3.近世の都市デザイン(Urban Form) 都市デザイン史 3ー1.ルネサンスの理想都市 No.2 主題科目(第2分野) 3.中世都市の拡張における適用 (1)背 景 ・ の増加 ・ に対する備え ・ 的防御の必要性 (2) 「 」による要塞化 ・堡塁 ・砲塁 (3)実 例 ・トリノ市 … 都市 ローマ時代: 都市 図2 ウィーン、1677 → による防御へ オスマン・トルコ軍による第1回ウィーン包囲(1529)後、イタリアに手本を求め て 12 の陵堡を築いて整然とした星形城壁が建設された。ドナウ川の反対側には陵堡 で囲んだユダヤ人街が設けられ、保護された。 → 増大と陵堡の拡張 ・ウィーン市 オスマン 軍の侵攻に対する防御 12の ・フランクフルト・アム・マイン の城壁 時代の城壁との明確な違い 4. 的手法による都市空間の秩序化 (1)手 法 ・ (透視図法) ・ 法と 法 → 都市空間への応用 (2)空間構成の特徴 ・ (比例関係) ・ (左右対称) 図1 トリノ市発展の五段階 上が北 1)ローマ時代の都市。アウグスタ・タウリノルム。 2)16 世紀のトリノ。 3)陵堡を備え拡張を行った 17 世紀初めのトリノ。 4)1670 年頃からの新たな拡張後のトリノ。 5)さらに北西方向に新たな拡張を行った 17 世紀末のトリノ。 (3)絵画 → 実空間へ a. 絵画上の景観構成 図3 フランクフルト・アム・マイン、1646 マイン川沿いにあるフランス人の町。ローマ時代につくられた部分を中心に、川をは さんで拡張された。 ・ や への応用 ・ 法による空間構成原理 平行線/直行線 b. 広場の設計 の広場(ローマ) ・1536 ごろ設計、1547 起工 ・ 設計 ・中央に、マルクス・アウレリウス帝の 聖堂 (1533 年) 図4 ルネサンス理想都市の広場の景観(絵画) 15 世紀後半。遠近法による空間構成の原理は、平行線や直行する線によってつくら れる背景を持つ街路や広場のレイアウトのデザインに強い影響を与えた。 ・古代ローマの の再建を意図 ・ 広場、大階段、3つのパラッツオ ・ 的な配置による優雅で古典的な小広場 ・明瞭な ・ 法によるクライマックスの演出 ・ 的な広場計画(マニエリスム) 図7 カンピドリオ広場、ローマ 図6 オスペダーレ・デッリ・インノチェンティ(捨子保育院) 出典: 1) 日本建築学会編、「西洋建築史圖集 三訂版」、彰国社、1996 2) 都市史図集編纂委員会編、「都市史図集」、彰国社、1999 3) フォウリオ・C・アルガン、「ルネサンス都市」、井上書院、1983 4) ホースト・ドラクロワ、「城壁にかこまれた都市」、井上書院、1983 図5 海沿いの理想都市の景観(絵画) 15 世紀後半。 フィレンツェ。ブルネレスキ。1419 設計、1421 〜 45 建設。 スパンに対して著しく細い柱、緩やかに架かる半円アーチ、滑らかなペンデンティヴ・ヴォー ルト天井によって形づくられた軽快なロッジアと、それに支えられた上部の平坦なスタッコ 仕上げの壁体との対照で、鈍重なイタリア・ゴシックの世界に革命的な明るさと優雅さをも たらした作品であり、最初のルネサンス建築ともいわれている。私生児の捨児の多かったル ネサンス時代の慈善施設である。 ミケランジェロ、1536 頃設計。カピトリオ丘上の古代ローマ元老院の跡に、 その再建を意図してつくられた壮大な広場計画。バロック的な広場計画へ の移行を示す。 上:平面図。下方は広場へと導く大掛かりな斜路。右手が執政官の宮殿で、 左手がカピトリーノ博物館。中央奥が元老院の建物。 中:ミケランジェロのデザインした台座の上に乗るマルクス・アウレリウ スの像。 下:斜路の下から見上げたローマのカンピドリオ広場。
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