『士業経営』の成功戦略! 第 2 部『ITを駆使した事務所経営の効率化!』 第 2 部『ITを駆使した事務所経営の効率化!』 第1回 Webの活用法 1.情報収集のこつ Web 活用法の第一に挙げられるのは、何と言っても「情報収集」でしょう。いくつかのデモを交えながら見てゆきましょう。 (1)検索サイト(検索エンジン)の活用 検索エンジンの種類と特徴 検索エンジンとは、「Web 上で公開されている情報を収集し、検索機能として提供するシステム」を指しますが、次のような種 類と特徴があります。 ・ロボット型 クローラ(検索ロボット・スパイダー)と呼ばれるプログラムを用いて Web 上のリンクを辿り、Web 上の情報を収集・蓄積・・・ Google, Bing(Microsoft) Web 上にある多数の情報を効率よく収集することができる。大規模な検索エンジンでは、80 億ページ以上のページから検索が可能だという。 ・ディレクトリ型 人手によって Web サイトの情報を収集・整理し、ディレクトリを構成・・・Yahoo! JAPAN、goo、infoseek 人手で構築しているため、質の高いウェブサイトを検索可能。サイトのカテゴリ分けから、特定分野や地区などに限定したサイトを探しやすい。 しかし、人手で入力するため、検索対象となるサイト数を多くできない。 ・メタ検索 ひとつの検索ワードを複数の検索エンジンで検索・・・自前の検索ロボットやディレクトリーを持たない 検索のポイント ・完全一致のキーワードを検索するには、二重引用符""で囲む・・・例:"ITマーケティング" ・ファイルを限定して検索するには、調べたいキーワードの後ろにファイルタイプを指定する ・・・例:Excelファイル→一般拠出金 filetype:xls、Word ファイル→一般拠出金 filetype:xls など ・特定したサイト内で語句を調べる・・・site: 以下にURLを付加する 例:一般拠出金 site:mhlw.go.jp/ (2)Google アラートを活用する 指定した検索キーワードに一致する新しい検索結果(ウェブページ、ニュース記事、ブログなど)が見つかったときに、メールで 通知されるサービスです。http://www.google.com/alerts?hl=ja より登録します。 (3)RSS「 RDF Site Summary 、Rich Site Summary 」リーダーとは RDF(Resource Description Framework)とは、ウェブ上にある「リソース」を記述するための統一された枠組み。 RSS リーダーは更新情報を知らせてくれるツールです。直接サイトに訪問しなくても、更新された新着記事だけをチェックすれ ば良いので、効率的に情報収集ができます。 ポータルサイトやライバル会社のサイト・ブログなどを登録しておくだけで、手軽に新しい情報を収集することができます。主な RSS リーダーはこちら。 livedoor Reader →http://reader.livedoor.com/ Feedly, Gunosy 2.Webへの情報発信法 Webに情報を発信することで、事務所の業務内容や仕事に対する思いなどを告知し、営業の一環として活用します。 (1)ホームページ 今、もっとも利用されており、大きな営業のツールとなっているのがホームページでしょう。ホームページがあって初めて正式 に営業展開をしていることが認められると言っても過言ではないかもしれません。このホームページの利点は次のように考え ることができるでしょう。 ・ホームページを持つことで、会社や事務所の信頼性が向上する ・新しい顧客獲得のツールとなる ・地域の垣根がなくなる ・お客様へのサービス向上のツールとして使用できる (1) 『士業経営』の成功戦略! 第 2 部『ITを駆使した事務所経営の効率化!』 (2)ブログ ブログとは、WebLog(Web 上の記録)が略されて Blog となったようです。Blog サービスを提供しているサイトも、 これまたたくさんありますので、どのサイトを利用するか悩みです。 ・アメーバブログ http://ameblo.jp/ ・エキサイトブログ http://www.exblog.jp/ ・Goo ブログ http://blog.goo.ne.jp/ ・ヤフーブログ http://blogs.yahoo.co.jp/ などでしょうか。 (3)SNS(social networking service / Social Networking Site) 「人と人とのつながりを促進・サポートする、コミュニティ型の Web サイト」と位置づけされています。代表的な SNS として、日本では mixi、GREE、Mobage、Ameba、世界では Facebook、Twitter、Google+、Myspace、 LinkedIn などがあります。 (4)RSSフィード RSS フィードとは、Web サイトが更新情報などを RSS(RDF Site Summary/Rich Site Summary)形式のデータ を提供すること。また、提供された RSS データのことを言います。RSS フィードされた情報は、RSS リーダーなど により取得します。 3.ホームページを作成する 「簡単に!」、「安く!」できるホームページ作成に挑戦してみましょう。 (1)Web 上に開設するまでの手順 Web 上にホームページとして開設するまでの手順は次の通りです。 ①Web に置くページ(HTMLファイル)、画像などを作成する ②Web サーバーを決める ③作成したページや画像ファイルを Web サーバーに転送する ④ブラウザで確認する (1)Webに置くページを作成する 「自分でデザインできる」と素晴らしいですが、デザインから Web に上げられるようコード化するのは容易なことではありません。 ①まずは、Web 上のテンプレートを使ってみましょう 「無料 ホームページ テンプレート」で検索するとたくさんのページがヒットしますが、これが お勧め? http://tempnate.com/ 好みのものを探してダウンロードします。 ダウンロードしたファイルは、圧縮されていますのでWindowsの機 能で解凍します。右クリックで「全て展開」を行います。 その結果、HTMLファイルや画像が格納されたフォルダが現れま す。 好みを探してダウンロードします ダウンロードしたファイルを右クリック で展開します ②ダウンロードしたファイルを加工する ダウンロードしたファイルを加工して、「我が」ページのHTMLファイル・画像を作成します。必要な箇所をご自分の情報に変更します。 また、お好みの画像に入れ替えることもできます。 (2) 『士業経営』の成功戦略! 第 2 部『ITを駆使した事務所経営の効率化!』 ・Windows のメモ帳を使う Windows のメモ帳を開き、HP の TOP ページ(index.html)ファイルを開きます。 修正すべき文字以外を変更しないよう注意して編集します 赤枠の部分を変更してみましょう ・編集ソフトを使う 有償の「ホームページビルダー」や多くの無償の編集ソフトがあります。WysiWig(HTMLファイルの結果を表示)機能を持つものもあり ます。ここでは無料ソフトの「HTML Editor for My Friends」を見てみましょう. 左側の枠で編集した内容が、右側の画面に表示される ③HTML ファイルを保存しブラウザで確認する メモ帳で加工したファイルを、上書きで保存し、(間違った編集をして画面が旨く表示できなくなることがよくあります。オリジナルのファイル はバックアップしておきましょう。)ダブルクリックで既定のブラウザで開きます。 (2)Webサーバー(ホスティング)を決める 作成したWebファイルを置き、一般に公開するサーバーを決めます。数多くの有償・無償のサーバーがあり、決定がなかなか 難しいです。安全性や信頼性などを考慮して、通信会社系、メーカー系または長年運用してきた経験のある企業が運営するサ ーバーを選びたいと思います。 ホスティングとは・・・データセンターの利用形態の一つ。データセンター事業者が保有するサーバーやネットワークを借りて、その上でアプリケーションを稼働させる。レンタル・サーバーと呼ばれることもある。1台の サーバーを複数ユーザーで共有する共有型、専用で使う専有型がある。 ここでは、次のサーバーを例に機能や利用金額などを見てみましょう。 さくらインターネット http://www.sakura.ad.jp/ ・独自ドメインとは? ドメインとは、インターネット上でWebサイトやメールのアドレスに使われる文字列のことです。 http://www.hoccs.co.jp saka@hoccs.co.jp 赤字部分がドメインと呼ばれ、ホームページやメールのアドレスを表し、独自に取得したものが独自ドメインと呼ばれます。独自ドメインは 重複登録不可であり、完全先願主義となっていますので早い者勝ちです。 青線の部分は、トップレベルドメインと呼ばれ、次のような意味を持ちます。 (3) 『士業経営』の成功戦略! 第 2 部『ITを駆使した事務所経営の効率化!』 ・ccTLD (country code Top Level Domain) → 国別に割り当てられている TLD です。日本の場合は、jp です。 ・gTLD (generic Top Level Domain) → 一般の TLD です。代表的なものとしては、 .com .net .org .info .biz があります。 ・属性型JPドメイン → 地域と団体属性がセットになったドメインです。 .co.jp .ed.jp .ac.jp .go.jp .lg.jp など。 ・都道府県型JPドメイン → 都道府県名と国別がセット。 .sapporo.jp .tokyo.jp など。 (3)Webサーバーにファイルを転送する 作成したWebファイルをサーバーに転送します。サーバーに転送するためのツールにも色々ありますが、フリーソフトで定評のある FFFTP を使います。次のサイトよりダウンロードしてセットアップします。 http://sourceforge.jp/projects/ffftp/releases/ FFFTP を起動して、サーバー情報を登録します。 ・[接続]の[ホストの設定]より「新規ホスト」を開く ・サーバーの情報を入力する ・左側がローカル、右側がサーバー ・ローカルのファイルを指定してサーバーにアップロードする 作成したローカルにあるファイルをサーバーにアップロードします。 (4)ブラウザで確認する いよいよできあがった「我が」ホームページを確認してみましょう。ブラウザから事務所名など検索してみます。 しかしながら、開設してすぐには検索ページには出てきません。検索サイトのデータベースに登録されるのを待たねばなりません。 URLをアドレスバーに打ち込みましょう。さて、これでも出てきません。サーバーから付与されたIPアドレス(4 組の 3 桁数字をドットで繋い だもの 例 : http://124.146.223.64/ )を打ち込んでみましょう。 無事、「我が」ホームページが表示されます。URLが伝搬して表示できるまで、数時間から数日掛かるようです。 これで、「ITを駆使した事務所経営の効率化!」第 1 回「Webの活用法」を終わります。 大変お疲れ様でした。 (4)
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