最適活用 ★人材の流動化による組織活性化 ★自律型人材の育成開発 組織 運営 異動 企業理念に 基づく 役職定年制度 職能資格制度 ★能力・成果主義を徹底 ★適正な資格付与に伴う処遇・育成 処遇 キャリア プラン ★経営と執行の分離 ★市場原理の導入 ★人的資源活性化策の導入 目標管理制度 人事戦略 ★若手登用による組織活性化 社内カンパニー制度 ★組織目標の効果的達成 ★個人の充実感と成長の実感 教育 能力開発推進体制 ★教育・研修の計画的実施 ★教育情報の全社共有化 昇格選考 ★多角度審査による人材登用 複線型人事制度 再雇用会社の設立 新賃金制度 早期退職優遇制度 ★個々の意思と適性を尊重 ★職務遂行能力の一層の向上 ★高給与・高付加価値の実現 年俸制(管理者) ★資格と成果考課に応じて決定 ★年功制を一切廃止 ★年輩者の熟練技術の活用 ★定年後の勤務場所の確保 ★第二の人生選択の早期転換 ★高齢化対応と人材活性化 セカンドライフセミナー ★退職後に必要な知識の取得支援 資格取得報奨金制度 ★能力開発に対する意欲向上 ★多様な能力の人材確保 ★人材DBの有効活用 博士号取得支援制度 ★企業の技術競争力増強 ★研究室との結びつき強化 e-ラーニング ★能動的・継続的な教育機会の提供 ★教育情報の全社共有化 人財の活用 ■次世代の育成支援 従来、育児休職や復職後の時間外勤務免除、介護休業、短時 休職期間の延長(子供が1歳6カ月に達するまで)、子供の看 長し、 「小学校就学の始期に達するまで」 の子供を養育する従 養育する従業員に対し1年につき5日まで) を実施しました。法 間勤務を制度化してきましたが、2003年からさらに期間を延 業員に対し、1日2時間以内の短時間勤務制度を拡充しまし た。 また、今年度は、次世代育成支援対策推進法の制定や育 児・介護休業法の改正、 また社会の機運の高まりに伴い、育児 ■再雇用会社の設立 護休暇制度の新設(小学校就学の始期に達するまでの子供を 改正の有無にかかわらず、今後も積極的に次世代育成支援に 取り組んでいきます。 老齢厚生年金の受給開始年齢の引き上げに伴い、従業員が定 カンドライフセミナーを通じて公的支援制度の仕組みを周知 ノウハウを活用できるように、2004年4月に自社の定年退職 が、再雇用会社の設立はその一助と位置付けています。 年後に一定の収入を確保でき、 また在籍時に培ったスキルや 者の再雇用を促進する (株) リバージョン65を設立しました。 することにより、早い段階から老後に備えた準備をしています 55歳以降の進路を複線化し、3つのコースを設定しており、本 人の希望により自由に選択できます。 当社では従業員向けのセ ■人材派遣会社 「(株)都凛々」 の設立 みやこりんりん 人材派遣会社「(株)都凛々」 を2005年5月に設立しました。 一般からの登録・採用のほか、次世代育成支援策の一環とし て、休職制度や短時間勤務制度などを利用してもなお、育児 大日本スクリーングループの雇用環境を充実させるととも に、豊富な知識や経験を生かした即戦力となる人材を派遣し ていきます。 従業員で時間的余裕ができた方の登録・採用を進めていま す。 フレキシブルな勤務形態を用意し、再雇用の機会を創出し (株)都凛々 社名ロゴ 安全、安心な職場づくり ■IDカードの導入 今期から、当社グループ従業員や協力企業社員に非接触IC チップ搭載型のIDカード (社員証・入構証)の導入を始めま した。 これにより、当社で従事する全員の一体感を高めるとと もに、各事業所における入退出セキュリティーの強化を図り、 有形無形の会社資産の保全を強化しています。 IDカード ■セクシュアルハラスメントへの対応 セクシュアルハラスメント (セクハラ) については、企業の雇用管 理上、配慮する必要があります。対処を間違うと、企業の効率 的運営や生産性、 ひいては企業の社会的評価にまで影響がお よび、非常に重要な課題であると認識しています。 当社では、各 事業所に男性1人、女性1人の 「セクハラ相談・苦情対応窓口」 を設置しており、 当社、 グループ企業従業員だけでなく、派遣社 員、協力企業従業員からの相談も受け付けています。 36 Environmental & Social Report 2006 や介護と仕事の両立が困難となり、 グループ企業を退職した 社会性報告 (株) リバージョン65 社名ロゴ サイトレポート 大日本スクリーン製造(株) 彦根地区事業所 所在地:滋賀県彦根市高宮町480番地の1 事業所開設:1963年3月 (昭和38年) 従業員数:1,432人 (社員499人・協力企業933人) 主な事業内容:半導体およびFPD処理装置の設計、開発、製造 彦根地区事業所長 嶋治 克己 「関西推奨エコオフィス賞」の受賞 彦根地区事業所では、昨年5月に (社)滋賀県環境保全協会から「環 境保全優良事業所」として表彰を受け、6月には関西広域連携協議 会から「関西推奨エコオフィス賞」を受賞しました。特に「関西推奨エ コオフィス賞」は、滋賀県下では当社だけということもあり、滋賀県庁 のびわ湖環境部長室にてびわ湖環境部長から表彰を受けました。 取り組みの内容としては、物流子会社のTSJとともに近隣にある知 彦根地区事業所 こんぽう 的障害者通所授産施設「杉の子作業所」に依頼して、梱包用緩衝材 サイトレポート 37 のリユース活動を進めています。それまでは廃棄物として処理してい たものを、小分けし袋詰めすることで再利用の道が開けました。企業 と施設が一体となり、取り組みを通して新たな連携ができたわけで、 地域貢献ともまさに「三方よしの精神」になりました。 いろいろな人と のつながりで始まったこの取り組みをきっかけに、 これからも環境保 全活動の向上のため、共に知恵を出し合い、地域とのかかわりをさら に深め、大切にしていきたいと思います。 「杉の子作業所」の作業風景 エコオフィス賞の表彰風景 Environmental & Social Report 2006 (株) クォーツリード 所在地:本社(郡山工場) 福島県郡山市待池台1-15-4 郡山西部第二工業団地 事業所開設:2001年4月 (平成13年) 従業員数:87人 (2006年3月現在) 主な事業内容:半導体およびFPD処理装置用の部品製造 取締役社長 千葉 喜三 統合マネジメントシステムの全社展開を目指します。 郡山工場 当社は、2001年4月会社設立以来、国際的に求められる 品質に適合する製品づくりを推進。全てのプロセスにわ たり、一貫した品質マネジメントシステムを構築してきま した。 2002年5月に念願のISO9001を認証取得。翌年2003 年3月、ISO14001(環境マネジメントシステム)の認証 を取得しました。生産プロセスの各段階で省エネ、省コス ト、省スペースといった観点に立ち、環境への影響を考慮 した製品づくりを追求しています。今回、 「 社員、働く仲間 「品質・環境・安全」統合イメージ ■ (株) クォーツリードの事例 2001年 会社の動き が 健 康 で 事 故 を 起 こさ な い 組 織 」を 具 現 化 す る ISO9001 認 証 取 得 がかないました 。これからは 、IS O 9 0 0 1 、 ISO14001 テム」 で、未来を先取りした工場の完成を目指します。 OHSAS18001 OHSAS18001(労働安全衛生マネジメントシステム) の ISO14001、OHSAS18001の「統合マネジメントシス 2002年 2003年 4月 会社設立 5月 認証取得 3月 認証取得 2004年 2005年 4月 営業拠点 開設 4月 いわき工場 操業 11月 いわきへ 拡大 11月 いわきへ 拡大 2006年 5月 全事業所で 統合認証 取得 第三者意見 環境への取り組みおよび環境社会報告書等に対する第三者意見 ◆環境への取り組みについて 大日本スクリーン製造の環境への取り組みは、同社のマテリアルフローから判断する限り においては、必要な取り組みを着実に行っていると考えられます。特にエネルギー消費型事 業から撤退したこともあり、温室効果ガスや廃棄物の削減が総量および原単位の両面で 削減できていること、製品輸送にともなう二酸化炭素削減の取組、事業所内の土壌汚染浄 化の取組等は高く評価できるものです。 今後は、 サプライチェーン全体での環境負荷削減、製品のライフサイクル全体を考慮した 環境負荷削減について、 より一層積極的に取り組まれることを期待するものです。 ◆環境マネジメントシステム等について 現在、各事業所等において、ISO14001、ISO9001、OHSAS18001等のマネジメントシ ステムの認証を取得していますが、それぞれが別個の独立した取り組みになってしまって いるように見受けられます。 これらについてCSRおよびリスクマネジメントの観点から統合 しつつ、 グループ全体に拡大し、 より効率的・効果的マネジメントシステムを構築していくこ とが、今後の課題であると考えられます。 ◆環境社会報告書について これまで環境報告書として制作、公表していたものを今年度より環境社会報告書としてリ 第三者意見 ニューアルさせましたが、初年度ということもあり、必要な情報の開示という点ではまだま だ不十分であり、環境社会報告の適合性・重要性の原則を踏まえ、今後のより一層の発展 を期待したいと思います。 特に、主要な人事データ、各サイトのデータ、法順守の状況、 マネジメントシステムにおける 監査結果、苦情・事故・法規制違反等のネガティブ情報等の記載が必要であると思います。 ◆第三者意見作成に当たって 38 した。記載内容の網羅性および正確性についての評価を実施しているものではありません。 株式会社エコマネジメント研究所 代表 森下 研 【プロフィール】 (株)エコマネジメント研究所代表、環境省の 環境報告書、環境会計、エコアクション21等 のガイドライン作成の事務局及び委員等を務 めている。 SEMI※(Semiconductor Equipment and Materials International) 業界の環境安全(EHS)イニシアチブであるGlobal Careへ自主的に参加されたアクティ ブメンバーとして、御社がEHSへの献身のリーダーであることを、SEMIは自信をもって認 めます。 橋本正博取締役社長が報告書に寄せられた、環境経営計画についての「当社はGlobal Careの枠組みに基づいて展開しています」 と述べられたメッセージに感激いたしました。 7回目の発行となるこの中身の濃い報告書の作成に際し御社が注がれた相当な努力に対 して、 ご意見を申し上げることは、私個人にとっても大きな喜びです。 御社はGlobal Careメンバーとして、企業トップの献身と組織的なアプローチによって、 Global Careの5つの原則を達成しようと努められています。職場の健康と安全、資源保 全、 プロダクトスチュワードシップ、 コミュニティへの奉仕、卓越性の5原則です。 半導体製造装置・材料業界のEHSリーダーであることを、御社が今後もSEMIスタンダー ド活動への参加やSEMI EHS Executive Committeeのアクティブメンバーとしての活 躍を通じて実証されていくことと期待します。 ※ SEMIは、半導体・ディスプレイ・ナノスケール構造・MEMS・その他関連技術の製造に使用される 装置・材料・サービスを提供している企業の国際的な工業会です。 SEMI EHSディビジョン シニアディレクター Aimee Bordeaux (エイミー・ボルドー) Environmental & Social Report 2006 本第三者意見は、報告書ゲラについての説明および彦根事業所見学に基づいて作成しま 総務・環境戦略室 〒602-8585 京都市上京区堀川通寺之内上る4丁目 Tel:075-414-7044 Fax:075-414-7043 E-mail:synchronize@screen.co.jp 本報告書2006は、2006年3月までの活動について掲載しています。 当社の環境・社会活動については、 当社ホームページ (www.screen.co.jp/kankyo) でもご覧いただけます。 本報告書の内容や当社環境・社会活動についてのご意見、 ご質問などがございましたら、 お問い合わせください。 本報告書は、千都フォントを使用しています。 本報告書は、古紙配合率100%再生紙と大豆油インキを使用しています。 古紙配合率100%再生紙を使用 す。 いま て 加し に参 %」 6 ナス マイ ・ ム チー は「 社 GAE-007 2006年6月発行 当 4500 TSM(R0-0) 「環境社会報告書2006」 アンケート F A X 送 信 ご意見、ご感想をお聞かせください 075-414-7043 「環境社会報告書2006」 をご覧いただき、誠にありがとうございます。 当社ではさらに充実した内容をお届けできるよう努力しています。 つきましては、今後の参考とさせていただくため、以下のアンケートへのご協力を よろしくお願いいたします。以下の項目にご記入の上、FAXにてご返信ください。 Q1. 大日本スクリーン製造株式会社 総務・環境戦略室 行 どのようにして報告書をお知りになりましたか? 1. 当社株主総会 2. 当社ホームページ 3. セミナー・講習会など 4. 展示会 5. 当社営業担当から 6. 当社訪問時に 7. その他 Q2. この報告書をどのような立場でお読みいただきましたか? 1. お客さま 2. 株主さま・投資家さま 3. 企業・団体のCSR・環境などのご担当 4. 金融機関 5. 研究・教育機関 6. 学生 7. インデックスなど評価機関 8. NGO/NPO 9. 当社従業員 10. その他( ) Q3. 掲載項目で特に印象に残ったり、興味深く感じた内容はありましたか? ※該当する項目に○をつけてください。 (複数選択可) 1. 会社概要 2. トップメッセージ 3. コーポレートガバナンス 4. コンプライアンス 5. 2005ハイライト 6. 環境方針 7. 2005年度の目標と実績 8. 推進体制 9. マテリアルフロー 10. 資源保全 11. 生産者管理責任 12. コミュニティーへの奉仕 13. 環境会計 14. ステークホルダーとともに 15. 株主さま、投資家さまとのかかわり 16. お客さまとのかかわり 17. 取引先さまとのかかわり 18. 地域社会、産官学とのかかわり 19. 従業員とのかかわり 20. サイトレポート 21. 第三者意見 Q4. 「環境社会報告書2006」 は、情報の開示項目を増やし、透明性・信頼性を高めるよう努めました。 本レポートについて、 どのようにお感じになりましたか? (1つだけ○) 1. 非常に評価できる 2. 評価できる 3. 普通 4. 評価できない 5. 全く評価できない (その理由) Q5. 大日本スクリーン製造株式会社に今後期待されることについて具体的にお聞かせください。 (ご記入欄) ※ご協力ありがとうございました。差しつかえない範囲でご記入ください。 お名前 ご住所 会社名/連絡先 ふりがな 〒 (TEL) ■アンケートにご記入いただいた個人情報の取り扱いについて 部署・役職 アンケートにご記入いただいた個人情報は、弊社「環境社会報告書」 に関する読者の皆さまのご意見をうかがうためのものです。 目的が達成でき次第、適切な方法で破棄いたします。 その間の保管においてはセキュリティーを確保し、第三者に提供、開示することは一切ありません。 <個人情報の取り扱いに関するお問い合わせ先> 大日本スクリーン製造株式会社 総務カンパニー 総務サービス部 Tel:075-414-7115
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