PDF形式 - 横浜市消費生活総合センター

1P
・クリーニングサービスを上手に
∼
3P
利用するために
・消費生活相談コーナー「しつこい
勧誘に根負けして契約した資格講
327
2011
23
座を解約したい」
4P
・お知らせ
5
クリーニングサービスを
上手に利用するために
図1 年度別相談件数
件数
400
350
348
300
346
315
311
250
258
200
150
100
50
に利用するためのポイントをご紹介します。
227
102
90
あ
き
80
穴
落
ち
合
裂
131
・
亀
変
色
137
風
144
色
向があります。
そこで、センターに寄せられたトラブルの代表
的な事例をもとに、クリーニングサービスを上手
300
け
って発生することが多く、原因の特定が困難な傾
H21
裂
費者側の衣類の管理・使用方法や、クリーニング
業者の処理方法、取扱いが難しい素材・加工を施
した衣料品が増えた、などの要因が複合的に関わ
H20
H17∼H21年度合計件数
縮
クリーニングサービスに関するトラブルは、消
350
300
250
200
150
100
50
0
伸
複合的な要因で解決が困難になる傾向
H19
図 2 相談内容別件数
(複数回答)
件数
ミ
傾向があります。
H18
センターに寄せられたクリーニングサービスに関する相
談件数を年度ごとにみると、平成17年度∼平成20年度は
300件を超えています。平成19年度以降は減少傾向ですが、
毎年「商品別相談件数」の上位です。
シ
という。
)には毎年多くの相談が寄せられ、特に
5月、6月、11月の衣替えの前後の時期に増える
H17
失
クリーニングサービスは衣類を管理する上で日
常的に利用する身近なサービスです。そのため横
浜市消費生活総合センター(以下、「センター」
0
紛
例年5月に相談が増加
過去5年間(平成 17 年度∼平成 21 年度)の相談内容を
みると、最も多く寄せられる相談は「紛失」、次いで「シミ」、
以下「伸縮」「変色」「裂け・亀裂」の順になっています。
クリーニングトラブル あれこれ
1
事 例 紛失
クリーニングに出したスカートが戻
ってこないので店に確認したところ、
「紛失したので賠償する。購入価格を教えてほしい」と
いう連絡があった。3年前に5千円で購入したことを伝
えると、
「賠償額は3,000円」と言われた。
センターの
対 応
消費者の
言い分
紛失したのはクリーニング店の
せい。全額補償してもらいたい。
クリーニング店 3年着たものだから全額は支
払えない。
の言い分
クリーニングトラブルになった際の賠償額については、全国クリー
ニング生活衛生同業組合連合会が有識者、消費者代表を交えて作
成した自主基準(
「クリーニング事故賠償基準」以下、「賠償基準」
という。)があります。
この賠償基準をもとに算定すると、この場合の賠償額は約2,400円となり、店が提示した
金額は妥当な額ということになります。事例では、相談者にその旨を伝え、了承されました。
LDマークやSマークを掲示している店では、クリーニングトラブルが発生した際、賠償基
準をもとに適正に対処することになっています。マークがない店でも、この基準を目安にして
問題を解決してもらうよう求めることができます。
センターからの
アドバイス
「紛失」の原因のほとんどは、店側が仕上がり品を誤って別の人
に引き渡してしまうことによります。未然に防ぐためには、仕上が
り品を受け取るときに、クリーニング店と消費者の双方で品物や数
量等をよく確認することが大切です。
LDマーク
全国クリーニング生活衛
生同業組合連合会の会員
である47都道府県クリー
ニング生活衛生同業組合
の加盟店であることを示
しています。
Sマーク
クリーニング業の標準
営業約款に基づく営業
店であることを示して
います。
*クリーニング事故賠償基準は次のホームページで確認することができます。神奈川県クリーニング生活衛生同業組合 http://www.kanagawa-cleaning.or.jp/
2
事 例 シミ
冬物のセーターとカーディガンをク
リーニングに出したところ、茶色の
シミができていた。店に苦情を伝えたところ、
「汗ジミ」
と説明があったが納得できない。
技術士の
見 解
消費者の
言い分
9月に購入したばかりで汗がつ
いたまま放置した覚えはない。
クリーニング店 汗がついているとわかっていれば
"汗抜き"処理を勧めたのに…。
の言い分
シミは汗をかきやすい首まわりを中心に発生していました。ドライクリーニングでは、汗
などの水溶性の汚れは落ちにくく、完全に除去することはできません。ドライクリーニング
で取りきれずに残っていた汗などの汚れが酸化・黄変してシミが出てきたと思われます。
センターの
対 応
センターからの
アドバイス
センターが依頼した技術士の見解を伝えたところ、相談者は納得されました。その後、「試し
に自宅で水洗いしてみたところ、シミが薄くなり、目立たなくなった」という連絡がありました。
汗などの水溶性の汚れの場合、最近は汗抜き処理やウェットクリーニング(本来ドライクリーニン
グするべき衣類を水洗いすること)を行うクリーニング店が多いようです。ただし水を使って洗う
ため、衣類によっては縮みや色移りなどが生じることがありますので、処理によって起こりうるリス
クなどをよく確認した方がよいでしょう。また、食べこぼしなどでシミになった場合は、早目にクリ
ーニングに出し、適切な処理をしてもらうため、いつ頃、何をつけたのか等の情報を伝えましょう。
3
事 例 伸縮
2か月前に購入し1回着用した
ポロシャツをクリーニングに出し
たところ、全体に縮んでしまった。クリーニング店
は「"衣類等の取扱い絵表示"どおりに洗濯したから
責任はない」というので、衣料品メーカーに調査を
依頼した。今後どうしたらよいか。
クリーニング店 縮んだのはポロシャツの素材の
せい。この程度の縮みは許容範
の言い分
囲だろう。
衣料品メーカー
の見解
この商品の寸法変化率は−6%。
クリーニング後の寸法を測ると−10
%を超えて変化している。表示で
禁止しているタンブラー乾燥を行
ったことが原因と思われる。
衣料品メーカーが取扱いの表示をするときは、JIS L0217(繊維製品の取扱いに関する
表示記号及びその表示方法)において規定された試験方法により試験を行い、記号の意
味に適合する絵表示を付けなければなりません。
衣料品メーカーの試験でドライクリーニングをしたときの寸法変化率*はー6%でした。タンブラー乾燥(高温の
熱と風を当て、回転させながら短時間で乾燥させる方法)はドライクリーニングより収縮するため、
「乾燥機のご使
用はお避け下さい」という注意事項を表示していました。
衣料品メーカーが相談品を調査したところ、肩幅が10.5%も縮んでいることが分かりました。このことから「クリー
ニング店が禁止していたタンブラー乾燥を行ったのではないか」 と考えられました。クリーニング店にメーカーの調査
内容を伝え、賠償基準に従って賠償を行ってほしいと要望したところ、賠償基準に従って賠償されることになりました。
センターの
対 応
*寸法変化率は洗濯前後の寸法変化(伸び・縮み)を測定し算出したものです。
センターからの
アドバイス
衣類の内側についている"衣類等の取扱い絵表示"には、衣類を洗濯する際に必要な情報
が書かれています。絵表示以外にも「蛍光増白剤が入っていない洗剤を使用してください」
などの注意事項が細かく書かれていることがありますので必ず確認するようにし、書かれ
ている情報はクリーニング店にも伝えるようにしましょう。
クリーニングトラブルにならないために…
これらの事例のように、クリーニングトラブルは原因や責任の所在の特定が難しくなる特徴があります。
少しでもトラブルを減らすためには、消費者は衣類の素材の特徴や洗濯方法について学んでおく必要がある
でしょう。一方、クリーニング店には洗濯のプロとして衣類の状況に応じた適切なクリーニングを行うこと
が、衣料品メーカーにはデザインだけでなく手入れのしやすさや耐久性を考慮した衣類作りが求められます。
「しつこい勧誘に根負けして契約した資格講座を解約したい」
18年前に電話勧誘で資格講座を11万円で契約したことがある。試験を受けたが不合格だった。5年後に
同じ業者から電話があり「合格していないので、再度受講しなければならない」と1日に何度も電話がか
かり、仕方なく8万円を支払い受講したが試験は受けなかった。本日また電話があり「合格して卒業しな
ければダメだ!合格するまで講座は終了しない」と言われ、もう受験するつもりはないと断ったが、しつ
こく電話がかかってくるので根負けして了承してしまった。どうしたらよいか。 (40歳代 男性)
資格商法の二次被害に注意!必要なければきっぱりと断りましょう
対 応 電話勧誘で契約した場合、特定商取引法(以下、
「特商法」という。
)により契約
書面を受け取った日から8日以内であればクーリング・オフができます。後日、相談者のも
とに契約書面が送られてきたので、早急にクーリング・オフの通知を出すよう助言しました。
アドバイス 電話で「受講すれば資格が取れる」「資格を取れば就職・転職に有利」などと勧誘して、資
格講座や教材の契約をさせる手口を「資格商法」といいます。この事例のように、以前の受講者に「資格が
取れるまで契約は続いている」あるいは「契約を終わらせるために別の契約が必要」などと新たに契約をさ
せる「二次被害」のトラブルもあるので注意しましょう。
特商法では、契約しない旨の意思表示をした者への再勧誘を禁止しています。必要のないものであれば、
きっぱりと断るようにしましょう。
❖お知らせ❖
●消費生活教室
開催日
テ ー マ
講 師
定員
JA横浜 職員
80名
《施設見学》
5月26日
(木)
ヨコハマの元気な野菜たち
∼地産・地消 ゆめが丘の農地を行く∼
13:30∼15:30
(集合/13:00)
【会場】横浜市泉区下飯田町・美濃口農園
(「ゆめが丘」駅周辺)
【交通】相鉄いずみ野線「ゆめが丘」駅下車
※相鉄いずみ野線「ゆめが丘」駅改札口を出て右側に集合
(現地集合・現地解散)
。
13:00∼13:15の間、案内係が待機し会場まで誘導します。時間厳守
※農道、農地を徒歩で移動しますので、
身軽な服装・運動靴等でご参加ください。
※申し込みの受付の際に注意事項をご案内します。
参加費 無料
雨天中止
※雨量の大小に
かかわらず中止
★先着順受付中
初心者のための
6月28日
(火)
手作り家庭(ベランダ)菜園に挑戦!
∼安心でエコな おうち野菜と野菜学∼
※「NHK趣味の園芸」等に出演!
恵泉女学園大学 人間社会学部
150名
教授 藤田 智
13:30∼15:30
磯子区役所 7階 会議室 (磯子区磯子3−5−1)
(開場・受付/13:00) 【会場】
参加費 無料
【交通】●JR根岸線「磯子」駅下車 徒歩約5分
●市営・京急バス停「磯子区総合庁舎前」下車 徒歩約1分
【共催】磯子区役所
★当日、
直接会場へ
(先着順)
★事前申込み不要
【申込方法】TELまたはFAXで 【対象】横浜市在住・在勤・在学の方
* FAXの場合は、①テーマ ②お名前 ③居住区名 ④電話番号 ⑤FAX番号をご記入のうえ、下記まで。
なお定員を超えた場合のみお断りのご連絡をいたします。
【問合せ・申込み先】消費生活教室担当 TEL845−5640 FAX845−7720
ご記入いただいた情報は、
この講座の目的以外には一切使用しません。
消費生活ハマメール
∼登録変更のお願いとご案内∼
いつも「消費生活ハマメール」をご愛読・ご活用いただきあり
がとうございます。情報配信会社が変更となりますので、既にご
登録いただいている方は、お手数をおかけいたしますが、平成23
年8月までに次の手順で再登録いただきますようお願いいたしま
す。8月以降は当センターのメールマガジンのみをお届けいたし
ます。新規登録もお待ちしています。
平成23年度
食品表示・安全講座のご案内
安全・安心な食生活を送るために、消費
者が正しく食品を選択する力を身につけら
れるよう、昨年に引き続き食品の表示や安
全に関する講座を、平成23年度も全10回で
実施する予定です。
ぜひ、ご参加ください。
■再登録・新規登録の手順■
★参加費は無料です。
①yokohama@cm03.asp.cuenote.jpへ空メールを送信
②返信されたメールの登録画面アドレスをクリック
③登録フォームに必要事項を入力し送信
④登録完了メールが送られて来たら完了
*携帯メールマガジン「はまのタスケ・メール」には変更があり
ません。
★日時や内容、講師等については、今後の
「くらしの情報」、「消費生活相談月報」
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らせします。
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啓発相談課 TEL:845−5640