2000年医薬品世界売上ベスト 31

ユート・ブレーン ニュースリリース
<ユート・ブレーン ニュースリリース>
2000年医薬品世界売上ベスト31
医療・医薬品業界のコンサルティング・調査会社ユート・ブレーン(谷津田義久社
長、03-3270-8741)では、「世界の医薬品ベスト31」をまとめた。(英文表も添付)
20億ドル以上の超大型医薬品が15品目
ユート・ブレーンのまとめた『2000年医薬品世界売上ベスト31』(次頁)は、
各社の発表数字を中心に、世界の大型医薬品(医療用)の売上をまとめたもの。
世界で13億ドル以上の製品は全部で31品目で、そのうち20億ドル以上のものが15
品目となった。なお、欧米メーカーの製品は2000年1∼12月期の売上、日本のメー
カーは2001年3月期の売上を使っているので、多少のずれがある。為替レートはす
べて2000年12月末のレートを適用して米ドルに換算している。
<2000年大型医薬品ランキングについて>
◆1∼3位の製品はいずれも50億ドル以上という大変な売上があり、そのうち2つは
高脂血症の薬(コレステロール低下剤)である。同じコレステロール低下剤で
ある三共のメバロチンも、導出先のブリストル・マイヤーズスクイブの売上(欧
米における売上)を合わせると、33億ドルを超えて5位に入っている。
◆トップの抗潰瘍剤オメプラールは、日本ではそれほど使われておらず、日本に
おける抗潰瘍剤のトップは19位のガスターとなっている。この大きな理由は保
険適用の制限があるため。欧米では、潰瘍よりも逆流性食道炎や胸焼けで多く
使われる(これは肉食が影響している)。
◆表にある抗うつ剤3品目のうち、日本で発売されているのは11位のパキシルだけ
で、日本ではこのような新しい抗うつ剤の市場はまだこれからである。
◆ベストセラー医薬品で目立つ薬効は、高脂血症、抗うつ剤、抗潰瘍剤、降圧剤
などで、慢性疾患の薬がほとんどである。
◆上位31品目の売上合計は約738億ドルとなり、わずか31品目が世界市場(数字の
取り方にもよるが、約 3200∼3300億ドルと言われる)の 22∼23%を占めている。
◆31品目のうち、日本で発売されていないのは順位にアミを掛けた6品目である。
◆ブランド名にアミを掛けた製品は日本のメーカーの製品で、31品目のうちで4品
目ある(武田が2品目、三共と山之内が各1品目)。
◆9位と13位にある抗炎症剤は、1999年に発売されたばかりの製品であるが、2年
目の世界売上がいずれも20億ドルを超えた。これは主にリウマチや関節炎の抗
炎症・鎮痛で使われ、従来の薬に比べて胃潰瘍を起こす副作用の割合が低下し
たため、一挙に売上が拡大したもの。
◆表の中で最も大きなマイナスは20位のバソテック(日本名レニベース)である
が、これは昨年8月にアメリカで特許が切れ、ジェネリック品が発売されたため、
その後の米売上は80%も減少している。2001年は10億ドルを割る見込み。
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2001/07
ユート・ブレーン ニュースリリース
2000年医薬品世界売上ベスト31
順位
ブランド名
百万ドル
有効成分名
薬効
販売メーカー
売上
前期比
1
ロゼック/オメプラール
オメプラゾール
抗潰瘍剤
アストラゼネカ
6,260
6%
2
ゾコール(リポバス)
シンバスタチン
高脂血症
メルク
5,280
17%
3
リピトール
アトルバスタチン
高脂血症
ファイザー
5,031
33%
4
ノルバスク
アムロジピン
降圧剤
ファイザー
3,362
12%
5
メバロチン/プラバコール プラバスタチン
高脂血症
三共/BMS
3,348
-5%
6
クラリチン
ロラタジン
抗アレルギー剤
シェリング・プラウ
3,011
13%
7
タケプロン
ランソプラゾール
抗潰瘍剤
武田薬品/TAP
2,956
19%
8
プロクリット(エスポー)
エポエチンα
腎性貧血治療剤
ジョンソン&ジョンソン
2,709
29%
9
セレブレックス
セレコキシブ
抗炎症剤
ファルマシア/ファイザー
2,641
80%
10 プロザック
11 セロクサット/パキシル
塩酸フルオキセチン
抗うつ剤
リリー
2,574
-2%
パロキセチン
抗うつ剤
グラクソ・スミスクライン
2,356
17%
12 ジプレキサ
13 バイオックス
オランザピン
精神分裂症薬
リリー
2,350
ロフェコキシブ
抗炎症剤
メルク
2,160
25%
4.6倍
14 ゾロフト
セルトラリン
抗うつ剤
ファイザー
2,140
7%
15 グルコファージ(メルビン)
16 エポジェン(エスポー)
メトフォルミン
糖尿病薬
独メルク/BMS
2,110
30%
エポエチンα
腎性貧血治療剤
アムジェン
1,960
11%
17 プレマリン
18 オーグメンチン
エストロゲン製剤
ホルモン補充療法薬 アメリカン・ホーム・プロダクツ
1,900
5%
アモキシシリン+クラブラン酸カリウム
抗生物質
グラクソ・スミスクライン
1,853
8%
19 ガスター/ペプシッド
20 バソテック(レニベース)
ファモチジン
抗潰瘍剤
山之内/メルク
1,802
-9%
エナラプリル
降圧剤
メルク
1,790
-22%
21 コザール(ニューロタン)
22 シプロキサン/シプロ
ロサルタン
降圧剤
メルク
1,715
24%
シプロフロキサシン
抗生物質
バイエル
1,682
18%
23 リスパダール
24 タキソール
リスペリドン
精神分裂症薬
ジョンソン&ジョンソン
1,603
24%
パクリタキセル
抗がん剤
ブリストル・マイヤーズスクイブ
1,592
7%
25 ジルテック
26 ジスロマックス
塩酸セチリジン
抗アレルギー剤
UCB/ファイザー/第一他
1,484
70%
アジスロマイシン
抗生物質
ファイザー
1,382
6%
27 イントロンA+レベトロン
28 リュープリン/ルプロン
αインターフェロン
C型肝炎他
シェリング・プラウ
1,360
22%
酢酸リュープロレリン
前立腺がん
武田薬品/TAP
1,352
1%
29 バイアグラ
30 フローベント/フルタイド
シルデナフィル
勃起不全
ファイザー
1,344
32%
フルチカゾン
抗喘息薬
グラクソ・スミスクライン
1,338
29%
31 ニューロンチン
ガバペンチン
抗てんかん薬
ファイザー
1,334
46%
以上小計
※製品名にアミを掛けたものは日本のメーカーの製品
※為替レートはすべて2000年12月末付
73,778
©Uto Brain 2001
※伸び率はメーカーの本国通貨に基づく
※日本のメーカーの製品は2000年4月∼2001年3月、その他は2000年1∼12月の売上
※カッコ内は日本名
※順位にアミを掛けたものは日本未発売
本リリースに関する連絡先:大阪本部 永江研太郎
TEL 06-4964-0550/FAX 06-4964-0555 E-mail: international@utobrain.co.jp
参考 : ユート・ブレーンは、「医薬品産業の国際的事業展開の現状について」など、いくつ
かの厚生省の委託調査を受けた実績を持つコンサルティング・調査会社です。
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2001/07
Uto Brain News
Release
ユート・ブレーン
ニュースリリース
Top sales drugs in 2000
Rank
Brand Name
Chemical Name
Primary Use etc
Marketer
USD Mil.
Sales
Evol.
1
Prilosec/Losec
Omeprazole
Ulcers
AstraZeneca
6,260
6%
2
Zocor/Lipovas
Simvastatin
Hyperlipidemia
Merck
5,280
17%
3
Lipitor
Atorvastatin
Hyperlipidemia
Pfizer
5,031
33%
4
Norvasc
Amlodipine
Ca Antagonist
Pfizer
3,362
12%
5
Pravachol/Mevalotin
Pravastatin
Hyperlipidemia
Sankyo/BMS
3,348
(5%)
6
Claritin
Loratadine
Allergy/Rhinitis
Schering Plough
3,011
13%
7
Prevacid/Takepron
Lansoprazole
Ulcers/PPI
TAP/Takeda
2,956
6%
29%
8
Procrit
Epoietin alfa
Anemia
Johnson&Johnson
2,709
9
Celebrex
Celecoxib
Cox-2 Inhibitor
Pharmacia/Pfizer
2,641
80%
10
Prozac
Fluoxetine
Depression
Eli Lilly
2,574
(2%)
11
Seroxat/Paxil
Paroxetine
Depression
GlaxoSmithKline
2,356
12%
12
Zyprexa
Olanzapine
Schizophrenia
Eli Lilly
2,350
25%
13
Vioxx
Rofecoxib
Cox-2 Inhibitor
Merck
2,160
358%
14
Zoloft
Sertraline
Depression/SSRI
Pfizer
2,140
7%
15
Glucophage
Metformin
Diabetes Type II
MerckKGaA/BMS
2,110
30%
16
Epogen
Epoietin alfa
Anemia
Amgen
1,960
11%
17
Premarin
Estrogen
Hormone replacement
AHP
1,900
5%
18
Augmentin
Amoxicillin/Clavulanate Antibiotic
GlaxoSmithKline
1,853
2%
19
Gaster/Pepcid
Famotidine
Ulcers
Yamanouchi/Merck
1,802
(9%)
20 Vasotec/Renivace
Enarapril
ACE Inhibitor
Merck
1,790
(22%)
21
Cozaar/Hyzaar
Losartan
Hypertension
Merck
1,715
24%
22
Cipro
Ciproflaxacin
Antibiotics
Bayer
1,682
10%
23
Risperdal
Risperidone
Scizophrenia
Johnson&Johnson
1,603
21%
24
Taxol
Paclitaxel
Ovarian Cancer
BMS
1,592
7%
25
Zyrtec
Setirizine
Allergy/Rhinitis
UCB/Pfizer/Daiichi etc
1,484
70%
26
Zithromax
Azithromycin
Antibiotic
Pfizer
1,382
6%
22%
27
Intron A+Revetron Interferon alfa
Hepatitis C
Schering Plough
1,360
28
Lupron
Leuprolide acetate
Cancer
TAP/Takeda
1,352
1%
29
Viagra
Sildenafil
Erectile dysfunction
Pfizer
1,344
32%
30
Flovent/Flixotide
Fluticasone
Asthma
GlaxoSmithKline
1,338
25%
31
Neurontin
Gabapentin
Epilepsy
Pfizer
1,334
46%
Total
73,778
Shadowed brands show the products originally from Japanese manufacturers.
©Uto Brain 2001
Exchange rates are all based on the rates of 12/31/2000.
Researched and made by Uto Brain Co.,Ltd.
Sales of products of Japanese manufacturers are from 04/2000 to 03/2001 and others from 01- 12/2000.
Uto Brain is a research and consulting company that has experiences of making pharmaceutical
research reports entrusted from the Ministry of Health, Welfare and Labor in Japan.
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2001/07