第４３号犬山動物病院動物病院だより愛知県犬山市羽黒大見下29 2006 TEL 0568-67-1267 FAX 0568-67-8008 6月 16日 http://www.inuyama-vet.com/ E-mail info@inuyama-vet.com 動物と共に生活する中で排泄に関するしつけやマナーはとても大切なものです。今回は犬と猫に分けてトイレのしつけやマナーに関する事をご紹介します。しつけを始める前にとても重要な事柄があります。家庭の事情をよく考えてみましょう。飼主さんの生活スタイルに合わせましょう。いつ、どこで（室内のみ？散歩のみ？室内と散歩の両方？）させたいですか？ ◎排泄は必ず毎日、最低でも2回以上は必要です。その都度、飼主さんの時間を利用しなくてはなりません。 ◎外出の多い方や仕事などで生活のサイクルが不規則な方の場合では散歩に連れ出すために時間をとることは困難でしょう。 ◎散歩のみでの排泄は、雨や雪が降っているような悪天候でも行わなければならない事も視野に入れておきましょう。室内犬用トイレの例成犬になってもしつけし直す事は可能ですが膨大な時間と手間がかかります。仔犬の時期にしっかりとしつけておきましょう。くわしいしつけ方に関しては、色々な家庭状況や犬の性格によって異なるためここでご紹介する事は出来ません。診察時にスタッフまでお尋ね下さい。散歩の用意ペットシーツ、トイレットペーパー、ビニール袋、水筒（排泄した場所に流すための水を入れて置きます。）、消臭剤排泄させる場所に注意しましょう。住宅街では塀や生垣、公園などでは芝生や花壇での排泄はマナー違反です。アスファルトなど路面での排尿では乾くことによって悪臭が出るので、ペットシーツなどでできるだけ吸い取り、水を流したり消臭剤をかけておきましょう。散歩での排泄でもペットシーツの上でさせると後始末に手間がかからず、衛生的に環境を保つことが出来ます。猫ちゃんはワンちゃんと違いトイレに関するしつけはそれほど難しくはありませんが、トイレに対してこだわりのあるネコちゃんも多いようなので観察が必要です。トイレ（容器）の材質や形や大きさ、砂の材質、トイレの設置場所、トイレ数などを考えて見ましょう。猫の排尿行動まず穴を掘ります排尿中おまる型猫用トイレ埋めます ◎排泄時に穴を掘ったり、埋めたりする作業を省略していませんか？ →砂の材質が気に入らなくて砂に触りたくないために省略しているかもしれません。 ◎家族がよく出入りするような場所にトイレを置いていませんか？ →気が散って排泄に集中できないかもしれません。 ◎複数等の猫ちゃんに対してトイレの数は足りていますか？ →他人のトイレでの排泄は勇気が必要です。頭数より１個多いトイレの数を設置しましょう。 ◎排泄物はできるだけすぐに片付けていますか？ →汚れたトイレでの排泄は気が進まないものです。したくても我慢しているかもしれません。ネコちゃんが不適切な場所で排泄する場合には色々な原因がありますのでここでご紹介する事は出来ません。診察時にスタッフにお尋ねください。猫ちゃんを室外飼育している方は少なく有りませんが、どこで排泄しているか分からず地域社会ではとても問題になっています。排泄を確認できていない事によって重篤な病気を見逃したり、猫同士のケンカによって猫エイズや猫白血病などの感染症にかかることもあります。不幸な事故に合って命を落とすことも少なくありません。猫ちゃんは室内飼育を心がけましょう。地域社会では動物を飼っている私達のマナーがとても注目されています。しつけやマナーを身につけ、人と動物とが楽しく暮らせる、人と動物に優しい社会作りを目指しましょう。