MANGA CROSS REVIEW タイトル 預言者ピッピ 鵼の絵師 El Shaddai ceta 盤上のポラリス 作者 掲載誌 地下沢中也 COMIC CUE 猪川朱美 ネムキ 竹安佐和記 Gファンタジー 若松卓宏 [原作]木口糧 月刊少年マガジン たんこぶ クレロラ みと くねす 「つまりぼくら、人類の未 来をすべて計算しつくし ちゃったんだ」 究極の頭脳が紡ぎ出す預 言は福音か、それとも… …? 生者を描けば魂を奪い、 死者を描けば蘇らせると いう噂の肖像画家。 彼は「鵼の絵師」と人々に 呼ばれている。 彼のもとにやって来る依 頼者は、何を想って絵を 描いてもらうのか。 レトロな時代感と端正な 画風が、深い人間ドラマ を展開させるシリーズ。 神の右腕とまで呼ばれな がら、神を裏切った天使・ ルシフェル。彼はかつて の敵・ベリアルの協力を 得るため、神に選ばれし 選民・イーノックとの熱き 思い出の日々を語りだす …。 「勇者になって冒険した い」長崎の離島に住む椿 一兵は、小学5年になって も夢が捨てきれない。そ んなある日出会った、病 弱な転校生・氷見崎ひめ に導かれ、一兵はチェス という名の冒険の海へと 漕ぎ出してゆく!! おすすめ人 Vol.3 あらすじ たんこぶ 36 24 26 28 構造的に良く出来ているのは、作中の人々の「恐 ろしい預言の成就を、それでも期待してしまう姿」 が、物語を楽しむ私達の期待と重ね合わされて いること。気まずいライド感で、どんどんのめりこ んでしまう。再読して発見したのはキャラクターの 変化のカタルシス。イノセントなピッピが悪魔的預 言者になってしまう他にも、瀬川博士の焦り・タカ オの孤独な闘い・所長の熱い宣言など興奮する シーンが多く魅力的。 この手のやつ好き。超泣く。能力のある主人公が 人々の魂を救う型の「イイ話」なんだけど、毎回少し だけその範疇から外れる部分があり、人の業を内包 した話になっていてバランスが良。舞台設定も相まっ て大人な味わいがある。主人公としてはツギハギで 本物のような絵が描ける、というかなり地味な人。そ れでいてバラエティー豊かに、且つ主人公が置いて けぼりにならない素晴らしいお話づくり。絵も端正で 良い。2巻の「月のうた」がベスト。 変。すごい変。ウリエル・ラファエル・ガブリエルが 出てくるところ腹抱えて笑った。誰に向かって言っ てるのあれ。前田剛の声で脳内再生されて仕方な い。大枠が神話が故に、話もなんか理不尽で面白 い。数字が無闇にでかいとか。ループ突破するの 早すぎる!とかかっこいいし。絵もフザケてるのか 真面目なのか掴ませない。全部が独特すぎてノリ にくいところはあるけど、ちょっと他に類を見ない体 験だった。 ボーイミーツガール!未知との遭遇!強者の孤高を 背負うライバル!と面白い鋳型できちんと出来た作 品。普通に面白いが、思ってた以上には当然ならな い、という印象。年取ったな。勿体無いと思ったのは 30局の件で、一人でもいいから島の子と対局して欲 しかった(できれば眼鏡っ娘と)。フィクションだからこ そ、「チェスって面白いんだ」と"外部"を巻き込むこと が出来ると思うし、これだと閉じたお話の印象を受け る。主人公のデザイン・性格はグッド。 思春期少女た ここに爆裂して 顔が特に良くて 以上のものは存 さをきちんと表 顔と、最後に美 ルシスを感じる 典型で特に目新 女の最大の敵 クレロラ ここ最近読んできた特異点がどうとかの文脈の延 長で読み始めた。確かにその文脈でも読めるが、 それよりむしろ一昔前のSFホラーの趣がある。 ホラーと言っても、行き過ぎた科学技術の怖さや、 人間の悪意の集合の怖さよりも、得体の知れな い"何か"が急に襲ってくる怖さ、が引き立ってい る。久々に、夜トイレ行くのが怖かった。"何か"が わからないまま続刊待たないといけないとか、た んこぶさん酷い。 百鬼夜行抄とか、魔法使いの娘ニ非ズとかみたい な1話完結の漫画。ただこれら2作と違うのは、死者 の未練ではなく、残された人たちの未練を解きほぐ し、前に進ませるお話であること。どのエピソードも 後味は悪くなく、むしろストンと腑に落ちたような、 「ああ、よかったな」と素直に納得できる結末が用意 されている。 個人的には、1巻ラストの親友を描く話、2巻ラストの 喪服の女教師の話が好き。 まずは読んでみて、あのトレイラーを再度再生して みることをおすすめする。トレイラーがとても正しい ことがわかる。 で、漫画についてだが、そこらのMAD動画よりずっ とメタメタしく、ギャグ寄り。しかも、そのテンションの まま、ちゃんとSF聖書として作られているので驚き だ。あと、「無限の経験がやつを救うさ」などのメタっ ぽさを孕んだ台詞と、作者の美的センスのバランス がファンタスティック! 離島、祖父母と3人暮らし、PCも携帯も存在しない (使えない)、という今どき珍しいほどデジタルネガティ ブな逆境にありながら、それを気にもとめずに楽しん でいるのが文句なしに好感度高い。 ヒロインとの"約束"、天才少年の"ライバル"、一人 チェスの"修行"など、ホビー漫画としての素養が完 璧であるし、なによりCP厨としての本能が疼くので、 4クールで小学生、中学生、国際大会編の3期やるべ き。 処女単行本で くる辺りが、アフ だなと。処女作 次回作のネタは おき、綺麗に 象。個人的には のやりとりはと 高の賛辞になる みと 漫画としての役割を逸脱した作品とでも言うので しょうか。子供の頃、手塚漫画を読んだときに感じ た恐怖と同じ種類の感情を味わいました。漠然と した未来への恐怖、普通の人間が一生想像する ことはない世界が描かれていました。だからこそ、 本作品が与える刺激が新鮮で仕方なかったです。 漫画の新たな領域を見ることが出来ました。今後、 この漫画をたくさんの人に勧めることになると思い ます。それが楽しみで仕方ない。 「鵼の絵師」という設定が上手く練られており、一見 神、天使、天界、地上。これらを扱って崩壊しない世 尖った肩書きにも関わらずすぐに納得させられまし 界と物語を構成することは神業だと思う。ゲームとい た。一話完結なのだが微かな連続性と物語の順序 う膨大な金と人を使って洗練したからこそではある が上手く構成されており非常に読み易い作品でした。 が、それにしても異常な完成度である。神や天使を 個人的な感想ですが、霊能力者を騙る人間がすげぇ 上手く扱う作品なんて滅多に出会うことは出来ない。 嫌いな人はこの作品が苦手な気がする。作者の描き だからこそ、神や天使の持つ面白さを体験できる本 たい、絵画の持つ生死を静止としてしまうパワーみ 作は大変貴重だ。そして、あのPVを見た人は隠され たいなのを上手くエンターテイメントに昇華させられ た膨大な裏設定を知って「ほぅ……」と二度と笑えな くさせられて欲しい。 ず、胡散臭さが漂っていました。 期待値ブースト込みの点数です。ここまで真っ直ぐな 漫画は心に沁み渡ります。ただの予定調和というワ ケではなく読み応えもありました。この作品の根幹が 可愛すぎるヒロインとの恋愛というのも素晴らしい。 これのおかげで読者は作中時間が進むことを強く求 め、一心不乱に読み進めるための原動力になってい る。ただ、ヒロインが死んでチェスをやらなくなった中 学生編が来そうで恐すぎる。植物状態系ヒロインと かも見たくないよ……。 作者の愛が随 スッキリしてい ついて考察して だったことを思 最後の作者の 絵です。この握 だったのかなと なパンツを穿い りも流行るワケ くねす 相変わらず禿げ上がるほど面白い。登場人物の キャラクターや漫画的表現に過度に頼らず物語 の持つ圧倒的なパワーで読み切らせる超骨太な SF作品。久しぶりに読み返すとキャラの語り口調 にかなりの手塚っぽさを感じた。2巻の発売は1巻 の4年後ということもあって2巻から4年後の今年 の刊行に淡い期待を抱いてしまう。2巻で全体の 何割まで進んでいるのか?3巻は出るのか?完 結するのか?早く続きを読ませろ!以上! つまらなくはないけど格別面白くもない。人によって 一世を風靡した伝説的ゲームのコミカライズ。実に4 は前回出てきたキャラクターが次回にゲストとして 年越しでストーリーをあと追い。変なコマ割りはゲー 出てくるのがいいというかもしれないけど、この漫画 ムのシームレスさの再現なのかと思うとなかなか妥 ではそこに魅力を感じなかった。年齢層高めの漫画 当なんだろうか?読んでるうちに慣れていた。 まさ を見渡せばぼちぼち見つかる「それなりに面白いよ か一巻であの名台詞「一番いいのを頼む」をお目に く纏まった漫画」のうちの1作といったところ。タイトル、かかれないとは思わなかったぞ。存在自体が面白 装丁から想像したストーリー、期待値が高すぎたん いルシフェルのキャラクターはやっぱり卑怯で、ルシ やな。装丁の良さで1点。金魚HOUSEは相変わらず フェルを作れた時点で制作側の勝利と言っても過言 ではない。ゲーム未プレイの人にオススメ いい仕事をする。 女の子との約束を果たすため、自分の好奇心を満た 自薦 すためにチェスを始める主人公。作品の導入もさる ことながら盤上の詳しい解説をいれず少年漫画らし い表現で進めていくのは好感が持てる。現在の月マ ガから週マガへ移籍できたなら『ヒカルの碁』(は言 い過ぎか?)になれる可能性を秘めていると思う期 待値の高い作品。現在主人公は小学生なので今後 中学高校とどんどん成長していく主人公をみてみた い。とっても素直なボーイミーツガール!
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