Blood/Cultured Cell Genomic DNA Extraction Maxi

血液・培養細胞中の DNA 抽出キット
Blood/Cultured Cell Genomic DNA Extraction
Maxi Kit
目次
基本データ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
キットの内容・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3
重要事項・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4
操作・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4
トラブルシューティング・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6
*本製品は研究用です*
http:www.chiyoda-s.jp
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本キットは全血(新鮮・凍結)血漿、血清、バフィーコート、体液、白血球、培養細胞などから迅速に
トータル DNA(ゲノム DNA, ミトコンドリア DNA, ウィルス DNA など)を精製します。まず、カオトロピ
ック塩とプロテナーゼ K でたんぱく質を変性し、DNA をシリカ膜へ結合させます。エタノールを含む
Wash buffer で洗浄後、低濃度の溶出バッファー又は、ddH2O で溶出します。所要時間は約 1 時間
で、最大 50kb まで(主に 20-30kb)の DNA を抽出します。抽出した DNA は直接ダウンストリームア
プリケーションへ使用できます。
基本データ
サンプル
10ml までの鮮血・凍結血液
1×108 の培養細胞
結合量
500μ g
収量
溶出量
35μ g/全血(1ml)
1-2ml
所要時間
60 分程度
キットの内容
FABGK 003
(10 preps)
FABGK 003-1
(24 preps)
Proteinase K powder
55mg
130mg
5.5ml の ddH2O を加えてください。 13ml の ddH2O を加えてください。
FABG Buffer
110ml
270ml
W1 Buffer
33ml
エタノール(96-100%)を
12ml 加えてください。
88ml
エタノール(96-100%)を
32ml 加えてください。
Wash Buffer
20ml
エタノール(96-100%)を
80ml 加えてください。
40ml
エタノール(96-100%)を
160ml 加えてください。
Elution Buffer
30ml
60ml
FABG Maxi Column
10 pcs
24 pcs
Elution Tube (50ml tube)
10 pcs
24 pcs
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1.
重要事項
バッファー類はゴム手袋と白衣を身につけて取り扱ってください。
2.
ddH2O を Proteinase K へ加えてボルテックスでよく混和し 10mg/ml に調整します。Proteinase K
が完全に溶解しているか確認してください。調製後は 4℃で保管してください。
3.
W1 Buffer と Wash Buffer へ エタノール(96-100%)を加えてください。
4.
遠心分離は、3,500-5,000rpm または 3,000-5,000×g で行ってください。
5.
作業を始める前にウォーターバスを 60℃に温めてください。
操作
4
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抽出操作(血液からの抽出)
1.
50ml チューブ(お客様でご用意ください。)に 10ml 程度サンプル(血液、バフィーコート)を加え
ます。
リンパ球の場合は、108-109cell を 50ml チューブへ加え、PBS を用いて 5ml に調整します。
2.
500μ l の Proteinase K (10mg/ml)を加え、ボルテックスでよく混ぜます。10ml の FABG
を加え、パルスボルテックスでよく混ぜます。
*Proteinase K は直接 FABG Buffer へ加えないでください。
3.
60℃で 20 分間インキュベートし、サンプルを溶解します。インキュベート中、3-5 回転倒混和し
ます。
*溶出用の Elution Buffer または ddH2O を 60℃に温めておきます(1-2ml/サンプル)。
4.
(オプション)RNA フリーのゲノム DNA
10μ l の RNase A (100mg/ml)をサンプルへ加え、10 分間室温でインキュベートします。
5.
10ml のエタノール(96-100%)をサンプルへ加えます。ボルテックスで混和し、沈殿物があるとき
はピペッティングで溶解します。
6.
50ml チューブ(お客様でご用意ください)に FABG Maxi Column を取り付け、15ml のサンプル
溶液をアプライします(沈殿物も含めて全てアプライしてください)。蓋を閉めて 4,000×g で 5
分間遠心分離し、ろ液を捨てます。
7.
ろ液を捨て、残りのサンプルを FABG Maxi Column へアプライします。蓋を閉めて 4,000×g で
5 分間遠心分離し、ろ液を捨てます。
8.
4ml の W1 Buffer(事前にエタノールを加えてください)を FABG Maxi Column へ加えます。蓋を
buffer
閉めて 4,000×g で 5 分間遠心分離します。ろ液を捨て、FABG Maxi Column を 50ml チューブ
へのせます。
9.
7ml の Wash Buffer(事前にエタノールを加えてください)を FABG Maxi Column へ加え、蓋を閉
めて 4,000×g で 5 分間遠心分離します。ろ液を捨て、FABG Maxi Column を 50ml チューブへ
戻します。
10. 4,000×g で 10 分間遠心分離しカラムを乾燥させます。
*カラムは真空乾燥機で 70℃、10 分間処理して乾燥させることも可能です。
*この操作は酵素処理を阻害する物質を取り除くための重要なステップです。
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11. FABG Maxi Column を新しい 50ml チューブ(Elution Tube として付属)へのせます。
12. 1ml の温めておいた Elution Buffer または ddH2O(pH7.5-9.0)を FABG Maxi Column の中央へ
添加します。FABG Maxi Column を 5 分間室温で放置します。
*効率よく溶出させるため、Elution Buffer をカラム膜中央へ加え、完全に吸着させてください
*通常 1ml で溶出しますが、回収率を上げる場合はステップ 12 を繰り返してください。
13. 4,000×g で 2 分間遠心分離し、DNA を溶出します。
1.
抽出操作(培養細胞からの抽出)
50ml のチューブ(お客様でご用意ください)へ 108cell を加えます。4,000×g で 5 分間遠心分離
し、細胞をペレット化します。(接着細胞の場合は、トリプシン処理してから回収します)
2.
10ml の PBS で細胞を再懸濁します。
3.
500μ l の Proteinase K(10mg/ml)をサンプルへ加え、ボルテックスでよく混ぜます。
4.
10ml の FABG Buffer をサンプル溶液に加え、パルスボルテックスで混和します。
*Proteinase K は、FABG Buffer へ直接加えないでください。
5.
70℃で 20 分インキュベートし、溶解します。インキュベート中 3-5 分おきに転倒混和します。
*Elution Buffer 又は ddH2O を 70℃であたためておきます(1ml/サンプル)。
6.
血液からの抽出ステップ 4 へ進んでください。
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トラブルシューティング
トラブル
収量が十分でない
原因
サンプル量が多い
解法

サンプル量を減らしてください。
Proteinase K の劣化により、細胞を完 
全に溶解していない。
Proteinase K を再度 調製してくだ
さい。
FABG Buffer がサンプルと十分に混和 
していない。
FABG Buffer をサンプルへ加えた
あと、即パルスボルテックスで混
和してください。

インキュベーション時間を延ばし、
インキュベーション時間が短い
確実に細胞を溶解してください。
ステップ 6 で、サンプル溶液をカラムへ 
アプライする前に、エタノールを加えて
いない。
抽出をやりなおしてください。
Wash Buffer へエタノールが加えられ 
最初に Wash Buffer を使用する
ていない
時、エタノール(96-100%)を必要
量加えてください。
ddH2O の pH が不適応

ddH2O の pH を 7.5-8.5 に調整して
ください。または、付属の Elution
Buffer を使用してください。
Elution Buffer または ddH2O がカラムに 
完全に吸着されていない
Elution Buffer または、ddH2O を加
え た 後 、 FABG Maxi Column を
5-10 分間静置してください。

血液の場合は、抗凝固剤を使用
し、血塊の形成を防いでください。

サンプル量を減らしてください。
溶出した DNA がそ サンプルが古い
の後のアプリケー

新鮮なサンプルを使用してくださ
い。
ショ ンで良い結果 エタノールが残留している
が出ない

洗浄ステップ後、4,000×g で 10 分
間 遠 心 分 離 し 、 FABG Maxi
Column を乾燥させてください。
カラムが目詰まり 血液サンプルに血塊が含まれている
を起こしている
サンプルの粘性が高い
RNA がコンタミしている
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日本総代理店
株式会社
チヨダサイエンス
〒101-0044 東京都千代田区岩本町 2-13-11 TEL: 03 (3864) 7701
E-mail: technical@chiyoda-s.jp
FAX: 03 (3864) 7752
vol.1005
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