失われた時を求めて - Miki Sakata

L’ ART
Hommage de à la recherche du temps perdu
Marcel Proust
マルセル・プルーストへのオマージュ
記憶は未来につないでいく絆である~
失われた時を求めて
mémoire inconsciente
公演
第一部 スワン家の方へ
第二部 花咲く乙女たちのかげに
2012 年 7 月 5 日(木)
2012 年 7 月 6 日(金)
OPEN 18:30
OPEN 13:30
華:
大泉 麗仁
香:
政岡
START 19:00
START 14:00 / OPEN 18:30
■前売り 3500 円/ 当日 4000 円
MUSICASA (ムジカーザ)〒151-0066
東京都渋谷区西原 3-33-1
Tel.03-5454-0054 Fax.03-5454-0053
●Access/小田急線・東京メトロ千代田線[代々木上原駅]東口より徒歩 2 分
■渋谷駅より/東京メトロ半蔵門線・銀座線:渋谷
→ 表参道 [千代田線に乗換]
→ 代々木上原
■新宿駅より小田急線→代々木上原駅 150 円 / 所要時間:約 10 分
主催:株式会社ジーイーエム
後援:公益財団法人日仏会館
協賛:フレグランスジャーナル社
little t
協力:パティストリーPark
舞台構成: studio PHENOMENON
音響:SORTO&NODO
ゆり
START 19:00
e+( イ ー プ ラ ス )http:/epulus.jp
■ チケットのご予約・お問い合わせ
tomoko@g-e-m.jp
音: ミキ サカタ
GEM:03-5241-3462
公演概要:マルセル・プルーストへのオマージュ
失われた時を求めて
Mémoire inconsciente
1913 年~1927 年にフランスで発表されたマルセル・プルーストの最も突出した小説「失われた時をもとめて」は世界文学の中でも 150 万語で語
られる最も長い小説の 1 つで記憶をめぐる物語であり、20 世紀文学の最高峰に位置しています。
そして、最も有名な例が「マドレーヌのエピソード」です。プルーストは、幼児期はイリエの村で、長い休みを過ごしました。
作品の冒頭で、語り手は紅茶に浸したマドレーヌの味をきっかけに、コンブレーに滞在していた頃にまったく同じ経験をしたことをふいに思い出して、そ
こから強烈な幸福感とともに鮮明な記憶と印象が次々に甦ってきました。同じ感覚を「現在の瞬間に感じるとともに、遠い過去においても感じていた結
果」「過去を現在に食い込ませることになり、自分のいるのが過去なのか現在なのか判然としなくなった瞬間に自身が超時間的な存在となり、将来の
不安からも死の不安からも免れることができた」と語っています。この現象は「プルースト現象」あるいは「プルースト効果」という言い方で知られるように
なっています。まるで玉手箱を開けたようなその挿話は日本の「水中花」に譬えられて、美しいイメージとともに描かれました。
この公演はプルーストの<失われたときを求めて>にインスパイアされた三人のアーティストがそれぞれの領域を超え、時間の持つ偶然性から感覚
を開放することを目的とし、有名な「プルースト現象」を解明すると同時に 141 年という時の時空を超えて「記憶は未来につないでいく絆である~プル
ーストへのオマージュ」と題してプルーストを読むのではなく五感で感じ得る事をテーマに創り上げます。音・香り・植物の関連性を通して美しい絵画、
美しい風景を心に刻むことと同じく過去の記憶をよみがえらせ、その瞬間を現在の空間の封じ込めていくことを試みます。
音楽は独創的な世界を切り開いているアーティスト、ミキ サカタがピアノで出演、花の表現は日本伝統のいけばなを稀有で繊細な感性で魅せる大泉
麗仁、香りの演出は独自の研究にて香りの神秘性とメカニズムを追求する政岡ゆり、この 3 人の融合によって生み出されるかつてない驚くべき世界へ
と皆様をいざなうことが出来るでしょう。
ミキ サカタ
ピアニストとして活動する傍ら、ギリシャ古典楽器でハープの先祖として知られる「プサルタ」を独学でマスター。ピアノとプサ
ルタを駆使する詩情ゆたかなスタイルは独創的、かつ色彩的で美しいと賞賛され、世界的にも稀有なサルタ奏者として国
内外から高い評価を受けている。UA、オノセイゲン等多種多様なジャンルの演奏家とコラボレーション・ライブや制作を行い、
独自のサウンドを模索。2011年春にはグラミー賞受賞アーティスト・ジム・オルークとのコラボレーション・プロジェクトとしてオ
リジナル楽曲を制作、チャリティー・ライブや福島での支援コンサートに積極的に参加。http://mikisakata.jp
大泉 麗仁
いけばな作家。草月流に入門し、竹中麗湖氏に師事。2009 年新作能「オンディーヌ」能舞台にて苫屋制作。2011 年「The
Power of Flowers 賞」受賞。公共空間、店舗、イベント空間などのディスプレイを中心に活動する。「いけばな表現の幅の深さ
と植物素材の可能性」に導かれ現代空間の中で植物の持つ生命が人々の呼吸に深く共鳴していくいけばなを目指している。
共著「フラワーアーティストの花」・「Sense of Solid」・「Across the Universe」(草土出版)
政岡 ゆり
医学博士。昭和大学医学部・講師。専門は神経生理学・大脳生理学。香りと呼吸の脳内メカニズム-生きる呼吸、香る呼
吸、思う呼吸を研究。香りの研究の中でも有名な「プルースト現象」について科学的データを基に深い考察を続けている。著
書 に Breathing for olfaction and emotions (Nova Publisher), Cannot live without breathing, without emotions
(Springer-Verlag)がある。http://www.lesylphe.com
佐野文彦 studio PHENOMENON
建築家・美術家 1981 年奈良県生まれ。京都、中村外二工務店にて数寄屋大工として弟子入り。年季明け後、アトリエ・
天工人、PPMØBLER 社を経て、空や海などに起こる自然現象のように心が動く空間を作りたいという想いを込めて、佐野文
彦 studio PHENOMENON を設立。建築、インテリア、プロダクト等のデザインや製作に加え、インスタレーション作品で展覧会
に参加。昨年末には小野良輔を迎え、さらに活動の幅を広げている。http://www.fumihikosano.jp