報告書を見る - 小松サマースクール

小松サマースクール 2016 報告書
1.
はじめに 2
2.
実施団体 3
3.
開催概要 6
4.
広報活動 8
4.1 広報活動
8
4.2 メディア掲載
9
5.
高校生選考
10
5.1 応募問題・設問事項
10
5.2 選考プロセス
10
6.
プログラム
12
6.1 セミナー
13
6.2 日別プログラム概要
14
6.3 ハウス制度
19
7. 参加者コメント
20
7.1 高校生
20
7.2 実行委員
21
8.
終わりに 23
1.
はじめに
社会で求められる能力や個人の生き方がますます多
様化する現代において、「自らがどのような人間である
か、どのような志を持ち、どのような能力や個性を持っ
ているのか」 という問いに早いうちから向き合い、自
分を見つめ直す機会をもつことが以前に比べて非常に
重要となってきているように思われます。
しかし、高校生は目の前に大きな将来の可能性が広
がっているにもかかわらず、普段の学校生活の中で、
限られた選択肢の中で自分の進路を選択しがちになっ
ています。人生の大きな岐路に立つ彼らに、世界に溢
れる多様な価値観や生き方を知ってもらうと同時に自
分自身を見つめ直し、自分の未来を自分自身で選択し
ていくきっかけを与えたい。また、高校生はもちろん、
参加する大学生や社会人の方々全員が、あらためて社
会に溢れる多様性を感じ、自身の将来に想いを馳せる
ことのできるサマースクールにしたいと思っておりま
す。
それらの想いをこめて、小松サマースクール 2016 は
国連大学サステイナビリティ高等研究所いしかわ・か
なざわオペレーティングユニットのご共催をいただき、
2016 年 7 月 28 日 ( 木 ) から 8 月 2 日 ( 火 ) までの 5
泊 6 日間、石川県小松市にて開催致しました。
プログラム開催に向けご支援・ご協力を賜りました
数多くの行政機関の皆様、企業・団体の皆様、個人の
皆様には、この場をお借りし深く感謝致します。
今年度のプログラム終了を受けまして、ここに今年
度事業概要の報告書を作成致しました。今後とも小松
サマースクールに対する温かいご支援・ご協力をよろ
しくお願い致します。
2016 年 8 月
小松サマースクール 実行委員会
2
2.
実施団体
■理事会
代表理事
Stephane Fouche
Taktopia アドバイザー
理事
木下浩之
三谷産業㈱勤務
理事
栗脇志郎
米ハーバード大学政治学部博士課程
理事
小山祥太郎
レバレジーズ㈱勤務
監査
谷口元樹
富士ゼロックス㈱勤務
実行委員長
徐夢荷
東京大学大学院工学系研究科修士 2 年
事務局長
斎藤真友
金沢大学人文学類 4 年
斎藤真友
金沢大学人文学類 4 年
北濃裕子
谷口税理士事務所
木下浩之
三谷産業㈱勤務
栗脇志郎
米ハーバード大学政治学部博士課程
光井一恵
小松市国際交流協会 副会長
小山祥太郎
レバレジーズ㈱勤務
久保麗奈
金沢大学国際学類 2 年
小笠梨奈
金沢大学国際学類 3 年
実行委員長
徐夢荷
東京大学大学院工学系研究科修士 2 年
事務局長
斎藤真友
金沢大学人文学類 4 年
副実行委員長
橋本瑞穂
英ケンブリッジ大学政治学部 2 年
副実行委員長
Daniel Penner
Stanford University alumni
副実行委員長
水上優
京都大学大学院人間・環境学研究科 1 年
実行委員
高田萌
金沢大学国際学類 4 年
実行委員
宮本佳弥
明治大学政治経済学部 2 年
実行委員
張一屏
東京大学教育学部 4 年
実行委員
Morris Reeves
Williams College 3rd year, Economics
実行委員
伊藤菜々子
The College of Wooster 4th year, Mathematics
実行委員
中田知宏
慶應義塾大学総合政策学部 4 年
実行委員
小笠梨奈
金沢大学国際学類 3 年
■事務局
事務局長
■実行委員会
3
実行委員
山下正人
金沢工業大学工学部 3 年
実行委員
深津ありさ
Princeton University 2nd year
実行委員
小林香澄
金沢大学法学類 3 年
実行委員
久保麗奈
金沢大学国際学類 2 年
実行委員
武田望
国際基督教大学教養学部 2 年
実行委員
中町ほのか
Emory University 1st year
実行委員
三上敬生
金沢大学理工学域数物科学類 2 年
実行委員
杉浦琴音
金沢大学人間社会学域法学類 3 年
実行委員
小村柚花子
津田塾大学学芸学部 2 年
実行委員
常廣智加
東京大学教養学部 3 年
実行委員
加藤慶
国際基督教大学 5 年
実行委員
太田早紀
Goldsmiths, University of London 2nd year, Design
実行委員
横井裕子
慶應義塾大学文学部 3 年
実行委員
古橋翔子
名古屋大学大学院国際開発研究科修士 2 年
実行委員
高畑翔弥
早稲田大学国際教養学部 4 年
実行委員
瀧野綾
津田塾大学国際関係学科 2 年
実行委員
吉田ひかり
同志社大学文学部英文学科 3 年
実行委員
氏家好野
早稲田大学国際教養学部 4 年
実行委員
松本佳恋
Stony Brook University 3rd year,
Business Management and Asian Studies
実行委員
山岸由奈
金沢大学人間社会学域国際学類 4 年
実行委員
中村勇斗
慶應義塾大学卒業
実行委員
小杉山奈々
早稲田大学政治経済学部 1 年
実行委員
Rodrigo Ferreira da Rosa
Yale University alumni
実行委員
Nicole Seleme
Columbia University alumni
実行委員
John Stathis
Duke University 3rd year
実行委員
Jeff Chen
Princeton University 3rd year
実行委員
Miranda Tyson
Harvard University 2nd year
実行委員
Ben Tso
Princeton University 2nd year
実行委員
Brittany Lopetrone
Princeton University 3rd year
実行委員
Jensen Lo
Princeton University 2nd year
実行委員
Lucia Lin
University of Southern California 3rd year
実行委員
Ashwin Skelly
Harvard University 3rd year
実行委員
Matthew Sueda
Swarthmore College 3rd year
実行委員
Patrick Sanguineti
Harvard University 3rd year
実行委員
Sandro Rochikashvili
Princeton University 3rd year
4
実行委員
David Song
Harvard University alumni
実行委員
山谷渓
Princeton University 3rd year
実行委員
Alice Wang
Princeton University 1st year
実行委員
Amanda Yang
Harvard University 1st year
実行委員
Charlotte Iwasaki
Swarthmore College 2nd year
実行委員
Eaman Shire
Princeton University 2nd year
実行委員
Jingyi Li
Oberlin College 2nd year
実行委員
Katherine Durand
Cornell University 2nd year of Graduate School,
East Asian Studies
実行委員
Li Tian
Swarthmore College 2nd year
実行委員
Nathan Phan
Princeton University 1st year
実行委員
Benjamin Liu
Georgetown College 1st year
実行委員
Tamara Garcia
Brandeis University 2nd year
実行委員
Zhengzhi Xu
Duke University 1st year
実行委員
Ziyan Feng
Mount Holyoke College 1st year
※秋に学年が変わる大学に通う、もしくは進学予定の学生は 2016 年 7 月時点での大学及び学年を掲載
しています。
写真協力
山若なつき
撮影協力
宮尾昇陽
撮影協力
川原崇大
音響・照明
宮崎敏明
『小松サマースクールの歌』作曲
ガート・ウエスタハウト
『小松サマースクールの歌』作詞
デイビィッド・ソング
作詞
ダニエル・ぺナー
ロゴ
林優美
ロゴ
藤本雅司
文化体験協力(九谷焼絵付け)
宮本晄
文化体験協力(貝合わせ)
原田純子
文化体験協力(歌舞伎メイク)
みよっさ
ウェブサイト
樫本祐輝
ウェブサイト
堀江晃一
ウェブサイト
ラファエル・ガシニャール
5
3.
開催概要
■日程
2016 年 7 月 24 日(日)~ 7 月 26 日(火) 実行委員東京事前合宿
2016 年 7 月 27 日(水)
実行委員小松事前合宿
2016 年 7 月 28 日(木)~ 8 月 2 日(火) 小松サマースクール 2016
■会場
宿泊
粟津温泉喜多八 その他使用会場
こまつの杜、こまつ芸術劇場うらら、こまつ曳山交流館みよっさ、
ジャパン九谷のふるさと松雲堂、三日市おけいこ座
■当日参加人数(計 112 名)
高校生
60 名 海外大学生
23 名 国内大学生
21 名 社会人スタッフ
3名
■運営母体
主催 小松サマースクール実行委員会
共催 国連大学サステイナビリティ高等研究所いしかわ・かなざわオペレーティングユニット
助成 国際交流基金、小松市、三菱 UFJ 国際財団、
後援 アメリカ大使館、Princeton in Ishikawa、石川県、小松市、金沢市、能美市、
加賀市、石川県教育委員会、小松市教育委員会、金沢大学、金沢工業大学、
小松短期大学、(公財)石川県国際交流協会、小松市国際交流協会、
小松商工会議所、(公社)小松青年会議所、(特活)こまつNPOセンター
協賛 株式会社小松製作所、富士ゼロックス北陸株式会社、ジェイ・バス株式会社、
株式会社小松電業所、有限会社 KK タックス会計、RTN project、
餃子菜館勝っちゃん、マルト株式会社、有限会社東海保険プロ、加南自動車学校、
株式会社駒沢建工キャロットホーム、株式会社青郊、株式会社東振精機、
株式会社岩本鉄工所、株式会社曽田製作所、AtionOne 合同会社、南熔工業株式会社、
フォースバレー・コンシェルジュ株式会社、Harvard College Japan Initiative
(敬称略)
その他、今年はクラウドファンディングに取り組み、寄付を募りました。その結果、77 名の方にご
協力いただきました。紙面の都合上、こちらでは個人名の記載は控えさせていただきます。
6
■連絡先
HP
http://komatsu-ss.org/
E-mail komatsu.ss.info@gmail.com
事務局 〒 923-0865 石川県小松市福乃宮町 1-36
7
4. 広報活動
小松サマースクールの実行委員は、開催に至るまで多くの方々の協力を得て、サマースクール
の魅力を全国規模で告知し、応募を募りました。
4.1 広報活動
■小松サマースクール発信イベント
石川県・東京都・大阪府・愛知県の 4 都府県にて、地
域別説明会を開催しました。前半は小松サマースクール
の概要説明、後半は大学生スタッフとの座談会という形
式を取り、応募前の高校生や保護者の方の不安を取り除
くことに重きを置きました。説明会参加者向けのアン
ケートでは、約 8 割から、「小松サマースクールにぜひ
参加したい/ぜひ子どもに薦めたい」などの回答を得る
ことが出来ました。また、大学生スタッフの母校を中心
に、2 つの高校でも説明会を行いました。
地域別説明会
日時
都府県
会場
4/23(土)14:00-16:00 石川県
石川県女性センター
4/24(日)14:00-16:00 東京都
金沢工業大学虎の門大学院キャンパス
5/8(日)13:30-15:30
大阪府
大阪府立男女共同参画 ・ 青少年センター
5/8(日)9:30-11:30
石川県
こまつ芸術劇場うらら
5/15(日)14:00-16:00
東京都
金沢工業大学虎の門大学院キャンパス
5/22(日)13:30-15:30
石川県
金沢リファーレ国際交流センター
5/22(日)14:00-16:0
愛知県
名古屋学生青年センター
5/29(日)14:00-16:00
東京都
金沢工業大学虎ノ門大学院キャンパス
6/1(水)18:00-20::00
石川県
金沢学生のまち市民交流館 1 階サロン
6/4(土)18:30-20:30
大阪府
大阪府立男女共同参画 ・ 青少年センター
日時
都府県
会場
5/17(火)13:30-15:00
富山県
富山国際大学付属高校
5/23(月)12:00 -13:00
石川県
石川県立小松高校
高校別説明会
8
■チラシ・ポスター
小松サマースクールへの応募を募るチラシ 24,000 枚、ポスター 300 枚を印刷しました。石川県内
や北陸の高校をはじめ、スーパーグローバルハイスクール(SGH)指定校や全国の進学校など全 300
校の高校に送付し、校内での情報拡散を目的としました。また、北陸三県や東京都内の各施設にもポ
スターを設置しました。昨年より印刷枚数を増やし、より広範囲に情報を届けるよう努めました。
S U M M E R
S C H O O L
S U M M E R
S C H O O L
お問い合わせ
S U M M E R
S C H O O L
■ SNS での広報活動
Facebook と Twitter を中心としたソーシャルメディアを主力に情報発信を行いました。高校生の応
募期間中及びサマースクール当日までの期間、実行委員や外部講演者、各プログラムの紹介や、小松
市の文化や歴史についても発信しました。これらの投稿を拡散したことで、全国の高校生や教育関係
者に小松サマースクールについて知る機会を提供できました。開催期間中は、日々の活動を写真を交
えて発信し、参加した高校生の様子などを外部に伝えました。
9
4.2 メディア掲載
媒体種類
日付
媒体名称
新聞
7/30(土)
北國新聞朝刊
北陸中日新聞朝刊
Web
アメリカ大使館ホームページ
Global edu
ラジオ
5/27(金)
FM 石川 STUDENTS JAM
テレビ
5/31(火)
テレビ金沢 となりのテレ金ちゃん 30 秒劇場コーナー
7/29(金)
石川テレビ みんなのニュース
7/31(日)
テレビ金沢 ニュース
10
5.
高校生選考
今年度の高校生選考委員は、サマースクールが求める高校生像を以下の基準をもって描き、それらを測れる
ような選考問題を作成しました。⑴向上心、⑵好奇心、⑶小松サマースクールでやりたいことが明確であること、
⑷面白さ、⑸自己分析ができること。
また、選考問題を通して高校生に自己分析のきっかけを与える点を、引き続き考慮に入れました。その一方で、
「字数が多くて負担になった高校生もいた」という反省点を踏まえ、設問を今年は 4 つに削減し、そのうち 3 問
は 200 字以下の字数制限を設けました。
5.1 応募問題・設問事項
1) 小松サマースクールに応募した理由について書いてください。( 日本語 200 文字以内、英語 100
words 以内 )
2) 最近頑張っていること、もしくは今までで自分が頑張ったことについて教えてください。なぜそ
れを頑張ったかとどんなことを学んだかを含めて書いてください。(部活で熱心に取り組んだことに
ついてでも定期テストで頑張ったことについてでもなんでも構いません。)(日本語 200 字以内、ま
たは英語 100 words 以内)
3) 自分そして他者(親や、友達など)から見た自分の特徴についてそれぞれ 2 個 の adjectives( 形容
詞 ) で答えてくだい。それについて一言で説明してください。
4) もし魔法が使えたら何をしますか?そう思った理由も含めて書いてください。文章以外の場合は、
この枠を使い自由に表現せよ!
5.2 選考プロセス
募集期間:2016 年 4 月 14 日(木)〜 6 月 9 日(木)23:59
選考実施日:2016 年 6 月 10 日(金)〜 12 日(日)
選考体制:選考委員−実行委員 8 名
審査基準:
選考ミーティングの前日では、北陸の応募者を審査する選考員 4 名・非北陸の応募者を審査する選
考員 4 名に分かれ、各自が担当地域のすべての応募書類のエッセイに選考基準を照らし合わせ、その
評価を記号として記録しました。なおこの過程では、応募者の高校名、性別、技能検定の結果などは
伏せられ設問への回答のみの評価を行い、各自採点を行いました。
選考ミーティング初日は、選考員が北陸・非北陸の応募者を手分けして審査し、それぞれ上位層・
下位層の 10%ずつを選出しました。同点の際に、応募書類を再度読んで話し合い、高校名などの情
報を開示してから多様性も考慮に入れながら判断を行いました。それ以外の応募書類を中間層とし検
討を重ねました。
選考ミーティング二日目に入ってからは、前日の中間層の話し合いを続け、それぞれのグループか
ら 25 名ずつ合格者を選出しました。残りの中間層をグループ関係なく、選考委員全員で書類を再度
読み、全体の議論を経て最後に 10 名を選出しました。
11
6.
プログラム
6. プログラム
小松サマースクール 2016 では 5 泊 6 日に渡り、14 名の外部講師を招聘して計 13 つのプログラムを企画・運
営しました。昨年度からの大きな変化として、本年度は共催団体の国連大学との共同プログラムや、小松市をよ
⼩小松サマースクール 2016 では 5 泊 6 ⽇日に渡り、14 名の外部講師を招聘して計 13 つのプ
り知ってもらえるように、実際に小松の町に出て各所を訪れる市内探検プログラムを取り入れました。
ログラムを企画・運営しました。昨年度からの⼤大きな変化として、本年度は共催団体の国連
⼤大学との共同プログラムや、⼩小松市をより知ってもらえるように、実際に⼩小松の町に出て各
所を訪れる市内探検プログラムを取り⼊入れました。 プログラム日程表:
プログラム⽇日程表: ⽇日程 7/28(⽊木) 7:00 7:30 8:00 9:30 10:00 10:30 11:00 受付 11:30 昼⾷食 13:00 13:30 7/31(⽇日) 8/1(⽉月) 朝⾷食 朝⾷食 朝⾷食 朝⾷食 開会式 基調講演 15:00 18:30 19:00 19:30 20:00 20:30 21:00 アイスブレイク 移動 昼⾷食準備 昼⾷食 昼⾷食 昼⾷食 昼⾷食 移動 休憩 移動 昼⾷食⽚片付け・ 移動 振り返り セッション SDGs ワークショップ フォーラム (前半) ⼩小松市内探検 休憩 タレントショー
準備 移動 ⼣夕⾷食 ⼣夕⾷食 お⾵風呂 お⾵風呂 お⾵風呂 お⾵風呂 コミュニケー ションナイト タレントショー フォーラム (後半) 22:00 フリー タレントショー フリー 準備 就寝 就寝 就寝 12
12
閉会式 昼⾷食・ フリー 休憩 振り返り ワークショップ ⼣夕⾷食 23:00 就寝 ⽚片づけ 昼⾷食準備 ⼣夕⾷食 ウェルカム パーティー 朝⾷食 昼⾷食準備 オリエンテーシ
移動 ョン 21:30 22:30 セミナー相談 起床 昼⾷食準備 17:00 移動 18:00 セミナー相談 8/2(⽕火) 9:45 より 発表準備 セミナー発表準
備 16:30 17:30 セミナー相談 起床 セミナー② 14:30 休憩 16:00 起床 セミナー② セミナー② 14:00 15:30 起床 セミナー① セミナー① セミナー① セミナー① 9:45-‑10:15 休憩 9:45-‑10:15 休憩 9:45-‑10:15 休憩 9:00-‑9:15 休憩 セミナー② 9:00 12:30 7/30(⼟土) 起床 セミナー相談 8:30 12:00 7/29(⾦金) ⼣夕⾷食準備 ⼣夕⾷食 お⾵風呂 キャンドルナイ
ト 荷造り 就寝 6.1 セミナー
セミナーは小松サマースクールの根幹となるプログラムであり、リベラルアーツ教育を提供するこ
とを目的としています。リベラルアーツとは、文系・理系の垣根を越えて、幅広い学問にふれながら
批判的思考力を身に付けることを目指す教育です。
このリベラルアーツの考え方にもとづき、「セミナーリーダー」 と呼ばれるアメリカの大学に通い日
本語を学ぶ学生達と、「ハウスリーダー」 と呼ばれる国内外の大学に通う日英バイリンガルの学生達が
二人一組になり、自分達が大学で学んでいることをもとに授業を設計しました。
高校生たちは、彼らが設計した 12 のセミナーの中から自身の興味にしたがって 2 つのセミナーを受
講しました。少人数制の授業であるため、高校生と大学生がセミナーのテーマについて深く幅広い議
論を交わすことができました。
セミナートピック一覧:
Everyday Psychology
Identity and ethics in Pop
Facing uncertainty and Traveling in Time
Introduction to Film Making
Human as Social Beings
Humor: Comparing the Japanese and American
The History of Northern Renaissance Art
Introduction to Forensic Science
Journalism and its Impact on the World
Programming in Python: An Introductory Course
The Question of Identity: Asians in America
Cross-Cultural Sociolinguistics: Untranslatability between English and Japanese
13
6.2 日別プログラム概要
Day 1(7 月 28 日):「これからはじまる 6 日間への期待を抱く」
■開会式(12:00-13:00、会場:こまつ芸術劇場うらら)
伝統的な和太鼓演奏から始まり、小松サマースクール代表理事のフシェ、共催団体である国連大学の永井様、
小松サマースクール 2016 実行委員長の徐、そして小松市教育長石黒様によるメッセージが参加者に送られまし
た。最後は全員で紙飛行機を飛ばして、これから新しい世界に飛び出していく自分の姿を思い描きました。
オープニングパフォーマンス:OTO-sound による和太鼓演奏、
代表挨拶:小松サマースクール代表理事 Stephane Fouche
共催団体ご挨拶:国連大学サスティナビリティ高等研究所いしかわ・かなざわオペレーティングユニット事務局
長 永井三岐子様
来賓ご挨拶:小松市教育長 石黒和彦様
実行委員会挨拶:小松サマースクール 2016 実行委員長 徐夢荷
■基調講演(13:00-14:40、会場:こまつ芸術劇場うらら)
基調講演として町田来稀氏による 「学びのマインドセット」 を育むワークショップが行われました。高校生、
大学生だけでなくご来賓、ご見学の皆様も一緒にご参加いただき、身体を動かす様々なアクティビティーを通
して会場には大きな一体感が生まれました。参加者は、普段はあまり意識しない自身の脳の仕組みについて学び、
新しいものにチャレンジすることを恐れないマインドを持つことができました。
ワークショップはほぼ英語で行われましたが、高校生たちは内容を理解しようと必死に町田氏のことばに耳を
傾け、わからなかったことを周りに聞くなど、お互いに理解を助け合う姿も見られ、高校生にとってまだ見ぬ新
しい世界にチャレンジする 5 泊 6 日の幕開けとなりました。
講師:ImaginEx 代表 町田来稀氏
■アイスブレイク(15:00-16:30 会場:こまつ芸術劇場うらら)
アイスブレイクでは、サマースクール中の主な行動単位となるハウス間の交流に重点を置きました。高校生
達はまず自分を表す漢字と絵を紙に書いたものを見せ合いながら自己紹介を行い、次に限られた材料を使って
「日本」を表現する課題に取り組みました。ティッシュやトイレットペーパーの芯、割り箸、パスタ、マシュマ
ロなど、用意された材料を使って切ったり貼ったり組み立てしながら、それぞれのハウスが思い思いの「日本」
を表現しました。
■ウェルカムパーティー(20:00-21:30、会場:粟津温泉喜多八)
ウェルカムパーティーでは、これから 6 日間を過ごす仲間のことを知ることを目的に、旅館の大広間に集まっ
て大学生に関する 4 択クイズを行いました。アメリカの学生が中心となって場を盛り上げ、サマースクール初日
の高校生たちの緊張をほぐすことができました。
14
Day 2(7 月 29 日):「多様な社会人との出会いから、人生のロールモデルを発見する」
■フォーラム(前半 13:30-17:30、会場:こまつ芸術劇場うらら / 後半 20:00-22:30、会場:粟津温泉喜多八)
フォーラムでは、高校生が社会に溢れる多様性に出会い、自己の興味・関心を掘り下げ、将来の生き方につい
て思いを馳せることを目的としました。前半と後半の2部に分け、前半は各界で活躍されている講師の方々の話
を聞く「講演会」、後半は少人数のグループに分かれて講師に自分の考えや思いを伝える「交流会」としました。
前半・後半の両方において、高校生は講師の話に真剣に耳を傾け、疑問に思ったことや自分の考えを講師に伝え
たりするなど積極的に参加し、自分が将来どう生きていくかを考えるきっかけを得ることができました。
フォーラム講師一覧(五十音順)
安房万里子氏…アーティスト(後半)
犬束敦史氏…キャスタリア株式会社コンサルタント(前半・後半)
大木賢氏…フォトグラファー(後半)
川向正明氏…TEDxHimi ファウンダー、HAPPY PROJECT LLC プロデューサー(後半)
桑野玲子氏…東京大学生産技術研究所教授(前半)
高野郁代氏…光陽中学校教諭(後半)
田中栄一氏…教え方研究家(前半・後半)
田中瑛子…木地師(漆芸作家)(後半)
永井三岐子氏…国連大学サステイナビリティ高等研究所いしかわ・かなざわオペレーティングユニッ
ト事務局長(前半・後半)
マサキチトセ氏…フリーライター(前半・後半)
結城正美氏…金沢大学教授(前半)
15
Day 3(7 月 30 日):「自分や仲間と向き合う」
■ SDGs ワークショップ (13:30-15:30 会場:粟津温泉喜多八)
SDGs ワークショップは個人、地域(石川県)、日本、世界で生じている問題点の共通点を見つけ出し、どの
ような社会が持続可能な開発目標を達成できるか、また、自分たちが地球の将来のために実行できることについ
て考えました。まず、蟹江先生からの説明、質疑応答の時間を通して、Sustainable Development Goals (SDGs)
に関しての理解を深めました。その後各ハウス、大学生を交えて、身近に生じている問題が 17 個あるどの
SDGs s項目にあてはまるかを考えました。最後に、掲げた問題に対して、今後高校生自身が取り組んでいける
ような解決策を全体の前で発表しました。持続可能性という高校生にとってはあまり馴染みのない難しいテーマ
でしたが、短い時間で自分たちの意見をまとめあげ、持続可能な社会を実現するために一人一人ができることを
考えました。
講師:慶応義塾大学大学院政策・メディア研究科教授、国連大学サステイナビリティ高等研究所シニアリサーチ
フェロー 蟹江憲史氏
■コミュニケーションナイト (20:00-21:50 会場:粟津温泉喜多八)
コミュニケーションナイトでは、3 つのアクティビティーを通して、様々なコミュニケーションの方法や多様
な価値観のあり方について学ぶことを目的としました。司会の質問に対し答えが YES なら前へ、NO なら後ろ
へそれぞれ一歩進む ”Diversity Walk” では自分の周りにいる人たちがいかに多様な考えを持っているかを視覚的
に学びました。次に行った ”One Min. Talk” は、「出身地自慢」 や 「平和とは何か」 などのお題について1分間
英語で自分のペアに話し続けるというアクティビティーで、高校生、大学生ともに苦戦しながらも自分の考えを
言語化しました。最後は ”No Seeing, No Speaking” を高校生のみで行いました。このアクティビティーでは目
隠しをしてものが見えない人と、話すことを禁止された人が一緒になってひとつのミッションに挑戦するもの
で、それぞれのグループは試行錯誤しながら仲間と意思疎通を図っていました。
このプログラムでは、それまであまり関わってこなかった人同士のコミュニケーションを促し、英語の使用割
合を多くすることによって、日本語があまり得意でないアメリカの大学生と英語を話すことに抵抗を持っていた
高校生の間の溝を埋めることができました。
16
Day 4(7 月 31 日):「五感で楽しみ気分転換を図る」
■小松市内探検(13:30-17:30、会場:小松市内各地)
小松市内探検では、各ハウスがあらかじめ決められたチェックポイントを目指して小松市内各地を探検しなが
ら、歌舞伎風メイク、貝合わせ、九谷焼絵付けなど、小松の伝統文化を体験したり、地域の夏祭りに足を運んで
市民との交流を楽しみました。当企画では世界の多様性を感じると同時に、自分のアイデンティティである日本
やその文化の素晴らしさを感じてもらうことを目的としました。自らの手で小松の悠久の文化に触れ、世界にひ
とつだけの作品を作ることを通じて、参加者たちは小松市や日本の伝統文化への理解を深めました。
貝合わせ体験講師:原田純子氏
九谷焼絵付け体験講師:宮本晄氏
■タレントショー (20:00-22:15 会場:粟津温泉喜多八)
タレントショーでは、任意のグループでダンス、歌、寸劇、バンドやマジックなど得意なことを披露し合いま
した。参加者が自身の殻を破り、ショーまでの数日間では出せなかった新たな一面を見せ合う事を目的としまし
た。異なるハウスやセミナーで普段関わらない者同士が結束する事により、全体としての一体感が更に強まる
きっかけとなりました。
音響・照明:宮崎敏明氏
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Day 5(8 月 1 日):「小松サマースクールを振り返り、将来へと生かす」
■振り返りセッション(13:30-15:30、会場:粟津温泉喜多八)
今年新しく企画されたもので、大学生が座談会形式で自身の人生を振り返りながら高校生と語り合い、その後
の振り返りワークショップで高校生たちが KSS を振り返る手本となることを目指しました。このプログラムを
通して高校生は様々な大学生の価値観や人生経験にふれただけでなく、小松サマースクールの重要な理念のひと
つである 「リベラルアーツ」 という概念について考えるきっかけを得ました。この企画においては、様々な個性
を持った大学生たちの人間性や魅力が発揮され、高校生たちは真剣に大学生の話を聞き、同時に自身の価値観や
将来の理想像にも向き合いました。
■振り返りワークショップ(16:30-18:30、会場:粟津温泉喜多八)
初日から 4 日目の終わりまで、高校生には毎晩リフレクションシートにその日感じたことを記入してもらっ
ていました。5 日目のこの企画では、そのリフレクションシートを元に、高校生が KSS 全体を通して学んだこ
とや自分の中の変化を振り返りました。今年は振り返りのお題として「自分の価値観」や「理想像」など難易度
の高いものを敢えて含みましたが、高校生たちはその問いに真剣に向き合って、翌日のプレゼンテーションで言
語化出来るまでに考えをまとめられました。このプログラムを通して、KSS を卒業した後の進路選択において
重要となる自分の軸を見つけることを目指しました。
■キャンドルナイト(20:30-22:30 会場:粟津温泉喜多八)
旅館のクラブに約 200 個のキャンドルを灯し、高校生、大学生ともに、KSS で感じたことを全体の前で自由
に話すことのできる場を設けました。KSS で得た学び、乗り越えられたこと、今後の決意など、参加者はそれ
ぞれが抱えていた気持ちを語りました。自分の思いを伝えたい高校生たちから次々と手が挙がり、KSS に参加
した経緯、5 日間での自分の変化、そして仲間への感謝の気持ちなどをそれぞれ自分の言葉で伝え、涙を見せる
参加者も多くいました。友人たちの普段見られない意外な一面を知ることもでき、参加者同士の絆はさらに強く
なりました。
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Day6(8 月 2 日):「仲間と最高のフィナーレを迎え、将来へと歩み始める」
■閉会式(10:30-13:30、会場:こまつの杜)
6 日間の集大成である閉会式では、参加者全員が最後まで KSS をやり遂げた達成感を味わい、自信を得て、
それぞれの未来へはばたいていく大きな一歩とすることを目的としました。4 日間のセミナーで学んだことをま
とめてプレゼンするセミナー発表、KSS 全体を通して学んだことや感じたことを伝えるハウス発表、そして高
校生・大学生の代表によるスピーチが行われました。セミナー発表は全て英語で行われましたが、皆自信に満ち
た表情で堂々とした発表を行い、6 日間での大きな成長を感じさせてくれました。最後に大学生から高校生に一
人ずつ卒業証書が手渡され、小松サマースクール 2016 の全日程が無事に幕を閉じました。
6.3 ハウス制度
サマースクール期間中では、高校生 5 名、日本と海外の実行委員 3 − 4 名からなる少人数「ハウス」が、食事・
移動などのプログラム中の生活の基本単位となります。学校間や世代、国境等の多くの壁を越えたハウスでは、
密な交流がうまれ、家族のような信頼関係が築かれています。ハウスは知的な刺激を受ける場であると共に、参
加者にとっての精神的なサポートの場ともなります。
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7. 参加者コメント
7.1 高校生
高校生になってから、「これからはいろんなことに挑戦しよう」と思っていた。そんな漠然とした思いを持っ
ていた私は、外国にものすごく興味をもっていたので、英語力を身につけたいと考えました。だから、この夏は、
ホームステイをしようと思いました。けれど、親から、費用もかかるし、遠いし、本当に大丈夫かと言われ、悩
んでいました。そんな中、私は、学校に掲示されていたこの小松サマースクールのパンフレットを見つけました。
読んでみると、有名な大学からたくさんの大学生が来て、高校生に大学レベルの授業を英語で教えてくれると書
いてあり、これだ!と思いました。しかも、自宅からそれほど遠くないところだったので、ますます興味を持ち、
参加を決意しました。参加してみて、本当に素晴らしいプログラムて、充実した六日間だったし、多くの先輩と
知り合えて、いろんな人の価値観などを聞けて、すごい勉強になったし、これからの自信につながり、本当に良
かったです。
高1/ 男 / 石川
小松サマースクールは「自分を表現する場所」でした。異なるバックグラウンドを持った人達が世界中から小
松に集まる。考え方も違えば、話す言葉も違う。こんな状況で「誰かが何かしてくれる」のを待っていてはダメだ、
と直感的に感じました。自ら動く、自ら話しかける。今までの僕では考えられないような事です。KSS から帰っ
てきて「少し性格変わったかも」と親に言ったのですが、そんな事を言った僕自身に驚いたのを覚えてます。
小松サマースクールに行かなければ、いつも通りの夏休みを過ごしていたのか、とたまに考えます。僕は小松
サマースクールに行った事で人とコミュニケーションをとる事の楽しさを感じ、将来もそれができる仕事に就き
たいと思えました。
世界には知らない事がたくさんあります。自分はそれすらも良く分かっていなかったけど。そして、「知らな
い事を知る事は楽しい」という事を知りました。
最後になりますが、僕は小松サマースクールがきっかけで色々なモノの見方が 180 度ガラリと変わりました!
ぜひ、たくさんの高校生に小松サマースクールに参加してほしいです。
高3/ 男 / 東京
私は、小松サマースクールで英語ももちろん、そして何よりも人生の意味と成功する秘訣を学びました。様々
な人と出会い沢山の意見と出会って自分の考え方を改めてたことがありました。
出会いは人生を変えるということを実感しました。
高1/ 女 / フランス
「迷ったら挑戦する」がモットーになりました。
私は異文化交流や英語に興味があり参加しようと決めました。でも、英語がすごく苦手で受かった時、嬉しい
気持ちと不安な気持ちが混ざって正直、複雑でした。
当日。緊張より不安の方が大きかったです。でも、日が経つにつれて友達もでき、自分にも笑顔が増えました。
私が一番大変だと感じたのは All English day です。英語が苦手な私にはすごく怖いものでした。でも、使っ
ていかないといけない!と言う場こそ、自分が成長できる場所なんだと気づかされました。
小松サマースクールでたくさんの人の意見を聞いたり、体験談を聞くことにより自分も英語を話せるように
なりたいと強く思いました。周りの同級生もみんな凄かったけど、比べてたらきりがないので自分のやり方で、
自分のペースで成長して行こうと決めました。
高3/ 女 / 石川
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7.2 実行委員
自分自身が高校3年次に参加したプログラムで人生が変わる経験をしたので、高校生に変わるチャンスを与え
るプログラムに自分も貢献したいと思い参加を決めた小松サマースクール。海外進学が進路選択肢のひとつだと
いうこと、世界は広いということ、生き方には正解も間違いもないということ。高校生に伝えたいことがたくさ
んある中のぞんだ 6 日間でした。プログラムを通して高校生が少しずつ変わる様子を間近で見ることができ、こ
んな素敵なプログラムに関われたことを嬉しく思いました。次また皆で集まる時までに自分自身ももっとパワー
アップしていたい、そう思える仲間に出会えたことに感謝したいです。
松本佳恋 , Stony Brook University 3rd year
小松サマースクールでは、高校生や大学生など多くの出会いからたくさんのことを学ばせて頂きました。当
初は、高校生を支えられるのかとても心配でしたが、大学生の方々から自分を客観的に見つめることの重要性
を教えて頂いたことで、不安を取り除くことができました。また、高校生の様々なことに必死に取り組む姿から、
挑戦することの大切さを学ぶことができました。特に試行錯誤を重ねたセミナーでは、高校生が日々成長してい
く姿をみてとても嬉しく思いました。 この 6 日間で得られた素晴らしい仲間と経験を大切にしてこれからも精
進していきたいです。
小杉山奈々 , 早稲田大学 1 年(小松サマースクール 2014 参加者)
小松サマースクールに参加していた高校生たちはとても素直でやる気に満ち溢れていて、賢くて好奇心旺盛な
生徒たちばかりでした。わたしはそんな高校生たちに多様な考え方があること、自分自身や世界に対する意識が
高校を卒業してからわたし自身どう変化したかなど、いろいろなプログラムを通して伝えたいことを伝えてきま
した。それを素直に受けとめ、将来に対して新たに希望を見出していく高校生たちを見るのはとても有意義な経
験となりました。セミナーとハウスを通して一人一人と真剣に向き合うこと、人を表面的な情報だけで判断しな
いことなど、高校生たちとの交流を通してわたし自身もたくさんのことを学びました。一週間という短い時間で
したが、他では得られない経験ができたと思っています。
横井裕子 , 慶應義塾大学文学部 3 年
2 月に小松サマースクールの大学生スタッフ募集の紙を見て、「アメリカの大学生と日本の大学生とともに
築く、全国の高校生向けのサマースクール」という言葉を見たとき、「なんだこれ」って思いました。けど、
同時に面白そうっても。100 パーセント興味本位だったけれど、これが僕の小松サマースクール 2016 の始ま
りです。しかし、僕は大変幸運でした。個性豊かで頼もしい仲間に囲まれながら活動し、真剣に、そして活
き活きと小松サマースクールを過ごしてくれる高校生に出会えたからです。正直に、僕にとってこの 5 泊 6
日という期間は、普段の大学生活からは切り離された別世界にいるようで、朝昼晩の食事、たわいもない会
話等、全てが楽しかったです。もちろん楽しいだけではなく、そこに学びもありました。僕はここで様々な
人に出会えたことで、自分を相対的に捉え直すことができ、今までの自分・これからの自分について考える
機会を得られました。
6 日間が過ぎた今思うと、直感に従って小松サマースクール 2016 に参加して本当に良かったです。ここで出
会えたすべての人は僕にとって大切な人たちであり、これからもこのつながりを大切にしていきたいです。
また、そんな場を提供してくださったすべての方々に感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうござ
しました。
三上敬生 , 金沢大学 2 年
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When I applied to Komatsu Summer School on a whim, I never realized that the program would end up being
easily the most fun and rewarding part of my summer in Japan. In a span of just a week, I made incredible friendships
with fellow staff and students, people whose enthusiasm, kindness, and hard work inspires me every day to try harder
in what I do and put myself out there. For every bit of computer science that I taught my seminar students or English
that I taught my house students, they taught me twice as much and for that I am grateful. I am so lucky to have had the
opportunity to teach at Komatsu Summer School.
Charlotte Iwasaki, Swarthmore College 2nd year
Komatsu Summer School made my summer! It is not only a summer camp that helps Japanese high school
students with their English but at the same it gives us, as US university student, a chance to have a closer look of
Japan and its culture. The most fascinating part is that it exceeds its stated purpose of teaching American Liberal
Arts education, but the students, the staffs and the seminar and house leaders as a whole made the program be an
international exchange platform, where everyone can equality share their ideas and be able to be listened. As a person
who is thinking about pursuing art in the future, after this program, I am much more clear about myself, this world, and
more importantly, my role in the world.
Jingyi Li, Oberlin College 2nd year
When I think about my time at Komatsu Summer School, I immediately think of the all the amazing people
I got to work with and the beautiful memories that I created with them. Getting the opportunity to work with Japanese
high school students has really reminded how much young people can have an impact and reignited my passion for
education. How KSS is able to achieve such great results and create strong bonds among students and leaders in such
a short amount of time, despite being such a new program, astounds me. I am so lucky I had the chance to do KSS,
and because of it, I have more faith in the importance of liberal arts in a child’s education and development.
Nathan Phan, Princeton University 2nd year
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8.
終わりに
「小松市で世界中の学生が集う『学びと交流の場』を作りたい」、そんな思いで始めた小松サマースクールが
2016 年で 3 年目を迎え、8 月 2 日を持ちまして無事終了致しました。2015 年より小松サマースクールの運営体
制が大学生主体へと転換し始め、2016 年ではその体制を固めることに努めました。大学生スタッフの公募を 2
月に行い、たくさんの応募者の中から様々なバックグラウンドと同じ情熱を持つ 40 名超の仲間が加わりました。
この 40 数名が 6 ヶ月間をかけて、「私達が本当に高校生に伝えたい事はなにか」について日々問いかけ、自分
たちの中の文化と言語の壁を超え、開催の準備を行ってきました。
昨年度を大きく上回った応募者の中で選考を行い、北陸のみならず、沖縄から東北、更に海外からの合計 60
名の高校生を迎えました。5 泊 6 日間の中で、参加した高校生が 14 名の社会人講師と大学生と議論を重ねるこ
とで、「リベラルアーツ」の意義を追求し、価値観と人生観をぶつけあいました。決して楽ではない濃密なスケ
ジュールの中で、学びでどんどん目が輝いていく高校生を近くで見守るのがとても幸せでした。
小松サマースクール 2016 は 3 団体による助成、19 団体による寄付、17 団体による後援をいただきました。
そして今年初の試みであったクラウドファンディングでは 77 個人によるご寄付をいただきました。そのほかに
も数えきれいないほどの方々よりご支援、ご応援をいただき、皆様なしでは決して小松サマースクールが成り立
たないと有り難みを日々かみしめています。同時に、小松サマースクールの取り組みが社会にどんどん認められ
ていくことが私達の励みとなっています。
運営する大学生、参加する高校生のネットワークを構築して広げ、個人・地域・国・世界へ良い影響を広めて
いくことを日々夢見ながら、小松サマースクールは更に邁進します。最後になりましたが、この企画の実現を
応援し支えてくださったご支援者の皆様をはじめ、ご協力を賜りましたすべての皆様に感謝を申し上げまして、
本報告書の結びとさせていただきます。
平成 28 年 8 月吉日 小松サマースクール実行委員一同
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