専門知識及び周辺の幅広い知識を身につけるた めの研修

事業区分
③ものづくり担い手育成事業
事業名
繊維(川中)産業におけるものづくり人材育成・確保事業
実施機関名
所在地
株式会社 大阪繊維リソースセンター
大阪府泉大津市
事業概要
ものづくりの担い手である中小の川中繊維事業者が集積する大阪及び近県の繊維産地において、産地内で
必要とされる人材ニーズ(技術の伝承と新たな高付加価値商品開発ができる人材や、販路開拓を行う人材の
必要性)に基づき、課題を克服できる従業員の育成と人材の確保を目指すこと及び川下のファッション産業に
就職を希望する求職者に向け、業界から求められているものづくりの知識・技術を習得させることを目的に繊維
中小企業従業員と求職者に向けた研修を実施した。
目的(育成する人物像)
Ⅰ 求職者のための雇用促進研修(ニットデザイン研修)
ニットデザイン企画の基礎習得: アパレルファッションがカジュアル志向に向かう中、ニット製品は着心地が
良くシーズンを問わず需要が伸びてきている。現在アパレル業界では、ニットデザイナーが少なく、就職難の中
でニットの知識を持つ人材は求められている。そのような環境の中にいるが、ニットに関する教育カリキュラム
は、殆ど行われていないのが実情である。本事業では、ニットデザイン企画の基礎知識の習得と専門的技術の
理解を深めることで、即戦力となり求職活動に役立つ人材の育成を図るものである。
Ⅱ ものづくり(繊維川中産業)に携わる人材を対象とした専門知識及び周辺の幅広い知識を身につけるた
めの研修
中小の川中繊維事業者が集積する繊維産地において、技術の伝承と新たな高付加価値商品開発ができる
ような知識技術を習得する。また、下請け賃加工の体制から、企画提案型の企業へ転換を図ることができるよ
う、市場ニーズを分析し、自社のものづくりに落とし込み販路開拓のできる人材の育成を目的とする。
受講対象者
中小企業従業員及び求職者(中小企業従業員 68 名 求職者 15 名)
研修内容
テーマ名
内容
受講
コマ数
時間
者数
①ニットデザイ
ニットの基礎知識と編立実習
ン研修
② TES ( 繊 維
TES(繊維製品品質管理士)の資格取得
製品品質管理
クレーム事例を中心とした論文対策講座
士)受験対策
満足度 満足度
5 コマ
30 時間
×2 回実施
×2 回実施
6名
3 コマ
37 名
12 名
受講者 企業
100%
100%
12 時間
100%
66.6%
10 コマ
40 時間
76.6%
90.9%
28 名
8 コマ
32 時間
95.8%
91.6%
83 名
31 コマ
144 時間
93.1%
87.3%
講座(記述編)
③ TES ( 繊 維
TES(繊維製品品質管理士)の受験講座
製品品質管理
高まる消費者の品質要求に対応できる
士)受験講座
人材の育成
④色彩学(カラ
色彩検定(文部科学省後援)2・3級取得
ーコーディネー
色彩管理とコーディネート能力を身につ
ト)講座
けることで自主開発商品の質的向上に
貢献できる人材の育成
合計
スキーム図および写真
事業実施機関
㈱大阪繊維リソースセンター
・プログラム策定・研修案内 ・研修会開催 ・検証及
び報告書の作成 ・産地振興の支援
教育支援機関
東京ニットファッション
アカデミー
・プログラムのアドバ
イス
・講師の派遣
・研修施設の提供
・受講者の成績評価
産業支援機関
①ニットデザイン研修
②TES 受験対策講座
③TES 受験講座
④色彩学講座
日本テキスタイルデザイ
ン協会
・外部コーディネーターの
派遣
・プログラム策定の助言
・研修会開催指導
・受講者の成績評価
・検証及び報告書の作成
成果
(最大の成果)
Ⅰ 求職者のための雇用促進研修
業界のニーズに即した知識・技術の習得。 座学でしか学べない基礎知識も糸や編地サンプルのファイリ
ングや編機実習で非常に分かりやすく体系的に学習できた。本年度追加した「手編み実習」を宿題として加
えたことがニットの編み組織の理解に大きく役立ったと考える。
ニット製品の需要の高まりからニットに関する知識を所有することでアパレル業界への就職活動で自己 PR
に役立てられるとの評価を受講者・講師派遣校からいただいた。
Ⅱ ものづくり(繊維川中産業)に携わる人材のためのスキルアップ研修
・TES(繊維製品品質管理士)受験対策講座:記述問題(事例)の答案作成練習や模擬試験(事例)を反復して
実施することで、各自が自身の弱点を発見して対策を講じることができ、解答作成能力の向上がみられ、合
格の期待が持てるレベルに近づいた。TES 試験合格を目指しての実力を養成することができた。
・TES(繊維製品品質管理士)受験講座:受講者は専門とする職種以外の知識が十分ではなかったが、本研修
を通じて体系的、かつ総合的な「繊維製品」に関する知識が身につき、「品質管理」への意識が高まった。知識
の拡大と品質管理に対する考え方、様々な苦情に対する原因究明の実力などをつけることができた。
・色彩学講座: これまで部分的であった研修参加者の知識が体系的かつ総合的な知識となり、色彩の捉え方
が拡大しその活用力が格段に向上した。色彩検定 2 級受験者 12 名中、9 名が合格を果たした。
(その他の成果)
1.求職者同士の情報交換が積極的に行われ、就職活動に役立てられていた。
2.異業種間の交流:受講者の相互コミュニケーションを図る目的で、研修中の座席を毎回抽選で異なる席につ
いてもらうことで、予想以上にコミュニケーションが進み、今後の業務コラボレーションの可能性が開けたこと
は、受講者にとっても大きな成果であった。
問い合わせ先
所属・役職
株式会社大阪繊維リソースセンター 事業部 研修担当
住所
大阪府泉大津市旭町 22-45
E-MAIL
nakahira@texpiaosaka.co.jp
TEL
0725-31-4404
氏名
中平 美由紀
FAX
0725-31-4414